JP2014190528A - 動力伝達装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】デフリングギヤの下部周辺の作動油をより少なくできる構成を提案する。
【解決手段】デフリングギヤ45の一方の側面およびデフリングギヤ45の歯面の外周側のうちドライブピニオンギヤ44との噛合部を除く部分を覆うデフリングギヤ包囲部62を有するリザーバプレート60を用いる。即ち、デフリングギヤ45の歯面の外周側とトランスミッションケース89との間にリザーバプレート60のデフリングギヤ包囲部62を介在させるのである。これにより、リザーバプレート60を介在させないものに比して、デフリングギヤ45の下部周辺の作動油をより少なくすることができる。
【選択図】図4

Description

本発明は、動力伝達装置に関する。
従来、この種の動力伝達装置としては、カウンタ軸の出力ギヤや出力ギヤと噛合する差動装置のリングギヤなどを収容するケース部材の一部と、ケース部材とは反対側から差動装置を覆う半球状のリザーバプレートと、によって構成したデフ区画部材により、ケース部材内を、差動装置を収納するデフ室とオイルを貯留する貯留室とに区画するものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。この装置では、ケース部材の一部を、デフリングギヤと出力ギヤとの噛合部を除いてデフリングギヤの外周面に沿った形状とすることにより、デフ室に流入するオイルの量を少なくしている。
国際公開第2011/121861号
上述の動力伝達装置では、ケース部材の一部がデフ室の底部となることから、デフ室の底部にある程度のオイルが貯留し、デフリングギヤの下部周辺のオイルを十分に少なくできない場合が生じ得る。
本発明の動力伝達装置は、デフリングギヤの下部周辺の作動油をより少なくできる構成を提案することを主目的とする。
本発明の動力伝達装置は、上述の主目的を達成するために以下の手段を採った。
本発明の動力伝達装置は、
入力側のドライブピニオンギヤと噛合するデフリングギヤと、該デフリングギヤに連結されたデファレンシャルギヤと、前記デフリングギヤおよび前記デファレンシャルギヤを収容するケースと、を備える動力伝達装置であって、
前記ケース内に配置され、前記デフリングギヤおよび前記デファレンシャルギヤへの作動油の流入を規制する作動油流入規制部材を備え、
前記作動油流入規制部材は、前記ドライブピニオンギヤとの噛合部を除いて前記デフリングギヤの外周面に設けられた歯面の外周側を覆うデフリング包囲部を有する、
ことを要旨とする。
この本発明の動力伝達装置では、ドライブピニオンギヤとの噛合部を除いてデフリングギヤの外周面に設けられた歯面の外周側を覆うデフリング包囲部を有する作動油流入規制部材を用いる。即ち、デフリングギヤの歯面の外周側とケースとの間に作動油流入規制部材のデフリング包囲部を介在させるのである。これにより、デフリングギヤの下部周辺の作動油をより少なくすることができる。この結果、作動油による攪拌抵抗をより低減することができる。
こうした本発明の動力伝達装置において、前記デフリング包囲部には、最下点より前記デフリングギヤの回転方向の下流側に開口部が形成される、ものとすることもできる。こうすれば、デフリングギヤの回転によって掻き上げられた作動油流入規制部材内の作動油を開口部から作動油流入規制部材外(作動油流入規制部材とケースとの間)に排出することができる。
このデフリング包囲部に開口部が形成される態様の本発明の動力伝達装置において、前記デフリングギヤは、斜歯歯車であり、前記デフリング包囲部の開口部は、前記デフリングギヤの回転方向の下流側の縁部である下流側縁部が前記デフリングギヤの歯筋方向に沿って延びるよう形成される、ものとすることもできる。この場合、前記デフリング包囲部の内周側には、前記開口部の下流側縁部に沿って内径方向に延びる突出部が形成される、ものとすることもできる。こうすれば、作動油流入規制部材内の作動油を開口部からより十分に排出することができる。
また、デフリング包囲部に開口部が形成される態様の本発明の動力伝達装置において、前記デフリング包囲部の外周側には、前記開口部の上側の縁部に沿って外径方向に延びる突出部が形成される、ものとすることもできる。こうすれば、この突出部が庇の役割を果たすから、開口部から作動油流入規制部材内に作動油が流入するのを抑制することができる。
さらに、本発明の動力伝達装置において、前記デフリング包囲部には、前記デフリングギヤの回転方向に沿って、複数の前記開口部が前記回転方向の上流側ほど開口面積が大きくなるよう形成される、ものとすることもできる。こうすれば、低車速時(デフリングギヤの回転数が低いとき)には、主として回転方向の上流側の開口部から作動油を排出することができ、高車速時(デフリングギヤの回転数が高いとき)には、低車速時に比して回転方向の下流側の開口部から作動油を排出することができる。即ち、車速に応じて作動油をより効果的に排出することができるのである。
本発明の実施例に係る動力伝達装置20の概略構成図である。 動力伝達装置20に含まれる自動変速機25の各変速段とクラッチおよびブレーキの作動状態との関係を表す作動表である。 コンバータハウジング90にリザーバプレート60を配置した配置図である。 デフリングギヤ45やデファレンシャルギヤ50,リザーバプレート60周辺の概略構成図である。 デフリングギヤ45やデファレンシャルギヤ50,リザーバプレート60周辺の概略構成図である。 デフリングギヤ45やデファレンシャルギヤ50,リザーバプレート60周辺の概略構成図である。 デフリングギヤ45やリザーバプレート60の概略構成図である。 リザーバプレート60を内側から見た斜視図である。 リザーバプレート60を外側から見た説明図である。
次に、本発明を実施するための形態を実施例を用いて説明する。
図1は、本発明の実施例に係る動力伝達装置20の概略構成図であり、図2は、動力伝達装置20に含まれる自動変速機25の各変速段とクラッチおよびブレーキの作動状態との関係を表す作動表であり、図3は、コンバータハウジング90にリザーバプレート60を配置した配置図であり、図4〜図6は、デフリングギヤ45やデファレンシャルギヤ50,リザーバプレート60周辺の概略構成図であり、図7は、デフリングギヤ45やリザーバプレート60の概略構成図であり、図8は、リザーバプレート60を内側から見た斜視図であり、図9は、リザーバプレート60を外側から見た説明図である。なお、図3中、「(44)」,「(45)」は、それぞれ、ドライブピニオンギヤ44,デフリングギヤ45の配置位置を示す。また、図4は、図3にデフリングギヤ45やデファレンシャルギヤ50を加えたものをA−A面から見たAA視図に相当し、図5は、図3にデフリングギヤ45やデファレンシャルギヤ50を加えたものをB−B面から見たBB視図に相当し、図6は、図3にデフリングギヤ45やデファレンシャルギヤ50を加えたものをC−C面から見たCC視図に相当する。図7〜図9の上下方向は、リザーバプレート60がトランスミッションケース89に固定されて動力伝達装置20に搭載されるときの上下方向を示す。
動力伝達装置20は、図1に示すように、前輪駆動車両に搭載される図示しないエンジンのクランクシャフトに接続されると共にエンジンからの動力を図示しない左右の駆動輪(前輪)DWに伝達可能なものである。図示するように、動力伝達装置20は、トランスミッションケース89や、当該トランスミッションケース89の内部に収容される流体伝動装置(トルクコンバータ)23、オイルポンプ24、自動変速機25、ギヤ機構(ギヤ列)40、デファレンシャルギヤ(差動機構)50等を含む。なお、トランスミッションケース89は、コンバータハウジング90(図4〜図6参照)とトランスアクスルケース95(図4〜図6参照)とリヤカバー(図示せず)とが一体に結合されて構成されている。
流体伝動装置23は、エンジンのクランクシャフトに接続される入力側のポンプインペラ23pや、自動変速機25の入力軸26に接続された出力側のタービンランナ23t、ポンプインペラ23pおよびタービンランナ23tの内側に配置されてタービンランナ23tからポンプインペラ23pへの作動油の流れを整流するステータ23s、ステータ23sの回転方向を一方向に制限するワンウェイクラッチ23o、ロックアップクラッチ23c等を有するトルクコンバータとして構成される。ただし、流体伝動装置23は、ステータ23sを有さない流体継手として構成されてもよい。オイルポンプ24は、ポンプボディとポンプカバーとからなるポンプアッセンブリと、ハブを介して流体伝動装置23のポンプインペラ23pに接続された外歯ギヤとを備えるギヤポンプとして構成されている。オイルポンプ24は、エンジンからの動力により駆動され、図示しないオイルパンに貯留されている作動油(ATF)を吸引して図示しない油圧制御装置へと圧送する。
自動変速機25は、8段変速式の変速機として構成されており、図1に示すように、入力軸26や出力軸27に加えて、ダブルピニオン式の第1遊星歯車機構30と、ラビニヨ式の第2遊星歯車機構35と、入力側から出力側までの動力伝達経路を変更するための4つのクラッチC1,C2,C3およびC4、2つのブレーキB1およびB2、並びにワンウェイクラッチF1とを含む。自動変速機25の出力軸27は、中空に形成されており、ギヤ機構40およびデファレンシャルギヤ50、ドライブシャフト28を介して左右の駆動輪DWに連結される。
第1遊星歯車機構30は、外歯歯車であるサンギヤ31と、このサンギヤ31と同心円上に配置される内歯歯車であるリングギヤ32と、互いに噛合すると共に一方がサンギヤ31に、他方がリングギヤ32に噛合する2つのピニオンギヤ33a,33bの組を自転かつ公転自在に複数保持するプラネタリキャリア34とを有する。図示するように、第1遊星歯車機構30のサンギヤ31は、トランスミッションケース89に固定されており、第1遊星歯車機構30のプラネタリキャリア34は、入力軸26に一体回転可能に接続されている。また、第1遊星歯車機構30は、いわゆる減速ギヤとして構成されており、入力要素であるプラネタリキャリア34に伝達された動力を減速して出力要素であるリングギヤ32から出力する。
第2遊星歯車機構35は、外歯歯車である第1サンギヤ36aおよび第2サンギヤ36bと、第1および第2サンギヤ36a,36bと同心円上に配置される内歯歯車であるリングギヤ37と、第1サンギヤ36aに噛合する複数のショートピニオンギヤ38aと、第2サンギヤ36bおよび複数のショートピニオンギヤ38aに噛合すると共にリングギヤ37に噛合する複数のロングピニオンギヤ38bと、複数のショートピニオンギヤ38aおよび複数のロングピニオンギヤ38bを自転自在(回転自在)かつ公転自在に保持するプラネタリキャリア39とを有する。第2遊星歯車機構35のリングギヤ37は、出力軸27に接続されており、第2遊星歯車機構35のプラネタリキャリア39は、ワンウェイクラッチF1を介してトランスミッションケース89により支持される。
クラッチC1は、第1遊星歯車機構30のリングギヤ32と第2遊星歯車機構35の第1サンギヤ36aとを締結すると共に両者の締結を解除することができる油圧クラッチ(摩擦係合要素)である。クラッチC2は、入力軸26と第2遊星歯車機構35のプラネタリキャリア39とを締結すると共に両者の締結を解除することができる油圧クラッチである。クラッチC3は、第1遊星歯車機構30のリングギヤ32と第2遊星歯車機構35の第2サンギヤ36bとを締結すると共に両者の締結を解除することができる油圧クラッチである。クラッチC4は、第1遊星歯車機構30のプラネタリキャリア34と第2遊星歯車機構35の第2サンギヤ36bとを締結すると共に両者の締結を解除することができる油圧クラッチである。ブレーキB1は、第2遊星歯車機構35の第2サンギヤ36bをトランスミッションケース89に回転不能に固定すると共に第2サンギヤ36bのトランスミッションケース89に対する固定を解除することができる油圧ブレーキ(摩擦係合要素)である。ブレーキB2は、第2遊星歯車機構35のプラネタリキャリア39をトランスミッションケース89に回転不能に固定すると共にプラネタリキャリア39のトランスミッションケース89に対する固定を解除することができる油圧ブレーキである。
これらのクラッチC1〜C4、ブレーキB1およびB2は、図示しない油圧制御装置による作動油の給排を受けて動作する。図2に、自動変速機25の各変速段とクラッチC1〜C4、ブレーキB1およびB2、並びにワンウェイクラッチF1の作動状態との関係を表した作動表を示す。自動変速機25は、クラッチC1〜C4、ブレーキB1およびB2を図2の作動表に示す状態とすることで前進1〜8速の変速段と後進1速および2速の変速段とを提供する。なお、クラッチC1〜C4、ブレーキB1およびB2の少なくとも何れかは、ドグクラッチといった噛み合い係合要素とされてもよい。
ギヤ機構40は、自動変速機25の出力軸27に固定されたカウンタドライブギヤ41と、出力軸27と平行に延在するカウンタシャフト42に固定されると共にカウンタドライブギヤ41に噛合するカウンタドリブンギヤ43と、カウンタシャフト42に形成(あるいは固定)されたドライブピニオンギヤ(ファイナルドライブギヤ)44と、ドライブピニオンギヤ44に噛合すると共にデファレンシャルギヤ50に連結されるデフリングギヤ(ファイナルドリブンギヤ)45とを有する。なお、デフリングギヤ45は、斜歯歯車として構成されている(図7参照)。
デファレンシャルギヤ50は、図1や図4〜図6に示すように、一対(2個)のピニオンギヤ51と、それぞれドライブシャフト28に固定されると共に一対のピニオンギヤ51に直角に噛合する一対(2個)のサイドギヤ52と、一対のピニオンギヤ51を支持するピニオンシャフト53と、一対のピニオンギヤ51および一対のサイドギヤ52を収容すると共に上述のデフリングギヤ45が連結(固定)されるデフケース54とを有する。実施例において、各ピニオンギヤ51および各サイドギヤ52は、すぐばかさ歯車として構成される。また、ピニオンギヤ51のそれぞれとデフケース54との間には、ピニオンワッシャ55が配置され、サイドギヤ52のそれぞれとデフケース54との間には、サイドワッシャ56が配置される。そして、デフケース54は、トランスミッションケース22により軸受を介してドライブシャフト28と同軸に回転自在に支持される。
デフリングギヤ45およびデファレンシャルギヤ50は、図3〜図7に示すように、外周側や一方の側面(図4〜図7の右側の側面)がリザーバプレート60によって覆われている。リザーバプレート60は、樹脂によって略椀状に形成されており、デフケース54における最外径部54aを除く部位の外周側を覆うと共に最外径部54aの一方の側面(図4〜図6の右側の側面)を覆うデフケース包囲部61と、デフケース包囲部61に連続してデフリングギヤ45の一方の側面(図4〜図6の右側の側面)および外周側(デフリングギヤ45の外周面に設けられた歯面の外周側)のうちドライブピニオンギヤ44との噛合部を除く部分(図3参照)を覆うデフリングギヤ包囲部62と、デフリングギヤ包囲部62の径方向外側に突出してリザーバプレート60がトランスミッションケース89に固定される際に用いられる位置決め部70,75,79と、を備える。このようにデフリングギヤ45の外周側(歯面の外周側)とトランスミッションケース89との間にリザーバプレート60を介在させることにより、リザーバプレート60を介在させないものに比して、デフリングギヤ45の下部周辺に貯留する作動油をより少なくすることができる。この結果、作動油による攪拌抵抗をより低減することができる。
デフリングギヤ包囲部62には、図7〜図9に示すように、リザーバプレート60がトランスミッションケース89に固定されて動力伝達装置20に搭載されるときの最下点よりデフリングギヤ45の前進走行時の回転方向の下流側に、周方向に沿って2つの開口部64,65が形成されている。この開口部64,65は、図7に示すように、リザーバプレート60が動力伝達装置20に搭載されるときに上側となり且つデフリングギヤ45の前進走行時の回転方向の下流側となる縁部64a,65aがデフリングギヤ45の歯面に沿って延びるよう形成されている。また、開口部64,65は、デフリングギヤ45の前進走行時の回転方向の上流側の開口部64が下流側の開口部65より大きく形成されている。さらに、デフリングギヤ包囲部62の内周側には、図8に示すように、開口部64,65の縁部64a,65aおよびその延長線に沿って内径方向(径方向内側)に延びる突出部66,67が形成されている。デフリングギヤ包囲部62の外周側には、開口部64,65の縁部64a,65aおよびその延長線に沿って外径方向(径方向外側)に伸びる突出部68,69が形成されている。なお、突出部66と突出部68とは、縁部64aに沿った部分では一体に(互いに連続して)形成されており、縁部64aからはみ出した部分(縁部64aの延長線に沿った部分)ではデフリングギヤ包囲部62本体(円筒部分)を挟んで略対応するよう形成されている。また、突出部67と突出部69とは、縁部65aに沿った部分では一体に(互いに連続して)形成されており、縁部65aからはみ出した部分(縁部65aの延長線に沿った部分)ではデフリングギヤ包囲部62本体を挟んで略対応するよう形成されている。
位置決め部70は、図5に示すように、内側70aが円筒形状に形成されており、中央部71と、中央部71から右側(図3の奥側)に伸びる突起部72と、中央部71からフランジ部74を介して左側(図3の手前側)に伸びる突起部73と、を備える。ここで、突起部72は、中央部71に比して内径および外径が大きく形成されている。この位置決め部70は、突起部72の内周側に嵌め込まれた中空円筒形状のゴム部材80がコンバータハウジング90の油路91周辺の壁面に当接すると共に突起部73がトランスアクスルケース95の油路98に連通する孔96に嵌りフランジ部74がトランスアクスルケース95の壁面に当接した状態となっている。位置決め部70の内側(中空部分)70aは、コンバータハウジング90に形成された油路91およびトランスアクスルケース95に形成された油路98と連通しており、油路の一部として用いられる。図5に示すように、コンバータハウジング90に形成された孔92から油路91に供給された作動油は、油路91,位置決め部70の内側70a,油路98を経由してデフリングギヤ45やデファレンシャルギヤ50に供給され、これらの潤滑に用いられる。このように位置決め部70の内側70aを油路の一部として用いることにより、コンバータハウジング90やトランスアクスルケース95に形成する油路を短くすることが可能となる。
位置決め部75は、図6に示すように、中央部76と、中央部76から右側(図3の奥側)に伸び且つ内側および外側が円筒形状の突起部77と、中央部76から左側(図3の手前側)に伸び且つ内側および外側が円筒形状の突起部78と、を備える。この位置決め部75は、突起部77に先端側から嵌め込まれたゴム部材81がコンバータハウジング90の壁面に当接すると共に突起部78がトランスアクスルケース95の孔96に嵌り中央部76がトランスアクスルケース95の壁面に当接した状態となっている。位置決め部79は、位置決め部75と同一に構成されている。
こうして構成されたリザーバプレート60をトランスミッションケース89に固定する際には、まず、位置決め部70の突起部73をトランスアクスルケース95の孔96に挿入する(嵌め込む)と共に位置決め部75の突起部78をトランスアクスルケース95の孔97に挿入することにより、トランスアクスルケース95に対するリザーバプレート60の位置決めを行なう。続いて、位置決め部70の突起部72の内周側に中空円筒形状の弾性体としてのゴム部材80を嵌め込むと共に位置決め部75,79の突起部77に先端側からゴム部材81を嵌め込む。そして、コンバータハウジング90とトランスアクスルケース95とを嵌め合わせる。すると、ゴム部材80,81がコンバータハウジング90の壁面に当接してその壁面によって押圧されることにより、位置決め部70,75,79(リザーバプレート60)がトランスアクスルケース95側に押圧されて位置決め部材70のフランジ部74や位置決め部材75,79の中央部76がトランスアクスルケース95の壁面に当接する。そして、トランスアクスルケース95とコンバータハウジング90とをボルト(図示せず)によって固定することにより、リザーバプレート60はコンバータハウジング90とトランスアクスルケース95とによって挟み込まれた状態で固定される。これにより、リザーバプレート60をボルトでトランスミッションケース89(コンバータハウジング90やトランスアクスルケース95)に固定するものに比して、締結ボスやネジの加工などが不要となり、この工程をより容易に行なう(作業の簡略化を図る)ことができる。しかも、ゴム部材80,81を用いてこの工程を行なうことにより、リザーバプレート60をトランスミッションケース89に固定した後のリザーバプレート60のガタツキを抑制することができる。こうしてリザーバプレート60をトランスミッションケース89に固定すると、コンバータハウジング90に形成された油路91およびトランスアクスルケース95に形成された油路98に位置決め部70の内側70aが連通することにより、位置決め部70の内側70aが油路の一部として用いられることになる。ここで、位置決め部70の突起部72の内周側のゴム部材80がコンバータハウジング90の壁面に当接していることにより、油路をより十分にシールすることができる。
また、動力伝達装置20を備える車両が前進走行するときには、デフリングギヤ45の回転により、リザーバプレート60内のオイル(特に、デフリングギヤ45の下部周辺のオイル)が掻き上げられる。実施例では、デフリングギヤ包囲部62に開口部64,65を形成することにより、デフリングギヤ45の回転によって掻き上げられたリザーバプレート60内の作動油をリザーバプレート60外(リザーバプレート60とトランスミッションケース89との間)に排出することができる。そして、デフリングギヤ包囲部62の開口部64,65の縁部64a,65aをデフリングギヤ45の歯面に沿って形成すると共にデフリングギヤ包囲部62の内周側および外周側で縁部64a、65aに沿って内径方向および外径方向に延びる突出部66,67および突出部68,69を形成することにより、デフリングギヤ45によって掻き上げられた作動油が突出部66,68における開口部64側の面や突出部67,69における開口部65側の面に当たってリザーバプレート60外に排出される。これにより、リザーバプレート60内の作動油をリザーバプレート60外により十分に排出することができる。さらに、この突出部68,69を形成することにより、突出部68,69の上側の面が庇の役割を果たす、即ち、リザーバプレート60の上側から落下してきた作動油が突出部68,69の上側の面を伝って流れることによって開口部68,69以外の位置でリザーバプレート60の外周側に沿って落下するようにする。これにより、リザーバプレート60内に作動油が流入するのを抑制することができる。加えて、リザーバプレート60に2つの開口部64,65を設け、デフリングギヤ45の前進走行時の回転方向の上流側の開口部64を下流側の開口部65より大きく形成することにより、低車速での前進走行時(デフリングギヤ45の回転数が低いとき)には、デフリングギヤ45の下部周辺の作動油がデフリングギヤ45の回転によって掻き上げられる力が小さく主として開口部64から作動油が排出され、高車速での前進走行時(デフリングギヤ45の回転数が高いとき)には、デフリングギヤ45の下部周辺の作動油がデフリングギヤ45の回転によって掻き上げられる力が大きく開口部64と開口部65との両方から作動油が排出される。これにより、車速に応じてリザーバプレート60内の作動油をより効果的に排出することができる。
以上説明した実施例の動力伝達装置20によれば、デフリングギヤ45の一方の側面およびデフリングギヤ45の外周面に形成された歯面の外周側のうちドライブピニオンギヤ44との噛合部を除く部分を覆うデフリングギヤ包囲部62を有するリザーバプレート60を用いる、即ち、デフリングギヤ45の歯面の外周側とトランスミッションケース89との間にリザーバプレート60のデフリングギヤ包囲部62を介在させるから、これを介在させないものに比して、デフリングギヤ45の下部周辺の作動油をより少なくすることができる。この結果、作動油による攪拌抵抗をより低減することができる。
また、実施例の動力伝達装置20によれば、リザーバプレート60のデフリングギヤ包囲部62における最下点よりデフリングギヤ45の回転方向の下流側に開口部64,65を形成するから、デフリングギヤ45によって掻き上げられたリザーバプレート60内の作動油をリザーバプレート60外(リザーバプレート60とトランスミッションケース89との間)に排出することができる。そして、デフリングギヤ包囲部62の開口部64,65の縁部64a,65aをデフリングギヤ45の歯面に沿って延びるよう形成すると共にデフリングギヤ包囲部62の内周側および外周側で縁部64a、65aに沿って内径方向および外径方向に延びる突出部66,67および突出部68,69を形成するから、リザーバプレート60内の作動油をリザーバプレート60外により十分に排出することができる。また、この突出部68,69を形成することにより、リザーバプレート60内に作動油が流入するのを抑制することができる。
実施例の動力伝達装置20では、リザーバプレート60のデフリングギヤ包囲部62に2つの開口部64,65を設け、デフリングギヤ45の前進走行時の回転方向の上流側の開口部64を下流側の開口部65より大きく形成するものとしたが、開口部64,65を略同一面積に形成するものとしてもよい。
実施例の動力伝達装置20では、リザーバプレート60のデフリングギヤ包囲部62の外周側には、開口部64,65の縁部64a,65aおよびその延長線に沿って外径方向に延びる突出部66,67を形成するものとしたが、縁部64a,65aに沿って外径方向に延びる(縁部64a,65aの端部からその延長方向にはみ出さない)突出部を形成するものとしてもよい。また、リザーバプレート60のデフリングギヤ包囲部62の外周側には、突出部を形成しないものとしてもよい。
実施例の動力伝達装置20では、リザーバプレート60のデフリングギヤ包囲部62の内周側には、開口部64,65の縁部64a,65aおよびその延長線に沿って内径方向に延びる突出部66,67を形成するものとしたが、縁部64a,65aに沿って内径方向に延びる(縁部64a,65aの端部からその延長方向にはみ出さない)突出部を形成するものとしてもよい。また、リザーバプレート60のデフリングギヤ包囲部62の内周側には、突出部を形成しないものとしてもよい。
実施例の動力伝達装置20では、リザーバプレート60のデフリングギヤ包囲部62の開口部64a,65aは、その縁部64a,65aをデフリングギヤ45の歯面に沿って延びるよう形成するものとしたが、デフリングギヤ45の回転方向に直交する方向などに延びるよう形成するものとしてもよい。
実施例の動力伝達装置20では、リザーバプレート60のデフリングギヤ包囲部62における最下点よりデフリングギヤ45の回転方向の下流側には、2つの開口部64,65を形成するものとしたが、1つの開口部だけ形成するものとしてもよいし、3つ以上の開口部を形成するものとしてもよい。また、デフリング包囲部62に開口部を形成しないものとしてもよい。
実施例の主要な要素と課題を解決するための手段の欄に記載した発明の主要な要素との対応関係について説明する。実施例では、デフリングギヤ45が「デフリングギヤ」に相当し、デファレンシャルギヤ50が「デファレンシャルギヤ」に相当し、トランスミッションケース89が「ケース」に相当し、リザーバプレート60が「作動油流入規制部材」に相当する。
なお、実施例の主要な要素と課題を解決するための手段の欄に記載した発明の主要な要素との対応関係は、実施例が課題を解決するための手段の欄に記載した発明を実施するための形態を具体的に説明するための一例であることから、課題を解決するための手段の欄に記載した発明の要素を限定するものではない。即ち、課題を解決するための手段の欄に記載した発明についての解釈はその欄の記載に基づいて行なわれるべきものであり、実施例は課題を解決するための手段の欄に記載した発明の具体的な一例に過ぎないものである。
以上、本発明を実施するための形態について実施例を用いて説明したが、本発明はこうした実施例に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々なる形態で実施し得ることは勿論である。
本発明は、動力伝達装置の製造産業などに利用可能である。
20 動力伝達装置、23 流体伝動装置、23c ロックアップクラッチ、23o ワンウェイクラッチ、23p ポンプインペラ、23s ステータ、23t タービンランナ、24 オイルポンプ、25 自動変速機、26 入力軸、27 出力軸、28 ドライブシャフト、30 第1遊星歯車機構、31 サンギヤ、32 リングギヤ、33a,33b ピニオンギヤ、34 プラネタリキャリア、35 第2遊星歯車機構、36a 第1サンギヤ、36b 第2サンギヤ、37 リングギヤ、38a ショートピニオンギヤ、38b ロングピニオンギヤ、39 プラネタリキャリア、40 ギヤ機構、41 カウンタドライブギヤ、42 カウンタシャフト、43 カウンタドリブンギヤ、44 ドライブピニオンギヤ、45 デフリングギヤ、50 デファレンシャルギヤ、51 ピニオンギヤ、52 サイドギヤ、53 ピニオンシャフト、54 デフケース、55 ピニオンワッシャ、56 サイドワッシャ、60 リザーバプレート、61 デフケース包囲部、62 デフリングギヤ包囲部、64,65 開口部、64a,65a 縁部、66,67,68,69 突出部、70,75,79 位置決め部、70a 内側、71,76 中央部、72,73,77,78 突起部、74 フランジ部、80,81 ゴム部材、89 トランスミッションケース、90 コンバータハウジング、91,98 油路、92,96,97 孔、95 トランスアクスルケース、B1,B2 ブレーキ、C1,C2,C3,C4 クラッチ、DW 駆動輪、F1 ワンウェイクラッチ。

Claims (6)

  1. 入力側のドライブピニオンギヤと噛合するデフリングギヤと、該デフリングギヤに連結されたデファレンシャルギヤと、前記デフリングギヤおよび前記デファレンシャルギヤを収容するケースと、を備える動力伝達装置であって、
    前記ケース内に配置され、前記デフリングギヤおよび前記デファレンシャルギヤへの作動油の流入を規制する作動油流入規制部材を備え、
    前記作動油流入規制部材は、前記ドライブピニオンギヤとの噛合部を除いて前記デフリングギヤの外周面に設けられた歯面の外周側を覆うデフリング包囲部を有する、
    動力伝達装置。
  2. 請求項1記載の動力伝達装置であって、
    前記デフリング包囲部には、最下点より前記デフリングギヤの回転方向の下流側に開口部が形成される、
    動力伝達装置。
  3. 請求項2記載の動力伝達装置であって、
    前記デフリングギヤは、斜歯歯車であり、
    前記デフリング包囲部の開口部は、前記デフリングギヤの回転方向の下流側の縁部である下流側縁部が前記デフリングギヤの歯筋方向に沿って延びるよう形成される、
    動力伝達装置。
  4. 請求項3記載の動力伝達装置であって、
    前記デフリング包囲部の内周側には、前記開口部の下流側縁部に沿って内径方向に延びる突出部が形成される、
    動力伝達装置。
  5. 請求項2ないし4のいずれか1つの請求項に記載の動力伝達装置であって、
    前記デフリング包囲部の外周側には、前記開口部の上側の縁部に沿って外径方向に延びる突出部が形成される、
    動力伝達装置。
  6. 請求項2ないし5のいずれか1つの請求項に記載の動力伝達装置であって、
    前記デフリング包囲部には、前記デフリングギヤの回転方向に沿って、複数の前記開口部が前記回転方向の上流側ほど開口面積が大きくなるよう形成される、
    動力伝達装置。
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