JP2014186994A - プラズマ処理装置及びプラズマ処理方法 - Google Patents

プラズマ処理装置及びプラズマ処理方法 Download PDF

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【課題】静電チャックを介して被処理基板を載置する高周波電極(サセプタ)と該基板の間の異常放電を効率よく安定確実に防止すること。
【解決手段】このプラズマ処理装置では、半導体ウエハWが静電チャック38上に載置された後の第1の時点で、サセプタ12を電気的に接地状態からフローティング状態に切り換える。そして、直後の第2の時点から、プラズマ生成用の第2高周波HFをサセプタ12に印加し、チャンバ10で処理ガスを励起してプラズマを生成する。そして、直後の第3の時点から、イオン引き込み用の第1高周波LFをサセプタ12に印加して、自己バイアス−Vdcを発生させる。そして、上記第3の時点と近接する第4の時点から、サセプタ12に自己バイアス−Vdcに応じた負極性の第2直流電圧−BDCを印加する。そして、上記第4の時点より後の第5の時点から、静電チャック38の内部電極42に正極性の第1直流電圧ADCを印加する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、被処理基板にプラズマ処理を施す技術に係り、特に処理容器内で高周波電極上に基板を保持するために静電チャックを用いる枚葉式のプラズマ処理装置およびプラズマ処理方法に関する。
枚葉式のプラズマ処理装置は、典型的には、真空排気可能な処理容器内でサセプタ等と称される試料台の上に単体の被処理基板(たとえば半導体ウエハ)を載置して該基板にドライエッチング、酸化、堆積等のプラズマ処理を施すようにしている。
一般に、高周波電極を兼ねるサセプタは、伝導性および加工性に優れた導体たとえばアルミニウムからなり、処理容器内に非接地で、つまり電気的にフローティング状態で取り付けられ、プラズマ処理中には処理容器の外の高周波電源より整合器を介して一定周波数の高周波を印加されるようになっている。
また、機構的には、処理前の基板をサセプタにローディングし、処理後の基板をサセプタからアンローディングするためのリフトピンがサセプタを貫通して昇降移動できるようになっている。
さらに、プラズマ処理中の基板の温度を制御するために、サセプタの内部または周囲に冷却用の冷却媒体流路あるいは加熱用のヒータ素子等が設けられる。この場合、サセプタの温度を基板に効率よく伝えるために、サセプタに形成されるガス流路を介して基板の裏面に所定の圧力で伝熱用のバックサイドガス(一般にHeガス)を供給するようにしている。
上記のようなサセプタを用いるプラズマ処理装置は、サセプタ上に基板を固定して保持するために、サセプタの主面つまり基板載置面に静電チャックを一体に設けている。この種の静電チャックは、誘電体膜の中に薄い導体層または内部電極を封入しており、該内部電極に高圧(通常2000〜3000V)の直流電圧を印加して、サセプタ上の基板に静電気を発生させ、静電力で基板を吸着または保持する仕組みになっている。
ところで、上記のようにサセプタが高周波電極を兼ねているプラズマ処理装置では、静電チャック内の内部電極に正極性で高圧の直流電圧を印加すると、基板とサセプタとの間でガスが放電して基板がダメージを受けやすいことが問題となっている。すなわち、静電チャックにはリフトピンやバックサイドガスを通すための貫通孔が設けられており、これらの貫通孔が基板とサセプタとの間にガス空間を形成する。静電チャックの内部電極に正極性の高圧直流電圧を印加すると、静電誘導によってサセプタの電位がたとえば1000V以上に引き上げられる。一方、基板が高周波を印加されかつプラズマに晒されることで、基板表面の電位は自己バイアスに等しい負の電位(たとえば−500V以下)に下がる。その結果、基板とサセプタとの間に大きな電位差が生じて、両者の間の上記ガス空間内で基板に損傷を与えるほどの異常放電が発生しやすくなる。
従来より、そのような基板とサセプタ間の異常放電を防止するために、サセプタ上でウエハ載置領域を囲む周辺領域に誘電体層を介して設けられるフォーカスリングを、抵抗ピン等の電流制限素子によってサセプタに電気的に接続するプラズマ処理装置が知られている(特許文献1)。このプラズマ処理装置は、サセプタに高周波を印加してプラズマに晒し、かつ静電チャックの内部電極に正極性の高圧直流電圧を印加しても、電流制限素子を介してサセプタとフォーカスリングとの間で電荷が移動して、サセプタの電位がフォーカスリングの電位ひいては基板の電位に近づくので、基板とサセプタ間のガス空間内で放電を起こり難くしている。
特開2011−210958号公報
上記のようにサセプタとフォーカスリングとを電流制限素子によって電気的に接続するプラズマ処理装置においては、フォーカスリングが消耗性の交換部品であるため、現実的には、電流制限素子をフォーカスリングに溶接やハンダ付け等で接合することはできず、バネ加圧等の接触式によって電気的接続を得る構成を採らざるを得ない。しかし、接触式は、フォーカスリングと電流制限素子との間で良好な電気伝導を得るのが難しく、その接触界面で大きな電位差が発生しやすい。このため、電流制限素子に本来の機能を発揮させるのが難しい。
本発明は、かかる従来技術の問題点に鑑みてなされたもので、サセプタとフォーカスリングとの間に電流制限素子を設けなくても、被処理基板と静電チャックを介してこれを載置する高周波電極(サセプタ)との間の異常放電を安定確実に防止できるようにしたプラズマ処理装置およびプラズマ処理方法を提供する。
本発明のプラズマ処理装置は、プラズマ処理が行われる処理容器と、前記処理容器内で被処理基板を載置する導体からなるサセプタと、前記サセプタに第1の高周波を印加する第1の高周波給電部と、前記基板を静電力で前記サセプタに保持するために、前記サセプタの主面に設けられる静電チャックと、前記サセプタに自己バイアスに応じた負極性の直流電圧を印加する直流電圧印加部とを有する。
上記構成のプラズマ処理装置においては、プラズマ処理中にプラズマに晒される基板の表面の電位は自己バイアスに等しい負極性の電位になる一方で、直流電圧印加部によりサセプタに自己バイアスに応じた負極性の直流電圧が印加されるので、基板とサセプタ間の電位差が小さな値に保たれ、基板回り(特に基板とサセプタとの間のガス空間)で異常放電が発生しなくなる。
本発明のプラズマ処理方法は、処理容器内で導体のサセプタの主面に設けられている静電チャックの上に被処理基板を載置する工程と、前記基板が前記静電チャック上に載置された後の第1の時点で、前記サセプタを電気的に接地状態からフローティング状態に切り換える工程と、前記第1の時点より後の第2の時点から、前記処理容器内で処理ガスを励起してプラズマを生成する工程と、前記第2の時点より後の第3の時点から、前記プラズマのイオンを前記基板に引き込むのに適した周波数を有する第1の高周波を前記サセプタに印加する工程と、前記第2の時点より後で前記第3の時点と近接する第4の時点から、前記サセプタに自己バイアスに応じた負極性の直流電圧を印加する工程と、前記サセプタ上で前記基板を保持するために、前記第4の時点より後の第5の時点から、前記静電チャック内の電極に正極性の直流電圧を印加する工程とを有する。
上記構成のプラズマ処理方法においては、サセプタに自己バイアスに応じた負極性の直流電圧が印加されるので、定常状態において基板回り(特に基板とサセプタとの間のガス空間)で異常放電が発生することはない。さらには、プラズマ処理の開始直後に、サセプタの電位が自己バイアスに連動して基板の電位と一緒に下がるので、正極性の直流電圧が静電チャックの内部電極に印加される時も、さらにはプロセスの開始時にプラズマ負荷が変動しても、基板回り(特に基板とサセプタとの間のガス空間)で異常放電が発生しなくなる。
本発明のプラズマ処理装置またはプラズマ処理方法によれば、上記のような構成および作用により、サセプタとフォーカスリングとの間に電流制限素子を設けなくても、静電チャックを介して被処理基板を載置する高周波電極(サセプタ)と該基板の間の異常放電を安定確実に防止することができる。
本発明の一実施形態におけるプラズマ処理装置の構成を示す断面図である。 上記プラズマ処理装置におけるマッチングユニット内の回路構成を示す回路図である。 上記プラズマ処理装置において単一ステップの枚葉処理(またはマルチステップの枚葉処理における1回目のステップ)が行われるときの基本シーケンスを示す図である。 上記プラズマ処理装置においてマルチステップ方式の2回目以降のステップが行われるときの基本シーケンスを示す図である。 図3Aの基本シーケンスの具体的な実例を示す図である。 図3Bの基本シーケンスの具体的な実例を示す図である。 実施形態による第2の直流電源を備えない場合(比較例)のシーケンスの具体的な実例を示す図である。 上記プラズマ処理装置における第1の整合器の整合回路および第2の直流電源の結線の一変形例を示す回路図である。 上記プラズマ処理装置においてサセプタに第2直流電圧を印加する技法の第2の実施例を説明するための図である。 上記第2の実施例における第1模擬実験で得られるデータベースのテーブルの一例を示す図である。 上記第2の実施例における第2模擬実験で得られるデータベースのテーブルの一例を示す図である。 上記第2の実施例における第2模擬実験で得られるデータベースのテーブルの一例を示す図である。 上記第2の実施例における第2模擬実験で得られるデータベースのテーブルの一例を示す図である。 別の実施形態におけるプラズマ処理装置の構成を示す断面図である。 図10のプラズマ処理装置における主要な特徴部分を示す図である。 サセプタに第2直流電圧を印加する技法の第5(および第6)の実施例の要部の回路構成を示す回路図である。 整合器に備えられるマッチングテーブルの一例を示す図である。 スミスチャート上で実施例における整合器の作用を示す図である。 サセプタに第2直流電圧を印加する技法の第7の実施例の要部の回路構成を示す回路図である。
以下、添付図を参照して本発明の好適な実施の形態を説明する。

[プラズマ処理装置全体の構成]
図1に、本発明の一実施形態におけるプラズマ処理装置の構成を示す。このプラズマ処理装置は、下部2周波印加方式の容量結合型プラズマエッチング装置として構成されており、たとえばアルミニウムまたはステンレス鋼等の金属製の円筒型チャンバ(処理容器)10を有している。チャンバ10は接地されている。
チャンバ10内には、被処理基板としてたとえば半導体ウエハWを載置する円板形状のサセプタ12が下部電極として水平に配置されている。このサセプタ12は、伝導性と加工性に優れた導体たとえばアルミニウムからなり、チャンバ10の底から垂直上方に延びるたとえばセラミック製の絶縁性筒状支持部14により非接地で支持されている。この絶縁性筒状支持部14の外周に沿ってチャンバ10の底から垂直上方に延びる導電性の筒状支持部16とチャンバ10の内壁との間に環状の排気路18が形成され、この排気路18の底に排気口20が設けられている。排気口20には排気管22を介して排気装置24が接続されている。排気装置24は、ターボ分子ポンプなどの真空ポンプを有しており、チャンバ10内の処理空間を所望の真空度まで減圧することができる。チャンバ10の側壁には、半導体ウエハWの搬入出口を開閉するゲートバルブ26が取り付けられている。
サセプタ12には、第1および第2の高周波電源28,30がマッチングユニット32および給電棒34を介して電気的に接続されている。ここで、第1の高周波電源28は、主としてサセプタ12上の半導体ウエハWに対するイオンの引き込みに寄与する一定周波数(たとえば13.56MHz)の第1高周波LFを出力する。一方、第2の高周波電源30は、主としてプラズマの生成に寄与する一定周波数(たとえば100MHz)の第2高周波HFを出力する。マッチングユニット32には、第1および第2の高周波電源28,30と負荷(主にプラズマ)との間でインピーダンスの整合をとるための第1および第2の整合器100,102(図2)が収容されている。
給電棒34は、所定の外径を有する円筒形または円柱形の導体からなり、その上端がサセプタ12の下面中心部に接続され、その下端がマッチングユニット32内の上記第1および第2の整合器100,102の高周波出力端子に接続されている。また、チャンバ10の底面とマッチングユニット32との間には、給電棒34の周りを囲む円筒形の導体カバー35が設けられている。
サセプタ12は半導体ウエハWよりも一回り大きな直径または口径を有している。サセプタ12の上面つまり主面は、半導体ウエハWと略同形状(円形)かつ略同サイズの中心領域つまりウエハ載置領域と、このウエハ載置領域の周囲に延在する環状の周辺領域とに区画されている。ウエハ載置領域の上に、後述する静電チャック38を介して処理対象の半導体ウエハWが載置される。環状周辺領域の上には、リング状の誘電体層35を介して半導体ウエハWの口径よりも大きな内径を有するリング状の板材いわゆるフォーカスリング36が設けられる。このフォーカスリング36は、半導体ウエハW表面の被エッチング材に応じて、たとえばSi,SiC,C,SiO2の中のいずれかの材質で構成されている。
サセプタ12のウエハ載置領域には、ウエハ吸着用の静電チャック38が設けられている。この静電チャック38は、サセプタ12の上面に一体形成または一体固着された誘電体層40の中に内部電極42を封入している。この内部電極42には、チャンバ10の外に配置される外付けの第1の直流電源44がスイッチ46、高抵抗値の抵抗器48およびDC高圧線50を介して電気的に接続されている。第1の直流電源44より正極性で高圧(たとえば2000〜3000V)の第1直流電圧ADCが静電チャック38の内部電極42に印加されることにより、半導体ウエハWが静電力で静電チャック38に吸着されるようになっている。なお、DC高圧線50は、被覆線であり、サセプタ12を下から貫通して静電チャック38の内部電極42に接続されている。
サセプタ12の内部には、たとえば円周方向に延びる環状の冷媒室または冷媒通路52が設けられている。この冷媒室52には、チラーユニット(図示せず)より冷媒供給管54を介して所定温度の冷媒たとえば冷却水CWが循環供給される。冷媒の温度によってサセプタ12の温度を下げる方向に制御できる。そして、サセプタ12に半導体ウエハWを熱的に結合させるために、バックサイドガス供給部(図示せず)からの伝熱用のバックサイドガスたとえばHeガスが、ガス供給管およびサセプタ12内部のガス通路56を介して静電チャック38と半導体ウエハWとの接触界面に供給されるようになっている。
サセプタ12および静電チャック38には、サセプタ12上での半導体ウエハWのローディング/アンローディングに用いられる複数本(たとえば3本)のリフトピン58を昇降移動可能に通す貫通孔60,62がそれぞれ形成されている。リフトピン58は、たとえば樹脂またはセラミック等の絶縁体からなり、リング状の水平昇降板64に支持されている。この水平昇降板64は、エアシリンダまたはボールねじ機構等からなるアクチエータ66の昇降駆動軸68に結合されている。
チャンバ10の天井には、サセプタ12と平行に向かい合って上部電極を兼ねるシャワーヘッド70が設けられている。このシャワーヘッド70は、サセプタ12と向かい合う電極板72と、この電極板72をその背後(上)から着脱可能に支持する電極支持体74とを有し、電極支持体74の内部にガス室76を設け、このガス室76からサセプタ12側に貫通する多数のガス吐出孔78を電極支持体74および電極板72に形成している。電極板72とサセプタ12との間の空間PSがプラズマ生成空間ないし処理空間となる。ガス室76の上部に設けられるガス導入口76aには、処理ガス供給部80からのガス供給管82が接続されている。電極板72はたとえばSi、SiCあるいはCからなり、電極支持体74はたとえばアルマイト処理されたアルミニウムからなる。
このプラズマエッチング装置は、サセプタ12に負極性かつ可変の第2直流電圧−BDCを印加するための第2の直流電源104を備えている。この第2の直流電源104の出力端子は、スイッチ106を介してマッチングユニット32内で第1の高周波給電部108(図2)に電気的に接続されている。
主制御部84は、マイクロコンピュータおよび各種インタフェースを含み、外部メモリまたは内部メモリに格納されるソフトウェア(プログラム)およびレシピ情報にしたがって、このプラズマエッチング装置内の各部たとえば排気装置24、高周波電源28,30、マッチングユニット32(整合器102,104)、スイッチ46,106、第2の直流電源(可変直流電源)104、リフト機構のアクチエータ66、チラーユニット(図示せず)、バックサイドガス供給部(図示せず)および処理ガス供給部80等の個々の動作および装置全体の動作(シーケンス)を制御する。
なお、この実施形態では、主制御部84が1つの制御ユニットとして示されているが、複数の制御ユニットが主制御部84の機能を並列的または階層的に分担する形態を採ってもよい。
このプラズマエッチング装置における枚葉ドライエッチングの基本的な動作は次のようにして行われる。先ず、ゲートバルブ26を開けて、隣室のロードロック・チャンバまたはトランスファ・チャンバ(図示せず)から搬送アーム(図示せず)を招き入れて処理対象の半導体ウエハWをチャンバ10内に搬入させる。ローディング動作は、アクチエータ66が作動して、リフトピン58を上昇させて搬送アームより半導体ウエハWを受け取り、次いでリフトピン58を降下させて半導体ウエハWをサセプタ12の主面つまり静電チャック38の上に載置する。そして、処理ガス供給部80よりエッチングガス(一般に混合ガス)を所定の流量でチャンバ10内に導入し、排気装置24によりチャンバ10内の圧力を設定値にする。さらに、第1および第2の高周波電源28,30をオンにして第1高周波LFおよび第2高周波HFをそれぞれ所定のパワーで出力させ、これらの高周波LF,HFをマッチングユニット32および給電棒34を介してサセプタ(下部電極)12に印加する。また、スイッチ46をオンにして半導体ウエハWを静電力で静電チャック38に保持し、バックサイドガス供給部より半導体ウエハWとの間の接触界面に伝熱用のバックサイドガス(Heガス)を供給する。シャワーヘッド70より両電極70,12間の処理空間PSに吐出されたエッチングガスの高周波放電によりプラズマが生成され、このプラズマより供給されるラジカルやイオンによって半導体ウエハW表面の被加工膜が所望のパターンにエッチングされる。
このプラズマエッチング装置は、陰極結合型であり、プラズマの生成に適した比較的高い周波数(たとえば100MHz)を有する第2高周波HFをサセプタ12に印加することにより、プラズマを好ましい解離状態で高密度化し、より低圧の条件下でも高密度のプラズマを形成することができる。それと同時に、イオンの引き込みに適した比較的低い周波数(たとえば13.56MHz)を有する第1高周波LFをサセプタ12に印加することにより、サセプタ12上の半導体ウエハWに対して垂直形状のエッチング加工に有利な異方性のエッチングを施すことができる。
また、このプラズマエッチング装置においては、プラズマに晒されるサセプタ(下部電極)12にイオン引き込み用の第1高周波LFを印加し、かつ半導体ウエハWをサセプタ12上で保持するために第1の直流電源44より静電チャック38の内部電極42に正極性の第1直流電圧ADCを印加する一方で、第2の直流電源104より自己バイアス−Vdcに応じた負極性の第2直流電圧−BDCをサセプタ12に印加することにより、半導体ウエハWとサセプタ12との間の電位差を極力小さく抑えることができる。このため、半導体ウエハWとサセプタ12との間のガス空間(56,60,62)において異常放電が発生するおそれはない。したがって、半導体ウエハWに異常放電によるダメージを与えずに済み、プラズマエッチングプロセスの歩留まりを向上させることができる。

[マッチングユニット内の構成]
図2に、このプラズマエッチング装置のマッチングユニット32内の回路構成を示す。
マッチングユニット32内には、第1および第2の整合器100,102が設けられている。第1の整合器100は、第1の高周波電源28より出力されるイオン引き込み用の第1高周波LFを無反射または少ない反射で効率よくチャンバ10内のプラズマ負荷に伝送するように動作し、第1の高周波電源28と組み合わさって第1の高周波給電部108を形成する。一方、第2の整合器102は、第2の高周波電源30より出力されるプラズマ生成用の第2の高周波HFを無反射または少ない反射で効率よくチャンバ10内のプラズマ負荷に伝送するように動作し、第2の高周波電源30と組み合わさって第2の高周波給電部110を形成する。
第1の整合器100は、第1の高周波電源28の出力端子と負荷との間で直列に接続されるコンデンサ114およびコイル116と、コンデンサ114の入力側端子と接地電位部材(図示せず)との間に接続されるコンデンサ112とからなるL型の整合回路を有している。両コンデンサ112,114は可変コンデンサである。第1の高周波電源28が第1高周波LFを出力している時は、マッチングコントローラおよびステップモータ等で構成される第1のオートマッチング機構(図示せず)が、上記整合回路(112,114,116)も含まれる負荷側のインピーダンスを第1の高周波電源28側のインピーダンス(通常50Ω)に一致させるように、各々の可変コンデンサ112,114の静電容量を可変に制御するようになっている。
第2の整合器102は、第2の高周波電源30の出力端子と接地電位部材(図示せず)との間で直列に接続される一次コイル118および一次コンデンサ120と、一次コイル118にトランス結合される二次コイル122と、この二次コイル122と負荷との間に直列に接続される二次コンデンサ124とからなる誘導結合型の整合回路を有している。両コンデンサ120,124は可変コンデンサである。第2の高周波電源30が第2高周波HFを出力している時は、マッチングコントローラおよびステップモータ等で構成される第2のオートマッチング機構(図示せず)が、上記整合回路(118〜124)も含まれる負荷側のインピーダンスを第2の高周波電源30側のインピーダンス(通常50Ω)に一致させるように、各々の可変コンデンサ120,124の静電容量を可変に制御するようになっている。
第1の高周波給電部108には、第1の整合器100の出力端子と給電棒34との間に、コイル126およびコンデンサ128からなるL型のローパス・フィルタ130が設けられている。このローパス・フィルタ130は、第1の整合器100からの第1高周波LFおよび第2の直流電源104からの第2直流電圧−BDCをサセプタ12側に通し、第2の高周波給電部110からの第2高周波HFを遮断する。
なお、第2の高周波給電部110内では、第2の整合器102内でトランス結合されているコイル118,122が、第1の高周波給電部108からの第1高周波LFを遮断するようになっている。
マッチングユニット32の筺体内には、上述した第1および第2の整合器100,102の他にも、一次的には保安接地用のリレースイッチ132が設けられている。このリレースイッチ132は、その一方の端子が抵抗器134を介して接地電位部材(図示せず)に接続され、他方の端子がコイル136およびコンデンサ138からなるL型の高周波遮断フィルタ140を介して第1の整合器100内の高周波伝送路(図示の例ではコンデンサ114とコイル116との間の接続点NA)に接続されている。高周波遮断フィルタ140は、直流を通し、第1高周波LFその他の高周波を遮断するフィルタ特性を有している。
リレースイッチ132がオフしている時は、第1の整合器100内の接続点NAが電気的(特に直流的)にフローティング状態にあり、したがってサセプタ12もフローティング状態に置かれる。リレースイッチ132がオンすると、過渡的にはそれまでサセプタ12に蓄積されていた電荷が接続点NA、ローパス・フィルタ140、リレースイッチ132および抵抗器134を介して接地電位部材(グランド)に流れ、定常的にはサセプタ12の電位がグランド電位に保たれる。
この実施形態において、第2の直流電源104は、リレースイッチ132と並列に接続されている。より詳細には、第2の直流電源104の出力端子は、抵抗器142および高周波遮断フィルタ140を介して第1の整合器100内の接続点NAに接続されている。ここで、抵抗器142は、前段の高周波遮断フィルタ140を漏れて来ることもある第1高周波LFその他の高周波を確実に遮断する次段の高周波遮断フィルタを構成している。
第2の直流電源104の出力電圧(第2直流電圧)−BDCは、抵抗器(高周波遮断フィルタ)142、高周波遮断フィルタ140のコイル136、第1の整合器100のコイル116およびローパス・フィルタ130のコイル126を介してサセプタ12に印加されるようになっている。一方で、第2の直流電源104は、第1の高周波給電部108からは2段の高周波遮断フィルタ140,142によってマスクされ、第2の高周波給電部110からはさらにローパス・フィルタ130によってもマスクされているので、第1および第2の整合器100,102の整合動作に影響を与えないようになっている。
第2の直流電源104は、主制御部84の一部を構成する直流電圧制御部144の制御の下で、その出力電圧(第2直流電圧)−BDCを一定の範囲(たとえば−3000V〜0V)で可変に制御できるようになっている。直流電圧制御部144は、第2の直流電源104の出力電圧−BDCをレシピ情報に基づいて適当な設定値(固定値)に合わせることも可能である。しかし、この実施形態では、プラズマ処理中にプラズマに晒されるサセプタ12上の半導体ウエハWの表面電位(自己バイアス−Vdcに等しい負極性の電位)の不定または動的な変化にも対応可能な第2直流電圧−BDCが、直流電圧制御部144の制御の下で第2の直流電源104より出力されるようになっている。
第1の高周波給電部108の高周波伝送路上には、第1高周波LFの電圧振幅(たとえばピーク・ツー・ピーク)Vppを測定するためのVpp測定部146と、第1高周波LFの進行波パワーPfおよび反射波パワーPrを測定するRFパワーモニタ(たとえば方向性結合器)148とが設けられている。そして、Vpp測定部146よりVpp測定値MVppが、RFパワーモニタ148より進行波パワー測定値MPfおよび反射波パワー測定値MPrが直流電圧制御部144に与えられるようになっている。
一般に、この実施形態のようにサセプタ(下部電極)12に周波数の異なる複数の高周波(LF,HF)を印加する場合は、周波数の最も低い高周波(LF)の電圧の振幅Vppがサセプタ12上の高周波電圧の振幅を支配的に左右する。特に、第2高周波HFが100MHzあるいはそれ以上の高い周波数を有する場合は、サセプタ12上の第2高周波HFの電圧振幅Vppは無視できるほど小さい。一方で、自己バイアス−Vdcの絶対値Vdcとサセプタ12上の高周波電圧の振幅Vppとの間には定常的には一定の比例関係つまりVdc≒KVpp(Kは係数:0<K<1)の関係がある。したがって、直流電圧制御部144は、基本的または定常的には、Vpp測定部146からのRF電圧振幅測定値MVppに応じて第2の直流電源104の出力電圧(第2直流電圧)−BDCを制御し、たとえば−BDC=−K*MVppとなるように制御する。
しかし、プラズマ処理の開始時やプラズマ処理の最中にプラズマの負荷が変動すると、自己バイアス−Vdcとサセプタ12上の高周波電圧の振幅Vppとの間で上記の比例関係(Vdc≒KVpp)が壊れ、自己バイアス−Vdcの絶対値VdcがKVppよりも小さくなる。この時、プラズマ負荷にRFパワーが十分に吸収されず、そのぶんRF反射波パワーPrが増大する。
直流電圧制御部144は、そのようなプラズマ負荷の変動に対処するために、Vpp測定部146からのRF電圧振幅測定値MVppとRFパワーモニタ148からのRF反射波パワー測定値MPrとに応じて第2の直流電源104の出力電圧(第2直流電圧)−BDCを制御し、たとえば−BDC=−(K*MVpp−J*MPr)あるいは−BDC=−(K−D*MPr)*MVppとなるように制御する。ただし、J,Dは係数である。
さらに、直流電圧制御部144は、プラズマ負荷変動に対する第2直流電圧−BDCの可変制御の安定性ないし精度を一層高めるために、Vpp測定部146からのRF電圧振幅測定値MVppとRFパワーモニタ148からのRF進行波パワー測定値MPfおよびRF反射波パワー測定値MPrとに応じて第2の直流電源104の出力電圧(第2直流電圧)−BDCを制御し、たとえば−BDC=−K*MVpp*E*(MPf−MPr)/MPfとなるように制御する。ただし、Eは係数である。

[実施形態におけるシーケンス]
図3Aに、この実施形態のプラズマ処理装置において単一ステップの枚葉処理が行われるとき、あるいはマルチステップ方式において1回目のステップの枚葉処理が行われるときの主要な各部間のタイミング関係、特に動作開始時の基本シーケンスを示す。
上記のように処理対象の半導体ウエハWがチャンバ10内で静電チャック38の上に載置される時、リレースイッチ132はオン状態を保っており、サセプタ12は電気的に接地されている。そして、チャンバ10内が減圧状態になり、エッチングガスの導入が開始されてから、所定の時点t0でリレースイッチ132がオフになる。これによって、サセプタ12は電気的(特に直流的)にフローティング状態になる。
直後に、時点t1で、第2の高周波電源30がオンし、第2の整合器102も整合動作を開始する。これによって、サセプタ12に対して第2の高周波給電部110よりプラズマ生成用の第2高周波HFの印加が開始され、エッチングガスが放電し始める(プラズマが着火する)。
この直後に(通常、時点t1から2秒以内に)、時点t2で第1の高周波電源28がオンし、第1の整合器100も整合動作を開始する。これによって、サセプタ12に対して第1の高周波給電部108よりイオン引き込み用の第1高周波LFの印加が開始される。そうすると、サセプタ12上の半導体ウエハWとバルクプラズマとの間(つまりシース)に自己バイアス−Vdcが発生して、プラズマから半導体ウエハWにイオンが引き込まれる。
ここで、自己バイアス−Vdcは、第1の高周波給電部108を介して半導体ウエハWの表面とグランド(接地電位部材)との間にかかる電圧でもあり、第1の高周波給電部108の高周波伝送路上に直列に接続される全てのコンデンサまたはキャパシタ、つまり第1の整合器100のコンデンサ114や、静電チャック38の誘電体層を介して半導体ウエハWとサセプタ12との間に形成されるキャパシタ等がいわゆるブロッキングコンデンサを形成する。
なお、サセプタ12上で半導体ウエハWの周囲に配置されるフォーカスリング36にも、同じ自己バイアス−Vdcが発生して、プラズマからイオンが引き込まれる。つまり、フォーカスリング36は、電気的にもサセプタ12上で半導体ウエハWと並列に配置されており、プラズマに対して半導体ウエハWのエッジを半径方向外側に見掛け上拡張する機能を有している。
一方、プラズマの着火後で、上記時点t2に好ましくは1秒以内の時間差で近接(前後)する時点t3で、第2の直流電源104がオンして、サセプタ12に対して負極性の第2直流電圧−BDCの印加を開始する。これによって、半導体ウエハWの表面電位が自己バイアス−Vdcの電位に下がるのと連動して略同時にサセプタ12の電位が自己バイアス−Vdcに応じた第2直流電圧−BDCの電位に下がる。
その後(通常、時点t3から0.3秒以上経過後に)、時点t4で、第1の直流電源44がオンになり、静電チャック38の内部電極42に対して正極性の第1直流電圧ADCの印加を開始する。これによって、半導体ウエハWの裏面と静電チャック38の表面に正・負の電荷つまり静電気が発生し、半導体ウエハWが静電力で静電チャック38に吸着される。この時、サセプタ12には第2直流電圧−BDCが既に印加されているので、サセプタ12の電位が第1直流電圧ADCの影響(静電誘導)を受けることはない。そして、直後の時点t5で、バックサイドガス供給部がオンして、サセプタ12内のガス通路を介して半導体ウエハWの裏面にバックサイドガスを供給する。
このように、単一ステップまたは1回目のステップの場合は、半導体ウエハWが静電チャック38上に載置された後の時点t0で、リレースイッチ132をそれまでのオン状態からオフ状態に切り換えて、サセプタ12を電気的に接地状態からフローティング状態に切り換える。そして、直後の時点t1から、第2の高周波給電部110においてプラズマ生成用の第2高周波HFをサセプタ12に印加し、チャンバ10で処理ガスを第2高周波HFのエネルギーで励起してプラズマを生成する。そして、直後の時点t2から、第1の高周波給電部108においてイオン引き込み用の第1高周波LFをサセプタ12に印加して、自己バイアス−Vdcを発生させる。そして、上記時点t2と(好ましくは1秒以内の時間差で)近接する時点t3から、サセプタ12に自己バイアス−Vdcに応じた負極性の第2直流電圧−BDCを印加する。そして、上記時点t3より後の時点t4から、静電チャック38の内部電極42に正極性の第1直流電圧ADCを印加する。
かかるシーケンスによれば、サセプタ12に自己バイアス−Vdcに応じた負極性の第2直流電圧−BDCが印加されるので、定常状態において半導体ウエハWとサセプタ12との間のガス空間(56,60,62)で異常放電が発生することはない。さらには、プラズマ処理の開始直後に、サセプタ12の電位が自己バイアス−Vdcに連動して半導体ウエハWの電位と一緒に下がるので、正極性の第1直流電圧ADCが静電チャック38の内部電極42に印加される時も、さらにはプロセスの開始時にプラズマ負荷が変動しても、上記ガス空間(56,60,62)で異常放電が発生するおそれはない。
図3Bに、マルチステップ方式において2回目以降の各ステップの枚葉処理が行われるときの主要な各部間のタイミング関係、特に動作開始時の基本シーケンスを示す。
この場合、1回目のステップが終了した後も、リレースイッチ132はオフ状態を保持し、第1の直流電源44はオン状態(第1直流電圧ADCの印加)を保持し、バックサイドガス供給部はバックサイドのガスの供給を維持する。この状態の下で、2回目のステップを開始するために、時点t11で、第2の高周波電源30がオンし、第2の整合器102も整合動作を開始する。これによって、サセプタ12に対して第2の高周波給電部110よりプラズマ生成用の第2高周波HFの印加が開始され、エッチングガスが放電し始める(プラズマが再着火する)。
この直後に、時点t12で第1の高周波電源28がオンし、第1の整合器100も整合動作を開始する。これによって、サセプタ12に対して第1の高周波給電部108よりイオン引き込み用の第1高周波LFの印加が開始される。そうすると、サセプタ12上の半導体ウエハWとバルクプラズマとの間(つまりシース)に自己バイアス−Vdcが発生して、プラズマから半導体ウエハWにイオンが引き込まれる。
一方、プラズマの再着火後で、上記時点t12に好ましくは1秒以内の時間差で近接(前後)する時点t13で、第2の直流電源104がオンして、サセプタ12に対して負極性の第2直流電圧−BDCの印加を開始する。これによって、半導体ウエハWの表面電位が自己バイアス−Vdcの電位に下がるのと連動して略同時にサセプタ12の電位が自己バイアス−Vdcに応じた第2直流電圧−BDCの電位に下がる。
このように、マルチステップ方式において2回目以降の各ステップが行われるときは、サセプタ12に第1直流電圧ADCが印加されている状態の下で、最初に(時点t11から)第2の高周波給電部110においてプラズマ生成用の第2高周波HFをサセプタ12に印加し、チャンバ10で処理ガスを第2高周波HFのエネルギーで励起してプラズマを再生成する。そして、直後の時点t12から、第1の高周波給電部108においてイオン引き込み用の第1高周波LFをサセプタ12に印加して、自己バイアス−Vdcを再度発生させる。そして、上記時点t12と(好ましくは1秒以内の時間差で)近接する時点t13から、サセプタ12に自己バイアス−Vdcに応じた負極性の第2直流電圧−BDCを再び印加する。
かかるシーケンスによれば、プラズマ処理が再開された直後に、サセプタ12の電位が自己バイアス−Vdcに連動して半導体ウエハWの電位と一緒に下がるので、プロセスの開始時にプラズマ負荷が変動しても、上記ガス空間(56,60,62)で異常放電が発生するおそれはない。
図4Aおよび図4Bに、この実施形態における上記シーケンスの具体的な実例を示す。これらの図において、"HF Pf"および"HF Pr"は、第2高周波HFの進行波パワーおよび反射波パワーである。"LF Pf"および"LF Pr"は、第1高周波LFの進行波パワーおよび反射波パワーである。"HF C1"および"HF C2"は、第2の整合器102における可変コンデンサ120,124のバリコン・ステップ(キャパシタンス値に対応する調整位置)である。"LF C1"および"LF C2"は、第1の整合器100における可変コンデンサ112,114のバリコン・ステップである。"RFD"は、プラズマ発光モニタ(図示せず)により測定されるプラズマ発光強度である。"ESC I"は、第1の直流電源44から静電チャック38の内部電極42に至る第1の直流電圧給電部内で流れる電流である。"LF Vpp"は、第1の整合器100内でVpp測定部146により測定される第1高周波LFの電圧振幅(ピーク・ツー・ピーク)である。"- Vdc"は、自己バイアスである。"-HV2 V"は、サセプタ12の電位である。"HV2 I"は、第2の直流電源104からサセプタ12に至る第2の直流電圧給電部内で流れる電流である。
単一ステップまたはマルチステップ方式における1回目のステップの場合(図4A)、第1直流電圧ADCの印加を開始した直後に第1の直流電圧給電部内で電流"ESC I"が急激に流れるのは過渡現象であり、速やかに減衰する。つまり、半導体ウエハWとサセプタ12との間のガス空間(56,60,62)で異常放電が発生していないことがわかる。なお、時点t3S,3Eは、第2直流電圧−BDCの印加(立ち上がり)の開始および完了のタイミングであり、t3S〜t3Eは0.35秒である。
マルチステップ方式における2回目以降の各ステップの場合(図4B)は、半導体ウエハWの表面電位つまり自己バイアス−Vdcが下がるのと連動して略同時にサセプタ12の電位が自己バイアス−Vdcに応じた第2直流電圧−BDCの電位に下がることがわかる。そして、第1の直流電圧給電部内で電流"ESC I"が、プラズマからの反射の影響を受けて時点t13〜taの区間で増加しても速やかに減少に転じて時点tbには元(略0A)に戻る。このように、第1の直流電圧給電部内で電流"ESC I"に異常が見られないことから、半導体ウエハWの回りで、特に半導体ウエハWとサセプタ12との間のガス空間(56,60,62)で、異常放電が発生していないことが確認される。
この実例では、上記のように第2の直流電源104が第2直流電圧−BDCの出力を開始するタイミング(時点t3,t13)を第1の整合器100が整合動作を開始するタイミングに一致させており、この同時性の関係が最も好ましい。もっとも、実用的には1秒以内の時間差であれば、両者のタイミングに多少のずれがあってもよい。
また、イオン引き込み用の第1高周波LFとプラズマ生成用の第2高周波HFとの間では、上記のように、サセプタ12に対して、第2高周波HFの印加を先に開始し、第1高周波LFの印加を後に開始する形態が標準仕様になる。しかし、必要に応じて、または特定の条件の下で、第1高周波LFの印加を先に開始して第2高周波HFの印加を後に開始する形態、あるいは第1高周波LFおよび第2高周波HFの印加を同時に開始することも可能である。
第1高周波LFの印加を先に開始する場合でも、第2高周波HFほどの放電効率は良くないが、プラズマが生成されることがあり、その場合には自己バイアスも発生する。したがって、第2直流電圧−BDCの出力を開始するタイミングは、やはり第1高周波LFの印加開始のタイミングに合わせるのが望ましく、たとえば第1高周波LFの印加開始と同時または一定時間経過後に第2直流電圧−BDCの出力を開始してよい。
図5に、本実施例における第2の直流電源104を備えない場合(比較例)の単一(または1回目)ステップのシーケンスの具体的な実例を示す。この図において、"HFφ"および"HF Z"は、第2の整合器102における可変コンデンサ120,124のバリコン・ステップに対する制御信号である。"LFφ"および"LF Z"は、第1の整合器100における可変コンデンサ112,114のバリコン・ステップに対する制御信号である。その他は、図4Aと同じである。
図示のように、第1の直流電圧給電部内で電流"ESC I"が、他の各部が安定した後にも相当大きな電流値(72μA)を示している。これは、半導体ウエハWとサセプタ12との間のガス空間(56,60,62)で異常放電が発生している場合に見られる現象である。

[整合回路に関する変形例]
上記の実施形態において、第1の整合器100は、可変リアクタンス素子に可変コンデンサ112,114を用いるL型の整合回路を有している。このタイプの整合回路は、第1高周波LFの周波数が比較的高い場合、たとえば3.2MHz〜13.56MHzの場合は、可変コンデンサ112,114を有利に活用できる。しかし、第1高周波LFの周波数がかなり低い場合、たとえば400kHzの場合は、可変コンデンサ112,114で所要のインピーダンスを得るためにその静電容量ひいては電極面積(サイズ)を数10倍以上に大きくしなければならず、実用性を失う。
したがって、第1高周波LFの周波数が400kHzのように低い場合は、図6に示すように、2つの可変インダクタ150,152と固定コンデンサ154とからなるT型の整合回路を第1の整合器100に好適に使える。そして、第2の直流電源104の出力端子を第1の整合器100の入力端子に結線するのが好ましい。これによって、第2の直流電源104を見掛け上50Ω系の回路に接続することができる。そして、第2の直流電源104より第2直流電圧−BDCを可変インダクタ150,152を介してサセプタ12にスムースに印加できるとともに、負荷インピーダンスの変動により第1の整合器100の出力端子側で高周波電圧が揺れても、第2の直流電源104はその影響を受けずに出力を安定に保つことができる。

[サセプタに対する直流電圧印加に関する第2の実施例]
上記の実施形態においては、主制御部84の一部を構成する直流電圧制御部144が、第1の高周波給電部108で得られるVpp測定値MVppや反射波パワー測定値MPrさらには進行波パワー測定値MPfに応じて第2の直流電源(可変直流電源)104の出力電圧(第2直流電圧)−BDCを可変に制御するようになっていた。
別(第2)の実施例として、第1高周波LFのパワーPLF、第2高周波HFのパワーPHFおよび第2直流電圧−BDCをパラメータとして、それら3つのパラメータの選択された各組み合わせ[PLF,PHF,−BDC]毎に半導体ウエハW回りで異常放電が発生するか否かをプラズマプロセスの模擬実験により検査して、その検査結果のデータをたとえばテーブル形式でデータベース化する。そして、実際のプロセスでは、第1高周波LFのパワーPLFおよび第2高周波HFのパワーPHFの所与の設定値に対して、模擬実験で異常放電を起こさなかったときの第2直流電圧−BDCの値またはその近似値を第2の直流電源104に対する設定値または指令値とする方法も可能である。
この場合は、図7に示すように、キーボードやディスプレイ等が備わっている操作パネル160と主制御部84とのマン・マシン・インタフェースを介してオペレータがデータベース構築のための実験を行う。
先ず、サセプタ12に対して第2直流電圧−BDCの印加を行わずに(スイッチ106をオフ状態に保持して)、第1高周波LFのパワーPLFおよび第2高周波HFのパワーPHFをパラメータとして、それら2つのパラメータの選択的な各組み合わせ[PLF,PHF]毎にプラズマプロセスの第1模擬実験を行い、電圧測定器164を用いて自己バイアス−Vdcを測定する。この場合、電圧測定器164がフォーカスリング36の電位を自己バイアス−Vdcの値として一点鎖線165で示すように直接測定してもよいが、着脱可能な治具の接続導体166を介してフォーカスリング36とサセプタ12とを接続(短絡)し、電圧測定器164がサセプタ12の電位を自己バイアス−Vdcの値として測定することもできる。
たとえば、第1高周波LFのパワーPLFを100V,200V,500V,1000V,2500V,4800V,5800Vの7通りに選び、第2高周波HFのパワーPHFを100V,300V,500V,1700V,2400Vの6通りに選んで、各組み合わせ[PLF,PHF]の第1模擬実験で得られた自己バイアス−Vdcの測定値をたとえば図8に示すようなテーブル形式でデータベース化する。
図8において、i行j列のセルに記入されている“−ai,j”は、第2高周波HFのパワーPHFが上からi番目の値(たとえば3番目の値は500V)に選択され、かつ第1高周波LFのパワーPLFが左からj番目の値(たとえば4番目の値は1000V)に選択された場合に取得された自己バイアス−Vdcの測定値を表わす。
次に、第1高周波LFのパワーPLFおよび第2高周波HFのパワーPHFに第3のパラメータとして第2直流電圧−BDC(−BDC=−b1,−b2,−b3・・)を加えて、それら3つのパラメータの選択的な各組み合わせ[PLF,PHF,−BDC]毎にプラズマプロセスの第2模擬実験を行い、半導体ウエハW回りで異常放電(またはそれに相当する現象)が発生した否かを検査して、その検査結果をたとえば図9A,図9B,図9Cに示すようなテーブル形式でデータベース化する。
図9A,図9B,図9Cにおいて、i行j列のセルに記入されている“ai,j−bk”は、第2高周波HFのパワーPHFが上からi番目の値(たとえば3番目の値は500V)に選択され、第1高周波LFのパワーPLFが左からj番目の値(たとえば4番目の値は1000V)に選択された場合に取得され、かつ第2直流電圧−BDCが−bkの値に選択された場合のバルクプラズマとサセプタ12間の電位差(推定値)δVである。そして、テーブルのセル内に“♯”の記号が付いている場合は、当該セルの条件の下で異常放電(またはそれに相当する現象)が検出されたことを表わしている。一般に、“♯”の記号が付く場合(異常放電またはそれに相当する現象が生ずる場合)の電位差δVは、押し並べてある値(しきい値)Vthを超えている。
なお、第2模擬実験では、電圧測定器164による自己バイアス−Vdcの測定は行われない。代わりに、第1の直流電源44より静電チャック38の内部電極42に至る第1の直流電圧給電部内に設けられる電流計168を通じて電流"ESC I"の波形(瞬時値)をモニタリングする。そして、電流"ESC I"の波形に上記比較例(図5)のような異常があるか否かによって、異常放電の有無を間接的に判定する。
上記データベースまたはデータテーブル(図8,図9A〜図9C)は、主制御部84内のメモリまたは外部の記憶部162に蓄積または保存される。そして、実際のプラズマプロセスでは、主制御部84が、第1高周波LFおよび第2高周波HFのパワーPLF,PHFに関するプロセス条件(レシピ情報)に応じて、上記データベース(テーブル)を参照して、異常放電の可能性が無い第2直流電圧−BDCの値を選択し、第2の直流電源104の出力電圧(第2直流電圧−BDC)をその選択した値になるように制御する。

[サセプタに対する直流電圧印加に関する第3の実施例]
図10および図11に、本発明のプラズマ処理装置においてサセプタ12に第2直流電圧−BDCを印加する技法の更に別(第3)の実施例を示す。
この実施例は、サセプタ12上の半導体ウエハWの表面に発生する自己バイアス−Vdcをin-situでモニタリングして、第2の直流電源104の出力電圧(第2直流電圧)−BDCを自己バイアス−Vdcに追従するようにフィードバック方式でリアルタイムに制御することを特徴としている。
具体的には、チャンバ10内でプラズマが生成されている時にバルクプラズマとサセプタ12上の半導体ウエハW(およびフォーカスリング36)との間に発生する自己バイアス−Vdcをin-situでモニタリングするために、フォーカスリング36と誘電体35を介して対向するリング状の電極板170をサセプタ12の上面に配置する。この電極板170は、たとえばセラミックからなる絶縁体172によってサセプタ12から電気的に絶縁されており、サセプタ12を貫通するたとえば棒状の導体174と外付けのコンデンサ176とを介して接地電位部材(図示せず)に接続されている。なお、棒状の導体174も絶縁体172によってサセプタ12から電気的に絶縁されている。
半導体ウエハWおよびフォーカスリング36の表面に自己バイアス−Vdcが発生している時、つまりチャンバ10内でプラズマが生成されている時は、半導体ウエハWおよびフォーカスリング36の表面が自己バイアス−Vdcに等しい負の電位になる。一般にフォーカスリング36はSiのように単一物質からなる物体であるため、フォーカスリング36全体が電極板を構成する。つまり、誘電体35を挟んでフォーカスリング36と電極板170との間にコンデンサ180が形成される。これにより、自己バイアス−Vdcに等しいフォーカスリング36の表面の電位が直列接続されている2つのコンデンサ180,176によって分圧され、両コンデンサ180,176間の接続点(ノード)NBに自己バイアス−Vdcに比例した分圧電圧−VNBが得られる。すなわち、コンデンサ180,176の静電容量をC180,C176とすると、ノードNBに得られる分圧電圧−VNBは次の式(1)で表わされる。
−VNB=−Vdc*C180/(C180+C176) ・・・(1)
自己バイアス測定回路182は、ノードNBに得られる分圧電圧−VNBを読み取り、上記の式(1)から自己バイアス−Vdcの測定値−MVdcを逆算して求める。直流電圧制御部144は、自己バイアス測定回路182からの自己バイアス測定値−MVdcに基づいて第2の直流電源104の出力電圧(第2直流電圧−BDC)を制御し、たとえば−BDC=−H*MVdcとなるように制御する。ここで、Hは係数であり、たとえばH=1である。
あるいは、上記第2の実施例によるデータテーブル(図8,図9A〜図9C)が備わっている場合は、直流電圧制御部144(主制御部84)において第2直流電圧−BDCと自己バイアス−Vdcとの電位差δVが上記しきい値Vthを超えないように第2直流電圧−BDCの値を制御または選定してもよい。
このように、この実施例では、サセプタ12上の半導体ウエハWの表面に発生する自己バイアス−Vdcをin-situでモニタリングして、第2の直流電源104の出力電圧(第2直流電圧)−BDCを自己バイアス−Vdcの現時値に一致または追従するようにフィードバック方式でリアルタイムに制御するので、自己バイアス−Vdcが如何様に変動しても、あるいは静電チャック38の内部電極に第1直流電圧ADCが如何様に(任意のタイミングおよび任意の電圧値で)印加されても、半導体ウエハWとサセプタ12との間の電位差が常に小さな値に保たれるので、半導体ウエハW回りでの異常放電を確実に防止することができる。

[サセプタに対する直流電圧印加に関する第4の実施例]
図10および図11につき、本発明のプラズマ処理装置においてサセプタ12に第2直流電圧−BDCを印加する技法の更に別(第4)の実施例を説明する。
図10に示すように、このプラズマ処理装置においては、サセプタ12と平行に向かい合って上部電極(対向電極)を兼ねるシャワーヘッド70がリング状の絶縁体184を介してチャンバ10の天井に取り付けられている。そして、上部電極70に負極性の好ましくは可変の直流電圧−EDCを印加するための直流電源186が備えられる。この直流電源部186の出力端子は、スイッチ188、フィルタ回路190および直流給電ライン192を介して上部電極70に電気的に接続される。フィルタ回路190は、直流電源186からの直流電圧−EDCをスルーで上部電極70に印加する一方で、サセプタ12から処理空間Sおよび上部電極70を通って直流給電ライン192に入ってきた高周波を接地ラインへ流して直流電源186側へは流さないように構成されている。また、チャンバ10内で処理空間PSに面する適当な箇所に、たとえばSi,SiC等の導電性材料からなるDCグランドパーツ(図示せず)が取り付けられている。このDCグランドパーツは、接地ライン(図示せず)を介して常時接地されている。
このプラズマ処理装置において、イオン引き込み用の第1高周波LFの周波数はたとえば3.2MHzに選ばれ、プラズマ生成用の第2高周波HFの周波数はたとえば40.68MHzに選ばれる。この場合は、図11に示すように、第1の整合器100は2つの可変コンデンサ194,196からなるL型の整合回路を好適に有し、第2の整合器102も2つの可変コンデンサ198,200からなるL型の整合回路を好適に有する。
このように、第2高周波HFの周波数が40.68MHz程度あるいはそれ以下の場合は、サセプタ12上の高周波電圧の電圧振幅において第2高周波HFの電圧振幅Vppも無視できなくなる。そこで、この実施例では、サセプタ12上の高周波電圧の電圧振幅Vppをモニタリングする上記第1の実施例(図2)の一変形例として、第1の高周波給電部108内で得られる第1高周波LFの電圧振幅Vpp(LF)だけでなく、第2の高周波給電部110内で得られる第2高周波HFの電圧振幅Vpp(HF)をもモニタリングし、直流電圧制御部144が両高周波LF,HF双方の電圧振幅Vpp(LF),Vpp(HF)に基づいて第2の直流電源104を制御するようにしている。
ハードウェア的には、図11に示すように、ローパス・フィルタ130と給電棒34との間の高周波伝送路上に2周波対応型のVpp測定部202が設けられる。このVpp測定部202は、たとえばスーパーヘテロダイン方式のフィルタ回路を用いて第1高周波LFおよび第2高周波HFの電圧振幅Vpp(LF),Vpp(HF)を弁別して測定し、それらの測定値MVpp(LF),MVpp(HF)を直流電圧制御部144に与える。
なお、上記第1の実施例と同様に、第1および第2の高周波給電部108,110内にRFパワーモニタ(図示せず)をそれぞれ設け、第1高周波LFに係る進行波パワー測定値MPf(LF)および反射波パワー測定値MPr(LF)と第2高周波HFに係る進行波パワー測定値MPf(HF)および反射波パワー測定値MPr(HF)とを直流電圧制御部144に与えることも可能である。その場合、直流電圧制御部144は、Vpp測定部202からのRF電圧振幅測定値MVpp(LF),MVPP(HF)と、両RFパワーモニタからの反射波パワー測定値MPr(LF),MPr(HF)とに応じて第2の直流電源104の出力電圧(第2直流電圧)−BDCを制御することができる。あるいは、直流電圧制御部144は、Vpp測定部202からのRF電圧振幅測定値MVpp(LF),MVpp(HF)と、両パワーモニタからの反射波パワー測定値MPr(LF),MPr(HF)および進行波パワー測定値MPf(HF),MPf(HF)とに応じて第2の直流電源104の出力電圧(第2直流電圧)−BDCを制御することもできる。

[サセプタに対する直流電圧印加に関する第5の実施例]
図12〜図14につき、本発明のプラズマ処理装置においてサセプタ12に第2直流電圧−BDCを印加する技法の更に別(第5)の実施例を説明する。
この実施例は、可変リアクタンス素子の選択可能なポジションの値とプラズマインピーダンスの値とをデータベース上で対応づけて管理するマッピングテーブルを備え、このマッピングテーブルより現時の整合ポジションに対応するプラズマインピーダンスの値を取得し、その取得したプラズマインピーダンスの値とプラズマに供給しているRFパワーの値とからサセプタ12上の高周波電圧の振幅VPPを計算によって求め、VPP計算値に応じて第2直流電圧−BDCを制御することを特徴とする。
図12に示すように、この実施例において、イオン引き込み系の第1の高周波給電部108に設けられる第1の整合器100は、可変コンデンサ112,114およびコイル116からなるL型の整合回路と、インピーダンスセンサ210と、可変コンデンサ112,114のポジション(バリコン・ステップ)PC1,PC2をそれぞれステップモータ(M)212,214を介して可変に制御するマッチングコントローラ216を有している。ここで、マッチングコントローラ216とステップモータ(M)212,214は、オートマッチング機構を構成している。
インピーダンスセンサ210は、第1の高周波電源28側から見える負荷側のインピーダンス、つまりチャンバ10内の負荷(主にプラズマ)のインピーダンスと整合回路[112,114,116]のインピーダンスとが合成された負荷インピーダンスZLを測定する。マッチングコントローラ216は、マイクロコンピュータ(CPU)を有しており、インピーダンスセンサ210より出力される負荷インピーダンスZLの測定値MZLが第1の高周波電源28の出力インピーダンスに相当する整合ポイントZS(通常50Ω)に一致または近似するように、ステップモータ(M)212,214の回転制御を通じて可変コンデンサ112,114のポジション(バリコン・ステップ)PC1,PC2を可変に制御する。
ここで、可変コンデンサ112,114において静電容量C1,C2とポジション(バリコン・ステップ)PC1,PC2との間には、それぞれ線形的な対応関係がある。マッチングコントローラ216は、ステップモータ(M)212,214の回転制御を通じて可変コンデンサ112,114の現時のポジションPC1,PC2を常時把握している。
さらに、第1の整合器100には、図13に示すように、可変コンデンサ112,114の選択可能な全てのポジションPC1(P11,P21・・・Pm1),PC2(P12,P22・・・Pn2)の組み合わせと、各組み合わせ[Pi1,Pj2]に対応する整合時のプラズマインピーダンスZP(Rij+jXij)の値とをデータベース上で対応づけて管理するマッピングテーブルが、マッチングコントローラ216内のCPUによってアクセス可能なメモリ218に格納されている。
そして、整合状態における可変コンデンサ112,114の現時のポジションつまり整合ポジションがそれぞれPi1,Pj2であるときは、このマッピングテーブルより、その組み合わせ[Pi1,Pj2]に対応するプラズマインピーダンスZP(Rij+jXij)の実数部の値[Rij]および虚数部の値[Xij]が読み出される。
図14のスミスチャートについて、整合器100の整合作用を説明する。今、可変コンデンサ112,114のポジションがそれぞれPi1,Pj2に調整されているときに、整合状態が確立されている、つまりインピーダンスセンサ210より得られる負荷インピーダンスZLの測定値MZLが整合ポイントZS(50Ω)に一致または近似している、と仮定する。
この場合、チャンバ10内のプラズマからインピーダンスセンサ210の出力端子に至るまでのインピーダンスの軌跡をスミスチャート上で解析すると、スタートポイントのプラズマインピーダンスZP(Rij+jXij)から第1の整合器100内で3つの円弧の軌跡QL、QC2、QC1を経て整合ポイントZS(50Ω)に辿りつく。
ここで、1番目の軌跡QL(ZP→Z1)は、整合回路100の最後段にプラズマ負荷と直列に接続されているコイル116の誘導性リアクタンスによるものであり、図示のインピーダンスチャート上で右回り(時計回り)に移動する。コイル116が固定インダクタであるから、この軌跡QL(ZP→Z1)の移動量は常に一定である。
2番目の軌跡QC2(Z1→Z2)は、コイル116よりも前段にプラズマ負荷と直列に接続されている可変コンデンサ114の容量性リアクタンスによるものであり、インピーダンスチャート上で左回り(反時計回り)に移動する。可変コンデンサ114の静電容量C2またはポジションPC2に応じて、この軌跡QC2(Z1→Z2)の移動量は変化する。
そして、3番目の軌跡QC1(Z2→ZS)は、可変コンデンサ114よりも前段にプラズマ負荷と並列に接続されている可変コンデンサ112の容量性リアクタンスによるものであり、アドミタンスチャート(図示せず)上で右回り(時計回り)に移動する。可変コンデンサ112の静電容量C1またはポジションPC1に応じて、この軌跡QC1(Z2→ZS)の移動量は変化する。
したがって、整合器100においてオートマッチング動作が正常に機能している時は、スミスチャート上で、整合ポイントZS(50Ω)をスタートポイントとして、その時の可変コンデンサ112,114の整合ポジションPC1,PC2の値にそれぞれ応じた可変量の軌跡QC1,QC2およびコイル116の固定インダクタンスに応じた固定量の軌跡QLを逆方向に順次辿ることで、その時のプラズマインピーダンスZP(Rij+jXij)を割り出すことができる。
もっとも、プラズマ処理装置に用いられている整合器の殆どは、出荷前に、プラズマ負荷を擬したインピーダンス可変のロードシミュレータを用いて、オートマッチングの試験(シミュレーション)を受ける。この試験の中で、可変コンデンサまたはバリコンC1,C2の選択可能な全てのポジションPC1,PC2の組み合わせ[PC1,PC2]について整合状態が得られるときのロードシミュレータのインピーダンスZの値(R+jX)を読み取ることで、上記のようなマッピングテーブル(図13)を構築している。したがって、この種のマッピングテーブルは、各々の整合器毎に固有のデータベースである。
通常のオートマッチング動作において、マッチングコントローラ216は、マッピングテーブルを参照することで、現時の負荷インピーダンスZLのスミスチャート上の位置を確認し、可変コンデンサ112,114のポジションPC1,PC2に対する次の最適な制御値を決定するようにしている。これによって、オートマッチング機能の機差を少なくしている。
この実施例では、主制御部82の機能の一部として、整合器100の外(または中)にVpp演算部220が設けられている。このVpp演算部220は、整合器100のマッチングコントローラ216を通じて、あるいはメモリ218に直接アクセスして、マッピングテーブルより可変コンデンサ112,114の現時の整合ポジションPC1,PC2に対応するプラズマインピーダンスZPの値(R,X)を取得し、そのプラズマインピーダンスZPの値(R,X)とRFパワーモニタ148より得られる第1高周波LFのパワーPの測定値(通常は正味のプラズマ投入パワーとして進行波パワーの測定値MPf)とから次の式(1)を演算して、第1高周波LFの電圧振幅VPP(ピーク対ピーク値)を求める。
PP={8P(R+X2/R)}1/2 ・・・・(1)
直流電圧制御部144は、Vpp演算部220より得られる第1高周波LFの電圧振幅VPPの計算値CVPPに応じて、第2の直流電源104の出力電圧(第2直流電圧)−BDCを制御する。この場合、上述した第1の実施例と同様に、−BDC=−K*CVPPとなるように制御してよい(Kは係数:0<K<1)。あるいは、RF反射波パワーPrを考慮して、−BDC=−(K*MVpp−J*MPr)または−BDC=−(K−D*MPr)*MVppとなるように制御してもよい(J,Dは係数)。さらには、RF進行波パワーPfも考慮に入れて、−BDC=−K*MVpp*E*(MPf−MPr)/MPfとなるように制御してもよい(Eは係数)。
上記の演算式(1)は、次のようにして導出される。プラズマに供給されるRFパワーをP,プラズマのインピーダンスをZ(R+jX)、整合器の出力側のRF電圧(実効値)をV、RF電流(実効値)をIとすると、高周波給電部108の高周波伝送路上では、次の式(2)が成立する。
P=IVcosθ=I2Zcosθ=I2R ・・・・(2)
ここで、cosθ=R/(R2+X21/2 ・・・・(3)
式(2)は、次の式(4)に変形できる。
V=I*R/cosθ=(P/R)1/2・R/cosθ ・・・・(4)
式(3),(4)より、次の式(5)が得られる。
V={P(R2+X2)/R}1/2=P(R+X2/R)}1/2 ・・・・(5)
pp(ピーク対ピーク値)はV(実効値)の2・21/2倍であるから、次のように式(5)から演算式(1)が得られる。
PP=2・21/2V={8P(R+X2/R)}1/2 ・・・・(1)
この実施例においては、第1の整合器100に備わる固有のマッピングテーブルより取得されるプラズマインピーダンスの値を用いて、第1高周波LFの電圧振幅VPPの値を計算によって求め、電圧振幅VPPの計算値CVPPに応じて、第2の直流電源104より自己バイアス−Vdcに応じた負極性の第2直流電圧−Bdcをサセプタ12に印加するようにしている。したがって、第1の高周波給電部108の高周波伝送路上で第1高周波LFの電圧振幅VPPを直接測定するVPP測定部148は不要である。
また、オートマッチング機能の機差を少なくするために整合器100に備わっている固有のマッピングテーブルを用いて、整合器100の整合ポジションから第1高周波LFの電圧振幅VPPの値を計算によって求めるので、測定ばらつきの少ない高精度な電圧振幅VPPのモニタリングを行うことが可能であり、ひいてはサセプタ12に印加する第2直流電圧−BDCについてもばらつきや機差の少ない制御を行うことができる。

[サセプタに対する直流電圧印加に関する第6の実施例]
上述した第5の実施例の一変形例(第6の実施例)として、整合器100がマッピングテーブル(218)を備えない場合でも、第1高周波LFの電圧振幅VPPの値を計算によって求める機能をVpp演算部220または整合器100の内部に備えることができる。
上述したように、整合器100内でマッチングコントローラ216は、ステップモータ(M)212,214の回転制御を通じて可変コンデンサ112,114の現時のポジションPC1,PC2を常時把握しており、可変コンデンサ112,114のポジションPC1,PC2から静電容量C1,C2を割り出すこともできる。したがって、整合回路[112,114,116]のインピーダンスZ100は、可変コンデンサ112,114のポジションPC1,PC2ないし静電容量C1,C2からたとえばマッチングコントローラ216内で随時割り出すことができる。
一方、インピーダンスセンサ210によって測定される負荷インピーダンスZLは、プラズマインピーダンスZPと整合回路[112,114,116]のインピーダンスZ100とが合成されたものである。つまり、次の式(6)が成立する。
L=ZP+Z100
∴ ZP=ZL−Z100 ・・・・(6)
したがって、マッチングコントローラ216内で割り出される整合回路[112,114,116]のインピーダンスZ100と、インピーダンスセンサ210より出力される負荷インピーダンスZLの測定値MZLとから、上記の式(6)を演算することにより、プラズマインピーダンスZP(R+jX)を求めることができる。
pp演算部220は、上記のように計算によって得られたプラズマインピーダンスZPの値(R,X)とRFパワーモニタ148より得られる第1高周波LFのパワーPの測定値(通常は正味のプラズマ投入パワーとして進行波パワーの測定値MPf)とから、上記の式(1)を演算して、第1高周波LFの電圧振幅VPP(ピーク対ピーク値)を求める。上記第5の実施例と同様に、直流電圧制御部144は、Vpp演算部220より得られる第1高周波LFの電圧振幅VPPの計算値CVPPに応じて、第2の直流電源104の出力電圧(第2直流電圧)−BDCを制御する。

[サセプタに対する直流電圧印加に関する第7の実施例]
図15につき、本発明のプラズマ処理装置においてサセプタ12に第2直流電圧−BDCを印加する技法の更に別(第7)の実施例を説明する。
図15に示すように、この実施例は、第1の高周波給電部110の高周波伝送路上で整合器100の後段にインピーダンスセンサ222を設け、このインピーダンスセンサ222により負荷側のインピーダンスつまりプラズマインピーダンスZP(R,X)を測定する。Vpp演算部220は、インピーダンスセンサ222より得られるプラズマインピーダンスZPの測定値MZP(MR,MX)とRFパワーモニタ148より得られる第1高周波LFのパワーPの測定値(MPf)とから、上記の式(1)を演算して、第1高周波LFの電圧振幅VPP(ピーク対ピーク値)を求める。直流電圧制御部144は、上記第5または第6の実施例と同様に、Vpp演算部220より得られる第1高周波LFの電圧振幅VPPの計算値CVPPに応じて、第2の直流電源104の出力電圧(第2直流電圧)−BDCを制御する。
この実施例によれば、整合器100内のインピーダンスセンサ(210)やマッチングコントローラ(216)を用いなくても、サセプタ12に自己バイアス−Vdcに応じた第2直流電圧−BDCを印加することができる。

[他の実施形態又は変形例]
上記実施形態における容量結合型のプラズマ処理装置は、下部電極(サセプタ)42にプラズマ生成用の高周波HFおよびイオン引き込み用の高周波LFを重畳して印加する下部2周波印加方式であった。しかし、プラズマ生成用の高周波HFをシャワーヘッド(上部電極)70に印加し、イオン引き込み用の高周波LFをサセプタ(下部電極)12に印加する方式や、あるいはサセプタ(下部電極)12に1種類の高周波を印加するプラズマ処理装置にも本発明は適用可能である。
また、本発明は、容量結合型のプラズマエッチング装置に限定されず、マイクロ波プラズマエッチング装置や、誘導結合プラズマエッチング装置、ヘリコン波プラズマエッチング装置等にも適用可能であり、さらにはプラズマCVD、プラズマ酸化、プラズマ窒化、スパッタリングなどの他のプラズマ処理装置にも適用可能である。
本発明における被処理基板は半導体ウエハに限るものではなく、フラットパネルディスプレイ、有機EL、太陽電池用の各種基板や、フォトマスク、CD基板、プリント基板等も可能である。
10 チャンバ
12 サセプタ
28 第1の高周波電源
30 第2の高周波電源
32 マッチングユニット
36 フォーカスリング
38 静電チャック
42 (静電チャックの)内部電極
44 第1の直流電源
46 スイッチ
80 処理ガス供給部
84 主制御部
100 第1の整合器
102 第2の整合器
104 第2の直流電源
106 スイッチ
108 第1の高周波給電部
110 第2の高周波給電部
132 リレースイッチ
140 高周波遮断フィルタ
144 直流電圧制御部
146,202 Vpp測定部
148 RFパワーモニタ
164 電圧計
168 電流計
170 電極板
176,180 コンデンサ
182 自己バイアス測定回路

Claims (17)

  1. プラズマ処理が行われる処理容器と、
    前記処理容器内で被処理基板を載置する導体のサセプタと、
    前記サセプタに第1高周波を印加する第1高周波給電部と、
    前記基板を静電力で前記サセプタに保持するために、前記サセプタの主面に設けられる静電チャックと、
    前記サセプタにプラズマと前記基板との間に発生する自己バイアスに応じた負極性の直流電圧を印加する直流電圧印加部と
    を有するプラズマ処理装置。
  2. 前記直流電圧印加部が、
    負極性かつ可変の直流電圧を出力する直流電源と、
    前記第1高周波給電部の高周波伝送路上で前記第1高周波の電圧振幅を測定するRF電圧振幅測定部と、
    前記RF電圧振幅測定部より得られる前記第1高周波の電圧振幅の測定値に応じて前記直流電源の出力電圧を制御する直流電圧制御部と
    を有する、請求項1に記載のプラズマ処理装置。
  3. 前記直流電圧印加部が、
    負極性かつ可変の直流電圧を出力する直流電源と、
    前記第1高周波給電部の高周波伝送路上で前記第1高周波の電圧振幅を測定するRF電圧振幅測定部と、
    前記第1高周波給電部の高周波伝送路上で前記第1高周波の進行波および反射波のパワーを測定するRFパワー測定部と、
    前記RF電圧振幅測定部より得られる前記第1高周波の電圧振幅の測定値と前記RFパワー測定部より得られる前記第1高周波の進行波パワーの測定値および反射波パワーの測定値とに応じて前記直流電源の出力電圧を制御する直流電圧制御部と
    を有する、請求項1に記載のプラズマ処理装置。
  4. 前記直流電圧印加部が、
    負極性かつ可変の直流電圧を出力する直流電源と、
    前記サセプタの主面上で前記基板を載置する領域の周囲に設けられるフォーカスリングを介して前記自己バイアスを測定する自己バイアス測定部と、
    前記自己バイアス測定部より得られる自己バイアス測定値に応じて前記直流電源の出力電圧を制御する直流電圧制御部と
    を有する、請求項1に記載のプラズマ処理装置。
  5. 前記自己バイアス測定部が、
    前記サセプタから電気的に絶縁され、前記フォーカスリングと誘電体層を介して第1のコンデンサを形成する電極板と、
    前記サセプタから電気的に絶縁され、前記電極板と接地電位部材との間に接続される分圧用の第2のコンデンサと
    を有し、前記第2のコンデンサより得られる分圧された直流電圧から自己バイアス電圧の測定値を求める、請求項4に記載のプラズマ処理装置。
  6. 前記第1高周波給電部が、
    前記第1高周波を所望のパワーで出力する第1高周波電源と、
    前記第1高周波電源の出力インピーダンスと負荷インピーダンスとを整合させるための第1整合部と
    を有し、
    前記第1整合部が、
    前記第1高周波給電部の高周波伝送路上に設けられる可変リアクタンス素子を含む整合回路と、
    前記第1高周波給電部の高周波伝送路上で前記負荷インピーダンスを測定する負荷インピーダンス測定部と、
    前記負荷インピーダンス測定部より得られる前記負荷インピーダンスの測定値が前記第1高周波電源の出力インピーダンスに対応する所定の整合ポイントに一致または近似するように、前記可変リアクタンス素子のポジションを可変に制御するオートマッチング機構と、
    前記可変リアクタンス素子の選択可能なポジションの値とプラズマインピーダンスの値とをデータベース上で対応づけて管理するマッピングテーブルと
    を有し、
    前記直流電圧印加部が、
    負極性かつ可変の直流電圧を出力する直流電源と、
    前記可変リアクタンス素子の現時の整合ポジションの値に対して前記マッピングテーブルより得られるプラズマインピーダンスの値と、前記第1高周波給電部よりプラズマに供給されている前記第1高周波のパワーの値とから、前記第1高周波の電圧振幅を計算によって求めるRF電圧振幅演算部と、
    前記RF電圧振幅演算部より得られる前記第1高周波の電圧振幅の計算値に応じて前記直流電源の出力電圧を制御する直流電圧制御部と
    を有する、請求項1に記載のプラズマ処理装置。
  7. 前記第1高周波給電部が、
    前記第1高周波を所望のパワーで出力する第1高周波電源と、
    前記第1高周波電源の出力インピーダンスと負荷インピーダンスとを整合させるための第1整合部と
    を有し、
    前記第1整合部が、
    前記第1高周波給電部の高周波伝送路上に設けられるインピーダンス可変の整合回路と、
    前記第1高周波給電部の高周波伝送路上で前記負荷インピーダンスを測定する負荷インピーダンス測定部と、
    前記インピーダンス測定部より得られる前記負荷インピーダンスの測定値が前記第1高周波電源の出力インピーダンスに対応する所定の整合ポイントに一致または近似するように、前記整合回路のインピーダンスを可変に制御するオートマッチング機構と
    を有し、
    前記直流電圧印加部が、
    負極性かつ可変の直流電圧を出力する直流電源と、
    前記負荷インピーダンス測定部より得られる前記負荷インピーダンスの測定値と前記オートマッチング機構より得られる前記整合回路のインピーダンスの値とから、プラズマインピーダンスの値を計算によって求めるインピーダンス演算部と、
    前記インピーダンス演算部より得られるプラズマインピーダンスの計算値と、前記第1高周波給電部よりプラズマに供給されている前記第1高周波のパワーの値とから、前記第1高周波の電圧振幅を計算によって求めるRF電圧振幅演算部と、
    前記RF電圧振幅演算部より得られる前記第1高周波の電圧振幅の計算値に応じて前記直流電源の出力電圧を制御する直流電圧制御部と
    を有する、請求項1に記載のプラズマ処理装置。
  8. 前記直流電圧印加部が、
    負極性かつ可変の直流電圧を出力する直流電源と、
    前記第1高周波給電部の高周波伝送路上でプラズマインピーダンスを測定するプラズマインピーダンス測定部と、
    前記プラズマインピーダンス測定部より得られるプラズマインピーダンスの測定値と、前記第1高周波給電部よりプラズマに供給されている前記第1高周波のパワーの値とから、前記第1高周波の電圧振幅を計算によって求めるRF電圧振幅演算部と、
    前記RF電圧振幅演算部より得られる前記第1高周波の電圧振幅の計算値に応じて前記直流電源の出力電圧を制御する直流電圧制御部と
    を有する、請求項1に記載のプラズマ処理装置。
  9. 前記RF電圧振幅演算部は、次の式(1)を演算する、請求項6〜8のいずれか一項に記載のプラズマ処理装置。
    PP={8P(R+X2/R)}1/2 ・・・・(1)
    但し、VPPは第1高周波の電圧振幅(ピーク対ピーク値)、Pは第1高周波のパワー、RおよびXはプラズマインピーダンスの実数部および虚数部である。
  10. 前記第1高周波給電部が、前記第1高周波を所望のパワーで出力する第1高周波電源と、前記第1高周波電源側のインピーダンスと負荷インピーダンスとを整合させるための第1整合部とを有し、
    前記直流電圧印加部の出力端子が、前記第1整合部の整合回路の少なくとも一部を介して前記サセプタに接続される、
    請求項1〜9のいずれか一項に記載のプラズマ処理装置。
  11. 前記直流電圧印加部の出力端子が、直流を通して高周波を遮断する第1フィルタ回路と前記第1高周波給電部の一部の区間とを介して前記サセプタに接続される、請求項1〜10のいずれか一項に記載のプラズマ処理装置。
  12. 前記サセプタを電気的に接地状態またはフローティング状態のいずれかに切り換えるために、一端が接地電位部材に接続され、他端が前記第1フィルタ回路および前記第1高周波給電部の一部の区間を介して前記サセプタに接続されるスイッチを有する、請求項11に記載のプラズマ処理装置。
  13. 前記スイッチは、前記第1の電極に対して前記第1高周波給電部による前記第1高周波の印加と前記直流電圧印加部による前記直流電圧の印加とが開始される前に、前記サセプタをそれまでの接地状態からフローティング状態に切り換えるように動作する、請求項12に記載のプラズマ処理装置。
  14. 処理容器内で導体のサセプタの主面に設けられている静電チャックの上に被処理基板を載置する工程と、
    前記基板が前記静電チャック上に載置された後の第1の時点で、前記サセプタを電気的に接地状態からフローティング状態に切り換える工程と、
    前記第1の時点より後の第2の時点から、前記処理容器内で処理ガスを励起してプラズマを生成する工程と、
    前記第2の時点より後の第3の時点から、前記プラズマのイオンを前記基板に引き込むのに適した周波数を有する第1の高周波を前記サセプタに印加する工程と、
    前記第2の時点より後で前記第3の時点と近接する第4の時点から、前記サセプタにプラズマと前記基板との間に発生する自己バイアスに応じた負極性の直流電圧を印加する工程と、
    前記サセプタ上で前記基板を保持するために、前記第4の時点より後の第5の時点から、前記静電チャックの内部電極に正極性の直流電圧を印加する工程と
    を有するプラズマ処理方法。
  15. 前記第5の時点より後の第6の時点から、前記サセプタおよび前記静電チャックに形成されているガス通路を介して前記基板の裏面に伝熱用のガスを供給する工程を有する、請求項14に記載のプラズマ処理方法。
  16. 前記プラズマ生成工程は、前記処理ガスの放電に適した周波数を有する第2の高周波を前記サセプタに印加する工程を含む、請求項14または請求項15に記載のプラズマ処理方法。
  17. 前記第3の時点と前記第4の時点の時間差は1秒以内である、請求項14〜16のいずれか一項に記載のプラズマ処理方法。
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