JP2009240040A - 電流制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】電流指令値に対する追従性を向上させ、電源効率の良いSRモータの電流制御装置を提供する。
【解決手段】電流制御装置は、電流指令値情報、及びロータ電気角情報から鎖交磁束による誘起電圧を算出し、フィードフォワード制御に用いる情報として出力するフィードフォワード入力生成部と、ロータ電気角情報に基づいて、巻線のインダクタンスによる誘起電圧による損失を補うI制御を行う際のIゲインを出力するIゲインテーブル部と、電流指令値情報と入力される巻線電流値との偏差から可変Iゲインを用いるPI制御により算出される電圧値と、鎖交磁束による誘起電圧を示す情報からフィードフォワード制御により算出される電圧値と、を用いて電圧印加のパルス幅を算出するPWMデューティ算出部と、PWMデューティ算出部が算出するパルス幅に基づく駆動信号を生成する駆動信号生成部とを備える。
【選択図】図2

Description

本発明は、主にスイッチト・リラクタンス・モータの電流制御装置に関する。
近年、スイッチト・リラクタンス・モータ(以下、SR(Switched Reluctance)モータという)は、構造が簡単で、簡単な構造のため堅牢、メンテナンス容易である等の特徴があり、広く用いられている。また、回転子位置や回転速度に対する電流やトルクの特性などに非線形性があるためにトルク脈動、騒音や振動が大きいなど特徴もあるが、様々な改良が施されている(例えば、非特許文献1参照)。
更に、PWM(Pulse Width Modulation)制御で駆動するSRモータの電流制御は、電流ヒステリシス制御が一般的である。電流ヒステリシス制御は、所望の巻線電流値である電流指令値に対して、電流上限指令値及び電流下限指令値を定め制御を行う。また、電流ヒステリシス制御は、巻線電流が予め定めた電流上限指令値を越えるまでは電圧を印加し、電流上限指令値を越えると電圧の印加を停止し、その後、巻線電流が予め定めた電流下限指令値を下回ると、電圧を印加することで、巻線電流が電流指令値に近づくように電流の制御を行う。
なお、電流ヒステリシス制御は、電圧をスイッチングする半導体素子などの特性により、スイッチング時に発生する発熱を考慮して、単位時間当たりのスイッチング回数を定める。定めたスイッチング回数から、電圧を印加するか否かの切替の周波数であるPWMキャリア周期を算出し、また、最小電圧印加時間及び最小の電圧印加時間間隔である最小オン・オフ時間も算出して予め定める。
図7は、SRモータの低回転における理想的な電流ヒステリシス制御を示すグラフである。巻線電流が電流上限指令値を越えた直後に電流値を検出して電圧の印加を停止し、また、巻線電流が電流下限指令値を下回った直後に電流値を検出して電圧の印加を開始する動作が理想的な動作である。このように、巻線電流の電流値が電流指令上限値を越えるタイミング及び巻線電流値が電離指令下限値を下回るタイミングと、電流値の検出が行われる周期と、PWMキャリア周期とが一致する場合には、巻線電流のオーバーシュートやアンダーシュートが小さくなり、安定したトルクをSRモータから得ることができる。
また、図8は、SRモータの高回転における理想的な電流ヒステリシス制御を示すグラフである。高回転域では、相インダクタンスの立ち上がる回転角において、電圧を印加しているにもかかわらず、電流が減少する。電圧を印加し続け、電流指令上限値を越えずに巻線電流が極大となる点が電流上限指令値に等しい電流波形が得られる制御が理想的である。このとき、スイッチングロスも小さくなり、効率的なSRモータの駆動ができる。
しかしながら、一般的な電流ヒステリシス制御においては、必ずしも上述の理想的なSRモータの制御が行われるわけではない。図9は、低回転におけるオーバーシュート及びアンダーシュートを伴う電流ヒステリシス制御を示す図である。巻線電流が電流上限指令値を越える直前に、電流制御のための電流値を読込むサンプリングを行う場合は、オーバーシュートしてから、次のサンプリングを行い電圧の印加を停止するまでの時間が長くなり、オーバーシュートが大きくなる。また、アンダーシュートに対しても同様である。
更に、図10は、高回転域における電流上限値を越えた場合の電流ヒステリシス制御を示す図である。図10に示すように、巻線電流が電流上限指令値を越えてしまうと、電圧印加を停止する。高回転時には誘起電圧が大きいので電圧印加を行っても巻線電流が減少する、更に、最小の電圧印加時間間隔の電圧印加停止であっても電圧印加を停止することで巻線電流が急激に減少する。この巻線電流の減少により、トルク損失が発生し、SRモータの駆動効率が低下する。
この問題に対し、電流指令下限値を下げることでオーバーシュートを回避する電流制御をしているものもある(例えば、特許文献1参照)。
特開2006−87229号公報 石川裕記、鎌田義信、内藤治夫、"スイッチとリラクタンスモータの瞬時トルクを一定にする電流波形とその波形成型制御法"、電気学会論文誌D、Vol.125、No.12、2005、p.1113−1121
しかしながら、巻線電流が電流上限指令値を越えるオーバーシュートは解決されているが、電流下限指令値を下げてヒステリシス幅を広げオーバーシュートを回避しているために、所望の電流値との差が広がってしまうという問題がある。
本発明は、上記問題を解決すべくなされたもので、その目的は、電流指令値に対する追従性を向上させ、電源効率の良いSRモータ制御装置を提供することにある。
上記問題を解決するために、本発明は、スイッチト・リラクタンス・モータのパルス幅変調方式を適用した電流制御装置であって、前記スイッチト・リラクタンス・モータが有するロータのロータ電気角を出力する回転位置検出部と、入力される所望の巻線電流値を示す電流指令値情報、及び前記ロータ電気角情報から前記スイッチト・リラクタンス・モータの鎖交磁束による第1の誘起電圧を算出するフィードフォワード入力生成部と、前記ロータの巻線インダクタンスによる第2の誘起電圧による損失を補うI制御を行う際のIゲインとして、前記ロータ電気角に基づく値を出力するIゲインテーブル部と、前記電流指令値情報と入力される前記スイッチト・リラクタンス・モータの巻線電流値との偏差から前記Iゲインを用いるPI制御により算出される電圧値と、前記鎖交磁束による第1の誘起電圧とを加算して、加算結果から電圧を印加するパルスの幅を算出するPWMデューティ算出部と、前記PWMデューティ算出部が算出するパルス幅に基づく駆動信号を生成する駆動信号生成部と、を備えることを特徴とする電流制御装置。
また、本発明は、上記記載の発明において、前記フィードフォワード入力生成部は、前記ロータ電気角情報に基づいて、ロータの回転速度を検出する回転速度検出部と、前記ロータ電気角情報に基づいて、鎖交磁束の傾きの角度項を算出するフィードフォワード・ロータ角度マップ部と、前記電流指令値情報に基づいて、鎖交磁束の傾きの電流項を算出するフィードフォワード・電流マップ部と、前記ロータの回転速度、前記鎖交磁束の傾きの角度項、及び前記鎖交磁束の傾きの電流項を乗算することで前記スイッチト・リラクタンス・モータの鎖交磁束による誘起電圧を算出するフィードフォワード入力算出部とを備えることを特徴とする請求項1に記載の電流制御装置。
また、本発明は、上記記載の発明において、前記電流指令値情報は、前記ロータ電気角に応じて変化する電流値情報であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の電流制御装置。
この発明によれば、フィードフォワード入力生成部が鎖交磁束による誘起電圧を算出し、PWMデューティ算出部は、フィードフォワード入力生成部が算出する誘起電圧を用いるフィードフォワード制御、及び電流指令値と巻線の電流値との偏差から、可変Iゲインを用いるPI制御により算出される電圧値を、加算して得られる電圧値から駆動信号のパルス幅を算出する構成とした。これにより、中回転域及び高回転域において追従性の向上を妨げ、電流値の低下の原因となっている相インダクタンスによる誘起電圧を算出し、SRモータの電流制御に用いている。この結果、誘起電圧の高くなる中回転域及び高回転域において、電流指令値に対する追従性を向上することが可能となる。
また、駆動信号パルスのデューティ比を可変にすることにより、オーバーシュート状態の時間を短縮することが可能となる。更に、ヒステリシス制御の場合と異なり、電流指令値を0と一定の電流値との2値だけでなく、多値情報として与えることが可能となる。
また、この発明によれば、駆動信号パルスのデューティ比を可変にして、電圧印加時間が可変となる構成にした。電圧印加時間を可変にすることで電流指令値に対しての追従性が向上している。これにより、可変の電流指令値を与えた場合においても、SRモータの制御を行うことが可能である。この結果、回転トルク発生が減少するロータの突極とステータの突極とが正対するロータ角で電流指令値を減少させることで、電力効率を改善することが可能となる。
以下、本発明の一実施形態によるスイッチト・リラクタンス・モータ(以下、SR(Switched Reluctance)モータという)の電流制御装置を図面を参照して説明する。
(原理)
電圧をv、巻線抵抗をR、巻線のインダクタンスをL、ロータ電気角速度をω、鎖交磁束を表す関数をΨ(i、θ)とするとき、SRモータの電圧方程式を変形すると次式(1)と表せる。
Figure 2009240040
式(1)の(1.3)の右辺の第1項は、巻線抵抗による電圧効果を表し、式(1)の(1.3)の右辺の第2項は、巻線のインダクタンスによる過渡項であり、式(1)の(1.3)の第3項は、ロータの回転による誘起電圧項である。
図1は、SRモータにおける相電流i、ロータ電気角θ、鎖交磁束Ψの関係を示したグラフの一例である。ここで、式(1)の(1.3)の第3項の鎖交磁束の導関数dΨ(i,θ)/dθである鎖交磁束のθに対する変化量は、図1のように鎖交磁束の各電流値におけるθ方向の傾きである。この傾きに電気角速度を乗ずることで、誘起電圧を得ることができる。また、図1に示すように、中・大電流時のロータ対向開始が最も誘起電圧が大きくなり、ロータの突極とステータの突極とが完全対向に近くなるに従い誘起電圧は小さくなる。更に、0Aから150A程度までは、電流値の変化に対して、比例して鎖交磁束数が大きくなるが、150A以上では、鎖交磁束数は電流に対して大きく変化はない。誘起電圧は鎖交磁束数の傾きに比例するので、0Aから150A程度までは、電流に比例して誘起電圧は大きくなるが、150A以上では、誘起電圧の変化はさほど大きくない。また、鎖交磁束の傾きが緩やかになる0度及び360度付近は、ロータの突極とステータの突極とが正対するロータ電気角である。
SRモータの電流制御を、式(1)の(1.3)の第3項をフィードフォワード入力することで行う。電流値とロータ電気角値との2次元のテーブルを用意し、テーブルに記憶させる値として鎖交磁束のθ方向の傾きを用意しておき、ロータ電気角速度と乗算することで、誘起電圧が求められ、入力電圧に加えることでフィードフォワード入力する情報が定まる。以下、電流値とロータ電気角値との2次元のテーブルをフィードフォワード・マップという。
フィードフォワード・マップは、SRモータの磁化特性より求められる。SRモータの磁化特性は、ロータ対向時の磁化特性と、ロータ電気角のインダクタンス値を用いることで、次式(2)のように表される。
Figure 2009240040
ここで、Lmaxは、巻線の最大インダクタンスを表し、Lminは、巻線の最小インダクタンスを表し、L(θ)は、ロータ電気角θにおける巻線のインダクタンスを示す関数である。式(2)の両辺をθで微分することで、電流値とロータ電気角θとで定まるθ方向の鎖交磁束の傾きが得られる。次式(3)は、鎖交磁束の傾きを表している。
Figure 2009240040
式(3)は、フィードフォワード制御に用いる数値を算出に用いる式であり、鎖交磁束のθの変化に対する鎖交磁束の傾きは電流iとロータ電気角θとの2つの変数で表されるが、右辺の電流の項とロータ電気角の項とを乗算で分けることができる。これにより、フィードフォワード・マップを、電流値iのテーブルとロータ電気角θとの1次元テーブルとを用意し、ぞれぞれの1次元テーブルで得られる数値を乗算することで、フィードフォワード・マップの値を算出する構成にすることが可能である。
(本実施形態)
図2は、本実施形態によるSRモータ5の電流制御装置1の内部構成と、電流指令装置2、ドライバ装置3、バッテリ4、SRモータ5、電流センサ6及び回転検出センサ7との接続を示す概略ブロック図である。
電流制御装置1は、電流指令装置2の生成する電流指令値情報が入力される。電流指令装置2が生成する電流指令値は、例えば、電動車両の場合、アクセルの踏込み量に応じた値を示す情報である。また、電流制御装置1は、ドライバ装置3にSRモータ5が有する駆動相ごとの駆動信号を出力する。ドライバ装置3は、入力される駆動信号に応じて、バッテリ4から供給される電源をSRモータ5に供給する。バッテリ4は、例えば12Vの鉛電池を6個直列に接続した72Vを供給する電源である。電流センサ6は、ドライバ装置3からSRモータ5に供給される電流値を検出して、電流制御装置1に出力する。回転検出センサ7は、例えば、レゾルバなどのロータ回転検出センサであり、SRモータ5のロータの回転角を検出し電流制御装置1に出力する。
電流制御装置1は、フィードフォワード入力生成部20、PWMデューティ算出部14、Iゲインテーブル部15、駆動信号生成部16、転流信号生成部17、回転位置検出部18、進角・通電角テーブル部19を備える。なお、フィードフォワード入力生成部20は、フィードフォワード・電流マップ部10、回転速度検出部11、フィードフォワード入力算出部12、フィードフォワード・ロータ角度マップ部13を有している。
フィードフォワード入力生成部20は、電流指令装置2から入力される電流指令値情報、及びSRモータ5のロータ電気角情報が入力され、入力される2つの情報を用いて、式(3)の演算を行い、演算結果にロータ電気角を乗算することにより、SRモータ5の鎖交磁束による誘起電力を算出する機能を有している。
フィードフォワード・電流マップ部10は、電流指令値に応じた誘起電圧を算出に用いる鎖交磁束の傾きを算出する式(3)の右辺第1項の鎖交磁束の傾きの電流項を表すテーブルを備えている。鎖交磁束の傾きの電流項を表すテーブルは、電流値に対する鎖交磁束の傾きの電流項が電流値ごとに対応付けられて記憶されている。また、フィードフォワード・電流マップ部10は、電流指令装置2から電流指令値情報が入力され、入力された電流指令値情報に対応する数値情報をテーブルから得てフィードフォワード入力算出部12に出力する。
回転速度検出部11は、回転位置検出部18から入力されるロータ電気角情報と、過去の回転位置検出部18から入力されたロータ電気角情報との差分からSRモータ5のロータの回転速度を算出する。また、回転速度検出部11は、算出する回転速度情報をフィードフォワード入力算出部12及び進角・通電角テーブル部19に出力する。
フィードフォワード入力算出部12は、フィードフォワード・電流マップ部10から式(3)の右辺第1項に対応する数値情報が入力され、回転速度検出部11からSRモータ5が有するロータの回転速度情報が入力され、フィードフォワード・ロータ角度マップ部13から、式(3)の右辺第2項に対応する数値情報が入力される。また、フィードフォワード入力算出部12は、入力される3つの数値情報から、鎖交磁束による誘起電圧を算出し、算出した鎖交磁束による誘起電圧を示す情報をPWMデューティ算出部14にフィードフォワード制御に用いる情報として出力する。
フィードフォワード・ロータ角度マップ部13は、式(3)で表される鎖交磁束の傾きを得る際に用いる式(3)の右辺第2項の値をロータ電気角に応じた値を予め記憶するテーブルを備えている。また、フィードフォワード・ロータ角度マップ部13は、回転位置検出部18から入力されるSRモータ5のロータ電気角情報を用いて、備えるテーブルから鎖交磁束の傾きの角度項を得て、フィードフォワード入力算出部12に出力する。フィードフォワード・ロータ角度マップ部13が備えるテーブルは、ロータ電気角に対する鎖交磁束の傾きの角度項の数値がロータ電気角ごとに対応付けられて記憶するテーブルである。
なお、鎖交磁束の傾きを求めるためのテーブルは、式(3)に基づき電流値iとロータ電気角θの2変数を与えることにより鎖交磁束の傾き、すなわち、鎖交磁束のθの変化に対する変化量を得るものである。電流値iとロータ電気角θとの乗算で表されることから、2次元のテーブルを用意せずに、電流値iとロータ電気角θとのそれぞれの1次元テーブルであるフィードフォワード・電流マップ部10が出力する鎖交磁束の傾きの電流項及びフィードフォワード・ロータ角度マップ部13が出力する鎖交磁束の傾きの角度項をフィードフォワード入力算出部12で乗算する構成にしている。これにより、2次元テーブルを用いた場合に比べ、テーブルの記憶領域を削減している。
PWMデューティ算出部14は、電流指令装置2から電流指令値情報が入力され、フィードフォワード入力算出部12から式(1)の(1.3)の第3項で示される鎖交磁束による誘起電圧を示す情報が入力される。また、PWMデューティ算出部14は、Iゲインテーブル部15からSRモータ5のロータ電気角に応じたIゲインが入力される。また、PWMデューティ算出部14は、電流センサ6により計測されるドライバ装置3からSRモータ5に供給される電源の電流値情報が入力される。
更に、PWMデューティ算出部14は、電流指令装置2から入力される電流指令値情報と、電流センサ6から入力される電流値情報とを用いて、電流指令値とSRモータ5に流れる電流値との偏差を減算して算出する。また、PWMデューティ算出部14は、算出した偏差とPゲインとを用いてP制御によるP制御入力値としての電圧値を算出する。また、PWMデューティ算出部14は、算出した偏差の積分値と、Iゲインテーブル部15から入力された可変のIゲインとを用いて、I制御によるI制御入力値を算出する。そして、PWMデューティ算出部14は、P制御で算出した電圧値、I制御で算出した電圧値、及びフィードフォワード入力算出部12から入力された誘起電圧情報を加算する。
PWMのパルス幅の算出は、PI制御で得られる電圧値、及びフィードフォワード入力算出部12から入力される誘起電圧値を加算し、加算で得られた電圧値を電圧指令値とする。電圧指令値で示される電圧が、電流指令値に対応するSRモータ5に印加される電圧値となり、電圧指令値をバッテリ4から供給する電圧値で除算した値がスイッチング周期における電圧を印加する時間の割合、すなわちパルス幅のデューティ比になる。例えば、バッテリ4から供給される電圧が72Vであり、電圧指令値が36Vであるとき、電圧を印加する時間のデューティ比は50%になる。PWMデューティ算出部14の出力は、例えば、0%から100%までの値を0から1000を用いて、0.1%刻みの値を出力する。
また、PWMデューティ算出部14は、算出したPWMのデューティ比を示す情報を駆動信号生成部16に出力する。つまり、PWMデューティ算出部14は、フィードフォワード制御、及び可変Iゲインを用いたPI制御を併用してパルス幅の算出を行う。
Iゲインテーブル部15は、式(1)の(1.3)の第2項のインダクタンスによる誘起電圧による電圧の損失を補うために行うI制御に用いるIゲインを得るためのものである。Iゲインテーブル部15は、フィードフォワード・ロータ角度マップ部13が有するロータ電気角ごとに対応付けられた数値を記録しているテーブルに記録されている数値に、制御対象となるSRモータ5の特性に基づく積分定数を乗じた数値を記録したテーブルを備えている。Iゲインテーブル部15は、回転位置検出部18から入力されるSRモータ5のロータ電気角情報に基づいて、ロータ電気角に対応付けられて記憶されている数値をテーブルから読み出してPWMデューティ算出部14で行うI制御のIゲインとして、PWMデューティ算出部14に出力する。
Iゲインテーブル部15が備えるテーブルは、ロータ電気角に対する巻線インダクタンスL(θ)の傾き、すなわち、巻線インダクタンスの導関数dL(θ)/dθの実測値と積分定数(Ki)とを乗算し、乗算して得られた数値がθごとに記録されている。ここで、積分定数(Ki)は、巻線の抵抗値とバッテリ4の内部抵抗値との合成抵抗値(R)を電流制御時定数(T)で除算した数値である、つまり、(Ki)=(R)/(T)。なお、電流制御時定数(T)は、電流制御周期であるスイッチング周期の2倍程度の値とする。
駆動信号生成部16は、PWMデューティ算出部14から入力されるPWMデューティ比を示す情報と、転流信号生成部17から入力されるSRモータ5の駆動相を示す情報とを用いて駆動信号情報を生成する。また、駆動信号生成部16は、生成した駆動信号情報をドライバ装置3に出力する。
転流信号生成部17は、進角・通電角テーブル部19から入力される進角値情報及び通電角値情報と、回転位置検出部18から入力されるSRモータ5のロータ電気角情報とを用いて、通電するSRモータ5のステータ相を選択する。また、転流信号生成部17は、選択したステータ相を示す情報を駆動信号生成部16に出力する。
回転位置検出部18は、回転検出センサ7、例えばレゾルバなどのセンサ、から入力される情報をデジタル情報のロータ電気角情報に変換し、変換したロータ電気角情報を回転速度検出部11、フィードフォワード・ロータ角度マップ部13、Iゲインテーブル部15、及び転流信号生成部17に出力する。
進角・通電角テーブル部19は、制御対象となるSRモータ5の特性に応じた、ロータ回転速度及び電流指令値により進角値を得られる進角値テーブル、及びロータ回転速度及び電流指令値により通電角値を得られる通電角値テーブルを予め備える。また、進角・通電角テーブル部19は、回転速度検出部11から入力される回転速度情報、及び電流指令装置2から入力される電流指令値情報を用いて、進角値テーブルと通電角値テーブルとから得られる進角値情報及び通電角値情報を転流信号生成部17に出力する。
以上の構成を備えることで、電流制御装置1は、PWMデューティ算出部14において、目標となる電圧が算出され、算出された目標電圧が得られるPWMのデューティを算出する。電流制御装置1は、駆動信号生成部16が、PWMデューティ算出部14が算出したPWMのデューティを用いた駆動信号を生成するフィードフォワード制御とPI制御とを用いた電流制御を行う。
また、電流制御装置1は、主に、誘起電圧が大きくなるSRモータ5の中高回転域において、予め誘起電圧を算出し、算出した誘起電圧に応じた駆動信号パルスのデューティ比を定める。これにより、中高回転域における相インダクタンスによる誘起電圧による電流減少を前提とした電流制御を行うために、電流指令値に対する追従性が向上する。また、SRモータ5の出力を安定させて出力効率を向上させることが可能となる。
図3は、従来の電流ヒステリシス制御信号と、電流制御装置1の出力する電流制御信号とを比較した図である。従来の電流ヒステリシス制御では、ドライバ装置3に応じて定められるスイッチング周期及び最小オン・オフ時間の区切りで、電圧印加のオン・オフの切替が行われ、最小オン・オフ時間ごとに電圧印加をするか否かを選択している。これに対して、電流制御装置1においては、従来と同じスイッチング周期でSRモータ5の電流制御を行うが、パルスのデューティ比を変更することにより、電圧印加時間の変更を行うことが可能になる。パルスのデューティ比が50%対50%のみであった従来の電流ヒステリシス制御に比べ、SRモータ5の回転数、電流指令値等に応じて電圧印加する時間をパルスのデューティ比を変更することできるので、電流指令値に対しての追従性を向上させることが可能である。
また、図4(a)に示す従来の電流指令値情報として用いられていた矩形の電流指令だけでなく、図4(b)に示すような任意の波形の電流指令値情報を用いることが可能になる。また、SRモータ5においては、ロータの突極とステータの突極とが対向する位置においては、トルクの発生が減少する。このとき、電流指令値を減少させる制御を行うことにより、トルク発生に寄与しない電力消費を抑えることで電力―トルク効率を向上させることが可能となる。
次に、図5は、低回転域における電流制御装置1が行う電流制御を示した図である。低回転域においては、電流指令値を含む範囲で電流値が振動するような電流制御が行われる。また、パルス幅を可変にすることで電圧印加時間が可変にできるため、従来の電流ヒステリシス制御に比べ、電流指令値に対しての追従性を改善することが可能になる。
また、図6は、高回転域における電流制御装置1が行う電流制御を示した図である。高回転域においては、インダクタンスが大きくなる直前に電流指令値を越えたとしても、フィードフォワード制御の効果により、パルスのデューティが変更され、電圧印加が停止される時間が短く設定される。これにより、誘起電力による急激な電流値の減少を避けることが可能となる。従来の電流ヒステリシス制御と比べ、電流値の急激な減少がないために、SRモータ5は安定したトルクを供給することが可能となる。
上述の電流制御装置1は内部に、コンピュータシステムを有している。そして、上述した鎖交磁束による誘起電圧の算出、算出した誘起電圧とPI制御によるパルスのデューティの算出の処理過程は、プログラムの形式でコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記憶されており、このプログラムをコンピュータが読み出して実行することによって、上記処理が行われる。ここでコンピュータ読み取り可能な記録媒体とは、磁気ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、DVD−ROM、半導体メモリ等をいう。また、このコンピュータプログラムを通信回線によってコンピュータに配信し、この配信を受けたコンピュータが当該プログラムを実行するようにしても良い。
本実施形態の制御対象となるSRモータの相電流i、ロータ電気角θ、鎖交磁束Ψの関係を示すグラフである。 同実施形態における電流制御装置の内部構成及び接続を示す図である。 同実施形態における電流制御装置の電流制御、及び従来のヒステリシス電流制御の比較図である。 同実施形態における電流指令装置からの入力を示す図である。 同実施形態における低回転域の電流制御を示す図である。 同実施形態における高回転域の電流制御を示す図である。 従来例の低回転域における理想的な電流制御を示す図である。 従来例の高回転域における理想的な電流制御を示す図である。 従来例の低回転域における電流制御の問題点を示す図である。 従来例の高回転域における電流制御の問題点を示す図である。
符号の説明
1…電流制御装置、2…電流指令装置、3…ドライバ装置、4…バッテリ
5…SRモータ、6…電流センサ、7…回転検出センサ
10…フィードフォワード・電流マップ部
11…回転速度検出部
12…フィードフォワード入力算出部
13…フィードフォワード・ロータ角度マップ部
14…PWMデューティ算出部
15…Iゲインテーブル部
16…駆動信号生成部
17…転流信号生成部
18…回転位置検出部
19…進角・通電角テーブル部

Claims (3)

  1. スイッチト・リラクタンス・モータのパルス幅変調方式を適用した電流制御装置であって、
    前記スイッチト・リラクタンス・モータが有するロータのロータ電気角を出力する回転位置検出部と、
    入力される所望の巻線電流値を示す電流指令値情報、及び前記ロータ電気角情報から前記スイッチト・リラクタンス・モータの鎖交磁束による第1の誘起電圧を算出するフィードフォワード入力生成部と、
    前記ロータの巻線インダクタンスによる第2の誘起電圧による損失を補うI制御を行う際のIゲインとして、前記ロータ電気角に基づく値を出力するIゲインテーブル部と、
    前記電流指令値情報と入力される前記スイッチト・リラクタンス・モータの巻線電流値との偏差から前記Iゲインを用いるPI制御により算出される電圧値と、前記鎖交磁束による第1の誘起電圧とを加算して、加算結果から電圧を印加するパルスの幅を算出するPWMデューティ算出部と、
    前記PWMデューティ算出部が算出するパルス幅に基づく駆動信号を生成する駆動信号生成部と、
    を備える、
    ことを特徴とする電流制御装置。
  2. 前記フィードフォワード入力生成部は、
    前記ロータ電気角情報に基づいて、ロータの回転速度を検出する回転速度検出部と、
    前記ロータ電気角情報に基づいて、鎖交磁束の傾きの角度項を算出するフィードフォワード・ロータ角度マップ部と、
    前記電流指令値情報に基づいて、鎖交磁束の傾きの電流項を算出するフィードフォワード・電流マップ部と、
    前記ロータの回転速度、前記鎖交磁束の傾きの角度項、及び前記鎖交磁束の傾きの電流項を乗算することで前記スイッチト・リラクタンス・モータの鎖交磁束による誘起電圧を算出するフィードフォワード入力算出部と、
    を備える、
    ことを特徴とする請求項1に記載の電流制御装置。
  3. 前記電流指令値情報は、前記ロータ電気角に応じて変化する電流値情報である、
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の電流制御装置。
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