JP2017079132A - 光出力制御ユニット、及び光投射装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】レーザ光源の発光が不安定になり易い光出力範囲での安定した光出力を実現する。【解決手段】光投射装置はレーザ光源と光出力制御ユニットとを備える。光出力制御ユニットは光源駆動部と光出力制御部とを有する。光源駆動部はレーザ光源を駆動する。光出力制御部は光源駆動部を制御する。光源駆動部は、光出力範囲内にレーザ光源の目標の光出力があれば、光出力範囲の上限値以上の第1光出力と光出力範囲の下限値以下の第2光出力とをレーザ光源から交互に出力する。光出力範囲はレーザ光源に発振閾値電流が供給される際の光出力を含んで設定されている。さらに、光源駆動部は、第1光出力及び第2光出力の平均値を目標の光出力と同じにする。【選択図】図7
Description
本発明は、光出力制御ユニット、及び光投射装置に関する。
従来、レーザ光源から出力される光を投射面に投射して映像の描画を行う光投射装置が知られている。レーザ光源の光出力特性は発光環境に応じて変化する。そのため、特許文献1の光投射装置では、発熱及び環境温度などの変化に起因するレーザ光源の光出力特性の変化に応じてレーザ光源の光出力を調整している。
一方、レーザ光源の光出力特性はその光出力の大きさによっても変化することがある。たとえば、レーザ光源は、半導体レーザ光源である場合、十分に大きい光出力ではレーザ発振モードで発光するが低い光出力ではレーザ発振モードとLED発光モードとが混在した状態で発光し、さらに低い光出力ではLED発光モードで発光する。LED発光モードでの発光効率はレーザ発振モードでの発光効率と比較して低い。従って、LED発光モードでの光出力が多くなるほど、レーザ光源の光出力特性は悪くなる。よって、光投射装置は、通常、レーザ発振モードでの光出力を用いて描画を行う。
しかしながら、光投射装置が投射面に低輝度の映像を描画する場合、レーザ発振モードとLED発光モードとが混在した状態での低い光出力を用いることがある。この場合の光出力は、発光に伴う発熱、及びわずかなノイズによる駆動電流の変動によって大きく変化し易く、非常に不安定になる。その影響は投射面に描画する映像にも表れ易い。従って、映像の輝度が不安定に変化してしまう。このような問題に関して特許文献1は何ら言及していない。
本発明は、上述のような問題を鑑みて、レーザ光源の発光が不安定になり易い光出力範囲での安定した光出力を実現できる光出力制御ユニット、及び光投射装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の一の態様による光出力制御ユニットは、レーザ光源を駆動する光源駆動部と、光源駆動部を制御する光出力制御部と、を備え、光源駆動部は、レーザ光源に発振閾値電流が供給される際の光出力を含んで設定されている光出力範囲内にレーザ光源の目標の光出力があれば、光出力範囲の上限値以上の第1光出力と光出力範囲の下限値以下の第2光出力とをレーザ光源から交互に出力するとともに、第1光出力及び第2光出力の平均値を目標の光出力と同じにする構成とされる。
この構成によれば、第1光出力での発光モード(たとえばレーザ発振モード)と、第2光出力での発光モード(たとえばLED発光モード)とを使い分けて、光出力範囲の上限値以上の第1光出力と、下限値以下の第2光出力とを交互に出力することができる。なお、光出力範囲は、レーザ光源に発振閾値電流が供給される際の光出力を含んで設定されている。従って、光出力範囲内の目標の光出力がレーザ光源から出力されていると人間の目に感じさせることができる。さらに、実際には光出力範囲の上限値よりも小さく下限値よりも大きい光出力を行わないので、レーザ光源の光出力は不安定にならない。よって、レーザ光源の発光が不安定になり易い光出力範囲での安定した光出力を実現することができる。
また、上記構成の光出力制御ユニットは、投射面上の走査により描画を行う投射光の出力を制御する光出力制御ユニットであり、光源駆動部は、第1光出力及び第2光出力の交互出力を所定数の走査毎に行う構成としてもよい。
この構成によれば、第1光出力及び第2光出力の交互出力を投射面上の走査単位の周期で行うことができる。従って、描画単位で該交互出力を行う場合よりも、人間の目が感じる見かけの光出力を滑らかに感じさせることができる。
或いは、上記構成の光出力制御ユニットは、投射面に投射されて描画を行う投射光の出力を制御する光出力制御ユニットであり、光源駆動部は、第1光出力及び第2光出力の交互出力を所定数の描画毎に行う構成としてもよい。
この構成によれば、第1光出力及び第2光出力の交互出力を比較的にゆっくりとした描画(すなわちフレーム)単位の周期で行うことができる。従って、回路設計を容易にできる。
さらに、上記構成の光出力制御ユニットにおいて、光源駆動部は、第1光出力及び第2光出力の交互出力の順番を所定数の描画毎に逆にする構成としてもよい。
この構成によれば、人間の目が感じる見かけの光出力をより滑らかに感じさせることができる。
また、上記構成の光出力制御ユニットにおいて、上記所定数は第1光出力及び第2光出力で同じである構成としてもよい。
この構成によれば、人間の目が感じる見かけの光出力をさらに平均的な光出力に調整することができる。
或いは、上記構成の光出力制御ユニットにおいて、上記所定数は第1光出力及び第2光出力で異なる構成としてもよい。
この構成によれば、人間の目が感じる見かけの光出力を調整することができる。たとえば、第1光出力での所定数が第2光出力での所定数よりも多ければ、見かけの光出力を第1光出力に近づけて大きくすることができる。或いは、第1光出力での所定数が第2光出力での所定数よりも少なければ、見かけの光出力を第2光出力に近づけて小さくすることができる。
また、上記構成の光出力制御ユニットにおいて、光出力範囲内に目標の光出力があれば、光源駆動部は、第1光出力は光出力範囲の上限値にして、第2光出力を光出力範囲の下限値にし、光出力制御部は、交互出力の各周期において、第1光出力の第1出力期間を目標の光出力及び光出力範囲の下限値の差に応じて設定し、第2光出力の第2出力期間を交互出力の1周期から第1出力期間を引いた期間に設定する構成としてもよい。
さらに、上記構成の光出力制御ユニットにおいて、第1出力期間は、目標の光出力が光出力範囲の上限値と同じであれば交互出力の1周期と同じ時間長に設定され、目標の光出力が光出力範囲の下限値と同じであれば0に設定される構成としてもよい。
これらの構成によれば、目標の光出力が光出力範囲内で変化しても、第1光出力及び第2光出力を変化させることなく、目標の光出力を実現することができる。
また、上記構成の光出力制御ユニットにおいて、映像信号に基づいてレーザ光源の光出力を制御する光出力制御ユニットであって、光源駆動部は映像信号に基づく駆動電流をレーザ光源に供給する構成としてもよい。
この構成によれば、人間の目が感じる見かけの光出力を映像信号に基づく光出力と同じにすることができる。
また、上記目的を達成するために、本発明の一の態様による光投射装置は、レーザ光源と、上述の光出力制御ユニットと、を備える構成とされる。
この構成によれば、レーザ光源に発振閾値電流が供給される際の光出力を含んで設定されている光出力範囲内の目標の光出力がレーザ光源から出力されていると人間の目に感じさせることができる。よって、レーザ光源の発光が不安定になり易い光出力範囲での安定した光出力を実現することができる。
また、上記目的を達成するために、本発明の一の態様による光投射装置は、映像信号に基づいてレーザ光源から出射される光を投射面に投射する光投射装置であって、光の光出力が所定範囲内である場合には、所定範囲以上の第1光出力の第1投射光と、所定範囲以下の第2光出力の第2投射光とを交互に投射し、第1光出力及び第2光出力の平均値は所定範囲内の光出力と同じであり、光の光出力が所定範囲外である場合には、映像信号に基づく同一の第3光出力の投射光を投射する構成とされる。
さらに、上記構成の光投射装置において、所定範囲はレーザ光源に発振閾値電流が供給される際の光出力を含む構成としてもよい。
これらの構成によれば、光出力の平均値が所定範囲内の光出力と同じになる第1投射光及び第2投射光を交互に投射することによって、所定範囲内の光出力の光を人間の目に感じさせることができる。さらに、映像信号に基づく同一の第3光出力の投射光を投射することもできる。従って、たとえば所定範囲が発光モードの変化に起因してレーザ光源の発光が不安定になる光出力範囲であっても、該範囲内の光出力の光を実際に投射することなく、該光出力範囲での安定した光出力を実現することができる。
本発明によれば、レーザ光源の発光が不安定になり易い光出力範囲での安定した光出力を実現できる光出力制御ユニット、及び光投射装置を提供することができる。
以下に、本発明の実施形態について、図面を参照し、車両用のヘッドアップディスプレイ装置100を例に挙げて説明する。なお、以下では、ヘッドアップディスプレイ装置100をHUD(Head-Up Display)装置100と呼ぶ。
<第1実施形態>
図1は、HUD装置100の概略図である。本実施形態のHUD装置100は、車両200に搭載されている。HUD装置100は、プロジェクタユニット101(光投射装置)から走査レーザ光300を車両200のフロントガラス201に向けて投射し、投射像をユーザの視野内に重ねて表示する表示装置である。なお、図1において、一点鎖線の矢印400は車両200の運転席に座っているユーザの視線を示している。また、HUD装置100は、車両に限らず、他の乗り物(例えば航空機等)に搭載されてもよい。
図1は、HUD装置100の概略図である。本実施形態のHUD装置100は、車両200に搭載されている。HUD装置100は、プロジェクタユニット101(光投射装置)から走査レーザ光300を車両200のフロントガラス201に向けて投射し、投射像をユーザの視野内に重ねて表示する表示装置である。なお、図1において、一点鎖線の矢印400は車両200の運転席に座っているユーザの視線を示している。また、HUD装置100は、車両に限らず、他の乗り物(例えば航空機等)に搭載されてもよい。
図1に示すように、フロントガラス201の内面にはコンバイナ102が貼り付けられている。このコンバイナ102は、プロジェクタユニット101の投射像をユーザの視野内に表示するための被投射部材であり、たとえばハーフミラーなどの半透過性の反射材料を用いて形成されている。プロジェクタユニット101からコンバイナ102に走査レーザ光300が投射されることによって、コンバイナ102の投射面102aに虚像が形成される。このために、車両200の前方(すなわち視線400の方向)を見ているユーザは、車両200の前方の外界像と、プロジェクタユニット101から投射される投射映像とを同時に視認することができる。
次に、プロジェクタユニット101について説明する。図2は、プロジェクタユニット101の構成例を示すブロック図である。図2に示すように、第1実施形態において、プロジェクタユニット101は、ハウジング51と、光学ユニット10と、を備えている。
ハウジング51は光学ユニット10を搭載している。また、ハウジング51には、光学ユニット10から出射されるレーザ光300を外部に出射するための窓部51a(光透過窓)が形成されている。窓部51aは、たとえば、ガラス又は透光性の樹脂材料などを用いて形成されている。
光学ユニット10は、レーザダイオード11a〜11cと、コリメータレンズ12a〜12cと、ビームスプリッタ13a〜13cと、集光レンズ14と、ハーフミラー15と、OEIC16と、MEMSミラーデバイス18と、を含んで構成される。なお、以下では、レーザダイオード11a〜11cをそれぞれLD(Laser Diode)11a〜11cと呼ぶ。また、光学ユニット10は、実際には、垂直走査用のMEMSミラーデバイス18と、水平走査用のMEMSミラーデバイス18とを有しているが、図2では、それらを1つにまとめて図示している。
LD11a〜11cはレーザ光を出射するレーザ光源である。LD11aは青色レーザ光を出射する半導体レーザ素子である。LD11bは緑色レーザ光を出射する半導体レーザ素子である。LD11cは赤色レーザ光を出射する半導体レーザ素子である。コリメータレンズ12a〜12cは、各LD11a〜11cから出射されるレーザ光を平行光に変換する光学部材である。また、ビームスプリッタ13a〜13cは、たとえばダイクロイックミラーなどの光学部材であり、特定の波長の光を反射し、他の波長の光を透過する。集光レンズ14は、ビームスプリッタ13a〜13cを経て入射する各レーザ光を収束する光学部材である。ハーフミラー15は、入射する各レーザ光の一部(たとえば99%)を透過し、残りの一部(たとえば1%)を反射する光学部材である。OEIC16は、たとえばフォトダイオード(不図示)を含んで構成される受光ICである。
LD11aから出射される青色レーザ光はコリメータレンズ12aにより平行光に変換されてビームスプリッタ13aで反射され、集光レンズ14に至る。LD11bから出射される緑色レーザ光は、コリメータレンズ12bにより平行光に変換されてビームスプリッタ13bで反射され、ビームスプリッタ13aを透過して集光レンズ14に至る。LD11cから出射される赤色レーザ光は、コリメータレンズ12cにより平行光に変換され、ビームスプリッタ13a、13bを透過して集光レンズ14に至る。各レーザ光の大半(たとえば99%程度)はハーフミラー15を透過して集光レンズ14によりMEMSミラーデバイス18の光反射面に収束される。MEMSミラーデバイス18は、ハーフミラー15を透過した入射光を反射し、その反射光を投射面102aに投射する。この際、MEMSミラーデバイス18は、投射光300及びその光軸を駆動して投射面102a上を走査させる。
一方、集光レンズ14により収束されるレーザ光の一部(たとえば1%程度)はハーフミラー15で反射されてOEIC16の受光面に収束される。OEIC16は、受光したレーザ光の光量(輝度)を検出し、その検出結果に基づく光検出信号を生成する。この光検出信号はCPU60に出力される。
次に、プロジェクタユニット101はさらに、本体筐体50と、MEMSミラードライバ52と、LDドライバ53と、電源54と、電源制御部55と、操作部56と、入出力I/F57と、記憶部58と、CPU60と、を備えている。なお、LDドライバ53及びCPU60は光出力制御ユニット1を構成している。光出力制御ユニット1は、投射面102a上に描画する映像の映像信号に基づいてLD11a〜11cの光出力(投射面102a上に投射されて走査により描画を行う投射光300の出力)を制御する。
本体筐体50はハウジング51、MEMSミラードライバ52、LDドライバ53、電源54、電源制御部55、操作部56、入出力I/F57、記憶部58、及びCPU60を搭載している。また、本体筐体50には、光出射口50aが形成されている。ハウジング51の窓部51aを通過した投射光300はさらに光出射口50aを通ってコンバイナ102に出射される。なお、この光出射口50aは開口であってもよいが、たとえばガラス又は透光性の樹脂材料などを用いて形成されることが望ましい。こうすれば、本体筐体50の内部への塵埃及び水分(たとえば水滴、水気を含む空気)などの侵入を防止することができる。
MEMSミラードライバ52は、CPU60から入力される制御信号に基づいて、MEMSミラーデバイス18の駆動を制御する駆動制御部である。たとえば、MEMSミラードライバ52は、CPU60からの水平同期信号に応じてミラー部(不図示)を駆動し、レーザ光300の反射方向を水平方向に偏向させる。また、MEMSミラードライバ52は、CPU60からの垂直同期信号に応じてミラー部(不図示)を駆動し、レーザ光300の反射方向を垂直方向に偏向させる。
LDドライバ53は、各LD11a〜11cを発光駆動する光源駆動部であり、LD11a〜11cに駆動電流を供給する。電源54は、たとえば車両200の蓄電池(不図示)などの電力源から電力の供給を受ける電力供給部である。電源制御部55は、電源54から供給される電力をプロジェクタユニット101の各構成部に応じた所定の電圧値及び電流値に変換し、変換された電力を各構成部に供給する。操作部56は、ユーザの操作入力を受け付ける入力ユニットである。入出力I/F57は外部装置と有線通信又は無線通信するための通信インターフェースである。
記憶部58は、不揮発性の記憶媒体であり、たとえば、プロジェクタユニット101の各構成部により用いられるプログラム及び制御情報を格納している。また、記憶部58は、投射面102aに投射する映像情報なども格納している。
CPU60は、記憶部58に格納されたプログラム及び制御情報などを用いて、プロジェクタユニット101の各構成部を制御する制御部である。CPU60は、図2に示すように、映像処理部60aと、光出力制御部60bと、を有している。
映像処理部60aは、記憶部58に格納されたプログラム、入出力I/F57から入力される情報、及び記憶部58に格納された情報などに基づく映像情報を生成する。さらに、映像処理部60aは、生成した映像情報を赤色(R)、緑色(G)、青色(B)の3色の映像信号に変換する。変換された3色の映像信号は光出力制御部60bに出力される。
光出力制御部60bはLDドライバ53を制御する。また、光出力制御部60bは、3色の映像信号に基づく各LDの光制御信号を生成し、LDドライバ53に出力する。各光制御信号に基づいて各LD11a〜11cから出射されるレーザ光がMEMSミラーデバイス18によって2次元的に走査されることにより、映像信号に基づく映像が投射面102aに投射される。
次に、LD11a〜11cの駆動電流に対する光出力特性及び光出力制御について説明する。なお、ここでは、赤色LD11cを例に挙げて説明しているが、他のLD11a、11bの駆動電流に対する光出力特性も同様であるため、それらの説明は割愛する。
図3は、LD11cの駆動電流Iに対する光出力特性を示すグラフである。図3において色付けした四角形状の領域Agは、グラフ上の屈曲点Gxを含んで設定されている領域であり、LD11cの光出力Pが発光モードの変化により不安定となる領域を含んでいる。この範囲Agは光出力範囲Apと電流範囲AIと、に対応している。なお、図3では、内容を理解し易くするために、グラフ上の点Gnよりも駆動電流Iが小さい領域(図3の電流範囲AIの左側)におけるLD11cの光出力の範囲を実際よりも拡大して表現している。
グラフ上の屈曲点Gxは、光出力範囲Apに含まれる光出力Px(以下、光発振閾値Pxと呼ぶ)と、電流範囲AIに含まれる発振閾値電流Ixとに対応する。グラフ上の点Gmは、範囲Ag内の上限点であり、光出力範囲Apの上限となる光出力Pmと、電流範囲AIの上限となる駆動電流Imとに対応する。グラフ上の点Gnは、範囲Ag内の下限点であり、光出力範囲Apの下限となる光出力Pnと、電流範囲AIの下限となる駆動電流Inとに対応する。
発振閾値電流Ixは、LD11cが発光モードが変化する駆動電流Iの閾値である。すなわち、発振閾値電流Ix以下の駆動電流I(I≦Ix)がLD11cに印加されると、LD11cはLED発光モードで発光する。LED発光モードでは、レーザ発振モードに比べると波長及び位相不揃いでブロードな光が出力される。一方、発振閾値電流Ixを越える駆動電流I(Ix<I)がLD11cに印加されると、LD11cは、レーザ発振モードとLED発光モードとが混在した発光モードで発光する。レーザ発振モードでは、安定したレーザ発振動作により、比較的波長及び位相が揃ったコヒーレント光が出力される。但し、発振閾値電流Ixに近い電流範囲AI内での駆動電流I(Ix<I<Im)がLD11cに印加されても、レーザ発振モードが混在する割合はまだ少ないので、レーザ発振モードでの光出力は比較的少ない(たとえばLED発光モードでの光出力の10倍以下)。従って、電流範囲AIに対応する光出力範囲Apでの光出力は不安定となる。なお、レーザ発振モードでの光出力効率(すなわち駆動電流Iに対する光出力)はLED発光モードでの光出力効率よりも非常に高い。そのため、混在した発光モードでは、LD11cに印加される駆動電流I(Ix<I)が増加するにつれて、レーザ発振モードが混在する割合は大きくなって、レーザ発振モードでの光出力が飛躍的に増加する。従って、駆動電流Iが発振閾値電流Ixに対して十分に大きくなると、LD11cはほぼレーザ発振モードで発光するようになり、LD11cの光出力は安定する。すなわち、電流範囲AIの上限以上の駆動電流I(≧Im)がLD11cに印加されると、レーザ発振モードでの光出力はLED発光モードでの光出力のたとえば50倍以上となる。このことは、実際に混在した発光モードでLD11cが発光した光を偏光板を用いてレーザ発振モードでの光とLED発光モードでの光とに分離して各光出力の強度を測定することにより検証できる。なぜなら、レーザ発振モードでの光は単一の偏光を示すが、LED発光モードでの光は無偏光となるためである。
なお、図3のような光出力特性はLD11cの発光環境(素子温度など)により変化するため、発振閾値電流Ixも発光環境により変化する。さらに、駆動電流I(>Ix)が発振閾値電流Ixに近づくと、レーザ発振モードがLD11cの発光モードに占める割合は小さくなっていくため、LD11cの光出力Pは不安定になる。従って、範囲Ag(すなわち光出力範囲Ap及び電流範囲AI)は、LD11cの発光環境及び発光モードの変化に伴う光出力特性の変化を加味して設定されている。そのため、上限点Gm及び下限点Gnは屈曲点Gxからそれぞれ所定の幅を離れた点に設定される。特に、点Gmの電流値Imは、LD11cの発光モードがほぼレーザ発振モードになるように、発振閾値電流Ixよりも十分に大きく設定される。言い換えると、屈曲点Gxは範囲Agの下限点Gn及び上限点Gmには設定されない。よって、電流範囲AIの上限となる駆動電流Im及び下限となる駆動電流Inが発振閾値電流Ixには設定されることもない(In<Ix<Im)。各光出力値Px、Pn、Pmも同様である(Pn<Px<Pm)。
上述のことから、LD11cの光出力は次のように制御される。まず、LD11cに印加される駆動電流Iが電流範囲AIの下限となる駆動電流In以下であれば、LD11cはLED発光モードで発光する。一方、LD11cに印加される駆動電流Iが電流範囲AIの上限となる駆動電流Im以上であれば、LD11cはほぼレーザ発振モードで比較的に安定した発光を行う。
また、LD11cに印加される駆動電流Iが電流範囲AI内(In≦I≦Im)である場合、電流範囲AIの下限となる駆動電流In以下の第1駆動電流I1(I1≦In)と上限となる駆動電流Im以上の第2駆動電流I2(Im≦I2)とが交互に切り替えられてLD11cに印加される。すなわち、LED11cは、光出力範囲Ap内の目標の光出力Po(Pn<Po<Pm)を行う場合、光出力範囲Apの上限となる光出力Pm以上の第1光出力P1と下限となる光出力Pn以下の第2光出力P2とを交互に出力する。なお、第1光出力P1及び第2光出力P2はそれらの平均値が目標の光出力Poと同じ光量(輝度)になるように設定される。ここで、平均値の算出方法は特に限定されない。たとえば、算術平均値{(P1+P2)/2}であってもよいし、相乗平均{(P1×P2)(1/2)}であってもよい。
ここで、本実施形態では、後述するように、駆動電流Iの切り替えをプロジェクタユニット101が投射面102a上に1回の描画を行うフレーム単位で行っている(後述する図6参照)。その結果、LD11cは、画素の描画フレーム毎に、目標の光出力Poよりも大きく且つ光出力範囲Ap外の第1光出力P1と、目標の光出力Poよりも小さく且つ光出力範囲Ap外の第2光出力P2とを交互に切り替えて出力する。
このような交互の光出力では、仮に低い切替頻度(切替周波数)では、人間の視覚は、2つの光出力(輝度)を区別してそれらを不連続な光と認識し易いため、ちらつきを感じる。一方、切替頻度が人間の目で認識可能な頻度を越えるとそれらを区別できなくなり、それらが平均化された光出力の連続光として認識される。従って、該頻度で第1光出力P1及び第2光出力P2を交互切替することにより、光出力範囲Ap内の光出力Pf(Pm<Pf<Pn)が行われていると人間の目に感じさせることができる。以下では、人間の目が感じる光出力Pfを見かけの光出力と呼ぶ。
従って、第1光出力P1及び第2光出力P2はそれぞれ、見かけの光出力Pfが光出力範囲Ap内の光出力Poと同じ光量になるように設定される。言い換えると、プロジェクタユニット101は、光出力範囲Ap内の光出力Pの投射光300を投射する場合には、光出力範囲Ap以上の第1光出力P1(Pm<P1)の第1投射光と、光出力範囲Ap以下の第2光出力P2(P2<Pn)の第2投射光とを交互に投射する。なお、プロジェクタユニット101は、投射光300の光出力が光出力範囲Ap外である場合には、映像信号に基づく同一の第3光出力の投射光300を投射する。こうすれば、目標の光出力Poと第1光出力P1との輝度差を目標の光出力Poと第2光出力P2との輝度差で補うことができる。これによって、光出力範囲Ap内の見かけの光出力Pfを人間の目に感じさせることができる。
次に、LD11a〜11cの光出力制御を、Pmよりも十分に大きい光出力PをPn未満の光出力まで連続的に低下させた場合を例にして、さらに詳述する。図4は、光出力Pを連続的に低下させた場合でのLD11cの光出力制御の一例を示すグラフである。なお、図4の縦軸は実際の光出力P及び見かけの光出力Pfを示している。また、図4では、内容を理解し易くするために図3と同じグラフを用いて、目標の光出力Poをグラフ上の点Gaでの光出力Paから点Gcでの光出力Pcまで連続的に変化させる場合での光出力制御を説明する。また、平均値の一例として算術平均を用いている。また、ここでは、LD11cを例に挙げて説明するが、他のLD11a、11bでも同様であるため、それらの説明は割愛する。
目標の光出力Poが範囲Ag外の点Gaに対応する光出力Pa(>Pm)である場合、駆動電流Ia(>Im)がLD11cに印加される。この場合の見かけの光出力Pfは実際の光出力Paと同じ光量となる。
次に、目標の光出力Poが範囲Ag内になると、LD11cは2つの光出力P1、P2を交互に出力して見かけの光出力Pfを人間の目に感じさせる。すなわち、目標の光出力Poが範囲Agの上限点Gmに対応する光出力Pmになると、見かけの光出力Pfを光出力範囲Apの上限となる光出力Pmと同じ光量にするために、第1駆動電流I1m及び第2駆動電流I2mがLD11cに交互に印加される。なお、第1駆動電流I1mはグラフ上の点G1mに対応し、第2駆動電流I2mはグラフ上の点G2mに対応する。従って、LD11cは第1光出力P1m及び第2光出力P2mを交互に出力する。なお、これらは平均値が光出力Pmと同じ光量となるように設定される。たとえば、第1光出力P1mは光量(2Pm−Pn)に設定され、第2光出力P2mは光出力範囲Apの下限となる光出力Pnと同じ光量に設定される。
また、目標の光出力Poが範囲Ag内の点Gbに対応する光出力Pbになると、見かけの光出力Pfを光出力Pbと同じ光量にするために、第1駆動電流I1b及び第2駆動電流I2bとがLD11cに交互に印加される。なお、第1駆動電流I1bはグラフ上の点G1bに対応し、第2駆動電流I2bはグラフ上の点G2bに対応する。従って、LD11cは第1光出力P1b及び第2光出力P2bを交互に出力する。これらは平均値が光出力Pbと同じ光量となるように設定される。たとえば、第1光出力P1b及び第2光出力P2bはそれぞれ図4のように光出力P1との差が光出力範囲Apの幅と同じになるように設定されてもよい。或いは、光出力Pbが光量Pn(光出力範囲Apの下限)よりも光量Pm(光出力範囲Apの上限)に近い場合には、第1光出力P1bを光量Pmに設定して第2光出力P2bを光量(2Pb−Pm)に設定してもよい。さらに、光出力Pbが光量Pm(光出力範囲Apの上限)よりも光量Pn(光出力範囲Apの下限)に近い場合には、第1光出力P1bを光量(2Pb−Pn)に設定して第2光出力P2bを光量Pnに設定してもよい。
また、目標の光出力Poが範囲Agの下限点Gnに対応する光出力Pnになると、見かけの光出力Pfを光出力範囲Apの下限となる光出力Pnと同じ光量にするために、第1駆動電流I1n及び第2駆動電流I2nとがLD11cに交互に印加される。なお、第1駆動電流I1nはグラフ上の点G1nに対応し、第2駆動電流I2nはグラフ上の点G2nに対応する。従って、LD11cは第1光出力P1n及び第2光出力P2nを交互に出力する。なお、これらは平均値が光出力Pmと同じ光量となるように設定される。たとえば、第1光出力P1nは光出力範囲Apの上限となる光出力Pmと同じ光量に設定され、第2光出力P2nは光量(2Pn−Pm)に設定される。
次に、目標の光出力Poが範囲Ag外の点Gcに対応する光出力Pc(<Pn)になると、駆動電流Ic(<In)がLD11cに印加される。この場合の見かけの光出力Pfは実際の光出力Paと同じ光量となる。
次に、本実施形態でのLD11a〜11cの光出力制御方法の一例について説明する。なお、以下では、LD11cについて説明するが、同様に行われる他のLD11a、11bについての説明は割愛する。図5は、第1実施形態に係るLD11cの光出力制御の一例を示すフローチャートである。
まず、光出力制御部60bは、LD11cの光出力Pの変更が要求されているか否かを判定する(S101)。光出力Pの変更が要求されている場合(S101でYES)、光出力制御部60bは、目標の光出力Po(すなわち、要求された光出力P)が光出力範囲Ap内であるか否かを判定する(S102)。
光出力範囲Ap内である場合(S102でYES)、光出力制御部60bは、目標の光出力Poに基づいて第1フレーム用の第1光出力P1とその次の第2フレーム用の第2光出力P2とを設定する(S103)。なお、第2光出力P2は、LD11cをレーザ発振モードで発光させるための光出力範囲Ap外の光出力P(>Pm)であり、目標の光出力Poよりも大きい。また、第1光出力P1は、LD11cをLED発光モードで発光させるための光出力範囲Ap外の光出力Pであり、目標の光出力Poよりも小さい。また、前述のように、第1光出力P1及び第2光出力P2はこれらの平均値が目標の光出力Poと同じ光量となるように設定される。そして、光出力制御部60bは、LD11cの駆動電流I−光出力Pの特性(図3参照)に基づいて第1光出力P1に対応する第1駆動電流I1と、第2光出力P2に対応する第2駆動電流I2とを設定する(S104)。この際、第1駆動電流I1は電流値Im以上の電流値(Im<I1)に設定され、第2駆動電流I2は電流値In以下の電流値(I2<In)に設定される。そして、処理はS107に進む。
一方、光出力範囲Ap内でない場合(S102でNO)、光出力制御部60bは、S101で要求された目標の光出力Poを各フレームの第3光出力P3(P3<Pn又はPm<P3)に設定する(S105)。そして、光出力制御部60bは第3光出力P3に対応する第3駆動電流I3(I3<In又はIm<I3)を設定し(S106)、処理はS107に進む。
LD11cは各フレームの光出力Pを行う(S107)。この際、LDドライバ53は、各フレームにおいて、S104又はS106で設定された駆動電流IをLD11cに印加する。すなわち、目標の光出力Poが光出力範囲Ap内であった場合(S102でYES)、LDドライバ53は、LD11cに供給する駆動電流Iをフレーム毎に第1駆動電流I1と第2駆動電流I2とに交互に切り換える。また、目標の光出力Pが光出力範囲Ap外であった場合(S102でNO)、LDドライバ53は各フレームにおいて第3駆動電流I3をLD11cに供給する。そして、処理はS101に戻る。
次に、本実施形態での光出力制御の動作例を説明する。図6は、第1実施形態において見かけの光出力Pfが光出力範囲Ap内である場合のLD11a〜11cの実際の光出力動作の一例を示す。
図6に示すように、各LD11a〜11cに印加される駆動電流Iの電流値Iは垂直同期信号(たとえば60Hz)に同期して第1電流値I1と第2電流値I2とに交互に切り替えられる。そのため、各LD11a〜11cにおけるフレーム毎の光出力Pも垂直同期信号に同期して切り替えられる。これらにより、画素に投射される実際の光出力Pは、図6の3段目に示すように垂直同期信号に同期して、目標の光出力Poよりも高い第1光出力P1と、目標の光出力Poよりも低い第2光出力P2とに交互に切り換わる。従って、見かけの光出力Pfでは、第1光出力P1で不足する光出力(すなわち目標の光出力Poに対する第1光出力P1の輝度差)が、次のフレームでの第2光出力P2により補われる。よって、図6の4段目に示すように、見かけの光出力Pfが目標の光出力Poと同程度であると人間の目に感じさせることができる。
なお、上述の光出力制御は、静止画が投射面102aに投射する場合に適用できるほか、動画が投射される場合にも適用可能である。動画の場合には、たとえば、描画のフレームレート(投射面102aに描画する1[sec]当たりのフレーム数)を動画データ(映像信号)のフレーム数よりも大きくして同様の光出力制御を行えばよい。
また、上述の光出力制御では、1フレーム毎に第1及び第2光出力P1、P2を切り替えているが、本発明はこの例示に限定されない。この切り替えは複数のフレーム毎に切り替えられてもよい。さらに、第1光出力P1を行うフレーム数は第2光出力P2を行うフレーム数と同じであってもよいし異なっていてもよい。
以上に説明した本実施形態によれば、光出力制御ユニット1は、LD11a〜11cを駆動するLDドライバ53と、LDドライバ53を制御する光出力制御部60bと、を備え、LDドライバ53は、LD11a〜11cに発振閾値電流Ixが供給される際の光出力Pxを含んで設定されている光出力範囲Ap内にLD11a〜11cの目標の光出力Poがあれば、光出力範囲Apの上限値Pm以上の第1光出力P1と光出力範囲Apの下限値Pn以下の第2光出力P2とをLD11a〜11cから交互に出力するとともに、第1光出力P1及び第2光出力P2の平均値を目標の光出力Poと同じにする構成とされる。
この構成によれば、第1光出力P1での発光モード(たとえばレーザ発振モード)と、第2光出力での発光モード(たとえばLED発光モード)とを使い分けて、光出力範囲Apの上限値Pm以上の第1光出力P1と、下限値Pn以下の第2光出力P2とを交互に出力することができる。なお、光出力範囲Apは、LD11a〜11cに発振閾値電流Ixが供給される際の光出力Pxを含んで設定されている。従って、光出力範囲Ap内の目標の光出力PoがLD11a〜11cから出力されていると人間の目に感じさせることができる。さらに、実際には光出力範囲Apの上限値Pmよりも小さく下限値Pnよりも大きい光出力P(Pn<P<Pm)を行わないので、LD11a〜11cの光出力Pは不安定にならない。よって、LD11a〜11cの発光が不安定になり易い光出力範囲Apでの安定した光出力Pfを実現することができる。
また、本実施形態によれば、光出力制御ユニット1は、投射面102a上の走査により描画を行う投射光300の出力を制御する光出力制御ユニット1であり、LDドライバ53は、第1光出力P1及び第2光出力P2の交互出力を所定数の走査毎に行う構成とされる。
この構成によれば、第1光出力P1及び第2光出力P2の交互出力を投射面102a上の走査単位の周期で行うことができる。従って、描画単位で該交互出力を行う場合よりも、人間の目が感じる見かけの光出力Pfを滑らかに感じさせることができる。
また、本実施形態によれば、光出力制御ユニット1において、上記所定数は第1光出力P1及び第2光出力P2で同じである構成とされる。
この構成によれば、人間の目が感じる見かけの光出力Pfをさらに平均的な光出力に調整することができる。
或いは、本実施形態によれば、光出力制御ユニット1において、上記所定数は第1光出力P1及び第2光出力P2で異なる構成としてもよい。
この構成によれば、人間の目が感じる見かけの光出力Pfを調整することができる。たとえば、第1光出力P1での所定数が第2光出力P2での所定数よりも多ければ、見かけの光出力Pfを第1光出力P1に近づけて大きくすることができる。或いは、第1光出力P1での所定数が第2光出力P2での所定数よりも少なければ、見かけの光出力Pfを第2光出力P2に近づけて小さくすることができる。
また、本実施形態によれば、光出力制御ユニット1において、映像信号に基づいてLD11a〜11cの光出力Pを制御する光出力制御ユニット1であって、LDドライバ53は映像信号に基づく駆動電流IをLD11a〜11cに供給する構成とされる。
この構成によれば、人間の目が感じる見かけの光出力Pfを映像信号に基づく光出力Pと同じにすることができる。
また、本実施形態によれば、プロジェクタユニット101は、LD11a〜11cと、上述の光出力制御ユニット1と、を備える構成とされる。
この構成によれば、LD11a〜11cに発振閾値電流Ixが供給される際の光出力Pxを含んで設定されている光出力範囲Ap内の目標の光出力PoがLD11a〜11cから出力されていると人間の目に感じさせることができる。よって、LD11a〜11cの発光が不安定になり易い光出力範囲Apでの安定した光出力Pfを実現することができる。
また、本実施形態によれば、プロジェクタユニット101は、映像信号に基づいてLD11a〜11cから出射される光300を投射面102aに投射するプロジェクタユニット101であって、
光300の光出力Poが所定範囲Ap内である場合には、所定範囲Ap以上の第1光出力P1の第1投射光と、所定範囲Ap以下の第2光出力P2の第2投射光とを交互に投射し、第1光出力P1及び第2光出力P2の平均値は所定範囲Ap内の光出力Poと同じであり、光300の光出力Pが所定範囲Ap外である場合には、映像信号に基づく同一の第3光出力Pa、Pdの投射光300を投射する構成とされる。
光300の光出力Poが所定範囲Ap内である場合には、所定範囲Ap以上の第1光出力P1の第1投射光と、所定範囲Ap以下の第2光出力P2の第2投射光とを交互に投射し、第1光出力P1及び第2光出力P2の平均値は所定範囲Ap内の光出力Poと同じであり、光300の光出力Pが所定範囲Ap外である場合には、映像信号に基づく同一の第3光出力Pa、Pdの投射光300を投射する構成とされる。
さらに本実施形態によれば、プロジェクタユニット101において、所定範囲ApはLD11a〜11cに発振閾値電流Ixが供給される際の光出力Pxを含む構成とされる。
これらの構成によれば、光出力P1、P2の平均値が所定範囲Ap内の光出力Poと同じになる第1投射光及び第2投射光を交互に投射することによって、所定範囲Ap内の光出力Poの光300を人間の目に感じさせることができる。さらに、映像信号に基づく同一の第3光出力Pa、Pdの投射光300を投射することもできる。従って、たとえば所定範囲Apが発光モードの変化に起因してLD11a〜11cの発光が不安定になる光出力範囲Apであっても、該範囲Ap内の光出力Poの光300を実際に投射することなく、該光出力範囲Apでの安定した光出力Pfを実現することができる。
<第1実施形態の変形例>
目標の光出力Poを低下させる場合でのLD11a〜11cの光出力制御は図4の例示に限定されない。光出力範囲Ap内にある目標の光出力Poをその上限から下限まで低下させる場合、第1及び第2光出力P1、P2はそれぞれ光出力範囲Apの上限(光出力Pm)及び下限(光出力Pn)と同じ光量に設定されてもよい。この場合、さらに、両者の平均値が目標の光出力Poと同じ光量になるように、第1光出力P1の第1出力期間T1は光出力範囲Apの光出力幅(Pm−Pn)に対する目標の光出力Poと光出力範囲Apの下限(光出力Pn)との差(Po−Pn)に応じて設定される。また、第2光出力P2の第2出力期間T2は交互出力の周期Tから第1出力期間T1を引いた期間に設定される。なお、第1出力期間T1は、第1及び第2光出力P1、P2の交互出力の各周期TにおいてLD11a〜11cから第1光出力P1が出力される期間である。また、第2出力期間T2は各周期TにおいてLD11a〜11cから第2光出力P2が出力される期間である。
目標の光出力Poを低下させる場合でのLD11a〜11cの光出力制御は図4の例示に限定されない。光出力範囲Ap内にある目標の光出力Poをその上限から下限まで低下させる場合、第1及び第2光出力P1、P2はそれぞれ光出力範囲Apの上限(光出力Pm)及び下限(光出力Pn)と同じ光量に設定されてもよい。この場合、さらに、両者の平均値が目標の光出力Poと同じ光量になるように、第1光出力P1の第1出力期間T1は光出力範囲Apの光出力幅(Pm−Pn)に対する目標の光出力Poと光出力範囲Apの下限(光出力Pn)との差(Po−Pn)に応じて設定される。また、第2光出力P2の第2出力期間T2は交互出力の周期Tから第1出力期間T1を引いた期間に設定される。なお、第1出力期間T1は、第1及び第2光出力P1、P2の交互出力の各周期TにおいてLD11a〜11cから第1光出力P1が出力される期間である。また、第2出力期間T2は各周期TにおいてLD11a〜11cから第2光出力P2が出力される期間である。
また、第1及び第2出力期間T1、T2の設定には、第1及び第2光出力P1、P2の交互出力の周期Tに対して第1出力期間T1が占める第1出力期間率R1[%]と周期Tに対して第2出力期間T2が占める第2出力期間率R2[%]を用いることができる。すなわち、第1出力期間T1は(R1/100)×Tで表すことができ、第2出力時間T2は(R2/100)×Tで表すことができる。
図7は、第1実施形態の変形例での出力期間率R1、R2の設定例を示す。なお、図7において、実線は第1出力期間率R1を示し、一点鎖線は第2出力期間率R2を示している。図7に示すように、目標の光出力Poが光量Pm(光出力範囲Apの上限)である場合、第1光出力P1の第1出力期間率R1は100[%]となり、第2光出力P2の第2出力期間率R2は0[%]となる。また、目標の光出力Poが光量Pn(光出力範囲Apの下限)である場合、第1光出力P1の第1出力期間率R1は0[%]となり、第2光出力P2の第2出力期間率R2は100[%]となる。なお、第1及び第2出力期間率R1、R2は、図7では線形に変化しているが、この例示に限定されない。第1及び第2出力期間率R1、R2は、範囲Ag内のグラフ(図3参照)の形状に基づいて決定され、たとえば非線形に変化することもある。
次に、上述の第1及び第2光出力P1、P2と第1及び第2出力期間率R1、R2とを用いて、光出力範囲Ap内の光出力Pをその上限(光出力Pm)から下限(光出力Pn)まで連続的に低下させた場合(図3参照)の光出力制御について説明する。また、ここでは、LD11cを例に挙げて説明するが、他のLD11a、11bでも同様であるため、それらの説明は割愛する。
まず、目標の光出力Poの低下開始時点では、目標の光出力Poが光出力範囲Apの上限となる光出力Pmと同じ光量である。また、図7に示すように、第1出力期間率R1は100[%]となり、第2出力期間率R2は0[%]となる。従って、第1光出力P1の第1出力期間T1=Tとなり、第2光出力P2の第1出力期間T2=0となる。よって、この場合の見かけの光出力Pfは目標の光出力Po(=Pm)と同じ光量となる。
目標の光出力Poが光出力範囲Ap内で低下している場合(Pm<Po<Pn)、交互出力の1周期Tのうちの第1出力期間T1において第1光出力P1(=Pm)が出力され、残りの第2出力期間T2において第2光出力P2(=Pn)が出力される。また、目標の光出力Poの低下に応じて、第1出力期間率R1は低下し、第2出力期間率R2は増加する。なお、この際、目標の光出力Poの低下速度が一定であれば、交互出力の周期Tに対する低下開始時点からの経過時間tの比率(t/T)に応じて第1出力期間率R1は低下して第2出力期間率R2は増加する。この場合の見かけの光出力Pfは、目標の光出力Poと同じ光量となり、たとえば平均値として算術平均を用いると{(R1×Pm+R2×Pn)/200}となる。
そして、目標の光出力Poが光出力範囲Apの下限となる光出力Pnと同じ光量になると、第1出力期間率R1は0[%]となり、第2出力期間率R2は100[%]となる。従って、第1光出力P1の第1出力期間T1=0となり、第2光出力P2の第1出力期間T2=Tとなる。よって、この場合の見かけの光出力Pfは目標の光出力Po(=Pn)と同じ光量となる。
なお、上述の説明では光出力範囲Ap内にて目標の光出力Poを低下させる場合を説明した。目標の光出力Poを増加させる場合も、図7を用いた同様の光出力制御ができ、目標の光出力Poの増加に応じて第1出力期間率R1が増加して第2出力期間率R2が低下する。
以上に説明した本実施形態によれば、光出力制御ユニット1において、光出力範囲Ap内に目標の光出力Poがあれば、LDドライバ53は、第1光出力P1は光出力範囲Apの上限値Pmにして、第2光出力P2を光出力範囲Apの下限値Pnにし、光出力制御部60bは、交互出力の各周期Tにおいて、第1光出力P1の第1出力期間T1を目標の光出力Po及び光出力範囲Apの下限値Pnの差に応じて設定し、第2光出力P2の第2出力期間T2を交互出力の1周期Tから第1出力期間T1を引いた期間に設定する構成とされる。
さらに、本実施形態によれば、光出力制御ユニット1において、第1出力期間T1は、目標の光出力Poが光出力範囲Apの上限値Pmと同じであれば交互出力の1周期Tと同じ時間長に設定され、目標の光出力Poが光出力範囲Apの下限値Pnと同じであれば0に設定される構成とされる。
これらの構成によれば、目標の光出力Poが光出力範囲Ap内で変化しても、第1光出力P1及び第2光出力P2を変化させることなく、目標の光出力Poを実現することができる。
<第2実施形態>
次に、第2実施形態について説明する。第2実施形態では、第1光出力P1及び第2光出力P2が投射光300の走査毎に切り替えられる。それ以外は第1実施形態と同様である。以下では、第1実施形態と異なる構成について説明する。また、第1実施形態と同様の構成要素には同じ符号を付し、その説明を省略する。また、以下では、LD11cの光出力制御例を説明するが、他のLD11a、11bの光出力制御も同様に行われるため、それらの説明は割愛する。
次に、第2実施形態について説明する。第2実施形態では、第1光出力P1及び第2光出力P2が投射光300の走査毎に切り替えられる。それ以外は第1実施形態と同様である。以下では、第1実施形態と異なる構成について説明する。また、第1実施形態と同様の構成要素には同じ符号を付し、その説明を省略する。また、以下では、LD11cの光出力制御例を説明するが、他のLD11a、11bの光出力制御も同様に行われるため、それらの説明は割愛する。
図8は、第2実施形態に係るLD11cの光出力制御の一例を示すフローチャートである。まず、光出力Pの変更が要求されている場合(S101でYES)、光出力制御部60bは、要求された光出力P(すなわち目標の光出力o)が光出力範囲Ap(図3参照)内であるか否かを判定する(S102)。
光出力範囲Ap内である場合(S102でYES)、光出力制御部60bは、目標の光出力Poに基づいて各フレームの第1走査用の第1光出力P1とその次の第2走査用の第2光出力P2とを設定する(S203)。なお、第1光出力P1及び第2光出力P2は、たとえば、これらの平均値が目標の光出力Poと同程度となるように設定される。そして、光出力制御部60bは第1光出力P1に対応する第1駆動電流I1と第2光出力P2に対応する第2駆動電流I2とを設定し(S104)、処理はS107に進む。
一方、光出力範囲Ap内でない場合(S102でNO)、光出力制御部60bは、S101で目標の光出力Poを各走査用の第3光出力P3に設定する(S205)。そして、光出力制御部60bは第3光出力P3に対応する第3駆動電流I3を設定し(S106)、処理はS107に進む。
LD11cは設定された各フレームの光出力Pを行う(S107)。この際、LDドライバ53は、各フレームにおいて、S203又はS205での設定に基づく駆動電流IをLD11cに印加する。すなわち、光出力範囲Ap内の光出力Pが要求された場合、LDドライバ53は、LD11cに供給する駆動電流Iを各フレームの画素の走査毎に第1駆動電流I1と第2駆動電流I2とに交互に切り換える。また、光出力範囲Ap外の光出力Pが要求された場合、LDドライバ53は第3駆動電流I3を画素の走査毎に切り替えることなくLD11cに供給する。そして、処理はS101に戻る。
次に、本実施形態での光出力制御の動作例を説明する。図9は、第2実施形態においてLD11a〜11cに印加する駆動電流Iの切り換えを示す。図10は、第2実施形態において見かけの光出力Pfが光出力範囲Ap内である場合のLD11a〜11cの実際の光出力動作の一例を示す。
図9に示すように、各LD11a〜11cに印加される駆動電流Iの電流値Iは水平同期信号(たとえば25kHz)に同期して第1電流値I1と第2電流値I2とに交互に切り替えられる。そのため、各LD11a〜11cにおける各フレームの走査毎の光出力Pも水平同期信号に同期して切り替えられる。これらにより、画素に投射される実際の光出力Pは、図10の1段目に示すように水平同期信号に同期して、目標の光出力Poよりも高い第1光出力P1と、目標の光出力Poよりも低い第2光出力P2とに交互に切り換わる。従って、見かけの光出力Pfでは、第2走査で不足する光出力(すなわち目標の光出力Poに対する第2光出力P2の輝度差)が、同じフレームにおける前後の第1走査での第1光出力P1により補われる。よって、図10の2段目に示すように、見かけの光出力Pfを目標の光出力Poにより近づけることができる。
なお、本実施形態では1回の走査毎に光出力P1、P2を切り替えているが、この例示に限定されず、光出力P1、P2は複数の走査毎に切り替えられてもよい。さらにこの際、第1走査の数は第2走査の数と同じであってもよいし異なっていてもよい。
以上に説明した本実施形態によれば、光出力制御ユニット1は、投射面102a上の走査により描画を行う投射光300の出力を制御する光出力制御ユニット1であり、LDドライバ53は、第1光出力P1及び第2光出力P2の交互出力を所定数の走査毎に行う構成とされる。
この構成によれば、第1光出力P1及び第2光出力P2の交互出力を投射面102a上の走査単位の周期で行うことができる。従って、描画単位で該交互出力を行う場合よりも、人間の目が感じる見かけの光出力Pfを滑らかに感じさせることができる。
<第3実施形態>
次に、第3実施形態について説明する。なお、第3実施形態は、第1光出力P1及び第2光出力P2がフレーム毎に切り替えられる。さらに、第1光出力P1及び第2光出力P2を実際に交互出力する順番はフレーム毎に反転する。これ以外は第2実施形態と同様である。以下では、第1及び第2実施形態と異なる構成について説明する。また、第1及び第2実施形態と同様の構成要素には同じ符号を付し、その説明を省略する。また、以下では、LD11cの光出力制御例を説明するが、他のLD11a、11bの光出力制御も同様に行われるため、それらの説明は割愛する。
次に、第3実施形態について説明する。なお、第3実施形態は、第1光出力P1及び第2光出力P2がフレーム毎に切り替えられる。さらに、第1光出力P1及び第2光出力P2を実際に交互出力する順番はフレーム毎に反転する。これ以外は第2実施形態と同様である。以下では、第1及び第2実施形態と異なる構成について説明する。また、第1及び第2実施形態と同様の構成要素には同じ符号を付し、その説明を省略する。また、以下では、LD11cの光出力制御例を説明するが、他のLD11a、11bの光出力制御も同様に行われるため、それらの説明は割愛する。
図11は、第3実施形態に係るLD11cの光出力制御の一例を示すフローチャートである。まず、光出力Pの変更が要求されている場合(S101でYES)、光出力制御部60bは、要求された光出力P(すなわち目標の光出力Po)が光出力範囲Ap(図3参照)内であるか否かを判定する(S102)。
光出力範囲Ap内である場合(S102でYES)、光出力制御部60bは、目標の光出力Poに基づいて第1フレームにおける第1走査用の第1光出力P1とその次の第2走査用の第2光出力P2とを設定する(S303a)。なお、第1光出力P1及び第2光出力P2は、たとえばこれらの平均値が目標の光出力Poと同程度となるように設定される。さらに、光出力制御部60bは、第1フレームの次の第2フレームにおける第1走査用の光出力Pを第2光出力P2に設定し、第2フレームにおける第2走査用の光出力Pを第1光出力P1に設定する(S303b)。そして、光出力制御部60bは第1光出力P1に対応する第1駆動電流I1と第2光出力P2に対応する第2駆動電流I2とを設定し(S104)、処理はS107に進む。
一方、光出力範囲Ap内でない場合(S102でNO)、光出力制御部60bは、S101で要求された光出力Poを各フレームにおける各走査用の第3光出力P3に設定する(S305)。そして、光出力制御部60bは第3光出力P3に対応する第3駆動電流I3を設定し(S106)、処理はS107に進む。
LD11cは設定された各フレームの光出力Pを行う(S107)。この際、LDドライバ53は、各フレームにおいて、S303a及びS303b、又はS305での設定に基づく駆動電流IをLD11cに印加する。すなわち、目標の光出力Poが光出力範囲Ap内である場合、LDドライバ53は、LD11cに供給する駆動電流Iを各フレームの画素の走査毎に第1駆動電流I1と第2駆動電流I2とに交互に切り換える。さらに、LDドライバ53は、フレーム毎に駆動電流Iを切り換える順番を逆にする。また、目標の光出力Pが光出力範囲Ap外である場合、LDドライバ53は第3駆動電流I3を画素の走査毎に切り替えることなくLD11cに供給する。そして、処理はS101に戻る。
次に、本実施形態での光出力制御の動作例を説明する。図12は、第3実施形態においてLD11a〜11cに印加する駆動電流Iを示す。図13は、第3実施形態において見かけの光出力Pfが光出力範囲Ap内である場合のLD11a〜11cの実際の光出力動作の一例を示す。
図12に示すように、各LD11a〜11cに印加される駆動電流Iの電流値Iは水平同期信号(たとえば25kHz)に同期して第1電流値I1と第2電流値I2とに交互に切り替えられる。そのため、各LD11a〜11cにおける各フレームの走査毎の光出力Pも水平同期信号に同期して切り替えられる。さらに、この切り替えの順番はフレーム毎に反転される。すなわち、第1フレームの第1走査では第1光出力P1が行われて第2走査では第2光出力P2が行われ、第2フレームの第1走査では第2光出力P2が行われて第2走査では第1光出力P1が行われる。
これらにより、画素に投射される実際の光出力Pは、図13の1段目に示すように水平同期信号に同期して走査毎に、目標の光出力Poよりも高い第1光出力P1と、目標の光出力Poよりも低い第2光出力P2とに交互に切り換わる。さらに、実際の光出力Pが切り換わる順番はフレーム毎に反転する。従って、見かけの光出力Pfでは、第1フレームでの第2走査及び第2フレームでの第1走査で不足する輝度(すなわち目標の光出力Poに対する第2光出力P2の輝度差)が、同じフレームにおける前後の走査での第1光出力P1と、次のフレームにおける同じ走査での第1光出力P1とにより補われる。こうすれば、図13の2段目に示すように、見かけの光出力Pfを目標の光出力Poにより近づけることができる。
なお、本実施形態では、1回のフレーム毎に各走査での第1及び第2光出力P1、P2を切り替える順番を反転させているが、この例示に限定されず、切り替える順番は所定の複数回のフレーム毎に反転させてもよい。さらにこの際、第1フレームの数は第2フレームの数と同じであってもよいし異なっていてもよい。
以上に説明した本実施形態によれば、光出力制御ユニット1は、投射面102aは、第1光出力P1及び第2光出力P2の交互出力を所定数の描画毎に行う構成とされる。
この構成によれば、第1光出力P1及び第2光出力P2の交互出力を比較的にゆっくりとした描画(すなわちフレーム)単位の周期で行うことができる。従って、回路設計を容易にできる。
さらに、本実施形態によれば、光出力制御ユニット1において、LDドライバ53は、第1光出力P1及び第2光出力P2の交互出力の順番を所定数の描画毎に逆にする構成とされる。
この構成によれば、人間の目が感じる見かけの光出力Pfをより滑らかに感じさせることができる。
以上、本発明の実施形態について説明した。なお、上述の実施形態は例示であり、その各構成要素や各処理の組み合わせに色々な変形が可能であり、本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。
たとえば、上述の第1〜第3実施形態において、CPU60が有する映像処理部60a及び光出力制御部60bの少なくとも一方は、機能的構成要素であってもよいし、電気回路、装置、デバイスなどの物理的な構成要素であってもよい。また、映像処理部60a及び光出力制御部60bの少なくとも一方はCPU60から独立する構成要素であってもよい。
また、上述の第1〜第3実施形態では光出力範囲Ap内の光出力Pを回避するために、第1光出力P1及び第2光出力P2を交互に行っているが、この構成は光出力範囲Ap外の光出力Pを行う構成に適用されてもよい。すなわち、目的とする光出力範囲Ap外の見かけの光出力Pfを、該光出力Pfよりも大きい実際の第1光出力P1と該光出力Pfよりも小さい実際の第2光出力P2とを交互に出力することによって実現してもよい。
また、上述の第1〜第3実施形態では、HUD装置100のプロジェクタユニット101を例に挙げて説明しているが、本発明の適用範囲はこれらの例示に限定されない。本発明は、異なる光出力Pを交互に行うことによって目標の光出力Poを実現する光出力制御を行う装置であれば広く適用可能である。
100 ヘッドアップディスプレイ装置(HUD装置)
101 プロジェクタユニット
102 コンバイナ
102a 投射面
200 車両
201 フロントガラス
300 投射光、走査光
400 ユーザの視線
1 光出力制御ユニット
10 光学ユニット
11a〜11c レーザダイオード(LD)
12a〜12c コリメータレンズ
13a、13b ビームスプリッタ
14 集光レンズ
15 ハーフミラー
16 OEIC
18 MEMSミラーデバイス
50 本体筐体
50a 光出射口
51 ハウジング
51a 窓部
52 MEMSミラードライバ
53 LDドライバ
54 電源
55 電源制御部
56 操作部
57 入出力I/F
58 記憶部
60 CPU
60a 映像処理部
60b 光出力制御部
P 光出力
Po 目標の光出力
Pf 見かけの光出力
101 プロジェクタユニット
102 コンバイナ
102a 投射面
200 車両
201 フロントガラス
300 投射光、走査光
400 ユーザの視線
1 光出力制御ユニット
10 光学ユニット
11a〜11c レーザダイオード(LD)
12a〜12c コリメータレンズ
13a、13b ビームスプリッタ
14 集光レンズ
15 ハーフミラー
16 OEIC
18 MEMSミラーデバイス
50 本体筐体
50a 光出射口
51 ハウジング
51a 窓部
52 MEMSミラードライバ
53 LDドライバ
54 電源
55 電源制御部
56 操作部
57 入出力I/F
58 記憶部
60 CPU
60a 映像処理部
60b 光出力制御部
P 光出力
Po 目標の光出力
Pf 見かけの光出力
Claims (12)
- レーザ光源を駆動する光源駆動部と、前記光源駆動部を制御する光出力制御部と、を備え、
前記光源駆動部は、前記レーザ光源に発振閾値電流が供給される際の光出力を含んで設定されている光出力範囲内に前記レーザ光源の目標の光出力があれば、前記光出力範囲の上限値以上の第1光出力と前記光出力範囲の下限値以下の第2光出力とを前記レーザ光源から交互に出力するとともに、前記第1光出力及び前記第2光出力の平均値を前記目標の光出力と同じにする光出力制御ユニット。 - 投射面上の走査により描画を行う投射光の出力を制御する光出力制御ユニットであり、
前記光源駆動部は、前記第1光出力及び前記第2光出力の交互出力を所定数の前記走査毎に行う請求項1に記載の光出力制御ユニット。 - 投射面に投射されて描画を行う投射光の出力を制御する光出力制御ユニットであり、
前記光源駆動部は、前記第1光出力及び前記第2光出力の交互出力を所定数の前記描画毎に行う請求項1に記載の光出力制御ユニット。 - 前記光源駆動部は、前記第1光出力及び前記第2光出力の前記交互出力の順番を前記所定数の前記描画毎に逆にする請求項3に記載の光出力制御ユニット。
- 前記所定数は前記第1光出力及び前記第2光出力で同じである請求項2〜請求項4のいずれかに記載の出力制御ユニット。
- 前記所定数は前記第1光出力及び前記第2光出力で異なる請求項2〜請求項4のいずれかに記載の出力制御ユニット。
- 前記光出力範囲内に前記目標の光出力があれば、
前記光源駆動部は、前記第1光出力は前記光出力範囲の前記上限値にして、前記第2光出力を前記光出力範囲の前記下限値にし、
前記光出力制御部は、前記交互出力の各周期において、前記第1光出力の第1出力期間を前記目標の光出力及び前記光出力範囲の前記下限値の差に応じて設定し、前記第2光出力の第2出力期間を前記交互出力の1周期から前記第1出力期間を引いた期間に設定する請求項1〜請求項6のいずれかに記載の光出力制御ユニット。 - 前記第1出力期間は、前記目標の光出力が前記光出力範囲の前記上限値と同じであれば前記交互出力の1周期と同じ時間長に設定され、前記目標の光出力が前記光出力範囲の前記下限値と同じであれば0に設定される請求項7に記載の光出力制御ユニット。
- 映像信号に基づいて前記レーザ光源の光出力を制御する光出力制御ユニットであって、
前記光源駆動部は前記映像信号に基づく駆動電流を前記レーザ光源に供給する請求項1〜請求項7のいずれかに記載の光出力制御ユニット。 - レーザ光源と、請求項1〜請求項9のいずれかに記載の光出力制御ユニットと、を備える光投射装置。
- 映像信号に基づいてレーザ光源から出射される光を投射面に投射する光投射装置であって、
前記光の光出力が所定範囲内である場合には、前記所定範囲以上の第1光出力の第1投射光と、前記所定範囲以下の第2光出力の第2投射光とを交互に投射し、前記第1光出力及び前記第2光出力の平均値は前記所定範囲内の光出力と同じであり、
前記光の光出力が前記所定範囲外である場合には、前記映像信号に基づく同一の第3光出力の投射光を投射する光投射装置。 - 前記所定範囲は前記レーザ光源に発振閾値電流が供給される際の光出力を含む請求項11に記載の光投射装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015206382A JP2017079132A (ja) | 2015-10-20 | 2015-10-20 | 光出力制御ユニット、及び光投射装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015206382A JP2017079132A (ja) | 2015-10-20 | 2015-10-20 | 光出力制御ユニット、及び光投射装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2017079132A true JP2017079132A (ja) | 2017-04-27 |
Family
ID=58666198
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2015206382A Pending JP2017079132A (ja) | 2015-10-20 | 2015-10-20 | 光出力制御ユニット、及び光投射装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2017079132A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2018190329A1 (ja) | 2017-04-12 | 2018-10-18 | 三菱ケミカル株式会社 | シートモールディングコンパウンド、および繊維強化複合材料 |
JP2020086168A (ja) * | 2018-11-27 | 2020-06-04 | 株式会社リコー | 表示装置、表示システムおよび移動体 |
-
2015
- 2015-10-20 JP JP2015206382A patent/JP2017079132A/ja active Pending
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WO2018190329A1 (ja) | 2017-04-12 | 2018-10-18 | 三菱ケミカル株式会社 | シートモールディングコンパウンド、および繊維強化複合材料 |
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