JP2014186575A - 警報システム - Google Patents
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【解決手段】温度センサ付きの警報器100−1を所定の監視領域Aに配置すると共に、同じ監視領域A内に複数の煙観測チップ10−11〜10−14を設置する。警報器100−1は監視領域A全体の観測値である温度から異状を検知して火災警報を出力する。煙観測チップ10−11〜10−14は、監視領域Aの所定局所に配置し、局所領域A1〜A4の観測値である煙濃度から異状を検知した場合に警報器100−1に異状検知信号を送信して火災警報を出力させる。
【選択図】図2
Description
本発明は、警報システムに於いて、
所定の監視領域に配置し、当該監視領域全体の温度を観測して観測値である温度に基づいて異状を検知した場合に異状警報を出力すると共に、外部から異状検知信号を受信した場合に異状警報を出力する警報手段と、
所定の監視領域内の所定局所に設置し、当該所定局所の煙濃度を観測して観測結果である煙濃度に基づき異状を検知した場合に異状検知信号を警報手段に送信する煙濃度観測手段と、
を設けたことを特徴とする。
煙濃度観測手段は、所定局所の観測値である煙濃度が所定の閾値煙濃度以上の場合に異状検知信号を生成して警報手段へ送信し、
警報手段は、1又は複数の煙濃度観測手段の何れかから異状検知信号を受信した場合に異状警報を出力すると共に、監視領域全体の観測値である温度が所定の閾値温度以上の場合に異状を検知して異状警報を出力する。
煙濃度観測手段は、所定局所の煙濃度観測結果が示す煙濃度が所定の第1閾値煙濃度以上の場合に異状予兆を検知して異状予兆検知信号を警報手段へ送信し、所定局所の煙濃度観測結果が示す煙濃度が第1閾値煙濃度より高い所定の第2閾値煙濃度以上の場合に異状を検知して異状検知信号を警報手段へ送信し、
警報手段は、1又は複数の煙濃度観測手段の何れかから異状予兆信号を受信した場合に異状予報警報を出力し、1又は複数の煙濃度観測手段の何れかから異状検知信号を受信した場合に異状警報を出力する。
警報手段は、1又は複数の煙濃度観測手段の何れかから異状検知信号を受信した場合又は当該監視領域全体の観測値である温度に基づいて異状を検知した場合に連動元を示す異状警報を出力すると共に他の警報システムの警報手段へ異状連動信号を送信して連動先を示す異状警報を出力させ、一方、他の警報システムの警報手段から異状連動信号を受信した場合に、連動先を示す異状警報を出力する。
本発明によれば、所定の感知面積を備えた警報手段を、当該感知面積に対応した三次元空間内となる所定の監視領域に配置し、警報手段により監視領域全体の観測値である温度に基づいて異状を検知した場合に異状警報を出力すると共に、監視領域内の所定局所に設置した煙濃度観測手段により、所定局所の観測値である煙濃度に基づいて異状を検知した場合に異状検知信号を警報器に送信して異状警報を出力させるようにしたため、警報手段による監視領域の全体的な異状監視と煙濃度観測手段によるスポット的な異状監視の組み合わせにより、監視領域で発生した火災等の異状を早い段階で確実に検知して警報することができる。
例えば警報手段による全体監視では異状検知に時間のかかる局所的な異状であっても、煙濃度観測手段を例えば各種ストーブ、ガスコンロ等の火気や熱源の使用機器、その設置場所、喫煙などで火気を使用する場所、特に寝タバコをするベッドや寝室の所定場所、更にはごみ入れ等、その他相対的に火源となる可能性の高い機器や場所或いはそれらの近傍等、所定局所に設置することで、スポット的に観測した観測値である煙濃度に基づき異状を検知して異状検知信号を警報手段に送り、所定局所で発生した火災等の異状を迅速且つ確実に警報することで、利用者に適切に対処させるができる。
また所定局所に配置した煙濃度観測手段から離れた場所で異状が発生しても、監視領域を全体的に監視している警報手段により異状が迅速且つ確実に検知され、煙濃度観測手段による異状監視では逃してしまうような火災等の異状であっても、早期に異状またはその兆候を検知して警報することができる。
また警報手段により監視領域の全体的な異状監視を行うことで、監視領域の全体的な異状監視を考慮することなく煙濃度観測手段を所定局所に配置してスポット的に異状を監視することができ、煙濃度観測手段を所定局所に配置する場合の制約を低減して局所配置の自由度を高めることができる。
また監視領域全体の異状を監視している警報手段は、警報手段自身でカバーしている監視領域を、警報領域内の所定局所に配置した1又は複数の煙濃度観測手段のスポット的な異状監視によりカバーすることで詳細に監視でき、早期に異状発生またはその兆候を検知して、火災等の異状を監視する性能を向上することができる。
また、煙濃度観測手段の観測値である煙濃度に基づき異状を検知して警報手段へ異状検知信号を送信しているため、煙濃度観測手段の観測値である煙濃度に基づき警報手段側で異状を検知する処理が不要となり、警報手段側の処理負担を軽減できる。
また、煙濃度観測手段は、煙濃度異状を検知する閾値煙濃度を高低2段階に設定し、低い方の第1閾値煙濃度以上で異状の兆候を示す異状予兆を検知して異状予兆検知信号を送信して警報手段で異状予報警報を出力し、高い方の第2閾値煙濃度以上で異状を検知して異状検知信号を送信して警報手段で異状警報を出力することで、利用者は異状警報の前に出される異状予報警報により火災等の異状の兆候を早い段階で知って適切に対処することができる。
また1台の警報手段とこれに割り当てられた1又は複数の煙濃度観測手段により1つの警報システムを形成し、この警報システムを複数設けて例えば各部屋に配置することを可能としたため、ある部屋の警報システムで異状を検知して警報した場合に、異状連動信号を他の部屋の警報システムへ送信して警報報知させることができ、複数の警報システムの間のマルチ通信ネットワークを柔軟且つ適切に構築し、戸建住宅、集合住宅、学校、病院、オフィスビルなどの監視領域に対応してマルチスポット的にきめ細かく異状を検知して、早期に警報することができる。
(システム構成の概略)
図1は本発明による警報システムの概略構成を示した説明図である。本発明の警報システムは、少なくとも1台の温度センサ付きの警報器と複数の煙観測チップで構成する。
図1において、住宅における台所、居間、子供部屋、主寝室などの各部屋に分けて、温度センサ付きの警報器100−1〜100−4を設置し、警報器100−1〜100−4のそれぞれに対応して、煙観測チップ10−11〜10−44を配置し、警報システム1a〜1dを構成する。
警報システムに設けた温度センサ付きの警報器100は、所定の監視領域に配置し、監視領域全体の煙濃度に応じた状態を観測し、観測値である温度から異状を検知した場合に火災警報を出力する。
(1)主要構造部が耐火構造の場合、特殊感度は70m2
(2)主要構造部がその他の構造の場合、特殊感度は40m2
本発明の警報システムを設置する一般住宅は通常、ビルなどのように主要構造部が耐火構造ではないため、前記(2)に該当し、特殊感度の40m2が住宅用火災警報器1台の感知面積に相当し、感知面積40m2に対応した三次元空間内の所定領域に少なくとも1台の警報器100を配置する。
(煙観測チップの配置)
本実施形態の各警報システムにあっては、煙観測チップ10を1又は複数配置し、これを1台の温度センサ付きの警報器100に割り当てて管理している。このため警報器100に割り当てた1又は複数の煙観測チップ10は、これらを管理する警報器100の監視領域内で且つ警報器100の通信範囲に入る所定局所に配置し、所定の検知エリア内の煙濃度を観測する。警報装置100の通信範囲とは、警報装置100に割り当てて管理している煙観測チップ10から送信した信号が、警報装置100で有効受信できる通信距離に入る範囲をいう。1台の煙観測チップ10の検知エリアは、これが割り当てられている(これと通信する)1台の警報器100の監視領域よりも狭い。
図2は本発明による警報システムの住宅の部屋に対する設置例を示した説明図である。図2において、住宅14の部屋には、例えば図1の第1警報システム1aに対応した温度センサ付きの警報器100−1と煙観測チップ10−11〜10−14を設置している。なお、他の部屋には警報システム1b〜1dに対応して警報器100−2〜100−4及び煙観測チップ10−21〜10−44を設置するが、図示を省略している。
(煙観測チップの外観・構造)
図3は図1に設けた煙観測チップの外観を示した説明図であり、図3(A)に平面を、図3(B)に内部構造の断面を、図3(C)に底面を示している。
図4は本発明による煙観測チップの他の実施形態を示した断面図であり、散乱光式検煙構造における検煙空間を外部空間に形成したことを特徴とする。
図5は煙観測チップの機能構成の概略を示したブロック図である。煙観測チップ10は、検煙部35、煙濃度監視制御部48、アンテナ52を接続した通信部50を備え、図3に示した釦電池24による電源供給を受けて動作する。煙濃度監視制御部48は、図3の制御チップ41に対応し、例えばプログラムの実行により実現される機能である。ハードウェアとしては図3の制御チップ41を備え、CPU、メモリ、各種の入出力ポート等を備えたコンピュータ回路等を使用する。
図6は温度センサ部付きの警報器100−1の概略構成を示したブロック図である。また図6では、警報システム1aの警報器100−1について示しているが、他の警報システム1b〜1dの警報器100−2〜100−4の構成も同様となる。
図6において、警報器100−1は、警報制御部102、アンテナ106を接続した第1通信部104、アンテナ110を接続した第2通信部108、温度検出素子112、報知部114、操作部116を備え、図示しない電源、例えば電池電源により動作する。
警報制御部102の火災警報制御は、煙観測チップ10からの異状検知信号により警報出力する制御と、自己の観測値である温度から異状を検知して警報する制御があり、次のようになる。
警報制御部102は、第1通信部104を介して警報システム1aの例えば煙観測チップ10−11から送信された第1通信プロトコルに従った異状検知信号の有効受信を検知した場合、報知部114から連動元を示す火災警報を出力させる制御を行う。この場合の火災警報として例えば「ピーピー 1番で火災を検知しました 確認してください」といった音声メッセージをスピーカから繰り返し出力すると共にLEDを例えば点灯して行う。ここで「1番」は火災を検知した煙観測チップ10−11を特定する情報である。
警報制御部102は、自己の温度検出素子112からの検出信号に基づき所定周期毎に観測した観測値である温度が所定の閾値温度Tth、例えばTth=75℃以上の場合に異状を検知し、報知部114から連動元を示す火災警報を出力する制御を行う。この場合の火災警報として例えば「ピーピー 火災を検知しました 確認してください」といった音声メッセージをスピーカから繰り返し出力すると共にLEDを例えば点灯して行う。
警報制御部102は、第1通信部104を介して火災警報の元となった煙観測チップ10、ここでは上記警報器100−1が火災警報を出力する元となった異状検知信号を送信した煙観測チップ10−11から第1通信プロトコルに従った異状復旧検知信号の有効受信を検知した場合、報知部114からの、当該異状検知信号に起因する連動先を示す火災警報出力(警報音及び/又は警報表示)を停止させると共に、第2通信プロトコルに従った異状復旧連動信号を生成し、第2通信部108に指示し、当該異状復旧連動信号を他の警報システムの警報器100−2〜100−4へ送信させる制御を行い、これを受信した他の警報システムの警報器100−2〜100−4に、同じ異状検知信号に起因する連動先を示す火災警報出力(警報音及び/又は警報表示)を停止させる。
警報制御部102は、連動元として火災警報の出力中に操作部116の警報停止スイッチで受け付けた警報停止操作を検知した場合、報知部114からの連動元を示す火災警報出力(警報音及び/又は警報表示)を停止させると共に、第2通信プロトコルに従った警報停止連動信号を生成し、第2通信部108に指示し、当該警報停止連動信号を他の警報システムの警報器100−2〜100−4へ送信させる制御を行い、これを受信した他の警報システムの警報器100−2〜100−4に、連動先を示す火災警報出力(警報音及び/又は警報表示)を停止させる。
図7は図2に示した警報システム1aにおいて、煙観測チップ10−11〜10−14の局所領域A1〜A4から外れた警報器100−1の警戒領域Aで火災が発生した場合の説明図である。
これに対し煙観測チップ10−11〜10−14は局所領域A1〜A4の観測値である煙濃度から異状を監視しており、火災Fによる熱気流18を直接受けないため、局所領域A1〜A4の観測結果が示す煙濃度が閾値煙濃度Sth以上となるまでには時間がかかり、異状を検知するまでの時間遅れが大きくなる。このように煙観測チップ10−11〜10−14だけでは逃してしまう火災Fに対し、監視領域A全体を監視している警報器100−1は、火災Fに伴う温度上昇を早い段階で確実に検知して火災警報を出力することができる。
次に本発明による警報システムの他の実施形態として、煙観測チップ10の観測値である煙濃度及び温度センサ付きの警報器100の観測値である温度から、それぞれ2段階の閾値を用いて、異状予兆及び異状を検知するようにした警報システムを説明する。ただし、これは一例であり、異状予兆及び異状の2段階判定は、ここに説明する2段階の閾値によるものに限定されない。
煙観測チップ10−11は図4の構成と同様になるが、煙濃度監視制御部48により異状を検知する処理及び異状検知に伴う制御の一部が相違する。他の煙観測チップ10−12〜10−44も同様であるが、警報システムとしては先に示した実施形態の煙観測チップ10と本実施形態の煙観測チップ10とを混在させても良く、この場合、警報器100はこれら煙観測チップからの信号に応じて、先の実施形態で説明したと同様の動作又はここで説明する動作を行うことになる。
警報器100−1は基本的に図6の構成と同様になるが、警報制御部102による異状を検知する処理、異状検知に伴う制御及び異状を警報する制御の一部が相違する。他の警報器100−2〜100−4も同様になる。
警報制御部102は、第1通信部104を介して例えば煙観測チップ10から送信された第1通信プロトコルに従った異状予兆検知信号の有効受信を検知した場合、報知部114から連動元を示す異状予報警報を出力させる制御を行う。この場合の異状予報警報としては例えば「ピーピー 1番で煙を検知しました 確認してください」といった音声メッセージをスピーカから繰り返し出力すると共にLEDを例えば点滅して行う。
警報制御部102は、温度検出素子112からの検出信号に基づき所定周期毎に観測した観測値である温度が、第1閾値温度Tth1(例えばTth1=65℃)以上の場合に、異状の兆候であるとして異状予兆を検知し、報知部114から連動元を示す異状予報警報を出力させる制御を行う。この場合の異状予報警報としては例えば「ピーピー 火災の危険性を検知しました 確認してください」といった音声メッセージをスピーカから繰り返し出力すると共にLEDを例えば点灯して行う。
(通信プロトコル)
上記の実施形態にあっては、警報器と煙観測チップの間は第1通信プロトコルに従った通信、警報器の間は第2通信プロトコルに従った通信としているが、それぞれ同じ通信プロトコルとし、別チャンネルとすれば良い。このようにすれば警報器に第1通信部と第2通信部を設ける必要がなく、1つの通信部として構成を簡単できる。
上記の実施形態にあっては、図2のように、全ての警報器に煙観測チップを割り当てて複数の警報システムを形成しているが、煙観測チップの割り当てのない温度センサ付きの警報器のみの警報システムを設け、他の警報器からの連動信号を受信して連動警報を行うようにしても良い。
警報器及び煙観測チップの間の通信は無線によるものでなくても良く、有線通信によっても、また有線と無線を適宜混在させるものであっても良い。
上記の実施形態は住宅用に限らずビルやオフィス用など各種用途の煙濃度異状の監視にも適用できる。
また本発明は上記の実施形態に限定されず、その目的と利点を損なうことのない適宜の変形を含み、更に上記の実施形態に示した数値による限定は受けない。
35:検煙部
48:煙濃度監視制御部
50:通信部
100−1〜100−4:警報器
102:警報制御部
104:第1通信部
108:第2通信部
112:温度検出素子
114:報知部
116:操作部
Claims (5)
- 所定の監視領域に配置し、当該監視領域全体の温度を観測して観測値である温度に基づいて異状を検知した場合に異状警報を出力すると共に、外部から異状検知信号を受信した場合に異状警報を出力する警報手段と、
前記所定の監視領域内の所定局所に設置し、当該所定局所の煙濃度を観測して観測値である煙濃度に基づき異状を検知した場合に異状検知信号を前記警報手段に送信する煙濃度観測手段と、
を設けたことを特徴とする警報システム。
- 請求項1記載の警報システムに於いて、
前記煙濃度観測手段は、前記所定局所の観測値である煙濃度が所定の閾値煙濃度以上の場合に異状検知信号を生成して警報手段へ送信し、
前記警報手段は、前記1又は複数の煙濃度観測手段の何れかから異状検知信号を受信した場合に異状警報を出力すると共に、前記監視領域全体の観測値である温度が所定の閾値温度以上の場合に異状を検知して異状警報を出力することを特徴とする警報システム。
- 請求項1記載の警報システムに於いて、
前記煙濃度観測手段は、前記所定局所の観測値である煙濃度が所定の第1閾値煙濃度以上の場合に異状予兆を検知して異状予兆検知信号を前記警報手段へ送信し、前記所定局所の観測値である煙濃度が前記第1閾値煙濃度より高い所定の第2閾値煙濃度以上の場合に異状を検知して異状検知信号を前記警報手段へ送信し、
前記警報手段は、前記1又は複数の煙濃度観測手段の何れかから異状予兆信号を受信した場合に異状予報警報を出力し、前記1又は複数の煙濃度観測手段の何れかから異状検知信号を受信した場合に異状警報を出力することを特徴とする警報システム。
- 請求項3記載の警報システムに於いて、
前記警報手段は、更に、前記監視領域全体の観測値である温度が所定の第1閾値温度以上の場合に異状予兆を検知して異状予報警報を出力し、前記監視領域全体の観測値である温度が前記第1閾値煙濃度より高い所定の第2閾値温度以上の場合に異状を検知して異状警報を出力することを特徴とする警報システム。
- 請求項1記載の警報システムに於いて、前記警報手段は、前記1又は複数の煙濃度観測手段の何れかから前記異状検知信号を受信した場合又は当該監視領域全体の観測値である温度に基づいて異状を検知した場合に、連動元を示す異状警報を出力すると共に他の警報システムの警報手段へ異状連動信号を送信して連動先を示す異状警報を出力させ、一方、他の警報システムの警報手段から異状連動信号を受信した場合に、連動先を示す異状警報を出力することを特徴とする警報システム。
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