JP2014201230A - ランフラットタイヤ - Google Patents

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Abstract

【課題】ランフラット耐久性を向上することを可能にした空気入りタイヤを提供する。
【解決手段】サイドウォール部2におけるカーカス層4のタイヤ幅方向内側に断面三日月状のサイド補強層9を配置したランフラットタイヤにおいて、カーカス層4とビードフィラー6との間にビードフィラー6よりも低硬度の内側緩衝ゴム層11を設けると共に、カーカス層4とリムクッション10との間にリムクッション10よりも低硬度の外側緩衝ゴム層12を設ける。
【選択図】図1

Description

本発明は、ランフラットタイヤに関し、更に詳しくは、ランフラット耐久性を向上することを可能にした空気入りタイヤに関する。
従来、パンクしてもそのまま一定距離を安全に走行可能にしたランフラットタイヤとして、タイヤサイドウォール部に横断面形状が三日月状の硬質ゴム層を配置したものが広く知られている(例えば、特許文献1を参照)。この種のランフラットタイヤは、タイヤがパンクしてゼロプレッシャーになったとき、サイドウォール部に配置した三日月状の硬質ゴム層が車両の負荷荷重を支えて走行するようになっている。
この種のランフラットタイヤでは、ランフラット走行時における耐久性を確保するために、サイド補強層の厚さを厚くしたり、サイド補強層として硬度の高いゴムを使用する方法が採られているが、このような対策だけでは良好なランフラット耐久性を確保するには限界があるという問題があった。特に、タイヤ断面高さがある程度大きくなると、ランフラット走行時のサイドウォール部の変形が大きくなり、ビード部の近傍への負荷が増大するため、その故障形態は、ビード部の近傍におけるリムクッション付近での破壊が主体となる傾向にある。そのため、このようなリムクッション付近での故障を防ぎ、良好なランフラット性能を確保するための対策が強く求められている。
特開2012−162230号公報
本発明の目的は、ランフラット耐久性を向上することを可能にしたランフラットタイヤを提供することにある。
上記目的を達成するための本発明のランフラットタイヤは、左右一対のビード部に埋設されたビードコア及び該ビードコアの外周側に配置されたビードフィラーの周囲を包み込んでタイヤ内側から外側に向けて折り返した少なくとも一層のカーカス層を備えると共に、前記ビードフィラーのタイヤ軸方向外側にリムクッションを配置し、且つ、サイドウォール部における前記カーカス層のタイヤ幅方向内側に断面三日月状のサイド補強層を配置したランフラットタイヤにおいて、前記カーカス層と前記ビードフィラーとの間に前記ビードフィラーよりも低硬度の内側緩衝ゴム層を設けると共に、前記カーカス層と前記リムクッションとの間に前記リムクッションよりも低硬度の外側緩衝ゴム層を設けたことを特徴とする。
本発明では、カーカス層とビードフィラーとの間に内側緩衝ゴム層を設け、カーカス層とリムクッションとの間に外側緩衝ゴム層を設けているので、これら層間での発熱を効果的に抑制することが出来る。そのため、ビード部近傍(即ち、これらカーカス層とビードフィラーとの層間及びカーカス層とリムクッションとの層間)に高い負荷が掛かるランフラット走行時であっても、これら層間での発熱が抑えられるので、ランフラット耐久性を向上することが出来る。
本発明では、内側緩衝ゴム層を構成するゴムの100%伸長時のモジュラスがビードフィラーを構成するゴムの100%伸長時のモジュラスよりも小さく、外側緩衝ゴム層を構成するゴムの100%伸長時のモジュラスがリムクッションを構成するゴムの100%伸長時のモジュラスよりも小さいことが好ましい。これにより、効果的にカーカス層とビードフィラーとの層間およびカーカス層とリムクッションとの層間の発熱を抑制し、ランフラット耐久性を向上することが出来る。
本発明では、内側緩衝ゴム層及び外側緩衝ゴム層がビードコアのタイヤ径方向上端からサイド補強層の最大幅位置までの間に配置され、且つ、内側緩衝ゴム層のタイヤ径方向上端及び外側緩衝ゴム層のタイヤ径方向上端がそれぞれビードフィラーのタイヤ径方向上端よりもトレッド部側に配置されることが好ましい。これにより、カーカス層、ビードフィラー、及び、リムクッションが、サイド補強層から受ける力を内側緩衝ゴム層及び外側緩衝ゴム層が効果的に緩和して、ランフラット耐久性を向上することが出来る。
本発明では、内側緩衝ゴム層の厚さが1mm〜3mmであると共に、外側緩衝ゴム層の厚さが1mm〜3mmであることが好ましい。これにより、内側緩衝ゴム層及び外側緩衝ゴム層がランフラット走行時の負荷を効果的に受けてランフラット耐久性を向上することが出来る。
本発明では、内側緩衝ゴム層と外側緩衝ゴム層とが同じゴムから構成され、内側緩衝ゴム層及び外側緩衝ゴム層を構成するゴムのJIS−A硬度がそれぞれ50〜60の範囲であることが好ましい。これにより、内側緩衝ゴム層及び外側緩衝ゴム層がランフラット走行時の負荷を効果的に受けてランフラット耐久性を向上することが出来る。
尚、本発明において、100%伸長時のモジュラスとは、JIS K6251に準拠して3号型ダンベル試験片を用い、引張速度500mm/分、温度23℃の各条件で測定した値である。また、JIS−A硬度とは、JIS K6253に規定されるデュロメータ硬さ試験に準拠して、温度20℃でタイプAのデュロメータを用いて測定される硬度である。
本発明の実施形態からなる空気入りタイヤの子午線半断面図である。 図1の要部を拡大して示す断面図である。
以下、本発明の構成について添付の図面を参照しながら詳細に説明する。
図1において、1はトレッド部、2はサイドウォール部、3はビード部、CLはタイヤ中心線である。左右一対のビード部3間には2層のカーカス層4が装架されている。このカーカス層4は、各ビード部3に配置されたビードコア5の廻りにタイヤ内側から外側に折り返されている。また、ビードコア5の外周上にはビードフィラー6が配置され、このビードフィラー6がカーカス層4の本体部4aと折り返し部4bとにより包み込まれている。尚、ビードフィラー6は、JIS−A硬度が例えば70〜95、100%伸長時のモジュラスが例えば4.5MPa〜11.0MPaのゴムから構成されている。一方、トレッド部1におけるカーカス層4の外周側には複数層(図1では2層)のベルト層7が埋設されている。更に、ベルト層7の外周側にはベルト補強層8が埋設されている。図1の実施形態では、ベルト補強層8としてベルト層7の全幅を覆うベルト補強層8と、ベルト層7の幅方向両端部をそれぞれ覆うベルト補強層8とが用いられている。
サイドウォール部2におけるカーカス層4のタイヤ幅方向内側には、ゴムからなる断面三日月形状のサイド補強層9が配設されている。このサイド補強層9はサイドウォール部2の他のゴムよりも硬く設定されている。具体的には、サイド補強層9は、JIS−A硬度が例えば70〜80、100%伸長時のモジュラスが例えば9.0MPa〜10.0MPaのゴムから構成されている。このように断面三日月形状のサイド補強層9を配設することで、サイド補強層9の剛性に基づいてランフラット走行時の荷重が支持される。
ビード部3には、タイヤをホイールにリム組みしたときリムに対して密着するように、その外層にリムクッション10が設けられている。このリムクッション10を構成するゴムのJIS−A硬度は例えば65〜75に設定され、100%伸長時のモジュラスは4.0MPa〜5.0MPaに設定されている。
尚、本発明において、カーカス層4は、ゴム中に複数本の補強コード(カーカスコード)を埋設して構成されるが、このカーカスコードを被覆するゴム(カーカスコートゴム)は、JIS−A硬度は例えば60〜70に設定され、100%伸長時のモジュラスは3.0MPa〜4.0MPaに設定されている。
本発明は、このようなサイド補強タイプのランフラットタイヤに適用されるが、その具体的な構造は上記基本構造に限定されるものではない。
本発明では、カーカス層4とビードフィラー6との間に内側緩衝ゴム層11が設けられている。図1の実施形態では、カーカス層4が2層設けられているので、内側緩衝ゴム層11は、トレッド部1におけるタイヤ径方向外側のカーカス層4の本体部4aとビードフィラー6との間に配置されている。この内側緩衝ゴム層11は、ビードフィラー6を構成するゴムよりも低硬度のゴムから構成される。即ち、内側緩衝ゴム層11を構成するゴムの硬度は、ビードフィラー6を構成するゴムの硬度より低くなっている。一方、カーカス層4とリムクッション10との間には外側緩衝ゴム層12が設けられている。図1の実施形態では、カーカス層4が2層設けられているので、外側緩衝ゴム層12は、トレッド部1におけるタイヤ径方向内側のカーカス層4の折り返し部4bとリムクッション10との間に配置されている。この外側緩衝ゴム層12は、リムクッション10を構成するゴムよりも低硬度のゴムから構成される。即ち、外側緩衝ゴム層12を構成するゴムの硬度は、リムクッション10を構成するゴムの硬度より低くなっている。
このように低硬度の内側緩衝ゴム層11及び外側緩衝ゴム層12を設けているので、ランフラット走行時にビード部3が高い負荷を受けても、カーカス層4とビードフィラー6との間およびカーカス層4とリムクッション10との間の歪みを内側緩衝ゴム層11及び外側緩衝ゴム層12が緩和することが出来、カーカス層4とビードフィラー6との間およびカーカス層4とリムクッション10との間の発熱を抑制することが出来るので、ランフラット耐久性を向上することが出来る。
このとき、内側緩衝ゴム層11を構成するゴムの硬度が、ビードフィラー6を構成するゴムの硬度よりも高い、或いは、外側緩衝ゴム層12を構成するゴムの硬度が、リムクッション10を構成するゴムの硬度よりも高いと、これら緩衝ゴム層がカーカス層4とビードフィラー6との間およびカーカス層4とリムクッション10との間の歪みを緩和することが出来ず、これら層間の発熱が悪化するのでランフラット耐久性を改善することが出来ない。
尚、図1のようにカーカス層4が2層である場合に限らず、内側緩衝ゴム層11は、カーカス層4の本体部4aとビードフィラー6との間に設けることが好ましい。このとき、内側緩衝ゴム層11の一部がビードフィラー6に接触せずに、カーカス層4の本体部4aと折り返し部4bとの間に挟まれるようになっていても良い。同様に、外側緩衝ゴム層12も、図1のようにカーカス層4が2層である場合に限らず、カーカス層4の折り返し部4bとリムクッション10との間に設けることが好ましい。このとき、外側緩衝ゴム層12の一部がリムクッション10に接触せずに、カーカス層4の折り返し部4bとサイドウォール部2の全体を構成するゴム層との間に挟まれるようになっていても良い。
このとき、内側緩衝ゴム層11を構成するゴムの100%伸長時のモジュラスも、ビードフィラー6を構成するゴムの100%伸長時のモジュラスより小さくなっていることが好ましい。同様に、外側緩衝ゴム層12を構成するゴムの100%伸長時のモジュラスも、リムクッションゴム10の100%伸長時のモジュラスより小さくなっていると良い。
内側緩衝ゴム層11を構成するゴムの100%伸長時のモジュラスが、ビードフィラー6を構成するゴムの100%伸長時のモジュラスよりも高い、或いは、外側緩衝ゴム層12を構成するゴムの100%伸長時のモジュラスが、リムクッション10を構成するゴムの100%伸長時のモジュラスよりも高いと、これら緩衝ゴム層がカーカス層4とビードフィラー6との間およびカーカス層4とリムクッション10との間の歪みを充分に緩和することが出来ず、これら層間の発熱を抑制する効果が必ずしも充分に得られなくなるため、ランフラット耐久性を改善する効果が充分に見込めない。
図2に拡大して示すように、内側緩衝ゴム層11は、ビードコア5のタイヤ径方向上端5t(以下、コアトップ5tという)からサイド補強層9の最大幅位置9mまでの間に配置されることが好ましい。尚、サイド補強層9の最大幅位置9mとは、サイド補強層9の幅が最大になるタイヤ径方向の位置である。更に、内側緩衝ゴム層11のタイヤ径方向上端11aはビードフィラー6のタイヤ径方向上端6t(以下、フィラートップ6tという)よりもトレッド部1側に配置されることが好ましい。言い換えれば、内側緩衝ゴム層11のタイヤ径方向上端11aは、フィラートップ6tとサイド補強層9の最大幅位置9mとの間に配置されていることが好ましい。また、コアトップ5tからのサイド補強層9の最大幅位置9mの高さをH、コアトップ5tからのフィラートップ6tの高さをh6 、コアトップ5tからの内側緩衝ゴム層11のタイヤ径方向上端11aの高さをh11、とすると、これら高さがh6 ≦h11≦Hという関係を満たすことが好ましい。尚、内側緩衝ゴム層11のタイヤ径方向下端11bは、コアトップ5tに配置することが好ましい。
このように内側緩衝ゴム層11を配置することで、子午線断面においてサイド補強層9をタイヤ径方向に投影したサイド補強層9の幅のほぼ全てを内側緩衝ゴム層11がカバーすることが出来るので、ランフラット走行時にカーカス層4及びビードフィラー6がサイド補強層9から受ける力を内側緩衝ゴム層11が確実に受けることが出来、ランフラット耐久性能を改善するには有利になる。
このとき、内側緩衝ゴム層11のタイヤ径方向上端11aがサイド補強層9の最大幅位置9mよりトレッド部1側に位置しても(即ち、高さがH<h11の関係であっても)、更なるランフラット耐久性の改善効果は得られない。寧ろ、サイドウォール部2のゴムボリュームが増大するため好ましくない。内側緩衝ゴム層11のタイヤ径方向上端11aがフィラートップ6tよりもビード部3側に位置すると(即ち、高さがh11<h6 の関係であると)、内側緩衝ゴム層11がランフラット走行時の荷重を充分に受けることが出来ないため、ランフラット耐久性能を改善する効果が充分に見込めない。また、内側緩衝ゴム層11のタイヤ径方向下端11bがコアトップ5tよりもタイヤ径方向内側に位置すると、ビードコア5の廻りのゴムボリュームが過多になり好ましくない。内側緩衝ゴム層11のタイヤ径方向下端11bがコアトップ5tよりもトレッド部1側に位置すると、内側緩衝ゴム層11がランフラット走行時の荷重を充分に受けることが出来ないため、ランフラット耐久性能を改善する効果が充分に見込めない。
同様に、外側緩衝ゴム層12も、コアトップ5tからサイド補強層9の最大幅位置9mまでの間に配置されることが好ましい。更に、外側緩衝ゴム層12のタイヤ径方向上端12aも、フィラートップ6tよりもトレッド部1側に配置されることが好ましい。即ち、外側緩衝ゴム層12のタイヤ径方向上端12aは、フィラートップ6tとサイド補強層9の最大幅位置9mとの間に配置され、コアトップ5tからのサイド補強層9の最大幅位置9mの高さをH、コアトップ5tからのフィラートップ6tの高さをh6 、コアトップ5tからの外側緩衝ゴム層12のタイヤ径方向上端12aの高さをh12、とすると、これら高さがh6 ≦h12≦Hという関係を満たすことが好ましい。尚、外側緩衝ゴム層12のタイヤ径方向下端12bも、コアトップ5tに配置することが好ましい。
このように外側緩衝ゴム層12を配置することで、子午線断面においてサイド補強層9をタイヤ径方向に投影したサイド補強層9の幅のほぼ全てを外側緩衝ゴム層12がカバーすることが出来るので、ランフラット走行時にカーカス層4及びリムクッション10がサイド補強層9から受ける力を外側緩衝ゴム層12が確実に受けることが出来、ランフラット耐久性能を改善するには有利になる。
このとき、外側緩衝ゴム層12のタイヤ径方向上端12aがサイド補強層9の最大幅位置9mよりトレッド部1側に位置しても(即ち、高さがH<h12の関係であっても)、更なるランフラット耐久性の改善効果は得られない。寧ろ、サイドウォール部2のゴムボリュームが増大するため好ましくない。外側緩衝ゴム層12のタイヤ径方向上端12aがフィラートップ6tよりもビード部3側に位置すると(即ち、高さがh12<h6 の関係であると)、外側緩衝ゴム層12がランフラット走行時の荷重を充分に受けることが出来ないため、ランフラット耐久性能を改善する効果が充分に見込めない。また、外側緩衝ゴム層12のタイヤ径方向下端12bがコアトップ5tよりもタイヤ径方向内側に位置すると、ビードコア5の廻りのゴムボリュームが過多になり好ましくない。外側緩衝ゴム層12のタイヤ径方向下端12bがコアトップ5tよりもトレッド部1側に位置すると、外側緩衝ゴム層12がランフラット走行時の荷重を充分に受けることが出来ないため、ランフラット耐久性能を改善する効果が充分に見込めない。
内側緩衝ゴム層11のタイヤ径方向上端11aと外側緩衝ゴム層12のタイヤ径方向上端12aとは、そのコアトップ5tからの高さが同じであっても良いが(即ち、高さがh11=h12の関係であっても良いが)、好ましくは、内側緩衝ゴム層11のタイヤ径方向上端11aを外側緩衝ゴム層12のタイヤ径方向上端12aよりもトレッド部1側に配置すると良い。言い換えれば、高さがh11>h12の関係であることが好ましい。このように内側緩衝ゴム層11のタイヤ径方向上端11aと外側緩衝ゴム層12のタイヤ径方向上端12aとをタイヤ径方向にずらして配置することで、サイドウォール部2のゴムボリューム増加を防止することが出来るので好ましい。特に、高さh11を高さh12の103%〜108%に設定することで、内側緩衝ゴム層11のタイヤ径方向上端11aと外側緩衝ゴム層12のタイヤ径方向上端12aとが滑らかな段差を形成するため、サイドウォール部2のゴムボリューム増加を効果的に防ぐことが出来る。
内側緩衝ゴム層11及び外側緩衝ゴム層12の厚さは特に限定されないが、好ましくは、内側緩衝ゴム層11の厚さを1mm〜3mmにし、外側緩衝ゴム層12の厚さを1mm〜3mmにすると良い。尚、ここでいう厚さとは、内側緩衝ゴム層11,外側緩衝ゴム層12のそれぞれの最大厚さである。これにより、ランフラット走行時にビード部3の歪み、特に、カーカス層4とビードフィラー6との間およびカーカス層4とリムクッション10との間の歪みを効果的に緩和することが出来、ランフラット耐久性を向上するには有利になる。
このとき、内側緩衝ゴム層11及び外側緩衝ゴム層12の厚さが1mmより小さいと、これら緩衝ゴム層が薄すぎるため、これら緩衝ゴム層によるランフラット耐久性の改善効果が充分に見込めない。内側緩衝ゴム層11及び外側緩衝ゴム層12の厚さが3mmより大きいと、サイドウォール部2のゴムボリュームが過多になるため好ましくない。
本発明では、内側緩衝ゴム層11と外側緩衝ゴム層12とが同じゴムから構成されることが好ましい。このとき、内側緩衝ゴム層11及び外側緩衝ゴム層12を構成するゴムのJIS−A硬度がそれぞれ50〜60の範囲であると良い。また、これら内側緩衝ゴム層11及び外側緩衝ゴム層12を構成するゴムの100%伸長時のモジュラスはそれぞれ4.0MPa〜10.0MPaの範囲であると良い。
このように内側緩衝ゴム層11及び外側緩衝ゴム層12を同じゴムから構成することで、必要とするゴム材料の種類を抑えることが出来るので製造上好ましい。また、これら内側緩衝ゴム層11及び外側緩衝ゴム層12を構成するゴムの物性を設定することで、より効果的にカーカス層4とビードフィラー6との間およびカーカス層4とリムクッション10との間の発熱を抑制して、ランフラット耐久性を改善することが出来る。
このとき、内側緩衝ゴム層11及び外側緩衝ゴム層12を構成するゴムのJIS−A硬度が50より小さいと、低硬度過ぎてランフラット走行性能を損なう虞がある。内側緩衝ゴム層11及び外側緩衝ゴム層12を構成するゴムのJIS−A硬度が60より大きいとビードフィラー6やリムクッション10を構成するゴムに近付くため、発熱を抑制してランフラット耐久性を改善する効果が充分に見込めなくなる。また、内側緩衝ゴム層11及び外側緩衝ゴム層12を構成するゴムの100℃モジュラスが4.0MPaより小さいと、低弾性過ぎてランフラット走行性能を損なう虞がある。内側緩衝ゴム層11及び外側緩衝ゴム層12を構成するゴムの100℃モジュラスが10.0MPaより大きいとビードフィラー6やリムクッション10を構成するゴムに近付くため、発熱を抑制してランフラット耐久性を改善する効果が充分に見込めなくなる。
本発明は、偏平率が55%以上のランフラットタイヤに好ましく適用することが出来る。即ち、偏平率が55%以上のランフラットタイヤは、断面高さが大きいため、ランフラット走行時のサイドウォール部2の変形が大きく、ランフラット走行時にビード部3の近傍に係る負荷が大きくなるため、ランフラット耐久性を確保することが難しいが、上述の本発明を適用することで、効果的にランフラット耐久性を改善することが出来る。
タイヤサイズが225/55R17であり、図1に例示する断面形状を有するランフラットタイヤにおいて、内側緩衝ゴム層及び外側緩衝ゴム層の有無、タイヤ径方向上端の位置、厚さ、JIS−A硬度、100%伸長時のモジュラスをそれぞれ表1のように設定した従来例1、実施例1〜12の13種類のランフラットタイヤを作製した。
尚、これら13種類のランフラットタイヤにおいて、コアトップからのフィラートップの高さは、コアトップからサイド補強層の最大幅位置までの高さの55%である。これら13種類のランフラットタイヤにおいて、内側緩衝ゴム層及び外側緩衝ゴム層のタイヤ径方向下端はコアトップに配置されている。これら13種類のランフラットタイヤにおいて、サイド補強層を構成するゴム、カーカスコートゴム、ビードフィラーを構成するゴム、リムクッションを構成するゴムのJIS−A硬度及び100%伸長時のモジュラスは表2のように設定されている。
表1中の「タイヤ径方向上端の位置」の欄には、内側緩衝ゴム層及び外側緩衝ゴム層のそれぞれのタイヤ径方向上端のコアトップからの高さを、サイド補強層の最大幅位置のコアトップからの高さに対する百分率で記載した。
これら13種類の空気入りタイヤについて、下記の評価方法により、ランフラット耐久性を評価し、その結果を表1に併せて示した。
ランフラット耐久性
各試験タイヤを38±3℃の雰囲気温度中でリムサイズ17×7.0Jのホイールに組み付けて、所定の空気圧にてリム組みした後、バルブコアを取り除き空気圧を完全に抜いた。その後、最大荷重の65%を負荷し、時速81kmで直径1707mmの回転ドラム上で走行させ、タイヤが故障するまでの走行距離を測定した。評価結果は測定値(単位:km)で示した。この測定値が大きいほどランフラット耐久性が良好であることを意味する。
Figure 2014201230
Figure 2014201230
表1から明らかなように、実施例1〜12はいずれも従来例1よりもランフラット耐久性を向上した。特に、内側緩衝ゴム層及び外側緩衝ゴム層のタイヤ径方向上端の位置を好ましい範囲に設定した実施例2〜4、内側緩衝ゴム層及び外側緩衝ゴム層の厚さを好ましい範囲に設定した実施例6,7、内側緩衝ゴム層及び外側緩衝ゴム層のJIS−A硬度及び100%伸長時のモジュラスを好ましい範囲に設定した実施例10,11は、ランフラット耐久性を大きく向上した。
1 トレッド部
2 サイドウォール部
3 ビード部
4 カーカス層
5 カーカスコード
6 ビードコア
7 ビードフィラー
8 ベルト層
9 サイド補強層
10 リムクッション
11 内側緩衝ゴム層
12 外側緩衝ゴム層
CL タイヤ中心線

Claims (5)

  1. 左右一対のビード部に埋設されたビードコア及び該ビードコアの外周側に配置されたビードフィラーの周囲を包み込んでタイヤ内側から外側に向けて折り返した少なくとも一層のカーカス層を備えると共に、前記ビードフィラーのタイヤ軸方向外側にリムクッションを配置し、且つ、サイドウォール部における前記カーカス層のタイヤ幅方向内側に断面三日月状のサイド補強層を配置したランフラットタイヤにおいて、
    前記カーカス層と前記ビードフィラーとの間に前記ビードフィラーよりも低硬度の内側緩衝ゴム層を設けると共に、前記カーカス層と前記リムクッションとの間に前記リムクッションよりも低硬度の外側緩衝ゴム層を設けたことを特徴とするランフラットタイヤ。
  2. 前記内側緩衝ゴム層を構成するゴムの100%伸長時のモジュラスが前記ビードフィラーを構成するゴムの100%伸長時のモジュラスよりも小さく、前記外側緩衝ゴム層を構成するゴムの100%伸長時のモジュラスが前記リムクッションを構成するゴムの100%伸長時のモジュラスよりも小さいことを特徴とする請求項1に記載のランフラットタイヤ。
  3. 前記内側緩衝ゴム層及び前記外側緩衝ゴム層が前記ビードコアのタイヤ径方向上端から前記サイド補強層の最大幅位置までの間に配置され、且つ、前記内側緩衝ゴム層のタイヤ径方向上端及び前記外側緩衝ゴム層のタイヤ径方向上端がそれぞれ前記ビードフィラーのタイヤ径方向上端よりも前記トレッド部側に配置されることを特徴とする請求項1又は2に記載のランフラットタイヤ。
  4. 前記内側緩衝ゴム層の厚さが1mm〜3mmであると共に、前記外側緩衝ゴム層の厚さが1mm〜3mmであることを特徴とする請求項1,2又は3に記載のランフラットタイヤ。
  5. 前記内側緩衝ゴム層と前記外側緩衝ゴム層とが同じゴムから構成され、前記内側緩衝ゴム層及び前記外側緩衝ゴム層を構成するゴムのJIS−A硬度がそれぞれ50〜60の範囲であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のランフラットタイヤ。
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