JP2014182230A - レンズ鏡筒、撮像システム、および、光学機器 - Google Patents

レンズ鏡筒、撮像システム、および、光学機器 Download PDF

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Abstract

【課題】簡易な構成で組立性を向上させたレンズ鏡筒を提供する。
【解決手段】レンズ鏡筒は、光軸方向と直交する周方向に係合溝を有する固定筒と、固定筒の外側に配置される回転操作環と、回転操作環の穴部に挿入されて固定筒の係合溝に係合することにより、固定筒に対して回転操作環を回転可能に保持する位置規制部材とを有し、固定筒の係合溝は、所定の範囲の内側に形成された溝部および所定の範囲の外側に形成された延長溝部を有し、光軸方向における延長溝部の幅は、光軸方向における溝部の幅よりも大きい。
【選択図】図2

Description

本発明は、回転操作環を有するレンズ鏡筒に関する。
従来から、ズームリング(回転操作環)を回転操作してレンズ群を光軸方向に進退させる際に、固定筒に対してズームリングを定位置回転可能に保持させる機構が提案されている。
特許文献1には、ズームリングを固定筒にバヨネット結合して定位置回転させる機構が開示されている。また特許文献2には、位置規制コロをズームリングの外径側から挿入し、固定筒の溝部に係合させる機構が開示されている。
特開2002−236247号公報 特開2012−194338号公報
しかしながら、特許文献1に開示された構成では、バヨネット爪をズームリングの先端に設ける必要があるため、固定筒のバヨネット溝およびズームリングのバヨネット爪の配置が設計上の制約となる場合がある。また、特許文献2に開示された構成では、位置規制コロが組み込まれるズームリングの挿入穴と固定筒の溝部の光軸方向における位置を正確に合わせて組み込む必要がある。このため、組立性の向上が困難である。
そこで本発明は、簡易な構成で組立性を向上させたレンズ鏡筒、撮像システム、および、光学機器を提供する。
本発明の一側面としてのレンズ鏡筒は、光軸方向と直交する周方向に係合溝を有する固定筒と、前記固定筒の外側に配置される回転操作環と、前記回転操作環の穴部に挿入されて前記固定筒の前記係合溝に係合することにより、前記固定筒に対して該回転操作環を回転可能に保持する位置規制部材とを有し、前記固定筒の前記係合溝は、所定の範囲の内側に形成された溝部および該所定の範囲の外側に形成された延長溝部を有し、前記光軸方向における前記延長溝部の幅は、該光軸方向における前記溝部の幅よりも大きい。
本発明の他の側面としての撮像システムは、前記レンズ鏡筒と、前記レンズ鏡筒を装着した撮像装置とを有する。
本発明の他の側面としての光学機器は、前記レンズ鏡筒を有する。
本発明の他の目的及び特徴は、以下の実施例において説明される。
本発明によれば、簡易な構成で組立性を向上させたレンズ鏡筒、撮像システム、および、光学機器を提供することができる。
本実施例におけるレンズ鏡筒を有する撮像システムの断面図である。 本実施例におけるレンズ鏡筒の要部分解斜視図である。 本実施例におけるレンズ鏡筒の要部拡大図である。 本実施例におけるレンズ鏡筒の組立過程を示す要部分解斜視図である。
以下、本発明の実施例について、図面を参照しながら詳細に説明する。各図において、同一の部材については同一の参照番号を付し、重複する説明は省略する。
図1は、本実施例におけるレンズ鏡筒(交換レンズ2)を有する撮像システム100の断面図であり、レンズ鏡筒が広角端にある状態(WIDE状態)を示している。図2は、レンズ鏡筒の要部分解斜視図である。図3はレンズ鏡筒の要部拡大図であり、図3(a)はWIDE側(広角端側)および図3(b)はTELE側(望遠端側)の要部をそれぞれ示している。図4は、レンズ鏡筒の組立過程を示す要部分解斜視図である。
まず、図1を参照して、本実施例におけるレンズ鏡筒(交換レンズ2)を有する撮像システム100の全体構成について説明する。撮像システム100は、カメラ本体1(撮像装置本体)と、カメラ本体1に着脱可能に装着される交換レンズ2(レンズ鏡筒)を備えて構成される。
カメラ本体1は撮像素子1aを有する。撮像素子1aは、交換レンズ2を介して得られた被写体像(光学像)を光電変換して像信号(電気信号)を生成する。交換レンズ2は、物体側(被写体側)から順に、第1〜第6レンズ群L101〜L601(複数のレンズ群)を有する6群構成レンズである。ただし、本実施例はこれに限定されるものではなく、他の構成を有するレンズであってもよい。レンズ群L101〜L601は、ズーム操作中に光軸OAに沿った方向(光軸方向)に移動する変倍レンズ群である。また、複数のレンズ群のうち、第5レンズ群L501は、フォーカス動作中に光軸方向に移動する合焦レンズ群でもある。
マウント11は、交換レンズ2をカメラ本体1に取り付けるためのバヨネット部を有する。固定筒12は、マウント11のフランジ部と当接し、不図示のビスによりマウント11を固定する。また固定筒12は、光軸方向と直交する周方向に延びる係合溝12aを有する。案内筒13は、ビスにより固定筒12に固定されている。案内筒13には、その外周に形成されたバヨネット部により、光軸周りに回転可能なカム筒14が保持されている。
15は、第1レンズ群L101を保持する直進筒である。直進筒15には、不図示の直進筒移動コロがビスにより固定されている。16は、手振れ補正機構ユニットである。手振れ補正機構ユニット16の第2群保持枠(不図示)は、第2レンズ群L201を保持している。17は、第3レンズ群L301を保持する第3群保持枠である。第3群保持枠17には、不図示の3群レンズ枠移動コロがビスにより固定されている。18は、第4レンズ群L401を保持する第4群保持枠である。第4群保持枠18は、第6レンズ群L601を保持する第6群保持枠19に不図示のビスにより固定されている。第6群保持枠19には、不図示の第6群レンズ枠移動コロがビスにより固定されている。20は、第5レンズ群L501を保持する第5群保持枠である。第5群保持枠20は、第4群保持枠18および第6群保持枠19により保持されたガイドバー(不図示)により、直進移動可能に保持されている。
21はマニュアルリングであり、固定筒12に対して保持されている。22はフロントリングである。フロントリング22は、固定筒12に固定されることにより、マニュアルリング21の光軸方向への抜け止めを担い、固定筒12とともにマニュアルリング21を定位置回転可能に保持する。
ズームリング23(回転操作環)は、ズーム操作中に使用者が回転操作する部材である。ズームリング23は、固定筒12の外径側(外側)に配置される。ズームリング23は、位置規制コロ24(位置規制部材)を保持する穴部23aを有する。位置規制コロ24は、ズームリング23の外径側からズームリング23の穴部23aに挿入される。そして位置規制コロ24は、固定筒12の係合溝12aに係合することにより、固定筒12に対してズームリング23を回転可能(定位置回転可能)に保持する。
また、ズームリング23は、ズームコロ25(連結部材)と係合する連結穴23bを有する。ズームコロ25は、カム筒14に固定されたズームキー26とビスにより連結されている。このときズームコロ25は、固定筒12のズームコロ溝12e(第二の係合溝)に係合した状態でズームリング23とカム筒14とを連結させる。このため、ズームリング23を回転させると、その回転力によりズームコロ25からズームキー26を介してカム筒14を一体的に回転させることができる。ズームリング23の外周には、ズームゴム27が巻き付けられている。
28はメイン基板である。メイン基板28は、リニアポジションセンサ29、フォーカスユニット、電磁絞りユニット、マニュアルリング21の回転検出センサ、ジャイロセンサ(いずれも不図示)と可撓性フレキシブル基板を介して又は直接、電気的に接続され、各種制御を行う。不図示の接点ブロックは、マウント11にビス止めされ、メイン基板28とフレキシブル基板を介して接続され、カメラ本体1との通信および電源の供給を行うために設けられている。
次に、図1および図2を参照して、各レンズ群(レンズ群L101〜L106)の動作について説明する。ズームリング23を回転させると、前述のとおり、カム筒14が一体的に回転する。カム筒14が回転すると、案内筒13に設けられた光軸方向に延伸した直進溝とカム筒14に設けられた直進筒用カム溝14a、第3群カム溝14b、および、第6群カム溝14cの交点が移動する。この交点の移動に従って、直進筒15、第3群保持枠17、および、第6群保持枠19は、それぞれの移動コロを介して光軸方向に直進移動する。ここで第4群保持枠18は、第6群保持枠19にビスにより固定されているため、第6群保持枠19と一体的に移動する。手振れ補正機構ユニット16は、案内筒13に固定されている。このため、第2レンズ群L201を保持する第2群保持枠(不図示)はズーム操作によって移動しない。
続いて、第5群保持枠20に動作について説明する。第5群保持枠20は、前述のとおり、第4群保持枠18および第6群保持枠19に保持されたガイドバー(不図示)により保持されている。第5群保持枠20は、第6群保持枠19に固定されるフォーカスモータ(不図示)のリードスクリュ部に係合するラック機構を保持する。カム筒14が回転すると、カム筒14に形成された検出カム14dのカムリフトに応じて、固定筒12の内径側に固定されたリニアポジションセンサ29の検出部29aが光軸方向に移動する。この移動量に応じてカム筒14の回転位置を検出することにより、予め用意された既知のトラッキングテーブルに基づいて、第5群保持枠20を光軸方向の規定位置に移動するようにフォーカスモータを制御する。
次に、図2乃至図4を参照して、本実施例におけるズームリング23(回転操作環)の組立方法について詳述する。固定筒12に、フレキシブル基板(不図示)が半田付けされたリニアポジションセンサ29を固定筒12の内径側に設置し、ビス取り付け用工具穴12hを介してビスにより固定する。
続いて、ズームリング23を固定筒12の外径側に挿入する。このとき、図2に示されるレンズ鏡筒2の位相状態において、ズームリング23を挿入し、前述の位置規制コロ24を穴部23aに組み込もうとすると、位置規制コロ24を固定筒12の係合溝12aに挿入させにくい。これは、固定筒12に対してズームリング23を光軸方向にガタなく保持させるように、位置規制コロ24の外径と固定筒12の係合溝12aの幅との差が例えば50μm以下の僅かな差になるように設定されているためである。
このため、固定筒12の係合溝12aには、交換レンズ2の使用状態での位置規制コロ24の可動範囲Rの外側に、位置規制コロ挿入溝12d(延長溝部)が設けられている。すなわち、固定筒12の係合溝12aは、所定の範囲(可動範囲R)の内側に形成された溝部12mおよび所定の範囲の外側に形成された位置規制コロ挿入溝12d(延長溝部)を有する。本実施例において、所定の範囲(可動範囲R)は、広角端(WIDE側)と望遠端(TELE側)との間でズーム操作可能な範囲である。
また本実施例において、位置規制コロ挿入溝12dの幅は、交換レンズ2の使用状態で、位置規制コロ24の可動範囲R内の係合溝12aの幅よりも大きく設定されている。すなわち光軸方向における位置規制コロ挿入溝12d(延長溝部)の幅W2は、光軸方向における溝部12mの幅W1よりも大きい。
また本実施例において、溝部12mのTELE側端12b(望遠端)と位置規制コロ挿入溝12dとのつなぎ目12jは、斜面形状や曲面形状を有し、これらの間は滑らかにつながれている。すなわち、係合溝12aの溝部12mと位置規制コロ挿入溝12d(延長溝部)との間には、溝部12mの幅W1と位置規制コロ挿入溝12dの幅W2との差(W2−W1)を連続的に小さくするように斜面部または曲面部(つなぎ目12j)が設けられている。
ズームリング23を固定筒12に組み込む際には、図2に示されるレンズ鏡筒2の位相状態から、ズームリング23を時計方向(図4中の矢印Aの方向)に回転させる。そして図4に示されるように、ズームリング23の穴部23aを、固定筒12の位置規制コロ挿入溝12dに一致させる。このような状態で、位置規制コロ24をズームリング23の穴部23aに挿入する。このとき、位置規制コロ24の外径(直径)よりも位置規制コロ挿入溝12dの幅のほうが大きいため、位置規制コロ24を容易に組み込むことができる。
本実施例において、位置規制コロ24は、ズームリング23に対して光軸方向と直交する周方向に沿って等間隔で複数設けられている(本実施例では三つの位置規制コロ24が設けられている)。同様に、固定筒12の係合溝12aも、周方向に沿って等間隔で複数設けられている。そして、複数の位置規制コロ24は、複数の係合溝12aのうち対応する係合溝に係合する。
位置規制コロ24の組み込みが完了した後、ズームリング23を図4中の矢印Bで示される反時計方向に回転させる。その際、前述のとおり、固定筒12の係合溝12aと位置規制コロ挿入溝12dは滑らかにつながっているため、ズームリング23の回転により、位置規制コロ24はスムーズに係合溝12aに案内される。ズームリング23は、後述のズームコロ25(連結部材)の組み立てに備えて、位置規制コロ24が係合溝12aの位置規制コロWIDE側端面12cに当接するまで回転させる。位置規制コロWIDE側端面12cは、固定筒12に形成されたズームコロ溝12eのWIDE側端面12fよりも反時計方向(図3(a)中の矢印Bの方向)に延長したWIDE側延長溝部12kの端面に位置している。このように、固定筒12の係合溝12aは、周方向において位置規制コロ挿入溝12d(延長溝部)の反対側(反時計方向側)であって、かつ、所定の範囲(可動範囲R)の外側に設けられたWIDE側延長溝部12k(係合溝端部)を有する。
ズームコロ溝12eのWIDE側端面12fは、ズームコロ25と当接することにより、交換レンズ2のWIDE端(広角端)を決定する。同様に、固定筒12の係合溝12aのTELE側端12bは、ズームコロ溝12eのTELE側端面12gよりも、時計方向(図3(b)中の矢印Aの方向)に延長した位置に設けられている。同様に、ズームコロ溝12eのTELE側端面12gは、ズームコロ25と当接することにより、交換レンズ2のTELE端(望遠端)を決定する。このように、ズームコロ25(連結部材)は、固定筒12のズームコロ溝12e(第二の係合溝)の端部(TELE側端面12g)に当接することにより所定の範囲(可動範囲R)を規定する。これにより、位置規制コロ24が位置規制コロ挿入溝12d(延長溝部)へ移動することを制限することができる。
続いて、マニュアルリング21を固定筒12の外径側に挿入する。その後、マニュアルリング21の回転方向と速度を検出するための検出センサ(不図示)を固定筒12の内径側から挿入する。そして、フロントリング22を固定筒12に組み込む。フロントリング22は、スナップ固定のための爪部22aを有し、固定筒12に設けられた溝部12iと係合することにより、固定筒12に保持される。
次に、ズームリング23とカム筒14との連結部について説明する。図2では説明のためにカム筒14のみ表示しているが、実際には前述のとおり、カム筒14は案内筒13に定位置回転可能に保持されており、案内筒13は各レンズ群の保持枠を保持している。カム筒14には、予めズームキー26がビスにより固定されている。図2中の位相位置(WIDE端位置)において、ズームリング23、マニュアルリング21、および、フロントリング22を保持した固定筒12は、案内筒13に不図示のビスにより固定される。この位相位置において案内筒13に固定筒12を組み込むと、ズームリング23は、レンズ鏡筒2の使用状態でのWIDE端(広角端)よりも反時計方向(図2中の矢印Bの方向)に位置する。これは、ズームリング23に挿入されている位置規制コロ24が固定筒12の位置規制コロWIDE側端面12cに当接する位置は、交換レンズ2の使用状態でのWIDE端よりも反時計方向に延長した位置に設定されているからである。
そこで、次工程のズームコロ25を組み込むため、ズームリング23を時計方向(図2中の矢印Aの方向)に回転させ、ズームリング23の連結穴23bとズームキー26のズームコロ係合部26aとを一致させる。そして、ビスを用いてズームコロ25をズームキー26に固定する。ズームコロ25が組み立てられると、ズームリング23を回転させることにより、ズームコロ25は固定筒12のWIDE側端面12fおよびTELE側端面12gにそれぞれ当接可能である。これにより、交換レンズ2の使用状態でのWIDE端およびTELE端が決定する。
前述のように、固定筒12の係合溝12aのTELE側端12bは、ズームコロ溝12eのTELE側端面12gよりも、図中の時計方向に延長した位置にある。このため、ズームコロ25にて交換レンズ2の使用状態でのTELE端が決定されると、位置規制コロ24が固定筒12の位置規制コロ挿入溝12dまで回転することを制限することができる。
ここで、本実施例において、固定筒12の位置規制コロ挿入溝12dをTELE側端面12gよりも時計方向側(可動範囲Rの外側)に配置している理由について説明する。
各レンズ群の保持枠を保持する案内筒13に固定筒12をビスで固定する際、最も物体側に位置する直進筒15が最も縮んだ状態、すなわち光軸方向におけるレンズ鏡筒2の長さが最小となる状態(本交換レンズ2においてはWIDE状態)で行う必要がある。これは、直進筒15の物体側端面15aを作業台上に設置してビス止めを行うため、直進筒15が光軸方向に伸びた状態で作業を行うと、ビス止めの際の押圧力が直進筒移動コロを介してカム筒14の直進筒用カム溝14aに伝達されるからである。その結果、ビス止め作業中にカム筒14が回転してしまう。この作業中にカム筒14が回転してしまうと、案内筒13に対して確実なビス固定ができない。
本実施例においては、直進筒15が最も縮んだ状態はWIDE状態である。したがって、固定筒12に保持されるズームリング23をWIDE状態に近い状態で組み立てることで、前述のズームコロ25とズームキー26のズームコロ係合部26aの位相合わせを迅速に行うことができる。このため、固定筒12に対して、ズームリング23をWIDE状態またはその近傍に待機させておく必要がある。
前述のとおり、ズームリング23に挿入された位置規制コロ24が固定筒12の位置規制コロWIDE側端面12cに当接する位置は、交換レンズ2の使用状態でのWIDE端よりも反時計方向に延長した位置に設定されている。すなわち、光軸方向におけるレンズ鏡筒2の長さが最小である場合(本実施例ではレンズ鏡筒2が広角端の位置にある場合)、位置規制コロ24は、固定筒12のWIDE側延長溝部12k(係合溝端部)に位置する。固定筒12を案内筒13に組み込む際、この延長量分だけズームリング23を時計周りに回転させればよく、前述の位相合わせを迅速に行うことができる。このような理由により、本実施例において、固定筒12の位置規制コロ挿入溝12dは、直進筒15が最も縮んだ状態の逆側(TELE側端面)に配置されている。
次に、ズームリング23を固定筒12から分解する際の作業について説明する。前述のとおり、ズームリング23は、位置規制コロ24を挿入することにより固定筒12に保持される。ここで位置規制コロ24は、ズームリング23の穴部23aに軽圧入されている。これは、ズームリング23の穴部23aと位置規制コロ24との間にガタが生じると、ズームリング23が光軸方向にガタを持つことになり、ズーム操作の品位の低下を防止するためである。
本実施例では、軽圧入されている位置規制コロ24をズームリング23から容易に取り外すため、固定筒12の位置規制コロ挿入溝12dは貫通穴として構成されている。ズームリング23が固定筒12に位置規制コロ24で保持されている状態(案内筒13を固定する前の状態)において、ズームリング23を位置規制コロ24が固定筒12の位置規制コロ挿入溝12d部まで回転させる。この状態において、固定筒12の内径側から位置規制コロ挿入溝12dを介して位置規制コロ24を外径側に押し出すことにより、位置規制コロ24をズームリング23から容易に分解することができる。
なお本実施例において、レンズ鏡筒を撮像装置本体に適用した場合について説明したが、これに限定されるものではない。本実施例のレンズ鏡筒は、その他の光学機器にも広く適用可能である。
本実施例によれば、簡易な構成で組立性を向上させたレンズ鏡筒、撮像システム、および、光学機器を提供することができる。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。
2 交換レンズ
12 固定筒
12a 係合溝
23 ズームリング
24 位置規制コロ

Claims (10)

  1. 光軸方向と直交する周方向に係合溝を有する固定筒と、
    前記固定筒の外側に配置される回転操作環と、
    前記回転操作環の穴部に挿入されて前記固定筒の前記係合溝に係合することにより、前記固定筒に対して該回転操作環を回転可能に保持する位置規制部材と、を有し、
    前記固定筒の前記係合溝は、所定の範囲の内側に形成された溝部および該所定の範囲の外側に形成された延長溝部を有し、
    前記光軸方向における前記延長溝部の幅は、該光軸方向における前記溝部の幅よりも大きい、ことを特徴とするレンズ鏡筒。
  2. 前記係合溝の前記溝部と前記延長溝部との間には、該溝部の幅と該延長溝部の幅との差を連続的に小さくするように斜面部または曲面部が設けられていることを特徴とする請求項1に記載のレンズ鏡筒。
  3. 前記固定筒の前記延長溝部は、貫通穴であることを特徴とする請求項1または2に記載のレンズ鏡筒。
  4. 光軸周りに回転可能なカム筒と、
    前記固定筒の第二の係合溝に係合した状態で前記回転操作環と前記カム筒とを連結させる連結部材と、を更に有し、
    前記連結部材は、前記固定筒の前記第二の係合溝の端部に当接することにより前記所定の範囲を規定し、前記位置規制部材の前記延長溝部への移動を制限することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のレンズ鏡筒。
  5. 前記固定筒の前記係合溝は、前記周方向において前記延長溝部の反対側であって、かつ、前記所定の範囲の外側に設けられた係合溝端部を有し、
    前記光軸方向における前記レンズ鏡筒の長さが最小である場合、前記位置規制部材は、前記固定筒の前記係合溝端部に位置することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載のレンズ鏡筒。
  6. 前記光軸方向における前記レンズ鏡筒の長さが最小である場合、該レンズ鏡筒は広角端の位置にあることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載のレンズ鏡筒。
  7. 前記所定の範囲は、広角端と望遠端との間でズーム操作可能な範囲であることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載のレンズ鏡筒。
  8. 前記位置規制部材および前記係合溝は、それぞれ、前記周方向に沿って複数設けられていることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載のレンズ鏡筒。
  9. 請求項1乃至8のいずれか1項に記載のレンズ鏡筒と、
    前記レンズ鏡筒を装着した撮像装置と、を有することを特徴とする撮像システム。
  10. 請求項1乃至8のいずれか1項に記載のレンズ鏡筒を有することを特徴とする光学機器。
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