JP2014204671A - 細胞培養担体 - Google Patents

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Abstract

【課題】間葉系幹細胞を均一な形状で凝集化させ、分化状態が均一な細胞凝集体を高い確率で得ることができる細胞培養担体を提供する。【解決手段】容器状に形成され、かつ前記底壁部に複数のウェルが形成され、平均気孔径が0.1μm以上0.6μm以下、気孔率40%以上55%以下のセラミックス多孔体からなり、側壁部内周面が、底壁部上面に対して100?以上135?以下の傾斜角度をもって上方に行くにしたがって開拡するように形成され、複数のウェルのうち少なくとも一つのウェルが、底壁部と側壁部との境界線に接した位置に形成され、あるいは境界線を跨ぎ、側壁部の水平寸法が側壁部への前記ウェルの入り込み寸法の2倍以上の長さを有し、かつ隣り合う一のウェルの開口部の外周線から他のウェルの開口部の外周線に至る、ウェルの中心を結ぶ中心線上の距離寸法が10μm以上50μm以下である。【選択図】図1

Description

本発明は、間葉系幹細胞を細胞凝集体として培養するのに好適に用いることができる細胞培養担体に関する。
間葉系幹細胞は、骨髄、脂肪組織等中に存在する未分化細胞であり、自己増殖能の他、骨細胞、脂肪細胞、軟骨細胞等の中胚葉系細胞への分化能を有することが知られている。このため、間葉系幹細胞は、再生医療への利用が期待されており、自己再生が難しい部位に間葉系幹細胞を移植する細胞治療の臨床研究が行われている。
ところで、軟骨系の細胞は、前記のように間葉系幹細胞から分化誘導して得ることができるが、そのためには細胞凝集体を形成させる必要がある。しかしながら、間葉系幹細胞は、シャーレ上において偏平形状に接着・増殖し、自己凝集する性質は見られないという課題があった。
そこで、特許文献1においては、分化状態が均一な間葉系幹細胞の凝集体を大量に得るために、複数の凹部(以下、これをウェルと称呼する)を有する3次元的な形状の培養担体を用いて培養後、軟骨組織に分化誘導する方法が開示されている。
図23に、特許文献1に記載された細胞培養担体を模式的に示す。
図23(a)は細胞培養担体の平面図であり、図23(b)は図23(a)に示したC−C断面図である。また図23(c)は、細胞培養担体を培養容器に収容した状態を示す断面図である。
図示する細胞培養担体50は、プレート状のジルコニアセラミックス焼結体により形成され、その上面51は所定の粗さ(2乗平均粗さRqが100nm〜280nm)、かつ長さ1μmあたりの線密度が1.6〜3.0であると共に、複数のウェル52が配列されている。
また、各ウェル52の開口部は円形状または矩形状(図では円形状のみ示す)であり、その開口径が70μm〜550μmに形成され、更に近接する前記ウェルの中心点の間隔が80μm〜700μmに形成されている。
この細胞培養担体50を用いて、軟骨系の細胞を培養するには、まず図23(c)に示すように細胞培養担体50をプラスチック容器60内に収容する。続いて、図24(a)に示すように、前記プラスチック容器60をプラスチック製ケース61内に収容し、前記プラスチック容器60内に間葉系幹細胞を培養するための第1の培養液(培地)62を供給し、所定時間静置する。
前記プラスチック容器60内に入れられた培養液(培地)は毛細血管作用により、細胞培養担体50に進入し、ウェル52内が第1の培養液(培地)62で満たされる。
その後、図24(b)に示すように、前記プラスチック容器60内を、間葉系幹細胞Cを含む第2の培養液(培地)63で満たし、所定時間静置する。静置することにより、前記プラスチック容器60内の間葉系幹細胞は重力で沈降し、ウェル52内及び上面51に堆積する。この状態のマイクロスコープ写真を図25に示す。
そして、図24(c)に示すように、第1の培養液(培地)62を前記プラスチック容器60内に追加し、細胞培養担体50の上面を覆い、所定時間静置する。
これにより、細胞培養担体50の上面51に堆積していた、間葉系幹細胞Cがウェル52内に落下し、ウェル52内では間葉系幹細胞の凝集化が進行し、ウェル52内に細胞凝集体が形成される。この状態を写したマイクロスコープ写真を図26に示す。
前記プラスチック容器60内及び細胞培養担体50内の培養液(培地)をアスピレータで吸い取った後、図24(d)に示すように、前記細胞培養担体50内に、間葉系幹細胞を軟骨細胞に分化誘導する低分子化合物やたんぱく質を含む第3の培養液(培地)64を入れ、所定時間静置する。この静置した初期の状態を写したマイクロスコープ写真を図27、中期の状態を写したマイクロスコープ写真を図28に示す。
その後、凝集した間葉系幹細胞は軟骨細胞に分化する。
特開2012−50426号公報
ところで、前記細胞培養担体50はプラスチック容器(培養容器)60に配置使用されるため、前記プラスチック容器(培養容器)60と細胞培養担体50の隙間に細胞が逃げ(入り込み)、各ウェル52間での細胞濃度が不均一になるという課題があった。
また、図24(b)に示すように、間葉系幹細胞を含む第2の培養液(培地)63を前記プラスチック容器(培養容器)60内に入れ、所定時間静置した際、細胞培養担体50の上面51に堆積していた間葉系幹細胞Cの全てが、ウェル52内に落下せず、前記上面51と前記プラスチック容器(培養容器)60の側壁部61との境界付近(隅部)に播種した細胞Cが堆積する(図25を参照)。
その後、、図24(c)に示すように、第1の培養液(培地)を供給し、所定時間静置した際、リング状に細胞が集まり、リング状の細胞凝集体Rが形成されることがあった(図26を参照)。尚、図26では、リング状の細胞凝集体Rの一部が剥離している。
また、図24(d)に示すように、前記プラスチック容器(培養容器)60内の細胞培養担体50内に間葉系幹細胞を軟骨細胞に分化誘導する低分子化合物やたんぱく質を含む第3の培養液(培地)64を入れ、間葉系幹細胞Cを軟骨細胞に分化させる際、リング状の細胞凝集体が境界付近(隅部)から剥離し、ウェル52内の間葉系幹細胞Cを取り込みながら、リング径を狭めて細胞培養担体50の上面51に薄片状に凝縮して、軟骨細胞65に分化していく(図27、図28を参照)。
そして、最終的に、図24(e)に示すように、ウェル52内の間葉系幹細胞C(変化後の軟骨細胞)は殆ど消失し、上面51の中央で1つの大きな薄片状の軟骨細胞65が形成される(図29を参照)。
このように、特許文献1に開示された細胞培養担体を用いた場合にも、上記したような現象が比較的高い頻度で発生し、高い確率で分化状態が均一な間葉系幹細胞の細胞凝集体を大量に得ることが困難であることが判明した。また、従来のように培養容器と細胞培養担体とが別体に形成されているために、両者の間に隙間が生じ、細胞濃度が不均一なるという課題があった。
そこで、本発明者らは、この技術的課題を解決するために、特許文献1に記載された発明の更なる改良を進め、リング状の細胞凝集体を抑制すると共に、より高い確率でサイズが均一な細胞凝集体を形成することを鋭意研究し、本発明を想到するに至ったものである。
本発明の目的は、間葉系幹細胞を均一な形状で凝集化させ、分化状態が均一な細胞凝集体を高い確率で得ることができる細胞培養担体を提供することにある。
前記課題を解決するためになされた、本発明に係る細胞培養担体は、底壁部と前記底壁部の周縁に設けられた側壁部とを有する容器状に形成され、かつ前記底壁部に複数のウェルが形成された、間葉系幹細胞の培養に用いられる細胞培養担体であって、平均気孔径が0.1μm以上0.6μm以下、気孔率40%以上55%以下のセラミックス多孔体からなり、前記側壁部内周面が、前記底壁部上面に対して100°以上135°以下の傾斜角度をもって上方に行くにしたがって開拡するように形成されると共に、前記底壁部の上面の2乗平均粗さRqが100nm以上280nm以下、かつ長さ1μmあたりの線密度が1.6以上3.0以下に形成され、前記複数のウェルの開口部は均一の径を有する円形形状であると共に、前記ウェルの底部の直径が100μm以上550μm以下で、前記ウェルの底部の断面形状が凹状に湾曲した曲面形状に形成され、前記複数のウェルのうち少なくとも一つのウェルが、前記底壁部と前記側壁部との境界線に接した位置に形成され、あるいは前記境界線を跨ぎ、前記側壁部の水平寸法が前記側壁部への前記ウェルの入り込み寸法の2倍以上の長さを有し、かつ隣り合う一のウェルの開口部の外周線から他のウェルの開口部の外周線に至る、前記ウェルの中心を結ぶ中心線上の距離寸法が10μm以上50μm以下であることを特徴としている。
このように構成された細胞培養担体にあっては、間葉系幹細胞を均一な形状で凝集化させ、分化状態が均一な細胞凝集体を高確率で得ることができる。
特に、この細胞培養担体は容器状に形成されているため、培養時に担体を収容するプラスチック容器が必要なく、従来のようにプラスチック容器と担体とを別体に形成した場合に生じる隙間が生じないため、各ウェル間での細胞濃度を均一にすることができる。
また、本発明に係る細胞培養担体は、平均気孔径が0.1μm以上0.6μm以下、気孔率40%以上55%以下のセラミックス多孔体から構成されている。
前記平均気孔径が0.1μm未満、あるいは気孔率40%未満の場合には、培養した細胞が三次元状に凝集せず、扁平状にセラミックス多孔体に接着することがあるため、好ましくない。
また、前記平均気孔径が0.6μmを超え、あるいは気孔率が55%を超える場合には、セラミックス多孔体の強度が不十分となり、セラミックス粒子が剥離し易く、この剥離した粒子をウェル内に形成する細胞凝集体が取り込むため、好ましくない。
また、側壁部の内周面が前記底壁部上面に対して100°以上135°以下の傾斜角度をもって上方に行くにしたがって開拡するように形成されているため、リング状に間葉系幹細胞凝集体が形成されるのを抑制することができる。
前記側壁部の内周面が、前記底壁部上面に対して100°未満の場合、底壁部と側壁部との境界線近傍に(角部)に播種した細胞が堆積して、リング状に細胞凝集体が形成されるため、好ましくない。
一方、側壁部の内周面が、前記底壁部上面に対して135°を超える場合、側壁部に間葉系幹細胞が付着し、底壁部と側壁部との境界線近傍に堆積して、リング状に細胞凝集体が形成されるため、好ましくない。
また、前記底壁部の上面の2乗平均粗さRqが100nm以上280nm以下、かつ長さ1μmあたりの線密度が1.6以上3.0以下に形成されているため、扁平化した間葉系幹細胞が上面に付着せず、球状を維持し、最終的に最寄のウェルに進入させることができる。また間葉系幹細胞の培養初期段階に、間葉系幹細胞が上面に付着して扁平状になった場合においても、ある程度の時間が経過すると、扁平状になった間葉系幹細胞は球状化する。
更に、前記複数のウェルの開口部は均一の径を有する円形形状であると共に、前記ウェルの底部の直径が100μm以上550μm以下で、前記ウェルの底部の断面形状が凹状に湾曲した曲面形状に形成されている。
前記複数のウェルの開口部は均一の径を有する円形形状であることによって、得られる間葉系幹細胞凝集体の大きさをより均等になすことができる。このためには、各ウェルの底部の直径も均一であることが好ましい。
また、ウェル内に形成される細胞は、前記ウェルの底部の直径によって決まるが、前記ウェルの底部の直径が100μm以上550μm以下であることによって、細胞数が多く、かつ各細胞の均質性が高い間葉系幹細胞凝集体を得ることができる。
更に、前記ウェルの底部の断面形状が凹状に湾曲した曲面形状に形成されているため、ウェル内で複数の細胞凝集体の形成が抑制され、前記ウェルに1つづつの細胞凝集体を培養することができ、ウェル間での細胞凝集体の大きさを均一なものとすることができる。
また、この細胞培養担体は、前記複数のウェルのうち少なくとも一つのウェルが、前記底壁部と前記側壁部との境界線に接した位置に形成され、あるいは前記境界線を跨ぎ、前記側壁部の水平寸法が前記側壁部への前記ウェルの入り込み寸法の2倍以上の長さを有しているため、底壁部と側壁部との境界線近傍の細胞を前記ウェル内に落下させることができ、リング状の間葉系幹細胞凝集体の形成を抑制することができる。
また、底壁部と側壁部との境界線付近に細胞が集まったとしても、前記ウェルによって、リング状となる間葉系幹細胞凝集体を分断することができ、リング状の間葉系幹細胞凝集体の成長を抑制することができる。
ここで、前記側壁部の水平寸法が前記側壁部への前記ウェルの入り込み寸法の2倍未満の場合、このウェル及び側壁部に近いウェルに細胞混濁液中の細胞が集まりにくく、生成された細胞凝集体が他のウェルのものよりも小さくなり、均一な細胞凝集体を生成できないため、好ましくない。
尚、この作用効果は、前記側壁部の内周面の傾斜角度100°以上135°以下の構成と相まって、より顕著な、かつ確実性の高いものとなる。
また、隣り合うウェルの開口部外周線間(内周面間)における、前記ウェルの中心を結ぶ中心線上の距離寸法が10μm以上50μm以下であるため、ほぼすべての間葉系幹細胞を底壁部に接着させず、ウェル内部に進入させることができる。
即ち、隣り合うウェルの開口部外周線間における、前記ウェルの中心を結ぶ中心線上の距離寸法が10μm未満の場合には、ウェル間の強度が足りず、ウェルを配列させることができず、距離寸法が50μmを超える場合には、間葉系幹細胞がウェル部に完全に進入せず、底壁部にも接着するため好ましくない。
また、前記側壁部に囲まれた前記底壁部の上面は円形形状であって、前記側壁部と前記底壁部との境界線上に、少なくとも6個のウェルが形成され、少なくとも6個のウェルの夫々の中心は、前記底壁部上面の中心を通る複数の直線と、前記側壁部と前記底壁部との境界線との交差点上に配置され、前記境界線上で隣り合う2つのウェルの中心を通る前記直線のなす角は、60°以下であることが望ましい。
このように前記境界線上に少なくとも6個のウェルが設けられることで、前記側壁部と前記底壁部に境界線近傍に生じるリング状の細胞凝集体の形成をより確実に、抑制することができる。
また、前記底壁部の上面に形成された複数のウェルは、平面六方格子状に配列されていることが望ましい。
このように複数のウェルが六方格子状に配列されることにより、全ての隣り合うウェル間の距離が、略均等となり、形成される細胞の大きさの均一性を向上することができる。
本発明によれば、間葉系幹細胞を均一な形状で凝集化させ、分化状態が均一な細胞凝集体を高確率で得ることができる。
図1(a)は、本発明に係る細胞培養担体の第1の実施の形態を模式的に示す平面図であり、図1(b)は、そのI−I矢視断面図である。 図2(a)は、図1の細胞培養担体が有するウェルの底部形状の変形例を示す断面図であり、図2(b)は前記ウェルの底部形状の他の変形例を示す断面図である。 図3は、底壁部上面に配置された複数のウェルにおける隣り合うウェル間の距離を説明するための平面図である。 図4は、図1の細胞培養担体においてウェルが側壁部の内周面と底壁部との境界線に接している状態を説明するための平面図である。 図5は、図1の細胞培養担体においてウェルが側壁部に入り込んだ状態を説明するための図であって、(a)は平面図、(b)は(a)のI−I断面図である。 図6は、ウェルの好ましくない形成位置、好ましくない形状を示す断面図である。 図7は、底壁部上面と側壁部との境界線上に複数のウェルを配置する場合の好ましい条件を説明するための平面図である。 図8は、間葉系幹細胞を培養し、軟骨細胞へ分化誘導する工程を説明するための模式図であって、細胞培養担体をケース内に収容した状態を示す図である。 図9は、間葉系幹細胞を培養し、軟骨細胞へ分化誘導する工程を説明するための模式図であって、第1の培養液をケース内に供給した状態を示す図である。 図10は、間葉系幹細胞を培養し、軟骨細胞へ分化誘導する工程を説明するための模式図であって、第1の培養液が細胞培養担体に進入した状態を示す図である。 図11は、間葉系幹細胞を培養し、軟骨細胞へ分化誘導する工程を説明するための模式図であって、第2の培養液を細胞培養担体に供給した状態を示す図である。 図12は、間葉系幹細胞を培養し、軟骨細胞へ分化誘導する工程を説明するための模式図であって、間葉系幹細胞が細胞培養担体の底壁部に落下する状態を示す図である。 図13は、間葉系幹細胞を培養し、軟骨細胞へ分化誘導する工程を説明するための模式図であって、第1の培養液を細胞培養担体に供給した状態を示す図である。 図14は、間葉系幹細胞を培養し、軟骨細胞へ分化誘導する工程を説明するための模式図であって、細胞培養担体のウェル内に細胞凝集体が生成される状態を示す図である。 図15は、間葉系幹細胞を培養し、軟骨細胞へ分化誘導する工程を説明するための模式図であって、アスピレータで細胞培養担体及びケース内の培養液を除いた状態を示す図である。 図16は、間葉系幹細胞を培養し、軟骨細胞へ分化誘導する工程を説明するための模式図であって、間葉系幹細胞を軟骨細胞に変える第3の培養液を供給した状態を示す図である。 図17は、間葉系幹細胞を培養し、軟骨細胞へ分化誘導する工程を説明するための模式図であって、間葉系幹細胞が軟骨細胞に変化した状態を示す図である。 図18は、間葉系幹細胞を培養し、軟骨細胞へ分化誘導する工程を説明するための模式図であって、第3の培養液を排出し、軟骨細胞を収集する状態を示す図である。 図19は、図12に示した工程終了時のマイクロスコープ写真であって、細胞培養担体の底壁部に焦点を合わせた図である。 図20は、図14に示した工程終了時のマイクロスコープ写真であって、細胞培養担体の底壁部に焦点を合わせた図である。 図21は、図14に示した工程終了時のマイクロスコープ写真であって、細胞培養担体のウェル内に焦点を合わせた図である。 図22は、図18に示した工程終了時のマイクロスコープ写真であって、細胞培養担体のウェル内に焦点を合わせた図である。 図23は従来の細胞培養担体を模式的に示す図であって、(a)は平面図、(b)は、(a)のC−C矢視断面図、(c)は容器に収容した状態を示す断面図である。 図24は、従来の細胞培養担体用いて、間葉系幹細胞を培養し、軟骨細胞へ分化誘導する工程を説明するための模式図である。 図25は、間葉系幹細胞を含む第2の培養液(培地)で満たし、培養容器内の間葉系幹細胞は重力で沈降し、ウェル内及び上面に堆積した状態を示すマイクロスコープ写真であって、細胞培養担体の底壁部に焦点を合わせた図である。 図26は、間葉系幹細胞の凝集化が進行し、ウェル内に細胞凝集体が形成される状態を示すマイクロスコープ写真であって、細胞培養担体の底壁部に焦点を合わせた図である。 図27は、間葉系幹細胞を軟骨細胞に分化誘導する低分子化合物やたんぱく質を含む第3の培養液(培地)を入れ、静置した初期の状態を示すマイクロスコープ写真であって、細胞培養担体の底壁部に焦点を合わせた図である。 図28は、間葉系幹細胞を軟骨細胞に分化誘導する低分子化合物やたんぱく質を含む第3の培養液(培地)を入れ、静置した中期の状態を示すマイクロスコープ写真であって、細胞培養担体の底壁部に焦点を合わせた図である。 図29は、生成された軟骨細胞を示すマイクロスコープ写真であって、細胞培養担体の底壁部に焦点を合わせた図である。
以下、本発明に係る細胞培養担体の実施形態について図面に基づき説明する。本発明に係る細胞培養担体は、間葉系幹細胞の培養に用いられる容器状に形成された細胞培養担体であって、底壁部の上面に細胞を培養するための複数のウェル(凹部)が形成されているものである。尚、図1(a)は、本発明に係る細胞培養担体を模式的に示す平面図であり、図1(b)は、そのA−A矢視断面図である。
図1(a)、図1(b)に示す細胞培養担体1は、セラミックス焼結体からなり、円板状の底壁部2と、その周縁から立設された側壁部3とを有し、上部が開口した容器状に形成されている。
この細胞培養担体1を形成する前記セラミックス材料としては、生体親和性、生体適合性に優れており、細胞の足場として適しているものとして、ジルコニア、チタニア、アルミナ又はハイドロキシアパタイト等を用いることができる。これらの中でも、本発明においては、間葉系幹細胞の細胞凝集体を効率的に形成させることができることから、ジルコニアを用いることがより好ましい。
また、この細胞培養担体1は、平均気孔径が0.1μm以上0.6μm以下、気孔率40%以上55%以下のセラミックス多孔体から構成されている。
前記平均気孔径が0.1μm未満、あるいは気孔率40%未満の場合には、培養した細胞が三次元状に凝集せず、扁平状にセラミックス多孔体に接着することがあるため、好ましくない。また、前記平均気孔径が0.6μmを超え、あるいは気孔率が55%を超える場合には、セラミックス多孔体の強度が不十分となり、セラミックス粒子が剥離し易く、この剥離した粒子をウェル内に形成する細胞凝集体が取り込むため、好ましくない。
尚、前記平均気孔径はJIS・R・1655(2003)により測定したものであり、また気孔率は、JIS・R・1634(1998)により測定したものである。
前記側壁部3の内周面3aは、底壁部2上面に対して上方にいくにしたがって開拡するように傾斜している。より具体的には、図1(b)に示すように内周面3aの傾斜角θ1が100°以上135°以下の角度に設定されている。
このように傾斜した内周面3aを設けることにより、培養液中の間葉系幹細胞が内周面3aと底壁部2上面との境界線6付近に集中することがなく、前記境界線6付近におけるリング状の細胞凝集体の生成を抑制することができる。
尚、内周面3aの上端部には、水平な側壁部上面3bが形成されている。
前記側壁部3の内周面3aの傾斜角θ1が、前記底壁部2上面に対して100°未満の場合、底壁部2と側壁部3との境界線6近傍に(隅部)に播種した細胞が堆積して、リング状に細胞が集まり易くなり、リング状の細胞凝集体が生成される確率が高くなるため、好ましくない。
一方、側壁部3の内周面3aの傾斜角θ1が、前記底壁部2上面に対して135°を超える場合には、側壁部3の内周面3aに間葉系幹細胞が付着し、これら間葉系幹細胞が前記境界線6近傍に(角部)堆積する。
このように、リング状に間葉系幹細胞が集めるため、リング状の細胞凝集体が生成される確率が高くなり、好ましくない。
また、前記底壁部2の上面は、2乗平均粗さRqが100以上280nm以下、かつ、長さ1μmあたりの線密度が1.6以上3.0以下の表面状態にあり、また前記底壁部2には、複数のウェル4が形成されている。
前記底壁部2の上面がこのような表面状態に形成されているため、扁平化した間葉系幹細胞が上面に付着せず、球状を維持し、最終的に最寄のウェルに進入させることができる。
また間葉系幹細胞の培養初期段階に、間葉系幹細胞が上面に付着して扁平状になった場合においても、ある程度の時間が経過すると、扁平状になった間葉系幹細胞は球状化する。
しかも、底壁部2の上面に複数のウェル4が形成されているため、球状の間葉系幹細胞が、ウェル4に移動、凝集し、間葉系幹細胞の凝集体を効率的に形成させ、間葉系幹細胞から硝子軟骨細胞組織細胞を効率よく分化誘導することができる。
尚、2乗平均粗さRq及び線密度が上記数値範囲外である場合、細胞が扁平形状となり、該担体上面に接着して、細胞凝集体を形成しなくなる傾向がある。
ここで、2乗平均粗さRq及び線密度は、表面粗さを規定するためのパラメータである。ここでいう線密度とは、面方向のパラメータであり、長さ1μmあたりの粗さ曲線が平均面と交差する回数を表している。
尚、本発明における2乗平均粗さRqは、JIS・B0601により測定したものである。また、線密度は、原子間力顕微鏡(AFM)により、スケール0.8μm、スキャンサイズ10μm×10μmにて測定したものである。
また、各ウェル4は、その開口部の平面視の形状が円形形状であって、前記開口部上部の直径は100μm以上550μm以下に形成されている。尚、前記開口部上部の直径は200μm以上550μm以下に形成されていることが、より好ましい。
前記ウェル開口部の形状は、細胞の播種や細胞体の形成が容易であること、また、ウェルの加工容易性等の観点から、円形状であることが好ましい。
また、前記複数のウェルの開口部上部が均一の径を有することによって、得られる間葉系幹細胞凝集体の大きさをより均等になすことができる。
更に、上記範囲内のウェル開口径を有する細胞培養担体1で培養することにより、間葉系幹細胞の凝集体を軟骨細胞や脂肪細胞、骨芽細胞等の組織細胞へ分化誘導する際、この担体1のウェル4内において、そのまま、間葉系幹細胞の凝集体のサイズをより制御しながら分化誘導することができる。
尚、前記ウェル4の開口径が100μm未満又は550μmを超える場合は、間葉系幹細胞が所望する3次元細胞凝集体を形成しにくくなる。
また、各ウェル4の底部は、図1(b)に示すように凹状に湾曲した半球状に形成されている。前記底部の直径は、100μm以上550μm以下に形成されている。より好ましくは、前記底部の直径は200μm以上550μm以下に形成されている。
前記ウェル4の底部の断面形状は、前記のような半球状(半円状)に限定されるものではなく、凹状に湾曲した曲面形状であれば良く、例えば、図2(a)に示すように底部のみが凹状に緩く尖った断面形状や、図2(b)に示すように開口部から底部に向けて縮径しながら凹状に緩く尖った断面形状であっても良い。
前記ウェル4の深さも、細胞凝集体のサイズの制御等の観点から、前記ウェル4の開口径と同様に、100μm〜550μmであることが好ましい。
また、ウェル4内に形成される細胞は、前記ウェル4の底部の直径によって決まるが、前記ウェル4の底部の直径が100μm以上550μm以下であることによって、細胞数が多く、かつ各細胞の均質性が高い間葉系幹細胞凝集体を得ることができる。更に、前記ウェル4の底部の直径を200μm以上とすることにより、各細胞の均質性がより高い間葉系幹細胞凝集体を得ることができる。
しかも、前記したように、ウェル4の底部の断面形状が凹状に湾曲した曲面形状に形成されているため、ウェル内で複数の細胞凝集体の形成が抑制され、前記ウェル4に1つづつの細胞凝集体を培養することができ、ウェル4間での細胞凝集体の大きさを均一なものとすることができる。
尚、前記ウェル4の開口部上部の直径は、前記ウェル底部の直径と同一である、即ちウェル4の内壁が垂直となるウェル4でも良く、またウェル4の開口部の直径が前記ウェル底部の直径より大きく(好ましくは1.05倍、1.20倍)、ウェル4の内壁(内周面)がテーパ状(斜面)となるウェル4であっても良い。
前記細胞凝集体をより確実に、各ウェル4に1つづつ形成するためには、ウェル4の開口部の直径が前記ウェル底部の直径より大きく、ウェル4の内壁(内周面)がテーパ状(斜面)となるウェルであることが望ましい。
前記細胞培養担体1のウェル4の少なくとも底面の表面状態も、前記底壁部2の上面の表面粗さと同様に、2乗平均粗さRqが100nm以上280nm以下、長さ1μmあたりの線密度が1.6以上3.0以下であることが好ましい。
少なくとも前記ウェル4の底面も上記のような表面状態であれば、細胞が球状に維持されやすく、ウェル4内の空間内で、細胞凝集体をより形成しやすくなる。
一方、前記2乗平均粗さRq及び線密度が上記数値範囲外である場合、細胞が該ウェル
4の底面に扁平形状に接着して、細胞凝集体が形成されにくくなる。
尚、前記ウェル4内は、上記底面のみならず、ウェル4の側壁部(内周面)も前記細胞培養担体1の底壁部2の上面と同じ2乗平均粗さRqと線密度との各数値範囲内であることがより好ましい。
また、前記側壁部3の内周面3aも、2乗平均粗さRqが100nm以上280nm以下、長さ1μmあたりの線密度が1.6以上3.0以下の表面状態であることがより好ましい。
これによって、間葉系幹細胞を前記側壁部3に付着させず、前記側壁部3に入り込むウェル4に、または前記側壁部3により近いウェル4に、よりスムーズに、かつより確実に移動させることができる。
また、前記底壁部2の上面に形成された複数のウェル4は、図3に示すように、平面六方格子状に配列されているのが望ましい。
この複数のウェル4は、底壁部2の上面に平面六方格子状ではなく、単に縦横方向に等間隔に配列された四方格子状でも良いが、平面六方格子状に配列されることにより、全ての隣り合うウェル4間の距離が、略均等となり、形成される細胞の大きさの均一性を向上することができる。
また、図3に示すように、底壁部2上面に複数形成されたウェル4において、隣り合うウェル4の外周線間(内周面間)における、前記ウェル4の中心O2を結ぶ中心線上L2の距離寸法d3が10μm〜50μmに形成されている。
前記距離寸法が10μm未満である場合、ウェル4間の強度が足りず、ウェル4を配列させることができない。一方、距離寸法が50μmを超える場合、球状化した細胞のウェル4内への移動が困難となり、間葉系幹細胞がウェル4に完全に進入せず、底壁部2にも接着するため好ましくない。
尚、底壁部2に配置される複数のウェル4が平面六方格子状の配列ではなく、縦横等間隔に配列された四方格子状の場合(図示せず)においても、隣り合うウェル4間の距離寸法d3(隣り合うウェルの外周線間(内周面間)における、前記ウェル4の中心O2を結ぶ中心線上L2の距離寸法d3)は、10μm以上50μm以下の範囲に形成される。
また、前記側壁部3の内周面3aと底壁部2上面との境界線6上には、少なくとも1つの(図1では3つの)ウェル4が設けられている。
このように前記境界線6上に少なくとも1つのウェル4が設けられることで、リング状の細胞凝集体は分断あるいは阻止され、前記リング状の細胞凝集体の形成がより抑制される。
ここで、境界線6上に形成されたウェル4とは、図4に示すように、前記ウェル4の内周面(開口部外周線)が、前記底壁部2と側壁部3(内周面3a)との境界線6に接した位置に配置されたウェル4を含むものである。
このように前記ウェル4が境界線6に接した位置に配置されている場合にも、前記ウェル4により細胞凝集体は分断され、リング状の細胞凝集体が抑制される。
また、境界線6上に形成されたウェル4には、図5に示すように、境界線6を跨ぎ、側壁部3へのウェル4の内周面(開口部外周線)が入り込んだウェル4を含むものである。
前記ウェル4が前記側壁部3への所定寸法入り込んだ場合にも、該ウェル4により細胞凝集体は分断され、リング状の細胞凝集体を抑制することができる。
ここで、側壁部3の水平寸法Dは、ウェル4の開口部外周線の側壁部3への入り込み寸法(入り込み量d1)の2倍以上の長さを有することが好ましい。
尚、ウェル4の側壁部3への入り込み量d1は、底壁部2の中心O1とウェル4の中心O2を結ぶ線L1と境界線6との交点から、底壁部2の中心O1とウェル4の中心O2を結ぶ線上の最も側壁部3への入り込んだウェル4の外周線(内周面)まで距離をいう。
また、側壁部3の水平寸法Dとは、図5(b)に示すように、傾斜部の水平方向での幅寸法をいう。
ここで、側壁部3の水平寸法Dが、側壁部3への入り込み寸法(入り込み量d1)の2倍未満の場合には、側壁部に囲まれたウェル4内に細胞混濁液中の細胞が集まりにくく、前記ウェル4内の細胞凝集体が他のウェル4内の細胞凝集体よりも小さくなり、均一な細胞凝集体が生成し難い。
尚、前記ウェル4が、図6(a)に示すように側壁部3の上面3bに位置する場合には、細胞播種時に、間葉系幹細胞を含んだ培地が側壁部から毀れる可能性が高く、ウェル4内で均一なサイズの細胞凝集体を形成することができなくなるため、好ましくない。
また、図6(b)に示すように、ウェル4が前記境界線6を跨ぎ、側壁部3への入り込んだウェル4の内周面が側壁部3の傾斜角と略同一の角度の傾斜面を有し、前記ウェル4の内周面から側壁部3の内周面に連続的に繋がる場合にも、前記ウェル4の内部形状が他のウェル4の内部形状と異なるため、好ましくない。このようにウェル4の内部形状が他のウェル4の内部形状と異なる場合には、均一な細胞凝集体を得るのが困難となる。
また、境界線6上に配置されるウェル4は、図7(平面図)に示すように、底壁部2上面の中心を通る複数の直線7と前記境界線6との交点上に配置され、前記側壁部3と前記底壁部2との境界線上に、少なくとも6個のウェル4が形成されるのが好ましい。
前記ウェル4の夫々の中心O2は、前記底壁部2の中心を通る複数の直線7と、前記側壁部3と前記底壁部2との境界線6との交差点上に配置され、前記境界線6上で隣り合う2つのウェル7の中心O2を通る前記直線のなす角θ2は、60°以下となされる。
この場合、前記境界線6上に、少なくとも6つのウェル4が設けられることになり、前記境界線6に沿って存在する細胞が、境界線6上に設けられたウェル6に移動しやすくなる。このため、前記境界線6付近におけるリング状の細胞凝集体の形成を確実に抑制することができ、ウェル4中に形成される細胞凝集体の大きさの均一性を向上させることができる。
尚、図7においては、前記境界線6上を除き、底壁部2上面に形成される複数のウェル4については図示を省略している。また複数のウェル4は、隣り合う一のウェル4の開口部外周線から他のウェル4の開口部外周線に至る、前記ウェル4の中心を結ぶ中心線上の距離寸法が10μm以上50μm以下に形成されている。
このようにして形成された細胞培養担体1を用いて、培養を行う場合には、図8に示すように、プラスチックス製のケース10内に配置する。
その後、図9に示すように、ケース10内に間葉系幹細胞を培養するための第1の培養液(培地)11を入れ、所定時間静置する。所定時間静置すると、図10に示すように、毛細管現象によって、第1の培養液(培地)11は細胞培養担体1の気孔に入り込み、ウェル4の開口部の高さまで達する。
この第1の培養液(培地)11の種類は、特に限定されるものではないが、間葉系幹細胞の培養においては、例えば、MEM、α−MEM、DMEM、イーグル培地等が好ましい。さらに、この培地に、FBS(ウシ血清)、抗生物質等の細胞を維持するのに必要な物質が添加される。また、間葉系幹細胞を細胞治療のツールとして用いる場合は、市販されている無血清培地を用いることがより好ましい。
次に、図11に示すように、未分化の間葉系幹細胞Cと前記間葉系幹細胞の栄養分を含む第2の培養液12を底壁部2上面に滴下して、間葉系幹細胞Cを播種し、所定時間静置する。
このようにして、間葉系幹細胞Cを培養液12に懸濁させた状態で前記担体1の上面に滴下して播種することにより、図12に示すように、間葉系幹細胞Cに負荷なく、細胞培養担体1の底壁部2に沈降させることができ、前記ウェル4内でのスムーズな凝集化を達成することができる。
前記細胞培養担体1に播種する間葉系幹細胞数は、担体1cmあたり1×10個以上1×10個以下であることが好ましい。
このような密度で間葉系幹細胞Cを播種することにより、前記細胞培養担体1を用いて、所望サイズの3次元細胞凝集体をより効率的に培養することができる。
そして、図13に示すように、更に、ケース10内に間葉系幹細胞を培養するための第1の培養液(培地)11を入れ、所定時間静置する。
これにより、細胞培養担体1の底壁部2に堆積していた間葉系幹細胞Cが、図14に示すようにウェル4内に落下し、ウェル4内で細胞の凝集化が進行し、細胞凝集体が形成される。
即ち、上記の第2の培養液11の滴下による播種工程においては、ウェル内外を問わず、担体1表面のあらゆる箇所に細胞が付着しているが、図13に示す工程において、第1の培養液11中に細胞培養担体1全体を浸漬させて、好ましくは24時間〜72時間静置することにより、図14に示すようにウェル4外の底壁部2上面に付着していた細胞が、細胞培養担体1から離脱することなく、ウェル4内に移動し、ウェル4内で細胞凝集体を形成する。
その後、図15に示すように、ケース10内及び細胞培養担体1内の培養液をアスピレータ(図示せず)で吸い取った後、図16に示すように、ケース10内の細胞培養担体1内に間葉系幹細胞Cを軟骨に分化誘導する低分子化合物やたんぱく質を含んだ第3の培養液13を入れる。
このように、間葉系幹細胞Cの培養に用いた細胞培養担体1のままで、培養液を変えることにより、ウェル4内において、間葉系幹細胞Cから軟骨細胞への分化誘導を行うことができる。
そして、図17に示すように、凝集した間葉系幹細胞Cが軟骨細胞14に分化する。
また、前記第3の培養液13は、凝集化した間葉系幹細胞を硝子軟骨細胞や脂肪細胞、骨芽細胞等の組織細胞に分化誘導するための培地であり、基本培地としてはDMEMを使用することができ、適宜改良して用いてもよい。また、間葉系幹細胞から軟骨、脂肪、骨芽細胞に誘導する分化誘導培地が市販されており、これらも使用可能であることはいうまでもない。
最後に、図18に示すように、第3の培養液13を排出後、軟骨細胞14を各ウェル4から取り出し、収集する。
以上のように、本実施に係る実施の形態によれば、間葉系幹細胞を均一な形状で凝集化させ、分化状態が均一な細胞凝集体を高確率で得ることができる。
具体的には、細胞培養担体が容器状に形成されているため、従来のようにプラスチック容器と担体とを別体に形成した場合に生じる隙間が生じないため、各ウェル間での細胞濃度を均一にすることができる。また、所定の平均気孔径、所定の気孔率のセラミックス多孔体から構成されているため、セラミックス粒子が混入することなく、培養した細胞を三次元状に凝集させることができる。更に、側壁部の内周面が前記底壁部上面に対して、所定角度の傾斜角をもって上方に行くにしたがって開拡するように形成されているため、リング状に間葉系幹細胞塊が形成されるのを抑制することができる。
また、前記底壁部の上面が所定の表面状態に形成されているため、扁平化した間葉系幹細胞が上面に付着せず、球状を維持し、最終的に最寄のウェルに進入させることができる。
更に、前記複数のウェルの開口部は均一の径を有する円形形状であると共に、前記ウェルの底部の直径が所定の寸法に形成され、前記ウェルの底部の断面形状が凹状に湾曲した曲面形状に形成されているため、得られる間葉系幹細胞凝集体の大きさをより均等になすことができ、かつ各細胞の均質性が高い間葉系幹細胞凝集体を得ることができる。
また、前記複数のウェルのうち少なくとも一つのウェルが、前記底壁部と前記側壁部との境界線に接した位置に形成され、あるいは前記境界線を跨ぎ、前記側壁部の水平寸法が前記側壁部への前記ウェルの入り込み寸法の2倍以上の長さを有しているため、底壁部と側壁部との境界線近傍の細胞を前記ウェル内に落下させることができ、リング状の間葉系幹細胞凝集体の形成を抑制することができる。
また、隣り合うウェルの開口部外周線間における、前記ウェルの中心を結ぶ中心線上の距離寸法が所定の長さに形成されているため、ほぼすべての間葉系幹細胞を底壁部に接着させず、ウェル内部に進入させることができる。
また、記側壁部と前記底壁部との境界線上に、少なくとも6個のウェルが形成され、少なくとも6個のウェルの夫々の中心は、前記底壁部上面の中心を通る複数の直線と、前記側壁部と前記底壁部との境界線との交差点上に配置され、前記境界線上で隣り合う2つのウェルの中心を通る前記直線のなす角は、60°以下とすることで、前記側壁部と前記底壁部に境界線近傍に生じるリング状の細胞凝集体の形成をより確実に、抑制することができる。また、前記底壁部の上面に形成された複数のウェルは、平面六方格子状に配列されていることにより、全ての隣り合うウェル間の距離が、略均等となり、形成される細胞の大きさの均一性を向上することができる。
本発明に係る細胞培養担体について、実施例に基づきさらに説明する。本実施例では、前記実施の形態に示した細胞培養担体を製造し、実験を行い、検証を行った。
[実験1]
実験1では、図1に示す形状(容器状)の細胞培養担体を、特開2012−50426号(特許文献1)に示された製造方法により、底壁部上面に対する側壁部の内周面の傾斜角と、ウェルが底壁部と側壁部との境界線を跨ぐ個数等を条件にして、ジルコニアセラミックス焼結体により製造した。
尚、本発明の細胞培養担体の基材となるセラミックスの平均気孔径、気孔率、及び複数のウェルを有する底壁部と側壁部を備えた容器状とした場合の前記底壁部上面の2乗平均粗さRqと長さ1μmあたりの線密度、並びに前記ウェルの形状(寸法、間隔)、前記側壁部の水平寸法、テーパ角度(傾斜角度)の制御は、セラミックス原料の配合粒度、鋳込条件(鋳型の材質、形状等)、乾燥・焼成条件(温度、時間、雰囲気等)を適宜、選択組み合わせることで行った。
具体的には、底壁部の上面の2乗平均粗さRq、長さ1μmあたりの線密度、セラミックス焼結体の平均細孔径、気孔率、ウェル開口径、深さ、隣り合うウェルの内周面間におけるウェルの中心を結ぶ中心線上の距離寸法を表1に示す条件とした。また、ウェルの底部の形状は図2(a)に示す形状とし、ウェルの個数は実施例1〜4では200個、実施例5では2500個、実施例6では125個とした。また、底壁部と側壁部との境界線を跨ぐウェルは、ウェルの中心が底壁部と側壁部との境界線上に位置するように配置した。また、側壁部の水平寸法をウェルの開口部の外周線の側壁部への入り込み寸法の1.5倍〜2.5倍とした。尚、実施例6にあっては、ウェルの外周線(内周面)が底壁部と側壁部との境界線に接するように、ウェルを配置した。
まず、上記のようにして得られた細胞培養担体を図8に示したように、プラスチックス製のケース内に配置する。
その後、図9に示すように、ケース内に間葉系幹細胞を培養するための第1の培養液(培地)を入れ、37℃で6時間静置する。第1の培養液(培地)としては、MSCGM−CD,BulletKit(Lonza)を用いた。
次に、図11に示すように、細胞培養担体に、ヒト間葉系幹細胞を含んだ(4×10個)第2の培養液として、MSCGM−CD,BulletKitを入れ、37℃、5%CO2の条件下で,6時間静置し、培養した。
このときの状態を図19に示す。図19は底壁部2に焦点を合わせた写真である。細胞培養担体に播種したヒト間葉系幹細胞は、培養6時間静置後沈降し、ウェル内外に接着していることを確認した。
そして、第1の培養液を、細胞培養担体上面を覆うようにケース内に入れ、72時間静置した。その後、ウェル内に凝集された細胞凝集体が形成される。このときの状態を図20、図21に示す。図20は底壁部に焦点を合わせた写真であり、図21は、ウェル内に焦点を合わせた写真である。
細胞培養担体に播種したヒト間葉系幹細胞は、培地添加後72時間以内にウェル内に移動し、ウェル外(底壁部)に接着していた細胞は消失し、ウェル底部で細胞凝集体を形成することを確認した。
その後、図15に示すように、ケース内及び細胞培養担体内の培養液をアスピレータで吸い取った後、図16に示すように、ケース内の細胞培養担体内に間葉系幹細胞を軟骨に分化誘導する低分子化合物やたんぱく質を含んだ第3の培養液を入れる。第3の培養液としてTGFβ―3を10ng/ml、DEXを100nM、アスコルビン酸を50μg/ml、プロリンを40μg/ml、ITS及びピルビン酸を含むDMEM(軟骨分化誘導培地)を用い、37℃、5%CO2の条件下で、21日間培養した。
そして、図17、図18に示すように、凝集した間葉系幹細胞13が軟骨細胞15に分化する。このときの状態を図22に示す。図22は、ウェル内に焦点を合わせた写真である。
細胞培養担体のウェル内で均一な形状の軟骨凝集体が形成されていることを確認した。
そして、細胞を固定化処理、サフラニン0染色後、マイクロスコープで観察して各ウェル内で形成される細胞の大きさの均一性の達成率について検証した。その結果を表1に示す。ここで、達成率とは、各形状の細胞培養担体30枚に間葉系幹細胞を播種後、軟骨細胞に分化誘導した際、各担体底壁部に配列するウェルにおいて、均一サイズの細胞凝集体が形成されるウェルが80%以上である細胞培養担体の割合である。尚、表1中の達成率は、小数点以下1桁を四捨五入した数字を記入している。
比較例1は、容器状の細胞培養担体の側壁部内周面の傾斜角度を90°としたものであり、上述の従来技術の課題で説明したリング状の細胞凝集体が形成され、また薄片状の軟骨細胞に分化される現象(図24、図25〜図29参照)が生じ、前記達成率が33%と非常に低い値となった。
また、表1に示すように、側壁部の内周面の傾斜角が、100°〜135°、底壁部と側壁部との境界線と接するウェルの個数が1個以上、あるいは底壁部と側壁部との境界線を跨ぐウェルの個数が1個以上の範囲において、良好な達成率(70%以上の達成率)を得ることができた。更に、側壁部の内周面と底壁部上面との境界線上で隣り合うウェルの円弧の中心角が60°以下の範囲において、良好な達成率(90%以上の達成率)を得ることができた。
[実験2]
実験2は、比較例2として、側壁部の水平寸法Dが前記側壁部への前記ウェルの入り込み寸法d1の1.5倍とした。その条件は、実施例1と同様にした。
この実験において、比較例2は、実施例1に対し、側壁部への入り込んだウェル内の細胞凝集体が他のウェル内の細胞凝集体よりも小さくなり、均一な細胞凝集体が生成し難いことが認められた。
したがって、側壁部の水平寸法Dが前記側壁部への前記ウェルの入り込み寸法d1の2倍以上が好ましいことが判明した。
以上の実験1、2の結果より、本発明に係る細胞培養担体によれば、間葉系幹細胞を均一な形状で凝集化させ、分化状態が均一な細胞凝集体を高確率で得ることができることが確認された。
1 細胞培養担体
2 底壁部
3 側壁部
3a 内周面
4 ウェル
6 境界線
10 ケース
11 第1の培養液(培地)
12 第2の培養液(培地)
13 第3の培養液(培地)
14 軟骨細胞
θ1 傾斜角
d1 側壁部へのウェルの入り込み量

Claims (3)

  1. 底壁部と前記底壁部の周縁に設けられた側壁部とを有する容器状に形成され、かつ前記底壁部に複数のウェルが形成された、間葉系幹細胞の培養に用いられる細胞培養担体であって、
    平均気孔径が0.1μm以上0.6μm以下、気孔率40%以上55%以下のセラミックス多孔体からなり、
    前記側壁部内周面が、前記底壁部上面に対して100°以上135°以下の傾斜角度をもって上方に行くにしたがって開拡するように形成されると共に、前記底壁部の上面の2乗平均粗さRqが100nm以上280nm以下、かつ長さ1μmあたりの線密度が1.6以上3.0以下に形成され、
    前記複数のウェルの開口部は均一の径を有する円形形状であると共に、前記ウェルの底部の直径が100μm以上550μm以下で、前記ウェルの底部の断面形状が凹状に湾曲した曲面形状に形成され、
    前記複数のウェルのうち少なくとも一つのウェルが、前記底壁部と前記側壁部との境界線に接した位置に形成され、あるいは前記境界線を跨ぎ、前記側壁部の水平寸法が前記側壁部への前記ウェルの入り込み寸法の2倍以上の長さを有し、
    かつ隣り合う一のウェルの開口部の外周線から他のウェルの開口部の外周線に至る、前記ウェルの中心を結ぶ中心線上の距離寸法が10μm以上50μm以下であることを特徴とする細胞培養担体。
  2. 前記側壁部に囲まれた前記底壁部の上面は円形形状であって、
    前記側壁部と前記底壁部との境界線上に、少なくとも6個のウェルが形成され、
    少なくとも6個のウェルの夫々の中心は、前記底壁部上面の中心を通る直線と、前記側壁部と前記底壁部との境界線との交差点上に配置され、
    前記境界線上で隣り合う2つのウェルの中心を通る前記直線のなす角は、60°以下であることを特徴とする請求項1に記載された細胞培養担体。
  3. 前記底壁部の上面に形成された複数のウェルは、平面六方格子状に配列されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載された細胞培養担体。
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