JP2014187859A - スイッチトリラクタンスモータの制御装置及び制御方法 - Google Patents

スイッチトリラクタンスモータの制御装置及び制御方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2014187859A
JP2014187859A JP2013252638A JP2013252638A JP2014187859A JP 2014187859 A JP2014187859 A JP 2014187859A JP 2013252638 A JP2013252638 A JP 2013252638A JP 2013252638 A JP2013252638 A JP 2013252638A JP 2014187859 A JP2014187859 A JP 2014187859A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
switching element
current
coil
arm switching
command
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2013252638A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6115458B2 (ja
Inventor
Takahiro Yamada
隆弘 山田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Denso Corp filed Critical Denso Corp
Priority to JP2013252638A priority Critical patent/JP6115458B2/ja
Publication of JP2014187859A publication Critical patent/JP2014187859A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6115458B2 publication Critical patent/JP6115458B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Control Of Electric Motors In General (AREA)

Abstract

【課題】スイッチング周波数の拡散を回避し、U相〜W相コイルに流れる電流の指令電流への追従性を向上させることのできるSRモータの制御装置を提供する。
【解決手段】U相検出電流iurをU相指令電流iu*にフィードバック制御するためのフィードバック操作量FBと、U相検出電流iurをU相指令電流iu*にフィードフォワード制御するためのフィードフォワード操作量FF1,FF2との加算値として指令時比率DUTYを算出する。そして、指令時比率DUTYが0以上の場合、上アームスイッチング素子を指令時比率DUTY及びキャリア信号の大小比較に基づくパルス幅変調によってオンオフ操作してかつ下アームスイッチング素子をオン操作固定する。一方、指令時比率が0未満の場合、下アームスイッチング素子をパルス幅変調によってオンオフ操作してかつ上アームスイッチング素子をオフ操作固定する。
【選択図】 図7

Description

本発明は、電力変換回路を用いてスイッチトリラクタンスモータを制御するスイッチトリラクタンスモータの制御装置及び制御方法に関する。
この種の制御装置としては、下記特許文献1に見られるように、ヒステリシスコンパレータを用いて電力変換回路の備えるスイッチング素子を操作することで、スイッチトリラクタンスモータ(以下、SRモータ)の備えるコイルに流れる電流を指令電流に制御するものが知られている。詳しくは、この装置では、コイルに流れる電流が指令電流近傍となる場合において、コイルの印加電圧として、正の直流電圧に加えてゼロ電圧を用いている。これにより、電力変換回路におけるスイッチング回数を低減させ、電力変換回路におけるスイッチング損失及びSRモータにおける鉄損の低減を図っている。
特許第3255167号公報
ここで、上記特許文献1に記載された技術では、ヒステリシスコンパレータを用いることから、電力変換回路におけるスイッチング周波数が一定とならずに拡散する。このため、電力変換回路に他の電子機器が電気的に接続される場合、電力変換回路におけるスイッチング周波数と他の電子機器の共振周波数とが一致又は接近することに起因して、他の電子機器を誤作動させるおそれがある。また、上記特許文献1に記載された技術では、指令電流が低下した場合、コイルに流れる電流を指令電流に制御すべくコイルにゼロ電圧が印加される。ここで、ゼロ電圧を印加するときのコイルに流れる電流の低下速度が低いことから、コイルに流れる電流の指令電流への追従性が低下するおそれもある。この場合、SRモータのトルクリップルが増大する懸念がある。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、その目的は、電力変換回路におけるスイッチング周波数の拡散を回避するとともに、コイルに流れる電流の指令電流への追従性を向上させることのできるSRモータの制御装置を提供することにある。
上記課題を解決すべく、請求項1記載の発明は、電力変換回路(20)を用いてスイッチトリラクタンスモータを制御するスイッチトリラクタンスモータの制御装置において、前記電力変換回路は、前記モータの有するコイル(24u,24v,24w)の一端及び直流電源(10)の正極端子の間に接続された上アームスイッチング素子(Sup,Svp,Swp)と、前記コイルの他端及び前記直流電源の負極端子の間に接続された下アームスイッチング素子(Sun,Svn,Swn)と、前記コイル及び前記下アームスイッチング素子の接続点、並びに前記上アームスイッチング素子の両端のうち前記コイルとの接続点とは反対側を接続するとともに、前記下アームスイッチング素子側から前記上アームスイッチング素子側へと向かう方向の電流の流通を許容し、逆方向の電流の流通を規制する上アーム整流素子(Dup,Dvp,Dwp)と、前記コイル及び前記上アームスイッチング素子の接続点、並びに前記下アームスイッチング素子の両端のうち前記コイルとの接続点とは反対側を接続するとともに、前記下アームスイッチング素子側から前記上アームスイッチング素子側へと向かう方向の電流の流通を許容し、逆方向の電流の流通を規制する下アーム整流素子(Dun,Dvn,Dwn)と、を備える。こうした構成を前提として、請求項1記載の発明は、前記コイルに流れる電流の指令値である指令電流を設定する指令電流設定手段(54)と、前記コイルに流れる電流及び前記指令電流の偏差に基づき、前記コイルに流れる電流を前記指令電流にフィードバック制御するためのフィードバック操作量を指令時比率として算出する指令時比率算出手段(58)と、前記指令時比率が0以上の場合、前記上アームスイッチング素子及び前記下アームスイッチング素子のうち一方を前記指令時比率及びキャリア信号の大小比較に基づくパルス幅変調によってオンオフ操作してかつ他方をオン操作固定し、前記指令時比率が0未満の場合、前記上アームスイッチング素子及び前記下アームスイッチング素子のうち一方を前記指令時比率の符号反転値及び前記キャリア信号の大小比較に基づくパルス幅変調によってオンオフ操作してかつ他方をオフ操作固定することにより、前記コイルに流れる電流を前記指令電流に制御する制御手段(60,64)と、を備えることを特徴とする。
上記発明において、指令時比率が0以上となる状況は、コイルに流れる電流が指令電流以下となる状況である。こうした状況においては、上アームスイッチング素子及び下アームスイッチング素子のうち一方が指令時比率及びキャリア信号の大小比較に基づくパルス幅変調によってオンオフ操作されてかつ他方がオン操作固定される。このため、直流電源の正の出力電圧(以下、正電圧)とゼロ電圧とがコイルに交互に印加される。一方、指令時比率が0未満となる状況は、コイルに流れる電流が指令電流を超える状況である。こうした状況においては、上アームスイッチング素子及び下アームスイッチング素子のうち一方がパルス幅変調によってオンオフ操作されてかつ他方がオフ操作固定される。このため、直流電源の負の出力電圧(以下、負電圧)とゼロ電圧とがコイルに交互に印加される。
こうした上記発明によれば、コイルに流れる電流と指令電流の大小関係に応じて、正電圧及びゼロ電圧の組、又は負電圧及びゼロ電圧の組を使い分けることができ、コイルに流れる電流の指令電流への追従性を向上させることができる。
さらに、上記発明では、キャリア信号及び指令時比率の大小比較に基づくパルス幅変調によって上アームスイッチング素子又は下アームスイッチング素子をオンオフ操作することから、スイッチング周波数を一定とすることもできる。このため、電力変換回路に他の電子機器が電気的に接続される場合であっても、電力変換回路におけるスイッチング周波数と他の電子機器の共振周波数とが一致又は接近することを回避できる。これにより、他の電子機器の誤作動を回避することができる。
第1の実施形態にかかるSRモータの制御システムの構成図。 同実施形態にかかる指令電流の設定手法を示す図。 同実施形態にかかるSRモータ制御の概要を示す図。 同実施形態にかかるSRモータ制御の状態遷移図。 同実施形態にかかる正電圧、ゼロ電圧及び負電圧印加時に形成される閉回路を示す図。 同実施形態にかかるスイッチング素子の操作信号生成処理を示すブロック図。 同実施形態にかかるDUTY算出部の詳細を示すブロック図。 同実施形態にかかる上アームスイッチング素子の操作処理の手順を示す流れ図。 同実施形態にかかる下アームスイッチング素子の操作処理の手順を示す流れ図。 同実施形態にかかるSRモータの制御モデル及びプラントモデルを示す図。 同実施形態にかかるコイル電流の追従性向上効果を示すタイムチャート。 従来技術にかかるコイル電流の推移を示すタイムチャート。 第2の実施形態にかかる指令電流の設定手法を示す図。 同実施形態にかかるU,V,W相のキャリア信号を示す図。 同実施形態にかかるスイッチング素子の操作状態を示す図。 同実施形態にかかる平滑コンデンサのリップル電流低減効果を示す図。 比較技術にかかる平滑コンデンサのリップル電流を示す図。
(第1の実施形態)
以下、本発明にかかる制御装置を車載主機としてのスイッチトリラクタンスモータ(以下、SRモータ)に適用した第1の実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
図1に示すように、「直流電源」としての高電圧バッテリ10は、端子電圧が例えば百V以上(288V)となる2次電池である。なお、高電圧バッテリ10としては、例えば、リチウムイオン2次電池やニッケル水素2次電池を用いることができる。
高電圧バッテリ10には、主機用電力変換回路20、第1の補機用電力変換回路100及び第2の補機用電力変換回路200が並列接続されている。すなわち、これら電力変換回路20,100,200は、高電圧バッテリ10を共通の電源とする。主機用電力変換回路20には、車載主機としてのモータジェネレータが接続されている。モータジェネレータは、SRモータである。詳しくは、本実施形態では、SRモータとして、U相コイル24u、V相コイル24v及びW相コイル24wを備える3相SRモータを用いている。
第1の補機用電力変換回路100には、車載空調装置102を構成する電動コンプレッサ駆動用の電動機(以下、コンプ用電動機104)が接続されている。また、第2の補機用電力変換回路200には、車載空調装置102を構成するブロワファン駆動用の電動機(以下、ブロワ用電動機204)が接続されている。なお、コンプ用電動機104及びブロワ用電動機204としては、モータジェネレータと同様のSRモータであってもよいし、同期電動機(例えばSPMSM)であってもよい。また、コンプ用電動機104の制御量(例えば回転速度)は、コンプ用電動機104を制御対象とする制御装置106によって、第1の補機用電力変換回路100を構成する図示しないスイッチング素子がオンオフ操作されることで制御される。さらに、ブロワ用電動機204の制御量(例えば出力トルク)は、ブロワ用電動機204を制御対象とする制御装置206によって、第2の補機用電力変換回路200を構成する図示しないスイッチング素子がオンオフ操作されることで制御される。
上記主機用電力変換回路20は、高電圧バッテリ10に並列接続された平滑コンデンサ12、U相上アームスイッチング素子Sup及びU相下アームダイオードDunの直列接続体、U相上アームダイオードDup及びU相下アームスイッチング素子Sunの直列接続体、V相上アームスイッチング素子Svp及びV相下アームダイオードDvnの直列接続体、V相上アームダイオードDvp及びV相下アームスイッチング素子Svnの直列接続体、W相上アームスイッチング素子Swp及びW相下アームダイオードDwnの直列接続体、並びにW相上アームダイオードDwp及びW相下アームスイッチング素子Swnの直列接続体を備えている。ここで、本実施形態では、U〜W相上アームスイッチング素子Sup,Svp,Swp及びU〜W相下アームスイッチング素子Sun,Svn,Swnとして、IGBTを用いている。
詳しくは、U相上アームスイッチング素子Sup及びU相下アームダイオードDunの接続点と、U相上アームダイオードDup及びU相下アームスイッチング素子Sunの接続点とは、U相コイル24uによって接続されている。U相上アームスイッチング素子Supのエミッタ及びU相下アームダイオードDunのカソード同士は接続され、U相上アームスイッチング素子Supのコレクタは、高電圧バッテリ10の正極端子に接続されている。また、U相下アームダイオードDunのアノードは、高電圧バッテリ10の負極端子に接続されている。一方、U相上アームダイオードDupのアノード及びU相下アームスイッチング素子Sunのコレクタ同士は接続され、U相上アームダイオードDupのカソードは、高電圧バッテリ10の正極端子に接続されている。また、U相下アームスイッチング素子Sunのエミッタは、高電圧バッテリ10の負極端子に接続されている。
なお、V相及びW相を構成するスイッチング素子Svp,Svn,Swp,Swn及びダイオードDvp,Dvn,Dwp,Dwnの接続態様は、U相と同様である。このため、本実施形態では、V相及びW相についての接続態様の詳細な説明を省略する。
主機用電力変換回路20は、更に、平滑コンデンサ12の端子間電圧(高電圧バッテリ10の出力電圧)を検出する電圧センサ30、U相コイル24uに流れる電流を検出するU相電流センサ32u、V相コイル24vに流れる電流を検出するV相電流センサ32v、及びW相コイル24wに流れる電流を検出するW相電流センサ32wを備えている。
これらセンサの検出値は、SRモータを制御対象とする制御装置(以下、SRM制御装置40)に入力される。SRM制御装置40には、また、SRモータのロータの回転角(機械角θm)を検出する回転角検出器34(例えばレゾルバ)の検出値や、指令トルク生成器36から出力されるSRモータの制御量(出力トルク)の指令値(以下、指令トルクTrq*)が入力される。指令トルク生成器36は、例えば、車両のユーザによって操作されるアクセルペダルの操作量等の情報から指令トルクTrq*を生成する。なお、本実施形態において、U相〜W相電流センサ32u〜32wが「電流検出手段」を構成する。
SRM制御装置40は、図示しない中央演算装置(CPU)及びメモリ40aを備え、SRモータの出力トルクを指令トルクTrq*に制御すべく、主機用電力変換回路20を構成する上アームスイッチング素子S¥p(¥=u,v,w)及び下アームスイッチング素子S¥nに対して操作信号g¥p,g¥nを出力することで、これらスイッチング素子S¥p,S¥nを操作する。ここで、本実施形態では、メモリ40aとして、不揮発性メモリを用いている。
続いて、図2〜図4を用いて、本実施形態にかかるSRモータ制御の概要について説明する。
まず、図2に、コイルに流れる電流の指令値である指令電流の設定手法について説明する。詳しくは、図2(a)は、U相指令電流iu*の推移を示し、図2(b)は、V相指令電流iv*の推移を示し、図2(c)は、W相指令電流iw*の推移を示し、図2(d)は、SRモータの電気角θeの推移を示す。
図示されるように、本実施形態では、U〜W相のそれぞれについて、規定電気角(例えば電気角120°)に渡って矩形波状の電流を指令電流として設定する。具体的には、各相への通電開始を指示するタイミングであるON位相θon、各相への通電停止を指示するタイミングであるOFF位相θoff及び指令電流の振幅が設定されることにより、各相の指令電流iu*〜iw*が設定される。そして、設定された指令電流iu*〜iw*にU〜W相電流センサ32u〜32wによって検出された電流を制御する。なお、SRモータの各相は独立しており、また、各相の電流制御は基本的には同一である。このため、本実施形態では以降、特に断らない限り、U相についてのみ図示及び説明を行うこととする。
続いて、図3に、電気角θe1周期におけるU相電流制御態様を示す。ここで、図3の縦軸は、U相電流センサ32uによって検出されたU相電流(以下、U相検出電流iur)、U相指令電流iu*及びU相コイル24uのインダクタンスLuの大きさを示し、図3の横軸は、電気角θeを示す。
図示されるように、本実施形態では、U相検出電流iurをU相指令電流iu*に制御するために、OFF制御、ON制御及び本実施形態にかかる特徴的構成であるPWM制御の3つのモードを用いる。ここで、OFF制御は、U相上アームスイッチング素子Sup及びU相下アームスイッチング素子Sunの双方をオフ操作するモードである。また、ON制御は、U相上アームスイッチング素子Sup及びU相下アームスイッチング素子Sunの双方をオン操作するモードである。さらに、PWM制御は、U相上アームスイッチング素子Sup及びU相下アームスイッチング素子Sunのうち一方の操作状態を固定しつつ他方をオンオフ操作するモードである。
これらモードについて更に説明すると、図示されるように、電気角θeがON位相θonとなる時刻t1において、OFF制御からON制御に切り替えられる。ここで、ON制御に切り替えられるのは、U相検出電流iurをU相指令電流iu*まで迅速に上昇させるためである。その後、U相指令電流iu*からU相検出電流iurを減算した値がヒステリシス幅Δαの「1/2」未満となる時刻t2において、ON制御からPWM制御に切り替えられる。ここで、本実施形態において、ヒステリシス幅Δαは、後述するキャリアの1周期に渡って、U相上アームスイッチング素子Sup及びU相下アームスイッチング素子Sunをオン操作固定した場合のU相コイル24uに流れる電流の上昇量に設定されている。
その後、電気角θeがOFF位相θoffとなる時刻t3において、PWM制御からOFF制御に切り替えられる。ここで、OFF制御に切り替えられるのは、U相検出電流iurを「0」まで迅速に低下させるためである。なお、OFF位相θoffは、U相コイル24uのインダクタンスLuが最大となるタイミング以前においてU相検出電流iurが「0」となるように設定されている。こうした設定は、インダクタンスLuの電気角θeによる微分値が負となることによってSRモータの出力トルクが制動トルクとなり、電気角θe1周期における平均トルクが低下することを回避するためになされる。
なお、図4に、先の図3で説明した3つのモードを含むSRモータ制御の状態遷移図を示した。ここで、図4に示すPWMOFF制御とは、U相上アームスイッチング素子Sup及びU相下アームスイッチング素子Sunの双方をオフ操作するスイッチングモードであり、PWM制御中に何らかの理由によってU相検出電流iurが過度に上昇した場合のフェールセーフとして設けられる。詳しくは、U相検出電流iurからU相指令電流iu*を減算した値がヒステリシス幅Δαを超えた場合にPWM制御からPWMOFF制御に切り替えられる。一方、U相検出電流iurからU相指令電流iu*を減算した値がヒステリシス幅Δαの「1/2」未満となった場合にPWMOFF制御からPWM制御に切り替えられる。
また、図4には、U相指令電流iu*からU相検出電流iurを減算した値がヒステリシス幅Δαを超えた場合にPWM制御からON制御に切り替えられることも示した。これは、PWM制御中に何らかの理由によってU相検出電流iurが過度に低下した場合のフェールセーフとして設けられる。
次に、図5〜図9を用いて、上記PWM制御について更に説明する。
まず、図5を用いて、PWM制御における基本的なスイッチングモードについて説明する。詳しくは、図5(a)は、U相上アームスイッチング素子Sup及びU相下アームスイッチング素子Sunの双方がオン操作されるスイッチングモードを示し、図5(b)は、U相上アームスイッチング素子Supがオフ操作されてかつU相下アームスイッチング素子Sunがオン操作されるスイッチングモードを示す。また、図5(c)は、U相上アームスイッチング素子Sup及びU相下アームスイッチング素子Sunの双方がオフ操作されるスイッチングモードを示す。
図5(a)に示すように、U相上アームスイッチング素子Sup及びU相下アームスイッチング素子Sunの双方がオン操作されると、高電圧バッテリ10、U相上アームスイッチング素子Sup、U相コイル24u、U相下アームスイッチング素子Sunを含む閉回路に電流が流れる。本実施形態において、図5(a)に示すスイッチングモードにおいてU相コイル24uに印加される電圧を「正電圧」と称すこととする。
一方、図5(b)に示すように、U相上アームスイッチング素子Supがオフ操作されてかつU相下アームスイッチング素子Sunがオン操作されると、U相コイル24u、U相下アームスイッチング素子Sun及びU相下アームダイオードDunを含む閉回路に電流が流れる。本実施形態において、図5(b)に示すスイッチングモードにおいてU相コイル24uに印加される電圧を「ゼロ電圧」と称すこととする。
他方、図5(c)に示すように、U相上アームスイッチング素子Sup及びU相下アームスイッチング素子Sunの双方がオフ操作されると、高電圧バッテリ10、U相下アームダイオードDun、U相コイル24u、U相上アームダイオードDupを含む閉回路に電流が流れる。本実施形態において、図5(c)に示すスイッチングモードにおいてU相コイル24uに印加される電圧を「負電圧」と称すこととする。
続いて、図6に、SRM制御装置40によって実行される上記PWM制御のブロック図を示す。
電気角検出部50は、回転角検出器34によって検出されたロータの回転角θmにSRモータの極数を乗算することで、電気角θeを算出する。また、電気角速度算出部52は、電気角θeの時間微分値として電気角速度ωを算出する。なお、本実施形態において、電気角検出部50が「電気角検出手段」を構成する。
指令電流設定部54は、指令トルク生成器36によって生成された指令トルクTrq*、及び電気角速度算出部52において算出された電気角速度ωを入力として、U相指令電流iu*を算出する。本実施形態では、指令トルクTrq*及び電気角速度ωと関係付けられてU相指令電流iu*が記憶された2次元マップ(指令電流マップ)を用いてU相指令電流iu*を設定する。具体的には、指令トルクTrq*及び電気角速度ωを入力として、入力された指令トルクTrq*及び電気角速度ωに対応したU相指令電流iu*を、指令電流マップに記憶されている複数のU相指令電流iu*から補間(例えば線形補間)して設定する。なお、本実施形態において、上記指令電流マップは、SRM制御装置40の備えるメモリ40aに記憶されている。また、本実施形態において、指令電流設定部54が「指令電流設定手段」を構成し、指令電流設定部54における処理が「指令電流設定ステップ」を構成する。
ON−OFF位相設定部56は、指令トルク生成器36によって生成された指令トルクTrq*、及び電気角速度算出部52において算出された電気角速度ωを入力として、ON位相θon及びOFF位相θoffを設定する。本実施形態では、指令トルクTrq*及び電気角速度ωと関係付けられてON位相θon及びOFF位相θoffが記憶された2次元マップ(位相マップ)を用いてON位相θon及びOFF位相θoffを設定する。具体的には、指令トルクTrq*及び電気角速度ωを入力として、入力された指令トルクTrq*及び電気角速度ωに対応したON位相θon及びOFF位相θoffを、位相マップに記憶されている複数のON位相θon及びOFF位相θoffから補間して設定する。なお、本実施形態において、上記位相マップは、メモリ40aに記憶されている。
DUTY算出部58は、電圧センサ30によって検出された直流電圧Vdc、U相検出電流iur、U相指令電流iu*、電気角θe及び電気角速度ωを入力として、指令時比率DUTYを算出する。なお、本実施形態において、DUTY算出部58が「指令時比率算出手段」を構成し、DUTY算出部58による処理が「指令時比率算出ステップ」を構成する。また、DUTY算出部58については、後に詳述する。
上アーム操作部60は、ON位相θon、OFF位相θoff、電気角θe、指令時比率DUTY及びキャリア生成部62から出力されるキャリア信号Sigを入力として、U相上アームスイッチング素子Supに対する操作信号gupを生成する。本実施形態において、キャリア生成部62は、キャリア信号Sigとしてキャリア周波数Fcを有する三角波信号を出力する。そして、キャリア信号Sigの最小値は、指令時比率DUTYの絶対値が取り得る値の最小値Cmin(「0」)に設定され、キャリア信号Sigの最大値は、指令時比率DUTYの絶対値が取り得る値の最大値Cmax(「1」)に設定されている。
下アーム操作部64は、ON位相θon、OFF位相θoff、電気角θe、指令時比率DUTY及びキャリア信号Sigを入力として、U相下アームスイッチング素子Sunに対する操作信号gunを生成する。
なお、本実施形態において、上アーム操作部60及び下アーム操作部64が「制御手段」を構成し、上アーム操作部60及び下アーム操作部64による処理が「制御ステップ」を構成する。
続いて、DUTY算出部58における指令時比率DUTYの算出処理について詳述する。ここで、指令時比率DUTYの算出処理の説明に先立ち、DUTY算出部58におけるフィードバック制御系の設計手法について説明する。
U相コイル24uに正電圧が印加される場合においては、先の図5(a)に示した電流流通経路が形成される。この電流流通経路についてキルヒホッフの第2法則を適用すると、下式(eq1)が導かれる。
上式(eq1)において、「Vdc」は高電圧バッテリ10の出力電圧を示し、「Ra」はU相コイル24uの抵抗を示し、「I」はU相コイル24uに流れる電流を示し、「Lu」はU相コイル24uのインダクタンスを示し、「Vsw」はU相上アームスイッチング素子Sup,U相下アームスイッチング素子Sunにおける電圧降下量を示す。
上式(eq1)を「dI/dt」について解くと、下式(eq2)が導かれる。
一方、U相コイル24uにゼロ電圧が印加される場合においては、先の図5(b)に示した電流流通経路が形成される。この電流流通経路についてキルヒホッフの第2法則を適用すると、下式(eq3)が導かれる。
上式(eq3)において、「VD」はU相下アームダイオードDunにおける電圧降下量を示す。なお、本実施形態において、U相下アームダイオードDun及びU相上アームダイオードDupのそれぞれにおける電圧降下量は同一であるとする。
上式(eq3)を「dI/dt」について解くと、下式(eq4)が導かれる。
他方、U相コイル24uに負電圧が印加される場合においては、先の図5(c)に示した電流流通経路が形成される。この電流流通経路についてキルヒホッフの第2法則を適用すると、下式(eq5)が導かれる。
上式(eq5)を「dI/dt」について解くと、下式(eq6)が導かれる。
続いて、キャリア信号Sigの1周期Tc(=1/Fc)において、正電圧が印加される期間におけるU相コイル24uに流れる電流Iの増加量、及びゼロ電圧が印加される期間におけるU相コイル24uに流れる電流Iの減少量が等しくなる指令時比率を「Don」とすると、下式(eq7)が導かれる。
上式(eq1),(eq2)を上式(eq7)に代入し、「Don」について解くと、下式(eq8)が導かれる。
上式(eq8)において、本実施形態では、右辺第1項を「電流比例項」を称し、右辺第2項を「電圧降下項」と称すこととする。電流比例項及び電圧降下項は、U相検出電流iurをU相指令電流iu*にフィードフォワード制御するための操作量となる。
一方、U相コイル24uに流れる電流が平衡する上式(eq7)において、指令時比率Donが「ΔDon(>0)」増大する場合におけるU相コイル24uに流れる電流の変化量ΔI(>0)は、下式(eq9)で表される。
上式(eq9)に、上式(eq1),(eq2),(eq8)を代入して「ΔDon」について解くと、下式(eq10)が導かれる。
一方、キャリア信号Sigの1周期Tcにおいて、U相コイル24uに負電圧が印加される期間におけるU相コイル24uに流れる電流Iの増加量、及びゼロ電圧が印加される期間におけるU相コイル24uに流れる電流Iの減少量が等しくなる指令時比率を「Doff」とすると、下式(eq11)が導かれる。
上式(eq1),(eq2)を上式(eq11)に代入し、「Doff」について解くと、下式(eq12)が導かれる。
一方、U相コイル24uに流れる電流が平衡する上式(eq11)において、指令時比率Doffが「ΔDoff(>0)」増大する場合におけるU相コイル24uに流れる電流の変化量「−ΔI」は、下式(eq13)で表される。
上式(eq13)に、上式(eq1),(eq2),(eq12)を代入して「ΔDoff」について解くと、下式(eq14)が導かれる。
したがって、上式(eq8),(eq10)から、U相コイル24uに正電圧及びゼロ電圧を交互に印加する場合における指令時比率DUTYは下式(eq15)によって算出することができる。
一方、上式(eq12),(eq14)から、U相コイル24uに負電圧及びゼロ電圧を交互に印加する場合における指令時比率DUTYは下式(eq16)によって算出することができる。
つまり、指令時比率DUTYとして「Don+ΔDon」を都度算出し、算出された指令時比率「Don+ΔDon」が「0」以上である場合、U相コイル24uに正電圧及びゼロ電圧を交互に印加すべく、指令時比率DUTY及びキャリア信号Sigの大小比較に基づくパルス幅変調によりU相上アームスイッチング素子Supをオンオフ操作してかつ、U相下アームスイッチング素子Sunをオン操作固定する。一方、算出された指令時比率DUTYが「0」未満である場合、U相コイル24uに負電圧及びゼロ電圧を交互に印加すべく、指令時比率DUTYの符号反転値及びキャリア信号Sigの大小比較に基づくパルス幅変調によりU相下アームスイッチング素子Sunをオンオフ操作してかつ、U相上アームスイッチング素子Supをオフ操作固定する。これにより、U相検出電流iurをU相指令電流iu*に制御することが可能となる。
続いて、図7に示すブロック図を用いて、指令時比率DUTYの算出手法について説明する。
偏差算出部58aは、U相指令電流iu*からU相検出電流iurを減算した値として電流偏差Δiuを算出する。
フィードバック操作量算出部58bは、電流偏差Δiu及び比例ゲインKuの乗算値としてフィードバック操作量FBを算出する。ここで、比例ゲインKuは、上式(eq10)に示したように、U相コイル24uのインダクタンスLu、直流電圧Vdc、ダイオードDup,Dunにおける電圧降下量VD及びスイッチング素子Sup,Sunにおける電圧降下量Vswの関数である。これらパラメータは、電気角θeやU相コイル24uに流れる電流に応じて変化する。このため、本実施形態では、インダクタンス設定部58c、第1の電圧降下量設定部58d及び第2の電圧降下量設定部eにおいて比例ゲインKuの算出に用いるこれらパラメータの値を可変設定する。
詳しくは、インダクタンス設定部58cは、電気角θe及びU相検出電流iurを入力として、U相コイル24uのインダクタンスLuを可変設定する。本実施形態では、電気角θe及びU相検出電流iurと関係付けられてインダクタンスLuが記憶された2次元マップ(インダクタンスマップ)を用いてインダクタンスLuを可変設定する。具体的には、電気角θe及びU相検出電流iurを入力として、入力された電気角θe及びU相検出電流iurに対応したインダクタンスLuを、インダクタンスマップに記憶されている複数のインダクタンスLuから補間して設定する。なお、上記インダクタンスマップは、SRM制御装置40の備えるメモリ40aに記憶されている。また、本実施形態において、インダクタンス設定部58cが「インダクタンス設定手段」を構成し、インダクタンス設定部58cによる処理が「インダクタンス設定ステップ」を構成する。また、インダクタンスマップが記憶された上記メモリ40aが「インダクタンス記憶手段」を構成する。
一方、第1の電圧降下量設定部58dは、U相検出電流iurを入力として、スイッチング素子Sup,Sunにおける電圧降下量Vswを設定する。本実施形態では、U相検出電流iurと関係付けられて上記電圧降下量Vswが記憶された2次元マップ(第1の電圧降下量設定マップ)を用いて電圧降下量Vswを設定する。具体的には、U相検出電流iurを入力として、入力されたU相検出電流iurに対応したスイッチング素子Sup,Sunの電圧降下量Vswを、第1の電圧降下量設定マップに記憶されている複数の電圧降下量Vswから補間して設定する。
他方、第2の電圧降下量設定部58eは、U相検出電流iurを入力として、ダイオードDup,Dunにおける電圧降下量VDを設定する。本実施形態では、U相検出電流iurと関係付けられて上記電圧降下量VDが記憶された2次元マップ(第2の電圧降下量設定マップ)を用いて電圧降下量VDを設定する。具体的には、U相検出電流iurを入力として、入力されたU相検出電流iurに対応したダイオードDup,Dunの電圧降下量VDを、第2の電圧降下量設定マップに記憶されている複数の電圧降下量VDから補間して設定する。なお、上記第1,第2の電圧降下量設定マップは、SRM制御装置40の備えるメモリ40aに記憶されている。また、本実施形態において、第1,第2の電圧降下量設定部58d,58eが「電圧降下量設定手段」を構成し、第1,第2の電圧降下量設定部58d,58eによる処理が「電圧降下量設定ステップ」を構成する。また、第1,第2の電圧降下量設定マップが記憶された上記メモリ40aが「電圧降下量記憶手段」を構成する。
ちなみに、本実施形態において、フィードバック操作量算出部58bが「比例ゲイン算出手段」を構成し、フィードバック操作量算出部58bによる比例ゲインKuの算出処理が「比例ゲイン算出ステップ」を構成する。
第1のフィードフォワード操作量算出部58fは、上式(eq8)で示した電流比例項を第1のフィードフォワード操作量FF1として算出する。ここで、第1のフィードフォワード操作量FF1は、直流電圧Vdc、電気角速度ω、ダイオードDup,Dunにおける電圧降下量VD、スイッチング素子Sup,Sunにおける電圧降下量Vswに加えて、U相コイル24uのインダクタンスLuの電気角θeによる微分値(以下、インダクタンス微分値「dLu/dθe」)の関数である。インダクタンス微分値「dLu/dθe」は、電気角θe及びU相コイル24uに流れる電流に応じて変化する。このため、本実施形態では、インダクタンス微分値「dLu/dθe」を微分値設定部58gにおいて可変設定する。
詳しくは、微分値設定部58gは、電気角θe及びU相検出電流iurを入力として、U相コイル24uのインダクタンス微分値「dLu/dθe」を可変設定する。本実施形態では、電気角θe及びU相検出電流iurと関係付けられてインダクタンス微分値「dLu/dθe」が記憶された2次元マップ(微分値マップ)を用いてインダクタンス微分値「dLu/dθe」を可変設定する。具体的には、電気角θe及びU相検出電流iurを入力として、入力された電気角θe及びU相検出電流iurに対応したインダクタンス微分値「dLu/dθe」を、微分値マップに記憶されている複数のインダクタンス微分値「dLu/dθe」から補間して設定する。なお、上記微分値マップは、SRM制御装置40の備えるメモリ40aに記憶されている。また、本実施形態において、微分値設定部58gが「微分値設定手段」を構成し、微分値設定部58gによる処理が「微分値設定ステップ」を構成する。また、微分値マップが記憶された上記メモリ40aが「微分値記憶手段」を構成する。
第2のフィードフォワード操作量算出部58hは、上式(eq8)で示した電圧降下項を第2のフィードフォワード操作量FF2として算出する。ここで、第2のフィードフォワード操作量FF2は、直流電圧Vdc、ダイオードDup,Dunにおける電圧降下量VD、及びスイッチング素子Sup,Sunにおける電圧降下量Vswの関数である。なお、本実施形態において、第1のフィードフォワード操作量算出部58f及び第2のフィードフォワード操作量算出部58hが「フィードフォワード操作量算出手段」を構成する。また、これらフィードフォワード操作量算出部58f,58hによる処理が「フィードフォワード操作量算出ステップ」を構成する。
第1の加算部58iは、フィードバック操作量FB及び第1のフィードフォワード操作量FF1の加算値を第2の加算部58jに対して出力する。第2の加算部58jは、第1の加算部58iの出力値と、第2のフィードフォワード操作量FF2との加算値として指令時比率DUTYを算出する。
図8に、本実施形態にかかるU相上アームスイッチング素子Supの操作処理の手順を示す。この処理は、SRM制御装置40の備える上アーム操作部60によって例えば所定周期で繰り返し実行される。
この一連の処理では、まずステップS10において、現在の電気角θe(0°≦θe<360°)がON位相θon未満であるとの条件、及び現在の電気角θeがOFF位相θoff以上であるとの条件の論理和が真であるか否かを判断する。この処理は、U相コイル24uへの通電指示がなされているか否かを判断するための処理である。
ステップS10において否定判断された場合には、ステップS12に進み、DUTY算出部58から出力された指令時比率DUTYが「0」未満であるか否かを判断する。
ステップS12において指令時比率DUTYが「0」未満であると判断された場合には、U相上アームスイッチング素子Supをオフ操作固定すべく、ステップS14においてU相上アームスイッチング素子Supをオフ操作する操作信号gupを生成して出力する。
一方、上記ステップS12において指令時比率DUTYが「0」以上であると判断された場合には、ステップS14、S16、S18において、指令時比率DUTY及びキャリア信号Sigの大小比較に基づくパルス幅変調によってU相上アームスイッチング素子Supをオンオフ操作する操作信号gupを生成して出力する。
なお、ステップS14、S18の処理が完了した場合には、この一連の処理を一旦終了する。
続いて、図9に、本実施形態にかかるU相下アームスイッチング素子Sunの操作処理の手順を示す。この処理は、SRM制御装置40の備える下アーム操作部64によって例えば所定周期で繰り返し実行される。なお、図9において、先の図8に示した処理と同一の処理については、便宜上、同一のステップ番号を付している。
この一連の処理では、ステップS10において否定判断された場合、ステップS20に進み、DUTY算出部58から出力された指令時比率DUTYが「0」以上であるか否かを判断する。
ステップS20において指令時比率DUTYが「0」以上であると判断された場合には、U相下アームスイッチング素子Sunをオン操作固定すべく、ステップS22においてU相下アームスイッチング素子Sunをオン操作する操作信号gunを生成して出力する。
一方、上記ステップS20において指令時比率DUTYが「0」未満であると判断された場合には、ステップS22、S24、S26において、指令時比率DUTYの符号反転値及びキャリア信号Sigの大小比較に基づくパルス幅変調によってU相下アームスイッチング素子Sunをオンオフ操作する操作信号gunを生成して出力する。
なお、ステップS22、S26の処理が完了した場合には、この一連の処理を一旦終了する。
上述したPWM制御の効果を調べるべく、本発明者はシミュレーションを実施した。図10に、シミュレーションに用いた制御モデル及びプラントモデルを示す。
本実施形態では、状態平均化モデルによってプラントモデルを構築した。詳しくは、U相コイル24uに正電圧及びゼロ電圧が印加される場合の状態平均化モデルを考えると、下式(eq17),(eq18)が導かれる。
上式(eq17),(eq18)の両辺を加算すると、下式(eq19)が導かれる。
上式(eq19)の両辺をラプラス変換して「I」について解くと、下式(eq20)が導かれる。
なお、上式(eq20)において、「s」はラプラス演算子を示す。
一方、U相コイル24uに負電圧及びゼロ電圧が印加される場合の状態平均化モデルを考えると、下式(eq21),(eq22)が導かれる。
上式(eq21),(eq22)の両辺を加算すると、下式(eq23)が導かれる。
上式(eq23)の両辺をラプラス変換して「I」について解くと、下式(eq24)が導かれる。
「Doff=−Don」なる関係を用いると、上式(eq24)は上式(eq20)と一致する。すなわち、指令時比率DUTYが0以上である場合と0未満である場合とでプラントモデルを共用可能である。このため、上式(eq20)に基づき、プラントモデルを構築した。
図11に、本実施形態にかかるPWM制御を用いた場合のU相検出電流iurの推移を示す。また、図12に、上記特許文献1に記載された技術(以下、従来技術)を用いた場合のU相検出電流の推移を示す。
本実施形態にかかるPWM制御によれば、U相検出電流iurとU相指令電流iu*の大小関係に応じて、U相コイル24uの印加電圧として、正電圧及びゼロ電圧の組、又は負電圧及びゼロ電圧の組を使い分けることができる。このため、図示されるように、従来技術と比較して、U相検出電流iurのU相指令電流iu*への追従性を向上させることができ、ひいてはU相検出電流iurのリップルを低減させることができる。したがって、SRモータのトルクリップルを低減させることができる。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の効果が得られるようになる。
(1)指令時比率DUTYが「0」以上の場合、指令時比率DUTY及びキャリア信号Sigの大小比較に基づくパルス幅変調によって上アームスイッチング素子S¥p(¥=u,v,w)をオンオフ操作してかつ下アームスイッチング素子S¥nをオン操作固定した。一方、指令時比率DUTYが「0」未満の場合、指令時比率DUTY及びキャリア信号Sigの大小比較に基づくパルス幅変調によって下アームスイッチング素子S¥nをオンオフ操作してかつ上アームスイッチング素子S¥pをオフ操作固定した。このため、検出電流i¥r及び指令電流i¥*の大小関係に応じて、正電圧及びゼロ電圧の組、又は負電圧及びゼロ電圧の組を使い分けることができ、検出電流i¥rの指令電流i¥*への追従性を向上させることができる。
さらに、本実施形態では、キャリア信号Sig及び指令時比率DUTYの大小比較に基づくパルス幅変調によって上アームスイッチング素子S¥p又は下アームスイッチング素子S¥nをオンオフ操作したため、スイッチング周波数を一定とすることもできる。こうした構成によれば、主機用電力変換回路20に第1の補機用電力変換回路100及び第2の補機用電力変換回路200が電気的に接続される場合であっても、主機用電力変換回路20におけるスイッチング周波数と第1の補機用電力変換回路100や第2の補機用電力変換回路200の共振周波数(例えば、補機用電力変換回路の入力側に設けられるLCフィルタの共振周波数)とが一致又は接近することを回避できる。これにより、主機用電力変換回路20の動作に起因した第1の補機用電力変換回路100や第2の補機用電力変換回路200の誤作動を回避することができる。
(2)電気角θe及び検出電流i¥rに基づき、比例ゲインK¥の算出に用いるインダクタンスL¥を可変設定した。コイル24¥のインダクタンスL¥は、SRモータの電気角θe及びコイル24¥に流れる電流に依存する。このため、インダクタンスL¥を可変設定する構成によれば、フィードバック操作量FBの算出精度を向上させることができる。これにより、検出電流i¥rの指令電流i¥*への追従性をより向上させることができ、ひいてはトルクリップルをより低減させることができる。
特に、本実施形態では、2次元マップの補間処理によってインダクタンスL¥を可変設定したため、インダクタンスL¥を設定する処理を簡略化することができる。
(3)検出電流i¥rに基づき、比例ゲインK¥の算出に用いるダイオードD¥p,D¥nにおける電圧降下量VD、及びスイッチング素子S¥p,S¥nにおける電圧降下量Vswを可変設定した。これにより、フィードバック操作量FBの算出精度を向上させることができ、ひいては検出電流i¥rの指令電流i¥*への追従性をより向上させることができる。したがって、トルクリップルをより低減させることができる。
(4)直流電圧Vdc、電気角速度ω、インダクタンス微分値「dL¥/dθe」、イオードD¥p,D¥nにおける電圧降下量VD、及びスイッチング素子S¥p,S¥nにおける電圧降下量Vswに基づき、電流比例項としての第1のフィードフォワード操作量FF1を算出した。これにより、検出電流i¥rの指令電流i¥*への応答性を向上させることができる。
特に、本実施形態では、インダクタンス微分値「dL¥/dθe」を電気角θe及び検出電流i¥rに基づき可変設定した。SRモータの実際のインダクタンス微分値は、磁気飽和のために一定値とはならない。このため、本実施形態によれば、インダクタンス微分値「dL¥/dθe」を精度よく設定でき、第1のフィードフォワード操作量FF1の算出精度を更に向上させることができる。
(5)ダイオードD¥p,D¥nにおける電圧降下量VD、及びスイッチング素子S¥p,S¥nにおける電圧降下量Vswに基づき、電圧降下項としての第2のフィードフォワード操作量FF2を算出した。これにより、検出電流i¥rの指令電流i¥*への応答性を向上させることができる。
(第2の実施形態)
以下、第2の実施形態について、先の第1の実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。
本実施形態では、図13に示すような指令電流を設定する。詳しくは、U,V,W相のそれぞれについて、規定電気角(例えば電気角180°)に渡る矩形波状の指令電流であって、指令電流が0よりも大きくなる期間が異なる2相で重なるような指令電流を設定する。ここで、こうした指令電流は、例えば、SRモータの高速回転域においてSRモータのトルクを増大させるために設定される。なお、図13は、先の図2に対応している。
こうした構成を前提として、本実施形態では、図14に示すように、キャリア信号として、その形状が同じであってかつ、U,V,W相のそれぞれで位相が互いに120°ずれた信号SigU,SigV,SigWを用いることとする。特に本実施形態では、キャリア信号として、その形状がのこぎり波となるものを用いている。ここで、キャリア信号の位相を表すに際し、キャリア信号の1周期Tcを360°としている。また、キャリア信号の1周期Tcは、指令電流の1周期と比較して十分に短いものである。
続いて、こうしたキャリア信号SigU,SigV,SigWを用いる理由について説明する。なお、以降の説明において、上,下アームスイッチング素子S¥p,S¥nのうち、指令時比率DUTYの符号に応じて選択されるスイッチング素子であって、パルス幅変調によってオンオフ操作されるスイッチング素子を対象スイッチング素子と称すこととする。
SRモータの各相は独立している。このため、電気角θeがON位相θonとなってからOFF位相θoffとなるまでの期間(定電流制御期間)における指令時比率DUTYは、各相で略等しくなる。このため、各相で共通のキャリア信号を用いると、定電流制御期間が異なる2相で重なる期間において、対象スイッチング素子のオフ操作からオン操作への切り替えタイミングと、このタイミングに続くオン操作からオフ操作への切り替えタイミングとが異なる2相のそれぞれで互いに重なる。これにより、異なる2相のそれぞれのコイルへと平滑コンデンサ12から電流が供給される。したがって、平滑コンデンサ12に流れる電流(以下、コンデンサ電流)のリップルが増大する懸念がある。また、対象スイッチング素子のオン操作からオフ操作への切り替えタイミングが異なる2相のそれぞれで互いに重なることで、対象スイッチング素子のオフ状態への切り替えに伴い生じるサージ電圧が増大する懸念がある。これらの場合、上,下アームスイッチング素子S¥p,S¥n及び平滑コンデンサ12の定格電圧を高くすることが要求され、上,下アームスイッチング素子S¥p,S¥n及び平滑コンデンサ12のコストが増大することとなる。
こうした問題を解決すべく、本実施形態では、U,V,W相のそれぞれについて、位相が互いに120°ずれたキャリア信号SigU,SigV,SigWを用いる。
図15に、U,V相の定電流制御期間が重なってかつ、指令時比率DUTYが0以上の場合において、(a)U,V相のキャリア信号SigU,SigVの推移と、(b)U相の上アームスイッチング素子Supに対する操作信号gupの推移と、(c)V相の上アームスイッチング素子Svpに対する操作信号gvpの推移とを示す。なお、図15(a)において2点鎖線にて示す指令時比率DUTYは、U,V相のそれぞれで同じ値である。
図示されるように、位相が互いに120°ずれたキャリア信号SigU,SigVを用いることで、U相上アームスイッチング素子Sup及びV相上アームスイッチング素子Svpのそれぞれについて、オフ操作からオン操作への切り替えタイミングをずらすことができ、また、オン操作からオフ操作への切り替えタイミングをずらすことができる。なお、指令時比率DUTYが0未満となる場合、対象スイッチング素子がU,V相下アームスイッチング素子Sun,Svnとなる。この場合であっても、同様に、U相下アームスイッチング素子Sun及びV相下アームスイッチング素子Svnのそれぞれについて、オフ操作からオン操作への切り替えタイミングと、オン操作からオフ操作への切り替えタイミングとをずらすことができる。
続いて、図16及び図17を用いて、本実施形態にかかる効果について説明する。ここで、図16には、本実施形態にかかるU,V相検出電流iur,ivr及びコンデンサ電流Icの推移を示し、図17には、3相でキャリア信号を共通化した比較技術にかかるコンデンサ電流Ic等の推移を示す。なお、図16(b)及び図17(b)では、平滑コンデンサ12から電荷が持ち出される場合のコンデンサ電流Icを正としている。
図示されるように、3相それぞれのキャリア信号の位相を互いに120°ずらすことで、定電流制御期間が重なる期間におけるコンデンサ電流Icのリップルのピークを、比較技術よりも大きく低減させることができる。
ちなみに、キャリア信号の位相をずらす制御は、SRモータの運転状態にかかわらず常時採用してもよいし、異なる相で定電流制御期間が重なる特定の運転状態のみで採用してもよい。
以上説明した本実施形態によれば、上記第1の実施形態で得られる効果に加えて、以下の効果が得られるようになる。
(6)3相それぞれのキャリア信号SigU,SigV,SigWの位相を互いに120ずらした。このため、コンデンサ電流のリップルを低減させ、また、サージ電圧を低減させることができる。
(その他の実施形態)
なお、上記各実施形態は、以下のように変更して実施してもよい。
・「インダクタンス設定手段」としては、マップ補間によってインダクタンスを可変設定するものに限らない。例えば、電気角θe及び検出電流i¥rと関係付けられてインダクタンスL¥が規定された数式をメモリ40aに記憶し、電気角θe及び検出電流i¥rを入力として数式からインダクタンスL¥を可変設定してもよい。なお、インダクタンス微分値「dL¥/dθe」や、スイッチング素子の電圧降下量Vsw、ダイオードの電圧降下量VDについても同様である。
・「ゼロ電圧」の印加手法としては、上アームスイッチング素子S¥pをオフ操作してかつ下アームスイッチング素子S¥nをオン操作する手法に限らず、下アームスイッチング素子S¥nをオフ操作してかつ上アームスイッチング素子S¥pをオン操作する手法であってもよい。この場合、指令時比率DUTYが「0」以上の場合、上アームスイッチング素子S¥pをオン操作固定してかつ下アームスイッチング素子S¥nを指令時比率DUTY及びキャリア信号Sigの大小比較に基づくパルス幅変調によってオンオフ操作することとなる。一方、指令時比率DUTYが「0」未満の場合、下アームスイッチング素子S¥nをオフ操作固定してかつ上アームスイッチング素子S¥pをパルス幅変調によってオンオフ操作することとなる。
・上記第1の実施形態において、ダイオードD¥p,D¥nにおける電圧降下量VDを、ダイオードD¥p,D¥nに流れる電流値及びダイオードD¥p,D¥nの温度と関係付けられて上記電圧降下量VDが記憶された2次元マップを用いた補間処理によって設定してもよい。また、スイッチング素子S¥p,S¥nにおける電圧降下量Vswも、スイッチング素子S¥p,S¥nに流れる電流値及びスイッチング素子S¥p,S¥nの温度と関係付けられて上記電圧降下量Vswが記憶された2次元マップを用いた補間処理によって設定してもよい。この場合、主機用電力変換回路20の通電状態によりこれら素子D¥p,D¥n,S¥p,S¥nの温度が変化するときであっても、上記電圧降下量VD,Vswを正確に求めることができる。なお、これら素子D¥p,D¥n,S¥p,S¥nの温度は、例えば、これら素子D¥p,D¥n,S¥p,S¥nのそれぞれの近傍に取り付けられた温度センサの信号をSRM制御装置40に入力することで把握すればよい。
・上記第1の実施形態において、ダイオードD¥p,D¥nにおける電圧降下量VD、及びスイッチング素子S¥p,S¥nにおける電圧降下量Vswを固定値に設定してもよい。この場合であっても、フィードバック操作量FBやフィードフォワード操作量FF1,FF2を算出することはできる。
・上記第1の実施形態では、コイルに流れる電流及び指令電流の偏差に基づく比例制御によってフィードバック操作量を算出したがこれに限らない。例えば、上記偏差に基づく比例積分制御によってフィードバック操作量を算出してもよい。
・上記第1の実施形態では、フィードバック操作量及びフィードフォワード操作量の加算値として指令時比率DUTYを算出したがこれに限らない。例えば、フィードフォワード操作量を算出することなく、フィードバック操作量を指令時比率DUTYとして算出してもよい。この場合であっても、スイッチング周波数を一定としつつ、コイルに流れる電流を指令電流に制御することはできる。
・上記第1の実施形態において、「キャリア信号」としては、三角波信号に限らず、例えばのこぎり波信号であってもよい。
・上記第2の実施形態では、キャリア信号の1周期を360°とする場合に、3相それぞれのキャリア信号の位相を互いに120°ずらしたがこれに限らず、0°及び360°を除く任意の値で位相をずらしてもよい。この場合であっても、コンデンサ電流Icのリップルを低減させることはできる。
・上記第2の実施形態において、「キャリア信号」としては、のこぎり波信号に限らず、例えば三角波信号であってもよい。この場合、上記第2の実施形態と同様に、3相それぞれのキャリア信号の位相を、120°ずらしたり、0°及び360°を除く任意の値でずらしたりしてもよい。
・上記第2の実施形態において、4相以上のSRモータを用いてもよい。ここで、4相のSRモータを用いる場合、異なる相のそれぞれのキャリア信号の位相をずらす量を、電力変換回路20の相数4で360°を除算した値である90°としてもよい。なお、この場合、定電流制御期間が異なる2相以上で重なり得る。
・「上アーム整流素子」としては、ダイオードに限らない。要は、一対の端子のうち一方から他方への電流の流通を許容してかつ逆方向の電流の流通を規制(より具体的には遮断)する機能を有する素子であれば、他の素子であってもよい。なお、「下アーム整流素子」についても同様である。
・「上アームスイッチング素子」及び「下アームスイッチング素子」としては、IGBTに限らない。例えば、MOSFETやバイポーラトランジスタであってもよい。
・高電圧バッテリ10を共通の直流電源とする「電子機器」としては、コンプ用電動機104やブロワ用電動機204を駆動する電力変換回路に限らず、例えば、電動パワステアリング装置(EPS)を構成する電動機を駆動する電力変換回路であってもよい。
10…高電圧バッテリ、20…主機用電力変換回路、24u〜24w…U相〜W相コイル、54…指令電流設定部、58…DUTY算出部、60…上アーム操作部、64…下アーム操作部、Sup〜Swp…U相〜W相上アームスイッチング素子、Sun〜Swn…U相〜W相下アームスイッチング素子、Dup〜Dwp…U相〜W相上アームダイオード、Dun〜Dwn…U相〜W相下アームダイオード。

Claims (20)

  1. 電力変換回路(20)を用いてスイッチトリラクタンスモータを制御するスイッチトリラクタンスモータの制御装置において、
    前記電力変換回路は、
    前記モータの有するコイル(24u,24v,24w)の一端及び直流電源(10)の正極端子の間に接続された上アームスイッチング素子(Sup,Svp,Swp)と、
    前記コイルの他端及び前記直流電源の負極端子の間に接続された下アームスイッチング素子(Sun,Svn,Swn)と、
    前記コイル及び前記下アームスイッチング素子の接続点、並びに前記上アームスイッチング素子の両端のうち前記コイルとの接続点とは反対側を接続するとともに、前記下アームスイッチング素子側から前記上アームスイッチング素子側へと向かう方向の電流の流通を許容し、逆方向の電流の流通を規制する上アーム整流素子(Dup,Dvp,Dwp)と、
    前記コイル及び前記上アームスイッチング素子の接続点、並びに前記下アームスイッチング素子の両端のうち前記コイルとの接続点とは反対側を接続するとともに、前記下アームスイッチング素子側から前記上アームスイッチング素子側へと向かう方向の電流の流通を許容し、逆方向の電流の流通を規制する下アーム整流素子(Dun,Dvn,Dwn)と、
    を備え、
    前記コイルに流れる電流の指令値である指令電流を設定する指令電流設定手段(54)と、
    前記コイルに流れる電流及び前記指令電流の偏差に基づき、前記コイルに流れる電流を前記指令電流にフィードバック制御するためのフィードバック操作量を指令時比率として算出する指令時比率算出手段(58)と、
    前記指令時比率が0以上の場合、前記上アームスイッチング素子及び前記下アームスイッチング素子のうち一方を前記指令時比率及びキャリア信号の大小比較に基づくパルス幅変調によってオンオフ操作してかつ他方をオン操作固定し、前記指令時比率が0未満の場合、前記上アームスイッチング素子及び前記下アームスイッチング素子のうち一方を前記指令時比率の符号反転値及び前記キャリア信号の大小比較に基づくパルス幅変調によってオンオフ操作してかつ他方をオフ操作固定することにより、前記コイルに流れる電流を前記指令電流に制御する制御手段(60,64)と、
    を備えることを特徴とするスイッチトリラクタンスモータの制御装置。
  2. 前記コイルのインダクタンス及び前記直流電源の出力電圧に基づき、前記フィードバック制御に用いる比例ゲインを算出する比例ゲイン算出手段(58b)を更に備え、
    前記指令時比率算出手段は、前記コイルに流れる電流及び前記指令電流の偏差と前記比例ゲインとの乗算値として前記フィードバック操作量を算出することを特徴とする請求項1記載のスイッチトリラクタンスモータの制御装置。
  3. 前記モータの電気角及び前記コイルに流れる電流に基づき、前記比例ゲインの算出に用いる前記インダクタンスを可変設定するインダクタンス設定手段(58c)を更に備えることを特徴とする請求項2記載のスイッチトリラクタンスモータの制御装置。
  4. 前記モータの電気角及び前記コイルに流れる電流と関係付けられて前記インダクタンスが記憶されたインダクタンス記憶手段(40a)と、
    前記モータの電気角を検出する電気角検出手段(50)と、
    前記コイルに流れる電流を検出する電流検出手段(32u,32v,32w)と、
    を更に備え、
    前記インダクタンス設定手段は、前記電気角検出手段及び前記電流検出手段の検出値を入力として、該検出値に対応してかつ前記比例ゲインの算出に用いる前記インダクタンスを前記インダクタンス記憶手段に記憶されている複数の前記インダクタンスから補間して設定することを特徴とする請求項3記載のスイッチトリラクタンスモータの制御装置。
  5. 前記指令時比率算出手段は、
    前記コイルに流れる電流を前記指令電流にフィードフォワード制御するためのフィードフォワード操作量を算出するフィードフォワード操作量算出手段(58f)を更に備え、
    前記フィードフォワード操作量及び前記フィードバック操作量の加算値を前記指令時比率として算出し、
    前記フィードフォワード操作量算出手段は、前記インダクタンスの電気角による微分値と前記コイルに流れる電流とに基づき、該コイルに流れる電流に比例する電流比例項を前記フィードフォワード操作量として算出することを特徴とする請求項2〜4のいずれか1項に記載のスイッチトリラクタンスモータの制御装置。
  6. 前記モータの電気角及び前記コイルに流れる電流に基づき、前記電流比例項の算出に用いる前記微分値を可変設定する微分値設定手段(58g)を更に備えることを特徴とする請求項5記載のスイッチトリラクタンスモータの制御装置。
  7. 前記モータの電気角及び前記コイルに流れる電流と関係付けられて前記微分値が記憶された微分値記憶手段(40a)と、
    前記モータの電気角を検出する電気角検出手段(50)と、
    前記コイルに流れる電流を検出する電流検出手段(32u,32v,32w)と、
    を更に備え、
    前記微分値設定手段は、前記電気角検出手段及び前記電流検出手段の検出値を入力として、該検出値に対応してかつ前記電流比例項の算出に用いる前記微分値を前記微分値記憶手段に記憶されている複数の前記微分値から補間して設定することを特徴とする請求項6記載のスイッチトリラクタンスモータの制御装置。
  8. 前記比例ゲイン算出手段は、前記整流素子及び前記スイッチング素子のそれぞれの電圧降下量を更に用いて前記比例ゲインを算出し、
    前記フィードフォワード操作量算出手段(58f,58h)は、前記整流素子及び前記スイッチング素子のそれぞれの電圧降下量を更に用いて前記電流比例項を算出し、また、前記整流素子及び前記スイッチング素子のそれぞれの電圧降下量から定まる電圧降下項と前記電流比例項との加算値として前記フィードフォワード操作量を算出し、
    前記コイルに流れる電流に基づき、前記比例ゲイン、前記電流比例項及び前記電圧降下項のそれぞれの算出に用いる前記整流素子及び前記スイッチング素子のそれぞれの電圧降下量を可変設定する電圧降下量設定手段(58d,58e)を更に備えることを特徴とする請求項5〜7のいずれか1項に記載のスイッチトリラクタンスモータの制御装置。
  9. 前記コイルに流れる電流と関係付けられて前記整流素子及び前記スイッチング素子のそれぞれの電圧降下量が記憶された電圧降下量記憶手段(40a)と、
    前記コイルに流れる電流を検出する電流検出手段(32u,32v,32w)と、
    を更に備え、
    前記電圧降下量設定手段は、前記電流検出手段の検出値を入力として、該検出値に対応してかつ前記比例ゲイン、前記電流比例項及び前記電圧降下項のそれぞれの算出に用いる前記電圧降下量を前記電圧降下量記憶手段に記憶されている複数の前記電圧降下量から補間して設定することを特徴とする請求項8記載のスイッチトリラクタンスモータの制御装置。
  10. 前記電力変換回路は、前記上アームスイッチング素子、前記下アームスイッチング素子、前記上アーム整流素子、及び前記下アーム整流素子の組を複数相分備え、
    前記電力変換回路は、前記上アームスイッチング素子及び前記上アーム整流素子の接続点と、前記下アームスイッチング素子及び前記下アーム整流素子の接続点とを接続する平滑コンデンサ(12)を更に備え、
    前記上アームスイッチング素子及び前記下アームスイッチング素子のうち、前記パルス幅変調によってオンオフ操作されるスイッチング素子を対象スイッチング素子とし、
    前記制御手段は、前記対象スイッチング素子のオン操作及びオフ操作のうち一方から他方への切り替えタイミングを異なる相のそれぞれで互いにずらすとの条件を課して、前記上アームスイッチング素子及び前記下アームスイッチング素子を操作することを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載のスイッチトリラクタンスモータの制御装置。
  11. 前記制御手段は、前記キャリア信号の1周期を360°とする場合、異なる相のそれぞれの前記キャリア信号の位相を、前記電力変換回路の相数で360°を除算した値だけ互いにずらすことで、前記切り替えタイミングを互いにずらすとの条件を課すことを特徴とする請求項10記載のスイッチトリラクタンスモータの制御装置。
  12. 前記電力変換回路は、他の電子機器(100,200)とともに共通の前記直流電源に接続されていることを特徴とする請求項1〜11のいずれか1項に記載のスイッチトリラクタンスモータの制御装置。
  13. 電力変換回路(20)を用いてスイッチトリラクタンスモータを制御するスイッチトリラクタンスモータの制御方法において、
    前記電力変換回路は、
    前記モータの有するコイル(24u,24v,24w)の一端及び直流電源(10)の正極端子の間に接続された上アームスイッチング素子(Sup,Svp,Swp)と、
    前記コイルの他端及び前記直流電源の負極端子の間に接続された下アームスイッチング素子(Sun,Svn,Swn)と、
    前記コイル及び前記下アームスイッチング素子の接続点、並びに前記上アームスイッチング素子の両端のうち前記コイルとの接続点とは反対側を接続するとともに、前記下アームスイッチング素子側から前記上アームスイッチング素子側へと向かう方向の電流の流通を許容し、逆方向の電流の流通を規制する上アーム整流素子(Dup,Dvp,Dwp)と、
    前記コイル及び前記上アームスイッチング素子の接続点、並びに前記下アームスイッチング素子の両端のうち前記コイルとの接続点とは反対側を接続するとともに、前記下アームスイッチング素子側から前記上アームスイッチング素子側へと向かう方向の電流の流通を許容し、逆方向の電流の流通を規制する下アーム整流素子(Dun,Dvn,Dwn)と、
    を備え、
    前記コイルに流れる電流の指令値である指令電流を設定する指令電流設定ステップと、
    前記コイルに流れる電流及び前記指令電流の偏差に基づき、前記コイルに流れる電流を前記指令電流にフィードバック制御するためのフィードバック操作量を指令時比率として算出する指令時比率算出ステップと、
    前記指令時比率が0以上の場合、前記上アームスイッチング素子及び前記下アームスイッチング素子のうち一方を前記指令時比率及びキャリア信号の大小比較に基づくパルス幅変調によってオンオフ操作してかつ他方をオン操作固定し、前記指令時比率が0未満の場合、前記上アームスイッチング素子及び前記下アームスイッチング素子のうち一方を前記指令時比率の符号反転値及び前記キャリア信号の大小比較に基づくパルス幅変調によってオンオフ操作してかつ他方をオフ操作固定することにより、前記コイルに流れる電流を前記指令電流に制御する制御ステップと、
    を備えることを特徴とするスイッチトリラクタンスモータの制御方法。
  14. 前記コイルのインダクタンス及び前記直流電源の出力電圧に基づき、前記フィードバック制御に用いる比例ゲインを算出する比例ゲイン算出ステップを更に備え、
    前記指令時比率算出ステップは、前記コイルに流れる電流及び前記指令電流の偏差と前記比例ゲインとの乗算値として前記フィードバック操作量を算出することを特徴とする請求項13記載のスイッチトリラクタンスモータの制御方法。
  15. 前記モータの電気角及び前記コイルに流れる電流に基づき、前記比例ゲインの算出に用いる前記インダクタンスを可変設定するインダクタンス設定ステップを更に備えることを特徴とする請求項14記載のスイッチトリラクタンスモータの制御方法。
  16. 前記指令時比率算出ステップは、
    前記コイルに流れる電流を前記指令電流にフィードフォワード制御するためのフィードフォワード操作量を算出するフィードフォワード操作量算出ステップを更に備え、
    前記フィードフォワード操作量及び前記フィードバック操作量の加算値を前記指令時比率として算出し、
    前記フィードフォワード操作量算出ステップは、前記インダクタンスの電気角による微分値と前記コイルに流れる電流とに基づき、該コイルに流れる電流に比例する電流比例項を前記フィードフォワード操作量として算出することを特徴とする請求項14又は15記載のスイッチトリラクタンスモータの制御方法。
  17. 前記モータの電気角及び前記コイルに流れる電流に基づき、前記電流比例項の算出に用いる前記微分値を可変設定する微分値設定ステップを更に備えることを特徴とする請求項16記載のスイッチトリラクタンスモータの制御方法。
  18. 前記比例ゲイン算出ステップは、前記整流素子及び前記スイッチング素子のそれぞれの電圧降下量を更に用いて前記比例ゲインを算出し、
    前記フィードフォワード操作量算出ステップは、前記整流素子及び前記スイッチング素子のそれぞれの電圧降下量を更に用いて前記電流比例項を算出し、また、前記整流素子及び前記スイッチング素子のそれぞれの電圧降下量から定まる電圧降下項と前記電流比例項との加算値として前記フィードフォワード操作量を算出し、
    前記コイルに流れる電流に基づき、前記比例ゲイン、前記電流比例項及び前記電圧降下項のそれぞれの算出に用いる前記整流素子及び前記スイッチング素子のそれぞれの電圧降下量を可変設定する電圧降下量設定ステップを更に備えることを特徴とする請求項16又は17記載のスイッチトリラクタンスモータの制御方法。
  19. 前記電力変換回路は、前記上アームスイッチング素子、前記下アームスイッチング素子、前記上アーム整流素子、及び前記下アーム整流素子の組を複数相分備え、
    前記電力変換回路は、前記上アームスイッチング素子及び前記上アーム整流素子の接続点と、前記下アームスイッチング素子及び前記下アーム整流素子の接続点とを接続する平滑コンデンサ(12)を更に備え、
    前記上アームスイッチング素子及び前記下アームスイッチング素子のうち、前記パルス幅変調によってオンオフ操作されるスイッチング素子を対象スイッチング素子とし、
    前記制御ステップは、前記対象スイッチング素子のオン操作及びオフ操作のうち一方から他方への切り替えタイミングを異なる相のそれぞれで互いにずらすとの条件を課して、前記上アームスイッチング素子及び前記下アームスイッチング素子を操作することを特徴とする請求項13〜18のいずれか1項に記載のスイッチトリラクタンスモータの制御方法。
  20. 前記制御ステップは、前記キャリア信号の1周期を360°とする場合、異なる相のそれぞれの前記キャリア信号の位相を、前記電力変換回路の相数で360°を除算した値だけ互いにずらすことで、前記切り替えタイミングを互いにずらすとの条件を課すことを特徴とする請求項19記載のスイッチトリラクタンスモータの制御方法。
JP2013252638A 2013-02-21 2013-12-06 スイッチトリラクタンスモータの制御装置及び制御方法 Active JP6115458B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013252638A JP6115458B2 (ja) 2013-02-21 2013-12-06 スイッチトリラクタンスモータの制御装置及び制御方法

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013032188 2013-02-21
JP2013032188 2013-02-21
JP2013252638A JP6115458B2 (ja) 2013-02-21 2013-12-06 スイッチトリラクタンスモータの制御装置及び制御方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2014187859A true JP2014187859A (ja) 2014-10-02
JP6115458B2 JP6115458B2 (ja) 2017-04-19

Family

ID=51834861

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013252638A Active JP6115458B2 (ja) 2013-02-21 2013-12-06 スイッチトリラクタンスモータの制御装置及び制御方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6115458B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017085737A (ja) * 2015-10-27 2017-05-18 三菱電機株式会社 スイッチトリラクタンスモータ制御装置

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH02261085A (ja) * 1989-03-29 1990-10-23 Brother Ind Ltd 可変リラクタンスモータの駆動装置
JPH07337084A (ja) * 1994-06-09 1995-12-22 Fanuc Ltd スイッチ式リラクタンスモータの制御方法及びその装置
JPH08242587A (ja) * 1995-03-01 1996-09-17 Toshiba Corp Pwmインバータの制御方法
JPH1118481A (ja) * 1997-06-27 1999-01-22 Aisin Seiki Co Ltd 電気モータの通電制御装置
JP2009240040A (ja) * 2008-03-26 2009-10-15 Mitsuba Corp 電流制御装置
JP2012060729A (ja) * 2010-09-07 2012-03-22 Isuzu Motors Ltd モータ制御システム

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH02261085A (ja) * 1989-03-29 1990-10-23 Brother Ind Ltd 可変リラクタンスモータの駆動装置
JPH07337084A (ja) * 1994-06-09 1995-12-22 Fanuc Ltd スイッチ式リラクタンスモータの制御方法及びその装置
JPH08242587A (ja) * 1995-03-01 1996-09-17 Toshiba Corp Pwmインバータの制御方法
JPH1118481A (ja) * 1997-06-27 1999-01-22 Aisin Seiki Co Ltd 電気モータの通電制御装置
JP2009240040A (ja) * 2008-03-26 2009-10-15 Mitsuba Corp 電流制御装置
JP2012060729A (ja) * 2010-09-07 2012-03-22 Isuzu Motors Ltd モータ制御システム

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017085737A (ja) * 2015-10-27 2017-05-18 三菱電機株式会社 スイッチトリラクタンスモータ制御装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP6115458B2 (ja) 2017-04-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5696700B2 (ja) ロータ位置推定装置、電動機制御システムおよびロータ位置推定方法
JP6015712B2 (ja) 回転機の制御装置
JP5035641B2 (ja) 電動機駆動装置の制御装置
US9806653B2 (en) Control apparatus for motor control system
JP5435292B2 (ja) 制御装置
JP5893876B2 (ja) モータ制御システム
JP5485232B2 (ja) スイッチング回路の制御装置
JP2009095144A (ja) 交流モータの制御装置および交流モータの制御方法
JP6747050B2 (ja) 回転電機の制御装置
JP4775168B2 (ja) 3相回転機の制御装置
JP6119585B2 (ja) 電動機駆動装置
JP5391698B2 (ja) 回転機の制御装置及び制御システム
JP6287715B2 (ja) 回転機の制御装置
JP5958400B2 (ja) モータ駆動制御装置
JP2014050122A (ja) ロータ位置推定装置、電動機制御システムおよびロータ位置推定方法
JP5618948B2 (ja) モータ制御システム
JP2014050123A (ja) ロータ位置推定装置、電動機制御システムおよびロータ位置推定方法
JP6115458B2 (ja) スイッチトリラクタンスモータの制御装置及び制御方法
JP2012147540A (ja) 回転機の制御装置
JP2017034760A (ja) モータの制御装置
JP5515787B2 (ja) 回転電機制御システム
JP5482041B2 (ja) 電動機の制御装置
JP6384355B2 (ja) Srモータの制御装置
JP2010226921A (ja) 電動機の制御装置
JP6544204B2 (ja) モータの制御装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20160229

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20161208

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20161220

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20170112

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20170221

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20170306

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 6115458

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250