JP2014196235A - ガラスを曲面形状に成形する装置及びその方法 - Google Patents

ガラスを曲面形状に成形する装置及びその方法 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明は、量産性と鏡面性を両立させ、かつ成形型の長寿命化を実現するガラスの曲面成形方法とその装置を提案することを課題とする。
【解決手段】本発明は、上記問題を解決するために、ガラス投入部10と、ガラスGに直接的及び間接的に作用する赤外線を照射する加熱素子21ならびに反射板22とを備え、ガラスGの成形領域G1を選択的に加熱する加熱部20と、加熱を終えたガラスGを成形型32、33によりプレスするプレス部30と、成形ガラス取出部50と、から構成されるガラスの曲面成形装置1であって、各部の隣接面に所定の状態で各部内をチャンバ化する開閉自在の側壁61、62、63、64を備え、さらに、プレス部30において成形型の温度変化を抑制しつつ、ガラスGのみを軟化点まで加熱したガラスGを成形型32、33に移動させてプレスすることを特徴とするガラスの曲面成形装置1及びその方法を提案する。
【選択図】図2

Description

本発明は、ガラスを曲面形状に成形する装置及びその方法に関し、特に複雑な曲面形状を実現するためのガラスを曲面形状に成形する装置及びその方法に関する。
マルチメディアの進展により、ディスプレイ装置に使用されるガラスは様々な形状、曲率が求められている。特に、スマートフォン等情報端末用として、薄板ガラスを用いたガラスカバーについては、より複雑な曲面化が要求されている。このようなガラスの複雑な曲面化については、高温成形を必要とし、かつ、光学鏡面が要求される。
ガラスのプレス成形技術は、ガラス製の光学素子を製造する際に広く実用化されており、加熱されたガラス板を一対の成形型の間で成形することによって、各種の光学素子が製造されている。このようなガラスのプレス成形法は、ダイレクトプレス法とガラスモールド法に大別される。ダイレクトプレス法は、通常、型がロータリー式に流れており、溶融ガラスを随時、型内に流し込んでプレスする成形方法である。この方法は、高温成形が可能で生産効率に優れるものの、ガラス表面のみが急速に冷却固化するため、高精度な光学鏡面の実現はできない。一方、ガラスモールド法は、成形型とガラス板を同一温度に加熱して、ガラス板をプレス成形する方法である。この方法は、高精度成形は可能なものの、成形型とガラスを同一の温度にして成形を行うので、成形型とガラスの融着が心配されるとともに、成形型の寿命が短いという問題がある。さらに、サイクルタイムが長く、量産には不向きである。
これらの問題を解決するとして、特許文献1及び2の提案がある。特許文献1に係る成形ガラス物品を製造する方法は、成形型が板ガラスの加熱中に板ガラスより実質的に冷たいままであるように、板ガラスに対して選択的かつ急速に加熱を行うものである。また、特許文献2に係る有機EL素子のガラスキャップの製法として、成形型の材質として、グラファイト又はガラス状カーボンにカーボンナノチューブを混合することにより、成形型の硬度・強度と熱伝導率が向上し、ガラスの高温精密加工が可能になるとしている。
特表2011−526874号公報 特開2006−83008号公報
ところが、特許文献1の方法では、型の近傍で板ガラスを加熱するものであり、成形型と板ガラスとが同一ゾーンで加熱することから、ゾーン内の加熱温度の調整を多頻度に行う必要があるという問題がある。また、特許文献2の方法では、成形型を高温下に置くことから、型の寿命が短いという問題がある。さらに、いずれの方法においても、ガラスの所望の範囲のみを必ずしも選択的に加熱し曲げられるわけではないという問題がある。本発明は、このような問題に鑑み、量産性と鏡面性を両立させ、かつ成形型の長寿命化を実現するガラスの曲面成形装置とその方法を提案することを課題とする。
上記問題を解決するために、本発明は、成形領域と非成形領域を有するガラスの該非成形領域を戴置する移載治具を備えるガラス投入部と、ガラスに直接的に作用する赤外線を照射する加熱素子と、ガラスに間接的に作用する赤外線を照射する反射板とを備え、移載治具に戴置した状態で搬送されたガラスの成形領域を選択的に加熱する加熱部と、加熱を終えて加熱部から搬送されたガラスを雌型と雄型とからなる成形型によりプレスするプレス部と、プレスを終えて成形されたガラスを取り出す成形ガラス取出部と、から構成されるガラスの曲面成形装置であって、ガラス当入部と加熱部とプレス部とガラス取出部は、各隣接面に所定の状態で各部内をチャンバ化する開閉自在の側壁を備え、かつ、正面と背面が外部に開放される構造を有し、さらに、プレス部において成形型は一定の温度を保持した状態でガラスのみを軟化点まで加熱し、加熱されたガラスを成形型に移動させてプレスすることを特徴とするガラスの曲面成形装置を提案している。なお、ガラス投入部は、成形ガラス取出部を兼ねてもよい。また、移載治具は、ガラスをガラス投入部からプレス部へ移載する第1の移載治具と、成形されたガラスをプレス部から成形ガラス取出部へ移載する第2の移載治具とから構成されてもよい。さらに、ガラス投入部からプレス部におけるプレス処理までの前半の処理と、成形されたガラスをプレス部から成形ガラス取出部への取り出し処理までの後半の処理を並行して実行できる構成とし、複数のガラスを順に連続処理する場合において、一のガラスに対する後半の処理を実行中、次のガラスに対する前半の処理を実行することにより、並列化するように構成されるとよい。
なお、第1の移載治具は、ガラスの非成形領域を支持するように構成されているとよい。赤外線は短波長赤外線が好ましい。
また、プレス部は、加熱を終えたガラスをプレスする直前に、ガラスに直接的に作用する赤外線によりガラスをさらに加熱する補助加熱素子を備えてもよい。さらに、プレス部において、ガラスの成形領域を真空印加によって成形型の成形面に沿ってプレスすることもできる。プレスを終えた後に、成形されたガラスを第2の移載治具に戴置した状態で、ガラスに直接的に作用する赤外線と、ガラスを間接的に作用する赤外線とによって、ガラスを徐冷する徐冷部をさらに備えてもよいし、成形ガラスを取り出した後に、ガラスを徐冷する徐冷部をさらに備えるようにしてもよい。
また、本発明は、成形領域と非成形領域を有するガラスの該非成形領域を移載治具に戴置するガラス投入工程と、ガラスに直接的に作用する赤外線と、ガラスに間接的に作用する赤外線とによって、移載治具に戴置した状態で搬送されたガラスの成形領域を選択的に加熱する加熱工程と、加熱を終えて加熱工程から搬送されたガラスを雌型と雄型とからなる成形型によりプレスするプレス工程と、プレスを終えて成形されたガラスを取り出す成形ガラス取出工程と、から構成されるガラスの曲面成形方法であって、ガラス投入工程と加熱工程とプレス工程と成形ガラス取出工程は、所定の状態で一部閉じられた空間で実施され、さらに、プレス工程において成形型は一定の温度を保持した状態で、ガラスのみを軟化点まで加熱し、加熱されたガラスを成形型に移動させてプレスすることを特徴とするガラスの曲面成形方法を提案している。
なお、ガラス投入工程に先だって、ガラスの所望の位置に熱吸収性の高い表面処理を施す表面処理工程をさらに含んでもよい。また、熱吸収性の高い表面処理は、赤外線領域で特定の波長を吸収する材料を利用すると好適である。
本発明に係るガラスの曲面成形方法は、ガラスの曲面成形において、ガラスの所望の位置に、ガラスの熱吸収性よりも高い熱吸収性を有する塗料を塗布する表面処理を施し、ガラスと塗料の熱吸収性の差分により、塗料が塗布された部分が選択的に加熱されることを特徴とする。また、表面処理は、赤外線領域で特定の波長を吸収する塗料を利用するものであり、赤外線領域は近赤外線領域であると好適である。なお、照射される赤外線に吸収率の高いグラファイトを含有する塗料を使用するとよい。また、近赤外領域の波長が低い領域においては、塗料は着色、特に黒色であると加熱しやすい。
本発明に係るガラスの曲面成形方法及びその装置によれば、加熱、プレス加工、徐冷、取出しに至る一連の工程において、ガラスの成形領域が移載治具に非接触のまま、ガラスを落下させることなく搬送することができるという効果がある。また、ガラスを選択的に加熱することと、加熱部、プレス部及び徐冷部の温度を、それぞれ独立に制御することができるので、成形型とガラスの間の温度差を適切な条件に管理することによって、型表面へのガラスの融着を防止するとともに、プレス成形荷重を減らし、さらに、成形型の材料選択の自由度の増大、成形型の寿命増大などにも効果がある。これらの結果、高い精度で、ガラスの曲面成形の量産性と鏡面性を実現させることが可能になる。
本発明の実施例1に係るガラスの曲面成形方法のフローチャートである。 本発明の実施例1に係るガラスの曲面成形装置を示す概略構成図である。 本発明の実施例1に係るガラスの曲面成形装置の素板ガラス投入部において、ガラスの移載の方法を示す図である。 本発明の実施例1に係るガラスの曲面成形装置の第1の移載治具に素板ガラスが移載された状態を示す図である。 本発明の実施例1に係るガラスの曲面成形装置の素板ガラス投入部から素板ガラスが加熱部に搬送される様子を示す図である。 本発明の実施例1に係るガラスの曲面成形装置の加熱部におけるガラスの加熱の様子を示す図である。 本発明の実施例1に係るガラスの曲面成形装置の加熱部において加熱されたガラスがプレス部に搬送され、プレスされる様子を示す図である。 本発明の実施例1に係るガラスの曲面成形装置のプレス部において、補助加熱素子が前後移動する状態を示す図である。 本発明の実施例1に係るガラスの曲面成形装置のプレス部においてプレスされたガラスが徐冷部に搬送される様子を示す図である。 本発明の実施例1に係るガラスの曲面成形装置の徐冷部におけるガラスの徐冷の様子を示す図である。 本発明の実施例1に係るガラスの曲面成形装置の徐冷部から成形ガラスが成形ガラス取出部に搬送される様子を示す図である。 本発明の実施例1に係るガラスの曲面成形装置の成形ガラス取出部において、成形ガラスを取り出す様子を示す図である。 本発明の実施例2に係るガラスの曲面成形装置を示す概略構成図である。 本発明の実施例3に係るガラスの曲面成形装置の加熱部の加熱素子の配置を示す概略正面図である。 図14に示す加熱部の加熱素子の配置を示す概略平面図である。
以下、本発明の実施例を図面に基づき詳細に説明する。各図において、同一部分には同一番号を付し、重複する説明は省略する。また、図面は、本発明を理解するために誇張して表現している場合もあり、必ずしも縮尺どおり精緻に表したものではないことに留意されたい。なお、本発明は下記に示される実施例に限られるものではない。
実施例1を図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の実施例1に係るガラスの曲面成形方法のフローチャートである。また、図2は、ガラスの曲面成形装置1を示す概略構成図で、(a)は正面図、(b)は各部の上面を外した状態の平面図である。まず、ガラスの曲面成形方法の全体構成を説明する。図1に示すとおり、ガラスの曲面成形方法は、大別すると、素板ガラス投入工程(S01)と、加熱工程(S02)と、プレス工程(S03)と、徐冷工程(S04)と、成形ガラス取出工程(S05)とから構成される。これらの工程は、それぞれ、図2に示すガラスの曲面成形装置1の素板ガラス投入部10、加熱部20、プレス部30、徐冷部40、成形ガラス取出部50の各部内において実現される。
図2を参照しながら詳細に説明する。前述したとおり、ガラスの曲面成形装置1は、素板ガラス投入部10、加熱部20、プレス部30、徐冷部40、成形ガラス取出部50を直列に接続することにより構成され、隣接する各部は、開閉自在の側壁61、62、63、64により区分されている。ただし、ガラスの曲面成形装置1は、正面視において、素板ガラス投入部10、加熱部20、プレス部30、徐冷部40、成形ガラス取出部50の各部の正面及び背面に壁を備えておらず、外部に開かれている。すなわち、ガラス曲面成形装置1は、開閉自在の側壁61、62、63、64を有するものの、全体として外部に開かれているので、素板ガラス投入工程(S01)、加熱工程(S02)、プレス工程(S03)、徐冷工程(S04)、成形ガラス取出工程(S05)は外部に開かれた空間内でそれぞれ実現される。なお、側壁61、62、63、64は、開閉自在であるので、適宜各部内をチャンバ化し、外気による急速な温度低下を防止する役割を有している。
次に、各部が備える主な装置を説明する。素板ガラス投入部10は、第1の移載治具11とガラス投入口用蓋12とを備える。加熱部20は、加熱素子21と反射板22とを備える。プレス部30は、図2(a)の正面図において、雌型32と雄型33とからなる成形型と補助加熱素子31(点線で示す)を備えている。なお、プレス部30は補助加熱素子収納室130を背面に備え、通常の状態において、補助加熱素子31は、図2(b)の平面図に示すとおり、該補助加熱素子収納室130に収納されている。また、徐冷部40は、加熱素子41と反射板42とを備える。成形ガラス取出部50は、第2の移載治具51とガラス取出口用蓋52とを備える。
本ガラスの曲面成形装置1によれば、第1の移載治具11は、第1の移載機構71により、素板ガラス投入部10から加熱部20へ、加熱部20からプレス部30まで搬送され、ガラスを雌型32に搬送した後、素板ガラス投入部10に戻る。また、第2の移載治具51は、第2の移載機構72により、成形ガラス取出部50からプレス部30に搬送され、雌型32からガラスを受けて徐冷部40へ、徐冷部40から成形ガラス取出部50まで搬送される。第1の移載機構71及び第2の移載機構72は、1軸サーボロボットによって駆動される。
図3ないし図11(図4を除く)は、図1のフローチャートに係るガラスの曲面成形方法の各工程を詳細に示している。
図3を参照する。図3は、本発明の実施例1に係るガラスの曲面成形装置1の素板ガラス投入部10において、ガラスGの移載の方法を示す図である。図3において、(a)は工程開始前の状態、(b)は蓋12が開き、ガラスGが投入される様子、(c)はガラスGが第1の移載治具11に戴置された状態、(d)は蓋12が閉じられた状態を示している。図3(a)から(b)に示すとおり、素板ガラス投入部10において、蓋12がエアシリンダーにより上方に引き上げられ開かれる。蓋12が開かれると、第1の移載治具11がエアシリンダーにより、素板ガラス投入部10の開口までせり上がる。ここで、ガラスGが素板ガラス投入部10の開口内に投入される。そうすると、図3(c)に示されるとおり、ガラスGは第1の移載治具11の支持片11aに戴置され、第1の移載治具11はエアシリンダーにより下方に引き下げられ所定の位置に戻る。最後に、図3(d)に示すとおり、蓋12がエアシリンダーにより下げられて素板ガラス投入部10の開口が閉じられる。なお、蓋12の開閉は手動で行われてもよい。
図4を参照する。図4は、本発明の実施例1に係るガラスの曲面成形装置1の第1の移載治具11に素板ガラスGが移載された状態を示す図である。図4において、詳細には、(a)は、第1の移載治具11の平面図、(b)はガラスGを載せた第1の移載治具11の平面図、(c)はガラスGを載せた状態の第1の移載治具11の進行方向から見た側面図、(d)は第1の移載治具11に戴置しているガラスGが軟化した状態を示す側面図である。
図4(a)に示すとおり、平面視において、第1の移載治具11はコの字の形状である。第1の移載治具11はコの字の上下片にガラス支持部11aを備えており、このガラス支持部11aがガラスGを支持する。次に、図4(b)及び(c)を参照して説明する。ガラスGは、成形領域G1と、非成形領域G2を備えている。すなわち、ガラスGを第1の移載治具11に移載する状態とは、ガラスGの非成形領域G2をガラス支持部11aが支持している状態ということになる。後述するとおり、加熱工程において、ガラスGは、第1の移載治具11に戴置したまま加熱されるが、ガラスの成形領域G1は第1の移載治具11に非接触であるため、良好な表面品質を維持しながら搬送することができる。なお、図4(d)は、第1の移載治具11に戴置したガラスGが軟化した状態を示す側面図であるが、後述するプレス工程を終えた成形ガラスXを第2の移載治具51に載せた状態も進行方向において同様である。ガラスGは軟化点まで加熱されることにより、図4(d)に示すように、成形領域G1は自重により移載治具11のガラス支持部11aに垂れ下がるように係止する。なお、後述する第2の移載治具51は、第1の移載治具11と鏡像対称である。実施例1においては、ガラスの曲面成形装置1は、第1の移載治具11と第2の移載治具51を備えるが、各部の配置を周回するようにし、1台の移載治具が周回軌道を移動するように構成されてもよい。
次に、図5を参照する。図5は、本発明の実施例1に係るガラスの曲面成形装置1において、素板ガラスGが素板ガラス投入部10から加熱部20に搬送される様子を示す図である。図5において、(a)は、図4(d)の状態と同一であり、(b)は側壁61が開き、ガラスGを載せた第1の移載治具11が、第1の移載機構71によって素板ガラス投入部10から加熱部20に搬送される直前の状態、(c)は第1の移載治具11が加熱部20に搬送されて、側壁61が閉じた状態を示している。
図6を参照する。図6は、本発明の実施例1に係るガラスの曲面成形装置1の加熱部20におけるガラスGの加熱の様子を示す図である。加熱部20は、加熱素子21と反射板22を備える。加熱素子21はガラスGの上方に配置され、反射板22は加熱部20の床面に配置されている。この構成では、加熱素子21と反射板22を用いて、ガラスGを選択的且つ急速に加熱する。「選択的加熱」とは、送られた熱の大半が、ガラスGの加熱に向かうことを意味し、これにより、板ガラスGのより急速な加熱を可能にする。「選択的加熱」は、ガラスGの加熱に最適なスペクトル域の放射によって、ガラスGが直接的又は間接的に加熱されるために達成されるものである。実施例1においては、約4分間で、段階的にガラス軟化点近傍まで昇温する。このとき、加熱素子21の出力波長特性とガラスGの吸収波長特性が一致させることで、選択的加熱が可能になり、第1の移載治具11の温度はガラス温度よりも低く抑制することができ、第1の移載治具11とガラスGの融着もなく、効率的な加熱が実現できるのである。前述したとおり、加熱部20は側面61、62を有するものの、正面及び背面は外部に開放されているので、周囲は冷えた状態のままで、ガラスGは第1の移載治具11に戴置されたまま直接的又は間接的に熱せられる。ガラスGは軟化点まで加熱されることにより、前述した図4(d)に示すように、成形領域G1は自重により移載治具11のガラス支持部11aに垂れ下がるように係止する。なお、加熱素子21は赤外線ヒータであるとよく、赤外線は、特に光のエネルギーが強い短波長赤外線が好ましい。また、ガラスGに直接的及び間接的に選択的加熱がなされるとはいっても、第1の移載治具11も加熱部に置かれる。したがって、第1の移載治具11の本体はステンレス等の耐熱鋼であることが好ましい。
次に、図7を参照する。図7は、本発明の実施例1に係るガラスの曲面成形装置1の加熱部20において加熱されたガラスGがプレス部30に搬送され、プレスされる様子を示す図である。図7において、(a)は側壁62が開き、第1の移載治具11が加熱部20からプレス部30に搬送される直前の状態、(b)は第1の移載治具11がプレス部30に搬送されて、側壁62が閉じた状態、(c)は、第1の移載治具11に戴置されたガラスGの上方近傍に補助加熱素子31が搬送され、再度ガラスGを再加熱している状態、(d)は雌型32がプレスメカにより上昇し、第1の移載治具11からガラスGを受け取った状態、(e)は、側壁62が再度開き、第1の移載治具11がプレス部30から加熱部20に搬送された状態、(f)は、さらに側壁61が開き、第1の移載治具11が加熱部20から素板ガラス投入部10に搬送される直前の状態を示している。
プレス部30は、補助加熱素子31と、雌型32、雄型33とを備える。本発明実施例1においては、雄型33はプレス部30の天井部に固定され、雌型32は油圧シリンダとサーボ制御により上下駆動するように構成されている。したがって、雌型32がプレスメカにより下から上昇し、ガラスGとともに雄型33に押し付けられる。成形条件として、重要な圧力、速度及び位置合せの制御はサーボモータにより行う。ここで、雄型とは凸型、雌型とは凹型の金型を指すものとする。変形例では、雄型が上下駆動し雌型が固定されるように構成されてもよいし、双方が上下駆動するように構成されてもよい。なお、成形型32、33がそのいずれかにキャビティ(図示しない)を備え、キャビティを介してガラスGに真空を印加し、ガラスGが所定の成形面の形状をとるよう、ガラスGをキャビティ内へと引っ張って成形面に接触させるようにしてもよい。
また、プレス部30において、ガラスGが加熱部20で十分に軟化していない場合は温度センサで感知し補助加熱素子31で再加熱することができるように、プレス部30内に出入自在に配置されるとよい。加熱素子21と同様に、補助加熱素子31は赤外線ヒータが好適であり、特に、赤外線は短波長赤外線が好ましい。この場合も、加熱部20と同様に、ガラスGに対する選択的加熱を行い、金型温度の上昇を抑制し、熱による金型の損傷を軽減するとともに、金型とガラスの融着も防止する。なお、プレス部30において、成形型32、33は電気加熱して略600℃を保持するよう温度管理される。
特に、厚みが0.5乃至2.0mm程度の薄板ガラスを使用する場合は、加熱部20からプレス部30に搬送される間に、軟化したガラスGの温度が下がり固化することもある。このような場合には、補助加熱素子31により再加熱し十分軟化させて、プレスするとよい。このように加熱工程20とプレス工程30は連続して行われ、成形型32、33の温度は一定に保持した状態で、ガラスGのみが軟化点まで加熱及び再加熱して該軟化したガラスGを成形型に移動させてプレスするところに本発明の特徴を見出すことができる。
図8を参照する。図8は、本発明の実施例1に係るガラスの曲面成形装置1のプレス部30において、補助加熱素子31が前後移動する状態を示す平面図である。図8(a)に示すように、プレス部30は補助加熱素子収納室130を背面に備え、通常の状態において、補助加熱素子31は、該補助加熱素子収納室130に収納されている。プレス部30において、ガラスGが加熱部20で十分に軟化していない場合は温度センサで感知して、図8(b)に示すとおり、補助加熱素子31は加熱素子前後移動機構によりガラスG上に移動し、ガラスGを再加熱することができる。
図9を参照する。図9は、本発明の実施例1に係るガラスの曲面成形装置1プレス部30においてプレスされた成形ガラスXが徐冷部40に搬送される様子を示す図である。図9において、(a)は、図7(f)の状態において、第2の移載治具51が徐冷部40で待機している状態、(b)は、雌型32が雄型33から離間するように下降し所定の位置に移動すると、側壁63が開き、第2の移載治具51が、第2の移載機構72によって徐冷部40からプレス部30に搬送される直前の状態、(c)は第2の移載治具51が雌型32に戴置した成形ガラスXを受け取った状態、(d)は、成形ガラスXを載せた第2の移載治具51が徐冷部40に搬送されて、側壁63が閉じた状態を示している。
図9における(a)から(b)に移る状態を詳細に説明する。図9(a)においては、雌型32がプレスメカにより下から上昇し、ガラスGとともに雄型33に押し付けられ、ガラスGのプレスが終了した状態にあって、かつ、第2の移載治具51が徐冷部40で待機している状態を示している。この状態から図9(b)の示すとおり、側壁63が開き、第2の移載治具51が、第2の移載機構72によって徐冷部40からプレス部30に搬送され、略同時に雌型32が雄型33から離間するように下降し所定の位置に移動する。このとき、成形されたガラスXは雄型33の成形面に付着した状態にある。そして、成形されたガラスXの温度が下がると、成形ガラスXは雄型33から剥脱し、第2の移載治具51に戴置される。このとき、図4(d)に示すように、ガラス支持部51aが成形ガラスXを戴置する。
図10を参照する。図10は、本発明の実施例1に係るガラスの曲面成形装置1の徐冷部40における成形ガラスXの徐冷の様子を示す図である。徐冷部40は、加熱素子41と反射板42を備える。加熱素子41は成形ガラスXの上方に配置され、反射板42は徐冷部40の床面に配置されている。この構成では、加熱部20と同様に、加熱素子41と反射板42を用いて、成形ガラスXを所定の温度スケジュールで、成形ガラスX内部の応力歪を除去する。通常、温度スケジュールは、まず、75秒間に再加熱し510ないし515℃くらいまで温度を上げ、その後120秒間当該温度を維持した後、次の77秒間で465℃近傍まで徐冷し、さらに次の38秒間で415℃に、そして次の54秒間で60℃まで徐冷する。すなわち、289秒間(4分49秒間)の徐冷を行う。加熱素子41は赤外線ヒータであるとよい。特に、赤外線は短波長赤外線が好ましい。なお、実施例1において、徐冷工程は、プレス工程に続けて実施されるよう構成されているが、プレス工程から成形ガラス取出工程を終えた後、徐冷工程を実施するよう構成されてもよい。
図11を参照する。図11は、本発明の実施例1に係るガラスの曲面成形装置1の徐冷部40から成形ガラスXが成形ガラス取出部50に搬送される様子を示す図である。図11において、(a)は、徐冷が終わった状態、(b)は側壁64が開き、成形ガラスXを載せた第2の移載治具51が、第2の移載機構72によって徐冷部40から成形ガラス取出部50に搬送された状態、(c)は側壁64が閉じた状態を示している。
図12を参照する。図12は、本発明の実施例1に係るガラスの曲面成形装置1の成形ガラス取出部50において、成形ガラスXを取り出す様子を示す図である。図12において、(a)は図11(c)の状態、(b)は蓋52が開き、第2の移載治具51が成形ガラス取出部50の開口にせり上がった様子、(c)は成形ガラスXを取り出す様子、(d)は蓋52が閉じられた状態を示している。図12の機構の詳細は、図3に示すガラス投入部10の逆手順であるので、省略する。
以上、本発明の実施例1に係るガラスの曲面成形装置1の構成を説明したが、成形ガラスXの量産化を図るために、ガラス投入部10からプレス部30におけるプレス処理までの前半の処理と、成形されたガラスXをプレス部30から成形ガラス取出部50へ取り出し処理までの後半の処理を並行して実行できる構成とし、複数のガラスGを順に連続処理する場合において、一のガラスGに対する後半の処理を実行中、次のガラスGに対する前半の処理を実行することにより、並列化するとよい。
実施例2を詳細に説明する。
図13は、ガラスの曲面成形装置2を示す概略構成図で、(a)は正面図、(b)は各部の上面を外した状態の平面図である。図2を参照しながら詳細に説明する。ガラスの曲面成形装置2は、ガラス入出部210、加熱部220、プレス部230を直列に接続することにより構成され、隣接する各部は、開閉自在の側壁261、262により区分されている。ただし、実施例1に係るガラスの曲面成形装置1と同様に、ガラスの曲面成形装置2は、正面視において、ガラス入出部210、加熱部220、プレス部230の各部の正面及び背面に壁を備えておらず、外部に開かれている。すなわち、ガラス曲面成形装置2は、開閉自在の側壁261、262を有するものの、全体として外部に開かれているので、素板ガラス投入工程(S01)、加熱工程(S02)、プレス工程(S03)、徐冷工程(S04)、成形ガラス取出工程(S05)は外部に開かれた空間内でそれぞれ実現される。また、側壁261、262は、開閉自在であるので、適宜各部内をチャンバ化し、外気による急速な温度低下を防止する役割を有している。
次に、各部が備える主な装置を説明する。ガラス入出部210は、移載治具211と蓋212とを備える。加熱部220は、加熱素子221と反射板222とを備える。プレス部230は、図13(a)の正面図において、雌型232と雄型233とからなる成形型と補助加熱素子231(点線で示す)を備えている。なお、プレス部230は補助加熱素子収納室1230を背面に備え、通常の状態において、補助加熱素子231は、図13(b)の平面図に示すとおり、該補助加熱素子収納室1230に収納されている。
本発明に係るガラスの曲面成形装置2によれば、移載治具211は、移載機構271(図示しない)により、ガラス入出部210から加熱部220へ、加熱部220からプレス部230まで搬送され、ガラスGを雌型232に搬送した後、ガラス入出部210に戻る。そして、プレス工程後に雌型232からガラスGを受けて加熱部240へ搬送されて徐冷され、徐冷後にガラス入出部210まで搬送される。移載機構271は1軸サーボロボットによって駆動されてよい。また、移載治具211の搬送は手動で行ってもよい。なお、各部の詳細は、実施例1と同様であるので省略する。
上述したとおり、本発明に係るガラスの曲面成形装置2は、実施例1の前半部分の構成と同様であるが、後半部分の工程、すなわち、徐冷部40で行われる徐冷工程を加熱部220で、成形ガラス取出部50で行われる成形ガラスXの取出しをガラス入出部210で行い、ガラスG及び成形ガラスXを1台の移載治具211で移載搬送するところに特徴がある。
実施例3を詳細に説明する。
本発明の実施例3に係るガラスの曲面成形方法を提案する。本発明は、ガラスの曲面成形において、ガラスの所望の位置に、ガラスの熱吸収性よりも高い熱吸収性を有する塗料を塗布する表面処理を施し、ガラスと塗料の熱吸収性の差分により、塗料が塗布された部分が選択的に加熱されることを特徴とする。また、表面処理は、赤外線領域で特定の波長を吸収する塗料を利用するものであり、赤外線領域は近赤外線領域であると好適である。なお、照射される赤外線に吸収率の高いグラファイトを含有する塗料を使用するとよい。また、近赤外領域の波長が低い領域においては、塗料は着色、特に黒色であると加熱しやすいことを利用した。本発明は、実施例1に係るガラスの曲面成形方法の素板ガラス投入工程の前に、表面処理工程を備えるものである。出願人は、表面処理工程として、最大エネルギー波長1.2μmの短波長赤外線ヒータを用いて、板ガラスを加熱して曲げ加工を行う実験を行った。該実験において、赤外線ヒータの特徴である波長吸収の加熱で、ガラスと成形型の吸収率の差を用いて、成形型の温度を上げずにガラスのみを加熱して、ガラスの表面に熱吸収率の高い表面処理を施す場合と施さない場合とに相違があるかどうかを確認した。なお、使用したヒータのヒータ容量は200V、12Kw(最大60A)である。また、使用したガラス材料は、軟化点790℃、膨張係数102×10^−7/℃の白板ガラスである。
表面処理工程は、下記の材料を塗布した。
(イ)黒染塗料:ファインケミカルジャパン株式会社製のファインスプレーブラッセン
(ロ)離型剤:株式会社川邑研究所製のデフリックコート405G
まず、当該ガラスの全体に(イ)黒染塗料及び(ロ)離型剤を塗布した皮膜処理を施した場合と施さない場合を比較した。皮膜は、膜厚を2〜3μmとした。いずれも、出力40Aで1分間予熱し、成形型を470℃に維持した状態で、予熱後50A、60Aへと出力を上げ、曲げ終了後は30Aで成形型の温度を430℃になるまで徐冷してから取り出した。結果として、皮膜処理を施した場合では、60Aで所望位置が5ないし10秒でガラス全体が曲がったが、皮膜処理を施していない場合では、60Aで5分間加熱しても曲がりはわずかであった。次に、ガラスの所望の位置に(イ)黒染塗料及び(ロ)離型剤の皮膜処理を施した実験を行った。すなわち、ガラスの曲げたい部分にのみ、膜厚2〜3μmの皮膜処理を施した。そして、出力40Aで1分間予熱し、成形型を470℃に維持した状態で、予熱後50A、60Aへと出力を上げ、曲げ終了後は30Aで成形型の温度を430℃になるまで徐冷してから取り出した。そうすると、当該部分のみ曲げることができた。最後に、曲げ加工を終えた成形ガラスの表面処理した部分を布等で拭き取ると、着色部分は剥脱する。
(イ)黒染塗料は黒鉛や第1酸化鉄が主成分であり、(ロ)離型剤は2硫化モリブデンが主成分となっているが、黒鉛、第1酸化鉄、2硫化モリブデンはいずれも熱伝導率が大きいことが知られている。以上のことから、ガラスに(イ)黒染塗料又は(ロ)離型剤の皮膜処理を施すことにより、赤外線の波長の吸収量が増加し、皮膜処理を行わない場合に比較して早くガラスの軟化温度に達成することがわかった。よって、素板ガラス投入工程の前に、上述のガラスの表面処理工程を備えることで、サイクルタイムの短縮化を実現でき、成形ガラスの量産化が可能となる。
ガラスは可視光域の透過率が100%に近く、吸収率はゼロに近いが、赤外域(約3μm以上)では透過率がほぼゼロになり、吸光率が100%近くのほぼ完全な吸収体になる。多くのガラスが、主に水、ホウ素、アルカリ、微量の還元鉄、または他の遷移金属イオンおよび希土類金属イオンを含むことから、ガラスは、2.0μm〜4.5μmの波長のスペクトル領域を有する。したがって、ガラスが部分的な透過性を有するスペクトル域において加熱を行えば、ガラスの深さ方向においてより均一な加熱が可能になる。特に、2.5μmより上では、ガラスの透過率は減少し、ガラスの吸光率が増加することが判明している。つまり、ガラス自体を加熱加工するには、中赤外線や中赤外線よりも波長の大きな遠赤外線の照射が好適ということになる。逆に、ガラス自体の加熱は抑えつつ所定位置の塗料膜を加熱する場合は中赤外線よりも波長の短い近赤外線の照射が好適ということになる。
キルヒホッフの法則によれば、所定の波長の放射線を出す能力(放射率)が強いものほど、放射線を吸収する能力(吸収率)が強い。塗料の吸光率を鑑みれば、短波長の赤外線を吸収する吸収率が高い塗料としてのコーティング材料が種々存在する。例えば、黒色の塗料は、0.6〜0.8μmの波長にて、90%程度の放射率もしくは吸収率があることが知られている。また、グラファイトやカーボンブラック(アモルファスカーボン)は赤外域及び可視光域に固有の吸収バンドを持たず、紫外域、可視光域、近赤外域に幅広く光吸収が観測され、理想的な黒体として使用されている。さらに、短波長の赤外線においては、化成被膜や電着塗膜に対する吸光率は50%〜80%であり、ウェット状態の塗膜に短波長の赤外線を照射すると、塗膜表面のみが硬化して、溶剤が蒸発する。
ここで本願明細書における近赤外線とは、塗膜に対する赤外線吸収率が高く且つガラス材の赤外線吸収率が低い最大エネルギー波長を有する電磁波である。塗膜を形成する塗料の材質及び母材の材質によって範囲は異なるが、近赤外線はその最大エネルギー波長が0.80〜1.80μmの電磁波を主体とする電磁波である。また本願明細書における中赤外線とは、近赤外線よりも塗膜に対する赤外線吸収率は低く且つ遠赤外線のように塗膜の表面を直接加熱して乾燥させるほどには塗膜に対する赤外線透過率が低くないもので、塗膜への吸収率が高い最大エネルギー波長を有する電磁波である。塗膜を形成する塗料の材質及び母材の材質によって範囲は異なるが、中赤外線はその最大エネルギー波長が1.81〜3.00μmの電磁波を主体とする電磁波である。
本発明に係る塗装工程については、出願人の本社工場(兵庫県尼崎市杭瀬本町1丁目6番14号)で平成26年1月21日に試験が行われた。本試験においては、(1)赤外線の吸収量を増加させる要因は色であるのか、又は成分であるのか、(2)高温環境に耐えられる塗料はいずれか、(3)高温環境において成形した後、除去が容易な塗料はいずれか、の三点をポイントとしている。ここで、使用された硝材は、青板硝子で長さ寸法を151mm、幅寸法を78mm、厚みを0.5mmとした。設備には出願人が本発明に基づいて製作した曲面ガラス成形機(CSGM)を使用し、金型温度は500℃に設定した。曲面成形は、上記青板ガラスの平板を箱型に成形する四辺曲げによる。実験に使用した塗料は、表1に示すとおり、グラファイトスプレーG(住鉱潤滑剤社製)、グラファイトスプレー(ファインケミカルジャパン社製)、ブラックガードスプレー(ファインケミカルジャパン社製)、ファインスプレーブラッセン(ファインケミカルジャパン社製)、ワンタッチスプレー(オキツモ社製)、デフリック(登録商標)コート405G、ボロンコートピュア(オキツモ社製)、耐熱耐候マーカー黒(オキツモ社製)、耐熱耐候マーカー青(オキツモ社製)、ネバーシーズ(登録商標)(ボスティック社製)、ノン・シーズ(ファインケミカルジャパン社製)、墨汁(不易本舗社製)、油性マジック(寺西化学社製)の合計13種類を使用した。なお、塗料のガラスへの塗装範囲は、上記青板ガラスの外周縁6mmとしている。
図14及び15を参照しながら、上記試験に係るガラス成形の流れを説明する。図14は、本発明の実施例3に係るガラスの曲面成形装置の加熱部の加熱素子の配置を示す概略正面図である。図15は、図14に示す加熱部の加熱素子の配置を示す概略平面図である。
図14を説明する。加熱部340は、加熱素子であるヒータ341a、341b、341c、341dと、ヒータ341a’、341b’、ヒータ341c’、341d’と、ヒータ341e(図に示さない)、341fとを備え、各ヒータはガラスGの所望の加熱部分を加熱しうるように位置調整して配設される。加熱仕様は、ヒータ341a、341b、341c、341dと、ヒータ341a’、341b’、341c’、341d’は各2200W、ヒータ341e、341fは各600Wで、いずれも出力10kWの近赤外線ヒータ方式を採用している。ヒータ341a、341b、341c、341dと、ヒータ341a’、341b’、ヒータ341c’、341d’はそれぞれ平行に配設され、ヒータ341e、341fは、ヒータ341a、341b、341c、341d、341a’、341b’、341c’、341d’に直交するように配設されている。
図15を説明する。図15は、図14に示す加熱部340のヒータの配置を示す概略平面図である。図15に示すとおり、ヒータ341a、341b、341c、341dと、ヒータ341a’、341b’、ヒータ341c’、341d’はそれぞれ平行に配設され、ヒータ341e、341fは、ヒータ341a、341b、341c、341d、341a’、341b’、341c’、341d’に直交するように配設されている。なお、ヒータ341a、341b、341c、341dと、ヒータ341a’、341b’、ヒータ341c’、341d’と、ヒータ341e、341fとは、斜線格子で示している。一方、塗料のガラスGへの塗装範囲Cは、網点で示し、ガラスのその他の部分は無地で示している。以上のように、各ヒータ341a、341b、341c、341d、341a’、341b’、341c’、341d’、341e、341fは、塗料のガラスGへの塗装範囲Cに直接照射できるように配設されている。
ガラス曲面成形の流れを説明する。まず、曲面ガラス成形機(CSGM)に手動で、各塗料が塗装された状態の青板ガラスを投入し、加熱位置に配置する。ここで加熱・バキューム・徐冷を行った後、取出位置に移動して手動により青板ガラスを取り出す。各ヒータの設定出力として、ヒータ341a、341a’を80%、ヒータ341b、341b’を110%、ヒータ341c、341c’を80%、ヒータ341d、341d’を30%、ヒータ341e、341fを90%とし、加熱を開始する。まず、加熱開始後30秒間は、ヒータ全体の出力を設定出力90%になるまで加熱し、その後70秒間90%を維持して加熱を終了する。加熱が終了すると、ヒータ設定出力の60%に落とし、5秒間、出力50%を維持し、さらに、5秒をかけて40%として徐冷する。なお、加熱開始95秒後、10秒間60cmHgでバキュームを行った。
表1に示すとおり、評価としては、乾燥度、耐熱度、曲り度、除去度の4項目について、「非常に満足」、「満足」、「やや不満足」、「不満足」、「計測不可」の定性評価をそれぞれ◎、○、△、×、―の符号で示している。乾燥度は、塗布後の乾燥時間を、耐熱度は塗料の残量を、曲り度はガラスの曲がり具合を、除去度は成形後の塗料の拭き取り後の残量を評価基準としている。また、訂正評価については、出願人の従業員2名により行われた。なお、除去度が項目として設けられているのは、本発明に係る表面処理は、ガラスに塗装する目的ではなく、ガラスの所望の位置を曲げる目的であり、成形後には使用した塗料を除去する必要があるからである。

(表1)
Figure 2014196235
結果として、上記試験に使用した13種類の塗料のうち、すべての評価項目について「不満足」の評価がされなかった塗料は、グラファイトスプレーG(住鉱潤滑剤社製)、グラファイトスプレー(ファインケミカルジャパン社製)、ブラックガードスプレー(ファインケミカルジャパン社製)、ファインスプレーブラッセン(ファインケミカルジャパン社製)であった。特に、グラファイトスプレーG(SUMICO社製)、ブラックガードスプレー(ファインケミカルジャパン社製)については、曲がり具合が「非常に満足」の評価を得た。グラファイトスプレーG(住鉱潤滑剤社製)については、除去性も非常に満足できる塗料と評価された。
グラファイトスプレーG(住鉱潤滑剤社製)は、合成油に耐熱性に優れる超微粒子のグラファイトを高濃度に配合した高温用潤滑剤スプレーである。主成分はエステル油、グラファイト、溶剤であるが、より詳細には、ブタン40〜50wt%、イソヘキサン20〜30wt%、プロパン10〜20wt%、合成油5〜10wt%、グラファイト1〜5wt%、酢酸プチル1wt%未満である。グラファイトスプレー(ファインケミカルジャパン社製)は、400℃の高温度に耐える潤滑・離型剤で、耐熱性グラファイトを主成分としたスプレーである。主成分は、ジメチルエーテル45wt%、イソプロパノール33.3wt%、ブタン19.3wt%、グラファイト粉末1.6wt%、その他である。ブラックガードスプレー(ファインケミカルジャパン社製)は、レーザー光の反射をおさえレーザー光のエネルギーを吸収しやすくするスプレーである。主成分は、ブタン55wt%、IPPアルコール27.9wt%、プロパン11.3wt%、グラファイト微粉末3.3wt%、その他である。ファインスプレーブラッセン(ファインケミカルジャパン社製)は、常温黒染(着色)剤であり、主成分は、ジメチルエーテル53.1wt%、トルエン19.2%、酢酸エチル16.7wt%、IPPアルコール3.5wt%、キシレン2.8%、エチルベンゼン2.3wt%、ウレタン樹脂1.1wt%、グラファイト微粉末0.7wt%、その他である。上記4種類の塗料に共通していることは、主成分にグラファイトが含まれていることである。上述したとおり、キルヒホッフの法則によれば、所定の波長の放射線を出す能力(放射率)が強いものほど、放射線を吸収する能力(吸収率)が強いことが明らかになっているが、グラファイトやカーボンブラック(アモルファスカーボン)は近赤外・可視領域に固有の吸収バンドを持たず、紫外・可視・近赤外域に幅広く光吸収が観測され、理想的な黒体として使用されている。多くのガラスのスペクトル領域は、2.0μm〜4.5μmの波長であるところ、0.80〜1.80μmの波長の近赤外線は、ガラスの表面のみが放射によって加熱され、ガラスのバルク部分は伝導によって加熱されることになる。つまり、近赤外線のスペクトル域は、母材であるガラスのスペクトル領域ではなく、その表面に塗装されたグラファイトのスペクトル領域であることから、当該塗膜の厚み領域を選択的に加熱することとなり、ガラスの塗装された縁部分を曲げることを可能にするのである。なお、、ノン・シーズ(ファインケミカルジャパン社製)は、グラファイトを含んでいるため、曲がり具合は「満足」の評価であったものの、除去性が「不満足」であり、ガラスの曲面成形には使用しにくい結果となった。
また、ワンタッチスプレー(オキツモ社製)、デフリックコート405G、耐熱耐候マーカー黒(オキツモ社製)、ネバーシーズ(登録商標)(ボスティック社製)はグラファイトを含んでいないが、曲がり具合が良いものもある。これらは黒色塗料である。一方、全く曲がらなかったボロンコートピュア(オキツモ社製)は白色、耐熱耐候マーカー青(オキツモ社製)は青色であった。黒色の塗料は、0.6〜0.8μmの波長にて、0.9程度の放射率もしくは吸収率があることが知られている。この波長の領域における近赤外線を用いれば、被加熱物の表面状態(色など)により吸収されやすさの差が大きいので、塗装されていない部分よりも塗装部分が選択的に加熱され、ガラスの塗装された縁部分を曲げることを可能にしたのであろう。
以上、本発明に係るガラスの曲面成形装置及びその方法における好ましい実施形態を図示して説明してきたが、本発明の技術的範囲を逸脱することなく種々の変更が可能であることは理解されるであろう。
本発明に係るガラスの曲面成形方法及びその装置は、軟化点の高い薄板ガラスを高品位な面性状を持つ曲面に成形することができるので、結果物としての成形ガラスはスマートフォンやタブレットPC等のカバーガラスとして広く利用することができる。また、再生可能エネルギーの柱である太陽光発電の効率向上に資するフレネルレンズや、車のヘッドアップディスプレイ用反射ガラス等への転用も可能であり、広く利用することができる。
1 2 ガラスの曲面成形装置
10 素板ガラス投入部
20 220 320 加熱部
30 230 プレス部
130 1230 補助加熱素子収納室
40 徐冷部
50 成形ガラス取出部
210 ガラス入出部
11 第1の移載治具
11a 51a ガラス支持部
21 221 加熱素子
22 222 反射板
31 231 補助加熱素子
32 232 雌型
33 233 雄型
41 加熱素子
341a 341a’ ヒータ
341b 341b’ ヒータ
341c 341c’ ヒータ
341d 341d’ ヒータ
341e 341f ヒータ
42 反射板
51 第2の移載治具
211 移載治具
61、62、63、64 側壁
261、262 側壁
G 素板ガラス
G1 成形領域
G2 非成形領域
X 成形ガラス
C 塗装部分

Claims (21)

  1. 成形領域と非成形領域を有するガラスの該非成形領域を戴置する移載治具を備えるガラス投入部と、
    前記ガラスに直接的に作用する赤外線を照射する加熱素子と、前記ガラスに間接的に作用する赤外線を照射する反射板とを備え、前記移載治具に戴置した状態で搬送された前記ガラスの前記成形領域を選択的に加熱する加熱部と、
    前記加熱を終えて前記加熱部から搬送された前記ガラスを雌型と雄型とからなる成形型によりプレスするプレス部と、
    前記プレスを終えて成形されたガラスを取り出す成形ガラス取出部と、から構成されるガラスの曲面成形装置であって、
    前記ガラス当入部と前記加熱部と前記プレス部と前記ガラス取出部は、各隣接面に所定の状態で各部内をチャンバ化する開閉自在の側壁を備え、かつ、正面と背面が外部に開放される構造を有し、さらに、前記プレス部において前記成形型は一定の温度を保持した状態で前記ガラスのみを軟化点まで加熱し、前記加熱されたガラスを前記成形型に移動させてプレスすることを特徴とするガラスの曲面成形装置。
  2. 前記ガラス投入部は、前記成形ガラス取出部を兼ね、前記成形されたガラスを取り出すことができることを特徴とする請求項1に記載のガラスの曲面成形装置。
  3. 前記移載治具として、前記ガラスを前記ガラス投入部から前記プレス部へ移載する第1の移載治具と、前記成形されたガラスを前記プレス部から前記成形ガラス取出部へ移載する第2の移載治具を備えることを特徴とする請求項1に記載のガラスの曲面成形装置。
  4. 前記ガラス投入部から前記プレス部におけるプレス処理までの前半の処理と、前記成形されたガラスを前記プレス部から前記成形ガラス取出部へ取り出し処理までの後半の処理を並行して実行できる構成とし、
    複数の前記ガラスを順に連続処理する場合において、一の前記ガラスに対する前記後半の処理を実行中、次の前記ガラスに対する前記前半の処理を実行することにより、並列化したことを特徴とする請求項3に記載のガラスの曲面成形装置。
  5. 前記移載治具は、前記ガラスの非成形領域を支持するガラス支持部を備えることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載のガラスの曲面成形装置。
  6. 前記赤外線は、短波長赤外線であることを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載のガラスの曲面成形装置。
  7. 前記プレス部は、前記加熱を終えた前記ガラスを前記プレスする直前に、前記ガラスに直接的に作用する赤外線により前記ガラスをさらに加熱する補助加熱素子を備えることを特徴とする請求項1ないし6のいずれかに記載のガラスの曲面成形装置。
  8. 前記プレスを終えた後に、前記成形されたガラスを前記第2の移載治具に戴置した状態で、前記成形されたガラスに直接的に作用する赤外線と、前記成形されたガラスを間接的に作用する赤外線とによって、前記成形されたガラスを徐冷する徐冷部をさらに備えることを特徴とする請求項3ないし7のいずれかに記載のガラスの曲面成形装置。
  9. 前記成形されたガラスを取り出した後に、前記成形されたガラスに直接的に作用する赤外線と、前記成形されたガラスを間接的に作用する赤外線とによって、前記成形されたガラスを徐冷する徐冷部をさらに備えることを特徴とする請求項3ないし8のいずれかに記載のガラスの曲面成形装置。
  10. 前記成形型は、前記ガラスの前記成形領域を真空印加によって成形面に沿ってプレスすることを特徴とする請求項1ないし9のいずれかに記載のガラスの曲面成形装置。
  11. 成形領域と非成形領域を有するガラスの該非成形領域を移載治具に戴置するガラス投入工程と、
    前記ガラスに直接的に作用する赤外線と、前記ガラスに間接的に作用する赤外線とによって、前記移載治具に戴置した状態で搬送された前記ガラスの前記成形領域を選択的に加熱する加熱工程と、
    前記加熱を終えて前記加熱工程から搬送された前記ガラスを雌型と雄型とからなる成形型によりプレスするプレス工程と、
    前記プレスを終えて成形されたガラスを取り出す成形ガラス取出工程と、から構成されるガラスの曲面成形方法であって、
    前記ガラス投入工程と前記加熱工程と前記プレス工程と前記成形ガラス取出工程は、所定の状態で一部閉じられた空間で実施され、さらに、前記プレス工程において前記成形型は一定の温度を保持した状態で、前記ガラスのみを軟化点まで加熱し、前記加熱されたガラスを前記成形型に移動させてプレスすることを特徴とするガラスの曲面成形方法。
  12. 前記移載治具として、前記ガラスを前記ガラス投入工程から前記プレス工程へ移載する第1の移載治具と、前記成形されたガラスを前記プレス工程から前記成形ガラス取出工程へ移載する第2の移載治具を備えることを特徴とする請求項11に記載のガラスの曲面成形方法。
  13. 前記ガラス投入工程から前記プレス工程におけるプレス処理までの前半の処理と、前記成形されたガラスを前記プレス工程から前記成形ガラス取出工程へ取り出し処理までの後半の処理を並行して実行できる構成とし、
    複数の前記ガラスを順に連続処理する場合において、一の前記ガラスに対する前記後半の処理を実行中、次の前記ガラスに対する前記前半の処理を実行することにより、並列化したことを特徴とする請求項12に記載のガラスの曲面成形方法。
  14. 前記ガラス投入工程に先だって、前記ガラスの所望の位置に熱吸収性の高い表面処理を施す表面処理工程をさらに含むことを特徴とする請求項11ないし13のいずれかに記載のガラスの曲面成形方法。
  15. 前記熱吸収性の高い表面処理は、赤外線領域で特定の波長を吸収する材料を利用するものであることを特徴とする請求項14に記載のガラスの曲面成形方法。
  16. ガラスの曲面成形において、ガラスの所望の位置に、前記ガラスの熱吸収性よりも高い熱吸収性を有する塗料を塗布する表面処理を施し、前記ガラスと前記塗料の熱吸収性の差分により、前記塗料が塗布された部分が選択的に加熱されることを特徴とするガラスの曲面成形方法。
  17. 前記表面処理は、赤外線領域で特定の波長を吸収する塗料を利用するものであることを特徴とする請求項16に記載のガラスの曲面成形方法。
  18. 前記赤外線領域は近赤外線領域であることを特徴とする請求項17に記載のガラスの曲面成形方法。
  19. 前記塗料はグラファイトを含有することを特徴とする請求項16ないし18のいずれかに記載のガラスの曲面成形方法。
  20. 前記塗料は着色塗料であることを特徴とする請求項16ないし18のいずれかに記載のガラスの曲面成形方法。
  21. 前記塗料は黒色塗料であることを特徴とする請求項20に記載のガラスの曲面成形方法。
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