JP2014200722A - フェロシアン化物の凝集沈殿方法および可溶性セシウムの除去方法 - Google Patents

フェロシアン化物の凝集沈殿方法および可溶性セシウムの除去方法 Download PDF

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Abstract

【課題】高濃度の塩化物イオンを含有する排水中から、少ないスラッジ量で可溶性セシウムを分離・除去する排水処理方法を提供する。
【解決手段】可溶性セシウムを含有する排水中に、難溶性のフェロシアン化物の微細な結晶粒子を添加し、排水のpHを5〜7として、その表面にセシウムイオンを吸着させた後、アルミニウム化合物を含む凝結剤と高分子凝集剤とを添加して、フェロシアン化物結晶を凝集沈殿させることにより、可溶性セシウムを分離・除去する。
【選択図】なし

Description

本発明は、排水処理におけるフェロシアン化物の凝集沈殿方法、および、それを用いた可溶性セシウムの除去方法に関する。
フェロシアン化物イオン(ヘキサシアノ鉄(II)酸イオン)は、鉄、ニッケル、コバルト、銅、マンガン等の重金属イオンと難溶性の塩を形成する性質を利用して、例えば特許文献1に示す様に、重金属イオンを含む排水の処理に利用されてきた。なお、これらの難溶性のフェロシアン化物は、その表面にセシウム等を特別に吸着することが知られている。
近年、原子力発電所の事故に伴う、可溶性の放射性セシウム等の放射性物質の飛散、蓄積が社会問題化している。フェロシアン化物を利用した放射性廃液の処理方法としては、従来から、例えば特許文献2に開示された方法がある。この方法は、放射性物質を含む廃液に硫酸ニッケル、フェロシアン化カリウム、硫酸第二鉄、高分子系凝集剤および水酸化ナトリウムを順次加えるものであり、基本的には遊離のフェロシアン化物イオンと重金属イオンとの反応による難溶性塩の形成、および、付随的にはpH上昇に伴う難溶性水酸化物沈殿の形成を利用したものである。
特開平05−092190号公報 特開昭62−266499号公報
しかし、特許文献2に記載の処理方法には、以下に述べる問題があった。先ず、当該処理方法の場合、処理液が海水等の様に塩化物イオンを多量に含む場合には、排水処理で通常使用されている凝結剤では効果が十分ではなく、フェロシアン化物粒子の凝集沈殿が困難であるという問題が挙げられる。その場合、処理により生成した難溶性のフェロシアン化物は微粒子のままであるため、固液分離が困難であり、例えばフィルタプレスを用いた場合には目詰まりを起こし易く、頻繁な逆洗が必要なため、処理が煩雑になるという問題があった。
なお、塩化物イオンが高濃度の水溶液中で、フェロシアン化物が凝集沈殿し難いのは、フェロシアン化物結晶の微粒子の表面に塩化物イオンが多量に吸着するため、凝結剤を添加しても、表面電荷が中和されないためと考えられる。
また、放射性物質の付着した物質を焼却することにより発生する焼却灰を処理する場合には、塩化物イオンによる凝集沈殿の阻害の問題以外に、重金属イオンによる問題も発生する。すなわち、焼却灰の処理に当たっては、先ず焼却灰を水に溶かした後に処理することになるが、焼却灰には重金属イオンが含まれる場合が多く、その場合には、当該重金属イオンを起源とする難溶性フェロシアン化物がスラッジとして多量に発生してしまうという問題があった。
以上はフェロシアン化物粒子の凝集に関する問題点であるが、さらに、特許文献2には、フェロシアン化物を用いたセシウムの除去について、開示するところはない。
本発明は、この様な現状に鑑み、塩化物イオンを多量に含む水溶液中におけるフェロシアン化物の凝集沈殿方法、および、その沈殿形成を利用したセシウムの除去方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、以下を提供する。すなわち、
[1]難溶性のフェロシアン化物粒子と0〜250000mg/Lの塩化物イオンとを含む水溶液を準備する工程と、前記水溶液のpHを5〜7に調整する工程と、pH調整後の水溶液に、アルミニウム化合物を含む凝結剤と高分子凝集剤とを添加する工程、とを含む、フェロシアン化物の凝集沈殿方法。
[2]前記難溶性のフェロシアン化物粒子と塩化物イオンとを含む水溶液を準備する工程が、可溶性フェロシアン化物イオンと金属イオンとの反応により予め生成した難溶性のフェロシアン化物粒子を、塩化物を含む水溶液に添加するものであるフェロシアン化物の凝集沈殿方法。
[3]前記難溶性のフェロシアン化物粒子と塩化物イオンとを含む水溶液を準備する工程が、塩化物イオンを含む水溶液中に存在する金属イオンと可溶性フェロシアン化物イオンとを反応させて、難溶性のフェロシアン化物粒子を生成させるものであるフェロシアン化物の凝集沈殿方法。
[4]前記難溶性のフェロシアン化物粒子が、フェロシアン化銅であるフェロシアン化物の凝集沈殿方法。
[5]前記アルミニウム化合物を含む凝結剤が塩化アルミニウムであるフェロシアン化物の凝集沈殿方法。
[6]前記高分子系凝集剤がアニオン性凝集剤であるフェロシアン化物の凝集沈殿方法。
[7]前記1〜6のフェロシアン化物の凝集沈殿方法を用いた、可溶性セシウムの除去方法である。
本発明の方法によれば、従来困難であった、高濃度の塩化物イオンを含有する水溶液中で、難溶性のフェロシアン化物を凝集沈殿させる方法が提供されるとともに、当該凝集沈殿物に吸着させることにより、セシウムを効率良く分離・除去する方法が提供される。
[難溶性のフェロシアン化物]
本発明で用いられる難溶性のフェロシアン化物としては、フェロシアン化銅、フェロシアン化ニッケル、フェロシアン化鉄(II)、フェロシアン化鉄(III)、フェロシアン化コバルト、フェロシアン化マンガン等が挙げられる。これらの難溶性塩はいずれを用いてもかまわないが、後述する水に分散した状態でフェロシアン化物を供給する場合、反応物のpHが弱酸性域になるフェロシアン化銅を使用することが、操作上好ましい。
難溶性フェロシアン化物の処理液中への添加量は、処理すべき可溶性セシウム等の濃度により決定されるものであるが、通常は、凝集沈殿操作に入る時点での濃度で1.5〜15mmol/L程度とすることが好ましい。1.5mmol/L以下では、凝集沈殿物を除去する操作の効率が悪く、15mmol/L以上では、スラッジの量が増加するので好ましくない。
[塩化物イオン濃度]
本発明のフェロシアン化物の凝集沈殿方法は、処理液中の塩化物イオン濃度が250000mg/L以下で好適にその効果を発揮する。250000mg/Lを超えてもフェロシアン化物を凝集沈殿させることは可能であるが、凝結に必要な凝結剤の量が増加し、結果として最終的なスラッジの量が増加するので、好ましくない。本発明のフェロシアン化物の凝集沈殿方法は、当然ながら、塩化物イオンを含有していない処理液、すなわち、塩化物イオン濃度が0mg/Lの場合でもその効果を有するが、本発明の趣旨を考慮すると、好ましくは塩化物イオン濃度が25000mg/L以上、より好ましくは、塩化物イオン濃度が50000mg/L以上の処理液に適用するのが良い。なお、ここで言う塩化物イオン濃度とは、処理液にフェロシアン化物およびpH調整剤を添加した後の処理液の塩化物イオン濃度を意味する。
[難溶性フェロシアン化物の添加方法]
本発明において、処理液中に難溶性フェロシアン化物粒子を添加する方法には、幾通りかの方法がある。
第一の方法は、フェロシアン化カリウム等の可溶性のフェロシアン化物イオンを含む水溶液と、前記の重金属の可溶性イオンを含む塩化物、硝酸塩、硫酸塩等の水溶液とを予め反応させて難溶性フェロシアン化物結晶の微細な粒子を析出させ、その微細粒子が分散した水溶液を処理液に添加するものである。この方法は、反応後のフェロシアン化物の良好な分散状態が、処理液中にそのまま持ち込まれるので、最も好ましい。
第二の方法は、上記の方法で予め生成したフェロシアン化物結晶の微細粒子を、一度乾燥させて粉末状態とした後、その粉末を直接処理液に添加するか、または、粉末を再度水溶液に分散させた後に添加するものである、この方法の場合、処理液中でフェロシアン化物の良好な分散状態を得るのに、第一の方法よりも時間を要する。
第三の方法は、処理液が前記の重金属の可溶性イオンを含む場合に、処理液に可溶性のフェロシアン化物を直接、またはその水溶液を添加し、処理液中で難溶性のフェロシアン化物を生成させるものである。この場合、処理液中で生成された難溶性フェロシアン化物の微細結晶を、可溶性セシウム等の吸着剤として利用することになる。ただし、この方法を使用する場合、実際の排水においては、そのpHによっては、重金属イオンが水酸化物コロイドになっていたり、また錯化剤の存在によりキレート化し、フェロシアン化物イオンとの反応性に乏しいものに変化している可能性もあるので、処理液の状態を事前に把握しておく必要がある。
[処理液のpH]
本発明においては、難溶性フェロシアン化物の微細結晶粒子を添加した後の処理液のpHを5〜7に調整する。これは、フェロシアン化物粒子の等電点がこの範囲内に存在するためである。また、処理液のpHが5未満になると、フェロシアン化物が一部解離し、解離してしまうと、シアンが溶け出すので、排水基準を超えてしまう可能性がある。pHが7を超えると、やはり凝結剤を添加しても凝結が起こり難くなる。pHの調整は、硫酸、塩酸、硝酸等の酸の水溶液、または水酸化ナトリウム、水酸化カルシウム、水酸化カルシウム等のアルカリ性物質の水溶液を添加することにより、適宜行う。
[凝結剤]
本発明においては、凝結剤として、アルミニウム化合物を含む凝結剤を使用する。その様な凝結剤の例としては、硫酸バンド(硫酸アルミニウム水和物)、塩化アルミニウム、ポリ塩化アルミニウム、アルミン酸塩等が挙げられる。アルミニウムイオンは、前記のpHの範囲内では、カチオン性の水酸基含有無機ポリマーとして安定に存在するため、表面にアニオンである塩化物イオンを吸着し、マイナスに帯電したフェロシアン化物に対して良好な凝結作用を示すものと考えられる。これらの凝結剤はいずれを用いても構わないが、その中で、生成する殿物量の少ない塩化アルミニウムの使用が好ましい。なお、アルミニウム系の凝結剤は、pHが6〜7でより良好な凝結作用を示すので、フェロシアン化物粒子を添加し、pH調整した排水に凝結剤を添加した後、そのpHを6〜7に調整することが、プロセス的により好ましい。
なお、排水処理で通常使用されるポリ硫酸第二鉄等の鉄系の凝結剤は、高濃度の塩化物イオンを含む排水中では、良好な凝結作用を示さない。これは、前記のpHの範囲内では、水酸化物に近い形態を取り、鉄1原子あたりの電荷の量が減少するため、高濃度の塩化物イオンの存在下では、良好な凝結作用を示さないものと考えられる。
[高分子凝集剤]
本発明においては、凝集剤として、有機系の高分子凝集剤を用いる。高分子凝集剤は、そのイオン性によりアニオン性、ノニオン性、カチオン性、両性のものがあり、いずれを用いても良いが、凝集沈殿性および加圧浮上性に優れたアニオン性の高分子凝集剤を使用することが好ましい。アニオン性の高分子凝集剤としては、例えばMTアクアポリマー社製、アコフロックA−95(イオン性:弱アニオン)等が挙げられる。なお、処理液中へのアルミニウム化合物含有凝結剤と高分子凝集剤との添加の順序は、どちらを先にしても構わない。
[可溶性セシウムの除去]
排水中に含まれる可溶性のセシウムは、難溶性のフェロシアン化物粒子の表面に、特異的に吸着するので、セシウムを吸着したフェロシアン化物粒子を以上述べた方法で凝集沈殿させ、生成した凝集沈殿物を分離・回収することにより、排水から除去することができる。凝集沈殿物の分離・回収方法としては、フィルター・プレス、遠心分離、膜分離等の公知の方法を用いることができる。なお、本発明のフェロシアン化物の凝集沈殿方法は、可溶性セシウムの除去のみならず、難溶性のフェロシアン化物粒子に吸着する性質を有する物質であれば何れのものについても、分離・除去に用いることが可能である。
[凝集沈殿の確認方法]
容量が外から見てわかる容器1Lのメスシリンダーに処理液を1L入れ30分静置した後の沈殿容積の割合(SV値)を読み取った。例えば30分後、界面が40mLの位置にあったらSV30は4%となる。
[塩化物イオン濃度の測定]
処理液中の塩化物イオン濃度は、銀滴定法により測定した。なお、塩化物イオン濃度が低い場合には、イオンクロマト法による測定も併用した。
[pHの測定]
処理液のpHは、ガラス電極法により測定した。
[可溶性セシウムおよび重金属イオン濃度の測定]
処理液中の金属イオン濃度の測定には、誘導結合プラズマ(ICP)発光分光分析法を用いた。処理液中に凝集沈殿物等の固相が存在する場合には、メンブレンフィルター(ミリポア社製)により前記の固相を濾別した後に、濾液中の金属イオン濃度を測定した。
[処理液]
処理液としては、以下の組成の実排水を用いた。可溶性セシウムの除去に関する検討においては、この排水に、所定量のヨウ化セシウム結晶を秤量して添加して用いた。
塩化物イオン濃度:13000mg/L
pH:9.5
重金属イオン濃度:Cd 0.01mg/L以下
Pb 0.01mg/L以下
As 0.1mg/L以下
[実施例1]
予め、0.04mmolの硫酸銅を脱イオン水に溶解して500mLとした水溶液と、0.02mmolのフェロシアン化カリウムを脱イオン水に溶解して500mLとした水溶液とを混合し、フェロシアン化銅の微細な結晶が分散した水溶液1Lを得た。この水溶液は、実質的に、遊離のフェロシアン化物イオンを含まないものである。この水溶液に、塩化物イオン濃度が13000mg/Lの実排水1Lを混合し、10分間かき混ぜた後、硫酸の水溶液でpHを5.5に調整し、引き続き凝結剤として塩化アルミニウムの水溶液(東京精工社製(濃度25%))200μLと、凝集剤としてポリアクリルアミド系高分子凝集剤(MTアクアポリマー社製 商品名アコフロックA−95)400μLとを添加した。その結果、フェロシアン化銅の微細結晶が凝集沈殿することが確認された(SV30:1%)。なお、本実施例で使用した高分子凝集剤は、アニオン性のものである。
[比較例1]
凝結剤をポリ硫酸第二鉄の水溶液(日鉄鉱業社製)200μLとした以外は、実施例1と同じ操作をしたところ、フェロシアン化銅の微細結晶は凝集沈殿しなかった。
[実施例2]
硫酸銅を0.2mmol、フェロシアン化カリウムを0.1mmolとした以外は、実施例1と同じ操作をしたところ、実施例1と同様に、フェロシアン化銅の微細結晶が凝集沈殿することが確認された(SV30:5%)。
[実施例3]
硫酸銅を2mmol、フェロシアン化カリウムを1mmolとした以外は、実施例1と同じ操作をしたところ、実施例1と同様に、フェロシアン化銅の微細結晶が凝集沈殿することが確認された(SV30:10%)。
[実施例4]
実排水1Lに硫酸ニッケル0.2mmolを溶解した水溶液500mLを混合してモデル排水とし、それにフェロシアン化カリウムを0.5mmolを溶解した水溶液500mLを添加した後、pHを5.5に調整し、引き続き凝結剤として塩化アルミニウムの水溶液(東京精工社製(濃度25%))200μLと、凝集剤としてポリアクリルアミド系高分子凝集剤(MTアクアポリマー社製 商品名アコフロックA−95)400μLとを添加したところ、フェロシアン化ニッケルの微細結晶が凝集沈殿することが確認された(SV30:5%)。
[実施例5]
硫酸ニッケルを0.02mmol、フェロシアン化カリウムを0.05mmolとした以外は、実施例1と同じ操作をしたところ、実施例1と同様に、フェロシアン化ニッケルの微細結晶が凝集沈殿することが確認された(SV30:1%)。
[実施例6]
硫酸ニッケルを2mmol、フェロシアン化カリウムを5mmolとした以外は、実施例1と同じ操作をしたところ、実施例1と同様に、フェロシアン化ニッケルの微細結晶が凝集沈殿することが確認された(SV30:10%)。
[実施例7]
実排水1Lを人工海水(塩化物イオン濃度30000mg/L)に変更し、実施例3と同じ操作をしたところ、実施例1と同様に、フェロシアン化銅の微細結晶が凝集沈殿することが確認された(SV30:10%)。
[実施例8〜14]、[比較例2〜10]
[吸着率の測定]
実施例1で用いた実排水にヨウ化セシウム結晶3.90mg(セシウムとして2mg)と表1に示す各種の吸着剤0.02〜2g(固形分量)を添加し、200mL定容としたものをプラスチック製の瓶に入れ、蓋をした後、室温で360分間振とうした。振とう後の処理液のpHを5.5に調整し、引き続き凝結剤として塩化アルミニウムの水溶液(東京精工社製(濃度25%))200μLを添加し静置した後、メンブレンフィルター(ミリポア社製)で処理液を濾過し固液分離して、セシウムを固体側に回収した。なお、本試験では、凝集材は添加していない。
なお、実施例8〜14では、実施例1〜7で得たフェロシアン化物を使用した。また、比較例2〜10では、以下のゼオライトを使用した。
(比較例2〜4)二ツ井ゼオライト:サンゼオライト工業社製
(比較例5〜7)日東ゼオライト:日東ゼオライト社製
(比較例8〜10)人工ゼオライトAW−300:Sigma Aldrich社製
また、各種吸着剤による可溶性セシウムの吸着率は、吸着前後のセシウムイオン濃度から、計算により求めた。測定結果を表1に示す。
Figure 2014200722
表1から明らかな様に、本発明のフェロシアン化物の凝集沈殿方法を用いると、高濃度の塩化物イオンを含む排水中から、可溶性セシウムを効率よく分離・除去することが可能になる。

Claims (7)

  1. 難溶性のフェロシアン化物粒子と0〜250000mg/Lの塩化物イオンとを含む水溶液を準備する工程、
    前記水溶液のpHを5〜7に調整する工程、
    前記pH調整後の水溶液に、アルミニウム化合物を含む凝結剤と高分子凝集剤とを添加する工程、
    を有するフェロシアン化物の凝集沈殿方法。
  2. 前記難溶性のフェロシアン化物粒子と塩化物イオンとを含む水溶液を準備する工程は、可溶性フェロシアン化物イオンと金属イオンとの反応により予め生成した難溶性のフェロシアン化物粒子を、塩化物を含む水溶液に添加するものである、請求項1に記載のフェロシアン化物の凝集沈殿方法。
  3. 前記難溶性のフェロシアン化物粒子と塩化物イオンとを含む水溶液を準備する工程は、塩化物イオンを含む水溶液中に存在する金属イオンと可溶性フェロシアン化物イオンとを反応させて、難溶性のフェロシアン化物粒子を生成させるものである、請求項1に記載のフェロシアン化物の凝集沈殿方法。
  4. 前記難溶性のフェロシアン化物粒子がフェロシアン化銅粒子である、請求項1〜3のいずれかに記載のフェロシアン化物の凝集沈殿方法。
  5. 前記アルミニウム化合物を含む凝結剤が塩化アルミニウムである、請求項1〜4のいずれかに記載のフェロシアン化物の凝集沈殿方法。
  6. 前記高分子凝集剤がアニオン性凝集剤である、請求項1〜5のいずれかに記載のフェロシアン化物の凝集沈殿方法。
  7. 請求項1〜6のいずれかに記載のフェロシアン化物の凝集沈殿方法を用いた、可溶性セシウムの除去方法。
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