JP2014199049A - 真空ポンプ - Google Patents
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- F04D29/52—Casings; Connections of working fluid for axial pumps
- F04D29/54—Fluid-guiding means, e.g. diffusers
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Abstract
Description
塑性加工により作製する方法では、板金をプレス加工して、所定の傾斜角度で円周方向に沿って配列された複数のステータ翼を内周側縁部である内周リムと外周側縁部である外周リムにより連結するように作製する(例えば、特許文献1参照)。
好ましくは、静翼部は、内周リムと外周リムとを含み、ステータ翼は、内周リムと外周リムの間に設けられ、外周リムの外周縁が外周リムからステータ翼の上面方向に所定の傾斜角度で折曲されることにより、内周リムが吸気口側に浮き上がっていることが生産コスト低減の観点から好ましい。
好ましくは、外周縁に対する内周リムの先端の浮き上がり高さsは、ステータ翼の外周側の翼高さをho、ステータ翼の内周側の翼高さをhiとした場合、(ho−hi)>sの関係を満たす。
以下、図面を参照して本発明に係る真空ポンプを、ターボ分子ポンプを一実施の形態として説明する。
(真空ポンプ全体構成)
図1はターボ分子ポンプ1の断面図であり、図2は図1における領域IIの拡大図である。
ターボ分子ポンプ1は、ケーシング部材12と、ケーシング部材12に固定されたベース13とにより形成されたポンプ容器11を備えている。
ケーシング部材12は、ほぼ円筒形状を有し、例えば、SUSにより形成され、上端部に上部フランジ21が形成されている。ケーシング部材12の上部フランジ21の内方には円形状の吸気口15が形成されている。上部フランジ21には、円周方向に沿って、ほぼ等間隔にボルト挿通用の貫通孔22が形成されている。ターボ分子ポンプ1は、上部フランジ21の貫通孔22にボルト92を挿通して、半導体製造装置等の外部装置に取り付けられる。
面に対し、所定の傾斜角度で形成されている。動翼部6の各段の間には静翼部70が配置されている。
なお、図1においては、ねじ溝部9aがねじステータ9に形成された構造として例示されているが、ねじ溝部9aをロータ下部円筒部4Bの外周面に形成してもよい。
メカニカルベアリング34、36は非常用のメカニカルベアリングであり、磁気軸受31、32が作動していない時にはメカニカルベアリング34、36によりロータシャフト5が支持される。
ケーシング部材12の下部フランジ23とベース13の上部フランジ13aとがシール部材42を介在してボルト93により固定され、ポンプ容器11が構成される。
以下、詳細に静翼部70について説明する。
図3は図1に図示された静翼部70の平面図、図4は図3におけるIV−IV線断面図
、図5(a)は図3における領域Vの拡大斜視図、(b)はステータ翼を内周側から見た図、(c)はステータ翼を外周側から見た図である。
静翼部70は、半割のリング状部材である2つの分割静翼部70A,70Bを組み合わせて構成されている。分割静翼部70A,70Bは同一形状である。各分割静翼部70A、70Bは、中央部に開口79を有し、平面視で半環状体(以下、便宜上、半円形形状とも表記する)である。分割静翼部70A,70Bは、外周リム73と、内周リム72と、外周リム73と内周リム72との間において周方向に所定の幅で放射状に延在する複数のステータ翼71とを備えている。
詳細は後述するが、この実施形態のステータ翼71は絞り加工により作製される。図4および図5に図示されるように、分割静翼部70A、70Bに形成された各ステータ翼71は、外周リム73と内周リム72との間において周方向に所定の幅で放射状に延在し、静翼部本体70Hに対して所定の翼角度で傾斜して複数の排気開口78を形成する。すなわち、ステータ翼71は、静翼部本体70Hの面上において、半径方向に直線的に延在する折り曲げ部70Rにおいて静翼部本体70Hから立ち上がって接続され、静翼部本体70Hと反対側の先端側部77側において、ステータ翼71は静翼部本体70Hから切り離されている。ステータ翼71は、先端側部77における静翼部本体70Hからの高さ、すなわち翼高さは、内周側よりも外周側において高く形成されている。
分割静翼部70A、70Bは、それぞれ、ステータ翼71の内周側端部71Siを内周リム72に接続する内周側支持部75と、ステータ翼71の外周側端部71Soを外周リム73に接続する外周側支持部76とを備えている。
内周側支持部75は、ステータ翼71の内周側端部71Siの全長に亘り形成されている。外周側支持部76は、ステータ翼71の外周側端部71Soの一部に対応して形成されている。すなわち、外周側支持部76は、ステータ翼71の静翼部本体70Hから折れ曲がる折り曲げ部70Rから先端側部77の中間まで設けられ、先端側には切欠Kが設けられている。切欠Kは、先端側部77と静翼部本体70Hとの間に設けられた排気開口78に連通している。
図2は、静翼部70の外周縁73aを、ケーシング部材12の内部上壁部21aとベース13の上部フランジ13aの上面との間で、スペーサ8を介して支持した状態を示している。各分割静翼部70A、70Bは、外周縁73aをスペーサ8により挟持されることにより、内周リム72側が、吸気口15側、換言すれば、上段側の動翼部6側に向けて浮き上がって支持されている。
iの方が外周側の翼高さh0よりも小さい。つまり、ステータ翼71の内周側の上面と上段側の動翼部6の下面との隙間diは、外周側におけるステータ翼71の上面と上段側の動翼部6の下面との隙間d0より大きい。
(ho−hi)>s
の関係を満たすようにする。この条件を満たす限り、ステータ翼71の内周側における上面と上段側の動翼部6の下面との隙間diが、外周側におけるステータ翼71の上面と上段側の動翼部6の下面との隙間d0より小さくなることは無く、動翼部6との接触を確実に防止することができる。
次に、図6〜図11を参照して、分割静翼部70A、70Bの製造方法について説明する。
分割静翼部70Aと70Bとは、同一の製造方法により作製される。ここでは、分割静翼部70Aを代表として、その製造方法を説明する。
この製造方法は、半円板プレート70Pを準備する工程と、半円板プレート70Pに放射状の切込み線81を形成する工程と、半円板プレート70Pの放射状切込み線81の最外周部に周方向に開口82を形成する工程と、ステータ翼71を絞り加工で形成する工程と、半円板プレートPの外周縁73aを折曲する工程とを備えている。
図6に図示されるように、半円板プレート70Pに複数の直線状の切込み線81を放射状に形成する。切込み線81は、プレス加工あるいはエッチング加工により形成することができる。切込み線81は、絞り加工後に先端側部77となるものである。
また、半円板プレート70Pに形成した切込み線81が先端側端部77となるように折り曲げ部70R(図6参照)から静翼部本体70Hが傾斜状に立ち上げられてステータ翼71が形成される。立ち上げられたステータ翼71の先端側部77と静翼部本体70Hとの間の空間は、排気開口78(図5参照)となる。また、ステータ翼71の外周側部に形成された切り欠きKは、排気開口78に連続して繋がって形成される。
通常、ステータ翼71の上面と上段側の動翼部6の下面との隙間doおよび静翼部本体70Hの下面と下段側の動翼部6の上面との隙間dは、0.5〜1.0mm程度である。また、ステータ翼71における外周側の翼高さhoと内周側の翼高さhiとの差(ho−hi)は1.5〜2.0mm程度である。外周縁73aの折曲角度は、ステータ翼71の内周側における浮き上がり量が、1.5〜2.0mmを超えない角度にする。
本発明による真空ポンプでは、静翼部70は、その内周側が、ロータシャフト5の軸方向上方側、換言すれば、吸気口15側に向けて浮き上がるように外周縁73aが支持されており、静翼部70は、浮き上がった状態で支持される。静翼部70に設けられたステータ翼71は、外周側の翼高さh0が内周側の翼高さhiより大きく、ステータ翼71の内周側では、吸気口15側である上段側の動翼部6との隙間diの方が、下段側の動翼部6との隙間dより大きい。ステータ翼71の内周側は、隙間diの大きい上段側の動翼部6側に変位された状態で支持されることになるので、動翼部6との接触を、確実に防止することができる。
図12は、本発明の静翼部要部における実施形態2の断面図である。
実施形態2において、実施形態1と異なる点は、下記の通りである。
分割静翼部70Aにおいて、ステータ翼71と外周リム73とを接続する外周側支持部76Aは、内周側支持部75と同様に、ステータ翼71の外周側端部71Soの全長に亘り形成されている。すなわち、実施形態1に形成されていた先端側部77を外周側支持部76から分離するための切欠きKを備えていない。
その他は、実施形態1と同様であり、対応する構成に同一の符号を付して説明を省略する。
図13は、本発明の静翼部要部における実施形態3の断面図である。
実施形態3において、実施形態1とは次の点で相違する。
分割静翼部70Aにおいて、ステータ翼71の外周側端部71Soと外周リム73とを接続する外周側支持部76、およびステータ翼71の内周側端部71Siと内周リム72とを接続する内周側支持部75を備えていない。すなわち、各ステータ翼71の内・外周側端部71Si、71Soは、それぞれ、全長に亘り、内・外周リム72、73とは分離されている。
これにより、金型を安価にし、かつ、生産効率を高くすることができる。
その他は、実施形態1と同様であり、対応する構成に同一の符号を付して説明を省略す
る。
このため、実施形態1〜3に示した静翼部70を段毎に異なるものとしてもよい。例えば、上段から下段側に向けて、順に、実施形態1、実施形態2、実施形態3の静翼部70を配列することができる。また、最上段のステータ翼71aを機械加工により作製された静翼部70としてもよい。
また、分割静翼部70A、70Bは、半割でなく、複数に分割されたものであればよい。
4 ロータ
6 動翼部
8 スペーサ
11 ポンプ容器
12 ケーシング部材
13 ベース部材
70 静翼部
70A、70B 分割静翼部
70H 静翼部本体
70P 半円板プレート
70R 折り曲げ部
71 ステータ翼
71Si 内周側端部
71So 外周側端部
72 内周リム
73 外周リム
73a 外周縁
75 内周側支持部
76 外周側支持部
77 先端側部
DI ダイ
PU パンチ
Claims (3)
- 多段に配置され、それぞれが複数のロータ翼を有する複数の動翼部と、前記動翼部の間に配置され、外周リムがスペーサ介して支持され、それぞれが複数のステータ翼を有する複数の静翼部とを有する排気部を備え、
前記複数の静翼部の少なくとも1つの静翼部では、その静翼部に設けた複数のステータ翼の内周側の翼高さが外周側の翼高さより小さく設定され、
当該静翼部は、その内周側が吸気口側に向けて浮き上がるように前記スペーサで支持されている真空ポンプ。 - 請求項1に記載の真空ポンプにおいて、
前記静翼部は、内周リムと前記外周リムとを含み、前記ステータ翼は、前記内周リムと前記外周リムの間に設けられ、
前記外周リムの外周縁が前記外周リムから前記ステータ翼の上面方向に所定の傾斜角度で折曲されることにより、前記内周リムが吸気口側に浮き上がっている真空ポンプ。 - 請求項1または2に記載の真空ポンプにおいて、
前記外周縁に対する前記内周リムの先端の浮き上がり高さsは、前記ステータ翼の外周側の翼高さをho、前記ステータ翼の内周側の翼高さをhiとした場合、
(ho−hi)>s
の関係を満たす真空ポンプ。
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