JP2014202548A - Mems装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】励振部を備えるMEMS装置において、励振に起因する他軸振動の発生を抑制することが可能な技術を提供する。
【解決手段】MEMS装置2は、導電材料からなる第1導電層と、絶縁材料からなる絶縁層と、導電材料からなる第2導電層が順に積層された積層基板に形成されている。そのMEMS装置2は、基板部12と、基板部12に対して積層基板の面内方向に励振される励振部16と、励振部16と基板部12を連結する連結部18a、18b、18c、18dを備えている。そのMEMS装置2では、連結部18a、18b、18c、18dが第1導電層と第2導電層の両方に形成されている。
【選択図】図1

Description

本明細書は、MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)装置に関する。
特許文献1に、導電材料からなる第1導電層と、絶縁材料からなる絶縁層と、導電材料からなる第2導電層が順に積層された積層基板に形成されたMEMS装置が開示されている。このMEMS装置は、基板部と、基板部に対して積層基板の面内方向に励振される励振部と、励振部と基板部を連結する連結部を備えている。このMEMS装置では、積層基板の面内方向に励振部を励振することで、角速度が作用した時に、コリオリの力によって励振部を積層基板の積層方向に変位させる。この変位量を検出することで、MEMS装置に作用する角速度を検出することができる。
特開平7−43166号公報
特許文献1の技術において、積層基板の面内方向への励振部の励振に起因して、積層基板の積層方向にも励振部の振動を生じてしまうことがある。励振に起因して励振部が所望の方向以外にも振動を生じてしまうと、様々な不都合を生じる。例えば、特許文献1の技術において、積層基板の面内方向への励振に起因して積層基板の積層方向にも励振部の振動が生じてしまうと、角速度に起因する励振部の変位量に、励振に起因する励振部の変位量が重畳してしまい、角速度の検出精度が悪化してしまう。
本明細書は上記課題を解決する技術を提供する。本明細書では、励振部を備えるMEMS装置において、励振に起因する他軸振動の発生を抑制することが可能な技術を提供する。
本明細書が開示するMEMS装置は、導電材料からなる第1導電層と、絶縁材料からなる絶縁層と、導電材料からなる第2導電層が順に積層された積層基板に形成されている。そのMEMS装置は、基板部と、基板部に対して積層基板の面内方向に励振される励振部と、励振部と基板部を連結する連結部を備えている。そのMEMS装置では、連結部が第1導電層と第2導電層の両方に形成されている。
上記のMEMS装置では、連結部が第1導電層と第2導電層の両方に形成されているため、積層基板の積層方向についての連結部の支持剛性を高めることができる。これによって、積層基板の面内方向に励振部を励振する際に、積層基板の積層方向への振動が励振部に発生することを抑制することができる。
上記のMEMS装置は、励振部が、連結部に連結された中間連結部と、中間連結部に対して積層基板の積層方向に変位可能な可動部と、可動部と中間連結部を連結する支持梁を備えており、支持梁が第1導電層および第2導電層の一方のみに形成されているように構成することができる。
上記のMEMS装置によれば、連結部については積層基板の積層方向の支持剛性を高めつつ、支持梁については積層基板の積層方向の支持剛性を低くすることができる。これによって、励振部の励振に起因する積層基板の積層方向への可動部の振動を抑制しつつ、それ以外の原因による積層基板の積層方向への可動部の振動を許容することができる。例えばMEMS装置を角速度センサとして利用する場合には、励振に起因する角速度の誤検知を抑制しつつ、角速度の検出感度をより高めることができる。
上記のMEMS装置は、連結部の第1導電層と第2導電層の間が絶縁層で連結されているように構成することができる。
上記のMEMS装置では、第1導電層と第2導電層の間を絶縁層で物理的に連結しているため、積層基板の積層方向についての連結部の支持剛性をさらに高めることができる。励振部を面内方向に励振する際に、積層方向への振動が発生することを効果的に抑制することができる。
上記のMEMS装置は、連結部がフォールディッドビーム形状を有するように構成することができる。
上記のMEMS装置によれば、積層基板の面内方向に励振部が大きく励振される場合でも、積層基板の面内方向についての連結部の支持剛性の変動を抑制することができる。励振部を安定して励振させることができる。
上記のMEMS装置は、基板部側に形成された固定櫛歯電極と、励振部側に形成されており、固定櫛歯電極と面内方向に対向するように配置された可動櫛歯電極の間に作用する静電引力を利用して、励振部が基板部に対して積層基板の面内方向に励振されるように構成されており、固定櫛歯電極および可動櫛歯電極が、第1導電層と第2導電層の両方に形成されているように構成することができる。
上記のMEMS装置によれば、第1導電層と第2導電層の全体にわたって、基板部から励振部へ励振力を作用させることができる。これによって、積層基板の積層方向についての励振部の重心位置と励振力の作用位置のオフセットを解消して、励振部に回転モーメントが作用することを抑制することができる。これによって、励振部を積層基板の面内方向への励振に起因して、積層基板の積層方向への振動が発生することを抑制することができる。
本明細書が開示する別のMEMS装置は、導電材料からなる第1導電層と、絶縁材料からなる絶縁層と、導電材料からなる第2導電層が順に積層された積層基板に形成されている。そのMEMS装置は、基板部と、基板部に対して積層基板の面内方向に励振される励振部と、励振部と基板部を連結する連結部を備えている。そのMEMS装置は、基板部側に形成された固定櫛歯電極と、励振部側に形成されており、固定櫛歯電極と積層基板の面内方向に対向するように配置された可動櫛歯電極の間に作用する静電引力を利用して、励振部が基板部に対して積層基板の面内方向に励振されるように構成されている。そのMEMS装置では、固定櫛歯電極および可動櫛歯電極が、第1導電層と第2導電層の両方に形成されている。
上記のMEMS装置によれば、第1導電層と第2導電層の全体にわたって、基板部から励振部へ励振力を作用させることができる。これによって、積層基板の積層方向についての励振部の重心位置と励振力の作用位置のオフセットを解消して、励振部に回転モーメントが作用することを抑制することができる。これによって、励振部を積層基板の面内方向への励振に起因して、積層基板の積層方向への振動が発生することを抑制することができる。
上記のMEMS装置は、第1導電層の厚さが第2導電層よりも薄くなるように構成することができる。
実施例1のMEMS装置2の概略の構成を示す平面図である。 図1のII−II断面で見た断面図である。 図1のIII−III断面で見た断面図である。 図1のIV−IV断面で見た断面図である。 図1のV−V断面で見た断面図である。 下側連結部50a、50b、50c、50dの断面形状と振動の様子の関係を模式的に示す図である。 エッチングの深さと加工精度の関係を模式的に示す図である。 エッチングガスの供給源からの距離と加工精度の関係を模式的に示す図である。 下側連結部50a、50b、50c、50dと上側連結部52a、52b、52c、52dの両方がエッチングガスの供給方向の傾斜の影響を受けている状態を模式的に示す図である。 実施例1の変形例を模式的に示す断面図である。 実施例1の変形例を模式的に示す断面図である。 実施例1の変形例を模式的に示す断面図である。 実施例2のMEMS装置88の概略の構成を示す平面図である。 実施例3のMEMS装置200の概略の構成を示す平面図である。 図14のXV−XV断面で見た断面図である。 図14のXVI−XVI断面で見た断面図である。
(実施例1)
図1−図5は、本実施例のMEMS装置2を示している。図2−図5に示すように、MEMS装置2は、下側導電層4と、絶縁層6と、上側導電層8が順に積層された積層基板10上に形成されている。本実施例では、下側導電層4は導電性を付与された単結晶シリコンからなり、絶縁層6は絶縁性の酸化シリコンからなり、上側導電層8は導電性を付与された単結晶シリコンからなる。本実施例の積層基板10は、いわゆるSOI基板である。絶縁層6を犠牲層ともいう。以下では、積層基板10の積層方向をZ方向とし、Z方向に直交する方向をX方向およびY方向と定義する。言い換えると、下側導電層4、絶縁層6、上側導電層8は、それぞれXY面に沿って配置されている。本実施例のMEMS装置2は、X方向周りの角速度を検出する角速度センサとして機能する。
MEMS装置2は、主に、基板部12と、励振電極部14と、励振部16と、連結部18a、18b、18c、18dと、検出電極部20を備えている。基板部12は、下側導電層4に形成されている。基板部12の一部には、上側導電層8に形成された基板電極22が、絶縁層6を介して物理的に固定されている。基板電極22と基板部12は、貫通電極24によって同電位に保たれている。基板電極22には、金属(例えばアルミ)製の基板電極端子26が形成されている。
励振電極部14は、下側励振電極30と、上側励振電極32を備えている。下側励振電極30は、下側導電層4に形成されている。下側励振電極30は、エッチングによって基板部12から切り離されている。上側励振電極32は、上側導電層8に形成されている。上側励振電極32は、基板部12の一部と、下側励振電極30の一部を覆うような形状に形成されている。上側励振電極32と基板部12は、重なり合う部分において、絶縁層6を介して物理的に固定されている。上側励振電極32と下側励振電極30は、重なり合う部分において、絶縁層6を介して物理的に固定されている。下側励振電極30と上側励振電極32は、貫通電極34によって同電位に保たれている。上側励振電極32には、金属(例えばアルミ)製の励振電極端子36が形成されている。
励振部16は、下側導電層4に形成された下側可動電極40と、上側導電層8に形成された上側可動電極42、支持梁44a、44b、44c、44d、中間連結部46a、46bを備えている。下側可動電極40は、矩形形状に形成されている。下側可動電極40は、エッチングによって基板部12から切り離されている。上側可動電極42は、下側可動電極40よりも小さい矩形形状に形成されている。上側可動電極42は下側可動電極40とZ方向に対向して配置されている。上側可動電極42は、Y方向(図1の上下方向)に沿って伸びる支持梁44a、44bを介して中間連結部46aに支持されており、Y方向に沿って伸びる支持梁44c、44dを介して中間連結部46bに支持されている。中間連結部46aは、絶縁層6を介して、下側可動電極40の一方の端部(図1の上方の端部)に物理的に固定されている。中間連結部46bは、絶縁層6を介して、下側可動電極40の他方の端部(図1の下方の端部)に物理的に固定されている。上側可動電極42には複数のエッチングホール42aが形成されている。上側可動電極42と支持梁44a、44b、44c、44dは、下側可動電極40との間の絶縁層6がエッチングによって除去されており、下側可動電極40に対して相対運動が可能である。支持梁44a、44b、44c、44dは、X方向(図1の左右方向)の曲げおよびせん断に対する剛性が高く、Z方向(図1の紙面垂直方向)の曲げおよびせん断に対する剛性が低い形状に形成されている。すなわち、上側可動電極42は下側可動電極40に対して、Z方向には相対移動が許容されており、X方向およびY方向には相対移動が拘束されている。
連結部18a、18b、18c、18dはそれぞれ、下側導電層4に形成された下側連結部50a、50b、50c、50dと、上側導電層8に形成された上側連結部52a、52b、52c、52dを備えている。下側連結部50a、50b、50c、50dと上側連結部52a、52b、52c、52dは、X方向に沿って伸びている。下側連結部50a、50b、50c、50dと上側連結部52a、52b、52c、52dは、MEMS装置2を上方向から平面視したときに、互いに重なり合うように形成されている。下側連結部50a、50b、50c、50dと上側連結部52a、52b、52c、52dは、Y方向の曲げおよびせん断に対する剛性が低く、Z方向の曲げおよびせん断に対する剛性が高い形状に形成されている。下側連結部50a、50b、50c、50dと上側連結部52a、52b、52c、52dの間の絶縁層6はエッチングにより除去されており、下側連結部50a、50b、50c、50dと上側連結部52a、52b、52c、52dは互いに相対運動が可能である。
下側連結部50a、50b、50c、50dは、一方の端部が励振部16の下側可動電極40の角部にそれぞれ接続されており、他方の端部が基板部12にそれぞれ接続されている。下側連結部50a、50b、50c、50dは、基板部12との接続部分を除いて、エッチングによって基板部12から切り離されている。
上側連結部52a、52bは、一方の端部が励振部16の中間連結部46aの角部にそれぞれ接続されており、他方の端部が上側導電層8に形成された固定部54a、54bにそれぞれ接続されている。上側連結部52c、52dは、一方の端部が励振部16の中間連結部46bの角部にそれぞれ接続されており、他方の端部が上側導電層8に形成された固定部54c、54dにそれぞれ接続されている。固定部54a、54b、54c、54dは、絶縁層6を介して、基板部12に物理的に固定されている。
下側可動電極40と、下側連結部50a、50b、50c、50dと、基板部12は、下側導電層4に継ぎ目無く一体的に形成されており、同電位に保たれている。上側可動電極42と、支持梁44a、44b、44c、44dと、中間連結部46a、46bと、上側連結部52a、52b、52c、52dと、固定部54a、54b、54c、54dは、上側導電層8に継ぎ目無く一体的に形成されており、同電位に保たれている。固定部54bには、金属(例えばアルミ)製の可動電極端子56が形成されている。
検出電極部20は、下側検出電極60と、上側検出電極62を備えている。下側検出電極60は、下側導電層4に形成されている。下側検出電極60は、エッチングによって基板部12から切り離されている。上側検出電極62は、上側導電層8に形成されている。上側検出電極62は、基板部12の一部と、下側検出電極60の一部を覆うような形状に形成されている。上側検出電極62と基板部12は、重なり合う部分において、絶縁層6を介して物理的に固定されている。上側検出電極62と下側検出電極60は、重なり合う部分において、絶縁層6を介して物理的に固定されている。下側検出電極60と上側検出電極62は、貫通電極64によって同電位に保たれている。上側検出電極62には、金属(例えばアルミ)製の検出電極端子66が形成されている。
励振電極部14の下側励振電極30には、Y方向に沿って櫛歯状に伸びる固定櫛歯電極30aが形成されている。励振部16の下側可動電極40の固定櫛歯電極30aと対向する箇所には、固定櫛歯電極30aと噛み合うようにY方向に沿って櫛歯状に伸びる可動櫛歯電極70が形成されている。
検出電極部20の下側検出電極60には、Y方向に沿って櫛歯状に伸びる固定櫛歯電極60aが形成されている。励振部16の下側可動電極40の固定櫛歯電極60aと対向する箇所には、固定櫛歯電極60aと噛み合うようにY方向に沿って櫛歯状に伸びる可動櫛歯電極72が形成されている。
MEMS装置2の動作について説明する。基板電極端子26と励振電極端子36の間に電圧を印加すると、可動櫛歯電極70が固定櫛歯電極30aに引き込まれて、励振部16が基板部12に対して図1の上方向に向けて移動する。基板電極端子26と励振電極端子36の間の電圧の印加を停止すると、連結部18a、18b、18c、18dの弾性復元力によって、励振部16が基板部12に対して図1の下方向に向けて移動する。基板電極端子26と励振電極端子36の間に印加する電圧のオンオフを繰り返すことで、励振部16は基板部12に対してY方向に励振される。励振部16が基板部12に対してY方向に励振されると、可動櫛歯電極72と固定櫛歯電極60aの間の静電容量が変化する。この際の静電容量の変化量は、励振部16の基板部12に対するY方向の励振振幅に応じたものとなる。このため、基板電極端子26と検出電極端子66を容量検出回路(図示せず)に接続して、可動櫛歯電極72と固定櫛歯電極60aの間の静電容量の変化量を検出することで、励振部16の基板部12に対するY方向の励振振幅を検出することができる。
励振部16がY方向に振動している状態で、MEMS装置2にX方向の角速度が作用すると、励振部16にZ方向のコリオリ力が作用する。励振部16にZ方向のコリオリ力が作用すると、上側可動電極42は下側可動電極40に対してZ方向に相対変位する。この際の相対変位量は、励振部16に作用するコリオリ力の大きさに応じたものとなり、従ってMEMS装置2に作用する角速度に応じたものとなる。上側可動電極42が下側可動電極40に対してZ方向に相対変位すると、上側可動電極42と下側可動電極40の間の静電容量の大きさが変化する。この際の静電容量の変化量は、上側可動電極42の下側可動電極40に対するZ方向の変位量に応じたものとなる。このため、基板電極端子26と可動電極端子56を容量検出回路(図示せず)に接続して、上側可動電極42と下側可動電極40の間の静電容量の変化量を検出することで、上側可動電極42の下側可動電極40に対するZ方向の変位量を検出することができ、それによってMEMS装置2に作用するX方向の角速度を検出することができる。
励振電極部14によって励振部16をY方向に励振する際には、励振部16がY方向のみに振動し、他軸方向には振動しないことが好ましい。仮に、励振部16をY方向に励振する際に、Z軸方向にも振動してしまうと、その振動に起因して上側可動電極42が下側可動電極40に対してZ方向に振動してしまい、角速度の検出精度を悪化させてしまう。
仮に、連結部18a、18b、18c、18dが、上側連結部52a、52b、52c、52dを備えておらず、下側連結部50a、50b、50c、50dのみから構成されている場合を考える。この場合、図6の(a)に示すように、下側連結部50a、50b、50c、50dが理想的な長方形断面で形成されていれば、励振電極部14によって励振部16をY方向に励振すると、励振部16はY方向のみに振動する。しかしながら、図6の(b)に示すように、下側連結部50a、50b、50c、50dがZ方向に非対称な形状で形成されてしまうと、励振電極部14によって励振部16をY方向に励振すると、いわゆる振動のカップリング現象が生じて、励振部16はY方向のみではなく、Z方向にも振動してしまう。
励振部16のY方向への励振時のZ方向の振動を抑制する方策として、下側導電層4を厚くして、下側連結部50a、50b、50c、50dのZ方向の剛性を高めることが考えられる。しかしながら、下側導電層4を厚くすると、それだけエッチングの際に下側導電層4を深掘りする必要がある。一般的に、図7の(a)に示すように、厚い導電層を深堀りエッチングする場合、一方の表面から他方の表面まで均一な形状でエッチングすることが困難であり、板厚方向に非対称な形状となりやすい。
これに対して、本実施例のMEMS装置2では、下側導電層4に形成された下側連結部50a、50b、50c、50dと、上側導電層8に形成された上側連結部52a、52b、52c、52dによって、励振部16を支持する構成としている。この場合、下側連結部50a、50b、50c、50dと上側連結部52a、52b、52c、52dの両方で励振部16を支持するため、Z方向の剛性をより高めることができる。また、図7の(b)に示すように、下側導電層4と上側導電層8を別個にエッチングすればよいため、単一の導電層を深堀りエッチングする際の形状の非対称性を回避することができる。励振部16のY方向への励振時のZ方向の振動発生を効果的に抑制することができる。
また、本実施例のMEMS装置2は、以下のような利点も有している。図8に示すように、半導体ウェハに対してドライエッチングを施す場合、エッチングガスの供給源に近い半導体ウェハの中央付近80ではエッチングガスがほぼ垂直に供給され、導電層を板厚方向に対称な形状に加工しやすい。これに対して、エッチングガスの供給源から離れた半導体ウェハの端部付近82ではエッチングガスが傾斜して供給され、導電層を板厚方向に対称な形状に加工しにくい。このため、半導体ウェハの端部付近の積層基板10にMEMS装置2を形成すると、励振部16を支持する部材が板厚方向に非対称な形状に形成されてしまい、励振部16をY方向へ励振する際にZ方向にも振動を生じてしまう。
しかしながら、本実施例のMEMS装置2では、下側導電層4に形成された下側連結部50a、50b、50c、50dと、上側導電層8に形成された上側連結部52a、52b、52c、52dによって、励振部16を支持する構成としている。このため、図9に示すように、下側導電層4に形成される下側連結部50a、50b、50c、50dにおけるエッチングガスの供給方向の傾斜による影響と、上側導電層8に形成される上側連結部52a、52b、52c、52dにおけるエッチングガスの供給方向の傾斜による影響が、互いに相殺し合う。これによって、励振部16のY方向への励振時のZ方向の振動発生を効果的に抑制することができる。
(実施例1の変形例)
以下では、実施例1の種々の変形例について説明する。図10に示すように、下側連結部50a、50b、50c、50dと上側連結部52a、52b、52c、52dを、絶縁層6によって物理的に固定していてもよい。このような構成とすることで、連結部18a、18b、18c、18dのZ方向の剛性をより高めて、励振部16のZ方向の振動を抑制することができる。また、連結部18a、18b、18c、18dのねじりに対する剛性を高めて、励振部16のZ方向の振動を抑制することもできる。
実施例1のMEMS装置2では、上側導電層8が下側導電層4よりも薄い場合を説明しているが、上側導電層8は下側導電層4より厚くしてもよいし、同じ厚さとしてもよい。しかしながら、実施例1のMEMS装置2では、上側導電層8を下側導電層4よりも薄くすることで、次のような利点を生じている。すなわち、厚い下側導電層4に下側連結部50a、50b、50c、50dを形成することで、励振部16のY方向への励振時のZ方向の振動発生を抑制しつつ、薄い上側導電層8に支持梁44a、44b、44c、44dを形成することで、上側可動電極42の下側可動電極40に対するZ方向の相対変位を大きくして、角速度の検出感度を高めることができる。
実施例1のMEMS装置2では、下側連結部50a、50b、50c、50dと上側連結部52a、52b、52c、52dが、MEMS装置2を上方から平面視したときに、互いに重なり合うように形成されている。しかしながら、下側連結部50a、50b、50c、50dと上側連結部52a、52b、52c、52dは、MEMS装置2を上方向から平面視したときに、部分的に重なり合うように形成してもよいし、全く重なり合わないように形成してもよい。
例えば、上側導電層8が下側導電層4よりも薄い場合には、図11に示すように、下側連結部50a、50b、50c、50dに比べて、上側連結部52a、52b、52c、52dをX方向に幅広に形成してもよい。あるいは、図12の(a)に示すように、下側連結部50a、50b、50c、50dの本数よりも、上側連結部52a、52b、52c、52dの本数を多く形成してもよい。このような構成とすることで、下側連結部50a、50b、50c、50dと上側連結部52a、52b、52c、52dの断面形状のZ方向の非対称性が緩和されて、励振部16のY方向への励振時のZ方向の振動を効果的に抑制することができる。また、このような構成とすることで、連結部18a、18b、18c、18dのY方向の剛性に対する下側連結部50a、50b、50c、50dの寄与が低減するため、下側連結部50a、50b、50c、50dのX方向の幅の加工精度が低い場合でも、安定した励振周波数を実現することができる。
さらに、図12の(a)の構成の場合、上述したエッチングガスの供給方向の傾斜による影響をより効果的に抑制することができる。エッチングガスの供給方向の傾斜によって、下側導電層4や上側導電層8の加工面が傾斜してしまう場合、板厚の薄い上側導電層8に形成される上側連結部52a、52b、52c、52dに比べて、板厚の厚い下側導電層4に形成される下側連結部50a、50b、50c、50dの方が、非対称性に大きな影響を及ぼす。しかしながら、下側連結部50a、50b、50c、50dの本数よりも、上側連結部52a、52b、52c、52dの本数を多く形成しておくことによって、図12の(b)に示すように、上側連結部52a、52b、52c、52dにおける非対称性の影響と下側連結部50a、50b、50c、50dにおける非対称性の影響を同程度にし、両者の影響を効果的に相殺することができる。
実施例1のMEMS装置2は、SOI基板に形成する代わりに、下側導電層4と、絶縁層6と、上側導電層8に加えて、下側導電層4の下方に積層された第2絶縁層と、第2絶縁層の下方に積層された第2下側導電層を備える、ダブルSOI基板に形成することもできる。この場合、第2絶縁層と絶縁層6の厚さを等しくし、上側導電層8と第2下側導電層の厚さを等しくすることで、製造時の残留歪に起因する下側導電層4の反りを抑制することができる。角速度の検出感度をさらに向上することができる。
(実施例2)
図13に示す実施例2のMEMS装置88は、実施例1のMEMS装置2とほぼ同様の構成を備えている。実施例1のMEMS装置2では、下側連結部50a、50b、50c、50dと上側連結部52a、52b、52c、52dがストレートビーム形状に形成されているが、実施例2のMEMS装置88では、下側連結部50a、50b、50c、50dと上側連結部52a、52b、52c、52dをフォールディッドビーム形状に形成されている点で、実施例2のMEMS装置88は実施例1のMEMS装置2と相違する。
本実施例のMEMS装置88では、下側連結部50a、50b、50c、50dは、それぞれ第1下側直線部90a、90b、90c、90dと、下側折返し部92a、92b、92c、92dと、第2下側直線部94a、94b、94c、94dを備えている。第1下側直線部90a、90b、90c、90dと第2下側直線部94a、94b、94c、94dは、X方向に沿って伸びている。第1下側直線部90a、90b、90c、90dと第2下側直線部94a、94b、94c、94dは、Y方向の曲げおよびせん断に対する剛性が低く、Z方向の曲げおよびせん断に対する剛性が高い形状に形成されている。第1下側直線部90a、90b、90c、90dは、一方の端部が励振部16の下側可動電極40の角部にそれぞれ接続されており、他方の端部が下側折返し部92a、92b、92c、92dにそれぞれ接続されている。第2下側直線部94a、94b、94c、94dは、一方の端部が下側折返し部92a、92b、92c、92dにそれぞれ接続されており、他方の端部が基板部12にそれぞれ接続されている。第1下側直線部90a、90b、90c、90dと下側折返し部92a、92b、92c、92dは、エッチングによって基板部12から切り離されている。第2下側直線部94a、94b、94c、94dは、基板部12との接続部分を除いて、エッチングによって基板部12から切り離されている。
上側連結部52a、52b、52c、52dは、それぞれ第1上側直線部96a、96b、96c、96dと、上側折返し部98a、98b、98c、98dと、第2上側直線部100a、100b、100c、100dを備えている。第1上側直線部96a、96b、96c、96dと第2上側直線部100a、100b、100c、100dは、X方向に沿って伸びている。第1上側直線部96a、96b、96c、96dと第2上側直線部100a、100b、100c、100dは、Y方向の曲げおよびせん断に対する剛性が低く、Z方向の曲げおよびせん断に対する剛性が高い形状に形成されている。第1上側直線部96a、96bは、一方の端部が励振部16の中間連結部46aの角部にそれぞれ接続されており、他方の端部が上側折返し部98a、98bにそれぞれ接続されている。第1上側直線部96c、96dは、一方の端部が励振部16の中間連結部46bの角部にそれぞれ接続されており、他方の端部が上側折返し部98c、98dにそれぞれ接続されている。第2上側直線部100a、100b、100c、100dは、一方の端部が上側折返し部98a、98b、98c、98dにそれぞれ接続されており、他方の端部が上側導電層8に形成された固定部102a、102b、102c、102dにそれぞれ接続されている。固定部102a、102b、102c、102dは、絶縁層6を介して、基板部12に物理的に固定されている。固定部102bには、金属(例えばアルミ)製の可動電極端子104が形成されている。
MEMS装置88では、下側折返し部92a、92b、92c、92dが基板部12に対して相対移動が可能であるため、励振部16がY方向に大きく変位した場合でも、第1下側直線部90a、90b、90c、90dと第2下側直線部94a、94b、94c、94dに軸方向の引張荷重が作用することを防ぎ、下側連結部50a、50b、50c、50dによる支持剛性の変化を防ぐことができる。同様に、MEMS装置88では、上側折返し部98a、98b、98c、98dが基板部12に対して相対移動が可能であるため、励振部16がY方向に大きく変位した場合でも、第1上側直線部96a、96b、96c、96dと第2上側直線部100a、100b、100c、100dに軸方向の引張荷重が作用することを防ぎ、上側連結部52a、52b、52c、52dによる支持剛性の変化を防ぐことができる。
MEMS装置88では、下側連結部50a、50b、50c、50dと上側連結部52a、52b、52c、52dの間の絶縁層6を完全に除去していてもよいし、下側連結部50a、50b、50c、50dと上側連結部52a、52b、52c、52dを部分的にあるいは全体的に絶縁層6によって物理的に固定していてもよい。後者の場合、下側折返し部92a、92b、92c、92dと上側折返し部98a、98b、98c、98dのみを絶縁層6によって物理的に固定してもよいし、さらに第1下側直線部90a、90b、90c、90dと第1上側直線部96a、96b、96c、96d、および/または第2下側直線部94a、94b、94c、94dと第2上側直線部100a、100b、100c、100dを、絶縁層6によって物理的に固定してもよい。
なお、第1下側直線部90a、90b、90c、90dと第1上側直線部96a、96b、96c、96dは、X方向の長さについて、同一としてもよいし異なるものとしてもよく、Y方向の幅について、同一としてもよいし異なるものとしてもよい。同様に、第2下側直線部94a、94b、94c、94dと第2上側直線部100a、100b、100c、100dは、は、X方向の長さについて、同一としてもよいし異なるものとしてもよく、Y方向の幅について、同一としてもよいし異なるものとしてもよい。また、下側折返し部92a、92b、92c、92dと上側折返し部98a、98b、98c、98dは、MEMS装置2を上方から平面視したときに、同じ大きさとなるように形成してもよいし異なる大きさとなるように形成してもよい。
(実施例3)
図14−図16は、本実施例のMEMS装置200を示している。図15、図16に示すように、MEMS装置200は、導電性を付与された単結晶シリコンからなる下側導電層4と、絶縁性の酸化シリコンからなる絶縁層6と、導電性を付与された単結晶シリコンからなる上側導電層8が順に積層されたSOI基板である積層基板10上に形成されている。以下では、積層基板10の積層方向をZ方向とし、Z方向に直交する方向をX方向およびY方向と定義する。本実施例のMEMS装置200は、X方向周りの角速度を検出する角速度センサとして機能する。
MEMS装置200は、主に、基板部202と、励振電極部204と、励振部206と、連結部208a、208b、208c、208dと、Y方向検出電極部210と、Z方向検出電極部211を備えている。基板部202は、下側導電層4に形成されている。基板部202の一部には、上側導電層8に形成された基板電極212が、絶縁層6を介して物理的に固定されている。基板電極212と基板部202は、貫通電極214によって同電位に保たれている。基板電極212には、金属(例えばアルミ)製の基板電極端子216が形成されている。
励振電極部204は、下側導電層4に形成された下側励振電極218と、上側導電層8に形成された上側励振電極220および上側中継電極222を備えている。下側励振電極218は、エッチングによって基板部202から切り離されている。上側励振電極220は、基板部202の一部と、下側励振電極218の一部を覆うような形状に形成されている。上側励振電極220と基板部202は、重なり合う部分において、絶縁層6を介して物理的に固定されている。上側励振電極220と下側励振電極218は、重なり合う部分において、絶縁層6を介して物理的に固定されている。上側励振電極220には、金属(例えばアルミ)製の上側励振電極端子224が形成されている。上側中継電極222は、基板部202の一部と、下側励振電極218の一部を覆うような形状に形成されている。上側中継電極222と基板部202は、重なり合う部分において、絶縁層6を介して物理的に固定されている。上側中継電極222と下側励振電極218は、重なり合う部分において、絶縁層6を介して物理的に固定されている。下側励振電極218と上側中継電極222は、貫通電極226によって同電位に保たれている。上側中継電極222には、金属(例えばアルミ)製の下側励振電極端子228が形成されている。
励振部206は、下側導電層4に形成された下側中間連結部230a、230bと、上側導電層8に形成された可動マス232、可動電極234、支持梁236a、236b、236c、236d、上側中間連結部238a、238bを備えている。可動マス232は、矩形形状に形成されている。可動電極234は、可動マス232の端部(図14の右側の端部)から舌片状に伸びるように、可動マス232に接続されている。可動電極234には複数のエッチングホール234aが形成されている。可動マス232は、Y方向(図14の上下方向)に沿って伸びる支持梁236a、236bを介して上側中間連結部238aに支持されており、Y方向に沿って伸びる支持梁236c、236dを介して上側中間連結部238bに支持されている。上側中間連結部238aは、絶縁層6を介して、下側中間連結部230aに物理的に固定されている。上側中間連結部238bは、絶縁層6を介して、下側中間連結部230bに物理的に固定されている。支持梁236a、236b、236c、236dは、X方向(図14の左右方向)の曲げおよびせん断に対する剛性が高く、Z方向(図14の紙面垂直方向)の曲げおよびせん断に対する剛性が低い形状に形成されている。すなわち、可動マス232は下側中間連結部230a、230bおよび上側中間連結部238a、238bに対して、Z方向には相対移動が許容されており、X方向およびY方向には相対移動が拘束されている。
連結部208a、208b、208c、208dはそれぞれ、下側導電層4に形成された下側連結部240a、240b、240c、240dと、上側導電層8に形成された上側連結部242a、242b、242c、242dを備えている。下側連結部240a、240b、240c、240dと上側連結部242a、242b、242c、242dは、X方向に沿って伸びている。下側連結部240a、240b、240c、240dと上側連結部242a、242b、242c、242dは、MEMS装置200を上方向から平面視したときに、互いに重なり合うように形成されている。下側連結部240a、240b、240c、240dと上側連結部242a、242b、242c、242dは、Y方向の曲げおよびせん断に対する剛性が低く、Z方向の曲げおよびせん断に対する剛性が高い形状に形成されている。下側連結部240a、240b、240c、240dと上側連結部242a、242b、242c、242dの間の絶縁層6はエッチングにより除去されており、下側連結部240a、240b、240c、240dと上側連結部242a、242b、242c、242dは互いに相対運動が可能である。
下側連結部240a、240bは、一方の端部が励振部206の下側中間連結部230aの角部にそれぞれ接続されており、他方の端部が基板部202にそれぞれ接続されている。下側連結部240c、240dは、一方の端部が励振部206の下側中間連結部230bの角部にそれぞれ接続されており、他方の端部が基板部202にそれぞれ接続されている。下側連結部240a、240b、240c、240dは、基板部202との接続部分を除いて、エッチングによって基板部202から切り離されている。
上側連結部242a、242bは、一方の端部が励振部206の上側中間連結部238aの角部にそれぞれ接続されており、他方の端部が上側導電層8に形成された固定部244a、244bにそれぞれ接続されている。上側連結部242c、242dは、一方の端部が励振部206の上側中間連結部238bの角部にそれぞれ接続されており、他方の端部が上側導電層8に形成された固定部244c、244dにそれぞれ接続されている。固定部244a、244b、244c、244dは、絶縁層6を介して、基板部202に物理的に固定されている。
下側中間連結部230aと、下側連結部240a、240bと、基板部202は、下側導電層4に継ぎ目無く一体的に形成されており、同電位に保たれている。下側中間連結部230bと、下側連結部240c、240dと、基板部202は、下側導電層4に継ぎ目無く一体的に形成されており、同電位に保たれている。可動マス232と、可動電極234と、支持梁236a、236b、236c、236dと、上側中間連結部238a、238bと、上側連結部242a、242b、242c、242dと、固定部244a、244b、244c、244dは、上側導電層8に継ぎ目無く一体的に形成されており、同電位に保たれている。下側中間連結部230aと上側中間連結部238aは、貫通電極246aによって同電位に保たれている。下側中間連結部230bと上側中間連結部238bは、貫通電極246bによって同電位に保たれている。
Y方向検出電極部210は、下側検出電極248と、上側検出電極250を備えている。下側検出電極248は、下側導電層4に形成されている。下側検出電極248は、エッチングによって基板部202から切り離されている。上側検出電極250は、上側導電層8に形成されている。上側検出電極250は、基板部202の一部と、下側検出電極248の一部を覆うような形状に形成されている。上側検出電極250と基板部202は、重なり合う部分において、絶縁層6を介して物理的に固定されている。上側検出電極250と下側検出電極248は、重なり合う部分において、絶縁層6を介して物理的に固定されている。下側検出電極248と上側検出電極250は、貫通電極252によって同電位に保たれている。上側検出電極250には、金属(例えばアルミ)製のY方向検出電極端子254が形成されている。
Z方向検出電極部211は、固定電極256と、固定電極支持部258を備えている。固定電極256は、下側導電層4に形成されている。固定電極256は、エッチングによって基板部202から切り離されている。固定電極256は、可動電極234とZ方向に対向して配置されている。可動電極234と固定電極256の間の絶縁層6はエッチングによって除去されており、可動電極234は固定電極256に対して相対運動が可能である。固定電極支持部258は、上側導電層8に形成されている。固定電極支持部258は、基板部202の一部と、固定電極256の一部を覆うような形状に形成されている。固定電極支持部258と基板部202は、重なり合う部分において、絶縁層6を介して物理的に固定されている。固定電極支持部258と固定電極256は、重なり合う部分において、絶縁層6を介して物理的に固定されている。固定電極256と固定電極支持部258は、貫通電極260によって同電位に保たれている。固定電極支持部258には、金属(例えばアルミ)製のZ方向検出電極端子262が形成されている。
励振電極部204の下側励振電極218には、Y方向に沿って櫛歯状に伸びる下側固定櫛歯電極218aが形成されている。上側励振電極220には、Y方向に沿って櫛歯状に伸びる上側固定櫛歯電極220aが形成されている。下側固定櫛歯電極218aと上側固定櫛歯電極220aは、MEMS装置2を上方から平面視したときに、ほぼ同じ位置に配置されている。励振部206の下側中間連結部230aの下側固定櫛歯電極218aと対向する箇所には、下側固定櫛歯電極218aと噛み合うようにY方向に沿って櫛歯状に伸びる下側可動櫛歯電極264が形成されている。励振部206の上側中間連結部238aの上側固定櫛歯電極220aと対向する箇所には、上側固定櫛歯電極220aと噛み合うようにY方向に沿って櫛歯状に伸びる上側可動櫛歯電極266が形成されている。
Y方向検出電極部210の下側検出電極248には、Y方向に沿って櫛歯状に伸びる固定櫛歯電極248aが形成されている。励振部206の下側中間連結部230bの固定櫛歯電極248aと対向する箇所には、固定櫛歯電極248aと噛み合うようにY方向に沿って櫛歯状に伸びる可動櫛歯電極268が形成されている。
MEMS装置200の動作について説明する。基板電極端子216と下側励振電極端子228の間に電圧を印加すると、下側可動櫛歯電極264が下側固定櫛歯電極218aに引き込まれる。基板電極端子216と上側励振電極端子224の間に電圧を印加すると、上側可動櫛歯電極266が上側固定櫛歯電極220aに引き込まれる。従って、基板電極端子216と下側励振電極端子228の間および/または基板電極端子216と上側励振電極端子224の間に電圧を印加すると、励振部206が基板部202に対して図14の上方向に向けて移動する。基板電極端子216と下側励振電極端子228の間および/または基板電極端子216と上側励振電極端子224の間の電圧の印加を停止すると、連結部208a、208b、208c、208dの弾性復元力によって、励振部206が基板部202に対して図14の下方向に向けて移動する。基板電極端子216と下側励振電極端子228の間および/または基板電極端子216と上側励振電極端子224の間に印加する電圧のオンオフを繰り返すことで、励振部206は基板部202に対してY方向に励振される。励振部206が基板部202に対してY方向に励振されると、可動櫛歯電極268と固定櫛歯電極248aの間の静電容量が変化する。この際の静電容量の変化量は、励振部206の基板部202に対するY方向の励振振幅に応じたものとなる。このため、基板電極端子216とY方向検出電極端子254を容量検出回路(図示せず)に接続して、可動櫛歯電極268と固定櫛歯電極248aの間の静電容量の変化量を検出することで、励振部206の基板部202に対するY方向の励振振幅を検出することができる。
励振部206がY方向に振動している状態で、MEMS装置200にX方向の角速度が作用すると、励振部206にZ方向のコリオリ力が作用する。励振部206にZ方向のコリオリ力が作用すると、可動マス232および可動電極234は基板部202に対してZ方向に相対変位する。この際の相対変位量は、励振部206に作用するコリオリ力の大きさに応じたものとなり、従ってMEMS装置200に作用する角速度に応じたものとなる。可動マス232および可動電極234が基板部202に対してZ方向に相対変位すると、可動電極234と固定電極256の間の静電容量の大きさが変化する。この際の静電容量の変化量は、可動マス232および可動電極234の基板部202に対するZ方向の変位量に応じたものとなる。このため、基板電極端子216とZ方向検出電極端子262を容量検出回路(図示せず)に接続して、可動電極234と固定電極256の間の静電容量の変化量を検出することで、可動マス232および可動電極234の基板部202に対するZ方向の変位量を検出することができ、それによってMEMS装置200に作用するX方向の角速度を検出することができる。
本実施例のMEMS装置200では、下側導電層4に形成された下側固定櫛歯電極218aおよび下側可動櫛歯電極264、および上側導電層8に形成された上側固定櫛歯電極220aおよび上側可動櫛歯電極266を利用して、励振部206をY方向に励振する。仮に、本実施例のMEMS装置200が、上側導電層8に形成された上側固定櫛歯電極220aおよび上側可動櫛歯電極266を備えておらず、下側導電層4に形成された下側固定櫛歯電極218aと下側可動櫛歯電極264のみを用いて励振部206を励振する構成とした場合、励振部206のZ方向の重心位置と励振部206への励振力の作用位置がオフセットし、励振部206に回転モーメントが作用して、わずかではあるが励振部206をZ方向に振動させてしまう。これに対して、本実施例のMEMS装置200では、下側導電層4に形成された下側固定櫛歯電極218aおよび下側可動櫛歯電極264と、上側導電層8に形成された上側固定櫛歯電極220aおよび上側可動櫛歯電極266の両方によって、励振部206を励振する構成とすることで、励振部206のZ方向の重心位置と励振部206への励振力の作用位置のオフセットを解消し、励振部206のZ方向の振動発生を抑制することができる。
なお、本実施例のMEMS装置200では、基板電極端子216と上側励振電極端子224の間に印加する交流電圧と、基板電極端子216と下側励振電極端子228の間に印加する交流電圧を、互いに独立して制御することができる。従って、下側導電層4と上側導電層8の厚さが異なっていたり、下側導電層4に形成された下側固定櫛歯電極218aおよび下側可動櫛歯電極264と上側導電層8に形成された上側固定櫛歯電極220aおよび上側可動櫛歯電極266で、櫛歯の形状やパターンが異なっている場合であっても、印加する電圧の振幅を別個に調整することで、下側固定櫛歯電極218aおよび下側可動櫛歯電極264の間で作用する励振力と上側固定櫛歯電極220aおよび上側可動櫛歯電極266の間で作用する励振力をバランスさせることができる。
以上、本発明の実施例について詳細に説明したが、これらは例示に過ぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。
本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時の請求項に記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成するものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
2 MEMS装置;4 下側導電層;6 絶縁層;8 上側導電層;10 積層基板;12 基板部;14 励振電極部;16 励振部;18a、18b、18c、18d 連結部;20 検出電極部;22 基板電極;24 貫通電極;26 基板電極端子;30 下側励振電極;30a 固定櫛歯電極;32 上側励振電極;34 貫通電極;36 励振電極端子;40 下側可動電極;42 上側可動電極;42a エッチングホール;44a、44b、44c、44d 支持梁;46a、46b 中間連結部;50a、50b、50c、50d 下側連結部;52a、52b、52c、52d 上側連結部;54a、54b、52c、52d 固定部;56 可動電極端子;60 下側検出電極;60a 固定櫛歯電極;62 上側検出電極;64 貫通電極;66 検出電極端子;70、72 可動櫛歯電極;80 半導体ウェハの中央付近;82 半導体ウェハの端部付近;88 MEMS装置;90a、90b、90c、90d 第1下側直線部;92a、92b、92c、92d 下側折返し部;94a、94b、94c、94d 第2下側直線部;96a、96b、96c、96d 第1上側直線部;98a、98b、98c、98d 上側折返し部;100a、100b、100c、100d 第2上側直線部;102a、102b、102c、102d 固定部;104 可動電極端子;200 MEMS装置;202 基板部;204 励振電極部;206 励振部;208a、208b、208c、208d 連結部;210 Y方向検出電極部;211 Z方向検出電極部;212 基板電極;214 貫通電極;216 基板電極端子;218 下側励振電極;218a 下側固定櫛歯電極;220 上側励振電極;220a 上側固定櫛歯電極;222 上側中継電極;224 上側励振電極端子;226 貫通電極;228 下側励振電極端子;230a、230b 下側中間連結部;232 可動マス;234 可動電極;234a エッチングホール;236a、236b、236c、236d 支持梁;238a、238b 上側中間連結部;240a、240b、240c、240d 下側連結部;242a、242b、242c、242d 上側連結部;244a、244b、244c、244d 固定部;246a、246b 貫通電極;248 下側検出電極;248a 固定櫛歯電極;250 上側検出電極;252 貫通電極;254 Y方向検出電極端子;256 固定電極;258 固定電極支持部;260 貫通電極;262 Z方向検出電極端子;264 下側可動櫛歯電極;266 上側可動櫛歯電極;268 可動櫛歯電極
上記のMEMS装置は、第1導電層の厚さが第2導電層よりも薄くなるように構成することができる。この場合、上記のMEMS装置は、第1導電層に形成された連結部が第2導電層に形成された連結部に比べて幅広に形成されているように構成することができる。

Claims (7)

  1. 導電材料からなる第1導電層と、絶縁材料からなる絶縁層と、導電材料からなる第2導電層が順に積層された積層基板に形成されたMEMS装置であって、
    基板部と、
    基板部に対して積層基板の面内方向に励振される励振部と、
    励振部と基板部を連結する連結部を備えており、
    連結部が第1導電層と第2導電層の両方に形成されているMEMS装置。
  2. 励振部が、連結部に連結された中間連結部と、中間連結部に対して積層基板の積層方向に変位可能な可動部と、可動部と中間連結部を連結する支持梁を備えており、
    支持梁が第1導電層および第2導電層の一方のみに形成されている請求項1のMEMS装置。
  3. 連結部の第1導電層と第2導電層の間が絶縁層で連結されている請求項1または2のMEMS装置。
  4. 連結部がフォールディッドビーム形状を有する請求項1から3の何れか一項のMEMS装置。
  5. 基板部側に形成された固定櫛歯電極と、励振部側に形成されており、固定櫛歯電極と積層基板の面内方向に対向するように配置された可動櫛歯電極の間に作用する静電引力を利用して、励振部が基板部に対して積層基板の面内方向に励振されるように構成されており、
    固定櫛歯電極および可動櫛歯電極が、第1導電層と第2導電層の両方に形成されている請求項1から4の何れか一項のMEMS装置。
  6. 導電材料からなる第1導電層と、絶縁材料からなる絶縁層と、導電材料からなる第2導電層が順に積層された積層基板に形成されたMEMS装置であって、
    基板部と、
    基板部に対して積層基板の面内方向に励振される励振部と、
    励振部と基板部を連結する連結部を備えており、
    基板部側に形成された固定櫛歯電極と、励振部側に形成されており、固定櫛歯電極と積層基板の面内方向に対向するように配置された可動櫛歯電極の間に作用する静電引力を利用して、励振部が基板部に対して積層基板の面内方向に励振されるように構成されており、
    固定櫛歯電極および可動櫛歯電極が、第1導電層と第2導電層の両方に形成されているMEMS装置。
  7. 第1導電層の厚さが第2導電層よりも薄い請求項1から6の何れか一項のMEMS装置。
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