JP2009169195A - 光スキャナ及び光スキャナの製造方法 - Google Patents

光スキャナ及び光スキャナの製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2009169195A
JP2009169195A JP2008008600A JP2008008600A JP2009169195A JP 2009169195 A JP2009169195 A JP 2009169195A JP 2008008600 A JP2008008600 A JP 2008008600A JP 2008008600 A JP2008008600 A JP 2008008600A JP 2009169195 A JP2009169195 A JP 2009169195A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pair
detection
driving
piezoelectric element
elastic
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2008008600A
Other languages
English (en)
Inventor
Katsumi Kagami
克巳 各務
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Brother Industries Ltd
Original Assignee
Brother Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Brother Industries Ltd filed Critical Brother Industries Ltd
Priority to JP2008008600A priority Critical patent/JP2009169195A/ja
Priority to PCT/JP2009/050173 priority patent/WO2009088058A1/ja
Publication of JP2009169195A publication Critical patent/JP2009169195A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Mechanical Optical Scanning Systems (AREA)
  • Mechanical Light Control Or Optical Switches (AREA)

Abstract

【課題】ミラー部の揺動軸回りの振幅を検出する検出精度の向上を図ることが可能となる光スキャナを提供する。
【解決手段】厚さ約30μm〜200μmの薄長四角形のシリコン基材上において、固定枠6、反射ミラー部8及び各はり部16A、16Bを構成する各ミラー側板ばね部17A、17B、各接続部20A、20B、各枠側板ばね部18A〜18Dから構成される本体部2を形成する。そして、各枠側板ばね部18A〜18D上に各駆動用下部電極21A、21B、各駆動用圧電素子22A、22B、各駆動用上部電極23A〜23Dを形成する。また、各枠側板ばね部18A〜18D上に各駆動用下部電極21A、21Bと離間する各検出用下部電極25A〜25Dを形成する。また、この各検出用下部電極25A〜25D上に各検出用圧電素子26A〜26D、各検出用上部電極27A〜27Dを形成する。
【選択図】図5

Description

本発明は、光スキャナ及びその製造に関するものである。
従来より、シリコン等の弾性を有する材料を用いて形成された本体部に圧電素子等を積層して構成されたマイクロアクチュエータが種々提案されている。
例えば、矩形状に形成された枠体の中央部に反射ミラー部が配置され、この反射ミラー部の両側部と枠体とは、それぞれ2本の弾性部で連結されて本体部が形成されている。また、この本体部の反射ミラー部の両側部における2本の弾性部と枠体とを跨いで上部電極、圧電素子、下部電極が積層されている。そして、この上部電極と下部電極との間に駆動電圧を印加することによって、反射ミラー部を反射面に対して垂直方向に駆動することができるように構成されたマイクロアクチュエータがある(例えば、特許文献1参照。)。
特開2006−320089号公報(段落(0047)〜(0056)、図3(a))
上述した特許文献1に記載される構成では、反射ミラー部を2本の弾性部の長手方向回りに揺動させて振動させるためには、上部電極を2本の弾性部に対応させて2分割し、反射ミラー部を挟んで対向する一対の弾性部上に形成された各上部電極に同位相の交番電圧(例えば、交番電圧は、AC1V〜40Vである。)を印加することによって実現することが可能となる。そして、反射ミラー部の揺動軸回りの振幅を制御するために、交番電圧を印加していない圧電素子に発生する電圧を計測して、弾性部の歪み量を測定することが考えられる。
しかしながら、交番電圧を印加していない圧電素子に発生する電圧は、微弱な電圧(例えば、AC数mVである。)のため、交番電圧の接地電位の変動、つまり、ノイズに埋もれてしまって、弾性部の歪み量を測定することが困難であるという問題がある。
そこで、本発明は、上述した問題点を解決するためになされたものであり、ミラー部の揺動軸回りの振幅を検出する検出精度の向上を図ることが可能となる光スキャナを提供することを目的とする。
前記目的を達成するため請求項1に係る光スキャナは、ミラー部を揺動軸回りに変位駆動して所定方向に光を走査する光スキャナにおいて、前記ミラー部の揺動軸方向両側にそれぞれ連結されて揺動軸に対して対称に配置される各一対の弾性部と、前記各一対の弾性部の外側端縁部が連結される固定枠と、前記各一対の弾性部の表面部から前記固定枠の表面部に渡って積層された一対の駆動用下部電極と、前記各一対の弾性部のうちの少なくとも1つの弾性部の表面部に前記駆動用下部電極に対して前記ミラー部側へ離間して積層された検出用下部電極と、前記一対の駆動用下部電極上にそれぞれ前記各一対の弾性部から前記固定枠に渡って積層された一対の駆動用圧電素子と、前記検出用下部電極上に積層された検出用圧電素子と、前記一対の駆動用圧電素子上にそれぞれ前記各一対の弾性部毎に分割されて積層された各一対の駆動用上部電極と、前記検出用圧電素子上に積層された検出用上部電極と、を備えたことを特徴とする。
また、請求項2に係る光スキャナは、請求項1に記載の光スキャナにおいて、前記検出用下部電極と前記検出用圧電素子と前記検出用上部電極とは、前記各一対の弾性部のそれぞれの表面部に積層されていることを特徴とする。
また、請求項3に係る光スキャナは、請求項1又は請求項2に記載の光スキャナにおいて、前記各一対の弾性部のうちの前記ミラー部の片側に設けられた一対の弾性部のうちの一方の弾性部に形成された駆動用圧電素子にのみ駆動電圧を印加し、該各一対の弾性部に形成された各検出用圧電素子のうちの前記一方の弾性部に形成された検出用圧電素子を含む少なくとも1つの検出用圧電素子に発生する電圧又は電流を検出することを特徴とする。
また、請求項4に係る光スキャナは、請求項1又は請求項2に記載の光スキャナにおいて、前記各一対の弾性部のうちの前記ミラー部を挟んで前記揺動軸方向に対向する一方の対向位置に配置される各弾性部に形成された各駆動用圧電素子に互いに同位相となる駆動電圧を印加し、該各一対の弾性部に形成された各検出用圧電素子のうちの前記一方の対向位置に配置される各弾性部に形成された一対の検出用圧電素子を含む少なくとも2つの検出用圧電素子に発生する電圧又は電流を検出することを特徴とする。
更に、請求項5に係る光スキャナは、請求項1又は請求項2に記載の光スキャナにおいて、前記各一対の弾性部のうちの前記ミラー部を挟んで対角方向に対向する一方の対角位置に配置される各弾性部に形成された各圧電素子に互いに逆位相となる駆動電圧を印加し、該各一対の弾性部に形成された各検出用圧電素子のうちの前記一方の対角位置に配置される各弾性部に形成された一対の検出用圧電素子を含む少なくとも2つの検出用圧電素子に発生する電圧又は電流を検出することを特徴とする。
また、請求項6に係る光スキャナの製造方法は、ミラー部を揺動軸回りに変位駆動して所定方向に光を走査する光スキャナの製造方法において、前記ミラー部の揺動軸方向両側にそれぞれ連結されて揺動軸に対して対称に配置される各一対の弾性部と前記各一対の弾性部の外側端縁部が連結される固定枠とを形成する基材形成工程と、前記各一対の弾性部の表面部から前記固定枠の表面部に渡って配置される一対の駆動用下部電極と該各一対の弾性部のうちの少なくとも1つの弾性部の表面部に前記駆動用下部電極に対して前記ミラー部側へ離間して配置された検出用下部電極とを積層する下部電極形成工程と、前記一対の駆動用下部電極上にそれぞれ前記各一対の弾性部から前記固定枠に渡って配置される一対の駆動用圧電素子と前記検出用下部電極上に配置される検出用圧電素子とを積層する圧電素子形成工程と、前記一対の駆動用圧電素子上にそれぞれ前記各一対の弾性部毎に分割されて配置された各一対の駆動用上部電極と前記検出用圧電素子上に配置された検出用上部電極とを積層する上部電極形成工程と、を備えたことを特徴とする。
また、請求項7に係る光スキャナの製造方法は、請求項6に記載の光スキャナの製造方法において、前記検出用下部電極と前記検出用圧電素子と前記検出用上部電極とは、前記各一対の弾性部のそれぞれの表面部に積層されていることを特徴とする。
請求項1に係る光スキャナでは、各一対の弾性部のうちの少なくとも1つの弾性部の表面部に積層された検出用下部電極と駆動用下部電極とは、離間して形成されている。これにより、駆動電圧を印加した駆動用圧電素子の接地電位と検出用圧電素子の接地電位とを切り離すことができるため、ミラー部の揺動軸回りの揺動振幅を、駆動電圧を印加していない検出用圧電素子の発生電圧によって検出する場合に、駆動電圧との電圧差による接地電位のノイズの干渉を避け、検出精度の向上を図ることが可能となる。
また、請求項2に係る光スキャナでは、検出用下部電極と検出用圧電素子と検出用上部電極とは、各一対の弾性部のそれぞれの表面部に積層されているため、ミラー部に対して左右対称に構成することができ、成形歪みを押さえることが可能となる。また、検出用圧電素子が各一対の弾性部のそれぞれに設けられているため、任意の弾性部の歪み量を測定することが可能となる。
また、請求項3に係る光スキャナでは、駆動電圧を印加された駆動用圧電素子が配置された弾性部に形成された検出用圧電素子に発生する電圧又は電流を検出することが可能となり、駆動側弾性部の実動作の状態をより確実に検出することが可能となる。また、駆動電圧を印加していない残り3つの弾性部に形成された検出用圧電素子に発生する電圧又は電流の加算、平均、差分を用いることが可能となり、検出精度の向上を図ることが可能となる。
また、請求項4に係る光スキャナでは、ミラー部を挟んで揺動軸方向に対向する一方の対向位置に配置される駆動側の各弾性部に形成された一対の検出用圧電素子に発生する電圧又は電流を検出することが可能となり、駆動側弾性部の実動作の状態をより確実に検出することが可能となる。また、駆動電圧を印加されていない各弾性部に形成された検出用圧電素子に発生する電圧又は電流の加算、平均、差分を用いることが可能となり、検出精度の向上を図ることが可能となる。
更に、請求項5に係る光スキャナでは、ミラー部を挟んで対角方向に対向する一方の対角位置に配置される駆動側の各弾性部に形成された一対の検出用圧電素子に発生する電圧又は電流を検出することが可能となり、駆動側弾性部の実動作の状態をより確実に検出することが可能となる。また、駆動電圧を印加されていない各弾性部に形成された検出用圧電素子に発生する電圧又は電流の加算、平均、差分を用いることが可能となり、検出精度の向上を図ることが可能となる。
また、請求項6に係る光スキャナの製造方法では、各一対の弾性部のうちの少なくとも1つの弾性部の表面部に積層された検出用下部電極と駆動用下部電極とは、離間して形成されている。これにより、駆動電圧を印加した駆動用圧電素子の接地電位と検出用圧電素子の接地電位とを切り離すことができるため、ミラー部の揺動軸回りの揺動振幅を、駆動電圧を印加していない検出用圧電素子の発生電圧によって検出する場合に、駆動電圧との電圧差による接地電位のノイズの干渉を避け、検出精度の向上を図ることが可能となる。
また、請求項7に係る光スキャナの製造方法では、検出用下部電極と検出用圧電素子と検出用上部電極とは、各一対の弾性部のそれぞれの表面部に積層されているため、ミラー部に対して左右対称に構成することができ、成形歪みを押さえることが可能となる。また、検出用圧電素子が各一対の弾性部のそれぞれに設けられているため、任意の弾性部の歪み量を測定することが可能となる。
以下、本発明に係る光スキャナ及び光スキャナの製造方法について具体化した一実施例に基づき図面を参照しつつ詳細に説明する。
[光スキャナの概略構成]
先ず、本実施例に係る光スキャナ1の概略構成について図1に基づき説明する。図1は光スキャナ1の概略構成を模式的に示す分解斜視図である。
図1に示すように、光スキャナ1は、本体部2がベース3に装着されて構成されている。この本体部2は、シリコン等、弾性を有する材料を用いて形成されている。本体部2の厚さは、約30μm〜200μmとされている。本体部2は、図1の上部に示すように、概略的には、光が通過し得る貫通孔5を有して薄板長方形状を成している。本体部2は、外側には固定枠6を備え、一方、内側には、反射面7が形成された平面視略円形の反射ミラー部8を有する振動体10を備えている。尚、反射ミラー部8は、円形に限らず、四角形、多角形等であってもよい。
このような本体部2の構成に対応して、ベース3は、図1の下部に示すように、本体部2との装着状態において固定枠6が装着されるべき支持部12と、振動体10と対向する凹部13とを有するように構成されている。凹部13は、本体部2をベース3に装着した状態において、振動体10が振動によって変位してもベース3と干渉しない形状を有するために形成されている。
また、反射ミラー部8の反射面7は、それの対称中心線でもある揺動軸15を中心として揺動させられる。振動体10は、さらに、その反射ミラー部8の揺動軸15上の両側面部から外側方向に同一面上に延びて、その反射ミラー部8を固定枠6に接合する一対のはり部16A、16Bを備えている。つまり、反射ミラー部8の両側面部から一対のはり部16A、16Bがそれぞれ互いに逆向きに延び出している。
また、一方の(図1中、左側の)はり部16Aは、揺動軸15上に配置された1個のミラー側板ばね部17Aと、該揺動軸15に対して直角方向の対称位置に配置される一対の枠側板ばね部18A、18Bと、それらミラー側板ばね部17Aと一対の枠側板ばね部18A、18Bとを互いに接続する接続部20Aとを含むように構成されている。
また、他方の(図1中、右側の)はり部16Bは、揺動軸15上に配置された1個のミラー側板ばね部17Bと、該揺動軸15に対して直角方向の対称位置に配置される一対の枠側板ばね部18C、18Dと、それらミラー側板ばね部17Bと一対の枠側板ばね部18C、18Dとを互いに接続する接続部20Bとを含むように構成されている。
従って、図1の上部に示すように、一対の枠側板ばね部18A、18Bと一対の枠側板ばね部18C、18Dとは、反射ミラー部8を挟んで、各枠側板ばね部18A、18D、各枠側板ばね部18B、18Cが、それぞれ揺動軸方向に対向するように配置されている。つまり、一対の枠側板ばね部18A、18Bと一対の枠側板ばね部18C、18Dとは、反射ミラー部8を挟んで、各枠側板ばね部18A、18C、各枠側板ばね部18B、18Dが、それぞれ対角方向に対向するように配置されている。
また、各はり部16A、16Bにおいては、各ミラー側板ばね部17A、17Bが、反射ミラー部8のうち揺動軸15上において互いに対向する一対の縁の一方から、対応する各接続部20A、20Bまで延びている。また、各接続部20A、20Bは、揺動軸15と直交する方向に延びている。さらに、各はり部16A、16Bにおいては、一対の枠側板ばね部18A、18Bと一対の枠側板ばね部18C、18Dとが、対応する各接続部20A、20Bの端部から、揺動軸15に対して平行に固定枠6まで延びている。
また、はり部16Aにおいては、一対の枠側板ばね部18A、18Bのそれぞれから固定枠6に渡って、後述のように0.2μm〜0.6μmの厚さで積層された駆動用下部電極21Aが形成されている。また、はり部16Bにおいては、枠側板ばね部18C、18Dのそれぞれから固定枠6に渡って、後述のように0.2μm〜0.6μmの厚さで積層された駆動用下部電極21Bが形成されている。
また、駆動用下部電極21Aの上側には、一対の枠側板ばね部18A、18Bのそれぞれから該駆動用下部電極21Aの固定枠6側の外周部及び各枠側板ばね部18A、18B側の先端部と所定隙間を形成するように、後述のように1μm〜3μmの厚さで積層された駆動用圧電素子22Aが形成されている。
また、駆動用下部電極21Bの上側には、一対の枠側板ばね部18C、18Dのそれぞれから該駆動用下部電極21Bの固定枠6側の外周部及び各枠側板ばね部18C、18D側の先端部と所定隙間を形成するように、後述のように1μm〜3μmの厚さで積層された駆動用圧電素子22Bが形成されている。
また、駆動用圧電素子22Aの上側には、一対の枠側板ばね部18A、18Bのそれぞれから該駆動用圧電素子22Aの固定枠6側の外周部と所定隙間を形成するように、後述のように0.2μm〜0.6μmの厚さで積層された一対の駆動用上部電極23A、23Bが形成されている。また、一対の駆動用上部電極23A、23Bは、揺動軸15を挟んで対向するように分離されている。
また、駆動用圧電素子22Bの上側には、一対の枠側板ばね部18C、18Dのそれぞれから該駆動用圧電素子22Bの固定枠6側の外周部と所定隙間を形成するように、後述のように0.2μm〜0.6μmの厚さで積層された一対の駆動用上部電極23C、23Dが形成されている。また、一対の駆動用上部電極23C、23Dは、揺動軸15を挟んで対向するように分離されている。
また、各枠側板ばね部18A、18Bには、駆動用下部電極21Aから所定距離離間して、後述のように0.2μm〜0.6μmの厚さで積層された検出用下部電極25A、25Bが形成されている。また、各枠側板ばね部18C、18Dには、駆動用下部電極21Bから所定距離離間して、後述のように0.2μm〜0.6μmの厚さで積層された検出用下部電極25C、25Dが形成されている。
また、各検出用下部電極25A〜25Dの上側には、各検出用下部電極25A〜25Dのそれぞれの端縁部と所定隙間を形成するように、後述のように1μm〜3μmの厚さで積層された各検出用圧電素子26A〜26Dが形成されている。また、各検出用圧電素子26A〜26Dの上側には、各枠側板ばね部18A〜18Dの長手方向両端縁から所定隙間を形成するように、後述のように0.2μm〜0.6μmの厚さで積層された各検出用上部電極27A〜27Dが形成されている。
従って、後述のように、各下部電極21A、21Bと各上部電極23A〜23Dの固定枠6上に形成された部分にワイヤボンディングして、各枠側板ばね部18A〜18D上に形成された圧電素子に駆動電圧を印加することが可能となる(図8参照)。また、後述のように、各検出用圧電素子26A〜26Dに発生する発生電圧を検出することが可能となる(図8参照)。
[本体部2の製造方法]
次に、本体部2の製造方法について図2乃至図7に基づいて説明する。
図2は固定枠6、反射ミラー部8及び各はり部16A、16Bの作製を示す説明図である。図3は各駆動用下部電極21A、21B及び各検出用下部電極25A〜25Dの作製を示す説明図である。図4は各駆動用圧電素子22A、22B及び各検出用圧電素子26A〜26Dの作製を示す説明図である。図5は各駆動用上部電極23A〜23D及び各検出用上部電極27A〜27Dの作製を示す説明図である。図6は図5のX1−X1矢視断面を示す模式図である。図7は図5のX2−X2矢視断面を示す模式図である。
先ず、図2に示すように、厚さ約30μm〜200μmの薄長四角形のシリコン基材上において、貫通孔5の部分を除いた部分にレジスト膜を形成してマスキング後、エッチングして、貫通孔5を形成した後、レジスト膜を除去する。これにより、固定枠6、反射ミラー部8及び各はり部16A、16Bを構成する各ミラー側板ばね部17A、17B、各接続部20A、20B、各枠側板ばね部18A〜18Dが形成される。
そして、図3に示すように、固定枠6と各枠側板ばね部18A〜18Dとの上側の各駆動用下部電極21A、21B及び各検出用下部電極25A〜25Dを形成する部分を除いた部分にレジスト膜を形成してマスキング後、白金(Pt)や金(Au)等を0.2μm〜0.6μm積層して各駆動用下部電極21A、21B及び各検出用下部電極25A〜25Dを形成後、レジスト膜を除去する。例えば、各駆動用下部電極21A、21B及び各検出用下部電極25A〜25Dの部分にチタン(Ti)を0.05μm積層し、続いて、その上側に白金(Pt)を0.5μm積層後、レジスト膜を除去するようにしてもよい。
これにより、図3、図6及び図7に示すように、各駆動用下部電極21A、21Bが各枠側板ばね部18A〜18Dから固定枠6に渡って形成される。また、各検出用下部電極25A〜25Dが、各駆動用下部電極21A、21Bからそれぞれ離間した状態で各枠側板ばね部18A〜18D上に形成される。
尚、駆動用下部電極21Aを各検出用下部電極25A、25Bを含むように各枠側板ばね部18A、18B上に反射ミラー部8側へ延長して形成すると共に、駆動用下部電極21Bを各検出用下部電極25C、25Dを含むように各枠側板ばね部18C、18D上に反射ミラー部8側へ延長して形成するようにしてもよい。その後、各検出用下部電極25A〜25Dを形成するように、各枠側板ばね部18A〜18D上の各駆動用下部電極21A、21B上に、それぞれ所定幅の分離孔を揺動軸15に対して直角方向に全幅に渡って形成するようにレジスト膜を形成してマスキングするようにしてもよい。
続いて、エッチングして、各枠側板ばね部18A〜18D上の各駆動用下部電極21A、21Bを分割して、各検出用下部電極25A〜25Dを形成した後、レジスト膜を除去するようにしてもよい。また、各駆動用下部電極21A、21B及び各検出用下部電極25A〜25Dをシャドウマスク法でなく、エッチング法によって形成してもよい。
また、上記レジスト膜を形成する際に、更に、各駆動用下部電極21A、21Bの揺動軸15に沿った部分を、該揺動軸15に沿って所定幅(例えば、約100μm〜500ミクロンの幅である。)除くようにレジスト膜を形成してマスキングするようにしてもよい。その後、白金(Pt)や金(Au)等を0.2μm〜0.6μm積層して各駆動用下部電極21A、21B及び各検出用下部電極25A〜25Dを形成後、レジスト膜を除去するようにしてもよい。これにより、各駆動用下部電極21A、21Bの揺動軸15に対して直角方向中央部分を、該揺動軸15を挟んで対向するように分離して形成することができる。
続いて、図4に示すように、各駆動用下部電極21A、21Bと各検出用下部電極25A〜25Dとの上側に、各駆動用圧電素子22A、22Bと各検出用圧電素子26A〜26Dを形成する部分を除いた部分にレジスト膜を形成してマスキングする。尚、各枠側板ばね部18A〜18D上の各駆動用下部電極21A、21Bと各検出用下部電極25A〜25Dの対向する各端縁もマスキングする。
その後、PZT等の圧電素子を1μm〜3μm積層して各駆動用圧電素子22A、22B及び各検出用圧電素子26A〜26Dを形成後、レジスト膜を除去する。
これにより、図4、図6及び図7に示すように、駆動用圧電素子22Aが固定枠6上から各枠側板ばね部18A、18B上に延出されて形成される。また、駆動用圧電素子22Bが固定枠6上から各枠側板ばね部18C、18D上に延出されて形成される。また、各検出用圧電素子26A〜26Dが各検出用下部電極25A〜25D上に形成される。
そして、図5に示すように、各駆動用圧電素子22A、22Bの上側に、各枠側板ばね部18A〜18Dから固定枠6に渡って、各駆動用上部電極23A〜23Dを形成する表面部分と、各検出用圧電素子26A〜26Dの上側の揺動軸15方向の両端縁から少し内側の各検出用上部電極27A〜27Dを形成する表面部分とを除いた部分にレジスト膜を形成してマスキングする。
その後、白金(Pt)や金(Au)等を0.2μm〜0.6μm積層して各駆動用上部電極23A〜23D及び各検出用上部電極27A〜27Dを形成後、レジスト膜を除去する。例えば、各駆動用上部電極23A〜23D及び各検出用上部電極27A〜27Dの部分にチタン(Ti)を0.05μm積層し、続いて、その上側に金(Au)を0.3μm積層後、レジスト膜を除去するようにしてもよい。これにより、図5乃至図7に示すように、各駆動用上部電極23A〜23D及び各検出用上部電極27A〜27Dが、各枠側板ばね部18A〜18Dから固定枠6に渡って、それぞれ分離された状態で形成される。
尚、上述した本体部2の製造方法においては、下部電極材料、圧電素子材料、上部電極材料を順に堆積させて、下部電極層、圧電素子層、上部電極層を順に積層し、各下部電極21A、21B、25A〜25D、各圧電素子22A、22B、26A〜26D、各上部電極23A〜23D、27A〜27Dを順に形成する物理気相成長法(PVD:PhysicalVapor Deposition)を採用した。
物理気相成長法には、例えば、真空中に不活性ガスを導入しながら基板とターゲット間に直流電圧あるいは交流電圧を印加し、イオン化した不活性ガスをターゲットに衝突させて、はじき飛ばされたターゲット物質を基板に成膜させるスパッタリングあるいはナノサイズの微粒子を吹付けることによって成膜を行なうAD法もある。但し、これに限らず、化学気相成長法(CVD:ChemicalVapor Deposition)によって、下部電極層、圧電素子層、上部電極層のうち、少なくとも一つの層を形成してもよい。
[揺動駆動及び動作検出]
次に、光スキャナ1の反射ミラー部8を揺動駆動した場合に、この反射ミラー部8の動作状態を検出する方法について図8に基づいて説明する。図8は反射ミラー部8の揺動駆動及び動作検出の一例を示す説明図である。
図8に示すように、反射ミラー部8を挟んで揺動軸15方向に対向する一対の枠側板ばね部18A、18D上に形成された各圧電素子22A、22Bが駆動源として機能し、振動体10を揺動軸15の回りに捩り振動させて、反射ミラー部8を揺動軸15の回りに揺動させる。また、反射ミラー部8を挟んで各枠側板ばね部18A〜18Dのそれぞれに形成された各検出用圧電素子26A〜26Dが、動作を検出するセンサとして機能し、反射ミラー部8の揺動振幅を検出する。
尚、反射ミラー部8を挟んで揺動軸15方向に対向する一対の枠側板ばね部18B、18C上に形成された各圧電素子22A、22Bを駆動源としてもよい。また同時に、反射ミラー部8を挟んで各枠側板ばね部18A〜18Dのそれぞれに形成された各検出用圧電素子26A〜26Dが、動作を検出するセンサとして機能し、反射ミラー部8の揺動振幅を検出するようにしてもよい。
具体的には、枠側板ばね部18A上に形成された下部電極21Aと上部電極23Aとに駆動回路31を介して所定駆動電圧(例えば、約1V〜40Vである。)の交番電圧が印加される。それにより、枠側板ばね部18A上に形成された圧電素子22Aには、その印加方向と直交する向き、即ち、長さ方向の変位が発生される。
また、枠側板ばね部18D上に形成された下部電極21Dと上部電極23Dとに駆動回路32を介して、駆動回路31の出力電圧と同位相で同電圧(例えば、約1V〜40Vである。)の交番電圧が印加される。それにより、枠側板ばね部18D上に形成された圧電素子22Bには、その印加方向と直交する向き、即ち、長さ方向の変位が発生される。
そして、この変位により、各枠側板ばね部18A、18Dは、固定枠6側を固定端とし、反射ミラー部8側を自由端として、各変位が上向きであるか下向きであるかにより、各自由端が上向き又は下向きに変位する。その結果、反射ミラー部8は、揺動軸15の回りに揺動される。
また同時に、各枠側板ばね部18A、18Dの各自由端が上向き又は下向きに変位することによって、各枠側板ばね部18A、18Dに形成された各検出用圧電素子26A、26Dには、各枠側板ばね部18A、18Dの長さ方向の変位が発生する。それにより、各検出用圧電素子26A、26Dには、各枠側板ばね部18A、18Dの長さ方向と直交する向きに所定電圧(例えば、数mVである。)で、各駆動回路31、32の駆動電源と同位相の交番電圧が発生する。
また同時に、各枠側板ばね部18B、18Cは、固定枠6側を固定端とし、反射ミラー部8側を自由端として、各自由端が、反射ミラー部8の揺動軸15回りの揺動に伴って、各接続部20A、20Bを介して各枠側板ばね部18A、18Dの自由端と反対方向に変位する。それにより、各枠側板ばね部18B、18Cに形成された各検出用圧電素子26B、26Cには、各枠側板ばね部18B、18Cの長さ方向の変位が発生する。これにより、各検出用圧電素子26B、26Cには、各枠側板ばね部18B、18Cの長さ方向と直交する向きに所定電圧(例えば、数mVである。)で、各駆動回路31、32の駆動電源と逆位相の交番電圧が発生する。
従って、図8に示すように、枠側板ばね部18A上に形成された検出用下部電極25Aと検出用上部電極27Aとの間の電圧と、枠側板ばね部18D上に形成された検出用下部電極25Dと検出用上部電極27Dとの間の電圧とを変位検出回路33に入力して、各電圧を加算又は平均する。また、枠側板ばね部18B上に形成された検出用下部電極25Bと検出用上部電極27Bとの間の電圧と、枠側板ばね部18C上に形成された検出用下部電極25Cと検出用上部電極27Cとの間の電圧とを変位検出回路33に入力して、各電圧を加算又は平均する。
そして、各変位検出回路33に入力された各検出用圧電素子26A、26Dの発生電圧と各検出用圧電素子26B、26Cの発生電圧とを差分、加算又は平均することによって、この算出した電圧に基づいて反射ミラー部8の揺動振幅を検出することが可能となる。また、各駆動用下部電極21A、21Bと各検出用下部電極25A〜25Dとは、各枠側板ばね部18A〜18D上で離間して形成されているため、各駆動回路31、32の接地電位と、各検出用下部電極25A〜25Dの接地電位とを電気的に分離することができる。
そして、各駆動回路31、32を駆動制御する不図示の制御回路部に、変位検出回路33で検出した反射ミラー部8の揺動振幅の情報データを入力することによって、この制御回路部は変位検出回路33から入力された情報データに基づいて各駆動回路31、32を駆動制御して、反射ミラー部8の揺動振幅を精密制御することが可能となる。
ここで、光スキャナ1の反射ミラー部8の他の揺動駆動及び動作検出について図9に基づいて説明する。図9は反射ミラー部8の揺動駆動及び動作検出の他の組み合わせの一例を示す組み合わせテーブル41である。
尚、図9においては、説明を簡単にするため、組み合わせテーブル41の下側に示すように、図8に示す状態の各枠側板ばね部18A〜18Dを順に梁A、梁B、梁C、梁Dとする。
図9に示すように、組み合わせテーブル41は、組み合わせの順番を示す「No」と、枠側板ばね部18A上に形成された駆動用下部電極21Aと駆動用上部電極23Aの使用状態を表す「梁Aの駆動電極」と、枠側板ばね部18A上に形成された検出用下部電極25Aと検出用上部電極27Aの使用状態を表す「梁Aの検出電極」と、枠側板ばね部18B上に形成された駆動用下部電極21Aと駆動用上部電極23Bの使用状態を表す「梁Bの駆動電極」と、枠側板ばね部18B上に形成された検出用下部電極25Bと検出用上部電極27Bの使用状態を表す「梁Bの検出電極」と、枠側板ばね部18C上に形成された駆動用下部電極21Bと駆動用上部電極23Cの使用状態を表す「梁Cの駆動電極」と、枠側板ばね部18C上に形成された検出用下部電極25Cと検出用上部電極27Cの使用状態を表す「梁Cの検出電極」と、枠側板ばね部18D上に形成された駆動用下部電極21Bと駆動用上部電極23Dの使用状態を表す「梁Dの駆動電極」と、枠側板ばね部18D上に形成された検出用下部電極25Dと検出用上部電極27Dの使用状態を表す「梁Dの検出電極」とから構成されている。
従って、組み合わせテーブル41の「No1」に示すように、反射ミラー部8を挟んで揺動軸15方向に対向する一対の枠側板ばね部18A、18D上に形成された各下部電極21A、21Bと各上部電極23A、23Dに各駆動回路31、32によって同位相の交番電圧を印加する。そして、各枠側板ばね部18A、18D上に形成された各検出用圧電素子26A、26Dに発生する発生電圧を変位検出回路33に入力する。そして、この変位検出回路33に入力された電圧を加算又は平均することによって、この算出した電圧に基づいて反射ミラー部8の揺動振幅を検出することが可能となる。
また、組み合わせテーブル41の「No2」と「No3」に示すように、反射ミラー部8を挟んで揺動軸15方向に対向する一対の枠側板ばね部18A、18D上に形成された各下部電極21A、21Bと各上部電極23A、23Dに各駆動回路31、32によって同位相の交番電圧を印加する。そして、各枠側板ばね部18A、18D上に形成された各検出用圧電素子26A、26Dに発生する発生電圧を変位検出回路33に入力する。
また同時に、枠側板ばね部18B上に形成される検出用圧電素子26B又は枠側板ばね部18C上に形成される検出用圧電素子26Cのうちの一方に発生する発生電圧を変位検出回路33に入力する。そして、この変位検出回路33に入力された電圧を差分、加算又は平均することによって、この算出した電圧に基づいて反射ミラー部8の揺動振幅を検出することが可能となる。
また、組み合わせテーブル41の「No4」〜「No10」に示すように、枠側板ばね部18A上に形成された下部電極21Aと上部電極23Aに駆動回路31によって交番電圧を印加して、反射ミラー部8を揺動軸15回りに揺動する。そして、枠側板ばね部18A上に形成された検出用圧電素子26Aに発生する発生電圧を変位検出回路33に入力する。また同時に、残りの各枠側板ばね部18B〜18Dに形成された各検出用圧電素子26B〜26Dのうちの1つ又は2つ、若しくは、全部に発生した発生電圧とを変位検出回路33に入力する。そして、この変位検出回路33に入力された電圧を差分、加算又は平均することによって、この算出した電圧に基づいて反射ミラー部8の揺動振幅を検出することが可能となる。
また、組み合わせテーブル41の「No11」に示すように、反射ミラー部8を挟んで対角方向に対向する一対の枠側板ばね部18A、18C上に形成された各下部電極21A、21Bと各上部電極23A、23Cに各駆動回路31、32によって逆位相の交番電圧を印加する。また、各枠側板ばね部18A、18C上に形成された各検出用圧電素子26A、26Cに発生する発生電圧を変位検出回路33に入力する。そして、この変位検出回路33に入力された電圧を差分又は平均することによって、この算出した電圧に基づいて反射ミラー部8の揺動振幅を検出することが可能となる。
更に、組み合わせテーブル41の「No12」に示すように、反射ミラー部8を挟んで対角方向に対向する一対の枠側板ばね部18A、18C上に形成された各下部電極21A、21Bと各上部電極23A、23Cに各駆動回路31、32によって逆位相の交番電圧を印加する。また、各枠側板ばね部18A〜18D上に形成された各検出用圧電素子26A〜26Dに発生する発生電圧を変位検出回路33に入力する。そして、この変位検出回路33に入力された電圧を差分又は平均することによって、この算出した電圧に基づいて反射ミラー部8の揺動振幅を検出することが可能となる。
尚、組み合わせテーブル41の「No11」において、各枠側板ばね部18A、18C上に形成された各検出用圧電素子26A、26Cに発生する発生電圧を変位検出回路33に入力すると共に、各検出用圧電素子26B、26Dに発生する発生電圧のうちのいずれか一方の発生電圧を変位検出回路33に入力するようにしてもよい。そして、この変位検出回路33に入力された電圧を差分、加算又は平均することによって、この算出した電圧に基づいて反射ミラー部8の揺動振幅を検出することが可能となる。
また、上記組み合わせテーブル41においては、図8に示す状態から各枠側板ばね部18A〜18Dを反射ミラー部8を中心として上下反転、左右反転した状態の各枠側板ばね部18A〜18Dを順に梁A、梁B、梁C、梁Dとしてもよい。
ここで、反射ミラー部8は、ミラー部として機能する。また、各枠側板ばね部18A〜18Dは、弾性部として機能する。
以上説明した通り、本実施例に係る光スキャナ1では、各枠側板ばね部18A〜18D上に形成された各駆動用下部電極21A、21Bと各検出用下部電極25A〜25Dとは、離間して形成されている。これにより、駆動電圧を印加した各駆動用圧電素子22A、22Bの接地電位と各検出用圧電素子26A〜26Dの接地電位とを切り離すことができるため、反射ミラー部8の揺動軸15回りの揺動振幅を、駆動電圧を印加していない各検出用圧電素子26A〜26Dの発生電圧によって検出する場合に、駆動電圧との電圧差による接地電位のノイズの干渉を避け、検出精度の向上を図ることが可能となる。
また、各枠側板ばね部18A〜18D上に各駆動用下部電極21A、21Bと各検出用下部電極25A〜25Dとを、反射ミラー部8に対して左右対称に構成することができ、成形歪みを押さえることが可能となる。また、各検出用圧電素子26A〜26Dが各枠側板ばね部18A〜18Dのそれぞれに設けられているため、各枠側板ばね部18A〜18Dのうちの任意のものの歪み量を測定することが可能となる。
また、反射ミラー部8を挟んで揺動軸15方向に対向する各枠側板ばね部18A、18Dに形成される各駆動用圧電素子22A、22Bに同位相の交番電圧を印加して駆動すると共に、各検出用圧電素子26A、26Dに発生する発生電圧を検出することが可能となる。これにより、駆動されている各枠側板ばね部18A、18Dの実動作の状態をより確実に検出することが可能となる。
また、各枠側板ばね部18A、18Dに形成される各駆動用圧電素子22A、22Bに同位相の交番電圧を印加して駆動すると共に、各枠側板ばね部18A〜18D上に形成された各検出用圧電素子26A、26Dに発生する発生電圧と、各検出用圧電素子26B、26Cのうちの少なくとも一方に発生する発生電圧とを変位検出回路33に入力することが可能となる。これにより、この変位検出回路33に入力された電圧を差分、加算又は平均することによって、この算出した電圧に基づいて反射ミラー部8の揺動振幅を検出する検出精度の向上を図ることが可能となる。
また、枠側板ばね部18A上に形成された駆動用圧電素子22Aに交番電圧を印加して、反射ミラー部8を揺動軸15回りに揺動する。そして、枠側板ばね部18A上に形成された検出用圧電素子26Aに発生する発生電圧と、各枠側板ばね部18B〜18D上に形成された各検出用圧電素子26B〜26Dのうちの少なくとも1つに発生する発生電圧とを変位検出回路33に入力する。
これにより、この変位検出回路33に入力された電圧を差分、加算又は平均することによって、この算出した電圧に基づいて反射ミラー部8の揺動振幅を検出する検出精度の向上を図ることが可能となる。また、枠側板ばね部18Aの実動作の状態をより確実に検出することが可能となる。
また、反射ミラー部8を挟んで対角方向に対向する各枠側板ばね部18A、18Cに形成された各駆動用圧電素子22A、22Bに逆位相の交番電圧を印加して、反射ミラー部8を揺動軸15回りに揺動すると共に、各検出用圧電素子26A、26Cに発生する発生電圧を検出することが可能となる。これにより、駆動されている各枠側板ばね部18A、18Cの実動作の状態をより確実に検出することが可能となる。
更に、反射ミラー部8を挟んで対角方向に対向する各枠側板ばね部18A、18Cに形成された各駆動用圧電素子22A、22Bに逆位相の交番電圧を印加して駆動すると共に、各枠側板ばね部18A〜18D上に形成された各検出用圧電素子26A、26Cに発生する発生電圧と、各検出用圧電素子26B、26Dのうちの少なくとも一方に発生する発生電圧とを変位検出回路33に入力することが可能となる。これにより、この変位検出回路33に入力された電圧を差分、加算又は平均することによって、この算出した電圧に基づいて反射ミラー部8の揺動振幅を検出する検出精度の向上を図ることが可能となる。
尚、本発明は前記実施例に限定されることはなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の改良、変形が可能であることは勿論である。
例えば、上記各検出用下部電極25A〜25Dのうちのすくなくとも1つを形成し、この形成された検出用下部電極上に検出用圧電素子及び検出用上部電極を積層して形成するようにしてもよい。これにより、駆動電圧を印加する各駆動用圧電素子22A、22Bの接地電位と検出用圧電素子の接地電位とを切り離すことができ、駆動電圧との電圧差による接地電位のノイズの干渉を避け、検出用圧電素子に発生した発生電圧に基づいて反射ミラー部8の揺動振幅を検出することが可能となる。
本実施例に係る光スキャナの概略構成を模式的に示す分解斜視図である。 固定枠、反射ミラー部及び各はり部の作製を示す説明図である。 各駆動用下部電極及び各検出用下部電極の作製を示す説明図である。 各駆動用圧電素子及び各検出用圧電素子の作製を示す説明図である。 各駆動用上部電極及び各検出用上部電極の作製を示す説明図である。 図5のX1−X1矢視断面を示す模式図である。 図5のX2−X2矢視断面を示す模式図である。 反射ミラー部の揺動駆動及び動作検出の一例を示す説明図である。 反射ミラー部の揺動駆動及び動作検出の他の組み合わせの一例を示す組み合わせテーブルである。
符号の説明
1 光スキャナ
2 本体部
3 ベース
5 貫通孔
6 固定枠
8 反射ミラー部
12 支持部
13 凹部
15 揺動軸
17A、17B ミラー側板ばね部
18A〜18D 枠側板ばね部
20A、20B 接続部
21A、21B 駆動用下部電極
22A、22B 駆動用圧電素子
23A〜23D 駆動用上部電極
25A〜25D 検出用下部電極
26A〜26D 検出用圧電素子
27A〜27D 検出用上部電極
31、32 駆動回路
33 変位検出回路
41 組み合わせテーブル

Claims (7)

  1. ミラー部を揺動軸回りに変位駆動して所定方向に光を走査する光スキャナにおいて、
    前記ミラー部の揺動軸方向両側にそれぞれ連結されて揺動軸に対して対称に配置される各一対の弾性部と、
    前記各一対の弾性部の外側端縁部が連結される固定枠と、
    前記各一対の弾性部の表面部から前記固定枠の表面部に渡って積層された一対の駆動用下部電極と、
    前記各一対の弾性部のうちの少なくとも1つの弾性部の表面部に前記駆動用下部電極に対して前記ミラー部側へ離間して積層された検出用下部電極と、
    前記一対の駆動用下部電極上にそれぞれ前記各一対の弾性部から前記固定枠に渡って積層された一対の駆動用圧電素子と、
    前記検出用下部電極上に積層された検出用圧電素子と、
    前記一対の駆動用圧電素子上にそれぞれ前記各一対の弾性部毎に分割されて積層された各一対の駆動用上部電極と、
    前記検出用圧電素子上に積層された検出用上部電極と、
    を備えたことを特徴とする光スキャナ。
  2. 前記検出用下部電極と前記検出用圧電素子と前記検出用上部電極とは、前記各一対の弾性部のそれぞれの表面部に積層されていることを特徴とする請求項1に記載の光スキャナ。
  3. 前記各一対の弾性部のうちの前記ミラー部の片側に設けられた一対の弾性部のうちの一方の弾性部に形成された駆動用圧電素子にのみ駆動電圧を印加し、該各一対の弾性部に形成された各検出用圧電素子のうちの前記一方の弾性部に形成された検出用圧電素子を含む少なくとも1つの検出用圧電素子に発生する電圧又は電流を検出することを特徴とする請求項2に記載の光スキャナ。
  4. 前記各一対の弾性部のうちの前記ミラー部を挟んで前記揺動軸方向に対向する一方の対向位置に配置される各弾性部に形成された各駆動用圧電素子に互いに同位相となる駆動電圧を印加し、該各一対の弾性部に形成された各検出用圧電素子のうちの前記一方の対向位置に配置される各弾性部に形成された一対の検出用圧電素子を含む少なくとも2つの検出用圧電素子に発生する電圧又は電流を検出することを特徴とする請求項2に記載の光スキャナ。
  5. 前記各一対の弾性部のうちの前記ミラー部を挟んで対角方向に対向する一方の対角位置に配置される各弾性部に形成された各圧電素子に互いに逆位相となる駆動電圧を印加し、該各一対の弾性部に形成された各検出用圧電素子のうちの前記一方の対角位置に配置される各弾性部に形成された一対の検出用圧電素子を含む少なくとも2つの検出用圧電素子に発生する電圧又は電流を検出することを特徴とする請求項2に記載の光スキャナ。
  6. ミラー部を揺動軸回りに変位駆動して所定方向に光を走査する光スキャナの製造方法において、
    前記ミラー部の揺動軸方向両側にそれぞれ連結されて揺動軸に対して対称に配置される各一対の弾性部と前記各一対の弾性部の外側端縁部が連結される固定枠とを形成する基材形成工程と、
    前記各一対の弾性部の表面部から前記固定枠の表面部に渡って配置される一対の駆動用下部電極と該各一対の弾性部のうちの少なくとも1つの弾性部の表面部に前記駆動用下部電極に対して前記ミラー部側へ離間して配置された検出用下部電極とを積層する下部電極形成工程と、
    前記一対の駆動用下部電極上にそれぞれ前記各一対の弾性部から前記固定枠に渡って配置される一対の駆動用圧電素子と前記検出用下部電極上に配置される検出用圧電素子とを積層する圧電素子形成工程と、
    前記一対の駆動用圧電素子上にそれぞれ前記各一対の弾性部毎に分割されて配置された各一対の駆動用上部電極と前記検出用圧電素子上に配置された検出用上部電極とを積層する上部電極形成工程と、
    を備えたことを特徴とする光スキャナの製造方法。
  7. 前記検出用下部電極と前記検出用圧電素子と前記検出用上部電極とは、前記各一対の弾性部のそれぞれの表面部に積層されていることを特徴とする請求項6に記載の光スキャナの製造方法。
JP2008008600A 2008-01-10 2008-01-18 光スキャナ及び光スキャナの製造方法 Pending JP2009169195A (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008008600A JP2009169195A (ja) 2008-01-18 2008-01-18 光スキャナ及び光スキャナの製造方法
PCT/JP2009/050173 WO2009088058A1 (ja) 2008-01-10 2009-01-09 光スキャナ及び光スキャナの製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008008600A JP2009169195A (ja) 2008-01-18 2008-01-18 光スキャナ及び光スキャナの製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2009169195A true JP2009169195A (ja) 2009-07-30

Family

ID=40970419

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008008600A Pending JP2009169195A (ja) 2008-01-10 2008-01-18 光スキャナ及び光スキャナの製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2009169195A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2012032918A1 (ja) * 2010-09-07 2012-03-15 船井電機株式会社 振動ミラー素子
DE102012216506A1 (de) 2011-10-03 2013-04-04 Mitsumi Electric Co., Ltd. Optische Scannervorrichtung und Steuervorrichtung für einen optischen Scanner

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2012032918A1 (ja) * 2010-09-07 2012-03-15 船井電機株式会社 振動ミラー素子
JP2012058367A (ja) * 2010-09-07 2012-03-22 Funai Electric Co Ltd 振動ミラー素子
DE102012216506A1 (de) 2011-10-03 2013-04-04 Mitsumi Electric Co., Ltd. Optische Scannervorrichtung und Steuervorrichtung für einen optischen Scanner
US9383578B2 (en) 2011-10-03 2016-07-05 Mitsumi Electric Co., Ltd. Optical scanner apparatus and optical scanner control apparatus

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5157499B2 (ja) 光スキャナ
US8833163B2 (en) Angular velocity sensor
WO2006003963A1 (ja) 角速度センサ及びその製造方法
JP2003247831A (ja) 回転型デカップルドmemsジャイロスコープ
CN111344623A (zh) 光学器件
EP2706393B1 (en) Optical deflector including narrow piezoelectric sensor element between torsion bar and piezoelectric actuator
JP2014215534A (ja) 光走査装置
WO2009147886A1 (ja) 光スキャナ
US9383205B2 (en) Vibrator and vibrating gyroscope
JP5531867B2 (ja) 振動ミラー素子
JP5157459B2 (ja) 光スキャナ
JP2009210955A (ja) 光スキャナ
JP6450060B2 (ja) センサ素子、角速度センサおよび多軸角速度センサ
JP2009169195A (ja) 光スキャナ及び光スキャナの製造方法
JP2012149961A (ja) 振動ジャイロ
JP5101410B2 (ja) 共振周波数可変mems振動子
JP2009258339A (ja) 光学反射素子
WO2009088058A1 (ja) 光スキャナ及び光スキャナの製造方法
WO1999019689A1 (fr) Detecteur de vitesse angulaire
JP2009195053A (ja) アクチュエータ
JP4466283B2 (ja) ジャイロセンサ
JP2010181179A (ja) 角速度検出装置
JP2010223666A (ja) 力センサー素子、及び力センサー装置
JP6506891B1 (ja) 光学デバイス
JP2007121464A (ja) チルトミラー素子及びその駆動方法