JP2014183842A - 液体または凍結の状態で保存可能なタンパク質分解酵素処理ローヤルゼリー - Google Patents

液体または凍結の状態で保存可能なタンパク質分解酵素処理ローヤルゼリー Download PDF

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【課題】タンパク質分解酵素処理したローヤルゼリーを粉末化することなく、液体または凍結の状態で保存可能な新しい技術を提供し、さらに該技術により製造されたローヤルゼリーを提供すること。
【解決手段】ローヤルゼリーをタンパク質分解酵素で処理する第一工程、酵素処理したローヤルゼリーのpHを調整する第二工程を含む方法により製造された、液体または凍結の状態で保存可能なタンパク質分解酵素処理ローヤルゼリー、および該タンパク質分解酵素処理ローヤルゼリーを含有する組成物。
【選択図】なし

Description

本発明は、液体または凍結の状態で保存可能なタンパク質分解酵素処理ローヤルゼリーの製造方法、該方法によって得られるタンパク質分解酵素処理ローヤルゼリー、および該タンパク質分解酵素処理ローヤルゼリーを含有するローヤルゼリー組成物に関する。
ローヤルゼリーとは、若い働き蜂の咽頭腺により分泌される乳白色のペースト状物質であり、その成分は必須アミノ酸をはじめとするアミノ酸が豊富に含まれ良質なタンパク質などから構成されている。さらに、ビタミン類、ミネラル類、炭水化物などの微量成分を含んでいる。ビタミン類では、例えばビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB6、ナイアシン、成長促進や老化防止に効果のあるパントテン酸、ビタミンA、ビタミンC、ビタミンEなどが挙げられる。ミネラル類では、カリウム、マグネシウム、カルシウム、銅、鉄、リンなどが挙げられる。炭水化物ではブドウ糖、果糖などが挙げられる。さらに、アセチルコリン様物質、有機酸(10−ヒドロキシデセン酸など)、脂肪、タンパク質性の抗菌物質であるロイアリシンなどが含まれている。
このようにローヤルゼリーは様々な栄養成分を含んでおり、例えば、抗菌作用、免疫増強作用、抗炎症作用、老化防止作用、更年期障害の予防・治療作用、抗がん作用など数多くの効果が知られている。
ローヤルゼリーは様々な食品に利用されているが、生ローヤルゼリーには粘稠であることや、不溶性の物質とくにタンパク質が多いため水に溶けにくいことなど、飲料や食料品に添加する上での問題があった。このような問題の解決のため、ローヤルゼリーに酵素処理を行って不溶性物質を可溶化する技術(特許文献1および2)や、含有されるタンパク質をプロテアーゼなどの酵素で処理を行い低アレルゲン化する技術などが報告されている(特許文献3)。
特開平8−59499号公報 特開平5−123119号公報 特開2002−112715号公報
タンパク質分解酵素処理したローヤルゼリーには、液体または凍結の状態で長期間保存すると沈殿が生じるという問題があった。タンパク質分解酵素処理したローヤルゼリーは、例えば凍結乾燥やスプレードライなどの乾燥処理により粉末化して保存することができるが、粉末化には費用がかかるという問題がある。
本発明は、タンパク質分解酵素処理したローヤルゼリーを粉末化することなく、液体または凍結の状態で保存可能にする新しい技術を提供し、該技術により製造されたローヤルゼリーを提供することを目的とする。
本発明者らは鋭意検討を行った結果、ローヤルゼリーをタンパク質分解酵素で処理する第一工程、および酵素処理したローヤルゼリーのpHを調整する第二工程を含む方法により、前記課題が解決できることを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち本発明は、
1.ローヤルゼリーをタンパク質分解酵素で処理する第一工程、タンパク質分解酵素処理したローヤルゼリーのpHを4.5〜5.5に調整する第二工程、および冷蔵または冷凍保存する工程を含む方法により製造された、タンパク質分解酵素処理ローヤルゼリー、
2.ローヤルゼリーをタンパク質分解酵素で処理する第一工程、タンパク質分解酵素処理したローヤルゼリーのpHを4.5〜5.5に調整する第二工程、エタノールを添加する第三工程、および冷蔵または冷凍保存する工程を含む方法により製造された、タンパク質分解酵素処理ローヤルゼリー、
3.濃縮工程を第二工程の後に行うことを特徴とする前記1.または2.のタンパク質分解酵素ローヤルゼリー、
4.エタノール濃度が0.5〜30w/w%である前記2.のタンパク質分解酵素処理ローヤルゼリー、
5.前記1.から4.のいずれかのタンパク質分解酵素処理ローヤルゼリーを含有するローヤルゼリー組成物、
からなる。
本発明によると、液体または凍結の状態で長期間保存しても沈殿を生じることのないタンパク質分解酵素処理ローヤルゼリーを提供できる。
このように本発明により、タンパク質分解酵素処理ローヤルゼリーを粉末化することなく、液体または凍結の状態で保存可能となり、そのためより低価格のタンパク質分解酵素処理ローヤルゼリーを提供することができる。
本発明は、ローヤルゼリーをタンパク質分解酵素で処理する第一工程、タンパク質分解酵素処理したローヤルゼリーのpHを調整する第二工程を含む、液体または凍結の状態で保存可能なタンパク質分解酵素処理ローヤルゼリーの製造方法、並びに該方法で製造された液体または凍結の状態で保存可能なタンパク質分解酵素処理ローヤルゼリーに関する。
ローヤルゼリーの原産国は、例えば日本、中国、台湾、タイ、ブラジル、ヨーロッパ諸国、オセアニア諸国、およびアメリカなどを挙げることができ、いずれの原産国のローヤルゼリーを用いてもよい。また、複数の原産国のローヤルゼリーを適宜混合して用いてもよい。ローヤルゼリーは液体であることが好ましく、凍結乾燥状態のローヤルゼリーを用いる場合は精製水、水道水または適当な緩衝液などで溶解して用いることができる。また、凍結状態のローヤルゼリーは融解して用いることができる。
さらに、ローヤルゼリーは加熱、遠心分離、アルコール抽出、ろ過、フリーズドライまたは熱風乾燥などの加工がされたものであってよく、また各種栄養素などが添加されたものであってもよい。
ローヤルゼリーに作用させるタンパク質分解酵素としては、タンパク質のペプチド結合を加水分解する酵素を用いる。タンパク質分解酵素は微生物由来、動物由来または植物由来のものを例示できる。微生物由来のタンパク質分解酵素は微生物を培養することにより得られ、植物または動物由来のタンパク質分解酵素は植物または動物の臓器をホモジネートすることにより得られる。これらタンパク質分解酵素はさらに精製を行ったものであってもよく、またポリエチレングリコールなどで修飾されたものであってもよい。さらに、2種類以上のタンパク質分解酵素を組み合わせて用いてもよい。
これら微生物、植物または動物由来のタンパク質分解酵素のうち、植物由来のタンパク質分解酵素としてパパイン、ブロメリンなどを例示できる。また、動物由来酵素として、トリプシン、キモトリプシン、パンクレアチンなどを例示できる。微生物由来のタンパク質分解酵素としてバチルス(Bacillus)属、パエニバチルス(Paenibacillus)属、アスペルギルス(Aspergillus属)、リゾプス(Rhizopus)属またはストレプトマイセス(Streptomyces)属の微生物に由来するタンパク質分解酵素を挙げることができ、また、これら微生物の具体的な例としてバチルス サブチリス(Bacillus subtilis)、バチルス ステアロサーモフィルス(Bacillus stearothermophilus)、バチルス リケニフォルミス(Bacillus licheniformis)、バチルス アルカロフィルス(Bacillus alcalophilus)、パエニバチルス ポリミキサ(Paenibacillus polymyxa)、アスペルギルス オリーゼ(Aspergillus oryzae)、アスペルギルス メレウス(Aspergillus melleus)、アスペルギルス ニガー(Aspergillus niger)、アスペルギルス ホエニシス(Aspergillus phoenicis)、アスペルギルス ソウヤ(Aspergillus sojae)、リゾプス ニベウス(Rhizopus niveus)、ストレプトマイセス グリセウス(Streptomyces griseus)を好適に挙げることができる。
タンパク質分解酵素でローヤルゼリーを処理するときのpHは、ローヤルゼリーの成分の安定性、並びにタンパク質分解酵素の反応至適pHおよび安定性を考慮して適宜決定することができる。
タンパク質分解酵素でローヤルゼリーを処理するときの温度は、ローヤルゼリーの成分の安定性、並びにタンパク質分解酵素の反応至適温度および安定性を考慮して適宜決定することができる。
また、タンパク質分解酵素でローヤルゼリーを処理するとき、反応溶液に金属塩、キレート剤、無機塩類などを適宜加えてもよい。
タンパク質分解酵素と混合した後のローヤルゼリーの固形分濃度は、好ましくは0.1〜30w/w%(重量比)であり、より好ましくは1〜15w/w%、さらに好ましくは4〜10w/w%である。ここで、例えば10w/w%は、100gのローヤルゼリーを凍結乾燥などにより乾燥させたとき10gの乾燥品が得られることを意味している。
本発明に係るローヤルゼリーの製造方法においては、ローヤルゼリーのタンパク質を分解する工程の他に、多糖類を分解する工程を含んでもよい。多糖類を分解する工程は、多糖分解酵素でローヤルゼリーを処理することにより行われる。多糖分解酵素は糖と糖の結合を加水分解する酵素であり、α−アミラーゼ、β−アミラーゼ、ブルラナーゼ、グルコアミラーゼ、グルコシダーゼ、セルラーゼ、およびグルカナーゼを例示することができる。多糖分解酵素は、これら例示したものに限らず、微生物由来、動物由来または植物由来のものをいずれも使用できる。微生物由来の多糖分解酵素は微生物を培養することにより得られ、植物または動物由来の多糖分解酵素は植物または動物の臓器をホモジネートすることにより得られる。これら多糖分解酵素はさらに精製を行ったものであってもよく、またポリエチレングリコールなどで修飾されたものであってもよい。さらに、2種類以上の多糖分解酵素を組み合わせて用いてもよい。多糖分解酵素でローヤルゼリーを処理する条件、例えば温度やpHは、ローヤルゼリーの成分の安定性、並びに多糖分解酵素の反応至適温度および安定性を考慮して適宜決定することができる。
多糖類を分解する工程は、タンパク質を分解する工程の前に行ってもよいし、タンパク質を分解する工程の後に行ってもよいし、タンパク質を分解する工程と同時に行ってもよい。
タンパク質分解酵素処理したローヤルゼリーのpHを調整する第二工程において、上記のようにタンパク質分解酵素処理したローヤルゼリーのpHを4.5〜5.5に調整する。pHの調整は塩酸、リン酸、クエン酸、酢酸、およびリンゴ酸などの酸性を示す物質、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、および炭酸ナトリウムなどのアルカリ性を示す物質を適宜選択して用い、公知のpH調整方法により実施できる。
エタノールを添加する際のエタノール濃度は0.5〜30w/w%、好ましくは1〜20w/w%、さらに好ましくは2.5〜10w/w%が適当である。エタノール濃度が低いと防腐効果が低く、エタノール濃度が高いとタンパク質が沈殿する。ただ、ローヤルゼリーには抗菌性があり、そのためエタノールの添加は必要に応じて行われる。
pH調整されたタンパク質分解酵素処理ローヤルゼリーは、液体の状態で、冷凍または冷蔵保存される。冷凍保存とは−4℃以下、好ましくは−17℃以下で保存することをいい、冷蔵保存とは10℃〜−3℃で保存することをいう。
また、本発明に係る方法は、酵素を用いてローヤルゼリーのタンパク質の分解や多糖類の分解を行った後に、該酵素を失活させる工程を含んでもよい。酵素を失活させる方法は、酵素処理ローヤルゼリーが食品として問題がない程度に酵素が失活されればいずれの方法でもよい。酵素を失活させる方法として、加熱により失活させる方法、酵素の阻害剤を用いて失活させる方法、限外ろ過またはゲルろ過などにより酵素を取除く方法を例示でき、これら方法を単独で用いてもよいし、二種類以上を組み合わせて用いてもよい。好ましくは、加熱により酵素を失活させる。加熱温度は60℃以上、好ましくは80℃以上である。酵素を失活させる工程は酵素処理を行った後またはpHを調整した後に行うことができる。
ローヤルゼリーをタンパク質分解酵素で処理する工程、およびタンパク質分解酵素処理したローヤルゼリーのpHを4.5〜5.5に調整する工程を含む方法により製造された、タンパク質分解酵素処理ローヤルゼリーは、輸送コスト、保存性、他の素材と混合するときの混合の容易性などを考慮して濃縮を行うことが好ましい。濃縮は減圧濃縮、限外ろ過による濃縮、加熱濃縮などを例示できる。生ローヤルゼリーを用いた場合の濃縮の度合いは、酵素処理に用いた生ローヤルゼリーの量に対して0.5〜3倍の量まで濃縮を行うのが好ましい。生ローヤルゼリーを乾燥させた乾燥ローヤルゼリーを用いた場合は、乾燥により減じた水分を考慮して上記の濃縮度合いが考慮される。つまり、生ローヤルゼリーの約67%が水分であることから、乾燥ローヤルゼリーの場合は、用いた乾燥ローヤルゼリーの量に対して1.5〜9倍の量まで濃縮を行うのが好ましい。また、濃縮工程を行う際のタンパク質分解酵素処理したローヤルゼリーのpHを調整する第二工程は濃縮工程の前に行うことが好ましい。濃縮工程の後にpHの調整を行うと沈殿が生じる恐れがある。
また、本発明に係る方法により製造されたタンパク質分解酵素処理ローヤルゼリーは、各種成分を添加することによりタンパク質分解酵素処理ローヤルゼリー組成物として供することができる。各種成分としては、例えば食品、糖、脂質、乳化剤、増粘剤、調味料、香料、酸味調整剤、保存料、果汁、香料、各種栄養成分などを挙げることができる。また、各種成分は単独で用いてもよいし、二種以上を混合して用いてもよい。糖としては、蔗糖、異性化糖、グルコース、フラクトース、パラチノース、トレハロース、ラクトース、キシロースなどを例示できる。乳化剤としては、蔗糖脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、レシチンなどを例示できる。増粘剤としてはカラギーナン、アラビアガム、キサンタンガム、グァーガム、ペクチン、ローカストビーンガム、ジェランガム、澱粉などを例示できる。酸味調整剤としては、クエン酸、乳酸、リンゴ酸、フマル酸、グルコン酸、酒石酸などを例示できる。保存料としては、安息香酸およびその塩、ソルビン酸およびその塩、パラベン、亜硫酸ナトリウム、ペクチン分解物、グリシンなどを例示できる。果汁としては、トマト果汁、梅果汁、リンゴ果汁、レモン果汁、オレンジ果汁、ベリー系果汁などを例示できる。香料としては、ハーブ、スパイスなどの香辛料、フルーツ系香料、バニラなどの香料などを例示できる。この他、好ましい他の栄養成分として、ビタミンDなどのビタミン類やカルシウム、マグネシウム、鉄、マンガン、亜鉛などのミネラル類などを挙げることができる。
タンパク質分解酵素処理ローヤルゼリー組成物として、本発明に係るタンパク質分解酵素処理ローヤルゼリーを添加または配合して調製した食品を好ましく例示できる。そのような食品の具体的形態としては、例えば、飲料類、菓子、キャンディ、ガム、パン、畜肉製品、乳製品、レトルト食品、即席食品、冷凍食品、ゼリー状食品、養蜂産品、漬物、調味料などを挙げることができる。これらの食品は、いわゆる健康食品、機能性食品、特定保健用食品、栄養機能食品、栄養補助食品、サプリメントなどとしても有用である。また、それらの食品としての形状としては、顆粒、粉末、タブレット、カプセル、チュアブル、ドリンク、ゼリー、ペースト、粒などを挙げることができる。
以下、本発明の実施例について説明するが、本発明はこの実施例に何ら限定されるものではない。
生ローヤルゼリー 100gを水に懸濁し、2N 水酸化ナトリウム溶液を用いてpHを7.0に調整し、1Kgにして、生ローヤルゼリー溶液を調製した。この溶液にバチルス サブチリス由来のタンパク質分解酵素を1g添加し、45℃で6時間酵素処理を行った。次にこの処理液を20% 水酸化ナトリウム溶液を用いてpHを8に調整し、パンクレアチンを1g添加し、45℃で6時間酵素処理を行った。その後、80℃で10分間加熱することにより酵素を失活させ、さらにろ過を行って不溶性残渣を除き、酵素処理ローヤルゼリー溶液を得た。
本酵素処理ローヤルゼリー溶液を100g分取し、20% クエン酸溶液でpH6.5〜3.5に調整を行い、減圧濃縮により20gまで濃縮を行い−20℃で凍結保存した。1年後に、凍結保存した酵素処理ローヤルゼリーを融解し、沈殿の有無を観察した。その結果を表1に示す。
Figure 2014183842
表1中、+は沈殿が生じたことを示し、±は沈殿が若干生じたが使用には問題がないことを示す。
表1に示すように示すように、酵素処理したローヤルゼリーのpHを5.5〜4.5に調整することで沈殿が若干生じたが使用には問題ないレベルであった。
生ローヤルゼリー 100gを水に懸濁し、2N 水酸化ナトリウム溶液を用いてpHを7.0に調整し、1Kgにして、生ローヤルゼリー溶液を調製した。この溶液にバチルス サブチリス由来のタンパク質分解酵素を1g添加し、45℃で6時間酵素処理を行った。次にこの処理液を20% 水酸化ナトリウム溶液を用いてpHを8に調整し、パンクレアチンを1g添加し、45℃で6時間酵素処理を行った。その後、80℃で10分間加熱することにより酵素を失活させ、さらにろ過を行って不溶性残渣を除き、酵素処理ローヤルゼリー溶液を得た。
本酵素処理ローヤルゼリー溶液を100g分取し、20% クエン酸溶液でpH6.5〜3.5に調整を行い、減圧濃縮により18gまで濃縮を行いさらに、2gのエタノールを加え(最終濃度10w/w%)、5℃で冷蔵保存した。1年後に、冷蔵保存した酵素処理ローヤルゼリー溶液の沈殿の有無を観察した。その結果を表2に示す。
Figure 2014183842
表2中、+は沈殿が生じたことを示し、±は沈殿が若干生じたが使用には問題がないことを示す。
表2に示すように酵素処理したローヤルゼリーのpHを4.5〜5.5に調整することで沈殿が若干生じたが使用には問題ないレベルであった。
実施例2と同様に操作を行い、酵素処理ローヤルゼリー溶液を得た。本酵素処理ローヤルゼリー溶液を100g分取し、20% クエン酸溶液でpH5.5、5.0、4.5に調整を行い、減圧濃縮により18gまで濃縮を行い、さらに、エタノールを、最終濃度0〜10w/w%になるように加え、5℃で冷蔵保存した。1年後に、冷蔵保存した酵素処理ローヤルゼリー溶液の沈殿の有無を観察した。その結果を表3に示す。
Figure 2014183842
表3中、±は沈殿が若干生じたが使用には問題がないことを示し、−は沈殿が生じなかったことを示す。
表3に示すように酵素処理したローヤルゼリーにエタノールを最終濃度0〜10w/w%になるように添加したが、沈殿は使用には問題ないレベルであった。なお、エタノールを添加しなくても腐敗は生じなかった。
実施例1と同様に操作を行い、酵素処理ローヤルゼリー溶液を得た。本酵素処理ローヤルゼリー溶液を100g分取し、減圧濃縮により20gまで濃縮を行い、20% クエン酸溶液でpH5.5、5.0、4.5に調整を行った。実施例1のようにpH調整後に減圧濃縮を行うことにより減圧濃縮直後は沈殿が生じなかったが、本実施例のように減圧濃縮後にpH調整を行うといずれのpHでも沈殿が生じ、pH調整後に減圧濃縮を行うとが好ましいことが明らかとなった。
本発明により製造されるタンパク質分解酵素処理ローヤルゼリーは、液体または凍結の状態で保存可能であり、粉末化する必要がないため、粉末化タンパク質分解酵素処理ローヤルゼリーより低価格で提供できる。そのため、ローヤルゼリー組成物として飲食物など、特に健康食品などに好適に用いることができる。

Claims (5)

  1. ローヤルゼリーをタンパク質分解酵素で処理する第一工程、タンパク質分解酵素処理したローヤルゼリーのpHを4.5〜5.5に調整する第二工程、および冷蔵または冷凍保存する工程を含む方法により製造された、タンパク質分解酵素処理ローヤルゼリー。
  2. ローヤルゼリーをタンパク質分解酵素で処理する第一工程、タンパク質分解酵素処理したローヤルゼリーのpHを4.5〜5.5に調整する第二工程、エタノールを添加する第三工程、および冷蔵または冷凍保存する工程を含む方法により製造された、タンパク質分解酵素処理ローヤルゼリー。
  3. 濃縮工程を第二工程の後に行うことを特徴とする請求項1または2に記載のタンパク質分解酵素ローヤルゼリー。
  4. エタノール濃度が0.5〜30w/w%である請求項2に記載のタンパク質分解酵素処理ローヤルゼリー。
  5. 請求項1から4のいずれか1項に記載のタンパク質分解酵素処理ローヤルゼリーを含有するローヤルゼリー組成物。
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