JP2014199836A - 熱電変換材料、熱電変換素子用組成物、熱電変換膜およびそれらを用いた熱電変換素子 - Google Patents

熱電変換材料、熱電変換素子用組成物、熱電変換膜およびそれらを用いた熱電変換素子 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明の課題は、無次元熱電性能指数(ZT)、及び耐水性に優れ、しかもプラスチック基材に塗布成膜することが可能な熱電変換材料、熱電変換素子用組成物、熱電変換膜およびそれらを用いた熱電変換素子を提供することである。
【解決手段】
前記課題は、スルホン酸を有する特定構造を構造単位として含むポリアニオン(A)と、共役系導電性高分子(B)とを含有することを特徴とする熱電変換材料により解決することができる。
【選択図】なし

Description

本発明は熱電変換材料、ならびに熱電変換材料を形成するため熱電変換素子用組成物、熱電変換膜、および熱電変換素子に関する。
熱電変換組素子は、熱と電力を変換する素子である。2種類の異なる金属または半導体を接合して、両端に温度差を生じさせると起電力が生じるゼーベック効果を利用する。大きな電位差を得るためにp型半導体、n型半導体を組み合わせて使用される。
『熱電変換技術ハンドブック(初版)』 エヌ・ティー・エス P19に記載されているとおり、熱電変換材料の性能は、無次元熱電性能指数(ZT)が指標であり、ZTは以下の式により表される。
ZT=(S2・σ・T)/κ
ここで、Sはゼーベック係数(V/K)、σは導電率(S・m)、Tは絶対温度(K)、κは熱伝導率(W/(m・K))である。熱伝導率κは以下の式で表される。
κ=α・ρ・C
ここで、αは熱拡散率(m2/s)、ρは密度(kg/m3)、Cは比熱容量(J/(kg・K))である。
つまり、熱電変換の性能を向上させるには、ゼーベック係数または導電率を向上させ、熱伝導率を低下させることが重要である。
熱電変換素子は、多数の素子を板状、または円筒状に組み合わせた熱電モジュールとして使用される。熱電変換素子材料としては、例えば、常温から500Kまではビスマス・テルル系(Bi−Te系)、常温から800Kまでは鉛・テルル系(Pb−Te系)常温から1000Kまではシリコン・ゲルマニウム系(Si−Ge系)などが使用されている。熱電変換素子を利用した熱電発電は地上用発電、人工衛星用の電源として利用されている。
これらの無機材料を用いる熱電変換素子は、しばしば希少元素を含むまたは有害物質を含む。また加工がしにくい上に、剛直なためにフレキシブル性に優れた熱電変換素子は形成できないといった課題を抱えている。そのため、汎用化が困難であり、有機材料を熱変換材料に用いる研究が進められている。中でも導電性高分子が有望であり、特許文献1にポリアニリンを用いた熱変換素子が、特許文献2にポリ(3−アルキルチオフェン)を用いた熱変換素子が、また特許文献3にポリフェニレンビニレンを用いた熱変換素子が、また特許文献4にポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)(これを以下「PEDOT」ということがある。)を用いた熱電変換素子がそれぞれ開示されている。
しかし、これら導電性高分子を用いた熱電変換素子の課題として、ゼーベック係数および熱電変換効率指数が不十分であることが挙げられる。この課題を改善するため、これらの導電性高分子に少量のドーパントを添加することにより導電率を向上させることにより熱電変換効率指数を向上させている。
特に、PEDOTに代表されるチオフェン系高分子は、優れた導電性を有するホール移動型半導体として知られている。PEDOTにポリ(スチレンスルホン酸)(これを以下「PSS」ということがある。)のような高分子電解質を添加することにより、「ドーパント」として導電性と、水への可溶性とを付与させており、比較的高い熱電変換効率指数を示すことが知られている。
また、PEDOTに、PSSのような高分子電解質を添加すると共に、エチレングリコール、ジメチルスルホキド、n−メチルピロリドンあるいはジメチルホルムアミドような高沸点溶媒を加えることにより、導電率を向上させることにより熱電変換効率指数を一層向上させ熱電変換素子に応用した報告がされている。
しかしながら、PSS類はドーパントとして働くスルホン酸基とポリマー構造を形成するポリエチレン主鎖以外に、芳香環を含んでおり、電子移動体の導電性高分子以外の成分の比率が高くなり、熱電変換膜とした場合に重量当たりの導電性を低下させるという問題があり、熱電変換効率指数は改善されてはいるものの、まだ十分なものではなかった。
特開2000−323758号公報 特開2003−332638号公報 特開2003−332639号公報 特開2012−84821号公報
無機材料や従来の導電性高分子材料を用いた熱電変換素子の問題を解決し、耐水性に優れ、さらには、高い熱電変換効率指数を持つ熱電変換素子を提供することである。
本願発明の目的は、熱電変換性能に優れた導電性高分子を含有する熱電変換素子用組成物を提供することである。更には、前記熱電変換素子用組成物を用いることで、熱電変換性能に優れる熱電変換膜および熱電変換素子を提供することである。
すなわち、本発明は、下記一般式(1)の構造単位を有するポリアニオン(A)と、共役系導電性高分子(B)とを含有する熱電変換材料に関する。
一般式(1)
Figure 2014199836
[一般式(1)中、R1、R2およびR3は互いに独立して水素または炭素数1〜5のアルキル基であるか、R1、R2およびR3のうちの2つが一体となった炭素数1〜5のアルキレン基であり、Xは水素原子、Li、Na、K、アンモニウムイオン、プロトン化された第1級アミン、プロトン化された第2級アミン、プロトン化された第3級アミンまたは第4級アンモニウムイオンである。]
また、本発明は、下記一般式(1)の構造単位を有するポリアニオン(A)と、共役系導電性高分子(B)とを含有し、無次元熱電性能指数(ZT)が0.02以上であることを特徴とする熱電変換素子用組成物に関する。
一般式(1)
Figure 2014199836
[一般式(1)中、R1、R2およびR3は互いに独立して水素または炭素数1〜5のアルキル基であるか、R1、R2およびR3のうちの2つが一体となった炭素数1〜5のアルキレン基であり、Xは水素原子、Li、Na、K、アンモニウムイオン、プロトン化された第1級アミン、プロトン化された第2級アミン、プロトン化された第3級アミンまたは第4級アンモニウムイオンである。]
また、本発明は、共役系導電性高分子(B)がポリチオフェン及びその誘導体である前記熱電変換素子用組成物に関する。
また、本発明は、共役系導電性高分子(B)が、ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)である前記熱電変換素子用組成物に関する。
また、本発明は、導電助剤(C)を含むことを特徴とする前記熱電変換素子用組成物に関する。
また、本発明は、導電性助剤(C)が、下記一般式(2)または一般式(3)の化合物を含むことを特徴とする前記熱電変換素子用組成物に関する。
一般式(2)
Figure 2014199836
[式中、Mは、リチウム原子、ナトリウム原子、または、カリウム原子を表す。
1はフッ素原子またはトリフルオロメチル基を表す。]

一般式(3)
Figure 2014199836
[式中、A2は、直接結合、置換もしくは未置換の2価の脂肪族炭化水素基、置換もしくは未置換の2価の芳香族炭化水素基、置換もしくは未置換の2価の脂肪族複素環基、または、置換もしくは未置換の2価の芳香族複素環基を表し、Xは、直接結合、酸素原子、窒素原子、または、硫黄原子を表し、Mは、リチウム原子、ナトリウム原子、または、カリウム原子を表す。]
また、本発明は、前記熱電変換素子用組成物から形成される熱電変換膜に関する。
さらに、本発明は、前記熱電変換材料、前記熱電変換素子用組成物、または前記熱電変換膜を用いて得られる熱電変換素子に関する。
本発明の熱電変換素子用材料は、少量のポリアニオンまたは導電助剤の添加により、耐久性に優れた熱電変換性能を発現する。また、本発明の熱電変換素子は熱電変換性能に優れ、工場や廃棄物焼却場などの廃熱の利用に好適に使用することができる。
以下、本発明について詳細に説明する。
<熱電変換材料、熱電変換素子用組成物>
本発明の熱電変換材料は、後述の一般式(1)の構造単位を有するポリアニオン(A)と、共役系導電性高分子(B)とを含有することで、優れた熱電変換性能を有するものである。
熱電変換材料の熱電変換性能は、前述したように、無次元熱電性能指数(ZT)が指標であり、ZTの数値が大きいほど優れた熱電変換能を有する熱電変換材料となる。
熱電変換の性能を向上させるには、ゼーベック係数または導電率を向上させ、熱伝導率を低下させることが重要である。
本発明の熱電変換材料および熱電変換素子用組成物は、下記一般式(1)の構造単位を有するポリアニオン(A)と、共役系導電性高分子(B)とを含有することを特徴とする。
一般式(1)
Figure 2014199836
[一般式(1)中、R1、R2およびR3は互いに独立して水素または炭素数1〜5のアルキル基であるか、R1、R2およびR3のうちの2つが一体となった炭素数1〜5のアルキレン基であり、Xは水素原子、Li、Na、K、アンモニウムイオン、プロトン化された第1級アミン、プロトン化された第2級アミン、プロトン化された第3級アミンまたは第4級アンモニウムイオンである。]
一般的に、ポリアニオン(A)と共役系導電性高分子(B)とが共存すると、ポリアニオンのアニオン基が共役系導電性高分子(B)へドーピングし、共役系導電性高分子(B)と塩を生成する。特に、スルホン酸基等のアニオン基では、強いイオン結合が生成される。これによって、共役系導電性高分子(B)がポリアニオン(A)の主鎖に強く引き寄せられ、規則正しく配列した共役系導電性高分子(B)が得られる。こうして共役系導電性高分子(B)の間にポリアニオンが存在することとなり、相溶性に優れる熱電変換材料および熱電変換素子用組成物が得られる。
<ポリアニオン(A)>
本発明に含まれるポリアニオン(A)は、下記一般式(1)の構造単位を有する。
一般式(1)
Figure 2014199836
[一般式(1)中、R1、R2およびR3は互いに独立して水素または炭素数1〜5のアルキル基であるか、R1、R2およびR3のうちの2つが一体となった炭素数1〜5のアルキレン基であり、Xは水素原子、Li、Na、K、アンモニウムイオン、プロトン化された第1級アミン、プロトン化された第2級アミン、プロトン化された第3級アミンまたは第4級アンモニウムイオンである。]
本発明に含まれるポリアニオン(A)の合成方法について説明する。
一般式(1)の構造単位を有するポリアニオンは、下記一般式(4)で表されるビニルスルホン酸類モノマーを重合して得ることができる。
一般式(4)
Figure 2014199836
[一般式(4)中、R1、R2およびR3は互いに独立して水素または炭素数1〜5のアルキル基であるか、R1、R2およびR3のうちの2つが一体となった炭素数1〜5のアルキレン基であり、Xは水素原子、Li、Na、K、アンモニウムイオン、プロトン化された第1級アミン、プロトン化された第2級アミン、プロトン化された第3級アミンまたは第4級アンモニウムイオンである。]
ビニルスルホン酸類モノマーとしては、例えば、ビニルスルホン酸、ビニルスルホン酸リチウム、ビニルスルホン酸ナトリウム、ビニルスルホン酸カリウム、ビニルスルホン酸アンモニウム、ビニルスルホン酸テトラメチルアンモニウム等のビニルスルホン酸類;
1−メチルビニルスルホン酸、1−エチルビニルスルホン酸、1−ブチルビニルスルホン酸、2−メチルビニルスルホン酸、2−エチルビニルスルホン酸、2−ブチルビニルスルホン酸、1、2−ジメチルビニルスルホン酸、1、2−メチルエチルビニルスルホン酸およびそれらのリチウム塩、ナトリウム塩、カリウム塩、アンモニウム塩等のアルキル置換ビニルスルホン酸類が挙げられる。
これらの中で、ビニルスルホン酸、ビニルスルホン酸ナトリウム、ビニルスルホン酸カリウムが重合性の点から好ましいモノマーである。
また、これらの単量体は、単独で、または2種以上を組み合わせて用いることができる。
ビニルスルホン酸類モノマーの重合は、アゾ系化合物、過酸化物、酸化剤、酸化重合触媒等を用いて、生成するポリマーが溶解する溶剤中にで行う。溶剤としては、例えば、水、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコールなどが挙げられる。
また、ポリアニオン(A)は、ビニルスルホン酸類モノマーと、それ以外の単量体との共重合体であってもよい。
共重合可能なモノマーとしては、例えば、1,3−ブタジエン、イソプレン、2−クロロ−1,3−ブタジエン、2−メチル−1,3−ブタジエン等の共役ジエン単量体;
スチレン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン等の芳香族ビニル単量体;
(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル等のエチレン性不飽和カルボン酸アルキルエステル単量体;
アクリルアミド、メタクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド等のエチレン性不飽和カルボン酸アミド単量体;
(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキル、グリセリンジ(メタ)アクリレート等のエチレン性不飽和カルボン酸ヒドロキシアルキルエステル単量体;
酢酸ビニル等のカルボン酸ビニルエステル単量体;
および、(メタ)アクリロニトリル、N−ビニルピロリドン、(メタ)アクリロイルモルホリン、シクロヘキシルマレイミド、イソプロピルマレイミド、(メタ)アクリル酸グリシジル等が挙げられる。これらは単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
ポリアニオン(A)中における、一般式(4)に由来するモノマーユニットは、ポリアニオン(A)中の全モノマーユニットのモル量に対して50〜100mol%の範囲であることが好ましく、より好ましくは85〜97mol%である。50mol%未満の場合は、ドーピングが不十分である場合がある。
ポリアニオン(A)の重量平均分子量は、好ましくは1,000〜500,000であり、より好ましくは2,000〜300,000である。1,000未満の場合は、分子鎖が短いために分散不良が生じる場合がある。また500,000より大きい場合は、熱電変換素子用組成物の粘度が非常に高い場合がある。
ポリアニオン(A)は、高分子主鎖とスルホン酸基との間に、芳香族などの置換基等を有さない為に、ポリマー重量に対するスルホン酸基重量が非常に高くなり、ドーパントの添加量が少量で優れたドーピング剤となり、温度差によるキャリア濃度差も効率的に生じやすく、高いZTを得ることができる。また、水溶性のドーパントの添加量が少量で熱電発電性能を発現するので、熱電発電膜の耐水性を向上させることができる。
ポリアニオン(A)以外のアニオン化合物、すなわちアクセプタ性ドーパントまたはドナー性のドーパントは、本発明の熱電変換素子用組成物を用いて形成される熱電変換膜の導電性をさらに向上する目的で必要に応じて加えることができる。
例えば、ハロゲン化合物、ルイス酸、プロトン酸、有機シアノ化合物等のアクセプタ性ドーパント;
アルカリ金属、アルカリ土類金属、4級アンモニウムイオン等のドナー性ドーパントなどが挙げられる。
アクセプタ性ドーパントとして好適なハロゲン化合物としては、塩素(Cl2)、臭素(Br2)、ヨウ素(I2)、塩化ヨウ素(ICl)、臭化ヨウ素(IBr)、フッ化ヨウ素(IF)等が挙げられる。
ルイス酸としては、PF5、AsF5、SbF5、BF5、BCl5、BBr5、SO3等が挙げられる。
プロトン酸としては、塩酸、硫酸、硝酸、リン酸、ホウフッ化水素酸、フッ化水素酸、過塩素酸等の無機酸や、有機カルボン酸類、フェノール類、有機スルホン酸類等の有機酸が挙げられる。ドーピング効果の点で、有機酸の中では、有機カルボン酸類や有機スルホン酸類が好ましく用いられる。
有機カルボン酸類としては、脂肪族、芳香族、環状脂肪族等の基にカルボン酸基が一つ以上結合したものが使用でき、例えば、ギ酸、酢酸、シュウ酸、安息香酸、フタル酸、マレイン酸、フマル酸、マロン酸、酒石酸、クエン酸、乳酸、コハク酸、モノクロロ酢酸、ジクロロ酢酸、トリクロロ酢酸、トリフルオロ酢酸、ニトロ酢酸、トリフエニル酢酸等が挙げられる。
有機スルホン酸類としては、脂肪族、芳香族、環状脂肪族等の基にスルホン酸基が一つ以上結合したものが使用できる。
スルホン酸基を一つ含むものとしては、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、1−プロパンスルホン酸、1−ブタンスルホン酸、1−ヘキサンスルホン酸、1−ヘプタンスルホン酸、1−オクタンスルホン酸、1−ノナンスルホン酸、1−デカンスルホン酸、1−ドデカンスルホン酸、1−テトラデカンスルホン酸、1−ペンタデカンスルホン酸、2−ブロモエタンスルホン酸、3−クロロ−2−ヒドロキシプロパンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、コリスチンメタンスルホン酸、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、アミノメタンスルホン酸、1−アミノ−2−ナフト−ル−4−スルホン酸、2−アミノ−5−ナフト−ル−7−スルホン酸、3−アミノプロパンスルホン酸、N−シクロヘキシル−3−アミノプロパンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、キシレンスルホン酸、エチルベンゼンスルホン酸、プロピルベンゼンスルホン酸、ブチルベンゼンスルホン酸、ペンチルベンゼンスルホン酸、ヘキシルベンゼンスルホン酸、ヘプチルベンゼンスルホン酸、オクチルベンゼンスルホン酸、ノニルベンゼンスルホン酸、デシルベンゼンスルホン酸、ウンデシルベンゼンスルホン酸、ドデシルベンゼンスルホン酸、ペンタデシルベンゼンスルホン酸、へキサデシルベンゼンスルホン酸、2,4−ジメチルベンゼンスルホン酸、ジプロピルベンゼンスルホン酸、ブチルベンゼンスルホン酸、4−アミノベンゼンスルホン酸 、o−アミノベンゼンスルホン酸、m−アミノベンゼンスルホン酸、4−アミノ−2−クロロトルエン−5−スルホン酸、4−アミノ−3−メチルベンゼン−1−スルホン酸、4−アミノ−5−メトキシ−2−メチルベンゼンスルホン酸 、2−アミノ−5−メチルベンゼン−1−スルホン酸、4−アミノ−2−メチルベンゼン−1−スルホン酸、5−アミノ−2−メチルベンゼン−1−スルホン酸、4−アミノ−3−メチルベンゼン−1−スルホン酸、4−アセトアミド−3−クロロベンゼンスルホン酸、4−クロロ−3−ニトロベンゼンスルホン酸、p−クロロベンゼンスルホン酸、ナフタレンスルホン酸、メチルナフタレンスルホン酸、プロピルナフタレンスルホン酸、ブチルナフタレンスルホン酸、ペンチルナフタレンスルホン酸、ジメチルナフタレンスルホン酸、4−アミノ−1−ナフタレンスルホン酸、8−クロロナフタレン−1−スルホン酸、ナフタレンスルホン酸ホルマリン重縮合物、メラミンスルホン酸ホルマリン重縮合物等が挙げられる。
<共役系導電性高分子(B)>
共役系導電性高分子(B)は、ポリピロール類、ポリチオフェン類、ポリアニリン類に加え、ポリフェニレン、ポリフェニレンビニレン、ポリフェニレンエチニレン、ポリアセチレン、ポリアセン、及び前記重合体を構成するモノマーからなる共重合体等が挙げられる。好ましくは、導電性、空気雰囲気下での化学的安定性からポリチオフェン類であり、さらに好ましくはポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)である。
本発明では、ポリアニオン(A)を共存させているので、共役系導電性高分子(B)に特段の官能基を導入しなくても、共役系導電性高分子(B)の溶剤溶解性や他の樹脂との相溶性(分散性)は良好である。但し、アルキル基、カルボキシ基、スルホン酸基、アルコキシ基、ヒドロキシ基等の官能基を共役導電性高分子(B)に導入することによって、溶剤溶解性や他の樹脂との相溶性(分散性)をより向上させることができる。
共役系導電性高分子(B)の具体例としては、
ポリピロール、ポリ(3−メチルピロール)、ポリ(3−エチルピロール)、ポリ(3−n−プロピルピロール)、ポリ(3−ブチルピロール)、ポリ(3−ヘキシルピロール)、ポリ(3−オクチルピロール)、ポリ(3−デシルピロール)、ポリ(3−ドデシルピロール)、ポリ(3,4−ジメチルピロール)、ポリ(3,4−ジブチルピロール)、ポリ(3−カルボキシルピロール)、ポリ(3−メチル−4−カルボキシルピロール)、ポリ(3−メチル−4−カルボキシエチルピロール)、ポリ(3−メチル−4−カルボキシブチルピロール)、ポリ(3−ヒドロキシピロール)、ポリ(3−メトキシピロール)、ポリ(3−エトキシピロール)、ポリ(3−ブトキシピロール)、ポリ(3−ヘキシルオキシピロール)、ポリ(3−メチル−4−ヘキシルオキシピロール)、ポリ(3,4−エチレンジオキシピロール)等のポリピロール類;
ポリチオフェン、ポリ(3−メチルチオフェン)、ポリ(3−エチルチオフェン)、ポリ(3−プロピルチオフェン)、ポリ(3−ブチルチオフェン)、ポリ(3−ヘキシルチオフェン)、ポリ(3−ヘプチルチオフェン)、ポリ(3−オクチルチオフェン)、ポリ(3−デシルチオフェン)、ポリ(3−ドデシルチオフェン)、ポリ(3−オクタデシルチオフェン)、ポリ(3−ブロモチオフェン)、ポリ(3−クロロチオフェン)、ポリ(3−ヨードチオフェン)、ポリ(3−シアノチオフェン)、ポリ(3−フェニルチオフェン)、ポリ(3,4−ジメチルチオフェン)、ポリ(3,4−ジブチルチオフェン)、ポリ(3,4−ジペンチルチオフェン)、ポリ(3−ヒドロキシチオフェン)、ポリ(3−メトキシチオフェン)、ポリ(3−エトキシチオフェン)、ポリ(3−ブトキシチオフェン)、ポリ(3−ヘキシルオキシチオフェン)、ポリ(3−ヘプチルオキシチオフェン)、ポリ(3−オクチルオキシチオフェン)、ポリ(3−デシルオキシチオフェン)、ポリ(3−ドデシルオキシチオフェン)、ポリ(3−オクタデシルオキシチオフェン)、ポリ(3,4−ジヒドロキシチオフェン)、ポリ(3,4−ジメトキシチオフェン)、ポリ(3,4−ジエトキシチオフェン)、ポリ(3,4−ジプロポキシチオフェン)、ポリ(3,4−ジブトキシチオフェン)、ポリ(3,4−ジヘキシルオキシチオフェン)、ポリ(3,4−ジヘプチルオキシチオフェン)、ポリ(3,4−ジオクチルオキシチオフェン)、ポリ(3,4−ジデシルオキシチオフェン)、ポリ(3,4−ジドデシルオキシチオフェン)、ポリ(3−クロロ−4−シクロヘキシルチオフェン)、ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)、ポリ(3−メチル−3,4−エチレンジオキシチオフェン)、ポリ(3、4−ジプロピル−3,4−エチレンジオキシチオフェン)、ポリ(3−メトキシ−3,4−エチレンジオキシチオフェン)、ポリ(3−フェニル−3,4−エチレンジオキシチオフェン)、ポリ(3−シクロヘキシル−3,4−エチレンジオキシチオフェン)、ポリ(3,4−プロピレンジオキシチオフェン)、ポリ(3,4−ブテンジオキシチオフェン)、ポリ(3−メチル−4−メトキシチオフェン)、ポリ(3−メチル−4−エトキシチオフェン)、ポリ(3−カルボキシチオフェン)、ポリ(3−メチル−4−カルボキシチオフェン)、ポリ(3−メチル−4−カルボキシエチルチオフェン)、ポリ(3−メチル−4−カルボキシブチルチオフェン)、ポリ(チエノ[3,4−b][1,4]ジオキシン)等のポリチオフェン類、
ポリアニリン、ポリ(2−メチルアニリン)、ポリ(3−イソブチルアニリン)、ポリ(2−アニリンスルホン酸)、ポリ(3−アニリンスルホン酸)等のポリアニリン類等が挙げられる。
共役系導電性高分子(B)は、好ましくは、共役系導電性高分子(B)のモノマーを溶剤に溶解又は分散させ、酸化剤及び/又は酸化重合触媒を用いて重合する化学酸化重合等によって得られる。必要に応じて、他のモノマーを共重合することもできる。
共役系導電性高分子(B)の製造に用いられる、他のモノマーとしては、ピロール、3−メチルピロール、3−エチルピロール、3−n−プロピルピロール、3−ブチルピロール3−ヘキシルピロール、3−オクチルピロール、3−デシルピロール、3−ドデシルピロール、3,4−ジメチルピロール、3,4−ジブチルピロール、3−カルボキシルピロール、3−メチル−4−カルボキシルピロール、3−メチル−4−カルボキシエチルピロール、3−メチル−4−カルボキシブチルピロール、3−ヒドロキシピロール、3−メトキシピロール、3−エトキシピロール、3−ブトキシピロール、3−ヘキシルオキシピロール、3−メチル−4−ヘキシルオキシピロール、3−メチル−4−ヘキシルオキシピロール等のピロール類;
チオフェン、3−メチルチオフェン、3−エチルチオフェン、3−プロピルチオフェン、3−ブチルチオフェン、3−ヘキシルチオフェン、3−ヘプチルチオフェン、3−オクチルチオフェン、3−デシルチオフェン、3−ドデシルチオフェン、3−オクタデシルチオフェン、3−ブロモチオフェン、3−クロロチオフェン、3−ヨードチオフェン、3−シアノチオフェン、3−フェニルチオフェン、3,4−ジメチルチオフェン、3,4−ジブチルチオフェン、3,4−ジペンチルチオフェン、3−ヒドロキシチオフェン、3−メトキシチオフェン、3−エトキシチオフェン、3−ブトキシチオフェン、3−ヘキシルオキシチオフェン、3−ヘプチルオキシチオフェン、3−オクチルオキシチオフェン、3−デシルオキシチオフェン、3−ドデシルオキシチオフェン、3−オクタデシルオキシチオフェン、3,4−ジヒドロキシチオフェン、3,4−ジメトキシチオフェン、3,4−ジエトキシチオフェン、3,4−ジプロポキシチオフェン、3,4−ジブトキシチオフェン、3,4−ジヘキシルオキシチオフェン、3,4−ジヘプチルオキシチオフェン、3,4−ジオクチルオキシチオフェン、3,4−ジデシルオキシチオフェン、3,4−ジドデシルオキシチオフェン、3−クロロ−4−シクロヘキシルチオフェン、3,4−エチレンジオキシチオフェン、3−メチル−3,4−エチレンジオキシチオフェン、3,4−ジプロピル−3,4−エチレンジオキシチオフェン、3−メトキシ−3,4−エチレンジオキシチオフェン、3−フェニル−3,4−エチレンジオキシチオフェン、3−シクロヘキシル−3,4−エチレンジオキシチオフェン、3,4−プロピレンジオキシチオフェン、3,4−ブテンジオキシチオフェン、3−メチル−4−メトキシチオフェン、3−メチル−4−エトキシチオフェン、3−カルボキシチオフェン、3−メチル−4−カルボキシチオフェン、3−メチル−4−カルボキシエチルチオフェン、3−メチル−4−カルボキシブチルチオフェン、チエノ[3,4−b][1,4]ジオキシン等のチオフェン類等;
アニリン、2−メチルアニリン、3−イソブチルアニリン、2−アニリンスルホン酸、3−アニリンスルホン酸等のアニリン類等が挙げられる。
これらは1種又は2種以上を用いることができる。
共役系導電性高分子(B)の製造に用いられるモノマーの重合は、アゾ系化合物、過酸化物、酸化剤、酸化重合触媒等を用いて、生成するポリマーが溶解する溶剤中にて行う。
<導電助剤(C)>
導電助剤(C)は、本発明の熱電変換素子用組成物を用いて形成される導電膜の導電性をさらに向上する目的で必要に応じて加えているものであり、具体的にはラクタム類、アルコール類、アミノアルコール類、フランカルボン酸、ハロゲン置換酢酸、イオン性液体などが挙げられる。
それらの具体例としては、例えば、
N−メチルピロリドン、ピロリドン、カプロラクタム、N−メチルカプロラクタム、N−オクチルピロリドン、等のラクタム類;
ショ糖、グルコース、フルクトース、ラクトース、ソルビトール、マンニトール、キシリトール、エチレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、グリセリン、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、トリフルオロエタノール、m−クレゾール、チオジグリコール、等のアルコール類;
ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、等のアミノアルコール類;
2−フランカルボン酸、3−フランカルボン酸、ジクロロ酢酸、トリフルオロ酢酸、等のカルボン酸類;
無水酢酸、無水プロピオン酸、無水アクリル酸、無水メタクリル酸、無水安息香酸、無水コハク酸、無水マレイン酸、無水イタコン酸、無水グルタル酸、無水フタル酸、テトラヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸(別名:シクロヘキサン−1,2−ジカルボン酸無水物)、無水トリメリット酸、ヘキサヒドロ無水トリメリット酸、無水ピロメリット酸、無水ハイミック酸、ビフェニルテトラカルボン酸無水物、1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸無水物、ナフタレンテトラカルボン酸無水物、9,9−フルオレニリデンビス無水フタル酸、スチレン−無水マレイン酸コポリマー、エチレン−無水マレイン酸コポリマー、イソブチレン−無水マレイン酸コポリマー、アルキルビニルエーテル−無水マレイン酸コポリマーなどの、無水マレイン酸と他のビニルモノマーとを共重合したコポリマー等の酸無水物類などが挙げられる。
またイオン性液体としては、導電助剤(C1)〜(C6)などの一般式(2)に包含される化合物;
導電助剤(C7)〜(C26)などの一般式(3)に包含される化合物などが挙げられる。
Figure 2014199836
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Figure 2014199836
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この中でも、導電性の観点から、ラクタム類、アルコール類、イオン性液体等が好ましい。
導電助剤(C)は熱電変換素子用組成物中に0.1〜50重量%含まれることが好ましい。0.1重量%より少ない場合は導電助剤(C)による導電性の向上が期待できない。また、50重量%よりも多い場合は膜物性に悪影響を及ぼす場合が多い。
本発明の熱電変換素子用組成物は、必要に応じて他の成分を含むものであっても良い。
例えば、成膜性や膜強度の調整等を目的として、溶剤や他の有機樹脂(F)を併用することができる。
溶剤としては、例えば、水;
メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノールのようなアルコール類;
アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンのようなケトン類;
プロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、ビニレンカーボネート、メチルプロピルカーボネートのような炭酸エステル類;
プロピオン酸エチル、γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン、δ−バレロラクトン、メチルアセテート、エチルアセテートのようなエステル類;
エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、グリコールエーテルのようなエーテル類;
これらにフッ素などの置換基を導入した化合物が挙げられる。溶媒はそれぞれ単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。
また、有機樹脂(F)としては、熱電変換素子用組成物に相溶又は混合分散するものであれば、熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂のいずれを用いても良い。
その具体例としては、ポリエステル樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミド樹脂、フッ素樹脂、ビニル樹脂、エポキシ樹脂、キシレン樹脂、アラミド樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリウレア樹脂、メラミン樹脂、フェノール樹脂、ポリエーテル、アクリル樹脂、アクリルアミド樹脂およびこれらの共重合樹脂等が挙げられる。
本発明の熱電変換組成物には、熱電変換性能を高めるために無機熱電材料から成る微粒子を加えても良い。無機熱電材料としては、Bi−(Te、Se)系、Si−Ge系、Mg−Si系、Pb−Te系、GeTe−AgSbTe系、(Co、Ir、Ru)−Sb系、(Ca、Sr、Bi)Co25系などを挙げることができ、具体的には、Bi2Te3、PbTe、AgSbTe2、GeTe、Sb2Te3、NaCo24、CaCoO3、SrTiO3、ZnO、SiGe、Mg2Si、FeSi2、Ba8Si46、MnSi1.73、ZnSb、Zn4Sb3、GeFe3CoSb12、LaFe3CoSb12などが挙げられる。このとき、上記の無機熱電材料に、不純物を加えて極性(p型、n型)や導電率を制御して利用しても良い。
<熱電変換素子用組成物の製造方法>
次に、本発明の熱電変換素子用組成物の製造方法について説明する。
本発明の熱電変換素子用組成物は、具体的には、下記一般式(1)の構造単位を有するポリアニオン(A)の存在下に、溶剤に溶解又は分散した共役系導電性高分子(B)のモノマーを含むモノマー(1種又は2種以上のモノマー)を、重合開始剤等を用いて重合する方法、ビリルビンオキシダーゼなどの酸化酵素を用いて重合する方法、あるいは、過硫酸アンモニウム、過硫酸カリウム、過マンガン酸カリウム、亜塩素酸ナトリウム、塩素酸カリウムなどの酸化剤を用いて重合する方法(化学酸化重合)により製造することができる。
この中でも、重合の簡便さおよび得られる熱電変換素子用組成物の導電性の観点から、化学酸化重合する工程〔以下、「工程(1)」とも表記する。〕を含む製造方法により得ることが好ましい。
一般式(1)
Figure 2014199836
[一般式(1)中、R1、R2およびR3は互いに独立して水素または炭素数1〜5のアルキル基であるか、R1、R2およびR3のうちの2つが一体となった炭素数1〜5のアルキレン基であり、Xは水素原子、Li、Na、K、アンモニウムイオン、プロトン化された第1級アミン、プロトン化された第2級アミン、プロトン化された第3級アミンまたは第4級アンモニウムイオンである。]
本発明の製造方法ではさらに、工程(1)後に、ポリアニオン(A)と生成された共役系導電性高分子(B)を含む溶液に対して、限外濾過法や、イオン交換樹脂により遊離イオンを除去する工程〔以下、「工程(2)」とも表記する。〕を有することが好ましい。
限外濾過法は膜分離法の1種で、例えば多孔質支持基材上にそれよりも小さい細孔を有する高分子膜を有した限外濾過膜を用いて成分の分離を行う手法である。本発明では、必要な高分子成分が膜を透過しないので、クロスフロー式を採用することが好ましい。必要に応じて希釈しながら、限外濾過処理を1回又は複数回実施することで、小さい粒子及び残留イオンを含む不純物のみを膜透過させ除去することができる。本発明では、例えば分画分子量1〜1,000,000の限外濾過膜を用いることが好ましい。
本発明の製造方法はさらに、プロトン含有溶液を添加する工程〔以下、「工程(3)」とも表記する。〕を有することが好ましい。工程(3)は、工程(2)と同時に実施しても良いし、工程(2)後に実施しても良い。
工程(3)で用いるプロトン含有溶液としては特に制限はないが、硫酸、塩酸、リン酸、硝酸、スルホン酸化合物等を含む溶液が挙げられる。必要に応じて工程(3)を実施することで、アニオン基と錯体形成されているカチオンをプロトンに交換することができる。これによって、より高い電気伝導度が得られると共に、遊離金属イオンが除去され、好適である。
<熱電変換膜>
次に、調製した熱電変換素子用組成物を用いて熱電変換膜を形成する方法について説明する。熱電変換膜の形成には、主に湿式成膜法が用いられる。具体的には、スピンコート法、スプレー法、ローラーコート法、グラビアコート法、ダイコート法、コンマコート法、ロールコート法、カーテンコート法、バーコート法、インクジェット法、ディスペンサー法、シルクスクリーン印刷、フレキソ印刷等各種の手段を用いた方法がある。それらの方法は、塗布する厚み、粘度等に応じて適宜利用できる。
また、本発明の熱電変換用組成物を成膜する際の基材として、ポリエチレン、ポリエチレンテレフテレート、ポリエチレンナフタレート、ポリエーテルサルフォン、ポリプロピレン、ポリイミド、ボリカーボネート、若しくはセルローストリアセテートなどのプラスチックフィルム、又は、ガラスなどを用いることができる。
基材上に、本発明の熱電変換素子用組成物を用いて熱電変換膜を形成することにより、積層体を得ることができる。
一般に、これら基材と熱電変換膜との密着性を向上させる目的で、基材表面に様々な処理を行うことができる。具体的には、UVオゾン処理、コロナ処理、プラズマ処理、易接着処理などを挙げることができる。
<熱電変換素子>
本発明の熱電変換素子を製造する場合、その製造方法は特に制限されない。例えば、従来公知のものが挙げられる。
熱電変換素子は、熱電変換組成物を用いて得た熱電変換膜に二つの電極を取り付けることで作成することが出来る。
電極としては、金属、合金、および半導体を好適に用いることが出来るが、とりわけ導電率が高いことから金属および合金が好ましく、金、銀、銅、アルミニウムおよびそれらの合金が好ましい。
電極は、真空蒸着法、電極材料箔や電極材料膜を有するフィルムの熱圧着、電極材料の微粒子を分散したペーストの塗布、などで形成することが出来る。この中では、プロセスが簡便な観点で、電極材料箔や電極材料膜を有するフィルムの熱圧着、電極材料を分散したペーストの塗布による電極の形成が好ましい。
熱電変換膜と二つの電極の位置関係の代表例としては、本発明の熱電変換膜の両端に電極が形成されている場合、2つの電極で本発明の熱電変換膜が挟持されている場合、の2つが挙げられる。
例えば、基材に熱電変換膜を形成した後に、その両端に銀ペーストを塗布することで本発明の熱電変換膜の両端に電極が形成されている熱電素子を作成出来る。また、例えば、基材上に銀ペーストを塗工することで電極膜を形成し、その上に本発明の熱電変換膜を形成し、さらにその上に、銀ペーストを塗工することで、2つの電極で本発明の熱電変換膜が挟持されている熱電素子が形成できる。
熱電変換膜の両端に電極が形成されている場合、2つの電極間の距離を広くとることが容易であり、結果として2つの電極間で大きな温度差を発生させて熱電変換を行うことが出来る。
2つの電極で本発明の熱電変換膜が挟持されている場合は、二つの電極間の距離を広くすることは難しい。なぜならば、熱電変換膜の膜厚に依存するためである。このため、2つの電極間に大きな温度差を発生させることは難しい。しかし、基材に対して垂直な方向の温度差を利用できることから、発熱体に貼り付けるなどの形で利用することが可能であり、熱源の広い面積の活用が容易い点で好ましい。
また、熱電素子を、直列に接続することで高い電圧を発生させることが可能であり、並列に接続することで大きな電流を発生させることが可能である。また、2つ以上の熱電素子を接続することも可能である。
本発明の熱電素子を他の熱電材料から成る熱電素子と組み合わせることも有効である。例えば、無機熱電材料としては、Bi−(Te、Se)系、Si−Ge系、Mg−Si系、Pb−Te系、GeTe−AgSbTe系、(Co、Ir、Ru)−Sb系、(Ca、Sr、Bi)Co25系などを挙げることができ、具体的には、Bi2Te3、PbTe、AgSbTe2、GeTe、Sb2Te3、NaCo24、CaCoO3、SrTiO3、ZnO、SiGe、Mg2Si、FeSi2、Ba8Si46、MnSi1.73、ZnSb、Zn4Sb3、GeFe3CoSb12、LaFe3CoSb12などが挙げられる。このとき、上記の無機熱電材料に、不純物を加えて極性(p型、n型)や導電率を制御して利用しても良い。有機熱電材料としては、ポリチオフェン、ポリアニリン、ポリアセチレン、フラーレンおよびそれらの誘導体が挙げられる。
複数の熱電素子を接続する場合、1つの基材に集積した状態で接続して利用することも出来る。この際、本発明の熱電素子に対してn型としての極性を示す熱電材料から成る熱電素子を組み合わせ、直列に接続することは、熱電素子を緻密に集積することが容易と成るために好ましい。
以下、実施例により、本発明をより具体的に説明する。なお、例中、「部」とあるのは「重量部」を、「%」とあるのは「重量%」をそれぞれ意味するものとする。
重量平均分子量Mwは、東ソー株式会社社製TSK−GELのα−2500、α―3000およびα―4000を各1本ずつ連結したカラムを用いてGPC測定により、ポリエチレンオキサイド換算にて決定した。カラム温度は40℃、流速1.0mL/分、溶離液は0.2M硝酸ナトリウム水溶液とした。
<ポリアニオン(A)の製造>
[合成例1]
ガス導入管、温度計、コンデンサー、攪拌機を備えた反応容器に、イオン交換水700部およびビニルスルホン酸ナトリウム300部を入れて、60℃に加温した。2,2‘−アゾビス(2−メチルプロピオンアミジン)二塩酸塩(和光純薬工業株式会社製V−50)を2.0g加えることにより重合を開始した。60℃で8時間攪拌した後、V−50を0.67部添加した。次いで、60℃で8時間攪拌した後、V−50を0.67部添加し、70℃に加温した。さらに70℃で8時間攪拌して、冷却した。その後、イオン交換水を添加することにより固形分15%、Mw10000、一般式(4)に由来するモノマーユニット100mol%のポリアニオン(A1)を得た。
[合成例2]
ガス導入管、温度計、コンデンサー、攪拌機を備えた反応容器に、イオン交換水100部およびビニルスルホン酸900部を入れて、50℃に加温した。V−50を3.5g加えることにより重合を開始した。50℃で8時間攪拌した後、V−50を1.17部添加した。次いで、50℃で8時間攪拌した後、V−50を1.17部添加し、70℃に加温した。さらに70℃で8時間攪拌して、冷却した。その後、イオン交換水を添加することにより固形分15%、Mw200000、一般式(4)に由来するモノマーユニット100mol%のポリアニオン(A2)を得た。
[合成例3]
ガス導入管、温度計、コンデンサー、攪拌機を備えた反応容器に、イオン交換水200部と、ビニルスルホン酸ナトリウム320部と、およびアクリルアミド320部とを入れて、50℃に加温した。V−50を2.5g加えることにより重合を開始した。50℃で8時間攪拌した後、V−50を0.83部添加した。次いで、50℃で8時間攪拌した後、V−50を0.83部添加し、70℃に加温した。さらに70℃で16時間攪拌して、冷却した。その後、イオン交換水を添加することにより固形分15%、Mw450000、一般式(4)に由来するモノマーユニット40mol%のポリアニオン(A3)を得た。
[合成例4]
ガス導入管、温度計、コンデンサー、攪拌機を備えた反応容器に、イオン交換水200部と、ビニルスルホン酸ナトリウム560部と、およびメタクリル酸240部とを入れて、40℃に加温した。V−50を2.0g加えることにより重合を開始した。40℃で8時間攪拌した後、V−50を0.67部添加した。次いで、40℃で8時間攪拌した後、V−50を0.67部添加し、70℃に加温した。さらに70℃で16時間攪拌して、冷却した。その後、イオン交換水を添加することにより固形分15%、Mw600000、一般式(4)に由来するモノマーユニット70mol%のポリアニオン(A4)を得た。
[合成例5]
ガス導入管、温度計、コンデンサー、攪拌機を備えた反応容器に、イオン交換水600部と、ビニルスルホン酸カリウム340部と、およびメタクリル酸メチル60部とを入れて、60℃に加温した。V−50を2.0g加えることにより重合を開始した。60℃で8時間攪拌した後、V−50を0.67部添加した。次いで、60℃で8時間攪拌した後、V−50を0.67部添加し、70℃に加温した。さらに70℃で8時間攪拌して、冷却した。その後、イオン交換水を添加することにより固形分15%、Mw50000、一般式(4)に由来するモノマーユニット85mol%のポリアニオン(A5)を得た。
<熱電変換組成物の製造>
[実施例1]
ポリアニオン(A1)10.8部(固形分1.62部)および3,4−エチレンジオキシチオフェン1.42部を、イオン交換水77.7に混合した。この混合液を25℃に保ち、イオン交換水10部に過硫酸アンモニウム1.1部と、硫酸第二鉄0.1gとを溶解した触媒溶液をゆっくり加え、同温度で24時間攪拌した(工程(1))。
得られた反応液にイオン交換水2000mlを添加し、限界濾過法にて溶液を300mlまで濃縮する操作を2回繰り返し、重合触媒の遊離イオンを除去した(工程(2))。さらに、濃縮液にイオン交換水100ml及び10%硫酸水溶液20gを順次添加し、限界濾過法にて溶液を300mlまで濃縮する操作を計5回繰り返し、プロトン交換を行った(工程(3)及び(2))。さらに、イオン交換水3000mlを添加し、限界濾過法にて300mlまで濃縮する操作を濾過液が中性になるまで繰り返し(工程(2))、固形分2.0%の黒青色液体の熱電変換素子用組成物1を得た。
[実施例2]
ポリアニオン(A1)10.8部(固形分1.62部)および3,4−エチレンジオキシチオフェン1.42部を、イオン交換水62.8部に混合した。この混合液を25℃に保ち、イオン交換水10部に過硫酸アンモニウム1.1部と、硫酸第二鉄0.1gとを溶解した触媒溶液をゆっくり加え、同温度で24時間攪拌した(工程(1))。
得られた反応液にイオン交換水2000mlを添加し、限界濾過法にて溶液を300mlまで濃縮する操作を2回繰り返し、重合触媒の遊離イオンを除去した(工程(2))。さらに、濃縮液にイオン交換水100ml及び10%硫酸水溶液20gを順次添加し、限界濾過法にて溶液を300mlまで濃縮する操作を計5回繰り返し、プロトン交換を行った(工程(3)及び(2))。さらに、イオン交換水3000mlを添加し、限界濾過法にて300mlまで濃縮する操作を濾過液が中性になるまで繰り返し(工程(2))、固形分2.0%の黒青色液体を得た。この黒青色液体の固形分に対し、15%のN−メチルピロリドンを添加することにより熱電変換素子用組成物2を得た。
[実施例3]
ポリアニオン(A2)10.8部(固形分1.62部)およびピロール1.42部を、イオン交換水72.8部に混合した。この混合液を25℃に保ち、イオン交換水10部に過硫酸アンモニウム1.1部と、硫酸第二鉄0.1gとを溶解した触媒溶液をゆっくり加え、同温度で24時間攪拌した(工程(1))。
得られた反応液にイオン交換水2000mlを添加し、限界濾過法にて溶液を300mlまで濃縮する操作を2回繰り返し、重合触媒の遊離イオンを除去した(工程(2))。さらに、濃縮液にイオン交換水100ml及び10%硫酸水溶液20gを順次添加し、限界濾過法にて溶液を300mlまで濃縮する操作を計5回繰り返し、プロトン交換を行った(工程(3)及び(2))。さらに、イオン交換水3000mlを添加し、限界濾過法にて300mlまで濃縮する操作を濾過液が中性になるまで繰り返し(工程(2))、固形分2.0%の黒青色液体を得た。この黒青色液体の固形分に対し、5%のエチレングリコールを添加することにより熱電変換素子用組成物3を得た。
[実施例4]
ポリアニオン(A3)10.8部(固形分1.62部)および3−ヘキシルチオフェン1.42部を、イオン交換水57.8部に混合した。この混合液を25℃に保ち、イオン交換水10部に過硫酸アンモニウム1.1部と、硫酸第二鉄0.1gとを溶解した触媒溶液をゆっくり加え、同温度で24時間攪拌した(工程(1))。
得られた反応液にイオン交換水2000mlを添加し、限界濾過法にて溶液を300mlまで濃縮する操作を2回繰り返し、重合触媒の遊離イオンを除去した(工程(2))。さらに、濃縮液にイオン交換水100ml及び10%硫酸水溶液20gを順次添加し、限界濾過法にて溶液を300mlまで濃縮する操作を計5回繰り返し、プロトン交換を行った(工程(3)及び(2))。さらに、イオン交換水3000mlを添加し、限界濾過法にて300mlまで濃縮する操作を濾過液が中性になるまで繰り返し(工程(2))、固形分2.0%の黒青色液体を得た。この黒青色液体の固形分に対し、20%の導電助剤(C1)を添加することにより熱電変換素子用組成物4を得た。
[実施例5]
ポリアニオン(A4)10.8部(固形分1.62部)およびチオフェン1.42部を、イオン交換水57.8部に混合した。この混合液を25℃に保ち、イオン交換水10部に過硫酸アンモニウム1.1部と、硫酸第二鉄0.1gとを溶解した触媒溶液をゆっくり加え、同温度で24時間攪拌した(工程(1))。
得られた反応液にイオン交換水2000mlを添加し、限界濾過法にて溶液を300mlまで濃縮する操作を2回繰り返し、重合触媒の遊離イオンを除去した(工程(2))。さらに、濃縮液にイオン交換水100ml及び10%硫酸水溶液20gを順次添加し、限界濾過法にて溶液を300mlまで濃縮する操作を計5回繰り返し、プロトン交換を行った(工程(3)及び(2))。さらに、イオン交換水3000mlを添加し、限界濾過法にて300mlまで濃縮する操作を濾過液が中性になるまで繰り返し(工程(2))、固形分2.0%の黒青色液体を得た。この黒青色液体の固形分に対し、20%のチオグリコールを添加することにより熱電変換素子用組成物5を得た。
[実施例6]
ポリアニオン(A5)10.8部(固形分1.62部)および3,4−エチレンジオキシチオフェン1.42部を、イオン交換水37.8部に混合した。この混合液を25℃に保ち、イオン交換水10部に過硫酸アンモニウム1.1部と、硫酸第二鉄0.1gとを溶解した触媒溶液をゆっくり加え、同温度で24時間攪拌した(工程(1))。
得られた反応液にイオン交換水2000mlを添加し、限界濾過法にて溶液を300mlまで濃縮する操作を2回繰り返し、重合触媒の遊離イオンを除去した(工程(2))。さらに、濃縮液にイオン交換水100ml及び10%硫酸水溶液20gを順次添加し、限界濾過法にて溶液を300mlまで濃縮する操作を計5回繰り返し、プロトン交換を行った(工程(3)及び(2))。さらに、イオン交換水3000mlを添加し、限界濾過法にて300mlまで濃縮する操作を濾過液が中性になるまで繰り返し(工程(2))、固形分2.0%の黒青色液体を得た。この黒青色液体の固形分に対し、40%の導電助剤(C2)を添加することにより熱電変換素子用組成物6を得た。
[実施例7]
ポリアニオン(A1)10.8部(固形分1.62部)および3,4−エチレンジオキシチオフェン1.42部を、イオン交換水52.8部に混合した。この混合液を25℃に保ち、イオン交換水10部に過硫酸アンモニウム1.1部と、硫酸第二鉄0.1gとを溶解した触媒溶液をゆっくり加え、同温度で24時間攪拌した(工程(1))。
得られた反応液にイオン交換水2000mlを添加し、限界濾過法にて溶液を300mlまで濃縮する操作を2回繰り返し、重合触媒の遊離イオンを除去した(工程(2))。さらに、濃縮液にイオン交換水100ml及び10%硫酸水溶液20gを順次添加し、限界濾過法にて溶液を300mlまで濃縮する操作を計5回繰り返し、プロトン交換を行った(工程(3)及び(2))。さらに、イオン交換水3000mlを添加し、限界濾過法にて300mlまで濃縮する操作を濾過液が中性になるまで繰り返し(工程(2))、固形分2.0%の黒青色液体を得た。この黒青色液体の固形分に対し、5%のN−メチルピロリドンおよび20%の導電助剤(C5)を添加することにより熱電変換素子用組成物7を得た。
[実施例8]
ポリアニオン(A4)10.8部(固形分1.62部)および3,4−エチレンジオキシチオフェン1.42部を、イオン交換水42.8部に混合した。この混合液を25℃に保ち、イオン交換水10部に過硫酸アンモニウム1.1部と、硫酸第二鉄0.1gとを溶解した触媒溶液をゆっくり加え、同温度で24時間攪拌した(工程(1))。
得られた反応液にイオン交換水2000mlを添加し、限界濾過法にて溶液を300mlまで濃縮する操作を2回繰り返し、重合触媒の遊離イオンを除去した(工程(2))。さらに、濃縮液にイオン交換水100ml及び10%硫酸水溶液20gを順次添加し、限界濾過法にて溶液を300mlまで濃縮する操作を計5回繰り返し、プロトン交換を行った(工程(3)及び(2))。さらに、イオン交換水3000mlを添加し、限界濾過法にて300mlまで濃縮する操作を濾過液が中性になるまで繰り返し(工程(2))、固形分2.0%の黒青色液体を得た。この黒青色液体の固形分に対し、5%のエチレングリコールおよび30%の導電助剤(C8)を添加することにより熱電変換素子用組成物8を得た。
[比較例1]
Mw75000のポリスチレンスルホン酸1.62部(固形分1.62部)および3,4−エチレンジオキシチオフェン1.42部を、イオン交換水72.0部に混合した。この混合液を25℃に保ち、イオン交換水10部に過硫酸アンモニウム1.1部と、硫酸第二鉄0.1gとを溶解した触媒溶液をゆっくり加え、同温度で24時間攪拌した(工程(1))。
得られた反応液にイオン交換水2000mlを添加し、限界濾過法にて溶液を300mlまで濃縮する操作を2回繰り返し、重合触媒の遊離イオンを除去した(工程(2))。さらに、濃縮液にイオン交換水100ml及び10%硫酸水溶液20gを順次添加し、限界濾過法にて溶液を300mlまで濃縮する操作を計5回繰り返し、プロトン交換を行った(工程(3)及び(2))。さらに、イオン交換水3000mlを添加し、限界濾過法にて300mlまで濃縮する操作を濾過液が中性になるまで繰り返し(工程(2))、固形分2.0%の黒青色液体を得た。この黒青色液体の固形分に対し、15%のN−メチルピロリドンを添加することにより熱電変換素子用組成物9を得た。
[比較例2]
Mw75000のポリスチレンスルホン酸6.48部(固形分6.48部)および3,4−エチレンジオキシチオフェン1.42部を、イオン交換水67.1部に混合した。この混合液を25℃に保ち、イオン交換水10部に過硫酸アンモニウム1.1部と、硫酸第二鉄0.1gとを溶解した触媒溶液をゆっくり加え、同温度で24時間攪拌した(工程(1))。
得られた反応液にイオン交換水2000mlを添加し、限界濾過法にて溶液を300mlまで濃縮する操作を2回繰り返し、重合触媒の遊離イオンを除去した(工程(2))。さらに、濃縮液にイオン交換水100ml及び10%硫酸水溶液20gを順次添加し、限界濾過法にて溶液を300mlまで濃縮する操作を計5回繰り返し、プロトン交換を行った(工程(3)及び(2))。さらに、イオン交換水3000mlを添加し、限界濾過法にて300mlまで濃縮する操作を濾過液が中性になるまで繰り返し(工程(2))、固形分2.0%の黒青色液体を得た。この黒青色液体の固形分に対し、15%のN−メチルピロリドンを添加することにより熱電変換素子用組成物10を得た。
[比較例3]
ドデシルベンゼンスルホン酸3.24部(固形分3.24部)およびピロール1.42部を、イオン交換水65.3部に混合した。この混合液を25℃に保ち、イオン交換水10部に過硫酸アンモニウム1.1部と、硫酸第二鉄0.1gとを溶解した触媒溶液をゆっくり加え、同温度で24時間攪拌した(工程(1))。
得られた反応液にイオン交換水2000mlを添加し、限界濾過法にて溶液を300mlまで濃縮する操作を2回繰り返し、重合触媒の遊離イオンを除去した(工程(2))。 さらに、濃縮液にイオン交換水100ml及び10%硫酸水溶液20gを順次添加し、限界濾過法にて溶液を300mlまで濃縮する操作を計5回繰り返し、プロトン交換を行った(工程(3)及び(2))。さらに、イオン交換水3000mlを添加し、限界濾過法にて300mlまで濃縮する操作を濾過液が中性になるまで繰り返し(工程(2))、固形分2.0%の黒青色液体を得た。この黒青色液体の固形分に対し、20%のエチレングリコールを添加することにより熱電変換素子用組成物11を得た。
[比較例4]
ジアルキルスルホコハク酸ナトリウム(花王株式会社製ラテムルPS)3.24部(固形分3.24部)および3−ヘキシルチオフェン1.42部を、イオン交換水65.3部に混合した。この混合液を25℃に保ち、イオン交換水10部に過硫酸アンモニウム1.1部と、硫酸第二鉄0.1gとを溶解した触媒溶液をゆっくり加え、同温度で24時間攪拌した(工程(1))。
得られた反応液にイオン交換水2000mlを添加し、限界濾過法にて溶液を300mlまで濃縮する操作を2回繰り返し、重合触媒の遊離イオンを除去した(工程(2))。さらに、濃縮液にイオン交換水100ml及び10%硫酸水溶液20gを順次添加し、限界濾過法にて溶液を300mlまで濃縮する操作を計5回繰り返し、プロトン交換を行った(工程(3)及び(2))。さらに、イオン交換水3000mlを添加し、限界濾過法にて300mlまで濃縮する操作を濾過液が中性になるまで繰り返し(工程(2))、固形分2.0%の黒青色液体を得た。この青色液体の固形分に対し、20%の導電助剤(C8)を添加することにより熱電変換素子用組成物12を得た。
[比較例5]
アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウム(花王株式会社製ペレックスSS−L)1.62部(固形分1.62部)およびチオフェン1.42部を、イオン交換水27.0部に混合した。この混合液を25℃に保ち、イオン交換水10部に過硫酸アンモニウム1.1部と、硫酸第二鉄0.1gとを溶解した触媒溶液をゆっくり加え、同温度で24時間攪拌した(工程(1))。
得られた反応液にイオン交換水2000mlを添加し、限界濾過法にて溶液を300mlまで濃縮する操作を2回繰り返し、重合触媒の遊離イオンを除去した(工程(2))。さらに、濃縮液にイオン交換水100ml及び10%硫酸水溶液20gを順次添加し、限界濾過法にて溶液を300mlまで濃縮する操作を計5回繰り返し、プロトン交換を行った(工程(3)及び(2))。さらに、イオン交換水3000mlを添加し、限界濾過法にて300mlまで濃縮する操作を濾過液が中性になるまで繰り返し(工程(2))、固形分2.0%の黒青色液体を得た。この青色液体の固形分に対し、60%のチオグリコールを添加することにより熱電変換素子用組成物13を得た。
<熱電変換材料(熱電変換素子用組成物)の評価>
(ZTの算出)
本発明の熱電変換材料の性能を評価するために、バーコーター(#20)を用いて膜厚50μmのPET(ポリエチレンテレフタレート)フィルム上に熱電変換素子用組成物を塗布した。100℃にて2分間乾燥させて得られた熱電変換膜を用いて、ゼーベック係数と導電率はZEM−2(アルバック理工製)、熱拡散率はフラッシュ法熱拡散率測定装置LFT−447(ネッチ社製)、比熱容量は示差走査熱量測定装置DSC6200(セイコーインスツル製)を用いて測定し、密度は文献値より1.45(g/cm3)と見なしてZTの算出を行った。
(耐水性試験)
また、熱電変換膜の耐水性試験は、綿棒にイオン交換水を浸透させ、熱電変換膜上を往復10回ラビング後の膜状態を目視で確認することにより行った。外観の変化がなければ○、外観に異状があった場合は×とした。
結果を表1に示す。
Figure 2014199836
PSS:ポリスチレンスルホン酸
DBSA:ドデシルベンゼンスルホン酸
ラテムルPS:アルカンスルホン酸ナトリウム(花王株式会社製)
ペレックスSS−L:アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウム(花王株式会社製)
PEDOT:ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)
P3HT:ポリ(3−ヘキシルチオフェン)
NMP:N−メチルピロリドン
EG:エチレングリコール
以上の評価結果から明らかなように、本発明に用いるポリアニオン(A)を使用した実施例1〜8の熱電変換素子用組成物を基材に塗布して得られた熱電変換膜は、無次元熱電性能指数(ZT)および耐水性が良好である。
これに対して、比較例1および2では、ZTを向上させるためにポリアニオン(A)の添加量を増加させると、十分なZTする。また比較例3〜5では、ドーパントが低分子量のため、耐水性が不十分であり、十分なZTも得られていない。
本発明の熱電変換材料は、熱電変換性能に優れ、かつ、耐水性に優れることがわかった。更には、本発明の材料を用いることで熱電変換性能に優れる熱電変換素子が得られることがわかった。

Claims (8)

  1. 下記一般式(1)の構造単位を有するポリアニオン(A)と、共役系導電性高分子(B)とを含有する熱電変換材料。
    一般式(1)
    Figure 2014199836
    [一般式(1)中、R1、R2およびR3は互いに独立して水素または炭素数1〜5のアルキル基であるか、R1、R2およびR3のうちの2つが一体となった炭素数1〜5のアルキレン基であり、Xは水素原子、Li、Na、K、アンモニウムイオン、プロトン化された第1級アミン、プロトン化された第2級アミン、プロトン化された第3級アミンまたは第4級アンモニウムイオンである。]
  2. 下記一般式(1)の構造単位を有するポリアニオン(A)と、共役系導電性高分子(B)とを含有し、無次元熱電性能指数(ZT)が0.02以上であることを特徴とする熱電変換素子用組成物。
    一般式(1)
    Figure 2014199836
    [一般式(1)中、R1、R2およびR3は互いに独立して水素または炭素数1〜5のアルキル基であるか、R1、R2およびR3のうちの2つが一体となった炭素数1〜5のアルキレン基であり、Xは水素原子、Li、Na、K、アンモニウムイオン、プロトン化された第1級アミン、プロトン化された第2級アミン、プロトン化された第3級アミンまたは第4級アンモニウムイオンである。]
  3. 共役系導電性高分子(B)がポリチオフェン及びその誘導体である請求項2記載の熱電変換素子用組成物。
  4. 共役系導電性高分子(B)が、ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)である請求項2または3記載の熱電変換素子用組成物。
  5. 導電助剤(C)を含むことを特徴とする請求項2〜4いずれか記載の熱電変換素子用組成物。
  6. 導電性助剤(C)が、下記一般式(2)または一般式(3)の化合物を含むことを特徴とする請求項5記載の熱電変換素子用組成物。
    一般式(2)
    Figure 2014199836
    [式中、Mは、リチウム原子、ナトリウム原子、または、カリウム原子を表す。
    1はフッ素原子またはトリフルオロメチル基を表す。]

    一般式(3)
    Figure 2014199836
    [式中、A2は、直接結合、置換もしくは未置換の2価の脂肪族炭化水素基、置換もしくは未置換の2価の芳香族炭化水素基、置換もしくは未置換の2価の脂肪族複素環基、または、置換もしくは未置換の2価の芳香族複素環基を表し、Xは、直接結合、酸素原子、窒素原子、または、硫黄原子を表し、Mは、リチウム原子、ナトリウム原子、または、カリウム原子を表す。]
  7. 請求項2〜6いずれか記載の熱電変換素子用組成物から形成される熱電変換膜。
  8. 請求項1記載の熱電変換材料、請求項2〜6いずれか記載の熱電変換素子用組成物、または請求項7記載の熱電変換膜を用いて得られる熱電変換素子。
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