JP2014202078A - 燃料噴射弁 - Google Patents

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Abstract

【課題】複数の噴孔から外部へ噴射される燃料液滴の微粒化を促進できる燃料噴射弁を提供する。【解決手段】複数の噴孔31を形成した噴孔プレート30を有する燃料噴射弁であって、噴孔31を、流路断面が第1の軸および第2の軸を有するオーバル状に形成し、かつ入側開口端部31aから出側開口端部31bへ向けて流路断面積が大きくなるようテーパ状に形成し、噴孔31の軸線Zの向きを、噴孔31のそれぞれから噴射される燃料の噴霧範囲において互いに隣接する外縁部分が燃料噴射方向に平行に並ぶよう設定している。【選択図】図1

Description

本発明は、燃料噴射弁に関する。
従来、弁孔を有するバルブボディ(以下、弁ボディと呼称する)と、弁孔を開閉するよう弁ボディの内部に設けたニードル(以下、弁体と呼称する)と、弁ボディの外部から弁孔を覆う噴孔プレートとを備え、噴孔プレートに、プレート厚み方向に貫通する噴孔を形成した燃料噴射弁が知られている(例えば、特許文献1参照)。
噴孔は、弁ボディ側に位置する開口端部(入側開口端部)から弁ボディの反対側に位置する開口端部(出側開口端部)へ向けて流路断面積が大きくなるよう形成されている。
また、噴孔は、噴孔プレートに対する平面視において、入側開口端部の中心よりも出側開口端部の中心のほうが、噴孔プレートの外縁部側に位置するよう形成されている。
特開2002−221128号公報
しかしながら、噴孔の流路断面形状を、入側開口端部から出側開口端部へ向けて流路断面積が大きくなるよう形成することにより、噴孔から外部に噴霧される燃料液滴の微粒化を図ったとしても、複数の噴孔のそれぞれから噴射される燃料の噴霧範囲が干渉すると、燃料液滴の微粒化が促進されにくくなるという課題があった。
そこで、本発明は、上述したような従来の問題を解決するためになされたもので、従来のものと比較して、複数の噴孔から外部へ噴射される燃料液滴の微粒化を促進し得る燃料噴射弁を提供することを目的としている。
本発明に係る燃料噴射弁は、上記目的を達成するため、(1)弁孔を有する弁ボディと前記弁孔を開閉するよう前記弁ボディの内部に設けた弁体と、前記弁孔を覆うよう弁ボディに設けた噴孔プレートとを備え、前記噴孔プレートに、プレート厚み方向に貫通する噴孔を複数形成した燃料噴射弁であって、前記噴孔の流路断面は、前記噴孔プレートに対する平面視において、互いに交差した第1の軸および第2の軸を有するオーバル状に形成され、前記噴孔の前記出側開口端部の中心は、前記入側開口端部の中心よりも前記噴孔プレートの外縁部側に位置するよう形成され、前記噴孔の軸線の向きは、前記噴孔のそれぞれから噴射される燃料の噴霧範囲において互いに隣接する外縁部分が燃料噴射方向に平行に並ぶよう設定された構成となっている。
この構成により、本発明の燃料噴射弁は、噴孔のそれぞれから噴射される燃料の噴霧範囲において互いに隣接する外縁部分が燃料噴射方向に平行に並ぶよう、噴孔の軸線の向きを設定しているため、複数の噴孔のそれぞれから噴射される燃料の噴霧範囲が干渉せず、燃料液滴の微粒化を促進し得る。
なお、上記(1)に記載の燃料噴射弁において、(2)前記噴孔の流路断面は、前記弁ボディ側に位置する入側開口端部から前記弁ボディの反対側に位置する出側開口端部へ向けて流路断面積が大きくなるようテーパ状に形成された構成としてもよい。
この構成により、本発明の燃料噴射弁は、噴孔から外部に噴射される燃料について、燃料が拡散する範囲を拡げられる。
また、上記(1)または(2)に記載の燃料噴射弁において、(3)前記噴孔は、前記入側開口端部および前記出側開口端部の第1の軸に沿った断面において相対する内壁面部がなす第1の角度よりも、前記入側開口端部および前記出側開口端部の第2の軸に沿った断面において相対する内壁面部がなす第2の角度のほうが大きくなるよう形成された構成としてもよい。
この構成により、本発明の燃料噴射弁は、入側開口端部および出側開口端部の第1の軸に沿った断面において相対する内壁面部がなす第1の角度よりも、入側開口端部および出側開口端部の第2の軸に沿った断面において相対する内壁面部がなす第2の角度のほうが大きくなるよう形成しているため、噴孔から外部へ噴射される燃料が、出側開口端部の第2の軸方向に拡がるとともに、弁ボディの外部から空気が、燃料の噴射に呼応して噴孔の内部へと巻き込まれる。
よって、本発明の燃料噴射弁は、噴孔から外部へ噴射される燃料について、出側開口端部の第1の軸方向の燃料液膜の厚さを薄くするとともに、燃料液膜を出側開口端部の第2の軸方向に十分に拡げて、燃料液滴の微粒化を効果的に促進し得る。
また、上記(1)ないし(3)に記載の燃料噴射弁において、(4)前記噴孔の前記出側開口端部の中心は、前記噴孔プレートに対する平面視において、前記噴孔の前記入側開口端部の第1の軸および第2の軸のいずれにも重ならないよう設定された構成としてもよい。
この構成より、本発明の燃料噴射弁は、噴孔の前記出側開口端部の中心を、噴孔プレートに対する平面視において、噴孔の入側開口端部の第1の軸および第2の軸のいずれにも重ならないよう設定しているため、微粒化された燃料を噴孔の軸線を中心に非対称な範囲に噴霧する。
よって、本発明の燃料噴射弁は、複数の噴孔のそれぞれから噴射される燃料の噴霧範囲が干渉せず、燃料液滴の微粒化を効果的に促進し得る。
本発明によれば、従来のものと比較して、複数の噴孔から外部へ噴射される燃料液滴の微粒化を促進し得る燃料噴射弁を提供することができる。
本発明の第1の実施の形態に係る燃料噴射弁の構造を示す模式図であり、図1(a)は燃料噴射弁の先端部の断面図、図1(b)は図1(a)のB1方向視図、図1(c)は図1(a)のC1方向視図、図1(d)は図1(c)のD1−D1断面図である。 本発明の第1の実施の形態に係る燃料噴射弁の作用を示す模式図である。 本発明の第1の実施の形態に係る燃料噴射弁における燃料の噴霧範囲を示す模式図であり、図3(a)は噴孔プレートの側面視図、図3(b)は噴孔プレートの底面視図、図3(c)は燃料粒径の分布を表すグラフである。 本発明の第2の実施の形態に係る燃料噴射弁の構造を示す模式図であり、図4(a)は燃料噴射弁の先端部の縦断面図、図4(b)は図4(a)のB2方向視図、図4(c)は図4(a)のC2方向視図、図4(d)は図4(c)のD2−D2断面図である。 本発明の第2の実施の形態に係る燃料噴射弁における燃料の噴霧範囲を示す模式図であり、図5(a)は噴孔プレートの側面視図、図5(b)は噴孔プレートの底面視図、図5(c)は燃料粒径の分布を表すグラフである。
以下、本発明に係る燃料噴射弁の実施の形態について、図面を用いて説明する。
(第1の実施形態)
第1の実施の形態に係る燃料噴射弁1は、図1(a)、図2に示すように、弁ボディ10、弁体20および噴孔プレート30を備え、噴孔プレート30に、プレート厚み方向に貫通する噴孔31を複数形成している。
弁ボディ10は、中空構造体であり、上下に延びる燃料供給通路11と、燃料供給通路11の下端部に連通して下向きに開口する弁孔12を有している。燃料供給通路11には、図示していないポンプにより加圧された燃料が送給されるようになっている。弁孔12の内周面部は、下方に向けて内径がテーパ状に縮小するよう形成され、弁座13となっている。
弁体20は、上下方向に延びる棒状体であり、弁ボディ10の内部に同軸に配置されている。弁体20の下端部は、下方に向けて外径がテーパ状に縮小するよう形成されている。このテーパ部分の最も外径が大きい個所の全周がシール部21として、弁ボディ10の弁座13に接するようになっている。
弁体20は、図示していないスプリングおよびソレノイドコイル等で構成される弁駆動装置により上下方向へ移動し、弁ボディ10の弁孔12を開閉するようになっている。
スプリングは、弁体20を弁ボディ10に対して下向きに押圧する役割を担っている。すなわち、弁体20は、ソレノイドコイルが励磁されていないと、スプリングの復元力により下方へ向けて押圧され、シール部21が弁ボディ10の弁座13に接した状態となるため、燃料供給通路11と弁孔12との連通を遮断されることになる。
ソレノイドコイルは、スプリングの復元力に抗して弁体20を引き上げる役割を担っている。すなわち、弁体20は、ソレノイドコイルが励磁されると、磁気吸引力により引き上げられ、シール部21が弁ボディ10の弁座13から離れた状態となるため、燃料供給通路11と弁孔12とが連通することになる。
噴孔プレート30は、弁孔12を覆うよう弁ボディ10の下端部に溶接等によって取り付けられている。
噴孔31は、図1(b)に示す噴孔プレート30に対する平面視において、流路断面が第1の軸X1,X2および第2の軸Y1,Y2を有するオーバル状に形成されている。
図1(b)および図1(c)では、第1の軸X1,X2が長軸であり、第2の軸Y1,Y2が短軸である。そして、第1の軸X1および第2の軸Y1は、噴孔31において、弁ボディ10側(図中上側)に位置する入側開口端部31aに属し、第1の軸X2および第2の軸Y2は、噴孔31において、弁ボディ10の反対側(図中の下側)に位置する出側開口端部31bに属している。
なお、以下説明する各実施の形態において、オーバル状とは、楕円形、卵形、長円形等のような、少なくとも1つの軸に線対称な閉じた曲線に限定されるものではなく、線対称ではない閉じた曲線も含むものとする。
噴孔31は、入側開口端部31aから出側開口端部31bへ向けて流路断面積が大きくなるようテーパ状に形成されている。噴孔31は、入側開口端部31aの中心(第1の軸X1と第2の軸Y1との交点)よりも出側開口端部31bの中心(第1の軸X2と第2の軸Y2との交点)のほうが、噴孔プレート30の外縁部側に位置するよう形成されている。
噴孔31は、入側開口端部31aおよび出側開口端部31bの第1の軸X1,X2に沿った縦断面(図1(a)参照)において、相対する内壁面部31c,31dがなす第1の角度θ1に比べて、入側開口端部31aおよび出側開口端部31bの第2の軸Y1,Y2に沿った斜断面(図1(c)および図1(d)参照)において、相対する内壁面部31e,31fがなす第2の角度θ2が大きくなるよう形成されている。なお、図中、Zは、噴孔31の軸線を表している。
噴孔31の軸線Zの向きは、図3(a)および図3(b)に示すように、噴孔プレート30の外部に向けて噴射される燃料の噴霧範囲Pの外縁において最も近接する部分が互いに平行に並ぶよう設定されている。
次に、本実施の形態に係る燃料噴射弁1の作用を図2、図3を用いて説明する。なお、図2において、Fは燃料の流れ、Aは空気の流れ、Lf1,Lf2,Lf3,Lf4は燃料液膜断面、Lgは燃料液滴、hは燃料液膜の厚さを表している。
燃料噴射弁1は、弁ボディ10の燃料供給通路11に、図示していないポンプから燃料が送給されている状態で燃料噴射を行う。燃料噴射弁1は、図示していない弁駆動装置によって弁体20が引き上げられると、燃料供給通路11の燃料を、弁座13と弁体20の下端部の外周面部との間隙、および弁孔12を経て噴孔31に流入させ、噴孔31の出側開口端部31bから外部下方へ噴射する。
これにより、燃料供給通路11の燃料は、弁座13と弁体20の下端部の外周面部との間隙、および弁孔12を経て噴孔31に流入し、噴孔31から燃料噴射弁1の下方に噴射される。
燃料噴射弁1は、燃料供給通路11から噴孔31へと向かう燃料について、弁座13、弁体20および噴孔プレート30により圧力損失を与えて燃料の流れFに乱れを生じさせ、また、入側開口端部31aから噴孔31に流入する際に、噴孔31の内壁面部31cに密になるように流入させ、境界層剥離を生じさせる。
燃料噴射弁1から噴射された燃料は、出側開口端部31bから離れるのにしたがい、燃料液膜断面がLf1からLf2に拡大していくが、燃料主流から燃料液滴Lgが拡散するため、燃料液膜断面がLf2からLf3,Lf4に縮小し、最終的には、燃料液膜断面が解消する。
燃料液滴Lgの粒径PSと燃料液膜の厚さhとの間には、下記(1)の式に表す関係が成立する。この式は、FRAZERの式と呼ばれるものである。
Pd=C(h/V1/3…(1)
ここで、V:燃料流速、C:係数である。
本実施の形態に係る燃料噴射弁1は、噴孔プレート30の噴孔31を、入側開口端部31aおよび出側開口端部31bの第1の軸X1,X2に沿った縦断面において相対する内壁面部31c,31dの交差角である第1の角度θ1に比べて、入側開口端部31aおよび出側開口端部31bの第2の軸Y1,Y2に沿った斜断面において相対する内壁面部31e,31fの交差角である第2の角度θ2が大きくなるよう形成している。
このため、燃料噴射弁1は、燃料を噴孔31から出側開口端部31bの第2の軸Y2方向に拡がるように下方へ噴射し得る。また、燃料噴射弁1は、噴孔31の内壁面部31cで密な燃料を流れFを生じさせ、噴孔31の内部の内壁面部31d側の領域に負圧を発生させ、これにより、噴孔31の内部へ外部空気の流れAを巻き込むことができる。
よって、燃料噴射弁1は、噴孔31から外部へ噴射する燃料について、出側開口端部31bの第1の軸X2方向の燃料液膜の厚さhを薄くするとともに、燃料液膜を出側開口端部31bの第2の軸Y2方向に十分に拡げて、燃料液滴の微粒化が効果的に促進し得る。
本実施の形態に係る燃料噴射弁1は、噴孔プレート30の噴孔31の軸線Zの向きを、噴孔31のそれぞれから噴射される燃料の噴霧範囲Pにおいて互いに隣接する外縁部分が、燃料噴射方向に平行に並ぶよう設定している。
このため、燃料噴射弁1は、図3(a)および図3(b)に示すように、噴孔プレート30の側面視および底面視において、それぞれの噴孔31から噴射される燃料の噴霧範囲Pを干渉させず、図3(c)に示すように、燃料液滴の微粒化Lgを促進し得る。
また、それぞれの噴孔31から噴射される燃料の噴霧範囲Pが干渉しないので、隣接する噴霧範囲Pの外縁部分を流通する燃料液滴Lgに作用する空気の影響が減り、燃料液滴Lgが、図3(a)に示す矢印S方向に巻き上げられる。この結果、燃料液滴Lgがさらに微粒化されることになる。
(第2の実施形態)
第2の実施の形態に係る燃料噴射弁2は、図4(a)に示すように、弁ボディ10、弁体20および噴孔プレート30を備え、噴孔プレート30に、プレート厚み方向に貫通する噴孔32を複数形成している。
弁ボディ10、弁体20および噴孔プレート30の基本的な構造は、前述の第1の実施の形態のものと同様であり、図4(a)〜(d)において図1(a)〜(d)と同じ符号を付した部分は、同一物を表している。
噴孔32は、図4(b)に示す噴孔プレート30に対する平面視において、流路断面が第1の軸X1,X2および第2の軸Y1,Y2を有するオーバル状に形成されている。
図4(b)および図4(b)では、第1の軸X1、第2の軸Y2が長軸であり、第1の軸X2、第2の軸Y1が短軸である。そして、第1の軸X1および第2の軸Y1は、噴孔32において、弁ボディ10側(図中上側)に位置する入側開口端部32aに属し、第1の軸X2および第2の軸Y2は、噴孔32において、弁ボディ10の反対側(図中の下側)に位置する出側開口端部32bに属している。
噴孔32は、入側開口端部32aから出側開口端部32bへ向けて流路断面積が大きくなるようテーパ状に形成されている。噴孔32は、入側開口端部32aの中心(第1の軸X1と第2の軸Y1との交点)よりも出側開口端部32bの中心(第1の軸X2と第2の軸Y2との交点)のほうが、噴孔プレート30の外縁部側に位置するよう形成されている。
また、出側開口端部32bの中心は、噴孔プレート30に対する平面視において、入側開口端部32aに属する第1の軸X1および第2の軸Y2のいずれにも重ならないよう設定されている。
噴孔32は、入側開口端部32aおよび出側開口端部32bの第1の軸X1,X2に沿った斜断面(図4(a)参照)において、相対する内壁面部32c,32dがなす第1の角度θ1に比べて、入側開口端部32aおよび出側開口端部32bの第2の軸Y1,Y2に沿った斜断面(図4(c)および図4(d)参照)において、相対する内壁面部32e,32fがなす第2の角度θ2が大きくなるよう形成されている。なお、図中、Zは、噴孔32の軸線を表している。
噴孔32の軸線Zの向きは、図5(a)および図5(b)に示すように、噴孔プレート30の外部に向けて噴射される燃料の噴霧範囲Pの外縁において最も近接する部分が互いに平行に並ぶよう設定されている。
次に、本実施の形態に係る燃料噴射弁2の作用を説明する。この燃料噴射弁2の基本的な作用は、前述した第1の実施の形態のものと同様であるので、記載を省略する。
燃料噴射弁2は、弁ボディ10の燃料供給通路11に、図示していないポンプから燃料が送給されている状態で燃料噴射を行う。燃料噴射弁2は、図示していない弁駆動装置によって弁体20が引き上げられると、燃料供給通路11の燃料を、弁座13と弁体20の下端部の外周面部との間隙、および弁孔12を経て噴孔32に流入させ、噴孔32の出側開口端部32bから外部下方へ噴射する。
これにより、燃料供給通路11の燃料は、弁座13と弁体20の下端部の外周面部との間隙、および弁孔12を経て噴孔32に流入し、噴孔32から燃料噴射弁1の下方に噴射される。
燃料噴射弁1は、燃料供給通路11から噴孔32へと向かう燃料について、弁座13、弁体20および噴孔プレート30により圧力損失を与えて燃料の流れFに乱れを生じさせ、また、入側開口端部31aから噴孔32に流入する際に、噴孔31の内壁面部31cに密になるように流入させ、境界層剥離を生じさせる。
燃料噴射弁2から噴射された燃料は、出側開口端部32bから離れるのにしたがい、燃料液膜断面が拡大していくが、燃料主流から燃料液滴が拡散するため、燃料液膜断面が徐々に縮小し、最終的には、燃料液膜断面を解消する。
本実施の形態に係る燃料噴射弁2は、噴孔プレート30の噴孔32を、入側開口端部32aおよび出側開口端部32bの第1の軸X1,X2に沿った斜断面において相対する内壁面部32c,32dの交差角である第1の角度θ1に比べて、入側開口端部32aおよび出側開口端部32bの第2の軸Y1,Y2に沿った斜断面において相対する内壁面部32e,32fの交差角である第2の角度θ2が大きくなるよう形成している。
このため、燃料噴射弁2は、燃料を噴孔32から出側開口端部32bの第2の軸Y2方向に拡がるように下方へ噴射し得る。また、燃料噴射弁2は、噴孔32の内壁面部32cで密な燃料を流れFを生じさせ、噴孔32の内部の内壁面部32d側の領域に負圧を発生させ、これにより、噴孔32の内部へ外部空気の流れAを巻き込むことができる。
よって、燃料噴射弁2は、噴孔32から外部へ噴射する燃料について、出側開口端部32bの第1の軸X2方向の燃料液膜の厚さh(図2参照)を薄くするとともに、燃料液膜を出側開口端部32bの第2の軸Y2方向に十分に拡げて、燃料液滴の微粒化が効果的に促進し得る。
本実施の形態に係る燃料噴射弁2は、出側開口端部32bの中心を、噴孔プレート30に対する平面視において、入側開口端部32aに属する第1の軸X1および第2の軸Y2のいずれにも重ならないよう設定している。
よって、燃料噴射弁2は、微粒化した燃料を、入側開口端部32aおよび出側開口端部32bの第2の軸Y1,Y2に沿った斜断面(図5(d)参照)において、噴孔32の軸線Zを中心に非対称な範囲に噴霧する。
本実施の形態に係る燃料噴射弁2は、噴孔プレート30の噴孔32の軸線Zの向きを、噴孔32のそれぞれから噴射される燃料の噴霧範囲Pにおいて互いに隣接する外縁部分が、燃料噴射方向に平行に並ぶよう設定している。
このため、燃料噴射弁2は、図5(a)および図5(b)に示すように、噴孔プレート30の側面視および底面視において、それぞれの噴孔32から噴射される燃料の噴霧範囲Pを干渉させず、図5(c)に示すように、燃料液滴の微粒化を促進し得る。
また、それぞれの噴孔32から噴射される燃料の噴霧範囲Pが干渉しないので、隣接する噴霧範囲Pの外縁部分を流通する燃料液滴に作用する空気の影響が減り、燃料液滴が、図5(a)に示す矢印S方向に巻き上げられる。この結果、燃料液滴がさらに微粒化されることになる。
なお、本発明に係る燃料噴射弁の技術的範囲は、上述した実施の形態に限定されるものでなく、本発明の範囲を逸脱しない限り、特許請求の範囲に記載した各構成要素の種々の変更を含むものである。
以上のように、本発明に係る燃料噴射弁は、複数の噴孔から外部へ噴射される燃料液滴の微粒化を促進できるという効果を奏するもので、各種の内燃機関に有用である。
1,2…燃料噴射弁、10…弁ボディ、12…弁孔、20…弁体、30…噴孔プレート、31,32…噴孔、31a,32a…入側開口端部、31b,32b…出側開口端部、31c,32c…内壁面部、31d,32d…内壁面部、31e,32e…内壁面部、31f,32f…内壁面部、P…噴霧範囲、X1,X2…第1の軸、Y1,Y2…第2の軸、Z…軸線、θ1…第1の角度、θ2…第2の角度

Claims (4)

  1. 弁孔を有する弁ボディと、
    前記弁孔を開閉するよう前記弁ボディの内部に設けた弁体と、
    前記弁孔を覆うよう弁ボディに設けた噴孔プレートとを備え、
    前記噴孔プレートに、プレート厚み方向に貫通する噴孔を複数形成した燃料噴射弁であって、
    前記噴孔の流路断面は、前記噴孔プレートに対する平面視において、互いに交差した第1の軸および第2の軸を有するオーバル状に形成され、
    前記噴孔の前記出側開口端部の中心は、前記入側開口端部の中心よりも前記噴孔プレートの外縁部側に位置するよう形成され、
    前記噴孔の軸線の向きは、前記噴孔のそれぞれから噴射される燃料の噴霧範囲において互いに隣接する外縁部分が燃料噴射方向に平行に並ぶよう設定されていることを特徴とする燃料噴射弁。
  2. 前記噴孔の流路断面は、前記弁ボディ側に位置する入側開口端部から前記弁ボディの反対側に位置する出側開口端部へ向けて流路断面積が大きくなるようテーパ状に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の燃料噴射弁。
  3. 前記噴孔は、前記入側開口端部および前記出側開口端部の第1の軸に沿った断面において相対する内壁面部がなす第1の角度よりも、前記入側開口端部および前記出側開口端部の第2の軸に沿った断面において相対する内壁面部がなす第2の角度のほうが大きくなるよう形成されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の燃料噴射弁。
  4. 前記噴孔の前記出側開口端部の中心は、前記噴孔プレートに対する平面視において、前記噴孔の前記入側開口端部の第1の軸および第2の軸のいずれにも重ならないよう設定されていることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の燃料噴射弁。
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