JP2014185207A - インクジェット記録用の非水系インク組成物、インクジェット記録方法 - Google Patents

インクジェット記録用の非水系インク組成物、インクジェット記録方法 Download PDF

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Abstract

【課題】吐出安定性に優れつつ画像の凝集ムラの発生も抑制でき、かつ、光沢性に優れつつ耐擦性にも優れた画像を記録できるインクジェット記録用の非水系インク組成物、およびこれを用いたインクジェット記録方法を提供する。
【解決手段】色材と、5質量%以上40質量%以下の含有量のラクトンと、20℃における蒸気圧が2hPa以上であって、5質量%以上18質量%以下の含有量の第1溶剤と、20℃における蒸気圧が0.9hPa以上であって、2質量%以上80質量%以下の含有量の第2溶剤と、を含有し、前記第1溶剤と前記第2溶剤との含有量の合計が20質量%以上であり、前記第2溶剤が(ポリ)アルキレングリコールモノアルキルエーテルおよび(ポリ)アルキレングリコールジアルキルエーテルよりなる群から選択される少なくとも1種である。
【選択図】なし

Description

本発明は、インクジェット記録用の非水系インク組成物、およびこれを用いたインクジェット記録方法に関する。
従来、記録用ヘッドのノズルから吐出させた微小なインク滴によって、紙等の吸収性記録媒体上に画像を記録するインクジェット記録方法が知られている。このようなインクジェット記録方法に用いられるインクとしては、水を主溶媒とする水系インクが広く普及している。
その一方で、インクジェット記録方法は、多様な分野において種々の記録媒体に対する記録に用いられるようになってきた。特に低吸収性記録媒体を対象とした印刷方式に対応する観点から、従来の水系インクに代えて、溶媒として実質的に水を含まない非水系インクが開発された。
例えば特許文献1には、色材、ポリオキシエチレングリコールジアルキルエーテルおよびラクトン系溶剤を含有するインクジェット記録用油性インク組成物が開示されている。かかる油性インク組成物によれば、塩化ビニル等の記録媒体に対する印刷に適し、印字品質、印刷安定性、印字乾燥性、インクの保存安定性に優れた画像を印刷することができる。
また、特許文献2には、顔料および(ポリ)プロピレングリコール誘導体を含有するインクジェット記録用の油性顔料インク組成物が開示されている。かかる油性顔料インク組成物によれば、塩化ビニル等の記録媒体に対して印字可能であり、しかも屋外の使用環境に堪えうる画像を印刷することができる。
国際公開第2004/007626号 特開2005−330298号公報
しかしながら、上述したような非水系インクに含まれる溶剤の種類やその組み合わせによっては、記録媒体に付着したインクの乾燥速度や定着性が著しく低下するという問題があった。インクの乾燥速度が低い(すなわち乾燥性が悪い)と、インクに含まれる成分(特に顔料等の色材)が凝集してしまう時間を与えてしまうため、画像の凝集ムラが生じてしまうことがある。また、インクの定着性が悪いと、記録媒体に記録された画像の耐擦性が損なわれてしまう。
このような問題を解決するために、仮にインクの定着性を向上させるという効果を有する溶剤を選択できたとしても、記録された画像の光沢性が低下してしまい画質を低下させる場合がある。また、仮にインクの凝集ムラの発生を抑制できる溶剤を選択できたとしても、記録時における記録ヘッドの吐出安定性が低下してしまう場合がある。
本発明に係る幾つかの態様は、上述の課題の少なくとも一部を解決することで、吐出安定性に優れつつ画像の凝集ムラの発生を抑制でき、かつ、光沢性に優れつつ耐擦性に優れた画像を記録できるインクジェット記録用の非水系インク組成物、およびこれを用いたインクジェット記録方法を提供する。
本発明は、以下の態様または適用例として実現することができる。
[適用例1]
本発明に係るインクジェット記録用の非水系インクの一態様は、
色材と、
5質量%以上40質量%以下の含有量のラクトンと、
20℃における蒸気圧が2hPa以上であって、5質量%以上18質量%以下の含有量の第1溶剤と、
20℃における蒸気圧が0.9hPa以上であって、2質量%以上80質量%以下の含有量の第2溶剤と、
を含有し、
前記第1溶剤と前記第2溶剤との含有量の合計が20質量%以上であり、
前記第2溶剤が(ポリ)アルキレングリコールモノアルキルエーテルおよび(ポリ)アルキレングリコールジアルキルエーテルよりなる群から選択される少なくとも1種である。
[適用例2]
適用例1において、
前記ラクトンの炭素数が2以上9以下であることができる。
[適用例3]
適用例1または適用例2において、
前記第1溶剤は、エステル系溶剤、ケトン系溶剤、アルコール系溶剤およびアミド系溶剤よりなる群から選択される少なくとも1種であることができる。
[適用例4]
適用例1ないし適用例3のいずれか1例において、
前記第2溶剤は、下記一般式(1)で表される化合物であってもよい。
−(O−R−O−R ・・・(1)
(上記一般式(1)において、Rは水素原子または炭素数1以上4以下のアルキル基を表し、Rは炭素数1以上4以下のアルキル基を表し、Rはエチレン基またはプロピレン基を表し、nは1以上4以下の整数を表す。)
[適用例5]
適用例1ないし適用例4のいずれか1例において、
前記ラクトンの含有量が10質量%以上30質量%以下であることができる。
[適用例6]
適用例1ないし適用例5のいずれか1例において、
前記第1溶剤の含有量が5質量%以上15質量%以下であることができる。
[適用例7]
適用例1ないし適用例6のいずれか1例において、
前記第2溶剤の含有量が20質量%以上70質量%以下であることができる。
[適用例8]
適用例1ないし適用例7のいずれか1例において、
前記第2溶剤は、下記一般式(2)、下記一般式(3)および下記一般式(4)で表される化合物よりなる群から選択される少なくとも1種であってもよい。
HO−R−O−R ・・・(2)
(上記一般式(2)において、Rは炭素数1以上4以下のアルキル基を表し、Rはエチレン基またはプロピレン基を表す。)
O−R−O−R ・・・(3)
(上記一般式(3)において、RおよびRはそれぞれメチル基またはエチル基を表し、Rはエチレン基またはプロピレン基を表す。ただし、Rがプロピレン基である場合には、Rはメチル基である。)
CH−(O−R10−O−R ・・・(4)
(上記一般式(4)において、Rはメチル基またはエチル基を表し、R10はエチレン基またはプロピレン基を表し、mは2以上4以下の整数を表す。)
[適用例9]
適用例1ないし適用例8のいずれか1例において、
さらに、樹脂を含有してもよく、
前記色材が顔料であってもよい。
[適用例10]
本発明に係るインクジェット記録方法の一態様は、
適用例1ないし適用例9のいずれか1例に記載の非水系インク組成物の液滴を記録ヘッドから吐出して、記録媒体に付着させる工程を含む。
[適用例11]
適用例10において、
湿度50%RH以上の環境下で記録を行うことができる。
[適用例12]
適用例10または適用例11において、
前記記録媒体に付着させる工程において、前記記録媒体の加熱温度が35℃以上45℃以下であることができる。
本実施形態で使用可能なインクジェットプリンターの構成を示す斜視図。
以下に本発明の好適な実施形態について説明する。以下に説明する実施形態は、本発明の一例を説明するものである。また、本発明は、以下の実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を変更しない範囲において実施される各種の変形例も含む。
本発明において「画像」とは、ドット群から形成される印字パターンを示し、テキスト印字、ベタ印字も含める。
本発明において「非水系インク組成物」とは、有機溶剤を主要な溶媒として、水を主要な溶媒としないインク組成物である。好ましくは、組成物中の水の含有量が3質量%以下であり、より好ましくは1質量%以下であり、さらに好ましく0.05質量%未満であり、一層好ましくは0.01質量%未満、さらに一層好ましくは0.005質量%未満、最も好ましくは0.001質量%未満であることをいう。あるいは、実質的に水を含有しないインク組成物としてもよい。「実質的に含有しない」とは、意図的に含有させないことを指す。
本発明において、(ポリ)アルキレングリコールモノアルキルエーテルというときはアルキレングリコールモノアルキルエーテルおよびポリアルキレングリコールモノアルキルエーテルの両方を意味し、(ポリ)アルキレングリコールジアルキルエーテルというときはアルキレングリコールジアルキルエーテルおよびポリアルキレングリコールジアルキルエーテルの両方を意味する。
1.非水系インク組成物
本発明の一実施形態に係るインクジェット記録用の非水系インク組成物は、色材と、5質量%以上40質量%以下の含有量のラクトンと、20℃における蒸気圧が2hPa以上であって、5質量%以上18質量%以下の含有量の第1溶剤と、20℃における蒸気圧が0.9hPa以上であって、2質量%以上80質量%以下の含有量の第2溶剤と、を含有し、前記第1溶剤と前記第2溶剤との含有量の合計が20質量%以上であり、前記第2溶剤が(ポリ)アルキレングリコールモノアルキルエーテルおよび(ポリ)アルキレングリコールジアルキルエーテルよりなる群から選択される少なくとも1種であることを特徴とする。以下、本実施形態に係るインクジェット記録用の非水系インク組成物について詳細に説明する。
1.1.ラクトン
本実施形態に係る非水系インク組成物は、ラクトンを含有する。これにより、記録面(好ましくは塩化ビニル系樹脂を含む記録面)の一部を溶解して記録媒体の内部に非水系インク組成物を浸透させることができる。このように記録媒体の内部に非水系インク組成物が浸透することで、記録媒体上に記録した画像の耐擦性を向上させることができる。このように、ラクトンは記録媒体への浸透性に優れるので、高湿度環境下であっても、耐擦性に優れた画像を得ることができる。
本発明において「ラクトン」とは、環内にエステル基(−CO−O−)を有する環状化合物の総称をいう。ラクトンとしては、上記定義に含まれるものであれば特に制限されないが、炭素数2以上9以下のラクトンであることが好ましい。このようなラクトンの具体例としては、α−エチルラクトン、α−アセトラクトン、β−プロピオラクトン、γ−ブチロラクトン、δ−バレロラクトン、ε−カプロラクトン、ζ−エナンチオラクトン、η−カプリロラクトン、γ−バレロラクトン、γ−ヘプタラクトン、γ−ノナラクトン、β−メチル−δ−バレロラクトン、2−ブチル−2−エチルプロピオラクトン、α,α−ジエチルプロピオラクトン等が挙げられるが、これらの中でもγ−ブチロラクトンが特に好ましい。上記例示したラクトンは、1種単独で用いてもよく、2種以上混合して用いてもよい。
ラクトンの含有量は、非水系インク組成物の全質量に対して、5質量%以上40質量%以下であることが必要であり、好ましくは10質量%以上30質量%以下であり、より好ましくは10質量%以上20質量%以下である。ラクトンの含有量が上記範囲にあることにより、記録される画像の耐擦性の向上と光沢性の保持との両立が図りやすくなる。これに対して、ラクトンの含有量が上記範囲未満であると、記録される画像の耐擦性が低下し、ラクトンの含有量が上記範囲を超えると、記録される画像の光沢性が低下する。
1.2.第1溶剤
本実施形態に係る非水系インク組成物は、20℃における蒸気圧が2hPa以上である第1溶剤を含有する。第1溶剤は、20℃における蒸気圧が2hPa以上という高い蒸気圧を有するため、揮発性に優れる溶剤である。第1溶剤は記録媒体に付着したインクに含まれる色材(特に顔料)等が凝集する前に揮発するので、記録される画像の凝集ムラの発生を抑制できる。
第1溶剤としては、20℃における蒸気圧が2hPa以上であって、かつ後述する第2溶剤以外の溶剤であればいずれの溶剤を用いてもよく、具体的には、エステル系溶剤、ケトン系溶剤、アルコール系溶剤およびアミド系溶剤よりなる群から選択される少なくとも1種を用いることができる。
上記エステル系溶剤の具体例としては、酢酸2−メチルプロピル(17.3hPa)、酢酸ブチル(12hPa)、酢酸3−メチルブチル(酢酸イソペンチル、8hPa)、酢酸3−メトキシブチル(3−メトキシブチルアセテート、3.2hPa)、乳酸メチル(3.9hPa)、乳酸エチル(2.8hPa)等が挙げられる。上記ケトン系溶剤の具体例としては、シクロペンタノン(15hPa)、シクロヘキサノン(5hPa)等の環状ケトン、4−メチル−2−ペンタノン(21hPa)等が挙げられる。上記アルコール系溶剤の具体例としては、2−メチル−1−プロパノール(12hPa)、1−ブタノール(7hPa)、2−ブタノール(16hPa)等が挙げられる。上記アミド系溶剤としては、N,N−ジメチルアセトアミド(3.3hPa)等が挙げられる。これらの例示した第1溶剤は、1種単独で用いてもよく、2種以上混合して用いてもよい。
第1溶剤は、20℃における蒸気圧が2hPa以上であることが必要であるが、凝集ムラの発生を抑制しつつ、記録ヘッドの吐出安定性を確保するという観点から、好ましくは2hPa以上15hPa以下であり、より好ましくは5hPa以上15hPa以下である。
第1溶剤の含有量は、非水系インク組成物の全質量に対して、5質量%以上18質量%以下であることが必要であり、好ましくは5質量%以上15質量%以下であり、より好ましくは10質量%以上15質量%以下である。第1溶剤の含有量が上記範囲にあることにより、記録ヘッドの吐出安定性の確保と記録される画像の凝集ムラの抑制の両立が図りやすくなる。これに対して、第1溶剤の含有量が上記範囲未満であると、記録される画像の凝集ムラが発生しやすくなり、第1溶剤の含有量が上記範囲を超えると、記録ヘッドの吐出安定性が低下する。
1.3.第2溶剤
本実施形態に係る非水系インク組成物は、20℃における蒸気圧が0.9hPa以上である第2溶剤を含有する。第2溶剤は、上述した第1溶剤ほどの効果はないが、インクの乾燥性を向上できるので、記録される画像の凝集ムラの発生を抑制できる。また、第2溶剤は、第1溶剤と比べて、記録ヘッドの吐出安定性を維持する効果に優れているので、第1溶剤と組み合わせて使用することで、吐出安定性の低下を抑制しつつ、凝集ムラの発生を効果的に抑制できる。
第2溶剤は、具体的には、20℃における蒸気圧が0.9hPa以上である(ポリ)アルキレングリコールモノアルキルエーテルおよび(ポリ)アルキレングリコールジアルキルエーテルよりなる群から選択される少なくとも1種である。
第2溶剤として使用される(ポリ)アルキレングリコールモノアルキルエーテルおよび(ポリ)アルキレングリコールジアルキルエーテルとしては、20℃における沸点が0.9hPa以上であるものであれば特に制限されないが、下記一般式(1)で表される化合物であることが好ましい。
−(O−R−O−R ・・・(1)
上記一般式(1)において、Rは水素原子または炭素数1以上4以下のアルキル基を表し、Rは炭素数1以上4以下のアルキル基を表し、Rはエチレン基またはプロピレン基を表し、nは1以上4以下の整数を表す。炭素数1以上4以下のアルキル基としては、直鎖状または分岐状のアルキル基であることができ、具体的には、メチル基、エチル基、n−プロピル基、iso−プロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、またはtert−ブチル基が挙げられる。
第2溶剤として使用される上記一般式(1)で表される化合物のうち、より吐出安定性に優れるという観点から、下記一般式(2)、下記一般式(3)および下記一般式(4)で表される化合物よりなる群から選択される少なくとも1種であることがより好ましい。
HO−R−O−R ・・・(2)
上記一般式(2)において、Rは炭素数1以上4以下のアルキル基を表し、Rはエチレン基またはプロピレン基を表す。炭素数1以上4以下のアルキル基としては、直鎖状または分岐状のアルキル基であることができ、具体的には、メチル基、エチル基、n−プロピル基、iso−プロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、またはtert−ブチル基が挙げられる。
O−R−O−R ・・・(3)
上記一般式(3)において、RおよびRはそれぞれメチル基またはエチル基を表し、Rはエチレン基またはプロピレン基を表す。ただし、Rがプロピレン基である場合には、Rはメチル基である。
CH−(O−R10−O−R ・・・(4)
上記一般式(4)において、Rはメチル基またはエチル基を表し、R10はエチレン基またはプロピレン基を表し、mは2以上4以下の整数を表す。
上記一般式(2)で表される化合物の具体例としては、エチレングリコールモノメチルエーテル(8.3hPa)、エチレングリコールモノエチルエーテル(5hPa)、エチレングリコールモノプロピルエーテル(1.3hPa)、エチレングリコールモノイソプロピルエーテル(4.4hPa)、エチレングリコールモノブチルエーテル(1hPa)、プロピレングリコールモノメチルエーテル(10hPa)、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル(2.3hPa)、プロピレングリコールモノイソプロピルエーテル等が挙げられる。
上記一般式(3)で表される化合物の具体例としては、エチレングリコールジメチルエーテル(64hPa)、エチレングリコールジエチルエーテル(12.5hPa)、エチレングリコールエチルメチルエーテル、プロピレングリコールジメチルエーテル(76hPa)、プロピレングリコールエチルメチルエーテル等が挙げられる。
上記一般式(4)で表される化合物の具体例としては、ジエチレングリコールジメチルエーテル(4hPa)、ジエチレングリコールエチルメチルエーテル(0.91hPa)、トリエチレングリコールジメチルエーテル(1.2hPa)等が挙げられる。
上記の具体例で、20℃における蒸気圧が0.9hPa以上のものが第2溶剤として使用可能である。
第2溶剤は、20℃における蒸気圧が0.9hPa以上であることが必要であるが、凝集ムラの発生を抑制しつつ、吐出安定性を確保するという観点から、好ましくは0.9hPa以上4hPa以下である。
第2溶剤の含有量は、非水系インク組成物の全質量に対して、2質量%以上80質量%以下であることが必要であり、好ましくは20質量%以上70質量%以下であり、より好ましくは50質量%以上70質量%以下である。第2溶剤の含有量が上記範囲にあることにより、記録される画像の凝集ムラを抑制しつつ、吐出安定性を良好なレベルに維持できる。これに対して、第2溶剤の含有量が上記範囲未満であると、凝集ムラの発生を抑制できない場合がある。また、第2溶剤の含有量が上記範囲を超えると、良好なレベルの吐出安定性を確保できなくなる場合がある。
第1溶剤と第2溶剤との含有量の合計は、非水系インク組成物の全質量に対して、20質量%以上である必要があり、好ましくは20質量%以上85質量%以下、より好ましくは40質量%以上80質量%以下であり、特に好ましくは60質量%以上80質量%以下である。第1溶剤と第2溶剤との含有量の合計が20質量%以下にあることで、記録される画像の凝集ムラの発生を抑制できる。また、第1溶剤と第2溶剤との含有量の合計が85質量%以下であることで、吐出安定性を一層良好なレベルに維持できる。
1.4.色材
本実施形態に係る非水系インク組成物は、色材を含有する。色材としては、染料または顔料が用いることができるが、耐水性、耐ガス性、耐光性等を有する観点から顔料であることが好ましい。
このような顔料としては、公知の無機顔料、有機顔料のいずれも用いることができ、例えば、アゾレーキ、不溶性アゾ顔料、縮合アゾ顔料、キレートアゾ顔料等のアゾ顔料;フタロシアニン顔料、ペリレンおよびペリレン顔料、アントラキノン顔料、キナクリドン顔料、ジオキサジン顔料、チオインジゴ顔料、イソインドリノン顔料、キノフタロン顔料等の多環式顔料;塩基性染料型レーキ、酸性染料型レーキ等の染料レーキ;ニトロ顔料、ニトロソ顔料、アニリンブラック、昼光蛍光顔料等の有機顔料;カーボンブラック等の無機顔料等が挙げられる。これらの顔料は、1種単独で用いてもよいし、2種以上混合して用いてもよい。顔料粒子の平均粒径は、特に限定されるものではないが、好ましくは50nm以上500nm以下である。
色材の含有量は、用途や印刷特性によって適宜選択することができるが、非水系インク組成物の全質量に対して、0.5質量%以上20質量%以下であることが好ましく、1質量%以上10質量%以下であることがより好ましい。
なお、非水系インク組成物には、顔料の分散安定性を向上させる観点から、通常用いられる任意の分散剤を用いることができる。このような分散剤の具体例としては、ヒノアクトKF1−M、T−6000、T−7000、T−8000、T−8350P、T−8000E(いずれも武生ファインケミカル株式会社製)等のポリエステル系高分子化合物、Solsperse20000、24000、32000、32500、33500、34000、35200、37500(いずれもLUBRIZOL社製)、Disperbyk−161、162、163、164、166、180、190、191、192(いずれもビックケミー・ジャパン社製)、フローレンDOPA−17、22、33、G−700(いずれも共栄社化学株式会社製)、アジスパーPB821、PB711(いずれも味の素株式会社製)、LP4010、LP4050、LP4055、POLYMER400、401、402、403、450、451、453(いずれもEFKAケミカルズ社製)等が挙げられる。
分散剤の含有割合は、分散すべき顔料によって適宜選択することができるが、非水系インク組成物中の顔料の含有量100質量部に対して、好ましくは5質量部以上200質量部以下、より好ましくは30質量部以上120質量部以下である。
1.5.その他の成分
本実施形態に係る非水系インク組成物には、さらに上記以外の成分を添加してもよい。このような成分としては、例えば、界面活性剤、樹脂、酸化防止剤や紫外線吸収剤等の安定剤、第1溶剤および第2溶剤以外の溶剤(以下、「その他の溶剤」ともいう。)などが挙げられる。
<界面活性剤>
非水系インク組成物には、表面張力を低下させて記録媒体との濡れ性を向上させる観点から、シリコン系界面活性剤、フッ素系界面活性剤、または非イオン性界面活性剤であるポリオキシエチレン誘導体を添加してもよい。
シリコン系界面活性剤としては、ポリエステル変性シリコンやポリエーテル変性シリコンを用いることが好ましい。具体例としては、BYK−347、348(いずれもビックケミー・ジャパン社製)が挙げられる。
フッ素系界面活性剤としては、フッ素変性ポリマーを用いることが好ましく、具体例としては、BYK−340(ビックケミー・ジャパン社製)が挙げられる。
また、ポリオキシエチレン誘導体としては、アセチレングリコール系界面活性剤を用いることが好ましい。具体例としては、サーフィノール82、104、465、485、TG(いずれもエアープロダクツジャパン社製)、オルフィンSTG、E1010(いずれも日信化学株式会社製)、ニッサンノニオンA−10R、A−13R(いずれも日油株式会社製)、フローレンTG−740W、D−90(共栄社化学株式会社製)、ノイゲンCX−100(第一工業製薬株式会社製)等が挙げられる。
界面活性剤の含有量は、非水系インク組成物の全質量に対して、好ましくは0.1質量%以上8質量%以下、より好ましくは0.5質量%以上5質量%以下である。
<樹脂>
非水系インク組成物には、インクの粘度の調整や、記録媒体に対する定着性を向上させるという観点から、樹脂を添加してもよい。樹脂としては、例えばアクリル樹脂、スチレンアクリル樹脂、ロジン変性樹脂、フェノール樹脂、テルペン系樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、エポキシ樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂、セルロースアセテートブチレート等の繊維系樹脂、ビニルトルエン−α−メチルスチレン共重合体樹脂等が挙げられる。これらの樹脂は、1種単独で用いてもよく、2種以上混合して用いてもよい。
樹脂の含有量は、非水系インク組成物の全質量に対して、好ましくは0.1質量%以上10質量%以下、より好ましくは1質量%以上5質量%以下である。
<酸化防止剤>
酸化防止剤としては、例えばBHA(2,3−ブチル−4−オキシアニソール)、BHT(2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール)等が挙げられる。
<紫外線吸収剤>
紫外線吸収剤としては、例えばベンゾフェノン系化合物、ベンゾトリアゾール系化合物等が挙げられる。
<その他の溶剤>
本実施形態に係る非水系インク組成物は、上述した第1溶剤および第2溶剤以外の溶剤(以下、「その他の溶剤」ともいう。)を含有してもよい。その他の溶剤は、非水系インク組成物の粘度調節などの目的で使用される。
その他の溶剤としては、第1溶剤および第2溶剤に分類されない各種の有機溶剤を使用することができ、例えば、エステル系溶剤、ケトン系溶剤、アルコール系溶剤、アミド系溶剤、(ポリ)アルキレングリコールモノアルキルエーテル、(ポリ)アルキレングリコールジアルキルエーテル等が挙げられる。
1.6.非水系インクの製造方法
本実施形態に係る非水系インク組成物は、公知の慣用方法によって製造することができる。たとえば最初に、色材、分散剤および溶剤(一部分)を混合した後、ボールミル、ビーズミル、超音波、またはジェットミル等で顔料分散液を調製し、所望のインク特性を有するように調整する。続いて、溶剤(残量)およびその他の添加剤(例えば、界面活性剤や樹脂)を撹拌下に加えて十分に攪拌することで非水系インク組成物を得ることができる。
1.7.物性
本実施形態に係る非水系インク組成物は、記録品質とインクジェット記録用のインク組成物としての信頼性とのバランスの観点から、20℃における表面張力が20mN/m以上50mN/mであることが好ましく、25mN/m以上40mN/m以下であることがより好ましい。なお、表面張力の測定は、自動表面張力計CBVP−Z(協和界面科学社製)を用いて、20℃の環境下で白金プレートをインクで濡らしたときの表面張力を確認することにより測定することができる。
また、同様の観点から、非水系インク組成物の20℃における粘度は、2mPa・s以上15mPa・s以下であることが好ましく、2mPa・s以上10mPa・s以下であることがより好ましい。なお、粘度の測定は、粘弾性試験機MCR−300(Pysica社製)を用いて、20℃の環境下で、Shear Rateを10〜1000に上げていき、Shear Rate200時の粘度を読み取ることにより測定することができる。
2.インクジェット記録方法
本発明の一実施形態に係るインクジェット記録方法は、上記の非水系インク組成物の液滴を記録ヘッドから吐出して、記録媒体に付着させる工程(以下、「工程(a)」ともいう。)を含む。これにより、記録媒体上に画像の形成された記録物が得られる。
本実施形態に係るインクジェット記録方法によれば、上記の非水系インク組成物を用いるので、吐出安定性に優れ、かつ耐擦性および光沢性に優れつつ凝集ムラの抑制された画像を記録することができる。
本実施形態に係るインクジェット記録方法においては、上述したように乾燥性に優れた非水系インク組成物を用いるので、記録時における相対湿度が50%RH以上の環境下であっても良好な画像を記録することができる。このような記録方法は、例えば高温高湿な地域、気候ないし天候下において、かつ空調が不十分な環境下においても記録を行うことを可能とする。環境湿度の上限としては、100%RH以下であることが好ましく、90%RH以下であることがより好ましい。また、環境温度は25℃以上であることが好ましく、25〜40℃であることがより好ましい。ここで、環境温度や環境湿度は、例えばインクジェット記録装置の筐体の内部または筐体の外側に取り付けられた温湿度センサーによって測定することができる。但し、温湿度センサーの設置箇所は、環境温度や環境湿度を正確に測定する必要があるため、後述する記録媒体を加熱するための加熱機構など記録装置自身の発熱の影響を受けない箇所に設置する必要がある。
本実施形態に係るインクジェット記録方法において、前記工程(a)は、35℃以上45℃以下に加熱された記録媒体に対して行われることが好ましい。このように加熱された記録媒体上に上述の非水系インク組成物を付着させることでインクの乾燥性を向上させることができ、特に高湿度環境下においてはその効果が一層発揮される。
また、本実施形態に係るインクジェット記録方法は、前記工程(a)の後、記録媒体をさらに加熱する後加熱(アフターヒート)(以下、「工程(b)」ともいう。)を備えていてもよい。工程(b)をさらに備えることで、高湿度環境下におけるインクの乾燥性をより一層向上させることができる。
上述したような工程を備えることができるインクジェット記録装置としては、記録ヘッドの微細なノズルより上述した非水系インク組成物を液滴として吐出し、該液滴を記録媒体に付着させていかなる装置も使用することができる。以下、本実施形態で使用可能なインクジェット記録装置として、記録媒体を加熱することができる機構を有するインクジェットプリンターを例に挙げて説明する。
図1は、本実施形態で使用可能なインクジェットプリンター(以下、単に「プリンター」という。)の構成を示す斜視図である。図1に示すプリンター1は、いわゆるシリアルプリンターと呼ばれているものである。シリアルプリンターとは、所定の方向に移動するキャリッジに記録ヘッドが搭載されており、キャリッジの移動に伴って記録ヘッドが移動することにより記録媒体上に液滴を吐出するプリンターのことをいう。
図1に示すように、プリンター1は、記録ヘッド2を搭載すると共にインクカートリッジ3を着脱可能に装着するキャリッジ4と、記録ヘッド2の下方に配設され記録媒体Pが搬送されるプラテン5と、記録媒体を加熱するための加熱機構6と、キャリッジ4を記録媒体Pの媒体幅方向に移動させるキャリッジ移動機構7と、記録媒体Pを媒体送り方向に搬送する媒体送り機構8と、を有するものである。また、プリンター1は、当該プリンター1全体の動作を制御する制御装置CONTを有している。なお、上記媒体幅方向とは、主走査方向(ヘッド走査方向)である。上記媒体送り方向とは、副走査方向(主走査方向に直交する方向)である。
インクカートリッジ3は、独立した4つのカートリッジからなる。4つのカートリッジのそれぞれに、上述した非水系インク組成物が充填される。なお、図1の例では、カートリッジの数が4つであるが、これに限定されず、所望の数のカートリッジを搭載することができる。
インクカートリッジ3は、図1に示すようなキャリッジ4に装着するものに限らず、これに替えて例えば、プリンター1の筐体側に装着しインク供給チューブを介してヘッド2に供給するタイプのものであってもよい。
キャリッジ4は、主走査方向に架設された支持部材であるガイドロッド9に支持された状態で取り付けられたものである。また、キャリッジ4は、キャリッジ移動機構7によりガイドロッド9に沿って主走査方向に移動するものである。なお、図1の例では、キャリッジ4が主走査方向に移動するものを示したが、これに限定されず、主走査方向の移動に加えて、副走査方向に移動するものであってもよい。
加熱機構6は、記録媒体Pを加熱できる位置に設けられていれば、その設置位置は特に限定されるものではない。図1の例では、加熱機構6は、プラテン5上であって、ヘッド2と対向する位置に設置されている。このように、加熱機構6がヘッド2と対向する位置に設置されていると、記録媒体Pにおける液滴の付着位置を確実に加熱できるので、記録媒体Pに付着した液滴を効率的に乾燥できる。
加熱機構6には、例えば、記録媒体Pを熱源に接触させて加熱するプリントヒーター機構や、赤外線やマイクロウェーブ(2,450MHz程度に極大波長をもつ電磁波)などを照射する機構や、温風を吹き付けたりするドライヤー機構などを用いることができる。
加熱機構6による記録媒体Pの加熱は、ノズル孔(図示せず)から吐出された液滴が記録媒体Pに付着する前または付着する時に行われる。このようにすれば、記録媒体Pに付着した液滴を迅速に乾燥できる。なお、加熱の諸条件の制御(例えば、加熱実施のタイミング、加熱温度、加熱時間等)は、制御装置CONTによって行われる。
加熱機構6による記録媒体Pの加熱は、インクの乾燥性の向上、記録媒体の変形の防止、耐擦性の向上、間欠吐出安定性の向上の観点から、記録媒体Pが35℃以上45℃以下の温度範囲を保持するように行われることが好ましい。なお、本願発明において記録媒体を加熱する温度とは、非水系インク組成物と接触する記録媒体表面の温度を意味する。
プリンター1は、加熱機構6の他に、さらに、図示しない第2の加熱機構を有していてもよい。プリンター1が第2の加熱機構を備えることで、上述の工程(b)をプリンター1で行うことができる。第2の加熱機構は、加熱機構6よりも記録媒体Pの搬送方向の下流側に設置される。第2の加熱機構は、加熱機構6によって記録媒体Pを加熱した後、つまり、ノズル孔(図示せず)から吐出された液滴が記録媒体Pに付着した後に、当該記録媒体Pの加熱を行うものである。これにより、記録媒体Pに付着した非水系インク組成物の液滴の乾燥性をより一層向上できる。第2の加熱機構には、加熱機構6で説明したいずれかの機構(例えば、ドライヤー機構等)を用いることができる。
第2の加熱機構による記録媒体Pの加熱は、上記加熱機構6と同様の理由により、記録媒体Pが35℃以上45℃以下の温度範囲を保持するように行われることが好ましい。記録媒体Pの温度が45℃を超える場合、記録媒体Pの種類によっては変形が生じたり、記録媒体Pの加熱冷却の際に記録画像の収縮等の不具合が起こる場合がある。また、加熱に使用されるヒーターの消費電力の増大や、加熱機構によってプリンターからの排熱が増大する等の問題があり、これらを踏まえて、記録媒体の温度の上限は45℃であることが好ましい。
リニアエンコーダ10は、キャリッジ4の主走査方向上における位置を信号で検出するものである。この検出された信号は、位置情報として制御装置CONTに送信されるようになっている。制御装置CONTは、このリニアエンコーダ10からの位置情報に基づいて記録ヘッド2の走査位置を認識し、記録ヘッド2による記録動作(吐出動作)などを制御するようになっている。また、制御装置CONTは、キャリッジ4の移動速度を可変制御可能な構成となっている。
記録媒体Pとしては、特に限定されないが、本実施形態に係るインクジェット記録方法によれば、低吸収性記録媒体を使用した場合であっても記録された画像や文字の耐擦性や乾燥性が良好となる。ここで「低吸収性記録媒体」とは、ブリストー(Bristow)法において接触開始から30msec1/2までの水吸収量が10mL/m以下である記録媒体のことをいい、少なくとも記録面がこの性質を備えていればよい。この定義によれば、本発明における「低吸収性記録媒体」には、水を全く吸収しない非吸収性記録媒体も含まれる。このブリストー法は、短時間での液体吸収量の測定方法として最も普及している方法であり、日本紙パルプ技術協会(JAPAN TAPPI)でも採用されている。試験方法の詳細は「JAPAN TAPPI紙パルプ試験方法2000年版」の規格No.51「紙及び板紙−液体吸収性試験方法−ブリストー法」に述べられている。
低吸収性記録媒体としては、具体的には、低吸収性の材料を含むシート、フィルム、繊維製品等が挙げられる。また、低吸収性記録媒体は、基材(例えば、紙、繊維、皮革、プラスチック、ガラス、セラミックス、金属等)の表面に、低吸収性の材料を含む層(以下、「低吸収性層」ともいう)を備えたものであってもよい。低吸収性の材料としては、特に限定されないが、オレフィン系樹脂、エステル系樹脂、ウレタン系樹脂、アクリル系樹脂、塩化ビニル系樹脂等が挙げられる。
これらの中でも、低吸収性記録媒体としては、塩化ビニル系樹脂を含む記録面を有するものを好ましく用いることができる。上述の非水系インク組成物にはラクトンが含まれており、このラクトンが塩化ビニル系樹脂を含む記録面を溶解することで記録媒体の内部に非水系インク組成物を浸透させることができる。これにより、高湿度環境下であっても塩化ビニル系樹脂を含む記録面に記録した画像や文字の耐擦性を向上させることができる。塩化ビニル系樹脂の具体例としては、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル−エチレン共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル−ビニルエーテル共重合体、塩化ビニル−塩化ビニリデン共重合体、塩化ビニル−マレイン酸エステル共重合体、塩化ビニル−(メタ)アクリル酸共重合体、塩化ビニル−(メタ)アクリル酸エステル共重合体、塩化ビニル−ウレタン共重合体等が挙げられる。なお、低吸収性記録媒体の厚み、形状、色、軟化温度、硬さ等の諸特性については特に制限されない。
3.実施例
以下、本発明を実施例および比較例によってさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。
3.1.非水系インク組成物の調製
容器に、表1または表2に記載の濃度に相当する量のラクトン、第1溶剤および第2溶剤をそれぞれのインク毎に投入し、マグネティックスターラーを用いて30分間混合攪拌して混合溶剤を得た。
得られた混合溶剤の一部を取り分けて、そこにシアン顔料(C.I.ピグメントブルー15:3)を所定量添加して、ホモジナイザーを用いて粉砕処理した。その後、直径0.3mmのジルコニアビーズを充填したビーズミルで分散処理を行うことにより、平均粒径150nmの顔料分散体を得た。
得られた顔料分散体に、ラクトン、第1溶剤および第2溶剤の残部およびBYK−340(ビックケミー・ジャパン株式会社製、フッ素系界面活性剤)、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂(商品名「ソルバインCL」、日信化学工業株式会社製)を添加してさらに1時間混合撹拌してから、5μmのPTFE製メンブランフィルターを用いて濾過することで、表1及び表2に記載の実施例および比較例に係る非水系インク組成物をそれぞれ得た。なお、表中の数値は、蒸気圧の値を除き、質量%を表す。
表1および表2に記載した成分のうち、商品名または略称で示した成分は以下の通りである。
・シアン顔料(C.I.ピグメントブルー15:3)
・塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂(商品名「ソルバインCL」、日信化学工業株式会社製)
・BYK−340(商品名、ビックケミー・ジャパン株式会社製、フッ素系界面活性剤)
3.2.評価試験
評価試験の実施にあたって、次のようにして評価サンプルを作成した。
まず、空調設備と加湿器を利用して、環境試験室の温度および湿度がそれぞれ、35℃,55%RHとなるように調整した。なお、温度および湿度は、ヒーター等のインクジェットプリンター自身の発熱の影響を受けない筐体の上に設置した温湿度センサーによって測定した。
一方、インクジェットプリンター(セイコーエプソン株式会社、「PX−G5000」)の一部を改造して、紙案内部に温度が可変できるヒーターを取り付けて、画像の記録時に記録媒体(ローランドDG社製、商品名「SV−G−1270G」、光沢ポリ塩化ビニルシート)の温度を加熱調整できるようにした。そして、上記で調製した非水系インク組成物を上記プリンターの専用カートリッジに充填した。このプリンターを環境試験室内に設置した。
そして、上記プリンターの紙案内部及びプラテンに取り付けられたヒーターを用いて、記録媒体の表面温度を40℃まで加熱した。この記録媒体の表面温度は、非接触で測定した。次いで、この温度を保持させた状態で非水系インク組成物の液滴を吐出させて光沢ポリ塩化ビニルシート上に液滴を付着させる操作を行い、光沢ポリ塩化ビニルシート上にベタパターン画像が記録された評価サンプルを得た。なお、記録は、解像度縦720dpi×横720dpi、duty100%の条件で行った。ここで、「duty値」とは、下式で算出される値である。
duty(%)=(実吐出ドット数/(縦解像度×横解像度))×100
(式中、「実吐出ドット数」は単位面積当たりの実吐出ドット数であり、「縦解像度」および「横解像度」はそれぞれ単位面積当たりの解像度である。)
さらに、プリンターの記録媒体搬送経路における、ノズルと対向し得る位置よりも記録媒体の搬送方向の下流側にも温度が可変できるヒーターを取り付けた。これを用いて、インクを付着させた記録媒体を40℃で1分間加熱した。
3.2.1.耐擦性の評価
上記のようにして得られた評価用サンプルを室温(25℃)に戻した後、JIS K5701(ISO 11628)に準じて、学振式摩擦堅牢度試験機(テスター産業株式会社製、商品名「AB−301」)を用いて耐擦性の評価を行った。すなわち、評価用サンプルの記録面に綿布を載せ、荷重500gで20回往復させて擦り、擦った後の評価サンプルの記録面の剥離状態を目視にて観察した。その評価結果を表1および表2に併せて示す。なお、評価基準は以下の通りである。
○:綿布に汚れが無い。記録面に傷が無い。
△:綿布に記録物の付着がある。記録面に傷がほとんど無い。
×:綿布に記録物の付着がある。記録面に傷がある。
3.2.2.凝集ムラの評価
上記のようにして得られた評価用サンプルを室温(25℃)に戻した後、評価サンプルの記録面における顔料の凝集ムラを目視にて観察することで、凝集ムラの評価を行った。その評価結果を表1および表2に併せて示す。なお、評価基準は以下の通りである。
○:凝集ムラが認められない。
△:若干の凝集ムラが認められる。
×:凝集ムラが目立つ。
3.2.3.光沢性の評価
上記のようにして得られた評価用サンプルを室温(25℃)に戻した後、光沢度計MULTI Gloss 268(コニカミノルタ社製)を用いて、記録面の20°反射の光沢度を測定した。その評価結果を表1および表2に併せて示す。なお、評価基準は以下の通りである。
○:40以上
△:30以上40未満
×:30未満
3.2.4.吐出安定性(間欠吐出安定性)の評価
ピエゾ素子の振動数を5kHzとし、その駆動波形を最適化した状態で、各インクについてヘッドの各ノズルから300秒間の液滴の連続吐出を行い、その後300秒間液滴の吐出を中断した(1シーケンス)。その後、同様に、液滴の連続吐出、および、吐出の中断の操作を10シーケンス繰り返し行った。10シーケンス終了時において、ノズル360個中の不吐出ノズル数をカウントすることにより間欠吐出安定性を評価した。その評価結果を表1および表2に併せて示す。なお、評価基準は以下の通りである。
○:不吐出ノズル数が0〜1個
△:不吐出ノズル数が2〜3個
×:不吐出ノズル数が4個以上
3.3.評価結果
表1および表2に、各実施例および各比較例に係る非水系インク組成物の組成および評価結果を示す。
Figure 2014185207
Figure 2014185207
実施例に係る非水系インク組成物によれば、記録時の吐出安定性に優れ、凝集ムラの発生を十分に抑制でき、耐擦性および光沢性に優れた画像が得られることが判った。
これに対して、比較例1では、ラクトンの含有量が5質量%未満の非水系インク組成物を用いているため、光沢ポリ塩化ビニルシートの表面を溶解させる能力に乏しく、耐擦性に優れない画像が記録された。
比較例2では、ラクトンの含有量が40質量%を超える非水系インク組成物を用いているため、インクが記録媒体に浸透しすぎて、画像の表面の平坦性が低下した結果、光沢性に優れない画像が記録された。
比較例3では、第1溶剤の含有量が5質量%未満である非水系インク組成物を用いているため、インクの乾燥性に優れず、記録される画像の凝集ムラの発生を十分に抑制できなかった。
比較例4では、第1溶剤の含有量が18質量%を超える非水系インク組成物を用いているため、インクの乾燥性が高くなりすぎて、記録時の吐出安定性が低下することが判った。
比較例5では、第2溶剤を含有せず、第1溶剤および第2溶剤の含有量の合計が20質量%未満である非水系インク組成物を用いているため、記録される画像の凝集ムラの発生を十分に抑制できなかった。
比較例6では、第2溶剤の含有量が80質量%を超える非水系インク組成物を用いているため、インクの乾燥性が高くなりすぎて、記録時の吐出安定性が低下することが判った。
比較例7〜9では、第1溶剤および第2溶剤を含有しない非水系インク組成物を用いているため、インクの乾燥性に優れず、記録される画像の凝集ムラの発生を十分に抑制できなかった。
比較例10では、ラクトンおよび第2溶剤を含有しない非水系インク組成物を用いているため、記録される画像の耐擦性が低下した上に、凝集ムラの発生を十分に抑制できなかった。
比較例11では、ラクトンおよび第1溶剤を含有しない非水系インク組成物を用いているため、記録される画像の耐擦性が低下した上に、凝集ムラの発生を十分に抑制できなかった。
比較例12では、第1溶剤および第2溶剤の含有量の合計が20質量%未満である非水系インク組成物を用いているため、インクの乾燥性に優れず、記録される画像の凝集ムラの発生を十分に抑制できなかった。
比較例13では、第1溶剤を使用しておらず、記録時の吐出安定性(間欠安定性)が不十分であった。
一方、環境湿度を40%としたこと以外は、上述の実施例1、比較例3、比較例5と同様にして、凝集ムラの評価試験を行った。その結果、実施例1に対応する例では、実施例1の評価結果と変わらなかった。これに対して、比較例3および比較例5に対応する例では、比較例3および比較例5の評価結果よりも良好であったが、全体に吐出安定性が低下する傾向が見られた。このことから、本発明に係る非水系インク組成物は、環境湿度が50%以上の場合に、特に有用であることが判った。
また、記録中(工程(a))の加熱温度を50℃としたこと以外は、上述の実施例1、比較例1と同様にして、評価試験を行った。その結果、実施例1に対応する例では、間欠吐出安定性が△であった。一方、比較例1に対応する例では、耐擦性が比較例1の評価結果よりも若干向上していた。
さらに、記録後(工程(b))の加熱温度を50℃としたこと以外は、上述の実施例1、比較例1と同様にして、評価試験を行った。その結果、実施例1に対応する例では、変わらなかった。一方、比較例1に対応する例では、耐擦性が比較例1の評価結果よりも若干向上していた。しかしながら、記録中あるいは記録後の加熱温度を50℃としたいずれの例においても、記録媒体の熱による変形が見られた。このことから、本発明に係る非水系インク組成物は、記録媒体の記録中の加熱温度が35〜45℃の場合に、特に有用であることが判った。
本発明は、前述した実施形態に限定されるものではなく、種々の変形が可能である。例えば、本発明は、実施形態で説明した構成と実質的に同一の構成(例えば、機能、方法および結果が同一の構成、あるいは目的および効果が同一の構成)を含む。また、本発明は、実施形態で説明した構成の本質的でない部分を置き換えた構成を含む。また、本発明は、実施形態で説明した構成と同一の作用効果を奏する構成または同一の目的を達成することができる構成を含む。また、本発明は、実施形態で説明した構成に公知技術を付加した構成を含む。
1…プリンター、2…記録ヘッド、3…インクカートリッジ、4…キャリッジ、5…プラテン、6…加熱機構、7…キャリッジ移動機構、8…媒体送り機構、9…ガイドロット、10…リニアエンコーダ、P…記録媒体

Claims (12)

  1. 色材と、
    5質量%以上40質量%以下の含有量のラクトンと、
    20℃における蒸気圧が2hPa以上であって、5質量%以上18質量%以下の含有量の第1溶剤と、
    20℃における蒸気圧が0.9hPa以上であって、2質量%以上80質量%以下の含有量の第2溶剤と、
    を含有し、
    前記第1溶剤と前記第2溶剤との含有量の合計が20質量%以上であり、
    前記第2溶剤が(ポリ)アルキレングリコールモノアルキルエーテルおよび(ポリ)アルキレングリコールジアルキルエーテルよりなる群から選択される少なくとも1種である、インクジェット記録用の非水系インク組成物。
  2. 請求項1において、
    前記ラクトンの炭素数が2以上9以下である、インクジェット記録用の非水系インク組成物。
  3. 請求項1または請求項2において、
    前記第1溶剤は、エステル系溶剤、ケトン系溶剤、アルコール系溶剤およびアミド系溶剤よりなる群から選択される少なくとも1種である、インクジェット記録用の非水系インク組成物。
  4. 請求項1ないし請求項3のいずれか1項において、
    前記第2溶剤は、下記一般式(1)で表される化合物である、インクジェット記録用の非水系インク組成物。
    −(O−R−O−R ・・・(1)
    (上記一般式(1)において、Rは水素原子または炭素数1以上4以下のアルキル基を表し、Rは炭素数1以上4以下のアルキル基を表し、Rはエチレン基またはプロピレン基を表し、nは1以上4以下の整数を表す。)
  5. 請求項1ないし請求項4のいずれか1項において、
    前記ラクトンの含有量が10質量%以上30質量%以下である、インクジェット記録用の非水系インク組成物。
  6. 請求項1ないし請求項5のいずれか1項において、
    前記第1溶剤の含有量が5質量%以上15質量%以下である、インクジェット記録用の非水系インク組成物。
  7. 請求項1ないし請求項6のいずれか1項において、
    前記第2溶剤の含有量が20質量%以上70質量%以下である、インクジェット記録用の非水系インク組成物。
  8. 請求項1ないし請求項7のいずれか1項において、
    前記第2溶剤は、下記一般式(2)、下記一般式(3)および下記一般式(4)で表される化合物よりなる群から選択される少なくとも1種である、インクジェット記録用の非水系インク組成物。
    HO−R−O−R ・・・(2)
    (上記一般式(2)において、Rは炭素数1以上4以下のアルキル基を表し、Rはエチレン基またはプロピレン基を表す。)
    O−R−O−R ・・・(3)
    (上記一般式(3)において、RおよびRはそれぞれメチル基またはエチル基を表し、Rはエチレン基またはプロピレン基を表す。ただし、Rがプロピレン基である場合には、Rはメチル基である。)
    CH−(O−R10−O−R ・・・(4)
    (上記一般式(4)において、Rはメチル基またはエチル基を表し、R10はエチレン基またはプロピレン基を表し、mは2以上4以下の整数を表す。)
  9. 請求項1ないし請求項8のいずれか1項において、
    さらに、樹脂を含有し、
    前記色材が顔料である、インクジェット記録用の非水系インク組成物。
  10. 請求項1ないし請求項9のいずれか1項に記載の非水系インク組成物の液滴を記録ヘッドから吐出して、記録媒体に付着させる工程を含む、インクジェット記録方法。
  11. 請求項10において、
    湿度50%RH以上の環境下で記録を行う、インクジェット記録方法。
  12. 請求項10または請求項11において、
    前記記録媒体に付着させる工程において、前記記録媒体の加熱温度が35℃以上45℃以下である、インクジェット記録方法。
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