JP2014181416A - 伸縮性布帛 - Google Patents

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Abstract

【課題】 伸長時における幅縮みを防止できるだけでなく、伸長前よりも幅を更に拡げて接触面積や被覆面積を増大することができ、また抜止めや装飾等にも利用可能で、しかも、織編物の生地にも問題なく適用できる伸縮性布帛を提供すること。
【解決手段】 長さ方向に伸縮する帯状布帛1或いは周方向に伸縮する筒状布帛2から成る伸縮性布帛において、
長さ方向または周方向の断面が、所定ピッチで設けられた、或いは連続して設けられた屈曲部11・21または折畳み部13を有する波形状を成し、かつ、当該波形を構成する各屈曲部11・21または折畳み部13が、平面視で斜線形、V字形、ジグザグ形またはこれらを組み合わせた形状を成すように前記帯状布帛1或いは筒状布帛2を構成した。
【選択図】 図1

Description

本発明は、伸縮性布帛の改良、詳しくは、伸長時における幅縮みを防止できるだけでなく、伸長前よりも幅を更に拡げて接触面積や被覆面積を増大することができ、また抜止めや装飾等にも利用可能で、しかも、織編物の生地にも問題なく適用できる伸縮性布帛に関するものである。
周知のとおり、伸縮性を有する帯状や筒状の布帛は、身体に密着させる必要のあるブラジャーの肩掛けバンドや包帯、サポーターなどに幅広く利用されている。ところが、一般的な伸縮性布帛は、長さ方向に引っ張ると、編物では編目が縦長に変形して幅が縮まり、また織物の場合は、クリンプインターチェンジ現象(たて糸が真っすぐに引き伸ばされたときによこ糸のクリンプが大きなる現象)によって幅が縮むのが一般的であるため、肩掛けバンド等に使用した場合に身体に食い込んで装着者が不快に感じることがある。
そこで、従来においては、肩掛けバンドの身体に接触する部分を太くすることによって接触面積を増大させる技術も提案されているが(特許文献1参照)、バンドを部分的に太くするとブラジャーのデザインが損なわれるだけでなく、連続的に製造したバンドを特定の位置で切断する必要があるため製造効率も悪くなる。
また、上記伸縮性布帛を包帯やサポーターに使用した場合も、伸長時に布帛の幅縮みが起こると患部や関節を被覆できる面積が小さくなってしまうため、広い範囲を保護することが難しくなる。一方、被覆面積が増えるように布帛の幅を大きく設計すると、包帯やサポーターを保管または携帯する際に嵩張り易い。
そこで、従来においては、伸縮性布帛を長さ方向に伸長させた場合でも幅縮みが起こり難くなるように、経編布地の幅方向に弾性率の高いモノフィラメント糸を挿入する技術や(特許文献2参照)、長さ方向に複数本引き揃えた弾性糸を表裏の不織布シートで挟み込む技術も開発されている(特許文献3参照)。
しかしながら、上記従来技術については、伸縮性布帛における伸長時の幅縮みを抑制することができるものの、伸長時の布帛の幅を伸長前以上に拡大することができないため、肩掛けバンドの接触面積や包帯・サポーター等の被覆面積は、大きくても伸長前の布帛の幅に限定されてしまう。よって、上記従来技術の改善効果には限界がある。
また、上記従来の伸縮性布帛は、伸縮前後の布帛の幅が大きく変わらないため、幅が変わることによって得られる機能(抜止めや装飾)は期待できない。また更に、上記文献3に係る伸縮性布帛の構造については、生地に不織布シートを使用する必要があるため、この構造を織編物の生地にそのまま適用することもできない。
実開昭62−162277号 特開2003−328255号 特開2008−179128号
本発明は、上記の問題に鑑みて為されたものであり、その目的とするところは、伸長時における幅縮みを防止できるだけでなく、伸長前よりも幅を更に拡げて接触面積や被覆面積を増大することができ、また抜止めや装飾等にも利用可能で、しかも、織編物の生地にも問題なく適用できる伸縮性布帛を提供することにある。
本発明者が上記課題を解決するために採用した手段を添付図面を参照して説明すれば次のとおりである。
即ち、本発明は、長さ方向に伸縮する帯状布帛1或いは周方向に伸縮する筒状布帛2から成る伸縮性布帛において、
長さ方向または周方向の断面が、所定ピッチで設けられた、或いは連続して設けられた屈曲部11・21または折畳み部13を有する波形状を成し、かつ、当該波形を構成する各屈曲部11・21または折畳み部13が、平面視で斜線形、V字形、ジグザグ形またはこれらを組み合わせた形状を成すように前記帯状布帛1或いは筒状布帛2を構成した。
なお、上記帯状布帛1または筒状布帛2については、長さ方向または周方向に50%伸長した状態で幅方向に5%以上拡張されるように屈曲部11・21或いは折畳み部13を形成するのが好ましい。
また、上記帯状布帛1または筒状布帛2については、平面視でV字形の屈曲部11・21または折畳み部13を杉綾状に連続して形成することによって、効率良く伸長時における布帛の拡がり幅を増大させることができる。
また更に、上記帯状布帛1または筒状布帛2については、弾性糸12・22を含む織物または編物であって、布帛本体に連続して形成された屈曲部11・21を長さ方向または周方向に貫通するように弾性糸12・22を挿入することで、伸縮性布帛を容易に製造することができる。
なお、上記帯状布帛1または筒状布帛2に連続して形成された屈曲部11・21に対し弾性糸12・22を挿入する場合には、布帛本体の厚さ方向の中央付近に弾性糸12・22を挿入する構造や、少なくとも屈曲部11・21の表側頂点付近或いは裏側頂点付近の一方を通るように弾性糸12・22を挿入する構造を採用できる。
また、上記帯状布帛1または筒状布帛2に関しては、少なくとも表裏二層のどちらか一方に弾性糸12・22を含む二重織編物を採用することもでき、その場合には、弾性糸12・22が挿入されていない方の層に屈曲部11・21または折畳み部13を形成する。また、上記弾性糸12・22には、伸縮性に優れたポリウレタン繊維を使用するのが好ましい。
また更に、上記帯状布帛1または筒状布帛2においては、屈曲部11・21或いは折畳み部13を熱セット加工または樹脂コーティング加工により形成するのが好ましい。また、帯状布帛1または筒状布帛2においては、屈曲部11・21或いは折畳み部13を等ピッチで設けると共に、ピッチを2〜10mmとするのが好ましい。
そしてまた、上記帯状布帛1または筒状布帛2については、細幅テープ状、紐状、パイピング状またはレース状の中から最適な形態を採用することができる。
本発明では、伸縮性布帛に対して、長さ方向または周方向に折畳み部または屈曲部を設けると共に、これら折畳み部または屈曲部を、平面視で斜線形、V字形またはジグザグ形の形状としたことにより、布帛を長さ方向または周方向に伸長させたとき、折畳み部または屈曲部の伸展に応じて布帛の幅を拡げることが可能となる。
そのため、本発明の伸縮性布帛では、伸長させた際の幅縮みの問題を解消できるだけでなく、伸長時に幅が拡がるようにすることで布帛面積を拡大することが可能となるため、ブラジャーの肩掛けバンドに使用した場合に、装着時における接触面積を増大させて身体への食い込みを防止することができる。
また、本発明の伸縮性布帛を包帯やサポーターに使用した場合には、被覆面積を増大させることができるため、包帯を巻いた患部やサポーターを装着した関節等を広範囲にわたって保護することができる。しかも、伸長前の形態を細幅化すれば、包帯やサポーターをコンパクトな形態で保管・携帯することも可能となる。
また更に、本発明の伸縮性布帛は、伸縮時に布帛の幅を変化させることができるため、トレーニングパンツやウェア、巾着袋等のゴム紐として使用した場合に、通し孔の中でテンションをかけて紐を太くすることで通し穴から紐を抜け難くすることもできる。また伸縮時の幅の変化及び折畳み部や屈曲の形状変化を装飾に利用することもできる。
したがって、本発明により、長さ方向または周方向に伸長させた際に伸長前よりも布帛の幅が拡がる機能を実現して衣料や包帯、サポーター等に好適に利用できる機能性に優れた伸縮性布帛を提供できることから、実用的利用価値は非常に高い。
本発明の実施例1における帯状布帛を表わす斜視図である。 本発明の実施例1における帯状布帛の伸長時の幅拡がり機能を説明するための斜視図、平面図及びA−A’断面図である。 本発明の実施例1における帯状布帛の変更例を表わす斜視図である。 本発明の実施例1における帯状布帛の変更例を表わす平面図である。 本発明の実施例1における帯状布帛の変更例を表わす平面図である。 本発明の実施例2における筒状布帛を表わす斜視図である。 本発明の変形例における帯状布帛を表わす平面図及びB−B’端面図である。
『実施例1』
本発明の実施例1を図1〜図5に基づいて以下に説明する。なお図中、符号1で指示するものは、布帛本体Cが細幅テープ状の織物組織から成る帯状布帛である。
[伸縮性布帛の構成]
この実施例1では、長さ方向の断面が波形状を成すように屈曲部11・11…を連続して設けた布帛本体Cに対し、複数の弾性糸12・12…を挿通して長さ方向に伸縮する帯状布帛1を構成している(図1参照)。またこの帯状布帛1の各屈曲部11・11…については、平面視でV字形の屈曲部11・11…を杉綾状に連続して形成している。
なお、上記帯状布帛1の屈曲部11・11…については、帯状布帛1の長さ方向に挿入した弾性糸12を、一定の間隔を空けてヨコ糸と交錯させて、これらの交錯部同士を弾性糸12の引っ張り力で引き寄せ、これによって弾性糸12とヨコ糸が交錯していない長浮部を屈曲させることにより形成している。
そして、帯状布帛1を上記のように構成したことにより、図2(a)〜(c)のように布帛本体Cを長さ方向に伸長させれば、山折り部Pと谷折り部Qから成る屈曲部11・11…が伸展するが、帯状布帛1の幅方向の形態は図2(b)で示すA〜A’断面において大きなクリンプ状態からクリンプが無くなって伸展する方向、すなわち、布帛本体Cの幅を拡大することが可能となる。よって、幅縮み等の問題を解消して、伸長時における布帛面積を増大することが可能となる。
また、本発明の基本的な原理から、帯状布帛1を長さ方向に伸長して折り畳み構造を伸展する際、帯状布帛1を幅方向に拡げるためには、ヨコ糸方向に対する剛性が必要となる。もし、ヨコ糸方向の剛性が小さいと、帯状布帛1を長さ方向に伸長してもヨコ糸が蛇行したり、布帛が皺状になったりして幅方向に真っ直ぐに伸展させる力が働かず、帯状布帛1の幅を拡大させることができない。
一方、上記ヨコ糸方向の剛性を余りにも大きくし過ぎると、折り畳み構造を採るために強い引っ張り力が必要となるため、弾性糸の使用量が増大してコストアップに繋がり易い。また、剛性を大きくし過ぎると、布帛自体の柔軟性が損なわれて衣料用に向かないという問題も生じる。
なお、帯状布帛1のヨコ糸方向の剛性は、使用するヨコ糸の引っ張り弾性率、繊維の単糸径、繊度、ヨコ糸織密度等が関係するが、特にヨコ糸の繊度とヨコ糸織密度の影響が大きく、次式で示す値Kが50〜5000であることが上記理由から好ましい。また理想的には、値Kが100〜3000であることがより好ましい。
Figure 2014181416
また、上記帯状布帛1の屈曲部11・11…については、帯状布帛1に対して長さ方向に所定のピッチで設けることができるが、屈曲部11・11…のピッチについては、等ピッチで、かつ、ピッチの大きさを2〜10mmとするのが望ましい。
なお、上記ピッチの大きさについては、小さい方が細かい波形となって、帯状布帛1の見掛け厚さを薄くできるので好ましいが、ヨコ糸方向の単位長さ当たりの屈曲数が多くなり過ぎると、長さ方向に伸長した際に幅方向に拡がる力が伝播し難くなって皺が生じ、結果的に充分な拡がり性が発揮されなくなる。よって、ピッチの大きさは2mm以上であることが好ましい。一方で、ピッチを大きくし過ぎると、波形が直線化して幅方向への拡がりが小さくなる。よって、ピッチの大きさは10mm以下であることが好ましい。
もちろん、上記屈曲部11・11…については、必ずしも等ピッチで設ける必要はなく、ピッチの大きさを周期的に変化させたり、ランダムに変化させることもできる。更には、長さ方向や幅方向において部分的に折り畳み構造を設けて、その部分の幅だけが拡がるようにしてもよい。
また、上記帯状布帛1は、布帛本体Cを長さ方向に50%伸長させたときに幅方向に5%以上拡張されるように構成するのが望ましい。なお、この数値については、幅の測定方法において、両端の掴み部で幅の拡がりが制限されるため、少なくとも測定長が30cm以上となるようして、伸長前および50%伸長後における両掴み部の中間位置の幅を測定した値とする。
また、図1では弾性糸12を布帛本体Cの表側付近に通るよう挿入した例を示したが、図3(a)〜(c)にあるように、弾性糸12が布帛本体Cの厚さ方向の中央付近、及び屈曲部11の表側頂点付近、及び裏側頂点付近の何れかを通るようにしてもよい。中でも、布帛本体Cの厚さ方向の中央付近に弾性糸12を配置する構造は、弾性糸12の表面への露出を最小限に抑えられるため好ましい。
また、布帛本体Cを表裏二層の布帛が部分的に結節した二重織編物として、どちらか一方の層に弾性糸を挿入し、更に結節点を平面視で斜線形、V字形、ジグザグ形などに配置すれば、弾性糸挿入側の層が収縮して反対側の層に屈曲部11または折畳み部を形成することができる。
そしてまた、上記帯状布帛1に使用する弾性糸12としては、天然ゴムやシリコーンの糸条、ポリウレタン繊維等を用いることができ、中でも、ポリウレタン繊維は太さや用途に合わせた種類が豊富であり、着色可能なタイプもあることから、布帛面に僅かな露出があっても目立ち難くなる。また、上記弾性糸12には、シリコーン糸条やポリウレタン繊維等を芯にして、この周囲に天然繊維や合成繊維の糸条(通常衣料用に用いられているもの)を巻き付けたカバーリング糸を使用することもできる。
また本実施例では、帯状布帛1の屈曲部11・11…を平面視でV字形を成すように設けているが、屈曲部11の平面視の形状は、図4に示すようにV字形を横方向に連ねたジグザグ形を長さ方向に繰り返し杉綾状にしたり、図5に示すように斜線形として山折れ部Pと谷折れ部Qが交互に違い違いになるようにしたり、またこれらを組み合わせた形状にしたりすることもできる。
また、上記帯状布帛1の屈曲部11・11…を平面視で斜線形、V字形、ジグザグ形を成す折り目線は、長さ方向の軸線に対して+30〜+60°、又は/及び-30〜-60°角度であることが好ましい。なお、折り目線の角度については、+30°以下、または-30°以上とする場合、折り目が長さ方向に向くため幅方向への伸びが大きくなるが、一方で長さ方向への伸びが制限されるため、幅拡がり効果が低くなる。
一方、折り目線の角度を、+60°以上、または-60°以下とする場合には、長さ方向の伸びが大きくなるだけで幅方向への伸びが小さくなるため、充分な幅拡がり効果を得られない。このような理由から、折り目線の角度は、帯状布帛1の長さ方向の軸線に対して+30〜+60°、または/および-30〜-60°であることが望ましい。また理想的には、+40°〜+50°、-40°〜-50°であることがより好ましい。
また、本実施例では、帯状布帛1に織物を使用しているが、帯状布帛1に編物を使用することもでき、例えば、経編により弾性糸を長さ方向に配列して、平面視で長浮部のタテ挿入に対してループ形成位置を斜線形、V字形、ジグザグ形として繰り返すことにより、幅拡がり効果を有する折り畳み構造を形成することもできる。
なお、帯状布帛1に経編生地を使用する場合には、長さ方向に伸長しても、通常の編組織が柔軟であることから、幅方向へ拡がる力が伝播し難くなって充分に幅を拡げることができない。そこで、比較的剛性の高い糸材をヨコ挿入組織に採用し、帯状布帛1の幅方向の剛性を向上させることで、長さ方向の伸長による幅方向の拡がり力を充分に伝達させることができる。
また、ヨコ挿入組織による剛性アップについても、前記織物の場合と同様に糸繊度と挿入糸密度(コース密度)が大きく関係し、次式で示す値Kが100〜3000であることが好ましい。さらには値Kが200〜2000であることがより好ましい。
Figure 2014181416
なお、本発明でいう「帯状布帛」は所定の幅を有した長尺の布帛であって、細幅のテープ状布帛から広幅の布帛まで含まれる。また、長手方向に弾性糸を配列した例で説明したが、幅方向に弾性糸を配列して幅方向の伸長により長手方向に伸びる布帛、すなわち、どちらか一方の方向に伸長すれば反対方向が伸びる伸縮性布帛も含まれる。
『実施例2』
次に、本発明の実施例2を図6に基づいて以下に説明する。この実施例2では、伸縮性布帛を、周方向に伸縮する筒状布帛2から構成している。またこの筒状布帛2の布帛本体Cには、周方向の断面が波形状となるように、平面視でV字形の形状を成す屈曲部21・21…を連続的に設け、更にこれらの屈曲部21・21…を貫通するように布帛本体Cに弾性糸22・22…を挿入して筒状布帛2を構成している。
なお、上記筒状布帛2については、織機による二重袋組織、あるいはダブルラッセル機や丸編み機によって製造可能であり、更には実施例1で示した帯状布帛1の長さ方向が周方向となるようにして端部同士を繋いで筒状布帛2とすることもできる。
これにより、筒状布帛2を周方向に伸長させれば、実施例1の帯状布帛1と同様に、布帛本体Cの幅を伸長前よりも拡張して布帛面積を増大することができる。そのため、本実施例の筒状布帛2については、サポーター等として好適に使用することができる。
『実施例3』
次に、本発明の実施例3を以下に説明する。この実施例3では、伸縮性布帛1の折畳み部13を熱セット加工によって形成している(図示せず)。これにより、不織布等の布帛であっても、熱セット加工で折り目を形成して伸縮性を持った折り畳み構造を付与することができるため、長さ方向の伸長によって幅拡がり効果が発揮させることが可能となる。
なお、上記熱セット加工によって、折り目のない屈曲部を形成することもでき、また熱セット加工の代わりに、樹脂コーティング加工によって折畳み部や屈曲部を形成することもできる。
また、上記熱セット加工や樹脂コーティング加工のみでは、折畳み部や屈曲部の弾性パワーが不十分な用途については、伸縮材料と併用して用いることもできる。そしてまた、弾性糸を用いた伸縮性の織編物についても、熱セット加工や樹脂コーティング加工を施すことによって折り目が鮮明となると同時に、耐久性も向上する。
本発明は、概ね上記のように構成されるが、図示の実施形態に限定されるものでは決してなく、「特許請求の範囲」の記載内において種々の変更が可能であって、例えば、帯状布帛1または筒状布帛2に形成する屈曲部11・21については、図7(a)及び(b)に示すように幅方向の断面を山形に屈曲させて折畳み部13として形成することもできる。また、布帛本体Cには弾性糸を含む織物または編物を生地を採用することができる。
また、上記帯状布帛1または筒状布帛2に、表裏二層の少なくともどちらか一方に弾性糸12・22が含まれる二重織編物を使用し、かつ、弾性糸12・22が挿入されている層に屈曲部11・21または折畳み部13を形成した布帛本体Cを使用することもできる。
また、上記帯状布帛1または筒状布帛2の布帛本体Cの形態については、細幅テープ状だけでなく、紐状、パイピング状またはレース状の形態を採用することもできる。そしてまた、機能についても、屈曲部や折畳み部の伸展を利用して空気や光を取り込める構造としたり、テンションをかけて紐を太くして通し孔から抜け難くしたりすることもでき、上記何れのものも本発明の技術的範囲に属する。
近年、機能性に優れた繊維材料の開発が市場で求められている。そのような中で、本発明の伸縮性布帛は、従来にない新機能によってインナーやサポーター、包帯、トレーニングパンツ等の紐、袖口部材、ベルト、シートベルト、ネックストラップ、メッシュ構造体(ハンモック等)、エアバッグ等に幅広く利用できる有用な技術であるため、その産業上の利用価値は非常に高い。
1 帯状布帛
11 屈曲部
12 弾性糸
13 折畳み部
2 筒状布帛
21 屈曲部
22 弾性糸
C 布帛本体
P 山折れ部
Q 谷折れ部

Claims (11)

  1. 長さ方向に伸縮する帯状布帛(1)或いは周方向に伸縮する筒状布帛(2)から成る伸縮性布帛において、
    長さ方向または周方向の断面が、所定ピッチで設けられた、或いは連続して設けられた屈曲部(11)(21)または折畳み部(13)を有する波形状を成し、かつ、当該波形を構成する各屈曲部(11)(21)または折畳み部(13)が、平面視で斜線形、V字形、ジグザグ形またはこれらを組み合わせた形状を成すように前記帯状布帛(1)或いは筒状布帛(2)を構成したことを特徴とする伸縮性布帛。
  2. 帯状布帛(1)または筒状布帛(2)が、長さ方向または周方向に50%伸長した状態で幅方向に5%以上拡張されることを特徴とする請求項1記載の伸縮性布帛。
  3. 帯状布帛(1)または筒状布帛(2)に、平面視でV字形の屈曲部(11)(21)または折畳み部(13)が杉綾状に連続して形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の伸縮性布帛。
  4. 帯状布帛(1)または筒状布帛(2)が、弾性糸(12)(22)を含む織物または編物であって、布帛本体(C)に連続して形成された屈曲部(11)(21)に対し、長さ方向または周方向に貫通するように弾性糸(12)(22)が挿入されていることを特徴とする請求項1〜3の何れか一つに記載の伸縮性布帛。
  5. 帯状布帛(1)または筒状布帛(2)の布帛本体(C)に連続して形成された屈曲部(11)(21)に対し、布帛本体の厚さ方向の中央付近に弾性糸(12)(22)が挿入されていることを特徴とする請求項4記載の伸縮性布帛。
  6. 帯状布帛(1)または筒状布帛(2)の布帛本体(C)に連続して形成された屈曲部(11)(21)に対し、少なくとも屈曲部(11)(21)の表側頂点付近或いは裏側頂点付近の一方を通るように弾性糸(12)(22)が挿入されていることを特徴とする請求項4または5に記載の伸縮性布帛。
  7. 帯状布帛(1)または筒状布帛(2)が、少なくとも表裏二層のどちらか一方に弾性糸(12)(22)を含む二重織編物であり、かつ、弾性糸(12)(22)が挿入されていない方の層に屈曲部(11)(21)または折畳み部(13)が形成されていることを特徴とする請求項1〜6の何れか一つに記載の伸縮性布帛。
  8. 弾性糸(12)(22)にポリウレタン繊維が使用されていることを特徴とする請求項4〜7の何れか一つに記載の伸縮性布帛。
  9. 帯状布帛(1)または筒状布帛(2)において、屈曲部(11)(21)或いは折畳み部(13)が熱セット加工または樹脂コーティング加工により形成されていることを特徴とする請求項1〜8の何れか一つに記載の伸縮性布帛。
  10. 帯状布帛(1)または筒状布帛(2)に対して、屈曲部(11)(21)或いは折畳み部(13)が等ピッチで設けられ、かつ、ピッチが2〜10mmであることを特徴とする請求項1〜9の何れか一つに記載の伸縮性布帛。
  11. 帯状布帛(1)または筒状布帛(2)が細幅テープ、紐、パイピングまたはレース状の形態を成していることを特徴とする請求項1〜10の何れか一つに記載の伸縮性布帛。
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