JP2014190666A - 建物の空調システム - Google Patents

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Abstract

【課題】複数の屋内空間を空調対象とする空調システムにおいて屋内空間の空調を好適に実施することができる建物の空調システムを提供する。
【解決手段】住宅10の一階部分には、LDK13、和室14、リビング15、洗面室16及び玄関ホール19が設けられている。一階部分には、第1機械室51に第1空調装置54が設けられ、第2機械室52に第2空調装置55が設けられている。第1空調装置54は、第1機械室51内の空気を取り込んで空調空気を生成し、その空調空気をLDK13及び玄関ホール19に供給する。第2空調装置55は、第2機械室52内の空気を取り込んで空調空気を生成し、その空調空気を和室14、リビング15、洗面室16及び玄関ホール19に供給する。第1機械室51及び第2機械室52は玄関ホール19に隣接しており、それら各機械室51,52には玄関ホール19の空気が流れ込むようになっている。
【選択図】図2

Description

本発明は、建物の空調システムに関する。
住宅等の建物において、共通の空調装置を用いて全館空調を行う全館空調システムが知られている(例えば、特許文献1参照)。この種の空調システムは、建物の各階ごとにそれぞれ導入されることが多い。全館空調システムでは、機械室に設置された空調装置が、その機械室内の空気を取り込んで空調空気(すなわち冷気又は暖気)を生成するとともに、その空調空気を空調対象となる複数の部屋へ供給することによりそれら各部屋の冷暖房を行う。また、各部屋に供給された空調空気は機械室に還気として戻り、空調装置はその還気を取り込んで空調空気を生成する。
特開平10−267320号公報
ところで、近年、二世帯住宅の需要増加等に伴い住宅の床面積の増加が住宅のニーズとしてある。その一方で、一の空調装置により冷暖房することが可能な床面積には上限がある。そこで、全館空調システムを複数の空調装置を備えて構成し、それら複数の空調装置により床面積の大きい住宅の空調を行うことが考えられる。この場合、各空調装置ごとにそれぞれ空調対象の部屋を割り当てて、その割り当てた部屋の空調を各空調装置がそれぞれ個別に行うことが考えられる。
しかしながら、各空調装置がただ空調対象として割り当てられた部屋を空調するだけのものでは、複数の空調装置を上手く使って省エネを図る等、好適な空調を実施することが難しいと考えられる。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、複数の屋内空間を空調対象とする空調システムにおいて屋内空間の空調を好適に実施することができる建物の空調システムを提供することを主たる目的とするものである。
上記課題を解決すべく、第1の発明の建物の空調システムは、空調装置として第1空調装置と第2空調装置とを備え、それら各空調装置によって空調対象となる複数の屋内空間の空調を行う建物の空調システムにおいて、前記第1空調装置は、第1機械室に設置され、その第1機械室内の空気を取り込んで空調空気を生成するとともに、その生成した空調空気を前記複数の屋内空間のうちの一部である複数の第1空間部へ供給するものであり、それら複数の第1空間部へ供給された空調空気は第1還流経路を通じて前記第1機械室へと還流する構成となっており、前記第2空調装置は、第2機械室に設置され、その第2機械室内の空気を取り込んで空調空気を生成するとともに、その生成した空調空気を前記複数の屋内空間のうちの一部であってかつ前記第1空間部と同一の又は異なる屋内空間からなる複数の第2空間部へ供給するものであり、それら複数の第2空間部へ供給された空調空気は第2還流経路を通じて前記第2機械室へと還流する構成となっており、前記第1機械室は、前記第2空間部に隣接して設けられており、前記第1機械室と当該第2空間部とを連通しかつ前記第1還流経路の一部を構成する第1通気部が設けられていることを特徴とする。
本発明における空調システムでは、第1空調装置と第2空調装置とによって複数の屋内空間を空調対象とした空調(冷房又は暖房)が行われる。すなわち、第1空調装置により複数の第1空間部へ空調空気(冷房空気又は暖房空気)が供給され空調(冷房又は暖房)が行われるとともに、その供給された空調空気が第1還流経路を通じて第1機械室へと還流する。そして、第1空調装置は、その第1機械室内の空気を取り込んで新たに空調空気を生成する。また、これと同様に、第2空調装置によって複数の第2空間部へ空調空気(冷房空気又は暖房空気)が供給され空調(冷房又は暖房)が行われるとともに、その供給された空調空気が第2還流経路を通じて第2機械室へと還流する。そして、第2空調装置は、その第2機械室内の空気を取り込んで新たに空調空気を生成する。このように、本発明における空調システムは、2つの循環式の空調システムを備えて構成されたものとなっている。
このような空調システムにあって、本発明では、第1機械室が第2空間部に隣接して設けられており、それら第1機械室と第2空間部とを連通する第1通気部が設けられているため、第2空調装置が運転中であってかつ第1空調装置の運転が停止している状況下において、第1空調装置の運転が開始された場合には、第2空調装置により冷やされた(又は暖められた)第2空間部の空気が第1通気部を通じて第1機械室へ流れ込むことになる。これにより、第1空調装置は、その冷えた(又は暖められた)空気を取り込んで空調空気を生成することができるため、冷房運転時には冷えた空調空気(冷房空気)を効率よく生成することができ、暖房運転時には暖かい空調空気(暖房空気)を効率よく生成することができる。したがって、第1空間部を所望の温度まで冷やしたり暖めたりする時間(立ち上がり時間)を短縮化させることができるとともに、その立ち上がり時間の短縮に伴って省エネ性の向上を図ることもできる。よって、以上より、屋内空間の空調を好適に実施することができる。
第2の発明の建物の空調システムは、第1の発明において、前記第2機械室は、前記第1空間部に隣接して設けられており、前記第2機械室と当該第1空間部とを連通しかつ前記第2還流経路の一部を構成する第2通気部が設けられていることを特徴とする。
本発明によれば、上記第1の発明において、さらに、第2機械室が第1空間部に隣接して設けられ、それら第2機械室と第1空間部とを連通する第2通気部が設けられているため、第1空調装置が運転中であってかつ第2空調装置の運転が停止している状況下において、すなわち第1空調装置による第1空間部の空調(冷房又は暖房)が行われかつ第2空調装置による第2空間部の空調が行われていない状況下において、第2空調装置の運転が開始された場合には第1空調装置により冷やされた(又は暖められた)第1空間部の空気が第2通気部を通じて第2機械室へ流れ込むこととなる。これにより、第2空調装置は、その冷えた(又は暖められた)空気を取り込んで空調空気を生成することができるため、冷房運転時には冷房空気を効率よく生成することができ、暖房運転時には暖房空気を効率よく生成することができる。したがって、上記第1の発明と同様の効果を第2空調装置においても得ることができ、屋内空間の空調をより好適に実施することが可能となる。
第3の発明の建物の空調システムは、第2の発明において、前記複数の第2空間部のうち少なくともいずれかは前記第1空間部と同じ屋内空間からなる第3空間部であり、前記第1機械室と前記第2機械室とはいずれも前記第3空間部に隣接して設けられており、前記第1通気部は、前記第1機械室と、それに隣接する前記第3空間部とを連通しており、前記第2通気部は、前記第2機械室と、それに隣接する前記第3空間部とを連通していることを特徴とする。
空調対象である複数の屋内空間のうちの一部が第1空調装置及び第2空調装置の双方の空調対象である第3空間部とされているため、その第3空間部については各空調装置のうちのいずれかが運転していれば空調(冷暖房)されることになる。ここで、親世帯と子世帯とが共同で居住する二世帯住宅では、玄関や洗面室等一部の空間が親世帯と子世帯とが共同で利用する共用スペースとなっている場合が多い。そのため、二世帯住宅において、例えば子世帯が第1空調装置を利用し親世帯が第2空調装置を利用する場合には、共用スペースを第3空間部に設定すれば、子世帯と親世帯とのうちいずれかが空調装置を利用すれば共用スペースが空調されることとなるため好都合である。
また、第1機械室と第2機械室とがいずれも第3空間部に隣接し、これら第1機械室及び第2機械室にはそれぞれ第1通気部、第2通気部を通じて第3空間部の空気が流れ込むようになっているため、上述した効果を得ながら、第2の発明の効果を得ることができる。
第4の発明の建物の空調システムは、第3の発明において、前記第1機械室と前記第2機械室とはいずれも同一の前記第3空間部に隣接して設けられていることを特徴とする。
本発明によれば、同一の第3空間部に第1機械室と第2機械室とがそれぞれ隣接して設けられているため、それら各機械室を集約して配置することができる。これにより、2つの空調装置を近接させて配置することができるため、各空調装置をメンテナンス等する際の作業性の向上を図りながら、上記第1乃至第3の発明の効果を得ることができる。
第5の発明の建物の空調システムは、第3又は第4の発明において、前記第3空間部は、非居室空間であることを特徴とする。
二世帯住宅では、玄関や廊下、洗面室等の非居室空間が子世帯と親世帯との共用スペースとなっている場合が多い。そこで本発明では、この点に鑑みて、非居室空間を第3空間部に設定している。この場合、例えば子世帯が第1空調装置を利用し親世帯が第2空調装置を利用する場合において、子世帯と親世帯とのいずれかが空調装置を利用すれば非居室空間が空調されることとなるため好都合である。
第6の発明の建物の空調システムは、第5の発明において、前記第3空間部は、前記非居室空間としての水廻り空間であることを特徴とする。
洗面室や浴室、トイレ等の水廻り空間はヒートショックの生じ易い空間であると考えられる。この点本発明によれば、水廻り空間が第3空間部として設定しているため、各空調装置のうちいずれかが運転していれば水廻り空間が空調される。これにより、水廻り空間においてヒートショックの発生を抑制することができる。
第7の発明の建物の空調システムは、第1の発明において、前記複数の第2空間部のうち前記第1空間部とは異なる屋内空間からなる同一の前記第2空間部に対して前記第1機械室と前記第2機械室とがそれぞれ隣接して設けられており、前記第1通気部は、前記第1機械室と当該第2空間部とを連通しており、前記第2機械室と当該第2空間部とを連通しかつ前記第2還流経路の一部を構成する第3通気部が設けられていることを特徴とする。
本発明によれば、複数の第2空間部のうち第1空間部とは異なる屋内空間よりなる同一の第2空間部に対して第1機械室と第2機械室が隣接して設けられているため、それら各機械室を集約して配置することができる。これにより、2つの空調装置を近接させて配置することができるため、それらの空調装置をメンテナンス等する際の作業性向上を図ることができる。
また、上記同一の第2空間部は第1還流経路の途中に位置しており、さらに当該第2空間部と第2機械室とを連通する第3通気部が設けられているため、第1空調装置が運転中であってかつ第2空調装置の運転が停止している状況下において、第2空調装置の運転が開始された場合には第1空調装置により各第1空間部へ空調空気として供給されその後第1機械室へ向けて還気として還流する空気が第3通気部を通じて第2機械室へ流れ込むこととなる。この空気(還気)は、冷房時においては空調空気(冷房空気)と比べ高温ではあるものの第1還流経路上にない屋内空間の空気と比べれば低温であると考えられ、暖房時においては空調空気(暖房空気)と比べ低温ではあるものの第1還流経路上にない屋内空間の空気と比べれば高温であると考えられる。そのため、第2空調装置は、かかる空気を取り込み空調空気を生成することで、冷房運転時には冷房空気を比較的効率よく生成することができ、暖房運転時には暖房空気を比較的効率よく生成することができる。これにより、第2空間部を比較的速やかに所望の温度まで冷やしたり暖めたりすることが可能となる。
第8の発明の建物の空調システムは、第1乃至第7のいずれかの発明において、前記複数の屋内空間には、居室空間としての和室と、水廻り空間としての洗面室、浴室及びトイレのうちの少なくともいずれかと、が含まれており、それら和室と水廻り空間とはいずれも前記第1空間部に設定されているか、又は、いずれも前記第2空間部に設定されていることを特徴とする。
親世帯と子世帯とが共同で居住する二世帯住宅では、親世帯が和室を居室空間として利用する場合が多い。また、親世帯が高齢である場合には、親世帯が洗面室等の水廻り空間を利用する際ヒートショックの発生が懸念される。そこで本発明では、この点に鑑みて、和室と水廻り空間とを共に第1空間部に、又は、共に第2空間部に設定している。つまり、和室と水廻り空間とを共通の空調装置による空調対象として設定している。これにより、当該空調装置を親世帯用の空調装置として使用すれば、親世帯にとって好適な空調が実現できる。
住宅の一階部分の間取りを示す平面図。 一階部分の全館空調システムの構成を示す平面図。 一階部分における空調空気の流れを示す平面図。 他の実施形態における一階部分の全館空調システムの構成を示す平面図。 他の実施形態における一階部分の空調空気の流れを示す平面図。 他の実施形態における全館空調システムを説明するための説明図。
以下に、本発明を具体化した一実施の形態について図面を参照しつつ説明する。本実施形態では、住宅として、親世帯と子世帯とが共同で利用する二世帯住宅を想定している。住宅は、一階部分と二階部分とを有する二階建ての建物からなり、図1には住宅の一階部分の間取りを示している。
図1に示すように、住宅10の一階部分には、屋内スペースとして、玄関11と、廊下12と、LDK13と、リビング15と、和室14と、洗面室16と、浴室17と、トイレ18とが設けられている。これら屋内スペースのうち、LDK13は子世帯が利用する子世帯スペースSAとなっており、リビング15と和室14とは親世帯が利用する親世帯スペースSBとなっている。そして、残りの屋内スペース、すなわち玄関11、廊下12、洗面室16、浴室17及びトイレ18は子世帯と親世帯とが共同で利用する共用スペースSCとなっている。
玄関11と廊下12とは連続して設けられており、玄関11と廊下12との連続空間が玄関ホール19となっている。玄関ホール19、洗面室16、浴室17及びトイレ18がそれぞれ非居室空間に相当し、LDK13、リビング15及び和室14がそれぞれ居室空間に相当する。また、非居室空間16〜19のうち洗面室16、浴室17及びトイレ18がそれぞれ水廻り空間に相当する。なお、各非居室空間16〜19、各居室空間13〜15はそれぞれ仕切壁によって四方を囲まれた屋内空間となっている。
玄関ホール19は、子世帯スペースSAと親世帯スペースSBとの間に配置されており、一階部分において略中央に位置している。玄関ホール19において廊下12には、二階部分へ通じる階段21が設けられている。
LDK13は、廊下12と仕切壁23を挟んで隣接しており、その仕切壁23には廊下12とLDK13との間を行き来するための出入口24が設けられている。出入口24には、回動式のドア25が設けられている。また、仕切壁23には、廊下12とLDK13とを連通する通気部26が設けられている。通気部26は、例えばドア25のアンダーカットやガラリ等により構成されている。
和室14は、廊下12を挟んでLDK13とは反対側に設けられている。和室14は、廊下12と仕切壁28を挟んで隣接しており、その仕切壁28には廊下12と和室14との間を行き来するための出入口29が設けられている。出入口29には、引き戸31が設けられている。また、仕切壁28には、廊下12と和室14とを連通する通気部32が設けられている。通気部32は、例えば引き戸31のガラリ等により構成されている。
リビング15は、和室14と仕切壁34を挟んで隣接しており、その仕切壁34にはリビング15と和室14との間を行き来するための出入口35が設けられている。出入口35は、和室14を挟んで出入口29と対向する位置に配置されている。出入口35には、引き戸36が設けられている。また、仕切壁34には、和室14とリビング15とを連通する通気部37が設けられている。通気部37は、例えば引き戸36のガラリ等により構成されている。
洗面室16は、廊下12と仕切壁38を挟んで隣接しており、その仕切壁38には廊下12と洗面室16との間を行き来するための出入口39が設けられている。出入口39には、回動式のドア41が設けられている。また、仕切壁38には、廊下12と洗面室16とを連通する通気部42が設けられている。通気部42は、例えばドア41のアンダーカットやガラリ等により構成されている。
浴室17は、洗面室16に隣接しており、洗面室16から浴室17へ出入りするための出入口44にはドア45が設けられている。このドア45のアンダーカット等によって洗面室16と浴室17とを連通する通気部46が形成されている。また、浴室17には、当該浴室17の空気を屋外に排出するための換気装置67が設けられている。
トイレ18は、廊下12の突き当たりに位置しており、廊下12からトイレ18へ出入りするための出入口47にはドア48が設けられている。このドア48のアンダーカット等によって廊下12とトイレ18とを連通する通気部49が形成されている。また、トイレ18には、当該トイレ18の空気を屋外に排出するための換気装置68が設けられている。
住宅10の一階部分には、上記の屋内スペース11〜18の他に、第1機械室51と第2機械室52とが設けられている。第1機械室51は、第1空調装置54が設置される設置スペースとなっており、第2機械室52は、第2空調装置55が設置される設置スペースとなっている。第1機械室51と第2機械室52とはいずれも廊下12(玄関ホール19)に隣接して設けられており、これら各機械室51,52同士は仕切壁57aを挟んで互いに隣接している。また、第1機械室51と第2機械室52とはそれぞれその仕切壁57aを含む四方の仕切壁と、床部と、天井部とにより囲まれた空間となっている。
第1機械室51と廊下12とを仕切る仕切壁57bには、第1空調装置54をメンテナンスする際に用いられるメンテナンス用の開口部58が設けられている。また、第2機械室52と廊下12とを仕切る仕切壁57cには、第2空調装置55をメンテナンスする際に用いられるメンテナンス用の開口部59が設けられている。これらの開口部58,59はいずれも同じ側を向いて開口しており、廊下12から各空調装置54,55へのアクセスを同じ側から行うことが可能となっている。
各開口部58,59にはそれぞれ各々の開口部58,59を開閉するメンテナンス用の扉61,62が設けられている。また、仕切壁57bには、第1機械室51と廊下12とを連通する通気部63が設けられ、仕切壁57cには、第2機械室52と廊下12とを連通する通気部64が設けられている。これらの通気部63,64は、扉61,62のアンダーカットやガラリ等により構成されている。なお、ここで、通気部63が第1通気部に相当し、通気部64が第2通気部に相当する。
ところで、本実施形態の住宅10には、一階部分及び二階部分にそれぞれ全館空調システムが導入されている。以下においては、一階部分の全館空調システムについて図2に基づいて説明する。図2は一階部分の全館空調システムの構成を示す平面図である。
図2に示すように、一階部分の全館空調システムは、第1空調装置54及び第2空調装置55を有して構成されており、これら2つの空調装置54,55より一階部分における複数の屋内空間に空調空気(冷房空気又は暖房空気)を供給することで、それら複数の屋内空間の冷房及び暖房を行うものとなっている。全館空調システムは、大きく分けて第1空調装置54を有して構成される第1空調システムと、第2空調装置55を有して構成される第2空調システムとからなる。第1空調システムは、子世帯を対象とした空調システムとなっており、その空調対象として子世帯スペースSAとしてのLDK13と、共同スペースSCとしての玄関ホール19とが設定されている。一方、第2空調システムは、親世帯を対象とした空調システムとなっており、その空調対象として親世帯スペースSBとしての和室14及びリビング15と、共同スペースSCとしての玄関ホール19とが設定されている。つまり、本空調システムでは、玄関ホール19が第1空調システム及び第2空調システム双方の空調対象となっている。
なお、この場合、LDK13と玄関ホール19とがそれぞれ第1空間部に相当し、和室14とリビング15と玄関ホール19とがそれぞれ第2空間部に相当し、玄関ホール19が第3空間部に相当する。
また、図2では、第1空調システムによる空調対象エリアE1(LDK13及び玄関ホール19)を一点鎖線で囲んで示しており、第2空調システムによる空調対象エリアE2(和室14及びリビング15、玄関ホール19)を二点鎖線で囲んで示している。
図示は省略するが、一階部分には、第1空調システム(詳しくは第1空調装置54)の運転をオン/オフ操作するための第1操作装置と、第2空調システム(詳しくは第2空調装置55)の運転をオン/オフ操作するための第2操作装置とが設けられている。これらの操作装置はそれぞれオン/オフ操作の他に、暖房運転と冷房運転との切替操作や、空調温度(暖房温度及び冷房温度)の設定操作をすることが可能となっている。なお、これら各操作装置は、別体として構成されていてもよいし一体として構成されていてもよい。また、操作装置は、例えば玄関ホール19の壁面に設けられている。
続いて、第1空調システム及び第2空調システムの構成について詳しく説明する。まず第1空調システムの構成について説明する。
第1空調システムにおいて、第1空調装置54は冷房機能及び暖房機能を有する室内機として構成されている。第1空調装置54は、第1機械室51内の空気を取り込む取込部(図示略)を有しており、その取込部より取り込んだ空気を温度調整することで空調空気(冷房空気又は暖房空気)を生成する。
第1空調装置54には、複数の通気ダクト71が接続されている。これら複数の通気ダクト71は、一階部分の床下空間に設けられ、空調対象となるLDK13及び玄関ホール19へ向けてそれぞれ延びている。これら各通気ダクト71はそれぞれLDK13の床面及び玄関ホール19(廊下12)の床面に設けられた吹出グリル72と接続されている。本実施形態では、LDK13に複数(具体的には4つ)の吹出グリル72a〜72dが設けられ、玄関ホール19には吹出グリル72eが1つだけ設けられている。
第1空調装置54により生成された空調空気(冷房空気又は暖房空気)は各通気ダクト71a〜71eを通じて各々の吹出グリル72a〜72eへ供給され、吹出グリル72a〜72dよりLDK13に給気SAとして吹き出される(供給される)とともに、吹出グリル72eより玄関ホール19に給気SAとして吹き出される。これにより、それらの給気SAによってLDK13及び玄関ホール19の冷房又は暖房が行われる。
なお、通気ダクト71の設置場所は床下空間に限らず、天井裏空間(屋根裏空間)であってもよい。通気ダクト71を天井裏空間に設置する場合には、それに伴い吹出グリル72がLDK13及び玄関ホール19の天井面に設けられる。また、LDK13及び玄関ホール19に設けられる吹出グリル72の数や位置は適宜変更してよい。
また、図2では、便宜上、通気ダクト71の一部をその途中で分岐させて示したが、各通気ダクト71はいずれも第1空調装置54から各吹出グリル72まで連続して延びている。但し、通気ダクト71を、その途中で分岐させそれら分岐させた各分岐ダクトをそれぞれ各吹出グリル72に接続するようにしてもよい。なお、この点については後述する第2空調システムの通気ダクト75についても同様である。
ここで本空調システムでは、第1空調システムとして循環式の空調システムが採用されており(後述する第2空調システムも同様)、LDK13及び玄関ホール19へ供給された空調空気が第1機械室51へ還気RAとして還流する(戻る)ようになっている。以下、かかる空調空気の流れについて図3に基づいて説明する。図3は、一階部分における空調空気の流れを示す平面図である。また、図3では、第1空調システムにおける空気の流れを実線で示しており、後述する第2空調システムにおける空気の流れを破線で示している。
図3に示すように、各吹出グリル72a〜72dよりLDK13に供給された空調空気は、通気部26を通じて玄関ホール19へと流れ込み、その後吹出グリル72eより玄関ホール19へ供給された空調空気とともに、通気部63を通じて第1機械室51へ流れ込む。そして、第1空調装置54は、その第1機械室51へ流れ込んだ空気を還気RAとして取り込み空調空気を生成する。このように、第1空調システムは、屋内の空気を循環させながら空調を行うものとなっている。なお、この場合、通気部26や通気部63等によって第1還流経路が構成されている。
続いて、第2空調システムの構成について説明する。
図2に示すように、第2空調装置55は冷房機能及び暖房機能を有する室内機として構成されており、例えば第1空調装置54と同じ構成の室内機からなる。第2空調装置55は、第2機械室52内の空気を取り込む取込部(図示略)を有しており、その取込部より取り込んだ空気を温度調整することで空調空気(冷房空気又は暖房空気)を生成する。
第2空調装置55には、複数の通気ダクト75が接続されている。これら複数の通気ダクト75は、上記通気ダクト71と同様、一階部分の床下空間に設けられ、空調対象となる和室14及びリビング15、洗面室16、玄関ホール19へ向けてそれぞれ延びている。これら各通気ダクト75はそれぞれ和室14の床面、リビング15の床面、洗面室16の床面、玄関ホール19(廊下12)の床面に設けられた吹出グリル76と接続されている。本実施形態では、和室14に吹出グリル76aが1つだけ設けられ、リビング15に複数(具体的には3つ)の吹出グリル76b〜76dが設けられ、洗面室16に吹出グリル76eが1つだけ設けられ、玄関ホール19に複数(具体的には2つ)の吹出グリル76f,76gが設けられている。
第2空調装置55により生成された空調空気(冷房空気又は暖房空気)は各通気ダクト75a〜75gを通じて各々の吹出グリル76a〜76gへと供給され、吹出グリル76aより和室14に給気SAとして吹き出され(供給され)、吹出グリル76b〜76dよりリビング15に給気SAとして吹き出され、吹出グリル76eより洗面室16に給気SAとして吹き出され、吹出グリル76f,76gより玄関ホール19に給気SAとして吹き出される。これにより、それらの給気SAによって和室14及びリビング15、洗面室16、玄関ホール19の冷房又は暖房が行われる。
なお、通気ダクト75の設置場所は床下空間に限らず、天井裏空間(屋根裏空間)であってもよい。通気ダクト75を天井裏空間に設置する場合には、それに伴い吹出グリル76が和室14及びリビング15、洗面室16、玄関ホール19の天井面に設けられる。また、和室14及びリビング15、洗面室16、玄関ホール19に設けられる吹出グリル76の数や位置は適宜変更してよい。
また、浴室17において換気装置67が作動している場合には、浴室17の空気が屋外へと排出されるため、それに伴い洗面室16の空調空気が通気部46を通じて浴室17へ引き込まれ、その引き込まれた空調空気により浴室17が冷やされたり暖められたりする。また、これと同様に、トイレ18において換気装置68が作動している場合には、トイレ18の空気が屋外へと排出されるため、それに伴い玄関ホール19の空調空気が通気部49を通じてトイレ18へ引き込まれ、その引き込まれた空調空気によりトイレ18が冷やされたり暖められたりする。
図3に示すように、各吹出グリル76b〜76dよりリビング15に供給された空調空気は、通気部37を通じて和室14へと流れ込み、吹出グリル76aより和室14へと供給された空調空気とともに、その後通気部32を通じて玄関ホール19へと流れ込む。一方、吹出グリル76eより洗面室16に供給された空調空気は、通気部42を通じて玄関ホール19へと流れ込む。そして、それら玄関ホール19に流れ込んだ空調空気は、各吹出グリル76e,76fより玄関ホール19に吹き出された空調空気とともに、通気部64を通じて第2機械室52へ流れ込む。そして、第2空調装置55は、その第2機械室52へ流れ込んだ空気を還気RAとして取り込み空調空気を生成する。このように、第2空調システムにおいても、第1空調システムと同様、空気を循環させながら空調が行われるようになっている。なお、この場合、各通気部32,37,42,64等によって第2還流経路が構成されている。
ここで、本空調システムでは、上述したように、各空調装置54,55それぞれの空調対象である玄関ホール19に第1機械室51と第2機械室52とを隣接させて配置し、これら各機械室51,52へ玄関ホール19の空気が通気部63,64を通じて流れ込むようにした。この点が本実施形態の特徴的な構成であり、以下かかる特徴的構成によって奏する本空調システムの作用について説明する。
本空調システムにおける上記特徴的構成によれば、各空調装置54,55のうちいずれかが運転中であれば、その運転中の空調装置54(55)より空調空気が玄関ホール19に供給され玄関ホール19が空調(冷房又は暖房)される。そのため、第2空調装置55が運転中であってかつ第1空調装置54の運転が停止している状況下において、第1空調装置54の運転が開始された場合には、第2空調装置55により冷やされた(又は暖められた)玄関ホール19の空気が通気部63を通じて第1機械室51に取り込まれることになる。この場合、第1空調装置54は、その冷えた(又は暖められた)空気を取り込んで空調空気を生成することができるため、冷房運転時には冷えた空調空気(冷房空気)を効率よく生成することができ、暖房運転時には暖かい空調空気(暖房空気)を効率よく生成することができる。これにより、LDK13(及び玄関ホール19)を所望の温度まで冷やしたり暖めたりする(立ち上がり)時間を短縮化させることができるとともに、その立ち上がり時間の短縮に伴って省エネ性の向上を図ることもできる。
また、上記の場合とは逆に、第1空調装置54が運転中であってかつ第2空調装置55の運転が停止している状況下において、第2空調装置55の運転が開始された場合には、第1空調装置54により冷やされた(又は暖められた)玄関ホール19の空気が通気部64を通じて第2機械室52に取り込まれることになる。この場合、第2空調装置55は、その冷えた(又は暖められた)空気を取り込んで空調空気を生成することができるため、冷房運転時には冷房空気を効率よく生成することができ、暖房運転時には暖房空気を効率よく生成することができる。これにより、和室14、リビング15、洗面室16(及び玄関ホール19)を所望の温度まで冷やしたり暖めたりする立ち上がり時間の短縮化を図ることができるとともに、その立ち上がり時間の短縮に伴って省エネ性の向上を図ることもできる。よって、以上より、本空調システムによれば、屋内空間の空調を好適に実施することが可能となる。
以上、詳述した本実施形態の構成によれば、以下の優れた効果が得られる。
二世帯住宅において各世帯の共用スペースSCとして利用される玄関ホール19を、第1空調装置54及び第2空調装置55の双方より空調空気が供給される屋内空間(第3空間部)として設定した。この場合、各空調装置54,55のうちのいずれかが運転中であれば、すなわち子世帯及び親世帯のいずれかが空調装置54,55を利用していれば、玄関ホール19に空調空気(冷房空気又は暖房空気)が供給され冷暖房が行われることになるため好都合である。
また、玄関ホール19に対して第1機械室51と第2機械室52とをそれぞれ隣接させて配置したため、各機械室51,52を集約して配置することができる。これにより、第1空調装置54と第2空調装置55とを近接させて配置することができるため、それらの空調装置54,55をメンテナンス等する際の作業性向上を図りながら、上述の効果を得ることができる。
また、各空調装置54,55の機械室51,52をそれぞれ非居室空間としての玄関ホール19に隣接させて配置するとともに、それら各機械室51,52をそれぞれ通気部63,64を介して玄関ホール19と連通させたため、空調装置54,55の運転時に発生する騒音が通気部63,64を通じて機械室51,52の外に漏れたとても居室空間へ与える影響を少なくすることができる。これにより、居住空間にいる居住者に対して不快感を与えるのを抑制することができる。
本発明は上記実施形態に限らず、例えば次のように実施されてもよい。
(1)図4及び図5には、本空調システムの別形態を示す。図4は別形態における一階部分の全館空調システムの構成を示す平面図であり、図5は一階部分における空調空気の流れを示す平面図である。図4に示す空調システムでは、上記実施形態における空調システムとは異なり、玄関ホール19が第1空調システム(第1空調装置54)による空調対象とはなっておらず、玄関ホール19が第2空調システム(第2空調装置55)のみによって空調されるようになっている。つまり、第1空調システムによる空調対象エリアE1(図4において一点鎖線で囲まれたエリア)がLDK13のみになっており、第2空調システムによる空調対象エリアE2(図4において二点鎖線で囲まれたエリア)が和室14及びリビング15、洗面室16、玄関ホール19となっている。つまり、この場合、LDK13が第1空間部に相当し、和室14、リビング15、洗面室16及び玄関ホール19が第2空間部に相当する。
具体的には、上記の実施形態では、吹出グリル72eが通気ダクト71eを介して第1空調装置54と接続されていたのに対し、本例では吹出グリル82(吹出グリル72eに相当)が通気ダクト81を介して第2空調装置55と接続されている。これにより、玄関ホール19に設けられたすべての吹出グリル76f,76g,82が第2空調装置55と接続され、玄関ホール19には第2空調装置55の空調空気のみが供給されるようになっている。
上記の構成において、第2空調装置55が運転中であってかつ第1空調装置54の運転が停止している状況下において、すなわち第2空調装置55のみによって空調(冷房又は暖房)が行われている状況下において、第1空調装置54の運転が開始された場合には、第2空調装置55により冷やされた(又は暖められた)玄関ホール19の空気が通気部63を通じて第1機械室51へ流れ込むこととなるため、第1空調装置54はその冷えた(又は暖められた)空気を取り込んで空調空気(冷房空気又は暖房空気)を生成することができる。そのため、冷房運転時には、冷房空気を効率よく生成することができ、暖房運転時には、暖房空気を効率よく生成することができる。したがって、LDK13を所望の温度まで冷やしたり暖めたりする時間(立ち上がり時間)を短縮化させることができるとともに、立ち上がり時間の短縮に伴って省エネ性向上を図ることもできる。よって、この場合にも、屋内空間の空調を好適に実施することができる。
それに対して、第1空調装置54が運転中であってかつ第2空調装置55の運転が停止している状況下において、すなわち第1空調装置54による空調(冷房又は暖房)が実施されかつ第2空調装置55による空調が実施されていない状況下において、第2空調装置55の運転が開始される場合には、玄関ホール19が冷暖房されていないため、上記のような効果が得られない。ただ、この場合には、第1空調装置54よりLDK13に供給された空調装置が玄関ホール19を経由して第1機械室51へと還流する空気の流れが生じているため、その還流する空気を通気部64を通じて玄関ホール19から第2機械室52に取り込むことができる。この空気は、冷房時においては空調空気(冷房空気)と比べ高温ではあるものの還流の生じていない屋内空間(例えば和室14等)の空気と比べれば低温であると考えられる。また、暖房時においては空調空気(暖房空気)と比べ低温ではあるものの還流の生じていない屋内空間(例えば和室14等)の空気と比べれば高温であると考えられる。そのため、上記のような状況下で、第2空調装置55の運転が開始された場合には、第2空調装置55はかかる空気を取り込み空調空気を生成することで、冷房運転時には冷房空気を比較的効率よく生成することができ、暖房運転時には暖房空気を比較的効率よく生成することができる。したがって、和室14、リビング15、洗面室16及び玄関ホール19を比較的速やかに所望の温度まで冷やしたり暖めたりすることが可能となる。
また、本例の構成では、二世帯住宅において和室14と洗面室16とをいずれも親世帯用の第2空調システム(第2空調装置55)による空調対象として設定した。親世帯は和室14を居室空間として利用することが多く、また親世帯が高齢である場合には洗面室16を利用する際のヒートショックの発生が懸念される。これらの点を鑑みると、かかる構成とすることで親世帯にとって好適な空調が実現できる。
なお、洗面室16に代えて又は加えて浴室17及びトイレ18の少なくともいずれかを第2空調システムによる空調対象に含めてもよい。浴室17やトイレ18もヒートショックの生じ易い空間であるため、洗面室16の場合と同様に高齢者のヒートショック対策の点で有効となる。また、住宅10に、和室14ではなく洋室(居室空間)が設けられている場合に、その洋室と洗面室16とをいずれも親世帯用の第2空調システム(第2空調装置55)による空調対象として設定してもよい。そうすれば、高齢者(親世帯)が洋室でベッドを利用して過ごす場合において好適な空調が実現できる。
なお、本例の構成とは逆に、玄関ホール19を第1空調システム(第1空調装置54)のみによる空調対象としてもよい。すなわち、第1空調システムによる空調対象をLDK13及び玄関ホール19とし、第2空調システムによる空調対象を和室14、リビング15、洗面室16としてもよい。
(2)上記実施形態では、第1機械室51と第2機械室52とをいずれも玄関ホール19すなわち同一の第3空間部に隣接させて配置したが、各機械室51,52をそれぞれ異なる第3空間部に隣接させて配置してもよい。図6(a)では、建物80に、4つの部屋S1〜S4が設けられており、それら各部屋S1〜S4のうち部屋S1〜S3が第1空調装置54による空調対象となっており、部屋S2〜S4が第2空調装置55による空調対象となっている。つまり、この場合、部屋S1〜S3が第1空間部に相当し、部屋S2〜S4が第2空間部に相当し、部屋S2,S3が第3空間部に相当するものとなっている。そして、第1機械室51が部屋S2に隣接して設けられており、部屋S2の空気を通気部78を通じて第1機械室51に取り込み可能となっている。また、第2機械室52が部屋S3に隣接して設けられており、部屋S3の空気を通気部79を通じて第2機械室52に取り込み可能となっている。
かかる構成においても、第2空調装置55が運転中であってかつ第1空調装置54の運転が停止している状況下において、第1空調装置54の運転が開始された場合には、部屋S2の冷えた(又は暖められた)空気が通気部78を通じて第1機械室51に取り込まれるため、第1空調装置54は、その冷えた(又は暖められた)空気を取り込んで空調空気を生成することができる。一方、第1空調装置54が運転中であってかつ第2空調装置55の運転が停止している状況下において、第2空調装置55の運転が開始された場合には、部屋S3の冷えた(又は暖められた)空気が通気部79を通じて第2機械室52に取り込まれるため、第2空調装置55は、その冷えた(又は暖められた)空気を取り込んで空調空気を生成することができる。このため、かかる場合にも、屋内空間の空調を好適に実施することができる。
また、第1機械室51と第2機械室52とは必ずしも第3空間部に隣接させて配置する必要はない。図6(b)では、部屋S1,S2が第1空調装置54による空調対象となっており、部屋S3,S4が第2空調装置55による空調対象となっている。すなわち、部屋S1,S2が第1空間部に相当し、部屋S3,S4が第2空間部に相当するものとなっている。そして、第1機械室51が部屋S3に隣接して設けられ、部屋S3の空気を通気部85を通じて第1機械室51へ取り込み可能となっている。また、第2機械室52が部屋S2に隣接して設けられ、部屋S2の空気を通気部86を通じて第2機械室52へ取り込み可能となっている。
かかる構成においても、第2空調装置55が運転中であってかつ第1空調装置54の運転が停止している状況下において、第1空調装置54の運転が開始された場合には、部屋S3の冷えた(又は暖められた)空気が通気部85を通じて第1機械室51に取り込まれるため、第1空調装置54は、その冷えた(又は暖められた)空気を取り込んで空調空気を生成することができる。一方、第1空調装置54が運転中であってかつ第2空調装置55の運転が停止している状況下において、第2空調装置55の運転が開始された場合には、部屋S2の冷えた(又は暖められた)空気が通気部86を通じて第2機械室52に取り込まれることになるため、第2空調装置55は、その冷えた(又は暖められた)空気を取り込んで空調空気を生成することができる。このため、かかる場合にも、屋内空間の空調を好適に実施することができる。
(3)上記実施形態では、非居室空間としての玄関ホール19を、各空調装置54,55により空調空気が供給される第3空間部に設定したが、その他の非居室空間を第3空間部に設定してもよい。例えば、水廻り空間としての洗面室16を第3空間部に設定することが考えられる。そうすれば、各空調装置54,55のうちいずれかが運転していれば、洗面室16が冷暖房されるため、洗面室16においてヒートショックが発生するのを抑制することができる。また、浴室17やトイレ18等その他の水廻り空間を第3空間部に設定してもよい。その場合にも、ヒートショックの発生を抑制する効果が得られる。
また、LDK13や和室14等の居室空間を第3空間部に設定してもよい。
(4)上記実施形態の空調システムは2つの空調装置54,55を備えて構成されたものであったが、3つ以上の空調装置を備えて構成してもよい。例えば、三世帯住宅からなる建物において、3つの空調装置K1,K2,K3を備える空調システムを設けることが考えられる。この場合、例えば3つの空調装置K1,K2,K3により空調空気が供給される屋内空間を設定し、その屋内空間に対して各空調装置K1,K2,K3の機械室をそれぞれ隣接させて配置するとともに、その屋内空間の空気をそれら各機械室へ取り込み可能に構成することが考えられる。かかる構成とすれば、各空調装置K1,K2,K3のうちいずれかの運転を開始させる場合に、他の空調装置のうちいずれかが運転されていれば屋内空間の冷えた又は暖められた空気を機械室に取り込むことができるため、その空気をもとに空調空気を効率よく生成することができる。したがって、かかる場合においても好適な空調を実現することができる。
(5)上記実施形態では、住宅10の一階部分に本発明の空調システムを適用したが、二階部分に本発明を適用してもよい。また、上記実施形態では、二世帯住宅からなる建物に本発明を適用したが、単世帯住宅からなる建物に適用してもよい。
10…建物としての住宅、13…第1空間部としてのLDK、14…第2空間部としての和室、15…第2空間部としてのリビング、16…第2空間部としての洗面室、19…非居室空間及び第1空間部、第2空間部、第3空間部としての玄関ホール、51…第1機械室、52…第2機械室、54…第1空調装置、55…第2空調装置、63…第1通気部としての通気部、64…第2通気部としての通気部。

Claims (8)

  1. 空調装置として第1空調装置と第2空調装置とを備え、それら各空調装置によって空調対象となる複数の屋内空間の空調を行う建物の空調システムにおいて、
    前記第1空調装置は、第1機械室に設置され、その第1機械室内の空気を取り込んで空調空気を生成するとともに、その生成した空調空気を前記複数の屋内空間のうちの一部である複数の第1空間部へ供給するものであり、
    それら複数の第1空間部へ供給された空調空気は第1還流経路を通じて前記第1機械室へと還流する構成となっており、
    前記第2空調装置は、第2機械室に設置され、その第2機械室内の空気を取り込んで空調空気を生成するとともに、その生成した空調空気を前記複数の屋内空間のうちの一部であってかつ前記第1空間部と同一の又は異なる屋内空間からなる複数の第2空間部へ供給するものであり、
    それら複数の第2空間部へ供給された空調空気は第2還流経路を通じて前記第2機械室へと還流する構成となっており、
    前記第1機械室は、前記第2空間部に隣接して設けられており、
    前記第1機械室と当該第2空間部とを連通しかつ前記第1還流経路の一部を構成する第1通気部が設けられていることを特徴とする建物の空調システム。
  2. 前記第2機械室は、前記第1空間部に隣接して設けられており、
    前記第2機械室と当該第1空間部とを連通しかつ前記第2還流経路の一部を構成する第2通気部が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の建物の空調システム。
  3. 前記複数の第2空間部のうち少なくともいずれかは前記第1空間部と同じ屋内空間からなる第3空間部であり、
    前記第1機械室と前記第2機械室とはいずれも前記第3空間部に隣接して設けられており、
    前記第1通気部は、前記第1機械室と、それに隣接する前記第3空間部とを連通しており、
    前記第2通気部は、前記第2機械室と、それに隣接する前記第3空間部とを連通していることを特徴とする請求項2に記載の建物の空調システム。
  4. 前記第1機械室と前記第2機械室とはいずれも同一の前記第3空間部に隣接して設けられていることを特徴とする請求項3に記載の建物の空調システム。
  5. 前記第3空間部は、非居室空間であることを特徴とする請求項3又は4に記載の建物の空調システム。
  6. 前記第3空間部は、前記非居室空間としての水廻り空間であることを特徴とする請求項5に記載の建物の空調システム。
  7. 前記複数の第2空間部のうち前記第1空間部とは異なる屋内空間からなる同一の前記第2空間部に対して前記第1機械室と前記第2機械室とがそれぞれ隣接して設けられており、
    前記第1通気部は、前記第1機械室と当該第2空間部とを連通しており、
    前記第2機械室と当該第2空間部とを連通しかつ前記第2還流経路の一部を構成する第3通気部が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の建物の空調システム。
  8. 前記複数の屋内空間には、居室空間としての和室と、水廻り空間としての洗面室、浴室及びトイレのうちの少なくともいずれかと、が含まれており、
    それら和室と水廻り空間とはいずれも前記第1空間部に設定されているか、又は、いずれも前記第2空間部に設定されていることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか一項に記載の建物の空調システム。
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