JP2012207104A - ヨウ素化縮合チオフェン化合物を用いたコポリマーの製造方法、及びヨウ素化ジオキソピロロチオフェン化合物 - Google Patents
ヨウ素化縮合チオフェン化合物を用いたコポリマーの製造方法、及びヨウ素化ジオキソピロロチオフェン化合物 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2012207104A JP2012207104A JP2011073102A JP2011073102A JP2012207104A JP 2012207104 A JP2012207104 A JP 2012207104A JP 2011073102 A JP2011073102 A JP 2011073102A JP 2011073102 A JP2011073102 A JP 2011073102A JP 2012207104 A JP2012207104 A JP 2012207104A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- group
- film
- solar cell
- less
- compound
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Heterocyclic Carbon Compounds Containing A Hetero Ring Having Oxygen Or Sulfur (AREA)
- Polyoxymethylene Polymers And Polymers With Carbon-To-Carbon Bonds (AREA)
Abstract
【解決手段】 一般式(1)で表されるヨウ素化縮合チオフェン化合物と第14属元素含有芳香族化合物を重合する工程を含むコポリマーの製造方法、該製造方法により得られるコポリマー、該コポリマーを含む太陽電池、太陽電池モジュール並びにヨウ素化ジオキソピロロチオフェン化合物。
(式(1)中、環Aは置換基を有していてもよい炭化水素環又は置換基を有していてもよい複素環を示す。)
【選択図】 図1
Description
このため最近、吸収波長の長波長化を目的として、ドナー性モノマーとアクセプター性モノマーの共重合体(以後、コポリマーと称することがある。)の合成例が報告されている。
また、臭素化ジオキソピロロチオフェン化合物とSn含有ベンゾジチオフェン化合物を重合してジオキソピロロチオフェン骨格とベンゾジチオフェン骨格を主鎖に有するコポリマーを合成した例(非特許文献1)、臭素化ジオキソピロロチオフェン化合物とSn含有ジチエノシクロペンタジエン化合物を重合してジオキソピロロチオフェン骨格とジチエノシクロペンタジエン骨格を主鎖に導入したコポリマーを合成した例(非特許文献2)、臭素化ジオキソピロロチオフェン化合物とSn含有ジチエノピロール化合物を重合してジオキソピロロチオフェン骨格とジチエノシクロピロール骨格を主鎖に導入したコポリマーを合成した例(非特許文献3)、臭素化ジオキソピロロチオフェン化合物とSn含有ジチエノシロール化合物を重合してジオキソピロロチオフェン骨格とジチエノシクロシロール骨格を主鎖に導入したコポリマーを合成した例(非特許文献4)もある。
また、Sn含有化合物が反応性及び/又は熱安定性に乏しい場合には、得られるコポリマーの数平均分子量が大きくなりにくいという課題があり、更なる改善が求められていた。
[1] 下記一般式(1)で表されるヨウ素化縮合チオフェン化合物と第14属元素含有芳香族化合物を重合する工程を含むことを特徴とするコポリマーの製造方法。
[2] 前記環Aが複素環である、[1]に記載のコポリマーの製造方法。
[3] 前記環Aが芳香族複素環である、[1]に記載のコポリマーの製造方法。
[4] 前記第14属元素含有芳香族化合物が縮合多環芳香族化合物である、[1]から[3]のいずれかに記載のコポリマーの製造方法。
[5] 前記第14属元素含有芳香族化合物が縮合多環芳香族複素環化合物である、[1]から[3]のいずれかに記載のコポリマーの製造方法。
[6] [1]から[5]のいずれかに記載のコポリマーの製造方法により得られることを特徴とするコポリマー。
[7] [6]に記載のコポリマーを含むことを特徴とする、光電変換素子。
[8] [7]に記載の光電変換素子を含むことを特徴とする、太陽電池。
[9] [8]に記載の太陽電池を含むことを特徴とする、太陽電池モジュール。
[10] 下記一般式(2)で表されることを特徴とするヨウ素化ジオキソピロロチオフェン化合物。
以下に記載する構成要件の説明は、本発明の実施形態の一例(代表例)であり、本発明はその要旨を超えない限り、これらの内容に特定はされない。
(本発明のコポリマーの製造方法)
本発明のコポリマーの製造方法は、下記一般式(1)で表されるヨウ素化縮合チオフェン化合物と第14属元素含有芳香族化合物を重合する工程を含む。
式(1)で表されるヨウ素化縮合チオフェン化合物は、対応する臭素化化合物に比べて第14属元素含有芳香族化合物との反応性が高く、また熱的安定性も高いため、これらの重合により低温条件かつ短時間で目的コポリマーを得ることができる。
<ヨウ素化縮合チオフェン化合物>
本発明のヨウ素化縮合チオフェン化合物は上記式(1)で表される。
炭化水素環としては、芳香族炭化水素環と脂肪族炭化水素環が挙げられる。
芳香族炭化水素環としては、特段の制限はないが、ベンゼン、ナフタレン、インダン、インデン、フルオレン、アントラセン又はアズレン等が挙げられる。なかでも、ベンゼン、ナフタレンが好ましい。
複素環としては脂肪族複素環又は芳香族複素環が挙げられる。
炭化水素環及び複素環が有していてもよい置換基とは、特段の制限はないが、ハロゲン原子、アルキル基、芳香族基、アルコキシル基又はアルコキシアルキル基が挙げられる。なかでも好ましくは、アルキル基、芳香族基である。アルキル基は溶解度が高まる点で好ましい。アルキル基は、特段の制限はないが、直鎖、分岐又は環状のいずれであってもよい。溶解性の点から分岐状アルキル基が好ましく、結晶性の点から直鎖状アルキル基が好ましい。
アルキル基は、直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基である。炭素原子数は、通常1以上、好ましくは3以上、より好ましくは4以上、一方、通常20以下、好ましくは12以下、より好ましくは10以下である。このようなアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、iso−プロピル基、シクロプロピル基、nブチル基、iso−ブチル基、tert−ブチル基、3−メチルブチル基、シクロブチル基、ペンチル基、シクロペンチル基、ヘキシル基、2−エチルヘキシル基、シクロヘキシル基、ヘプチル基、シクロヘプチル基、オクチル基、シクロオクチル基、ノニル基、シクロノニル基、デシル基、シクロデシル基、ラウリル基又はシクロラウリル基等が挙げられる。中でも、n−プロピル基、iso−プロピル基、シクロプロピル基、n−ブチル基、iso−ブチル基、tert−ブチル基、3−メチルブチル基、シクロブチル基、ペンチル基、シクロペンチル基、ヘキシル基、2−エチルヘキシル基、シクロヘキシル基、ヘプチル基、シクロヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ラウリル基又はシクロラウリル基が好ましく、n−ブチル基、iso−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、2−エチルヘキシル基、シクロオクチル基、ノニル基、シクロノニル基、デシル基又はシクロデシル基等がより好ましい。
芳香族炭化水素基としては、炭素原子数が、通常6以上、一方、通常60以下、好ましくは20以下、より好ましくは14以下である。このような芳香族炭化水素基としては、特段の制限はないが、ベンゼン、ナフタレン、インダン、インデン、フルオレン、アントラセン又はアズレン等が挙げられる。なかでも、ベンゼン又はナフタレンが好ましい。
いが、好ましくはハロゲン原子、水酸基、シアノ基、アミノ基、カルボキシル基、カルボニル基,アセチル基、スルホニル基,シリル基,ボリル基,ニトリル基、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アルコキシ基、芳香族炭化水素基又は芳香族複素環基である。これらは、隣接する置換基同士で連結して環を形成していても良い。
第14属元素含有芳香族化合物としては、単環芳香族化合物又は縮合多環芳香族化合物が挙げられる。なかでも、縮合多環芳香族化合物が光の吸収域の長波長化の点で好ましい。
単環芳香族化合物としては、ベンゼン、チオフェン、フラン又はピロール等が挙げられる。なかでも、ベンゼン又はチオフェンが好ましい
縮合多環芳香族化合物としては、縮合多環芳香族炭化水素化合物や縮合多環芳香族複素環化合物が挙げられる。縮合多環芳香族複素環化合物は、溶媒への溶解性の点で好ましい。
チオフェン環等の硫黄を有する芳香族複素環を有する縮合多環芳香族複素環化合物としては、チエノチオフェン、ジベンゾチオフェン、ベンゾチアジアゾール、フェノチアジン、ベンゾジチオフェン、ジチエノシクロペンタジエン、ジチエノピロール又はジチエノシロール等が挙げられる。なかでも、ベンゾチアジアゾール、ベンゾジチオフェン、ジチエノシクロペンタジエン、ジチエノピロール又はジチエノシロールが好ましい。特に好ましくは、ジチエノシクロペンタジエン、ジチエノピロール又はジチエノシロールである。チオフェン環を有する縮合多環芳香族複素環化合物は、光の吸収域の長波長化の点で好ましい。
ピリジン環若しくはピリミジン環等の窒素を有する芳香族複素環を有する縮合多環芳香族複素環化合物としては、ピリジン、ピリミジン、キノリン、イソキノリン、キノキサリン等が挙げられる。なかでも、ピリジン、ピリミジン、キノキサンが好ましい。
ピロール環とベンゼン環若しくはナフタレン環等の芳香族炭化水素環を有する縮合多環芳香族複素環化合物としては、インドール、カルバゾール等が挙げられる。なかでも、カルバゾールが好ましい。
第14属元素含有芳香族化合物が含有しうる第14属元素は、特段の制限は無いが、例えばSn、Ge又はPb等が挙げられる。なかでもSnが、溶解性、安定性及び反応性の点で好ましい。
本発明のコポリマーの重合工程に用いる反応としては、有機スズ化合物とヨウ素化物を使用するStilleカップリング反応などが挙げられる。Stilleカップリング反応は材料の入手しやすさ及び反応操作の簡便さの点からも好ましい。
ヨウ素化縮合チオフェン化合物に対する、第14属元素含有芳香族化合物の量比は、モル比換算にして、通常0.90以上、好ましくは0.95以上であり、一方、通常1.3以下、好ましくは1.2以下である。上記範囲内にあることにより、効率的に高分子量体を取得する点で好ましい。
本発明の製造方法で製造されたコポリマーを有機光電変換素子用の材料として用いる場合、モノマーの純度が通常90%以上、好ましくは95%以上と高いと、素子特性が良好となるため好ましい。
いが、重合反応に用いる溶媒に十分に溶解するものが好ましい。
触媒としては、例えば、ホスフィン化合物を配位子として含むパラジウム錯体又は酢酸パラジウムなどのパラジウム触媒;塩化ニッケル又は臭化ニッケルなどのニッケル触媒;塩化鉄などの鉄触媒;ヨウ化銅などの銅触媒などが挙げられる。
触媒の使用量は、式(1)で表されるヨウ素化縮合チオフェン化合物と第14属元素含有芳香族化合物との合計に対するパラジウム錯体の使用量として、通常0.0001mol%以上、好ましくは0.001mol%以上、より好ましくは0.01mol%以上であり、一方、通常10mol%以下、より好ましくは5mol%以下である。
相間移動触媒としては、テトラエチルアンモニウムヒドロキシドやAliquat336(アルドリッチ社製)等が挙げられる。
重合反応に用いられる溶媒としては、例えば、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン又はシクロヘキサン等の飽和炭化水素;ベンゼン、トルエン、エチルベンゼン又はキシレン等の芳香族炭化水素;クロロベンゼン、ジクロロベンゼン又はトリクロロベンゼン等のハロゲン化芳香族炭化水素;メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール又はt−ブチルアルコール等のアルコール類;水;ジメチルエーテル、ジエチルエーテル、メチル−t−ブチルエーテル、テトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン又はジオキサン等のエーテル類;DMFなどの非プロトン性有機溶媒等が挙げられる。好ましくは、ベンゼン、トルエン、エチルベンゼン又はキシレン等の芳香族炭化水素又はDMFなどの非プロトン性有機溶媒である。これらの溶媒は、一種単独で用いても二種以上を併用してもよい。
高分子の合成後、再沈精製、ソックスレー、GPCクロマトグラフィー又はスキャベンジャーによる金属除去等の純化処理をすることが好ましい。
また、重合反応はN2またはAr雰囲気下で行うことが好ましい。
重合反応後のコポリマーは末端処理を行うことが好ましい。コポリマーの末端処理を行うことにより、コポリマーのヨード基やアルキルスタニル基等の第14属元素含有置換基等の末端残基残存量を減らすことができる。これらの残存量を低減させることにより光電変換効率及び耐久性がより向上する傾向にあり、好ましい。
ヨード基の末端処理方法としては、反応系中に末端処理剤としてアリールトリアルキルスズを加えた後、加熱攪拌することにより行うことができる。アリールトリアルキルスズとしてはフェニルトリメチルスズ、チエニルトリメチルスズなどが挙げられる。
上記の末端処理の操作については、特段の制限は無いが、各々独立に行うことが好ましい。なお、各々の末端処理の操作順序に、特段の制限は無く、適宜選択できる。
また、末端処理の操作については、コポリマーの精製前又はコポリマーの精製後に行っても良い。
コポリマー精製後におけるアルキルスタニル基等の第14属元素含有置換基末端処理剤の添加量としては、特段の制限は無いが、第14属元素含有芳香族化合物に対して、通常0.01当量以上、好ましくは0.1当量以上、より好ましくは1当量以上であり、一方、通常50当量以下、好ましくは20当量以下、より好ましくは10当量以上である。
コポリマー精製後におけるヨード基の末端処理剤の添加量としては、特段の制限は無いが、ヨウ素化縮合チオフェン化合物に対して、通常0.01当量以上、好ましくは0.1当量以上、より好ましくは1当量以上であり、一方、通常50当量以下、好ましくは20当量以下、より好ましくは10当量以上である。
末端処理後の精製は上記の通り、ソックスレー、GPCクロマトグラフィー又はスキャベンジャーによる金属除去等の方法により行うことができる。
(縮合チオフェン骨格及び芳香族化合物骨格を含有するコポリマー)
本発明の製造方法により得られるコポリマーは、式(1)で表されるヨウ化縮合チオフェン化合物の縮合チオフェン骨格及び第14属元素含有芳香族化合物の芳香族骨格を有する繰り返し単位を含む。
また、本発明のコポリマーは高溶解性を示す利点がある。塗布成膜時の溶媒溶解性が高く、また溶媒そのものの選択の幅も広がるため条件に最適な溶媒を用いやすいため、形成された有機半導体層の膜質を向上させることができる。このことは、本コポリマーを太陽電池に適用した場合の高い太陽電池特性を示す一因であると考えられる。
リマーは分子間相互作用が強く、後述する光電変換素子において活性層103中にコポリマーを用いた場合に、活性層103においてp型半導体化合物とn型半導体化合物の混合物層界面で生成した正孔(ホール)を効率よく電極(アノード)101へ輸送できると考えられる。
結晶性の測定方法としては、X線回折法(XRD)又は電界効果移動度測定等が挙げられる。
電界効果移動度測定において、コポリマーの正孔移動度は、通常1.0×10(−5)cm2/(Vs)以上、好ましくは1.0×10(−4)cm2/(Vs)以上である。一方、コポリマーの正孔移動度が通常1.0×10(4)cm2/(Vs)以下であり、好ましくは1.0×10(3)cm2/(Vs)以下であり、より好ましくは1.0×10(2)cm2/(Vs)以下である。高導電性を有する点でこの範囲が好ましい。
また、本発明のコポリマーを太陽電池用途に用いる場合、コポリマーの吸収波長領域は太陽光の吸収波長領域に近いほど望ましい。
溶媒の種類としては、前記コポリマーを均一に溶解又は分散できるものであれば特に限定されないが、例えば、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、イソオクタン、ノナン又はデカン等の脂肪族炭化水素類;トルエン、キシレン、クロロベンゼン又はオルトジクロロベンゼンなどの芳香族炭化水素類;メタノール、エタノール又はプロパノールなどの低級アルコール類;アセトン、メチルエチルケトン、シクロペンタノン又はシクロヘキサノンなどのケトン類;酢酸エチル、酢酸ブチル又は乳酸メチルなどのエステル類;クロロホルム、塩化メチレン、ジクロロエタン、トリクロロエタン又はトリクロロエチレンなどのハロゲン炭化水素類;エチルエーテル、テトラヒドロフラン又はジオキサンなどのエーテル類;ジメチルホルムアミド又はジメチルアセトアミドなどのアミド類等が挙げられる。その中でも好ましくは、トルエン、キシレン、クロロベンゼン又はオルトジクロロベンゼンなどの芳香族炭化水素類やクロロホルム、塩化メチレン、ジクロロエタン、トリクロロエタン又はトリクロロエチレンなどのハロゲン炭化水素類である。
縮合チオフェン骨格及び芳香族化合物骨格を含有するコポリマーを以下に例示するが、これらに限定されるものではない。
本発明の製造方法により得られるコポリマーは、溶媒溶解性が高く、また長波長領域に高い光吸収を持つことから、本コポリマーを含有する有機半導体材料は優れた性能を示す。
この有機半導体材料は、本発明のコポリマーの一種を単独で含有していてもよく、二種以上を任意の組み合わせで含有していても良い。また、本発明のコポリマーのみからなるものであってもよいが、その他の成分(例えば、その他の高分子やモノマー、各種の添加剤等)を含有していてもよい。
機半導体材料を成膜して用いることが好ましく、この際に前述した有機溶剤への可溶性及びその加工性に優れているなどの物性が好ましい点として現れる。有機電子デバイスの有機半導体層として用いる際の詳細は後述する。
本有機半導体材料は、単独でも有機電子デバイスの有機半導体層の材料として十分に作用するが、他の有機半導体材料と混合及び/又は積層して使用することも可能である。本発明の有機半導体材料と併用可能な他の有機半導体材料としては、Poly(3−hexylthiophene)(P3HT)、Poly[2,6−(4,4−bis−[2−ethylhexyl]−4H−cyclopenta[2,1−b:3,4−b’]dithiophene)−alt−4,7−(2,1,3−benzothiadiazole)] (PCPDTBT)、ベンゾポルフィリン(BP)、ペンタセンまた、n型半導体とも知られているペリレン−ビスイミド、PCBM、PCBNBなどのフラーレン誘導体などの既知の有機半導体材料が挙げられるが、特にこれらに限定されることはない。
次に、本発明の有機電子デバイスについて説明する。
本発明の有機電子デバイスは、本発明のコポリマーを含む有機半導体材料を用いることを特徴とする。本有機半導体材料を適用可能なものであれば、有機電子デバイスの種類に特に制限はない。例としては、発光素子、スイッチング素子、光電変換素子、光電導性を利用した光センサー、太陽電池等が挙げられる。
スイッチング素子の具体例としては、ダイオード(pn接合ダイオード、ショットキー・ダイオード、MOSダイオード等)、トランジスタ(バイポーラートランジスタ、電界効果トランジスタ(FET)等)、サイリスタ、又はそれらの複合素子(例えばTTL等)等が挙げられる。
本有機半導体材料を有機電子デバイスのどの部位に用いるかは特に制限されず、任意の部位に用いることが可能である。特に光電変換素子の場合には、通常は本有機半導体材料を含有する有機半導体層は有機電子デバイスの有機活性層に使用される。
本発明に係る光電変換素子は、少なくとも有機活性層、1対の電極を有し、該有機活性層に、本発明のコポリマーを含む有機半導体材料を含有する。有機活性層及びバッファ層は、電極間に配置されている。図1は一般的な有機薄膜太陽電池に用いられる光電変換素子を表すが、これに限るわけではない。
<活性層103>
本発明に係る光電変換素子において、活性層103は光電変換が行われる層を指し、通常、p型半導体化合物とn型半導体化合物を含む。光電変換素子107が光を受けると、光が活性層103に吸収され、p型半導体化合物とn型半導体化合物の界面で電気が発生し、発生した電気が電極101及び105から取り出される。
有機活性層の層構成は、p型半導体化合物とn型半導体化合物が積層された薄膜積層型、p型半導体化合物とn型半導体化合物が混合したバルクヘテロ接合型、薄膜積層型の中間層にp型半導体化合物とn型半導体化合物が混合した層(i層)を有する構造等が挙げられる。中でも、p型半導体化合物とn型半導体化合物が混合したバルクヘテロ接合型が好ましい。
本発明に係るp型半導体化合物としては、上述のコポリマーを少なくとも含有するが、他の有機半導体材料と混合及び/又は積層して併用することも可能である。以下、併用しうる有機半導体材料について説明する。
<高分子有機半導体化合物>
本発明で併用しうる高分子有機半導体化合物としては、特に限定はなく、ポリチオフェン、ポリフルオレン、ポリフェニレンビニレン、ポリチエニレンビニレン、ポリアセチレン又はポリアニリン等の共役コポリマー半導体;アルキル基やその他の置換基が置換されたオリゴチオフェン等のコポリマー半導体も挙げられる。また、二種以上のモノマー単位を共重合させた半導体コポリマーも挙げられる。共役コポリマーは、例えば、Handbook of Conducting Polymers, 3rd Ed.(全2巻),2007、Materials Science and Engineering,
2001, 32, 1−40、Pure Appl.Chem.2002, 74,2031−3044、Handbook of THIOPHENE−BASED MATERIALS(全2巻), 2009などの公知文献に記載されたコポリマーやその誘導体、及び記載されているモノマーの組み合わせによって合成し得るコポリマーを用いることができる。
<低分子有機半導体化合物>
本発明で併用しうる低分子有機半導体化合物は、特段の制限はないが、具体的には、ナフタセン、ペンタセン又はピレン等の縮合芳香族炭化水素;α−セキシチオフェン等のチオフェン環を4個以上含むオリゴチオフェン類;チオフェン環、ベンゼン環、フルオレン環、ナフタレン環、アントラセン環、チアゾール環、チアジアゾール環及びベンゾチアゾール環のうち少なくとも一つ以上を含み、かつ合計4個以上連結したもの;フタロシアニン化合物及びその金属錯体、又はテトラベンゾポルフィリン等のポルフィリン化合物及びその金属錯体、等の大環状化合物等が挙げられる。好ましくは、フタロシアニン化合物及
びその金属錯体又はポルフィリン化合物及びその金属錯体である。
Y1〜Y4はそれぞれ独立に、水素原子又は炭素数1〜24のアルキル基である。炭素数1〜24のアルキル基とは、炭素数が1〜24の飽和若しくは不飽和の鎖状炭化水素基又は炭素数が3〜24の飽和若しくは不飽和の環式炭化水素である。その中でも好ましくは炭素数1〜12の飽和若しくは不飽和の鎖状炭化水素基又は炭素数が3〜12の飽和若
しくは不飽和の環式炭化水素である。
低分子有機半導体化合物前駆体とは、例えば加熱や光照射等の外的刺激を与えることにより、その化学構造が変化し、低分子有機半導体化合物に変換される物質である。本発明に係る低分子有機半導体化合物前駆体は成膜性に優れるものが好ましい。特に、塗布法を適用できるようにするためには、前駆体自体が液状で塗布可能であるか又は前駆体が何らかの溶媒に対して溶解性が高く溶液として塗布可能であることが好ましい。このため、低分子有機半導体化合物前駆体の溶媒に対する溶解性は、通常0.1重量%以上、好ましくは0.5重量%以上、より好ましくは1重量%以上である。一方、上限に特段の制限はないが、通常50重量%以下、好ましくは40重量%以下である。
レン、ジクロロエタン、トリクロロエタン又はトリクロロエチレン等のハロゲン炭化水素類;エチルエーテル、テトラヒドロフラン又はジオキサン等のエーテル類である。より好ましくは、トルエン、キシレン又はシクロヘキシルベンゼン等の非ハロゲン芳香族炭化水素類;シクロペンタノン又はシクロヘキサノン等の非ハロゲン系ケトン類;テトラヒドロフラン又は1,4−ジオキサン等の非ハロゲン系脂肪族エーテル類である。特に好ましくは、トルエン、キシレン又はシクロヘキシルベンゼン等の非ハロゲン芳香族炭化水素類である。なお、溶媒は1種を単独で用いてもよく、2種以上を任意の組み合わせ及び比率で併用しても良い。
低分子有機半導体化合物前駆体の半導体化合物への変換方法は、国際公開第2007/126102号に記載の公知の方法を用いうる。
コート法、エアナイフコート法、ワイヤーバーバーコート法、パイプドクター法、含浸・コート法又はカーテンコート法などが挙げられる。
p型半導体化合物のHOMOレベルは、特に限定は無いが、後述のn型半導体の種類によって選択することができるが、特にフラーレン化合物と組み合わせるp型半導体のHOMOレベルは、通常−5.7eV以上、より好ましくは−5.5eV以上、一方、通常−4.6eV以下、−4.8eV以下が好ましい。p型半導体化合物のHOMOレベルが−5.7eV以上であることによりp型半導体としての特性が向上し、p型半導体のHOMOレベルが−4.6eV以下であることにより化合物の安定性が向上し、開放端電圧(Voc)が向上する。また、p型半導体のLUMOレベルは、特に限定は無いが、後述のn型半導体の種類によって選択することができるが、特にフラーレン化合物と組み合わせるp型半導体のLUMOレベルは、通常−3.7eV以上、好ましくは−3.6eV以上である。一方、通常−2.5eV以下、好ましくは−2.7eV以下である。p型半導体のLUMOレベルが−2.5eV以下であることにより、バンドギャップが調整され長波長な光エネルギーを有効に吸収することができ、短絡電流密度が向上する。p型半導体のLUMOレベルが−3.7eV以上であることにより、n型半導体への電子移動が起こりやすくなり短絡電流密度が向上する。
n型半導体化合物としては、特段の制限はないが、具体的にはフラーレン化合物、8−ヒドロキシキノリンアルミニウムに代表されるキノリノール誘導体金属錯体;ナフタレンテトラカルボン酸ジイミド又はペリレンテトラカルボン酸ジイミド等の縮合環テトラカルボン酸ジイミド類;ペリレンジイミド誘導体、ターピリジン金属錯体、トロポロン金属錯体、フラボノール金属錯体、ペリノン誘導体、ベンズイミダゾール誘導体、ベンズオキサゾール誘導体、チアゾール誘導体、ベンズチアゾール誘導体、ベンゾチアジアゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、チアジアゾール誘導体、トリアゾール誘導体、アルダジン誘導体、ビススチリル誘導体、ピラジン誘導体、フェナントロリン誘導体、キノキサリン誘導体、ベンゾキノリン誘導体、ビピリジン誘導体、ボラン誘導体、アントラセン、ピレン、ナフタセン又はペンタセン等の縮合多環芳香族炭化水素の全弗化物;単層カーボンナノチューブ等が挙げられる。
及びN−アルキル置換されたペリレンジイミド誘導体のうち少なくとも一つを構成ユニットとするポリマーが好ましく、N−アルキル置換されたペリレンジイミド誘導体及びN−アルキル置換されたナフタレンテトラカルボン酸ジイミドを構成ユニットとするn型ポリマーのうち少なくとも一つを構成ユニットとするn型ポリマーがより好ましい。
<フラーレン化合物>
本発明のフラーレン化合物としては、一般式(n1)、(n2)、(n3)及び(n4)で表される部分構造を有することが好ましい。
なる。Lは1〜8の整数である。Lとして好ましくは1以上4以下の整数であり、さらに好ましくは1以上2以下の整数である。
アルキル基としては、炭素数1〜10のアルキル基が好ましく、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基又はイソブチル基がより好ましく、メチル基又はエチル基が更に好ましい。
芳香族基としては、炭素数6〜20の芳香族炭化水素基又は炭素数2〜20の芳香族複素環基が好ましく、フェニル基、チエニル基、フリル基又はピリジル基がより好ましく、フェニル基又はチエニル基が更に好ましい。
アルキル基としては、炭素数1〜10のアルキル基が好ましく、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基又はn−ヘキシル基が好ましい。アルキル基が有していてもよい置換基としてはハロゲン原子が好ましい。ハロゲン原子としてはフッ素原子が好ましい。フッ素原子で置換されたアルキル基としては、パーフルオロオクチル基、パーフルオロヘキシル基又はパーフルオロブチル基が好ましい。
芳香族基が有していてもよい置換基としては、特に限定は無いが、好ましくはフッ素原子、炭素数1〜14のアルキル基、炭素数1〜14のアルコキシ基である。アルキル基にはフッ素原子が置換されていてもよい。さらに好ましくは炭素数1〜14のアルコキシ基であり、さらに好ましくはメトキシ基である。置換基を有する場合、その数に限定は無いが、好ましくは1〜3であり、より好ましくは1である。置換基の種類は異なっていても良いが、好ましくは同一である。
エステル基としては、メチルエステル基又はn−ブチルエステル基が好ましい。アリールカルボニル基としては、ベンゾイル基が好ましい。
一般式(n3)中のR11〜R14は各々独立して、水素原子、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいアミノ基、置換基を有していてもよいアルコキシ基または置換基を有していてもよいアルキルチオ基である。R11またはR12は、R13またはR14との間のいずれか一方と環を形成してもよい。
アルキレン基は、メトキシ基等の炭素数1〜6のアルコキシ基、炭素数1〜5の脂肪族炭化水素基、炭素数6〜20の芳香族炭化水素基又は炭素数2〜20の芳香族複素環基で置換されていてもよい。
アルコキシカルボニル基におけるアルコキシ基としては、炭素数1〜12のアルコキシ基又は炭素数1〜12のフッ化アルコキシ基が好ましく、炭素数1〜12のアルコキシ基がより好ましく、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、イソブトキシ基、n−ヘキソキシ基、オクトキシ基、2−プロピルペントキシ基、2−エチルヘキソキシ基、シクロヘキシルメトキシ基又はベンジルオキシ基がさらに好ましく、メトキシ基、エトキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、イソブトキシ基又はn−ヘキソキシ基が特に好ましい。
なお、本発明に用いられるn型半導体化合物は一種の化合物でも複数種の化合物の混合物でもよい。
非ハロゲン系溶媒としては、例えば、非ハロゲン系芳香族炭化水素類が挙げられる。その中でも好ましくはトルエン、キシレン又はシクロヘキシルベンゼンなどである。
本発明のフラーレン化合物の製造方法としては、特に制限はないが、例えば、部分構造(n1)を有するフラーレンの合成方法としては、国際公開第2008/059771号パンフレットやJ.Am.Chem.Soc.,2008,130(46),15429−15436に記載されている公知文献によって、実施可能である。
部分構造(n3)を有するフラーレンの合成方法としては、Angew.Chem.Int.Ed.Engl.1993,32,78−80、Tetrahedron Lett. 1997, 38, 285−288、国際公開第2008/018931号及び国際公開第2009/086210号に記載されている公知文献によって、実施可能である。
Perkin Trans.1,1997 1595、Thin Solid Films 489(2005)251−256、Adv.Funct.Mater.2005,15,1979−1987及びJ.Org.Chem.1995,60,532−538に記載されている公知文献によって、実施可能である。
本発明に係るN−アルキル置換されたペリレンジイミド誘導体は、特段の制限はないが、具体的には国際公開第2008/063609号、国際公開第2009/115513号、国際公開第2009/098250号、国際公開第2009/000756号及び国際公開第2009/091670号に記載されている化合物が挙げられる。電子移動度が高く、可視域に吸収を有するため、電荷輸送と発電との両方に寄与する点から好ましい。
本発明に係るナフタレンテトラカルボン酸ジイミドは、特段の制限はないが、具体的には国際公開第2008/063609号、国際公開第2007/146250号及び国際公開第2009/000756号に記載されている化合物が挙げられる。電子移動度が高く、溶解性が高く塗布性に優れている点から好ましい。
本発明に係るn型ポリマーは、特段の制限はないが、ナフタレンテトラカルボン酸ジイミド、ペリレンテトラカルボン酸ジイミド等の縮合環テトラカルボン酸ジイミド類、ペリレンジイミド誘導体、ベンゾイミダゾール誘導体、ベンズオキサゾール誘導体、チアゾール誘導体、ベンゾチアゾール誘導体、ベンゾチアジアゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、チアジアゾール誘導体、トリアゾール誘導体、ピラジン誘導体、フェナントロリン誘導体、キノキサリン誘導体、ビピリジン誘導体及びボラン誘導体のうち少なくとも一つを構成ユニットとするn型ポリマーが挙げられる。
本発明の光電変換素子107は、1対の電極(101、105)、及びその間に配置された有機活性層103の他に、さらにバッファ層を1以上有することが好ましい。バッファ層としては、電子取り出し層104及び正孔取り出し層102に分類することができ、それぞれ、有機活性層103と電極(101、105)の間に設けることができる。
電子取り出し層104と正孔取り出し層102とは、1対の電極間(101、105)に、有機活性層103を挟むように配置される。すなわち、本発明に係る光電変換素子107が電子取り出し層104と正孔取り出し層102の両者を含む場合、電極101、正孔取り出し層102、有機活性層103、電子取り出し層104、電極105がこの順に配置されている。本発明に係る光電変換素子107が電子取り出し層104を含み正孔取り出し層102を含まない場合は、電極101、有機活性層103、電子取り出し層104
、電極105がこの順に配置されている。電子取り出し層104と正孔取り出し層102とは積層順序が逆であってもよいし、また電子取り出し層104と正孔取り出し層102との少なくとも一方が異なる複数の膜により構成されていてもよい。
電子取り出し層104の材料は、p半導体化合物とn半導体化合物を含む有機活性層103から電極101へ電子の取り出し効率を向上させることが可能な材料であれば特に限定されない。具体的には、無機化合物又は有機化合物が挙げられる。
無機化合物の材料としては、Li、Na、K又はCs等のアルカリ金属の塩;酸化チタン(TiOx)や酸化亜鉛(ZnO)のようなn型の酸化物半導体が望ましい。
有機化合物の材料としては、具体的には、バソキュプロイン(BCP)、バソフェナントレン(Bphen)、(8−ヒドロキシキノリナト)アルミニウム(Alq3)、ホウ素化合物、オキサジアゾール化合物、ベンゾイミダゾール化合物、ナフタレンテトラカルボン酸無水物(NTCDA)、ペリレンテトラカルボン酸無水物(PTCDA)、又はホスフィンオキサイド化合物若しくはホスフィンスルフィド化合物等の第16族元素と二重結合を有するホスフィン化合物が挙げられる。なかでも好ましくは、芳香族基で置換されたホスフィンオキサイド化合物又は芳香族基で置換されたホスフィンスルフィド化合物等の芳香族基で置換された第16族元素と二重結合を有するホスフィン化合物であり、より好ましくは、トリアリールホスフィンオキサイド化合物、トリアリールホスフィンスルフィド化合物、ジアリールホスフィンオキシドユニットを2つ以上有する芳香族炭化水素化合物、ジアリールホスフィンスルフィドユニットを2つ以上有する芳香族炭化水素化合物又はジアリールホスフィンオキシドユニットを2つ以上有する芳香族炭化水素化合物である。上記アリール基にはフッ素原子又はパーフルオロアルキル基等のフッ素原子が置換されたアルキル基が置換されていてもよい。上記材料に加えてアルカリ金属又はアルカリ土類金属をドープしてもよい。
正孔取り出し層102の材料は、特に限定は無く有機活性層103からアノード101へ正孔の取り出し効率を向上させることが可能な材料であれば特に限定されない。具体的には、ポリチオフェン、ポリピロール、ポリアセチレン、トリフェニレンジアミン又はポリアニリンなどに、スルホン酸及び/又はヨウ素などがドーピングされた導電性ポリマー、スルホニル基を置換基に有するポリチオフェン誘導体、アリールアミン等の導電性有機化合物、後述のp型半導体化合物等が挙げられる。その中でも、スルホン酸をドーピングした導電性ポリマーが好ましく、ポリチオフェン誘導体にポリスチレンスルホン酸をドーピングしたポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)ポリ(スチレンスルホン酸)(PEDOT:PSS)がより好ましい。また、金、インジウム、銀又はパラジウム等の金属等の薄膜も使用することができる。さらに、金属等の薄膜は、単独で形成してもよく、上記の有機材料と組み合わせて用いることもできる。
本発明に係る電極(101及び105)は、光吸収により生じた正孔及び電子を捕集する機能を有するものである。したがって、一対の電極には、正孔の捕集に適した電極101(以下、アノードと記載する場合もある)と電子の捕集に適した電極105(以下、カソードと記載する場合もある)を用いることが好ましい。1対の電極は、いずれか一方が透光性であればよく、両方が透光性であっても構わない。透光性があるとは太陽光が40%以上透過する程度のものである。また、透明電極の太陽光線透過率が70%以上であることが、透明電極を透過させて活性層に光を到達させるためには、好ましい。なお、光の透過率は、通常の分光光度計で測定可能できる。
アノード101の材料を挙げると、例えば、酸化ニッケル、酸化錫、酸化インジウム、酸化錫インジウム(ITO)、インジウムージルコニウム酸化物(IZO)、酸化チタン、酸化インジウム又は酸化亜鉛等の導電性金属酸化物;金、白金、銀、クロム又はコバルト等の金属あるいはその合金が挙げられる。
また、アノード101が透明電極である場合には、ITO、酸化亜鉛又は酸化錫等の透光性がある導電性金属酸化物を用いることが好ましく、特にITOが好ましい。
00Ω/□以下、好ましくは500Ω/□以下、さらに好ましくは100Ω/□以下である。
アノード101の形成方法は、蒸着若しくはスパッタ等の真空成膜方法又はナノ粒子や前駆体を含有するインクを塗布して成膜する方法等がある。
カソード105の材料を挙げると、例えば、白金、金、銀、銅、鉄、錫、亜鉛、アルミニウム、インジウム、クロム、リチウム、ナトリウム、カリウム、セシウム、カルシウム又はマグネシウム等の金属及びその合金;フッ化リチウムやフッ化セシウム等の無機塩;酸化ニッケル、酸化アルミニウム、酸化リチウム又は酸化セシウムのような金属酸化物等が挙げられる。これらの材料は低い仕事関数を有する材料のため、好ましい。カソード105についてもアノード101と同様に、電子取り出し層104にチタニアのようなn型半導体で導電性を有するものを用いることにより、アノード101に適した高い仕事関数を有する材料も用いることができる。電極保護の観点から、アノード101材料として好ましくは、白金、金、銀、銅、鉄、錫、アルミニウム、カルシウム又はインジウム等の金属及びこれらの金属を用いた合金である。
カソード105の形成方法は、蒸着若しくはスパッタ等の真空成膜方法又はナノ粒子や前駆体を含有するインクを塗布して成膜する方法等がある。
さらに、アノード101又はカソード105は2層以上積層してもよく、表面処理により特性(電気特性やぬれ特性等)を改良してもよい。
加熱する時間としては、通常1分以上、好ましくは3分以上、一方、通常3時間以下、好ましくは1時間以下である。該アニーリング処理は太陽電池性能のパラメーターである開放電圧、短絡電流及びフィルファクターが一定の値になったところで終了させることが好ましい。また、該アニーリング処理の雰囲気は常圧下、かつ不活性ガス雰囲気で実施することが好ましい。
加熱する方法としては、ホットプレート等の熱源に当該光電変換素子を載せても良いし、オーブン等の加熱雰囲気下に当該光電変換素子を入れても良い。また、バッチ式であっても連続方式であっても構わない。
本発明に係る光電変換素子は、通常は支持体となる基板106を有する。すなわち、基板上に、電極と、活性層、バッファ層とが形成される。基板の材料(基板材料)は本発明の効果を著しく損なわない限り任意である。基板材料の好適な例を挙げると、石英、ガラス、サファイア又はチタニア等の無機材料;ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリエーテルスルホン、ポリイミド、ナイロン、ポリスチレン、ポリビニルアルコール、エチレンビニルアルコール共重合体、フッ素樹脂フィルム、塩化ビニル又はポリエチレン等のポリオレフィン、セルロース、ポリ塩化ビニリデン、アラミド、ポリフェニレンスルフィド、ポリウレタン、ポリカーボネート、ポリアリレート、ポリノルボルネン又はエポキシ樹脂等の有機材料;紙又は合成紙等の紙材料;ステンレス、チタン又はアルミニウム等の金属に、絶縁性を付与するために表面をコート又はラミネートしたもの等の複合材料等が挙げられる。
基板106の形状に制限はなく、例えば、板、フィルム、シート等の形状を用いることができる。基板106の膜厚に制限はない。ただし、通常5μm以上、中でも20μm以上であり、一方、通常20mm以下、中でも10mm以下に形成することが好ましい。基板の膜厚が5μm以上であると、半導体デバイスの強度が不足する可能性は少なくなるため、好ましい。基板の膜厚が20mm以下であることで、コストが抑えられ、かつ重量が重くならず、好ましい。又、基板がガラスの場合の膜厚は、通常0.01mm以上、好ましくは0.1mm以上であり、一方、また、通常1cm以下、好ましくは0.5cm以下である。ガラス基板の膜厚が0.01mm以上であると、機械的強度が増加し、割れにくくなるために、好ましい。ガラス基板の膜厚が0.5cm以下であると、重量が重くならずに好ましい。
[太陽電池モジュール13]
本発明の光電変換素子107は、太陽電池素子として薄膜太陽電池として使用されることが好ましい。
図2は本発明の一実施形態としての薄膜太陽電池の構成を模式的に示す断面図である。図2に示すように、本実施形態の薄膜太陽電池14は、耐候性保護フィルム1と、紫外線カットフィルム2と、ガスバリアフィルム3と、ゲッター材フィルム4と、封止材5と、太陽電池素子6と、封止材7と、ゲッター材フィルム8と、ガスバリアフィルム9と、バックシート10とをこの順に備える。そして、耐候性保護フィルム1が形成された側(図中下方)から光が照射されて、太陽電池素子6が発電するようになっている。なお、後述するバックシート10としてアルミ箔の両面にフッ素系樹脂フィルムを接着したシート等の防水性の高いシートを用いる場合は、用途によりゲッター材フィルム8及び/又はガスバリアフィルム9を用いなくてもよい。
耐候性保護フィルム1は天候変化から太陽電池素子6を保護するフィルムである。
太陽電池素子6の構成部品のなかには、温度変化、湿度変化、自然光及び/又は風雨による侵食等により劣化するものがある。そこで、耐候性保護フィルム1で太陽電池素子6を覆うことにより、太陽電池素子6等を天候変化等から保護し、発電能力を高く維持するようにしている。
また、耐候性保護フィルム1は、太陽電池素子6の光吸収を妨げない観点から可視光を透過させるものが好ましい。例えば、可視光(波長360〜830nm)の光の透過率が80%以上であることが好ましく、90%以上であることがより好ましく、特に好ましくは95%である。
耐候性保護フィルム1の厚みは特に規定されないが、通常10μm以上、好ましくは15μm以上、より好ましくは20μm以上であり、また、通常200μm以下、好ましくは180μm以下、より好ましくは150μm以下である。厚みを厚くすることで機械的強度が高まる傾向にあり、薄くすることで柔軟性が高まる傾向にある。
耐候性保護フィルム1は、薄膜太陽電池14においてできるだけ外側に設けることが好ましい。薄膜太陽電池14の構成部材のうちより多くのものを保護できるようにするためである。
紫外線カットフィルム2は紫外線の透過を防止するフィルムである。
薄膜太陽電池14の構成部品のなかには紫外線により劣化するものがある。また、ガスバリアフィルム3、9等は種類によっては紫外線により劣化するものがある。そこで、紫外線カットフィルム2を薄膜太陽電池14の受光部分に設け、紫外線カットフィルム2で太陽電池素子6の受光面6aを覆うことにより、太陽電池素子6及び必要に応じてガスバリアフィルム3、9等を紫外線から保護し、発電能力を高く維持することができるようになっている。
また、紫外線カットフィルム2は、太陽電池素子6の光吸収を妨げない観点から可視光を透過させるものが好ましい。例えば、可視光(波長360〜830nm)の光の透過率が80%以上であることが好ましく、90%以上であることがより好ましく、特に好ましくは95%以上である。
紫外線カットフィルム2を構成する材料は、紫外線の強度を弱めることができるものであれば任意である。その材料の例を挙げると、エポキシ系、アクリル系、ウレタン系又はエステル系の樹脂に紫外線吸収剤を配合して成膜したフィルム等が挙げられる。また、紫外線吸収剤を樹脂中に分散あるいは溶解させたものの層(以下、適宜「紫外線吸収層」という)を基材フィルム上に形成したフィルムを用いてもよい。
基材フィルムの材質は特に限定されないが、耐熱性、柔軟性のバランスが良好なフィルムが得られる点で、例えばポリエステルが挙げられる。
界面活性剤としては、公知の界面活性剤(カチオン系界面活性剤、アニオン系界面活性剤又はノニオン系界面活性剤)を用いることができる。中でも、シリコン系界面活性剤又はフッ素系界面活性剤が好ましい。なお、界面活性剤は、1種を用いてもよく、2種以上を任意の組み合わせ及び比率で併用しても良い。
紫外線カットフィルム2の具体的な商品の例を挙げると、カットエース(MKVプラスティック株式会社)等が挙げられる。
紫外線カットフィルム2の厚みは特に規定されないが、通常5μm以上、好ましくは10μm以上、より好ましくは15μm以上であり、また、通常200μm以下、好ましくは180μm以下、より好ましくは150μm以下である。厚みを厚くすることで紫外線の吸収が高まる傾向にあり、薄くすることで可視光の透過率を増加させられる傾向にある。
ただし、太陽電池素子6の受光面6aを覆う位置以外の位置にも紫外線カットフィルム2が設けられていてもよい。
[ガスバリアフィルム3]
ガスバリアフィルム3は水及び酸素の透過を防止するフィルムである。
ガスバリアフィルム3に要求される防湿能力の程度は、太陽電池素子6の種類等に応じて様々である。例えば、太陽電池素子6が化合物半導体系太陽電池素子である場合には、単位面積(1m2)の1日あたりの水蒸気透過率が、1×10−1g/m2/day以下であることが好ましく、1×10−2g/m2/day以下であることがより好ましく、1×10−3g/m2/day以下であることが更に好ましく、1×10−4g/m2/
day以下であることが中でも好ましく、1×10−5g/m2/day以下であることがとりわけ好ましく、1×10−6g/m2/day以下であることが特に好ましい。
である。ただし、ガスバリアフィルム3を透過しうる水蒸気や酸素の量を少なくできるフィルムほど製造コストが高くなるため、これらの点を総合的に勘案して適切なものを使用することが好ましい。
以下、ガスバリアフィルム3の構成について、例を挙げて説明する。
一つ目の例は、プラスチックフィルム基材に無機バリア層を配置したフィルムである。この際、無機バリア層は、プラスチックフィルム基材の片面のみに形成してもよいし、プラスチックフィルム基材の両面に形成してもよい。両面に形成するときは、両面に形成する無機バリア層の数が、それぞれ一致していていもよく、異なっていてもよい。
ガスバリアフィルム3に使用されるプラスチックフィルム基材は、上記の無機バリア層及びポリマー層を保持しうるフィルムであれば特に制限はなく、ガスバリアフィルム3の使用目的等から適宜選択することができる。
プラスチックフィルム基材の材料の例を挙げると、ポリエステル樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、フルオレン環変性ポリカーボネート樹脂、脂環変性ポリカーボネート樹脂又はアクリロイル化合物が挙げられる。また、スピロビインダン、スピロビクロマンを含む縮合ポリマーを用いるのも好ましい。ポリエステル樹脂の中でも、二軸延伸を施したポリエチレンテレフタレート(PET)又は同じく二軸延伸したポリエチレンナフタレート(PEN)は、熱的寸度安定性に優れるため、プラスチックフィルム基材として好ましく用いられる。
プラスチックフィルム基材の厚みは特に規定されないが、通常10μm以上、好ましくは15μm以上、より好ましくは20μm以上であり、また、通常200μm以下、好ましくは180μm以下、より好ましくは150μm以下である。厚みを厚くすることで機械的強度が高まる傾向にあり、薄くすることで柔軟性が高まる傾向にある。
(無機バリア層)
無機バリア層は通常は金属酸化物、窒化物又は酸化窒化物により形成される層である。なお、無機バリア層を形成する金属酸化物、窒化物及び酸化窒化物は、1種でもよく、2種以上を任意の組み合わせ及び比率で併用してもよい。
各々の金属原子と酸素原子との比率も任意であるが、無機バリア層の透明度を向上させ着色を防ぐためには、酸素原子の比率が酸化物の化学量論的な比率から極端に少なくないことが望ましい。一方、無機バリア層の緻密性を向上させバリア性を高くするためには、酸素原子を少なくすることが望ましい。この観点から、例えば金属酸化物としてSiOxを用いる場合には前記xの値は1.5〜1.8が特に好ましい。また、例えば金属酸化物としてAlOxを用いる場合には前記xの値は1.0〜1.4が特に好ましい。
無機バリア層の成膜方法に制限は無いが、一般的にスパッタリング法、真空蒸着法、イオンプレーティング法、プラズマCVD法等で行うことができる。例えばスパッタリング法では1種類のあるいは複数の金属ターゲットと酸素ガスを原料とし、プラズマを用いた
反応性スパッタ方式で形成することができる。
ポリマー層にはいずれのポリマーでも使用することができ、例えば真空チャンバー内で成膜できるものも用いることができる。なお、ポリマー層を構成するポリマーは、1種を用いてもよく、2種以上を任意の組み合わせ及び比率で併用しても良い。
前記ポリマーを与える化合物としては多種多様なものを用いることができるが、例えば以下の(i)〜(vii)のようなものが例示される。なお、モノマーは1種を用いてもよく、2種以上を任意の組み合わせ及び比率で併用しても良い。
また、単官能アクリレートモノマーとしては、例えば脂肪族アクリレートモノマー、脂環式アクリレートモノマー、エーテル系アクリレートモノマー、環状エーテル系アクリレートモノマー、芳香族系アクリレートモノマー、水酸基含有アクリレートモノマー又はカルボキシ基含有アクリレートモノマー等があるが、いずれも用いることができる。
(vii)例えば、アクリル酸、メタクリル酸、エタクリル酸、フマル酸、マレイン酸
、イタコン酸、マレイン酸モノメチル、マレイン酸モノエチル、無水マレイン酸又は無水イタコン酸等の不飽和カルボン酸等が挙げられる。これらは、エチレンとの共重合体を構成させ、この共重合体をポリマーとして使用できる。さらに、これらの混合物、あるいはグリシジルエーテル化合物を混合した混合物、さらにはエポキシ化合物との混合物もポリマーとして用いることができる。
塗布法でポリマー層を形成する場合、例えば、ロールコート、グラビアコート、ナイフコート、ディップコート、カーテンフローコート、スプレーコート、バーコート等の方法を用いることができる。また、ポリマー層形成用の塗布液をミスト状で塗布するようにしてもよい。この場合の液滴の平均粒径は適切な範囲に調整すればよく、例えば重合性モノマーを含有する塗布液をミスト状でプラスチックフィルム基材上に成膜して形成する場合には、液滴の平均粒径は通常5μm以下、好ましくは1μm以下である。
ポリマー層の厚みについては特に限定はないが、通常10nm以上であり、また、通常5000nm以下、好ましくは2000nm以下、より好ましくは1000nm以下である。ポリマー層の厚みを厚くすることで、厚みの均一性が得やすくなり無機バリア層の構造欠陥を効率よくポリマー層で埋めることができ、バリア性が向上する傾向にある。また、ポリマー層の厚みを薄くする事で、曲げ等の外力によりポリマー層自身がクラックを発生しにくくなるためバリア性が向上しうる。
なお、ガスバリアフィルム3は1種の材料で形成されていてもよく、2種以上の材料で形成されていてもよい。また、ガスバリアフィルム3は単層フィルムにより形成されていてもよいが、2層以上のフィルムを備えた積層フィルムであってもよい。
である。本実施形態ではガスバリアフィルム3が太陽電池素子6の正面を覆い、後述するガスバリアフィルム9が太陽電池素子6の背面を覆うようになっている。なお、後述するバックシート10としてアルミ箔の両面にフッ素系樹脂フィルムを接着したシート等の防水性の高いシートを用いる場合は、用途によりゲッター材フィルム8及び/又はガスバリアフィルム9を用いなくてもよい。
ゲッター材フィルム4は水分及び/又は酸素を吸収するフィルムである。太陽電池素子6の構成部品のなかには前記のように水分で劣化するものがあり、また、酸素によって劣化するものもある。そこで、ゲッター材フィルム4で太陽電池素子6を覆うことにより、太陽電池素子6等を水分及び/又は酸素から保護し、発電能力を高く維持するようにしている。
また、ゲッター材フィルム4が酸素を吸収することにより、ガスバリアフィルム3及び9等で太陽電池素子6を被覆した場合に、ガスバリアフィルム3及び9で形成される空間に僅かに浸入する酸素をゲッター材フィルム4が捕捉して酸素による太陽電池素子6への影響を排除できる。
げられる。具体的な商品名を挙げると、例えば、OleDry(双葉電子社製)等が挙げられる。
なお、ゲッター材フィルム4は1種の材料で形成されていてもよく、2種以上の材料で形成されていてもよい。また、ゲッター材フィルム4は単層フィルムにより形成されていてもよいが、2層以上のフィルムを備えた積層フィルムであってもよい。
ゲッター材フィルム4は、ガスバリアフィルム3及び9で形成される空間内であればその形成位置に制限は無いが、太陽電池素子6の正面(受光面側の面。図2では下側の面)及び背面(受光面とは反対側の面。図2では上側の面)を覆うことが好ましい。薄膜太陽電池14においてはその正面及び背面が他の面よりも大面積に形成されることが多いため、これらの面を介して水分及び酸素が浸入する傾向があるからである。この観点から、ゲッター材フィルム4はガスバリアフィルム3と太陽電池素子6との間に設けることが好ましい。本実施形態ではゲッター材フィルム4が太陽電池素子6の正面を覆い、後述するゲッター材フィルム8が太陽電池素子6の背面を覆い、ゲッター材フィルム4、8がそれぞれ太陽電池素子6とガスバリアフィルム3、9との間に位置するようになっている。なお、後述するバックシート10としてアルミ箔の両面にフッ素系樹脂フィルムを接着したシート等防水性の高いシートを用いる場合は、用途によりゲッター材フィルム8及び/又はガスバリアフィルム9を用いなくてもよい。
封止材5は、太陽電池素子6を補強するフィルムである。太陽電池素子6は薄いため通常は強度が弱く、ひいては薄膜太陽電池の強度が弱くなる傾向があるが、封止材5により強度を高く維持することが可能である。
また、封止材5は、薄膜太陽電池14の強度保持の観点から強度が高いことが好ましい。
度とも関係することになり一概には規定しにくいが、薄膜太陽電池14全体が良好な曲げ加工性を有し、折り曲げ部分の剥離を生じないような強度を有するのが望ましい。
また、封止材5は、太陽電池素子6の光吸収を妨げない観点から可視光を透過させるものが好ましい。例えば、可視光(波長360〜830nm)の光の透過率は、通常60%以上、好ましくは70%以上、より好ましくは75%以上、更に好ましくは80%以上、中でも好ましくは85%以上、とりわけ好ましくは90%以上、特に好ましくは95%以上、その中でも特に好ましくは97%以上である。太陽光をより多く電気エネルギーに変換するためである。
しかし、EVA樹脂の架橋処理には1〜2時間程度の比較的長時間を要するため、薄膜太陽電池14の生産速度及び生産効率を低下させる原因となる場合がある。また、長期間使用の際には、EVA樹脂組成物の分解ガス(酢酸ガス)又はEVA樹脂自体が有する酢酸ビニル基が、太陽電池素子6に悪影響を与えて発電効率が低下させる場合がある。
そこで、封止材5としては、EVAフィルムの他に、プロピレン・エチレン・α−オレフィン共重合体からなる共重合体のフィルムを用いることもできる。この共重合体としては、例えば、下記成分1及び成分2が配合された熱可塑性樹脂組成物が挙げられる。
・成分2:軟質プロピレン系共重合体が、30重量部以上、好ましくは50重量部以上であり、また、通常100重量部以下、好ましくは90重量部以下である。
なお、成分1及び成分2の合計量は100重量部である。上記のように、成分1および成分2が好ましい範囲にあると、封止材5のシートへの成形性が良好であるとともに、得られる封止材5の耐熱性、透明性及び柔軟性が良好となり、薄膜太陽電池14に好適である。
成分1及び成分2が配合された熱可塑性樹脂組成物の融点は、通常100℃以上、好ましくは110℃以上である。また通常140℃以下、好ましくは135℃以下である。
この封止材5においては、上記成分1及び成分2に、プラスチック等に対する接着促進剤としてカップリング剤を配合することが可能である。カップリング剤は、シラン系、チタネート系、クロム系の各カップリング剤が好ましく用いられ、特にシラン系のカップリング剤(シランカップリング剤)が好適に用いられる。
また、上記カップリング剤は、有機過酸化物を用いて、当該熱可塑性樹脂組成物にグラフト反応させてもよい。この場合、熱可塑性樹脂組成物(成分1及び成分2の合計量)100重量部に対して、上記カップリング剤を0.1〜5重量部含むことが望ましい。シラングラフト化された熱可塑性樹脂組成物を用いても、ガラスやプラスチックに対して、シ
ランカップリング剤ブレンドと同等以上の接着性が得られる。
また、封止材5としてエチレン・α−オレフィン共重合体からなる共重合体を用いることもできる。この共重合体としては、下記に示す成分A及び成分Bからなる封止材用樹脂組成物と基材とを積層してなる、ホットタック性が5〜25℃のラミネートフィルムが例示される。
・成分B:以下の(a)〜(d)の性状を有するエチレンとα−オレフィンとの共重合体。
(a)密度が0.86〜0.935g/cm3。
(b)メルトフローレート(MFR)が1〜50g/10分。
(d)温度上昇溶離分別(TREF)による積分溶出量が、90℃のとき90%以上である。
成分Aと成分Bとの配合割合(成分A/成分B)は、重量比で、通常50/50以上、好ましくは55/45以上、より好ましくは60/40以上であり、また、通常99/1以下、好ましくは90/10以下、より好ましくは85/15以下である。成分Bの配合量を多くすることで透明性やヒートシール性が高まる傾向にあり、成分Bの配合量を少なくすることでフィルムの作業性が高まる傾向にある。
封止材用樹脂組成物の密度は、0.80g/cm3以上が好ましく、0.85g/cm3以上がより好ましく、また、0.98g/cm3以下が好ましく、0.95g/cm3以下がより好ましく、0.94g/cm3以下がさらに好ましい。なお、密度の測定と評価は、JIS K7112に準拠する方法によって実施することができる。
上述した封止材5は、材料由来の分解ガスを発生することがないため、太陽電池素子6への悪影響がなく、良好な耐熱性、機械強度、柔軟性(太陽電池封止性)及び透明性を有する。また、材料の架橋工程を必要としないため、シート成形時及び薄膜太陽電池14の製造時間が大きく短縮できるとともに、使用後の薄膜太陽電池14のリサイクルも容易となる。
封止材5の厚みは、通常2μm以上、好ましくは5μm以上、より好ましくは10μm以上であり、また、通常500μm以下、好ましくは300μm以下、より好ましくは100μm以下である。厚みを厚くすることで機械的強度が高まる傾向にあり、薄くすることで柔軟性が高まりまた光線透過率が高まる傾向にある。
[太陽電池素子6]
太陽電池素子6は、前述の光電変換素子と同様である。
太陽電池素子6は、薄膜太陽電池14の1個あたり1個だけを設けてもよいが、通常は2個以上の太陽電池素子6を設ける。具体的な太陽電池素子6の個数は任意に設定すればよい。太陽電池素子6を複数設ける場合、太陽電池素子6はアレイ状に並べて設けられていることが多い。
このように太陽電池素子6同士を接続する場合には、太陽電池素子6間の距離は小さいことが好ましく、ひいては、太陽電池素子6と太陽電池素子6との間の隙間は狭いことが好ましい。太陽電池素子6の受光面積を広くして受光量を増加させ、薄膜太陽電池14の発電量を増加させるためである。
封止材7は、上述した封止材5と同様のフィルムであり、配設位置が異なる他は封止材7と同様のものを同様に用いることができる。
また、太陽電池素子6よりも背面側の構成部材は必ずしも可視光を透過させる必要が無いため、可視光を透過させないものを用いることもできる。
ゲッター材フィルム8は、上述したゲッター材フィルム4と同様のフィルムであり、配設位置が異なる他はゲッター材フィルム4と同様のものを同様に必要に応じて用いることができる。
また、太陽電池素子6よりも背面側の構成部材は必ずしも可視光を透過させる必要が無いため、可視光を透過させないものを用いることもできる。また使用する水分あるいは酸素吸収剤をゲッター材フィルム4よりも多く含有するフィルムを用いることも可能となる。このような吸収剤としては、水分吸収剤としてCaO、BaO又はZr−Al−BaO等が挙げられ、酸素の吸収剤として活性炭やモレキュラーシーブ等が挙げられる。
ガスバリアフィルム9は、上述したガスバリアフィルム3と同様のフィルムであり、配設位置が異なる他はガスバリアフィルム9と同様のものを同様に必要に応じて用いることができる。
また、太陽電池素子6よりも背面側の構成部材は必ずしも可視光を透過させる必要が無いため、可視光を透過させないものを用いることもできる。
バックシート10は、上述した耐候性保護フィルム1と同様のフィルムであり、配設位置が異なる他は耐候性保護フィルム1と同様のものを同様に用いることができる。また、このバックシート10が水及び酸素を透過させ難いものであれば、バックシート10をガスバリア層として機能させることも可能である。
(i)バックシート10としては、強度に優れ、耐候性、耐熱性、耐水性及び/又は耐光性に優れた各種の樹脂のフィルム又はシートを使用することができる。例えば、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、環状ポリオレフィン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、アクリロニトリルースチレン共重合体(AS樹脂)、アクリロニトリルーブタジエンースチレン共重合体(ABS樹脂)、ポリ塩化ビニル系樹脂、フッ素系樹脂、ポリ(メタ)アクリル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリエチレンテレフタレート若しくはポリエチレンナフタレート等のポリエステル系樹脂、各種のナイロン等のポリアミド系樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリアミドイミド系樹脂、ポリアリールフタレート系樹脂、シリコーン系樹脂、ポリスルホン系樹脂、ポリフェニレンスルフィド系樹脂、ポリエーテルスルホン系樹脂、ポリウレタン系樹脂、アセタール系樹脂、セルロース系樹脂又はその他等の各種の樹脂のシートを使用することができる。これらの樹脂のシートの中でも、フッ素系樹脂、環状ポリオレフィン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリ(メタ)アクリル系樹脂、ポリアミド系樹脂又はポリエステル系樹脂のシートを使用することが好ましい。なお、これらは1種を用いてもよく、2種以上を任意の組み合わせ及び比率で併用してもよい。
(iii)バックシート10としては、例えばアルミ箔の両面にフッ素系樹脂フイルムを接着した防水性の高いシートを用いてもよい。フッ素系樹脂としては、例えば、一弗化エチレン(商品名:テドラー、デュポン社製)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオロエチレンとエチレン若しくはプロピレンとのコポリマー(ETFE)、フッ化ビニリデン系樹脂(PVDF)又はフッ化ビニル系樹脂(PVF)等が挙げられる。なお、フッ素系樹脂は1種を用いてもよく、2種以上を任意の組み合わせ及び比率で併用しても良い。
基材フィルムとしては、基本的には、無機酸化物の蒸着膜等との密接着性に優れ、強度に優れ、耐候性、耐熱性、耐水性、耐光性に優れた各種の樹脂のフィルムを使用することができる。例えば、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、環状ポリオレフィン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、アクリロニトリルースチレン共重合体(AS樹脂)、アクリロニトリルーブタジエンースチレン共重合体(ABS樹脂)、ポリ塩化ビニル系樹脂、フッ素系樹脂、ポリ(メタ)アクリル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリエチレンテレ
フタレート若しくはポリエチレンナフタレート等のポリエステル系樹脂、各種のナイロン等のポリアミド系樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリアミドイミド系樹脂、ポリアリールフタレート系樹脂、シリコーン系樹脂、ポリスルホン系樹脂、ポリフェニレンスルフィド系樹脂、ポリエーテルスルホン系樹脂、ポリウレタン系樹脂、アセタール系樹脂、セルロース系樹脂又はその他等の各種の樹脂のフィルムを使用することができる。中でも、フッ素系樹脂、環状ポリオレフィン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリ(メタ)アクリル系樹脂、ポリアミド系樹脂又はポリエステル系樹脂のフィルムを使用することが好ましい。
基材フィルムの膜厚としては、通常12μm以上、好ましくは20μm以上であり、また、通常300μm以下、好ましくは200μm以下である。
無機酸化物の蒸着膜としては、基本的に金属の酸化物を蒸着した薄膜であれば使用可能である。例えば、ケイ素(Si)やアルミニウム(Al)の酸化物の蒸着膜を使用することができる。この際、酸化ケイ素としては例えばSiOx(x=1.0〜2.0)を用いることができ、酸化アルミニウムとしては例えばAlOx(x=0.5〜1.5)を用いることができる。
無機酸化物の蒸着膜の膜厚としては、通常50Å以上、好ましくは100Å以上であり、また、通常4000Å以下、好ましくは1000Å以下である。
蒸着膜の作製方法としては、プラズマ化学気相成長法、熱化学気相成長法、光化学気相成長法等の化学気相成長法(Chemical Vapor Deposition法、CVD法)等を用いることができる。具体例を挙げると、基材フィルムの一方の面に、有機珪素化合物等の蒸着用モノマーガスを原料とし、キャリヤーガスとして、アルゴンガス、ヘリウムガス等の不活性ガスを使用し、更に、酸素供給ガスとして、酸素ガス等を使用し、低温プラズマ発生装置等を利用する低温プラズマ化学気相成長法を用いて酸化珪素等の無機酸化物の蒸着膜を形成することができる。
ポリプロピレン系樹脂としては、例えば、プロピレンの単独重合体又はプロピレンと他のモノマー(例えばα−オレフィン等)との共重合体を使用することができる。また、ポリプロピレン系樹脂としては、アイソタクチック重合体を用いることもできる。
ポリプロピレン系樹脂の融点は通常164℃以上であり、一方、通常170℃以下である。ポリプロピレン系樹脂の比重は通常0.90以上であり、一方、通常0.91以下である。ポリプロピレン系樹脂の分子量は通常10万以上であり、一方、通常20万以下である。
・接着剤
基材フィルムにポリプロピレン系樹脂フィルムを積層する場合には、通常はラミネート用接着剤を用いる。これにより、基材フィルムとポリプロピレン系樹脂フィルムとはラミネート用接着剤層を介して積層されることになる。
上記の接着剤は、例えば、ロールコート法、グラビアロールコート法、キスコート法又はその他等のコート法あるいは印刷法等によって施すことができる。そのコーティング量としては、乾燥状態で通常0.1g/m2以上が望ましく、一方、通常10g/m2以下が望ましい。
本実施形態の薄膜太陽電池14は、通常、膜状の薄い部材である。このように膜状の部材として薄膜太陽電池14を形成することにより、薄膜太陽電池14を建材、自動車又はインテリア等に容易に設置できるようになっている。薄膜太陽電池14は、軽く、割れにくく、従って安全性の高い太陽電池が得られ、また曲面にも適用可能であるため更に多くの用途に使用しうる。薄くて軽いため輸送や保管等流通面でも好ましい。更に、膜状であるためロール・トゥ・ロール式の製造が可能であり大幅なコストカットが可能である。
[製造方法]
本実施形態の薄膜太陽電池14の製造方法に制限は無いが、例えば、耐候性保護フィルム1とバックシート10との間に、1個又は2個以上の太陽電池素子6を直列又は並列接続したものを、紫外線カットフィルム2、ガスバリアフィルム3、9、ゲッター材フィルム4、8及び封止材5、7と共に一般的な真空ラミネート装置でラミネートすることで製造できる。この際、加熱温度は通常130℃以上、好ましくは140℃以上であり、通常180℃以下、好ましくは170℃以下である。また、加熱時間は通常10分以上、好ましくは20分以上であり、通常100分以下、好ましくは90分以下である。圧力は通常0.001MPa以上、好ましくは0.01MPa以上であり、通常0.2MPa以下、好ましくは0.1MPa以下である。圧力をこの範囲とすることで封止を確実に行い、かつ、端部からの封止材5、7がはみ出しや過加圧による膜厚低減を抑え、寸法安定性を確保しうる。
上述した薄膜太陽電池14の用途に制限はなく任意である。例えば、薄膜太陽電池14を太陽電池モジュールとして用いることができる。太陽電池モジュールとは、図3に模式的に示すように、何らかの基材12上に薄膜太陽電池14を設けた太陽電池モジュール13である。太陽電池モジュール13は、これを使用場所に設置して用いればよい。具定例を挙げると、基材12として建材用板材を使用した場合、この板材の表面に薄膜太陽電池14を設けて太陽電池モジュール13として太陽電池パネルを作製し、この太陽電池パネルを建物の外壁等に設置して使用すればよい。
1.建築用途
1.1ハウス屋根材として太陽電池
基材として屋根用板材等を使用した場合、この板材の表面に薄膜太陽電池を設けて太陽電池ユニットとして太陽電池パネルを作製し、この太陽電池パネルをハウスの屋根の上に設置して使用すればよい。また、基材として瓦を直接用いることもできる。本発明の太陽電池が柔軟性を有するという特性を生かし、瓦の曲線に密着させることができるので好適である。
ビルの屋上に取り付けることもできる。基材上に薄膜太陽電池を設けた太陽電池ユニットを用意し、これをビルの屋上に設置することもできる。この時基材とともに防水シートを併用し、防水作用を有するのが望ましい。さらに、本発明の薄膜太陽電池が柔軟性を有するという特性を生かし、平面ではない屋根、例えば折半屋根に密着させることもできる。この場合も防水シートを併用するのが望ましい。
エントランスや吹き抜け部分に外装として本発明の薄膜太陽電池を用いることもできる。何らかのデザイン処理を施されたエントランス等は曲線が用いられている場合が多く、そのような場合において本発明の薄膜太陽電池の柔軟性が生かされる。またエントランス等ではシースルーである場合があり、このような場合には、有機太陽電池の緑色系の色合いが、環境対策が重要視される時代において意匠的な美観も得られるので好適である。
基材として建材用板材を使用した場合、この板材の表面に薄膜太陽電池を設けて太陽電池ユニットとして太陽電池パネルを作製し、この太陽電池パネルを建物の外壁等に設置して使用すればよい。また、カーテンウオールに設置することもできる。その他、スパンド
レルや方立等への取り付けも可能である。
1.5窓
また、シースルーの窓に使用することもできる。有機太陽電池の緑色系の色合いが、環境対策が重要視される時代において意匠的な美観も得られるので好適である。
その他建築の外装としてひさし、ルーバー、手摺等にも使用できる。このような場合においても、本発明の薄膜太陽電池の柔軟性が、これら用途にとり好適である。
2.内装
本発明の薄膜太陽電池はブラインドのスラットに取り付けることもできる。本発明の薄膜太陽電池は軽量であり、柔軟性に富むことから、このような用途が可能となる。また、内容用窓についても有機太陽電池素子がシースルーである特性を生かし使用することができる。
蛍光灯等の照明光を活用する植物工場の設置件数は増えているが、照明に掛かる電気代や光源の交換費用等によって栽培コストを引き下げにくいというのが現状である。そこで本発明の薄膜太陽電池を野菜工場に設置し、LED又は蛍光灯と組み合わせた照明システムを作製することができる。
また、野菜等を一定温度で輸送するリーファー・コンテナ (reefer container)の屋根や側壁に本発明の太陽電池を用いることもできる。
本発明の薄膜太陽電池は、駐車場の外壁や高速道路の遮音壁や浄水場の外壁等にも用いることができる。
5.自動車
本発明の薄膜太陽電池は、自動車のボンネット、ルーフ、トランクリッド、ドア、フロントフェンダー、リアフェンダー、ピラー、バンパー又はバックミラー等の表面に用いることができる。なおルーフとしてはトラック車輌の荷台のルーフも含まれる。得られた電力は走行用モータ、モータ駆動用バッテリー、電装品及び電装品用バッテリーのいずれに供給することができる。太陽電池パネルにおける発電状況と該走行用モータ、該モータ駆動用バッテリー、該電装品及び該電装品用バッテリーにおける電力使用状況とに合わせて選択する制御手段とを備えることで、得られた電力が適正にかつ効率的に使用することができる
前記の場合、基材12の形状に制限はないが、通常は板材を使用する。また、基材12の材料、寸法等は、その使用環境に応じて任意に設定すればよい。
下の実施例に限定されるものではない。
<合成例1>
ヨウ素化ジオキソピロロチオフェンモノマー1(1,3−ジヨード−5−オクチルチエノ[3,4:c]ピロール−4,6−ジオン)の合成
公知文献(Chem. Commun., 2010年, 46巻, 27号, 4997−4999頁)に従って合成された5−オクチルチエノ[3,4:c]ピロール−4,6−ジオン1.0g(3.7mmol)を20mLのトリフルオロ酢酸と6mLの硫酸の混合溶媒に溶かした後、これにN−ヨードコハク酸イミド1.6g(7.1mmol)を加え、室温で6時間反応させた後、内容物を亜硫酸ナトリウム水溶液に移し、得られた沈殿を濾過し、メタノールでふりかけ洗浄することでヨウ素化ジオキソピロロチオフェンモノマー1(1,3−ジヨード−5−オクチルチエノ[3,4:c]ピロール−4,6−ジオン)を1.4g、収率73%で得た。
ジチエノシロールモノマー1(4,4−ビス(2−エチルヘキシル)−2,6−ビス(トリメチルスタニル)−ジチエノ[3,2−b:2‘,3’−d]シロール)の合成
50mL多口フラスコに4,4’−dioctyl−5,5−dibromo−dithieno[3,2−b:2’,3’−d]silole 0.1gを加え、真空ポンプとドライヤーを用いてしっかりと窒素置換を行った。脱水THF5mLを加え、ドライアイス−アセトンバスで系を冷却した後。nBuLiのヘキサン溶液0.28mLをゆっくりと加え、そのまま15分攪拌した。その後トリメチルスズクロリド105mgを加えバスを外して一気に室温まで上昇させ2時間攪拌した。水を加えてクエンチし、ヘキサンで抽出後硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧留去により溶媒を除去し、ジチエノシロールモノマー1(4,4−ビス(2−エチルヘキシル)−2,6−ビス(トリメチルスタニル)−ジチエノ[3,2−b:2‘,3’−d]シロール、緑色オイル)125mgを得た。
臭素化ジオキソピロロチオフェンモノマー1(1,3−ジブロモ−5−オクチルチエノ[3,4:c]ピロール−4,6−ジオン)の合成
窒素下、200mLナスフラスコに5−octyl−4H−thieno[3,4−c
]pyrrole−4,6(5H)−dione 2.65g(10mmol)、トリフルオロ酢酸50mL、濃硫酸15mLを加え均一溶液とした。氷浴につけ、N−ブロモコハク酸イミド(NBS)5.33g(30mmol)を一気に加え均一溶液となるまでしっかり攪拌後、バスを外して室温まで上昇させ20時間攪拌した。氷水にあけてクエンチ後、クロロホルムを用いて抽出、溶媒を減圧留去により除去し、カラムクロマトグラフィー(展開溶媒 ヘキサン:クロロホルム2:1→1:1)にて精製した。ヘキサンを用いて懸濁洗浄後、臭素化ジオキソピロロチオフェンモノマー1(1,3−ジブロモ−5−オクチルチエノ[3,4:c]ピロール−4,6−ジオン)を2.58g得た(収率61%)。
ヨウ素化ジオキソピロロチオフェンモノマー1とジチエノシロールモノマー1を用いたコポリマー1の合成
臭素化ジオキソピロロチオフェンモノマー1とジチエノシロールモノマー1を用いたコポリマー1の合成
また上記製法により得られたコポリマーを光電変換素子の活性層に用いると、光電変換特性が高い光電変換素子が得られる。
2 紫外線カットフィルム
3,9 ガスバリアフィルム
4,8 ゲッター材フィルム
5,7 封止材
6 太陽電池素子
10 バックシート
12 基材
13 太陽電池モジュール
14 薄膜太陽電池
101 アノード
102 正孔取り出し層
103 活性層(p型半導体化合物とn型半導体化合物混合層)
104 電子取り出し層
105 カソード
106 基板
107 光電変換素子
Claims (10)
- 下記一般式(1)で表されるヨウ素化縮合チオフェン化合物と第14属元素含有芳香族化合物を重合する工程を含むことを特徴とするコポリマーの製造方法。
(式(1)中、環Aは置換基を有していてもよい炭化水素環又は置換基を有していてもよい複素環を示す。) - 前記環Aが複素環である、請求項1に記載のコポリマーの製造方法。
- 前記環Aが芳香族複素環である、請求項1に記載のコポリマーの製造方法。
- 前記第14属元素含有芳香族化合物が縮合多環芳香族化合物である、請求項1から3のいずれか一項に記載のコポリマーの製造方法。
- 前記第14属元素含有芳香族化合物が縮合多環芳香族複素環化合物である、請求項1から3のいずれか一項に記載のコポリマーの製造方法。
- 請求項1〜5のいずれか一項に記載のコポリマーの製造方法により得られることを特徴とするコポリマー。
- 請求項6に記載のコポリマーを含むことを特徴とする、光電変換素子。
- 請求項7に記載の光電変換素子を含むことを特徴とする、太陽電池。
- 請求項8に記載の太陽電池を含むことを特徴とする、太陽電池モジュール。
- 下記一般式(2)で表されることを特徴とするヨウ素化ジオキソピロロチオフェン化合物。
(式(2)中、R1は水素原子、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいアルケニル基、又は置換基を有していてもよい芳香族基を示す。)
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2011073102A JP2012207104A (ja) | 2011-03-29 | 2011-03-29 | ヨウ素化縮合チオフェン化合物を用いたコポリマーの製造方法、及びヨウ素化ジオキソピロロチオフェン化合物 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2011073102A JP2012207104A (ja) | 2011-03-29 | 2011-03-29 | ヨウ素化縮合チオフェン化合物を用いたコポリマーの製造方法、及びヨウ素化ジオキソピロロチオフェン化合物 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2012207104A true JP2012207104A (ja) | 2012-10-25 |
Family
ID=47187137
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2011073102A Pending JP2012207104A (ja) | 2011-03-29 | 2011-03-29 | ヨウ素化縮合チオフェン化合物を用いたコポリマーの製造方法、及びヨウ素化ジオキソピロロチオフェン化合物 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2012207104A (ja) |
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2014185147A (ja) * | 2013-02-22 | 2014-10-02 | Mitsubishi Chemicals Corp | イミド縮合環化合物及びイミド縮合環化合物の製造方法 |
| JP2015535547A (ja) * | 2012-11-30 | 2015-12-14 | オーシャンズ キング ライティング サイエンス アンド テクノロジー シーオー.,エルティーディー | チオフェンピロリジンユニットを含有するベンゾジチオフェン系共重合体、製造方法、及び、その使用方法 |
| JP2019019092A (ja) * | 2017-07-19 | 2019-02-07 | 株式会社ニコン | 化合物、パターン形成用基板、カップリング剤及びパターン形成方法 |
Citations (7)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2006348019A (ja) * | 2005-05-13 | 2006-12-28 | Air Products & Chemicals Inc | フッ素化アルキルで置換されたチエノ[3,4−b]チオフェンモノマー及びそれらのポリマー |
| JP2010527327A (ja) * | 2007-04-13 | 2010-08-12 | エルジー・ケム・リミテッド | ジオキソピロール環を含む複素環化合物およびそれを用いた有機電子素子 |
| WO2011028827A2 (en) * | 2009-09-04 | 2011-03-10 | Plextronics, Inc. | Organic electronic devices and polymers, including photovoltaic cells and diketone-based polymers |
| JP2011168747A (ja) * | 2010-02-22 | 2011-09-01 | Kyoto Univ | 共役系高分子、該共役系高分子を用いた有機薄膜太陽電池 |
| JP2012512922A (ja) * | 2008-12-18 | 2012-06-07 | ビーエーエスエフ ソシエタス・ヨーロピア | ジチエニルビニリデンコポリマーから製造される半導体材料 |
| WO2012099000A1 (ja) * | 2011-01-18 | 2012-07-26 | コニカミノルタホールディングス株式会社 | 有機光電変換素子および太陽電池 |
| JP2012167241A (ja) * | 2011-01-28 | 2012-09-06 | Mitsubishi Chemicals Corp | 新規コポリマー、有機半導体材料、及びこれを用いた有機電子デバイス、光電変換素子並びに太陽電池モジュール |
-
2011
- 2011-03-29 JP JP2011073102A patent/JP2012207104A/ja active Pending
Patent Citations (8)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2006348019A (ja) * | 2005-05-13 | 2006-12-28 | Air Products & Chemicals Inc | フッ素化アルキルで置換されたチエノ[3,4−b]チオフェンモノマー及びそれらのポリマー |
| JP2010527327A (ja) * | 2007-04-13 | 2010-08-12 | エルジー・ケム・リミテッド | ジオキソピロール環を含む複素環化合物およびそれを用いた有機電子素子 |
| JP2012512922A (ja) * | 2008-12-18 | 2012-06-07 | ビーエーエスエフ ソシエタス・ヨーロピア | ジチエニルビニリデンコポリマーから製造される半導体材料 |
| WO2011028827A2 (en) * | 2009-09-04 | 2011-03-10 | Plextronics, Inc. | Organic electronic devices and polymers, including photovoltaic cells and diketone-based polymers |
| JP2011168747A (ja) * | 2010-02-22 | 2011-09-01 | Kyoto Univ | 共役系高分子、該共役系高分子を用いた有機薄膜太陽電池 |
| WO2012099000A1 (ja) * | 2011-01-18 | 2012-07-26 | コニカミノルタホールディングス株式会社 | 有機光電変換素子および太陽電池 |
| JP2012167241A (ja) * | 2011-01-28 | 2012-09-06 | Mitsubishi Chemicals Corp | 新規コポリマー、有機半導体材料、及びこれを用いた有機電子デバイス、光電変換素子並びに太陽電池モジュール |
| JP2012167242A (ja) * | 2011-01-28 | 2012-09-06 | Mitsubishi Chemicals Corp | 新規コポリマー、有機半導体材料、及びこれを用いた有機電子デバイス、光電変換素子並びに太陽電池モジュール |
Non-Patent Citations (1)
| Title |
|---|
| JPN6014032183; 'Synthesis of through-space conjugated polymers containing [2.2]paracyclophane and thieno[3,4-b]pyraz' Journal of Polymer Science, Part A: Polymer Chemistry 47(24), 2009, p7003-7011 * |
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2015535547A (ja) * | 2012-11-30 | 2015-12-14 | オーシャンズ キング ライティング サイエンス アンド テクノロジー シーオー.,エルティーディー | チオフェンピロリジンユニットを含有するベンゾジチオフェン系共重合体、製造方法、及び、その使用方法 |
| JP2014185147A (ja) * | 2013-02-22 | 2014-10-02 | Mitsubishi Chemicals Corp | イミド縮合環化合物及びイミド縮合環化合物の製造方法 |
| JP2019019092A (ja) * | 2017-07-19 | 2019-02-07 | 株式会社ニコン | 化合物、パターン形成用基板、カップリング剤及びパターン形成方法 |
| US11767327B2 (en) | 2017-07-19 | 2023-09-26 | Nikon Corporation | Compound, pattern forming substrate, coupling agent, and pattern formation method |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| JP5920676B2 (ja) | 新規コポリマー、有機半導体材料、及びこれを用いた有機電子デバイス、光電変換素子並びに太陽電池モジュール | |
| JP5622181B2 (ja) | コポリマー、有機半導体材料、並びにこれを用いた有機電子デバイス、光電変換素子及び太陽電池モジュール | |
| JP5743301B2 (ja) | ポリマー、有機半導体材料、並びにこれを用いた有機電子デバイス、光電変換素子及び太陽電池モジュール | |
| US20130333758A1 (en) | Photoelectric conversion element, solar cell and solar cell module | |
| JP2011119648A (ja) | 光電変換素子及びこれを用いた太陽電池 | |
| JP2012199541A (ja) | 有機薄膜太陽電池素子、太陽電池及び太陽電池モジュール | |
| JP2012216832A (ja) | 光電変換素子、太陽電池、太陽電池モジュール及びインク | |
| JP5601039B2 (ja) | チアジアゾール含有高分子 | |
| JP2012191194A (ja) | 光電変換素子、太陽電池及び太陽電池モジュール並びにこれらの製造方法 | |
| JP5822117B2 (ja) | 光電変換素子、フラーレン化合物の製造方法、及びフラーレン化合物 | |
| JP5633184B2 (ja) | 光電変換素子 | |
| JP2013065722A (ja) | 光電変換素子及び太陽電池モジュール | |
| JP5652712B2 (ja) | 光電変換素子及びその製造方法、並びにインク | |
| JP5605299B2 (ja) | 新規コポリマー、有機半導体材料、及びこれを用いた有機電子デバイス並びに太陽電池モジュール | |
| JP2013055322A (ja) | 光電変換素子、太陽電池及び太陽電池モジュール | |
| JP5445200B2 (ja) | ビシクロポルフィリン化合物及び溶媒を含有する光電変換素子半導体層形成用組成物、それを用いて得られる光電変換素子。 | |
| JP2012207104A (ja) | ヨウ素化縮合チオフェン化合物を用いたコポリマーの製造方法、及びヨウ素化ジオキソピロロチオフェン化合物 | |
| JP5747706B2 (ja) | 新規コポリマー、有機半導体材料、及びこれを用いた有機電子デバイス、光電変換素子並びに太陽電池モジュール | |
| JP2011192916A (ja) | 光電変換素子およびその素子の製造方法 | |
| JP5569021B2 (ja) | 光電変換素子の製造方法 | |
| JP2013110224A (ja) | 光電変換素子、太陽電池、及び太陽電池モジュール | |
| JP5742204B2 (ja) | 光電変換素子、太陽電池及び太陽電池モジュール | |
| JP2012248766A (ja) | フラーレン化合物、並びにこれを用いた光電変換素子、太陽電池及び太陽電池モジュール | |
| JP2011176305A (ja) | 光電変換素子、太陽電池及び太陽電池モジュール | |
| JP2011046697A (ja) | 新規ホスフィン化合物,およびこれを用いた電極バッファー材料ならびに光電変換素子 |
Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20131202 |
|
| A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20140722 |
|
| A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20140805 |
|
| A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20141002 |
|
| A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20150428 |