JP2014199737A - 高周波電源装置 - Google Patents

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Abstract


【課題】 進行波電力を共通の負荷に供給する複数の高周波電源装置を備えた高周波電力供給システムでは、たとえ共通の発振器100から高周波信号が与えられても、各高周波電源装置の出力周波数に若干の違いが生じる可能性がある。
【解決手段】 第1の高周波電源装置110の進行波電圧VFを検出し、進行波検出信号Vを第2の高周波電源装置120に送る。高周波電源装置120では、フィルタ1で高調波成分を除去した入力信号Vinの周波数情報Fave[t]を周波数情報検出部2で検出し、デジタルデータで高周波信号発生器3に送る。高周波信号発生器3では、周波数情報が示す周波数を有する高周波信号を発生させ、進行波電力出力部4で増幅し、進行波電力を出力する。これにより高周波電源装置120の出力周波数を高周波電源装置110の出力周波数に合わせることができる。
【選択図】 図2

Description

本発明は、例えばプラズマエッチング、プラズマCVDを行うプラズマ処理装置等の負荷に電力を供給する高周波電源装置に関するものである。
図7は、従来の高周波電力供給システムの概略構成例である。
第1の高周波電源装置110及び第2の高周波電源装置120は、共通の発振器100から出力される高周波信号を進行波電力出力部(図略)で増幅して高周波電力を出力する。第1の高周波電源装置110及び第2の高周波電源装置120から出力された高周波電力は、負荷となるプラズマ処理装置130内の電極(131,132)の2箇所に供給される。このような高周波電力供給システムとしては、例えば、特許文献1(特開昭59−205477号)のようなものが提案されていた。
この図7では、電極131及び電極132のぞれぞれに高周波電力を供給する例を示したが、例えば、図8に示すように、上側の電極131の2箇所に高周波電力を供給することも可能である。
なお、第1の高周波電源装置110及び第2の高周波電源装置120から負荷130に向かう高周波電力を進行波電力といい、負荷130で反射されて高周波電源装置側に戻ってくる高周波電力を反射波電力という。
プラズマ処理装置130では、第1の高周波電源装置110及び第2の高周波電源装置120から供給された高周波電力を用いてプラズマ133を発生させて、エッチング等を行う。
なお、第1の高周波電源装置110とプラズマ処理装置130との間には、第1の高周波電源装置110とプラズマ処理装置130とのインピーダンスを整合させるインピーダンス整合器が用いられることがある。第2の高周波電源装置120とプラズマ処理装置130との間にも同様にインピーダンス整合器が用いられることがある。
特開昭59−205477号
図7及び図8の高周波電力供給システムでは、第1の高周波電源装置110及び第2の高周波電源装置120の制御が、それぞれ別の制御回路で行われることになる。制御回路が異なると、たとえ共通の発振器100から高周波信号が与えられても、第1の高周波電源装置110及び第2の高周波電源装置120の出力周波数が僅かに異なる場合がある。この原因としては、例えば、制御クロックが異なることによる誤差等が考えられる。特に、第1の高周波電源装置110と第2の高周波電源装置120とが別のメーカのものであれば、若干の違いが生じる可能性がある。
図7及び図8のような高周波電力供給システムにおいて、2つの高周波電源装置110及び120の出力周波数が僅かに異なる場合、電極(131,132)には、周波数が僅かに異なる高周波電力が供給されて混合される。すなわち、電極(131,132)に印加される2種類の高周波電圧の周波数が僅かに異なっているので、2種類の高周波電圧が重なり合って生じる電圧の波形は変調されたように振幅が周期的に変動する。例えば、2種類の高周波電圧の周波数が、13.56MHz近傍で1Hz異なっていると、約1sの周期で振幅が変動する。その結果、プラズマ処理装置130で発生するプラズマの電位も周期的に変動するため、悪影響を及ぼす。
例えば、一方の高周波電圧波形の山と他方の高周波電圧波形の山が同じ位相になると重なり合って生じる電圧の波形は最大値となるが、一方の高周波電圧波形の山と他方の高周波電圧波形の谷が同じ位相になると重なり合って生じる電圧の波形は最小値となる。この最大値と最小値との差は大きいので、2種類の高周波電圧が重なり合って生じる電圧の波形は大きな振幅の変化を伴って周期的に変動する。
したがって、第1の高周波電源装置110及び第2の高周波電源装置120の出力周波数を同一にする必要がある。
図9は、従来の高周波電力供給システムの他の概略構成例であり、第1の高周波電源装置110及び第2の高周波電源装置120に、それぞれ発振器が備わっている例を示している。すなわち、第1の高周波電源装置110は、内蔵している発振器から出力される高周波信号を進行波電力出力部で増幅して進行波電力を出力するように構成されている。
また、第2の高周波電源装置120も同様に、内蔵している発振器から出力される高周波信号を進行波電力出力部で増幅して進行波電力を出力するように構成されている。なお、第1の高周波電源装置110及び第2の高周波電源装置120には、方向性結合器や出力を制御する出力制御部等も備わっているが、図9では省略している。また、第1の高周波電源装置110及び第2の高周波電源装置120の出力周波数は、ぞれぞれに内蔵した発振器から出力する高周波信号の周波数と同じである。
この図9のように、第1の高周波電源装置110及び第2の高周波電源装置120に、それぞれ発振器が備わっていても、図7及び図8の場合と同様に、第1の高周波電源装置110及び第2の高周波電源装置120の出力周波数が僅かに異なる場合があるので、同様の問題がある。
本発明は、他の高周波電源装置の出力周波数を検出し、この検出した出力周波数に出力周波数を合わすことができる高周波電源装置を提供することを目的としている。
第1の発明によって提供される高周波電源装置は、
進行波電力を共通の負荷に供給する複数の高周波電源装置を備えた高周波電力供給システムを構成する1つの高周波電源装置であって、
前記複数の高周波電源装置のうちの他の1つの高周波電源装置の発振器から出力する高周波信号又はこの高周波信号と同じ周波数を有する高周波信号をアナログの正弦波信号Vinとして入力し、この正弦波信号Vinの周波数を検出し、その周波数情報を出力する周波数情報検出手段と、
前記周波数情報検出手段から出力された周波数情報が示す周波数を有する高周波信号を発生させる高周波信号発生手段と、
直流電源及び増幅素子を内部に有し、前記高周波信号発生手段から出力する高周波信号を、前記直流電源から出力される直流電力を用いて前記増幅素子によって増幅し、進行波電力として出力する進行波電力出力手段と、
を備えている。
第2の発明によって提供される高周波電源装置は、
前記周波数情報検出手段の前段に、高周波信号から高調波成分を除去するフィルタを更に備え、
前記周波数情報検出手段は、前記フィルタの出力をアナログの正弦波信号Vinとして入力することを特徴としている。
第3の発明によって提供される高周波電源装置は、
前記高周波信号発生手段に、ダイレクト・デジタル・シンセサイザー(DDS)が用いられ、
前記高周波信号発生手段は、前記周波数情報検出手段から出力される周波数情報が示す周波数を有する高周波信号を発生させることを特徴としている。
第4の発明によって提供される高周波電源装置は、前記周波数情報検出手段に関するものであり、
前記周波数情報検出手段は、
前記フィルタから出力されたアナログの正弦波信号Vinを、予め定めたサンプリング周期(サンプリング周波数fの逆数:1/f)でデジタル信号に変換することによって得られる時刻[t]における入力信号Vinの瞬時値Vin[t]を順次出力することにより、複数のサンプリングデータで構成される正弦波信号に変換するA/Dコンバータと、
時刻[t]における入力信号Vinの瞬時値Vin[t]を微分した余弦値(cos(α[t]))の推定値を、時刻[t−1]における入力信号Vinの瞬時値Vin[t−1]、時刻[t+1]における入力信号Vinの瞬時値Vin[t+1]及び既知の値を用いて演算する余弦値推定部と、
時刻[t]における入力信号Vinの瞬時値Vin[t]を正弦要素(sin要素)とし、前記余弦値推定部20で推定された時刻[t]における余弦値(cos(α[t]))を余弦要素(cos要素)として、逆正接関数(tan−1)を用いて時刻[t]における余弦値(cos(α[t]))の位相α[t]を演算する位相推定部と、
前記位相推定部で演算された時刻[t−1]における位相α[t−1]及び時刻[t]における位相α[t]に基づいて、時刻[t]における位相変位量Δα[t]を演算する位相変位量演算部と、
前記位相変位量演算部で演算された時刻[t]における位相変位量Δα[t]に基づいて、時刻[t]における入力信号Vinの周波数推定値情報を演算する周波数推定部と、
前記周波数推定部で演算された時刻[t]における入力信号Vinの周波数推定値情報の移動平均値を演算する移動平均部と、
を備えていることを特徴としている。
第5の発明によって提供される高周波電源装置は、前記余弦値推定部に関するものであり、前記余弦値推定部は、入力信号Vinの設定周波数fsetを用いて演算される定数をKとしたときに、余弦値(cos(α[t]))を下式によって演算することを特徴としている。
cos(α[t])=K・{Vin[t+1]−Vin[t−1]}
第6の発明によって提供される高周波電源装置は、
前記定数Kを下式によって演算することを特徴としている。
K=1/{2sin(2π・(fset/f)[t])}
第7の発明によって提供される高周波電源装置は、
前記進行波電力出力手段と負荷との間に挿入されて、その挿入された位置における電気情報を検出し、電気情報検出信号として出力する電気情報検出手段と、
前記電気情報検出手段で検出された電気情報検出信号に基づいて進行波電力検出値を演算する進行波電力値演算手段と、
前記進行波電力出力手段から出力させる進行波電力の出力設定値を設定する出力設定手段と、
前記進行波電力検出値が前記出力設定値と等しくなるように、前記高周波信号発生手段又は前記進行波電力出力手段を制御する出力電力制御手段と、
を、更に備えている。
本発明によれば、進行波電力を共通の負荷に供給する複数の高周波電源装置を備えた高周波電力供給システムを構成する1つの高周波電源装置の出力周波数を、前記複数の高周波電源装置のうちの他の1つの高周波電源装置の出力周波数に合わせることができる。
第1実施形態の高周波電力供給システムの概略構成例である。 第2の高周波電源装置120の構成例である。 周波数情報検出部2の構成例である。 入力信号Vinの周波数finが設定周波数fsetからずれていると想定した場合に、移動平均部26から出力される差周波数の推定値fdif[t]の移動平均値fdif_ave[t]のシミュレーション結果である。 入力信号Vinの周波数finが設定周波数fsetからずれていると想定した場合に、移動平均部26から出力される差周波数の推定値fdif[t]の移動平均値fdif_ave[t]の他のシミュレーション結果である。 第2実施形態の高周波電力供給システムの概略構成例である。 従来の高周波電力供給システムの概略構成例である。 従来の高周波電力供給システムの他の概略構成例である。 従来の高周波電力供給システムの他の概略構成例である。
以下、図面を参照して本発明の実施形態を詳細に説明する。なお、従来と同一又は同様の構成には、同一符号を付している。
図1は、第1実施形態の高周波電力供給システムの概略構成例である。
第1の高周波電源装置110は、発振器100から出力される高周波信号を増幅し、無線周波数帯域の出力周波数を有する進行波電力PFを出力して負荷となるプラズマ処理装置130に供給するための装置である。高周波電源装置110から出力された進行波電力PFは、伝送線路141を介してプラズマ処理装置130に供給される。なお、一般にこの種の高周波電源装置では、数百kHz上の周波数(例えば、13MHz,40MHz等の周波数)を有する進行波電力PFを出力している(第2の高周波電源装置120も同様)。また、説明を簡略化するため、第1の高周波電源装置110及び第2の高周波電源装置120の符号は従来と同じにしている。
方向性結合器150は、第1の高周波電源装置110とプラズマ処理装置130との間に挿入されて、高周波電源装置110からプラズマ処理装置130に向かう進行波電圧VFを検出し、その検出信号を進行波検出信号V(電気情報検出信号の一例)として出力する。この進行波検出信号Vは、第2の高周波電源装置120に送られる。
なお、方向性結合器150は、負荷で反射された反射波電圧を検出する機能も有するが、この例では必要ないので省略している。
第1の高周波電源装置110には、例えば、進行波電力を設定値に制御するために、方向性結合器を設けて進行波電圧VFを検出することがある。その場合は、第1の高周波電源装置110内の方向性結合器から出力される進行波検出信号Vを高周波電源装置120に送ってもよい(図1の第1の高周波電源装置110から第2の高周波電源装置120に向かう点線の矢印参照)。
第2の高周波電源装置120は、第1の高周波電源装置110の出力周波数と同じ周波数を有する高周波信号を進行波電力出力部4(図2参照)で増幅し、無線周波数帯域の出力周波数を有する進行波電力PFを出力して負荷となるプラズマ処理装置130に供給するための装置である。第2の高周波電源装置120から出力された進行波電力PFは、伝送線路142を介してプラズマ処理装置130に供給される。
第1の高周波電源装置110及び第2の高周波電源装置120から出力された進行波電力は、負荷となるプラズマ処理装置130内の上側の電極131の2箇所に供給される。この図1では、上側の電極131の2箇所に高周波電力を供給する例を示したが、例えば、図7に示したように、電極131及び電極132のぞれぞれに進行波電力を供給することも可能である。
負荷となるプラズマ処理装置130は、加工部を備え、その加工部の内部に搬入したウエハ、液晶基板等の被加工物を加工(エッチング、CVD等)するための装置である。なお、加工部には、電極(図7及び図8参照)が設けられている。この加工部にプラズマ放電用ガスが導入され、電極に高周波電源装置110から出力された進行波電力PFが供給されると、放電が生じてプラズマが発生する。プラズマ処理装置130は、このプラズマを利用して被加工物を加工している。
図2は、第2の高周波電源装置120の構成例である。高周波電源装置120は、図2に示すように、フィルタ1、周波数情報検出部2、高周波信号発生器3、進行波電力出力部4、ローパスフィルタ5、方向性結合器6、進行波電力演算部7、出力設定部8及び出力制御部9を備えている。
なお、周波数情報検出部2は周波数情報検出手段の一例であり、高周波信号発生器3は高周波信号発生手段の一例であり、進行波電力出力部4は進行波電力出力手段の一例であり、方向性結合器6は電気情報検出手段の一例であり、進行波電力演算部7は進行波電力値演算手段の一例であり、出力設定部8は出力設定手段の一例であり、出力制御部9は出力電力制御手段の一例である。
フィルタ1は、ローパスフィルタ又はバンドバスであり、方向性結合器150から出力される進行波検出信号Vから高調波成分を除去し、基本周波数成分を通過させる。これにより、フィルタ1から出力される信号は正弦波信号となり、周波数情報検出部2へ送られる。本明細書では、フィルタ1から出力される信号を周波数情報検出部2への入力信号Vinとする。
なお、入力信号Vinは、アナログの電圧信号であるので、出力周波数をf、時間をt、位相オフセットをθ、角周波数をω(=2π・f)とすると、入力信号Vinは、式(1)のように表すことができる。なお、ここでは、正弦波信号の振幅を「1」としている。
in=sin(2π・f・t+θ)
=sin(ω・t+θ) ・・・(1)
また、方向性結合器150から出力される進行波検出信号Vに高調波成分が含まれていない場合や高調波成分の割合が非常に小さい場合は、フィルタ1を省略することも可能である。この場合は、方向性結合器150から出力される進行波検出信号Vを入力信号Vinとして周波数情報検出部2に送ればよい。
また、フィルタ1の後段には、後述するA/Dコンバータ21(図3参照)の入力範囲に適するように信号のレベルを変換するレベル変換回路を設けてもよいが、この図1では省略している。
フィルタ1から出力された入力信号Vinは、周波数情報検出部2に入力される。周波数情報検出部2では、後述するように入力信号Vinの周波数移動平均値情報Fave[t]を出力する。出力された周波数移動平均値情報Fave[t]は、高周波信号発生器3に送られる。
高周波信号発生器3は、周波数情報検出部2から出力された周波数移動平均値情報Fave[t](デジタルデータ)が示す通りの周波数を有する高周波信号を発生させて出力する機能を有する発振器である。また、高周波信号の電圧レベルを外部から与える指令値(デジタルデータ)通りにすることができる。この高周波信号発生器3には、例えば、ダイレクト・デジタル・シンセサイザー(DDS)を用いることができる。
進行波電力出力部4は、図示しない直流電源、増幅素子等を有し、高周波信号発生器3から出力される高周波信号を、直流電源から出力される直流電力を用いて増幅素子によって増幅し、無線周波数帯域の出力周波数を有する進行波電力を出力するものである。
進行波電力出力部4から出力された進行波電力は、主に高調波を除去するためのローパスフィルタ5、方向性結合器6を介して図略の負荷に供給される。なお、進行波電力出力部4の増幅素子としては、例えば、FETやトランジスタ等が用いられる。また、ローパスフィルタ5の代わりにバンドパスフィルタを用いることがある。また、ローパスフィルタ5を省略することが可能な場合もある。
また、進行波電力出力部4は、後述する出力制御部9によって出力する進行波電力の大きさが制御されるが、進行波電力出力部4の増幅方式によって制御方法が異なる。具体的には、(1)高周波信号発生器3から出力される高周波信号の電圧レベルを調整することよって進行波電力の大きさを制御する方式と、(2)図示しない直流電源から増幅素子に与える直流電圧の大きさを調整することによって進行波電力の大きさを制御する方式がある。これらの方式は周知であるので、詳細な説明は省略する。
方向性結合器6は、進行波電力出力部4と負荷となるプラズマ処理装置130との間に挿入されて、第2の高周波電源装置120からプラズマ処理装置130に向かう進行波電圧VFを検出し、その検出信号を進行波検出信号Vf2として出力する。この進行波検出信号Vf2には、進行波電力出力部4から出力される進行波電力の情報が含まれる。なお、負荷で反射された反射波電圧を検出する機能も有するが、この例では必要ないので省略している。
進行波電力演算部7は、進行波検出信号Vf2に基づいて進行波電力検出値Pf2を演算する。なお、方向性結合器6と進行波電力演算部7との間に、主に高調波を除去するためのローパスフィルタ又はバンドパスフィルタを用いることがあるが、この図2では省略している。
出力設定部8は、進行波電力出力部4から出力させる進行波電力の設定値である出力設定値PFsetを設定する。設定された出力設定値PFsetは、出力制御部9に送られる。なお、出力設定値PFsetは、外部の装置から入力してもよいし、変更も可能である。
出力制御部9は、内部に補償器91を有している。また、出力制御部9には、出力設定値PFset及び進行波電力検出値Pf2が入力される。そして、出力設定値PFsetから進行波電力検出値Pf2を減算したもの(出力設定値PFsetと進行波電力検出値Pf2との差分)が補償器91に入力される。
補償器91は、出力設定値PFsetと進行波電力検出値Pfとの差分に基づいて、進行波電力検出値Pf2と出力設定値PFsetとを等しくするための出力制御信号Pcntを高周波信号発生器3又は進行波電力出力部4に送る。
すなわち、上記のように、進行波電力出力部4の増幅方式には2種類あるが、このうち、(1)の高周波信号発生器3から出力される高周波信号の電圧レベルを調整することよって進行波電力の大きさを制御する方式の場合は、出力制御信号Pcntを高周波信号発生器3に送る。この場合、出力制御信号Pcntが指令値となるので、高周波信号発生器3では、高周波信号の電圧レベルを出力制御信号Pcntが示す通りにすることができる。これにより、進行波電力検出値Pf2が、出力設定値PFsetと等しくなるように制御される。
また、(2)の図示しない直流電源から増幅素子に与えられる直流電圧の大きさを調整することによって進行波電力の大きさを制御する方式の場合は、出力制御信号Pcntを進行波電力出力部4に送る(図2の出力制御部9から進行波電力出力部4に向かう点線の矢印参照)。この場合、進行波電力出力部4では、出力制御信号Pcntに基づいて直流電源から増幅素子に与える直流電圧の大きさを調整するので、進行波電力検出値Pf2が、出力設定値PFsetと等しくなるように制御される。なお、(2)の増幅方式の場合、高周波信号発生器3は所定の電圧レベルで高周波信号を出力すればよい。
図3は、周波数情報検出部2の構成例である。周波数情報検出部2は、図3に示すように、A/Dコンバータ21、余弦値推定部22、位相推定部23、位相変位量演算部24、周波数推定部25及び移動平均部26を備えている。
A/Dコンバータ21は、フィルタ1から出力されるアナログの入力信号Vinを予め定めたサンプリング周期(サンプリング周波数fの逆数:1/f)でデジタル信号に変換する。A/D変換されたサンプリングデータは、時刻[t]における入力信号Vinの瞬時値Vin[t]として順次出力される。これにより、交流のアナログ信号波形が、複数のサンプリングデータで構成されるデジタル信号波形に変換される。なお、フィルタ1から出力される入力信号Vinが正弦波信号であれば、A/Dコンバータ21から出力されるデジタル信号波形も正弦波信号となる。
ここで、入力信号Vinの周波数をfin、サンプリング周波数をf、位相オフセットをθ’、相対角周波数をωin=2π・(fin/f)とすると、時刻[t]における入力信号Vinの瞬時値Vin[t]は、式(2)のように表すことができる。なお、ここでは、正弦波信号の振幅を「1」としている。また時間データ「t」はサンプリング周期毎にインクリメントされる変数である。
in[t]=sin(2π・(fin/f)[t]+θ’)
=sin(ωin[t]+θ’) ・・・・・(2)
余弦値推定部22は、時刻[t]における入力信号Vinの瞬時値Vin[t]を微分した余弦値「cos(ωin[t]+θ’)」の推定値を、時刻[t−1]における入力信号Vinの瞬時値Vin[t−1]、時刻[t+1]における入力信号Vinの瞬時値Vin[t+1]及び既知の値を用いて演算する。推定した余弦値「cos(ωin[t]+θ’)」は位相推定部23に送られる。以下、具体的に説明する。
「α[t]=ωin[t]+θ’=2π・(fin/f)[t]+θ’」とすると、時刻[t]における余弦値(cos(α[t]))は、式(3)で表すことができる。
cos(α[t])
={(2sin(ωin[t])・cos(α[t])}/(2sin(ωin[t]))
={sin(α[t]+ωin[t])−sin(α[t]−ωin[t])}/(2sin(ωin[t]))
={sin(2ωin[t]+θ’)−sin(θ’)}/(2sin(ωin[t])) ・・・(3)
式(2)を参照すると、時刻[t]における入力信号Vinの瞬時値Vin[t]は「sin(ωin[t]+θ’)」であるので、入力信号Vinの周波数finが変化しなければ、サンプリング周期(1/f)毎の相対角周波数ωinの変位量は「ωin[t]」で一定である。したがって、式(3)の分子は、時刻[t+1]における入力信号Vinの瞬時値Vin[t+1]から、時刻[t−1]における入力信号Vinの瞬時値Vin[t−1]を減算することを表している。
また、式(3)の分母の「sin(ωin[t])」は、時刻[t]における入力信号Vinの瞬時値Vin[t]から位相オフセットθ’を省略したものとなっている。
したがって、時刻[t]における余弦値(cos(α[t]))は、時刻[t−1]、[t]及び[t+1]における3つの入力信号Vinの瞬時値Vin[t−1]、Vin[t]及びVin[t+1]を用いて推定することができる。
ただし、上記のように、「sin(ωin[t])」は、時刻[t]における入力信号Vinの瞬時値Vin[t]から位相オフセットθ’を省略したものとなっているので、式(3)の分母には誤差が生じる。ここで、正弦関数の値(sinの値)は、0を中心として±1の範囲で変化するものであるから、誤差は正になることもあれば負になることもある。
後述するように、時刻[t]における余弦値(cos(α[t]))を推定した後、位相α[t]を演算し、さらに位相α[t]のサンプリング周期毎の位相変位量Δα[t]に基づいて入力信号Vinの周波数の推定値fest[t]又は角周波数の推定値ωest[t]を演算する。その後、演算した周波数の推定値fest[t]又は角周波数の推定値ωest[t]の移動平均値を演算するので、式(3)の分母の誤差は、殆ど相殺される。
そこで、もともと誤差のある式(3)の分母を構成する入力信号Vinの周波数finを、式(4)のように、設定周波数fsetに置き換えても殆ど影響はない。ここで、設定周波数fsetとは、入力信号Vinの設定周波数であるので、誤差も小さい。例えば、図1の例では、発振器100から出力される高周波信号の周波数である。この設定周波数fsetは、予め分かっているので、例えば余弦値推定部22に入力しておけばよい。もちろん、設定角周波数ωset(=2π・fin)を用いてもよい。
2sin(ωin[t])=2sin(2π・(fin/f)[t])
→ 2sin(2π・(fset/f)[t]) ・・・(4)
ここで、式(4)を構成する各要素は、全て既知の値である。そのため、「1/{2sin(2π・(fset/f)[t])}」を定数Kで表すと、式(3)は式(5)のように変形できる。したがって、本来であれば、時刻[t]における余弦値(cos(α[t]))を推定する際には、式(3)を用いる必要があるので複雑な演算が必要であるが、式(5)を用いることによって、演算式を簡略化でき、演算負荷を低減できる。
cos(α[t])=K・{sin(2ωin[t]+θ’)−sin(θ’)}
=K・{Vin[t+1]−Vin[t−1]} ・・・(5)
上記のように、余弦値推定部22は、A/Dコンバータ21によってデジタル信号となった複数の入力信号Vinのデータを用いて時刻[t]における余弦値(cos(α[t]))を演算する。そのため、余弦値推定部22は図示しないメモリを有し、そのメモリにA/Dコンバータ21から出力された入力信号Vinの瞬時値Vin[t]を順次記憶していく。
なお、上記のように、余弦値推定部22では、時刻[t−1]における入力信号Vinの瞬時値Vin[t−1]と、時刻[t+1]における入力信号Vinの瞬時値Vin[t+1]とを用いるが、時刻[t]における入力信号Vinの瞬時値Vin[t]を用いない。しかし、後述するように位相推定部23で行う演算には時刻[t]における入力信号Vinの瞬時値Vin[t]を用いるので、メモリには、少なくとも瞬時値Vin[t−1]、瞬時値Vin[t]及び瞬時値Vin[t+1]の連続する3つのデータを記憶しておく。
また、上記の例では、時刻[t+1]における入力信号Vinの瞬時値Vin[t+1]が余弦値推定部22に入力された後に、時刻[t]における余弦値(cos(α[t]))を演算することができる。
位相推定部23は、時刻[t]における入力信号Vinの瞬時値Vin[t]を正弦要素(sin要素)とし、時刻[t]における余弦値(cos(α[t]))を余弦要素(cos要素)として、式(6)に示すように、逆正接関数(tan−1)を用いて時刻[t]における余弦値(cos(α[t]))の位相α[t]を演算する。この位相α[t]は、±π[単位:rad]の範囲で演算される。演算された位相α[t]は、位相変位量演算部24に送られる。
α[t]=tan−1(Vin[t]/cosα[t]) ・・・(6)
なお、上記のように、時刻[t+1]における入力信号Vinの瞬時値Vin[t+1]が余弦値推定部22に入力された後に、時刻[t]における余弦値(cos(α[t]))が演算されるので、位相α[t]も、時刻[t+1]における入力信号Vinの瞬時値Vin[t+1]が余弦値推定部22に入力された後に演算される。また、位相α[t]の演算に必要な時刻[t]における入力信号Vinの瞬時値Vin[t]は、余弦値推定部22に設けたメモリから読み出せばよい。
位相変位量演算部24は、位相推定部23で演算された時刻[t−1]における位相α[t−1]及び時刻[t]における位相α[t]に基づいて、時刻[t]における位相変位量Δα[t]を演算する。演算された位相変位量Δα[t]は、周波数推定部25に送られる。
ここで、位相変位量演算部24は、時刻[t−1]から時刻[t]のサンプリング周期の間に生じた位相変位量Δα[t]を演算するのであるが、位相推定部23から出力される時刻[t]における余弦値(cos(α[t]))の位相α[t]が、上記のように±π[単位:rad]の範囲で演算されるため、{「α[t]−α[t−1]}が正の場合は、位相変位量Δα[t]を式(7)を用いて演算し、{「α[t]−α[t−1]}が負の場合は、位相変位量Δα[t]を式(8)を用いて演算する。
Δα[t]=α[t]−α[t−1] ・・・(7)
Δα[t]=(α[t]−α[t−1])+2π ・・・(8)
なお、上記のように、位相変位量演算部24は、位相推定部23によって演算された時刻[t−1]における位相α[t−1]及び時刻[t]における位相α[t]を用いて時刻[t]における位相変位量Δα[t]を演算するので、位相変位量演算部24は、図示しないメモリを有し、そのメモリに位相推定部23から出力された位相α[t]を順次記憶していく。このメモリには、少なくとも時刻[t−1]における位相α[t−1]及び時刻[t]における位相α[t]を記憶しておく。
また、上記のように、時刻[t+1]における入力信号Vinの瞬時値Vin[t+1]が余弦値推定部22に入力された後に、時刻[t]における位相α[t]が演算されるので、位相変位量Δα[t]も、時刻[t+1]における入力信号Vinの瞬時値Vin[t+1]が余弦値推定部22に入力された後に演算される。
周波数推定部25は、位相変位量演算部24で演算された時刻[t]における位相変位量Δα[t]に基づいて、時刻[t]における入力信号Vinの角周波数の推定値ωest[t]又は周波数の推定値fest[t]を演算する。演算された入力信号Vinの角周波数の推定値ωest[t]又は周波数の推定値fest[t]は、移動平均部26に送られる。
ここで、位相変位量Δα[t]は、サンプリング周期の間に生じた位相変位量であるから、式(9)に示すように、位相変位量Δα[t]にサンプリング周波数fを乗算すると、1秒間に生じる位相変位量を求めることができる。すなわち、時刻[t]における入力信号Vinの角周波数の推定値ωest[t][単位:rad/s]を演算することができる。また、式(10)に示すように、時刻[t]における位相変位量Δα[t]にサンプリング周波数fを乗算するとともに「2π」で除算することにより、時刻[t]における周波数の推定値fest[t][単位:Hz]を演算することができる。
ωest[t]=Δα・f ・・・(9)
est[t]=Δα・f/(2π) ・・・(10)
また、角周波数の推定値ωest[t]と設定角周波数ωsetとの差角周波数の推定値ωdif[t]は、式(11)のように演算できる。なお、設定角周波数ωsetは、「2π・fset」である。また周波数の推定値fest[t]と設定周波数fsetとの差周波数の推定値fdif[t]は、式(12)のように演算できる。そのため、周波数推定部25は、差角周波数の推定値ωdif[t]、差周波数の推定値fdif[t]を出力することもできる。この場合、例えば、周波数推定部25に設定周波数fsetを入力すればよい。もちろん、周波数推定部25に設定角周波数ωsetを入力してもよい。また設定周波数fsetから設定角周波数ωsetを演算してもよいし、その逆に、設定角周波数ωsetから設定周波数fsetを演算してもよい。
ωdif[t] =ωest[t]−ωset[t] ・・・(11)
dif[t] =fest[t]−fset[t] ・・・(12)
なお、本明細書では、入力信号Vinの角周波数の推定値ωest[t]、周波数の推定値fest[t]、差角周波数の推定値ωdif[t]及び差周波数の推定値fdif[t]を総称して時刻[t]における入力信号Vinの「周波数推定値情報Fest[t]」という。
また、入力信号Vinの角周波数の推定値ωest[t]、周波数の推定値fest[t]、差角周波数の推定値ωdif[t]及び差周波数の推定値fdif[t]は、いずれか1つを出力すればよいが、複数を出力するようにしてもよい。
なお、上記のように、時刻[t]における位相変位量Δα[t]は、時刻[t+1]における入力信号Vinの瞬時値Vin[t+1]が余弦値推定部22に入力された後に演算されるので、時刻[t]における入力信号Vinの周波数推定値情報Fest[t]も、時刻[t+1]における入力信号Vinの瞬時値Vin[t+1]が余弦値推定部22に入力された後に演算される。
移動平均部26は、周波数推定部25から出力された時刻[t]における入力信号Vinの周波数推定値情報Fest[t]の移動平均値を演算する。移動平均値は、予め定めたデータ数を用いて演算される。
なお、上記のように、移動平均部26は、周波数推定部25から出力された時刻[t]における入力信号Vinの周波数推定値情報Fest[t]に基づいて、予め定めたデータ数の移動平均値を演算するので、移動平均部26は、図示しないメモリを有し、そのメモリに周波数推定部25から出力された周波数推定値情報Fest[t]を順次記憶していく。このメモリには、少なくとも移動平均値の演算に必要な予め定めた数のデータを記憶しておく。
また、上記のように、時刻[t+1]における入力信号Vinの瞬時値Vin[t+1]が余弦値推定部22に入力された後に、時刻[t]における入力信号Vinの周波数推定値情報Fest[t]が演算されるので、角周波数の移動平均値ωave[t]、周波数の移動平均値fave[t]も、時刻[t+1]における入力信号Vinの瞬時値Vin[t+1]が余弦値推定部22に入力された後に演算される。
また、データのサンプリングを開始した直後は、移動平均値を演算するために必要な
予め定めた数のデータがメモリに保存されていない。そのため、予め定めた数のデータがメモリに保存されていない間は、予め定めた数よりも少ないデータを用いて移動平均値を演算してもよい。または、予め定めた数のデータがメモリに保存された後に、移動平均値を演算してもよい。どのように移動平均値を演算するかは、予め定めておけばよい。
また、移動平均部26は、差角周波数の推定値ωdif[t]の移動平均値ωdif_ave[t]又は差周波数の推定値fdif[t]の移動平均値fdif_ave[t]を出力することもできる。
また、本明細書では、時刻[t]における角周波数の推定値ωest[t]の移動平均値ωave[t]、周波数の推定値fest[t]の移動平均値fave[t]、差角周波数の推定値ωdif[t]の移動平均値ωdif_ave[t]及び差周波数の推定値fdif[t]の移動平均値fdif_ave[t]を総称して、時刻[t]における入力信号Vinの「周波数移動平均値情報Fave[t]」という。
また、角周波数の推定値ωest[t]の移動平均値ωave[t]、周波数の推定値fest[t]の移動平均値fave[t]、差角周波数の推定値ωdif[t]の移動平均値ωdif_ave[t]及び差周波数の推定値fdif[t]の移動平均値fdif_ave[t]は、いずれか1つを出力すればよいが、複数を出力するようにしてもよい。
なお、差角周波数の推定値ωdif[t]の移動平均値ωdif_ave[t]を演算した場合は、移動平均値ωdif_ave[t]に設定角周波数ωsetを加算すれば、時刻[t]における角周波数の推定値ωest[t]と同等の値になる。また、差周波数の推定値fdif[t]の移動平均値fdif_ave[t]を演算した場合は、移動平均値fdif_ave[t]に設定周波数fsetを加算すれば、時刻[t]における周波数の推定値fest[t]と同等の値になる。そのため、差角周波数の推定値ωdif[t]の移動平均値ωdif_ave[t]、又は、差周波数の推定値fdif[t]の移動平均値fdif_ave[t]を用いることもできる。
上記のようにして求めた入力信号Vinの周波数移動平均値情報Fave[t]は、図1に示した高周波信号発生器3に送られ、第2の高周波電源装置120の出力周波数を第1の高周波電源装置110の出力周波数に合わせるために用いることができる。
なお、移動平均部26から出力される入力信号Vinの周波数移動平均値情報Fave[t]をデジタルデータとするとともに、上記のように高周波信号発生器3をデジタルデータである周波数移動平均値情報Fave[t]が示す周波数を有する高周波信号を発生できるように構成しておく。
<移動平均値を演算する理由>
上記のように、時刻[t]における余弦値(cos(α[t]))には、誤差が含まれているので、位相α[t]にも誤差が含まれる。もちろん、時刻[t−1]における余弦値(cos(α)[t−1])、位相α[t−1]にも誤差が含まれる。その結果、位相変位量Δα[t]にも誤差が含まれる。そのため、時刻[t]における入力信号Vinの周波数推定値情報Fest[t]にも誤差が含まれる。
すなわち、時刻[t]における入力信号Vinの周波数推定値情報Fest[t]に含まれる誤差は、時刻[t]における余弦値(cos(α[t]))に起因する。
この時刻[t]における余弦値(cos(α[t]))の誤差は、上記のように正になることもあれば負になることもあるので、時刻[t]における入力信号Vinの周波数推定値情報Fest[t]の誤差も正になることもあれば負になることもある。そこで、移動平均部26によって、複数のデータの移動平均を行えば、誤差が相殺するので、誤差を小さくし、精度のよい周波数情報を得ることができる。
したがって、時刻[t]における入力信号Vinの瞬時値Vin[t]を微分した余弦値(cos(α[t]))」を推定する際に、設定周波数fsetを用い、式(5)の一部を定数とすることで、周波数情報を得るための演算負荷を低減させるとともに、精度のよい周波数情報を得ることができる。
<シミュレーション結果>
図4は、入力信号Vinの周波数finが設定周波数fsetからずれていると想定した場合に、移動平均部26から出力される差周波数の推定値fdif[t]の移動平均値fdif_ave[t]のシミュレーション結果である。図4(a)は、入力信号Vinの差周波数の推定値fdif[t]のシミュレーション結果であり、図4(b)は、入力信号Vinの差周波数の推定値fdif[t]の移動平均値fdif_ave[t]のシミュレーション結果であり、図4(c)は、図4(b)の一部拡大図である。また、図4(a)及び図4(b)は、サンプリング開始後、約150〜160μs間のデータであり、図4(c)は、サンプリング開始後、約159〜160μs間のデータである。
なお、シミュレーション条件は次のとおりである。
(1)サンプリング周波数f :50MHz
(2)設定周波数fset :13.56MHz
(3)入力信号Vinの周波数fin:13.563MHz
(設定周波数fsetと3,000Hzだけずれていると想定)
(4)移動平均値の演算に用いるデータ数:500個(10μsの移動平均値)
図5は、入力信号Vinの周波数finが設定周波数fsetからずれていると想定した場合に、移動平均部26から出力される差周波数の推定値fdif[t]の移動平均値fdif_ave[t]の他のシミュレーション結果である。図5(a)は、入力信号Vinの差周波数の推定値fdif[t]のシミュレーション結果であり、図5(b)は、入力信号Vinの差周波数の推定値fdif[t]の移動平均値fdif_ave[t]のシミュレーション結果であり、図5(c)は、図5(b)の一部拡大図である。
なお、この図5は、入力信号Vinの周波数finが13.5603MHz(設定周波数fsetと300Hzだけずれていると想定)であることを除き、図4と同じ条件でのシミュレーション結果である。
図4(a)のように、入力信号Vinの周波数が設定周波数fset(13.56MHz)に対して3,000Hzずれていると想定した場合、入力信号Vinの差周波数の推定値fdif[t]は、検出すべき周波数(3,000Hz)に対して約±400Hzの範囲でばらついているが、図4(b)及び図4(c)に示すように、差周波数の推定値fdif[t]の移動平均値fdif_ave[t]は、検出すべき周波数(3,000Hz)に対して約±0.6Hzの範囲に収まっていることが分かる。
このように、入力信号Vinの周波数が設定周波数fsetに対して大幅にずれている場合であっても、移動平均部26から出力される差周波数の推定値fdif[t]の移動平均値fdif_ave[t]は、検出すべき周波数に対して誤差が小さい。
また、図5(a)のように、入力信号Vinの周波数finが設定周波数fset(13.56MHz)に対して300Hzずれていると想定した場合、入力信号Vinの差周波数の推定値fdif[t]は、検出すべき周波数(300Hz)に対して約±40Hzの範囲でばらついているが、図5(b)及び図5(c)に示すように、差周波数の推定値fdif[t]の移動平均値fdif_ave[t]は、検出すべき周波数(300Hz)に対して約±0.05Hzの範囲に収まっていることが分かる。したがって、精度良く入力信号Vinの周波数を検出できていることが分かる。
そのため、第2の高周波電源装置120の出力周波数を、精度良く第1の高周波電源装置110の出力周波数に合わせるために用いることができる。
[第2実施形態]
図6は、第2実施形態の高周波電力供給システムの概略構成例である。この図6は、図9に示した高周波電力供給システムにおいて、第1の高周波電源装置110に内蔵している発振器から出力された高周波信号を第2の高周波電源装置120に入力する例を示している。すなわち、第1の高周波電源装置110に内蔵している発振器から出力された高周波信号は、図2に示したフィルタ1に入力される。この場合、フィルタ1は、発振器から出力された高周波信号から高調波成分を除去し、基本周波数成分を通過させる。これにより、フィルタ1から出力される信号は正弦波信号となり、周波数情報検出部2へ送られる。このように、第1の高周波電源装置110から第2の高周波電源装置120に送られる信号は、発振器から出力された高周波信号であってもよい。
なお、上記のように、発振器から出力された高周波信号に高調波成分が含まれていない場合や高調波成分の割合が非常に小さい場合は、フィルタ1を省略することも可能である。フィルタ1を省略する場合は、発振器から出力された高周波信号を入力信号Vinとして周波数情報検出部2に送ればよい。他は第1実施形態と同じなので説明を省略する。
なお、これまでの説明では、進行波電力を共通の負荷に供給する複数の高周波電源装置を備えた高周波電力供給システムとして、2つの高周波電源装置を用いる場合を例にして説明したが、2つの高周波電源装置に限定される訳ではなく、3つ以上の高周波電源装置を用いる高周波電力供給システムにも適用することができる。
1 フィルタ
2 周波数情報検出部
3 高周波信号発生器
4 進行波電力出力部
5 ローパスフィルタ
6 方向性結合器
7 進行波電力演算部
8 出力設定部
9 出力制御部
21 A/Dコンバータ
22 余弦値推定部
23 位相推定部
24 位相変位量演算部
25 周波数推定部
26 移動平均部
100 発振器
110 第1の高周波電源装置
120 第2の高周波電源装置
130 プラズマ処理装置(負荷)
131 電極
132 電極
133 プラズマ
141 伝送線路
142 伝送線路
150 方向性結合器

Claims (7)

  1. 進行波電力を共通の負荷に供給する複数の高周波電源装置を備えた高周波電力供給システムを構成する1つの高周波電源装置であって、
    前記複数の高周波電源装置のうちの他の1つの高周波電源装置の発振器から出力する高周波信号又はこの高周波信号と同じ周波数を有する高周波信号をアナログの正弦波信号Vinとして入力し、この正弦波信号Vinの周波数を検出し、その周波数情報を出力する周波数情報検出手段と、
    前記周波数情報検出手段から出力された周波数情報が示す周波数を有する高周波信号を発生させる高周波信号発生手段と、
    直流電源及び増幅素子を内部に有し、前記高周波信号発生手段から出力する高周波信号を、前記直流電源から出力される直流電力を用いて前記増幅素子によって増幅し、進行波電力として出力する進行波電力出力手段と、
    を備えた高周波電源装置。
  2. 前記周波数情報検出手段の前段に、高周波信号から高調波成分を除去するフィルタを更に備え、
    前記周波数情報検出手段は、前記フィルタの出力をアナログの正弦波信号Vinとして入力する請求項1に記載の高周波電源装置。
  3. 前記高周波信号発生手段に、ダイレクト・デジタル・シンセサイザー(DDS)が用いられ、
    前記高周波信号発生手段は、前記周波数情報検出手段から出力される周波数情報が示す周波数を有する高周波信号を発生させることを特徴とする請求項1又は2に記載の高周波電源装置。
  4. 前記周波数情報検出手段は、
    前記フィルタから出力されたアナログの正弦波信号Vinを、予め定めたサンプリング周期(サンプリング周波数fの逆数:1/f)でデジタル信号に変換することによって得られる時刻[t]における入力信号Vinの瞬時値Vin[t]を順次出力することにより、複数のサンプリングデータで構成される正弦波信号に変換するA/Dコンバータと、
    時刻[t]における入力信号Vinの瞬時値Vin[t]を微分した余弦値(cos(α[t]))の推定値を、時刻[t−1]における入力信号Vinの瞬時値Vin[t−1]、時刻[t+1]における入力信号Vinの瞬時値Vin[t+1]及び既知の値を用いて演算する余弦値推定部と、
    時刻[t]における入力信号Vinの瞬時値Vin[t]を正弦要素(sin要素)とし、前記余弦値推定部20で推定された時刻[t]における余弦値(cos(α[t]))を余弦要素(cos要素)として、逆正接関数(tan−1)を用いて時刻[t]における余弦値(cos(α[t]))の位相α[t]を演算する位相推定部と、
    前記位相推定部で演算された時刻[t−1]における位相α[t−1]及び時刻[t]における位相α[t]に基づいて、時刻[t]における位相変位量Δα[t]を演算する位相変位量演算部と、
    前記位相変位量演算部で演算された時刻[t]における位相変位量Δα[t]に基づいて、時刻[t]における入力信号Vinの周波数推定値情報を演算する周波数推定部と、
    前記周波数推定部で演算された時刻[t]における入力信号Vinの周波数推定値情報の移動平均値を演算する移動平均部と、
    を備えていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の高周波電源装置。
  5. 前記余弦値推定部は、入力信号Vinの設定周波数fsetを用いて演算される定数をKとしたときに、余弦値(cos(α[t]))を式(1)によって演算することを特徴とする請求項4に記載の周波数情報検出部。
    cos(α[t])=K・{Vin[t+1]−Vin[t−1]} ・・・(1)
  6. 前記定数Kを式(2)によって演算することを特徴とする請求項5に記載の周波数情報検出部。
    K=1/{2sin(2π・(fset/f)[t])} ・・・(2)
  7. 前記進行波電力出力手段と負荷との間に挿入されて、その挿入された位置における電気情報を検出し、電気情報検出信号として出力する電気情報検出手段と、
    前記電気情報検出手段で検出された電気情報検出信号に基づいて進行波電力検出値を演算する進行波電力値演算手段と、
    前記進行波電力出力手段から出力させる進行波電力の出力設定値を設定する出力設定手段と、
    前記進行波電力検出値が前記出力設定値と等しくなるように、前記高周波信号発生手段又は前記進行波電力出力手段を制御する出力電力制御手段と、
    を、更に備えた請求項1〜6のいずれかに記載の高周波電源装置。
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