JP2014197052A - プロジェクタ装置およびヘッドアップディスプレイ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】過熱状態からの回復をより迅速に達成することが容易となるプロジェクタ装置を提供する。【解決手段】光源が出射する光の走査により投影像を表示させるプロジェクタ装置であって、温度を検出して検出温度の情報を得る温度検出部と、前記検出温度が所定の過熱条件を満たしたか否かを監視する監視部と、を備え、前記過熱条件が満たされたときに、前記光源の出射パワーが抑制される抑制モードとなるプロジェクタ装置とする。【選択図】図3

Description

本発明は、プロジェクタ装置およびこれを備えたヘッドアップディスプレイ(HUD[Head-Up Display])装置に関する。
従来、例えば車両用の表示装置として、プロジェクタ装置を備えたHUD装置が提案されている。このようなHUD装置を用いれば、ユーザは、車両の前方の外界像と投影像を同時に視認することができる。
またHUD装置に備えられるプロジェクタ装置には、各色のレーザダイオード(光源)が設けられており、各色のレーザ光を走査させることにより、映像の投影像を形成させる。なおこのようなプロジェクタ装置においては、光源の発熱によって装置が過熱状態になると、本来の機能が阻害される虞がある。
このような事情から、プロジェクタ装置には、光源を冷却するための機能が設けられる。なお例えば特許文献1には、ファンを用いてレーザ光源を冷却するように構成された装置が開示されている。
特開2013−11841号公報
プロジェクタ装置の機能が極力阻害されないようにするべく、過熱状態からの回復は出来るだけ迅速に達成されることが望ましい。しかしファン等を用いて光源を冷却するだけでは、過熱状態からの回復を迅速に達成することは難しい場合がある。特に光源の出射パワーが比較的高い場合には、光源の発熱によって温度があまり下がらず、過熱状態からの回復が非常に遅くなる虞がある。
本発明は上述した問題に鑑み、過熱状態からの回復をより迅速に達成することが容易となるプロジェクタ装置、およびこれを備えたHUD装置の提供を目的とする。
本発明に係るプロジェクタ装置は、光源が出射する光の走査により投影像を表示させるプロジェクタ装置であって、温度を検出して検出温度の情報を得る温度検出部と、前記検出温度が所定の過熱条件を満たしたか否かを監視する監視部と、を備え、前記過熱条件が満たされたときに、前記光源の出射パワーが抑制される抑制モードとなる構成とする。本構成によれば、過熱状態からの回復をより迅速に達成することが容易となる。
また上記構成としてより具体的には、前記監視部は、前記抑制モードにおいて、前記検出温度が所定の過熱回復条件を満たしたか否かを監視するものであり、前記過熱回復条件が満たされたときに、前記抑制モードが解除される構成としてもよい。本構成によれば、過熱状態から回復したときに、通常通りに映像を表示させることが可能となる。
また上記構成としてより具体的には、前記過熱条件は、前記検出温度が所定の第1閾値以上となったときに満たされ、前記過熱回復条件は、前記検出温度が所定の第2閾値以下となったときに満たされる構成としてもよい。また当該構成としてより具体的には、第2閾値が、第1閾値より低い値に設定されている構成としてもよい。
また上記構成としてより具体的には、前記光源の出力ゲインを制御するゲイン制御部を備え、前記ゲイン制御部は、前記抑制モードにおける前記出力ゲインを、前記抑制モードではないときの前記出力ゲインより低くする構成としてもよい。本構成によれば、出力ゲインの制御によって、光源の出射パワーを抑制することが可能となる。
また、複数の表示オブジェクトが合成された映像の情報を生成し、該映像の前記投影像を表示させる上記構成のプロジェクタ装置において、前記表示オブジェクトごとに、前記抑制モードにおける表示形態が設定され、前記設定された表示形態の少なくとも一部は、前記出射パワーが抑制される形態である構成としてもよい。本構成によれば、例えば重要度の高い表示オブジェクトの視認性を確保しつつ、光源の出射パワーを抑制することが可能となる。
また上記構成としてより具体的には、前記表示オブジェクトごとに、前記抑制モードにおいて非表示とするか否かが設定されている構成としてもよい。また上記構成としてより具体的には、前記表示オブジェクトごとに、前記抑制モードにおける走査線の間引きの度合が設定されている構成としてもよい。
また上記構成としてより具体的には、前記表示オブジェクトごとに、前記抑制モードにおける輝度の低減の度合が設定されている構成としてもよい。また上記構成としてより具体的には、前記表示オブジェクトごとに、前記抑制モードにおけるフレームの間引きの度合が設定されている構成としてもよい。
また上記構成としてより具体的には、ペルチェ素子を用いて前記光源を冷却する冷却部を備え、前記冷却部は、少なくとも前記抑制モードにおいて前記光源を冷却する構成としてもよい。
また本発明に係るHUD装置は、上記構成のプロジェクタ装置を備えた構成とする。本構成によれば、上記構成のプロジェクタ装置の利点を享受することが可能となる。
本発明に係るプロジェクタ装置によれば、過熱状態からの回復をより迅速に達成することが容易となる。また本発明に係るHUD装置によれば、本発明に係るプロジェクタ装置の利点を享受することが可能となる。
本実施形態に係るHUD装置の概略図である。 本実施形態に係るプロジェクタおよびその周辺の構成図である。 第1実施形態に係る出力ゲインの制御に関するフローチャートである。 検出温度と出力ゲインに関するタイミングチャートである。 本実施形態に係るHUDユニットの構成図である。 パターンAの異常時動作テーブルに関する説明図である。 パターンBの異常時動作テーブルに関する説明図である。 パターンCの異常時動作テーブルに関する説明図である。 パターンDの異常時動作テーブルに関する説明図である。 第2実施形態に係る動作モードの切替に関するフローチャートである。 通常モードでの映像に関する説明図である。 パターンAの異常時動作テーブルを適用した映像に関する説明図である。 パターンBの異常時動作テーブルを適用した映像に関する説明図である。 パターンCの異常時動作テーブルを適用した映像に関する説明図である。 パターンDの異常時動作テーブルを適用した映像に関する説明図である。 第3実施形態に係る動作モードの切替に関するフローチャートである。 第3実施形態に係る抑制モード時の映像に関する説明図である。
本発明の実施形態について、車両用のHUD装置を例に挙げて以下に説明する。
1.第1実施形態
[HUD装置の構成等]
図1は、本実施形態に係るHUD装置100の概略図である。HUD装置100は、車両8に搭載されている。なおHUD装置100は、車両に限らず、他の乗り物(例えば航空機等)に搭載されてもよい。
HUD装置100には、プロジェクタ1およびコンバイナ82が含まれている。HUD装置100は、プロジェクタ1から走査レーザ光7(投射光)を車両8のフロントガラス81に向けて投射し、投影像をユーザの視野内に重ねて表示する表示装置である。なお図1における一点鎖線の矢印6は、車両8の運転席に座っているユーザの視線を示す。
図1に示すように、フロントガラス81の内面には、例えばハーフミラーなどの半透過性の反射材料を用いて形成されるコンバイナ82が貼り付けられている。このコンバイナ82にプロジェクタ1から走査レーザ光7が投射されることによって、コンバイナ82の所定領域に虚像が形成される。このために、車両の前方(すなわち視線6の方向)を見ているユーザは、車両8の前方の外界像と、プロジェクタ1により形成される投影像とを、同時に視認することができる。
図2は、プロジェクタ1およびその周辺の構成図である。本図に示すようにプロジェクタ1は、ハウジング10、各レーザダイオード(11a〜11c)、光学系12、サーミスタ13、および各(加熱冷却部14a〜14c)を備えている。なお以下の説明では、レーザダイオードをLDと称することがある。
またプロジェクタ1は更に、本体筐体15、LDドライバ16、ミラーサーボ部17、加熱冷却駆動部18、電源19、電源制御部20、入出力I/F22、操作部23、記憶部24、および制御部25を備えている。
ハウジング10は、各LD(11a〜11c)、光学系12、サーミスタ13、および各加熱冷却部(14a〜14c)を搭載する気密性の筐体部である。またハウジング10には、光学系12から出射される走査レーザ光7を外部に出射するための窓部10aと、後述する熱伝導部材141a〜141cが配設される開口部(不図示)と、が形成されている。窓部10aは、例えば、ガラス又は透光性の樹脂材料などを用いて形成されている。
LD11aは青色レーザ光を出射する発光素子(青のLD)である。LD11bは緑色レーザ光を出射する発光素子(緑のLD)である。LD11cは赤色レーザ光を出射する発光素子(赤のLD)である。
光学系12は、各コリメータレンズ(121a〜121c)、各ビームスプリッタ(122a、122b)、集光レンズ123、およびMEMSミラー124を有する。
各コリメータレンズ(121a〜121c)は、レーザ光を平行光に変換する光学素子である。また各ビームスプリッタ(122a、122b)は、例えばダイクロイックミラーであり、特定の波長の光を反射してその他の波長の光を透過する光学素子である。
図2に示すように、LD11aから出射される青色レーザ光は、コリメータレンズ121aにより平行光に変換され、ビームスプリッタ122aで反射され、集光レンズ123に至る。また、LD11bから出射される緑色レーザ光は、コリメータレンズ121bにより平行光に変換され、ビームスプリッタ122bで反射される。反射された緑色レーザ光は、ビームスプリッタ122aを透過して、集光レンズ123に至る。また、LD11cから出射される赤色レーザ光は、コリメータレンズ121cにより平行光に変換され、ビームスプリッタ122a及び122bを透過して、集光レンズ123に至る。
集光レンズ123は、各LD(11a〜11c)からビームスプリッタ122a等を経て入射する各レーザ光を、MEMSミラー124の光反射面に収束させる光学素子である。
MEMSミラー124は、集光レンズ123により収束されるレーザ光を反射する光学反射素子である。MEMSミラー124は、2軸方向に駆動して各レーザ光の反射方向を変化させることにより、各レーザ光を走査レーザ光7として反射させる。この走査レーザ光7は、ハウジング10の窓部10a及び後述する光出射口15aを通過してハウジング10及び本体筐体15の外部に出射され、フロントガラス81上のコンバイナ82に投射される。
サーミスタ13は、各LD(11a〜11c)の周囲の環境温度を計測するために、ハウジング10の内部に設けられる温度センサである。サーミスタ13が検出する温度に基づき、各LD(11a〜11c)の温度を推定することができる。サーミスタ13による検出温度Stの情報は、制御部25によって定期的に(例えば500ms毎に)モニタリングされる。なおサーミスタ13は、例えば各LD(11a〜11c)に対応するように複数個が設けられていても良い。
各加熱冷却部(14a〜14c)は、サーミスタ13が検出する温度に応じて、対応するLD(11a〜11cの一つ)を加熱又は冷却する。それぞれの加熱冷却部(14a〜14c)は、熱伝導部材(141a〜141cの一つ)、ペルチェ素子(142a〜142cの一つ)、およびヒートシンク(143a〜143cの一つ)を有する。
各熱伝導部材(141a〜141c)は、たとえばCu及びAuなどの金属材料、熱伝導率の高いセラミック材料などを用いて形成されており、対応するLD(11a〜11cの一つ)とペルチェ素子(142a〜142cの一つ)の間で熱を伝導させる。
各ペルチェ素子(142a〜142c)はペルチェ効果を利用した熱電素子である。各ヒートシンク(143a〜143c)は、対応するペルチェ素子(142a〜142cの一つ)を冷却するための放熱部材である。
本体筐体15は、ハウジング10、LDドライバ16、ミラーサーボ部17、加熱冷却駆動部18、電源19、電源制御部20、入出力I/F22、操作部23、記憶部24、および制御部25を搭載している。また本体筐体15には、光学系12からハウジング10の窓部10aを通過して出射される走査レーザ光7が出射される光出射口15aが形成されている。
LDドライバ16は、各LD(11a〜11c)の駆動制御を行うLD駆動部であり、青色LDドライバ(不図示)、緑色LDドライバ(不図示)、及び赤色LDドライバ(不図示)を含んで構成されている。青色LDドライバはLD11aの光出射などの駆動制御を行なう。緑色LDドライバはLD11bの光出射などの駆動制御を行なう。赤色LDドライバはLD11cの光出射などの駆動制御を行なう。
ミラーサーボ部17は、制御部25から入力される制御信号に基づいて、MEMSミラー124の駆動を制御する駆動制御部である。ミラーサーボ部17は、制御部25からの水平同期信号に応じてMEMSミラー124を駆動し、MEMSミラー124によるレーザ光の反射方向を水平方向に偏向させる。またミラーサーボ部17は、制御部25からの垂直同期信号に応じてMEMSミラー124を駆動し、MEMSミラー124によるレーザ光の反射方向を垂直方向に偏向させる。
加熱冷却駆動部18は、各加熱冷却部(14a〜14c)による各LD(11a〜11c)の加熱動作及び冷却動作の制御を行う。
電源19はたとえば車両8の蓄電池(不図示)などの電力源から電力の供給を受ける。電源制御部20は、電源19から供給される電力をプロジェクタ1の各構成部に応じた所定の電圧値及び電流値に変換し、変換された電力を各構成部に供給する。
入出力I/F22は、外部装置との有線または無線通信を行うためのインターフェースである。制御部25は、入出力I/F22を介して、外部装置との通信を行うことが可能である。操作部23は、ユーザの操作入力を受け付ける部分である。操作入力された情報は制御部25に伝えられ、プロジェクタ1の動作に反映される。
記憶部24は、不揮発性の記憶媒体であり、プロジェクタ1の各構成部(たとえば制御部25)により用いられるプログラム及び制御情報を格納している。また記憶部24は、コンバイナ82に投影する映像情報等も格納する。
制御部25は、記憶部24に格納されたプログラム及び制御情報などを用いて、プロジェクタ1の各構成部を制御する。制御部25は、映像処理部251、LD制御部252、加熱冷却制御部253、およびゲイン制御部254を有する。
映像処理部251は、記憶部24に格納されたプログラム、入出力I/F22から入力される情報、及び記憶部24に格納された情報などに基づく映像情報を生成する。さらに、映像処理部251は、生成した映像情報を赤(R)、緑(G)、および青(B)の3色の映像データに変換する。変換された3色の映像データはLD制御部252に出力される。
LD制御部252は、映像処理部251から入力される3色の映像データに基づいて、各LD(11a〜11c)の光制御信号Scを生成し、LDドライバ16に出力する。
加熱冷却制御部253は、各加熱冷却部(14a〜14c)の駆動制御を行わせるための制御信号を加熱冷却駆動部18に出力する。加熱冷却制御部253は、少なくとも後述する抑制モードにおいて、各ペルチェ素子(142a〜142c)を用いて各LD(11a〜11c)を冷却させる。
ゲイン制御部254は、各LD(11a〜11c)の出力ゲインGaを制御する。出力ゲインGaが高いほどLDの出射パワーは高くなり、コンバイナ82に表示される投影像の視認性は向上する。一方で、出力ゲインGaが低いほどLDの出射パワーは低くなり、投影像の視認性は低下するが、LDの発熱量を抑えることが可能となる。なお各色のLD(11a〜11c)に対する出力ゲインGaの制御は、元の映像のホワイトバランス等が出来るだけ維持されるように適切に実行される。
上述した構成のプロジェクタ1によれば、各LD(11a〜11c)からは、光制御信号Scと出力ゲインGaに応じたレーザ光が出射される。レーザ光の出射パワーの値は、例えば光制御信号Scによって定まる値に、出力ゲインGaの値を乗じたものとなる。
出射されたレーザ光は、MEMSミラー124の駆動によって2次元的に走査され、コンバイナ82に1フレーム分の投影像を形成させる。この動作は、映像情報に基づいて高速に(例えば、毎秒数十フレームの速さで)繰返される。これにより、映像情報に基づく映像がコンバイナ82に形成される。
[出力ゲインの制御]
ゲイン制御部254は、サーミスタ13による検出温度Stに基づいて、出力ゲインGaを制御する。出力ゲインGaの制御に関する動作について、図3に示すフローチャートを参照しながら以下に説明する。
通常時(後述する過熱条件が未だ満たされていない時)において、プロジェクタ1の動作モードは通常モードとなっている。通常モードでは、ゲイン制御部254は、コンバイナ82に投影表示される映像の視認性を優先させるため、出力ゲインGaを比較的高い第1ゲインG1とする。
また通常モードにおいて、ゲイン制御部254は、サーミスタ13による検出温度Stが所定の過熱条件を満たしたか否かを監視する(ステップS11)。この過熱条件は、検出温度Stに基づいてプロジェクタ1が過熱状態となったことを判別するための条件である。
本実施形態では一例として、過熱条件は、検出温度Stが第1閾値Tg1以上となったときに満たされる条件であるとする。なお第1閾値Tg1は、プロジェクタ1の動作精度保証温度に設定されている。この動作精度保証温度は、プロジェクタ1があらゆる面において仕様通りに動作することが保証される温度の上限であり、例えば85℃である。
なお動作精度保証温度を超える温度(動作保証温度)となったプロジェクタ1は、ある一定の動作は保証されるものの、一部の機能が劣化する虞がある。そのため、動作精度保証温度を超える温度となったプロジェクタ1については、出来るだけ迅速に、この過熱状態から回復させることが望まれる。
そこで過熱条件が満たされた場合には(ステップS11のY)、プロジェクタ1の動作モードは、通常モードから抑制モードに切替えられる(ステップS12)。抑制モードでは、ゲイン制御部254は過熱状態からの回復を優先するため、出力ゲインGaを、第1ゲインG1より低い第2ゲインG2とする。
第2ゲインG2は、コンバイナ82に表示される投影像が視認可能となる範囲内での、出来るだけ低い値に設定されることが望ましい。この場合、抑制モードでは、投影像が視認可能となる最低限の出射パワーが実現されるように、各LD(11a〜11c)の出力ゲインGaが制御される。
このように出力ゲインGaが切替えられることによって、各LD(11a〜11c)の出射パワーが通常モードに比べて抑えられ、各LD(11a〜11c)の発熱量が低減する。そのため、各ペルチェ素子(142a〜142c)を用いたLD等の冷却がより効率的に行われ、過熱状態からの回復をより迅速に達成させることが可能となる。
また抑制モードにおいて、ゲイン制御部254は、サーミスタ13による検出温度Stが所定の過熱回復条件を満たしたか否かを監視する(ステップS13)。この過熱回復条件は、検出温度Stに基づいてプロジェクタ1が過熱状態から回復したことを判別するための条件である。
本実施形態では一例として、過熱回復条件は、検出温度Stが第2閾値Tg2以下となったときに満たされる条件であるとする。なお第2閾値Tg2は、第1閾値Tg1より低い値に設定されている。このように、過熱条件と過熱回復条件の閾値にヒステリシスがあることにより、出力ゲインGaの制御を安定的に行うことが可能である。但し、制御の簡素化等の観点から、第1閾値Tg1と第2閾値Tg2を同じ値としておいても構わない。
そして過熱回復条件が満たされた場合には(ステップS13のY)、プロジェクタ1の動作モードは、抑制モードから通常モードに切替えられる(ステップS14)。以降は、ステップ11の動作が繰り返されることになる。
図4は、何らかの原因によって過熱条件が満たされる状況における、検出温度Stと出力ゲインGaのタイミングチャートを例示している。本図に示すように、検出温度Stが第1閾値Tg1に達するまでは、出力ゲインGaは第1ゲインG1とされている。そして検出温度Stが第1閾値Tg1に達した(過熱条件が満たされた)タイミングt1において、出力ゲインGaは第2ゲインG2へ切替えられる。
出力ゲインGaが第2ゲインG2となることにより、各LD(11a〜11c)の発熱量が低減し、検出温度Stは低下する。そして検出温度Stが第2閾値Tg2に達した(過熱回復条件が満たされた)タイミングt2において、出力ゲインGaは第1ゲインG1へ切替えられる。
以降も、検出温度Stが第1閾値Tg1に達する度に(タイミングt3等において)、出力ゲインGaは第2ゲインG2へ切替えられ、検出温度Stが第2閾値Tg2に達する度に(タイミングt4等において)、出力ゲインGaは第1ゲインG1へ切替えられる。
プロジェクタ1ではこのようにして、過熱条件が満たされる度に各LD(11a〜11c)の出射パワーが抑えられ、過熱状態からの迅速な回復が可能である。また更に、過熱回復条件が満たされる度に各LD(11a〜11c)の出射パワーが元に戻され、コンバイナ82に投影表示される映像の視認性が良好となる。
なお本実施形態では出力ゲインGaが抑えられることにより、コンバイナ82に投影表示される映像の輝度が一律に低減し、全体的に視認性が低下することになる。しかし投影表示される映像は、その部分ごとに重要度が異なる場合がある。この場合には、重要な部分ほど視認性を優先すること等が望まれる。このような要望に応え得る実施形態について、第2実施形態として以下に説明する。
2.第2実施形態
次に第2実施形態について説明する。以下の説明では、第1実施形態と異なる点の説明に重点をおき、重複する点については説明を省略することがある。
図5は、本実施形態に係るHUDユニット9の構成図である。本図に示すようにHUDユニット9は、プロジェクタ1および映像情報生成ユニット4を有している。なおプロジェクタ1は、基本的には第1実施形態の場合と同様の構成である。但し第2実施形態では、ゲイン制御部254は設けられていない。そのため、先述した出力ゲインGaの制御は実行されない。
映像情報生成ユニット4は、監視部41、ROM42、指示部43、映像情報生成部44、および映像情報出力部45を有している。
監視部41は、プロジェクタ1が有するサーミスタ13から、検出温度Stの情報が入力される。そして監視部41は、検出温度Stが過熱条件あるいは過熱回復条件を満たしたか否かを監視する。過熱条件あるいは過熱回復条件が満たされたときには、その旨を示す情報が指示部43へ送出される。
ROM42は、異常時動作テーブルの情報を格納している。異常時動作テーブルは、抑制モードにおける各表示オブジェクトの表示形態を示す情報であり、例えば図6〜図9(パターンA〜D)の何れかの態様となっている。なお異常時動作テーブルの内容は、ユーザの指示等に応じて更新されるようになっていても良い。
指示部43は、監視部41から受ける情報に基づいて、HUDユニット9が抑制モードであるか否かを判別する。そして指示部43は、抑制モードであるときには、異常時動作テーブルの内容に従って映像情報を生成するように、映像情報生成部44へ指示を出す。なお指示部43は、通常モードであるときには、通常通りに映像情報を生成するように、映像情報生成部44へ指示を出す。
映像情報生成部44は、プロジェクタ1に投影表示させる映像の情報として、複数の表示オブジェクトが合成された映像の情報(映像情報)を生成する。より具体的には、映像情報生成部44は、「スピードメーター」を表す表示オブジェクトOb1、「ルート表示」を表す表示オブジェクトOb2、および「交通状況表示」を表すOb3の各表示オブジェクトを合成させた映像の情報を生成する。
なお映像情報生成部44は、車両8に搭載された他の装置(例えば、速度検出装置やカーナビゲーション装置)から、各表示オブジェクト(Ob1〜Ob3)に対応した現状の情報を取得する。映像情報生成部44は、当該取得した情報に基づいて、現状を正しく反映させた各表示オブジェクト(Ob1〜Ob3)を生成しておき、これらを合成させた映像の情報を生成するようになっている。
映像情報出力部45は、映像情報生成部44によって映像情報が生成される度に、当該映像情報をプロジェクタ1へ出力する。当該出力された映像情報は、プロジェクタ1において、投影表示させる映像の情報として使用される。すなわちプロジェクタ1は、当該映像情報に従って各LD(11a〜11c)にレーザ光を出射させる。出射されたレーザ光が2次元的に走査されることにより、当該映像情報に基づく映像がコンバイナ82に投影される。
次に、HUDユニット9における動作モードの切替に関する動作について、図10に示すフローチャートを参照しながら以下に説明する。
通常時(過熱条件が未だ満たされていない時)において、HUDユニット9の動作モードは通常モードとなっている。通常モードにおいて、映像情報生成部44は、図11に例示する通常の映像が投影表示されるように映像情報を生成する。すなわちこのときには、異常時動作テーブルは適用されない。
通常モードにおいて、監視部41は、検出温度Stが過熱条件を満たしたか否かを監視する(ステップS21)。過熱条件の主旨や内容等については、第1実施形態の場合と同様である。
そして過熱条件が満たされた場合には(ステップS21のY)、HUDユニット9の動作モードは、通常モードから抑制モードに切替えられる(ステップS22)。抑制モードでは、指示部43は、異常時動作テーブルの内容に従って映像情報を生成するように、映像情報生成部44へ指示を出す。すなわちこのときには、異常時動作テーブルが適用される。
これに応じて映像情報生成部44は、異常時動作テーブルの内容に従って映像情報を生成するように動作する。その結果、異常時動作テーブルの内容は、プロジェクタ1における各LD(11a〜11c)の出射パワーに反映されることになる。
また抑制モードにおいて、監視部41は、検出温度Stが過熱回復条件を満たしたか否かを監視する(ステップS23)。過熱回復条件の主旨や内容等については、第1実施形態の場合と同様である。
そして過熱回復条件が満たされた場合には(ステップS23のY)、HUDユニット9の動作モードは、抑制モードから通常モードに切替えられる(ステップS24)。以降は、ステップ11の動作が繰り返されることになる。
次に、各パターンの異常時動作テーブルの態様、および、異常時動作テーブルが適用されたときの映像の形態について説明する。
まず、異常時動作テーブルがパターンA(図6を参照)の態様である場合について説明する。なおパターンAの異常時動作テーブルは、表示オブジェクトごとに、抑制モードにおいて非表示とするか否かが設定された態様となっている。
図6に示す例では、「スピードメーター」の表示オブジェクトOb1については「表示(非表示としない)」に設定されており、「ルート表示」および「交通状況表示」の表示オブジェクト(Ob2、Ob3)については「非表示」に設定されている。このような設定は、「スピードメーター」の表示オブジェクトOb1が、「ルート表示」および「交通状況表示」の表示オブジェクト(Ob2、Ob3)に比べて重要度が高い場合になされる。
パターンAの異常時動作テーブルが適用された状況では、映像情報生成部44は、図12に例示する映像が投影表示されるように映像情報を生成する。図12に示す映像には、「表示」に設定されている「スピードメーター」の表示オブジェクトOb1は含まれているが、「非表示」に設定されている「ルート表示」および「交通状況表示」の表示オブジェクト(Ob2、Ob3)は含まれていない。
このように比較的重要度の高い「スピードメーター」の表示オブジェクトOb1は、抑制モードにおいても表示される。そのため、ユーザが「スピードメーター」を見ることが出来なくなるという事態は回避される。
その一方で、「ルート表示」および「交通状況表示」の表示オブジェクト(Ob2、Ob3)は、抑制モードでは表示されない。このとき、これらの表示オブジェクト(Ob2、Ob3)を投影表示させるためのレーザ光は不要であり、その分、各LD(11a〜11c)の出射パワーを抑制することが可能である。その結果、各LD(11a〜11c)の発熱量を低減させ、プロジェクタ1の過熱状態からの回復を、より迅速に達成させることが可能となる。
次に、異常時動作テーブルがパターンB(図7を参照)の態様である場合について説明する。なおパターンBの異常時動作テーブルは、表示オブジェクトごとに、抑制モードにおける走査線(表示ライン)の間引き率(間引きの度合の一例)が設定された態様となっている。
図7に示す例では、「スピードメーター」の表示オブジェクトOb1については「0%(間引きをしない)」に設定されており、「ルート表示」の表示オブジェクトOb2については「80%」に設定されており、「交通状況表示」の表示オブジェクトOb3については「50%」に設定されている。このような設定は、「スピードメーター」の表示オブジェクトOb1、「交通状況表示」の表示オブジェクトOb3、「ルート表示」の表示オブジェクトOb2、の順に重要度が高い場合になされる。
パターンBの異常時動作テーブルが適用された状況では、映像情報生成部44は、図13に例示する映像が投影表示されるように映像情報を生成する。図13に示す映像において、各表示オブジェクト(Ob1〜Ob3)については、設定された間引き率での走査線の間引き(その走査線上の部分を非表示とすること)がなされている。
例えば、間引き率が「50%」に設定されている「交通状況表示」の表示オブジェクトOb3の表示部分については、50%の割合の走査線に対して、当該間引きがなされる。このような走査線の間引きは、抑制モードが解除されるまで、全てのフレームにおいてなされる。
重要度の高い表示オブジェクトほど、走査線の間引きの度合は低くなっており、視認性の低下の度合も低くなっている。そのため、重要度の高い表示オブジェクトがユーザにとって見難くなるという事態は、極力回避されることになる。
その一方で、走査線の間引きがなされた部分に対しては、レーザ光の出射は不要となり、その分、各LD(11a〜11c)の出射パワーを抑制することが可能である。その結果、各LD(11a〜11c)の発熱量を低減させ、プロジェクタ1の過熱状態からの回復を、より迅速に達成させることが可能となる。
次に、異常時動作テーブルがパターンC(図8を参照)の態様である場合について説明する。なおパターンCの異常時動作テーブルは、表示オブジェクトごとに、抑制モードにおける輝度の低減率が設定された態様となっている。
図8に示す例では、「スピードメーター」の表示オブジェクトOb1については「0%(低減しない)」に設定されており、「ルート表示」の表示オブジェクトOb2については「80%」に設定されており、「交通状況表示」の表示オブジェクトOb3については「50%」に設定されている。このような設定は、「スピードメーター」の表示オブジェクトOb1、「交通状況表示」の表示オブジェクトOb3、「ルート表示」の表示オブジェクトOb2、の順に重要度が高い場合になされる。
パターンCの異常時動作テーブルが適用された状況では、映像情報生成部44は、図14に例示する映像が投影表示されるように映像情報を生成する。図14に示す映像において、各表示オブジェクト(Ob1〜Ob3)については、設定された低減率で輝度が低減されている。例えば、低減率が「50%」に設定されている「交通状況表示」の表示オブジェクトOb3の表示部分については、通常モードの場合に比べて輝度が50%低減されている。このような輝度の低減は、抑制モードが解除されるまで、全てのフレームにおいてなされる。
重要度の高い表示オブジェクトほど、輝度の低減の度合は低くなっており、視認性の低下の度合も低くなっている。そのため、重要度の高い表示オブジェクトがユーザにとって見難くなるという事態は、極力回避されることになる。
その一方で、輝度の低減がなされた部分に対しては、レーザ光の明るさを落とすことができ、その分、各LD(11a〜11c)の出射パワーを抑制することが可能である。その結果、各LD(11a〜11c)の発熱量を低減させ、プロジェクタ1の過熱状態からの回復を、より迅速に達成させることが可能となる。
次に、異常時動作テーブルがパターンD(図9を参照)の態様である場合について説明する。なおパターンDの異常時動作テーブルは、表示オブジェクトごとに、抑制モードにおけるフレームの間引き率(間引きの度合の一例)が設定された態様となっている。
図9に示す例では、「スピードメーター」の表示オブジェクトOb1については「0%(間引きをしない)」に設定されており、「ルート表示」の表示オブジェクトOb2については「80%」に設定されており、「交通状況表示」の表示オブジェクトOb3については「50%」に設定されている。このような設定は、「スピードメーター」の表示オブジェクトOb1、「交通状況表示」の表示オブジェクトOb3、「ルート表示」の表示オブジェクトOb2、の順に重要度が高い場合になされる。
パターンDの異常時動作テーブルが適用された状況では、映像情報生成部44は、図15に例示する映像が投影表示されるように映像情報を生成する。図15に示す映像において、各表示オブジェクト(Ob1〜Ob3)については、設定された間引き率でのフレームの間引き(そのフレームでは非表示とすること)がなされている。
例えば、間引き率が「50%」に設定されている「交通状況表示」の表示オブジェクトOb3の表示部分については、50%の割合のフレームに対して、当該間引きがなされている。すなわちこの場合の映像には、例えば、表示オブジェクトOb3が通常通りに表示されるフレームと、表示オブジェクトOb3が非表示となるフレームが、交互に(互いに50%の割合で)現れる。なおフレームの切替りは非常に速いため、残像効果により、表示オブジェクトOb3が非表示となったことはユーザに認識されない。但しフレームの間引きがなされた分だけ、ユーザには薄く見えることになる。
重要度の高い表示オブジェクトほど、フレームの間引きの度合は低くなっており、視認性の低下の度合も低くなっている。そのため、重要度の高い表示オブジェクトがユーザにとって見難くなるという事態は、極力回避されることになる。
その一方で、フレームの間引きがなされた部分に対しては、レーザ光の出射は不要となり、その分、各LD(11a〜11c)の出射パワーを抑制することが可能である。その結果、各LD(11a〜11c)の発熱量を低減させ、プロジェクタ1の過熱状態からの回復を、より迅速に達成させることが可能となる。
なお上述したパターンA〜Dの何れの異常時動作テーブルにおいても、「ルート表示」および「交通状況表示」の表示オブジェクト(Ob2、Ob3)に設定された表示形態は、各LD(11a〜11c)の出射パワーが抑制される形態となっている。
以上に説明した通り第2実施形態のHUDユニット9によれば、各表示オブジェクトの重要度に応じて異常時動作テーブルを設定しておき、HUD装置100の利便性と過熱抑制を出来るだけ両立させることが可能である。
なおパターンAの異常時動作テーブルが採用される場合、「非表示」に設定された表示オブジェクトは抑制モードでは全く表示されなくなるが、その分、LDの出射パワーを抑制する効果は大きくなる。一方でパターンB〜Dの何れかの異常時動作テーブルが採用される場合、例えば重要度の低い表示オブジェクトについて、視認性を低下させた形態で表示させておくことが可能である。
そのため、この表示オブジェクトを全く表示させない場合に比べてLDの出射パワーを抑制する効果は小さくなるが、ユーザがその表示オブジェクトの情報(例えば交通状況の情報)を全く知ることが出来ないといった事態は回避される。何れのパターンの異常時動作テーブルを採用するかについては、例えばHUD装置100の製品仕様や用途等を考慮して、適切に決定することが可能である。
また第2実施形態のHUDユニット9にも、第1実施形態のように出力ゲインGaを制御する機能を設けておくことが可能である。このように構成されたHUDユニット9を、第3実施形態として以下に説明する。
3.第3実施形態
次に第3実施形態について説明する。以下の説明では、第2実施形態と異なる点の説明に重点をおき、重複する点については説明を省略することがある。
第3実施形態のHUDユニット9は、基本的には第2実施形態の場合と同様の構成である。但し第3実施形態のプロジェクタ1には、ゲイン制御部254も設けられている。このゲイン制御部254は、第1実施形態の場合と基本的に同等の機能を有しており、サーミスタ13による検出温度Stに基づいて出力ゲインGaを制御する。
HUDユニット9における動作モードの切替に関する動作について、図16に示すフローチャートを参照しながら以下に説明する。
通常時(過熱条件が未だ満たされていない時)において、HUDユニット9の動作モードは通常モードとなっている。通常モードにおいては、映像情報生成部44は、通常の映像が投影表示されるように映像情報を生成する。すなわちこのときには、異常時動作テーブルは適用されない。またゲイン制御部254は、コンバイナ82に投影表示される映像の視認性を優先させるため、出力ゲインGaを比較的高い第1ゲインG1とする。
通常モードにおいて、監視部41およびゲイン制御部254は、検出温度Stが過熱条件を満たしたか否かを監視する(ステップS31)。なお当該監視は、監視部41およびゲイン制御部254の何れか一方のみが行い、監視結果の情報が他方へ通知されるようになっていても良い。過熱条件の主旨や内容等については、第1実施形態の場合と同様である。
そして過熱条件が満たされた場合には(ステップS31のY)、HUDユニット9の動作モードは、通常モードから抑制モードに切替えられる(ステップS32)。抑制モードでは、ゲイン制御部254は過熱状態からの回復を優先するため、出力ゲインGaを、第1ゲインG1より低い第2ゲインG2とする。
また更に抑制モードでは、指示部43は、異常時動作テーブルの内容に従って映像情報を生成するように、映像情報生成部44へ指示を出す。すなわちこのときには、異常時動作テーブルが適用される。これに応じて映像情報生成部44は、異常時動作テーブルの内容に従って映像情報を生成するように動作する。
また抑制モードにおいて、監視部41およびゲイン制御部254は、検出温度Stが過熱回復条件を満たしたか否かを監視する(ステップS33)。なお当該監視は、監視部41およびゲイン制御部254の何れか一方のみが行い、監視結果の情報が他方へ通知されるようになっていても良い。過熱回復条件の主旨や内容等については、第1実施形態の場合と同様である。
そして過熱回復条件が満たされた場合には(ステップS33のY)、HUDユニット9の動作モードは、抑制モードから通常モードに切替えられる(ステップS34)。以降は、ステップ31の動作が繰り返されることになる。
第3実施形態のHUDユニット9によれば、抑制モードにおいて、出力ゲインGaの切替と異常時動作テーブルの適用の両方により、各LD(11a〜11c)の出射パワーを抑制することが可能である。
なお、図17(A)に示す映像が投影表示されている状況において、出力ゲインGaが第1ゲインG1から第2ゲインG2に切替えられると、図17(B)に示す映像が投影表示されるようになる。図17(B)に示す映像は、出力ゲインGaが下げられた分だけ、図17(A)に示す映像に比べて全体的な輝度が一律に低減している。
また図17(B)に示す映像が投影表示されている状況において、更に異常時動作テーブル(一例としてパターンAとする)が適用されると、図17(C)に示す映像が投影表示されるようになる。図17(C)に示す映像では、図17(B)に示す状態から、更に異常時動作テーブルに従った走査線の間引きがなされている。
第3実施形態のHUDユニット9によれば、通常モードにおいて図17(A)に示す映像が投影表示されるとすると、例えばパターンAの異常時動作テーブルが適用される抑制モードでは、図17(C)に示す映像が投影表示されることになる。このように第3実施形態では、出力ゲインGaの切替によるLDの出射パワーの抑制効果と、異常時動作テーブルの適用によるLDの出射パワーの抑制効果を、同時に得ることが可能である。
4.その他
以上に説明した第1から第3の各実施形態によれば、各LD(11a〜11c)の出射パワーを抑制することが可能となっている。何れの実施形態を採用するかについては、例えばHUD装置100の製品仕様や用途等を考慮して、適切に決定することが可能である。
また各実施形態のプロジェクタ装置(第1実施形態のプロジェクタ1、第2および第3実施形態のHUDユニット9)は、各LD(11a〜11c)が出射するレーザ光の走査により投影像を表示させる。
更に当該プロジェクタ装置は、温度を検出して検出温度Stの情報を得る機能部(温度検出部)と、検出温度Stが過熱条件を満たしたか否かを監視する機能部(監視部)を備え、過熱条件が満たされたときに、当該LDの出射パワーが抑制される抑制モードとなる。そのため当該プロジェクタ装置によれば、過熱状態からの回復をより迅速に達成することが容易となっている。
なお第1および第3実施形態のプロジェクタ1は、各LD(11a〜11c)の出力ゲインGaを制御するゲイン制御部を備えている。このゲイン制御部は、抑制モードにおける出力ゲインGaを、抑制モードではないときの出力ゲインGaより低くする。これにより、抑制モードにおいては当該LDの出射パワーが抑制される。
また第2および第3実施形態のHUDユニット9は、映像情報生成ユニット4において、複数の表示オブジェクト(Ob1〜Ob3)が合成された映像の情報を生成し、プロジェクタ1において、該映像の投影像を表示させるようになっている。そして当該HUDユニット9においては、表示オブジェクトごとに抑制モードにおける表示形態が設定され、設定された表示形態の少なくとも一部は、各LD(11a〜11c)の出射パワーが抑制される形態である。これにより、抑制モードにおいては当該LDの出射パワーが抑制される。
また本発明の構成は、上記実施形態のほか、発明の主旨を逸脱しない範囲で種々の変更を加えることが可能である。すなわち、上記実施形態は、全ての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の技術的範囲は、上記実施形態の説明ではなく、特許請求の範囲によって示されるものであり、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内に属する全ての変更が含まれると理解されるべきである。また本発明は例えばHUD装置に利用することができる。
100 HUD装置
1 プロジェクタ
10 ハウジング
10a 窓部
11a〜11c レーザダイオード(LD)
12 光学系
121a〜121c コリメータレンズ
122a、122b ビームスプリッタ
123 集光レンズ
124 MEMSミラー
13 サーミスタ(温度センサ)
14a〜14c 加熱冷却部
141a〜141c 熱伝導部材
142a〜142c ペルチェ素子
143a〜143c ヒートシンク
15 本体筐体
15a 光出射口
16 LDドライバ
17 ミラーサーボ部
18 加熱冷却駆動部
19 電源
20 電源制御部
22 入出力I/F
23 操作部
24 記憶部
25 制御部
251 映像処理部
252 LD制御部
253 加熱冷却制御部
254 ゲイン制御部
4 映像情報生成ユニット
41 監視部
42 ROM
43 指示部
44 映像情報生成部
45 映像情報出力部
6 ユーザの視線
7 走査レーザ光
8 車両
81 フロントガラス
82 コンバイナ
9 HUDユニット

Claims (12)

  1. 光源が出射する光の走査により投影像を表示させるプロジェクタ装置であって、
    温度を検出して検出温度の情報を得る温度検出部と、
    前記検出温度が所定の過熱条件を満たしたか否かを監視する監視部と、を備え、
    前記過熱条件が満たされたときに、前記光源の出射パワーが抑制される抑制モードとなることを特徴とするプロジェクタ装置。
  2. 前記監視部は、
    前記抑制モードにおいて、前記検出温度が所定の過熱回復条件を満たしたか否かを監視するものであり、
    前記過熱回復条件が満たされたときに、前記抑制モードが解除されることを特徴とする請求項1に記載のプロジェクタ装置。
  3. 前記過熱条件は、前記検出温度が所定の第1閾値以上となったときに満たされ、
    前記過熱回復条件は、前記検出温度が所定の第2閾値以下となったときに満たされることを特徴とする請求項2に記載のプロジェクタ装置。
  4. 第2閾値が、第1閾値より低い値に設定されていることを特徴とする請求項3に記載のプロジェクタ装置。
  5. 前記光源の出力ゲインを制御するゲイン制御部を備え、
    前記ゲイン制御部は、
    前記抑制モードにおける前記出力ゲインを、前記抑制モードではないときの前記出力ゲインより低くすることを特徴とする請求項1から請求項4の何れかに記載のプロジェクタ装置。
  6. 複数の表示オブジェクトが合成された映像の情報を生成し、該映像の前記投影像を表示させる請求項1から請求項5の何れかに記載のプロジェクタ装置であって、
    前記表示オブジェクトごとに、前記抑制モードにおける表示形態が設定され、
    前記設定された表示形態の少なくとも一部は、前記出射パワーが抑制される形態であることを特徴とするプロジェクタ装置。
  7. 前記表示オブジェクトごとに、前記抑制モードにおいて非表示とするか否かが設定されていることを特徴とする請求項6に記載のプロジェクタ装置。
  8. 前記表示オブジェクトごとに、前記抑制モードにおける走査線の間引きの度合が設定されていることを特徴とする請求項6に記載のプロジェクタ装置。
  9. 前記表示オブジェクトごとに、前記抑制モードにおける輝度の低減の度合が設定されていることを特徴とする請求項6に記載のプロジェクタ装置。
  10. 前記表示オブジェクトごとに、前記抑制モードにおけるフレームの間引きの度合が設定されていることを特徴とする請求項6に記載のプロジェクタ装置。
  11. ペルチェ素子を用いて前記光源を冷却する冷却部を備え、
    前記冷却部は、少なくとも前記抑制モードにおいて前記光源を冷却することを特徴とする請求項1から請求項10の何れかに記載のプロジェクタ装置。
  12. 請求項1から請求項11の何れかに記載のプロジェクタ装置を備えたことを特徴とするHUD装置。
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