JP2014180754A - 両面型刃先割出し可能な旋削用インサート - Google Patents

両面型刃先割出し可能な旋削用インサート Download PDF

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Abstract

【課題】本発明は、複数のコーナーと、外周逃げ面と、同一の上面及び下面とを含む多角形の基本形状を有する両面型刃先割出し可能な施削用インサートに関する。
【解決手段】ノーズ切れ刃(14)は前部切り屑流出面(16a)と逃げ面(9)の凸状部分(11)との間に形成され、アーチ形状の切れ刃稜線(EL14)を有し、一方、主切れ刃(15)は、側部切り屑流出面(16b)と逃げ面(9)の平坦な部分(10)との間に形成され、直線の切れ刃稜線(EL15)を有し、切り屑案内面(21、24)は切り屑流出面(16a、16b)の内側に位置づけされている旋削用インサートにおいて、一次切れ刃(12)は全体としてポジティブの切削幾何形状を有し、切り屑流出面(16a)と逃げ面(9)との間の刃先角は、ノーズ切れ刃(14)及び2つの主切れ刃(15)の領域で、ノーズ切れ刃(14)及び2つの主切れ刃(15)に垂直に切断した任意の断面において鋭角となっている。
【選択図】図5

Description

本発明は、複数のコーナーと、外周の逃げ面と、同一の上面及び下面を含む多角形の基本形状を有する両面型割出し可能施削用インサートにおいて、二つの基準平面内に位置づけされた平坦な支持表面であって、二つの基準平面は、互いに対しておよび中立平面に対して平行であり、中立平面は二つの基準平面の間の中間に位置づけされ、中立平面に向かって逃げ面が直角に延在している支持面と、上面及び下面に沿って形成されかつコーナー内に位置づけされたノーズ切れ刃とこれに向かって収束し二等分線からは離れる2つの主切れ刃とを個別に含む複数の一次切れ刃と、が内部に含まれ、ノーズ切れ刃は前側切り屑流出面と逃げ面の凸状部分との間に形成され、アーチ形状の切れ刃稜線を有し、一方、主切れ刃は側部切り屑流出面と逃げ面の平坦な部分との間に形成され、直線の切れ刃稜線を有しており、少なくとも主切れ刃は、それぞれの基準平面の方向で中立平面との関係において傾斜した共通コーナー平面の中に位置づけされたその切れ刃稜線を有し、かつ主切れ刃は、中立平面に対し平行に走りコーナー内に設置された一対の一次切れ刃を分離する補助切れ刃へと変形し、切り屑流出案内面が切り屑流出面の内側に位置づけされている旋削用インサートに関する。
(旋削全般について)
本発明を容易に理解できるようにするため、ワーク2の従来の外径加工中の旋削用工具1を全体的に示す添付図面図1を用いて説明する。工具1にはホルダー3ならびに本発明にしたがって製造された交換可能な旋削用インサート4が含まれている。この場合、ワーク2を、(回転方向Rに)回転させるのと同時に、その中心軸C1に対して平行に長手方向に、より厳密には矢印Fの方向に工具が送られる。一回転あたりの長手方向の送りはfと呼称され、一方切込みはapと呼称される。長手方向送りの方向と旋削用インサート内に含まれる主切れ刃の間の進入角度は、κと呼ばれる。図示された例において、κは95°である。さらに、図示された旋削用インサート4が菱形の基本形状を有し、80°の角度を有する2つの鋭角コーナーと100°の角度を有する2つの鈍角コーナーとを含むという点を指摘しておくべきである。このようにして、旋削用インサートとワークに発生する表面との間に5°という工具の前逃げ角が得られる。通常、ホルダー3は鋼で製造され、旋削用インサート4は超硬合金などで製造される。
旋削を含めたあらゆる種類の金属の切り屑除去式加工において、切り屑は「屈曲した状態で発生する」すなわち、除去の直後に湾曲したものとなるという固有の目的を切り屑が獲得するという法則があてはまる。切り屑の形状、なかでもその曲率半径は、複数の要因により決定され、これらの要因のうち旋削に関して最も重要であるのは、工具の送り、切れ刃のすくい角、問題となっている切込みならびにワークの材料である。除去の後、切り屑は切れ刃の各微小部分に対して垂直に移動する。したがって、切れ刃が直線である場合には、切り屑は平坦であるかまたは断面が矩形のものとなるが、切れ刃が全体的または部分的にアーチ形状をしている場合には、切り屑もまた断面が全体的または部分的にアーチ形状となる。
旋削加工に対し重大な影響をもつ別の要因は、切れ刃のいわゆる切削幾何形状の選択である。当業者は、2つの切れ刃カテゴリを区別している。すなわち一方ではポジティブ正の切削幾何形状を有する切れ刃、そして他方ではネガティブ負の切削幾何形状を有する切れ刃である。前者の場合には、刃先角すなわち共に切れ刃を形成する切り屑流出面との逃げ面の間の角度は90°より小さく、すなわち鋭角であり、一方後者の場合の刃先角は90°(またはそれ以上)である。ポジティブの切削幾何形状を有する切れ刃とネガティブの切削幾何形状を有する切れ刃の間の違いは、前者が切れ刃と加工済み表面との間に切り屑を挟み込んでチップを上昇させることができるのに対し、後者は切り屑を生成しながら切り屑をその前方に押し出すという点にある。したがって、ポジティブの切れ刃は一般にネガティブの切れ刃よりも容易な切削が可能となり、後者に由来する切り屑よりも大きい曲率半径を有する切り屑を生成する。
旋削に関連して生成される切り屑の性質を背景としてさらに理解できるようにするため、異なる幅/厚みを有する切り屑が異なる曲げ性を有するという事実を説明するのに当業者が用いる暗喩に注目されたい。こうして、薄く狭幅の切り屑を細い草の葉に喩え、厚い切り屑を堅い葦に喩えることができる。草の葉と同様に、薄い切り屑は、切り屑が多少の差こそあれ強い勾配を有する隣接する案内表面の形の1つの障害物の方に誘導された場合に、さほど難なく曲がり、一方で、堅い葦様の切り屑は、同じ条件下で過剰に破断されると考えられる。このことが、高い音響レベル、大きい切削力、旋削用インサートの短かい寿命ならびに場合によっては粘着を伴う高い発熱をひき起こす。
旋削に関連して、切り屑の制御と切り屑の排出は、機械加工の結果のみならず問題のない効率の良い処理にとってきわめて大きな重要性をもつ。除去された切り屑がいずれかの案内表面またはチップブレーカにより案内されない場合、それは無制御かつ予測不可能な形で発達する。こうして、薄く曲げ性のある切り屑(草の葉参照)はかなり大きな直径を有する長い電話コード様のネジを形成するようにカールする可能性があり、それがワークの加工済み表面上に衝突しそれに損傷を与えるかもしれず、さらに、あなどれないことであるが、機械加工を行う機械の中に含まれる工具または他の構成要素内に巻き込まれる可能性がある。一方、厚く堅い切り屑が除去直後に強い勾配を有する案内表面上に衝突すると考えられる場合には、切り屑の過剰破断の傾向、粘着をひき起こすかもしれない極度の発熱、旋削用インサートの切削鈍化を示すこと、ならびに切り屑案内面内の早期摩耗損傷の危険性などの他の問題が発生する。したがって、切り屑が遠くへ入念に案内されて、例えばカールしてひび割れすることによってより小さな断片へと破断され得るかまたは旋削用インサートの逃げ面上に衝突しこの逃げ面に当たって粉々にされることになるような切れ刃の切れ刃稜線からの距離のところにそのような傾斜角度で案内表面が位置づけされている場合に、最適な所望の切り屑制御が得られる。(短かい断片ではなくむしろ)螺旋状の切り屑が偶発的に形成された場合でも、その直径が小さく長さがわずかであることが望ましい。
これに関連して、密封可能なハウジング内に設置され定期的に無人となる近代的なソフトウェア制御型旋削機械においては、良好な切り屑制御および切り屑排出がきわめて重要であるという点を指摘しておくべきである。切り屑が、機械に包含されるコンベアによって搬出可能なより小さい断片(または短かいネジ形成)に分割されず、むしろ管理できない切り屑のもつれを形成すると考えられる場合、上述の切り屑は無人の場合の機械の運転停止および重大な損傷を急速にひき起こす可能性がある。
(先行技術)
最初に一般的に言及した種類の両面型旋削用インサートは、特許文献1により以前から公知である。前記公知の旋削用インサートの一般的利点は、一次切れ刃の2つの直線主切れ刃が、旋削用インサートの中立平面との関係において一定の角度で傾斜している共通のコーナー平面の中に位置設定されているという点にある。このようにして、現在のコーナーで主切れ刃およびノーズ切れ刃にそれぞれ連結するそれぞれ平坦およびアーチ形状の逃げ面がワークからの良好なクリアランスを得るのと同時に、機能状態の直線主切れ刃を、望ましい方法で回転ワークとの関係において平面に配向することができる。しかしながら、公知の旋削用インサートには、共に一次切れ刃を形成する2つの主切れ刃ならびにノーズ切れ刃が、互いに90°の角度を形成する切り屑流出面と逃げ面の間に形成されている、すなわち一次切れ刃に沿った刃先角が全体として90°であることを理由として、ネガティブの切削幾何形状を有するという面倒なデメリットがある。これはすなわち一次切れ刃が強靭になるもののその一方でポジティブの切削幾何形状を有する切れ刃よりも切削がはるかに鈍化することを意味している、ということも事実である。このネガティブの切削幾何形状は、切れ刃が機械加工対象の材料内に食い込みワークに沿って開始されたパスを中断し得るという事実の帰結として、とりわけ小または中程度の切削深さでの仕上げまたは中間切削に関して特に不利である。さらに、切り屑誘導用案内表面を内部に含むランドまたはチップフォーマは、(平面立面(plane elevation)で見た場合)くさび形状を有し、切り屑流出面および案内表面は、横断面がV字形である溝を介して分離されており、切り屑はこれらの溝の上を、案内表面に到達する前にいかなる支持体も下にない状態で通過しなければならない。その上、個別の案内表面は、かなり険しい角度(45°)で隆起し、このことによりまさに、切込みおよび送りが大きい場合に生成されるこのような厚く高剛性の切り屑(葦参照)が、多大な発熱下で大きな力で案内表面に衝突することになる。同様に、ノーズ切れ刃から最も遠いところに位置する案内表面が切れ刃の切れ刃稜線の近くに位置づけされているという事実も同様に、これに大きく貢献している。このことは、幅広の厚い切り屑が案内表面に衝突した場合に、(切り屑が赤熱して可塑的である)除去後に充分冷却する時間がなかったということを暗示している。
米国特許第4411565号明細書 米国特許第4056872号明細書
本発明の目的は、上記特許文献1によって公知である旋削用インサートの上述の欠点を取り除き、改良された両面型旋削用インサートを提供することにある。したがって、本発明の基本的目的は、良好な切り屑制御を有し、かつワークから良好なクリアランスを有する容易に切削する両面型旋削用インサートを提供することにある。さらなる目的は、特に求められる場合すなわち切込みが大きく切り屑が幅広で剛性がある場合に、小または中程度の切込みにおける容易な切削特性と強度が組合わされている旋削用インサートを提供することにある。良好な切り屑制御は、切り屑が小、中または大きな切込みで生成されるか否かとは無関係に、切り屑を注意深く、ただし明確な形で案内することによって得られるはずである。換言すると、薄く容易に曲げることのできる切り屑(草の葉)は、除去の後急速に、多大で高い信頼性の案内を得るはずであり、一方幅広で剛性のある切り屑(葦)は、切り屑誘導用案内表面に達する前に大きい曲率半径を発生させることができるはずであり、これらは全て、過剰な破断および有害な発熱を回避することを目的としている。
本発明によると、少なくとも基本的目的は、個別の一次切れ刃が一般的にポジティブの切削幾何形状を有し、こうして、個別の主切れ刃の切り屑流出面と逃げ面との間の刃先角だけでなく、ノーズ切れ刃の切り屑流出面と逃げ面との間のくさび角度も、それぞれの切れ刃稜線に伴う任意の断面において鋭角となっていることによって達成される。このようにして、一次切れ刃はその切れ刃稜線全体に沿って容易に切削するものとなり、これによってまさに、問題の切込みとは無関係に効率の良い切り屑が保証されることになる。
好ましい一実施形態においては、主切れ刃の切れ刃稜線のみならずノーズ切れ刃の切れ刃稜線も、中立平面に対し傾斜したコーナー平面内に集合的に位置づけされている。このことはすなわち、ノーズ切れ刃ならびに個別の主切れ刃が効率良く作動できる最適な空間位置に旋削用インサートを傾けることができるということを意味している。このようにして、ワークと逃げ面の間にクリアランスを提供する目的で両面型旋削用インサートが前記空間位置に傾けられた時点で、ワークとの関係において本質的に水平方向に、一次切れ刃全体を伴うコーナー平面を配向することができる。換言すると、一次切れ刃全体に沿って、より有利なすくい角を得ることができ、こうして切削力、音および発熱がさらに削減される。
さらなる実施形態においては、一次切れ刃の刃先角は、主切れ刃間の二等分線に沿った断面内の最小値から、個別の補助切れ刃により近い最大値に向かって増大することができる。このようにして、より高い強度が求められる場所すなわち主切れ刃に沿って一次切れ刃の強度が増大するのに対して、旋削用インサート上の応力が最小である場所、すなわちノーズ切れ刃に沿って切れ刃は最適な正の切削幾何形状を獲得する。
さらに1つの実施形態において、主切れ刃は、アーチ形状の遷移切れ刃を介して補助切れ刃へと変形しており、遷移切れ刃の刃先角は、個別の主切れ刃から補助切れ刃に向かう方向に連続的に増大する。このようにして、補助切れ刃に対して最適な強度を提供する目的で、主切れ刃に沿って鋭角である状態から補助切れ刃に沿った90°まで刃先角を増大させることができると同時に、遷移が一様になりこうして切り屑に対しても穏やかになる。アーチ形状の(滑らかな)遷移切れ刃はさらに、主切れ刃と補助切れ刃との間のアーチ形状の遷移切れ刃によって切れ刃稜線内に形成される(滑らかな)波状部分により、耐用年数の延長と切削特性の改善をもたらすかもしれない。
さらなる実施形態において、切り屑案内面は、多くとも0.400mmである高さ(すなわち旋削用インサートの支持表面と補助切れ刃に共通の平面との間のレベル差)を有するかもしれない。最も好適には、この高さは、最大0.300mmである。切り屑案内面の高さのこの最大化は、とりわけ剛性のある切り屑が有利なほどに大きい曲率半径を発生させることができるようにすることによって、切り屑の注意深い案内に著しく貢献する。
さらに1つの実施形態において、切り屑誘導用または切り屑破断用案内表面は、中立平面との関係において多くとも30°となるピッチ角度で傾斜している。このようにして、切り屑が容易に曲げられるかまたは比較的剛性があるかとは無関係に、切り屑の注意深い(ただし明確な)案内が保証される。
一実施形態において、案内表面は、一方では主切れ刃間の二等分線に沿ってノーズ切れ刃の後方に位置づけされているこぶ内に含まれた胸面、そして他方では、こぶの後方に位置づけされ内部に支持表面も含むランド内に含まれた一対の側面を含んでおり、胸面は凸状のアーチ形状をしており、二等分線に対して横断方向に走る長さ延長部分を有し、かつ胸面は二等分線に沿って最大値からこの二等分線に対して垂直な断面内の最小値に向かって減少する角度で勾配がついている。換言すると、胸面の長さ延長部分は二等分線との関係において横断方向であり、同時に表面は2つの端点に向かって平坦度を増大させる。このようにして、こぶの胸面は、薄い切り屑の迅速かつ明確な案内を保証し、それと同時に、こぶの端部部分は、より幅広で剛性のある切り屑に対して唐突に隆起する障害物を全く形成しない。
さらなる実施形態においては、こぶの後方一定距離のところに第2の胸面が形成され、その上部部分は第1の胸面の上部部分よりも高いレベルに位置づけされている。このようにして、薄い切り屑は、それが第1の胸面によって案内されることなく、偶発的にこの胸面を通過するかまたは「飛越す」場合でも(後部のより高い胸面を用いた)案内が保証される。
別の実施形態において、コーナー平面は、コーナー平面との関係において6°〜11°の傾斜角、例えば8.5°の傾斜角を有する。このようにして、傾いた空間的位置における旋削用インサートとワークの間に満足のいくクリアランスが保証される。傾斜がこれを上回った場合、詳細にはコーナー平面の延長部分が比較的大きい場合、コーナー平面の延長部分を上回る切込みにおける切り屑の過剰破断の危険性がある。先に指摘した通り、両面型旋削用インサートの支持表面は、補助切れ刃よりも過度に高いレベルに設置されてはならない。
さらなる実施形態において、一次切れ刃およびコーナー平面は、最大でノーズ切れ刃の半径の2〜5倍の切削深さである延長部分、例えばノーズ切れ刃の半径のおよそ3.75倍の切削深さである最大延長部分を有する。それでも、こうして補助切れ刃よりも過度に高いレベルに前記支持表面を設置する必要がなくなることを理由として、このようにして切り屑の過剰破断という前記の危険性を低減させることができる。
別の実施形態において、旋削用インサートは、一次切れ刃とコーナー平面の延長部分を超えた時点で切込みと共に増大する、切れ刃稜線から切り屑制御用案内表面までの垂直方向距離を有する。同様にこのようにして、距離がより幅広の切り屑について増大し、このため切り屑は切り屑誘導用案内表面に達する前に大きい曲率半径を発生させることができるようになるため、過剰破断の危険性を低減させることができる。
(先行技術のさらなる説明)
特許文献2では、多角形両面型旋削用インサートにおいて、その一次切れ刃が、共通のノーズ切れ刃から分岐し旋削用インサートの中立平面との関係において傾斜している2つの直線主切れ刃を含む旋削用インサートが開示されている。しかしながら、この場合、旋削用インサートの同じ側に沿う一対のコーナー間で全ての補助切れ刃が欠如している。こうして、主切れ刃はその全体が付属するノーズ切れ刃から中心点まで延在し、ここでこれらの主切れ刃は直接互いの形状へと変形する。このことは、すなわち、中央ランドの切り屑案内用側面が高くなり、切れ刃稜線のすぐ内側で非常に急な角度で隆起していることを意味する。したがって、全ての幅広で剛性のある切り屑は、大きな力でかつ過剰破断および極端な発熱の明らかな危険性を伴って、側面内に急速に突入する。
一般的な施削の状態を示す概略図である。 本発明に係る旋削用インサートの斜視図である。 図2に係る旋削用インサートの上から見た平面図である。 同じ旋削用インサートの拡大側面図である。 コーナーに隣接する旋削用インサートを示すさらなる拡大図である。 図5と同じコーナーの上から見た平面図である。 図6中のVII−VIIの断面図である。 旋削用インサートの周囲に沿った異なる部分における刃先角を示す断面図である。 旋削用インサートの周囲に沿った異なる部分における刃先角を示す断面図である。 旋削用インサートの周囲に沿った異なる部分における刃先角を示す断面図である。 旋削用インサートの周囲に沿った異なる部分における刃先角を示す断面図である。 旋削用インサートの上面に含まれる異なる部分の高低差を示す、図7に対応する拡大断面図である。 切り屑誘導用のこぶに含まれる第1の胸面と第2の胸面の幾何学的形状を示す拡大した詳細図である。 図13中のXIV−XIVの縦断面図である。 図13中のXV−XVの大きく拡大した断面図である。 図13中のXVI−XVIの類似の断面図である。 一次切れ刃のノーズ切れ刃との関係における2つの胸面の場所を示す詳細な平面図である。 旋削用インサートの中立平面との関係において一次切れ刃がどのように角度づけされているかを示す部分的斜視図である。 管状ワークならびにその機械加工中の本発明に係る旋削用インサートを示す、部分的に断面に斜線を描いた斜視図である。 旋削中のワーク内の旋削用インサートの係合を示す別の視点から見た類似の斜視図である。 図20中と同じ係合を示すさらなる拡大斜視図である。 異なる切込みでの旋削中の旋削用インサートを示す切断した斜視図である。 異なる切込みでの旋削中の旋削用インサートを示す切断した斜視図である。 異なる切込みでの旋削中の旋削用インサートを示す切断した斜視図である。 コーナー内の旋削用インサートのクリアランスを示す拡大詳細図である。
図2〜4では、旋削用インサート4が多角形の基本形状を有し、それぞれ全体として符号5aおよび5bが付された一対の相対する上面と下面とを含んでいることがわかる。旋削用インサートは、上面と下面とが同一となるように両面性を有する。このため、以下では上面5aのみについて詳細に記述する。
この場合、上面5aには、互いに分離された複数のランド6、7が含まれており、これらのランドは個別に平坦な表面8を含み、この表面は、旋削用インサートが反転されて工具ホルダー3内のインサート座内へ適用された時点で支持表面として役立つことができる。全部で8個のランドのうち4つ、すなわちランド6は旋削用インサートのコーナーの域内にあり、一方ランド7は2つのコーナーランド6間のほぼ中間のところに配置されている。旋削用インサートのそれぞれの上面および下面(5a、5b)に沿った全ての支持表面8は、付属するインサート座内の平坦な底部表面に同時に当接できるようにするため、それぞれ共通の平面USおよびLS内に位置設定されている。中立平面は、平面USとLS間の中間に位置し、それらに対し平行である。以下で記述され旋削用インサートの形状を決定する幾何学的特徴は、この中立平面NPとの関係において説明されている。
実施例において、旋削用インサートは菱形であり、互いに対を成して相対している4つのコーナーJ1、J2、J3およびJ4を含む(図2参照)。コーナーJ1、J2において旋削用インサートは鋭角であり、一方コーナーJ3、J4は鈍角である。コーナー角は変動してよいが、この場合、鋭角は80°であり、鈍角は100°である。上面と下面5a、5bの間には外周逃げ面が延在し、符号9が付されており、かつ複数の部分表面すなわち4つの平坦な表面10とコーナーに位置し隣接する平坦な表面10の間で弧状の遷移部分を形成する4つの凸状部分(表面)11とを含む。図3中、B1は、鋭角コーナーJ1、J2の二等分線を表わし、一方B2は鈍角コーナーJ3、J4の二等分線を表わす。従来旋削用インサートをサイズで分類するのに使用されているタイプの内接円がICで示されている。実際には、問題となっている種類の旋削用インサートのIC測定値は、6〜25mmの範囲内にあり得る。(以下で論述される)下部側5aに沿った下部平面LSと切削先端との間の軸方向距離(レベル差)(図5参照)として定義される旋削用インサートの厚みt(図4参照)は、IC測定値よりはるかに小さい。図面の図の基礎を成すプロトタイプ実施形態において、IC測定値は12.7mm、厚みtは4.76mmである。
個別の上面と下面のそれぞれに沿って、鋭角コーナーJ1、J2間で二等分線B1に沿ってならびに鈍角コーナーJ3、J4間で二等分線B2に沿って位置づけされた2対の直径方向に相対する切れ刃12が形成される。これらの切れ刃12のうち、本発明に関しては、コーナーJ1、J2内に位置づけされた切れ刃が最も有利である。4つの全ての切れ刃がそれ自体使用可能であるものの、1つの同じ工具ホルダー3内で使用できるのは一対だけである。このため、鋭角コーナーJ1、J2の切れ刃12のみについて詳述する。
ここでは、本切れ刃12を以下形式的に「一次切れ刃」と呼ぶということをここですでに指摘しておかなければならない。
図5および6を見ればわかるように、個別の一次切れ刃12は3つの部分切れ刃、すなわちコーナー内に位置するノーズ切れ刃14、ならびにこのノーズ切れ刃に向かって収束し全体として16と呼称されている切り屑流出面と逃げ面9の部分表面10、11との間に個別に形成される2つの切れ刃15を含んでいる。これらの部分表面のうち、表面10は平坦であり、したがって個別の主切れ刃15は、平面立面図に見られる通り、直線となり、一方表面11は凸状のアーチ形状であり、例えば部分的に円筒形であって、そのためノーズ切れ刃14はアーチ形状、たとえば平面立面図を見ればわかるように部分的に円形となる。ノーズ切れ刃14の凸状部分11である逃げ面は、垂直な境界線17を介して逃げ面の平坦部分10へと変形する。図5において、ELは一般に、旋削用インサートの上面(または切り屑流出面)と逃げ面の間の外周方向の切れ刃稜線を表わす。参照番号14および15も、ELと呼称される切れ刃稜線を指しているものの、そのような切れ刃が、切り屑流出面と逃げ面の間に画定される材料部分で構成され、これらの表面が切れ刃稜線に沿って互いに遭遇していることを指摘しておかなければならない。
全体として16として示されている切り屑流出面は、複数の部分表面、すなわちノーズ切れ刃14の後方の第1の切り屑流出面16a、主切れ刃15に隣接する2つの切り屑流出面16b、遷移切れ刃18に隣接する2つの切り屑流出面16c、ならびに補助的切れ刃19に隣接する2つの切り屑流出面16dを含む。さらに、(切り屑流出面16aと逃げ面の凸状部分11との間の)切れ刃稜線ELのアーチ形部分はEL14と呼称され、一方(切り屑流出面16bと逃げ面の平坦部分10の間の)切れ刃稜線の直線部分はEL15として示されている。
中程度の切込み(1〜2mm)において、主たる切り屑除去は個別の主切れ刃15によって実施され、その一方でノーズ切れ刃14は、一方では小さい切込み(0.5〜0.8mm)において単独で作動するという目的、そして他方では2つの主切れ刃15のうちのいずれが(より大きい切削深さで)機能状態にあるかとは無関係にワークの加工済み表面を拭い去るという目的を有する。
図2および3において、旋削用インサートは中央に貫通孔18を含み、その中心軸がC2と呼称されていることがさらにわかる。この孔は、工具ホルダーのインサート座内に旋削用インサートを固定するためのネジの収容用に意図されたものである。中心軸C2は同様に、旋削用インサート全体の幾何学的中心を形成している。2つのコーナーJ1およびJ2が中心軸C2から等距離で離隔されていることは自明である。同様に、中心軸C2から2つのコーナーJ3、J4までの半径方向距離は、等しい大きさを有するが、これはコーナーJ1、J2までの距離よりは小さい。これに関連して、ネジ以外の手段、例えばクランプ、レバーなどを用いて旋削用インサートを固定してもよいという点を指摘しておかなければならない。このような場合、旋削用インサートは孔無しで製造されてよい。
2つの主切れ刃15は、ノーズ切れ刃14と共に個別の一次切れ刃12を形成し、(以下「コーナー平面」と呼ぶ)共通平面CP内に位置づけされており、この共通平面は、中立平面NPとの関係において傾斜している。こうして個別の直線主切れ刃15は、わずかにアーチ形状となっている遷移エッジまたは中間切れ刃18を介して同様に直線である補助切れ刃19へと変形する。切れ刃15、18、19を(例えば図3または6にしたがって)平面立面で見た場合、それらの切れ刃稜線は、それらが逃げ面の平坦部分10に隣接していることから、共通の直線をたどっている。しかしながら側面から見た場合、中間切れ刃18は、内側にある切り屑流出面16cがわずかにアーチ形状であることの帰結としてわずかにアーチ形状であり、一方、主切れ刃15ならびに補助切れ刃19の切れ刃稜線EL15およびEL19は、側面から見た通り、より厳密には16aおよび16bとして示される切り屑流出面が平坦であることの帰結として直線である。これに関係して、異なる切り屑流出面16a、16b、16cおよび16dが、構造線を用いて分離された状態で示されているということを指摘しておかなければならない。ただし、これらの構造線は、切り屑流出面の存在を理解させることのみを目的としている。実際には、問題の切り屑流出面は、単一の連続した滑らかな切り屑流出面内に含まれ、その中でこれらの切り屑流出面を裸眼で見抜くことはできない。
これに関連して、傾斜したコーナー平面CPは、内部に位置する個別の切り屑流出面16aおよび16bのいずれかの部分によってではなくむしろ切れ刃稜線EL14およびEL15により画定されるという点を指摘しなければならない。
補助切れ刃19(図4および5参照)は、中立平面NPに対し平行に走り、支持表面8の平面US(またはLS)との関係において凹んだ共通の基準平面RP内に位置づけされている。
本発明にとって極めて重要である1つの特徴は、一次切れ刃12が全体として正の切削幾何形状を有すること、より厳密にはこうして、ノーズ切れ刃14と共に一次切れ刃12を形成する2つの主切れ刃15が、図8〜12中の拡大断面図を見るとわかるように、切れ刃の鋭角のくさび角度、すなわち刃先角を有するようになっていることにある。したがって、プロトタイプ実施形態において、VIIの断面内の刃先角α1(図6および12参照)は81.5°、すなわち補角が8.5°となる角度である。VIIの断面から、ノーズ切れ刃14の刃先角は、境界線17により画定される端部まで、81.5°から84.5°まで連続的に増大する。断面VIIIおよびIXにおいて、すなわち主切れ刃15に沿っては、刃先角α2は一定であり、84.5°(補角=5.5°)である。その後、角度α3は、中間切れ刃18に沿って再び連続的に増大して、最終的に、補助切れ刃19に沿った切れ刃の恒常なくさび角度α4である90°に達する。このことはすなわち、最後に言及した切れ刃の切削幾何形状が負であることを意味するが、補助切れ刃に沿って除去される切り屑の部分がつねに幅広かつ剛性であり、この部域内の切り屑が旋削用インサートに大きな応力を及ぼすという事実が関与するという点でこれが有利であることも事実である。このような理由で、切れ刃α4のくさび角度が、補助切れ刃19に沿ってのみ直角となっていることが有利であるが、それは、補助切れ刃がこうしてきわめて強靭になるからである。
各一次切れ刃12について、こぶ20内ならびに後方にあるランド6内に含まれる案内表面の形をした切り屑制御用手段が存在する。
こぶ20の形状も同様に、構造線すなわち下部境界線22および上部境界線23を用いて明らかにされている(図5および13を参照のこと)。これらのうち、下部境界線22は、こぶが周囲の切り屑部分表面16a、16bとの関係においてどこで隆起し始めるかを示し、一方、上部境界線23は、こぶの下部部分と上部部分とを区別している。図13および14中の拡大された幾何形状の図から、前方向/下向きに勾配のついた胸面(breast surface)24が、こぶの上部部分と下部部分の間の遷移部分内に含まれていることがわかる。前記胸面24は全体的に細長く、凸状アーチ形状を有する。細長い延長部分は、二等分線B1との関係において横断方向であり、より厳密にはアーチ形状の下部境界線22が二等分線B1に沿って位置づけされた頂点APを有し、頂点APから直線基準線RLに沿って位置する一対の相対する端点EP1まで延在する2つの鏡面対称アーチ線を含むようなものであり、ここで直線基準線は端点EP1の間の中間点MP1で二等分線と直交している。胸面(およびノブ)の幅を決定する端点EP1の間の距離は、点MP1とAPの間の距離よりも大きい。
図示された好ましい実施形態において、胸面24はさらに、中心MP1と個別の端点EP1の間の距離もMP1とAP間の距離よりも幾分か大きくなるような大きな幅さえ有している。胸面24の別の特徴は、中心MP1を通る任意の垂直区分内のその傾斜角度β1が、二等分線B1に沿った区分内の最大値から個別の端点EP1を通る区分内の最小値まで減少することにある。換言すると、傾斜はAPからEP1に向かう方向で次第に平坦になる。こぶおよびその胸面のこの形状によって、主として主切れ刃15に沿ってそして場合によっては切れ刃18および19内のその延長部分に沿って除去される比較的幅広で剛性の切り屑は、こぶの側面に沿って連続的に上へ摺動する場合に入念に案内されることになる。このような切り屑の過剰制動に対抗するため、こぶ20の上部部分つまりクラウンは、さらに、周囲の切り屑流出面より上に適度な高さを有する。こぶの2次元アーチ形状形状は同様に、二等分線に沿った半径r2(図14参照)よりもこぶの横方向の曲率半径r1(図15参照)の方が大きいものとして、描写されてもよい。
本発明の開発作業中に、切込みが小さく送りが比較的大きい場合に生成されるような幅狭の切り屑、すなわち幅狭で厚い切り屑について、こぶ20とその胸面24が、つねに所望の切り屑案内能力を提供するわけではないということが分かった。したがって、このような切り屑は、胸面を通過する(「飛越す」)傾向を有し、所望の方向にそれを案内することができなかった。この危険性を未然に防ぐため、本発明に係る旋削用インサートを同様に、第1の胸面24の後方へ一定の距離のところに位置しかつその上部部分が第1の胸面の上部部分よりも高いレベルに位置する第2の胸面25と伴わせて形成してもよい(図5および6を参照のこと)。図示された好ましい実施形態において、こぶ20およびランド6は、尾根部を介して一体化されており、この尾根部は全体として26と示され、こぶ20のクラウンより低いレベルに位置する谷部27(図12も参照のこと)内の最下位の端部から、ランド6の上部支持表面8を伴うレベルの最高の端部まで隆起している。尾根部26は、主として、上述の側面21によって画定されており、これらの側面21は、共通の(架空の)波頂線28から下向きに、ならびに他の点においてランド6を画定している側面29(図6参照)の前方向延長部分内へ延在している。第2の胸面25は、尾根部26上に形成され(図5および6を参照)かつ後方向で波頂線28に向かって先細になっているカム30の中に含まれている。
同様に、ランド6の後部部分が自転車のサドル様の輪郭形状を有するという点も指摘しておくべきである。したがって、支持表面8の後部の幅広の部分は横方向に良好な支持を提供する。
ここで、個別のコーナーJ1、J2に隣接する旋削用インサートの上部側のトポグラフィを画定する表面部分の間のレベル差を示す図12を参照されたい。先に言及したプロトタイプ実施形態において(IC=12.7mmおよびt=4.76mm)、ランド6の支持表面8と基準平面RPの間のレベル差H1は0.300mmであり、ノーズ切れ刃14の切削先端SとRPの間のレベル差H2は0.200mmである。RPと、順に境界線22(胸面24と切り屑流出面16aの間の凹みの中に位置するもの)、尾根部26の最下位点(こぶ20の裏側と第2の胸面25の間の谷部27内に位置するもの)、こぶ20のクラウンおよびカム30の波頂との間の対応するレベル差は、それぞれH3、H4、H5およびH6と呼称されている。プロトタイプ実施形態において、H3は0.144mm、H4は0.181mm、H5は0.198mm、H6は0.249mmである。したがって、第2の後部胸面25は第1の前部胸面24よりも0.051mm(0.249−0.198)高く突出することになる。したがって明確な案内を受けずに前部胸面24を通過する幅狭の切り屑が、突出する第2の胸面25に衝突しそれにより横へと案内される確実性は高くなる。
第1の胸面24と同様、第2の胸面25も一般に、細長く凸状のアーチ形状を有し、かつ二等分線B1との関係において横断方向にある。第2の胸面25の形状および状況は、図13〜17により詳しく示されている。図13および14を見れば最も良くわかるように、胸面25は、2つの境界線35、36の間に画定されている長く狭い遷移表面25a(いわゆる半径遷移部分)から下向き/前方向に延在する。遷移表面は、2つの端点EP2の間に延在し、これらの間には中心MP2が存在し、この中心はMP1と同様、二等分線B1に沿って位置設定されている。端点EP2間の距離は、W2と呼称される第2の胸面の幅を画定している。第2の胸面25の一般的傾斜角度β2は、実施例中では、第1の胸面24の傾斜角度β1より幾分か大きい。実施例において、β2はこうして34°であり、β1は27°である。
図13および14をひき続き参照すると、(形式上)こぶ20のクラウンの最上位点TPが、胸面24の幅W1を決定する2つの端点EP1の間を走る断面XV−XVの幾分か前方向に位置づけされているという点を指摘しておかなければならない。
図15においては、こぶ20のクラウンがどのようにクラウンの中央から端点EP1に向かって連続的により平坦な形状を有するようになるかが示されている。中間部域において、クラウン(ひいては第1の胸面24)は、こうして比較的大きい曲率半径を有し、この曲率半径はr1と呼称されている。図15を見ると明確にわかるように、後方にある第2の胸面およびその遷移表面25aは、第1の胸面との関係において(先行実施例によると0.051mm)突出している。
図16では(図13のXVI−XVI断面を参照)、一方では、二等分線B1に沿って谷部27の最下位レベルよりも著しく高いレベルで第2の胸面25の上部部分25aがどのように位置づけされているかが示され、他方では、第2の胸面25の幅W2がいかに第1の胸面の幅W1よりも著しく小さいかが示されている。実施例では、W1は1.0mmであり、W2は0.6mmである。幅W2は、最後に言及した値から上下に変動し得る。しかしながら、W2は好ましくはW1の少なくとも50%でなければならない。
図17では、ノーズ切れ刃15との関係における2つの胸面24、25の状況が示されている。実施例では、コーナー半径rnは0.8mmであり、ノーズ切れ刃14の内側の扇形は100°(180°−80°)の円弧角度を有する。図17を見るとはっきりわかるように、切削先端Sと中心MP1の間の半径距離は半径rnよりも小さい。したがって実施例では、L1はおよそ0.7mmである。換言すると、第1の胸面24はノーズ切れ刃15の近くに位置づけされて、ノーズ切れ刃15のみに沿って主として除去されるタイプの幅狭の切り屑による打撃を急速に受けるようになっている。さらに、第2の胸面25はそれ自体、距離L2がL1より小さくなるような形で、前部胸面24の近くに位置づけされている。実施例では、L2は、0.3mm、すなわち測定値L1の半分未満となる。これに関連して、第2の胸面25(図6参照)が、平坦な支持表面8の前方部分の前で有意な距離のところに位置づけされることも指摘しておかなければならない。したがって、最後に言及された距離は、切削先端Sと第2の胸面25の間の距離(L1+L2)よりも幾分か大きい。したがって第1の胸面24またはいずれにせよ後方にある胸面25のいずれかによって案内される切り屑は、それらが支持表面8にまで到達する以前のちょうど良いタイミングで横へと案内される。換言すると、切り屑は、旋削用インサートの逆転後まで使用されない支持表面8に損傷を加える可能性無く、横へと案内される。
図6〜12では、VIIの断面内の刃先角α1が81.5°であること(その補角は8.5°である)がわかる。実施例では、切り屑流出面16aは平坦な表面の形をしている(わずかにアーチ形状でもあり得る)。このことはすなわち、基準平面RP(ならびに中立平面NP)との関係におけるコーナー平面CPの傾斜角度(図18も参照のこと)が8.5°であることを意味している。刃先角α1は、VIIの断面からVIIIの断面に向かって増大し、より厳密には84.5°の値α2まで増大する。この角度は、主切れ刃15全体に沿って一定である(図8および9を参照のこと)。アーチ形状の切り屑流出面16bに沿って位置する中間切れ刃18に沿って、切れ刃α3のくさび角度は、中間切れ刃18が補助切れ刃19へと変形する部分内で84.5°から90°まで連続して増大する(図11を参照のこと)。実施例では、刃先角α4は、補助切れ刃19全体に沿ってつねに90°であり、ここではこれがそれ自体負の切削幾何形状を有するものの、こうして切れ刃14、15、18に比べ著しく高い強度も有することが関与している。
発明の機能
本発明に係る旋削用インサートの機能を説明するために、図19〜25への参照が指示されるが、そのうち図19は、HPにより表わされる水平平面内に含まれる中心軸C1上で回転するワーク2を示している。ワークの機械加工は、旋削用インサート4を用いて実施され、この旋削用インサートは、矢印Fの方向へのその長手方向給送の間に、CHと呼称される切り屑を生成する。旋削中、旋削用インサート4は、(図1にしたがって付属のホルダー3を介して)、一次切れ刃12の2つの直線主切れ刃15、より厳密にはその切れ刃稜線EL15が水平平面HP内に位置設定されている空間的位置において内に傾けられ、ノーズ切れ刃14ならびに機能状態の主切れ刃15は正の切削幾何形状を提供する。同時に、旋削用インサートの逃げ面9(これはNPに対し垂直であるものの切り屑流出面16bとの関係において角度がついている)は、機械加工に付されるリング状の表面SA(平坦)およびSB(凹状)から離れている。VIIの断面内のα1(図12参照)が81.5°である場合、ノーズにおける旋削用インサートの凹状表面SBと逃げ面の凸状部分11との間の逃げ角λ(図25参照)は、90−81.5=8.5°である。平坦な表面SAとの関係において、より厳密にはIXの断面(図9)における刃先角の補角である逃げ角、すなわち実施例では90−84.5=5.5°でも、対応するクリアランス(図示せず)が得られる。
図22〜24では、異なる切込みapでどのように旋削が実施されるかが示されている。図22では、切込みa1は最小であり、例えばおよそ0.5〜0.8mmである。これに関連して、切り屑の除去は、本質的に(実施例では0.8mmの半径を有する)ノーズ切れ刃14に沿ってのみ行なわれる。切り屑の微小部分は切れ刃に対して垂直に導かれるという原則のため、切り屑はこの場合断面がアーチ形状となり、二等分線B1に対して極穏やかな角度で切り屑流出方向が得られる。除去の直後、切り屑は切り屑流出面16aをたどり、短時間(距離L1参照)後に、こぶ20の前部胸面24に衝突する。切り屑が偶発的に、前記胸面24を用いて所望の通りに案内されない場合、それはさらに後向きに走って、その後、より高い位置にある後部胸面25に衝突し、この胸面は、より高い信頼性で切り屑を(図19に示された形で)横に遠くまで案内する。このようにして、切り屑は、例えばランド6の側面または後方で切り屑流出面に対してかあるいは旋削用インサートの連結用逃げ面9に対して落下することによって粉々にされるかまたは断片化される。
図23および24に係る実施例では、切込みap2およびap3はより大きいものである。このことはすなわち、一方では、切り屑の大部分が直線主切れ刃15に沿ってそしてさまざまな程度で切れ刃18および19まで除去されること、そして他方では、切込みが増大するにつれて切り屑流出方向が変更され二等分線B1に対し増大する角度を形成することを意味している。さらに、切り屑はその横断面の大部分において平坦または矩形になるが、ノーズ切れ刃14により生成される湾曲形状を有する細い(擦減した)切れ刃部分は例外である。このことはすなわち、増大する切込みを伴う切り屑のより大きい部分が側面21に衝突し、これにより案内されることを意味している。切込みのみでなく送りも同様に増大させられた場合、切り屑の剛性はこのとき、第1の実施例の場合よりも著しく大きくなった(葦/草の葉を参照のこと)。しかしながら、剛性の増大にも関わらず、切り屑は、とりわけ、切れ刃稜線から側面21までの垂直方向距離が切削深さの増加に伴って増大したことの帰結としてのみならず、側面21ならびにこぶ20およびカム30の側方表面が比較的平坦である、すなわち適度なピッチ角度で隆起していることの帰結として、注意深くはあるものの明確な形で案内される。こぶ20は、点TP内で最高位であり、端点EPに向かって連続的に下降する。このため、これらの表面は、より厚い切り屑が当たって過剰破断し得る険しい障害物を全く提供しない。これに関連して、特に、カム30およびその中に含まれている第2の胸面25のいずれも、第2の胸面25が第1の胸面24よりも高く(0.051mm)突出しているにも関わらず、より厳密にはカムが逃げ面の平坦部分10に沿って直線の切れ刃稜線からより大きい横方向距離のところに位置づけされていることおよびその側面にはカムの最高位の波頂から下向きに平坦に勾配がついていることの帰結として、過剰破壊のいかなる危険性にも寄与しない、という点を強調しておかなければならない。さらに、第2の胸面25は、制限された幅W2を有する。その上、有意であるのは、胸面21が多くとも0.400mm、好適には図12に係る実施例の場合のように、0.300mmの高さを有するという事実である。
本発明の利点は、一次切れ刃(ノーズ切れ刃+主切れ刃)が、その正の切削幾何形状の帰結として容易に切削するものとなるという点にある。さらに、旋削用インサートの切り屑案内能力は、実際の施削中に発生するかもしれない全てさまざまな条件、例えばさまざまな切込み、さまざまな送りそして(その固有の特性が例えば曲率半径に関して最も可変的な特性を切り屑に付与する可能性がある)異なる材料の機械加工などの条件下において、良好で信頼性の高いものとなるという点にある。詳細には、小さい切込みにおける切り屑形成ならびに切り屑の除去は本質的に改善された状態になり、大きい切込みにおける切り屑形成に顕著な悪影響が及ぼされることもない。
図面の全ての図において、これらの切れ刃は、切り屑流出面および逃げ面が細いラインすなわち切れ刃稜線へ収束するような形で鋭い切れ刃を有する状態で示されてきた。実際には、例えばブラッシングによってかまたは極限の幅狭の強化用面取り表面(最大幅0.051mm)を用いて、前記切れ刃稜線をさらに強化してもよい。
発明の実施可能な修正
本発明は、以上で記述され図面中に示された実施形態のみに限定されるものではない。したがって、切り屑形成手段の切り屑誘導用案内表面は、さまざまな形で修正されてよい。例えば、最前面で薄い切り屑を対象とする胸面を含む前部こぶは、より幅広でより剛性の高い切り屑を案内することを目的とする側面を含む後方にあるランドの部分から分離されていてよい。同様に、支持表面を同時に含むこのようなランド以外の突出する部材の上で前記側面を形成することも同様に実現可能である。さらに、三角形などの四角形とは別の基本的形状を有する旋削用インサートに対して本発明を適用することが可能である。内部に支持表面が位置設定されている平面より低い適度なレベルに位置する旋削用インサートの補助切れ刃が、完全に直線ではなくわずかに反っていてもよいことも同様に言及しておくべきである。同様に、例えば87〜90°の範囲内の刃先角の形状を有する、適度な正の切削幾何形状を伴う補助切れ刃を形成することもまた、実現可能である。
5a 上面
5b 下面
8 支持表面
9 逃げ面
10 逃げ面の平坦部分
11 逃げ面の凸状部分
12 一次切れ刃
14 ノーズ切れ刃
15 主切れ刃
16a,16b 切り屑流出面
19 補助切れ刃
20 こぶ
21 切り屑案内面
24,25 胸面
CP 共通コーナー平面
EL14 アーチ状の切れ刃稜線
EL15 直線の切れ刃稜線
J1,J2,J3,J4 コーナー
NP 中立平面
US,LS 基準平面
α2 刃先角

Claims (13)

  1. 複数のコーナー(J1、J2、J3、J4)と、
    外周の逃げ面(9)と、
    同一の上面及び下面(5a、5b)と、を含む多角形の基本形状を有する両面型刃先割出し可能な施削用インサートであって、
    基準平面(US、LS)内に位置づけされた平坦な支持表面(8)であって、基準平面(US、LS)は、互いに平行であり、かつ、中立平面(NP)に対して及び平行であり、中立平面は基準平面の間の中間に位置づけされ、基準平面(US、LS)に向かって逃げ面(9)が直角に延在している支持表面(8)と、
    上面及び下面に沿って形成され、かつコーナー内に位置づけされたノーズ切れ刃(14)と、これに向かって収束し二等分線(B1)からは離れる2つの主切れ刃(15)とを個別に含む複数の一次切れ刃(12)と、を備え、
    ノーズ切れ刃(14)は前部切り屑流出面(16a)と逃げ面(9)の凸状部分(11)との間に形成され、アーチ形状の切れ刃稜線(EL14)を有し、
    一方、主切れ刃(15)は、側部切り屑流出面(16b)と逃げ面(9)の平坦な部分(10)との間に形成され、直線の切れ刃稜線(EL15)を有しており、少なくとも主切れ刃(15)は、共通コーナー平面(CP)内に位置づけされた切れ刃稜線(EL15)を有し、共通コーナー平面(CP)は基準平面(US、LS)の方向に向かって中立平面(NP)に対して傾斜し、かつ、補助切れ刃(19)へと移行し、補助切れ刃(19)は、中立平面(NP)に対し平行に走り、コーナー内に配置された一対の一次切れ刃(12)を分離し、
    切り屑案内面(21、24)は、前記切り屑流出面(16a、16b)の内側に位置づけされている旋削用インサートにおいて、
    個別の一次切れ刃(12)がポジティブの切削幾何形状を有し、
    個別の主切れ刃(15)の切り屑流出面(16b)と逃げ面(9)の平坦部分(10)との間の刃先角(α2)と、ノーズ切れ刃(14)の切り屑流出面(16a)と逃げ面(9)の凸状部分(11)との間の刃先角とが、主切れ刃(15)及びノーズ切れ刃(14)の領域で、それぞれの切れ刃稜線(EL15、EL14)に垂直に切断した任意の断面において鋭角となっていることを特徴とする旋削用インサート。
  2. 主切れ刃(15)の切れ刃稜線(EL15)と、ノーズ切れ刃(14)の切れ刃稜線(EL14)も前記コーナー平面(CP)内に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の旋削用インサート。
  3. 一次切れ刃(12)の刃先角(α)が、主切れ刃(15)間の二等分線(B1)に沿った断面(VII)内の最小値(α1)から、個別の補助切れ刃(19)により近い最大値(α2)に向かって増大することを特徴とする請求項1または2に記載の旋削用インサート。
  4. 個別の主切れ刃(15)がアーチ形状遷移切れ刃(18)を介して補助切れ刃(19)へと移行しており、遷移切れ刃(18)の刃先角(α3)が、主切れ刃(15)から補助切れ刃(19)に向かう方向に連続的に増大することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の旋削用インサート。
  5. 支持表面(8)と補助切れ刃(19)に共通の基準平面(RP)との間の高さの差が、多くとも0.400mmであることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の旋削用インサート。
  6. 切り屑案内面(21,24)が、中立平面との関係において多くとも30°となるピッチ角度で傾斜していることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の旋削用インサート。
  7. 前記切り屑案内面(21,24)が、一方では主切れ刃(15)間の二等分線(B1)に沿ってノーズ切れ刃(14)の後方に位置づけされているこぶ(20)内に含まれた胸面(24)、他方では、こぶ(20)の後方に位置づけされ内部に支持表面(8)も含むランド(6)内に含まれた一対の側面(21)を含んでおり、胸面(24)は凸状のアーチ形状をしており、二等分線(B1)に対して横断方向に走る長さ延長部分を有し、かつ胸面は二等分線(B1)に沿って最大値(β1)からこの二等分線に対して垂直な断面(XV−XV)内の最小値に向かって減少する角度で勾配がついていることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の旋削用インサート。
  8. こぶ(20)の後方一定距離のところに第2の胸面(25)が形成され、その上部部分は第1の胸面(24)の上部部分より高く位置づけされ、第2の胸面が第1の胸面(24)の幅よりも小さいものの少なくともその50%である幅(W2)を有していることを特徴とする請求項7に記載の旋削用インサート。
  9. コーナー平面(CP)が、中立平面(NP)との関係において6〜11°である傾斜角を有することを特徴とする請求項1〜8のいずれか一項に記載の旋削用インサート。
  10. 中立平面(NP)との関係におけるコーナー平面(CP)の傾斜角が8.5°であることを特徴とする請求項9に記載の旋削用インサート。
  11. 一次切れ刃(12)とコーナー平面(CP)が、最大でノーズ切れ刃の半径(rn)の2〜5倍の切込み(ap)に対応する長さの延長部分を有することを特徴とする請求項1〜10のいずれか一項に記載の旋削用インサート。
  12. 一次切れ刃(12)およびコーナー平面(CP)の延長部分が、ノーズ切れ刃の半径(rn)のおよそ3.75倍の切込み(ap)に対応する長さを有することを特徴とする請求項11に記載の旋削用インサート。
  13. 切れ刃稜線(EL)から切り屑案内面(21)までの垂直方向距離が、一次切れ刃(12)とコーナー平面(CP)の延長部分を超えた時点で、切込み(ap)に対応する長さと共に増大することを特徴とする請求項1〜12のいずれか一項に記載の旋削用インサート。
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