JP2014190411A - 複数部材固定用クリップ及びクリップによる複数部材の固定方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】複数の部材同士をクリップで結合して固定する際に、クリップを何れの部材からでも自在に組み付けて強固に固定すること。
【解決手段】クリップ10を、一端側に配置され、ABSブラケット51に備わる開口部としての取付穴51aに挿入されて当該ABSブラケット51を係止する第1係止部12と、他端側に配置され、アッパアーム41に備わる取付穴41aに挿入されて当該アッパアーム41を係止する第2係止部13と、第1係止部12と第2係止部13との中間位置に拡幅して連接され、ABSブラケット51とアッパアーム41との間を所定距離に保持するスペーサ部11と、第1係止部12の先端から第2係止部13の先端までを貫く貫通孔14aと、貫通孔14aに挿通される抜け止め用のピン15とを備えて構成する。
【選択図】 図7

Description

本発明は、複数のパネル等の部材同士をクリップで結合して固定する複数部材固定用クリップ及びクリップによる複数部材の固定方法に関する。
従来、結合対象である複数の部材(例えばパネル)の貫通孔にクリップを挿入し、この挿入されたクリップにより複数のパネルを結合固定する例として、特許文献1及び2に記載のものがある。
特許文献1のクリップは、自動車のロッカーパネルにロッカーモールを固定する際に用いられる。ロッカーモールのモール穴とロッカーパネルのパネル穴との各々に挿入される概略円筒形状のグロメット部材と、グロメット部材の一端から他端に亘って形成された貫通孔に嵌入される芯部材とを備えて構成されている。
また、グロメット部材は、ロッカーモールに掛止する一端側の表面掛止部と、パネル穴に挿入されてロッカーパネルに掛止する他端側の裏面掛止部と、表面掛止部と裏面掛止部との所定長さ間が径外方向へ突出した円筒形状に形成され、この円筒形状部分でロッカーモールとロッカーパネルとの間隔を一定距離に保持する保持リブとを有している。このようなグロメット部材をロッカーモールのモール穴から挿入して更にロッカーパネルのパネル穴に挿入した後、このグロメット部材の貫通孔に芯部材を挿入する。この挿入により、表面掛止部の径内方向への変位を阻止して表面掛止部がロッカーモールから抜けることを防止すると共に、裏面掛止部を拡径させて裏面掛止部がロッカーパネルから抜けることを防止している。
特許文献2のクリップは、一方のパネル(第1パネルという)に他方のパネル(第2パネルという)を固定する際に用いられるものである。このクリップは、第2パネルの取付口に挿入されて取り付けられる概略円筒形状の雌部材と、第1パネルの貫通孔である係止部に挿入された後、更に押し進められて第2パネルに取り付けられた雌部材の一端から他端に亘って形成された貫通孔に挿入される雄部材とを備えて構成されている。
雄部材の根元には、第1パネルの挿入側の面に係止する円環板状の規制板部が設けられている。雌部材には、第2パネルの挿入側の面に係止する円環板状の弾性片部が設けられている。第2パネルに対して第1パネルを固定する場合、まず、雌部材を第2パネルの取付口に挿入して取り付ける。この後、雌部材の貫通孔の位置に第1パネルの係止部を合わせて、この係止部から雄部材を挿入し、これを更に第2パネルに取り付けられた雌部材の貫通孔に挿入すると、雌部材の弾性片部が拡開変形して第2パネルからの抜け止めができるようになっている。
特開2009−85278号公報 特開2011−89538号公報
しかし、特許文献1においては、グロメット部材の表面掛止部がロッカーモールのモール穴よりも大きく形成されているので、グロメット部材を最初にモール穴を介してロッカーモールに取り付け、この後にロッカーパネルに取り付けることしかできない。つまり、その逆に、グロメット部材をロッカーパネルに取り付けてからロッカーモールに取り付けることはできない。言い換えれば、クリップを必ず一方の定まったパネルに取り付けてから他方のパネルに取り付けることしかできず、この逆順に他方のパネルから取り付けることはできないといった、組み付けの柔軟性に欠ける問題がある。
特許文献2においても、クリップの雄部材は第1パネルに取り付け、雌部材は第2パネルに取り付けることを前提としているため、この逆に取り付けるといった組み付けの柔軟性に欠ける問題がある。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、複数の部材同士をクリップで結合して固定する際に、クリップを何れの部材からでも自在に組み付けて強固に固定することができる複数部材固定用クリップ及びクリップによる複数部材の固定方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するための手段として、請求項1に係る発明は、一端側に配置され、第1部材に備わる開口部に挿入されて当該第1部材を係止する第1係止部と、他端側に配置され、第2部材に備わる開口部に挿入されて当該第2部材を係止する第2係止部と、前記第1係止部と前記第2係止部との中間位置に拡幅して連接され、前記第1部材と前記第2部材との間を所定距離に保持する中間部と、前記第1係止部の先端から前記第2係止部の先端までを貫く貫通孔と、前記貫通孔に挿通される抜け止め用のピンとを備えることを特徴とする。
この構成によれば、複数部材固定用クリップ(単に、クリップともいう)の一端側の第1係止部で第1部材が係止され、他端側の第2係止部で第2部材が係止され、これら係止された第1部材及び第2部材の間がクリップの中間部で所定距離に保持され、この保持された第1部材及び第2部材が、第1係止部の先端から第2係止部の先端までを貫く貫通孔にピンが挿通されることで抜け止めが行われる。従って、クリップにより第1部材と第2部材とを、何れの部材からでも組み付けることができ、双方の部材を強固に固定することができる。
請求項2に係る発明は、前記ピンは、中間部分が当該中間部分の上下部分よりも細く周回した凹部を有する棒状を成し、前記貫通孔の内面に、当該貫通孔に挿通された前記ピンの凹部に係止する爪部が、突出して設けられていることを特徴とする。
この構成によれば、第1及び第2係止部を貫く貫通孔に挿通されて抜け止めを行うピンの凹部に、当該貫通孔の内面に突き出た爪部が係止されるので、その抜け止めを、より強固に行うことができる。
請求項3に係る発明は、前記第1部材は、当該第1部材に備わる開口部に連通して伸び、当該第1部材を貫通する溝を備え、前記ピンは、前記開口部に挿通可能なサイズの第1頭部と、前記開口部に挿通不可能なサイズの第2頭部とを、当該第1頭部及び当該第2頭部が前記開口部の両開口側に各々突き出る間隔を介してピン軸上に備え、前記ピンを前記貫通孔に挿通する際に、前記開口部の両開口側に前記第1頭部及び前記第2頭部が位置する状態で、当該第1及び第2頭部を前記溝に沿って所定位置まで移動させて抜け止めを行うことを特徴とする。
この構成によれば、クリップにより第1部材と第2部材とを固定した際に、ピンによる抜け止めを、より強固に行うことができる。
請求項4に係る発明は、前記第1係止部は、前記第1部材に備わる開口部に挿通され、弾性部材により形成された弾性端部を備え、前記貫通孔に前記ピンを挿通した際に、当該ピンにより前記弾性端部が押圧されて前記第1部材を係止することを特徴とする。
この構成によれば、ピンを挿通するのみで容易に第1部材を係止することができる。
請求項5に係る発明は、前記第1係止部は、前記第1部材に備わる開口部に挿通され、押圧によりかしめられるかしめ部を備え、前記貫通孔に前記ピンを挿通した際に、当該ピンにより前記かしめ部が押圧されて前記第1部材を係止することを特徴とする。
この構成によれば、ピンを挿通するのみで容易に第1部材を係止することができる。
請求項6に係る発明は、一端側に配置された第1係止部と、他端側に配置された第2係止部と、その中間にスペーサ部を備えると共に、前記第1係止部の先端から前記第2係止部の先端までを貫く貫通孔に挿通されるピンを備えるクリップによる複数部材の固定方法において、前記第1係止部を第1部材に備わる開口部に挿入する第1ステップと、前記第2係止部を第2部材に備わる開口部に挿入することで、前記第1及び第2部材を仮止めする第2ステップと、前記仮止め後、前記貫通孔に前記ピンを挿通することで、当該仮止め状態を固定する第3ステップとを含むことを特徴とする。
請求項7に係る発明は、一端側に配置された第1係止部と、他端側に配置された第2係止部と、その中間にスペーサ部を備えると共に、前記第1係止部の先端から前記第2係止部の先端までを貫く貫通孔に挿通されるピンを備えるクリップによる複数部材の固定方法において、前記第2係止部を第1及び第2部材の内の第2部材に備わる開口部に挿入する第1ステップと、前記第1係止部を前記第1部材に備わる開口部に挿入することで、前記第1及び第2部材を仮止めする第2ステップと、前記仮止め後、前記貫通孔に前記ピンを挿通することで、当該仮止め状態を固定する第3ステップとを含むことを特徴とする。
これら請求項6,7の方法によれば、第1及び第2部材同士をクリップで結合して固定する際に、クリップを第1及び第2部材の何れからでも組み付けて固定することができる。従って、本発明のクリップは、複数の部材への組み付けの柔軟性を有している。また、その固定は、第1及び第2係止部を貫く貫通孔にピンを挿通し、これにより第1及び第2係止部の第1及び第2部材からの抜け止めを行うことで実行される。従って、クリップによる第1及び第2部材の固定を強固に行うことができる。
請求項8に係る発明は、前記ピンは、前記貫通孔に挿通されることで、前記第1係止部が内側に変位するのを阻止して、当該第1係止部からの前記第1部材の抜け止めを行うと共に、前記第2係止部の径方向のサイズを前記第2部材に備わる開口部のサイズよりも大きく拡幅して、前記第2係止部からの前記第2部材の抜け止めを行うことを特徴とする。
この方法によれば、ピンを貫通孔に挿通することで、クリップの第1係止部の内側への変位の阻止、並びに第2係止部の径方向のサイズが第2部材に備わる開口部のサイズよりも大きく拡幅されるので、第1及び第2係止部からの第1及び第2部材の抜け止めが行われる。従って、クリップにより第1部材と第2部材とを強固に固定することができる。
本発明によれば、複数の部材同士をクリップで結合して固定する際に、クリップを何れの部材からでも自在に組み付けて強固に固定することができる複数部材固定用クリップ及びクリップによる複数部材の固定方法を提供することができる。
本発明の実施形態に係る複数部材固定用クリップの構成を示す斜視図である。 本実施形態の複数部材固定用クリップのピンの側面図である。 本実施形態の複数部材固定用クリップのクリップ本体部を上方から見た上面図、(b)はクリップ本体部を側面から見た側面図、(c)はクリップ本体部を下から見た下面図である。 図3(a)に示すA1−A1断面図である。 ピンをクリップ本体部に最後まで差し込んだ際の状態を示す断面図である。 自動車のサスペンション部分におけるアッパアーム及びABSセンサーブラケットを示す斜視図である。 本実施形態の複数部材固定用クリップでアッパアームにABSセンサーブラケットを固定する場合の第1の固定方法の説明図である。 本実施形態の複数部材固定用クリップでアッパアームにABSセンサーブラケットが固定された状態の断面図である。 本実施形態の複数部材固定用クリップでアッパアームにABSセンサーブラケットを固定する場合の第2の固定方法の説明図である。 本実施形態の変形例1の複数部材固定用クリップでアッパアームにABSセンサーブラケットが固定された状態の断面図である。 変形例1の複数部材固定用クリップにおいてピンがABSセンサーブラケットに係止された状態の平面図である。 本実施形態の変形例2の複数部材固定用クリップでアッパアームにABSセンサーブラケットが固定された状態の断面図である。 変形例2のピンを変形した際の複数部材固定用クリップでアッパアームにABSセンサーブラケットが固定された状態の断面図である。
以下、本発明の実施形態を、図面を参照して説明する。
<実施形態の構成>
図1は、本発明の実施形態に係る複数部材固定用クリップ10の構成を示す斜視図である。
複数部材固定用クリップ(単に、クリップともいう)10は、円筒状のスペーサ部11と、スペーサ部11の一方の周回端側から円筒軸方向(軸方向)に沿って上方に伸びる第1係止部12と、スペーサ部11の他方の周回端側から軸方向に沿って下方に伸びる第2係止部13とを有して成るクリップ本体部14と、クリップ本体部14の一端から他端に貫通する貫通孔に挿通される棒状のピン15とを備えて構成されている。なお、スペーサ部11は、後述の図6に示すABSセンサーブラケット51を係止・保持するためのものである。スペーサ部11があることによって、互いの部材のガタ付きを防止して、垂直に固定することができるようになっている。
図2はピン15の側面図である。ピン15は、先端部15aから根元の頭部15gまで複数のくびれ部15b,15c,15d,15e,15fを有する概略円柱形状を成す。頭部15gは、ピン15において最も外径の大きい円盤状を成している。先端部15aは、ピン15において最も外径の小さい先端部を有する概略円錐形状を成している。また、頭部15g下のくびれ部15fの下にはテーパ部15tを有し、ピン15の先端側の2つのくびれ部15b,15c間には、径外方向に周回して突き出た周回係止部15hを有している。
図3(a)はクリップ本体部14を上方から見た上面図、(b)はクリップ本体部14を側面から見た側面図、(c)はクリップ本体部14を下から見た下面図である。図4は図3(a)に示すA1−A1断面図である。
クリップ本体部14は、図4に示すように、上端(一端)から下端(他端)まで貫通する貫通孔14aを有する概略円筒形状を成しており、図3(b)に示すように、クリップ本体部14において最大径を有するスペーサ部11の内周部分に、上下に突き出た第1係止部12及び第2係止部13が固定されている。なお、上下は説明の便宜上用いる語であり、本発明は上下左右等の方向に限定されるものではない。
この固定状態は、図3(a)にも示すように、スペーサ部11の内周面から中心に向かって90度間隔で4つの梁部17a,17b,17c,17dが突き出ており、これら梁部17a〜17dの先端部分に、軸方向に上方に伸びる柱部18a,18b,18c,18dが固定され、これら柱部18a〜18dの間に第1係止部12を構成する4つの第1係止爪部12a,12b,12c,12dが固定されて成る。
これら第1係止爪部12a〜12dは、各々独立して配設されており、各々が径方向に復元可能なバネ状に曲がる金属や樹脂材料等による弾性部材により形成されている(永久変形する部材でも構わない)。更に、各第1係止爪部12a〜12dは、図3(b)に12a,12cを代表して示すように先端部がスペーサ部11の内周面方向に突き出た爪部となっている。
また、図3(b)に示すように、スペーサ部11の下方に突き出る第2係止部13は、図4に示すようにスペーサ部11の内周部分において各第1係止爪部12a〜12dと連通し、且つ、図3(b)又は(c)に示すようにスペーサ部11から各々独立して下方に突き出る3つの第2係止爪部13a,13b,13cから成る。この例では、これら第2係止爪部13a〜13cは、各第1係止爪部12a〜12dと同じ弾性部材により形成されている。
また、図3(a)〜(c)及び図4に示すように、各第1係止爪部12a〜12dに繋がって3つに分岐する第2係止爪部13a〜13cの股状部分の隙間(例えば図3(b)に示す第2係止爪部13aと13bの隙間を参照)には、その股状部分からクリップ本体部14の中心軸側に曲がって突き出る3つの爪部19a,19b,19cが形成されている。
このような構成のクリップ本体部14に、図4に示すように、貫通孔14aの上方側からピン15を差し込み更に下方へ押圧すると、図5に示すように、ピン15がクリップ本体部14に最後まで差し込まれて適正に嵌合された状態となる。
この嵌合状態においては、クリップ本体部14の各第1係止爪部12a〜12dの爪部分が、ピン15のテーパ部15tにより径外方向へ押し拡げられ、各第2係止爪部13a〜13cが、ピン15の周回係止部15hを含む外周部分により径外方向へ押し拡げられるようになっている。
この際、周回係止部15hは、各第2係止爪部13a〜13cを径方向に拡幅すると共に下端に形成された切り欠き部に係止され、この係止状態が各第2係止爪部13a〜13cの反発力により保持されるようになっている。更に、クリップ本体部14の中間部分の各爪部19a〜19cが、ピン15の中間部分のくびれ部15eを係止するようになっている。このような嵌合状態の保持並びに係止によって、ピン15がクリップ本体部14の内部に嵌合された状態となる。
また、図5においては、クリップ本体部14及びピン15から構成されるクリップ10で、第1部材としての第1パネル31と、第2部材としての第2パネル32とを結合して固定した状態を示している。即ち、図4に示すようにピン15が途中まで差し込まれたクリップ本体部14を、図5に示す第1パネル31の貫通穴31a及び第2パネル32の貫通穴32aに挿通し、各第1係止爪部12a〜12dの爪部分が第1パネル31の外面に当接する状態に配置する。この状態において、ピン15を更に下方へ押圧して、ピン15の周回係止部15hが、クリップ本体部14の各第2係止爪部13a〜13cの下端の切り欠き部に係止されるまで差し込む。
この係止によってピン15がクリップ本体部14の貫通孔14aに適正に嵌め込まれた状態となる。この際、ピン15のテーパ部15tにより、クリップ本体部14の各第1係止爪部12a〜12dの爪部分が径外方向へ押し拡げられて、第1パネル31の貫通穴31aを内側から外側へ向かって押圧すると共に、その爪部分が第1パネル31の外面に係止する。同時に、ピン15の周回係止部15hを含む外周部分により各第2係止爪部13a〜13cが径外方向へ押し拡げられて、第2パネル32の貫通穴32aを内側から外側へ向かって押圧し、この際、貫通穴32aに位置するピン15の中間部分のくびれ部15eが、クリップ本体部14の中間部分の各爪部19a〜19cにより係止された状態となる。
また、第1パネル31と第2パネル32との間には、クリップ本体部14のスペーサ部11が介在するので、第1パネル31と第2パネル32とが一定距離に保持される。このようにクリップ10で、第1パネル31と第2パネル32とを結合して固定することが可能となる。
なお、クリップ本体部14の各爪部19a〜19cが無い構成であっても、ピン15の周回係止部15hが、各第2係止爪部13a〜13cの切り欠き部に係止されるので、ピン15がクリップ本体部14の内部に係止固定されて抜けない状態となる。
<実施形態の第1の固定方法>
次に、本実施形態のクリップ10を用いて、図6に示す自動車のアッパアーム41に、ABS(Antilock Brake System)センサーブラケット51を固定する場合の第1の固定方法を説明する。なお、ABSセンサーブラケット51は、ABSブラケット51とも略す。
図6に示すように、自動車のサスペンション部分には、アッパアーム41とロアアーム42で車体に支持されたナックル43により、車輪のハブ45が取り付けられていると共に、ディスクブレーキのロータ44が組み付けられている。ハブ45に組み付けられた図示せぬ車軸(アクスル)には、車輪の回転速度を検出するABS用の車輪速度センサ(図示せず)が、ABSブラケット51により取り付けられる。クリップ10は、ABSブラケット51をアッパアーム41に、クリップ10によって固定するものである。なお、図6では、ABSブラケット51からクリップ10の頭部15gが見えた状態となっている。
クリップ10で、アッパアーム41にABSブラケット51を固定する場合、この例では、図7(a)に示すように、クリップ本体部14にピン15が途中まで差し込まれたクリップ10の頭部15g側を、矢印Y1で示す方向に向かって、ABSブラケット51の貫通孔である取付穴51aに差し込む。この差し込みは、クリップ本体部14のスペーサ部11が、図7(b)に示すように、ABSブラケット51の上記の差し込み側の面に当接するまで行う。なお、取付穴51aが角型である理由は、クリップ10自体が回転することを防止するためである。
この差し込みにより、取付穴51aから、ピン15の頭部15gとクリップ本体部14の第1係止部12である各第1係止爪部12a〜12dの爪部分とが突き出した状態で、クリップ10がABSブラケット51に保持される。この保持後、矢印Y2で示すように、クリップ本体部14の第2係止部13をアッパアーム41の外壁を貫通した取付穴41aに差し込む。この差し込みは、スペーサ部11がアッパアーム41の当該差し込み側の面に当接するまで行う。
この後、ピン15をアッパアーム41側に押し込んで、図5に示したように、ピン15の周回係止部15hが、クリップ本体部14の各第2係止爪部13a〜13cの切り欠き部に係止されるまで差し込む。
これによって図7(c)に示すように、頭部15gと各第1係止爪部12a〜12dの爪部分とが、ABSブラケット51の取付穴51aから突き出し、それら爪部分がテーパ部15tで拡幅され、取付穴51aの外周方向に押圧して固定した状態となる。このクリップ10で固定されたアッパアーム41とABSブラケット51との、クリップ10の周辺の断面図を図8に示す。
この図8に示すように、ピン15のテーパ部15tが、クリップ本体部14の各第1係止爪部12a〜12dの爪部分を径外方向へ拡幅し、この拡幅する各爪部分がABSブラケット51の差し込み側の面に係止する。同時に、ピン15の先端側の周回係止部15hが、第2係止部13の下端に形成された切り欠き部に係止される。この際、その周回係止部15hを含むピン外周部分により各第2係止爪部13a〜13cが拡幅され、この拡幅する各第2係止爪部13a〜13cがアッパアーム41の取付穴41aを内側から外側へ向かって押圧して係止する。同時に、取付穴41aに位置するピン15の中間部分のくびれ部15eが、クリップ本体部14の中間部分の各爪部19a〜19cにより係止された状態となる。従って、クリップ10によりアッパアーム41にABSブラケット51が強固に固定される。
<実施形態の第2の固定方法>
次に、本実施形態のクリップ10を用いて、アッパアーム41にABSブラケット51を固定する場合の第2の固定方法を説明する。この第2の固定方法は、第1の固定方法とは手順が異なる。
まず、図9(a)に示すように、クリップ本体部14にピン15が途中まで差し込まれたクリップ10の第2係止部13側を、矢印Y3で示す方向に向かって、アッパアーム41の取付穴41aに差し込む。この差し込みは、クリップ本体部14のスペーサ部11が、図9(b)に示すように、アッパアーム41の差し込み側の面に当接するまで行う。
この差し込みにより、ピン15が途中まで差し込まれたクリップ本体部14のスペーサ部11を含む上方部分が、アッパアーム41から突き出した状態でアッパアーム41に保持される。この保持後、矢印Y4で示すように、ABSブラケット51の取付穴51aを、ピン15の頭部15g及び各第1係止爪部12a〜12dの爪部分に挿通する。この挿通は、ABSブラケット51の挿通側の面がスペーサ部11に当接するまで行う。
この後、ピン15をアッパアーム41側に押し込んで、図5に示したように、ピン15の周回係止部15hが、クリップ本体部14の各第2係止爪部13a〜13cの切り欠き部に係止されるまで差し込む。
これによって図9(c)に示すように、ピン15の頭部15gと各第1係止爪部12a〜12dの爪部分とが、ABSブラケット51の取付穴51aから突き出し、それら爪部分がテーパ部15tで拡幅され、この拡幅するテーパ部15tで取付穴51aの周回面を径外方向に押圧して固定状態となる。この場合も、上述の第1の固定方法と同様に、図8示したように、クリップ10によりアッパアーム41にABSブラケット51が強固に固定される。
<実施形態の効果>
以上説明したように、本実施形態のクリップ10を、第1の固定方法の図7に示すように、一端側に配置され、第1部材としてのABSブラケット51に備わる取付穴(開口部)51aに挿入されて当該ABSブラケット51を係止する第1係止部12と、他端側に配置され、第2部材としてのアッパアーム41に備わる取付穴(開口部)41aに挿入されて当該アッパアーム41を係止する第2係止部13と、第1係止部12と第2係止部13との中間位置に拡幅して連接され、ABSブラケット51とアッパアーム41との間を所定距離に保持する中間部としてのスペーサ部11と、第1係止部12の先端から第2係止部13の先端までを貫く貫通孔14aと、貫通孔14aに挿通される抜け止め用のピン15とを備えて構成した。
この構成によれば、クリップ10の第1係止部12でABSブラケット51が係止され、第2係止部13でアッパアーム41が係止され、これら係止されたABSブラケット51及びアッパアーム41の間がクリップ10のスペーサ部11で所定距離に保持される。この保持されたABSブラケット51及びアッパアーム41が、第1係止部12の先端から第2係止部13の先端までを貫く貫通孔14aにピン15が挿通されることで抜け止めが行われる。従って、クリップによりABSブラケット51とアッパアーム41とを強固に固定することができる。
また、ピン15は、中間部分が他よりも細く周回した凹部(縮径部)としてのくびれ部15eを有する棒状を成し、貫通孔14aの内面に、当該貫通孔14aに挿通されたピン15のくびれ部15eに係止する爪部19a〜19c(図3参照)が、突出して設けられている構成とした。
この構成によれば、第1及び第2係止部13を貫く貫通孔14aに挿通されて抜け止めを行うピン15のくびれ部15eに、当該貫通孔14aの内面に突き出た爪部19a〜19cが係止されるので、その抜け止めを、より強固に行うことができる。
また、一端側に配置された第1係止部12と、他端側に配置された第2係止部13と、その中間にスペーサ部11を備えると共に、第1係止部12の先端から第2係止部13の先端までを貫く貫通孔14aに挿通されるピン15を備えるクリップ10による複数部材の第1の固定方法を次のように行う。
第1ステップにおいて、第1係止部12をABSブラケット51に備わる取付穴51aに挿入する。第2ステップにおいて、第2係止部13をアッパアーム41に備わる取付穴41aに挿入することで、ABSブラケット51及びアッパアーム41を仮止めする。第3ステップにおいて、仮止め後、貫通孔14aにピン15を挿通することで、当該仮止め状態を本止め状態として固定するようにした。
また、第2の固定方法を次のように行う(図9参照)。
第1ステップにおいて、第2係止部13をABSブラケット51及びアッパアーム41の内のアッパアーム41に備わる取付穴41aに挿入する。第2ステップにおいて、第1係止部12をABSブラケット51に備わる取付穴51aに挿入することで、ABSブラケット51及びアッパアーム41を仮止めする。第3ステップにおいて、仮止め後、貫通孔14aにピン15を挿通することで、当該仮止め状態を本止め状態として固定するようにした。
これらの方法によれば、ABSブラケット51及びアッパアーム41同士をクリップ10で結合して固定する際に、クリップ10をABSブラケット51及びアッパアーム41の何れからでも組み付けて固定することができる。つまり、本発明のクリップ10は、複数の部材への組み付けの柔軟性を有する。また、その固定は、第1及び第2係止部13を貫く貫通孔14aにピン15を挿通し、これにより第1及び第2係止部13のABSブラケット51及びアッパアーム41からの抜け止めを行うことで実行される。従って、クリップ10によるアッパアーム41へのABSブラケット51の固定を強固に行うことができる。
また、上記の何れかの固定方法において、ピン15は、貫通孔14aに挿通されることで、第1係止部12が内側に変位するのを阻止して、当該第1係止部12からのABSブラケット51の抜け止めを行うと共に、第2係止部13の径方向のサイズをアッパアーム41に備わる取付穴41aのサイズよりも大きく拡幅して、第2係止部13からのアッパアーム41の抜け止めを行うようにした。
この方法によれば、ピン15を貫通孔14aに挿通することで、クリップ10の第1係止部12の内側への変位の阻止、並びに第2係止部13の径方向のサイズがアッパアーム41に備わる取付穴41aのサイズよりも大きく拡幅されるので、第1及び第2係止部13からのABSブラケット51及びアッパアーム41の抜け止めが行われる。従って、クリップ10によりABSブラケット51とアッパアーム41とを強固に固定することができる。
<実施形態の変形例1>
図10は、本発明の実施形態の変形例1に係る複数部材固定用クリップ10−1の構成を示す断面図である。但し、上述したクリップ10(図1参照)に対応する部分には同一符号を付す。
クリップ10−1は、棒状のピン15−1とクリップ本体部14−1とを備えて構成されている。
ピン15−1は、ピン軸上の最上部(一端)に位置する円盤状の第1頭部15iの下方に、第1頭部15iよりも細い径の軸部(軸)15jを介して円盤状の第2頭部15kが設けられ、この下方に所定間隔離して支持部15mが設けられている。この支持部15mよりも下方側は、図2に示したピン15のくびれ部15eから先端部15aまでの間と同じ構成となっている。但し、第1頭部15iの直径は、図11に示すABSブラケット51−1の取付穴51aの直径よりも小さく、第2頭部15kの直径は取付穴51aの直径よりも大きくなっている。
クリップ本体部14−1は、上述したスペーサ部11(図1参照)よりも軸方向の幅(高さ)が狭い(低い)円環部11−1と、上述した第2係止部13(図1参照)とを備えて構成されている。但し、円環部11−1の軸方向の幅は、言い換えれば、第2頭部15k及び支持部15mを含む、当該第2頭部15kから支持部15mまでの間隔よりも短い間隔となっている。
また、図10に示すように、ピン15−1をクリップ本体部14−1の貫通孔14aに挿入した場合、支持部15mが第2係止部13に当接した位置で固定されるようになっている。この位置で固定されることにより、互いにピン軸に所定間隔離れて固定された第2頭部15kと支持部15mとによる所定間隔部分が、上述したスペーサ部11(図1参照)の役割を果たすようになっている。
また、図11に示すように、ABSブラケット51−1は、取付穴51aに連通し、この連通位置からABSブラケット51の長手方向に沿って貫通する所定長さのスリット(溝)51bが形成されている。スリット51bの幅は、取付穴51aとの境界位置ではピン15−1の軸部15jの直径よりもやや広くなっているが、取付穴51aから所定距離離れるほどに徐々に狭くなり、所定距離離れた位置で軸部15jの直径よりもやや狭くなっている。
このABSブラケット51−1の取付穴51aにピン15−1の第1頭部15iを差し込んで、この差し込んだ側の反対側から第1頭部15iのみが突き出た状態とし、ABSブラケット51をスリット51bに沿わせて移動不可能な位置まで移動すると、第1頭部15iが取付穴51aから横にずれた位置で固定される。
この断面形状は、図10に示すように、第1頭部15iと第2頭部15kとの間にABSブラケット51−1が把持された状態となる。この把持状態において、ピン15−1のガタつきを無くすため、第1頭部15iと第2頭部15kはバネ構造を有している。
この構成において、クリップ10−1を用いて、ABSブラケット51−1をアッパアーム41に固定する場合について説明する。まず、図10に示すように、ピン15の第1頭部15iを、ABSブラケット51−1の取付穴51aに差し込んで、第1頭部15iのみが取付穴51aから突き出た状態とする。その差し込みを行った場合、第2頭部15kの直径は取付穴51aの直径よりも大きいので、取付穴51aの周囲面に第2頭部15kが当接した状態で止まり、第1頭部15iのみが取付穴51aから突き出た状態となる。
一方、クリップ本体部14−1の第2係止部13をアッパアーム41の取付穴41aに円環部11−1が当接するまで差し込む。但し、クリップ本体部14−1の取付穴41aへの差し込みと、上記の第1頭部15iの取付穴51aへの差し込みは、何れを先に行っても良い。
クリップ本体部14−1を差し込んだ後、ABSブラケット51に組み付けられたピン15−1を、当該ピン15−1の先端部15aからクリップ本体部14−1の貫通孔14aに差し込む。この差し込みは、図5に示したように、ピン15の周回係止部15hが、クリップ本体部14の各第2係止爪部13a〜13cの切り欠き部に係止されるまで行う。
次に、図11に示すように、第1頭部15iが差し込まれたABSブラケット51を、スリット51bに沿わせて移動不可能な位置まで移動する。これによって、第1頭部15iが取付穴51aの全体が見える横にずれた位置で固定され、図10に示すように、第1頭部15iと第2頭部15kとの間にABSブラケット51−1が把持固定された状態となる。これによって、ピン15―1の抜け止めをより強固に行うことができる。従って、クリップ10−1によりアッパアーム41にABSブラケット51−1が強固に固定される。
また、クリップ10−1を、ABSブラケット51及びアッパアーム41の何れからでも組み付けて固定することができるので、クリップ10−1は、複数の部材への組み付けの柔軟性を有していることが分かる。
なお、本変形例1のクリップ10−1では、アッパアーム41の取付穴41aに差し込まれる部分の構造として第2係止部13とした。この第2係止部13は、図3に示した3つに分かれる第2係止爪部13a〜13cから成るが、これを、4つに分かれる係止爪部を有する構造としても良い。この場合、ピン15−1の先端部分の直径を更に大きくする。これにより、4つの係止爪部の中心の貫通孔にピン15−1を挿通した際に、4つの係止爪部が径外方向に拡がって取付穴41aを内側から外側に押圧し、この押圧により、4つの係止爪部をアッパアーム41に係止状態とすることができる。
また、第2係止爪部13a〜13cの外周にも第1係止部12のように突起などを設けてもよい。
<実施形態の変形例2>
図12は、本発明の実施形態の変形例2に係る複数部材固定用クリップ10−2の構成を示す断面図である。但し、上述したクリップ10(図1参照)に対応する部分には同一符号を付す。
クリップ10−2が、クリップ10と異なる点は、クリップ本体部14−2の構成にある。クリップ10では図3に示したように、第1係止部12が、先端部がスペーサ部11の内周面方向に突き出た爪部を備える4つの第1係止爪部12a〜12dを有して構成されていた。
しかし、本変形例2では、第1係止部12−2の4つの第1係止爪部12a−2〜12d−2が、突き出た爪部を備えず、直線状に伸びた構成となっている。例えば、第1係止爪部12a−2〜12d−2は、押圧により自在に曲がり無圧にすると元に戻る弾性部材により形成されている。このため、第1係止爪部12a−2〜12d−2の先端部を、特に弾性端部とも称す。但し、第1係止爪部12a−2〜12d−2の先端部は、かしめられる部材でもよい。
従って、図12に示すように、アッパアーム41及びABSブラケット51にクリップ本体部14を差し込んだ後に、ピン15を更に押し込んで所定位置にセットする。これにより、図2に示すピン15における頭部15gのくびれ部15fの下の断面台形状の突出部分で、図12に破線12a−2で示すように、第1係止爪部12a−2〜12d−2の直線状の弾性端部が押圧されて径外方向へ曲がる。この曲がりで各弾性端部がABSブラケット51の取付穴51aを径外方向へ押圧するので、クリップ本体部14−1がABSブラケット51に係止状態となる。但し、第1係止爪部12a−2〜12d−2の先端部が、外方にかしめられて、かしめ止めされるようにしてもよい。
従って、第1係止部12−2の先端に爪部を備える等の複雑な構成が不要となる。ピン15を各第1係止爪部12a−2〜12d−2の中心の貫通孔に挿通するのみで、容易にピン15の抜け止めを行ってABSブラケット51を係止することができる。
このクリップ10−2のABSブラケット51及びアッパアーム41への組み付けは、前述の実施形態で図7又は図9を参照して説明したように、何れの方からでも組み付けることができる。
また、図2に示すピン15において、頭部15gと、頭部15gのくびれ部15fの下のテーパ部15tとを、図13に示すピン15−2の頭部15g−2のように、取付穴51aよりも大きい挿通不可能なサイズとしてもよい。この場合、その大きなサイズの頭部15g−2の下の周回突出部分で、各第1係止爪部12a−2〜12d−2の弾性端部が、より強い力で押圧されて径外方向へ曲がることになる。従って、その強い曲げ力で取付穴51aを径外方向へ押圧するので、ABSブラケット51へのクリップ本体部14−1の係止力がより強くなる。
なお、本変形例2のクリップ10−2においても、アッパアーム41の取付穴41aに差し込まれる部分の構造が第2係止部13であったが、上記変形例1で説明したように、第2係止部13を、4つに分かれる係止爪部を有する構造として、ピン15又は15−2の先端部分の直径を更に大きくしてもよい。これにより、4つの係止爪部の中心の貫通孔にピン15又は15−2を挿通した際に、4つの係止爪部が径外方向に拡がって取付穴41aを内側から外側に押圧し、この押圧により、4つの係止爪部をアッパアーム41に係止状態とすることができる。但し、ABSブラケット51は一例である。
また、第2係止爪部13a〜13cの外周にも第1係止部12のように突起などを設けてもよい。
10,10−1,10−2 複数部材固定用クリップ
11 スペーサ部(中間部)
11−1 円環部
12,12−2 第1係止部
12a,12b,12c,12d 第1係止爪部
13 第2係止部
13a,13b,13c,13d 第2係止爪部
14,41−1,14−2 クリップ本体部
14a 貫通孔
15,15−1,15−2 ピン
15a 先端部
15b,15c,15d,15e,15f くびれ部
15g 頭部
15h 周回係止部
15i 第1頭部
15j 軸部(軸)
15k 第2頭部
15m 支持部
17a,17b,17c,17d 梁部
18a,18b,18c,18d 柱部
19a,19b,19c 爪部
31 第1パネル(第1部材)
32 第2パネル(第2部材)
31a,32a 貫通穴
41 アッパアーム(第2部材)
41a,51a 取付穴
44 ロータ
45 ハブ
51,51−1 ABSセンサーブラケット(第1部材)
51b スリット

Claims (8)

  1. 一端側に配置され、第1部材に備わる開口部に挿入されて当該第1部材を係止する第1係止部と、
    他端側に配置され、第2部材に備わる開口部に挿入されて当該第2部材を係止する第2係止部と、
    前記第1係止部と前記第2係止部との中間位置に拡幅して連接され、前記第1部材と前記第2部材との間を所定距離に保持する中間部と、
    前記第1係止部の先端から前記第2係止部の先端までを貫く貫通孔と、
    前記貫通孔に挿通される抜け止め用のピンと
    を備えることを特徴とする複数部材固定用クリップ。
  2. 前記ピンは、中間部分が当該中間部分の上下部分よりも細く周回した凹部を有する棒状を成し、
    前記貫通孔の内面に、当該貫通孔に挿通された前記ピンの凹部に係止する爪部が、突出して設けられている
    ことを特徴とする請求項1に記載の複数部材固定用クリップ。
  3. ⇒本請求項3は変形例1に該当します。
    前記第1部材は、当該第1部材に備わる開口部に連通して伸び、当該第1部材を貫通する溝を備え、
    前記ピンは、前記開口部に挿通可能なサイズの第1頭部と、前記開口部に挿通不可能なサイズの第2頭部とを、当該第1頭部及び当該第2頭部が前記開口部の両開口側に各々突き出る間隔を介してピン軸上に備え、
    前記ピンを前記貫通孔に挿通する際に、前記開口部の両開口側に前記第1頭部及び前記第2頭部が位置する状態で、当該第1及び第2頭部を前記溝に沿って所定位置まで移動させて抜け止めを行う
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の複数部材固定用クリップ。
  4. ⇒本請求項4は変形例2に該当します。
    前記第1係止部は、前記第1部材に備わる開口部に挿通され、弾性部材により形成された弾性端部を備え、
    前記貫通孔に前記ピンを挿通した際に、当該ピンにより前記弾性端部が押圧されて前記第1部材を係止する
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の複数部材固定用クリップ。
  5. ⇒本請求項5は変形例2に該当します。
    前記第1係止部は、前記第1部材に備わる開口部に挿通され、押圧によりかしめられるかしめ部を備え、
    前記貫通孔に前記ピンを挿通した際に、当該ピンにより前記かしめ部が押圧されて前記第1部材を係止する
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の複数部材固定用クリップ。
  6. 一端側に配置された第1係止部と、他端側に配置された第2係止部と、その中間にスペーサ部を備えると共に、前記第1係止部の先端から前記第2係止部の先端までを貫く貫通孔に挿通されるピンを備えるクリップによる複数部材の固定方法において、
    前記第1係止部を第1部材に備わる開口部に挿入する第1ステップと、
    前記第2係止部を第2部材に備わる開口部に挿入することで、前記第1及び第2部材を仮止めする第2ステップと、
    前記仮止め後、前記貫通孔に前記ピンを挿通することで、当該仮止め状態を本止め状態として固定する第3ステップと
    を含むことを特徴とするクリップによる複数部材の固定方法。
  7. 一端側に配置された第1係止部と、他端側に配置された第2係止部と、その中間にスペーサ部を備えると共に、前記第1係止部の先端から前記第2係止部の先端までを貫く貫通孔に挿通されるピンを備えるクリップによる複数部材の固定方法において、
    前記第2係止部を第1及び第2部材の内の第2部材に備わる開口部に挿入する第1ステップと、
    前記第1係止部を前記第1部材に備わる開口部に挿入することで、前記第1及び第2部材を仮止めする第2ステップと、
    前記仮止め後、前記貫通孔に前記ピンを挿通することで、当該仮止め状態を本止め状態として固定する第3ステップと
    を含むことを特徴とするクリップによる複数部材の固定方法。
  8. 前記ピンは、前記貫通孔に挿通されることで、
    前記第1係止部が内側に変位するのを阻止して、当該第1係止部からの前記第1部材の抜け止めを行うと共に、
    前記第2係止部の径方向のサイズを前記第2部材に備わる開口部のサイズよりも大きく拡幅して、前記第2係止部からの前記第2部材の抜け止めを行う
    ことを特徴とする請求項6又は請求項7に記載のクリップによる複数部材の固定方法。
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