JP2014198849A - 感光性保護膜用組成物および基材の切断方法 - Google Patents

感光性保護膜用組成物および基材の切断方法 Download PDF

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広一 戸崎
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Abstract

【課題】本発明は、基材に良く密着し、切断ないし加工する工程で水溶液にさらされた際に剥離し難い耐水性を有し、切断の際の切断屑や搬送等により基材が傷つき難い硬さを有し、アルカリ水溶液で剥離可能な保護膜を形成できる感光性保護膜用組成物の提供を目的とする。【解決手段】リン酸エステル基含有(メタ)アクリレート(A)と、3官能以上の(メタ)アクリレート(B)と、光重合開始剤(C)と、特定構造の化合物(D)とを含む感光性アルカリ剥離性保護膜用組成物。【選択図】なし

Description

本発明は、基材の表面を一時的に保護する保護膜を形成可能な感光性組成物に関する。
金属板、半導体ウエハ、セラミック、ガラスおよび石英等の部材、ならびに半導体ウエハおよび回路基板等の基板を切断、加工ないし搬送する場合、これら表面の傷付きを防止するために表面保護材が広く使用されている。前記表面保護材には感圧接着シートが使用されていた。
しかし、感圧接着シートは、作業者が保護対象部材に直接貼り付けているたため、前記部材および前記基板(これらをまとめて「基材」という)の小型化・微細化が進むと、貼り付け作業が煩雑になる問題、貼り付け位置のわずかなズレが得られる製品の歩留まりや加工精度に悪影響を与える問題があった。また基材の表面に凹凸が有る場合、感圧接着シートは前記凹凸に追従しにくいので、感圧接着シートを貼り付けた基材を切断ないし加工すると、切断等の工程中に感圧接着シートが剥離する問題、または感圧接着シートを剥離した後の基材表面に感圧接着シートに由来する汚染が残留する問題があった。一方、基材の最終形状に合わせた金型を準備し、事前に感圧接着シートを最終形状に加工しておくこともできるが、設計変更が多い電子部品では、新規に多数の金型を準備する必要があるため生産コストの面から現実的ではない。
これらの問題を解決するために特許文献1および特許文献2では、アルカリ水溶液で除去可能な感光性組成物を使用した保護膜が開示されている。また、特許文献3では、温水で除去可能な感光性組成物を使用した保護膜が開示されている。
特開平1−234477号公報 特開平7−331216号公報 特開2012−67314号公報
しかし、特許文献1の組成物を使用して形成した保護膜は、基材を切断や加工する際の加工用水溶液に長時間さられると部材から剥離する問題、及び保護膜の表面強度が低いため切断や搬送の際、基材が傷つきやすい問題があった。また特許文献2の組成物を使用して形成した保護膜も前記同様に表面強度が低い問題があった。また特許文献3の組成物を使用して形成した保護膜は、温水剥離性があるため加工用水溶液に長時間さられると基材から剥離する問題、および保護膜の表面強度が低い問題があった。
本発明は、基材に良く密着し、切断ないし加工する工程で水溶液にさらされた際に剥離し難い耐水性を有し、切断の際の切断屑や搬送等により基材が傷つき難い硬さを有し、アルカリ水溶液で剥離可能な保護膜を形成できる感光性保護膜用組成物および基材の切断方法の提供を目的とする。
本発明の感光性保護膜用組成物は、リン酸エステル基含有(メタ)アクリレート(A)と、3官能以上の(メタ)アクリレート(B)と、光重合開始剤(C)と、下記一般式(1)で表される化合物(D)とを含む。
一般式(1)
Figure 2014198849
(式中、Xは、水酸基もしくはカルボキシル基を表す。R1〜R4はそれぞれ、水素原子、直鎖または分鎖アルキル基、アルケニル基、アルコキシ基、および、ハロゲン原子の中から選ばれる基を表す。)
上記の本発明によれば、リン酸エステル基含有(メタ)アクリレート(A)および一般式(1)で表される化合物(D)を含むことで感光性保護膜用組成物から形成した保護膜は、基材に対して密着性が良好であるため、切断や加工の際に使用する水溶液に長時間さらされた時に基材から剥がれにくい。また、前記保護膜は、硬度が向上したため、切断の際の切断屑や搬送等により基材が傷付き難くなった。
本発明により、基材に良く密着し、切断ないし加工する工程で水溶液にさらされた際に剥離し難い耐水性を有し、切断の際の切断屑や搬送等により基材が傷つき難い硬さを有し、アルカリ水溶液で剥離可能な保護膜を形成できる感光性保護膜用組成物および基材の切断方法の提供できる。
本明細書で使用する用語を説明する。(メタ)アクリレートは、アクリレートおよびメタクリレートを含む、重量平均分子量が5000以下の光反応性化合物である。また、樹脂は、アクリロイル基およびメタクリロイル基を有さない重量平均分子量が1000以上の化合物である。(メタ)アクリロイル基とは、アクリロイル基およびメタクリロイル基を含む。
本発明の感光性保護膜用組成物は、リン酸エステル基含有(メタ)アクリレート(A)と、3官能以上の(メタ)アクリレート(B)と、光重合開始剤(C)と、下記一般式(1)で表される化合物(D)とを含む。
一般式(1)
Figure 2014198849
(式中、Xは、水酸基もしくはカルボキシル基を表す。R1〜R4はそれぞれ、水素原子、直鎖または分鎖アルキル基、アルケニル基、アルコキシ基、および、ハロゲン原子の中から選ばれる基を表す。)
本発明の感光性保護膜用組成物は、基材を切断等の加工行う工程で、基材の表面を保護するための保護膜を形成し、工程終了後は、アルカリ水溶液で剥離することができる。
本発明の感光性保護膜用組成物は、リン酸エステル基含有(メタ)アクリレート(A)を含むことで保護膜と基材の密着性が向上する。リン酸エステル基含有(メタ)アクリレート(A)は、(メタ)アクリロイル基およびリン酸エステル基を有する公知の化合物を使用できるが、本発明では下記一般式(2)で表される化合物が好ましい。一般式(2)で表される化合物は、一例を挙げるとリン酸と水酸基を有する(メタ)アクリレート化合物とを脱水縮合して合成することができる。前記合成の際、合成の過程でリン酸に対しε―カプロラクトン等を反応させることができる。
一般式(2)
Figure 2014198849
(式中、R1は水素またはメチル基を表し、R2は直鎖または分鎖の炭素数1〜4のアルキレン基を表す。aは1または2の整数であり、nは0〜3の整数である。)
前記一般式(2)で表される化合物は、例えば2−アクリロイルオキシエチルアシッドフォスフェート、2−メタクリロイロキシエチルアシッドフォスフェート、ビス[2−(アクリロイオキシ)エチル]フォスフェート、ビス[2−(メタクリロイオキシ)エチル]フォスフェート、カプロラクトン変性ビス[2−(アクリロイオキシエチル)]フォスフェート、カプロラクトン変性ビス[2−(メタクリロイオキシエチル)]フォスフェート、カプロラクトン変性[2−(メタクリロイオキシエチル)]アシッドフォスフェート、カプロラクトン変性ビス[2−(メタクリロイオキシメチル)]フォスフェート、カプロラクトン変性ビス[2−(メタクリロイオキシプロピル)]フォスフェート、およびカプロラクトン変性ビス[2−(メタクリロイオキシブチル)]フォスフェート等が挙げられる。
リン酸エステル基含有(メタ)アクリレート(A)は、単独または2種以上を併用できる。
リン酸エステル基含有(メタ)アクリレートは、(メタ)アクリレート、樹脂および光重合開始剤の合計100重量%のうち1〜25重量%を含むことが好ましく、2〜15重量%を含むことがより好ましい。1〜25重量%を含むことで密着性がより向上し、またアルカリ水溶液による保護膜の除去(以下、アルカリ剥離性という)が容易になる。
本発明において3官能以上の(メタ)アクリレート(B)は、1分子中に3つ以上の(メタ)アクリロイル基を有する化合物である。具体的には、例えば、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、グリセロールトリ(メタ)アクリレート、トリス((メタ)アクリロイルオキシエチル)イソシアヌレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレートとコハク酸無水物の反応生成物、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ジグリセリンテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、シリコーンヘキサ(メタ)アクリレート、およびトリペンタエリスリトールオクタ(メタ)アクリレート、ならびにこれらをエチレンオキシド(EOという)、プロピレンオキシド(POという)、ε―カプロラクトン、エピクロルヒドリン(ECHという)等により変性した変性物;、エポキシ(メタ)アクリレート、ポリエステル(メタ)アクリレート;、アクリル樹脂の側鎖の官能基に(メタ)アクリロイル基を有する化合物を付加させたポリアクリル(メタ)アクリレート、活性水素を有する多官能(メタ)アクリレートとポリイソシアネートを反応させて得たウレタン(メタ)アクリレート等が挙げられる。
3官能以上の(メタ)アクリレート(B)は、単独または2種以上を併用できる。
3官能以上の(メタ)アクリレート(B)は、((メタ)アクリレート、樹脂および光重合開始剤の合計100重量%のうち5〜40重量%を含むことが好ましく、8〜30重量%を含むことがより好ましい。5〜40重量%を含むことで硬さおよび感光性がより向上する。
本発明において光重合開始剤(C)は、光ラジカル重合開始剤である。光重合開始剤(C)は、例えば2,2−ジエトキシアセトフェノン、2,2−ジメトキシー2−フェニルアセトフェノン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、1−〔4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル〕−2−ヒドロキシー2−メチル−1−プロパン−1−オン、2−ヒドロキシ−1−{4−〔4−(2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオニル)ベンジル〕フェニル}−2−メチルプロパン−1−オン、2−メチル−1−(4−メチルチオフェニル)−2−モルフォリノプロパン1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1、2−(ジメチルアミノ)−2−〔(4−メチルフェニル)メチル〕−1−〔4−(4−モルホリニル)フェニル〕−1−ブタノン等のアルキルフェノン系化合物;メチルベンゾイルフォルメート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルモノベンゾイルフォルメート、ジエチレングリコールジベンゾイルフォルメート等のベンゾイル蟻酸エステル;2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキシド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フェニルホスフィンオキシド等のアシルホスフィンオキシド系化合物;ベンゾフェノン、2−メチルベンゾフェノン、3−メチルベンゾフェノン、4−メチルベンゾフェノン、2−クロロベンゾフェノン、4−ブロモベンゾフェノン、4,4’−ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン、4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、2−カルボキシベンゾフェノン等のベンゾフェノン系化合物;ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテ等のベンゾイン系化合物;チオキサントン、2−エチルチオキサントン、2−イソプロピルチオキサントン、2−クロロチオキサントン、2,4−ジメチルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン等のチオキサントン系化合物;2−(4−メトキシフェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(4−メトキシナフチル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(4−エトキシナフチル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(4−エトキシカルボキニルナフチル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン等のハロメチル化トリアジン系化合物;2−トリクロロメチル−5−(2’−ベンゾフリル)−1,3,4−オキサジアゾール、2−トリクロロメチル−5−〔β−(2’−ベンゾフリル)ビニル〕−1,3,4−オキサジアゾール、4−オキサジアゾール、2−トリクロロメチル−5−フリル−1,3,4−オキサジアゾール等のハロメチル化オキサジアゾール系化合物;2,2’−ビス(2−クロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニル−1,2’−ビイミダゾール、2,2’−ビス(2,4−ジクロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニル−1,2’−ビイミダゾール、2,2’−ビス(2,4,6−トリクロロフェニル)−4,4’,5,5’ −テトラフェニル−1,2’−ビイミダゾール等のビイミダゾール系化合物;1,2−オクタンジオン,1−〔4−(フェニルチオ)−,2−(O−ベンゾイルオキシム)〕、エタノン,1−〔9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル〕−,1−(O−アセチルオキシム)等のオキシムエステル系化合物;ビス(η5−2,4−シクロペンタジエン−1−イル)−ビス(2,6−ジフルオロ−3−(1H−ピロール−1−イル)−フェニル)チタニウム等のチタノセン系化合物;p−ジメチルアミノ安息香酸、p−ジエチルアミノ安息香酸等の安息香酸エステル系化合物;9−フェニルアクリジン等のアクリジン系化合物;等が挙げられる。
光重合開始剤(C)は、単独または2種以上を併用できる。
光重合開始剤(C)は、(メタ)アクリレート、樹脂および光重合開始剤の合計100重量%のうち3〜20重量%を含むことが好ましく、5〜15重量%を含むことがより好ましい。3〜20重量%を含むことで優れた感光性が得られ、また硬さが得易くなる。
本発明の感光性保護膜用組成物は、一般式(1)で表される化合物(D)(以下、化合物(D)という)を含むことで形成する保護膜の耐水性が向上する。
一般式(1)
Figure 2014198849
(式中、Xは、水酸基もしくはカルボキシル基を表す。R1〜R4はそれぞれ、水素原子、直鎖または分鎖アルキル基、アルケニル基、アルコキシ基、および、ハロゲン原子の中から選ばれる基を表す。)
前記直鎖または分鎖アルキル基は、炭素および水素のみからなる飽和炭化水素基であれば良く、例えばメチル基、エチル基、ノルマルプロピル基、イソプロピル基、ノルマルブチル基、セカンダリーブチル基、ターシャリーブチル基、イソブチル基、ノルマルペンチル基、アミル基、イソアミル基、ノルマルヘキシル基、ノルマルヘプチル基、オクチル基、イソオクチル基、ノニル基、イソノニル基、デシル基、イソデシル基、ラウリル基、セチル基、ステアリル基、およびイソステアリル基等が挙げられる。
前記アルケニル基は、炭素および水素のみからなる不飽和炭化水素基であれば良く、例えばビニル基、アリル基およびプロペニル基、ならびに2−メチルビニル基、および2−エチルビニル基等のビニル基の2位が上記アルキル基で置換された基等が挙げられる。
前記アルコキシ基は、酸素原子を介して前記アルキル基が結合した基であれば良く、例えばメトキシ基、エトキシ基、ノルマルプロポキシ基、イソプロポキシ基、ノルマルブトキシ基、セカンダリーブトキシ基、ターシャリーブトキシ基、アミルオキシ基、イソアミルオキシ基、ノルマルヘプチルオキシ基、オクチルオキシ基、イソオクチルオキシ基、ノニルオキシ基、イソノニルオキシ基、デシルオキシ基、イソデシルオキシ基、ラウリルオキシ基、セチルオキシ基、ステアリルオキシ基、およびイソステアリルオキシ基等が挙げられる。
前記ハロゲン原子は、例えばフッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等が挙げられる。
前記化合物(D)は、具体的には、例えばカテコール、3−メチルカテコール、4−メチルカテコール、3,4−ジメチルカテコール、3,5−ジメチルカテコール、4,5−ジメチルカテコール、3−エチルカテコール、4−エチルカテコール、3−プロピルカテコール、4−プロピルカテコール、3−イソプロピルカテコール、4−イソプロピルカテコール、3−ブチルカテコール、4−ブチルカテコール、3−イソブチルカテコール、4−イソブチルカテコール、3−セカンダリーブチルカテコール、4−セカンダリーブチルカテコール、3−ターシャリーブチルカテコール、4−ターシャリーブチルカテコール、3−ターシャリーブチル−5−メチルカテコール、3−メチル−5−ターシャリーブチルカテコール、3−ターシャリーブチル−6−メチルカテコール、3,5−ジターシャリーブチルカテコール等のアルキルカテコール;、3−ビニルカテコール、4−ビニルカテコール、3−プロペニルカテコール、4−プロペニルカテコール等のアルケニルカテコール;、3−メトキシカテコール、4−メトキシカテコール、3−ターシャリーブチル−5−メトキシカテコール、4,6−ジターシャリーブチル−5−メトキシカテコール等のアルコキシカテコール;、3−フルオロカテコール、4−フルオロカテコール、3−クロロカテコール、4−クロロカテコール、3−ブロモカテコール、4−ブロモカテコール、3−ヨードカテコール、4−ヨードカテコール等のハロゲン化カテコール、サリチル酸、3−メチルサリチル酸、4−メチルサリチル酸、5−メチルサリチル酸、6−メチルサリチル酸、3,5−ジターシャリーブチルサリチル酸等のサリチル酸が挙げられる。
化合物(D)は、単独または2種以上を併用できる。
化合物(D)は、(メタ)アクリレート、樹脂および光重合開始剤の合計100重量%に対して0.5〜10重量%を配合することが好ましく、1〜8重量%を配合することがより好ましい。0.5〜10重量%を配合することで密着性および耐水性がより向上する。
本発明の感光性保護膜用組成物は、さらに無機フィラー(E)を含むことができる。無機フィラー(E)を含むことで感光性保護膜用組成物の印刷性、保護膜の硬さおよび密着性がより向上する。
無機フィラー(E)は、例えばタルク、カオリンクレー、マイカ、沈降性硫酸バリウム、バライト、非晶性シリカ、炭酸カルシウム、ウォラストナイト、アルミナ、ベントナイト、窒化アルミニウム、窒化ホウ素、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化鉄、ジルコニア、カーボンブラック、黒鉛、シリカバルーン等が挙げられる。これらのなかでタルク、カオリンクレー、マイカ、沈降性硫酸バリウム、非晶性シリカ、炭酸カルシウム、ウォラストナイト、アルミナ、およびベントナイトが好ましく、タルク、カオリンクレー、マイカ、およびベントナイトがより好ましい。また、無機フィラー(E)をシランカップリング剤、またはチタネートカップリング剤などで表面被覆することも好ましい。
無機フィラー(E)は、単独または2種以上を併用できる。
無機フィラー(E)は、(メタ)アクリレート、樹脂および光重合開始剤の合計100重量部に対して、5〜50部を配合することが好ましく、10〜35部を配合することがより好ましい。5〜50部を配合することで、印刷性、硬さおよび密着性がより向上する。
本発明の感光性保護膜用組成物は、さらにカルボキシル基を有する樹脂(F−1)(以下、樹脂(F−1)という)およびカルボキシル基を有する(メタ)アクリレート(F−2)(以下、(メタ)アクリレート(F−2)という)の少なくともいずれかを含むことでアルカリ剥離性をより向上できる。なお、樹脂(F−1)および(メタ)アクリレート(F−2)は、リン酸エステル基含有(メタ)アクリレート(A)および3官能以上の(メタ)アクリレート(B)以外の化合物である。
樹脂(F−1)は、例えば、アクリル樹脂、スチレンアクリル樹脂、スチレンマレイン酸樹脂、およびポリエステル樹脂等が好ましい。なおポリエステル樹脂は、その末端の水酸基を酸無水物と反応させることでカルボキシル基を有することができる。
(メタ)アクリレート(F−2)は、例えばβ−カルボキシエチル(メタ)アクリレート、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルサクシネート、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルフタレート、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルヘキサヒドロフタレート、2−(メタ)アクリロイルオキシプロピルフタレート、ポリカプロラクトン(メタ)アクリレート、およびジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレートとコハク酸無水物の反応生成物等が挙げられる。
樹脂(F−1)および(メタ)アクリレート(F−2)は、(メタ)アクリレート、樹脂および光重合開始剤の合計100重量%のうち、5〜35重量%を含むことが好ましく、10〜30重量%を含むことがより好ましい。5〜35重量%を含むことで、アルカリ水溶液による剥離性および密着性がより向上する。
本発明の感光性保護膜用組成物は、さらにカルボキシル基を有しない樹脂(G)(以下、樹脂(G)という)を含むことが好ましい。樹脂(G)を含むことで密着性、硬さ、および印刷性がより向上する。
樹脂(G)は、例えばポリスチレン樹脂、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂、ケトン・アルデヒド樹脂、セルロースエステル樹脂、ジアリルフタレート樹脂、ポリウレタン樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂等が好ましい。
樹脂(G)は、単独または2種類以上併用できる。
樹脂(G)は、(メタ)アクリレート、樹脂および光重合開始剤の合計100重量%のうち、2〜45重量%を含むことが好ましく、5〜40重量%を含むことがより好ましい。2〜45重量%を含むことで、密着性、硬さ、および印刷性がより向上する。
本発明の感光性保護膜用組成物は、さらに2官能以下の(メタ)アクリレート(H)(以下、(メタ)アクリレート(H)という)を含むことができる。2官能以下の(メタ)アクリレート(H)とは、1分子中に2個以下(メタ)アクリロイル基を有し、カルボキシル基を有さない化合物である。(メタ)アクリレート(H)を含むことで印刷性および基材への密着性がより向上する。
前記(メタ)アクリレート(H)のうち1個の(メタ)アクリレートを有する化合物は、例えばメチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、EO変性2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、トリデシル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、イソステアリル(メタ)アクリレートなどのアルキル基を有する単官能(メタ)アクリレート化合物、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレートなどのヒドロキシアルキル基を有する単官能(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、4−ターシャリーブチルシクロヘキシル(メタ)アクリレート、3,3,5−トリメチルシクロヘキシル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタジエニル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシメチルシクロヘキシル(メタ)アクリレート、アダマンチルアクリレートなどの脂環式骨格を有する単官能(メタ)アクリレート化合物、ベンジル(メタ)アクリレート、フェノールEO変性(メタ)アクリレート、ノニルフェノールEO変性(メタ)アクリレート、パラクミルフェノールEO変性(メタ)アクリレート、o―フェニルフェノールEO変性(メタ)アクリレート等の芳香族骨格を有する単官能(メタ)アクリレート化合物、エトキシエトキシエチル(メタ)アクリレート、ブトキシエトキシエチル(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート等のポリエーテル構造を有する単官能(メタ)アクリレート化合物、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、EO変性テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、環状トリメチロールプロパンホルマール(メタ)アクリレート、N−アクリロイルオキシエチルヘキサヒドロフタルイミド等のヘテロ環構造を有する単官能(メタ)アクリレート化合物、アクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、N,N−ジエチルアクリルアミド、N,N−ジメチルアミノプロピルアクリルアミド、N−イソプロピルアクリルアミド、N−ヒドロキシエチルアクリルアミド、アクリロイルモルホリン等の単官能アクリルアミド化合物、(メタ)アクリル酸、イタコン酸、桂皮酸、β−カルボキシエチル(メタ)アクリレート、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルサクシネート、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルフタレート、ポリカプロラクトン(メタ)アクリレート、等のカルボキシル基を有する単官能(メタ)アクリレート化合物等が挙げられる。
前記2官能以下の(メタ)アクリレート(H)のうち2個の(メタ)アクリレートを有する化合物は、例えば、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,3−プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,3−ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリテトラメチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールA型エポキシジ(メタ)アクリレート、EO変性ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、PO変性ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、EO/PO変性ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、EO変性ビスフェノールFジ(メタ)アクリレート、EO変性水添ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、ジアクリロイルオキシエチルヒドロキシエチルイソシアヌレート、トリシクロデカンジメタノールジ(メタ)アクリレート、シクロヘキサンジメタノールジ(メタ)アクリレート、ジオキサングリコールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、EO変性1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、PO変性1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、1,10−デカンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、EO変性ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、PO変性ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−アクリロイルオキシプロピルメタクリレート、9,9-ビス(4−アクリロイルオキシフェニル)フルオレン、9,9-ビス[4-(2−アクリロイルオキシエトキシ)フェニル]フルオレン、エポキシ(メタ)アクリレート、ポリエステル(メタ)アクリレート、およびウレタン(メタ)アクリレートが挙げられる。
(メタ)アクリレート(H)は、単独または2種以上を併用できる。
(メタ)アクリレート(H)は、(メタ)アクリレート、樹脂および光重合開始剤の合計100重量%のうち、0.01〜50重量%を含むことが好ましく、20〜45重量%を含むことがより好ましい。0.01〜50重量%を含むことで、印刷性および基材への密着性がより向上する。
本発明の感光性保護膜用組成物は、前記課題を解決できる範囲内であればさらに、顔料、染料、消泡剤、レベリング剤、界面活性剤、ワックス、酸化防止剤、重合禁止剤、連鎖移動剤、防腐剤、抗菌剤、帯電防止剤、アンチブロッキング剤、紫外線吸収剤、赤外線吸収剤、および有機フィラー等を含むことができる。これらは単独または2種類以上併用できる。
本発明の感光性保護膜用組成物は、原料を配合し攪拌混合することで製造できる。また無機フィラー(E)を配合する場合、他の原料の一部または全部と共に分散を行って分散体を得たのち、残りの他の原料と配合することで感光性保護膜用組成物を製造することも好ましい。前記分散は、ビーズミル、2本ロールミル、3本ロールミルおよび2軸押し出し機等の装置を適宜使用できる。前記攪拌混合は、ディスパー、ホモミキサー、およびプラネタリーミキサー等を適宜使用できる。なお、前記攪拌混合および前記分散において、適当な溶剤等を使用できる。
本発明の感光性保護膜用組成物の使用方法を説明する。前記感光性保護膜用組成物を基材上に印刷して得た塗膜に光照射を行い、前記塗膜が硬化することで保護膜を備えた基材(積層体ともいう)を得る。次いで、前記積層体を切断装置を使用して2つ以上の小片に切断する。さらに、前記小片についてアルカリ水溶性を使用して保護膜を剥離することで小片になった基材を得ることが出来る。なお前記切断に代えて、または切断前後に切断面を研磨等加工しても良い。上記使用方法により、切断や研磨等加工の際の切削屑との摩擦および固定治具との接触等による傷つきから基材表面を保護することができる。
また、本発明の感光性保護膜用組成物の他の使用方法は、前記同様に積層体を製造した後、積層体として搬送することで、ガラス板や金属板、無機酸化物板のような、搬送の際の摩擦や基材同士の接触により表面が傷つきやすい基材を保護することができる。搬送後は前記同様にアルカリ水溶液で保護膜を除去する。
なお保護膜は、基材の両面に形成してもよい。
前記基材は、半導体ウエハ、セラミック、ガラスおよび石英等の部材、ならびに半導体ウエハおよび回路基板等の基板等(本発明ではこれらを総称して「基材」という)が挙げられる。これらの中でも金属板、セラミック、ガラスおよび石英等の部材が好ましく、ガラスおよび石英が好ましい。なお、前記部材は、例えば蒸着法、スパッタリング法、化学気相蒸着(CVD)法、めっき法、前駆体を用いたウェットコート法等公知の手法により金属や透明導電性酸化物(酸化インジウム錫等)等の無機膜を備えていても良い。
前記保護膜の厚みは、5μm〜50μmが好ましく、10μm〜35μmがより好ましい。5μm〜50μmの厚みであれば、硬さおよび密着性が得やすい。
前記印刷は、例えばグラビア印刷、オフセット印刷、グラビアオフセット印刷、フレキソ印刷、孔版印刷、スクリーン印刷、ロータリースクリーン印刷、パッド印刷、インクジェット印刷、反転印刷、ディスペンサー塗工、コンマコート、リップコート、カーテンコート、ブレードコート、グラビアコート、キスコート、リバースコートおよびマイクログラビアコート等公知の印刷装置ないし塗工装置を使用できる。これらの装置の中でもスクリーン印刷およびディスペンサー塗工が前記保護膜の好適な厚みを得やすいため好ましい。
光照射は、紫外線または可視光を照射できる光源を備えた光照射装置を使用する。前記光照射装置は、例えば低圧水銀灯、中圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、キセノンランプ、カーボンアーク灯、メタルハライドランプ、蛍光灯、タングステンランプ、LEDランプ、アルゴンイオンレーザー、ヘリウムカドミウムレーザー、ヘリウムネオンレーザー、クリプトンイオンレーザー、各種半導体レーザー、YAGレーザー、CRT光源、ArFエキシマーレーザー、KrFエキシマーレーザーおよびF2レーザー等の光源を備えた光照射装置が挙げられる。
光の照射量は、50〜5,000mJ/cm2が好ましく、200〜4,000mJ/cm2がより好ましく、500〜3,500mJ/cm2がさらに好ましい。50〜5,000mJ/cm2照射すると所望の硬さおよび密着性が得易い。
前記アルカリ水溶液は、例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド(TMAH)等の0.1〜5重量%水溶液が挙げられる。アルカリ水溶液を使用する温度は、通常20℃〜90℃程度が好ましく、30〜55℃程度がより好ましい。アルカリ水溶液を使用した保護膜の剥離処理時間は、約5〜180秒程度であり、20〜150秒程度がより好ましい。
前記切断はダイヤモンドカッター等の公知の切断装置を使用できる。前記切断により切断前の基材を2個以上に切断する。また基材の切断面を研磨することで、平滑に加工することができる。また、切断ないし研磨の際に使用する水溶液は、金属、ガラスおよびセラミックなどを加工する際に用いることのできる水溶性切削油の水溶液であれば特に限定されないが、例えば東邦化学社製「グライトンEF−580K」、「ソルトンTC−715」等を水に対し1〜10%添加した水溶液が使用できる。
以下の実施例により本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は実施例に記載した範囲に限定されない。なお実施例において「部」は、「重量部」表す。
(製造例1)
リン酸エステル基含有メタクリレート(成分(A)、共栄社化学社製「P−2M」)60部、2−(2−フェノキシエトキシ)エトキシアクリレート(成分(H)、東亜合成社製「M−101A」)300部、ビスフェノールAジアクリレートEO変性物(成分(H)、東亜合成社製「M−211B」100部、ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート(成分(B)、東亜合成社製「アロニックスM―408」)120部、カルボキシル基含有ポリアクリルエステル樹脂(成分(F−1)、星光PMC社製「RS―1190」)240部、タルク(成分(E)、富士タルク社製「LMS−400」)200部、フタロシアニンブルー顔料(トーヨーカラー社製「LIONOL BLUE FG−7351」)2部、重合禁止剤(和光純薬社製「Q−1301」)0.3部を混合し、3本ロールミルを用いて分散した。次いで、さらに4−ターシャリーブチルカテコール(成分(D)、和光純薬社製)25部、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン(成分(C)、BASF社製「ダロキュア1173」)70部、1,3,5−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキシド(成分(C)、BASF社製「ダロキュアTPO」)12部、消泡剤(共栄社化学社製「フローレンAC−2300C」)16部を加えることで感光性保護膜用組成物を得た。
(製造例2)
リン酸エステル基含有メタクリレート(成分(A)、サートマー社製「CD9051」)100部、アクリロイルモルホリン(成分(H)、興人社製「ACMO」)260部、トリシクロデカンジメタノールジアクリレート(成分(H)、ダイセルサイテック社製「IRR−214K」140部、ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート(成分(B)、東亜合成社製「アロニックスM―408」)110部、カルボキシル基含有スチレンアクリル樹脂(成分(F−1)、BASF社製「ジョンクリル67」)180部、タルク(成分(E)、富士タルク社製「LMS−400」)160部、沈降性硫酸バリウム(成分(E)、堺化学社製「バリエースB−34」)140部、ポリエチレンワックス(ビックケミー社製「CERAFLOUR998」)10部、フタロシアニンブルー顔料(トーヨーカラー社製「LIONOL BLUE FG−7351」)2部、重合禁止剤(和光純薬社製「Q−1301」)0.3部を混合し、3本ロールミルを用いて分散した。次いで、さらに4−ターシャリーブチルカテコール(成分(D)、和光純薬社製)50部、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン(成分(C)、BASF社製「ダロキュア1173」)70部、1,3,5−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキシド(成分(C)、BASF社製「ダロキュアTPO」)12部、消泡剤(共栄社化学社製「フローレンAC−2300C」)16部を加えることで感光性保護膜用組成物を得た。
(製造例3)
リン酸エステル基含有メタクリレート(成分(A)、日本化薬社製「PM−21」)130部、アクリロイルモルホリン(成分(H)、興人社製「ACMO」)200部、トリメチロールプロパントリアクリレートEO変性物(成分(B)、ダイセルサイテック社製「TMPEOTA」120部、ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート(成分(B)、東亜合成社製「アロニックスM―408」)120部、カルボキシル基含有スチレンアクリル樹脂(成分(F−1)、BASF社製「ジョンクリル690」)140部、沈降性硫酸バリウム(成分(E)、堺化学社製「バリエースB−34」)200部、アマイドワックス(日油社製「アルフローH50F」)5部、フタロシアニンブルー顔料(トーヨーカラー社製「LIONOL BLUE FG−7351」)2部、重合禁止剤(和光純薬社製「Q−1301」)0.3部を混合し、3本ロールミルを用いて分散した。次いで、さらに3,5−ジターシャリーブチルカテコール(成分(D)、東京化成工業社製)70部、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン(成分(C)、BASF社製「ダロキュア1173」)70部、1,3,5−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキシド(成分(C)、BASF社製「ダロキュアTPO」)12部、消泡剤(共栄社化学社製「フローレンAC−2300C」)16部を加えることで感光性保護膜用組成物を得た。
(製造例4)
リン酸エステル基含有メタクリレート(成分(A)、共栄社化学社製「P−1M」)40部、2−(2−フェノキシエトキシ)エトキシアクリレート(成分(H)、東亜合成社製「M−101A」)240部、トリメチロールプロパントリアクリレートEO変性物(成分(B)、ダイセルサイテック社製「TMPEOTA」100部、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(成分(B)、東亜合成社製「アロニックスM―406」)140部、カルボキシル基含有スチレンマレイン酸樹脂(成分(F−1)、星光PMC社製「X―200」)180部、タルク(成分(E)、富士タルク社製「LMS−400」)100部、フタロシアニンブルー顔料(トーヨーカラー社製「LIONOL BLUE FG−7351」))2部、重合禁止剤(和光純薬社製「Q−1301」)0.3部を混合し、3本ロールミルを用いて分散した。次いで、さらにカテコール(成分(D)、和光純薬社製)15部、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン(成分(C)、BASF社製「ダロキュア1173」)70部、1,3,5−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキシド(BASF社製「成分(C)、ダロキュアTPO」)12部、消泡剤(共栄社化学社製「フローレンAC−2300C」)16部を加えることで感光性保護膜用組成物を得た。
(製造例5)
リン酸エステル基含有メタクリレート(成分(A)、共栄社化学社製「P−2M」)30部、トリメチロールプロパントリアクリレートEO変性物(成分(B)、ダイセルサイテック社製「TMPEOTA」)50部、アクリロイルモルホリン(成分(H)、興人社製「ACMO」)25部、焼成カオリン(成分(E)、BASF社製「SATINTONE SP−33」)50部、フタロシアニンブルー顔料(トーヨーカラー社製「LIONOL BLUE FG−7351」)2部、重合禁止剤(和光純薬社製「Q−1301」)0.3部を混合し、3本ロールミルを用いて分散した。次いで、さらに3−メトキシカテコール(成分(D)、東京化成工業社製)6部、4−ビニルカテコール(成分(D)、東京化成工業社製)6部、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン(成分(C)、BASF社製「ダロキュア1173」)15部、1,3,5−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキシド(成分(C)、BASF社製「ダロキュアTPO」)10部、消泡剤(共栄社化学社製「フローレンAC−2300C」)6部を加えることで感光性保護膜用組成物を得た。
(製造例6)
リン酸エステル基含有メタクリレート(成分(A)、日本化薬社製「PM−21」)70部、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(成分(B)、東亜合成社製「アロニックスM―406」)100部、ポリカプロラクトンアクリレート(成分(F−2)、東亜合成社製「アロニックスM―5300」)60部、マイカ(成分(E)、ヤマグチマイカ社製「A−11」)130部、フタロシアニンブルー顔料(トーヨーカラー社製「LIONOL BLUE FG−7351」)2部、重合禁止剤(和光純薬社製「Q−1301」)0.3部を混合し、3本ロールミルを用いて分散した。次いで、さらに4−クロロカテコール(成分(D)、東京化成工業社製)15部、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン(成分(C)、BASF社製「ダロキュア1173」)40部、1,3,5−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキシド(成分(C)、BASF社製「ダロキュアTPO」)12部、消泡剤(共栄社化学社製「フローレンAC−2300C」)6部を加えることで感光性保護膜用組成物を得た。
(製造例7)
リン酸エステル基含有メタクリレート(成分(A)、サートマー社製「CD9051」)70部、アクリロイルモルホリン(成分(H)、興人社製「ACMO」)200部、ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート(成分(B)、東亜合成社製「アロニックスM―408」)120部、カルボキシル基含有ポリアクリルエステル樹脂(成分(F−1)、星光PMC社製「RS―1190」)200部、タルク(成分(E)、富士タルク社製「LMS−400」)200部、フタロシアニンブルー顔料(トーヨーカラー社製「LIONOL BLUE FG−7351」)2部、重合禁止剤(和光純薬社製「Q−1301」)0.3部を混合し、3本ロールミルを用いて分散した。次いで、さらに4−ターシャリーブチルサリチル酸(成分(D)、東京化成工業社製)40部、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン(成分(C)、BASF社製「ダロキュア1173」)70部、1,3,5−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキシド(成分(C)、BASF社製「ダロキュアTPO」)12部、消泡剤(共栄社化学社製「フローレンAC−2300C」)16部を加えることで感光性保護膜用組成物を得た。
(製造例8)
タルクを用いないこと以外は製造例1と同様に行い、感光性保護膜用組成物を得た。
(製造例9)
リン酸エステル基含有メタクリレート(成分(A)、共栄社化学社製「P−2M」)30部、トリメチロールプロパントリアクリレートEO変性物(成分(B)、ダイセルサイテック社製「TMPEOTA」)120部、2−(2−フェノキシエトキシ)エトキシアクリレート(成分(H)、東亜合成社製「M−101A」)50部、アクリロイルモルホリン(成分(H)、興人社製「ACMO」)50部、トリシクロデカンジメタノールジアクリレート(成分(H)、ダイセルサイテック社製「IRR−214K」210部、ビスフェノールAジアクリレートEO変性物(成分(H)、東亜合成社製「M−211B」150部、メタクリロイルオキシエチルフタレート(成分(F−2)、新中村化学社製「CB−1」)180部、ポリエステル樹脂(成分(G)、東洋紡社製「バイロンGK−250」)100部、タルク(成分(E)、富士タルク社製「LMS−400」)200部、フタロシアニンブルー顔料(トーヨーカラー社製「LIONOL BLUE FG−7351」)2部、ポリエチレンワックス(ビックケミー社製「CERAFLOUR998」)2部、重合禁止剤(和光純薬社製「Q−1301」)0.5部を混合し、3本ロールミルを用いて分散した。次いで、さらに4−ターシャリーブチルカテコール(成分(D)、和光純薬社製)30部、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン(成分(C)、BASF社製「ダロキュア1173」)50部、1,3,5−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキシド(成分(C)、BASF社製「ダロキュアTPO」)20部、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン(成分(C)、BASF社製「イルガキュア651」)30部、消泡剤(共栄社化学社製「フローレンAC−2300C」)12部を加えることで感光性保護膜用組成物を得た。
(製造例10)
リン酸エステル基含有メタクリレート(成分(A)、共栄社化学社製「P−2M」)8部、トリメチロールプロパントリアクリレートEO変性物(成分(B)、ダイセルサイテック社製「TMPEOTA」)100部、アクリロイルモルホリン(成分(H)、興人社製「ACMO」)80部、トリシクロデカンジメタノールジアクリレート(成分(H)、ダイセルサイテック社製「IRR−214K」100部、ジペンタエリスリトールペンタアクリレートとコハク酸無水物の反応生成物(成分(F−2)、東亜合成社製「アロニックスM−510」)100部、ポリエステル樹脂(成分(G)、ユニチカ社製「エリーテルUE−3200」)160部、タルク(成分(E)、富士タルク社製「LMS−400」)40部、フタロシアニンブルー顔料(トーヨーカラー社製「LIONOL BLUE FG−7351」)2部、重合禁止剤(和光純薬社製「Q−1301」)0.5部を混合し、3本ロールミルを用いて分散した。次いで、さらに4−ターシャリーブチルカテコール(成分(D)、和光純薬社製)60部、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(成分(C)、BASF社製「イルガキュア184」)40部、4−メチルベンゾフェノン(成分(C)、大同化成工業社製「DAIDO UV−CURE PMB」)40部、消泡剤(共栄社化学社製「フローレンAC−2300C」)12部を加えることで感光性保護膜用組成物を得た。
(製造例11)
リン酸エステル基含有メタクリレート(成分(A)、共栄社化学社製「P−2M」)20部、トリメチロールプロパントリアクリレートEO変性物(成分(B)、ダイセルサイテック社製「TMPEOTA」)40部、アクリロイルモルホリン(成分(H)、興人社製「ACMO」)150部、メタクリロイルオキシエチルフタレート(成分(F−2)、新中村化学社製「CB−1」)150部、アクリル樹脂(成分(G)、三菱レイヨン社製「ダイヤナールMB7115」)250部、タルク(成分(E)、富士タルク社製「LMS−400」)200部、フタロシアニンブルー顔料(トーヨーカラー社製「LIONOL BLUE FG−7351」)2部、重合禁止剤(和光純薬社製「Q−1301」)0.5部を混合し、3本ロールミルを用いて分散した。次いで、さらに4−ターシャリーブチルカテコール(成分(D)、和光純薬社製)15部、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン(成分(C)、BASF社製「ダロキュア1173」)10部、1,3,5−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキシド(成分(C)、BASF社製「ダロキュアTPO」)10部、消泡剤(共栄社化学社製「フローレンAC−2300C」)12部を加えることで感光性保護膜用組成物を得た。
(製造例12)
リン酸エステル基含有メタクリレート(成分(A)、共栄社化学社製「P−2M」)25部、トリメチロールプロパントリアクリレートEO変性物(成分(H)、ダイセルサイテック社製「TMPEOTA」)150部、アクリロイルモルホリン(成分(H)、興人社製「ACMO」)80部、トリシクロデカンジメタノールジアクリレート(成分(H)、ダイセルサイテック社製「IRR−214K」250部、1,9−ノナンジオールジアクリレート(成分(H)、新中村化学社製「A−NOD−N」)80部、アクリロイルオキシプロピルフタレート(成分(F−2)、大阪有機化学社製「ビスコート2100」)220部、ケトンアルデヒド樹脂(成分(G)、BASF社製「ラロパールA−81」)160部、タルク(成分(E)、富士タルク社製「LMS−400」)330部、フタロシアニンブルー顔料(トーヨーカラー社製「LIONOL BLUE FG−7351」)2部、重合禁止剤(和光純薬社製「Q−1301」)0.5部を混合し、3本ロールミルを用いて分散した。次いで、さらに4−ターシャリーブチルカテコール(成分(D)、和光純薬社製)20部、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(成分(C)、BASF社製「イルガキュア184」)80部、1,3,5−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキシド(成分(C)、BASF社製「ダロキュアTPO」)40部、消泡剤(共栄社化学社製「フローレンAC−2300C」)12部を加えることで感光性保護膜用組成物を得た。
(製造例13)
ケトンアルデヒド樹脂(成分(G)、BASF社製「ラロパールA−81」)160部の代わりに、ポリエステル樹脂(成分(G)、東洋紡社製「バイロンGK−250」)80部およびケトンアルデヒド樹脂(成分(G)、BASF社製「ラロパールA−81」)80部を用いたこと以外は、製造例12と同様にして感光性保護膜用組成物を得た。
(製造例14)
ケトンアルデヒド樹脂(成分(G)、BASF社製「ラロパールA−81」)の代わりにケトンアルデヒド樹脂(成分(G)、日立化成工業社製「ハイラック110H」)を用い、また1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(成分(C)、BASF社製「イルガキュア184」)の代わりにメチルベンゾイルフォルメート(成分(C)、BASF社製「イルガキュアMBF」)を用いたこと以外は、製造例13と同様にして感光性保護膜用組成物を得た。
(製造例15)
リン酸エステル基含有メタクリレート(成分(A)、共栄社化学社製「P−2M」)10部、トリメチロールプロパントリアクリレートEO変性物(成分(H)、ダイセルサイテック社製「TMPEOTA」)100部、アクリロイルモルホリン(成分(H)、興人社製「ACMO」)150部、メタクリロイルオキシエチルフタレート(成分(F−2)、新中村化学社製「CB−1」)150部、セルロースエステル樹脂(成分(G)、イーストマンケミカル社製「CAB551−0.01」)120部、タルク(成分(E)、富士タルク社製「LMS−400」)300部、フタロシアニンブルー顔料(トーヨーカラー社製「LIONOL BLUE FG−7351」)2部、重合禁止剤(和光純薬社製「Q−1301」)0.5部を混合し、3本ロールミルを用いて分散した。次いで、さらに3,5−ジターシャリーブチルカテコール(成分(D)、和光純薬社製)4部、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(成分(C)、BASF社製「イルガキュア184」)40部、メチルベンゾイルフォルメート(成分(C)、BASF社製「イルガキュアMBF」)40部、4−メチルベンゾフェノン(成分(C)、大同化成工業社製「DAIDO UV−CURE PMB」)40部、消泡剤(共栄社化学社製「フローレンAC−2300C」)12部を加えることで感光性保護膜用組成物を得た。
(製造例16)
セルロースエステル樹脂(成分(G)、イーストマンケミカル社製「CAB551−0.01」)の代わりに、ジアリルフタレート樹脂(成分(G)、ダイソー社製「ダイソーダップK」)を用いたこと以外は、製造例15と同様に行い感光性保護膜用組成物を得た。
(比較製造例1)
4−ターシャリーブチルカテコールの代わりに2−ターシャリーブチルヒドロキノン(和光純薬社製)を25部用いた以外は製造例1と同様に行い感光性組成物を得た。
(比較製造例2)
4−ターシャリーブチルカテコールの代わりにシランカップリング剤(信越シリコーン社製「KBM−503」)を25部用いた以外は製造例1と同様に行い感光性組成物を得た。
(比較製造例3)
P−2Mの代わりにビスフェノールAジメタクリレートEO変性物(新中村化学社製「BPE−200」)を60部用いた以外は製造例1と同様に行い感光性組成物を得た。
(比較製造例4)
アロニックスM―408の代わりに1,9−ノナンジオールジアクリレート(新中村化学社製「A−NOD−N」)を用いた以外は製造例1と同様に行い感光性組成物を得た。
(実施例1)
製造例1の感光性保護膜用組成物を製造した1時間後に自動スクリーン印刷機(ミノグループ社製)を使用して、厚さ25mm・横5cm縦5cmの形状にソーダライムガラス(東進理興社製、板厚1.0mm)基材上に塗膜を印刷し、次いでコンベアー式UV露光装置(東芝社製)で2000mJ/cm2露光することで硬化し保護膜付き評価サンプル1を得た。
製造例1で得られた感光性保護膜用組成物を製造した1週間後に前記同様に行うことで評価サンプル2を得た。
(実施例2〜20、比較例1〜4)
表1に記載した感光性保護膜用組成物または感光性組成物および下記基材を使用した以外は、実施例1と同様に行うことでそれぞれ実施例2〜20および比較例1〜4の評価サンプル1および2を得た。
基材:ソーダライムガラス(東進理興社製、板厚1.0mm)、無アルカリガラス(コーニング社製、EAGLE XG)、コンポジット銅張積層板「新神戸電機社製、グリーンエポ E−668 板厚1.0mm」)、およびセラミック板(京セラ社製 アルミナ板0.635mm)
Figure 2014198849
得られた評価サンプル1および2を使用して下記評価を行った。
(密着性)
評価サンプル1の保護膜上にクロスカットガイド(ガードナー社製)を用いてカッターナイフで5×5の碁盤目状の傷を付けた。次いで保護膜上に市販のセロハンテープを貼り付けてから、前記セロハンテープを垂直方向に剥離して、下記の基準に従って保護膜の残存率を評価した。
◎:保護膜の残存率が100%で優れている
○:保護膜の残存率が100%未満95%以上で良好である
△:保護膜の残存率が95%未満65%以上で実用不可である
×:保護膜の残存率が65%未満で実用不可である
(初期耐水溶液性)
評価サンプル1を25℃の研磨用水溶液(東邦化学社製「ソルトンTC−715」の2%水溶液」)の中に浸漬し、1時間後に取り出して精製水で洗浄し付着した水をふき取り、25℃で10分間風乾ののちに上記密着性の評価法と同様にして評価を行った。但し、評価は下記の基準に従って行った。
◎:保護膜の残存率が100%で優れている
○:保護膜の残存率が100%未満95%以上で良好である
△:保護膜の残存率が95%未満65%以上で実用不可である
×:保護膜の残存率が65%未満で実用不可である
××:水浸漬試験中に保護膜が自然剥離した。残存率0%。実用不可である
(経時耐水溶液性)
評価サンプル2を使用した以外は、前記耐水溶液性と同様に評価を行った。
(鉛筆硬度)
評価サンプル1についてJIS K5400に準拠して鉛筆硬度を測定した。具体的にはクレメンス型引っかき硬度試験機(テスター産業社製)を使用し、鉛筆(MITSU−BISHI UNI、三菱鉛筆社製)を荷重750gをかけて、45゜の角度で保護膜の表面に当て、引っ掻きを与えた。そして、前記引っ掻き部において評価サンプルの基材表面が露出しない鉛筆で最も硬い鉛筆の硬さを鉛筆硬度とした。但し、評価は下記の基準に従って行った。
◎:硬度3Hであり優れている
○:硬度2Hであり良好である
△:硬度H〜Fであり、実用不可である
×:硬度HB以下であり、実用性に乏しい
(アルカリ剥離性)
評価サンプル1を50℃の2%水酸化ナトリウム水溶液中に浸漬し、保護膜が基材表面から完全に剥離するまでの時間を測定した。評価は、下記基準に従った。
◎:保護膜が1分未満で剥離した。優れている
○:保護膜が1分以上3分未満で剥離した。良好である
×:保護膜が3分以上かかり剥離した。実用不可である
評価の結果を下記表2に示す。
Figure 2014198849
表2の結果から比較例1では化合物(D)を含有しないために特に耐水密着性が極めて悪く、また比較例2ではカテコール系化合物の代わりにシランカップリング剤を含有するため初期の耐水性には優れるものの、配合1週間後にはその効果が失われており、経時安定性に欠けることが明らかであった。また、比較例3ではリン酸エステル基含有(メタ)アクリレート(A)を含有しないために、密着性に劣ることが確認された。さらに、比較例4では3官能以上の(メタ)アクリレート(B)を含有しないために、鉛筆硬度が著しく劣ることが確認された。一方これに対し、実施例1〜20では密着性、耐水溶液性およびその経時安定性、鉛筆硬度、アルカリ剥離特性の各評価項目において優れた結果を示した。これは3官能以上の(メタ)アクリレート(B)に由来する高い架橋度により高硬度が得られるとともに、リン酸エステル基含有(メタ)アクリレート(A)と化合物(D)を含有するために基材との間に強固な分子間相互作用が働くことで、密着性が損なわれやすい高い架橋度の塗膜においても優れた密着性と耐水溶液性が発現し、さらに化合物(D)がシランカップリング剤と異なり反応により失活し難いために経時でも耐水密着性が低下しないと推測している。
以上の通り、本発明の感光性アルカリ剥離性保護膜用組成物は、密着性、耐水溶液性およびその経時安定性、鉛筆硬度、アルカリ剥離特性の全てにおいて、良好な結果を示した。

Claims (6)

  1. リン酸エステル基含有(メタ)アクリレート(A)と、3官能以上の(メタ)アクリレート(B)と、光重合開始剤(C)と、下記一般式(1)で表される化合物(D)とを含む感光性保護膜用組成物。
    一般式(1)
    Figure 2014198849

    (式中、Xは、水酸基もしくはカルボキシル基を表す。R1〜R4はそれぞれ、水素原子、直鎖または分鎖アルキル基、アルケニル基、アルコキシ基、および、ハロゲン原子の中から選ばれる基を表す。)
  2. 前記一般式(1)においてXが、水酸基である請求項1記載の感光性保護膜用組成物。
  3. さらに、無機フィラー(E)を含む請求項1または2記載の感光性保護膜用組成物。
  4. さらに、カルボキシル基を有する樹脂(F−1)およびカルボキシル基を有する(メタ)アクリレート(F−2)の少なくともいずれかを含む請求項1〜3いずれか記載の感光性保護膜用組成物。
  5. 基材と、請求項1〜4いずれか記載の感光性保護膜用組成物から形成してなる保護膜とを備えた積層体。
  6. 基材上に、請求項1〜4いずれか記載の感光性保護膜用組成物を印刷して得た塗膜に光照射を行い硬化することで形成した保護膜を備えた積層体を得る工程、
    前記積層体を複数に切断し、次いでアルカリ水溶液を使用して前記積層体から保護膜を剥離する工程を具備する、基材の切断方法。
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