JP2014187940A - コンバイン - Google Patents

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Noriyuki Sakamoto
憲之 坂本
Koji Kusume
浩司 楠目
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Iseki Agricultural Machinery Mfg Co Ltd
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Abstract

【課題】刈取部にバリカン式の刈刃を備えるコンバインは、この刈刃を左右に往復動作させると振動が生じ、それにより騒音が生じていた。よって本発明が解決しようとする課題は、刈刃の往復動作による振動を軽減した刈刃駆動機構を有するコンバインを提供することである。
【解決手段】刈刃装置(12)の刈刃駆動アーム(50)を、クランク機構(54)に対して左右一側に偏倚して位置するアーム回動軸(51)で回動自在に支持し、刈刃駆動アーム(50)におけるアーム回動軸(51)よりも後側の部位にカウンターウェイト(57)を設け、アーム回動軸(51)よりも後側の部位であって、刈刃駆動アーム(50)の幅方向におけるクランク機構(54)から離れた側の部位にクランクロッド(55)を連結したことを特徴とするコンバインにより上記問題を解決した。
【選択図】図6

Description

本発明は、バリカン式の刈刃装置を備えるコンバインに関するものである。
従来コンバインは、その刈取部にバリカン式の刈刃装置を備える。このバリカン式の刈刃装置を左右に往復動作させる刈刃駆動機構としては、特許文献1等に記載のようにエンジンからの回転動力を、クランク機構を用いて略直線運動に変換し、さらにこの直線運動を、往復回動する刈刃クランクアームにより所望の動作ストロークに変換するものがある。
この刈刃駆動機構では、重量を有する刈刃を、クランク機構を用いて直線往復運動させているため、振動が生じやすく、更にその振動に起因した騒音が発生するという問題があった。このような振動を軽減するため、特許文献2の図2にあるように大型のコンバインにおいては、左右に往復移動する可動刈刃を二つに分け、互いに相反する方向に駆動するように構成したり、また特許文献3の図6に示すように小型のコンバインにおいては、往復回動動作を行う刈刃クランクアームにカウンターウェイトを設けたりして振動の軽減を図っている。
特開2000−245223号公報 特開2010−110302号公報 特開2009−201474号公報
しかし、コンバインの刈取部はコンバインの機体フレームから前方に張り出す形態を採用しているため、上記の振動低減策では不十分であった。よって本発明が解決しようとする課題は、更に振動低減を図った刈刃駆動機構を有するコンバインを提供することである。
本発明は、上記課題を解決すべく次のような技術的手段を講じた。
すなわち、請求項1記載の発明は、走行部(3)で支持された機体フレーム(2)の前部に、刈刃装置(12)を有する刈取部(4)を備えたコンバインにおいて、前記刈刃装置(12)は、前記刈取部(4)のフレーム(24)に支持された固定刃(30)と、該固定刃(30)に対して左右方向へ摺動自在な可動刃(52)と、前記刈取部(4)から駆動力を出力するクランク機構(54)と、該クランク機構(54)の駆動力により前記可動刃(52)を摺動させる刈刃駆動アーム(50)と、前記クランク機構(54)と刈刃駆動アーム(50)とを連動させるクランクロッド(55)とを備え、前記刈刃駆動アーム(50)を、前記クランク機構(54)に対して左右一側に偏倚して位置するアーム回動軸(51)で回動自在に支持し、該刈刃駆動アーム(50)におけるアーム回動軸(51)よりも後側の部位にカウンターウェイト(57)を設け、前記刈刃駆動アーム(50)におけるアーム回動軸(51)よりも後側の部位であって、該刈刃駆動アーム(50)の幅方向における前記クランク機構(54)から離れた側の部位に前記クランクロッド(55)を連結したことを特徴とするコンバインである。
また、請求項2記載の発明は、前記クランクロッド(55)を、前記刈刃駆動アーム(50)の下面側に配置し、前記カウンターウェイト(57)を、前記刈刃駆動アーム(50)の上面側に備えた請求項1に記載のコンバインである。
また、請求項3記載の発明は、前記カウンターウェイト(57)を、前記刈刃駆動アーム(50)に対して着脱自在な構成とした請求項1又は請求項2に記載のコンバインである。
また、請求項4記載の発明は、前記クランク機構(54)には、該クランク機構(54)の振動を低減するためのフライホイール(58)を備え、このフライホイール(58)を、前記クランクロッド(55)よりも下側に配置した請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のコンバインである。
また、請求項5記載の発明は、前記刈刃駆動アーム(50)と前記クランクロッド(55)との連結部(56)が、クランク機構(54)に最も近接する位置に回動した状態において、前記刈刃駆動アーム(50)の少なくとも一部と前記フライホイール(58)とが平面視で重なる構成とした請求項4に記載のコンバインである。
請求項1記載の発明によれば、刈刃駆動アーム(50)のアーム回動軸(51)よりも後側の部位に、カウンターウェイト(57)を設けることにより、カウンターウェイト(57)の重心の移動範囲がアーム回動軸(51)の後方に位置するようになり、アーム回動軸(51)を基準に前側に位置する可動刃(52)とのバランスを取ることができ、振動を低減できる。また、クランク機構(54)を、前記アーム回動軸(51)を基準として左右一側に偏倚させて配置し、刈刃駆動アーム(50)におけるアーム回動軸(51)よりも後側の部位であって、前記クランク機構(54)から離れた側の部位に前記クランクロッド(55)を連結したことにより、カウンターウェイト(57)を刈刃駆動アーム(50)におけるクランク機構(54)に近い側の部位に設けることが可能となる。
従って、カウンターウェイト(57)の重心の移動範囲がアーム回動軸(51)の後方に位置するように刈刃駆動アーム(50)を回動させることができるものでありながら、刈刃駆動アーム(50)とクランク機構(54)のクリアランスを確保することができ、刈刃装置(12)を円滑に作動させることができる。
請求項2記載の発明によれば、請求項1記載の発明の効果に加えて、クランクロッド(55)を、刈刃駆動アーム(50)の下面側に配置し、カウンターウェイト(57)を、刈刃駆動アーム(50)の上面側に備えたことにより、可動刃(52)に対応した大きなカウンターウェイト(57)を、刈刃駆動アーム(50)と干渉することなく装着することが可能となり、より振動の低減を図ることができる。
請求項3記載の発明によれば、請求項1又は請求項2記載の発明の効果に加えて、カウンターウェイト(57)が、刈刃駆動アーム(50)に対して着脱自在であることにより、刈幅の異なる刈刃を装着する場合に、重量形状の異なるウェイトに交換でき、可動刃(52)を交換した場合でも、振動の低減を図ることができる。また、刈刃駆動部のメンテナンスを容易に行うことができる。
請求項4記載の発明によれば、請求項1から請求項3に記載の発明の効果に加えて、クランク機構(54)には、クランク機構(54)の振動を低減するためのフライホイール(58)を備え、このフライホイール(58)を、前記クランクロッド(55)よりも下側に配置することにより、刈刃駆動アーム(50)の上面に備えたカウンターウェイト(57)との干渉を防止しながら、振動低減を図ることができる。また、刈刃駆動部のコンパクト化を図ることもできる。
請求項5記載の発明によれば、請求項4に記載の発明の効果に加えて、刈刃駆動アーム(50)を、連結部(56)が最もクランク機構(54)に近接する位置に回動した状態において、平面視で前記刈刃駆動アーム(50)の少なくとも一部と、前記フライホイール(58)とが重なることにより、刈刃駆動部のコンパクト化と振動低減を両立することができる。
本発明の第一実施形態にかかるコンバインの側面図である。 図1のコンバインの正面図である。 図1のコンバインの引起しケースを外した刈取部の正面図である。 図1のコンバインの刈取部に備えた刈刃装置周辺の正面図である。 図4の刈刃装置周辺の側面図である。 図4の刈刃装置周辺の左上方から見た斜視図である。 図4の刈刃装置の動作図である。 図4の刈刃装置のクランク機構の上面斜視図である。 図4の刈刃装置のクランク機構の下面斜視図である。 第二実施形態にかかるコンバインの側面図である。 図10のコンバインの平面図である。
上記技術思想に基づいて具体的に構成された実施の形態について以下に図面を参照しつつ説明する。なお、本件においては、機体からその前進方向に向いて左右と称する。
図1、図2には本発明の第一実施形態にかかるコンバインの側面図、正面図を示す。本発明の第一実施形態に係るコンバインは、クローラで構成する走行部3で支持した機体フレーム2の前部に穀稈を刈り取る刈取部4を設けると共に、その機体フレーム2上の左側に刈取部4から供給される刈取穀稈を処理する脱穀部5を、右側に前方から運転部7と貯留部6とを設ける。そしてこの貯留部6には脱穀部5において脱穀された穀粒を蓄えるグレンタンク6aを設置する。加えて走行部3、刈取部4及び脱穀部5の動力源であるディーゼルエンジンEを貯留部6の前方に配置すると共に、コンバインの使用者は、エンジンEの上部に配置した運転部7からコンバインを操作し、走行・刈取等の一連の操作を行う。エンジンEは、走行部3・刈取部4・脱穀部5等の全ての駆動部を駆動する動力を生じる。このエンジンEはその右側に冷却ファン及びラジエータを設け、ラジエータカバーとラジエータフレームとの間に固定した防塵ネットにより藁屑等が内部に侵入するのを防止している。
図3には、図1のコンバインにおいて、刈取部4の引起しケース21を外した状態の正面図を示す。図1から図3に示すように、刈取部4には、圃場に植立する穀稈を左右に分草する分草体10、10…と、分草後の穀稈を引起し経路Kに沿って引き起す4条の穀稈引起装置11、11、11、11と、引起し後の穀稈の株元近くを切断して穀稈を刈り取る刈刃装置12と、分草後の穀稈の株元側を掻き込んで刈刃装置12を経て後方へ搬送する掻込搬送装置13と、掻込搬送後の穀稈を引き継いで揚上搬送しながら姿勢変更して脱穀部5に受け渡し供給する揚上搬送供給装置14等を有する。
刈取部4は、刈取メインフレーム15により機体フレーム2に対し上下に昇降可能に装備されているものである。より詳細には、刈取メインフレーム15は、刈取懸架台16に袈設された刈取入力軸17を支点として上下に回動する構成であり、刈取昇降シリンダ18の伸縮作動により刈取部4が昇降するようになっている。
刈取メインフレーム15の先端には、刈取部4の下部において左右方向に沿わせた伝動フレーム19を固定している。この伝動フレーム19から前方に向けて延出した複数の分草フレーム20の先端部(前端部)に、夫々前記分草体10,10…を取り付けている。
穀稈引起装置11は、前後に割れる引起しケース21と、この引起しケース21に内装された、図示しない伝動スプロケット及び張設輪に巻回されて駆動される無端の引起チェンと、この引起チェンに所定の間隔で取り付けられた引起しラグ22とを有している。引起しラグ22は、引起しチェンに伴って後斜め上方に上昇移動する際、引起しケース21から引起し経路K側の側方に突出して穀稈を引き起すものである。
更に穀稈引起装置11は、各引起ケース21の後方下部に配置されたスターホイル26及び掻き込みベルトを備える。スターホイル26及び掻き込みベルトは、これらの組に対応する引起ラグ22にて引き起こされた未刈り穀稈の株元側を後方に掻き込むためのものである。これらスターホイル26及び掻き込みベルトにて掻き込まれた未刈り穀稈の株元側がバリカン式の刈刃装置12にて切断される。
刈刃装置12はバリカン式の刈刃により構成する。この刈刃装置12は、刈取部4を支持する刈取メインフレーム15の下端部から前方に突出する分草フレーム20に配設され、穀稈引起装置11で穂先側が引き起こし作用を受け、株元側が掻込搬送装置13による掻き込み作用を受けている状態の植立穀稈の株元近くを切断するように構成されている。
刈取後の穀稈は、掻込搬送装置13により後方へ搬送されて揚上搬送供給装置14に引き渡され、揚上搬送供給装置14による揚上搬送過程で姿勢変更された後、フィードチェン23に引き渡され脱穀部5に供給される。揚上搬送供給装置14としては株元側をチェンと挟持杆とで挟持し、穂先側を搬送ラグで掻き上げて搬送する公知の構成を採用することができる。
図4には刈刃装置周辺の正面図を、図5には刈刃装置の側面図を、図6には左前方から見た斜視図を示す。刈取メインフレーム15の先端部には横長の伝動フレーム19が設けられている。伝動フレーム19には、これと平行状に延びるフレーム24が左右一対の中継フレーム25を介して取り付けられている。フレーム24には、前向きに突出する5本の分草フレーム20がフレーム24の長手方向に沿って適宜間隔で並設され、これらの分草フレーム20群の下方に、刈刃装置12が設けられている。
バリカン式の刈刃装置12は、分草フレーム20群の下方に、フレーム24と平行状に延びた姿勢で配置されている。「バリカン式」とは、横長ののこぎり状の刈刃、即ち山型形状の両側面に刃を形成し、その山型形状を左右に複数並べることで刈刃とし、更にその刈刃を上下に配置し、一方を固定刃、他方を可動刃とし、可動刃を左右に動作させることで穀稈を刈り取る構成をいう。刈刃装置12は、固定刃30に対して左右方向へ手動可能であり、左右横長の上ナイフバー28に所定ピッチで並べてリベット止めされた上側に位置する可動刃52と、刈取部4のフレーム24に支持され、左右横長の下ナイフバー29に一定ピッチで並べてリベット止めされた固定刃30とを備えている。刈刃装置12においては、上ナイフバー28に固定された上側の可動刃52が左右往復駆動可能に構成されている。
第一実施形態では、刈刃の駆動機構を、可動刃52を左右に駆動する刈刃駆動アーム50と、この刈刃駆動アーム50に連結部56で結合するクランクロッド55を設けたクランク機構54と、により構成する。即ち、エンジンEからの回転動力を、クランク機構54を用いて略直線運動に変換し、さらにこの直線運動を、往復回動する刈刃駆動アーム50により所望の動作ストロークに変換して可動刃52を駆動する。
刈刃駆動アーム50は「く」の字型をしており、「く」の字の屈曲部でアーム回動軸51に軸受けを介して回動可能に支持される。アーム回動軸51は、中継フレーム25に結合した刈刃アーム台32に設ける。刈刃駆動アーム50の前部分(アーム回動軸51よりも前に位置する部分)の端部は、可動刃52と固着する上ナイフバー28に設けたアーム受板31の上下係合溝に係合し、刈刃駆動アーム50の前部分がアーム回動軸51を中心に回動することで、可動刃52が左右に動作する。また、刈刃駆動アーム52の後ろ部分(アーム回動軸52よりも後に位置する部分)の上面には、可動刃52に対応するカウンターウェイト57を備える。このカウンターウェイト57は刈刃駆動アーム50に対して着脱自在に設ける。刈刃駆動アーム50の後部分にはクランクロッド55との連結部56を備える。このクランクロッド55は、刈刃駆動アーム50の下において刈刃駆動アームと連結する。
クランク機構54は、エンジンEからの回転運動を、刈刃駆動アーム50の後部分の略直線運動に変換する。クランク機構54は、伝動フレーム19の左端に設ける。この状態でクランク機構54は、アーム回動軸51を基準として左側に位置する。また、刈刃駆動アーム50とクランクロッド55との連結部56は、アーム回動軸51を基準として、右側に位置する。
図8にはクランク機構54を上方斜めから見た上面斜視図を、図9には下方斜めから見た下面斜視図を示す。クランク機構54の中心軸60は、伝動フレーム19の左端において、エンジンEからの回転動力を受け、その回転動力によりクランク機構54全体が中心軸60の軸心を中心に一方向へ回転する。また、中心軸60の軸心から半径方向に一定の距離を有するクランク軸59は、前方斜め上向きに突出し、クランク支点としてクランクロッド55と回動自在に連結する。更にクランク機構54には、その下部、即ちクランクロッド55より下側にフライホイール58を有する。フライホイール58は、クランク軸59がある側の下部に大きく溝を設け、中心軸60を中心にして反対側が相対的に重くなるように構成する。
刈刃駆動アーム50が、回動中心であるアーム回動軸51よりも後側の部位に、カウンターウェイト57を設けることにより、カウンターウェイト57の重心の移動範囲がアーム回動軸51の後方に位置するようになり、アーム回動軸51を基準に前側に位置する可動刃52とのバランスを取ることができ、振動を低減できる。また、クランク機構54が、アーム回動軸51を基準として左右一側に偏倚して位置すると共に、アーム回動軸51の後方に設けた連結部56が、前記アーム回動軸51の左右他側に偏倚して位置することにより、アーム回動軸51周りのモーメントとして釣り合いをとることができ、振動を低減できる。更に、クランク機構54を、アーム回動軸51を基準として左右一側に偏倚させて配置し、刈刃駆動アーム50におけるアーム回動軸51よりも後側の部位であって、クランク機構54から離れた側の部位にクランクロッド55を連結したことにより、カウンターウェイト57を刈刃駆動アーム50におけるクランク機構54に近いがわの部位に設けることが可能となる。
従って、カウンターウェイト57の重心の移動範囲がアーム回動軸51の後方に位置するように刈刃駆動アーム50を回動させることができるものでありながら、刈刃駆動アーム50とクランク機構54のクリアランスを確保することができ、刈刃装置12を円滑に作動させることができる。
クランクロッド55を、刈刃駆動アーム50よりも下面側に配置し、カウンターウェイト57を、刈刃駆動アーム50の上面側に備えたことにより、可動刃52に対応した大きなカウンターウェイト57を、刈刃駆動アーム50と干渉することなく装着することが可能となり、より振動の低減を図ることができる。
カウンターウェイト57が、刈刃駆動アーム50に着脱自在であることにより、刈幅の異なる刈刃を装着する場合、即ち重量の異なる刈刃を装着する場合に、重量形状の異なるウェイトに交換でき、可動刃52を交換した場合でも、振動の低減を図ることができる。また、刈刃駆動部のメンテナンスをする際に、容易に行うことができる。
クランク機構54には、クランク機構54の振動を低減するためのフライホイール58を備え、このフライホイール58を、前記クランクロッド55よりも下側に配置することにより、刈刃駆動アーム50の上面に備えたカウンターウェイト57との干渉を防止しながら、振動低減を図ることができる。また、刈刃駆動部のコンパクト化を図ることもできる。
第一実施形態に係る刈刃の駆動機構の動作を図7により説明する。図7(a)は、可動刃52が左端に位置した状態を示し、図7(b)は、右端に位置した状態を示す。図7(a)にあるように、可動刃52が左端に位置する時とは、クランク機構54のクランク軸59、中心軸60及び連結部56が直線状に並び、かつ、クランク軸59が、中心軸60と連結部56の間にあるときである。この場合、連結部56はクランク機構54から最も離間する位置にあり、刈刃駆動アーム50がアーム回動軸50を中心に反時計回り方向に最も回動した状態である。逆に図7(b)にあるように、可動刃52が右端に位置する時とは、同じように3部品が直線状に並び、かつクランク軸59が中心軸60と連結部56の間にない時である。この場合連結部56はクランク機構54に最も近接する位置にあり、この時平面視で、刈刃駆動アーム50と、クランク機構54のフライホイールとが一部重なるように構成する。
刈刃駆動アーム50を、連結部56が最もクランク機構54に近接する位置に回動した場合に、平面視で刈刃駆動アーム50と、フライホイール58と一部が重なることにより、刈刃駆動部のコンパクト化と振動低減を両立することができる。
第二実施形態に係るコンバインの長稈ナローガイド70(分草ガイド)について図10及び図11により説明する。図10には第二実施形態にかかるコンバインの右側面図、図11には平面図を示す。この長稈ナローガイド70は、フィードチェン23周辺において長稈ナローガイド70の剛性を高めるための前方ステー部72を設ける。この前方ステー部72は車体左側方に向けて延び、車体に対し回動自在に取り付ける。そして前方ステー部72には下方回動制限部材を設け、長稈ナローガイド70を下方に回動するとこの下方回動制限部材がフィードチェンカバー75のカバーステー部74と接触することで長稈ナローガイド70が所定以上に下方回動することを防止する。
また、長稈ナローガイド70と下方回動制限部材とは、ねじを介して結合しており、下方回動制限部材の長孔により、両者の相対位置を変更できる構成とし、長稈ナローガイド70の下方回動制限位置を変更できるようにしている。
フィードチェンカバー75上のカバーステー部74は、フィードチェンカバー75とねじを介して結合する構成であり、長稈ナローガイド70の前方ステー部72とフィードチェンカバー75に既に設けている他のねじ穴を共用する構成とする。
長稈ナローガイド70はフロントガイド70a及び後方ナローガイド70bより構成する。後方ナローガイド70bは、後方ステー部73より後方において、フロントガイド70aが前方に向けて屈曲している方向と、同じ方向に屈曲する。フロントガイド70aの先端は、刈取りメインフレーム15の差し込み部分76で回動自在に結合し、作業時及び収納時のいずれにおいても側面視においてフィードチェン23の脱穀作業の直線軌跡より下に位置すると共に、側面視、平面視のいずれにおいてもフィードチェンの前方円弧軌跡部より前に位置する。
また、長稈ナローガイド70の先端部はフロントガイド70aにより構成し、このフロントガイド70aが穀稈の供給部の下側に位置する構成とする。このフロントガイド70aは円筒形状である後方ナローガイド70bの外径とほぼ同寸であり、下方に長稈ナローガイド70を回動した作業状態においては円筒形状を滑らかに曲げ、1/4の円周を形成する形状とする。フロントガイド70aと後方ナローガイド70bとの連結位置は、フロントガイド70aの前端よりも上方に位置するようにし、フロントガイド70aは前端から連結位置に向けて徐々に位置を上げるように構成する。また、フロントガイド70aの前端は、側面視で搔込搬送装置13のスターホイル26が搔き込み作業を行う点よりも後方で、かつ等しい高さとし、更に走行部3のクローラよりも前方に配置する。またフロントガイド70aの前端は、平面視で右側のスターホイル26の作用側であり、かつ右端に位置する分草フレーム20よりも更に右側に配置する。
またフロントガイド70aの前端は、分草フレーム20を備えた刈取メインフレーム15に設けた差し込み部分76に差し込み可能な構成とし、刈取部4が上下する際にこの動作に追従する構成である。
長稈ナローガイド70の前方ステー部72とフィードチェンカバー75との間にはスプリングを設けており、このスプリングの取付部は、長稈ナローガイド70とフィードチェンカバー75との連結位置よりも後方に位置する。
長稈ナローガイド70の前方ステー部72及び後方ステー部73の回動部を構成するステー部材の端部は円弧形状とする。
長稈ナローガイド70の後方ナローガイド70bとフロントガイド70aとは、スプリングピン等で連結し、そのスプリングピンの両端部が長稈株元搬送面に引っかかるのを防止するように、スプリングピンは作業時に長稈ナローガイド70がとる姿勢と平行になるようにする。
長稈ナローガイド70の前方ステー部72又は後方ステー部73の連結用貫通孔は、左右に長孔とし長稈ナローガイド70の位置を左右に変更できる構成とする。
1 コンバイン
2 機体フレーム
3 走行部
4 刈取部
12 刈刃装置
24 フレーム
30 固定刃
50 刈刃駆動アーム
51 アーム回動軸
52 可動刃
54 クランク機構
55 クランクロッド
56 連結部
57 カウンターウェイト
58 フライホイール

Claims (5)

  1. 走行部(3)で支持された機体フレーム(2)の前部に、刈刃装置(12)を有する刈取部(4)を備えたコンバインにおいて、
    前記刈刃装置(12)は、
    前記刈取部(4)のフレーム(24)に支持された固定刃(30)と、
    該固定刃(30)に対して左右方向へ摺動自在な可動刃(52)と、
    前記刈取部(4)から駆動力を出力するクランク機構(54)と、
    該クランク機構(54)の駆動力により前記可動刃(52)を摺動させる刈刃駆動アーム(50)と、
    前記クランク機構(54)と刈刃駆動アーム(50)とを連動させるクランクロッド(55)とを備え、
    前記刈刃駆動アーム(50)を、前記クランク機構(54)に対して左右一側に偏倚して位置するアーム回動軸(51)で回動自在に支持し、
    該刈刃駆動アーム(50)におけるアーム回動軸(51)よりも後側の部位にカウンターウェイト(57)を設け、
    前記刈刃駆動アーム(50)におけるアーム回動軸(51)よりも後側の部位であって、
    該刈刃駆動アーム(50)の幅方向における前記クランク機構(54)から離れた側の部位に前記クランクロッド(55)を連結したことを特徴とするコンバイン。
  2. 前記クランクロッド(55)を、前記刈刃駆動アーム(50)の下面側に配置し、
    前記カウンターウェイト(57)を、前記刈刃駆動アーム(50)の上面側に備えた請求項1に記載のコンバイン。
  3. 前記カウンターウェイト(57)を、前記刈刃駆動アーム(50)に対して着脱自在な構成とした請求項1又は請求項2に記載のコンバイン。
  4. 前記クランク機構(54)には、
    該クランク機構(54)の振動を低減するためのフライホイール(58)を備え、
    このフライホイール(58)を、前記クランクロッド(55)よりも下側に配置した請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のコンバイン。
  5. 前記刈刃駆動アーム(50)と前記クランクロッド(55)との連結部(56)が、
    クランク機構(54)に最も近接する位置に回動した状態において、
    前記刈刃駆動アーム(50)の少なくとも一部と前記フライホイール(58)とが平面視で重なる構成とした請求項4に記載のコンバイン。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR102094030B1 (ko) * 2018-09-18 2020-04-23 박민규 줄기절단기

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