JP2014182109A - 電流検出装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】複数の電流センサを備えるものにおいて、電流センサの検出精度の向上を図る。
【解決手段】平行に一列に配置されたモータ12側のバスバ14U,14V,14W,モータ13側のバスバ15U,15V,15Wに電流センサ22a,22b,22c,22d,22e,22fを取り付けるものにおいて、電流センサ22a,22b,22cについては、電流センサ22d,22e,22fに近いほど厚みが薄くなる(遠いほど厚みが厚くなる)よう形成し、電流センサ22d,22e,22fについては、電流センサ22c,22b,22aに近いほど厚みが薄くなる(遠いほど厚みが厚くなるよう)形成する。
【選択図】図3
【解決手段】平行に一列に配置されたモータ12側のバスバ14U,14V,14W,モータ13側のバスバ15U,15V,15Wに電流センサ22a,22b,22c,22d,22e,22fを取り付けるものにおいて、電流センサ22a,22b,22cについては、電流センサ22d,22e,22fに近いほど厚みが薄くなる(遠いほど厚みが厚くなる)よう形成し、電流センサ22d,22e,22fについては、電流センサ22c,22b,22aに近いほど厚みが薄くなる(遠いほど厚みが厚くなるよう)形成する。
【選択図】図3
Description
本発明は、電流検出装置に関し、詳しくは、インバータからモータに三相交流電力を供給するのに用いられる第1〜第3のバスバの少なくとも2つと第4のバスバとに設けられた少なくとも3つの電流センサを備える電流検出装置に関する。
従来、この種の電流検出装置としては、環状路を欠損させた1つのギャップを有し第1バスバーの周りを囲む第1環状コアと、環状路を欠損させた1つのギャップを有し第2バスバーの周りを囲む第2環状コアと、第1環状コアと第2環状コアとの各ギャップに挿入配置されるセンサ基板と、第3バスバーの周りを囲むと共にセンサ基板を介在させて両端が対向する2つの弧状コアと、センサ基板に配置され第1環状コアおよび第2環状コアを通る磁界をそれぞれ検出する第1および第2磁気センサ(ホール素子)と、センサ基板に配置され各弧状コアを通る磁界を検出する第3磁気センサ(ホール素子)と、を備えるものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
複数の導体線のうち対応する導体線を囲むように配置された環状コアと環状コアのギャップに配置されたホール素子と有する電流センサを複数備える電流検出装置では、各電流センサ(ホール素子)で、他の電流センサの環状コアのギャップからの漏れ磁束の影響を受けることによって検出精度が低下する可能性がある、という課題があった。特に、複数の導体線の間隔を狭くするなどのために装置の小型化を図る場合、こうした課題が顕著となる。
本発明の電流検出装置は、複数の電流センサを備えるものにおいて、電流センサの検出精度の向上を図ることを主目的とする。
本発明の電流検出装置は、上述の主目的を達成するために以下の手段を採った。
本発明の電流検出装置は、
インバータからモータに三相交流電力を供給するのに用いられる第1〜第3のバスバの少なくとも2つと、第4のバスバと、に設けられた少なくとも3つの電流センサを備える電流検出装置であって、
前記少なくとも3つの電流センサは、それぞれ、バスバを囲むよう配置されたC字形状のコアと、該コアのギャップに配置されたホール素子と、を備えており、
前記第1〜第3のバスバの少なくとも2つに設けられた少なくとも2つの電流センサのうち、前記第4のバスバに設けられた電流センサに近い側の電流センサのコアの厚みが、遠い側の電流センサのコアの厚みより薄くなるよう形成されてなる、
ことを要旨とする。
インバータからモータに三相交流電力を供給するのに用いられる第1〜第3のバスバの少なくとも2つと、第4のバスバと、に設けられた少なくとも3つの電流センサを備える電流検出装置であって、
前記少なくとも3つの電流センサは、それぞれ、バスバを囲むよう配置されたC字形状のコアと、該コアのギャップに配置されたホール素子と、を備えており、
前記第1〜第3のバスバの少なくとも2つに設けられた少なくとも2つの電流センサのうち、前記第4のバスバに設けられた電流センサに近い側の電流センサのコアの厚みが、遠い側の電流センサのコアの厚みより薄くなるよう形成されてなる、
ことを要旨とする。
この本発明の電流検出装置では、モータに三相交流電力を供給するのに用いられる第1〜第3のバスバの少なくとも2つに設けられた少なくとも2つの電流センサのうち、第4のバスバに設けられた電流センサに近い側の電流センサのコアの厚みが、遠い側の電流センサのコアの厚みより薄くなるよう形成される。一般に、電流センサからの漏れ磁束は、電流に比例して大きくなり、断面積や距離に反比例して小さくなる。また、第1〜第3のバスバに流れる電流の総和は値0となる。したがって、上述の構成とすることにより、第1〜第3のバスバの少なくとも2つに設けられた少なくとも2つの電流センサの漏れ磁束が第4のバスバに設けられた電流センサに与える影響を小さくすることができる。この結果、第4のバスバに設けられた電流センサの検出精度を向上させることができる。
ここで、第4のバスバは、モータを2つ備える装置に用いられる場合には、第2のインバータから第2のモータに三相交流電力を供給するのに用いられる3つのバスバ(第4〜第6のバスバ)の1つである、ものとすることもできるし、バッテリからの直流電力を昇圧してインバータに供給すると共にインバータで直流電力を三相交流電力に変換してモータに供給する装置に用いられる場合には、バッテリと昇圧コンバータとを接続するバスバまたは昇圧コンバータとインバータとを接続するバスバである、ものとすることもできる。また、第1〜第4のバスバは、平行に配置されてなる、ものとすることもできる。
こうした本発明の電流検出装置において、前記少なくとも3つの電流センサは、前記第1〜第3のバスバに設けられた第1〜第3の電流センサと、前記第4のバスバに設けられた第4の電流センサと、であり、前記第1〜第3の電流センサのコアは、それぞれ、該第1〜第3の電流センサからの漏れ磁束の総和が前記第4の電流センサの位置で略値0となるよう、厚みの関係が定められてなる、ものとすることもできる。こうすれば、第4の電流センサの検出精度をより向上させることができる。
また、本発明の電流検出装置において、前記少なくとも3つの電流センサは、前記コアのギャップの長さが同一に形成されてなる、ものとすることもできる。
さらに、本発明の電流検出装置において、前記少なくとも3つの電流センサは、前記第1〜第3のバスバの少なくとも2つと、第2のインバータから第2のモータに三相交流電力を供給するのに用いられる前記第4のバスバおよび第5,第6のバスバの少なくとも2つと、に設けられ、前記第1〜第3のバスバ側の少なくとも2つの電流センサのうち、前記第4〜第6のバス側の電流センサに近い側の電流センサのコアの厚みが、遠い側の電流センサのコアの厚みより薄くなるよう形成され、前記第4〜第6のバスバ側の少なくとも2つの電流センサのうち、前記第1〜第3のバス側の電流センサに近い側の電流センサのコアの厚みが、遠い側の電流センサのコアの厚みより薄くなるよう形成されてなる、ものとすることもできる。
次に、本発明を実施するための形態を実施例を用いて説明する。
図1は、本発明の一実施例としての電流検出装置20を備える駆動装置10の構成の概略を示す構成図であり、図2は、電流検出装置20の構成の概略を示す構成図であり、図3は、図2の電流検出装置20を上側から見た上面図であり、図4は、電流センサ22の構成の概略を示す構成図である。
実施例の駆動装置10は、電気自動車やハイブリッド自動車などに搭載され、図示するように、例えば同期発電電動機として構成されたモータ12,13と、モータ12,13を駆動するためのインバータ16,17と、例えばリチウムイオン二次電池として構成されたバッテリ18と、バッテリ18からの直流電力を昇圧してインバータ16,17に供給する昇圧コンバータ19と、モータ12,13とインバータ16,17との接続ラインとしてのバスバ14U,14V,14W,15U,15V,15Wに取り付けられてモータ12,13のU相,V相,W相の電流をそれぞれ検出する(電流に応じた電圧を出力する)電流センサ22a〜22fと、装置全体をコントロールする電子制御ユニット30と、を備える。ここで、実施例では、図2や図3に示すように、バスバ14U,14V,14W,15U,15V,15Wは、平行で且つこの順で等間隔に一列に配置されており、電流センサ22a〜22fは、バスバ14U,14V,14W,15U,15V,15Wの延伸方向とは直交する方向(各バスバに電流が流れるときに電流センサ間で漏れ磁束の影響を与え得る方向)にこの順で一列に配置されているものとした。また、実施例では、複数の電流センサ22a〜22fと電子制御ユニット30とが本発明の電流検出装置20に相当する。
インバータ16,17は、それぞれ、6つのスイッチング素子としてのトランジスタと、各トランジスタに逆方向に並列接続された6つのダイオードと、を有する周知のインバータとして構成されている。このインバータ16,17では、各トランジスタのオン時間の割合(デューティ比)を調節することにより、バッテリ18から供給されて昇圧コンバータ19により昇圧された直流電力を三相交流電力に変換してモータ12,13に供給している。したがって、モータ12のU相,V相,W相に流れる電流Iu1,Iv1,Iw1は、120度ずつの位相差を有すると共に総和が値0となり、モータ13のU相,V相,W相に流れる電流Iu2,Iv2,Iw2も、120度ずつの位相差を有すると共に総和が値0となる。
電流センサ22a〜22fは、図2や図3に示すように、それぞれ、磁性体によって形成されてバスバ14U,14V,14W,15U,15V,15Wを囲むよう配置されたC字形状のコア23a〜23fと、コア23a〜23fの両端部の間の空隙としてのギャップ24a〜24fに配置された感磁素子としてのホール素子25a〜25fと、を備える。ここで、「C字形状」は、厳密な「C」の形状に限定されるものではなく、バスバを囲むように配置されて両端部間にギャップを有する形状であればよい。また、以下の説明では、電流センサ22a〜22f,コア23a〜23f,ギャップ24a〜24f,ホール素子25a〜25fを、それぞれ、まとめて、電流センサ22,コア23,ギャップ24,ホール素子25と称することがある。
コア23a〜23fは、厚みを除いて同一となるよう形成されている。まず、図4に示すように、コア23a〜23f(23)は、C字形状(磁性体)部分の周方向(磁界が形成される方向)長さLmがいずれも同一となると共に、ギャップ24a〜24f(24)の長さLgがいずれも同一となるよう形成されている。また、図3に示すように、コア23a,23b,23cの厚みDa,Db,Dcがこの順に薄くなると共にコア23d,23e,23fの厚みDd,De,Dfがこの順に厚くなるよう形成されている。即ち、モータ12側の電流センサ22a〜22cは、モータ13側の電流センサ22d〜22fのうち電流センサ22a〜22cに最も近い電流センサ22dに近いほどコア23の厚みが薄く形成され、モータ13側の電流センサ22d〜22fは、モータ12側の電流センサ22a〜22cのうち電流センサ22d〜22fに最も近い電流センサ22cに近いほどコア23の厚みが薄く形成されているのである。
ホール素子25a〜25f(25)は、ギャップ24a〜24fを通過する磁束密度に応じた電圧を電子制御ユニット30に出力する。
電子制御ユニット30は、図示しないが、CPUを中心とするマイクロプロセッサとして構成されており、CPUの他に、処理プログラムを記憶するROMやデータを一時的に記憶するRAM,入出力ポートを備える。電子制御ユニット30には、電流センサ22a〜22f(ホール素子25a〜25f)からの電圧,モータ12,13の回転子の回転位置を検出する回転位置検出センサからのモータ12,13の回転子の回転位置θm1,θm2などが入力ポートを介して入力されており、電子制御ユニット30からは、インバータ16,17の図示しないスイッチング素子へのスイッチング制御信号などが出力ポートを介して出力されている。なお、電子制御ユニット30は、電流センサ22a〜22f(ホール素子25a〜25f)からの電圧に基づいてモータ12,13のU相,V相,W相の電流Iu1,Iv1,Iw1,Iu2,Iv2,Iw2を演算したり、回転位置検出センサからのモータ12,13の回転子の回転位置θm1,θm2に基づいてモータ12,13の回転数Nm1,Nm2を演算したりしている。
ここで、モータ12側の電流センサ22a,22b,22cのコア23a,23b,23cの厚みDa,Db,Dcをこの順に薄くする(モータ13側の電流センサ22dに近いほど厚みを薄くする)理由について説明する。
まず、電流センサ22からの漏れ磁束(コア23のギャップ24からのの漏れ磁束)Fは、対応するバスバに流れる電流Iに比例すると共に磁気抵抗Rに反比例する。実施例では、バスバに交流電流を流すことから、電流センサ22からの漏れ磁束Fは、図5に示すように、正弦波状に変化する。また、電流センサ22の磁気抵抗Rは、コア23(磁性体部分)の磁気抵抗Rmとギャップ24の磁気抵抗Rgとの和として求めることができ、コア23およびギャップ24の磁気抵抗Rm,Rgは、コア23の断面積Sに反比例する。
そして、電流センサ22a,22b,22cからの漏れ磁束Fa,Fb,Fcは、その位置からの距離の二乗に反比例して周囲に影響を与える。したがって、電流センサ22a,22b,22cから電流センサ22dに作用する(影響を与える)漏れ磁束Fad,Fbd,Fcdは、それぞれ、電流センサ22a,22b,22cのコア23a,23b,23cの断面積Sa,Sb,Scと、電流センサ22a,22b,22cのコア23a,23b,23cのギャップ24a,24b,24cと電流センサ22dのコア23dのギャップ24dとの距離Lad,Lbd,Lcd(図3参照)と、を用いて次式(1)〜(3)により表わすことができる。ここで、式(1)〜(3)中、「k」は、比例係数であり、コア23a〜23f(23)のC字形状(磁性体)部分の周方向の長さLmやギャップ24a〜24f(24)の長さLgなどに基づいて定められる。また、「Iu1」,「Iv1」,「Iw1」は、バスバ14U,14V,14Wに流れる電流を示す。
この式(1)〜(3)より、仮に、電流センサ22a,22b,22cのコア23a,23b,23cを同一形状とする(「S1=S2=S3」とする)場合、電流センサ22a,22b,22cから電流センサ22dに作用する漏れ磁束Fad,Fbd,Fcdは、図6に示すように、120度ずつの位相差を有すると共に、距離Lad,Lbd,Lcdが小さいほど振幅が大きくなる。したがって、この場合、電流センサ22a,22b,22cから電流センサ22dに作用する漏れ磁束Fad,Fbd,Fcdの総和Fpsumは値0とならずに時間に応じて変化するから、電流センサ22dの検出値に誤差が含まれやすくなり、電流センサ22の検出精度が低下し得る。一方、電流センサ22a,22b、22cのコア23a,23b,23cの断面積S1,S2,S3をこの順に小さくすれば、具体的には、厚みD1,D2,D3をこの順に小さくすれば、漏れ磁束Fad,Fbd,Fcdの振幅を互いに近づけることができ、漏れ磁束Fad,Fbd,Fcdの総和Fpsum(の振幅)を値0に近づけることができる。こうした理由により、実施例では、電流センサ22a,22b,22cのコア23a,23b,23cの厚みDa,Db,Dcをこの順に薄くする、より具体的には、総和Fpsum(の振幅)が値0となるよう厚みDa,Db,Dcを定めるものとした。これにより、電流センサ22dの検出精度を向上させることができる。
ここで、具体例について説明する。実施例では、電流センサ22a,22b,22c,22dを等間隔で配置し且つ電流センサ22a,22b,22cを厚みを除いて同一となるよう形成するものとしたから、漏れ磁束Fad,Fbd,Fcdの総和Fpsum(の振幅)を値0にするには、電流センサ22a,22b,22cと電流センサ22dとの距離Lad,Lbd,Lcdが3:2:1となることを踏まえて、コア23a,23b,23cの断面積Sa,Sb,Sc(厚みDa,Db,Dc)の比を9:4:1とすればよいことになる。このようにコア23a,23b,23cを構成することにより、電流センサ22a,22b,22cの漏れ磁束が電流センサ22dに影響を与えるのをより抑制することができ、電流センサ22dの検出精度をより向上させることができる。なお、電流センサ22a,22b,22cと電流センサ22eとの距離Lae,Lbe,Lceは、4:3:2となり、電流センサ22a,22b,22cと電流センサ22fとの距離Laf,Lbf,Lcfは、6:5:4となるから、電流センサ22e,22fでは、電流センサ22a,22b,22cからの漏れ磁束の総和Fpsumは値0にはならない。しかしながら、ある程度は抑制することができるし、電流センサ22dに比して電流センサ22a,22b,22cとの距離が遠いことから、そもそも電流センサ22dに比して電流センサ22a,22b,22cからの漏れ磁束Fa,Fb,Fcの影響は小さいと考えられる。また、実際には、電流センサ22d,22e,22fは、相互に他の電流センサからの漏れ磁束の影響も受けると考えられるが、これについては、バスバ15U,15V,15Wに流れる電流の総和が値0となることを踏まえて、電子制御ユニット30により必要な補正を行なうものとした。
また、実施例では、上述の説明と同様の理由により、モータ13側の電流センサ22d,22e,22fのコア23d,23e,23fの厚みDd,De,Dfをこの順に厚くする(モータ12側の電流センサ22cに近いほど厚みを薄くする)ものとした。具体的には、電流センサ22d,22e,22fと電流センサ22cとの距離Lcd,Lce,Lcfが1:2:3となることを踏まえて、コア23d,23e,23fの断面積Sd,Se,Sf(厚みDd,De,Df)の比を1:4:9とするものとした。
以上説明した実施例の電流検出装置20によれば、平行に一列に配置されたモータ12側のバスバ14U,14V,14W,モータ13側のバスバ15U,15V,15Wに電流センサ22a,22b,22c,22d,22e,22fを取り付けるものにおいて、電流センサ22a,22b,22cについては、電流センサ22dに近いほど厚みが薄くなる(遠いほど厚みが厚くなる)よう形成し、電流センサ22d,22e,22fについては、電流センサ22cに近いほど厚みが薄くなる(遠いほど厚みが厚くなるよう)形成するから、電流センサ22a,22b,22cの漏れ磁束が電流センサ22d,22e,22fに影響を与えるのを抑制することができると共に、電流センサ22d,22e,22fの漏れ磁束が電流センサ22c,22b,22aに影響を与えるのを抑制することができる。この結果、電流センサ22a〜22f(特に、電流センサ22c,22d)の検出精度を向上させることができる。
実施例の電流検出装置20では、電流センサ22a,22b,22cについては、電流センサ22a,22b,22cの漏れ磁束が電流センサ22dの位置で値0となるようコア23a,23b,23cの厚みDa,Db,Dcを定めるものとしたが、値0にはならなくても、電流センサ22dに近いほど厚みが薄くなる(遠いほど厚みが厚くなる)よう厚みDa,Db,Dcを定めるものであれば、電流センサ22a,22b,22cの漏れ磁束が電流センサ22dに影響を与えるのをある程度抑制することができる。なお、電流センサ22d,22e,22fについても、同様に考えることができる。
実施例の電流検出装置20では、電流センサ22a〜22fは、コア23a〜23fのギャップ24a〜24fの長さLgがいずれも同一となるよう形成するものとしたが、電流センサ22a〜22cについては、コア23a,23b,23cの順にこの順に(電流センサ22dに近いほど)ギャップ24a〜24cの長さが短くなるよう形成され、電流センサ22d〜22fについては、コア23f,23e,23dの順に(電流センサ22cに近いほど)ギャップ24f〜24dの長さが短くなるよう形成されるものとしてもよい。これは、電流センサ22の漏れ磁束は、コア23のギャップ24が長いほど大きくなることに基づくものである。即ち、電流センサ22a〜22fについて、コア23a〜23fの厚みDa〜Dfだけでなく、ギャップ24a〜24fの長さも調節するものとしてもよいのである。
実施例の電流検出装置20では、モータ12側については、バスバ14U,14V,14Wに電流センサ22a,22b,22cを取り付けるものとしたが、バスバ14U,14V,14Wのいずれか2つに電流センサを取り付けるものとしてもよい。同様に、実施例では、モータ13側については、バスバ15U,15V,15Wに電流センサ22d,22e,22fを取り付けるものとしたが、バスバ15U,15V,15Wのいずれか2つに電流センサを取り付けるものとしてもよい。
実施例の電流検出装置20では、モータ12側のバスバ14U,14V,14Wに設けられた電流センサ22a,22b,22cとモータ13側のバスバ15U,15V,15Wに設けられた電流センサ22d,22e,22fとを備える(バスバ14U,14V,14W,15Uを本発明の第1〜第4のバスバとする又はバスバ15U,15V,15W,14Wを本発明の第1〜第4のバスバとして各バスバに設けられた電流センサを備える)ものとしたが、モータ13やインバータ17を備えず、モータ12側のバスバ14U,14V,14Wに設けられた電流センサ22a,22b,22cとインバータ16と昇圧コンバータ19との接続用のバスバ16pまたはバッテリ18と昇圧コンバータ19との接続用のバスバ18pに設けられた電流センサとを備える(バスバ14U,14V,14Wを本発明の第1〜第3のバスバとすると共にバスバ16pまたはバスバ18pを第4のバスバとして各バスバに設けられた電流センサを備える)ものとしてもよい。
実施例の主要な要素と課題を解決するための手段の欄に記載した発明の主要な要素との対応関係について説明する。実施例では、バスバ14U,14V,14W,15Uに設けられた電流センサ22a〜22dが「少なくとも3つの電流センサ」、具体的には、「第1〜第4の電流センサ」に相当する。
なお、実施例の主要な要素と課題を解決するための手段の欄に記載した発明の主要な要素との対応関係は、実施例が課題を解決するための手段の欄に記載した発明を実施するための形態を具体的に説明するための一例であることから、課題を解決するための手段の欄に記載した発明の要素を限定するものではない。即ち、課題を解決するための手段の欄に記載した発明についての解釈はその欄の記載に基づいて行なわれるべきものであり、実施例は課題を解決するための手段の欄に記載した発明の具体的な一例に過ぎないものである。
以上、本発明を実施するための形態について実施例を用いて説明したが、本発明はこうした実施例に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々なる形態で実施し得ることは勿論である。
本発明は、電流検出装置の製造産業などに利用可能である。
10 駆動装置、12,13 モータ、14U,14V,14W,15U,15V,15W,16p,19p バスバ、16,17 インバータ、18 バッテリ、19 昇圧コンバータ、20 電流検出装置、22,22a〜22f 電流センサ、23,23a〜23f コア、24,24a〜24f ギャップ、25a〜25f ホール素子、30 電子制御ユニット。
Claims (4)
- インバータからモータに三相交流電力を供給するのに用いられる第1〜第3のバスバの少なくとも2つと、第4のバスバと、に設けられた少なくとも3つの電流センサを備える電流検出装置であって、
前記少なくとも3つの電流センサは、それぞれ、バスバを囲むよう配置されたC字形状のコアと、該コアのギャップに配置されたホール素子と、を備えており、
前記第1〜第3のバスバの少なくとも2つに設けられた少なくとも2つの電流センサのうち、前記第4のバスバに設けられた電流センサに近い側の電流センサのコアの厚みが、遠い側の電流センサのコアの厚みより薄くなるよう形成されてなる、
電流検出装置。 - 請求項1記載の電流検出装置であって、
前記少なくとも3つの電流センサは、前記第1〜第3のバスバに設けられた第1〜第3の電流センサと、前記第4のバスバに設けられた第4の電流センサと、であり、
前記第1〜第3の電流センサのコアは、それぞれ、該第1〜第3の電流センサからの漏れ磁束の総和が前記第4の電流センサの位置で略値0となるよう、厚みの関係が定められてなる、
電流検出装置。 - 請求項1または2記載の電流検出装置であって、
前記少なくとも3つの電流センサは、前記コアのギャップの長さが同一に形成されてなる、
電流検出装置。 - 請求項1ないし3のいずれか1つの請求項に記載の電流検出装置であって、
前記少なくとも3つの電流センサは、前記第1〜第3のバスバの少なくとも2つと、第2のインバータから第2のモータに三相交流電力を供給するのに用いられる前記第4のバスバおよび第5,第6のバスバの少なくとも2つと、に設けられ、
前記第1〜第3のバスバ側の少なくとも2つの電流センサのうち、前記第4〜第6のバス側の電流センサに近い側の電流センサのコアの厚みが、遠い側の電流センサのコアの厚みより薄くなるよう形成され、
前記第4〜第6のバスバ側の少なくとも2つの電流センサのうち、前記第1〜第3のバス側の電流センサに近い側の電流センサのコアの厚みが、遠い側の電流センサのコアの厚みより薄くなるよう形成されてなる、
電流検出装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013058533A JP2014182109A (ja) | 2013-03-21 | 2013-03-21 | 電流検出装置 |
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ID=51700943
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2016173306A (ja) * | 2015-03-17 | 2016-09-29 | 株式会社デンソー | バスバモジュール |
JP2017102029A (ja) * | 2015-12-02 | 2017-06-08 | アイシン精機株式会社 | 電流センサ |
JP2018205045A (ja) * | 2017-05-31 | 2018-12-27 | 本田技研工業株式会社 | 電力装置及び電力装置の製造方法 |
-
2013
- 2013-03-21 JP JP2013058533A patent/JP2014182109A/ja active Pending
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JP2017102029A (ja) * | 2015-12-02 | 2017-06-08 | アイシン精機株式会社 | 電流センサ |
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