JP2010032099A - 換気システム - Google Patents

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Abstract

【課題】建築物内にある複数の部屋内の気温や湿度の格差を緩和することができ、構造もシンプルな換気システムを提供する。
【解決手段】換気システム100においては、屋外から導入した空気を複数の部屋R1,R2,DR1,DR2を有する建築物H1内に供給する給気経路(流路5a,5b,6a,6b)と、流路5a,5bの上流側に設けられた給気ファン内蔵の熱交換器11と、建築物H1内の空気を屋外へ排出する排気経路(流路2)と、を備えた換気手段に、複数の部屋R1,R2,DR1,DR2のうちの特定部屋DR1,DR2内の空気を吸い込み流路6a,6bを経由して他の部屋R1,R2へ送り込む空気循環手段(循環ファン10a,10b)を設けている。
【選択図】図1

Description

本発明は、一般住宅などに採用されている24時間換気システムの改良技術に関する。
「シックハウス症候群」対策を主旨とする建築基準法の改正により、2003年7月1日以降に着工する住宅は、化学物質の発散量の少ない建材を使うこと、換気によって室内の化学物質の濃度を低減させることが決められた。このため、換気によって室内の化学物質の濃度を低減させるため、気密性の低い一部の住宅を除き、原則として全ての建築物に機械換気設備(いわゆる、24時間換気システム)の設置が義務付けられている。
しかしながら、一般住宅において24時間換気システムにより熱交換換気を実行していても、立地条件や空調状況、および室内に設置された照明や家電などの熱負荷の影響により、部屋ごとの室温のバラツキが発生する。空調したい部屋にルームエアコンなどを設置すればその部屋の空調は行えるが、ルームエアコンなどを設置しない部屋も存在するので部屋ごとの室温のバラツキを解消することはできない。特に、居住者が在室する時間が比較的長くルームエアコンが設置されることが多いリビングルームや寝室と、これら以外の部屋(在室時間が短いのでルームエアコンが設置されないことが多い部屋)との間の室温格差は大きいのが実状である。
そこで、全館空調システムを採用すれば、建物全体を空調することができるが、当該システムを導入するには大がかりな空調設備が必要であるとともに、それを稼働させるのに多大なエネルギが必要である。また、全館空調システムは、空調不要な部屋も空調することになるので、省エネルギの観点からは好ましくない。
一方、トイレや脱衣所などの特定空間については、空調装置が設置されていないことが多いので、冬場は寒く、夏場は暑いという問題がある。このような不都合を解消するために、これらの特定空間に個別の空調装置を設置することはできるが、これらの特定空間は本来比較的狭い場所であるため、設置スペースが確保し難く、施工にも手間がかかる。そこで、空調装置が設置された部屋の調和空気と空調設備のない部屋の空気とを相互に入れ替えることにより複数の部屋を速やかに空調することのできる技術が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
特開平11−14118号公報
特許文献1に記載された「住宅の空調装置」の場合、空気の相互入れ替えを行いたい部屋ごとにダクト及びファンを設置しなければならないので、構造が複雑化しがちであり、設置後のダクト及びファンのメンテナンスにも多大な手間を要する。また、複数のファンを稼働させるのに多くの電気エネルギが消費される。さらに、室内の空気を循環させるだけなので、外気を取り込んで換気を行ったり、空調を行ったりすることもできない。
本発明が解決しようとする課題は、建築物内にある複数の部屋内の気温や湿度の格差を緩和することができ、構造もシンプルな換気システムを提供することにある。
本発明の換気システムは、屋外から導入した空気を複数の部屋を有する建築物内に供給する給気経路と、前記給気経路に設けられた給気ファンと、前記建築物内の空気を屋外へ排出する排気経路と、を有する換気手段と、複数の前記部屋のうちの特定部屋内の空気を吸い込み前記給気経路を経由して他の部屋へ送り込む空気循環手段と、を備えたことを特徴とする。
このような構成とすれば、前記換気手段で建築物内の換気を行いながら、前記空気循環手段により、特定部屋の空気を他の部屋へ送り込むことができるため、建築物内の複数の部屋の室温や湿度の格差を緩和することができる。また、特定部屋内の空気を他の部屋へ送り込む経路として、換気手段の給気経路を利用するので、構造のシンプルな換気システムを構築することができる。また、在室時間が比較的短い部屋に別途空調機などを設けなくても、換気手段に空気循環手段を追加することにより、温度格差を緩和することができる。
ここで、前記特定部屋に空調手段を設ければ、空調手段で空調が行われている特定部屋の調和空気を前記空気循環手段により他の部屋へ送り込むことができる。従って、全ての部屋に空調手段を設けることなく、空調を必要とする他の部屋も空調することができ、各部屋の室温格差を緩和することができる。従って、複数台の空調機あるいは全館空調用の大型空調機を使用する場合に比べ、エネルギ消費を削減することができる。また、前記空気循環手段によって調和空気を循環させるので、空調開始から比較的短時間で各部屋の室温格差を緩和することができる。
この場合、前記空気循環手段により前記特定部屋内の空気を吸い込むための吸込口を、前記空調手段から吹き出される調和空気の到達領域に配置することが望ましい。このような構成とすれば、空調手段からの吹出気流をそのまま吸い込んで他の部屋へ送り込むことができるので、特定部屋と他の部屋の室温格差の緩和に有効である。なお、空調手段から吹き出される調和空気の到達領域としては、例えば、空調手段の吹出口の対向位置にある壁面、前記吹出口から吹き出された調和空気が接触流動する天井面などがある。
また、前記給気経路を複数設ければ、複数の特定部屋の空気をこれら以外の他の部屋へ送り込むことができるので、部屋数の多い建築物や複数階構造の建築物においても各部屋の温度や湿度の格差を緩和することができる。
この場合、前記空気循環手段から複数の前記給気経路への流路を切り替える流路切替手段を設けることができる。このような構成とすれば、流路切替手段で流路を切り替えることにより空気循環手段から供給される空気の供給先となる部屋を変更することができるので、日当たり具合の違いや階位の違いなどに起因する室温格差の大きい部屋同士を連通するように給気経路を設定すれば、これらの部屋間の室温格差の緩和に有効である。従って、建築物の向き、間取りあるいは内部構造の多様性に対応した的確な空調を行うことができる。
また、前記建築物内の空気を排出する排気手段を設ければ、前記排出手段を稼働させることにより、建築物内の気圧増加を緩和し、気圧バランスを調整することができるため、気圧増加などに起因する、給気効率あるいは換気効率の低下を回避することができる。
さらに、屋外から導入され前記給気経路を経由して前記建築物内へ供給される空気と、前記建築物内から前記排気経路を経由して屋外へ排出される空気と、の間において熱交換を行う熱交換手段を設けることもできる。このような構成とすれば、屋外から導入される空気の温度を、建築物内の室温に近づけた状態で建築物内へ供給することができるため、空調エネルギの軽減を図ることができる。
一般に高気密・高断熱の住宅は室内負荷(人間あるいは照明器具、家電製品などの熱を放出する物体)の影響により、居室内に熱が溜まる傾向があるため、熱交換手段を経由して室内温度に近づけた外気を居室内へ供給するよりも、快適温度の外気をそのまま居室内へ供給する方が効率的となる時期がある。そこで、前記熱交換手段を経由せずに屋外から導入した空気を前記建築物内の部屋へ供給する外気導入経路を設けることもできる。このような構成とすれば、1年のうちで、外気が快適温度状態にある中間時期(夏季と冬季との間の時期)などは、屋外から導入した空気を、直接、部屋へ供給することができるので、効率的な空調を行うことができる。
一方、前記給気経路を経由して供給される空気を前記部屋内へ吹き出すための吹出口を前記給気経路の圧力損失が最小となる場所に設置することが望ましい。このような構成とすれば、換気手段を構成する給気ファンの負荷が軽減されるため、換気効率がさらに向上し、換気に要するエネルギを削減することもできる。なお、給気経路の圧力損失が最小となる場所としては、例えば、給気経路が最短となる場所、給気経路の曲げ回数が少なくてすむ場所あるいは曲げ角度が小さくてすむ場所などがある。
本発明により、建築物内にある複数の部屋内の気温や湿度の格差を緩和することができ、構造もシンプルな換気システムを提供することができる。
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態について説明する。図1は本発明の第1実施形態である換気システムを示す概略構成図、図2は図1に示す換気システムの建築物二階部分における概略構成を示す平面図である。
図1に示すように、本実施形態の換気システム100は、一階F1及び二階F2にそれぞれ複数の部屋R1,R2などを備えた建築物H1内に設けられている。建築物H1の一階F1にはリビングルームDR1、複数の部屋R1及び廊下h1などが設けられ、二階F2には複数の部屋R2、寝室DR2及び廊下h2などが設けられている。直接空調室であるリビングルームDR1及び寝室DR2にはそれぞれルームエアコン19b,19aが設置されている。
建築物H1の小屋裏3には、送風ファン(図示せず)を内蔵した全熱交換器11、循環ファン10a、分岐ボックス12aなどが設置され、二階F2の各部屋R2の天井にはそれぞれ吹出口17aが設けられ、寝室DR2の天井には吹出口17a及び吸込口18aが設けられ、廊下h2の天井にはフィルタボックス(集中排気口)14が設置されている。一階F1と二階F2との間の空間には、循環ファン10b、分岐ボックス12bなどが配置され、一階F1の各部屋R1の天井にはそれぞれ吹出口17bが設けられ、リビングルームDR1の天井には吹出口17b及び吸込口18bが設けられている。建築物H1の外壁上方には、当該建築物H1内の空気を排出するための排気口15と、屋外の空気を建築物H1内へ導入するための給気口16が設けられている。
一階F1のリビングルームDR1内には循環用スイッチS1が配置され、二階F2の廊下h2には換気用スイッチS2が配置されている。循環用スイッチS1は循環ファン10a,10bをON・OFFするためのものであり、換気用スイッチS2は全熱交換器11内の送風ファン(図示せず)をON・OFFするためのものである。なお、本実施形態では、循環用スイッチS1及び換気用スイッチS2を個別に設けているが、これらを一体化したスイッチを設けることもできる。
循環用スイッチS1がOFFの状態で換気用スイッチS2をONすると、全熱交換器11内の送風ファンが作動し、給気口16から吸い込まれた屋外の空気が流路1を経由して全熱交換器11内へ導入される。これと並行して、廊下h2側に開口するフィルタボックス14から吸い込まれた建築物H1内の空気が流路2を経由して全熱交換器11内へ導入される。導入された屋外の空気(以下、「外気」という。)と建築物H1内の空気とは全熱交換器11内の熱交換エレメントによって熱交換が行われ、熱交換後の外気は流路5aへ流出して各部屋へ供給され、熱交換後の建築物H1内の空気は流路4へ流出し、排気口15から屋外へ放出される。
全熱交換器11から流路5aへ流出した外気は、分岐部40において、流路5aと流路5bとに分流される。分岐部40から二階F2側の流路5aへ流入した外気は分岐ボックス12aにて三つに分流され、それぞれの流路6aへ流入し、各部屋R2及び寝室DR2の天井に設けられた吹出口17aから各室内へ吹き出される。なお、流路5aから分岐ボックス12aへ向かって移動する外気が流路8aを通って換気ファン10aへ逆流するのを防止するため、流路8aに逆流防止ダンパ13aが設けられている。
また、分岐部40から流路5bへ流入した外気は一階F1側の分岐ボックス12bにおいて分流されてそれぞれ三本の流路6bへ流入し、各部屋R1及びリビングルームDR1の天井に設けられた吹出口17bからそれぞれの室内へ吹き出される。さらに、前述と同様、流路5bから分岐ボックス12bへ向かって移動する外気が流路8bを通って換気ファン10bへ逆流するのを防止するため、流路8bに逆流防止ダンパ13bが設けられている。
一方、吹出口17a,17bから部屋R1,R2、リビングルームDR1及び寝室DR2へ外気が送り込まれることにより、部屋R1,R2などの内部の空気は各部屋の出入口付近などに設けられた通気口(図示せず)を通過して廊下h1,h2へ流出し、廊下h2の天井にあるフィルタボックス14に吸い込まれ、前述したように、流路2、全熱交換器11及び流路4を通過した後、排気口15から屋外へ放出される。
このように、循環用スイッチS1をOFFにした状態で、換気用スイッチS2をONして全熱交換器11内の送風ファンを作動させると、給気口16から導入された外気が建築物H1内の複数の部屋R1,R2などの内部へ供給されるとともに、建築物H1内の空気を排気口15から屋外へ排出することができる。従って、24時間換気システムとしての作用効果を得ることができる。また、屋外から導入され流路1,5aなどを経由して建築物H1内へ供給される空気と、建築物H1内から流路2,4を経由して屋外へ排出される空気と、の間での熱交換が熱交換器11において行われる。これにより、屋外から導入される空気の温度を、建築物H1内の室温に近づけた状態で建築物H1内へ供給することができるため、空調エネルギの軽減を図ることができる。
一方、換気用スイッチS2をONした状態で循環用スイッチS1をONすると、循環ファン10a,10bが作動し、一階F1のリビングルームDR1内の空気が吸込口18bから吸い込まれ、二階F2の寝室DR2内の空気が吸込口18aから吸い込まれる。吸込口18bから流路7b内へ吸い込まれた空気は循環ファン10bを通過して流路8bへ流入し、その下流側において、流路5bを通ってきた外気と合流して分岐ボックス12bへ流入した後、三本の流路6bに分かれ、それぞれの吹出口17bから一階F1側の部屋R1及びリビングルームDR1へ供給される。
一方、吸込口18aから流路7a内へ吸い込まれた空気は循環ファン10aを通過して流路8aへ流入し、その下流側にて、流路5aを通ってきた外気と合流して分岐ボックス12aへ流入した後、三本の流路6aに分かれ、それぞれの吹出口17aから二階F2側の部屋R2及び寝室DR2へ供給される。
このように、循環ファン10a,10bを作動させることにより、特定部屋であるリビングルームDR1、寝室DR2の空気をそれぞれ他の部屋R1,R2及びリビングルームDR1、寝室DR2へ送り込むことができるため、建築物H1内にある複数の部屋の室温や湿度の格差を緩和することができる。また、特定部屋(リビングルームDR1、寝室DR2)内の空気を他の部屋R1,R2へ送り込む経路として24時間換気システムの給気経路(流路5a,6a,5b,6b)を利用するので、構造の複雑化を回避することができる。また、在室時間が比較的短い部屋R1,R2に空調機などを別途設けなくても、24時間換気システムなどの換気手段に空気循環手段(循環ファン10a,10b)などを追加しただけの比較的シンプルな構造でありながら、各部屋の室温格差の緩和を図ることができる。
また、図1に示すように、特定部屋(リビングルームDR1、寝室DR2)にはそれぞれ空調手段であるルームエアコン19b,19aを設けているため、ルームエアコン19b,19aで空調が行われているリビングルームDR1、寝室DR2の調和空気を循環ファン10a,10bにより他の部屋R1,R2へ送り込むことができる。従って、全ての部屋R1,R2に空調手段を設けることなく、空調を必要とする他の部屋R1,R2も空調することができ、各部屋間の室温格差を緩和することができる。また、循環ファン10a,10bによって調和空気を循環させるので、空調開始から比較的短時間のうちに、特定部屋(リビングルームDR1、寝室DR2)と各部屋R1,R2との室温格差を緩和することができる。
また、複数の循環ファン10b,10aをそれぞれ一階F1及び二階F2に配置したことにより、複数の特定部屋(リビングルームDR1、寝室DR2)の空気を他の部屋に対して送り込むことができるので、二階建てで複数の部屋を有する建築物H1内の温度や湿度の格差を緩和するのに好適である。
さらに、本実施形態では、図1,図2に示すように、建築物H1の二階F2において、寝室DR2内の空気を吸い込むための吸込口18aを、ルームエアコン19aから吹き出される調和空気の到達領域CZである天井面Cに配置している。このような構成としたことにより、ルームエアコン19aからの吹出気流の一部を、そのまま吸込口18aから吸い込んで他の部屋R2へ送り込むことができるため、特定部屋である寝室DR2と他の部屋R2の室温格差の緩和に有効である。なお、建築物H1の一階F1の吸込口18b及び吹出口17bの配置も同様の構成としている。
また、給気経路(流路6a)を経由して供給される空気を部屋R2,寝室DR2内へ吹き出すための吹出口17aを、流路6aの圧力損失が最小となる場所、即ち、流路6aが最短となる場所に設置している。このような構成とすれば、全熱交換器11内の送風ファンの負荷が軽減されるため、換気効率がさらに向上し、換気に要するエネルギを削減することもできる。なお、建築物H1の一階F1の吸込口18b及び吹出口17bも前述と同様の配置としている。
一方、建築物の構造や間取りによっては、給気経路の長さを最短にすることができない場合もあるが、給気経路を設置するときに、給気経路の曲げ回数が少ない位置を選択すれば、給気経路の曲がり部による圧力損失の増大を抑制することができ、効率の良い換気を実現することができる。なお、圧力損失の増大は給気経路の長さや曲げ回数だけでなく、給気経路の曲げ角度にも起因するので、給気経路が最短であって曲げ回数が多かったり、曲げ角度が大きかったりする場合と、給気経路は最短でないがほぼ直線状に設置される場合と、を比較すると、後者の方が圧力損失が低いことがあるので、施工現場の状況に応じて選択できるようにしておくことが望ましい。また、給気経路内の圧力損失は、給気経路の曲げ角度、曲げ回数及び給気経路長さの影響を受けるので、給気経路が最短であっても、曲げ角度が急であったり、曲げ回数が多かったりすると、曲げが緩やかで給気経路の長さが長い場合よりも、圧力損失が高くなることがある。従って、施工現場の状況を考慮して、圧力損失が最小となるように給気経路を設置する必要がある。
次に、図3〜図7に基づいて本発明のその他の実施形態について説明する。なお、図3〜図7において図1,図2と同符号を付している部分は、前述した換気システム100の構成部分と同じ構造、機能を有する部分であるため、説明を省略する。
図3は本発明の第2実施形態である換気システムを示す概略構成図である。図3に示すように、建築物H2に設けられた換気システム200においては、一階F1のリビングルームDR1天井の吸込口18bと二階F2側の循環ファン10aとが流路7bで連結され、二階F2の寝室DR2天井の吸込口18aと一階F1側の循環ファン10bとが流路7aで連結されている。
前記構成において、循環ファン10a,10bを作動させると、一階F1のリビングルームDR1内の空気が流路7b,8a,6aを経由して外気とともに二階F2の部屋R2及び寝室DR2へ供給され、二階F2の寝室DR2内の空気が流路7a,8b,6bを経由して外気とともに一階F1の部屋R1及びリビングルームDR1へ供給される。
このように、一階F1のリビングルームDR1内の空気を二階F2の複数の部屋R2などへ送り込むとともに、二階F2の寝室DR2内の空気を一階F1の複数の部屋R1などへ送り込むことができるため、建築物H2内における一階F1側と二階F2側との間の室温や湿度の格差を緩和することができる。通常、一階F1の室温より二階F2の室温の方が高いので、夏場であれば二階F2を涼しく、冬場であれば一階F1を暖かくしながら室温格差を緩和することができる。
図4は本発明の第3実施形態である換気システムを示す概略構成図、図5は図4に示す換気システムを別の循環モードに切り替えたときの概略構成図である。図4に示すように、建築物H3に設けられた換気システム300においては、一階F1のリビングルームDR1天井の吸込口18bと一階F1側の循環ファン10bとを連結する流路7bの途中に分岐部41が設けられ、この分岐部41と二階F2の循環ファン10aとが流路7cで連結されている。また、二階F2の寝室DR2天井の吸込口18aと二階F2側の循環ファン10aとを連結する流路7aの途中に分岐部42が設けられ、この分岐部42と一階の循環ファン10bとが流路7dで連結されている。
また、流路7b,7dの循環ファン10b寄りの部分にそれぞれ開閉ダンパ20a,20bが設けられ、流路7c,7aの循環ファン10a寄りの部分に開閉ダンパ20c,20dが設けられている。図3に示す循環モードの場合、開閉ダンパ20a,20dが開放され、開閉ダンパ20b,20cが閉止されている。この状態で、循環ファン10a,10bを作動させると、一階F1のリビングルームDR1内の空気が吸込口18bから吸い込まれ、二階F2の寝室DR2内の空気が吸込口18aから吸い込まれる。
循環ファン10a寄りの流路7cの開閉ダンパ20cが閉止されていることにより、吸込口18bから流路7b内へ吸い込まれた空気は、分岐部41で流路7cへ流入することなく、循環ファン10bを通過して流路8bへ流入し、その下流側にて、流路5bを通ってきた外気と合流して分岐ボックス12bへ流入した後、三本の流路6bに分かれ、それぞれの吹出口17bから一階F1の部屋R1及びリビングルームDR1へ供給される。
一方、循環ファン10b寄りの流路7dの開閉ダンパ20bが閉止されていることにより、吸込口18aから流路7a内へ吸い込まれた空気は、分岐部42にて流路7dへ流入することなく、循環ファン10aを通過して流路8aへ流入し、その下流側にて、流路5aを通ってきた外気と合流して分岐ボックス12aへ流入した後、三本の流路6aに分かれ、それぞれの吹出口17aから二階F2の部屋R2及び寝室DR2へ供給される。
このように開閉ダンパ20a,20dを開放し、開閉ダンパ20b,20cを閉止した状態で循環ファン10a,10bを作動させると、リビングルームDR1の空気を部屋R1及びリビングルームDR1へ送り込み、寝室DR2の空気を部屋R2及び寝室DR2へ送り込むことができるため、建築物H1内の一階F1と二階F2とをそれぞれ独立した状態で空気循環させることができる。従って、建築物H3内にある複数の部屋の室温や湿度の格差を各階ごとに緩和することができる。
次に、図5に示す循環モードの場合、開閉ダンパ20a,20dが閉止され、開閉ダンパ20b,20cが開放されている。この状態で、循環ファン10a,10bを作動させると、一階F1のリビングルームDR1内の空気が吸込口18bから吸い込まれ、二階F2の寝室DR2内の空気が吸込口18aから吸い込まれる。
循環ファン10b寄りの流路7bの開閉ダンパ20aが閉止されていることにより、吸込口18bから流路7b内へ吸い込まれた空気は、分岐部41で流路7cへ流入し、循環ファン10aを通過して流路8aへ流入し、その下流側にて、流路5aを通ってきた外気と合流して分岐ボックス12aへ流入した後、三本の流路6aに分かれ、それぞれの吹出口17aから二階F2の部屋R2及び寝室DR2へ供給される。
一方、循環ファン10a寄りの流路7aの開閉ダンパ20dが閉止されていることにより、吸込口18aから流路7a内へ吸い込まれた空気は、分岐部42にて流路7dへ流入し、循環ファン10bを通過して流路8bへ流入し、その下流側にて、流路5bを通ってきた外気と合流して分岐ボックス12bへ流入した後、三本の流路6bに分かれ、それぞれの吹出口17aから一階F1の部屋R1及びリビングルームDR1へ供給される。
図5に示す循環モードの場合、一階F1のリビングルームDR1内の空気を二階F2の複数の部屋R2などへ送り込むとともに、二階F2の寝室DR2内の空気を一階F1の複数の部屋R1などへ送り込むことができるため、建築物H3内における一階F1側と二階F2側との間の室温や湿度の格差を緩和することができる。
このように、換気システム300においては、開閉ダンパ20a,20d及び開閉ダンパ20b,20cをそれぞれ開閉して循環モードを切り替えることにより、空気の供給先となる部屋を変更することができるので、階位の違いなどに起因する室温格差の大きい部屋同士を連通するように空気の供給経路を設定すれば、これらの部屋間の室温格差を緩和することができる。建築物H3の向き、間取りあるいは内部構造の多様性に的確に対応した空調を行うことができる。
なお、開閉ダンパ20a〜20dの代わりに、分岐部41,42にそれぞれ切替ダンパ(図示せず)を設け、各切替ダンパを全開、全閉、中間開度に制御する構成とすることもできる。このような構成とすれば、各切替ダンパを全開、全閉とすることにより一階F1または二階F2のどちらかの循環ファン10b,10aに接続し、各切替ダンパを中間開度とすることにより一階F1、二階F2の循環ファン10b,10aへ供給する空気量を調節することができる。
即ち、一階F1と二階F2の室温格差が大きいときは、一階F1のリビングルームDR1の空気を二階F2側へ送り込むともに、二階F2の寝室DR2の空気を一階F1側へ送り込むことができ、前記室温格差が小さいときは、一階F1のリビングルームDR1の空気を一階F1側へ送り込むとともに、二階F2の寝室DR2の空気を2階側に送り込むことができる。また、前述の中間であれば、それぞれの切替ダンパの開度を調整することにより、一階F1、二階F2の空気を分配して送り込むことができる。従って、さらにきめ細かな換気、空気循環を行うことが可能となる。
図6は本発明の第4実施形態である換気システムを示す概略構成図である。図6に示すように、建築物H4に設けられた換気システム400においては、二階F2の中央の部屋R2の天井に設けられた吸込口18cから吸い込んだ室内の空気を排気口22から排出するため、小屋裏空間に流路31、送風ファン21及び流路32が設けられている。二階F2側の給気口23と開閉ダンパ20dとを連結する流路33と、一階F1側の給気口24と開閉ダンパ20aとを連結する流路33と、が設けられている。
排気手段である送風ファン21を作動させて、二階F2の中央の部屋R2内の空気を排気口22から屋外へ排出することにより当該部屋R2内の気圧増加を緩和することができるため、循環ファン10aから当該部屋R2に対する給気効率の低下を回避することができる。
また、循環ファン10a,10bが作動しているとき、開閉ダンパ20d,20cを操作することにより、流路33,34から導入された外気を、熱交換器11を経由することなく、それぞれ流路7a,7bへ流入させることができる。従って、外気が快適な温度状態にある中間時期(夏季と冬季との間の時期)などは、屋外から導入した空気を、直接、部屋R1,R2、リビングルームDR1及び寝室DR2へ供給することができるので、効率的な空調を行うことができる。なお、開閉ダンパ20d,20cの開度を調節することにより、流路7a,7bを経由してくる室内空気に混入させる外気の量を変化させることができるが、流路7a,7b経由の室内空気を止めて外気のみを循環ファン10a,10bに導入することもできる。
図7は本発明の第5実施形態である換気システムを示す概略構成図である。図7に示すように、建築物H5に設けられた換気システム500においては、二階F2側の給気口23に接続された流路33が合流部44において流路7aに接続され、一階F1側の給気口24に接続された流路34が合流部43において流路7bに接続されている。
循環ファン10a,10bが作動しているとき、流路33,34から導入された外気を、熱交換器11を経由することなく、それぞれ流路7a,7bへ流入させることができるため、外気が快適な温度状態にある中間時期(夏季と冬季との間の時期)などは、屋外から導入した空気を、直接、部屋R1,R2、リビングルームDR1及び寝室DR2へ供給することができるので、効率的な空調を行うことができる。
なお、全熱交換が不要な場合、熱交換器11を省略し、循環ファン、排気ファンのみの構成とすることもできる(但し、循環用の吸込口18a,18bは残す。)。このような構成とすれば、24時間換気はもちろん、外気冷房による中間期の空調を行うことが可能となり、中間期以外の時期においては一階F1、二階F2の空気を入れ替えることによって温度格差を緩和することができる。この場合、循環ファンと排気ファンとは別体としたり、一体としたりすることができる。
本発明の換気システムは、一般住宅の空調設備として広く利用することができる。
本発明の第1実施形態である換気システムを示す概略構成図である。 図1に示す換気システムの建築物二階部分における概略構成を示す平面図である。 本発明の第2実施形態である換気システムを示す概略構成図である。 本発明の第3実施形態である換気システムを示す概略構成図である。 図4に示す換気システムを別の循環モードに切り替えたときの概略構成図である。 本発明の第4実施形態である換気システムを示す概略構成図である。 本発明の第5実施形態である換気システムを示す概略構成図である。
符号の説明
1,2,4,5a,5b,6a,6b,7a,7b,7c,7d,8a,8b,31,32,33,34 流路
3 小屋裏
10a,10b 循環ファン
11 全熱交換器
12a,12b 分岐ボックス
13a,13b 逆流防止ダンパ
14 フィルタボックス
15,22 排気口
16,23,24 給気口
17a,17b 吹出口
18a,18b,18c 吸込口
19a,19b ルームエアコン
20a,20b,20c,20d 開閉ダンパ
21 送風ファン
40,41,42 分岐部
43,44 合流部
100,200,300,400,500 換気システム
DR1 リビングルーム
DR2 寝室
F1 一階
F2 二階
h1,h2 廊下
R1,R2 部屋
S1 循環用スイッチ
S2 換気用スイッチ
H1,H2,H3,H4,H5 建築物

Claims (9)

  1. 屋外から導入した空気を複数の部屋を有する建築物内に供給する給気経路と、前記給気経路に設けられた給気ファンと、前記建築物内の空気を屋外へ排出する排気経路と、を有する換気手段と、
    複数の前記部屋のうちの特定部屋内の空気を吸い込み前記給気経路を経由して他の部屋へ送り込む空気循環手段と、を備えたことを特徴とする換気システム。
  2. 前記特定部屋に空調手段を設けた請求項1記載の換気システム。
  3. 前記空気循環手段により前記特定部屋内の空気を吸い込むための吸込口を、前記空調手段から吹き出される調和空気の到達領域に配置した請求項2記載の換気システム。
  4. 前記給気経路を複数設けた請求項1〜3のいずれかに記載の換気システム。
  5. 前記空気循環手段から複数の前記給気経路への流路を切り替える流路切替手段を設けた請求項4記載の換気システム。
  6. 前記建築物内の空気を排出する排気手段を設けた請求項1〜5のいずれかに記載の換気システム。
  7. 屋外から導入され前記給気経路を経由して前記建築物内へ供給される空気と、前記建築物内から前記排気経路を経由して屋外へ排出される空気と、の間において熱交換を行う熱交換手段を設けた請求項1〜6のいずれかに記載の換気システム。
  8. 前記熱交換手段を経由せずに屋外から導入した空気を前記建築物内の部屋へ供給する外気導入経路を設けた請求項7記載の換気システム。
  9. 前記給気経路を経由して供給される空気を前記部屋内へ吹き出すための吹出口を前記給気経路の圧力損失が最小となる場所に設置した請求項1〜8のいずれかに記載の換気システム。
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