JP2014190094A - 車両用ドアハンドル装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 側方からの衝撃が有角的であっても機能するとともに、簡易な構成による車両用ドアの開放抑止機構を備えたハンドル装置を提供する。
【解決手段】 ハンドルベース1と、ハンドル本体2と、ハンドルベース内部でハンドル本体を係止する中継レバー4とを備えたドアハンドル装置において、中継レバーの揺動軸41と同軸上に設けられ、中継レバーが揺動するとき揺動軸と一体となって回転する回転部材5と、回転部材の外周面から所定方向に突出する突起部51と、回転部材の近傍に回動自在に設けられ、先端部が車両の内側から回転部材に向かって進退可能に配置された回動アーム6と、回動アームの適宜位置に、突起部が所定の位置にあるときに突起部の係入を許容する係入部63と、回動アームの適宜位置に配設されたカウンタウエイト8を備える。
【選択図】 図3

Description

本発明は、車両用のドアハンドル装置に関し、特に、車両が側方から衝撃を受けた場合において、車両用ドアの開放を抑止する機構を有する車両用ドアハンドル装置に関するものである。
車両は、側方衝突等によって側方から衝撃(加速度)を受ける場合があり、その際、受けた衝撃力の反力によって、ハンドル本体が外向きに引っ張られることがあるため、結果的に車両用ドアが開放することがあった。そこで、上記のような側方衝突等による衝撃を受けた場合であっても車両用ドアが開放しないために、車両ドアの開放抑止機構が開発されている。
この種の開放抑止機構としては、第1に、車両用ドアのハンドル本体を係止するためのベルクランク(中継レバー)の回転軸の軸直角方向に凹陥状の穴部を設け、前記回転軸方向へ直線的に移動する(カウンタウエイトとして機能する)可動部材を配設してなる構成のものがあった(特許文献1参照)。この技術は、側方衝突等によって側方からの衝撃を受けるとき、その反力によって可動部材が回転軸方向に移動し、凹陥状の穴部に嵌まり込んでベルクランクの回転を抑止することができるものであった。
また、第2に、中継レバーの一端にカウンタウエイトを備え、側方衝突等により生じる車両用ドアのハンドル本体への慣性力を相殺させる構成のものがあった(特許文献2参照)。この技術は、中継レバーの一方がハンドル本体を係止し、他方にカウンタウエイトを備えていることから、側方衝突等により中継レバーの両側に同じ向きの慣性力を受けさせることにより、ハンドル本体の開放方向に向かう慣性力を相殺するものであり、また、側方衝突後におけるハンドル本体の開放を抑止するために、異方性ダンパを有するストッパ部材を備え、中継レバーの回動を制限するように構成されていた。
特開2005−232768号公報 特開2010−209648号公報
前記特許文献1に開示される技術は、カウンタウエイトが直線的に移動し、当該カウンタウエイトが中継レバーの回転軸に設けられる穴部に侵入することによって、当該中継レバーの回動を阻止する構成であるため、側方衝突等により受ける側方からの加速度が、当該カウンタウエイトの可動方向(横方向)に一致して作用する場合は十分に機能し得るが、当該カウンタウエイトの可動方向に対して有角方向(斜め横方向)に作用する場合は、十分な反力を得ることができず、その可動状態が不十分となり得るものであった。また、側方衝突等を受けた場合、中継レバーが回転するよりも前にカウンタウエイトが移動しなければ、穴部に侵入することができないことから、両者間に遊びを設ける場合には、カウンタウエイトを細く構成するか、または、回転軸の穴部の径を大きくすることとなり、いずれの構成の場合においても強度上の問題点を有することとなっていた。
他方、前記特許文献2に開示される技術は、異方性ダンパを有するストッパ部材によって中継レバーの回動を制限するものであるが、このストッパ部材は、中継レバーの回転軸周辺に設けられたカム面とストッパブロックとの間に配置され、側方からの加速度を受けたときに、ストッパ部材がカム面からストッパブロック側に移動して、中継レバーの回転を制限する構成となっていた。そのため、中継レバーに設けられたカウンタウエイトによって側方からの加速度を相殺しつつ、継続する開放方向への中継レバーの回転を別の部材で抑止するものであり、部品点数が多くなるとともに、機構が複雑なものとなっていた。しかも、カウンタウエイトは中継レバーと一体に設けられることから、側方衝突等による側方からの加速度に対する反力の調整には、カウンタウエイトを変更する必要があり、その調整が難しいという問題点を有するものであった。
本発明は、上記諸点にかんがみてなされたものであって、その目的とするところは、側方からの衝撃が有角的であっても機能するとともに、簡易な構成による車両用ドアの開放抑止機構を備えたハンドル装置を提供することである。
そこで、本願の発明者は、鋭意研究を重ねた結果、次の発明を完成するに至ったものである。すなわち、本発明は、車両のドアに固定されるハンドルベースと、該ハンドルベースに一端を回転自在に支持されて回転操作を可能にしてなるハンドル本体と、前記ハンドルベース内部に揺動軸が支承されて揺動可能に設けられ、前記ハンドル本体の他端を係止するとともにドアロック装置に前記回転操作力を伝達する中継レバーとを備えたドアハンドル装置において、前記中継レバーの前記揺動軸と同軸上に設けられ、該中継レバーが揺動するとき該揺動軸と一体となって回転する回転部材と、この回転部材の外周面から所定方向に突出する突起部と、前記回転部材の近傍に回動自在に設けられ、先端部が車両の内側から前記回転部材に向かって進退可能に配置された回動アームと、該回動アームの適宜位置に、前記突起部が所定の位置にあるときに該突起部の係入を許容する係入部と、前記回動アームの適宜位置に配設されたカウンタウエイトとを備えることを特徴とするものである。
上記構成によれば、中継レバーは、揺動軸が支承されて揺動可能となっており、その揺動によって、ハンドル本体の係止状態および開放状態を切り換えることができる。そして、中継レバーの揺動軸と同軸上に設けられた回転部材の回転を抑止することにより、ハンドル本体を係止する位置で中継レバーの揺動を制限することができる。回転部材の回転を抑止するためには、回転部材の外周面から突出する突起部を回動アームの係入部に係入させることによるが、回動アームには、適宜位置に設けられるカウンタウエイトに加速度が与えられることに伴って当該回動アームの先端が回転部材に向かって前進し、当該回動アームの係入部が回転部材に到達することとなる。この場合、突起部が所定に位置に存在するとき、すなわちハンドル本体が係止状態にあるときに、当該突起部が係入部に係入できるようにすることによって、ハンドル本体の係止状態を維持させることができるものである。
なお、回動アームは、先端部が回転部材に向かって進退可能であるが、後退方向に付勢することにより、カウンタウエイトが当該付勢に抗して移動する場合に回転部材に到達することができ、カウンタウエイトが当該付勢力を超える反力を得ることができない微小な加速度の場合には、回動アームは回動できず、回転部材の突起部が回動アームの係入部に係入されることがない。
本発明によれば、回動アームの回動によって、その先端が中継レバーの揺動軸と一体に回転する回転部材に向かって進退することとなり、車両が側方衝突等による衝撃を受けた際、その衝撃が真横ではなく、側方から有角的な方向であっても、回動アームが回動して回転部材の突起部の動きを停止させることができ、この突起部の動きを停止させることによって、中継レバーの揺動を制限することができるものである。また、当該中継レバーの揺動を制限するための機構は、基本的には、中継レバーの揺動軸と一体に回転する回転部材と、この回転部材に対し、先端が進退可能に設けられた回動アームとによって構成されるため、非常に簡易な構成とすることができる。
また、回動アームは、その先端が回転部材に向かって後退する方向に付勢されるように構成することにより、当該付勢を抗して回動アームが回動する場合にのみ中継レバーの揺動を制限することとなり、その付勢のために、回動アームの回動軸にトーションスプリングを設ける場合には、そのスプリングの強度によって回動アームの回動状態を調整することができ、これもまた簡易な構成により機能させることができるものとなる。
さらに、回動アームの先端部分の後退位置を決定するためのストッパとして、緩衝部材を使用する場合には、回動アームが回動するたびに、当該回動アームの先端が元の位置に戻ることとなるが、その際、後退位置における衝撃を吸収するとともに、衝撃音の発生を低減させることができる。
車両用ドアハンドルの構成を示す説明図である。 図1のII−II断面を示す説明図である。 本発明の実施形態を図1のIII−III断面によって示す説明図である。 実施形態の変形例を図1のIII−III断面によって示す説明図である。 実施形態の他の変形例を図1のIII−III断面によって示す説明図である。 実施形態の変形例をさらに変形した例を図1のIII−III断面によって示す説明図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。まず、車両用ドアハンドルの概略を説明する。図1は、車両用ドアハンドルの概略を示している。この図に示すように、車両用ドアハンドルは、ハンドルベース1とハンドル本体2とで構成され、中間にドアパネル3が介在される。ハンドル本体2は、一端がヒンジ部21となっており、このヒンジ部21を中心に回転操作を可能にしており、他端の係止部22がハンドルベース1の内部で係止されるようになっている。なお、本実施形態では、ハンドル本体2が長尺なレバー状に構成されたものを例示し、このレバー状のハンドル本体2の長手方向を車両用ドアの水平方向に向けて設置するものを示すこととする。また、ハンドル本体2のヒンジ部21はドアパネル3を貫通してハンドルベース1の内部で固定され、係止部22もドアパネル3を貫通してハンドルベース1の内部に侵入されるものである。
ハンドル本体2の係止部22を係止するための機構は、図2に示すように、ハンドルベース1の内部において、中継レバー4によって係止される構成となっている。この中継レバー4は、ベルクランクによって構成され、揺動軸41と、その両側に係止用作動部42と、ドアロック装置(図示せず)にハンドル本体2の回転操作力を伝達するための伝達用従動部43とが形成されている。すなわち、ハンドル本体2の係止部22が係止される状態にあるときには、連結されるワイヤ等が緩められた状態であり、ドアロック装置が有する付勢手段によって、ドアロック機構が作動する状態となるものである(図2(a)参照)。これに対し、ハンドル本体2の係止部22が解除される状態にあるときは、伝達用従動部43が所定位置に移動し、連結されるワイヤ等を引っ張ることにより、ドアロック装置が有する付勢手段に抗してドアロック機構を開放させ、ロックを解除させるものである(図2(b)参照)。
そこで、中継レバー4の揺動を制限することにより、車両用ドアの開放を抑止させることができるものである。すなわち、中継レバー4を揺動させないことによって、伝達用従動部43の位置を移動させないようにし、これによってドアロック装置を解除させないものである。本発明に係るハンドル装置は、側方衝突等によってハンドル本体2を操作しないにもかかわらず、側方からの衝撃により、その反力がハンドル本体2または中継レバー4に作用し、当該中継レバー4が揺動することを制限するための機構である。そこで、そのための機構(本発明の実施形態)を以下に説明する。
図3は、図1のIII−III断面における本実施形態の詳細を示している。図3(a)に示されているように、本実施形態は、断面円形状の回転部材5と、その近傍に設置される回動アーム6とを備えている。回転部材5は、前述の中継レバー4の揺動軸41に連続するものであり、当該揺動軸41と一体に構成されており、同心の丸棒状の部材で構成されている。回動アーム6は、前記回転部材5とともに回動アーム6を包囲するハウジング7の一部に支持されている。このハウジング7は、回転部材5を包囲する領域(回転部材領域)71と回動アーム6を包囲する領域(アーム領域)72とに区分されており、内部において両領域が連通されている。なお、このハウジング7は、前記ハンドルベース1の内部において、固定的に装着されるものである。
回転部材5は、前記のとおり、丸棒状の部材で構成され、中継レバー4の揺動軸41と一体となっていることから、当中継レバー4が揺動する範囲内(揺動に伴って揺動軸41が回転する範囲内)においてのみ回転可能になっている。また、その外周表面には棒状の突起部51が立設され、当該回転部材5の外周面から外方に突出させている。さらに、この突起部51は、車両の内側(回動アーム6が設置される側)に向かって突出するように、その突出の向きが調整されている。つまり、回転部材5はハウジング7の回転部材領域71に配置されているが、突起部51は、回転部材領域71からアーム領域72に突出する状態となっているのである。従って、回転部材5に設けられている突起部51は、当該回転部材5の回転に従って、その突出方向を変化させ、かつ、突出位置は外周面に沿って弧状に移動することとなる。そして、この突起部51の状態の変動は、実質的にアーム領域72において発生するようになっている。
上述の回動アーム6は、長尺な板状部材で構成され、その基端61がハウジング7に回動自在に支持されている。また、この回転アーム6は、回転部材5よりも車両の内側(ドアパネル3から離れる側)に配置されており、その回動は、ドアパネル3に略平行となる状態から有角状態となる状態までの範囲で自在であり、その先端62が回転部材5に向かって進退可能になっている。ここで、回転部材5に向かって進退可能とは、回動アーム6が回動することによって、その先端62と回転部材5との距離を長短変化させることができることを意味し、回転部材5に向かって移動する場合が前進であり、回転部材5から離れる方向に移動する場合が後退であって、両方向への移動を進退と称する。
また、この回動アーム6は、前述のとおり板状部材で構成されていることから、その片方表面が回転部材5に対向されており、他方の表面には、カウンタウエイト8が設けられている。さらに、回動アーム6の表面は回動アーム6には、先端62の近傍に円形孔で構成された係入部63が設けられており、回動アーム6が回動して先端62が前進することによって、回転部材5の突起部51の係入を可能にしている。そして、回動アーム6の基端61の軸支部分にはトーションスプリング9が設けられており、回動アーム6を後退方向に回動させるように付勢している。
上記のように構成された回動アーム6は、通常の状態においては、トーションスプリング9の付勢により、後退した状態が維持される。すなわち、回動アーム6の先端62は回転部材5から離れた位置に存在し、回転部材5の突起部51は係入部63に係入されていない状態が維持されることとなる。従って、回転部材5は、中継レバー4の揺動に応じて自在に回転することができるものとなっている(図3(a)参照)。
これに対し、図3(b)に示すように、車両に対して側方からの衝撃力Faが作用すると、その反力としてカウンタウエイト8に加速度fが付与されることとなり、カウンタウエイト8が回動アーム6を前進させる方向へ誘導することとなる。このとき、カウンタウエイト8によって誘導される回動アーム6の回転力は、前記トーションスプリング9の付勢に抗する方向であり、このトーションスプリング9によって相殺されるが、当該トーションスプリング9の付勢力を超える回転力が付与されるとき、回動アーム6が前進する方向へ回動することとなるのである。
上記のように、カウンタウエイト8がトーションスプリング9の付勢力を超えて回動アーム6を誘導する場合、すなわち、車両に対して側方からの大きい衝撃力が作用する場合とは、車両が側方衝突等を受けるような状況であり、車両用ドアの開放を阻止する必要がある。そのために、ハンドル本体2の係止を維持させることが要求されるのである。そこで、上述したような衝撃力Faに基づいて発生する反力fにより、回動アーム6を前進させることによって、回動アーム6(の先端62)が回転部材5に接近し、係入部63が突起部51の係入を許容するのである。
上記のような係入は、車両ドアが閉鎖されており、中継レバー4がハンドル本体2の係止部22を係止している状態にのみ可能である。すなわち、中継レバー4の揺動軸41が回転していない状態(ハンドル本体2が係止されている状態)では、突起部51が、回動アーム6の係入部63に向かって突出していることから、回動アーム6が前進することによって係入部63に突起部51が係入されるのである。そして、このように係入部63に突起部51が係入させることにより、回転部材5の回転は制限されることとなり、その後に、中継レバー4に対し揺動させる方向へ外力が作用しても、中継レバー4が揺動できず、結果的にハンドル本体2の係止部22は掛止された状態が維持されることとなるのである。
さらに、一旦係入部63に突起部51が係入した後において、衝撃力Faが消滅し、その反力fも消失した場合には、回動アーム6は、トーションスプリング9の不勢力によって再び後退することとなる。この状態においては、車両用ドアを開放することが可能となる。従って、その後の車両用ドアを開放して搭乗者等が車内から脱出することが可能となるのである。
また、回動アーム6が前進するための反力fは、車両に対し真横から受ける衝撃力Faに限らず、有角的な方向からの衝撃力Fb,Fcによっても発生する。すなわち、有角的な方向からの衝撃力Fb,Fcを受けた場合であっても、側方に向かう分力が作用し、これに応じた反力fが生じることから、その反力fによって回動アーム6は前進することができるのである。従って、側方衝突等の状況が、真横から受ける衝撃力Faの場合に限らず、車両用ドアの開放を抑止し得ることとなるのである。
なお、カウンタウエイト8に加速度が与えられることによって、トーションスプリング9の付勢力を超える回転力が回動アーム6に作用する場合であっても、回動部材5の突起部51が係入部63に係入できる向きとなっていない状況下にあっては、当然のことながら、回動アーム6によって回転部材5の回転を制限させることはできない。しかしながら、このような状況は、ハンドル本体2の係止部22が係止されていない状態であることから、一般的には車両が走行していない場合であることが想定され、このような場合には、回転部材5の回転を制限すべき状況ではないものと判断し得る。また、回動アーム6が少しばかり回動するものの、係入部63が突起部51に到達しない状況もあり得るが、このような場合には、車両が側方から受ける衝撃力が小さいものと想定され、ハンドル本体2(特に係止部22)が引っ張られることによって車両用ドアが開放するほどの衝撃ではないものと判断し得るのである。そして、このようなカウンタウエイト8による回動アーム6への回転力と、トーションスプリング9による付勢力のバランスを調整することにより、上記のような状況に応じた作動状態を可能にするのである。すなわち、必要に応じてトーションスプリング9の強度を変更することにより、車種等により異なる制限の状態を調整し得るものである。
本実施形態は、上記のような構成であるから、基本的には回転部材5と回動アーム6とで車両用ドアの開放を抑止させるものであり、比較的簡易な構造によって構成されるものである。また、回動アーム6に生じる反力fによって前進するか否かは、トーションスプリング9の強度によって調整することができることから、異なる強度のトーションスプリング9を選択すれば、多種多様なタイプの車両用ドアについて、同一の構造のものを使用することが可能となる。
次に、本実施形態の変形例について説明する。図4(a)は、その一例を示すものである。この図に示すように、カウンタウエイト8を回動アーム6に螺着する構成とし、このカウンタウエイト8の先端に係入部81を設ける構成とすることができる。この場合には、回動アーム6には直接係入部63が形成されていないが、回動アーム6に貫通孔を穿設し、その内面に雌ネジを刻設することによって、螺着した状態のカウンタウエイト8が係入部81を回動アーム6の一部に構成させることができる。この場合には、係入部81による係入深さを長く設けることができ、回転部材5に設ける突起部51を長尺に構成した場合でも、そのほぼ全体を係入させることが可能となる。特に、回動アーム6の肉厚寸法を大きくすることができない場合、すなわち、軽量化により反力fをカウンタウエイト8に集中して作用させる場合、突起部51の係入時の強度を維持させることが可能となるのである。
また、図4(b)に他の変形例を示している。これは、回動アーム6の先端付近に設けられる係入部63をテーパ状としたものである。この係入部63は、回転部材5に対向する側の面において大径となり、反対側の面において小径となるように、円錐台形状の貫通孔によって構成されたテーパ孔である。このテーパ孔は、突起部51が係入部63に係入する際の遅延を防止することを目的とするものである。すなわち、回転部材5に対向する側の面を大径とすることにより、突起部51の先端と係入部63の大径部分との間に、比較的大きな遊びを設けることができ、回転部材5が多少回転した状態であっても、係入部63への係入が可能となるのである。そして、突起部51の先端が係入部63の大径部分から内部へ係入した後は、当該テーパの側面によって係入方向が案内されることとなり、結果的に回転部材5が回転できない状態とすることが可能となるのである。なお、この変形例では、カウンタウエイト8の位置を回動アーム6の先端62に接近して設けた状態を示している。このような形態は、係入部63をテーパ状とした場合に限定されるものではなく、前述の実施形態においても当該位置に設置することができるものである。このようなカウンタウエイト8の位置により、反力fを最大限利用して回動アーム6を回動させることができるものである。
次に、本実施形態の他の変形例を説明する。図5(a)は、トーションスプリング9に代えて、圧縮バネ90により回動アーム6に対して後退方向に付勢する構成を示したものである。回動アーム6は、側方からの衝撃によりカウンタウエイト8が前進方向へ移動しない状態において、後退した位置に安定的に配置される必要があるため、後退方向に付勢されるのであり、そのためには、トーションスプリング9に限定されることなく、図示のように圧縮バネ90によって付勢してもよいのである。圧縮バネ90により付勢する場合には、当該圧縮バネ90の位置を安定させるための規制軸91がハウジング7の内壁から突設し、この規制軸91を包囲するように圧縮バネ90を配置するのが好適である。そして、規制軸91の先端は、回動アーム6を貫挿するように設けられており、回動アーム6が回動することによって、圧縮バネ90を圧縮する状態においても、その位置が変動しないように構成するのである。そのため、回動アーム6には、規制軸91が挿通できる貫通孔64が形成されている。なお、このような構成の場合には、規制軸91は、回動アーム6の回動方向に合わせて湾曲させており、回動アーム6の貫通孔64は、当該湾曲した規制軸91を貫挿させるために、当該規制軸91遊嵌できる大きさまたは形状としている。
また、上記実施形態に示したカウンタウエイト8を回動アーム6と一体的に形成してもよい。すなわち、図5(b)に示すように、回動アーム6の一部を膨出させて形成してなるウエイト部65を設ける構成とすることができるのである。この場合、ウエイト部65をカウンタウエイト8と同様に機能させるため、回動アーム6の全体が金属製で構成されるものである。回動アーム6の本体部分は、比較的薄肉で構成し、その重量を小さくしつつ、ウエイト部65を先端62の近傍に集中させて形成することによって、比較的大きい重量に構成するのである。なお、この図5(b)は、回動アーム6の先端62に接近して設けた状態を示しているが、適宜位置を膨出させることにより、任意の位置にウエイト部65を構成することが可能である。
さらに、前記変形例をさらに変形した例として図6に示すような構成がある。前述の変形例(図4(a)参照)において、カウンタウエイト8を回動アーム6に螺着した構成を説明したが、螺着によらず、嵌合させる形態であってもよい。
すなわち、図6(a)に示すように、カウンタウエイト8の先端に係入部81を設け、その係入部81が回転部材5の突起部51に対向するように、回動アーム6に嵌合するのである。この嵌合のために、回動アームには、係入部に代わる貫通孔63が設けられており、この貫通孔63にカウンタウエイト8を嵌合するのである。嵌合によるカウンタウエイト8の位置の変更を防止するために、嵌合い公差を絞まり嵌めとし、カウンタウエイト8を圧入する方法があるほか、嵌合により接する両者の表面を接着または溶着等により固着する方法があり得る。
また、同様に、回動アーム6の係入部63から逸れた位置にカウンタウエイト8を嵌合させる形態がある。この場合は、カウンタウエイト8の嵌合状態として、回動アーム6を貫通させる必然性がないため(係入部をカウンタウエイトに設ける必要がないため)、回動アーム6の先端付近に凹部を形成し、この凹部にカウンタウイエイト8の先端部分を嵌合させる構成とするものである。なお、この場合においても貫通するように嵌合してもよいが、カウンタウエイト8の位置を安定させるために、上述のような方法により固着することとなる。
このような嵌合による回動アーム6とカウンタウエイト8との一体化によれば、ネジ溝の刻設作業を省略することができる。また、カウンタウエイト8を設置すべき位置は、凹部を構成する位置によって決定することとなり、その調整が容易になる。さらに、材質の変更のみによって異なる重量のカウンタウエイト8を装着することができ、本実施形態の車両用ドアハンドル装置が設置される車種等に応じて、適宜設計変更が容易となる。
本発明の実施形態および変形例は上記に示した構成であるが、本発明が上記形態に限られるものではない。すなわち、上記実施形態に示した構成に限定されず、本発明の趣旨に従って種々の形態とすることができる。例えば、回動アーム6が後退するとき(カウンタウエイト8が後退するとき)、その後端の位置(カウンタウエイト8の後端の位置)を決定するために、ハウジング7にストッパ73を設ける構成とすることができる。このストッパ73は、図3においても図示されており、ハウジング7の内壁に固着するように設けることができるほか、図4に示されるように、ハウジング7の一部を貫通し、そこに圧入して装着してもよい。圧入する形態においては、当該ストッパ73を交換可能となり、ストッパ73がハウジング7の内壁から突出する長さを変更することが可能となる。さらに、このストッパ73を緩衝部材(例えば合成ゴム等)によって構成することにより、後退したカウンタウエイト8の後端に受ける衝撃力を吸収させることができる。この衝撃力の吸収により、ハウジング7およびカウンタウエイト8が損傷することを回避することができ、また、後退した時の接触音の発生を解消させることができる。
また、回動アーム6に設ける係入部63は、円形孔で形成することに限定されるものではない。すなわち、車両ドアが閉鎖状態から開放する際には、中継レバー4が一定の方向へ揺動し(揺動軸41が回転し)その方向へ回転する回転部材5を制止させれば、目的を達成することができるものである。そこで、回転部材5の表面に立設される突起部51を上記方向へ移動する際、その移動を制止するように、回動アーム6の先端62を鉤状に構成し、当該鉤状先端によって係止部を構成してもよいのである。また、同様に、回転部材5の突起部51は棒状に限定されず、他の形状であってもよい。
1 ハンドルベース
2 ハンドル本体
3 ドアパネル
4 中継レバー(ベルクランク)
5 回転部材
6 回動アーム
7 ハウジング
8 カウンタウエイト
9 トーションスプリング
21 ヒンジ部
22 係止部
41 揺動軸
42 係止用作動部
43 伝達用従動部
51 突起部
61 回動アームの基軸
62 回動アームの先端
63 係入部
64 貫通孔
65 ウエイト部
71 ケーシングの回転部材領域
72 ケーシングのアーム領域
73 ストッパ
81 カウンタウエイトの係入部
90 圧縮バネ
91 規制軸
Fa,Fb,Fc 衝撃力
f 反力

Claims (9)

  1. 車両のドアに固定されるハンドルベースと、該ハンドルベースに一端を回転自在に支持されて回転操作を可能にしてなるハンドル本体と、前記ハンドルベース内部に揺動軸が支承されて揺動可能に設けられ、前記ハンドル本体の他端を係止するとともにドアロック装置に前記回転操作力を伝達する中継レバーとを備えたドアハンドル装置において、
    前記中継レバーの前記揺動軸と同軸上に設けられ、該中継レバーが揺動するとき該揺動軸と一体となって回転する回転部材と、この回転部材の外周面から所定方向に突出する突起部と、前記回転部材の近傍に回動自在に設けられ、先端部が車両の内側から前記回転部材に向かって進退可能に配置された回動アームと、該回動アームの適宜位置に、前記突起部が所定の位置にあるときに該突起部の係入を許容する係入部と、前記回動アームの適宜位置に配設されたカウンタウエイトとを備えることを特徴とする車両用ドアハンドル装置。
  2. 前記回動アームは、その先端部が前記回転部材に向かって後退方向へ付勢されている請求項1に記載の車両用ドアハンドル装置。
  3. 前記突起部は棒状部材で構成され、前記係入部は円形孔で構成されている請求項1または2に記載の車両用ドアハンドル装置。
  4. 前記前記円形孔は、前記回転部材に対向する側を大径とし、反対側を小径とするテーパ孔である請求項3に記載の車両用ドアハンドル装置。
  5. 前記カウンタウエイトは、前記回動アームのうち、前記回転部材に対向する側とは反対側に設けられている請求項1ないし4のいずれかに記載の車両用ドアハンドル装置。
  6. 前記カウンタウエイトは、前記回動アームのうち、前記回転部材に対向する側とは反対側において前記円形孔を閉鎖する状態で設けられている請求項3または4に記載の車両用ドアハンドル装置。
  7. 前記カウンタウエイトは、前記円形孔に連続する凹状部を有している請求項6に記載の車両用ドアハンドル装置。
  8. 前記回動アームは、該回動アームの先端部を包囲するハウジングの一部に支持され、該ハウジングは、回動アームの先端部の後退位置を決定するためのストッパを備えている請求項1ないし7のいずれかに記載の車両用ドアハンドル装置。
  9. 前記ストッパは、前記回動アームに配設したカウンタウエイトに当接するように配置された緩衝部材によって構成されている請求項8に記載の車両用ドアハンドル装置。
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