JP2014190477A - 真空ポンプ用玉軸受及び真空ポンプ - Google Patents

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Abstract

【課題】潤滑の厳しい条件下で生じやすい軸受損傷を低減する解決することを課題する。
【解決手段】外輪、内輪、及び前記外輪と前記内輪との間に転動自在に複数の玉を備える玉軸受であって、前記玉は、Si含有率が0.3質量%以上2.2質量%以下で、Mn含有率が0.35質量%以上2.0質量%以下であるとともに、SiとMnとの含有率の質量比(Si/Mn)が5以下で、C含有率が0.3質量%以上1.2質量%以下で、Cr含有率が0.5質量%以上2.0質量%以下で、残部がFe及び不可避不純物からなる鋼からなる素材を所定形状に加工した後に、浸炭窒化又は窒化を含む熱処理が施されて得られ、その転がり面のSi及びMnを含む窒化物の存在率は、面積比で1.0%以上7.55%以下であるとともに、その転がり面をなす表層部のN含有率は、0.2質量%以上とする真空ポンプ用玉軸受、及び該玉軸受を採用する真空ポンプを提供している。
【選択図】図1

Description

本発明は、真空ポンプ装置に使用される転がり軸受に関し、特にフッ素含有重合体を含有する潤滑油やグリース、或いはフッ化物からなるガスを含む雰囲気下で好適に使用される転がり軸受に関するものである。
近年、真空ポンプは大容量化やコンパクト化が進められ、特に、高速回転で、場合によっては高温環境で使用される高真空ポンプでは、固体潤滑剤より信頼性の高い流体潤滑剤を潤滑に使用することが多くなっている。その代表的なものに、耐食性が高く、蒸発しにくいフッ素系潤滑油が用いられている。
ところで、高速回転で、場合によっては高温環境で使用される真空ポンプ用の転がり軸受では、潤滑油温の上昇により潤滑油膜が低下するとか、潤滑油がポンプ部を汚染するのを防止するため、油浴中の潤滑ができず、ギヤなどによる跳ねかけ式の潤滑方式となるため、潤滑油の供給が不十分になり易いといった、潤滑条件の不十分さが懸念される。更に、フッ素系潤滑油は通常の鉱油系潤滑油に比べて、比重が高く、所謂ぬれ性が極端に低下するため、潤滑油膜の形成が困難な傾向にあり、より一層潤滑条件が厳しくなっている。
さらに、特許文献1に開示したように、真空ポンプの中の比較的到達真空度の低いものとしてドライスクリューポンプにフッ素系潤滑油を使用することがある。ドライスクリューポンプの二つのロータシャフトは転がり軸受によって回転自在に支持され、この転がり軸受には、通常、内外輪と転動体にSUJ2鋼が使用されることが多い。大気を排気し始めているとき、ドライスクリューポンプのロータを支えている軸受に短時間であるが過大なアキシャル荷重が負荷され、軸受にアキシャル荷重変動が生じる。従って、ドライスクリューポンプはフッ素系潤滑油を使用する場合、フッ素系潤滑油は蒸気圧が低く、化学的安定性に優れるが、このような厳しい潤滑条件が重なり、潤滑が不十分になると、転動体の転動面及び内外輪の軌道面にピーリング摩耗やピーリング剥離が生じる恐れがある。摩耗や剥離を低減するために、鋼材より損傷しにくいセラミックボール軸受が使用される考案もあった。
WO00/68587号国際特許公開公報
しかしながら、セラミック玉はSUJ2製の玉と比べて高価であり、またその硬度がSUJ2製の内外輪より高いので、はく離や割れが発生しやすい、内外輪の軌道面との間で面圧が大きくなってしまうなどの問題がある。
そこで、本発明の第1の発明は、外輪、内輪、及び前記外輪と前記内輪との間に転動自在に複数の玉を備える玉軸受であって、前記玉は、Si含有率が0.3質量%
以上2.2質量%以下で、Mn含有率が0.35質量%以上2.0質量%以下であるとともに、SiとMnとの含有率の質量比(Si/Mn)が5以下で、C含有率が0.3質量%以上1.2質量%以下で、Cr含有率が0.5質量%以上2.0質量%以下で、残部がFe及び不可避不純物からなる鋼からなる素材を所定形状に加工した後に、浸炭窒化又は窒化を含む熱処理が施されて得られ、その転がり面のSi及びMnを含む窒化物の存在率は、面積比で1.0%以上7.55%以下であるとともに、その転がり面をなす表層部のN含有率は、0.2質量%以上であることを特徴とする真空ポンプ用玉軸受を提供している。
本発明の第2の発明に係る真空ポンプ用玉軸受は、玉軸受は深溝玉軸受であることを特徴とする。
本発明の第3の発明に係る真空ポンプ用玉軸受は、玉軸受は正面組合せアンギュラ玉軸受又は背面組合せアンギュラ玉軸受であることを特徴とする。
本発明の第4の発明に係る真空ポンプ用玉軸受は、玉軸受は複列アンギュラ玉軸受であることを特徴とする。
なお、本発明の第1〜4の何れか一つの発明に係る真空ポンプ用玉軸受を採用することを特徴とする真空ポンプも提供している。
本発明は、転動体を比較的安価で且つ高炭素クロム鋼第二種(SUJ2)と同等レベルの硬さを有する材質で作製することで、潤滑の厳しい条件下で生じやすい軸受損傷を低減することができ、特にフッ素系潤滑油を採用する真空ポンプ軸受に好適に使用することができる。また、本発明の玉軸受を採用すると、潤滑条件の厳しい条件下でも軸受による運転不具合の発生が少なくなる。
本実施形態の玉軸受をスクリュー式ドライ真空ポンプに取付ける例を示す。 本実施形態の組合せアンギュラ玉軸受15aの拡大図である。 本実施形態の深溝玉軸受15bの拡大図である。
本実施形態は真空ポンプの一例として図1に示すスクリュー式ドライ真空ポンプを挙げる。図1に断面図で示すように、主ケーシング11と吐出ケーシング12とで形成される空間に、雄ロータ17aと雌ロータ17bとを、それぞれ軸受15a,15bにより回転自在に支持し、更に軸封機構16a,16bにより軸受15a,15bの潤滑油をシールする構成となっている。また、雄ロータ17aの軸10aは電動機22の軸23に直結され、雌ロータ17bはタイミングギヤ20,20により雄ロータ17aと微小間隔を保って回転されるようになっている。そして、吸込口18aから吸込まれた気体は、吸込ポート18bを通り主ケーシング11のロータ室内壁と雄雌ロータ17a,17bとで形成された歯溝空間に吸入され、圧縮過程を経て吐出ポート19bを介して吐出口19aから吐出されるようになっている。尚、図中の符号13はギヤカバー、14は電動機ケーシングである。
また、雄ロータ17aの軸10aを支持する軸受15a及び雌ロータ17bの軸10bを支持する軸受15bは、ともにグリース封入タイプの転がり軸受が一般的である。尚、以降の説明において、これら軸受15a,15bを「ロータ支持用軸受」ともいう。半導体製造装置では、処理のために各種の腐食性ガスを使用することが多く、ドライ真空ポンプも腐食性ガスを排気することがあることから、ロータ支持用軸受15a,15bに封入される潤滑剤は、腐食ガスに不活性なフッ素系潤滑剤が一般的に用いられている。
また、図1の軸受15aは、図2の拡大図に示す組合せアンギュラ玉軸受であり、外輪151と内輪152との間に複数の玉153が転動自在に配設されたアンギュラ玉軸受15,15を2列に組合せたものである。両アンギュラ玉軸受は接触角が内輪側に開く向き(いわゆる背面組合せ)に組合されている。なお、本実施形態のアンギュラ玉軸受は、接触角が外輪側に開く向き(いわゆる正面組合せ)に組合せの組合せアンギュラ玉軸受を採用することもでき、また、内外輪夫々に2列の軌道輪を有する複列アンギュラ玉軸受を採用することもできる。
図1の軸受15bは、図3の拡大図に示す深溝玉軸受である。深溝玉軸受15bは、外輪151と内輪152との間に複数の玉153が転動自在に配設されて構成されている。玉153を保持器154で保持されている。
次に、組合せアンギュラ玉軸受15aと深溝玉軸受15bの材質について説明する。組合せアンギュラ玉軸受15aと深溝玉軸受15bは夫々の外輪151、内輪152は、炭素工具鋼や高炭素クロム鋼SUJ2などの一般的な鋼材を使用してよい。また、複数の玉153は、Si含有率が0.3質量%以上2.2質量%以下で、Mn含有率が0.35質量%以上2.0質量%以下であるとともに、SiとMnとの含有率の質量比(Si/Mn)が5以下で、C含有率が0.3質量%以上1.2質量%以下で、Cr含有率が0.5質量%以上2.0質量%以下で、残部がFe及び不可避不純物からなる鋼材を素材として採用することができる。
また、上述の組成を有する鋼材は、所定形状に加工した後に、浸炭窒化又は窒化を含む熱処理が施されることが好ましい。これにより、上記鋼材を採用した玉の転動面はそのSi及びMnを含む窒化物の存在率が、面積比で1.0%以上7.55%以下であるとともに、転動面をなす表層部のN含有率が、0.2質量%以上であることが好ましい。
次に、転動体である玉の作製方法について説明する。まず、高炭素クロム軸受鋼第三種(SUJ3)からなる素材に旋削加工を施して所定形状に加工した。次に、これに、混合ガス(Rxガス+プロパンガス+アンモニアガス)を導入した炉内において820〜900℃で2〜10時間加熱保持することによる浸炭窒化と、油焼入れと、160〜270℃で2時間加熱保持することによる焼戻しとを施した。次に、これに研磨及びラッピングによる鏡面仕上げ加工を施すことにより、試験体を作製した。
なお、SUJ3からなる素材は、C含有率が1.01質量%で、Si含有率が0.56質量%で、Mn含有率が1.10質量%で、Cr含有率が1.10質量%の鋼である。このとき、浸炭窒化の条件を変えることにより、熱処理後における試験体の表面をなす表層部のN含有率を調節した。なお、得られた試験体において、表層部の硬さはHv750〜820とし、表層部の残留オーステナイト量は20〜30体積%とした。以上のように試験体を材料として本実施形態の玉153を作製することができる。
上述のように、本発明の真空ポンプ用玉軸受15a,15bは、玉がセラミックより安価な材料で作られ、かつSUJ2と同等レベルの硬さを有するので、軸受の損傷を低減することができ、特にフッ素系潤滑油を採用する真空ポンプ軸受に好適に使用することができる。
また、本実施形態では、玉軸受15a,15bをスクリュー式ドライ真空ポンプに取付ける一例を挙げているが、それに限定するものではなく、ルーツ式ドライ真空ポンプ等のドライ真空ポンプ、又はドライ真空ポンプ以外の種類の真空ポンプに取付けても良い。
151 外輪
152 内輪
153 玉

Claims (5)

  1. 外輪、内輪、及び前記外輪と前記内輪との間に転動自在に複数の玉を備える玉軸受であって、前記玉は、Si含有率が0.3質量%
    以上2.2質量%以下で、Mn含有率が0.35質量%以上2.0質量%以下であるとともに、SiとMnとの含有率の質量比(Si/Mn)が5以下で、C含有率が0.3質量%以上1.2質量%以下で、Cr含有率が0.5質量%以上2.0質量%以下で、残部がFe及び不可避不純物からなる鋼からなる素材を所定形状に加工した後に、浸炭窒化又は窒化を含む熱処理が施されて得られ、その転動面のSi及びMnを含む窒化物の存在率は、面積比で1.0%以上7.55%以下であるとともに、その転動面をなす表層部のN含有率は、0.2質量%以上であることを特徴とする真空ポンプ用玉軸受。
  2. 前記玉軸受は深溝玉軸受であることを特徴とする請求項1に記載の真空ポンプ用玉軸受。
  3. 前記玉軸受は背面組合せアンギュラ玉軸受又は正面組合せアンギュラ玉軸受であることを特徴とする請求項1に記載の真空ポンプ用玉軸受。
  4. 前記玉軸受は複列アンギュラ玉軸受であることを特徴とする請求項1に記載の真空ポンプ用玉軸受。
  5. 前記請求項1〜4の何れか1項に記載の真空ポンプ用玉軸受を採用することを特徴とする真空ポンプ。
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