JP2004258968A - 警報器 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】子機1には、煙を検知する煙センサー3、COを検知するCOセンサー4及び生ガスを検知する生ガスセンサー5の中の少なくとも1つのセンサーが内蔵され、親機2には、温度を検知する火災センサー7とスピーカー等の警報機能8が内蔵されている。また、子機1と親機2と間で、それぞれのアンテナ6、9を介して無線通信が行われる。これによって、子機1に搭載されたセンサーや親機2に搭載された火災センサーが異常を検出すると、親機2に搭載されたスピーカーによって異常であることが警報されるので安全性が確保される。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、煙や生ガスが発生したり、あるいは部屋の温度が異常値になった際、これを事前に検知して安全性を確保する警報器に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の警報器においては、COセンサーなどの各種センサーは火災警報器と一体化され、ケーシングに収納されたものが一般的である(特許文献1参照)。図10は、前記特許文献1に記載された従来の警報器を示すものであり、警報器1には、感熱センサー2や煙検知センサー3やCOセンサー4及び炭化水素ガスセンサー5が配設されている。
【0003】
【特許文献1】
特開2000−132671号公報(図1)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の構成では、一つのケースに一体的に各センサーが配設されているので、これらをそれぞれの部屋に配設した場合、部屋によっては全く有効に作動することがないセンサーが有ったりして、無駄になっていた。ところで、各センサーが働く場合を考察して見ると下記の場合が多い。
【0005】
統計上、部屋が台所の場合は天ぷら火災が断然に多く、したがってこの場合には、温度式のサーミスタセンサーが有効である。一方、居間などで火災が発生する時は、寝煙草による場合などが多く、また煙の発生が最初で煙にまかれて逃げ遅れる場合を想定すると上記の温度式のサーミスタセンサーよりは煙センサーのほうが早く作動するので有利である。これらのことからして、各部屋の状態に応じたセンサーを設置した方が省施工性で安価にできるものの、各部屋に最適なセンサーを配設するという技術思想はなく、またこうすることが結果的に省施工に結びつくという思想もなかった。
【0006】
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、ガス警報器としてのセンサーと、火災警報器としてのセンサーとを各々最適な組合わせとした分離型警報器とし、各部屋に応じて効率的に異常を検出することを目的にしている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の警報器は、煙を検知する煙センサー、COを検知するCOセンサー、メタンガスを検知する生ガスセンサーの少なくとも一つのセンサーを備えた子機と、温度を検知する火災センサーとスピーカー等の警報機能とを有する親機とからなり、前記親機と子機を通信するようにしたものである。
【0008】
本発明によれば、子機を居間等に配置し、親機を調理器具を有する部屋、例えば台所などに配置し、前記親機と子機を通信させて各センサーの異常をスピーカーからなる警報機能にて報知されるようにしているので、調理器具を有する台所等からのてんぷら火災には温度を検知する火災センサーにて異常を検出でき、調理器を有しない居間等での煙草等による火災には煙センサーにて効率的に検出できる。
【0009】
【発明の実施の形態】
請求項1に記載の発明は、煙を検出するセンサーとCOを検出するCOセンサーとメタンガスを検出する生ガスセンサーの少なくとも1つのセンサーを有する子機と、温度を検知する火災センサーとスピーカーからなる警報機能とを有する親機とからなり、親機と子機を通信させ、各部屋に最適なセンサーを搭載した子機により検出される異常及び親機に搭載されている温度を検出する火災センサーから検出される異常を親機のスピーカにより警報をさせることにより、家にいる人に異常を知らせ危険な状況から早く脱出することが出来るものである。
【0010】
請求項2に記載の発明は、親機に煙を検出する煙センサーを配置したことにより、温度を検出する火災センサーにて検出される以外の寝煙草などの火災をも検出出来る警報器を提供するものであり、台所とリビングが同一空間に設けられる住居での天ぷらや寝煙草での火災を早く検出し異常を知らせられる様にしたものである。
【0011】
請求項3に記載の発明は、煙を検出する煙センサーとCOを検出するCOセンサーの少なくとも一つを備えた第1の子機と、空気より重いプロパンガスを検出する生ガスセンサーを備えた第2の子機と、温度を検出する火災センサーとスピーカーからなる警報機能とを有する親機とからなり、親機と第1の子機と第2の子機を通信させることにより、プロパンガスを使用する家庭での異常を検出させることが出来る。
【0012】
請求項4に記載の発明は、調理器具を有し調理時に火災が発生する恐れのある部屋に親機を配設し、調理器を有しない部屋に子機を配設することにより、各部屋で発生する異常に対応した警報を出し、各部屋で生活する人に異常を確実に知らせることが出来る。
【0013】
また、請求項5に記載の発明は、親機を商用電源で駆動させ、子機を電池電源駆動とさせたもので、各センサーにて異常を検出した時は、親機から警報をすることにより、スピーカ等大電流が必要で且つ異常時には確実に警報させることが出来る。
【0014】
また、請求項6に記載の発明は、各々の閾値を有するセンサーが同時に異常を検出した時、各センサーに優先順位を設け、親機のスピーカーからなる警報機能にて優先順に各センサーの異常を警報することにより、家にいる人にレベルの高い異常を先に警報させ、家の人をより早く脱出させるものである。
【0015】
また、請求項7に記載の発明は、親機は少なくとも1個、子機は少なくとも1個として、個々の子機と親機にはIDを登録して、どの部屋に異常が発生したかを判別する様にしたことにより、どの部屋で異常が発生しているかを知らせることが出来る。
【0016】
【実施例】
以下、本発明の実施例について、図1〜図9を参照しながらを説明する。
【0017】
(実施例1)
図1は、本発明の実施例1における警報器の構成を示すものである。図1において、1は子機で、煙を検知する煙センサー3とCOを検知するCOセンサー4と生ガス例えば都市ガスであればメタンを検知する生ガスセンサー5の少なくとも1つのセンサーを内蔵している。親機2は、温度を検知する火災センサー7とスピーカーからなる警報機能8を内蔵している。また、親機2と子機1との無線通信は、子機1と親機2のアンテナ6と9を介して行われる。アンテナ6と9は、パターンアンテナとして子機1と親機2に内蔵することもある。実施例では無線通信としているが有線での通信とすることも出来る。
【0018】
以上のように構成された警報器について、以下にその作用について説明する。子機1に搭載されたセンサーや親機2に搭載された火災センサーが異常を検出すると、親機2に搭載されたスピーカーからなる警報機能によって異常を警報するものである。子機1に搭載される煙センサーとしては、光電式やイオン式が使用されるが、省電力なのはイオン式であり、光電式は消費電力が大きい。COセンサー4及び生ガスセンサー5は、半導体式センサーが使用されるもので、センサ素子としてはSnO2を主体とするものである。親機2に搭載される火災センサー7にはサーミスタが使用される。
【0019】
以上のように、警報機能によって異常を警報されることにより、家の人が異常を知り危険な状況から脱出することが出来る。
【0020】
(実施例2)
図2は、本発明の実施例2における警報器の異常検出モード説明図を示す。図2において、煙センサー3及びCOセンサー4及び生ガスセンサー5及び火災センサー7が各閾値を超えて異常を検出するとスピーカー8から警報するものである。煙センサー3や火災センサー7が作動すると、「火災です」の警報を発し、COセンサーが、例えば閾値100ppmを超えて作動すると、「CO発生です」と警報を発するもので、生ガスセンサー5が作動すると、「ガス漏れです」等の警報を発して、更には「避難して下さい」と危険に対して避難誘導するものである。
【0021】
(実施例3)
図3は、本発明の実施例3において、親機に煙センサーを搭載した警報器の構成図である。図3において、親機2に煙を検出する煙センサー3を備えたもので、天ぷら火災には温度を検出する火災センサー7で対応し寝煙草などの火災には煙を検出する煙センサー3で対応するものである。これによって、台所やリビングが同一の空間に設けられる住宅では、天ぷら火災や寝煙草での火災がいずれも発生しうるので、そのような状態での異常を知らせることができる。
【0022】
(実施例4)
図4は、本発明の実施例4において、第2の子機にプロパンガスを検出する生ガスセンサーを搭載した警報器の説明図である。図4は子機1には煙を検出する煙センサーとCOを検出するCOセンサーの少なくとも1つのセンサーを配設し、第2の子機10には空気より重いプロパンガスを検出する生ガスセンサー11を配設し、プロパンガスのガス漏れに対して安全を確保するシステムを提供するものである。第1の子機1は各部屋の天井や壁の上部に配置し、寝煙草の煙や空気より軽いCOを検出し易いところに配置させるものであり、第2の子機10は床面近くの底面付近に設置されて空気より重いプロパンを検出させるものである。親機2には温度を検出する火災センサー7とスピーカー8からなる警報機能を有している。プロパンガスを検出する生ガスセンサー11としては半導体式ガスセンサーが使用され、センサー素子としてはSnO2が使用される。
【0023】
これによって、プロパンガスを使用する家庭での異常を知らせることが可能となる。
【0024】
(実施例5)
図5は、本発明の実施例5において、調理器を有する部屋に親機を配設し、他の部屋に子機を配設した警報器の説明図である。図5において、子機1は居間10に設置され、親機2は台所11に設置され、台所11にはキッチン13が設置され、ガステーブル等の調理器がある。調理器からの天ぷら火災には、温度を検出する火災センサー7で火災を検出することができる。
【0025】
(実施例6)
図6は、本発明の実施例6において、子機1を電池電源とし親機2を商用電源とした警報器の説明図である。図6において、13は電池電源で子機1の電源であり、14は親機2の電源であり商用電源でありAC100VやAC200Vが一般的である。子機1の電池にはリチューム電池等電池容量の大きいものを使用し、親機2の電源にはスピーカー等音声のパワー電源を必要とする為商用電源を使用するものである。
【0026】
以上により、スピーカ等大容量が必要で且つ異常時には確実に警報させることができる。
【0027】
(実施例7)
図7は、本発明の実施例7において、子機と親機とからなる警報器の検出モード説明図である。図7で、火災発生の場合について、各センサーの作動順序を示したものである。台所では天ぷら火災が発生した時、天ぷら火災は急激な温度上昇をする特徴があり、まず温度センサーが閾値を超え異常を検出する。続いて煙センサーまたはCOセンサーが閾値を越えるパターンが多い。一方、居間等では、寝煙草の火災等が多く、居間等では天ぷら火災と異なるセンサーの作動順序となる。寝煙草では、煙センサーがまず閾値を超え、続いてCOセンサーまたは温度センサーが閾値を越える場合が多い。
【0028】
(実施例8)
図8は、本発明の実施例8において、各センサーの警報に優先順位を設けた警報器の検出モード説明図。図8で、火災発生時に、警報を出す優先順位は、第1位に温度センサーが閾値を超えた時で、第2位には煙センサーが閾値を超えた時、第3位にはCOセンサーが閾値を超えた時である。火災発生時に大事なことは、早く火災発生を知らせ、早く逃げ出させるようにすることである。CO発生時には、COセンサーが閾値を超えた時警報を出す。ガス漏れ時には、生ガスセンサーが閾値を超えた時、警報を出すものである。
【0029】
ここで、各センサーがマイコン処理上検出したデータを移動平均して処理することが多い。例えば、1.6秒ごとにセンサーの値を読み取り8回の移動平均で判断すると、1.6×8=12,8秒かかる。この移動平均の間に、火災センサーや煙センサーCOセンサー生ガスセンサーからなる各センサーが同時に異常を検出する場合が発生する時には、避難誘導を第一にして、「異常発生です」「避難して下さい」とまず警報を発する。各センサーが同時に異常を検出した時には、火災センサー>煙センサー>COセンサー>ガス漏れセンサーの順番で警報させるようにしたものである。すなわち、「火災です」「CO発生です」「ガス漏れです」の順で、警報をする様にしたものである。
【0030】
(実施例9)
図9は、本発明の実施例9において、子機と親機の警報器設置説明図である。図9で、台所12に親機2を配置し、子機1cを居間11に、子機1aを寝室15に、子機1bをリビング16に配置した例である。ここで例えば、親機2にID登録100を登録し、子機1cに101を、子機1aに102を、子機1bに103を登録したとすると、これらを管理することで、どこで何が発生したかを警報させることが出来る。
【0031】
【発明の効果】
以上の説明から明らかのように、本発明の警報機によれば次の効果が得られる。煙センサーとCOセンサーと生ガスセンサーのうち少なくとも1つのセンサーを内蔵する子機と、温度を検知する火災センサーとスピーカーを有する親機とからなり、親機と子機を通信させることにより、省施工・低コストで設置出来、1個のスピーカーで家中に警報することが出来、家にいる人に異常を知らせて、危険な状況から早く脱出することが出来る。
【0032】
また、親機に煙センサーを搭載したことにより、台所とリビングが同一空間に設けられる住居での天ぷら火災や寝煙草の火災を早く検出し、異常を知らせることが出来る。
【0033】
また、プロパンガスを検出する生ガスセンサーを第2の子機に設けたことにより、プロパンガスを使用する家庭での異常を検出することが出来る。
【0034】
また、台所等の調理器具等から急激な温度上昇を発生させるものがある所には温度センサーを配置し、居間等での寝煙草による火災には煙センサーを配置し、各部屋での異常について、各センサーをダブって設けることなく検出出来る。
【0035】
また、親機をAC100V電源とし子機電源を電池で構成しているので、スピーカーの様に大きい音量で異常を警報することが可能である一方、子機は電池で構成されているので省施工が出来る。
【0036】
また、各センサーに異常を検知した時、各センサーに優先順位を設けたので、同時に異常を生じた時でも、優先度の高い警報を出すことが出来る。
【0037】
更に、各子機と親機にはIDコードを設けたので、どの警報器が警報を出したのかを管理出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1における警報器の構成を示す構成図
【図2】本発明の実施例2における異常検出モードを説明するフローチャート
【図3】本発明の実施例3における親機に煙センサーを搭載した形態の構成図
【図4】本発明の実施例4における第2の子機にプロパンガスを検出する生ガスセンサーを搭載した形態の構成図
【図5】本発明の実施例5における調理器を有する部屋に親機を配設し、他の部屋に子機を配設した形態の構成図
【図6】本発明の実施例6における子機を電池電源とし親機を商用電源とした形態の構成図
【図7】本発明の実施例7における警報器の検出モードを説明する図
【図8】本発明の実施例8における各センサーの警報に優先順位を設けた警報器の検出モードを説明する図
【図9】本発明の実施例9における子機と親機の警報器の設置状態を説明する図
【図10】従来の警報器を説明する構成図
【符号の説明】
1 子機
2 親機
3 煙センサー
4 COセンサー
5 生ガスセンサー
7 火災センサー
8 スピーカー
11 煙センサー
13 調理器
14 電池電源
15 商用電源
Claims (7)
- 煙を検知する煙センサー、一酸化炭素を検知するCOセンサー及びメタンガスを検知する生ガス検知センサーの中の少なくとも一つのセンサーを有する子機と、温度を検知する火災センサーとスピーカー等の警報機能を有する親機と、前記親機と前記子機とが通信する通信機能とを備えた警報器。
- 親機に煙を検出する煙センサーを備えた請求項1に記載の警報器。
- 煙を検出する煙センサーと一酸化炭素を検出するCOセンサーの中の少なくとも一つを有する第1の子機と、空気より重いプロパンガスを検出する生ガス検知センサーを有する第2の子機と、温度を検出する火災センサーとスピーカー等の警報機能を有する親機と、前記親機、前記第1の子機及び前記第2の子機とが通信する通信機能とを備えた警報器。
- 調理時に火災が発生する虞のある調理器具を備えた部屋に親機を配設し、前記部屋以外の所に子機を配設した請求項1、2又は3に記載の警報器。
- 親機を商用電源で駆動し、子機を電池電源で駆動する請求項1〜4のいずれか1項に記載の警報器。
- 複数のセンサーが同時に異常を検出した時、前記各センサー毎に予め定められた優先順位にしたがい親機の警報機能を介し異常を警報する請求項1〜5のいずれか1項に記載の警報器。
- 親機及び子機は、それぞれ少なくとも1個備えられると共に、前記親機及び前記子機にはIDを登録して、どの部屋に異常が発生したかを判別する請求項1〜6のいずれか1項に記載の警報器。
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