JP2007303988A - 電流検出装置 - Google Patents

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又彦 池田
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隆浩 浦壁
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Abstract

【課題】電流路の数よりも少ない数の磁束検出器を使用して、しかも、他相電流により生じる外部磁束の影響を受けることなく正確な電流検出が可能となる電流検出装置を得ることを目的とする。
【解決手段】磁束検出器31は、U相電流Iuにより生じる磁束を検出するために設けられており、電流路211の近傍に設置され、検出信号Is1を出力する。磁束検出器32は、V相電流Ivにより生じる磁束を検出するために設けられており、電流路212の近傍に設置され、検出信号Is2を出力する。磁束検出器31、32の検出信号Is1、Is2は、マイクロコンピュータ5の中の電流補正部51に入力され、電流補正部51で補正演算が行われ、U相電流Iu、V相電流Iv、W相電流Iwが求められる。
【選択図】図1

Description

この発明は、磁束検出器の磁束検出出力に基づき電流路に流れる電流を検出するものであって、特に、他相電流により生じる外部磁束の影響を受けることなく電流測定を行えるようにした電流検出装置に関する。
従来の電流検出装置では、複数相の電流路において、他相の電流による磁束の影響を取り除くために、電流路と同数の磁束検出器を設け、各磁束検出器の出力信号を演算することにより他相の磁束の影響を受けずに被測定電流を測定している(例えば特許文献1)。
実開平7−12976号公報(図11)
このような従来の電流検出装置にあっては、他相の電流による外部磁束の影響を取り除くためには電流路と同数の磁束検出センサが必要であり、コストが増大し、取り付けも煩雑になるという問題があった。そして、電流路の数の増加に伴いこの問題点は更に深刻となる。
この発明は、上記のような問題点を解決するためになされたものであり、電流路の数よりも少ない数の磁束検出器を使用して、しかも、他相電流により生じる外部磁束の影響を受けることなく正確な電流検出が可能となる電流検出装置を得ることを目的とする。
この発明に係る電流検出装置は、互いに異なる位置に配置されたn本(nは、3以上の自然数)の電流路のそれぞれに流れる電流を、各電流路の配置に対して互いに異なる位置に配置された複数の磁束検出器の磁束検出出力に基づき検出する電流検出装置であって、
n本の電流路の内、流れる電流の和が零となる複数の電流路がm組(mは、1以上でnより小さい自然数)ある場合、
電流検出装置は、N個(Nは、nより小さく(n−m)以上の自然数)の磁束検出器と、n本の電流路のそれぞれとN個の磁束検出器のそれぞれとに関して求められた比例係数(比例係数=電流路に流れる電流と当該電流により磁束検出器で検出される磁束検出出力との比)の集合に基づき、N個の磁束検出器の磁束検出出力を入力してn本の電流路の電流検出値を出力する電流補正部とを備えたものである。
この発明は以上のように、流れる電流の和が零となる複数の電流路の存在を前提に、個々の電流路に流れる電流と個々の磁束検出器で検出される磁束検出出力とに関して求められた比例係数の集合に基づき、各磁束検出器の出力から演算により各電流路に流れる電流を求めるので、使用する磁束検出器の数が電流路の数より少なくても、外部磁束の影響を除去することが可能となり、電流検出精度が向上する。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1を示す電流検出装置とモータ制御装置の構成図である。図1において、バッテリ72とインバータ73とは、電流路221、222を介して、また、インバータ73と3相交流モータ71とは、電流路211、212、213を介してそれぞれ電気的に接続されている。そして、バッテリ72により直流電力が供給され、インバータ73により直流電力が交流電力に変換され、交流電力が3相交流モータ71に供給される。
電流路211、212、213には3相交流電流が流れ、電流路211にはU相電流Iu、電流路212にはV相電流Iv、電流路213にはW相電流Iwが流れる。磁束検出器31、32は、磁束を検出し、電気信号である電流検出信号に変換するために設けられている。たとえば、磁束検出器31、32は、ホール素子で構成されている。
磁束検出器31は、U相電流Iuにより生じる磁束を検出するために設けられており、電流路211の近傍に設置され、検出信号Is1を出力する。磁束検出器32は、V相電流Ivにより生じる磁束を検出するために設けられており、電流路212の近傍に設置され、検出信号Is2を出力する。磁束検出器31、32の検出信号Is1、Is2は、マイクロコンピュータ5の中の電流補正部51に入力され、電流補正部51で補正演算が行われ、U相電流Iu、V相電流Iv、W相電流Iwが求められる。補正演算により求められたU相電流Iu、V相電流Iv、W相電流Iwと、モータトルク指令値τ、モータ回転角θは、制御部52に入力され制御演算が行われ、制御演算結果に基づきインバータ73が動作する。
次に、電流補正部51における、電流演算の要領について説明する。図2に、電流路211、212、213と、磁束検出器31、32の断面図を示す。磁束検出器31は、電流路211に流れるU相電流Iuにより生じる磁束Φu1を検出するために設けられているが、U相電流Iuにより生じる磁束Φu1だけでなく、電流路212に流れるV相電流Ivにより生じる磁束Φv1、電流路213に流れるW相電流Iwにより生じる磁束Φw1も検出する。このように、磁束検出器31は、磁束Φu1、Φv1、Φw1を検出するため、検出信号Is1は、U相電流Iu、V相電流Iv、W相電流Iwの影響を受け、比例係数K11、K12、K13を用いて下式で表すことが出来る。
Is1=K11・Iu+K12・Iv+K13・Iw ・・・式(1a)
磁束検出器32は、電流路212に流れるV相電流Ivにより生じる磁束Φv2を検出するために設けられているが、V相電流Ivにより生じる磁束Φv2だけでなく、電流路211に流れるU相電流Iuにより生じる磁束Φu2、電流路213に流れるW相電流Iwにより生じる磁束Φw2も検出し、検出信号Is2を出力する。このように、磁束検出器32は、磁束Φu2、Φv2、Φw2を検出するため、検出信号Is2は、U相電流Iu、V相電流Iv、W相電流Iwの影響を受け、比例係数K21、K22、K23を用いて下式で表すことが出来る。
Is2=K21・Iu+K22・Iv+K23・Iw ・・・式(1b)
3相交流モータ71の巻線は、デルタ巻線または中性点非接地のスター巻線である。従って、電流路211、212、213に流れるU相電流Iu、V相電流Iv、W相電流Iwは、その和が零になる3相電流であり、下式が成立する。
Iu+Iv+Iw=0 ・・・式(1c)
式(1a)、(1b)、(1c)より
Figure 2007303988
と表すことができ、式(1d)を解くことにより、下式が得られる。
Figure 2007303988
電流検出信号Is1、Is2が電流補正部51に入力され、電流補正部51において式(2)の演算を行うことにより、U相電流Iu、V相電流Iv、W相電流Iwを検出することができる。
なお、比例係数K11、K12、K13、K21、K22、K23は実験などにより求め、式(2)の逆行列をあらかじめ導出することにより、電流Is1、Is2の補正係数が求まり、式(2)の演算は簡易となる。
このように、流れる電流の和が零になる3相の電流路に対して、2個の磁束検出器31、32の電流検出信号Is1、Is2のみを用いることにより、他相の電流の影響を受けることなく、U相電流Iu、V相電流Iv、W相電流Iwを検出することができる。
なお、電流路211、212、213および磁束検出器31、32の位置は図2の位置に限らない。電流路211、212、213および磁束検出器31、32の位置が変更されても比例係数K11、K12、K13、K21、K22、K23の値が変わるだけであり、同種の演算を行うことにより他相の電流の影響を受けることなく、U相電流Iu、V相電流Iv、W相電流Iwを検出することができる。
また、U相電流Iu、V相電流Iv、W相電流Iwは、3相交流でなくとも、式(1c)が成立する条件においては、他相の電流の影響を受けることなく、3本の電流路211〜213に流れる電流を検出することができる。
また、磁束検出器は、必ずしもホール素子で構成されるものに限られることはなく、例えば、電磁誘導作用を利用して検出するものであってもよい。以下の実施の形態でも同様である。
実施の形態2.
図3は、本発明の実施の形態2を示す電流検出装置とモータ制御装置の構成図である。図3において、バッテリ72とインバータ73とは、電流路221、222を介して、また、インバータ73と3相交流モータ71とは、電流路211、212、213を介してそれぞれ電気的に接続されている。そして、バッテリ72により直流電力が供給され、インバータ73により直流電力が交流電力に変換され、交流電力が3相交流モータ71に供給される。
第1の電流路211〜213には3相交流電流が流れ、その内、電流路211にはU相電流Iu、電流路212にはV相電流Iv、電流路213にはW相電流Iwが流れ、また第2の電流路231には電流Id1が流れる。ここで、電流路231は、例えば、図示外の、インバータの配線や、バッテリ配線、別の機器の配線で、図内の電流路211等から比較的近い位置に配置されているものを想定している。
磁束検出器31は、U相電流Iuにより生じる磁束を検出するために設けられており、電流路211の近傍に設置され、検出信号Is1を出力する。磁束検出器32は、V相電流Ivにより生じる磁束を検出するために設けられており、電流路212の近傍に設置され、検出信号Is2を出力する。磁束検出器33は、W相電流Iwにより生じる磁束を検出するために設けられており、電流路213の近傍に設置され、検出信号Is3を出力する。たとえば、磁束検出器31、32、33はホール素子で構成される。
次に、電流補正部51における、電流演算の要領について説明する。図4に、電流路211、212、213、231と、磁束検出器31、32、33の断面図を示す。電流Id1により生じる磁束が磁束検出器31、32、33に影響を与えないように、電流路231を磁束検出器31、32、33から距離を離して設置あるいは影響を与えない向きに設置するのが望ましいが、この例では、位置的な制約により電流路231は磁束検出器31、32、33に影響を与える位置に設置されている。そのため、磁束検出器31、32、33は、U相電流Iu、V相電流Iv、W相電流Iwおよび電流Id1により生じる磁束の影響を受けるので、比例係数K11、K12、K13、K21、K22、K23、K31、K32、K33、K1d1、K2d1、K3d1を用いて、下式で表される。
Figure 2007303988
式(5a)と式(1c)を纏めると、下式が成立する。
Figure 2007303988
式(5b)を解くと、下式となる。
Figure 2007303988
電流検出信号Is1、Is2、Is3がマイクロコンピュータ5の中の電流補正部51に入力され、電流補正部51において式(6)の演算を行うことにより、U相電流Iu、V相電流Iv、W相電流Iw、電流Id1を検出することができる。
このように、3相電流路211、212、213と電流路231に対して、3個の磁束検出器31、32、33の電流検出信号Is1、Is2、Is3のみを用いることにより、他相の電流の影響を受けることなく、U相電流Iu、V相電流Iv、W相電流Iw、電流Id1を検出することができる。
なお、電流路211、212、213、231および磁束検出器31、32、33の位置は図4の位置に限らない。
また、U相電流Iu、V相電流Iv、W相電流Iwは、3相交流でなくとも、式(1c)が成立する条件においては、他相の電流の影響を受けることなく、3本の電流路211〜213に流れる電流および電流路231に流れる電流Id1を検出することができる。
実施の形態3.
図5は、本発明の実施の形態3を示す電流検出装置の対象とする電流路と磁束検出器の断面図である。実施の形態3は、その電流路の構成が先の実施の形態2と異なる。第1の電流路211〜213には3相交流電流が流れ、その内、電流路211にはU相電流Iu、電流路212にはV相電流Iv、電流路213にはW相電流Iwが流れる。また、第2の電流路231〜23nにはそれぞれ電流Id1〜Idnが流れる。実施の形態2では、電流路の数の増加に伴い、外部電流の影響を受けずに正確に電流を計測するためには、磁束検出器の数も増加させる必要がある。実施の形態3においては、第2の電流路231〜23nは、第1の電流路211〜213との距離に比較してお互いに近接して設けられている。
磁束検出器31は、U相電流Iu、V相電流Iv、W相電流Iw、電流Id1〜Idnにより生じる磁束を検出するので、比例係数K11、K12、K13、K1d1〜K1dnを用いて、下式で表すことが出来る。
Is1=K11・Iu+K12・Iv+K13・Iw
+K1d1・Id1+K1d2・Id2+・・+K1dn・Idn
電流路231〜23nはお互いに近接して設けられているので、これを単一の電流路、仮想電流路23Aとみなし、電流Id1〜Idnが磁束検出器31に与える影響はほぼ等しいとすると、下式が成立する。
K1d1=K1d2=・・=K1dn
従って、磁束検出器31の電流検出信号Is1は、下式で表すことが出来る。
Is1=K11・Iu+K12・Iv+K13・Iw
+K1d1・(Id1+Id2+・・+Idn) ・・・式(10a)
検出信号Is2、Is3も同様に、比例係数K21、K22、K23、K31、K32、K33、K2d1、K3d1を用いて、下式で表すことが出来る。
Figure 2007303988
また、磁束検出器31、32、33は、例えばホール素子で構成される。また、U相電流Iu、V相電流Iv、W相電流Iwの和は0なので、下式が成立する。
Iu+Iv+Iw=0 ・・・式(10c)
式(10a)、(10b)、(10c)を纏めると、下式となる。
Figure 2007303988
式(10d)を解くことにより、下式が得られる。
Figure 2007303988
電流検出信号Is1、Is2、Is3がマイクロコンピュータ5の中の電流補正部51に入力され、電流補正部51において式(11)の演算を行うことにより、U相電流Iu、V相電流Iv、W相電流Iw、および電流和(Id1+Id2+・・+Idn)を検出することができる。
このように、3相電流路211、212、213と互いに近接した電流路231〜23nに対して、3個の磁束検出器の電流検出信号Is1、Is2、Is3のみを用いることにより、他相の電流の影響を受けることなく、U相電流Iu、V相電流Iv、W相電流Iw、および電流和(Id1+Id2+・・+Idn)を検出することができる。
実施の形態4.
図6は、本発明の実施の形態4を示す電流検出装置とモータ制御装置の構成図である。図6において、バッテリ72とインバータ73とは電流路221、222を介して、また、インバータ73と3相交流モータ71とは電流路211、212、213を介してそれぞれ電気的に接続されている。そして、バッテリ72により直流電力が供給され、インバータ73により直流電力が交流電力に変換され、交流電力が3相交流モータ71に供給される。図7に、電流路211、212、213、221、222と、磁束検出器31、32、33の断面図を示す。第1の電流路211〜213には3相交流電流が流れ、その内、電流路211にはU相電流Iu、電流路212にはV相電流Iv、電流路213にはW相電流Iwが流れ、また、第2の電流路221〜222には直流が流れ、その内、電流路221には電流Ibatt1、電流路222には電流Ibatt2が流れる。電流Ibatt1、Ibatt2により生じる磁束が磁束検出器31、32、33に影響を与えないように、電流路221、222を磁束検出器31、32、33から距離を離して設置あるいは影響を与えない向きに設置するのが望ましいが、この例では、位置的な制約により電流路221、222は磁束検出器31、32、33に影響を与える位置に設置されている。また、磁束検出器31、32、33は、例えばホール素子で構成されている。
電流検出信号Is1、Is2、Is3は、各電流により生じる磁束を検出するので、比例係数K11、K12、K13、K21、K22、K23、K31、K32、K33、K1batt1、K1batt2、K2batt1、K2batt2、K3batt1、K3batt2を用いて、下式で表すことが出来る。
Figure 2007303988
またU相電流Iu、V相電流Iv、W相電流Iwの和は0なので、下式が成立する。
Iu+Iv+Iw=0 ・・・式(15b)
また、電流Ibatt1、電流Ibatt2の和が0なので、下式が成立する。
Ibatt1+Ibatt2=0 ・・・式(15c)
式(15a)〜(15c)を纏めると、下式が得られる。
Figure 2007303988
式(15d)を解くことにより、下式が得られる。
Figure 2007303988
電流検出信号Is1、Is2、Is3がマイクロコンピュータ5の中の電流補正部51に入力され、電流補正部51において式(16)の演算を行うことにより、U相電流Iu、V相電流Iv、W相電流Iw、電流Ibatt1(Ibatt2)を検出することができる。なお、第2の電流路221、222に流れる電流は、単相交流電流であってもよい。
このように、3相電流路211、212、213と電流路221、222に対して、3個の磁束検出器の電流検出信号Is1、Is2、Is3のみを用いることにより、他相の電流の影響を受けることなく、U相電流Iu、V相電流Iv、W相電流Iw、電流Ibatt1(Ibatt2)を検出することができる。
この実施の形態4では、5本の電流路において流れる電流値の和が零となる電流路が2組存在するため、2組の式(15b)、式(15c)が導出される。また、磁束検出器が3個あるため、3組の式(15a)が導出される。5本の電流路に対して、合計5組の式が導出されるため、各電流路の電流を演算により検出することができる。
同様に、n本(nは、3以上の自然数)の電流路において流れる電流値の和が零となる電流路がm組(mは、1以上でnより小さい自然数)存在し、(n−m)個の磁束検出器を有する場合には、流れる電流値の和が零となる電流路がm組存在するため、m組の式が導出される。また、磁束検出器が(n−m)個存在するため、(n−m)組の式が導出される。n本の電流路に対して、合計n組の式が導出されるため、各電流路の電流を演算により検出することができると言える。
また、この発明の各変形例において、電流路の組数mが2以上の場合、磁束検出器の個数Nを、N=(n−m)としたので、必要な範囲で、磁束検出器の個数を最小とすることが出来る。
また、電流路は、流れる電流の和が零となる3相交流電流が流れる3本(n=3)の電流路であり、2個(N=2)の磁束検出器により3相交流電流を検出するので、簡便安価で精度の高い3相交流電流検出装置を得ることが出来る。
また、比例係数の集合および電流補正部における、磁束検出出力から電流検出値への変換式を以下の通りとしたので、2個の磁束検出器の出力から3本の電流路に流れる電流を確実に演算することが出来る。
Figure 2007303988
ここで、
Is1、Is2:2個の磁束検出器が出力する磁束検出出力
Iu、Iv、Iw:3本の電流路を流れる電流検出値
K11〜K32:3本の電流路のそれぞれと2個の磁束検出器のそれぞれとに関して求められた比例係数の集合
K11:Is1/Iu
K12:Is2/Iu
K21:Is1/Iv
K22:Is2/Iv
K31:Is1/Iw
K32:Is2/Iw
また、電流路は、流れる電流の和が零となる3相交流電流が流れる3本の第1の電流路と他の電流が流れる1本の第2の電流路との合計4本(n=4)の電流路であり、各第1の電流路の近傍に配置された3個(N=3)の磁束検出器により第1の電流路に流れる3相交流電流および第2の電流路に流れる電流を検出するので、第1および第2の合計4本の電流路に流れる電流を簡便安価に精度良く検出できる。
また、電流路は、流れる電流の和が零となる3相交流電流が流れる3本の第1の電流路と直流または単相交流の電流が流れる2本の第2の電流路との合計5本(n=5)の電流路であり、各第1の電流路の近傍に配置された3個(N=3)の磁束検出器により第1の電流路に流れる3相交流電流および第2の電流路に流れる直流または単相交流電流を検出するので、3個の磁束検出器により、第1および第2の合計5本の電流路に流れる電流を簡便安価に精度良く検出できる。
また、電流路が、流れる電流の和が零となる(n−1)本の第1の電流路と相互間の距離が各第1の電流路との距離に比較して十分小さい複数の第2の電流路とからなる場合、複数の第2の電流路を単一の電流路とみなし、各第1の電流路の近傍に配置された(n−1)個(N=n−1)の磁束検出器により各第1の電流路に流れる電流および複数の第2の電流路に流れる電流和を検出するので、(n−1)個の磁束検出器により、第1および第2の電流路に流れる合計n種類の電流を簡便安価に精度良く検出できる。
また、磁束検出器は、ホール素子で構成したので、磁束検出器が安価に実現できる。
本発明の実施の形態1を示す電流検出装置とモータ制御装置の構成図である。 本発明の実施の形態1による磁束検出器と電流路の断面図である。 本発明の実施の形態2を示す電流検出装置とモータ制御装置の構成図である。 本発明の実施の形態2による磁束検出器と電流路の断面図である。 本発明の実施の形態3による磁束検出器と電流路の断面図である。 本発明の実施の形態4を示す電流検出装置とモータ制御装置の構成図である。 本発明の実施の形態4による磁束検出器と電流路の断面図である。
符号の説明
211〜213,221,222,231〜23n 電流路、23A 仮想電流路、
31〜33 磁束検出器、5 マイクロコンピュータ、51 電流補正部、
52 制御部、71 3相交流モータ、72 バッテリ、73 インバータ。

Claims (8)

  1. 互いに異なる位置に配置されたn本(nは、3以上の自然数)の電流路のそれぞれに流れる電流を、上記各電流路の配置に対して互いに異なる位置に配置された複数の磁束検出器の磁束検出出力に基づき検出する電流検出装置であって、
    上記n本の電流路の内、流れる電流の和が零となる複数の電流路がm組(mは、1以上でnより小さい自然数)ある場合、
    上記電流検出装置は、N個(Nは、nより小さく(n−m)以上の自然数)の上記磁束検出器と、上記n本の電流路のそれぞれと上記N個の磁束検出器のそれぞれとに関して求められた比例係数(比例係数=上記電流路に流れる電流と当該電流により上記磁束検出器で検出される磁束検出出力との比)の集合に基づき、上記N個の磁束検出器の磁束検出出力を入力して上記n本の電流路の電流検出値を出力する電流補正部とを備えたことを特徴とする電流検出装置。
  2. 上記電流路の組数mが2以上の場合、上記磁束検出器の個数Nを、N=(n−m)としたことを特徴とする請求項1記載の電流検出装置。
  3. 上記電流路は、流れる電流の和が零となる3相交流電流が流れる3本(n=3)の電流路であり、2個(N=2)の磁束検出器により上記3相交流電流を検出することを特徴とする請求項1記載の電流検出装置。
  4. 上記比例係数の集合および上記電流補正部における、磁束検出出力から電流検出値への変換式を以下の通りとしたことを特徴とする請求項3記載の電流検出装置。
    Figure 2007303988
    ここで、
    Is1、Is2:2個の磁束検出器が出力する磁束検出出力
    Iu、Iv、Iw:3本の電流路を流れる電流検出値
    K11〜K32:3本の電流路のそれぞれと2個の磁束検出器のそれぞれとに関して求められた比例係数の集合
    K11:Is1/Iu
    K12:Is2/Iu
    K21:Is1/Iv
    K22:Is2/Iv
    K31:Is1/Iw
    K32:Is2/Iw
  5. 上記電流路は、流れる電流の和が零となる3相交流電流が流れる3本の第1の電流路と他の電流が流れる1本の第2の電流路との合計4本(n=4)の電流路であり、上記各第1の電流路の近傍に配置された3個(N=3)の磁束検出器により上記第1の電流路に流れる3相交流電流および上記第2の電流路に流れる電流を検出することを特徴とする請求項1記載の電流検出装置。
  6. 上記電流路は、流れる電流の和が零となる3相交流電流が流れる3本の第1の電流路と直流または単相交流の電流が流れる2本の第2の電流路との合計5本(n=5)の電流路であり、上記各第1の電流路の近傍に配置された3個(N=3)の磁束検出器により上記第1の電流路に流れる3相交流電流および上記第2の電流路に流れる直流または単相交流電流を検出することを特徴とする請求項1記載の電流検出装置。
  7. 上記電流路が、流れる電流の和が零となる(n−1)本の第1の電流路と相互間の距離が上記各第1の電流路との距離に比較して十分小さい複数の第2の電流路とからなる場合、上記複数の第2の電流路を単一の電流路とみなし、上記各第1の電流路の近傍に配置された(n−1)個(N=n−1)の磁束検出器により上記各第1の電流路に流れる電流および上記複数の第2の電流路に流れる電流和を検出することを特徴とする請求項1記載の電流検出装置。
  8. 上記磁束検出器は、ホール素子で構成したことを特徴とする請求項1ないし7のいずれかに記載の電流検出装置。
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