JP2014178824A - 加工装置、加工装置のデータ処理プログラム及び保持部材 - Google Patents

加工装置、加工装置のデータ処理プログラム及び保持部材 Download PDF

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Abstract

【課題】対象物の画像に基づいて適切な加工を施すことができる加工装置、加工装置のデータ処理プログラム及び保持部材を提供する。
【解決手段】加工装置の制御手段は、画像取得ルーチンで取得された画像において除去する無効パターンのサイズを設定するためのサイズ設定ルーチンと、前記サイズ設定ルーチンで設定されたサイズ以下の無効パターンを、前記画像から除去する除去ルーチンとを実行する(ステップS21〜S27)。また、制御手段は、前記除去ルーチンにより前記無効パターンが除去された画像に基づいて、除去されていない有効パターンの加工を施す加工データを作成する加工データ作成ルーチンを実行させる(ステップS6)。
【選択図】図15

Description

本発明は、シート状の対象物と加工ヘッドとを相対的に移動させることにより、対象物に所定の加工を施す加工装置、加工装置の各種処理手段としてコンピュータを機能させるためのデータ処理プログラム、及び加工装置に対象物を保持した状態でセットされる保持部材に関する。
従来より、シート状の対象物(例えば紙のシート)に対し、自動的に切断加工を施す加工装置としてカッティングプロッタが知られている。前記シートは、表面に粘着層を有する保持部材としての基材に貼り付けられる。そして、カッティングプロッタは、基材の両端部分を駆動機構の駆動ローラ及びピンチローラで上下方向から挟んで第1方向へ移動させると共に、切断刃を有するキャリッジを前記第1方向と直交する第2方向へ移動させて前記シートから所望の模様を切断する(例えば特許文献1参照)。
前記カッティングプロッタに、スキャナ部を備えた画像取得装置を搭載することが考えられる。この場合、予め模様が印刷されたシートをカッティングプロッタにセットし、シート表面の画像をスキャナ部で読取って、その画像データを基に模様の切断データを作成することが可能となる。これにより、作成した切断データに基づいて、シートに予め印刷された模様と同じパターンの模様の切断加工を施すことができる。
ところで、スキャナ部で読取った画像データには、シート上のホコリやゴミ等に起因して黒点等のノイズが載ってしまうことがある。そこで、複写機や印刷機等の画像取得装置では、ノイズ除去の画像編集を自動的に行うことが一般的に行われている(例えば特許文献2参照)。
特開2005−230917号公報 特開2006−5455号公報
しかしながら、カッティングプロッタで加工するシートに予め付された模様が微小なパターンである場合、このパターンが黒点か否かを自動的に判断することは困難である。また、前記基材には、シートを貼り付けるための目安となる印、所謂トンボが予め付されている。このため、シート表面の画像をスキャナ部で読取ると、トンボも読取ってしまう。そして、このトンボは、黒点よりも明らかに大きいので、ノイズとして除去されずに、トンボの切断データも作成されてしまう。
このように、画像データのノイズ除去が適切に行われずに加工データが作成されると、加工が不要な部分に加工を施したり、シート全体を無駄にする虞がある。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、対象物の画像に基づいて適切な加工を施すことができる加工装置、加工装置のデータ処理プログラム及び保持部材を提供することである。
上記した目的を達成するために、本発明の請求項1の加工装置は、シート状の対象物と加工ヘッドとを相対的に移動させることにより、前記対象物に所定の加工を施す加工装置であって、予めパターンが付された前記対象物について画像を取得する画像取得手段と、前記画像取得手段で取得された画像において除去するパターンである無効パターンのサイズを設定するためのサイズ設定手段と、前記サイズ設定手段で設定されたサイズ以下の前記無効パターンを、前記画像から除去する除去手段と、前記除去手段により前記無効パターンが除去された画像に基づいて、除去されていない有効パターンの加工を施す加工データを作成する加工データ作成手段と、を備え、前記加工データ作成手段で作成された加工データに基づいて、前記対象物と前記加工ヘッドとの相対移動により、前記対象物に対して前記有効パターンの加工を施すことを特徴とする。
本発明の請求項10の保持部材は、請求項1記載の加工装置に、前記対象物を保持した状態でセットされるものであり、前記対象物が載置されるベース部と、前記ベース部の表面に設けられ、前記対象物を保持する位置を示す標識と、前記ベース部の表面側に設けられ、前記対象物を保持する保持部と、を備え、前記標識は、前記サイズ設定手段で設定可能な最小サイズよりも小さいサイズのパターンで構成されていることを特徴とする。
本発明の請求項14のデータ処理プログラムはシート状の対象物と加工ヘッドとを相対的に移動させることにより、前記対象物に所定の加工を施す加工装置のコンピュータに実行させるプログラムであって、前記コンピュータに、予めパターンが付された前記対象物について画像を取得する画像取得ルーチンと、前記画像取得ルーチンで取得された画像において除去するパターンである無効パターンのサイズを設定するためのサイズ設定ルーチンと、前記サイズ設定ルーチンで設定されたサイズ以下の前記無効パターンを、前記画像から除去する除去ルーチンと、前記除去ルーチンにより前記無効パターンが除去された画像に基づいて、除去されていない有効パターンの加工を施す加工データを作成する加工データ作成ルーチンと、を実行させる。
請求項1の加工装置によれば、サイズ設定手段によって、対象物の画像から除去する無効パターンのサイズを、対象物に予め付されたパターンに応じて設定することができる。これにより、設定したサイズ以下の無効パターンが除去手段により除去されると共に、除去されていない有効パターンの加工データが加工データ作成手段により作成される。従って、作成した加工データに基づいて、対象物に対し、加工が不要な部分に加工を施すことなく、適切な加工を施すことができる。
請求項10の保持部材において、対象物の保持位置を示す標識は、サイズ設定手段で設定可能な最小サイズよりも小さいサイズのパターンで構成されている。よって、画像取得手段により取得した画像に保持部材の標識のパターンが含まれていたとしても、サイズ設定手段で設定したサイズの大小にかかわりなく、除去手段によって標識のパターンを画像から除去することができる。よって、加工装置で対象物の加工データを作成する際に、保持部材の標識の加工データが作成されるといった不具合を確実に無くすことができる。
請求項14のデータ処理プログラムを加工装置のコンピュータに実行させることにより、サイズ設定ルーチンにおいて、対象物の画像から除去する無効パターンのサイズを、対象物に予め付されたパターンに応じて設定することができる。これにより、設定したサイズ以下の無効パターンが除去ルーチンで除去されると共に、除去されていない有効パターンの加工データが加工データ作成ルーチンで作成される。従って、作成した加工データに基づいて、対象物に対し、加工が不要な部分に加工を施すことなく、適切な加工を施すことができる。
加工装置の内部構造を本体カバーと共に示す斜視図 加工装置の内部構造を示す平面図 加工ヘッド近傍部を示す正面図 (a)及び(b)は、カッタのカートリッジ及びペンのカートリッジの一例を示す正面図 カートリッジの装着状態においてカバー部材を一部破断して示すカートリッジホルダ近傍の右側面図 電気的構成を概略的に示すブロック図 加工データの構造を説明するための図 加工データに基づき加工を施す模様の一例を示す図 対象物を貼り付けていない状態で示す保持部材の平面図 読取用の保持部材の斜視図 サイズ設定画面の一例を示す図 サイズ設定時の様子を表す図11相当図 保持部材の標識の無い画像を表す図11相当図 加工開始画面の一例を示す図 データ処理プログラムの流れを示すフローチャート パターン抽出・除去処理の流れを示すフローチャート
以下、本発明の一実施形態について、図面を参照しながら説明する。図1に示すように、加工装置1は、筐体としての本体カバー2と、本体カバー2内に配設されたプラテン3と、カートリッジ4が搭載される加工ヘッド5と、画像取得手段としてのスキャナ部6(図2、図6参照)とを備えている。
本実施形態の加工装置1では、前記カートリッジ4として、カッタのカートリッジ4c及びペンのカートリッジ4pが複数用意されている。これらカートリッジ4c,4pは、後述する加工ヘッド5のカートリッジホルダ32に対して択一的に装着される。尚、全てのカートリッジ4c,4pは、略同じ形状の外郭ケース50を用いて構成されており(図4参照)、説明の便宜上「カートリッジ4」として総称する。
また、加工装置1では、加工対象或いは画像読取りの対象となる対象物Sを保持するための保持部材10が備えられている。詳しくは後述するが、保持部材10の上面には、周縁部10a〜10dを除いた内側の領域に粘着剤が塗布された粘着層10v(図9参照)が形成されており、粘着層10vに対象物Sが貼り付けられて保持される。図1に示す保持部材10の他に、図10に示す読取用の保持部材20も用いられるが、その詳細についても後述する。
前記本体カバー2は横長な矩形箱状をなしており、その正面部には、前面開口部2aが形成されると共に、当該開口部2aを開閉する前カバー2bが設けられている。前面開口部2aが開放された状態で、対象物Sを保持した保持部材10がプラテン3上にセットされ、或いはカートリッジ4がカートリッジホルダ32に対して着脱される。
加工装置1には、プラテン3上にセットされた保持部材10を所定の移送方向(Y方向)に移送する移送機構7が設けられている。また、加工装置1には、加工ヘッド5を、保持部材10の移送方向と交差する方向(例えば移送方向と直交するX方向)に移動させるヘッド移動機構8が設けられている。尚、以下の説明では、移送機構7による保持部材10の移送方向を前後方向とする。つまり、前後方向がY方向であり、Y方向と直交する左右方向がX方向である。
前記本体カバー2の上面の右側部位には、フルカラー表示が可能な液晶カラーディスプレイ(以下、ディスプレイ9aと称す)が設けられると共に、ユーザにより操作される各種操作スイッチ9bが設けられている。ディスプレイ9aは、種々の模様や、スキャナ部6で取得した画像、ユーザに対して必要なメッセージ等を表示する表示手段として構成されている。また、ディスプレイ9aの表示面側には、タッチパネル9cが重ねて配設されている。前記各種操作スイッチ9b或いはタッチパネル9cを操作することで、ディスプレイ9aの画面における表示対象の指定、種々の模様の選択、各種モードへの切換え、各種のパラメータの設定等が可能である。
前記プラテン3は、対象物Sに加工を施す際、保持部材10の下面を受けるもので、図2にも示すように、前プラテン3aと後プラテン3bとからなる。このプラテン3の上面部は、水平面状をなし、対象物Sを保持した保持部材10が載置された状態で移送される。
前記移送機構7及びヘッド移動機構8は、対象物Sを保持した保持部材10と加工ヘッド5とをX方向及びY方向に相対移動させるための相対移動手段として構成されている。
先ず、移送機構7は、プラテン3の上面側で保持部材10をY方向へ自在に移送させるものである。即ち、図1、図2に示すように、本体カバー2内には、機枠11が設けられている。その機枠11には、前記プラテン3の左右両側に夫々位置して、左右の側壁部11a、11bが向い合うように設けられている。それら左右の側壁部11a、11b間には、前プラテン3aと後プラテン3bとのなす隙間部分に位置して、X方向に夫々延びる駆動ローラ12及びピンチローラ13が設けられている。駆動ローラ12とピンチローラ13は、上下方向に並ぶように配設されており、駆動ローラ12は下側に位置し、その上側にピンチローラ13が位置する。
前記駆動ローラ12は、上端がプラテン3の上面と略同等の高さとなるようにして、左右の両端側が、夫々前記側壁部11a、11bに回転可能に支持されている。図2に示すように、駆動ローラ12の右端部は、右側の側壁部11bを貫通して右方に延び、その先端に径大な従動ギヤ17が固着されている。右側の側壁部11bの外面側には、取付フレーム14が固定されている。取付フレーム14には、例えばステッピングモータからなるY軸モータ15が取付けられている。Y軸モータ15の出力軸には、前記従動ギヤ17に噛合する径小な駆動ギヤ16が固定されている。
前記ピンチローラ13は、左右の両端部が、夫々前記側壁部11a、11bに回転可能、且つ上下方向に若干量の変位が可能に支持されている。側壁部11a、11bの外面側において、ピンチローラ13の左右の両端部の夫々を下方に付勢するバネ(図示略)が設けられている。それゆえ、ピンチローラ13は、前記バネにより、常に下方(駆動ローラ12側)に付勢されている。また、ピンチローラ13には、左右の端部寄り部位に位置して、やや径大なローラ部(右側のローラ部13aのみ図示)が設けられている。
こうして、保持部材10の左右の縁部10a,10bは、駆動ローラ12と、ピンチローラ13のローラ部13a、13aとの間において夫々挟持される。そして、Y軸モータ15を正転駆動、或いは逆転駆動させると、その回転運動がギヤ16,17を介して駆動ローラ12に伝わることで、保持部材10を後方或いは前方へ移送する。これら駆動ローラ12、ピンチローラ13、Y軸モータ15、減速機構としてのギヤ16,17は、移送機構7を構成する。
前記ヘッド移動機構8は、加工ヘッド5のキャリッジ19を、X方向へ自在に移動させるものである。即ち、図1、図2に示すように、左右の側壁部11a,11b間には、前記ピンチローラ13よりもやや後部寄りの上方に位置させて、上下一対のガイドレール21,22が固定されている。ガイドレール21,22は、ピンチローラ13と略平行つまり左右方向に延びている。ガイドレール21の上面部とガイドレール22の下面部には、左端から右端にわたるガイド溝(上面部のガイド溝21aのみ図示)が設けられている。
また、図示は省略するが、前記キャリッジ19の上下両側部には、両ガイド溝21a,21aを上下方向から挟むように係合する一対の突条部が設けられている。こうして、キャリッジ19は、これら突条部とガイド溝21a,21aとの係合により、ガイドレール21,22に対して左右方向への摺動が可能に支持されている。
図1、図2に示すように、左側の側壁部11aの外面側の後部寄りには、水平状の取付フレーム24が固定されている。当該左側の取付フレーム24には、後側に位置してX軸モータ25が下向きに取付けられると共に、その前側に垂直方向に延びるプーリ軸26(図2参照)が設けられている。X軸モータ25の出力軸には、径小な駆動ギヤ27が固定されている。前記プーリ軸26には、駆動ギヤ27に噛合する径大な従動ギヤ29と、タイミングプーリ28とが回転可能に支持されている。タイミングプーリ28と従動ギヤ29は一体的に回転するように形成されている。
一方、右側の取付フレーム14には、タイミングプーリ30が軸方向を上下方向として回転可能に設けられている。これらタイミングプーリ30と前記タイミングプーリ28との間には、無端状のタイミングベルト31が左右方向に延びて水平に掛装されている。このタイミングベルト31の途中部が、キャリッジ19の取付部(図示略)に連結されている。
ここで、X軸モータ25を正転駆動、或いは逆転駆動させると、その回転運動がギヤ27,29及びタイミングプーリ28を介してタイミングベルト31に伝わることで、加工ヘッド5を左方或いは右方へ移動させる。こうして、キャリッジ19は、対象物Sの移送方向と直交する左右方向に自在に移動する。上記のガイドレール21,22、X軸モータ25、減速機構としてのギヤ27,29、タイミングプーリ28,30、タイミングベルト31等は、ヘッド移動機構8を構成する。
前記加工ヘッド5は、図2に示すように、キャリッジ19に対してカートリッジホルダ32と上下駆動機構33とを前後に配置してなる。上下駆動機構33は、カートリッジホルダ32をカートリッジ4ごと上下方向(Z方向)に駆動させるものである。
図2、図3、図5に示すように、キャリッジ19は、前後の壁部19a,19bと、これら壁部19a,19bを繋ぐ上下のアーム19c,19dとを備え、ガイドレール21,22の前後両側と上下両側とを囲う形状をなしている。キャリッジ19の後壁部19bには、Z軸モータ34(図2参照)が前向きに取付けられている。また、Z軸モータ34とカートリッジホルダ32との間に、当該Z軸モータ34の回転運動を減速し且つカートリッジホルダ32の上下方向の移動に変換して伝達する伝達機構(図示略)が設けられている。これら伝達機構及びZ軸モータ34は、上下駆動機構33を構成する。
ここで、Z軸モータ34を正転駆動、或いは逆転駆動させると、その回転運動が伝達機構を介して上下方向の運動に変換されて、カートリッジホルダ32をカートリッジ4ごと上昇位置或いは下降位置へ昇降させる。これにより、カートリッジホルダ32におけるカートリッジ4は、図4に示すカッタ44による切断或いはペン45による印刷を行うときの下降位置と、その刃先46或いはペン先48が対象物Sから所定距離、離間する上昇位置(図3の2点鎖線参照)との間で移動する。
尚、カートリッジホルダ32にカッタ44のカートリッジ4cが装着されている場合、下降位置において対象物Sに刃先46が刺さった状態となる。一方、カートリッジホルダ32にペン45のカートリッジ4pが装着されている場合、下降位置において対象物Sにペン先48が当接した状態となる。こうした切断に係る刃先46の圧力(以下カッタ圧と称す)や、印刷に係るペン先48の圧力(以下ペン圧と称す)は、後述する制御回路71によって、Z軸モータ34の回転量に基づき切断及び印刷に適した圧力に夫々設定される。
図2、図3、図5に示すように、前記カートリッジホルダ32は、上下駆動機構33により上下に駆動されるホルダフレーム35と、当該ホルダフレーム35に固定された上ホルダ36及び下ホルダ37とを備えている。具体的には、キャリッジ19の前壁部19aには、その左右両側を前方から覆うカバー部材38が設けられている。カバー部材38における左側の張出部38aと右側の張出部38bとの間には、可動部として前記ホルダフレーム35が配置されている。ホルダフレーム35は、上下両面及び前面が開放されたコ字状(図2参照)をなしている。上ホルダ36及び下ホルダ37は、何れもカートリッジ4が上方から挿通されるようにして装着されるものであり、ホルダフレーム35に収まる枠状をなしている。
図3、図5に示すように、前記ホルダフレーム35には、上ホルダ36と下ホルダ37との間に位置させてレバー部材40が設けられている。レバー部材40は、左右一対のアーム部41,42と、これらアーム部41,42の先端側を繋ぐように設けられた操作部43とを有する。レバー部材40の基端部には、アーム部41,42の外面側に位置させて枢支部(図5に右側の枢支部40aのみ図示)が夫々設けられている。これら枢支部40a,40aは、ホルダフレーム35の左右の側壁部に形成された円形穴(図5に右側の円形穴35aのみ図示)に挿通されている。また、アーム部41,42の内面側には、後述するカートリッジ4の被係合部54aと係合可能な小円柱状の係合部41a,42a(図3、図5参照)が設けられている。
これにより、レバー部材40は、枢支部40a,40aを揺動中心として、図5に2点鎖線で示す開放位置と、実線で示す固定位置との間で切換え可能に揺動する。同図に示すように、レバー部材40の固定位置において、係合部41a,42aとカートリッジ4の被係合部54aとの係合により、カートリッジ4は、下ホルダ37(カートリッジホルダ32)に対して固定される。他方、レバー部材40は、操作部43を手前側に引くようにして、固定位置から開放位置側へ揺動させることに伴い、係合部41a,42aが被係合部54aから離間してその固定状態を開放する。
次に、上記カートリッジホルダ32に着脱されるカートリッジ4について、図4に例示するカッタ44とペン45のカートリッジ4c,4pを説明する。
図4(a)及び(b)に示すように、カッタ44のカートリッジ4c及びペン45のカートリッジ4pは、何れも同じ外郭ケース50で構成され、カートリッジホルダ32に択一的に装着される。即ち、外郭ケース50は、ケース本体51と、この本体51の一端部及び他端部に設けられたキャップ部52及び摘み部53とを備えている。ケース本体51は、上下方向に延びる円筒状をなしている。
前記キャップ部52は、ケース本体51の下端部に嵌め込まれる径大部54と径小部55とからなり、段付きの有底円筒容器状をなしている。キャップ部52の径大部54は、その上端がレバー部材40の係合部41a,42aと当接する被係合部54aであり、下端がカートリッジホルダ32の下ホルダ37と嵌合する。キャップ部52の下面部50aは平坦に形成されており、カッタ44の刃先46或いはペン先48を挿通させる孔(図示略)を有する。前記摘み部53は、ケース本体51の上端部に固定される蓋板56と、蓋板56の上側に設けられた摘み板57及び後面板58とを一体に有する。摘み板57は、蓋板56の左右方向の中央部に縦向きに設けられている。
図4(a)に示すカートリッジ4cは切断手段として、外郭ケース50にカッタ軸47が収容されるカッタ44を備える。カッタ44は、基部として丸棒状をなすカッタ軸47と、先端部(下端部)の刃先46とを一体に有する切断刃である。詳しい図示は省略するが、カッタ44の刃部は、対象物Sに対して傾斜した略三角形状をなしている。また、図示は省略するが、前記ケース本体51の内部には、カッタ軸47をその中心軸線50cの回りに回動可能に支持する軸受が設けられている。刃先46は、キャップ部52の下面部50aから突出している。カートリッジ4cでは、カッタ軸47の中心軸線50cとキャップ部52の中心軸線とが一致するように構成されている。
一方、図4(b)に示すカートリッジ4pは、ペン45として構成された印刷手段であり、その先端のペン先48からインクを滲出させる。図示は省略するが、ケース本体51の内部には、ペン先部材49へインクを供給するためのインクタンクが設けられている。ペン先48は、キャップ部52の下面部50aから突出している。カートリッジ4pでは、ペン先48の中心軸線50pとキャップ部52の中心軸線とが一致するように構成されている。
また、図4(a)、(b)に示すように、前記摘み部53の後面板58は、例えば背面側に3つの溝60A〜60Cの何れかが形成された凹凸部とされている。凹凸部は、カートリッジ4の種類に応じて溝60A〜60Cの有無を異ならせた凹凸パターンとなっている。即ち図4(a)及び(b)に示すように、例えば後面板58右端の溝60Cの有無により、切断用のカートリッジ4cと印刷用のカートリッジ4pとを識別することができる。また、例えばカートリッジ4pの溝60A,60Bの有無を異ならせて、ペン45の色の種類を識別することができる。
図5に示すように、前記キャリッジ19には、カートリッジ4の後面板58に臨む上部側に位置させて、カートリッジ4の種類を識別するための検出ユニットが設けられている。検出ユニットは、例えば基板ホルダ61に設けられた3つの接触子62A〜62Cと、基板ホルダ61の基板に実装された3つの種類検出センサ63A〜63Cとを備える。
3つの種類検出センサ63A〜63Cは、基板ホルダ61に、溝60A〜60Cと対応するように左右に並べて設けられた光学センサ(フォトインタラプタ)である。3つの接触子62A〜62Cは、夫々カートリッジ4の後面板58側から3つの種類検出センサ63A〜63C側にわたって延びる板状をなす。3つの接触子62A〜62Cの長手方向中間部には、軸部64が形成されている。基板ホルダ61には、板厚方向に並べた3つの接触子62A〜62Cを、夫々の軸部64にて揺動可能に支持する軸受部(図示略)が設けられている。また、3つの接触子62A〜62Cの上寄りの部位と基板ホルダ61との間には、夫々引張りコイルバネ(図示略)が掛け渡されるように設けられている。これら引張りコイルバネによって、3つの接触子62A〜62Cは、上端部が3つの種類検出センサ63A〜63C側へ傾く方向、つまり下端部が摘み部53の後面板58に接触する方向へ付勢されている。
例えば、カッタ44のカートリッジ4cがカートリッジホルダ32に装着された時、接触子62A,62Bは、下端部が後面板58に接触して揺動することに伴い、上端部が種類検出センサ63A,63Bから離間する(図5の2点鎖線参照)。一方、他の接触子62Cは、下端部が後面板58の溝60C側へ、上端部が種類検出センサ63C側へ収まるように傾いた姿勢が維持される。
対象物Sの切断に際し、制御回路71は、種類検出センサ63A〜63Cによる接触子62A〜62Cの検出信号に基づき、カートリッジホルダ32に装着されたカートリッジ4cを、上下駆動機構33により下降位置に移動させ、前述したカッタ圧に設定する。この場合、刃先46が保持部材10上の対象物Sを貫通して、保持部材10に僅かに刺さっている状態となる。この状態で、前記移送機構7及びヘッド移動機構8により、保持部材10とカートリッジ4c(カッタ44)とをX方向及びY方向に相対移動させることで、対象物Sに対する切断動作が実行される。
一方、カートリッジホルダ32にペン45のカートリッジ4pが装着されている場合、制御回路71は、接触子62A〜62Cの検出信号に基づき、カートリッジ4pの下降位置でペン先48を対象物Sに当接させて前記ペン圧に設定する。この状態で、移送機構7及びヘッド移動機構8により、保持部材10とカートリッジ4p(ペン45)とをX方向及びY方向に相対移動させることで、対象物Sに対する印刷動作が実行される。尚、加工装置1では、例えば図1に示す保持部材10における粘着層10vの左角部を原点OとしたXY座標系が設定され、そのXY座標系に基づいて上記した保持部材10(対象物S)と加工ヘッド5(カッタ44或いはペン45)との相対移動が行われる。
そして、本実施形態の加工装置1は、図2に示すように対象物Sの画像情報を読取る画像取得手段としてのスキャナ部6を備えている。スキャナ部6は、例えば密着型イメージセンサ(CIS:Contact Image Sensor)であり、詳しい図示は省略するが、X方向に並設された複数の撮像素子からなるラインセンサと、光源(ランプ)及びレンズとを一体に有して構成されている。スキャナ部6は、ガイドレール22の後方に位置し、保持部材10の幅寸法とほぼ同等の長さで、X方向に延びて下向きに設けられている。スキャナ部6は、その下面の読取部が、保持部材10に保持された対象物Sの上面側に近接した状態で、対象物Sの表面の画像を読取る。
スキャナ部6は、制御回路71により制御される。即ち、制御回路71は、保持部材10を移送機構7によってY方向たる後方に移動させながら、その移動に同期してスキャナ部6による読取動作(X方向のスキャン)を繰返し実行させる。こうして、制御回路71は、スキャナ部6による対象物Sの読取動作を制御することで、当該対象物Sの二次元画像データを得るように構成されている。尚、前記キャリッジ19の下面部には、プラテン3上にセットされた保持部材10(当該部材10の先端位置ひいてはY方向位置)を検出するためのシート検出センサ76(図6等参照)が設けられており、その検出信号が制御回路71に入力される。
また、制御回路71は、スキャナ部6により読取った対象物Sの画像データを周知の画像処理の手法で処理し、当該対象物Sに予め付された模様A〜C(図1参照)のパターンや色等を抽出して、ディスプレイ9aに表示したり、当該模様の切断データ或いは印刷データを作成する。
続いて、前記の保持部材10並びに読取用の保持部材20について説明する。図1、図9(a)に示すように、保持部材10は、例えば軟質な樹脂材料からなり、矩形シート状をなすベース部65上に、保持部としての粘着層10vを有している。粘着層10vは、ベース部65におけるカッタ44との対向面側つまり表面側にあって、左右の縁部10a,10b及び前後の縁部10c,10dを除いた内側の矩形領域に設けられている。粘着層10vは、透明の粘着材料からなり、加工対象或いは画像読取りの対象となる対象物Sが貼り付けられることにより、当該対象物Sを剥離可能に保持する。粘着層10vの粘着力は、対象物Sを粘着層10vから剥がす際、当該対象物Sが破れることがなく且つ簡単に剥がせるよう比較的小さい値に設定されている。また、対象物Sは、加工時に対象物Sを移動不能に確実に保持し、且つ、加工後の対象物Sを比較的容易に剥がせるように設定されている。
保持部材10には、粘着層10vの領域を区画する基線が設けられている。基線は、粘着層10vの外縁に沿って囲う矩形形状の第1基線101と、粘着層10vを所定の大きさで分割する第2基線102とからなる。これら基線101,102は、例えばベース部65の表面に印刷されており、透明の粘着層10vを透かして視認される。第1基線101内つまり粘着層10vの領域は、加工可能領域(載置領域)とされている。前記第2基線102は、載置領域を64個に等分割するために前後及び左右方向に延びる夫々7本の基線である。なお、分割数は適宜変更してもよい。このように、保持部材10における第1基線101及び第2基線102は全体として格子状をなし、対象物Sを粘着層10vに貼り付ける際の位置或は大きさの目安となる。
第2基線102は、図9(b)に拡大して示すように、例えば1mmに満たない長さΔLの多数の線分102aのパターンを、一定の間隔で直線状に連ねた破線である。線分102aのパターン全体で、対象物Sを保持する位置を示す標識となる。線分102aは、後述する最小サイズよりも小さいサイズのパターンで構成されていればよく、線分の代わりに点のパターンを線状に連ねた点線であってもよい。
上記した保持部材10は、切断加工に繰り返して用いることにより、カッタ44の切断跡が表面に徐々に累積する。そして、対象物Sの貼付及び剥離を繰り返すことにより、粘着層10vの粘着力も徐々に低下する。このため、保持部材10は、十数回の使用で新品に交換される消耗品である。
これに対し、図10に示す読取用の保持部材20は、画像読取りの対象とする(つまり加工対象としない)対象物S´を保持するために、前記保持部材10に代えて用いられる。読取用の保持部材20は、軟質な樹脂材料からなり、矩形シート状をなすベース部68を備えている。ベース部68の幅(左右方向)寸法は、保持部材10のベース部65と同等とされている。ベース部68の表面側に、自己の種類を示すための判別部70と、加工データ作成用の原画となる写真等のシート状の対象物S´を保持する透明シート69と、基線103,104が設けられている。以下、読取用の保持部材20を、単に、保持部材20と称する。
透明シート69は、ベース部68の上面のうち、前後の縁部68c,68dと左右の縁部68a、68bを除いた内側の矩形の載置領域に、対象物S´を挟んで保持するように配置される。透明シート69は、矩形形状の透明度の高い軟質な樹脂シートからなり、前端縁69aがベース部68上に接着されている。透明シート69は、その後端側をベース部68から上方に持ち上げて開いた状態と、全体をベース部68の載置領域に重ねて閉じた状態とにわたって開閉可能である。ユーザが、透明シート69を持上げて開いた状態とし、載置領域に対象物S´を載置した上で、対象物S´を挟むように透明シート69を重ねて閉じた状態とする。これにより、対象物S´は保持部材20に対して保持される。このように、対象物S´を移動不能に確実に保持し、且つ、読取後に対象物S´を容易に取外すことができる。尚、スキャナ部6が、透明シート69を透過して、対象物S´の上面の画像読取りが可能であることは勿論である。
前記ベース部68の基線103,104は、保持部材10のベース部65の基線101,102と同じ構成にある。具体的には、第1基線103内つまりベース部68の載置領域において、第2基線104は、当該載置領域を64個に等分割するために前後及び左右方向に延びる夫々7本の基線である。なお、分割数は適宜変更してもよい。このように、保持部材20における基線103,104は、全体として格子状をなし、対象物S´を載置領域に載置する際の位置或は大きさの目安となる。また、第2基線104は、保持部材10の第2基線102と同じ破線の標識であり、多数の線分102aのパターンからなる。尚、標識は、第2基線102,104に限らず、複数の線分102a及び/又は複数の点で表され、対象物S,S´を保持する位置を示す文字、数字、記号であってもよい。
前記ベース部68の判別部70は、例えば、黒丸を左右方向に3個並べた印からなる。3個の黒丸は、ベース部68表面の前縁部68cにおける、左右両端側部分の2箇所に設けられている。前記スキャナ部6が前記判別部70を読取ることに基づいて、制御回路71は、保持部材20であることを判別する。
尚、上記した保持部材20についても、その左右の縁部68a、68bが、駆動ローラ12とピンチローラ13のローラ部13a、13aとの間で夫々挟持された状態で移送機構7により移送される。また、保持部材20における載置領域(第1基線103)の左角部を原点OとしたX−Y座標系が設定される。
次に、加工装置1の制御系の構成について、図6を参照しながら説明する。加工装置1全体の制御を司る制御回路(制御手段)71は、コンピュータ(CPU)を主体に構成されており、ROM72、RAM73、EEPROM74、外部メモリ75が接続されている。
ROM72には、切断動作を制御するための切断制御プログラムや、印刷動作を制御するための印刷制御プログラム、ディスプレイ9aの表示を制御する表示制御プログラムが記憶されている。また、ROM72には、上記した画像データに基づいて切断データを作成するための切断データ作成プログラム、印刷データを作成するための印刷データ作成プログラム、後述するデータ処理プログラム等が記憶されている。外部メモリ75には、複数種類の模様のパターンを切断するための切断データや、複数種類の模様のパターンを印刷するための印刷データが記憶されている。
制御回路71には、前記シート検出センサ76、種類検出センサ63A〜63C、スキャナ部6等の信号が入力される。また、制御回路71には、ディスプレイ9a及びタッチパネル9cが接続されると共に、各種操作スイッチ9bが接続されている。ユーザは、ディスプレイ9aの表示を見ながら、各種操作スイッチ9b或いはタッチパネル9cを操作することにより、所望する模様のパターンを選択したり、各種処理モードやパラメータを設定することができる。更に、制御回路71には、Y軸モータ15、X軸モータ25、Z軸モータ34を夫々駆動する駆動回路77,78,79が接続されている。制御回路71は、切断データ或いは印刷データに基づいて、Y軸モータ15、X軸モータ25、Z軸モータ34等を制御し、保持部材10上の対象物Sに対する切断動作或いは印刷動作を自動で実行させる。
本実施形態の制御回路71は、前記画像データに基づいて、切断データと印刷データを作成する加工データ作成手段を構成する。以下では、切断データと印刷データを総称して加工データといい、制御回路71が実行させる切断動作と印刷動作を総称して加工動作という。
前記切断データについて、対象物Sに予め印刷された模様に切断加工を施す場合を例に説明する。即ち、対象物Sは、図1に示す「四角形」のパターンの模様Aと、「ハート」のパターンの模様Bと、「円形」のパターンの模様Cとが予め印刷された紙であり、画像読取り及び切断加工の対象とする。また、対象物Sは、保持部材10の載置領域(第1基線101内)の全部を覆う大きさとし、図1に示すように保持部材10に保持させた上で、加工装置1にセットされるものとする。
この場合、対象物Sの画像データは、前述したスキャナ部6の読取動作により取得される。また、周知の画像処理によって、画像データに基づき載置領域(第1基線101内)における各模様A〜Cのパターンを表すデータが生成される。具体的には、図8に示すように、模様Aの輪郭を構成する線分について、各頂点A、頂点A、頂点A、頂点Aの座標値のデータが抽出される。ここで、例えば各頂点A〜Aのうち、Y座標が最小で且つX座標が最小となる点(図8で左上側)が、切断開始点A及び切断終了点Aに設定される。こうして、模様Aについて、切断開始点A、頂点A、頂点A、頂点A、切断終了点Aを夫々結ぶ線分L1、L2、L3、L4からなる「四角形」のパターンの切断ラインデータが作成される。模様Aの切断ラインデータは、切断開始点A、頂点A、頂点A、頂点A、切断終了点Aの夫々に対応する第1座標データ、第2座標データ、第3座標データ、第4座標データ、第5座標データを有する(図7参照)。
模様Bの輪郭を構成する線分についても、各頂点B、B、B、…の座標値のデータが抽出される。ここで、例えば各頂点B〜のうち、図8で左上側が切断開始点B及び切断終了点Bに設定される。また、模様Bの輪郭における円弧部分は、これを所定間隔で分割するようにして各頂点の座標値が演算される。こうして、模様Bについて、切断開始点B、頂点B、頂点B、…、切断終了点Bを夫々結ぶ線分L1、L2、L3、…からなる「ハート」のパターンの切断ラインデータが作成される。模様Bの切断ラインデータは、切断開始点B、頂点B、頂点B、…、切断終了点Bの夫々に対応する第1座標データ、第2座標データ、第3座標データ、…、第(N+1)座標データを有する(図7参照)。
模様Cの輪郭を構成する線分についても、模様Bと同様に、切断開始点C及び切断終了点Cが設定されると共に、その円周を所定間隔で分割するようにして各頂点C〜の座標値が演算される。これにより、切断開始点C、頂点C、頂点C、…、切断終了点Cを夫々結ぶ線分L1、L2、L3、…からなる「円形」のパターンの切断ラインデータが作成される。模様Cの切断ラインデータは、切断開始点C、頂点C1、頂点C2、…、切断終了点Cの夫々に対応する第1座標データ、第2座標データ、第3座標データ、…、第(N+1)座標データを有する(図7参照)。
図7に示すように、模様A〜Cの切断データ(全体データ)は、上記した各模様A〜Cの切断ラインデータの末尾に「区切りデータ」が付加されると共に、「模様数」のデータと表示用のデータを含めて作成される。「模様数」は、模様A〜Cのパターン総数(この場合3つ)である。
制御回路71は、上記の切断データに基づいて、模様A、模様B、模様Cの順に切断する切断動作を実行させる。即ち、先ず前記移送機構7及びヘッド移動機構8により、切断開始点AのXY座標へカッタ44を相対的に移動させる。次いで、上下駆動機構33によりカッタ44の刃先46を対象物Sの切断開始点Aに貫通させ、移送機構7及びヘッド移動機構8により、当該刃先46を、頂点A、頂点A、頂点A、頂点Aを順次直線で繋ぐようにして相対的に移動させる。こうして、線分L1、L2、L3、L4について、順次連続して切断が行われることで、模様Aの「四角形」のパターンが切り抜かれる。
これと同様に、他の模様B及び模様Cのパターンについても、夫々の切断ラインデータに基づいて切断される。また、各切断ラインデータの末尾の区切りデータに基づいて、各切断ラインの切断を終える度に、上下駆動機構33によりカッタ44の刃先46を対象物Sから離間させる。
前記印刷データについて、上記と同様、対象物Sに予め付された模様A〜Cに印刷加工を施す場合を例に説明する。図示は省略するが、印刷データは、模様数のデータと、印刷ラインデータと、色データと、区切りデータと、表示用のデータとを含む。
前記模様A〜Cの印刷ラインデータは、切断ラインデータと同じ対象物Sの画像データに基づき作成される。従って、前記画像データから抽出した各模様A〜Cの頂点の座標値を基に、印刷加工と切断加工とに夫々対応する座標データを作成すればよい。これにより、模様Aの印刷ラインデータは、図8に示す線分L1〜L4の始点及び終点が夫々XY座標で表わされる座標データを有する。他の模様B,Cの印刷ラインデータについても同様に、線分L1〜の始点及び終点が夫々XY座標で表わされる座標データを有して構成される。前記色データは、画像データから取得される模様A〜Cの色情報(例えばRGB値)であって、ペン45の色の種類を特定する。色データは、印刷ラインデータと対応付けて模様A〜C毎に設定される。
印刷の際、色データに基づいて、該当する種類のペン45のカートリッジ4pがディスプレイ9aに表示される。ユーザは、ディスプレイ9aの表示を見て、当該カートリッジ4pをカートリッジホルダ32に装着する。そして、制御回路71は、前述した印刷動作の実行により、印刷ラインデータに基づきペン45を相対的に移動させる。これにより、模様A、模様B、模様Cの順に夫々の線分L1〜を作図することで、「四角形」、「ハート」、「円形」のパターンが、対象物Sの模様A〜Cの輪郭に合わせて印刷される。各模様A〜Cの印刷ラインデータの夫々の末尾には、区切りデータが付されており、当該区切りデータに基づいて、各模様A〜Cの作図を終える度に、上下駆動機構33によりペン先48を対象物Sから離間させる。
こうして、加工装置1では、保持部材10に保持した対象物Sの模様A〜Cについて、その画像データから加工データを作成し、その加工データに基づき加工動作を実行して、当該対象物Sに切断加工や印刷加工を施すことができる。
さて、上記した加工データの作成に際し、対象物Sにゴミやホコリが付着していると、画像読取りにおいて模様のパターンと誤って認識する可能性がある。また、図10に示すように、ベース部68の載置領域よりも大きさが小さい対象物S´の場合には、その保持部材20の第2基線104も画像に含まれ、当該基線104の線分102aをパターンとする加工データが作成される虞がある。更には、同図に示すように、対象物S´に微小な模様ΔEのパターンがある場合、その微小なパターンも加工データが作成される虞がある。
そこで、本実施形態では、スキャナ部6で取得された画像において除去する無効パターンのサイズを設定し、当該サイズ以下の無効パターンを画像から除去した上で、加工データを作成する。ここで、パターンの除去に関し、ディスプレイ9aに表示される画面について、図11〜図14を参照しながら説明する。
図11〜図13は、除去する無効パターンのサイズを設定するためのサイズ設定画面110を示している。サイズ設定画面110には、プレビュー画像領域111、縦サイズ設定部112、横サイズ設定部113、OKキー114等が設けられている。プレビュー画像領域111は、前記画像データに基づき対象物S、S´を適当な縮尺で表わす画像である。縦サイズ設定部112及び横サイズ設定部113は、夫々プラスキーとマイナスキーを有する。タッチパネル9cにおいて、それらプラスキーとマイナスキーを手指でタッチする(以後、タッチ操作と称す)ことにより、対象物S、S´の画像において除去する無効パターンのサイズを設定する。OKキー114がタッチ操作されることで、図14の加工開始画面115が表示される。
前記加工開始画面115には、プレビュー画像領域118、カットキー116、ドローキー117等が設けられており、何れかのキー116,117がタッチ操作されることで、加工データに基づき加工動作が開始される。
前記サイズ設定画面110では、縦サイズ設定部112で除去する無効パターンのY方向のサイズを設定し、横サイズ設定部113で除去する無効パターンのX方向のサイズを設定する。即ち、設定サイズにおける縦方向及び横方向は、加工装置1におけるY方向及びX方向に対応しており、除去する無効パターンのXY座標系における所謂マスクサイズを設定する。具体的には例えば、縦サイズ設定部112で設定可能なサイズは1〜99mmの範囲であり、横サイズ設定部113で設定可能なサイズも1〜99mmの範囲とされている。また、各サイズ設定部112,113では、プラスキーとマイナスキーのタッチ操作により、設定サイズを1mm単位で任意に増減することができる。
前記制御回路71は、画像データから抽出したパターンのうち、縦サイズ設定部112で設定されたサイズ以下で、且つ横サイズ設定部113で設定されたサイズ以下のパターンを無効パターンとして除去する。例えば図12に示すように、各サイズ設定部112,113で縦横のサイズが70×70mmに設定された場合、模様A〜Cのパターンのうち、その縦横のサイズが何れも70mm以下の模様Aのパターンが無効パターンとして除去される。また、制御回路71は、画像データからパターンを抽出する際、各サイズ設定部112,113で設定可能な最小サイズ(例えば1×1mm)に満たないパターンは抽出しない。従って、保持部材10,20の第2基線102,104は、1mm未満の線分102aのパターンで構成されるため、プレビュー画像領域111には表示されない(図13参照)。こうして、制御回路71は、各サイズ設定部112,113で設定されたサイズ以下の無効パターンの除去はもとより、その設定サイズに係わりなく基線102,104のパターンの無い画像に基づいて、加工データを作成する。
尚、図14に示す加工開始画面115のプレビュー画像領域118には、加工データを作成する模様B,Cのパターンが表示される。
上記した制御回路71、ディスプレイ9a及びタッチパネル9cは、画像取得手段で取得された画像において除去する無効パターンのサイズを設定するためのサイズ設定手段に相当する。制御回路71は、サイズ設定手段で設定されたサイズ以下の無効パターンを、画像から除去する除去手段に相当する。また、制御回路71は、除去手段により前記サイズ以下の無効パターンが除去された画像に基づいて、除去されていない有効パターンの加工を施す加工データを作成する加工データ作成手段に相当する。
次に、上記構成の作用について、図15、図16も参照しながら説明する。ここで、図15、図16のフローチャートは、制御回路71が実行させる加工動作を含むデータ処理プログラムの一連の流れを示している。本実施形態では、加工データの作成のため、上記した対象物S,S´の画像読取りを実行させるべく、ユーザはディスプレイ9aのメニュー画面(図示略)で「スキャン」モードを選択するものとする(ステップS1)。
また、ユーザは、加工装置1において、対象物Sに対する画像読取り後に加工動作を実行させたい場合には、図1に示すように対象物Sを保持部材10の載置領域である第1基線101に合わせて粘着層10vに貼付け、その保持部材10を加工装置1のプラテン3上にセットする(ステップS2)。一方、対象物S´の画像読取りを実行させたい場合には、図10に示すように読取用の保持部材20の透明シート69を持上げて、そのベース部68の載置領域の隅部、或いは第2基線104に合わせて対象物S´を載置した上で透明シート69を閉じることにより、対象物S´を保持させる。その状態で、保持部材20を加工装置1のプラテン3上にセットする。
このとき、制御回路71は、シート検出センサ76により保持部材10,20の先端を検出すると、保持部材10,20における第1基線101,103の左角部を原点Oとして設定する。ここで、各種操作スイッチ9bの操作により「読取り開始の指示」がなされると(ステップS3にてYES)、制御回路71は、スキャナ部6による読取動作を実行させて画像データを取得する(ステップS4)。そして、ステップS5のパターン抽出・除去処理へ移行する(図16参照)。
パターン抽出・除去処理において、制御回路71は、所謂ラべリング処理や輪郭追跡処理といった周知の処理を実行することで、取得した画像から前記載置領域におけるパターンを抽出する(ステップS21)。具体的には、取得した画像が2値画像である場合、制御回路71は、互いに隣り合う黒色の黒画素について同一の符号を割り当てた画素群をグルーピングする。また、制御回路71は、グルーピングした画素群のなす縦横の長さが最小サイズ以上のサイズに相応するかを判断する。つまり、画素群の縦横の長さに対応する保持部材10,20上(或いは対象物S,S´上)の長さを演算し、演算した縦横の長さが1×1mm以上と判断したとき、この画素群をパターンとして抽出する。これにより、対象物Sの場合、各模様A〜Cの輪郭を表す画素群がパターンとして抽出され、対象物S´の場合、模様Dの輪郭を表す画素群がパターンとして抽出される。
尚、取得した画像において、保持部材20の載置領域外にある判別部70が識別されることにより、読取用の保持部材20であることが判別される。また、取得した画像がカラー画像である場合、例えば画素のRGBの値から輝度値を算出し、その輝度値が予め定められた閾値に満たない画素群をグルーピングすることで、パターンを抽出してもよい。
ここで、取得した画像に対象物S上のホコリ等に起因するノイズ(黒点)が存在したとしても、上記の抽出処理によって、当該画像から抽出した模様A〜C以外のパターンは、黒点として除去されることになる。一方、図10に示す対象物S´の微小な模様ΔEも、最小サイズに満たない場合に除去される(図13参照)。また、取得した画像に、対象物S´の保持部材20の第2基線104が含まれていても、その線分102aは最小サイズよりも小さいパターンであるため、除去される(図13参照)。こうして、ディスプレイ9aには、プレビュー画像領域111に抽出処理後の画像を表すサイズ設定画面110が表示される(ステップS22、図11、図13参照)。
更に、サイズ設定画面110では、サイズ設定部112,113のプラスキーとマイナスキーのタッチ操作により、除去する無効パターンの縦サイズと横サイズを任意に設定することができる(ステップS23)。対象物S´に関して、例えば図13に示すように、サイズ設定部112,113で縦横の設定サイズを1×1mmの最小サイズに設定しても、プレビュー画像領域111に上記した黒点や線分102aは表示されることがない。
他方、対象物Sに関して、図12に示すようにサイズ設定部112,113で縦横の設定サイズを70×70mmに設定したとする(ステップS24にてYES)。この場合、制御回路71は、入力された設定サイズに基づき、前記画像から抽出した模様A〜Cのパターンの中から、対象物S,S´上における縦横のサイズが何れも70mm以下となる無効パターンを検出する。これにより、模様Aのパターンを検出すると、プレビュー画像領域111は、模様Aをグレーアウトした表示画像に更新される(ステップS25)。尚、図12では、グレーアウトした模様Aを破線で表わしているが、当該模様Aは、模様B,Cと区別可能な表示態様であればよい。これにより、ユーザは、加工データを作成しようとする模様B,Cを視認することができる。
ここで、制御回路71は、サイズ設定画面110のOKキー114がタッチ操作されると(ステップS26にてYES)、その時点における設定サイズ以下の模様のパターンを無効パターンとして画像から除去する(ステップS27)。そして、図15のステップS6にリターンして、加工データ作成処理へ移行する。加工データ作成処理では、前記設定サイズ以下の模様のパターンを除去した画像に基づいて、除去されていない模様のパターンを有効パターンとして加工データを作成する。
具体的には、対象物Sの場合、有効パターンである「ハート」のパターンの各頂点B、B、B、…の座標値のデータを抽出する(図8参照)。これにより、模様Bについて、切断開始点B、頂点B、頂点B、…、切断終了点Bの夫々に対応する第1座標データ、第2座標データ、第3座標データ、…、第(N+1)座標データを有する切断ラインデータを作成する(図7参照)。また、有効パターンである「円形」のパターンも同様に、各頂点C、C、C、…の座標値のデータを抽出することで、模様Cについて、第1座標データ〜第(N+1)座標データを有する切断ラインデータを作成する。また、各切断ラインデータの末尾に区切りデータを付加すると共に、各切断ラインの表示用のデータを付加して、模様B,Cの切断データを作成する。
また、この場合、制御回路71は、「ハート」と「円形」のパターンの印刷ラインデータについても、各頂点B、B、B、…と各頂点C、C、C、…のXY座標で表わされる座標データを作成する。制御回路71は、各印刷ラインデータの末尾に区切りデータを付加すると共に、抽出したパターンの色データと表示用のデータとを付加して模様B,Cの印刷データを作成する。こうして、予め対象物Sに付された模様A〜Cのうち有効パターンである模様B,Cの加工データが作成される。
詳しい図示は省略するが、対象物S´の場合でも(図13参照)、対象物Sと同様に、画像から有効パターンである「星」のパターンについて各頂点の座標値のデータを抽出する。この座標値のデータに基づいて、模様Dの切断データと印刷データが作成される。これにより、対象物S´に予め付された「星」の模様Dと微小な模様ΔEとのうち、有効パターンである模様Dの加工データが作成される。
こうして、作成した加工データは、EEPROM74等の記憶手段に記憶させる(ステップS7)。この後、制御回路71は、前記判別部70の識別結果に基づき、読取用の保持部材20が現在セットされていると判断した場合(ステップS8にてYES)、移送機構7により保持部材20を前方へ移送して排出する(ステップS14)。これにより処理を終了しても(エンド)、後に制御回路71によりEEPROM74から模様Dの加工データを読出して、前記対象物S´とは別の対象物に「星」のパターンの加工を施すことができる。
一方、読取用でない保持部材10がセットされている場合(ステップS8にてNO)、ディスプレイ9aに前記加工開始画面115を表示させる(ステップS9、図14参照)。加工開始画面115でカットキー116がタッチ操作されると、制御回路71は、前記種類検出センサ63A〜63Cの検出信号に基づきカッタ44のカートリッジ4cが装着されているか否かを判断する。そして、制御回路71は、当該カートリッジ4cが装着され且つ各種操作スイッチ9bの操作による「加工開始」が指示された場合(ステップS10にてYES)、作成した模様B,Cの切断データに基づき、切断動作を実行させる(ステップS12)。これにより、対象物Sに予め付された模様Bと模様Cに対する切断加工が施され、それら「ハート」と「円形」のパターンをカッタ44により切り抜くことができる。
一方、加工開始画面115でドローキー117がタッチ操作されると、制御回路71は、種類検出センサ63A〜63Cの検出信号に基づきペン45のカートリッジ4pが装着されているか否かを判断する。そして、当該カートリッジ4cが装着され且つ各種操作スイッチ9bの操作による「加工開始」が指示されると(ステップS11にてYES)、模様B,Cの印刷データに基づき印刷動作を実行させる(ステップS13)。これにより、対象物Sに予め付された模様B,Cに対する印刷加工が施され、それら「ハート」と「円形」のパターンに沿ってペン45により作図することができる。
こうして、対象物Sに対する模様B,Cの加工を終えると、移送機構7により保持部材10を前方へ移送して排出し(ステップS14)、一連の処理を終了する(エンド)。
以上のように、本実施形態の制御回路71は、予めパターンが付された対象物S,S´について画像を取得する画像取得ルーチン(ステップS4)と、前記画像取得ルーチンで取得された画像において除去する無効パターンのサイズを設定するためのサイズ設定ルーチン(ステップS21〜S26)と、前記サイズ設定ルーチンで設定されたサイズ以下の無効パターンを、前記画像から除去する除去ルーチン(ステップS21、S27)と、前記除去ルーチンにより前記サイズ以下の無効パターンが除去された画像に基づいて、除去されていない有効パターンの加工を施す加工データを作成する加工データ作成ルーチン(ステップS6)とを実行する。
これによれば、サイズ設定ルーチンにおいて、対象物S,S´の画像から除去する無効パターンのサイズを、対象物S,S´に予め付されたパターンに応じて設定することができる。これにより、設定したサイズ以下の無効パターンが除去ルーチンで除去されると共に、除去されていない有効パターンの加工データが加工データ作成ルーチンで作成される。従って、作成した加工データに基づいて、対象物に対し、加工が不要な部分に加工を施すことなく、適切な加工を施すことができる。
前記保持部材10,20は、対象物S,S´を保持する位置を示すものとして、前記サイズ設定ルーチン(サイズ設定手段)で設定可能な最小サイズよりも小さいサイズのパターンで構成された標識を有する。これによれば、画像取得手段で取得された画像に、保持部材10,20標識のパターンが含まれていても、サイズ設定手段で設定したサイズの大小にかかわりなく、除去手段によって標識のパターンを画像から除去することができる。従って、加工装置1で対象物S,S´の加工データを作成する際に、保持部材10,20の標識の加工データが作成されるといった不具合を確実に無くすことができる。
前記標識は、前記最小サイズに満たない複数の線分102a及び/又は複数の点で表された基線102,104、文字、数字、記号の少なくとも何れかを含む。これによれば、保持部材10,20における基線102,104、文字、数字、記号の少なくとも何れかを目安にして、保持部材10,20に対象物S,S´を保持させることができる。
前記保持部材10は、ベース部65の表面に設けられた前記標識と、ベース部65の表面に前記標識と重ねて設けられ対象物Sを剥離可能に保持する粘着層10vを備え、粘着層10vは透明材料から形成されている。これによれば、ベース部65の標識を、透明の粘着層10vを透かして視認することができ、対象物S,S´の位置決めと粘着層10vへの貼り付けとを好適に行うことができる。
前記保持部材20は、ベース部68の表面に設けられた標識と、ベース部68の表面側に重ねられるように配置され対象物S´を覆う透明シート69とを備える。これによれば、対象物S´をベース部68と透明シート69との間に挟むようにして容易且つ確実に保持することができる。
透明シート69により対象物S´を保持する保持部材20と、粘着層10vにより対象物Sを保持する保持部材10とは、対象物を保持する形態が異なっているので、ユーザの誤使用を防止することができる。また、保持部材20は、消耗品である保持部材10と異なり、長期的に繰り返して使用することができる。
前記画像取得手段で取得された画像と前記除去手段による除去結果に基づいて、対象物S,S´のパターンのうち、少なくとも有効パターンを表示する表示手段を備える。これによれば、少なくとも有効パターンを表示手段により視認することができ、除去手段による除去結果や加工を施すパターンを確認することができる。
加工ヘッド5は、対象物Sを切断する切断手段を備える。これにより、作成した加工データに基づいて、対象物Sに対し切断加工を施すことができる。
加工ヘッド5は、対象物Sに印刷する印刷手段を備える。これにより、作成した加工データに基づいて、対象物Sに対し切断加工を施すことができる。
尚、本発明は上記しかつ図面に示す実施形態にのみ限定されるものではなく、次のように変形または拡張することができる。本発明は、上記した加工装置1に限らず、切断手段や印刷手段を備えた各種の装置に適用できるものである。
前記画像取得手段は、CIS(スキャナ部6)に限らず、CCD(Charge Coupled Drive Image Sensor)を用いて構成してもよい。
加工装置1における記憶手段に記憶したデータ処理プログラムを、USBメモリ、CD−ROM、フレキシブルディスク、DVD、フラッシュメモリ等、コンピュータで読取り可能な記録媒体に記録してもよい。この場合、前記記録媒体を、切断手段や印刷手段を備えた各種の加工装置のコンピュータにより読み込んで実行させることにより、上記実施形態と同様の作用及び効果を奏する。
S,S´ 対象物
1 加工装置
4c 切断手段(カートリッジ)
4p 印刷手段(カートリッジ)
5 加工ヘッド
6 画像取得手段
9a 表示手段(サイズ設定手段)
9c タッチパネル(サイズ設定手段)
10,20 保持部材
10v 粘着層
65,68 ベース部
69 透明シート
71 制御手段(サイズ設定手段、加工データ作成手段、範囲設定手段、選定手段)
102,104 標識(基線)

Claims (14)

  1. シート状の対象物と加工ヘッドとを相対的に移動させることにより、前記対象物に所定の加工を施す加工装置であって、
    予めパターンが付された前記対象物について画像を取得する画像取得手段と、
    前記画像取得手段で取得された画像において除去するパターンである無効パターンのサイズを設定するためのサイズ設定手段と、
    前記サイズ設定手段で設定されたサイズ以下の前記無効パターンを、前記画像から除去する除去手段と、
    前記除去手段により前記無効パターンが除去された画像に基づいて、除去されていない有効パターンの加工を施す加工データを作成する加工データ作成手段と、を備え、
    前記加工データ作成手段で作成された加工データに基づいて、前記対象物と前記加工ヘッドとの相対移動により、前記対象物に対して前記有効パターンの加工を施すことを特徴とする加工装置。
  2. 前記対象物を保持した状態で前記加工装置にセットされる保持部材を備え、
    前記保持部材は、前記対象物を保持する位置を示す標識であって、前記サイズ設定手段で設定可能な最小サイズよりも小さいサイズのパターンで構成された標識を有することを特徴とする請求項1記載の加工装置。
  3. 前記標識は、前記最小サイズに満たない複数の線分及び/又は複数の点で表された基線、文字、数字、記号の少なくとも何れかを含むことを特徴とする請求項2記載の加工装置。
  4. 前記保持部材は、
    前記対象物が載置されるベース部と、
    前記ベース部の表面に設けられた前記標識と、
    前記ベース部の表面に前記標識と重ねて設けられ、前記対象物を剥離可能に保持する粘着層と、を備え、
    前記粘着層は、透明材料から形成されていることを特徴とする請求項2又は3記載の加工装置。
  5. 前記保持部材は、
    前記対象物が載置されるベース部と、
    前記ベース部の表面に設けられた前記標識と、
    前記ベース部の表面側に重ねられるように配置され、前記対象物を覆う透明シートと、を備えることを特徴とする請求項2又は3記載の加工装置。
  6. 前記画像取得手段で取得された画像と前記除去手段による除去結果に基づいて、前記対象物のパターンのうち、少なくとも前記有効パターンを表示する表示手段を備えることを特徴とする請求項1から5の何れか一項記載の加工装置。
  7. 前記表示手段は、前記無効パターンと前記有効パターンとを区別可能な態様で表示することを特徴とする請求項6記載の加工装置。
  8. 前記加工ヘッドは、前記対象物を切断する切断手段を備えることを特徴とする請求項1から7の何れか一項記載の加工装置。
  9. 前記加工ヘッドは、前記対象物に印刷する印刷手段を備えることを特徴とする請求項1から8の何れか一項記載の加工装置。
  10. 請求項1記載の加工装置に、前記対象物を保持した状態でセットされる保持部材であって、
    前記対象物が載置されるベース部と、
    前記ベース部の表面に設けられ、前記対象物を保持する位置を示す標識と、
    前記ベース部の表面側に設けられ、前記対象物を保持する保持部と、を備え、
    前記標識は、前記サイズ設定手段で設定可能な最小サイズよりも小さいサイズのパターンで構成されていることを特徴とする保持部材。
  11. 前記標識は、前記最小サイズに満たない複数の線分及び/又は複数の点で表わされた基線、文字、数字、記号の少なくとも何れかを含むことを特徴とする請求項10記載の保持部材。
  12. 前記保持部は、前記ベース部の表面に前記標識と重ねて設けられ、前記対象物を剥離可能に保持する粘着層であり、
    前記粘着層は、透明材料から形成されていることを特徴とする請求項10又は11記載の保持部材。
  13. 前記保持部は、前記ベース部の表面側に重ねられるように配置され、前記対象物を覆う透明シートであることを特徴とする請求項10又は11記載の保持部材。
  14. シート状の対象物と加工ヘッドとを相対的に移動させることにより、前記対象物に所定の加工を施す加工装置のコンピュータに実行させるプログラムであって、
    前記コンピュータに、
    予めパターンが付された前記対象物について画像を取得する画像取得ルーチンと、
    前記画像取得ルーチンで取得された画像において除去するパターンである無効パターンのサイズを設定するためのサイズ設定ルーチンと、
    前記サイズ設定ルーチンで設定されたサイズ以下の前記無効パターンを、前記画像から除去する除去ルーチンと、
    前記除去ルーチンにより前記無効パターンが除去された画像に基づいて、除去されていない有効パターンの加工を施す加工データを作成する加工データ作成ルーチンと、
    を実行させるための加工装置のデータ処理プログラム。
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