JP2012120554A - 衣類乾燥システム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】建物内の乾燥室1に、これを上下に仕切るとともに、下方から上方に空気を吹出し可能とする仕切手段2が設けられ、仕切手段2より上方空間が衣類乾燥室3とされ、衣類乾燥室3の天井に空調装置7用の吸気口10が設けられ、仕切手段2より下方の下方空間11を形成する壁に、建物内の空気を下方空間11に取り込む空気取込口12が設けられているので、下方空間11に入った空気は、仕切手段2によって下方から上方の衣類乾燥室3に吹き出され、衣類乾燥室3の衣類に下方から均一に当たったうえで吸気口10に吸入される。したがって、乾燥室1に乾燥機等の機器を設置することなく、洗濯物等の衣類を短時間でかつ均一に乾燥できる。
【選択図】図1
Description
屋内干し用の乾燥室を備えた衣類乾燥システムの一例として特許文献1に記載ものが知られている。この衣類乾燥システムでは、洗濯室に、洗濯機を設置する洗濯機室と、洗濯物を乾燥させるための乾燥室とが、前記洗濯機室から前記乾燥室に向かって洗濯物を供給するための供給口を介して連続的に設けられており、前記乾燥室に、この乾燥室から洗濯機室にわたって、洗濯物を掛ける複数のハンガーを回転循環する回転循環装置が設置されている。
この乾燥室では、洗濯物が掛けられた複数のハンガーを回転循環するようになっているので、洗濯物に風が当たり、これによって、洗濯物を乾燥させるようになっている。
また、乾燥室に乾燥機等の機器を設置した場合、その分、エネルギーがかかってしまうという問題がある。
前記衣類乾燥室3を形成する壁または天井に、前記建物内に設けられた空調装置7用の吸気口10が設けられ、
前記仕切手段2より下方に位置する下方空間11を形成する壁に、前記建物内の空気を前記下方空間に取り込む空気取込口12が設けられていることを特徴とする。
一方、仕切手段2より下方に位置する下方空間11を形成する壁に空気取込口12が設けられているので、建物内の空気は空気取込口12から下方空間11に入るが、衣類乾燥室3が負圧となっているので、下方空間11に入った空気は、仕切手段2によって下方から上方の衣類乾燥室3に吹き出される。
この吹き出された空気が衣類乾燥室3に配置された洗濯物等の衣類に下方から均一に当たったうえで、空調装置7用の吸気口10に吸入される。
したがって、乾燥室1に乾燥機等の機器を設置することなく、洗濯物等の衣類を短時間でかつ均一に乾燥できる。
前記部屋8、廊下9等を順に流通した空気が前記空気取込口12,27から前記下方空間11,26に取り込まれることを特徴とする。
(第1の実施の形態)
図1は本発明に係る衣類乾燥システムの一例を示す断面図である。図1に示すように、建物内には乾燥室1が設けられている。この乾燥室1には、当該乾燥室1を上下に仕切るとともに、下方から上方に空気を吹出し可能とする仕切手段2が設けられており、当該仕切手段2より上方空間が衣類乾燥室3とされている。この衣類乾燥室3の上部には、ハンガーを吊り下げるための吊下げ棒3bが設けられている。
また、仕切手段2を構成する板状部材の下面には埃除去・消臭用のフィルター4が全ての貫通孔2aの下端開口を覆うようにして設けられている。フィルター4は、空気は通すが、埃や臭いは捕獲する機能を有するものである。
また、前記乾燥室1と脱衣室5とを仕切る壁には、衣類を衣類乾燥室3に出し入れ可能な戸15が設けられている。この戸15の開閉方式はどのようなものでもよく、例えば、引き込み戸、上げ下げ戸、開き戸等どのような戸であってもよい。また、戸15には、衣類乾燥室3を覗くことができる覗き窓を設けてもよい。
一方、空調装置7の操作モニタ(表示器)17が建物内の部屋8の壁に取り付けられており、この操作モニタ17に、温湿度センサ16が接続されている。また、操作モニタ17には部屋8の温湿度を検出可能な別の温湿度センサ17aが設けられている。
操作モニタ17の表示画面には、前記温湿度センサ16によって検出された吸気口10の近傍の温度および湿度と、前記温湿度センサ17aによって検出された部屋8の温度および湿度が表示されるようになっている。
そして、この操作モニタ17では、衣類乾燥室3での衣類乾燥時に一時的に吸気口10の近傍の湿度が高まり、乾燥終了時に部屋8の湿度とほぼ等しくなることを感知して、衣類の乾燥が終了したことをユーザに画面表示や音によって知らせるようになっている。
建物内の乾燥室1が設けられた階では、空調装置7から供給される空気がこの階にある部屋、廊下等を順に流通したうえで、乾燥室1の空気取込口12に還流する。
一方、衣類乾燥室3を形成する天井3aに吸気口10が設けられているので、衣類乾燥室3の空気は吸気口10に吸入され、これによって衣類乾燥室3が負圧となる。
建物内を流れてきた空気は空気取込口12から乾燥室1の下方空間11に入るが、衣類乾燥室3が負圧となっているので、仕切手段2によって下方から上方の衣類乾燥室3に吹き出される。つまり、下方空間11に入った空気は、仕切手段2の複数の貫通孔2aを下から上に吹き抜けて衣類乾燥室3に吹き出される。このとき、板状部材に形成されている複数の貫通孔2aは直径が異なるうえ、隣り合う貫通孔2a,2aどうしの間隔も一定ではなく、適宜設定されているので、複数の貫通孔2aを下から上に吹き抜けて、上方つまり衣類乾燥室3に吹き出される空気は乱流Rとなる。
したがって、乾燥室1に乾燥機等の機器を設置することなく、洗濯物等の衣類を短時間でかつ均一に乾燥できる。
さらに、仕切手段2に複数の貫通孔2aが設けられており、これら貫通孔2aはその直径の大きさによって複数種類あるので、これら貫通孔2aから衣類乾燥室3に吹き出された空気が乱流Rとなり、衣類乾燥室3に配置された洗濯物等の衣類により均一に当たる。したがって、衣類をより均一に乾燥できる。
また、仕切手段2に、埃除去・消臭用のフィルター4が設けられているので、仕切手段2によって下方から上方の衣類乾燥室に吹き出される空気から、除埃、消臭でき、よって衣類乾燥室内の衣類に埃や臭いが付着するのを防止できる。
さらに、脱衣室5と乾燥室1とを仕切る壁に、衣類を衣類乾燥室3に出し入れ可能な戸15が設けられているので、脱衣室5において、戸15を開けて、衣類乾燥室3内の乾燥した衣類を取り出すことができ、また、雨天の際に濡れた衣類を、戸15を開けて衣類乾燥室3に入れることができるので、使い勝手がよくなる。
また、吸気口10の近傍に、温湿度センサ16が設けられており、この湿度センサ16が建物の内の部屋8に設けられた操作モニタ17に接続されており、操作モニタ17には部屋8の温湿度を検出可能な別の温湿度センサ17aが設けられているので、衣類乾燥室3での衣類乾燥時に一時的に吸気口10の近傍の湿度が高まり、乾燥終了時に部屋8の湿度とほぼ等しくなることを感知して、衣類の乾燥が終了したことをユーザに画面表示や音によって知らせることができる。
また、図3に示すように、仕切手段2に設ける複数の貫通孔2aの大きさ、配置を以下のように変更してもよい。
すなわち、図3(b)に示すように、仕切手段2の板状部材の一辺2bに沿って等間隔で同じ直径の貫通孔2aを形成するとともに、一辺2bに直交する他辺2cに沿って、直径を次第に小さくし、かつ配置間隔を次第に狭くした貫通孔2aを形成してもよい。
このような仕切手段2は、例えば、図3(a)に示すように、空気取込口12から遠い側に、前記一辺2bを配置し、近い側に一辺2bと対向する他辺2dを配置するようにして、乾燥室1に設ける。
このようにすると、直径の大きい貫通孔2aの上方に、乾き難い衣類を吊下げ棒3bにハンガーによって吊下げ、直径の小さい貫通孔2aの上方に、乾き易い衣類を吊下げ棒3bにハンガーによって吊下げることによって、乾き難い衣類には、直径の大きい貫通孔2aから多量の空気を当てることができ、乾き易い衣類には、直径の小さい貫通孔2aから少量の空気を当てることができる。したがって、乾燥すべき衣類を区別して効率的に乾燥できる。
図4は本発明に係る衣類乾燥システムの他の例を示す断面図である。
本例では、建物の1階と2階の双方に、本発明に係る衣類乾燥システムをそれぞれ備えている。
まず、2階の衣類乾燥システムについて説明する。
2階の衣類乾燥システムでは、図4および図5に示すように、空調装置7が小屋裏に設置さており、これによって、乾燥室1が、図1に示す衣類乾燥システムに比して、上方に配置されている。
乾燥室1の下方には、天井高が0.9m〜1.4m程度の収納室18が設けられており、この収納室18には、2階の居室等から出入りできるようになっている。
前記空調装置7には吸気用のダクト7bが接続され、このダクト7bが乾燥室1の衣類乾燥室3を形成する天井3aに設けられた吸気口10に接続されている。
一方、衣類乾燥室3を形成する天井3aに吸気口10が設けられているので、衣類乾燥室3の空気は吸気口10に吸入され、これによって衣類乾燥室3が負圧となる。
建物内を流れてきた空気は空気取込口12から乾燥室1の下方空間11に入るが、衣類乾燥室3が負圧となっているので、下方空間11に入った空気は、仕切手段2の複数の貫通孔2aを下から上に吹き抜けて衣類乾燥室3に吹き出される。このとき、板状部材に形成されている複数の貫通孔2aは直径が異なるうえ、隣り合う貫通孔2a,2aどうしの間隔も一定ではなく、適宜設定されているので、複数の貫通孔2aを下から上に吹き抜けて、上方つまり衣類乾燥室3に吹き出される空気は乱流Rとなる。
そして、この乱流Rとなった空気が衣類乾燥室3に吊り下げられて配置された洗濯物等の衣類に下方から均一に当たったうえで、空調装置7用の吸気口10に吸入される。
したがって、乾燥室1に乾燥機等の機器を設置することなく、洗濯物等の衣類を短時間でかつ均一に乾燥できる。
1階の衣類乾燥システムでは、図4および図6に示すように、建物内の階段20の下に乾燥室21が設けられている。この乾燥室21には、当該乾燥室21を上下に仕切るとともに、下方から上方に空気を吹出し可能とする仕切手段22が設けられており、当該仕切手段22より上方空間が衣類乾燥室23とされている。この衣類乾燥室23の上部には、ハンガーを吊り下げるための吊下げ棒23bが設けられている。
また、仕切手段22を構成する板状部材の下面には埃除去・消臭用のフィルター4が全ての貫通孔2aの下端開口を覆うようにして設けられている。
そして、この空調装置27用の吸気口25が衣類乾燥室23と階段室24とを仕切る壁23aに設けられ、この吸気口25にはガラリ25aが設けられている。
また、前記乾燥室21と廊下・ホール9とを仕切る壁には、衣類を衣類乾燥室23に出し入れ可能な戸28が設けられている。
また、前記乾燥室21と脱衣室9とを仕切る壁には、衣類を衣類乾燥室23に出し入れ可能な戸29が設けられている。
一方、衣類乾燥室23を形成する壁23aに吸気口25が設けられているので、衣類乾燥室23の空気は吸気口25に吸入され、これによって衣類乾燥室23が負圧となる。
建物内を流れてきた空気は空気取込口28から乾燥室21の下方空間26に入るが、衣類乾燥室23が負圧となっているので、下方空間26に入った空気は、仕切手段22の複数の貫通孔2aを下から上に吹き抜けて衣類乾燥室23に吹き出される。このとき、板状部材に形成されている複数の貫通孔2aは直径が異なるうえ、隣り合う貫通孔2a,2aどうしの間隔も一定ではなく、適宜設定されているので、複数の貫通孔2aを下から上に吹き抜けて、衣類乾燥室23に吹き出される空気は乱流Rとなる。
そして、この乱流Rとなった空気が衣類乾燥室23に吊り下げられた洗濯物等の衣類に下方から均一に当たったうえで、空調装置27用の吸気口25に吸入される。
したがって、乾燥室1に乾燥機等の機器を設置することなく、洗濯物等の衣類を短時間でかつ均一に乾燥できる。
また、本例の1階および2階の衣類乾燥システムにおいて、第1の実施の形態と同様に、吸気口25の縁部に温湿度センサを設ける一方で、空調装置27の温湿度センサを有する操作モニタを建物内の部屋の壁に取り付け、この操作モニタに、前記温湿度センサを接続してもよい。これによって、衣類乾燥室23での衣類乾燥時に一時的に吸気口25の近傍の湿度が高まり、乾燥終了時に部屋の湿度とほぼ等しくなることを感知して、衣類の乾燥が終了したことをユーザに画面表示や音によって知らせることができる。
2,22 仕切手段
2a 貫通孔
3,23 衣類乾燥室
4 フィルター
5 脱衣室
7,27 空調装置
8 部屋
9 廊下
10,25 吸気口
11,26 下方空間
12,27 空気取込口
13 乾燥剤
15,29 戸
16 温湿度センサ(湿度センサ)
17 操作モニタ(表示器)
Claims (7)
- 建物内に設けられた乾燥室に、当該乾燥室を上下に仕切るとともに、下方から上方に空気を吹出し可能とする仕切手段が設けられることによって、当該仕切手段より上方空間が衣類乾燥室とされ、
前記衣類乾燥室を形成する壁または天井に、前記建物内に設けられた空調装置用の吸気口が設けられ、
前記仕切手段より下方に位置する下方空間を形成する壁に、前記建物内の空気を前記下方空間に取り込む空気取込口が設けられていることを特徴とする衣類乾燥システム。 - 前記空調装置は、当該空調装置から供給される空気を前記乾燥室が設けられた階にある部屋、廊下等を順に流通させたうえで、前記空調装置に戻す循環型のものであり、
前記部屋、廊下等を順に流通した空気が前記空気取込口から前記下方空間に取り込まれることを特徴とする請求項1に記載の衣類乾燥システム。 - 前記仕切手段に、上下に貫通する複数の貫通孔が設けられており、これら貫通孔はその直径の大きさによって複数種類あることを特徴とする請求項1または2に記載の衣類乾燥システム。
- 前記空気取込口と前記仕切手段との間に、乾燥剤が設けられていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の衣類乾燥システム。
- 前記乾燥室に隣接して脱衣室が設けられており、この脱衣室と前記乾燥室とを仕切る壁に、衣類を前記衣類乾燥室に出し入れ可能な戸が設けられていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の衣類乾燥システム。
- 前記吸気口の近傍に、湿度センサが設けられており、この湿度センサが建物の内の所定の部屋に設けられた表示器に接続されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の衣類乾燥システム。
- 前記仕切手段には、埃除去・消臭用のフィルターが設けられていることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の衣類乾燥システム。
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