JP2014185147A - イミド縮合環化合物及びイミド縮合環化合物の製造方法 - Google Patents

イミド縮合環化合物及びイミド縮合環化合物の製造方法 Download PDF

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Kenichi Satake
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Junya Kawai
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Abstract

【課題】副生成物が生成されにくく、高収率でハロゲン化されたイミド縮合環化合物を製造する方法の提供。
【解決手段】ハロゲン化ジカルボン酸無水物とアミンとを反応させる第1の反応工程と、該第1の反応工程により得られた生成物と非求核性塩基とを反応させる第2の反応工程と、を含む式(I)で表されるイミド縮合環化合物の製造方法。

【選択図】なし

Description

本発明は、イミド縮合環化合物及びイミド縮合環化合物の製造方法に関する。
有機太陽電池、有機EL、有機薄膜トランジスタ、有機発光センサー等の有機デバイスの半導体材料として、共役芳香族高分子が用いられており、なかでも有機太陽電池への応用が注目されている。特に、共役芳香族高分子を用いた有機太陽電池への適用にあたっては、p型半導体として、ドナー性モノマーとアクセプター性モノマーの共重合体(以後、コポリマーということがある)を光電変換素子に用いた例が数多く報告されている。
例えば、アクセプター性モノマーの例としては、特許文献1、非特許文献1及び非特許文献2に記載のものが挙げられる。これらの文献には、1,3−ジブロモ−5−オクチル−4H−フラノ[3,4−c]ピロール−4,6−(5H)−ジオンのようなジブロモ化された少なくとも2つの5員環が縮合したイミド縮合環構造を有する化合物が記載されている。そして、このような、ジブロモ化されたイミド縮合環化合物と、ドナー性モノマーとを用いてStilleカップリング反応を行い、得られたコポリマーを有機太陽電池のp型半導体材料に適用することが報告されている。
特表2010−527327号公報
J.Am.Chem.Soc.2010,132,7595−7597. Chem.Commun.2010,46,4997−4999.
特許文献1、非特許文献1及び非特許文献2には、高温、且つ硫酸等の強酸条件下で、N−ブロモスクシンイミドを用いてジブロモ化されたイミド縮合環化合物を製造する方法が記載されている。しかしながら、本発明者らの検討によると、上記特許文献及び非特許文献に記載の方法では、イミド縮合環化合物をブロモ化する際に、高温、且つ強酸条件が必要になるために、イミド縮合環化合物の窒素原子上に導入された置換基が分解されてしまい、その結果、副生成物が多く製造され、収率が著しく低下してしまう可能性があることが判明した。特に、窒素原子上にヘテロ原子を有するジブロモ化されたイミド縮合環化合物、又は、芳香族置換基を有するジブロモ化されたイミド縮合環化合物を製造する場合、この問題はより顕著なものとなる。また、上記特許文献又は非特許文献に記載の方法では、副生成物から目的のイミド縮合環化合物を単離することが困難であることが判明した。
そこで、本発明は、副生成物が生成されにくく、高収率でハロゲン化されたイミド縮合環化合物を製造する方法を提供することを課題とする。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、特定のアミン及び非求核性塩基を用いることで、上記課題を解決することができ、本発明を達成するに至った。即ち、
本発明は、以下を要旨とする。
[1]下記式(II)で表されるハロゲン化ジカルボン酸無水物と下記式(IV)で表されるアミンとを反応させる第1の反応工程と、該第1の反応工程により得られた生成物と非求核性塩基とを反応させる第2の反応工程と、を含む式(I)で表されるイミド縮合環化合物の製造方法。
NH (IV)
(式(I)中、Aは第16族から選ばれる原子を表し、X及びXは各々独立してハロゲン原子を表し、Rは置換基を有していてもよい炭化水素基、置換基を有していてもよいアシル基又は置換基を有していてもよいチオアシル基を表す。式(II)中、A、X及びXは、それぞれ、式(I)中のA、X及びXと同一である。式(IV)中、Rは、式(I)中のRと同一である。)
[2]前記式(I)のRが、少なくとも一つのヘテロ原子を含む置換基を有する炭化水素基、置換基を有していてもよいアシル基、又は置換基を有していてもよいチオアシル基であることを特徴とする[1]に記載のイミド縮合環化合物の製造方法。
[3]前記第1の反応工程を非プロトン性極性溶媒又は芳香族炭化水素系溶媒中で行なうことを特徴とする[1]又は[2]に記載のイミド縮合環化合物の製造方法。
[4]前記第2の反応工程を酸無水物中で行なうことを特徴とする[1]〜[3]のいずれかに記載のイミド縮合環化合物の製造方法。
[5]前記非求核性塩基が置換アミノピリジンであることを特徴とする[1]〜[4]のいずれかに記載のイミド縮合環化合物の製造方法。
[6]下記式(I)で表されるイミド縮合環化合物。
(式(I)中、Aは第16族から選ばれる原子を表し、X及びXは各々独立してハロゲン原子を表し、Rは置換基を有していてもよい炭化水素基、置換基を有していてもよいアシル基又は置換基を有していてもよいチオアシル基を表す。)
本発明によれば、副生成物が生成されにくく、高収率でハロゲン化されたイミド縮合環化合物を製造することができる。
本発明の一実施形態としての光電変換素子の構成を模式的に示す断面図である。 本発明の一実施形態としての太陽電池の構成を模式的に示す断面図である。 本発明の一実施形態としての太陽電池モジュールの構成を模式的に示す断面図である。
以下に、本発明の実施の形態を詳細に説明する。以下に記載する構成要件の説明は、本発明の実施形態の一例(代表例)であり、本発明はその要旨を超えない限り、これらの内容に限定されない。
本発明は、特定のハロゲン化ジカルボン酸無水物と特定のアミンとを反応させる第1の反応工程と、該第1の反応工程により得られた生成物と非求核性塩基とを反応させる第2の反応工程と、を含む。
本発明に係るイミド縮合環化合物の製造方法においては、例えば、特表2010−527327号公報に記載されるような高温及び強酸条件下で反応を行う必要がない。そのため、イミド縮合環化合物の製造工程において、イミド縮合環化合物中の窒素原子上に導入される置換基が分解されるのを防ぐことができ、副生成物の生成を抑えることができる。その結果、副生成物の除去単離も必要なく、高収率で特定の基を導入したイミド縮合環化合物を製造することができる。
<1−1.式(I)で表されるイミド縮合環化合物>
以下、本発明に係る製造方法により得られる下記式(I)で表されるイミド縮合環化合物の詳細について説明する。なお、下記式(I)で表されるイミド縮合環化合物と、ドナー性モノマーと、を用いて、カップリング反応によりコポリマーを製造することができ、該コポリマーは、光電変換素子の活性層のp型半導体化合物として、有用に用いることができる。
式(I)において、Aは第16族から選ばれる原子を表す。なお、本発明において、第16族の原子とはIUPAC2005年度推奨版(Recommendations of IUPAC 2005)の周期表に示される第16族の原子のことを指す。第16族の原子としては、式(I)で表されるイミド縮合環化合物を用いて合成したコポリマーが良好な電荷移動度を示すために、酸素原子又は硫黄原子であることが好ましい。
式(I)において、X及びXは各々独立にハロゲン原子を表す。また、ハロゲン原子のなかでも、塩素原子、臭素原子又はヨウ素原子であることが好ましく、臭素原子又はヨウ素原子であることがさらに好ましく、臭素原子であることが特に好ましい。臭素原子であれば、式(I)のイミド縮合環化合物を用いてコポリマーを製造する場合、カップリング反応が促進されやすくなる。なお、X及びXはそれぞれ同じ原子でもよいし、異なる原子でもよい。
式(I)において、Rは、置換基を有していてもよい炭化水素基、置換基を有していてもよいアシル基、又は置換基を有していてもよいチオアシル基を表す。
炭化水素基としては、脂肪族炭化水素基又は芳香族炭化水素基が挙げられる。
脂肪族炭化水素基としては、アルキル基、アルケニル基、又はアルキニル基が挙げられる。なお、脂肪族炭化水素基は、直鎖状の脂肪族炭化水素基、分岐状の脂肪族炭化水素基、又は脂環式の脂肪族炭化水素基であってもよい。
脂肪族炭化水素基に特段の制限はないが、炭素数が、通常1以上であり、20以下の脂肪族炭化水素基が好ましい。
なお上記の中でも、炭化水素基としては、溶解性が高いという観点から、アルキル基又は芳香族炭化水素基であることが好ましい。
アルキル基としては、特段の制限はないが、炭素数が1以上20以下のアルキル基が好ましい。具体的には、限定されるわけではないが、メチル基、エチル基、n−プロピル基、iso−プロピル基、シクロプロピル基、n−ブチル基、iso−ブチル基、tert−ブチル基、3−メチルブチル基、シクロブチル基、ペンチル基、シクロペンチル基、ヘキシル基、2−エチルヘキシル基、シクロヘキシル基、ヘプチル基、シクロヘプチル基、オクチル基、シクロオクチル基、ノニル基、シクロノニル基、デシル基、シクロデシル基、ラウリル基又はシクロラウリル基などが挙げられる。なお、これらの中でも、炭素数が4以上16以下のアルキル基であることが好ましい。これらのアルキル基であれば、溶解性が高く、さらにはポリマー化した際に、ポリマー間でのππ相互作用が妨げられにくくなるために、太陽電池素子に用いた場合に太陽電池の変換効率の向上が期待できる。より具体的な例としては、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、2−エチルヘキシル基、オクチル基、シクロオクチル基、ノニル基、シクロノニル基、デシル基又はシクロデシル基が
挙げられる。
また、芳香族炭化水素基として、特段の制限はないが、炭素数が6以上、30以下の芳香族炭化水素が好ましい。このような芳香族炭化水素基としては、例えば、フェニル基、ナフチル基、インダニル基、インデニル基、フルオレニル基、アントラセニル基又はアズレニル基が挙げられる。なかでも、フェニル基が有機溶媒への溶解性の観点から好ましい。
なお、炭化水素基が有していてもよい置換基に特段の制限はないが、該置換基は、アルキル基、又は少なくとも一つのヘテロ原子を含む置換基であることが好ましい。アルキル基は、特段の制限はないが、例えば、上述の基が挙げられる。中でも、炭化水素基が有していてもよい置換基は、少なくとも一つのヘテロ原子を含む置換基であることが好ましい。炭化水素基が少なくとも一つのヘテロ原子を含む置換基であれば、後述するように、本発明に係るイミド縮合環化合物を用いて製造されるコポリマーを光電変換素子のp型半導体として用いた場合、フラーレン化合物等のn型半導体化合物との親和性が高くなる。少なくとも一つのヘテロ原子を含む置換基のヘテロ原子は特に限定されるわけではないが、例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、或いはケイ素原子、窒素原子、リン原子、酸素原子、硫黄原子、又はセレン原子を含む置換基が挙げられる。
少なくとも一つのヘテロ原子を含む置換基の置換基は、特段の制限はないが、例えば、シリル基、アミノ基、アンモニウム基、リン酸エステル基、ホスホリル基、水酸基、アルコキシ基、アリールオキシ基、チオール基、アルキルチオール基、アリールチオール基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アルキルカルボニル基、アリールカルボニル基、アルキルカルボニルオキシ基、アリールカルボニルオキシ基、アルキルチオカルボニル基、アリールチオカルボニル基、アルコキシチオカルボニル基、アリールオキシチオカルボニル基、アルキルチオカルボニル基、アリールチオカルボニル基、アルキルチオカルボニルオキシ基、アリールチオカルボニルオキシ基等が挙げられる。
上記の中でも、フッ素原子或いは窒素原子、リン原子、酸素原子、硫黄原子が含まれる置換基が好ましく、フッ素原子或いは、窒素原子、酸素原子が含まれる置換基であることがより好ましく、酸素原子又は窒素原子が含まれる置換基であることが特に好ましい。酸素原子又は窒素原子は、強い極性を有するために、これらの原子を含有する置換基を有するイミド縮合環化合物を用いて製造したコポリマーが光電変換素子の活性層に含まれている場合、同じく活性層に含まれうるフラーレン化合物等の極性を有するn型半導体化合物との親和性をさらに向上することができ、光電変換素子の耐久性を向上することができる。なお、これらの基は、さらに1以上の置換基を有していてもよい。このような置換基としては、上記の置換基が挙げられる。
アシル基又はチオアシル基が有する炭化水素基の形状に特段の制限はなく、直鎖状、分岐状、又は脂環式状の炭化水素基、並びに芳香族炭化水素基が挙げられる。また、炭化水素基の炭素数は1以上が好ましく、4以上であることがさらに好ましく、一方で、20以下であることが好ましく、16以下であることがさらに好ましい。炭化水素基の有する炭素数が上記の範囲であると、ポリマー間でのππ相互作用が妨げられにくくなる傾向があるために、太陽電池素子に用いた場合に太陽電池の変換効率の向上が期待できる。なお、アシル基又はチオアシル基は、それぞれヘテロ原子を有しているために、上記の通り、当該イミド縮合環化合物を用いて得られるコポリマーの置換基がヘテロ原子を有することになるためにフラーレン化合物等のn型半導体との親和性を向上させることができる。
直鎖状の炭化水素基を有するアシル基は、特段の制限はないが、例えば、n−オクチルカルボニル基 、n−プロピルカルボニル基、アセチル基等が挙げられる。
分岐状の炭化水素基を有するアシル基は、特段の制限はないが、例えば、2−エチルヘキシルカルボニル基、iso−プロピルカルボニル基、t−ブチルカルボニル基等が挙げられる。
脂環式炭化水素基を有するアシル基は、特段の制限はないが、例えば、シクロヘキシルカルボニル基、シクロヘキシルメチルカルボニル基、シクロペンチルカルボニル基、シクロプロピルカルボニル基等が挙げられる。
直鎖状の炭化水素基を有するチオアシル基は、特段の制限はないが、例えば、n−ヘキシルチオカルボニル基、n−ペンチルチオカルボニル基、n−ウンデカニルチオカルボニル基等が挙げられる。
分岐状の炭化水素基を有するチオアシル基は、特段の制限はないが、例えば、イソブチルチオカルボニル基、2−エチルヘキシルチオカルボニル基、t−ブチルチオカルボニル基等が挙げられる。
芳香族炭化水素基を有するチオアシル基は、特段の制限はないが、例えば、フェニルチオカルボニル基、p−オクチルオキシフェニルチオカルボニル基、3,4−ジメチルフェニルチオカルボニル基等が挙げられる。
また、アシル基及びチオアシル基が有していてもよい置換基は、任意の置換基でよいが、ハロゲン原子、水酸基、シアノ基、アミノ基、エステル基、アルキルカルボニル基、スルホニル基、シリル基、ボリル基、ニトリル基、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アルコキシ基、芳香族炭化水素基又は芳香族複素環基を有するものが好ましい。これらの中でも、ハロゲン原子を有するものが好ましく、式(I)で表されるイミド縮合環化合物をポリマー化した際に、溶解性が良好であり、他の層との親和性を高める傾向のあるフッ素原子が特に好ましい。
また、これらの置換基はさらに1以上の別の置換基を有していてもよい。別の置換基としては、上述の置換基が挙げられ、これらの置換基は別の置換基と環を形成していてもよい。
式(I)で表されるイミド縮合環化合物について、具体例を以下に示す。なお、これらの化合物はさらに、上記に記載したような置換基を有していてもよく、本発明に係るイミド縮合環化合物は以下の具体例に限定されるわけではない。また、以下に例示したイミド縮合環化合物において、アシル基をチオアシル基に変更したイミド縮合環化合物も本発明において使用することができる。なお、以下に例示したイミド縮合環化合物において、Meはメチル基を表す。
<2.本発明に係るイミド縮合環化合物の製造方法>
以下、本発明に係る式(I)で表されるイミド縮合環化合物の製造方法について詳細に説明する。具体的には、出発物質として、下記式(II)で表されるハロゲン化ジカルボン酸無水物と、後述する式(IV)で表わされるアミンとを反応させる反応工程(以下、
第1の反応工程と称す場合がある)と、第1の反応工程により得られた生成物と非求核性塩基とを反応させる反応工程(以下、第2反応工程と称す場合がある)とを含む。なお、より具体的には、第1の反応工程により、下記式(III)で表されるアミド化合物が得られ、該アミド化合物と非求核性塩基とを反応させることによって、式(I)で表されるイミド縮合環化合物を製造することができる。
<2−1.本発明に係る式(II)で表されるハロゲン化ジカルボン酸無水物>
式(I)で表されるイミド縮合環化合物の製造において、出発物質として、式(II)で表されるハロゲン化ジカルボン酸無水物を使用することができる。
式(II)において、A、X及びXはそれぞれ、式(I)で表されるA、X及びXと同一であり、X及びXはそれぞれ同じでもよいし、異なっていてもよい。
式(II)で表わされるハロゲン化ジカルボン酸無水物の製造方法に特段の制限はなく、例えば、公知文献Chemistry of Materials, 20, 2133-2143; 2008に記載されているよ
うに、公知の方法により製造することができる。具体的には、3,4−ジカルボン酸を酢酸中、ハロゲン原子により処理し、2,4−チオフェン3,4−ジカルボン酸の白色固体
を得る。このジブロモ体を無水酢酸中、加熱撹拌した後、再結晶法により、白色固体のハロゲン化ジカルボン酸無水物(II)を得ることができる。
<2−2.アミン>
本発明に使用できるアミンとしては、第1反応工程において式(II)で表されるハロゲン化ジカルボン酸無水物から式(III)で表されるアミド化合物を製造できるアミンであれば特段の制限はないが、具体的には下記式(IV)で表されるアミンを使用することができる。
NH (IV)
式(IV)において、Rは式(I)で表されるRと同一である。即ち、式(IV)におけるRは、製造するイミド縮合環化合物により適宜選択すればよい。
本発明に使用できる好ましいアミンの具体的な例としては、2−アミノエタノール、3−アミノプロパノール、4−アミノブタノール、5−アミノペンタノール、6−アミノヘキサノール、7−アミノヘプタノール、8−アミノオクタノール、10−アミノデカノール、12−アミノドデカノール、14−アミノテトラデカノール、16−アミノヘキサデカノール、2−(2−アミノエトキシ)エタノール、3−(2−アミノエトキシ)プロパノール、4−(2−アミノエトキシ)ブタノール、5−(2−アミノエトキシ)ペンタノール、6−(2−アミノエトキシ)ヘキサノール、7−(2−アミノエトキシ)ヘプタノール、8−(2−アミノエトキシ)オクタノール、10−(2−アミノエトキシ)デカノール、12−(2−アミノエトキシ)ドデカノール、2−(2−アミノプロポキシ)エタノール、3−(2−アミノプロポキシ)プロパノール、4−(2−アミノプロポキシ)ブタノール、5−(2−アミノプロポキシ)ペンタノール、6−(2−アミノプロポキシ)ヘキサノール、7−(2−アミノプロポキシ)ヘプタノール、8−(2−アミノプロポキシ)オクタノール、10−(2−アミノプロポキシ)デカノール、12−(2−アミノプロポキシ)ドデカノール、2−(2−アミノブトキシ)エタノール、3−(2−アミノブトキシ)プロパノール、4−(2−アミノブトキシ)ブタノール、5−(2−アミノブトキシ)ペンタノール、6−(2−アミノブトキシ)ヘキサノール、7−(2−アミノブトキシ)ヘプタノール、8−(2−アミノブトキシ)オクタノール、10−(2−アミノブトキシ)デカノール、12−(2−アミノブトキシ)ドデカノール、3−イソプロポキシプロピルアミン、4−イソプロポキシブチルアミン、5−イソプロポキシペンチルアミン、6−イソプロポキシヘキシルアミン、7−イソプロポキシヘプチルアミン、8−イソプロポキシオクチルアミン、10−イソプロポキシデシルアミン、12−イソプロポキシドデシルアミン、3−プロポキシプロピルアミン、4−プロポキシブチルアミン、5−プロポキシペンチルアミン、6−プロポキシヘキシルアミン、7−プロポキシヘプチルアミン、8−プロポキシオクチルアミン、10−プロポキシデシルアミン、12−プロポキシドデシルアミン、3−ブトキシプロピルアミン、4−ブトキシブチルアミン、5−ブトキシペンチルアミン、6−ブトキシヘキシルアミン、7−ブトキシヘプチルアミン、8−ブトキシオクチルアミン、10−ブトキシデシルアミン、12−ブトキシドデシルアミン、2,2−ジエトキシエチルアミン、3,3−ジエトキシプロピルアミン、4,4−ジエトキシブチルアミン、5,5−ジエトキシペンチルアミン、6,6−ジエトキシヘキシルアミン、7,7−ジエトキシヘプチルアミン、8,8−ジエトキシオクチルアミン、10,10−ジエトキシデシルアミン、12,12−ジエトキシドデシルアミン、2−エチルヘキサノイルアミン、ブタノイルアミン、ペンタノイルアミン、ヘキサノイルアミン、ヘプタノイルアミン、オクタノイルアミン、デカノイルアミン、ドデカノイルアミン、テトラデカノイルアミン、ヘキサデカノイルアミン、2−チオエチルヘキサノイルアミン、チオブタノイルアミン、チオペンタノイルアミン、チオヘキサノイルアミン、チオヘプタノイルアミン、チオオクタノイルアミン、チオデカノイルアミン、チオドデカノイルアミン、チ
オテトラデカノイルアミン、チオヘキサデカノイルアミン、1H,1H−パーフルオロブチルアミン、1H,1H−パーフルオロペンチルアミン、1H,1H−パーフルオロヘキシルアミン、1H,1H−パーフルオロヘプチルアミン、1H,1H−パーフルオロオクチルアミン、1H,1H−パーフルオロデシルアミン、1H,1H−パーフルオロドデシルアミン、N−アセチル−1,4−ブタンジアミン、N−アセチル−1,5−ペンタンジアミン、N−アセチル−1,6−ヘキサンジアミン、N−アセチル−1,7−ヘプタンジアミン、N−アセチル−1,8−オクタンジアミン、N−アセチル−1,10−デカンジアミン、N−アセチル−1,12−ドデカンジアミン、N,N−ジアセチル−1,4−ブタンジアミン、N,N−ジアセチル−1,5−ペンタンジアミン、N,N−ジアセチル−1,6−ヘキサンジアミン、N,N−ジアセチル−1,7−ヘプタンジアミン、N,N−ジアセチル−1,8−オクタンジアミン、N,N−ジアセチル−1,10−デカンジアミン、N,N−ジアセチル−1,12−ドデカンジアミン、N−(3−アミノプロピル)エタノールアミン、N−(3−アミノプロピル)プロパノールアミン、N−(3−アミノプロピル)ブタノールアミン、N−(3−アミノプロピル)ペンタノールアミン、N−(3−アミノプロピル)ヘキサノールアミン、N−(3−アミノプロピル)ヘプタノールアミン、N−(3−アミノプロピル)オクタノールアミン、N−(3−アミノプロピル)デカノールアミン、N−(3−アミノプロピル)ドデカノールアミン、N−ブチルエチレンジアミン、N−ペンチルエチレンジアミン、N−ヘキシルエチレンジアミン、N−ヘプチルエチレンジアミン、N−オクチルエチレンジアミン、N−デシルエチレンジアミン、N−ドデシルエチレンジアミン、3−(イソプロピルアミノ)プロピルアミン、4−(イソプロピルアミノ)ブチルアミン、5−(イソプロピルアミノ)ペンチルアミン、6−(イソプロピルアミノ)ヘキシルアミン、7−(イソプロピルアミノ)ヘプチルアミン、8−(イソプロピルアミノ)オクチルアミン、10−(イソプロピルアミノ)デシルアミン、12−(イソプロピルアミノ)ドデシルアミン、N−Boc−1,4−ブタンジアミン、N−Boc−1,5−ペンタンジアミン、N−Boc−1,6−ヘキサンジアミン、N−Boc−1,7−ヘプタンジアミン、N−Boc−1,8−オクタンジアミン、N−Boc−1,10−デカンジアミン、N−Boc−1,12−ドデカンジアミン、
2−アミノエトキシエチルアセテート、4−アミノブタン酸エチルエステル、4−アミノブタン酸プロピルエステル、4−アミノブタン酸ブチルエステル、4−アミノブタン酸ペンチルエステル、4−アミノブタン酸ヘキシルエステル、4−アミノブタン酸ヘプチルエステル、4−アミノブタン酸オクチルエステル、4−アミノブタン酸デシルエステル、4−アミノブタン酸ドデシルエステル、6−アミノヘキサン酸エチルエステル、6−アミノヘキサン酸プロピルエステル、6−アミノヘキサン酸ブチルエステル、6−アミノヘキサン酸ペンチルエステル、6−アミノヘキサン酸ヘキシルエステル、6−アミノヘキサン酸ヘプチルエステル、6−アミノヘキサン酸オクチルエステル、6−アミノヘキサン酸デシルエステル、6−アミノヘキサン酸ドデシルエステル、2−(ジエチルホスフィノ)−1−エタンアミン、3−(ジエチルホスフィノ)−1−プロパンアミン、4−(ジエチルホスフィノ)−1−ブタンアミン、5−(ジエチルホスフィノ)−1−ペンタンアミン、6−(ジエチルホスフィノ)−1−ヘキサンアミン、7−(ジエチルホスフィノ)−1−ヘプタンアミン、8−(ジエチルホスフィノ)−1−オクタンアミン、10−(ジエチルホスフィノ)−1−デカンアミン、12−(ジエチルホスフィノ)−1−ドデカンアミン、2−(ジイソプロピルホスフィノ)−1−エタンアミン、3−(ジイソプロピルホスフィノ)−1−プロパンアミン、4−(ジイソプロピルホスフィノ)−1−ブタンアミン、5−(ジイソプロピルホスフィノ)−1−ペンタンアミン、6−(ジイソプロピルホスフィノ)−1−ヘキサンアミン、7−(ジイソプロピルホスフィノ)−1−ヘプタンアミン、8−(ジイソプロピルホスフィノ)−1−オクタンアミン、10−(ジイソプロピルホスフィノ)−1−デカンアミン、12−(ジイソプロピルホスフィノ)−1−ドデカンアミン、2−(ジプロピルホスフィノ)−1−エタンアミン、3−(ジプロピルホスフィノ)−1−プロパンアミン、4−(ジプロピルホスフィノ)−1−ブタンアミン、5−(ジ
プロピルホスフィノ)−1−ペンタンアミン、6−(ジプロピルホスフィノ)−1−ヘキサンアミン、7−(ジプロピルホスフィノ)−1−ヘプタンアミン、8−(ジプロピルホスフィノ)−1−オクタンアミン、10−(ジプロピルホスフィノ)−1−デカンアミン、12−(ジプロピルホスフィノ)−1−ドデカンアミン、2−(トリメチルシリル)−1−エタンアミン、3−(トリメチルシリル)−1−プロパンアミン、4−(トリメチルシリル)−1−ブタンアミン、5−(トリメチルシリル)−1−ペンタンアミン、6−(トリメチルシリル)−1−ヘキサンアミン、7−(トリメチルシリル)−1−ヘプタンアミン、8−(トリメチルシリル)−1−オクタンアミン、10−(トリメチルシリル)−1−デカンアミン、12−(トリメチルシリル)−1−ドデカンアミン、2−(トリエチルシリル)−1−エタンアミン、3−(トリエチルシリル)−1−プロパンアミン、4−(トリエチルシリル)−1−ブタンアミン、5−(トリエチルシリル)−1−ペンタンアミン、6−(トリエチルシリル)−1−ヘキサンアミン、7−(トリエチルシリル)−1−ヘプタンアミン、8−(トリエチルシリル)−1−オクタンアミン、10−(トリエチルシリル)−1−デカンアミン、12−(トリエチルシリル)−1−ドデカンアミン、2−(トリプロピルシリル)−1−エタンアミン、3−(トリプロピルシリル)−1−プロパンアミン、4−(トリプロピルシリル)−1−ブタンアミン、5−(トリプロピルシリル)−1−ペンタンアミン、6−(トリプロピルシリル)−1−ヘキサンアミン、7−(トリプロピルシリル)−1−ヘプタンアミン、8−(トリプロピルシリル)−1−オクタンアミン、10−(トリプロピルシリル)−1−デカンアミン、12−(トリプロピルシリル)−1−ドデカンアミン、2−(トリイソプロピルシリル)−1−エタンアミン、3−(トリイソプロピルシリル)−1−プロパンアミン、4−(トリイソプロピルシリル)−1−ブタンアミン、5−(トリイソプロピルシリル)−1−ペンタンアミン、6−(トリイソプロピルシリル)−1−ヘキサンアミン、7−(トリイソプロピルシリル)−1−ヘプタンアミン、8−(トリイソプロピルシリル)−1−オクタンアミン、10−(トリイソプロピルシリル)−1−デカンアミン、12−(トリイソプロピルシリル)−1−ドデカンアミン、2−(トリブチルシリル)−1−エタンアミン、3−(トリブチルシリル)−1−プロパンアミン、4−(トリブチルシリル)−1−ブタンアミン、5−(トリブチルシリル)−1−ペンタンアミン、6−(トリブチルシリル)−1−ヘキサンアミン、7−(トリブチルシリル)−1−ヘプタンアミン、8−(トリブチルシリル)−1−オクタンアミン、10−(トリブチルシリル)−1−デカンアミン、12−(トリブチルシリル)−1−ドデカンアミン、2−クロロ−1−エタンアミン、3−クロロ−1−プロパンアミン、4−クロロ−1−ブタンアミン、5−クロロ−1−ペンタンアミン、6−クロロ−1−ヘキサンアミン、7−クロロ−1−ヘプタンアミン、8−クロロ−1−オクタンアミン、10−クロロ−1−デカンアミン、12−クロロ−1−ドデカンアミン、14−クロロ−1−テトラデカンアミン、16−クロロ−1−ヘキサデカンアミン、2−ブロモ−1−エタンアミン、3−ブロモ−1−プロパンアミン、4−ブロモ−1−ブタンアミン、5−ブロモ−1−ペンタンアミン、6−ブロモ−1−ヘキサンアミン、7−ブロモ−1−ヘプタンアミン、8−ブロモ−1−オクタンアミン、10−ブロモ−1−デカンアミン、12−ブロモ−1−ドデカンアミン、14−ブロモ−1−テトラデカンアミン、16−ブロモ−1−ヘキサデカンアミン、2−ヨード−1−エタンアミン、3−ヨード−1−プロパンアミン、4−ヨード−1−ブタンアミン、5−ヨード−1−ペンタンアミン、6−ヨード−1−ヘキサンアミン、7−ヨード−1−ヘプタンアミン、8−ヨード−1−オクタンアミン、10−ヨード−1−デカンアミン、12−ヨード−1−ドデカンアミン、14−ヨード−1−テトラデカンアミン、16−ヨード−1−ヘキサデカンアミン、4−オクチルオキシアニリンが挙げられる。
上記のアミンの中でも、得られたイミド縮合環化合物を用いて製造されたコポリマーの溶解性を良好なものにするという観点からは、Rの炭素数が4以上のアミンが好ましい。また、Rはヘテロ原子を含有する基であることが好ましく、該ヘテロ原子が窒素原子又は酸素原子であるアミンが好ましい。これは、窒素原子、酸素原子を含む置換基であれ
ば、得られるイミド縮合環化合物が極性を有することになり、このようなイミド縮合環化合物を光電変換素子の活性層に用いる場合、同じく活性層に含まれるフラーレン化合物等との親和性を高めることができるためである。
具体的には、4−アミノブタノール、5−アミノペンタノール、6−アミノヘキサノール、7−アミノヘプタノール、8−アミノオクタノール、10−アミノデカノール、12−アミノドデカノール、14−アミノテトラデカノール、16−アミノヘキサデカノール、2−(2−アミノエトキシ)エタノール、3−(2−アミノエトキシ)プロパノール、4−(2−アミノエトキシ)ブタノール、5−(2−アミノエトキシ)ペンタノール、6−(2−アミノエトキシ)ヘキサノール、7−(2−アミノエトキシ)ヘプタノール、8−(2−アミノエトキシ)オクタノール、10−(2−アミノエトキシ)デカノール、12−(2−アミノエトキシ)ドデカノール、2−(2−アミノプロポキシ)エタノール、3−(2−アミノプロポキシ)プロパノール、4−(2−アミノプロポキシ)ブタノール、5−(2−アミノプロポキシ)ペンタノール、6−(2−アミノプロポキシ)ヘキサノール、7−(2−アミノプロポキシ)ヘプタノール、8−(2−アミノプロポキシ)オクタノール、10−(2−アミノプロポキシ)デカノール、12−(2−アミノプロポキシ)ドデカノール、2−(2−アミノブトキシ)エタノール、3−(2−アミノブトキシ)プロパノール、4−(2−アミノブトキシ)ブタノール、5−(2−アミノブトキシ)ペンタノール、6−(2−アミノブトキシ)ヘキサノール、7−(2−アミノブトキシ)ヘプタノール、8−(2−アミノブトキシ)オクタノール、10−(2−アミノブトキシ)デカノール、12−(2−アミノブトキシ)ドデカノール、3−イソプロポキシプロピルアミン、4−イソプロポキシブチルアミン、5−イソプロポキシペンチルアミン、6−イソプロポキシヘキシルアミン、7−イソプロポキシヘプチルアミン、8−イソプロポキシオクチルアミン、10−イソプロポキシデシルアミン、12−イソプロポキシドデシルアミン、3−プロポキシプロピルアミン、4−プロポキシブチルアミン、5−プロポキシペンチルアミン、6−プロポキシヘキシルアミン、7−プロポキシヘプチルアミン、8−プロポキシオクチルアミン、10−プロポキシデシルアミン、12−プロポキシドデシルアミン、3−ブトキシプロピルアミン、4−ブトキシブチルアミン、5−ブトキシペンチルアミン、6−ブトキシヘキシルアミン、7−ブトキシヘプチルアミン、8−ブトキシオクチルアミン、10−ブトキシデシルアミン、12−ブトキシドデシルアミン、4,4−ジエトキシブチルアミン、5,5−ジエトキシペンチルアミン、6,6−ジエトキシヘキシルアミン、7,7−ジエトキシヘプチルアミン、8,8−ジエトキシオクチルアミン、10,10−ジエトキシデシルアミン、12,12−ジエトキシドデシルアミン、2−エチルヘキサノイルアミン、オクタノイルアミン、デカノイルアミン、ドデカノイルアミン、テトラデカノイルアミン、ヘキサデカノイルアミン、N−アセチル−1,5−ペンタンジアミン、N−アセチル−1,6−ヘキサンジアミン、N−アセチル−1,7−ヘプタンジアミン、N−アセチル−1,8−オクタンジアミン、N−アセチル−1,10−デカンジアミン、N−アセチル−1,12−ドデカンジアミン、N,N−ジアセチル−1,5−ペンタンジアミン、N,N−ジアセチル−1,6−ヘキサンジアミン、N,N−ジアセチル−1,7−ヘプタンジアミン、N,N−ジアセチル−1,8−オクタンジアミン、N,N−ジアセチル−1,10−デカンジアミン、N,N−ジアセチル−1,12−ドデカンジアミン、N−(3−アミノプロピル)エタノールアミン、N−(3−アミノプロピル)プロパノールアミン、N−(3−アミノプロピル)ブタノールアミン、N−(3−アミノプロピル)ペンタノールアミン、N−(3−アミノプロピル)ヘキサノールアミン、N−(3−アミノプロピル)ヘプタノールアミン、N−(3−アミノプロピル)オクタノールアミン、N−(3−アミノプロピル)デカノールアミン、N−(3−アミノプロピル)ドデカノールアミン、N−ブチルエチレンジアミン、N−ペンチルエチレンジアミン、N−ヘキシルエチレンジアミン、N−ヘプチルエチレンジアミン、N−オクチルエチレンジアミン、N−デシルエチレンジアミン、N−ドデシルエチレンジアミン、3−(イソプロピルアミノ)プロピルアミン、4−(イソプロピルアミノ)ブチルアミン、5−(イソプロピ
ルアミノ)ペンチルアミン、6−(イソプロピルアミノ)ヘキシルアミン、7−(イソプロピルアミノ)ヘプチルアミン、8−(イソプロピルアミノ)オクチルアミン、10−(イソプロピルアミノ)デシルアミン、12−(イソプロピルアミノ)ドデシルアミン、N−Boc−1,6−ヘキサンジアミン、N−Boc−1,7−ヘプタンジアミン、N−Boc−1,8−オクタンジアミン、N−Boc−1,10−デカンジアミン、N−Boc−1,12−ドデカンジアミン、2−アミノエトキシエチルアセテート、4−アミノブタン酸エチルエステル、4−アミノブタン酸プロピルエステル、4−アミノブタン酸ブチルエステル、4−アミノブタン酸ペンチルエステル、4−アミノブタン酸ヘキシルエステル、4−アミノブタン酸ヘプチルエステル、4−アミノブタン酸オクチルエステル、4−アミノブタン酸デシルエステル、4−アミノブタン酸ドデシルエステル、6−アミノヘキサン酸エチルエステル、6−アミノヘキサン酸プロピルエステル、6−アミノヘキサン酸ブチルエステル、6−アミノヘキサン酸ペンチルエステル、6−アミノヘキサン酸ヘキシルエステル、6−アミノヘキサン酸ヘプチルエステル、6−アミノヘキサン酸オクチルエステル、6−アミノヘキサン酸デシルエステル、6−アミノヘキサン酸ドデシルエステル、4−オクチルオキシアニリン等が挙げられる。
<2−3.式(III)で表されるアミド化合物>
上記式(II)で表されるハロゲン化ジカルボン酸無水物と上述のアミンを反応させることにより式(III)で表されるアミド化合物を製造することができる。
式(III)において、A、R、X及びXはそれぞれ、式(I)で表されるA、R、X及びXと同一であり、X及びXはそれぞれ同じでもよいし、異なっていてもよい。
<2−4.非求核性塩基>
第2反応工程において、式(III)で表されるアミド化合物と非求核性塩基を反応させることで、式(I)で表されるイミド縮合環化合物を得ることができる。非求核性塩基を用いると、酸無水物を溶媒として用いた場合に、該酸イオンと非求核性塩基により化学的に不安定なイオン対が形成され、式(III)で表されるアミド化合物が有するカルボキシル基とアミド基の分子内脱水縮合反応を促進することができる。さらには、式(II)で表されるハロゲン化ジカルボン酸無水物中の窒素原子上の置換基への求核反応を抑えることができるために、一般式(I)で表されるイミド縮合環化合物を効率よく合成し、副生物の生成を抑えることができる。そのため、本発明において、非求核性塩基を用いることが好ましい。
なお、本発明において、非求核性塩基とは、求核性の高いアルキルリチウムのような塩基ではなく、求核性の低い塩基である。非求核性塩基を用いることで、式(II)で表わされるアミド化合物のR、X及びXへの求核攻撃を効果的に抑制することでき、副
生物の生成を抑えることができる。非求核性塩基の例としては、金属水素化物、嵩高い置換基を有する金属アルコキシド、アミン、ホスファゼン塩基、嵩高い置換基を有する金属マグネシウム試薬(Grignard試薬)、又は金属アミドが挙げられる。
金属水素化物としては、水素化リチウム、水素化ナトリウム、又は水素化カリウムなどが挙げられる。
嵩高い置換基を有する金属アルコキシドとしては、リチウムt−ブトキシド、ナトリウムt−ブトキシド、又はナトリウムt−ブトキシドなどが挙げられる。
アミンとしては、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン(DBU)、1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]ノナ−5−エン(DBN)、又は1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン、アミジン構造を有する縮合複素環化合物、又はピリジン構造を有する置換アミノピリジンが挙げられる。
ホスファゼン塩基としては、2−t−ブチルイミノ−2−ジエチルアミノ−1,3−ジメチルペルヒドロ−1,3,2−ジアザホスホリン、t−ブチルイミノ−トリス(ジメチルアミノ)ホスホラン、1−t(ジメチルアミノ)−2λ,4λ−カテナジ(ホスファゼン)、又は1−t−ブチル−4,4,4−トリス(ジメチルアミノ)−2,2−ビス−[トリス(ジメチルアミノ)ホスホラニリデンアミノ]−2λ,4λ−カテナジ(ホスファゼン)などが挙げられる。
嵩高い置換基を有する金属マグネシウム試薬(Grignard試薬)としては、塩化1,1−ジメチルプロピルマグネシウム、塩化sec−ブチルマグネシウム、塩化t−ブチルマグネシウム、塩化イソプロピルマグネシウム、又は臭化イソプロピルマグネシウムなどが挙げられる。
金属アミドとしては、リチウムジイソプロピルアミド(LDA)、リチウムジシクロヘキシルアミド、マグネシウムビス(ジイソプロピル)アミド、リチウム2,2,6,6−テトラメチルピペリジニル(LiTMP)、塩化2,2,6,6−テトラメチルピペリジニルマグネシウム、若しくは臭化2,2,6,6−テトラメチルピペリジニルマグネシウムマグネシウムなどのジアルキルアミド類;又は、リチウムビス(トリメチルシリル)アミド(別名:リチウムヘキサメチルジシラジド)、ナトリウムビス(トリメチルシリル)アミド(別名:ナトリウムヘキサメチルジシラジド)、カリウムビス(トリメチルシリル)アミド(別名:カリウムヘキサメチルジシラジド)、若しくはマグネシウムビス(ヘキサメチルジシラジド)などのシラジド類;などの嵩高い置換基を有する金属アミドが挙げられる。塩基の求核性をより下げるためには嵩高い置換基を有する金属アミドを用いることが好ましいが、金属アミドは通常求核性が低いため、ナトリウムアミドなどの嵩高くない金属アミドを用いることもできる。
嵩高い置換基を有する金属アルコキシド、嵩高い置換基を有する金属マグネシウム試薬、及び嵩高い置換基を有する金属アミドとしては、例えば、酸素原子が結合している炭素原子が二級又は三級炭素である金属アルコキシド、マグネシウムが結合している炭素原子が二級又は三級炭素である金属マグネシウム試薬、及び二級アミンから得られる金属アミドがそれぞれ挙げられる。
上記の中でも、非求核性塩基としては、置換アミノピリジンが好ましい。具体的に、置換アミノピリジンとしては、4−ジメチルアミノピリジン、3−ジメチルアミノピリジン、4−ピリロジノピリジン、9−アザジュロリジン、4−イソプロピルアミノピリジン、4−エチルアミノピリジン、1,2,3,4−テトラヒドロナフチリジン、4−アミノピ
リジン、3−アミノピリジン等が挙げられる。なかでも、4−アミノピリジン、3−アミノピリジン等の1級アミノピリジンを用いることが特に好ましい。
<2−5.反応条件>
第1反応工程は、通常、有機溶媒中で行われる。有機溶媒は、式(II)で表されるハロゲン化ジカルボン酸無水物の一部又は全てを溶解し、式(II)で表されるハロゲン化ジカルボン酸無水物及び<2−2.アミン>に記載のアミンと反応しない溶媒であれば特段の制限は無いが、ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルアセトアミド(DMA)、又はジメチルスルホキシド(DMSO)などの非プロトン性溶媒;トルエン又はキシレンなどの芳香族炭化水素系溶媒;などが好ましい。2種類以上の溶媒を混合して用いることもできる。
第2反応工程は、酸無水物中で行うことが好ましい。酸無水物は、式(III)で表されるアミド化合物の一部又は全てを溶解し、式(III)で表されるアミド化合物及び非求核性塩基と反応しない溶媒であれば特段の制限は無いが、無水酢酸、無水安息香酸、無水プロピオン酸、無水コハク酸、無水マレイン酸、無水フタル酸などのカルボン酸無水物が挙げられる。2種類以上の溶媒を混合して用いることもできる。溶媒として用いる酸濃度は、基質1mmolに対し、0.1mL〜100mLが好ましく、より好ましくは、1mL〜50mL、さらに好ましくは、5mL〜30mLが後処理を容易にし、反応溶媒の撹拌効率を向上させる観点から好ましい。
第1反応工程における反応温度に特段の制限はないが、反応温度が高くなりすぎると、式(II)で表されるハロゲン化ジカルボン酸無水物中の窒素原子上の置換基の分解反応が併発するようになる。このため、できるだけ反応が進行する温度で下限の温度で反応させることが好ましい。通常0℃以上、好ましくは10℃以上であり、一方、通常100℃以下、より好ましくは、80℃以下、さらに、好ましくは40℃以下である。
第2反応工程における反応温度に特段の制限はないが、第1反応工程と同様に窒素原子上の置換基の分解反応が起こりやすくなるために、通常0℃以上、好ましくは80℃以上であり、一方、通常140℃以下、好ましくは110℃以下である。
第1反応工程及び第2反応工程における反応時の圧力に特段の制限はないが、通常は大気圧下で行われる。
第1反応工程及び第2反応工程において、式(II)で表わされるハロゲン化ジカルボン酸無水物、式(III)で表されるアミド化合物及び非求核性塩基から発生するイオン対は、水分に対して不安定であることが多いため、反応は窒素やアルゴンなどの不活性ガス雰囲気下で行うことが好ましい。
第1反応工程及び第2反応工程における原料と溶媒と反応物質(アミン又は非求核性塩基)を系中に入れる順番は、どれが先でもよい。原料を乾燥し、均一な状態で反応物質を反応させるということ、又は副生物が生成する要因をできるだけ避けるという観点から、原料と溶媒と反応物質(アミン又は非求核性塩基)の順番で系中に入れることが好ましい。
なお、非求核性塩基は、第1反応工程における反応液中に加えてもよい。このように第1反応工程において、非求核性塩基を系中に加えると、式(II)で表されるハロゲン化ジカルボン酸無水物の開環、及びアミンとの反応が促進するために、反応時間が短縮でき、かつ副生物が生成する機会を減らすことができるために好ましい。
なお、本発明に使用するアミンの量に特段の制限はなく、通常は式(II)で表される
ハロゲン化ジカルボン酸無水物に対して1当量以上用いられる。本明細書においてa当量とは、100×a mol %のことを指す。一方で、使用する試薬の量を減らすために、該アミンの量は通常3当量以下、好ましくは2当量以下、さらに好ましくは1.5当量以下である。
第2反応工程において、式(III)で表されるアミド化合物に対して加える非求核性塩基の量に特段の制限はなく、通常は式(III)で表されるアミド化合物に対して0.05当量以下で用いられる。一方、使用する試薬の量を減らすために、非求核性塩基の量は通常1.00当量以下、好ましくは0.10当量以下、さらに好ましくは0.05当量以下である。
本発明に係る製造方法によれば、式(I)で表されるイミド縮合環化合物を製造する際に生じる副生物の量を減らすことができる。この理由としては、式(I)で表わされるイミド縮合環化合物の製造において、強酸条件を必要としないため、イミド縮合環化合物の製造過程において、窒素原子上の置換基が分解されるのを抑えることができ、副生成物が製造されにくくなるためであると考えられる。特に、イミド縮合環化合物の窒素原子上の置換基がヘテロ原子を含む場合、従来のように強酸条件下でイミド縮合環化合物を製造しようとすると、収率が著しく低下し、副生成物が多量に生成されてしまう傾向がある。そのため、イミド縮合環化合物の窒素原子上にヘテロ原子を含む置換基を導入しようとする場合、高収率で目的のイミド縮合環化合物を製造することができる本発明に係る製造方法は特に有効である。また、本発明に係る製造方法を用いてイミド縮合環化合物を製造した場合、副生成物の生成を抑えることができるために、これらの副生成物の単離を行う必要がない。さらに、該イミド縮合環化合物を用いてポリマーを合成する際には、副生成物が少ないために、高分子量化のポリマー化が可能となる。また、本発明に係るイミド縮合環化合物の製造方法は、強酸条件を必要としないために、高価なガラス等の反応釜が不要であり、安価な金属等により形成される反応釜を用いることができる。そのため、本発明に係るイミド縮合環化合物を大量に製造する際に、設備コストを抑えることができる。また、廃液の量を抑えることができる。
<2−6.イミド縮合環化合物を用いたコポリマー>
本発明に係る式(I)で表されるイミド縮合環化合物をアクセプターモノマーとして、ドナー性モノマーと反応させてコポリマーを製造することができる。なお、本発明に係るコポリマーは、光電変換素子の活性層に含まれるp型半導体材料として好ましく使用することができる。本発明に係るコポリマーをp型半導体化合物として用いることにより、フラーレン化合物のような極性を有するn型半導体化合物や親水性基を有するバッファー層との界面での親和性が高くなる傾向があるため、時間経過によりフラーレン化合物と分離が起きない、耐久性の高い光電変換素子を提供することができる。
具体的に、式(I)で表されるイミド縮合環化合物と、スタニル化、ボリル化、又はシリル化された共役化合物とのカップリング反応により、コポリマーを製造することができる。スタニル化、ボリル化、又はシリル化された共役化合物としては、例えば、芳香族化合物、特に芳香族複素環化合物が、得られる共役芳香族高分子の半導体特性を向上させる観点から、好ましく用いられうる。スタニル基、ボリル基、又はシリル基としては、反応性を向上させる観点からトリメチルスタニル基、トリブチルスタニル基、ホウ酸エステル残基、ホウ酸残基(−B(OR、−B(OH)(OR)、又は−B(OH))、又はトリメチルシリル基が好ましく用いられうる。なお、Rは任意の有機基を表す。
カップリング反応は公知の方法に従って行うことができる。例えば、式(I)で表されるイミド縮合環化合物のX及びXがハロゲン原子であり、スタニル化された共役化合物とカップリングさせる場合には公知のStilleカップリング反応の条件に従って反
応を行えばよい。また、ボリル化された共役化合物とカップリングさせる場合には公知の鈴木−宮浦カップリング反応の条件に従って反応を行えばよい。さらに、シリル化された共役化合物とカップリングさせる場合には公知の檜山カップリング反応の条件に従って反応を行えばよい。カップリング反応の触媒としては例えば、パラジウム等の遷移金属と、配位子(例えばトリフェニルホスフィン等のホスフィン配位子)との組み合わせを用いることができる。
なお、式(I)で表されるイミド縮合環化合物とのカップリング反応に用いることのできる共役化合物としては特段の制限はないが、共役芳香族化合物が好ましくは、例えば、Progress in Polymer Science, 36, 1326−1514 (2011)や Progress in Polymer Science, 37, 1291−1331 (2012)にあげられる共役芳香族化合物が選ばれる。
<3.光電変換素子>
以下に、本発明に係るイミド縮合環化合物を用いて製造したコポリマーを用いて作製した光電変換素子(以下、本発明に係る光電変換素子と称する)について説明する。本発明に係る光電変換素子は、少なくとも一対の電極と、該電極間に配置された活性層とを備える。
図1に、本発明に係る光電変換素子の一実施形態を示す。具体的には、光電変換素子107は、基板106、アノード101、正孔取り出し層102、有機活性層103(p型半導体化合物とn型半導体化合物混合層)、電子取り出し層104、カソード105が順次、形成された層構造を有する。なお、光電変換素子の構成はこれに限定されない。例えば、基板106、カソード105、電子取り出し層104、有機活性層103、正孔取り出し層102、アノード101という順番で構成されていてもよい。電子取り出し層104及び正孔取り出し層102は、必須の構成ではなく、任意で設ければよい。また、電子取り出し層104及び正孔取り出し層102のどちらか一方の層のみが形成されていてもよい。なお、後述の各層機能に影響を与えない程度に、別の層が挿入されていてもよい。
基板106、電極(アノード101及びカソード105)、及び電極間に有する活性層以外の層の材料、層構成、形状、及び製造方法については、公知の材料を用いることができ、具体的には、Solar Energy Materials&Solar Cells 96(2012)155−159、国際公開第2011/016430号又は特開2012−191194号公報等に記載の通りである。
<3.1 活性層(103)>
本発明に係る光電変換素子において、活性層103は光電変換が行われる層を指し、p型半導体化合物とn型半導体化合物を含む。
p型半導体化合物としては、少なくも本発明に係るコポリマーを用いることが好ましいが、該高分子の性能を損なわない範囲で公知のp型半導体化合物も含有してもよい。公知のp型半導体化合物としては、例えば、Solar Energy Materials&Solar Cells 96(2012)155−159、国際公開第2011/016430号又は特開2012−191194号公報等に記載の化合物が挙げられる。
また、n型半導体化合物に関しても、上記した文献に記載されるような公知のn型半導体化合物を用いることができる。なお、本願発明に係るコポリマーと親和性を向上させるためには、極性を有するn型半導体化合物を用いることが好ましい。例えば、極性を有するフラーレン化合物を用いることが好ましく、具体的には、国際公開第2011/016430号又は特開2012−191194号公報に記載のフラーレン化合物が挙げられ、これらの中でも、PC60BM、PC70BM又はこれらの混合物が好ましい。
活性層103の層構成は、p型半導体化合物とn型半導体化合物が積層された薄膜積層型、p型半導体化合物とn型半導体化合物が混合したバルクヘテロ接合型、薄膜積層型の中間層にp型半導体化合物とn型半導体化合物が混合した層(i層)を有する構造などが挙げられる。中でも、p型半導体化合物とn型半導体化合物が混合したバルクヘテロ接合型が好ましい。なお、活性層103の形成方法、膜厚等はいずれも上記の公知文献に記載された通りである。
<4.太陽電池>
本発明に係る光電変換素子107は、太陽電池素子として、薄膜太陽電池に使用することができる。
図2は本発明の一実施形態としての薄膜太陽電池の構成を模式的に示す断面図である。図2に示すように、本実施形態の薄膜太陽電池14は、耐候性保護フィルム1と、紫外線カットフィルム2と、ガスバリアフィルム3と、ゲッター材フィルム4と、封止材5と、太陽電池素子6と、封止材7と、ゲッター材フィルム8と、ガスバリアフィルム9と、バックシート10とをこの順に備える。そして、耐候性保護フィルム1が形成された側(図中下方)から光が照射されて、太陽電池素子6が発電するようになっている。なお、後述するバックシート10としてアルミ箔の両面にフッ素系樹脂フィルムを接着したシートなどの防水性の高いシートを用いる場合は、用途によりゲッター材フィルム8及び/又はガスバリアフィルム9を用いなくてもよい。
これらの封止材5、バックシート10及び各種フィルムの材料、形状、性能及び積層方法等については、いずれも国際公開第2011/016430号又は特開2012−191194号公報等に記載の通りである。
<5.用途>
上述した薄膜太陽電池14の用途に制限はなく任意である。例えば、図3に模式的に示すように、何らかの基材12上に薄膜太陽電池14を設けた太陽電池モジュール13を用意し、これを使用場所に設置して用いればよい。具定例を挙げると、基材12として建材用板材を使用した場合、この板材の表面に薄膜太陽電池14を設けて太陽電池モジュール13として太陽電池パネルを作製し、この太陽電池パネルを建物の外壁などに設置して使用すればよい。
基材12は太陽電池素子6を支持する支持部材である。基材12を形成する材料としては、例えば、ガラス、サファイア又はチタニアなどの無機材料;ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリエーテルスルホン、ポリイミド、ナイロン、ポリスチレン、ポリビニルアルコール、エチレンビニルアルコール共重合体、フッ素樹脂フィルム、塩化ビニル、ポリエチレン、セルロース、ポリ塩化ビニリデン、アラミド、ポリフェニレンスルフィド、ポリウレタン、ポリカーボネート、ポリアリレート、ポリノルボルネンなどの有機材料;紙又は合成紙などの紙材料;ステンレス、チタン又はアルミニウムなどの金属に絶縁性を付与するために表面をコート又はラミネートしたものなどの複合材料などが挙げられる。なお、基材の材料は、1種を用いてもよく、2種以上を任意の組み合わせ及び比率で併用してもよい。また、これら有機材料あるいは紙材料に炭素繊維を含ませ、機械的強度を補強させてもよい。
本発明の薄膜太陽電池を適用する分野の例を挙げると、例えば、国際公開第2011/016430号又は特開2012−191194号公報にあるように、建材用太陽電池、自動車用太陽電池、インテリア用太陽電池、鉄道用太陽電池、船舶用太陽電池、飛行機用太陽電池、宇宙機用太陽電池、家電用太陽電池、携帯電話用太陽電池又は玩具用太陽電池などに用いて好適である。
以下に、実施例により本発明の実施形態を説明するが、本発明はその要旨を超えない限り、これらに限定されるものではない。
<実施例1>
[化合物E2の合成]
100mL二口ナスフラスコ中、窒素雰囲気下、4,6−ジブロモ−1H,3H−チエノ[3,4−c]フラン−1,3−ジオン(化合物E1、J.Am.Chem.Soc.1997,119,9624−9631、非特許文献1に従って合成,3.00g,9.63mmol)を入れ、ジメチルホルムアミド(60mL)に溶解させた。つぎに2−アミノエタノール(0.576mL,9.63mmol)を滴下後、約6時間攪拌した。反応液を冷却後、真空ポンプを用い、溶媒を留去した。最後に乾燥することで、2,5−ジブロモ−4−[[1−(エタノール)アミノ]カルボニル]−3−チオフェンカルボン酸(化合物E2)を淡黄色の油状物として、収率95%(3.41g)で得た。
化合物E2:EI−MS: m/z=373
<実施例2>
[化合物E3の合成]
100mL二口ナスフラスコ中、窒素雰囲気下、2,5−ジブロモ−4−[[1−(エタノール)アミノ]カルボニル]−3−チオフェンカルボン酸(化合物E2,3.41g,9.14mmol)を入れ、無水酢酸(30mL)に溶解させた。つぎに4−アミノピリジン(0.033g,0.27mmol)を添加後、約6時間攪拌した。反応液を水に落とし、吸引ろ過によって固体を取得し、乾燥を行った。クロロホルムに溶解してシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶媒:酢酸エチル/ヘキサン=5/5)に供することで、1,3−ジブロモ−5−(エタノール)−4H−チエノ[3,4−c]−ピロール−4,6(5H)−ジオン(化合物E3)を白色固体として、収率90%(2.92g)で得た。
化合物E3:H−NMR(400MHz,溶媒:重クロロホルム):δ3.98(t,2H,J=12.4Hz),3.74(t,2H,J=12.4Hz).
<実施例3>
[化合物E4の合成]
2−アミノエタノールの代わりに、2−(2−アミノエトキシ)エタノール(0.963mL,9.63mmol)を用いた以外は、実施例1と同様に反応を行い、2,5−ジブロモ−4−[[1−(2−エトキシエタノール)アミノ]カルボニル]−3−チオフェンカルボン酸(化合物E4)を淡黄色の油状物として、収率95%(3.81g)を得た。
化合物E4:EI−MS: m/z=417
<実施例4>
[化合物E5の合成]
2,5−ジブロモ−4−[[1−(エタノール)アミノ]カルボニル]−3−チオフェンカルボン酸(化合物E2)の代わりに、2,5−ジブロモ−4−[[1−(2−エトキシエタノール)アミノ]カルボニル]−3−チオフェンカルボン酸(化合物E4,3.81g,9.14mmol)を用いた以外は、実施例2と同様に反応を行い、1,3−ジブロモ−5−(2−エトキシエタノール)−4H−チエノ[3,4−c]−ピロール−4,6(5H)−ジオン(化合物E5)を白色固体として、収率90%(3.28g)で得た。
化合物E5:H−NMR(400MHz,溶媒:重クロロホルム):δ3.83(t,2H,J=11.2Hz),3.74(t,4H,J=12.4Hz),3.59(t,2H,J=11.6Hz).
<実施例5>
[化合物E6の合成]
2−アミノエタノールの代わりに、3−イソプロポキシプロピルアミン(1.35mL,9.63mmol)を用いた以外は、実施例1と同様に反応を行い、2,5−ジブロモ−4−[[1−(3−イソプロポキシプロピル)アミノ]カルボニル]−3−チオフェンカルボン酸(化合物E6)を淡黄色の油状物として、収率95%(3.92g)を得た。
化合物E6:EI−MS: m/z=429
<実施例6>
[化合物E7の合成]
2,5−ジブロモ−4−[[1−(エタノール)アミノ]カルボニル]−3−チオフェンカルボン酸(化合物E2)の代わりに、2,5−ジブロモ−4−[[1−(3−イソプロポキシプロピル)アミノ]カルボニル]−3−チオフェンカルボン酸(化合物E6,3.92g,9.14mmol)を用いた以外は、実施例2と同様に反応を行い、1,3−ジブロモ−5−(3−イソプロポキシプロピル)−4H−チエノ[3,4−c]−ピロール−4,6(5H)−ジオン(化合物E7)を白色固体として、収率80%(3.00g)で得た。
化合物E7:H−NMR(400MHz,溶媒:重クロロホルム):δ3.72(s,1H),3.46(t,2H,J=12.0Hz),3.35(t,2H,J=13.2Hz),1.91(m,2H),0.88(d,6H,J=14.8Hz).
<実施例7>
[化合物E8の合成]
2−アミノエタノールの代わりに、3−プロポキシプロピルアミン(1.35mL,9.63mmol)を用いた以外は、実施例1と同様に反応を行い、2,5−ジブロモ−4−[[1−(3−プロポキシプロピル)アミノ]カルボニル]−3−チオフェンカルボン酸(化合物E8)を淡黄色の油状物として、収率95%(3.92g)を得た。
化合物E8:EI−MS: m/z=429
<実施例8>
[化合物E9の合成]
2,5−ジブロモ−4−[[1−(エタノール)アミノ]カルボニル]−3−チオフェンカルボン酸(化合物E2)の代わりに、2,5−ジブロモ−4−[[1−(3−プロポキシプロピル)アミノ]カルボニル]−3−チオフェンカルボン酸(化合物E8,3.92g,9.14mmol)を用いた以外は、実施例2と同様に反応を行い、1,3−ジブロモ−5−(3−プロポキシプロピル)−4H−チエノ[3,4−c]−ピロール−4,6(5H)−ジオン(化合物E9)を白色固体として、収率70%(2.63g)で得た。
化合物E9:H−NMR(400MHz,溶媒:重クロロホルム):δ3.72(t,2H,J=13.2Hz),3.46(t,2H,J=12.0Hz),3.35(t,2H,J=13.2Hz),1.91(m,2H),1.46(m,2H),0.88(d,3H,J=14.8Hz).
<実施例9>
[化合物E10の合成]
2−アミノエタノールの代わりに、3−ブトキシプロピルアミン(1.49mL,9.63mmol)を用いた以外は、実施例1と同様に反応を行い、2,5−ジブロモ−4−[[1−(3−ブトキシプロピル)アミノ]カルボニル]−3−チオフェンカルボン酸(化合物10)を淡黄色の油状物として、収率95%(4.05g)を得た。
化合物E10:EI−MS: m/z=443
<実施例10>
[化合物E11の合成]
2,5−ジブロモ−4−[[1−(エタノール)アミノ]カルボニル]−3−チオフェンカルボン酸(化合物E2)の代わりに、2,5−ジブロモ−4−[[1−(3−ブトキシプロピル)アミノ]カルボニル]−3−チオフェンカルボン酸(化合物E10,4.05g,9.14mmol)を用いた以外は、実施例2と同様に反応を行い、1,3−ジブロモ−5−(3−ブトキシプロピル)−4H−チエノ[3,4−c]−ピロール−4,6(5H)−ジオン(化合物E11)を白色固体として、収率70%(2.71g)で得た。
化合物E11:H−NMR(400MHz,溶媒:重クロロホルム):δ3.72(t,2H,J=13.2Hz),3.46(t,2H,J=12.0Hz),3.35(t,2H,J=13.2Hz),1.91(m,2H),1.46(m,2H),1.31(m,2H),0.88(d,3H,J=14.8Hz).
<実施例11>
[化合物E12の合成]
2−アミノエタノールの代わりに、4,4−ジエトキシブチルアミン(1.72mL,9.63mmol)を用いた以外は、実施例1と同様に反応を行い、2,5−ジブロモ−4−[[1−(4,4−ジエトキシブチル)アミノ]カルボニル]−3−チオフェンカルボン酸(化合物E12)を淡黄色の油状物として、収率95%(4.32g)を得た。
化合物E12:EI−MS: m/z=473
<実施例12>
[化合物E13の合成]
2,5−ジブロモ−4−[[1−(エタノール)アミノ]カルボニル]−3−チオフェンカルボン酸(化合物E2)の代わりに、2,5−ジブロモ−4−[[1−(4,4−ジエトキシブチル)アミノ]カルボニル]−3−チオフェンカルボン酸(化合物E12,4.32g,9.14mmol)を用いた以外は、実施例2と同様に反応を行い、1,3−ジブロモ−5−(4,4−ジエトキシブチル)−4H−チエノ[3,4−c]−ピロール−4,6(5H)−ジオン(化合物13)を白色固体として、収率60%(2.49g)で得た。
化合物13:H−NMR(400MHz,溶媒:重クロロホルム):δ3.72(s,1H),3.46(t,2H,J=12.0Hz),3.35(m,2H),1.91(t,2H,J=12.0Hz),1.46(m,2H),1.31(m,2H),0.88(m,6H).
<実施例13>
[化合物14の合成]
2−アミノエタノールの代わりに、2−エチルヘキサノイルアミン(1.38g,9.63mmol)を用いた以外は、実施例1と同様に反応を行い、2,5−ジブロモ−4−[[1−(2−エチルヘキサノイル)アミノ]カルボニル]−3−チオフェンカルボン酸(化合物E14)を淡黄色の油状物として、収率95%(4.16g)を得た。
化合物E14:EI−MS: m/z=455
<実施例14>
[化合物E15の合成]
2,5−ジブロモ−4−[[1−(エタノール)アミノ]カルボニル]−3−チオフェンカルボン酸(化合物E2)の代わりに、2,5−ジブロモ−4−[[1−(2−エチルヘキサノイル)アミノ]カルボニル]−3−チオフェンカルボン酸(化合物E14,4.16g,9.14mmol)を用いた以外は、実施例2と同様に反応を行い、1,3−ジブロモ−5−(2−エチルヘキサノイル)−4H−チエノ[3,4−c]−ピロール−4,6(5H)−ジオン(化合物E15)を白色固体として、収率60%(2.39g)で得た。
化合物E15:H−NMR(400MHz,溶媒:重クロロホルム):δ3.33(m,1H),1.78(m,2H),1.60(m,2H),1.31(m,4H),0.95(m,3H),0.88(m,3H).
<実施例15>
[化合物E16の合成]
2−アミノエタノールの代わりに、デカノイルアミン(1.65g,9.63mmol)を用いた以外は、実施例1と同様に反応を行い、2,5−ジブロモ−4−[(1−デカノイルアミノ)カルボニル]−3−チオフェンカルボン酸(化合物E16)を淡黄色の油状物として、収率95%(4.42g)を得た。
化合物E16:EI−MS: m/z=483
<実施例16>
[化合物E17の合成]
2,5−ジブロモ−4−[[1−(エタノール)アミノ]カルボニル]−3−チオフェンカルボン酸(化合物E2)の代わりに、2,5−ジブロモ−4−[(1−デカノイルアミノ)カルボニル]−3−チオフェンカルボン酸(化合物E16,4.42g,9.14mmol)を用いた以外は、実施例2と同様に反応を行い、1,3−ジブロモ−5−デカノイル−4H−チエノ[3,4−c]−ピロール−4,6(5H)−ジオン(化合物E17)を白色固体として、収率50%(2.12g)で得た。
化合物E17:H−NMR(400MHz,溶媒:重クロロホルム):δ2.93(t,2H,J=14.8Hz),1.71(m,2H),1.26(m,12H),0.88(t,2H,J=13.6Hz).
<実施例17>
[化合物E18の合成]
2−アミノエタノールの代わりに、1H,1H−パーフルオロヘキシルアミン(1.76mL,9.63mmol)を用いた以外は、実施例1と同様に反応を行い、2,5−ジブロモ−4−[1−(1H,1H−パーフルオロヘキシルアミノ)カルボニル]−3−チオフェンカルボン酸(化合物E18)を淡黄色の油状物として、収率95%(5.58g)を得た。
化合物E18:EI−MS: m/z=611
<実施例18>
[化合物E19の合成]
2,5−ジブロモ−4−[[1−(エタノール)アミノ]カルボニル]−3−チオフェンカルボン酸(化合物E2)の代わりに、2,5−ジブロモ−4−[1−(1H,1H−パーフルオロヘキシルアミノ)カルボニル]−3−チオフェンカルボン酸(化合物E18,5.58g,9.14mmol)を用いた以外は、実施例2と同様に反応を行い、1,3−ジブロモ−5−(1H,1H−パーフルオロヘキシル)−4H−チエノ[3,4−c]−ピロール−4,6(5H)−ジオン(化合物19)を白色固体として、収率50%(2.71g)で得た。
化合物E19:H−NMR(400MHz,溶媒:重クロロホルム):δ4.30(t,2H,J=30.4Hz).
<実施例19>
[化合物E20の合成]
2−アミノエタノールの代わりに、1H,1H−パーフルオロオクチルアミン(2.24mL,9.63mmol)を用いた以外は、実施例1と同様に反応を行い、2,5−ジブロモ−4−[1−(1H,1H−パーフルオロオクチルアミノ)カルボニル]−3−チオフェンカルボン酸(化合物E20)を淡黄色の油状物として、収率95%(6.50g)を得た。
化合物E20:EI−MS: m/z=711
<実施例20>
[化合物E21の合成]
2,5−ジブロモ−4−[[1−(エタノール)アミノ]カルボニル]−3−チオフェンカルボン酸(化合物E2)の代わりに、2,5−ジブロモ−4−[1−(1H,1H−パーフルオロオクチルアミノ)カルボニル]−3−チオフェンカルボン酸(化合物E20,6.50g,9.14mmol)を用いた以外は、実施例2と同様に反応を行い、1,3−ジブロモ−5−(1H,1H−パーフルオロオクチル)−4H−チエノ[3,4−c]−ピロール−4,6(5H)−ジオン(化合物E21)を白色固体として、収率55%(3.48g)で得た。
化合物E21:H−NMR(400MHz,溶媒:重クロロホルム):δ4.30(t,2H,J=30.4Hz).
<実施例21>
[化合物E22の合成]
2−アミノエタノールの代わりに、N−アセチル−1,5−ペンタンジアミン(1.41mL,9.63mmol)を用いた以外は、実施例1と同様に反応を行い、2,5−ジブロモ−4−[1−(N−アセチル−1,5−ペンタンジアミノ)カルボニル]−3−チオフェンカルボン酸(化合物E22)を淡黄色の油状物として、収率95%(4.17g)を得た。
化合物E22:EI−MS: m/z=456
<実施例22>
[化合物E23の合成]
2,5−ジブロモ−4−[[1−(エタノール)アミノ]カルボニル]−3−チオフェンカルボン酸(化合物E2)の代わりに、2,5−ジブロモ−4−[1−(N−アセチル−1,5−ペンタンジアミノ)カルボニル]−3−チオフェンカルボン酸(化合物E22,4.17g,9.14mmol)を用いた以外は、実施例2と同様に反応を行い、1,3−ジブロモ−5−(N−アセチル−1−ペンタンアミノ)−4H−チエノ[3,4−c]−ピロール−4,6(5H)−ジオン(化合物E23)を白色固体として、収率60%(2.40g)で得た。
化合物E23:H−NMR(400MHz,溶媒:重クロロホルム):δ5.53(s,1H),3.62(t,2H,J=14.0Hz),3.24(q,2H,J=19.6Hz),1.98(s,3H),1.67(m,2H),1.56(m,2H),1.34(m,2H).
<実施例23>
[化合物E24の合成]
2−アミノエタノールの代わりに、N,N−ジアセチル−1,5−ペンタンジアミン(1.82mL,9.63mmol)を用いた以外は、実施例1と同様に反応を行い、2,5−ジブロモ−4−[1−(N,N−ジアセチル−1,5−ペンタンジアミノ)カルボニル]−3−チオフェンカルボン酸(化合物E24)を淡黄色の油状物として、収率95%(5.37g)を得た。
化合物E24:EI−MS: m/z=498
<実施例24>
[化合物E25の合成]
2,5−ジブロモ−4−[[1−(エタノール)アミノ]カルボニル]−3−チオフェンカルボン酸(化合物E2)の代わりに、2,5−ジブロモ−4−[1−(N,N−ジアセチル−1,5−ペンタンジアミノ)カルボニル]−3−チオフェンカルボン酸(化合物E24,5.37g,9.14mmol)を用いた以外は、実施例2と同様に反応を行い、1,3−ジブロモ−5−(N,N−ジアセチル−1−ペンタンアミノ)−4H−チエノ[3,4−c]−ピロール−4,6(5H)−ジオン(化合物E25)を白色固体として、収率80%(4.12g)で得た。
化合物E25:H−NMR(400MHz,溶媒:重クロロホルム):δ3.62(m,4H),2.40(s,6H),1.68(m,2H),1.60(m,2H),1.35(m,2H).
<実施例25>
[化合物E26の合成]
2−アミノエタノールの代わりに、N−(3−アミノプロピル)エタノールアミン(1.12mL,9.63mmol)を用いた以外は、実施例1と同様に反応を行い、2,5−ジブロモ−4−[1−[N−(3−アミノプロピル)エタノールアミノ]カルボニル]−3−チオフェンカルボン酸(化合物E26)を淡黄色の油状物として、収率95%(3.93g)を得た。
化合物E26:EI−MS: m/z=430
<実施例26>
[化合物E27の合成]
2,5−ジブロモ−4−[[1−(エタノール)アミノ]カルボニル]−3−チオフェンカルボン酸(化合物E2)の代わりに、2,5−ジブロモ−4−[1−[N−(3−アミノプロピル)エタノールアミノ]カルボニル]−3−チオフェンカルボン酸(化合物E26,3.93g,9.14mmol)を用いた以外は、実施例2と同様に反応を行い、1,3−ジブロモ−5−[N−(3−アミノプロピル)エタノール]−4H−チエノ[3,4−c]−ピロール−4,6(5H)−ジオン(化合物E27)を白色固体として、収率40%(1.50g)で得た。
化合物E27:H−NMR(400MHz,溶媒:重クロロホルム):δ3.72(t,2H,J=13.2Hz),3.46(t,2H,J=12.0Hz),3.35(t,2H,J=13.2Hz),1.91(m,2H),0.88(d,3H,J=14.8Hz).
<実施例27>
[化合物E28の合成]
2−アミノエタノールの代わりに、N−ブチルエチレンジアミン(1.35mL,9.63mmol)を用いた以外は、実施例1と同様に反応を行い、2,5−ジブロモ−4−[1−(N−ブチルエチレンジアミノ)カルボニル]−3−チオフェンカルボン酸(化合物E28)を淡黄色の油状物として、収率95%(3.91g)を得た。
化合物E28:EI−MS: m/z=428
<実施例28>
[化合物E29の合成]
2,5−ジブロモ−4−[[1−(エタノール)アミノ]カルボニル]−3−チオフェンカルボン酸(化合物E2)の代わりに、2,5−ジブロモ−4−[1−[(N−ブチルエチレンジアミノ)カルボニル]−3−チオフェンカルボン酸(化合物E28,3.91g,9.14mmol)を用いた以外は、実施例2と同様に反応を行い、1,3−ジブロモ−5−(N−ブチルエチレンアミノ)−4H−チエノ[3,4−c]−ピロール−4,6(5H)−ジオン(化合物E29)を白色固体として、収率50%(1.87g)で得た。
化合物E29:H−NMR(400MHz,溶媒:重クロロホルム):δ3.72(t,2H,J=13.2Hz),3.46(t,2H,J=12.0Hz),3.35(t,2H,J=13.2Hz),1.91(m,2H),1.46(m,2H),0.88(d,3H,J=14.8Hz).
<実施例29>
[化合物E30の合成]
2−アミノエタノールの代わりに、3−(イソプロピルアミノ)プロピルアミン(1.35mL,9.63mmol)を用いた以外は、実施例1と同様に反応を行い、2,5−ジブロモ−4−[1−[3−(イソプロピルアミノ)プロピルアミノ]カルボニル]−3−チオフェンカルボン酸(化合物E30)を淡黄色の油状物として、収率95%(3.91g)を得た。
化合物E30:EI−MS: m/z=428
<実施例30>
[化合物E31の合成]
2,5−ジブロモ−4−[[1−(エタノール)アミノ]カルボニル]−3−チオフェンカルボン酸(化合物E2)の代わりに、2,5−ジブロモ−4−[1−[3−(イソプロピルアミノ)プロピルアミノ]カルボニル]−3−チオフェンカルボン酸(化合物E30,3.91g,9.14mmol)を用いた以外は、実施例2と同様に反応を行い、1,3−ジブロモ−5−[3−(イソプロピルアミノ)プロピル]−4H−チエノ[3,4−c]−ピロール−4,6(5H)−ジオン(化合物E31)を白色固体として、収率60%(2.25g)で得た。
化合物E31:H−NMR(400MHz,溶媒:重クロロホルム):δ3.72(s,1H),3.46(t,2H,J=12.0Hz),3.35(t,2H,J=13.2Hz),1.91(m,2H),0.88(d,6H,J=14.8Hz).
<実施例31>
[化合物E32の合成]
2−アミノエタノールの代わりに、N−Boc−1,6−ヘキサンジアミン(2.17mL,9.63mmol)を用いた以外は、実施例1と同様に反応を行い、2,5−ジブロモ−4−[1−(N−Boc−1,6−ヘキサンジアミノ)カルボニル]−3−チオフェンカルボン酸(化合物E32)を淡黄色の油状物として、収率95%(4.83g)を得た。
化合物E32:EI−MS: m/z=528
<実施例32>
[化合物E33の合成]
2,5−ジブロモ−4−[[1−(エタノール)アミノ]カルボニル]−3−チオフェンカルボン酸(化合物E2)の代わりに、2,5−ジブロモ−4−[1−(N−Boc−1,6−ヘキサンジアミノ)カルボニル]−3−チオフェンカルボン酸(化合物E32,4.83g,9.14mmol)を用いた以外は、実施例2と同様に反応を行い、1,3−ジブロモ−5−(N−Boc−1−ヘキサンアミノ)−4H−チエノ[3,4−c]−ピロール−4,6(5H)−ジオン(化合物E33)を白色固体として、収率35%(1.63g)で得た。
化合物E33:H−NMR(400MHz,溶媒:重クロロホルム):δ5.53(s,1H),δ3.82(s,1H),δ3.72(t,2H,J=13.2Hz),3.46(t,2H,J=12.0Hz),3.35(m,2H),1.91(m,2H),1.46(m,2H),1.31(m,2H),0.88(m,9H).
<実施例33>
[化合物E34の合成]
2−アミノエタノールの代わりに、2−アミノエトキシエチルアセテート(1.34mL,9.63mmol)を用いた以外は、実施例1と同様に反応を行い、2,5−ジブロモ−4−[1−(エトキシエチルアセチルアミノ)カルボニル]−3−チオフェンカルボン酸(化合物E34)を淡黄色の油状物として、収率95%(5.33g)を得た。
化合物E34:EI−MS: m/z=459
<実施例34>
[化合物E35の合成]
2,5−ジブロモ−4−[[1−(エタノール)アミノ]カルボニル]−3−チオフェンカルボン酸(化合物E2)の代わりに、2,5−ジブロモ−4−[1−(エトキシエチルアセチルアミノ)カルボニル]−3−チオフェンカルボン酸(化合物E34,5.33g,9.14mmol)を用いた以外は、実施例2と同様に反応を行い、1,3−ジブロモ−5−エトキシエチルアセチル−4H−チエノ[3,4−c]−ピロール−4,6(5H)−ジオン(化合物E35)を白色固体として、収率70%(3.57g)で得た。
化合物E35:H−NMR(400MHz,溶媒:重クロロホルム):δ3.83(t,2H,J=11.2Hz),3.74(t,4H,J=12.4Hz),3.59(t,2H,J=11.6Hz),1.98(s,3H).
<実施例35>
[化合物E36の合成]
2−アミノエタノールの代わりに、6−アミノヘキサン酸エチルエステル(1.45mL,9.63mmol)を用いた以外は、実施例1と同様に反応を行い、2,5−ジブロモ−4−[1−(6−アミノヘキサン酸エチルエステル)カルボニル]−3−チオフェンカルボン酸(化合物E36)を淡黄色の油状物として、収率95%(5.76g)を得た。
化合物E36:EI−MS: m/z=471
<実施例36>
[化合物E37の合成]
2,5−ジブロモ−4−[[1−(エタノール)アミノ]カルボニル]−3−チオフェンカルボン酸(化合物E2)の代わりに、2,5−ジブロモ−4−[1−(6−アミノヘキサン酸エチルエステル)カルボニル]−3−チオフェンカルボン酸(化合物E36,5.76g,9.14mmol)を用いた以外は、実施例2と同様に反応を行い、1,3−ジブロモ−5−ヘキサン酸エチルエステル−4H−チエノ[3,4−c]−ピロール−4,6(5H)−ジオン(化合物E37)を白色固体として、収率80%(4.41g)で得た。
化合物E37:H−NMR(400MHz,溶媒:重クロロホルム):δ3.72(t,2H,J=13.2Hz),3.46(t,2H,J=12.0Hz),3.35(m,2H),1.91(m,2H),1.46(m,2H),1.31(q,2H,J=19.6Hz),0.88(d,3H,J=14.8Hz).
<実施例37>
[化合物E38の合成]
2−アミノエタノールの代わりに、4−n―オクチルオキシアニリン(10g,45.2mmol)を用いた以外は、実施例1と同様に反応を行い、2,5−ジブロモ−4−(n―オクチルオキシフェニル)−3−チオフェンカルボン酸(化合物E38)を淡黄色の油状物として、定量的に得た。
化合物E38:EI−MS: m/z=533
<実施例38>
[化合物E39の合成]
2,5−ジブロモ−4−[[1−(エタノール)アミノ]カルボニル]−3−チオフェンカルボン酸(化合物E2)の代わりに、2,5−ジブロモ−4−(n―オクチルオキシ
フェニル)−3−チオフェンカルボン酸(化合物E38、45.2mmol)を用いた以外は、実施例2と同様に反応を行い、1,3−ジブロモ−5−nーオクチルオキシフェニ
ル−4H−チエノ[3,4−c]−ピロール−4,6(5H)−ジオン(化合物E39)を白色固体として、収率98%で得た。
化合物E39:EI−MS: m/z=515
<実施例39>
[化合物E40の合成]
2−アミノエタノールの代わりに、4−n―オクチルアニリン(10g,48.9mmol)を用いた以外は、実施例1と同様に反応を行い、2,5−ジブロモ−4−(n―オクチルフェニル)−3−チオフェンカルボン酸(化合物E40)を淡黄色の油状物として、定量的に得た。
化合物E40:EI−MS: m/z=533
<実施例40>
[化合物E41の合成]
2,5−ジブロモ−4−[[1−(エタノール)アミノ]カルボニル]−3−チオフェンカルボン酸(化合物E2)の代わりに、2,5−ジブロモ−4−(n―オクチルフェニル)−3−チオフェンカルボン酸(化合物E40、48.9mmol)を用いた以外は、実施例2と同様に反応を行い、1,3−ジブロモ−5−nーオクチルオキシフェニル−4H−チエノ[3,4−c]−ピロール−4,6(5H)−ジオン(化合物E41)を白色固体として、収率97%で得た。
化合物E41:EI−MS: m/z=499
<比較例1>
[化合物E43の合成]
n−ドデキルアミンの代わりにn−オクチルアミンを用いた以外は、公知文献2010−727327号公報の段落[0058]に記載の方法と同様の方法で、4−(n―オクチルフェニル)−3−チオフェンカルボン酸(化合物E42)を得た。その後、4−(n―オクチルフェニル)−3−チオフェンカルボン酸(化合物E42)を塩化チオニルに懸濁させ、還流させ、5−nーオクチルオキシフェニル−4H−チエノ[3,4−c]−ピロール−4,6(5H)−ジオン(化合物E43)の合成を試みた。しかしながら、薄層クロマトグラフィーで反応を追跡したところ、副生成物が生成されており、目的物を単離することは出来なかった。
以上に示してきた通り、本発明により、有機薄膜太陽電池のための優れたコポリマーを製造することができるイミド縮合環化合物を生産性良く製造することができる。特に、窒素原子上の置換基は、強酸やブロモ化剤により、容易に分解したり、置換反応を起こしてしまうため、比較例1に示すように従来の方法では、目的物を高収率で得ることが難しかった。しかしながら、実施例1〜40に示すように本発明に係る製造法によれば、これまで合成が困難であった置換基を有するイミド縮合環化合物を高収率で合成することが出来る。
1 耐候性保護フィルム
2 紫外線カットフィルム
3,9 ガスバリアフィルム
4,8 ゲッター材フィルム
5,7 封止材
6 太陽電池素子
10 バックシート
12 基材
13 太陽電池モジュール
14 薄膜太陽電池
101 アノード
102 正孔取り出し層
103 活性層
104 電子取り出し層
105 カソード
106 基板
107 光電変換素子

Claims (6)

  1. 下記式(II)で表されるハロゲン化ジカルボン酸無水物と下記式(IV)で表されるアミンとを反応させる第1の反応工程と、該第1の反応工程により得られた生成物と非求核性塩基とを反応させる第2の反応工程と、を含む式(I)で表されるイミド縮合環化合物の製造方法。
    NH (IV)
    (式(I)中、Aは第16族から選ばれる原子を表し、X及びXは各々独立してハロゲン原子を表し、Rは置換基を有していてもよい炭化水素基、置換基を有していてもよいアシル基又は置換基を有していてもよいチオアシル基を表す。式(II)中、A、X及びXは、それぞれ、式(I)中のA、X及びXと同一である。式(IV)中、Rは、式(I)中のRと同一である。)
  2. 前記式(I)のRが、少なくとも一つのヘテロ原子を含む置換基を有する炭化水素基、置換基を有していてもよいアシル基、又は置換基を有していてもよいチオアシル基であることを特徴とする請求項1に記載のイミド縮合環化合物の製造方法。
  3. 前記第1の反応工程を非プロトン性極性溶媒又は芳香族炭化水素系溶媒中で行なうことを特徴とする請求項1又は2に記載のイミド縮合環化合物の製造方法。
  4. 前記第2の反応工程を酸無水物中で行なうことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のイミド縮合環化合物の製造方法。
  5. 前記非求核性塩基が置換アミノピリジンであることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のイミド縮合環化合物の製造方法。
  6. 下記式(I)で表されるイミド縮合環化合物。
    (式(I)中、Aは第16族から選ばれる原子を表し、X及びXは各々独立してハロゲン原子を表し、Rは、置換基を有していてもよい炭化水素基、置換基を有していてもよいアシル基又は置換基を有していてもよいチオアシル基を表す。)
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