JP2014191275A - 基板貼り合わせ装置、基板貼り合わせ方法、塗布装置及び塗布方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】基板の貼り合わせ面に生じた閉空間の体積が大きいと、基板の表示品質が低下する要因となっていた。
【解決手段】塗布ヘッド23は、一方の基板に対する塗布ヘッドの相対的な移動方向に対して垂直な方向かつ直線状に紫外線硬化樹脂110を吐出する。そして、塗布ヘッド23は、一方の基板の平面に塗布する紫外線硬化樹脂110の表面に、紫外線硬化樹脂110による厚みを変えた凸部のパターン110aを形成する。
【選択図】図9
【解決手段】塗布ヘッド23は、一方の基板に対する塗布ヘッドの相対的な移動方向に対して垂直な方向かつ直線状に紫外線硬化樹脂110を吐出する。そして、塗布ヘッド23は、一方の基板の平面に塗布する紫外線硬化樹脂110の表面に、紫外線硬化樹脂110による厚みを変えた凸部のパターン110aを形成する。
【選択図】図9
Description
本発明は、液晶モジュール(LCM)や有機発光ダイオード(OLED)モジュールなどの表示基板と、タッチセンサ付き基板や保護基板などのカバー基板とを貼り合わせる基板貼り合わせ装置、基板貼り合わせ方法、塗布装置及び塗布方法に関するものである。
表示機器の表示部は、例えば、液晶モジュールや有機発光ダイオードモジュールなどの表示基板に設けられた偏光板の上に、タッチセンサ付き基板や保護基板などのカバー基板が設けられている。近年、このような表示部は、表示基板にカバー基板を貼り合わせる工程を経て生産される。また、両基板を貼り合わせるときに用いる接合材料としては、両面テープから光学透明両面テープ(OCAテープ)、そして接着部材の一例としての紫外線硬化樹脂へと移行してきている。
ここで、表示基板とカバー基板を貼り合わせる工程について簡単に説明する。
表示基板とカバー基板を貼り合わせる工程の前には、紫外線硬化樹脂の塗布工程がある。この塗布工程では、樹脂塗布部によって紫外線硬化樹脂が表示基板又はカバー基板のいずれかの面に塗布される。
その後、貼り合わせ工程に移り、貼り合わせ装置が真空中又は大気中において表示基板とカバー基板を貼り合わせる。
表示基板とカバー基板を貼り合わせる工程の前には、紫外線硬化樹脂の塗布工程がある。この塗布工程では、樹脂塗布部によって紫外線硬化樹脂が表示基板又はカバー基板のいずれかの面に塗布される。
その後、貼り合わせ工程に移り、貼り合わせ装置が真空中又は大気中において表示基板とカバー基板を貼り合わせる。
表示基板にカバー基板を貼り合わせる工程は、両基板間に気泡が入らないようにするために、真空環境下で行われることが一般的である。例えば、従来、貼り合わせ装置は、内部を真空にすることが可能な真空容器を有しており、真空容器内を真空に保った状態で紫外線硬化樹脂を塗布したカバー基板に表示基板を貼り合わせて貼り合わせ基板を作成した後、真空容器内を大気開放する。その後、貼り合わせ基板を真空容器から取り出し、位置合わせ装置において表示基板とカバー基板とを正確に位置合わせする。そして、紫外線照射により紫外線硬化樹脂を硬化させ、位置合わせされた表示基板とカバー基板との正確な位置関係を固定する。
特許文献1に開示された技術では、まず表示装置を構成する一対のワーク(基板)の少なくとも一方のワークの片面の全体に行き渡るように、接着部材である紫外線硬化樹脂を供給する。そして、ワークの片面の全体に行き渡った紫外線硬化樹脂の一部若しくは全部に対して、貼り合わせ前に、大気中で紫外線を照射することにより仮硬化させ、仮硬化した紫外線硬化樹脂に対して、他方のワークを貼り合わせることが開示されている。
ところで、真空環境下で表示基板とカバー基板(ワーク)を貼り合わせ、特許文献1に開示された技術により、大気圧の環境下にワークを放置して接着部材に残留する気泡を減らそうとしても、接着部材に微小な気泡が残留することがある。このような気泡が残留した箇所では、光が乱反射するため画面の表示品質が低下し、ユーザの視認性も低くなってしまう。このため、真空環境下で貼り合わせた表示基板とカバー基板の間に塗布した紫外線硬化樹脂にはできるだけ気泡を混入させないことが求められていた。
閉空間の体積が大きければ、真空を開放しても貼り合わせ面に閉空間が残ってしまう。このため、真空貼り合せ装置で樹脂を介して基板同士を貼り合せる工程において、閉空間の体積を小さくすることが検討されてきた。しかし、基板のサイズが大型化したことに伴い、紫外線硬化樹脂を基板一面に塗り広げる従来のスリットコーターを用いると、1個の閉空間の体積は、閉空間の1辺の2乗で大きくなる。このため、真空中で基板を貼り合わせた後に大気開放すると、体積が膨張した閉空間の内部に気泡が生じ、画面の表示品質が低下することがあった。
本発明は、上記の状況を考慮してなされたものであり、基板の貼り合わせ面に生じる閉空間の体積を小さくすることを目的とする。
本発明は、表示基板又はカバー基板の一方の基板に対して一定の間隔を空けた状態で塗布ヘッドを移動させる。
次に、一方の基板に対する相対的な移動方向に対して垂直な方向かつ直線状に塗布ヘッドから接着部材を吐出する。
次に、一方の基板の平面に塗布した接着部材の表面に、接着部材による厚みを変えた凸のパターンを形成する。
そして、一方の基板の接着部材が塗布された面と他方の基板の一の面を貼り合わせる。
次に、一方の基板に対する相対的な移動方向に対して垂直な方向かつ直線状に塗布ヘッドから接着部材を吐出する。
次に、一方の基板の平面に塗布した接着部材の表面に、接着部材による厚みを変えた凸のパターンを形成する。
そして、一方の基板の接着部材が塗布された面と他方の基板の一の面を貼り合わせる。
本発明によれば、一方の基板の平面に塗布する接着部材の表面に凸のパターンを形成したことにより、基板の貼り合わせ時に、閉空間が凸のパターンによって分割され、1個ごとの閉空間の体積が小さくなる。このため、基板の貼り合わせ時に接着樹脂の内部に気泡が発生しにくくなる。
<1.第1の実施の形態例>
以下、本発明の第1の実施の形態例に係る基板貼り合わせ装置1について、図面を用いて説明する。各図において共通の構成要素には、同一の符号を付して重複する説明を省略する。
以下、本発明の第1の実施の形態例に係る基板貼り合わせ装置1について、図面を用いて説明する。各図において共通の構成要素には、同一の符号を付して重複する説明を省略する。
[表示基板]
まず、表示基板の構成例を説明する。
図1は、基板貼り合わせ装置(後述する図3を参照)により貼り合わせる一方の基板である表示基板の概略構成を示す説明図である。
まず、表示基板の構成例を説明する。
図1は、基板貼り合わせ装置(後述する図3を参照)により貼り合わせる一方の基板である表示基板の概略構成を示す説明図である。
表示基板101は、例えば、液晶モジュール(LCM)であり、液晶が用いられた基板本体102と、この基板本体102の一方の面を露出させて収容するフレーム103と、基板本体102の一方の面に取り付けられた偏光板104を備えている。
なお、本発明に係る表示基板としては、有機発光ダイオード(OLED)モジュールやその他の表示モジュールであってもよい。
なお、本発明に係る表示基板としては、有機発光ダイオード(OLED)モジュールやその他の表示モジュールであってもよい。
基板本体102は、長方形の板状に形成されており、一方の面が表示面となる。この基板本体102の一方の短辺側には、アライメントマーク105が形成されている。このアライメントマーク105は、表示基板101の周縁部に部品を搭載する場合に、表示基板101の位置を検出するために用いられる。
フレーム103は、基板本体102の4辺と、基板本体102の他方の面を覆う。
偏光板104は、長方形に形成されており、基板本体102よりも外周の輪郭が小さい。つまり、偏光板104の外周の輪郭は、基板本体102の表示領域と略等しい大きさに形成されている。表示基板101の偏光板104側は、後述するタッチセンサ付き基板121に透明な紫外線硬化樹脂110(図4参照)を介して貼り付けられる。以降の説明において、紫外線硬化樹脂を、接着部材と称すこともある。
偏光板104は、長方形に形成されており、基板本体102よりも外周の輪郭が小さい。つまり、偏光板104の外周の輪郭は、基板本体102の表示領域と略等しい大きさに形成されている。表示基板101の偏光板104側は、後述するタッチセンサ付き基板121に透明な紫外線硬化樹脂110(図4参照)を介して貼り付けられる。以降の説明において、紫外線硬化樹脂を、接着部材と称すこともある。
[カバー基板]
次に、基板貼り合わせ装置1(後述する図3を参照)により貼り合わせる他方の基板であるカバー基板の一具体例を示すタッチセンサ付き基板121の構成例を説明する。
図2は、タッチセンサ付き基板121の概略構成を示す説明図である。
次に、基板貼り合わせ装置1(後述する図3を参照)により貼り合わせる他方の基板であるカバー基板の一具体例を示すタッチセンサ付き基板121の構成例を説明する。
図2は、タッチセンサ付き基板121の概略構成を示す説明図である。
タッチセンサ付き基板121は、基板本体122と、この基板本体122の一方の面に設けられた加飾印刷部123を備えている。基板本体122は、長方形の板状に形成されている。このタッチセンサ付き基板121の外周の輪郭は、表示基板101におけるフレーム103の外周の輪郭と略等しい大きさに形成されている。
加飾印刷部123は、長方形の枠状に形成されている。この加飾印刷部123の外周の輪郭は、基板本体122の外周の輪郭と略等しく、内周の輪郭は、表示基板101における偏光板104の外周の輪郭と略等しい。加飾印刷部123は、例えば、金属クロムを基板本体122の一方の面にスパッタリング蒸着させ、エッチングによって不要部分を除去することで形成される。
ガラス基板124は、基板本体122の一の面を覆うように形成される。ガラス基板124は、透明であるため、光を透過しやすい。
なお、本発明に係るカバー基板としては、タッチセンサ付き基板121に限定されず、例えば、ガラス材により形成された保護基板であってもよい。
基板貼り合わせ装置1によって、貼り合わされる表示基板101とタッチセンサ付き基板121の貼り合わせ面には、透明な接着部材の一例である紫外線硬化樹脂110(後述する図4を参照)が均一に塗布される。そして、表示基板101とタッチセンサ付き基板121を貼り合わせた後、紫外線硬化樹脂110に紫外線(特定波長の光の一例)が照射されることで、紫外線硬化樹脂110が硬化すると、表示基板101とタッチセンサ付き基板121は、強固に貼り合わされる。
このように紫外線硬化樹脂110を用いるのは、ユーザの視認性を高めるためである。例えば、従来のように表示基板101とタッチセンサ付き基板121の縁を接着テープ等によって接着していた場合、表示基板101とタッチセンサ付き基板121の貼り合わせ面には空気層が生じる。この空気層とタッチセンサ付き基板121との境界面では光が反射して、ユーザの視認性が低下してしまう。そこで、紫外線硬化樹脂110を表示基板101とタッチセンサ付き基板121の貼り合わせ面全体に均一に塗布し、紫外線を照射して紫外線硬化樹脂110を硬化する。これにより、不図示のバックライトやガラス基板から入射した光は、紫外線硬化樹脂110を屈折しながら通過する。このため、空気層とタッチセンサ付き基板121との境界面における光の乱反射を抑え、視認性を高めることが可能となる。
[基板貼り合わせ装置]
次に、本発明の第1の実施形態に係る基板貼り合わせ装置について、図3及び図4を参照して説明する。
図3は、本発明の第1の実施形態に係る基板貼り合わせ装置の概略構成を示す平面図である。
図4は、本発明の第1の実施形態に係る塗布装置の全体構成例を示す斜視図である。
次に、本発明の第1の実施形態に係る基板貼り合わせ装置について、図3及び図4を参照して説明する。
図3は、本発明の第1の実施形態に係る基板貼り合わせ装置の概略構成を示す平面図である。
図4は、本発明の第1の実施形態に係る塗布装置の全体構成例を示す斜視図である。
図3に示すように、基板貼り合わせ装置1は、架台2と、樹脂塗布部3と、基板搬送部4と、供給台5と、上部材6及び下部材7を有する貼り合わせ部8と、位置検出部9と、樹脂硬化部10とを備えている。樹脂塗布部3、基板搬送部4、供給台5、貼り合わせ部8の下部材7、位置検出部9及び樹脂硬化部10は、架台2の上面に配置されている。また、貼り合わせ部8の上部材6は、架台2の上方に配置されている。
供給台5、下部材7、位置検出部9及び樹脂硬化部10は、それぞれ適当な間隔をあけて並べて配置されている。ここで、供給台5及び下部材7等が並ぶ方向を第1の方向Xとする。また、架台2の上面に対して水平な方向であって第1の方向Xに直交する方向を第2の方向Yとし、架台2の上面に対して直交する鉛直方向を第3の方向Zとする。
樹脂塗布部3は、本発明の塗布装置の一例であり、架台2における第1の方向Xの略中央に配置されている。この樹脂塗布部3には、基板移送部(不図示)によってタッチセンサ付き基板121(図2参照)が供給される。樹脂塗布部3は、例えば、スリットコーターによって供給されたタッチセンサ付き基板121のガラス基板124側の面に紫外線硬化樹脂110を塗布する。この樹脂塗布部3の構成例については後で詳細に説明する。
基板搬送部4は、樹脂塗布部3により紫外線硬化樹脂110が塗布されたタッチセンサ付き基板121を、下部材7の図示しない基板支持台に搬送する。この基板搬送部4は、Y軸ガイド11に案内されて第2の方向Yへ移動する。つまり、樹脂塗布部3と下部材7は、互いに第2の方向Yに対向している。なお、各構成要素の配置は、適宜設定されるものであり、本実施の形態に限定されない。
供給台5は、架台2における第1の方向Xの一方の端部に配置されている。供給台5には、基板反転部(不図示)によって表示基板101が供給される。表示基板101は、基板反転部によって上下反転され、偏光板104側の面が下方に向いた状態で供給台5に載置される。
供給台5は、供給台移動部13によって移動される。供給台移動部13は、例えば供給台5を支持するスライダ(不図示)と、スライダを第1の方向Xへ案内するX軸ガイド12(図3参照)と、スライダを移動させるための駆動部(不図示)から構成されている。供給台5及び供給台移動部13は、周知の技術を利用して構成できる。
貼り合わせ部8は、タッチセンサ付き基板121の紫外線硬化樹脂110が塗布された面と表示基板101の一の面を貼り合わせる。貼り合わせ部8を構成する上部材6と下部材7は、互いに当接することにより、密閉された内部空間を有する真空容器8Aを形成する。そして、上部材6及び下部材7は、真空容器8A内に表示基板101とタッチセンサ付き基板121を収納した状態で密閉する。
上部材6は、例えば下部が開口した中空の直方体状に形成されており、長方形の板状に形成された上蓋部と、この上蓋部の四辺に連続して下方に延びる周壁部を有している。上部材6の周壁部は、長方形の枠状に形成されており、先端部が上部材6の下端となる。この周壁部の先端部には、ゴム部材を利用したシール部材が取り付けられている。シール部材は、下部材7に当接して密着し、周壁部の先端部と下部材7との間を密閉する。この上部材6は、上部材移動機構(不図示)により、第3の方向Z及び第1の方向Xへ移動される。なお、上部材6に供給された表示基板101は、基板保持部(不図示)により上部材6内部での位置が保持される。
下部材7は、略長方形の板状に形成されている。この下部材7の外周の輪郭は、上部材6における周壁部の外周の輪郭よりも大きく形成されている。この下部材7には、真空容器内を脱気するための排気口(図示略)が形成され、この排気口は排気管を通じて真空ポンプ15(図8参照)と接続している。真空ポンプが駆動すると、真空容器内の気体が排気口及び排気管を通って排気される。この下部材7は、下部材移動機構(不図示)により、第1の方向X、第2の方向Y及び第3の方向Z、さらに第3の方向Zに延びる軸を中心とした回転方向θ(図3参照)へ移動される。なお、下部材7に供給されたタッチセンサ付き基板121は、下部材7の上面に配置された基板支持台(図示略)によって支持される。
なお、貼り合わせ部8に仮固定用光源を設けてもよい。例えば、仮固定用光源は、第2の方向Yに延びる線状の光源であり、紫外線を出射する。仮固定用光源から出射された紫外線は、表示基板101とタッチセンサ付き基板121との間に介在された紫外線硬化樹脂110の2つの側面全体に照射される。これにより、表示基板101とタッチセンサ付き基板121を仮固定することができ、樹脂硬化部10により紫外線硬化樹脂110を硬化させる前に、両基板が相対的にずれることを防止できる。
位置検出部9は、表示基板101及びタッチセンサ付き基板121の所定の領域を撮像して、両者の相対的な位置を検出する。この位置検出部9は、例えば、イメージセンサと信号処理部を備えて構成される。信号処理部は、光学レンズを介してイメージセンサに取り込まれた表示基板101及びタッチセンサ付き基板121の所定の領域の像光を電気信号に変換し、その電気信号(画像信号)を後述する駆動制御部40(図8参照)に送信する。
樹脂硬化部10は、架台2における第1の方向Xの一方の端部に配置されている。この樹脂硬化部10には、重ね合わされた表示基板101とタッチセンサ付き基板121が搬送される。樹脂硬化部10は、供給された表示基板101,タッチセンサ付き基板121の貼り合わせ面にある紫外線硬化樹脂110に紫外線を照射して、紫外線硬化樹脂110の全体を硬化させる。
以上、基板貼り合わせ装置1について簡単に説明したが、本発明の本質は樹脂塗布部3にある。したがって、図3に示した基板搬送部4と、供給台5と、貼り合わせ部8と、位置検出部9と、樹脂硬化部10は、上記構成以外に周知の技術を用いて構成してもよい。
[樹脂塗布部の構造]
次に、基板貼り合わせ装置1の樹脂塗布部3について、図4〜図7を参照して詳細に説明する。
図4は、図3に示す基板貼り合わせ装置1の樹脂塗布部3(塗布装置)の全体構成例を示す斜視図である。
図5は、塗布ヘッド23の斜視図である。図5Aは、塗布ヘッド23の全体斜視図を示し、図5Bは、塗布ヘッド23の分解斜視図を示す。
図6は、図4に示す塗布ヘッド23のA−A線(第1の方向X及び第3の方向Zを含む平面に平行な面)における断面図である。
図7は、第2ヘッド25の構成例を示す。図7Aは、第2ヘッド25の正面図であり、図7Bは、塗布ヘッド23の底面図であり、図7Cは、紫外線硬化樹脂110が塗布されたタッチセンサ付き基板121の断面図である。
次に、基板貼り合わせ装置1の樹脂塗布部3について、図4〜図7を参照して詳細に説明する。
図4は、図3に示す基板貼り合わせ装置1の樹脂塗布部3(塗布装置)の全体構成例を示す斜視図である。
図5は、塗布ヘッド23の斜視図である。図5Aは、塗布ヘッド23の全体斜視図を示し、図5Bは、塗布ヘッド23の分解斜視図を示す。
図6は、図4に示す塗布ヘッド23のA−A線(第1の方向X及び第3の方向Zを含む平面に平行な面)における断面図である。
図7は、第2ヘッド25の構成例を示す。図7Aは、第2ヘッド25の正面図であり、図7Bは、塗布ヘッド23の底面図であり、図7Cは、紫外線硬化樹脂110が塗布されたタッチセンサ付き基板121の断面図である。
図4に示すように、樹脂塗布部3は、Xステージ22X及びYステージ22Yから構成されるステージ22、塗布ヘッド23、ヘッド昇降部31、ヘッド傾斜部32を有する。また樹脂塗布部3は、圧力センサ29、変位検出センサ30、照射部33−1,33−2、仮硬化用光源34、光ファイバ35を備える。樹脂供給系は、紫外線硬化樹脂110を貯蔵及び供給する供給タンク27と、塗布ヘッド23へ紫外線硬化樹脂110を送り出す塗布ポンプ28で構成される。塗布ポンプ28は、塗布ヘッド23が吐き出す紫外線硬化樹脂110の吐出量を調整する吐出調整部の一例として用いられる。そして、塗布ポンプ28が紫外線硬化樹脂110の吐出量を調整する吐出調整部の調整量の一例として、塗布ポンプ28の回転数を用いるものとする。
ステージ22は、Xステージ22X及びYステージ22Yから構成され、例えばXステージの上面にタッチセンサ付き基板121を載置し、後述するステージ移動機構22a(図8参照)により第1の方向X、第2の方向Yに移動可能に構成されている。このステージ移動機構22aは、タッチセンサ付き基板121と塗布ヘッド23とを一定の間隔を空けた状態で相対的に移動させるものである。
塗布ヘッド23は、従来のスリットコーターとしての機能を有しており、タッチセンサ付き基板121に対する相対的な移動方向に対して垂直な方向かつ直線状に紫外線硬化樹脂110を吐出する。これにより、塗布ヘッド23は、タッチセンサ付き基板121の平面に塗布した紫外線硬化樹脂110の表面に、紫外線硬化樹脂110による凸のパターン110a(図7C)を形成する。
図6に示すように塗布ヘッド23は、第2の方向Yと第3の方向Zの平面(YZ平面)に平行な平板状に形成されている。そして、塗布ヘッド23は、幅広型であって、第1ヘッド24、第2ヘッド25によって構成される。第1ヘッド24と第2ヘッド25の間には、一定の厚さを有する調整板としてシム板26を挟み込み、スリット27bの幅を調整している。
第1ヘッド24と第2ヘッド25は、ノズルに紫外線硬化樹脂110の吐出口27aを設けてある。吐出口27aは、タッチセンサ付き基板121に対する塗布ヘッド23の進行方向に対して垂直な方向に第1ヘッド24と第2ヘッド25の合わせ面に設けた隙間によって形成されている。
図5Bに示すように、固定具の一例としての雄ねじ24aが、第1ヘッド24に設けた貫通孔24b、シム板26に設けた貫通孔26c、第2ヘッド25に設けた雌ねじ25eにねじ込んで固定される。この雄ねじ24aにより、第1ヘッド24、シム板26、第2ヘッド25の互いの位置が不動となるように固定される。
シム板26には、略山型として切り抜かれた斜辺部26aが形成される。斜辺部26aの縁形状は第2ヘッド25に形成したキャビティ25dの斜辺部25bの縁形状と合わせている。シム板26と第2ヘッド25のキャビティ25dの縁形状を、供給路25cからキャビティ25dの底面に向けて広げた形状としている。このようにシム板26と第2ヘッド25のキャビティ25dの縁形状を構成したことにより、紫外線硬化樹脂110をキャビティ25dに充填開始する際に、キャビティ25dに残留する空気や気泡を吐出口27aから吐き出すことができる。
また、シム板26のタッチセンサ付き基板121に近接する箇所には、吐出口27a以外の箇所から紫外線硬化樹脂110が漏れ出さないようにするために斜辺部26aの裾部分からストッパー26bが延出されている。このように、シム板26に斜辺部26aを形成したことにより、キャビティ25d内で高い圧力が加えられた紫外線硬化樹脂110が吐出口27aから吐出され、第1ヘッド24と第2ヘッド25の合わせ面から漏れ出さないようにすることができる。
第2ヘッド25には、紫外線硬化樹脂110が溜められるキャビティ25dと、キャビティ25dに紫外線硬化樹脂110を供給する供給路25cが形成される。吐出口27aには、タッチセンサ付き基板121に対する塗布ヘッド23の相対的な移動方向の下流側に複数の溝25aが形成されている。この溝25aは、キャビティ25dの底面から吐出口27aに向けて形成されたものである。
塗布ヘッド23は、塗布ポンプ28から圧力をかけて送り出された紫外線硬化樹脂110を吐出して、ステージ22に載置されたタッチセンサ付き基板121の上面に塗布する。塗布ヘッド23は、タッチセンサ付き基板121に対し相対的に第1の方向Xへ移動しながら、塗布ポンプ28から送り出される紫外線硬化樹脂110を一定の圧力で一定の量を塗布する。この塗布ヘッド23による塗布動作は、第1の方向Xへの一回の走査で行われる。このように紫外線硬化樹脂110を塗布することにより、膜厚均一性を向上させることができる。
そして、図6の断面図に示すように、塗布ヘッド23には、その内部において、一端部がキャビティ25dと接続し、他端部が塗布ヘッド23の先端部に設けられた吐出口27aに接続する中空のスリット27bが形成されている。このスリット27bは、第1ヘッド24と第2ヘッド25の合わせ面に挟み込まれたシム板26によって形成される。そして、スリット27bは、塗布ヘッド23の幅方向、即ち第2の方向Yに延在して形成され、その長さはタッチセンサ付き基板121の短辺と同じか、又は若干短く設計されている。この塗布ヘッド23に設けられた吐出口27aの隙間は、第2の方向Y全体にわたって一定に形成されているため、吐出圧力が均等となり、吐出量も一定になる。この塗布ヘッド23の吐出動作や吐き出す紫外線硬化樹脂110の吐出圧や吐出量等は、後述する駆動制御部40(図8参照)により制御される。
そして、塗布ヘッド23は、スリット27bと溝25aから吐出口27aに向けて移動した紫外線硬化樹脂110を吐出する。このとき、塗布ヘッド23は、紫外線硬化樹脂110を、塗布ヘッド23の移動方向に対して垂直な方向かつ直線状に連続して吐き出す。塗布ヘッド23が、吐出口27aから線状の紫外線硬化樹脂110を吐出しながら、第1の方向Xに移動することにより、タッチセンサ付き基板121に紫外線硬化樹脂110が帯状に塗布される。それにより、塗布ヘッド23はタッチセンサ付き基板121の所定領域の全面に紫外線硬化樹脂110を塗布することができる。
図7Aに示すように第2ヘッド25に形成された溝25aは、図7Bに示すようにスリット27bと、キャビティ25dの底面から吐出口27aに至るまで一体に形成される。第1の方向Xに塗布ヘッド23を走査した場合、スリット27bを移動して吐出される紫外線硬化樹脂110がタッチセンサ付き基板121に塗布された直後に、溝25aを移動して吐出される紫外線硬化樹脂110がタッチセンサ付き基板121に塗布される。このため、図7Cに示すように、溝25aから吐出された紫外線硬化樹脂110がタッチセンサ付き基板121に帯状に塗布された紫外線硬化樹脂110の上に、第1の方向Xに沿って線状の凸のパターン110aが塗布される(図7C)。
図4に示すように塗布ヘッド23は、圧力センサ29と変位検出センサ30を備える。
圧力センサ29は、塗布ヘッド23の内部に設けられ、塗布ヘッド23内のスリット27bを流れる紫外線硬化樹脂110の圧力を検出する。
圧力センサ29は、塗布ヘッド23の内部に設けられ、塗布ヘッド23内のスリット27bを流れる紫外線硬化樹脂110の圧力を検出する。
また、変位検出センサ30は、塗布ヘッド23の一の面に設けられ、タッチセンサ付き基板121の上面から当該変位検出センサ30までの距離を測定する。本実施形態では、変位検出センサ30は、第2の方向Yと第3の方向Zを含む平面内に設けられている。変位検出センサ30として、例えば赤外線やレーザ光などを用いた光学式の測距装置を用いることができる。この距離測定は、例えば塗布された紫外線硬化樹脂110の第2の方向Yにおける中央部について行うとするが、これに限られない。
ヘッド昇降部31は、変位検出センサ30の測定結果に応じて、塗布ヘッド23を第3の方向Zにおいて昇降させる。ヘッド昇降部31の駆動によって塗布ヘッド23が第3の方向Zへ昇降することにより、塗布ヘッド23の先端部(吐出口27a)とタッチセンサ付き基板121の上面との距離を調整することができる。
ヘッド傾斜部32は、塗布ヘッド23を動かし、塗布ヘッド23とタッチセンサ付き基板121の上面との傾斜角を可変する。ヘッド傾斜部32は、例えば塗布ヘッド23の内部に軸通された回転軸を回転可能に支持する構成とすることができる。
照射部33−1,33−2は、光ファイバ35を通じて仮硬化用光源34と接続している。この照射部33−1,33−2は、塗布ヘッド23の一の面(この例では、第2ヘッド25であって、第2の方向Yと第3の方向Zを含む平面内)に該塗布ヘッド23と一体に設けられ、仮硬化用光源34が発生した紫外線を出射する。すなわち、本実施形態では、塗布ヘッド23の移動方向(第1の方向X)の反対側(以下、下流側という)の面に、塗布ヘッド23の移動方向に対して垂直な方向(第2の方向Y)に沿って2個の照射部33−1,33−2が配置されている。照射部33−1,33−2は、一例として、後述する光ファイバ35内を誘導された紫外線を、タッチセンサ付き基板121に塗布された紫外線硬化樹脂110へ集光する光学レンズ33L(図10を参照)を備えている。照射部33−1,33−2から出射される光は、本実施形態では、一例として略円形の所定の領域に紫外線を照射するスポット光とする。
塗布ヘッド23は、照射部33−1,33−2を第2の方向Yへ移動させる移動機構(図示略)を備えていることが望ましい。駆動制御部40の制御に基づいて、照射部33−1,33−2の移動及び紫外線の照射が制御されることにより、基板に塗布された紫外線硬化樹脂110に対し、第1の方向Xに垂直な第2の方向Yに紫外線を照射できる。
[基板貼り合わせ装置の制御系]
次に、基板貼り合わせ装置1の制御系について、図8を参照して説明する。
図8は、貼り合わせ装置1の制御系を示すブロック図である。
次に、基板貼り合わせ装置1の制御系について、図8を参照して説明する。
図8は、貼り合わせ装置1の制御系を示すブロック図である。
図8に示すように、基板貼り合わせ装置1は、駆動制御部40を備えている。駆動制御部40は、例えば、CPU(中央演算処理装置)と、CPUが実行するプログラム等を記憶するためのROM(Read Only Memory)と、CPUの作業領域として使用されるRAM(Random Access Memory)とを有する。
駆動制御部40は、樹脂塗布部3と、基板搬送部4と、供給台移動部13と、貼り合わせ部8と、位置検出部9と、樹脂硬化部10と、真空ポンプ15に電気的に接続されている。
樹脂塗布部3は、駆動制御部40に駆動制御され、タッチセンサ付き基板121に紫外線硬化樹脂110を塗布する。この樹脂塗布部3の機能については後述する。
基板搬送部4は、駆動制御部40に駆動制御され、紫外線硬化樹脂110が塗布されたタッチセンサ付き基板121を、下部材7の基板支持台(不図示)に搬送する。
供給台移動部13は、駆動制御部40によって駆動制御され、表示基板101が載置された供給台5を、貼り合わせ部8の上部材6への受け渡し位置まで移動させる。
位置検出部9は、上部材6の基板保持部に保持された表示基板101と、下部材7の基板支持台に支持されているタッチセンサ付き基板121を撮像して、両者の相対的な位置を検出する。そして、検出結果を駆動制御部40に送信する。
貼り合わせ部8は、駆動制御部40によって駆動制御され、上部材6及び下部材7の移動を制御する。上部材6は、表示基板101を受け取る位置から下部材7と真空容器8Aを形成する位置まで移動する。貼り合わせ部8は、位置検出部9の検出結果に基づいて、下部材移動部(不図示)を駆動制御して下部材7を移動させ、タッチセンサ付き基板121を表示基板101に対して位置合せする。また貼り合わせ部8は、支持台移動部(不図示)を駆動制御してタッチセンサ付き基板121を支持した基板支持台を上昇させて、タッチセンサ付き基板121を表示基板101に貼り合わせる。
樹脂硬化部10は、駆動制御部40によって駆動制御され、表示基板101とタッチセンサ付き基板121との間に介在された紫外線硬化樹脂110の全面に対して紫外線を照射する。
真空ポンプ15は、駆動制御部40に駆動を制御され、貼り合わせ部8による基板貼り合せ工程において、排気口を介して真空容器8Aの内部の空気を吸引する。これによって、真空容器8Aの内部が脱気される。
[樹脂塗布部の機能]
図8に示すように、樹脂塗布部3は、塗布ポンプ28と、ヘッド昇降部31と、ヘッド傾斜部32と、ステージ移動機構22aと、仮硬化用光源34と、圧力センサ29と、変位検出センサ30の各機能を有する。
図8に示すように、樹脂塗布部3は、塗布ポンプ28と、ヘッド昇降部31と、ヘッド傾斜部32と、ステージ移動機構22aと、仮硬化用光源34と、圧力センサ29と、変位検出センサ30の各機能を有する。
塗布ポンプ28は、駆動制御部40によって駆動を制御され、塗布ヘッド23の吐出口27aから吐出される紫外線硬化樹脂110の量が一定となるように、紫外線硬化樹脂110を吐き出す。
ヘッド昇降部31は、駆動制御部40によって駆動を制御され、塗布ヘッド23を第3の方向Zにおいて昇降させる。変位検出センサ30の測定結果に応じて、ヘッド昇降部31が、塗布ヘッド23を第3の方向Zにおいて昇降することにより、塗布ヘッド23の吐出口27aとタッチセンサ付き基板121の上面との隙間(距離)を一定とすることができる。ヘッド傾斜部32は、駆動制御部40によって駆動制御され、タッチセンサ付き基板121の上面と塗布ヘッド23の吐出口27aとの隙間が一定となるように、タッチセンサ付き基板121の傾きに追従して塗布ヘッド23の第2の方向Yにおける傾斜角を調整する。
ステージ移動機構22aは、駆動制御部40によって駆動を制御される。このステージ移動機構22aは、Xステージ22Xと、このXステージ22Xを第1の方向Xへ移動させる移動機構(図示略)と、Yステージ22Yと、このYステージ22Yを第2の方向Yへ移動させる移動機構(図示略)とから構成される。このステージ移動機構22aは、タッチセンサ付き基板121に対し、塗布ヘッド23を相対的に移動させる移動機構の一例である。そして、塗布ヘッド23及びステージ移動機構22aは、駆動制御部40によって駆動が制御され、タッチセンサ付き基板121に紫外線硬化樹脂110を塗布する制御が行われる。
仮硬化用光源34は、駆動制御部40によって駆動を制御され、所定の光強度のレーザ光を所定のタイミングで生成する。これにより、光ファイバ35を通じて所定の光強度のレーザ光が所定のタイミングで照射部33−1,33−2から出射される。これにより、タッチセンサ付き基板121への紫外線硬化樹脂110の塗布と並行して、タッチセンサ付き基板121に塗布した紫外線硬化樹脂110の所望の箇所を仮硬化することができる。
圧力センサ29は、塗布ヘッド23内のスリット27bと溝25aを流れる紫外線硬化樹脂110の圧力を検出し、検出結果を駆動制御部40に出力する。
変位検出センサ30は、タッチセンサ付き基板121の上面から当該変位検出センサ30までの距離を測定し、測定結果を駆動制御部40に出力する。その測定結果は、アナログ/デジタル変換器(不図示)でデジタル信号に変換された後、駆動制御部40に供給される。本実施形態において、変位検出センサ30の出力信号は、タッチセンサ付き基板121と変位検出センサ30とが最も接近しているときに最大になる。また、この出力信号は、タッチセンサ付き基板121が下降して変位検出センサ30から離れるにつれて小さくなり、タッチセンサ付き基板121と変位検出センサ30とが最も離れたときに最小となる。
[樹脂塗布部の動作]
次に、樹脂塗布部3の動作例を図9〜図12を参照して説明する。
貼り合わせ工程前の紫外線硬化樹脂110の塗布工程において、駆動制御部40は、変位検出センサ30から出力された測定データに基づき、タッチセンサ付き基板121の上面から塗布ヘッド23の吐出口27aまでの距離を計算する。また、塗布ヘッド23内のスリット27bを流れる紫外線硬化樹脂110の圧力の測定結果を、圧力センサ29から取得する。
次に、樹脂塗布部3の動作例を図9〜図12を参照して説明する。
貼り合わせ工程前の紫外線硬化樹脂110の塗布工程において、駆動制御部40は、変位検出センサ30から出力された測定データに基づき、タッチセンサ付き基板121の上面から塗布ヘッド23の吐出口27aまでの距離を計算する。また、塗布ヘッド23内のスリット27bを流れる紫外線硬化樹脂110の圧力の測定結果を、圧力センサ29から取得する。
そして、駆動制御部40は、タッチセンサ付き基板121から塗布ヘッド23までの距離と圧力の情報から、塗布ヘッド23の吐出口27aにおける吐出圧力及びタッチセンサ付き基板121から塗布ヘッド23までの距離が一定になるよう制御する。具体的には、塗布ポンプ28による紫外線硬化樹脂110の送り出し量、ヘッド昇降部31の昇降駆動、塗布ヘッド23とステージ移動機構22aの移動駆動のそれぞれを制御する。この塗布動作は、第1の方向Xへの一回の走査で完了する。このような制御により、基板に塗布する紫外線硬化樹脂110の膜厚がタッチセンサ付き基板121の全面において均一になるようにしている。
図9は、塗布ヘッド23がタッチセンサ付き基板121に紫外線硬化樹脂110を塗布する様子を示す樹脂塗布部3の部分斜視図である。
上述したように塗布ヘッド23がタッチセンサ付き基板121に対して相対的に第1の方向Xに平行に移動すると、スリット27bを移動して吐出口27aから吐出された紫外線硬化樹脂110がタッチセンサ付き基板121の上面に薄く塗布される。さらに、第2ヘッド25には溝25aが形成してあるため、タッチセンサ付き基板121の上面に塗布された紫外線硬化樹脂110の上に、線状の紫外線硬化樹脂110による凸のパターン110aが塗布されることとなる。
次に、樹脂塗布部3による紫外線硬化樹脂110の塗布と紫外線の照射を説明する。
図10は、紫外線硬化樹脂110の塗布と紫外線の照射を説明する正面図である。
図11は、紫外線硬化樹脂110の塗布と紫外線の照射を説明する側面図である。
図10は、紫外線硬化樹脂110の塗布と紫外線の照射を説明する正面図である。
図11は、紫外線硬化樹脂110の塗布と紫外線の照射を説明する側面図である。
紫外線硬化樹脂110は、塗布された直後から紫外線硬化樹脂110の流動が発生し、塗布後の紫外線硬化樹脂110により形成される形状の外形が崩れる。なお、貼り合わせ時の押力によっても、紫外線硬化樹脂110の量と膜厚不均一等が原因で紫外線硬化樹脂110のはみ出しが発生することがある。紫外線硬化樹脂110の流動が発生した部分は、膜厚の均一も崩れてしまう。
このため、駆動制御部40は、まず上述したような制御により、ステージ移動機構22aと塗布ヘッド23(図4参照)を駆動して、タッチセンサ付き基板121に紫外線硬化樹脂110を塗布する工程を実行する。この紫外線硬化樹脂110の塗布工程と並行して、駆動制御部40は、照射部33−1,33−2を駆動してタッチセンサ付き基板121に塗布された紫外線硬化樹脂110の目的の位置に仮硬化用の紫外線を照射する工程を実行する。この例では、照射部33−1,33−2の先端に設けた光学レンズ33Lによって、タッチセンサ付き基板121に塗布された紫外線硬化樹脂110の表面に紫外線を集光している。
図11に示すように、照射部33−1,33−2は、矢印で示される塗布ヘッド23の移動方向(第1の方向X)の下流側の面に、タッチセンサ付き基板121に対する塗布ヘッド23の相対的な移動方向に対して垂直な方向(第2の方向Y)に配置されている。このような構成を採用することにより、紫外線硬化樹脂110の塗布と同時に、紫外線硬化樹脂110への仮硬化用の紫外線の照射を実行できる。
このように、紫外線硬化樹脂110を塗布した直後にその紫外線硬化樹脂110に対して紫外線を照射することにより、紫外線硬化樹脂110の外縁部に堰(土手)を作り、貼り合わせ前の紫外線硬化樹脂の流動を抑制する。これにより塗布直後から発生する紫外線硬化樹脂110の流動を最小限に抑えて、塗布形状のくずれやワーク外へのはみ出しを防止しし、流動部110bを小さくすることができる。
さらに、紫外線硬化樹脂110の塗布と仮硬化を並行して行うので、樹脂塗布部3の処理能力を低下させず、紫外線硬化樹脂110の塗布と仮硬化を実現することができる。
さらに、紫外線硬化樹脂110の塗布と仮硬化を並行して行うので、樹脂塗布部3の処理能力を低下させず、紫外線硬化樹脂110の塗布と仮硬化を実現することができる。
図12は、図9に示す塗布パターンに塗布された紫外線硬化樹脂110が部分的に仮硬化した状態を示す平面図である。
図12の例は、塗布パターンに塗布された紫外線硬化樹脂110のうち、長辺端部の一部と短辺端部の広い範囲において照射部33−1,33−1が複数の仮硬化部36を形成した例である。この例では、塗布された紫外線硬化樹脂110の長辺端部と短辺端部の一部を硬化しているが、それぞれの全部、すなわち外周部を硬化させてもよい。なお、少なくとも、塗布された紫外線硬化樹脂110の長辺端部の全部又は一部を仮硬化することにより、短辺端部のみを仮硬化する場合と比較して、紫外線硬化樹脂110の流動を抑制する効果が高くなる。
このように仮硬化の範囲は、タッチセンサの表示部の外側を基本とする。ただし、仮硬化箇所は、表示むらに影響しない限り、貼り合わせ基板の中央(表示部分)でもあってもよい。
なお、紫外線照射による紫外線硬化樹脂110の仮硬化の範囲を、断続的又は連続的とするかは特に規定しない。なぜなら、紫外線硬化樹脂110の硬化反応開始材料及び最終製品によって、仮硬化の範囲が規定されるからである。紫外線硬化樹脂110が流れ出ても問題ない箇所もあり、貼り合わせ圧力も特に限定しなくてもよい(例えば、紫外線硬化樹脂110を流動させて膜厚を均一化する等も可能である。)
また、連続的又は断続的に紫外線硬化樹脂110の仮硬化を行うことにより、塗布直後における紫外線硬化樹脂110の流動も防止できる。例えば、断続的に紫外線硬化樹脂110の仮硬化部36を形成した場合でも、表面張力で紫外線硬化樹脂110の堰止めすることも可能となる。このような効果により、よりいっそう紫外線硬化樹脂110の膜厚の均一性が向上する。
また、連続的又は断続的に紫外線硬化樹脂110の仮硬化を行うことにより、塗布直後における紫外線硬化樹脂110の流動も防止できる。例えば、断続的に紫外線硬化樹脂110の仮硬化部36を形成した場合でも、表面張力で紫外線硬化樹脂110の堰止めすることも可能となる。このような効果により、よりいっそう紫外線硬化樹脂110の膜厚の均一性が向上する。
また、紫外線硬化樹脂110の硬化度合いは、塗布材料と製品、基板の特性によっては規定しない。なぜなら、塗布した紫外線硬化樹脂110の表面に紫外線を当てた場合、表面より先に内部から硬化するものがあるためである。
また、基板貼り合わせ工程では、一般的に本硬化までに仮硬化が行われる。この本硬化と仮硬化の工程の違いによって仮硬化部分と本硬化部分の境界面等ができて生じる表示むら等の問題も考慮する必要がある。そのため、本硬化及び仮硬化を実施する場合、仮硬化部分と本硬化部分の硬化割合は、材料の反応時間にも起因するので規定しない。
また、基板貼り合わせ工程では、一般的に本硬化までに仮硬化が行われる。この本硬化と仮硬化の工程の違いによって仮硬化部分と本硬化部分の境界面等ができて生じる表示むら等の問題も考慮する必要がある。そのため、本硬化及び仮硬化を実施する場合、仮硬化部分と本硬化部分の硬化割合は、材料の反応時間にも起因するので規定しない。
以上のように構成された本実施形態によれば、塗布ヘッド23には、キャビティ25dの底部から吐出口27aに向けて直線状のスリット27bが形成されると共に、複数本の溝25aが形成されている。このため、タッチセンサ付き基板121の上面には均一な厚さで紫外線硬化樹脂110が塗布されると共に、この塗布された紫外線硬化樹脂110の上面に複数本の線状の凸のパターン110aとした紫外線硬化樹脂110が塗布される。凸のパターン110aによって、真空中でタッチセンサ付き基板121と表示基板101の貼り合わせ面には、タッチセンサ付き基板121の上面に塗布した紫外線硬化樹脂110の面積を複数に分割した大きさの閉空間(例えば、200mm×150mm)が形成される。この閉空間の体積は、従来の貼り合わせ装置が貼り合わせた基板の貼り合わせ面に生じる閉空間の体積よりも少ない。このため、大気開放したときにタッチセンサ付き基板121と表示基板101の貼り合わせ面に生じていた閉空間が視認できない程度の大きさまで潰れ、紫外線硬化樹脂110に気泡を生じさせず、両基板を強固に密着させることができる。
また、第1ヘッド24と第2ヘッド25を組み合わせて塗布ヘッド23を構成したことにより、キャビティ25dの構成、スリット27bの幅、吐出口27aの大きさ、溝25aの太さ、本数等を調整する自由度が高まる。このため、紫外線硬化樹脂110の粘度等に合わせて、第1ヘッド24と第2ヘッド25の組合せを変えて対応することができる。
また、塗布ポンプ28が供給路25cからキャビティ25dに充填する紫外線硬化樹脂110は、第2ヘッド25の斜辺部25bに沿ってキャビティ25dの底面に広がる。このため、吐出口27aから吐出される紫外線硬化樹脂110に加わる圧力が溝25aの場所やスリット27bの幅によらずに一定となり、タッチセンサ付き基板121に塗布された紫外線硬化樹脂110に塗りムラを生じさせない。
また、貼り合わせ対象の一方の基板に紫外線硬化樹脂110を塗布した直後に、その紫外線硬化樹脂110に対して照射部33−1,33−2が紫外線を照射する。このように紫外線硬化樹脂110の塗布処理と仮硬化を並行して行うことにより、塗布直後から発生する紫外線硬化樹脂110の流動を最小限に抑制することができる。
また、紫外線硬化樹脂110の塗布と仮硬化を並行して行うので、樹脂塗布部3の処理能力を低下させず、紫外線硬化樹脂110の塗布と仮硬化を実現することができる。ひいては、基板貼り合わせ装置1の貼り合わせに掛かる処理時間を短縮できる。
さらに、タッチセンサ付き基板121に紫外線硬化樹脂110を塗布した直後に、その紫外線硬化樹脂110に対して例えば外周部に紫外線を照射することにより、当該外周部に仮硬化部からなる所定の高さの堰(土手)を容易に作ることができる。この仮硬化部からなる所定の高さの堰(土手)を利用して、貼り合わせ時の2つの基板間の隙間を、その塗布した紫外線硬化樹脂110の膜厚と同等にする。つまり、仮硬化部からなる所定の高さの堰(土手)をスペーサとして利用し、貼り合わせ圧力に対して紫外線硬化樹脂110のはみ出しを防止することができる。
また、基板に紫外線硬化樹脂110を塗布した直後に、その紫外線硬化樹脂110に対して外周部等に紫外線を照射して堰(土手)を形成することにより、紫外線硬化樹脂110の膜厚均一化を促進させることができる。さらに、必要に応じて、堰がない部分から紫外線硬化樹脂110を排出することで、泡取りの促進も可能である。
また、従来は、細いノズルから紫外線硬化樹脂110を塗布し、基板を貼り合わせる時に紫外線硬化樹脂110の膜厚均一を実行しているので、処理に時間を要し、その間に高粘度の紫外線硬化樹脂110が硬化することがあった。しかし、本実施形態によれば、基板に紫外線硬化樹脂110を塗布した直後に、その紫外線硬化樹脂110に対して外周部等に紫外線を照射して仮硬化部を形成するので、高粘度の紫外線硬化樹脂110にも対応可能である。
なお、複数個の溝25aは全て同じ太さとしなくてもよい。例えば、両端の溝25aの太さを、他の溝25aの太さよりも太くすることにより、両端の溝25aを移動する紫外線硬化樹脂110の流量を増やすことができる。この場合、両端の溝25aを移動して吐出口27aから吐出された紫外線硬化樹脂110による凸部の高さは、他の溝25aを移動して吐出口27aから吐出された紫外線硬化樹脂110による凸部の高さより高くなる。このため、両端の溝25aに対応して形成された紫外線硬化樹脂110による凸部に、照射部33−1,33−2が紫外線を照射することで、速やかに紫外線硬化樹脂110を仮硬化させて、紫外線硬化樹脂110の流動を抑えることができる。
<2.第2の実施の形態例>
次に、本発明の第2の実施の形態例に係る塗布ヘッド23Aについて、図13〜図16を参照して説明する。
次に、本発明の第2の実施の形態例に係る塗布ヘッド23Aについて、図13〜図16を参照して説明する。
図13は、第2ヘッド25Aの正面図である。
図14は、塗布ヘッド23Aがタッチセンサ付き基板121に紫外線硬化樹脂110を塗布する様子を示す樹脂塗布部3Aの部分斜視図である。
図14は、塗布ヘッド23Aがタッチセンサ付き基板121に紫外線硬化樹脂110を塗布する様子を示す樹脂塗布部3Aの部分斜視図である。
第2ヘッド25Aには、キャビティ25dの底部に上述した第2ヘッド25に設けたような溝25aが形成されていない。このため、第1ヘッド24、シム板26、及び第2ヘッド25Aを組み合わせて構成される塗布ヘッド23Aの吐出口27aから第2の方向Yに沿って線状に紫外線硬化樹脂110が吐出される。そして、塗布ヘッド23が、第1の方向Xに移動することにより、タッチセンサ付き基板121に紫外線硬化樹脂110が帯状に塗布されることとなる。さらに、帯状に塗布された紫外線硬化樹脂110の上に、第2の方向Yに沿って、紫外線硬化樹脂110による線状の凸のパターン110cが塗布される。
この線状の凸のパターン110cは、駆動制御部40がステージ移動機構22aを制御することによって、タッチセンサ付き基板121に対する塗布ヘッド23Aの相対的な移動速度を変化させることにより塗布している。この移動速度の変化のパターンについて、図15を参照して説明する。
[塗布ヘッドの動作例]
図15は、塗布ヘッド23Aがタッチセンサ付き基板121に紫外線硬化樹脂110を塗布する際の制御例を示す説明図である。図15Aは、塗布ポンプ28の時間経過に対する回転数の例を示し、図15Bは、塗布ヘッド23Aに対するXステージ22Xの移動速度の例を示し、図15Cは、紫外線硬化樹脂110が塗布されたタッチセンサ付き基板121の側面図である。
図15は、塗布ヘッド23Aがタッチセンサ付き基板121に紫外線硬化樹脂110を塗布する際の制御例を示す説明図である。図15Aは、塗布ポンプ28の時間経過に対する回転数の例を示し、図15Bは、塗布ヘッド23Aに対するXステージ22Xの移動速度の例を示し、図15Cは、紫外線硬化樹脂110が塗布されたタッチセンサ付き基板121の側面図である。
図15Aに示すように、樹脂塗布部3にタッチセンサ付き基板121が搬入された直後(時間t0)には、塗布ポンプ28の回転数がゼロである。このため、キャビティ25dに充填されている紫外線硬化樹脂110に加圧されておらず、塗布ヘッド23Aの吐出口27aから紫外線硬化樹脂110は吐出されていない。
Xステージの上面にタッチセンサ付き基板121の載置が完了すると、駆動制御部40の制御により紫外線硬化樹脂110の塗布動作が開始される。このとき、塗布ポンプ28の回転数が上昇し、図15Bに示すように回転数の上昇に合わせてXステージ22Xの第1の方向Xへの移動が開始される。駆動制御部40の制御によってステージ移動機構22aは、紫外線硬化樹脂110の吐出量を調整する塗布ポンプ28の回転数の増加に合わせて、塗布ヘッド23のタッチセンサ付き基板121に対する速度を加速させる。
塗布ポンプ28の回転数が所定値p1まで上がると、吐出口27aが十分な圧力及び量の紫外線硬化樹脂110を連続して吐き出すことができる(時間t1〜t2)。塗布ポンプ28の回転数が所定値p1に至った後、ステージ移動機構22aが制御するXステージ22Xの移動速度も速度v2に至り、Xステージ22Xが一定速度で第1の方向Xに移動し始める。そして、塗布ヘッド23Aの吐出口27aからタッチセンサ付き基板121に紫外線硬化樹脂110が塗布される。塗布ポンプ28の回転数が所定値p1を維持した状態となると、ステージ移動機構22aが塗布ヘッド23のタッチセンサ付き基板121に対する速度を、速度v2からv1に減速した後、速度v1からv2に加速する動作を繰り返す。
塗布ヘッド23のタッチセンサ付き基板121に対する速度が加速されると、単位時間に塗布ヘッド23が移動する距離が長くなるため、塗布ヘッド23は広い範囲に多くの紫外線硬化樹脂110を塗布することができる。そして、塗布ヘッド23の速度が速度v2になると、タッチセンサ付き基板121の上面に均一な高さh0で紫外線硬化樹脂110が塗布される。一方、塗布ヘッド23のタッチセンサ付き基板121に対する速度が減速されると、単位時間に塗布ヘッド23が移動する距離が短くなるため、塗布ヘッド23は狭い範囲に多くの紫外線硬化樹脂110を塗布することができる。これにより、タッチセンサ付き基板121に形成された凸のパターン110cを高さh1まで塗り重ねることができる。そして、ステージ移動機構22aは、塗布ポンプ28の回転数の減少に合わせて、塗布ヘッド23のタッチセンサ付き基板121に対する速度を減速させる。
ここで、塗布ポンプ28の回転数が所定値p1に達した後に(時間t1)、Xステージ22Xの移動速度が速度v2に達するようにしている。また、塗布ポンプ28の回転数が所定値p1から下がり始める前に、Xステージ22Xの移動速度が速度v2から0まで下がるようにしている(時間t3)。このように駆動制御部40によって塗布ポンプ28と塗布ヘッド23の制御が行われることにより、塗布ヘッド23の吐出口27aから吐出される紫外線硬化樹脂110の量が多くなる。これにより、両端の凸のパターン110cの高さh2を、他の凸のパターン110cの高さh1よりも高くし、紫外線硬化樹脂110の流動を防いでいる。なお、凸のパターン110cの高さh1,h2は、高さh0に対して、約50μm前後としている。
[塗布パターンの例]
次に、紫外線硬化樹脂110の塗布パターンの例について、図16を参照して説明する。
図16は、塗布ヘッド23,23Aによる紫外線硬化樹脂110の塗布パターンの例を示す平面図である。図16Aは横格子パターンの例を示し、図16Bは縦横格子パターンの例を示し、図16Cは縦格子パターンの例を示し、図16Dは面均一パターンの例を示している。
次に、紫外線硬化樹脂110の塗布パターンの例について、図16を参照して説明する。
図16は、塗布ヘッド23,23Aによる紫外線硬化樹脂110の塗布パターンの例を示す平面図である。図16Aは横格子パターンの例を示し、図16Bは縦横格子パターンの例を示し、図16Cは縦格子パターンの例を示し、図16Dは面均一パターンの例を示している。
第1の実施の形態に係る塗布ヘッド23が、吐出口27aから線状の紫外線硬化樹脂110を吐出しながら、第1の方向Xに移動する(図4、図9参照)。このとき、上述した第1の実施の形態に係る塗布ヘッド23は、タッチセンサ付き基板121に対する塗布ヘッド23の進行方向(第1の方向X)に平行となる方向に紫外線硬化樹脂110による凸のパターン110aを形成させる。こうしてタッチセンサ付き基板121の所定領域の全面に、横格子パターン(図16A)で紫外線硬化樹脂110が塗布される。
また、駆動制御部40の制御によってステージ移動機構22aは、第1の実施の形態に係る塗布ヘッド23が、線状の紫外線硬化樹脂110を吐出しながら、第1の方向Xに移動する際に、塗布ヘッド23のタッチセンサ付き基板121に対する速度を加減速する。そして、塗布ヘッド23は、タッチセンサ付き基板121に対する塗布ヘッド23の進行方向(第1の方向X)に垂直となる方向(第2の方向Y)に紫外線硬化樹脂110による凸のパターン110dを形成させる。こうしてタッチセンサ付き基板121の所定領域の全面に縦横格子パターン(図16B)で紫外線硬化樹脂110を塗布することができる。
また、駆動制御部40の制御によってステージ移動機構22aは、第2の実施の形態に係る塗布ヘッド23Aが線状の紫外線硬化樹脂110を吐出しながら、第1の方向Xに移動する際に、塗布ヘッド23Aのタッチセンサ付き基板121に対する速度を加減速する。そして、塗布ヘッド23Aは、タッチセンサ付き基板121に対する塗布ヘッド23の進行方向(第1の方向X)に垂直となる方向(第2の方向Y)に紫外線硬化樹脂110による凸のパターン110cを形成させる。こうしてタッチセンサ付き基板121の所定領域の全面に、縦格子パターン(図16C)で紫外線硬化樹脂110を塗布することができる。
また、第2の実施の形態に係る塗布ヘッド23Aのタッチセンサ付き基板121に対する相対的な移動速度を一定として、タッチセンサ付き基板121に紫外線硬化樹脂110を帯状に塗布する。これにより、塗布ヘッド23Aは、従来どおりにタッチセンサ付き基板121の所定領域の全面に面均一パターン(図16D)で紫外線硬化樹脂110を塗布することができる。
また、例えば、塗布ヘッド23の下面に、吐出口27aのような第2の方向Yに延在する直線状ではなく、第2の方向Yに複数の小さな吐出口(円形や四角形などの孔)を直線状に並べて形成する。この場合、駆動制御部40の制御により、小さな吐出口のそれぞれについて紫外線硬化樹脂110の吐出タイミング、吐き出す紫外線硬化樹脂110の圧力や流量などを調整して、紫外線硬化樹脂110を格子状パターンに塗布することもできる。
また、このように紫外線硬化樹脂110の吐出タイミング、吐き出す紫外線硬化樹脂110の圧力や流量などを適宜調整することにより、紫外線硬化樹脂110をその他のパターンに塗布することもできる。勿論、小さな吐出口のそれぞれから紫外線硬化樹脂110を吐き出すことにより、紫外線硬化樹脂110がほぼ直線状に吐出され、上述した面均一パターンと同様のパターンに塗布することもできる。
以上説明した第2の実施形態に係る塗布ヘッド23Aによれば、第1の実施の形態に係る塗布ヘッド23のように第2ヘッド25Aに溝25aが形成されていない。このような構成とした塗布ヘッド23Aを用いても、タッチセンサ付き基板121に対する相対的な移動速度を加減速したり、一定にしたりすることによって、図16Cに示した縦格子パターンで紫外線硬化樹脂110を塗布できる。このため、表示基板101とタッチセンサ付き基板121を貼り合わせた際に貼り合わせ面に生じる閉空間の体積を小さくすることができる。
また、上述した第1の実施の形態に係る塗布ヘッド23を用いた場合、図16A,Bに示したような多様なパターンでタッチセンサ付き基板121に紫外線硬化樹脂110を塗布できる。この場合であっても、表示基板101とタッチセンサ付き基板121を貼り合わせた際に貼り合わせ面に生じる閉空間の体積を小さくすることができる。
<3.第3の実施の形態例>
次に、本発明の第3の実施の形態例に係る第2ヘッド25Bについて、図17を参照して説明する。
次に、本発明の第3の実施の形態例に係る第2ヘッド25Bについて、図17を参照して説明する。
図17は、第2ヘッド25Bの構成例を示す説明図である。図17Aは、第2ヘッド25Bの全体斜視図であり、図17Bは、第2ヘッド25Bの分解斜視図であり、図17Cは、第2ヘッド25Bの側面図である。
第2ヘッド25Bは、本体部46と、本体部46に対して着脱して交換可能なノズル45Aを備える。本体部46には、供給路25c、キャビティ25dが形成される。図17Bに示すように本体部46の底面部には、固定具の一例としての雄ねじ45bがねじ込まれる雌ねじ46aが形成してある。
また、ノズル45Aには、複数本の溝部45aと、雄ねじ45bが貫通する貫通孔45cが設けられている。図17Cに示すように本体部46の底面部にノズル45Aが組み合わされた後、雄ねじ45bが貫通孔45cを貫通して雌ねじ46aにねじ込まれることによって、本体部46にノズル45Aが固定される。
図18は、ノズルの底面図である。図18Aは、ノズル45Aの底面図であり、図18Bは、ノズル45Bの底面図である。
第2ヘッド25Bのノズル45Aはノズル45Bに交換可能である。ノズル45Bにはノズル45Aのような溝25aは形成されていない。このため、本体部46に対してノズル45Aをノズル45Bに交換すると、第2ヘッド25Bは、上述した図13に示した第2ヘッド25Aと同様の機能を有するようになる。
以上説明した第3の実施の形態例に係る第2ヘッド25Bは、本体部46に対してノズル45A,45Bを交換可能としている。これにより、タッチセンサ付き基板121の大きさ、紫外線硬化樹脂110の特性等に合わせて、ノズル45A,45Bを交換し、図16に示したようなパターンで紫外線硬化樹脂110をタッチセンサ付き基板121に塗布することができる。このようにノズル45A,45Bを交換可能とすることで、タッチセンサ付き基板121の仕様変更等に対応しやすくなる。
<4.変形例>
以上、本発明の基板貼り合わせ装置の実施形態について、その作用効果も含めて説明した。しかしながら、本発明の基板貼り合わせ装置は、上述の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の変形実施が可能である。
以上、本発明の基板貼り合わせ装置の実施形態について、その作用効果も含めて説明した。しかしながら、本発明の基板貼り合わせ装置は、上述の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の変形実施が可能である。
本実施形態では、照射部33−1,33−2から出射される光は、例えば、略円形の所定の領域に紫外線を照射するスポット光(点光源)とした。しかし、基板に塗布された紫外線硬化樹脂110に照射する光としては、スポット光に限定されるものではなく、例えば、線状光や面状光であってもよい。
また、本実施形態では、タッチセンサ付き基板121に紫外線硬化樹脂110を塗布した態様を説明したが、表示基板101の偏光板104側に紫外線硬化樹脂110を塗布してもよい。
また、本実施形態では、樹脂塗布部3を真空容器8Aの外側に配置する構成とした。しかし、本発明に係る基板貼り合わせ装置としては、真空容器8A内に樹脂塗布部を配置する構成にしてもよい。樹脂塗布部は、例えば、スリットコーターによって表示基板又はカバー基板の一方の平面に紫外線硬化樹脂110を塗布する。
また、本実施形態では、樹脂部の先端に設けた光学レンズ33Lによって、基板に塗布された紫外線硬化樹脂110の表面に紫外線を集光する構成とした。しかし、紫外線を集光させる位置を調整して、紫外線硬化樹脂110の内部のみ硬化させる構成としてもよい。
また、本発明に係る基板貼り合わせ装置としては、樹脂硬化部10を備えない構成にしてもよい。つまり、表示基板101,タッチセンサ付き基板121の仮固定や、紫外線硬化樹脂110全体の硬化を、基板貼り合せ装置とは別の装置が行うようにしてもよい。
また、上述した実施形態では、塗布工程の次工程である貼り合わせ工程において、真空中で2つの基板を貼り合わせる例を説明したが、これに限られず、大気中で貼り合わせる形態としてもよい。
さらに、上述した実施形態において、構成要素等の形状、位置関係等は、特に明示した場合および原理的に明らかにそうではないと考えられる場合等を除き、実質的にその形状等に近似または類似するもの等を含むものとする。このことは、数値および2以上の数値による範囲についても同様である。
1…基板貼り合わせ装置、3…樹脂塗布部、8…貼り合わせ部、23…塗布ヘッド、24…第1ヘッド、25…第2ヘッド、26…シム板、27a…吐出口、27b…スリット、28…塗布ポンプ、101…表示基板、121…タッチセンサ付き基板
Claims (9)
- 表示基板又はカバー基板の一方の基板に接着部材を塗布する樹脂塗布部と、
前記一方の基板の前記接着部材が塗布された面と他方の基板の一の面を貼り合わせる貼り合わせ部と、を備え、
前記樹脂塗布部は、
前記一方の基板に対して、前記一方の基板に対する相対的な移動方向に対して垂直な方向かつ直線状に前記接着部材を吐出し、かつ、前記一方の基板の平面に塗布した前記接着部材の表面に、前記接着部材による厚みを変えた凸のパターンを形成する塗布ヘッドと、
前記一方の基板と前記塗布ヘッドとを一定の間隔を空けた状態で相対的に移動させる移動機構と、
前記塗布ヘッド及び前記移動機構を駆動して前記一方の基板に前記接着部材を塗布する制御を行う駆動制御部と、を有する
基板貼り合わせ装置。 - 前記塗布ヘッドは、
前記一方の基板に対する前記塗布ヘッドの進行方向に対して垂直な方向に形成され、かつ前記一方の基板に対する前記塗布ヘッドの相対的な移動方向の下流側に複数の溝部が形成された前記接着部材の吐出口を備え、
前記一方の基板に対する前記塗布ヘッドの進行方向に対して平行な方向に前記接着部材による凸のパターンを形成させる
請求項1記載の基板貼り合わせ装置。 - 前記移動機構は、前記塗布ヘッドの前記一方の基板に対する速度を加減速して、前記一方の基板に対する前記塗布ヘッドの進行方向に対して垂直な方向に前記接着部材による凸のパターンを形成させる
請求項2記載の基板貼り合わせ装置。 - 前記移動機構は、前記塗布ヘッドの前記一方の基板に対する速度を加減速して、前記一方の基板に対する前記塗布ヘッドの進行方向に対して垂直な方向に前記接着部材による凸のパターンを形成させる
請求項1記載の基板貼り合わせ装置。 - 前記移動機構は、前記塗布ヘッドが吐き出す前記接着部材の吐出量を調整する吐出調整部の調整量の増加に合わせて、前記塗布ヘッドの前記一方の基板に対する速度を加速させ、前記調整量が一定となると、前記塗布ヘッドの前記一方の基板に対する速度を加減速させ、前記調整量の減少に合わせて、前記塗布ヘッドの前記一方の基板に対する速度を減速させる
請求項4記載の基板貼り合わせ装置。 - 前記塗布ヘッドと一体に配置され、前記一方の基板に塗布された前記接着部材の少なくとも長辺端部の全部又は一部に仮硬化用の紫外線を照射する照射部を備え、
前記駆動制御部は、前記接着部材の塗布と並行して、前記照射部を駆動して前記一方の基板に塗布された前記接着部材に前記仮硬化用の紫外線を照射する制御とを行う
請求項1〜5のいずれか1項に記載の基板貼り合わせ装置。 - 表示基板又はカバー基板の一方の基板に対して一定の間隔を空けた状態で塗布ヘッドを移動させる工程と、
前記一方の基板に対する相対的な移動方向に対して垂直な方向かつ直線状に塗布ヘッドから接着部材を吐出する工程と、
前記一方の基板の平面に塗布する前記接着部材の表面に、前記接着部材による厚みを変えた凸のパターンを形成する工程と、
前記一方の基板の前記接着部材が塗布された面と他方の基板の一の面を貼り合わせる工程と、を含む
基板貼り合わせ方法。 - 表示基板又はカバー基板の一方の基板に接着部材を塗布する樹脂塗布部と、
前記一方の基板に対する相対的な移動方向に対して垂直な方向かつ直線状に前記接着部材を吐出し、かつ、前記一方の基板の平面に塗布した前記接着部材の表面に、前記接着部材による厚みを変えた凸のパターンを形成する塗布ヘッドと、
前記一方の基板と前記塗布ヘッドとを一定の間隔を空けた状態で相対的に移動させる移動機構と、
前記塗布ヘッド及び前記移動機構を駆動して前記一方の基板に前記接着部材を塗布する制御を行う駆動制御部と、を備える
塗布装置。 - 表示基板又はカバー基板の一方の基板に対して一定の間隔を空けた状態で塗布ヘッドを移動させる工程と、
前記一方の基板に対する相対的な移動方向に対して垂直な方向かつ直線状に塗布ヘッドから接着部材を吐出する工程と、
前記一方の基板の平面に塗布する前記接着部材の表面に、前記接着部材による厚みを変えた凸のパターンを形成する工程と、
と、を含む
塗布方法。
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-
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