JP2007121383A - 変調信号発生装置及び画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】階調つぶれが発生しないように画像データから非線形に変換したアナログの変調信号を生成する。
【解決手段】γ補正部36は、LUT36aから入力される8ビットの画像データに対応する補正画像データを取り出すことにより、非線形なガンマ補正を行う。補正画像データは、12ビットで画像データと同じ階調域を表現することより、階調の表現の分解能を画像データによるものよりも高くしてある。変換で得られる補正画像データは、D/A変換部38によってアナログの変調信号に変換され、この変調信号に基づいてレーザ光が変調される。
【選択図】図5

Description

本発明は、レーザ光を変調する際の変調信号を発生させる変調信号発生装置及び画像形成装置に関するものである。
スクリーンにレーザ光を照射して、そのレーザ光を走査することにより画像を表示するプロジェクタが知られている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1に記載されたプロジェクタ装置では、赤色,緑色,青色のレーザ光を出力する色ごとに設けたレーザ光源部を設け、これらからそれぞれ出力されるレーザ光を光変調器に通した後に、ダイクロックミラーを用いて1本のレーザ光束とし、このレーザ光を二次元走査してスクリーンに照射することにより、カラー画像を描画している。
また、近年ではアナログ信号に代えて、デジタルの画像データで画像情報を取り扱う機器が多いが、レーザ光を光変調するには特許文献1のようにレーザ光源とは別に設けた変調器に与える変調信号または、レーザ光源部を構成する半導体レーザ素子の駆動電流を変化させる直接変調の際の変調信号はアナログ信号となっている。このため、例えば上記のようなプロジェクタでは、画像データをアナログの変調信号に変換するD/A変換器を備えている。
特開平2001−264662号公報
ところで、D/A変換器は、その特性上非線形な変換を行うことができないので、ガンマ補正等の非線形処理を行うことができないため、例えばアナログの変調信号に非線形な信号処理を行っているが、回路が複雑になるという欠点があった。一方、所定のビット数の画像データで非線形な変換処理を行った場合では、丸め誤差の影響で階調つぶれが発生し、滑らかな階調再現をすることができなくなるという問題があった。
本発明は上記問題を解消するためになされたもので、簡単な回路構成で非線形処理を行い好ましい階調再現を得ることができる変調信号発生装置及び画像形成装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1記載の変調信号発生装置では、画像データのビット数よりも大きいビット数で前記画像データが表現可能な階調域を表現するとともに、前記画像データの各階調値を非線形に変換した階調値を示す補正画像データに入力される画像データを変換する非線形変換手段と、補正画像データをアナログの変調信号に変換するD/A変換器とを備えたものである。
請求項2記載お変調信号発生装置では、非線形変換手段が、画像データの各階調値に対応する階調値を示す補正画像データが前記画像データの各値に対応付けられて記憶されたルックアップテーブルを備え、入力される画像データに対応する補正画像データを前記ルックアップテーブルから取り出して出力するようにしたものである。
請求項3記載の変調信号発生装置では、ルックアップテーブルの補正画像データを書き換えるために外部と接続されるインタフェース手段を備えたものである。請求項4記載の変調信号発生装置では、画像データを8ビット、補正画像データを12ビットとしたものである。
請求項5記載の画像形成装置では、上記のように構成される変調信号発生装置を備え、レーザ光を照射して画像を形成するようにしたものである。
本発明によれば、画像データを同じ階調域を表現するがビット数の大きな補正画像データに変化して非線形な変換を行い、その補正画像データをアナログの変調信号に変換するから、階調つぶれがなく、滑らかな階調再現性を得ることができる。
本発明を実施した画像形成装置としてのプロジェクタ装置を図1に示す。プロジェクタ装置2は、その筐体3に設けた開口3aからレーザ光をスクリーン4に照射し、その照射するレーザ光を主走査方向(矢印M方向)と副走査方向(矢印S方向)に走査することで、スクリーン4上の表示エリア5にカラー画像を描画する。筐体3内には、光源ユニット6,走査手段を構成する副走査装置7及び主走査装置8、これらを制御・駆動するための各種回路からなる回路ユニット9を設けてある。なお、説明の便宜上、図1では、スクリーン4に対してプロジェクタ装置2を大きく描いてある。
光源ユニット6は、複数ライン分のレーザ光、この例では3ライン分のレーザ光を出力する。カラー画像を表示するために、1ライン分のレーザ光は赤色,緑色,青色の3色のレーザ光としてあり、光源ユニット6は各色3本ずつ、計9本のレーザ光を出力する。レーザ光の並ぶ方向は、1ラインの伸びる主走査方向と直交する副走査方向となっている。
光源ユニット6からの各レーザ光は、副走査装置7に入射する。副走査装置6は、各レーザ光を副走査方向に偏向して副走査するためのものであり、1回の主走査ごとに3ライン分ずつレーザ光の照射位置を副走査方向に移動させる。この副走査方向への移動は、主走査位置がレーザ光を消灯した表示エリア5の外にあるとき行う。
主走査装置8は、副走査ミラー装置7で偏向された各レーザ光を主走査方向に偏向して主走査するものであり、入射する各レーザ光をスクリーン4に向けて反射すする主走査ミラー8aと駆動機構8bとから構成してあり、駆動機構8bは、主走査ミラー8aを高速に揺動するためのDCモータ等から構成してある。主走査ミラー8aを駆動機構8bによって揺動することにより、各レーザ光の照射位置は、主走査方向に移動する。この例においては、各レーザ光の照射位置の主走査方向の往復動によって6ライン分の表示を行う。
図2に光源ユニット6に組み込んだ光源部10及びレンズアレイ板11を示す。また、光源部10を分解した状態を図3に示す。光源部10は、レーザ光の出力方向に積層した赤色,緑色,青色用の各半導体基板12〜14とからなり、その前面にレンズアレイ板11を組み付けてある。
光源部10は、上から順番に赤色,緑色,青色、赤色,緑色・・・・青色の9本のレーザ光LR1,LG1,LB1,LR2,LG2,・・・LB3を出力する。9本の各色のレーザ光LR1,LG1,LB1,LR2,LG2,・・・LB3は、3ライン分レーザ光であって、赤色,緑色,青色の順番に並んだ3本のレーザ光が1ライン分のレーザ光であり、レーザ光LR1,LG1,LB1と、レーザ光LR2,LG2,LB2と、レーザ光LR3,LG3,LB3とがそれぞれ1ライン分である。
後方に向かって赤色用の半導体基板12,緑色用の半導体基板13,青色用の半導体基板14が順番に積層してあり、各色用の半導体基板12〜14には、それぞれ対応する色のレーザ光を出力するレーザ素子15,16,17をそれぞれ形成してあり、これらは前方から見たときに、副走査方向に沿って、所定のピッチでライン状に並ぶように配してある。レーザ素子15,16,17は、いずれも光の共振する方向が半導体基板の面に対して垂直であり、レーザ光を半導体基板の面に対して垂直な方向に出力する面発光型レーザ半導体素子であり、その端部より前方(矢線A方向)に出力する。
赤色用の半導体基板12は、副走査方向に沿って、所定のピッチで3個の突出部12aと切欠き12bとを交互に形成した櫛歯形状としてあり、各突出部12aに1個ずつ赤色のレーザ光を出力するレーザ素子15を設けてある。切欠き12bは、後方に配した緑色用の半導体基板13のレーザ素子16からのレーザ光LG1〜LG3、及び青色用の半導体基板14のレーザ素子17からのレーザ光LB1〜LB3を遮ることなく前方に通すために設けており、緑色用及び青色用の半導体基板13,14の各突出部13a,14aと重なる部分を切り欠くように形成してある。
緑色用の半導体基板13は、赤色用の半導体基板12と同様に、所定のピッチで突出部13aと切欠き13bとを交互に形成した櫛歯形状としてあり、各突出部13aに1個ずつ緑色のレーザ光を出力するレーザ素子16を設けてある。各突出部13aは、赤色用の半導体基板12の突出部12aと重ならないように、各突出部12aに対して副走査方向に突出部1個分ずらしてあり、レーザ素子16から出力される各レーザ光LG1〜LG3は、赤色用の半導体基板12の切欠き12bを通って前方に出力される。緑色用の半導体基板13に設けた切欠き13bは、後方に配した青色用の半導体基板14のレーザ素子17からのレーザ光LB1〜LB3を遮ることなく前方に通すために設けたものであり、青色用の半導体基板14の各突出部14aと重なる部分を切り欠くように形成してある。
青色用の半導体基板14についても、赤色用,緑色の半導体基板12,13と同様であり、突出部14aと切欠き14bとを交互に形成した櫛歯形状であり、各突出部14aに1個ずつ青色のレーザ光を出力するレーザ素子17a〜17cを設けてあり、各突出部14aは、赤色及び緑色用の各半導体基板12,13の突出部12a,13aと重ならないように、副走査方向にずらして設けてある。
なお、この例では、後方に向かって赤色,緑色,青色の順番で各半導体基板12〜14を積層しているが、その順番は任意に決めることができる。また、各半導体基板12〜14をそれぞれ櫛歯形状としているが、各半導体基板12〜14を積層したときに、前方にある半導体基板が後方にある半導体基板に設けたレーザ素子からのレーザ光を遮らないようにすることができる形状であればよく、少なくとも他の色の基板に設けたレーザ素子からのレーザ光の光路上の部分に切欠きを形成しておけばよい。このため、例えば、最も後方にある青色用の半導体基板14に、切欠き14bを形成しなくてもよく、また中間にある緑色用の半導体基板13には、その後方の青色用の半導体基板14からのレーザ光を通すだけの切欠きを形成しておけばよい。また、切欠きの形状は、レーザ素子からのレーザ光を通すことができればどのような形状でもよく、また切欠きに代えて開口とすることもできる。
通常同一の半導体基板上には、同色の面発光型のレーザ素子だけしか配列することができないが、本発明では、上記のように色の異なる複数色の面発光型のレーザ素子を色毎にそれぞれの半導体基板に配列し、各色の半導体基板をレーザ光の出力方向に重ねることによって、色の異なるレーザ光をライン状に並べて出力することができるようにしている。
各レーザ素子15〜17は、同じ色のレーザ素子同士が副走査方向に1ラインの間隔となるように配してあるが、同一ラインのレーザ素子同士については、1ラインの間隔で配してもよいし、それよりも小さい間隔で配してもよい。この場合、半導体基板12〜14を相対的にずらして積層するようにしてもよい。また、この例では、3ライン分の場合について説明しているが、より多く、例えば各色について40個ずつレーザ素子を設け40ライン分のレーザ光を出力するようにすることもできる。
レンズアレイ板11は、光源部10の前面に組み付けられる。このレンズアレイ板11は、各レーザ光が通るそれぞれの位置にコリメート用のマイクロレンズ11aを形成しており、各マイクロレンズ11aは入射するレーザ光LR1〜LR3,LG1〜LG3,LB1〜LB3を適当な径の平行な光束に変換して出力する。
レーザ素子15〜17に近接した位置にマイクロレンズ11aを配して、各レーザ光をコリメートするので、上記のように構成される光源部10の各色のレーザ素子15〜17がレーザ光の出力方向に前後していても特には問題とならない。なお、レーザ素子の前後に応じて、マイクロレンズ11aを前後させて階段状に配することもできる。また、各色のレーザ素子15〜17とマイクロレンズ11aとの距離、レーザ光の波長に応じてマイクロレンズ11aのパワーを増減してもよい。
図4は、この例に用いた副走査装置7を示すものである。副走査装置7としては、半導体プロセス技術を用いて1つの基板上に機能素子を形成した、いわゆるMEMS(Micro Electro Mechanical System)と呼ばれる微小デバイスとして作成された電磁駆動式光スキャナを用いている。副走査装置7は、矩形状のフレーム21の内側にミラー22を配してある。このミラー22は、その両端に設けた一対のトーションバー23によってフレーム21に連結されおり、トーションバー23を軸とする方向に揺動自在にされている。また、ミラー22の周縁には、駆動コイル24を設けてある。フレーム21の外側には、トーションバー23と直交する方向に磁界を与える一対の磁石25を配してある。この一対の磁石25による磁界中におかれた駆動コイル24に電流を流すことにより、ミラー22を回転させるローレンツ力が発生し、トーションバー23の復元力につりあう位置にまでミラー22が回転する。駆動コイル24に流す電流の向きと、大きさによってミラー22の回転方向と回転量が決まる。
上記のように構成される副走査装置7は、ミラー22の回転軸の方向が副走査方向(レーザ光が並ぶ方向)と直交するように配され、1回の主走査が完了するごとに、ミラー22の回転量を一定量増加させて、レーザ光の照射位置が副走査方向に3ライン分移動し、また1画面分の主走査が完了する毎に所定の所期位置に戻るように制御する。
なお、この例では電磁駆動式光スキャナを用いて副走査を行っているが、主走査方向についても、電磁駆動式光スキャナを用いることができる。また、2軸方向にミラーの揺動ができる1個の電磁駆動式光スキャナを用いて主走査及び副走査を行うこともできる。また、ポリゴンミラー等のその他の走査装置を用いることができる。
図5にプロジェクタ装置2の電気的な構成を示す。コントローラ31は、プロジェクタ装置2の各部を制御する。画像メモリ32は、静止画を表示する場合に表示すべき静止画の赤色,緑色,青色の1フレーム分の画像データが外部のコンピュータ等から入力されて書き込まれる。画像メモリ32に書き込まれた画像データは、画像を表示する際に繰り返し読み出される。
また、動画を表示する場合には、A/D変換器33に外部からビデオ信号が入力される。A/D変換器33は、入力されるビデオ信号を赤色,緑色,青色の各画像データに変換して、スキャンコンバータ34に送る。画像メモリ32に書き込まれる画像データ,A/D変換器33から出力される画像データは、8ビットデータとなっており256階調数を表現可能となっている。
スキャンコンバータ34は、入力されるビデオ信号とプロジェクタ装置2による画像表示の走査速度の差を吸収するためのものであり、複数フレーム分のメモリ容量を要したメモリと各メモリの入出力を制御するメモリコントローラ等から構成され、1フレーム分の画像データをメモリから複数回読み出している間に、次のフレームの画像データを別のメモリに記録し、この記録の完了後にメモリを切替えて1フレーム分の画像データをメモリから読み出す。
セレクタ35は、画像メモリ32とスキャンコンバータ34とのいずれか一方を選択し、選択した側からの画像データをγ補正部36に送る。セレクタ35による選択は、操作部(図示省略)の操作にしたがってコントローラ31で制御される。
γ補正部36は、入力される画像の階調を適正に再現する補正を行うものであり、例えばCRT等のディスプレイのガンマ特性に合わせて生成された画像データを、特有なガンマ特性を有するこのプロジェクタ装置2で適切な階調表現となるようにガンマ補正する。γ補正部36は、入力される画像データに対応するγ補正した補正画像データを各値の画像データに対応付けて予め記憶したLUT(ルックアップテーブル)36aを有しており、画像データが入力されると、それに対応する補正画像データをLUT36aから取り出して出力することにより、ガンマ補正を行う。
LUT36aに予め記憶された補正画像データは、入力される画像データのビット数(この例では8ビット)よりも大きなビット数、例えば12ビットで画像データの階調域を表現する。すなわち、同じ幅の階調域を大きなビット数で表現することより、補正画像データによる階調の表現の分解能が画像データによるものよりも高くしてある。これにより、非線形なガンマ補正を行った際に、8ビットでは丸め誤差の影響で階調のつぶれが発生してしまうような場合でも、そのような階調のつぶれの発生をなくし滑らかな階調表現となるようにしている。
γ補正部36から出力される補正画像データは、バッファメモリ部37に送られる。このバッファメモリ部37は、9個のレーザ素子に各々に対応するように設けた9個のラインメモリから構成される。各ラインメモリは、1ライン分の1色の補正画像データを記憶する容量を有する。各ラインメモリに対応するレーザ素子で表示すべき1ラインの1色の補正画像データが書き込まれることにより、バッファメモリ部37には1回の主走査で同時に表示すべき3ライン分の補正画像データが書き込まれる。バッファメモリ部37は、3ライン分の補正画像データを同時に読み出して順次に出力する。バッファメモリ部37の内容は、1回の主走査による3ライン分の表示が完了する毎に次の3ライン分の補正画像データに更新される。なお、各ラインメモリから補正画像データを読み出す方向は、主走査時のレーザ光の移動方向に応じたものとされ、その読み出し方向を交互に切り替える。
D/A変換部38は、前述のγ補正部36とともに変調信号発生装置を構成している。D/A変換部38は、バッファメモリ部37の各ラインメモリのそれぞれに対応して設けた9個のD/A変換器から構成してあり、各D/A変換器は、対応するラインメモリから主走査期間中に主走査に同期して入力される補正画像データをその値を線形変換した信号レベルに変換して出力する。これにより、ラインメモリ部37に記憶した3ライン分の3色の補正画像データがそれぞれアナログの変調信号に変換される。
レーザ駆動回路39は、光源部10の各レーザ素子15,16,17をそれぞれ対応する変調信号に基づいて駆動する。このレーザ駆動回路39は、例えば変調信号に応じた駆動電流がレーザ素子に流れるように制御するACC(Auto Current Control)モードで動作し、各レーザ光を直接変調する。
光源ユニット6には、例えばペルチェ素子と放熱板とから構成される冷却器41を設けてあり、この冷却器41を温度制御回路42による制御下で作動させることによって、光源部10の温度が一定に保たれるようにしてある。これにより、各レーザ素子15〜17から出力されるレーザ光の強さが駆動電流に応じたものとなるようにしてある。
走査制御回路44は、副走査装置7、主走査装置8の駆動を制御する。走査位置検出部45は、主走査ミラー8aに検出光を照射する投光部と、レーザ光の照射位置が表示エリア5の縁になったときに主走査ミラー8aで反射された検出光を受光するように配された受光部とから構成され、受光部で検出光を受光した際にタイミング信号を出力する。このタイミング信号は、コントローラ31に送られ、副走査ミラー装置7による副走査のタイミング、主走査の際のレーザ素子15〜17の点灯・消灯のタイミング制御に用いられる。
図6にレーザ光の照射状態を示す。なお、図6では、赤色のレーザ光LR1〜LR3が照射される位置を符号R1〜R3で、緑色のレーザ光LG1〜LG3が照射される位置を符号G1〜G3で、青色のレーザ光LB1〜LB3が照射される位置を符号B1〜B3で示してある。スクリーン4には、副走査方向に沿って赤色、緑色,青色,赤色,緑色・・・青色と一列に並んで1ラインについて3色のレーザ光が3ライン分照射される。
例えば「N」を1,2,3・・・・としたときに、赤色のレーザ光LR1,緑色のレーザ光LG1,青色のレーザ光B1が第Nラインを表示するために照射しているときには、各色のレーザ光LR2,LG2,LB2が第N+1ラインを、各色のレーザ光LR3,LG3,LB3が第N+1ラインを表示するために照射される。1ライン中の各色のレーザ光の照射位置が重ねってはいないが、これらの位置が近接しているために、視覚的には3色を合成したカラーのラインとして認識される。
図7にレーザ光の走査状態を示す。なお、図7では各レーザ光LR1〜LR3,LG1〜LG3,LB1〜LB3の照射位置LAとして示してある。照射位置LAは、表示エリア5の一方の外側から他方の外側まで1回の主走査によって移動する。この移動は、前述のように主走査装置8によって行われる。この1回の主走査中では、タイミング信号に基づいて、照射位置LAが表示エリア5内のときにだけレーザ素子が点灯させる点灯期間とし、表示エリア5の外側のときにはレーザ素子が消灯する消灯期間となるように制御される。
1回の主走査中に、照射位置LAが表示エリア5の外側に達すると、すなわち消灯期間となると、照射位置LAは、副走査方向に3ライン分移動される。この副走査方向の移動は、副走査ミラーによって行われる。この3ライン分の移動後に、先の主走査時の移動とは逆の方向に照射位置LAが移動して次の主走査を行う。このようにして、1回の主走査で3ラインずつ表示を行い、主走査ごとに副走査を行うことで、表示エリア5の全面にカラー画像を描画する。
次に上記構成の作用について説明する。例えば静止画を表示する場合には、外部のコンピュータなどから表示すべき画像の画像データをプロジェクタ装置2に入力し、画像メモリ32に書き込む。この書き込み完了後、操作部を操作してセレクタ35で画像メモリ32が選択されるようにする。
セレクタ35の選択完了後、画像メモリ32から第1ラインの例えば赤色の画像データが順次に読み出されてγ補正部36に送られる。γ補正部36は、順次に入力される画像データについて、その入力された画像データの値に応じた赤色の補正画像データをLUT36aから取り出す。これにより、画像データがガンマ補正された補正画像データに変換されて出力される。そして、γ補正部36からの赤色の各補正画像データは、バッファメモリ部37の1個のラインメモリに書き込まれる。
このようにして、第1ラインの赤色の各補正画像データがラインメモリに書き込まれると、続いて画像メモリ32から第1ラインの緑色の画像データが順次に読み出され、赤色の画像データと同様に、γ補正部36でガンマ補正された補正画像データに変換されて、バッファメモリ部37に送られる。そして、この第1ラインの緑色の補正画像データは、赤色の補正画像データが書き込まれたラインメモリとは別のラインメモリに書き込まれる。
第1ラインの緑色の各補正画像データがラインメモリに書き込まれると、さらに第1ラインの青色の画像データが画像メモリ32から順次に読み出され、同様な手順で補正画像データに変換された後に、赤色,緑色の補正画像データが書き込まれたラインメモリとは別のラインメモリに書き込まれる。
上記のようにして第1ラインの3色の補正画像データがバファメモリ部37に書き込まれた後には、第2ラインの画像データが画像メモリ32から色毎に順次に読み出され、第1ラインと同様な手順により補正画像データに変換されてバファメモリ部37に書き込まれる。このときに、第2ラインの補正画像データは、第1ラインとは別のラインメモリに色別にそれぞれ書き込まれる。また、この第2ラインの補正画像データの書き込み後には、同様にして、第3ラインの各色の画像データが画像メモリ32から順次に読み出され、補正画像データに変換されてバファメモリ部37に書き込まれる。
以上のようにして、第1〜第3ラインの各補正画像データがバファメモリ部37に書き込まれると、主操作装置8による主走査が開始され、各レーザ光の照射位置が表示エリア5の外側から縁に達すると、タイミング信号が走査位置検出部45よりコントローラ31に入力される。すると、このコントローラ31の指示によりレーザ駆動部39による各レーザ素子15〜17の点灯されるとともに、バッファメモリ37から第1〜第3ラインの各色の補正画像データが順次に読み出され、D/A変換部38によって変調信号にそれぞれ変換されて、その各変調信号がレーザ駆動回路39に入力される。これにより各レーザ素子15〜17から出力されるレーザ光のそれぞれが変調信号で変調されながら、それらの照射位置が主走査方向に移動する。
このときに、レーザ光LR1,LG1,LB1は、それぞれ対応する色の第1ラインの補正画像データから生成された変調信号に基づいて駆動される。また、レーザ光LR2,LG2,LB2は、それぞれ対応する色の第2ラインの補正画像データから生成された変調信号に基づいて、またレーザ光LR3,LG3,LB3は、それぞれ対応する色の第3ラインの補正画像データから生成された変調信号に基づいて変調される。したがって、この1回目の主走査によって第1〜第3ラインが表示される。
1回目の主走査でレーザ光の照射位置が走査開始側と反対側の表示エリア5の縁に達すると、そのときに発生するタイミング信号に応答して、各レーザ素子15〜17が消灯される。また、コントローラ31から走査制御回路44を介して副走査の指示が副走査装置7に与えられる。これにより、副走査装置7のミラー22の一方向における回転量が一定量増大され、レーザ光の照射位置が副走査方向に3ライン分移動される。
また、各レーザ素子15〜17が消灯して消灯期間となっている間には、画像メモリ32から第4〜第6ラインの画像データが読み出され、第1〜第3ラインの場合と同様に、セレクタ35,γ補正部36を介して補正画像データに変換されてバッファメモリ部37に書き込まれる。
レーザ光の主走査が折り返されて、照射位置が再び表示エリア5の縁に達すると、レーザ駆動部39による各レーザ素子15〜17の点灯されるとともに、第4〜第6ラインの各色の補正画像データがバッファメモリ37から順次に読み出され、D/A変換部38で
それぞれ変調信号に変換されてレーザ駆動回路39に入力される。このときには、第1〜第3ラインと反対方向にバファメモリ部37の補正画像データが読み出される。これにより各レーザ素子15〜17から出力されるレーザ光のそれぞれが第4〜第6ラインの変調信号で変調されながら2回目の主走査が行われる。
2回目の主走査でレーザ光の照射位置が反対側の表示エリア5の縁に達すると、各レーザ素子15〜17が消灯した消灯期間となるとともに、副走査装置7のミラー22の一方向における回転量がさらに一定量増大され、レーザ光の照射位置が副走査方向に3ライン分移動される。また、この消灯期間中に、第7〜第9ラインの画像データの読み出しが行われ、その補正画像データがバッファメモリ部37に書き込まれ、表示エリア5内に達したときに読み出されて、それらから作成された変調信号で各レーザ光が変調されて、第7〜第9ラインが表示される。以降、同様にして最終ラインまでの表示が行われる。
最終ラインの表示が完了すると、レーザ光を第1〜第3ラインの照射位置となるように、副走査装置8が戻され、その後に上記と同様な手順で、第1〜最終ラインまでの表示が行われ、それが繰り返し行われる。観察者は、残像現象によってこのようにレーザ光で表示される画像を1つの画像として認識することができる。
そして、γ補正する際には、8ビットの画像データを非線形変換して12ビットの補正画像データに変換し、その補正画像データをD/A変換して変調信号を得ているので、階調つぶれがなく階調再現性のよい画像が描画される。
なお、動画の場合には、フレームが周期的に変化することに応じて、スキャンコンバータ34から送り出される画像データが周期的に変化するので、レーザ光によって表示される画像(フレーム)が周期的に切り替わって動画として表示される。
図8に示す例は、LUTの内容を書き換えるためのインタフェースを設けたものである。プロジェクタ装置2には、インタフェース手段としてのインタフェース回路50と端子51を設けてある。インタフェース回路50は、端子51を介して外部のコンピュータ52と接続されて通信を行い、γ補正部36のLUT36の各補正画像データをコンピュータ52から送信されてくるものに書き換える。この例では、インタフェース回路50は、例えばRS232C等の通信規格に準拠して通信を行う。なお、外部からLUT36の各補正画像データを書き換えることが可能であれば、インタフェース手段の構成は、上記のものに限られない。
上記構成によれば、好ましい階調再現を得るために、容易に補正画像データを変更することができる。この変更は、例えば工場での出荷時の調整に有用で有る他、ユーザの下で使用に供される場合でも、ガンマ特性の異なる画像データを入力する場合にも利用できる。
上記各実施形態では、非線形変換としてガンマ補正を行う場合について説明したが、他の非線形変換を行う信号処理にも本発明を利用できる。また、直接変調の他に、出力されたレーザ光の透過光量を変える変調器を用いた場合にも利用できる。
上記実施形態では、カラー画像を表示する場合について説明したが、単色で画像を表示する場合にも、本発明を利用でき、単色で画像を表示する場合には、1色の複数のレーザ素子を同一の半導体基板にライン状に配列することができる。また、上記実施形態では、プロジェクタ装置の例について説明したが、レーザ光を走査して画像を形成するものであれば、各種の機器に利用できる。例えば、レーザ光を印画紙に照射するプリンタ装置などにも利用できる。
本発明を実施したプロジェクタ装置の概略を示す斜視図である。 光源部を示す斜視図である。 光源部の各半導体基板を分解して示す分解斜視図である。 副走査装置の一例を示す斜視図である。 プロジェクタ装置の電気的な構成を示すブロック図である。 各レーザ光の照射状態を示す説明図である。 各レーザ光の走査状態を示す説明図である。 LUTの内容を書き換えるためのインタフェースを設けた例を示すものである。
符号の説明
2 プロジェクタ装置
6 光源ユニット
7 副走査装置
8 主走査装置
10 光源部
11a マイクロレンズ
12〜14 半導体基板
15〜16 レーザ素子
36 γ補正部
36a LUT
38 D/A変換器

Claims (5)

  1. 画像データの階調値に基づいてレーザ光を変調するためのアナログの変調信号を発生する変調信号発生装置において、
    前記画像データのビット数よりも大きいビット数で前記画像データが表現可能な階調域を表現するとともに、前記画像データの各階調値を非線形に変換した階調値を示す補正画像データに入力される画像データを変換する非線形変換手段と、補正画像データをアナログの変調信号に変換するD/A変換器とを備えたことを特徴とする変調信号発生装置。
  2. 前記非線形変換手段は、前記画像データの各階調値に対応する階調値を示す前記補正画像データが前記画像データの各値に対応付けられて記憶されたルックアップテーブルを備え、入力される画像データに対応する補正画像データを前記ルックアップテーブルから取り出して出力することを特徴とする請求項1記載の変調信号発生装置。
  3. 前記ルックアップテーブルの補正画像データを書き換えるために外部と接続されるインタフェース手段を備えたことを特徴とする請求項2記載の変調信号発生装置。
  4. 前記画像データが8ビットであり、補正画像データが12ビットであることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の変調信号発生装置。
  5. 前記請求項1ないし4のいずれか1項に記載の変調信号発生装置を備え、レーザ光を照射して画像を形成することを特徴とする画像形成装置。
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