JP2014189879A - レールの冷却方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】レール表面を高硬度のパーライト組織とするとともに、レール内部の高硬度を実現すること。
【解決手段】冷却装置3は、オーステナイト域温度以上の高温のレール1を加速冷却する。この冷却装置3は、冷却初期はレール1表面にエアを噴射してエア冷却を行い、冷却中にレール1表面の温度が昇温する間またはレール1表面の温度がほぼ一定となる間をレール1表面の変態中とし、この変態の開始時よりも後の所定の切替タイミングでエア冷却からレール1表面にミストを噴射するミスト冷却に切り替える。
【選択図】図1

Description

本発明は、オーステナイト域温度以上の高温のレールを加速冷却するレールの冷却方法に関する。
一般に、鉄道用等のレールの製造過程では、鋼素材を加熱し、オーステナイト域温度以上で所定の形状に熱間圧延した後、あるいは、オーステナイト域温度以上に再加熱した後で、レール頭部に求められる硬度等の所望の品質を確保するための冷却が行われる。この冷却は、レール頭部を微細なパーライト組織とするためのものであり、レール頭部がオーステナイトからパーライトに完全に変態するまで行われる。例えば、従来から、エアや冷却水、エア中に冷却水を混合したミスト等の冷却媒体を用い、目標の硬度が得られる所定の冷却速度でレールを加速冷却(以下、単に「冷却」ともいう。)している。
ところで、レール頭部の高硬度を実現するためには、冷却時の冷却速度が重要となる。特に、高炭素鋼レールにおいて高硬度を得るためには、レール頭部を安定したパーライト組織とする必要があり、そのためには冷却速度をより速くする必要がある。この種の課題を解決するための技術として、例えば特許文献1には、冷却用加圧気体と冷却水との混合体からなる冷却媒体をミスト噴射して圧延鋼材を冷却する技術が開示されている。この特許文献1の技術では、水滴の衝突速度を高くして圧延鋼材に付着する水滴を迅速に除去することによって圧延鋼材表面における蒸気膜の形成を抑制し、冷却速度を大幅に向上させつつ均一な加速冷却を可能にしている。
特開2009−202197号公報
上記した特許文献1の技術では、気水比を調整することで概ね16[℃/s]以上の冷却速度を実現している。しかしながら、本発明の発明者等の検討によると、このような速い冷却速度でのミスト冷却をオーステナイト域温度から行ってしまうと、レール頭部の表面にごく微視的ではあるが過冷却部が点在的に発生し、この過冷却部が均一なパーライト組織にならずにマルテンサイト変態したりベイナイト変態する場合があった。すなわち、オーステナイト域温度のような高温状態のレールに対して速い冷却速度でミスト冷却を行うと、微視的ではあっても局部的に水分が付着し易くなる(「濡れ易い」等ともいわれる。)領域が生じてしまうことを原理的に防止できない。この領域は、濡れているがために温度が降下しさらに濡れ易くなるという性質があるため、過冷却部となってしまうのである。マルテンサイト変態すると硬度は高まるが、延性が失われるという問題がある。ベイナイト変態すると、硬度が低下してしまう。
一方で、エアのみによる冷却では十分な冷却速度が達成できないためレール頭部の表面硬度が上昇せず、加えて、内部の硬度が表面硬度に比べてさらに低くなるという問題があった。噴射するエア量を増やすことで冷却能力を上昇させることも可能ではあるが、膨大なエア量が必要となり、コストの増大を招く。
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、レール表面を高硬度のパーライト組織とするとともに、レール内部の高硬度を実現することができるレールの冷却方法を提供することを目的とする。
上記した課題を解決し、目的を達成するため、本発明にかかるレールの冷却方法は、オーステナイト域温度以上の高温のレールを加速冷却するレールの冷却方法であって、冷却初期は前記レールの表面にエアを噴射してエア冷却を行い、冷却中に前記レール表面の温度が昇温する間または前記レール表面の温度がほぼ一定となる間を前記レール表面の変態中とし、該変態の開始時よりも後の所定の切替タイミングで前記エア冷却から前記レール表面にミストを噴射するミスト冷却に切り替えることを特徴とする。
本発明によれば、レール表面を高硬度のパーライト組織とするとともに、レール内部の高硬度を実現することができる。
図1は、レールを冷却する冷却装置の要部構成例を示す模式図である。 図2は、冷却装置の主要な制御系の構成例を示すブロック図である。 図3は、冷却中のレール頭部の一般的な表面温度の遷移を模式的に示す図である。 図4は、レールの冷却手順を示すフローチャートである。
以下、図面を参照して、本発明のレールの冷却方法を実施するための形態について説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。また、図面の記載において、同一部分には同一の符号を付して示している。
図1は、本実施の形態のレール1の冷却装置3の要部構成例を示す模式図である。また、図2は、冷却装置3の主要な制御系の構成例を示すブロック図である。図1に示すように、冷却装置3は、製品断面形状のレール1を硬度等の所望の品質に応じた所定の冷却速度で冷却するためのものであり、製造ライン内に搬送装置等で形成されるレール1の搬送経路に沿って加熱炉や圧延機等とともに設置される。この冷却装置3には、圧延機においてオーステナイト域温度以上で熱間圧延され、あるいは、加熱炉でオーステナイト域温度以上に加熱された高温のレール1が処理位置まで搬送され、冷却装置3は、前述のように処理位置まで搬送されたレール1の頭部11を所定の冷却速度で冷却する。
この冷却装置3は、レール1の頭部11の頭頂部分を冷却するための頭頂冷却ヘッダ31と、頭部11の頭側部分を冷却するための頭側冷却ヘッダ33とを備える。これら頭頂冷却ヘッダ31および頭側冷却ヘッダ33(以下、これらを包括して適宜「冷却ヘッダ31,33」と呼ぶ。)は、それぞれ配管を介してエアおよび冷却水の2つの冷却媒体源と接続され、不図示の複数のノズルからエアのみを噴射し、あるいは、エア中に冷却水を含ませてミストとして噴射する。具体的には、頭頂冷却ヘッダ31のノズルは、処理位置のレール1の頭部11上方にレール1の長手方向に沿って配置され、図1中に矢印A11で示すように、頭部11の頭頂面に向けてエアまたはミストを噴射して頭部11を冷却する。頭側冷却ヘッダ33のノズルは、処理位置のレール1の頭部11両側方にレール1の長手方向に沿って配置され、図1中に矢印A13で示すように、頭部11の両側面に向けてエアまたはミストを噴射して頭部11を冷却する。
また、冷却装置3は、レール1の頭部11上方に設けられ、頭部11の表面温度(より詳細には頭角部の表面温度)を測定する温度計35を備える。この温度計35は、図2に示す制御部5と接続されており、随時計測値を制御部5に出力する。
制御部5は、冷却装置3を構成する各部の動作を制御するためのものであり、冷却装置3を動作させ、この冷却装置3が備える種々の機能を実現するためのプログラムやデータ等が記憶される記憶部7と接続されている。この他、制御部5には、図示しないが、必要に応じて各種設定入力を行うための入力装置や表示装置等が適宜接続される。
この制御部5は、主な機能部として、ミスト切替時検出部51と、冷却ヘッダ制御部53とを備え、冷却中に温度計35が測定する頭部11の表面温度を監視することで後述する頭部11表面の変態完了時をミスト冷却切替タイミング(切替タイミング)として検出し、冷却ヘッダ31,33によるエア冷却とミスト冷却とを切り替えるための処理を行う(冷媒切替処理)。
先ず、冷媒切替処理の原理について説明する。冷却装置3による頭部11の冷却が開始されると、頭部11の温度は表面から降下していく。図3は、冷却中の頭部11の一般的な表面温度の遷移を模式的に示す図である。図3に示すように、冷却開始後の冷却初期では、頭部11の表面温度は漸次降下していき、この表面温度の降下によって表面のパーライト変態が始まる(表面変態開始時T)。ここで、パーライト変態中は、変態発熱によって冷却速度が急速に低下する。このため、頭部11の表面温度は、通常、パーライト変態が始まると一旦上昇する(冷却速度は負の値となる)。ただし、冷却条件等によっては、温度上昇はせずに平坦な温度変化となる場合もある。いずれの場合も、頭部11の表面温度は、表面のパーライト変態がほぼ完了した時点で再び降下し始める(表面変態完了時T)。
本発明の発明者等は、冷却媒体としてミストを用いることで得られる速い冷却速度を活用しつつ頭部11の品質を確保するために、ミスト冷却と頭部11の品質との関係について検討した。その結果、頭部11表面のパーライト変態がほぼ完了していれば、ある程度速い冷却速度でミスト冷却を行ったとしても表面に上記したような局部的な過冷却部が生成したとしても、表面のパーライト変態はほぼ完了しているため、表面の組織、ひいては硬度や延性等の品質に影響しないことがわかった。
そこで、本実施の形態では、冷却開始後の冷却初期はエア冷却を行い、表面変態完了時Tをミスト冷却切替タイミングとしてミスト冷却に切り替える。このようにすることで、エア冷却によって頭部11表面の全域を安定的に高硬度のパーライト組織とすることができ、その上で表面変態完了時T以降はミスト冷却によって冷却速度を上昇させることができる。ここで、表面変態完了時Tの時点では、頭部11表面のパーライト変態はほぼ完了しているものの頭部11内部の変態は完了していないため、その後は内部の変態が進行していく。したがって、表面変態完了時T以降において表面をミスト冷却することによって表面を急速に冷却することによれば、内部の冷却速度を上昇させることができるので、内部の高硬度が実現できる。
図4は、制御部5が冷却切替処理を行うことによって実現されるレール1の冷却手順を示すフローチャートである。冷却装置3は、図4の各工程を行うことでレールの冷却方法を実施する。
図4に示すように、先ず、冷却装置3は、処理位置に搬送されたオーステナイト域温度以上の高温状態のレール1の冷却を開始するが、このとき、冷却ヘッダ制御部53が、各冷却ヘッダ31,33から噴射する冷却媒体をエアにする制御を行い、冷却ヘッダ31,33からエアを噴射するエア冷却を開始する(ステップS1)。
以上のようにしてレール1の冷却を開始した後は、ミスト切替時検出部51が、温度計35から随時入力される頭部11の表面温度を監視する(ステップS3)。そして、ミスト切替時検出部51は、頭部11表面の温度変化をもとに、表面のパーライト変態が始まる表面変態開始時Tを経て表面温度が一旦上昇し、その後降下し始める表面変態完了時Tをミスト冷却切替タイミングとして検出する。あるいは、ミスト切替時検出部51は、頭部11表面のパーライト変態中に表面温度の変化が平坦となるように冷却条件が制御される場合には、表面温度がほぼ一定となる間を経て降下し始めた時をミスト冷却切替タイミングとして検出する。ミスト冷却切替タイミングを検出したならば(ステップS5:Yes)、冷却ヘッダ制御部53が、各冷却ヘッダ31,33から噴射する冷却媒体をミストにする制御を行い、冷却ヘッダ31,33からミストを噴射するミスト冷却を開始する(ステップS7)。その後は、冷却終了までミスト冷却を継続する。
以上説明したように、本実施の形態によれば、冷却開始後の冷却初期はエア冷却を行うことができる。そして、頭部11表面の温度変化をもとに表面のパーライト変態が完了する表面変態完了時Tをミスト冷却切替タイミングとして検出し、検出したミスト冷却切替タイミングでエア冷却からミスト冷却に切り替えることができる。したがって、頭部表面を安定的に高硬度のパーライト組織としつつ、頭部内部についても高硬度を実現することができる。これによれば、頭部表面から内部まで高い硬度のレールを製造することが可能となる。組織は安定したパーライト組織とすることができ、マルテンサイトやベイナイトが発生することによる機械的性質の劣化が生じることもない。
なお、頭部11の表面全域を安定的に高硬度のパーライト組織としつつ頭部11内部の高硬度を実現するためには、上記した実施の形態のように、表面変態完了時Tをミスト冷却切替タイミングとしてエア冷却からミスト冷却に切り替えるのが最も好ましい。ただし、ミスト冷却切替タイミングは表面変態完了時Tに限定されるものではなく、少なくとも図3に示した表面変態開始時Tよりも後であれば、表面変態完了時Tよりも前としてもよいし、表面変態完了時Tよりも後としてもよい。
例えば、頭部11表面の硬度に多少のばらつきが生じたとしても、頭部11内部の硬度をより高くしたい場合もある。このような場合には、表面変態開始時Tを限度として表面変態完了時Tよりも前をミスト冷却切替タイミングとしてエア冷却からミスト冷却に切り替えるようにしてもよい。表面変態開始時Tを限度とするのは、表面変態開始時Tよりも前にミスト冷却を開始して冷却速度を上昇させてしまうと上記したようなマルテンサイト変態やベイナイト変態の影響が顕在化してしまうためである。例えば、表面変態開始時Tをミスト冷却切替タイミングとする場合であれば、ミスト切替時検出部51は、頭部11表面の温度変化をもとに、表面のパーライト変態が始まり変態発熱によって頭部11の表面温度が極小となるタイミングを検出すればよい。
また、表面変態完了時T以降については特に制約はないが、表面変態完了時Tから長く時間が経過するほど頭部11内部の硬度上昇効果が低減してしまう。表面変態完了時Tよりも後をミスト冷却切替タイミングとする場合には、図3に示す表面変態完了時Tからの経過時間が40秒以内の範囲内T2でエア冷却からミスト冷却に切り替えることが好ましい。
また、上記した実施の形態では、温度計35によってレール1の頭部11表面の温度を測定し、これを監視することで表面変態完了時Tを検出することとしたが、必ずしも頭部11表面の温度は測定する必要はない。例えば、過去の操業時に測定した測定値(実績値)や、予測計算によって求めた頭部11表面の温度変化からミスト冷却切替タイミング(例えば表面変態完了時Tや表面変態開始時T等)を事前に決定しておくことも可能である。
また、頭部11の冷却と並行してレール1の下部(「足」とも呼ばれる。)を冷却するのが一般的である。上記した実施の形態の頭部11の冷却と組み合わせて、レール1下部の下方(裏面側)からレール1下部の冷却を行うようにしても勿論かまわない。
また、冷却するレール1の鋼中成分は、C量が0.73質量%〜0.85質量%の共析系パーライト鋼であって、Si,Mn,Cr,V等の添加元素により硬度を向上させたものが好ましい。
(実施例)
図4の手順に従い、オーステナイト域温度で製品断面形状に圧延された鋼材(実施例1〜4および比較例1〜5)を冷却装置3で冷却した。また、冷却終了後、鋼材の横断面の硬度(HB:ブリネル硬さ)の分布を測定した。鋼材は、C量が0.76質量%〜0.8質量%の共析鋼である。表1に、実施例1〜4および比較例1〜5の鋼材の冷却開始温度および冷却条件を示す。また、表1には、測定した硬度分布の代表値として、頭頂面から鉛直下方に2mmの深さ位置である表層、12.5mmの深さ位置、25.4mmの深さ位置における測定値を併せて示している。
Figure 2014189879
ここで、比較例3は、冷却条件を実機従来条件としたものであり、冷却開始から冷却終了までエア冷却を行った例である。これに対し、実施例1は、表面変態完了時Tまでエア冷却を行い、表面変態完了時Tにエア冷却からミスト冷却に切り替えた例である。この実施例1では、表層の硬度は比較例3と同じであったが、内部の硬度が5ポイント上昇した。
実施例2は、実施例1と同様に表面変態完了時Tにエア冷却からミスト冷却に切り替えた例であり、実施例1よりもミスト冷却時のエア量を増量した。この実施例2では、表層の硬度は比較例3と同じであったが、内部の硬度が10ポイント上昇した。
実施例3は、冷却開始温度が実施例1,2の730℃よりも高く750℃であった場合の例であり、その分表面変態完了時Tまでの冷却時間が長いが、その他は実施例2と同じ冷却条件としている。この実施例3では、表層の硬度は比較例3と同じであった。一方、内部の硬度は、冷却開始温度が高いために13ポイント上昇した。
実施例4は、実施例2に対してエア冷却からミスト冷却に切り替えるタイミングを表面変態開始時Tと表面変態完了時Tとの間とした例である。この実施例4では、表層の硬度は、比較例3より5ポイント低下したが、内部の硬度は13〜15ポイント上昇した。
比較例1は、冷却開始から冷却終了までミスト冷却(弱ミスト)を行った場合の例である。この比較例1では、表層の硬度は10ポイント上昇したが、12.5mmの深さ位置で内部の硬度が低下した。比較例2は、冷却開始から冷却終了までミスト冷却(強ミスト)を行った場合の例である。この比較例2では、内部の硬度は10ポイント〜20ポイント上昇したが、表層にベイナイトが発生したために表層の硬度が大きく低下した。
比較例4は、比較例3と同様に冷却開始から終了までエア冷却を行った場合の例であり、比較例3よりも表面変態完了時T以降のエア量を増量した。この比較例4では、表層および内部ともに硬度が上昇したものの、3ポイントと上昇度は小さかった。比較例5は、冷却開始温度が他の比較例1〜4の730℃よりも高く750℃であった場合の例であり、冷却条件は比較例3と同じとしている。この比較例5では、表層および内部ともに比較例3よりもさらに硬度が低下した。
以上の結果から、実施例1〜4では、比較例1〜5と比べて頭部表面から内部まで高硬度のレールが製造可能なことを確認できた。
なお、実施例1〜4および比較例1〜5では、表1中に示すように、エア量と冷却水量との比である気水比を50,000〜70,000の範囲としている。ミスト冷却時に頭部11表面に局所的に水分が付着する事態を抑制する観点からは、気水比をこの範囲とするのが好ましいが、この範囲に限定されるものではない。すなわち、気水比は、100,000程度の低水量から1,000程度の高水量までの広い範囲で適宜調整してよく、いずれの場合も均一な冷却を実現できる。
3 冷却装置
31 頭頂冷却ヘッダ
33 頭側冷却ヘッダ
35 温度計
1 レール
11 頭部
5 制御部
51 ミスト切替時検出部
53 冷却ヘッダ制御部
7 記憶部

Claims (3)

  1. オーステナイト域温度以上の高温のレールを加速冷却するレールの冷却方法であって、
    冷却初期は前記レールの表面にエアを噴射してエア冷却を行い、
    冷却中に前記レール表面の温度が昇温する間または前記レール表面の温度がほぼ一定となる間を前記レール表面の変態中とし、該変態の開始時よりも後の所定の切替タイミングで前記エア冷却から前記レール表面にミストを噴射するミスト冷却に切り替えることを特徴とするレールの冷却方法。
  2. 前記変態の終了時を前記切替タイミングとして前記エア冷却から前記ミスト冷却に切り替えることを特徴とする請求項1に記載のレールの冷却方法。
  3. 前記冷却中の前記レール表面の温度を測定し、該測定した前記レール表面の温度をもとに前記切替タイミングを検出することを特徴とする請求項1または2に記載のレールの冷却方法。
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