JP2014203552A - 金属空気電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】金属空気電池において、放電生成物による放電阻害を抑制させ、電池を長寿命化させる。さらに電解液の蒸発を防ぎ、かつ電池寿命の長いアルミニウム空気電池、金属空気電池を提供する。【解決手段】負極にアルミニウムやアルミニウム合金、またはマグネシウムやマグネシウム合金を用い、負極と電解液の間に、負極に隣接してイオン伝導体を設置させる構造を特徴とする。また電解液と空気極の間にイオン伝導体、あるいは空気極触媒物質から形成される緻密な構造を有する材料をはさむ構造にする、もしくは空気極自体をイオン伝導体、あるいは空気極触媒物質に用いられる材料を成形して緻密な構造にすることを特徴とする。この構造により金属—空気電池の最大の問題点である電解液の蒸発を防ぎ、電池を長寿命化することができる。【選択図】図2

Description

本発明は、金属空気電池に関する。
空気電池は、空気中に無尽蔵に存在する酸素を正極活物質として利用するため、電池容器内に正極活物質を充填する必要がない。そのために電池容器内の大部分の空間に負極活物質を充填することが可能であり、原理的に化学電池の中で最も大きなエネルギー密度を有する。
現在実用化されている空気電池は、負極に亜鉛を用いたものであるが、負極としてアルミニウムあるいはマグネシウムを用いることにより、理論エネルギー密度が亜鉛空気電池の1300Wh/kgから、6000−8000Wh/kgへと飛躍的に増大する。
アルミニウム空気電池は、非特許文献1に詳細が開示されている。一般的なアルミニウム空気電池は、負極にアルミニウム金属、電解質に液体電解質、正極に空気極を用い、空気極での酸素の還元と金属極での電子放出を伴う金属の溶解とを組み合わせている。図1は、従来のアルミニウム空気電池の模式図である。アルミニウムまたはアルミニウム合金からなる負極101、正極103の間に電解質102を介在させた構成となっている。
空気極およびアルミニウム極ではそれぞれ、数1および数2の反応が生じ、水酸基イオンが液体電解質を移動して、発電を行う。このとき、負極アルミニウム電極上に副生成物として水酸化アルミニウムが生じ、ゲル化、非流動化し電池放電を阻害してしまうので、容量、電圧がすぐに劣化してしまう。このため、高体積エネルギー密度な電池にもかかわらず、実用化されている例がほとんどない。
(数1)
3/402 +3/2H2 O +3e- →3OH-
(数2)
Al+3OH- →Al(OH)3 +3e-
特開2012−164636号公報 特開2012−230892号公報 特開平07−282859号公報 特開2012−015026号公報
Journal of Power Sources 110 (2002) 110 Journal of Power Sources 193 (2009) 895 Corrosion Science 51 (2009) 658 Corrosion Science 50 (2008) 3475 Materials and Corrosion 2009, 60, No. 4
金属空気電池は空気を電池内に取り入れなければならないので、従来の金属空気電池の構造では電解液などの蒸発が避けられない問題となっている。またアルミニウム空気電池においては、充放電の繰り返しにより水酸化アルミニウム、酸化アルミニウムなどの反応副産物が電極上に蓄積されることにより、二次電池としての機能が阻害される。特許文献1−3、非特許文献1、2に記載の方法では、負極にアルミニウム合金などを用いたり、特許文献4、非特許文献3,4では電解液に高分子、オキソ酸塩を添加したり、非特許文献5では電解液にアルコール、水混合系を用いることにより、電極での副生成物の産出を抑制する試みを行っているが、十分な効果を得ることは難しく、かつ電解液の蒸発という大きな構造上の問題を抱えている。
本発明の金属空気電池は、負極にアルミニウムやアルミニウム合金、またはマグネシウム、マグネシウム合金を用い、正極に空気極を用いた金属空気電池であって、負極と電解液の間に固体電解質を位置させることにより、放電生成物の水酸化アルミニウムなどの副産物による放電阻害を抑制し、負極の利用率を高める。さらに電解液と空気極の間にイオン伝導体、あるいは空気極触媒物質から形成される緻密な構造を有する材料をはさむ構造にする、もしくは空気極自体をイオン伝導体、あるいは空気極触媒物質に用いられる材料を用いて成形して緻密な構造にすることによって電解液の蒸発を防ぎ、全ての金属―空気電池の弱点である電解液の蒸発を防ぐ電池構造になっていることを特徴とする。
本発明によれば正極に空気極を用い、負極にアルミニウムまたはアルミニウム合金を用いたアルミニウム空気電池において、負極と電解液の間に固体電解質を位置させることにより、放電生成物の水酸化アルミニウムなどの副産物による放電阻害を抑制し、負極の利用率を高めることができる。さらに電解液と空気極の間にイオン伝導体、あるいは空気極触媒物質から形成される緻密な構造を有する材料をはさむ構造にする、もしくは空気極自体をイオン伝導体、あるいは空気極触媒物質に用いられる材料を用いて成形して緻密な構造にすることによって、全ての金属―空気電池の弱点である電解液の蒸発を防ぐことができ、電池寿命の長いアルミニウム空気電池を提供することができる。
従来のアルミニウム空気電池の模式図(比較例1) 本発明のアルミニウム空気電池の一例を示す模式図(実施例1) 本発明のアルミニウム空気電池の一例を示す模式図(実施例2) 本発明のアルミニウム空気電池の一例を示す模式図(実施例3) 本発明のアルミニウム空気電池の一例を示す模式図(実施例4) 本発明のアルミニウム空気電池の一例を示す模式図(実施例5)
図2−6は、本発明による実施形態のアルミニウム空気電池の模式図である。アルミニウムまたはアルミニウム合金からなる負極(1−6)01、負極に隣接して設置されたアルミニウムイオン伝導体を含んだ固体電解質(2−6)02を介在させた構成となっている。電解液102、(2−6)03、さらにアルミニウムイオン伝導体からなる緻密な構造を有する固体電解質204、あるいは固体電解質と、空気極触媒材料から形成される緻密な構造を有する電解質―空気極触媒混合材料304、あるいは緻密な構造を有する空気極触媒材料404を電解液203(303、403)と空気極205(305、405)の間に挟みこむ構造となっている。さらに、電解質―空気極触媒混合材料から成形して緻密な構造に作られた空気極504、空気極触媒材料から成形して緻密な構造に作られた空気極604が電解液(503,603)に隣接して、電解液の蒸発を防ぐ構造となっている。
負極には、酸化反応によりアルミニウムイオン、マグネシウムイオンと電子を生成する物質であれば何れも用いることできる。このような物質として、アルミニウム、マグネシウムまたはアルミニウム合金、あるいはマグネシウム合金が挙げられ、アルミニウム合金としては、アルミニウムにLi、Mg、Sn、Zn、In、Mn、Ga、Bi、Feなどをそれぞれ単独でまたは2種以上合金化させたアルミニウム合金が挙げられる。Al−Li、Al−Mg、Al−Sn、Al−Znなどのアルミニウム合金は、高い電池電圧を与えるので特に好ましい。
固体電解質は、その一部または全部が負極に隣接して設置されており、かつ電解液と空気極の間に挟みこまれた電池構造を有する、あるいは空気極の一部を構成するアルミニウムイオン、マグネシウムイオン伝導体となっていれば何れも用いることができる。アルミニウムイオン伝導体としては、セラミックス固体電解質、ポリマーイオン伝導体、溶融塩などが挙げられる。セラミックス固体電解質としては、Al2(WO4)3や化学式((R4+M2+)1-xA3+2x)(WO4)3 (RはZr、Hfまたはこれらの混合系で示される4価の金属元素、MはMg,Ca,Sr,Ba,Raまたはこれらの混合系で示される2価の金属元素、AはAlまたは少なくともAlを含む3価の金属元素の混合系、0<x≦1)で示されるタングステン酸複合酸化物を用いることができる。特に、2価の金属元素としてマグネシウムイオンを含有するタングステン酸複合酸化物は高いイオン導電性を与えるので、放電時に電圧の低下の小さいアルミニウム空気固体電池を得ることができる。さらに、3価と(2価、4価)の比を選択することで熱膨張係数の制御が可能であり、このようなセラミックス固体電解質などを用いることにより温度変化に対しても体積変化のほとんどない極めて電池特性の安定した電池を得ることができる。また電解液の蒸発を防ぐことを目的とする固体電解質としてはセラミックス固体電解質、ポリマーイオン伝導体、溶融塩を混合させても良い。また上述した以外のセラミックス固体電解質であっても、イオン伝導体のものであれば良い。
上記電解質による放電阻害の抑制メカニズムの詳細は不明であるが、アルミニウムイオン伝導体を負極に隣接したり、電解液と空気極に挟んだ構造にする、あるいは空気極の一部を構成することによって、アルミニウムイオン伝導体中でアルミニウムイオンと水酸化物イオンが結合し、その結果水酸化アルミニウムがアルミニウムイオン伝導体中に分散して生成する。このようなメカニズムによって、従来課題となっていた水酸化アルミニウムが負極表面に付着することによる放電阻害を抑制していると推測される。
空気極触媒材料としては、負極で生成した電子を受け取り酸素を還元する物質であれば何れも用いることができる。 La(1-x)AxMnO3 (0.05<x<0.95; A = Ca, Sr, Ba) で表されるランタンマンガナイトなどのペロブスカイト型複合酸化物、Mn2O3、Mn3O4などのマンガン低級酸化物、あるいは活性炭、カーボン、カーボンナノチューブなどの炭素材料は酸素還元能と導電性を兼ね備えており好ましい。
負極に隣接するアルミニウムイオン伝導体の形成方法としては、シートまたは焼結体の貼り合わせ、ゾルゲル法、蒸着、CVD、熔射、塗布法などが挙げられる。ゾルゲル法、蒸着、CVD、溶射、塗布法などの方法は、負極に直接アルミニウムイオン伝導体を形成することができるので、形成したのち所望の形状に加工して用いることができる。電解液と空気極の間に挟む緻密な構造を有するアルミニウムイオン伝導体、また緻密な構造を有する空気極の一部を形成するアルミニウムイオン伝導体の作成方法としては、焼結体を圧縮して作成したペレットなどが用いられやすい。
電解液は、アルカリ性または中性のいずれでも用いることができ、例えばNaCl水溶液、NAOH、KOH水溶液が挙げられるが、これに限定されずイオン伝導性があれば用いることができる。電解液を用いることにより酸素の授受が効率良く行われ、電池特性が一層向上する。またこれにポリマー、保湿ポリマー、水ガラスなどを添加することも可能である。さらに有機溶媒、イオン液体を電解液として用いても良い。
(実施例1)
図2に断面の構造の模式図を示すアルミニウム空気電池を組み立てた。試験電池の構成は以下の通りである。
試験電池の構成
負極、電解液、空気極は比較例1と同様のものを用いた。
負極: 金属アルミニウム板
固体電解質膜:Al2(WO4)3膜
Al2(WO4)3を、バインダーにエチルセルロース、溶剤に酢酸ブチルとともに混合し、ドクターブレード法を用いて負極である金属アルミニウム板上に塗布した。塗布後600℃2hの焼成を行ってアルミニウムイオン伝導体である固体電解質膜を得た。
電解液: 2mol/NaCl水溶液
固体電解質プレスペレット:Al2(WO4)3プレスペレット
Al2(WO4)3とPVDFを9:1の比で混合して20MPaの圧力でプレスしペレットを作成した。
空気極:酸化マンガン+活性炭+ニッケルメッシュ
上記負極を内径25mm、長さ15mmのフッ素樹脂金型の片側にはめ込み、固体電解質膜を塗布した負極を筒底としてフッ素樹脂金型に上記電解液を3.0ml注入し、気泡が入らないように固体電解質ペレットと空気極で密栓し、アルミニウム空気電池を構成した。
(比較例1)
図1に断面の構造の模式図を示すアルミニウム空気電池を組み立てた。試験電池の構成は以下の通りである。
試験電池の構成
負極: 金属アルミニウム板
ここで負極は厚さ1mmの市販の金属アルミニウム板を25mm X 35mmに加工して用いた。
電解液: 2mol/NaCl水溶液
空気極: 酸化マンガン+活性炭+ニッケルメッシュ
ここで空気極は、市販の酸化マンガンと活性炭とPVDFを重量比4:4:1で秤量し、エタノールを溶媒として十分に混合した後、テフロン(登録商標)樹脂製のシートに集電体となるニッケルメッシュとともに塗布し、120℃1hで乾燥した後、φ15mmに加工したものを用いた。
上記負極を内径25mm、長さ15mmのフッ素樹脂金型の片側にはめ込み、負極を筒底としてフッ素樹脂金型に上記電解液を3.0ml注入し、気泡が入らないように上記空気極で密栓し、アルミニウム空気電池を構成した。
実施例1−5で用いるアルミニウムイオン伝導体であるAl2(WO4)3は、出発原料として、Al2(OH)3とWO3をモル比2:3:で秤量し、湿式ボールミル、乾燥を行ったのち、1000℃8hで焼成を行い粉砕を行ったものを用いた。
(実施例2)
図3に断面の構造の模式図を示すアルミニウム空気電池を組み立てた。試験電池の構成は以下の通りである。
試験電池の構成
負極、固体電解質膜、電解液、空気極は比較例1、実施例1と同様のものを用いた。
負極: 金属アルミニウム板
固体電解質膜:Al2(WO4)3膜
電解液: 2mol/NaCl水溶液
固体電解質と空気極触媒材料の混合材料プレスペレット:Al2(WO4)3+酸化マンガン+活性炭
Al2(WO4)3、酸化マンガン、活性炭、PVDFを7:1:1:1の比で混合して20MPaの圧力でプレスしペレットを作成した。
空気極:酸化マンガン+活性炭+ニッケルメッシュ
上記負極を内径25mm、長さ15mmのフッ素樹脂金型の片側にはめ込み、固体電解質膜を塗布した負極を筒底としてフッ素樹脂金型に上記電解液を3.0ml注入し、気泡が入らないように固体電解質と空気極触媒材料の混合材料プレスペレットと空気極で密栓し、アルミニウム空気電池を構成した。
(実施例3)
図4に断面の構造の模式図を示すアルミニウム空気電池を組み立てた。試験電池の構成は以下の通りである。
試験電池の構成
負極、固体電解質膜、電解液、空気極は比較例1、実施例1、2と同様のものを用いた。
負極: 金属アルミニウム板
固体電解質膜:Al2(WO4)3膜
電解液: 2mol/NaCl水溶液
空気極触媒材料プレスペレット:酸化マンガン+活性炭
酸化マンガン、活性炭、PVDFを4:4:1の比で混合して20MPaの圧力でプレスしペレットを作成した。
空気極:酸化マンガン+活性炭+ニッケルメッシュ
上記負極を内径25mm、長さ15mmのフッ素樹脂金型の片側にはめ込み、固体電解質膜を塗布した負極を筒底としてフッ素樹脂金型に上記電解液を3.0ml注入し、気泡が入らないように空気極触媒材料プレスペレットと空気極で密栓し、アルミニウム空気電池を構成した。
(実施例4)
図5に断面の構造の模式図を示すアルミニウム空気電池を組み立てた。試験電池の構成は以下の通りである。
試験電池の構成
負極、固体電解質膜、電解液は比較例1、実施例1-3と同様のものを用いた。
負極: 金属アルミニウム板
固体電解質膜:Al2(WO4)3膜
電解液: 2mol/NaCl水溶液
空気極:固体電解質+酸化マンガン+活性炭+ニッケルメッシュ
Al2(WO4)3、酸化マンガン、活性炭、PVDFを7:1:1:1の比で混合して、ニッケルメッシュをプレス時に混合粉体の上にのせ、20MPaの圧力でプレスしペレットを作成した。
上記負極を内径25mm、長さ15mmのフッ素樹脂金型の片側にはめ込み、固体電解質膜を塗布した負極を筒底としてフッ素樹脂金型に上記電解液を3.0ml注入し、気泡が入らないように空気極で密栓し、アルミニウム空気電池を構成した。
(実施例5)
図6に断面の構造の模式図を示すアルミニウム空気電池を組み立てた。試験電池の構成は以下の通りである。
試験電池の構成
負極、固体電解質膜、電解液は比較例1、実施例1-4と同様のものを用いた。
負極: 金属アルミニウム板
固体電解質膜:Al2(WO4)3膜
電解液: 2mol/NaCl水溶液
空気極:酸化マンガン+活性炭+ニッケルメッシュ
酸化マンガン、活性炭、PVDFを4:4:1の比で混合して、ニッケルメッシュをプレス時に混合粉体の上にのせ、20MPaの圧力でプレスしペレットを作成した。
上記負極を内径25mm、長さ15mmのフッ素樹脂金型の片側にはめ込み、固体電解質膜を塗布した負極を筒底としてフッ素樹脂金型に上記電解液を3.0ml注入し、気泡が入らないように空気極で密栓し、アルミニウム空気電池を構成した。
(評価1)
実施例1−5と比較例1で得られたアルミニウム空気電池を5mA/cm2の電流密度で放電させ、初期電圧の0.3倍を放電終了電圧として放電時間を比較した。その結果を、比較例1の放電時間を1とした相対値として表1に示す。
表1より、実施例1から実施例5のアルミニウム空気電池は、比較例1のアルミニウム空気電池に対して明らかに放電時間が長い。固体電解質を負極に隣接して設置させたり、電解液と空気極の間にイオン伝導体、あるいは空気極触媒物質から形成される緻密な構造を有する材料をはさむ構造にする、もしくは空気極自体をイオン伝導体、あるいは空気極触媒物質に用いられる材料を用いて成形して緻密な構造にすることによって電解液の蒸発を防ぎ、全ての金属―空気電池の弱点である電解液の蒸発を防ぐことができ、アルミニウム空気電池の長寿命化に効果があることがわかった。
(評価2)
実施例1と比較例1で得られたアルミニウム空気電池を±5mA/cm2の電流密度で充放電させ、初期電圧の0.1倍を充放電終了電圧として充放電時間を比較した。その結果を表2に示す。
表2より、実施例1は比較例1のアルミニウム空気電池に対して明らかに充放電時間が長い。固体電解質を負極に隣接して設置させたり、電解液と空気極の間にイオン伝導体、あるいは空気極触媒物質から形成される緻密な構造を有する材料をはさむ構造にする、もしくは空気極自体をイオン伝導体、あるいは空気極触媒物質に用いられる材料を用いて成形して緻密な構造にすることによって電解液の蒸発を防ぎ、全ての金属―空気電池の弱点である電解液の蒸発を防ぐことができ、アルミニウム空気電池の長寿命化に効果があることがわかった。
本発明によれば、負極として用いた金属や合金の利用率を高め、かつ全ての種類の金属空気電池の大きな問題点である電解液の蒸発を抑制することができるので、電池寿命の長いアルミニウム空気電池、金属空気電池を提供することができる。このため、ポータブル機器の動作時間向上が可能となり、電気自動車、携帯機器、ロボット等に好適に用いることができる。
101 負極
102 電解液
103 正極(空気極)
201 負極
202 固体電解質膜
203 電解液
204 固体電解質ペレット
205 正極(空気極)
301 負極
302 固体電解質膜
303 電解液
304 固体電解質+空気極触媒材料ペレット
305 正極(空気極)
401 負極
402 固体電解質膜
403 電解液
404空気極触媒材料ペレット
405 正極(空気極)
501 負極
502 固体電解質膜
503 電解液
504 固体電解質+空気極触媒材料を用いて成形した正極(空気極)
601 負極
602 固体電解質膜
603 電解液
604 空気極触媒材料を用いて成形した正極(空気極)

Claims (7)

  1. 電解質と空気極の間に、イオン伝導体からなる緻密な構造を有する固体電解質を挟んだ構造であるアルミニウム空気電池。
  2. 電解質と空気極の間に、イオン伝導体からなる固体電解質と空気極触媒材料を混ぜた緻密な構造を有する固体電解質―空気極触媒混合材料を挟んだ構造であるアルミニウム空気電池。
  3. 電解質と空気極の間に緻密な構造を有する空気極触媒材料を挟んだ構造であるアルミニウム空気電池。
  4. 空気極をイオン伝導体からなる固体電解質と空気極触媒材料を混ぜた固体電解質―空気極触媒混合材料から成形して緻密な構造に作り、電解液の蒸発を防ぐアルミニウム空気電池。
  5. 空気極を空気極触媒材料から成形して緻密な構造に作り、電解液の蒸発を防ぐアルミニウム空気電池。
  6. 金属負極の上にイオン伝導体からなる固体電解質を位置する請求項1-5項に記載のアルミニウム空気電池。
  7. 前記金属負極は、アルミニウム(Al)、リチウム(Li)、ナトリウム(Na)、カリウム(K)、カルシウム(Ca)、マグネシウム(Mg)、亜鉛(Zn)及びこれらの合金からなる群から選ばれる1種以上である請求項1-6に記載の金属空気電池。
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