JP2014177529A - インクジェット記録用インク、並びに該インクを用いたインクカートリッジ、インクジェット記録装置、インクジェット記録方法及びインク記録物 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】水、水溶性溶剤、顔料、及びリン酸基を含む共重合体を含有してなり、前記リン酸基を含む共重合体が、下記一般式(1)で表される構造単位と、グリセリンメタクリレート構造単位と、を含むインクジェット記録用インクである。
R1は、水素原子及びメチル基のいずれかを表す。M+は、アルカリ金属イオン、有機アンモニウムイオン、有機アミンイオン及び水素イオンのいずれかを表し、前記共重合体におけるM+の半数以上がアルカリ金属イオン、有機アンモニウムイオン、及び有機アミンイオンのいずれかであり、残りは水素イオンである。
【選択図】なし
Description
前記特許文献1の方法で、共重合体中の燐酸基含有モノエチレン性不飽和単量体の含有率が低い場合には、十分な画像濃度が得られない。また、共重合体中の燐酸基含有モノエチレン性不飽和単量体の含有率を上げると、画像濃度は向上するが、インク中のカーボンブラック又は有機顔料の分散が不安定となる。高い画像濃度と顔料分散体及びインクとしての顔料の分散安定化の両立は達成できていない。
しかし、前記提案の方法では、水溶性の多価金属塩の含有率が低い普通紙において画像濃度の向上が不十分である。また、リン酸を基本骨格とする官能基及びホスホン酸を基本骨格とする官能基から選択される官能基を有する化合物を用いると、画像濃度は向上するが、顔料分散体及びインク中の顔料の分散が不安定になるという問題がある。
前記リン酸基を含む共重合体が、下記一般式(1)で表される構造単位と、下記構造式(1)で表される構造単位とを含む。
本発明のインクジェット記録用インクは、水、水溶性溶剤、顔料、及びリン酸基を含む共重合体を少なくとも含有してなり、更に必要に応じてその他の成分を含有してなる。
しかし、水溶性の多価金属塩を含まないPPC普通紙においては、記録媒体から溶出してくる金属イオンの量が少なく、顔料の凝集による画像濃度向上の効果は得られなかった。
前記問題を解決する方法として、リン酸基を含む共重合体の前記一般式(1)で表される構造単位の比率を高める方法が考えられる。しかし、前記一般式(1)で表される構造単位の比率を高くするとリン酸基同士の相互作用が強くなるためか、顔料分散性の低下や、顔料分散体と水溶性有機溶剤の混合時の増粘が生じてしまうことがわかった。したがって、従来のリン酸基を含むモノマーを用いた共重合体のリン酸基を含むモノマーの構成比率は20質量%未満にせざるを得なかった。
(i)前記構造式(1)で表される構造単位の導入により、共重合体の水への親和性が高くなり、共重合体及び顔料分散体の増粘が生じにくくなった。そのため、前記一般式(1)で表される構造単位の導入量を増やし、金属イオンとの反応性を上げることができる。
(ii)前記構造式(1)で表される構造単位の導入により、共重合体の水溶性有機溶剤への親和性が高くなり、インクにした時の初期粘度が低く抑えることができ、更に、インクの保存安定性を向上させることができる。
前記リン酸基を含む共重合体は、前記一般式(1)で表される構造単位と、前記構造式(1)で表される構造単位とを含み、更に必要に応じてその他の構造単位を含む。
本発明においては、前記リン酸基を含む共重合体を顔料分散剤又は添加剤として使用することができるが、特に顔料分散剤として用いることにより、更に高画像濃度及び保存安定性が良好なインクを提供することができる。
前記一般式(1)中のM+のアルカリ金属イオンにおけるアルカリ金属としては、例えば、リチウム、ナトリウム、カリウム、などが挙げられる。
前記M+の有機アミンイオンにおける有機アミンとしては、例えば、モノ、ジ或いはトリメチルアミン、モノ、ジ或いはトリエチルアミン等のアルキルアミン類;エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、メチルエタノールアミン、メチルジエタノールアミン、ジメチルエタノールアミン、モノプロパノールアミン、ジプロパノールアミン、トリプロパノールアミン、イソプロパノールアミン、トリスヒドロキシメチルアミノメタン、2−アミノ−2−エチル−1,3−プロパンジオール(AEPD)等のアルコールアミン類;コリン、モルホリン、N−メチルモノホルリン、N−メチル−2−ピロリドン、2−ピロリドン等の環状アミン、などが挙げられる。
前記M+の有機アンモニウムイオンにおける有機アンモニウムとしては、例えば、テトラメチルアンモニウム、テトラエチルアンモニウム、テトラブチルアンモニウム等の有機アンモニウム、などが挙げられる。
これらの中でも、インクとしての保存安定性向上の点から、ジメチルエタノールアミンが好ましい。
前記M+としては、半数以上がアルカリ金属イオン、有機アンモニウムイオン又は有機アミンイオンであり、残りは水素イオン(プロトン)であることが好ましく(リン酸基を含む共重合体の中和率が50%以上が好ましく)、顔料分散体における顔料の分散安定性及び保存安定性の点から、すべて(中和率が100%)がアルカリ金属イオン、有機アンモニウムイオン又は有機アミンイオンであることが特に好ましい。前記中和率が、50%未満であると、顔料の分散が不安定となり、顔料分散体の初期粘度が高くなったり、保存安定性が低下したりすることがある。
前記中和率は、リン酸基を含む共重合体の合成時の前記一般式(1)で表される構造単位(下記一般式(2)で表されるモノマー)の仕込み量に対する中和剤の添加量の比率から求めることができる。
前記その他のモノマーとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、重合性の疎水性モノマー、重合性の親水性モノマー、などが挙げられる。
前記2−メタクイロキシエチルアシッドホスホエートとしては、適宜合成したものを使用してもよいし、市販品を使用してもよい。前記市販品としては、例えば、共栄社化学工業株式会社から「ライトエステルP−1M」、ユニケミカル株式会社から「ホスマーM」の製品名で市販されており入手可能である。
前記2−アクロイロキシエチルアシッドホスホエートとしては、適宜合成したものを使用してもよいし、市販品を使用してもよい。前記市販品としては、例えば、共栄社化学工業株式会社から「ライトアクリレートP−1A」の製品名で市販されており入手可能である。
前記ラジカル重合開始剤としては、特に制限はなく、一般に用いられているものなら使用可能で、具体的には、パーオキシケタール、ハイドロパーオキサイド、ジアルキルパーオキサイド、ジアシルパーオキサイド、パーオキシジカーボネート、パーオキシエステル、シアノ系のアゾビスイソブチロニトリル、アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、アゾビス(2,2’−イソバレロニトリル)、非シアノ系のジメチル−2,2’−アゾビスイソブチレート等が挙げられる。
これらの中でも、分子量の制御がしやすく、分解温度の低い有機過酸化物やアゾ系化合物が好ましく、アゾ系化合物が特に好ましい。
前記重合開始剤の使用量は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、重合性単量体の総質量に対して、1質量%〜10質量%が好ましい。
また、リン酸基を含む共重合体の分子量を調整するために、例えば、メルカプト酢酸、メルカプトプロピオン酸、2−プロパンチオール、2−メルカプトエタノール、チオフェノール、ドデシルメルカプタン、1−ドデカンチオール、チオグリセロール等の連鎖移動剤を重合系に適量添加してもよい。
重合温度は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、50℃〜150℃が好ましい。重合時間は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、3時間〜48時間が好ましい。
前記リン酸基を含む共重合体は、例えば、四口フラスコに温度計、攪拌機、窒素導入管を設置し、溶媒と前記一般式(2)で表されるモノマーと、前記構造式(2)で表されるモノマーとを、必要に応じて、重合開始剤、連鎖移動剤を加え、常温〜150℃にて重合できる。
前記中和処理に用いる塩基としては、例えば、アルカリ金属、有機アミン、などが挙げられ、これらの具体例は、上述したとおりである。
前記粘度は、例えば、回転粘度計(TV−22形粘度計、コーンプレートタイプ、東機産業株式会社製)などにより測定することができる。
前記リン酸基を含む共重合体を添加剤として使用する場合の前記インクジェット記録用インクにおける含有量は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、0.5質量%〜10質量%が好ましく、1質量%〜5質量%がより好ましい。前記含有量が0.5質量%以上の添加から画像濃度向上の効果が明確に表れ、10質量%以下にすることで、インクをヘッドから吐出する際に適した粘度の範囲に抑えることが可能となる。
前記リン酸基を含む共重合体を顔料分散剤として使用する場合の前記インクジェット記録用インクにおける含有量は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、前記顔料100質量部に対して、1質量部〜100質量部が好ましく、5質量部〜80質量部がより好ましい。この範囲内で最も適した顔料の粒径が得られ画像濃度と分散性と保存安定性が良好な範囲となる。また、上記効果を損なわない範囲で、後に記載する分散剤を共重合体と併用してもよい。
前記水としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、イオン交換水、限外濾過水、逆浸透水、蒸留水等の純水、超純水、などが挙げられる。
前記水の前記インクジェット記録用インクにおける含有量は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、20質量%〜60質量%が好ましい。
前記水溶性溶剤は、保湿効果の付与による吐出安定性の向上を図る機能などを有している。
前記水溶性溶剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、1,3−ブタンジオール、3−メチル−1,3−ブチルグリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、グリセリン、1,2,6−ヘキサントリオール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール、1,2,4−ブタントリオール、1,2,3−ブタントリオール、ペトリオール、トリメチロールプロパン等の多価アルコール類、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、テトラエチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル等の多価アルコールアルキルエーテル類、エチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノベンジルエーテル等の多価アルコールアリールエーテル類、2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン、N−ヒドロキシエチル−2−ピロリドン、1,3−ジメチルイミダゾリジノン、ε−カプロラクタム、γ−ブチロラクトン等の含窒素複素環化合物、ホルムアミド、N−メチルホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド等のアミド類、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエチルアミン等のアミン類、ジメチルスルホキシド、スルホラン、チオジエタノール等の含硫黄化合物、プロピレンカーボネイト、炭酸エチレンなどが挙げられる。
これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、水分蒸発による吐出不良を防止する点から、1,3−ブタンジオール、2−ピロリドン、グリセリン、トリメチロールプロパンが好ましい。
前記顔料としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、無機顔料、及び有機顔料のいずれであってもよい。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記無機顔料としては、例えば、酸化チタン、酸化鉄、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、水酸化アルミニウム、バリウムイエロー、紺青、カドミウムレッド、クロムイエロー、金属粉、カーボンブラック、などが挙げられる。これらの中でも、カーボンブラックが好ましい。なお、前記カーボンブラックとしては、例えば、コンタクト法、ファーネス法、サーマル法などの公知の方法によって製造されたものが挙げられる。
前記有機顔料としては、例えば、アゾ顔料、アゾメチン顔料、多環式顔料、染料キレート、ニトロ顔料、ニトロソ顔料、アニリンブラック、などが挙げられる。これらの中でも、アゾ顔料、多環式顔料などがより好ましい。
前記アゾ顔料としては、例えば、アゾレーキ、不溶性アゾ顔料、縮合アゾ顔料、キレートアゾ顔料、などが挙げられる。前記多環式顔料としては、例えば、フタロシアニン顔料、ペリレン顔料、ペリノン顔料、アントラキノン顔料、キナクリドン顔料、ジオキサジン顔料、インジゴ顔料、チオインジゴ顔料、イソインドリノン顔料、キノフラロン顔料、ローダミンBレーキ顔料、などが挙げられる。前記染料キレートとしては、例えば、塩基性染料型キレート、酸性染料型キレート、などが挙げられる。
黒色用のものとしては、例えば、ファーネスブラック、ランプブラック、アセチレンブラック、チャンネルブラック等のカーボンブラック(C.I.ピグメントブラック7)類、銅、鉄(C.I.ピグメントブラック11)、酸化チタン等の金属類、アニリンブラック(C.I.ピグメントブラック1)等の有機顔料、などが挙げられる。
前記カーボンブラックとして市販品を用いることができる。市販品としては、例えば、No.2300、No.900、MCF−88、No.33、No.40、No.45、No.52、MA7、MA8、MA100、No.2200B(いずれも、三菱化学株式会社製);Raven 700、Raven 5750、Raven 5250、Raven 5000、Raven 3500、Raven 1255(いずれも、コロンビアンケミカルズ社製);Regal 400R、Regal 330R、Regal 660R、Mogul L、Monarch 700、Monarch 800、Monarch 880、Monarch 900、Monarch 1000、Monarch 1100、Monarch 1300、Monarch 1400(いずれも、キャボット社製);カラーブラックFW1、カラーブラックFW2、カラーブラックFW2V、カラーブラックFW18、カラーブラックFW200、カラーブラックS150、カラーブラックS160、カラーブラックS170、プリンテックス35、プリンテックスU、プリンテックスV、プリンテックス140U、プリンテックス140V、スペシャルブラック6、スペシャルブラック5、スペシャルブラック4A、スペシャルブラック4、NIPEX160(いずれも、エボニックデグッサ社製)、などが挙げられる。
また、本発明で使用する各インクに含有される顔料は、本発明のために新たに製造されたものでも使用可能である。
なお、イエロー顔料として、C.I.ピグメントイエロー74、マゼンタ顔料として、C.I.ピグメントレッド122、C.I.ピグメントバイオレッド19、シアン顔料として、C.I.ピグメントブルー15:3を用いることにより、色調、耐光性が優れ、バランスの取れたインクを得ることができる。
更に、本発明で使用される顔料は、分散剤等の界面活性剤や樹脂で被覆したグラフト処理やカプセル化処理した物を使用することも可能であるが、本発明の化合物を分散剤に使用した方がより好ましい。
なお、効果を損なわない範囲で上述した顔料を併用してもよい。
前記顔料の体積平均粒径は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、150nm以下が好ましい。
前記顔料の体積平均粒径は、23℃、55%RHの環境下において、日機装株式会社製マイクロトラックUPAで動的光散乱法により測定することができる。
前記顔料の前記インクジェット記録用インクにおける含有量は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、0.1質量%〜20質量%が好ましい。
前記顔料分散体は、水、顔料、顔料分散剤、及び更に必要に応じてその他の成分を混合した後、分散機で分散し、粒径を調整して得られる。
前記顔料分散剤としては、本発明の前記リン酸基を含む共重合体を用いることが好ましいが、その他の使用可能な分散剤としては、例えば、アニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、両性界面活性剤、ノニオン界面活性剤等の種々の界面活性剤、ナフタレンスルホン酸Naホルマリン縮合物、高分子型の分散剤、などが挙げられる。これらは1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
前記カチオン界面活性剤としては、例えば、2−ビニルピリジン誘導体、ポリ−4−ビニルピリジン誘導体等が挙げられる。
前記両性界面活性剤としては、例えば、ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、2−アルキル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン、ヤシ油脂肪酸アミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ポリオクチルポリアミノエチルグリシン、イミダゾリン誘導体等が挙げられる。
前記ノニオン界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンドデシルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシアリルキルアルキルエーテル等のエーテル系界面活性剤;ポリオキシエチレンオレイン酸、ポリオキシエチレンオレイン酸エステル、ポリオキシエチレンジステアリン酸エステル、ソルビタンラウレート、ソルビタンモノステアレート、ソルビタンモノオレエート、ソルビタンセスキオレート、ポリオキシエチレンモノオレエート、ポリオキシエチレンステアレート等のエステル系界面活性剤;2,4,7,9−テトラメチル−5−デシン−4,7−ジオール、3,6−ジメチル−4−オクチル−3,6−ジオール、3,5−ジメチル−1−ヘキシン−3−オール等のアセチレングリコール系界面活性剤、などが挙げられる。
得られた顔料分散体は、必要に応じて、フィルター、遠心分離装置等で粗大粒子をろ過し、脱気することが好ましい。
前記その他の成分としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、浸透剤、pH調整剤、水分散性樹脂、防腐防黴剤、キレート試薬、防錆剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、酸素吸収剤、光安定化剤、などが挙げられる。
前記浸透剤としては、炭素数8〜11のポリオール化合物及び炭素数8〜11のグリコールエーテル化合物のいずれかを含有することが好ましい。
前記浸透剤は、前記湿潤剤とは別なものであり、前記湿潤剤よりも湿潤性が比較的少ないので、「非湿潤剤性である媒質」ということができる。これら非湿潤剤性である浸透剤は、25℃の水中において0.2質量%〜5.0質量%の間の溶解度を有するものが好ましい。
これらの中でも、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール[溶解度:4.2質量%(25℃)]、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール[溶解度:2.0質量%(25℃)]が特に好ましい。
その他のポリオール化合物として、脂肪族ジオールとしては、例えば、2−エチル−2−メチル−1,3−プロパンジオール、3,3−ジメチル−1,2−ブタンジオール、2,2−ジエチル−1,3−プロパンジオール、2−メチル−2−プロピル−1,3−プロパンジオール、2,4−ジメチル−2,4−ペンタンジオール、2,5−ジメチル−2,5−ヘキサンジオール、5−ヘキセン−1,2−ジオールなどが挙げられる。
その他の併用できる浸透剤としては、インク中に溶解し、所望の物性に調整できるものであれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、ジエチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノアリルエーテル、ジエチレングリコールモノフェニルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、テトラエチレングリコールクロロフェニルエーテル等の多価アルコールのアルキル及びアリールエーテル類、エタノール等の低級アルコール類、などが挙げられる。
前記浸透剤の前記インクジェット記録用インクにおける含有量は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、0.1質量%〜4質量%が好ましい。前記含有量が、0.1質量%未満であると、速乾性が得られず滲んだ画像となることがあり、4質量%を超えると、顔料の分散安定性が損なわれ、ノズルが目詰まりしやすくなったり、また記録用メディア(記録媒体)への浸透性が必要以上に高くなったり、画像濃度の低下や裏抜けが発生したりすることがある。
前記pH調整剤としては、調合されるインクジェット記録用インクに悪影響を及ぼさずにpHを8.5〜11、好ましくはpHを9〜11に調整できるものであれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、アルコールアミン類、アルカリ金属元素の水酸化物、アンモニウムの水酸化物、ホスホニウム水酸化物、アルカリ金属の炭酸塩、などが挙げられる。前記pHが、8.5未満及び11を超えるとインクジェットのヘッドやインク供給ユニットを溶かし出す量が大きく、インクの変質や漏洩、吐出不良などの不具合が生じることがある。8.5未満の時には、インク保管中にインクpHが低下して高分子微粒子が粒子径の増大により凝集することがある。
前記pHは、例えば、pHメータ(HM−30R、TOA−DKK社製)により測定することができる。
前記アルコールアミン類としては、例えば、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、2−アミノ−2−エチル−1,3−プロパンジオール、などが挙げられる。前記アルカリ金属元素の水酸化物としては、例えば、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、などが挙げられる。前記アンモニウムの水酸化物としては、例えば、水酸化アンモニウム、第4級アンモニウム水酸化物、第4級ホスホニウム水酸化物、などが挙げられる。前記アルカリ金属の炭酸塩としては、例えば、炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、などが挙げられる。
前記水分散性樹脂としては、造膜性(画像形成性)に優れ、かつ高撥水性、高耐水性、高耐候性を備えて、高耐水性で高画像濃度(高発色性)の画像記録に有用である。
前記水分散性樹脂の具体例としては、縮合系合成樹脂、付加系合成樹脂、天然高分子化合物などが挙げられる。
前記縮合系合成樹脂としては、例えば、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエポキシ樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエーテル樹脂、ポリ(メタ)アクリル樹脂、アクリル−シリコーン樹脂、フッ素系樹脂、などが挙げられる。前記付加系合成樹脂としては、例えば、ポリオレフィン樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、ポリビニルエステル系樹脂、ポリアクリル酸系樹脂、不飽和カルボン酸系樹脂、などが挙げられる。前記天然高分子化合物としては、例えば、セルロース類、ロジン類、天然ゴムなどが挙げられる。
これらの中でも、ポリウレタン樹脂微粒子、アクリル−シリコーン樹脂微粒子及びフッ素系樹脂微粒子が好ましい。
前記水分散性樹脂の体積平均粒径は、分散液の粘度と関係しており、組成が同じものでは粒径が小さくなるほど同一固形分での粘度が大きくなる。インクが過剰な高粘度にならないためにも水分散性樹脂の体積平均粒径は50nm以上であることが好ましい。また、粒径が数十μmになるとインクジェットヘッドのノズル口より大きくなるため使用できない。ノズル口より小さくとも粒子径の大きな粒子がインク中に存在すると吐出安定性を悪化させる。そこで、インク吐出安定性を阻害させないために体積平均粒径は200nm以下がより好ましい。
ここで、前記水分散性樹脂の体積平均粒径は、23℃、55%RHの環境下において、日機装株式会社製マイクロトラックUPAで動的光散乱法により測定したものである。
また、前記水分散性樹脂は、前記水分散顔料を紙面に定着させる働きを有し、常温で被膜化して顔料の定着性を向上させることが好ましい。そのため、前記水分散性樹脂の最低造膜温度(MFT)は30℃以下であることが好ましい。
また、前記水分散性樹脂のガラス転移温度が−40℃以下になると樹脂皮膜の粘稠性が強くなり印字物にタックが生じるため、ガラス転移温度が−30℃以上の水分散性樹脂であることが好ましい。
前記水分散性樹脂の前記インクジェット記録用インクにおける含有量は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、1質量%〜15質量%が好ましく、2質量%〜7質量%がより好ましい。
前記防腐防黴剤としては、例えば、デヒドロ酢酸ナトリウム、ソルビン酸ナトリウム、2−ピリジンチオール−1−オキサイドナトリウム、安息香酸ナトリウム、ペンタクロロフェノールナトリウム、などが挙げられる。
前記キレート試薬としては、例えば、エチレンジアミン四酢酸ナトリウム、ニトリロ三酢酸ナトリウム、ヒドロキシエチルエチレンジアミン三酢酸ナトリウム、ジエチレントリアミン五酢酸ナトリウム、ウラミル二酢酸ナトリウム、などが挙げられる。
前記防錆剤としては、例えば、酸性亜硫酸塩、チオ硫酸ナトリウム、チオジグリコール酸アンモン、ジイソプロピルアンモニウムニトライト、四硝酸ペンタエリスリトール、ジシクロヘキシルアンモニウムニトライト、などが挙げられる。
前記酸化防止剤としては、例えば、フェノール系酸化防止剤(ヒンダードフェノール系酸化防止剤を含む)、アミン系酸化防止剤、硫黄系酸化防止剤、リン系酸化防止剤、などが挙げられる。
前記紫外線吸収剤としては、例えば、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、サリチレート系紫外線吸収剤、シアノアクリレート系紫外線吸収剤、ニッケル錯塩系紫外線吸収剤、などが挙げられる。
前記インクジェット記録用インクは、水、水溶性溶剤、顔料、及びリン酸基を含む共重合体、更に必要に応じて他の成分を水性媒体中に分散又は溶解し、必要に応じて攪拌混合して製造することができる。
前記分散は、例えば、サンドミル、ホモジナイザー、ボールミル、ペイントシャイカー、超音波分散機等により行うことができ、攪拌混合は通常の攪拌羽を用いた攪拌機、マグネチックスターラー、高速の分散機等で行うことができる。
前記粘度は、例えば、粘度計(RL−550、東機産業株式会社製)を使用して、25℃で測定することができる。
前記インクジェット記録用インクの表面張力としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、25℃で、40mN/m以下が好ましい。前記表面張力が、40mN/mを超えると、記録用メディア上のインクのレベリングが起こり難く、乾燥時間の長時間化を招くことがある。
本発明のインクカートリッジは、本発明の前記インクジェット記録用インクを容器中に収容するものであり、更に必要に応じて適宜選択したその他の部材を有してなる。
前記容器としては、その形状、構造、大きさ、材質に特に制限無く、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、アルミニウムラミネートフィルム、樹脂フィルムなどで形成されたインク袋を少なくとも有するものなどが好適に挙げられる。
インクカートリッジ200は、図1に示すように、インク注入口242からインク袋241内に充填され、排気した後、該インク注入口242は融着により閉じられる。使用時には、ゴム部材からなるインク排出口243に装置本体の針を刺して装置に供給される。インク袋241は、透気性のないアルミニウムラミネートフィルム等の包装部材により形成されている。このインク袋241は、図2に示すように、通常、プラスチックス製のカートリッジケース244内に収容され、各種インクジェット記録装置に着脱可能に装着して用いられるようになっている。
本発明のインクジェット記録装置は、インク飛翔手段を少なくとも有してなり、更に必要に応じて適宜選択したその他の手段、例えば、刺激発生手段、制御手段等を有してなる。
本発明のインクジェット記録方法は、インク飛翔工程を少なくとも含み、更に必要に応じて適宜選択したその他の工程、例えば、刺激発生工程、制御工程等を含む。
本発明のインクジェット記録方法は、本発明のインクジェット記録装置により好適に実施することができ、前記インク飛翔工程は前記インク飛翔手段により好適に行うことができる。前記その他の工程は、前記その他の手段により好適に行うことができる。
前記インク飛翔工程は、本発明の前記インクジェット記録用インクに、刺激を印加し、前記インクジェット記録用インクを飛翔させて画像を形成する工程である。
前記インク飛翔手段は、本発明の前記インクジェット記録用インクに、刺激を印加し、前記インクジェット記録用インクを飛翔させて画像を形成する手段である。前記インク飛翔手段としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、インク吐出用の各種のノズル、などが挙げられる。
前記刺激発生手段としては、例えば、加熱装置、加圧装置、圧電素子、振動発生装置、超音波発振器、ライト、などが挙げられる。具体的には、圧電素子等の圧電アクチュエータ、発熱抵抗体等の電気熱変換素子を用いて液体の膜沸騰による相変化を利用するサーマルアクチュエータ、温度変化による金属相変化を用いる形状記憶合金アクチュエータ、静電力を用いる静電アクチュエータ、などが挙げられる。
なお、前記制御手段としては、前記各手段の動きを制御することができる限り特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、シークエンサー、コンピュータ等の機器、などが挙げられる。
図3は、本発明のシリアル型インクジェット記録装置の一例を示す斜視図である。
この図3に示すインクジェット記録装置は、装置本体101と、装置本体101に装着した用紙を装填するための給紙トレイ102と、装置本体101に装着され画像が記録(形成)された用紙をストックするための排紙トレイ103と、装置本体101の前面112の一端部側には、前面112から前方側に突き出し、上カバー111よりも低くなったインクカートリッジ装填部104とを有する。インクカートリッジ装填部104の上面には、操作キーや表示器などの操作部105が配置されている。インクカートリッジ装填部104は、インクカートリッジ200の脱着を行うための開閉可能な前カバー115を有している。
キャリッジ133には、イエロー(Y)、シアン(C)、マゼンタ(M)、ブラック(Bk)の各色のインク滴を吐出する4個のインクジェット記録用ヘッドからなる記録ヘッド134を複数のインク吐出口を主走査方向と交叉する方向に配列し、インク滴吐出方向を下方に向けて装着している。
記録ヘッド134を構成するインクジェット記録用ヘッドとしては、圧電素子などの圧電アクチュエータ、発熱抵抗体などの電気熱変換素子を用いて液体の膜沸騰による相変化を利用するサーマルアクチュエータ、温度変化による金属相変化を用いる形状記憶合金アクチュエータ、静電力を用いる静電アクチュエータなどインクを吐出するためのエネルギー発生手段として備えたものなどを使用できる。また、キャリッジ133には、記録ヘッド134に各色のインクを供給するための各色のサブタンク135を搭載している。サブタンク135には、図示しないインク供給チューブを介して、インクカートリッジ装填部104に装填された本発明のインクカートリッジ200から前記インクが供給されて補充される。
この給紙部から給紙された用紙142を記録ヘッド134の下方側で搬送するための搬送部として、用紙142を静電吸着して搬送するための搬送ベルト151と、給紙部からガイド145を介して送られる用紙142を搬送ベルト151との間で挟んで搬送するためのカウンタローラ152と、略鉛直上方に送られる用紙142を略90°方向転換させて搬送ベルト151上に倣わせるための搬送ガイド153と、押さえ部材154で搬送ベルト151側に付勢された先端加圧コロ155とが備えられる。
なお、記録ヘッド134で記録された用紙142を排紙するための排紙部として、搬送ベルト151から用紙142を分離するための分離爪171と、排紙ローラ172及び排紙コロ173とが備えられており、排紙ローラ172の下方に排紙トレイ103が配されている。
両面給紙ユニット181は、搬送ベルト151の逆方向回転で戻される用紙142を取り込んで反転させて再度カウンタローラ152と搬送ベルト151との間に給紙する。なお、両面給紙ユニット181の上面には手差し給紙部182が設けられている。
このインクジェット記録装置においては、給紙部から用紙142が1枚ずつ分離給紙され、略鉛直上方に給紙された用紙142は、ガイド145で案内され、搬送ベルト151とカウンタローラ152との間に挟まれて搬送される。更に先端を搬送ガイド153で案内されて先端加圧コロ155で搬送ベルト151に押し付けられ、略90°搬送方向を転換される。このとき、帯電ローラ156によって搬送ベルト157が帯電されており、用紙142は、搬送ベルト151に静電吸着されて搬送される。そこで、キャリッジ133を移動させながら画像信号に応じて記録ヘッド134を駆動することにより、停止している用紙142にインク滴を吐出して1行分を記録し、用紙142を所定量搬送後、次行の記録を行う。
記録終了信号又は用紙142の後端が記録領域に到達した信号を受けることにより、記録動作を終了して、用紙142を排紙トレイ103に排紙する。そして、サブタンク135内のインクの残量ニアーエンドが検知されると、インクカートリッジ200から所要量のインクがサブタンク135に補給される。
本発明のインク記録物は、本発明のインクジェット記録用インクにより記録された画像を記録媒体(記録メディア)上に有してなる。
前記記録メディアとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、普通紙、印刷用塗工紙、光沢紙、特殊紙、布、フィルム、OHPシート、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、普通紙及び印刷用塗工紙の少なくともいずれかが好ましい。前記普通紙は安価である点で有利である。また、前記印刷用塗工紙は光沢紙に比べ比較的安価でしかも平滑な光沢ある画像を与える点で有利である。しかし、乾燥性が悪く一般にインクジェット用には使用困難であったが、本発明のインクジェット記録用インクにより乾燥性が向上し使用可能となった。
本発明のインク記録物は、高画質で滲みがなく、経時安定性に優れ、各種の印字乃至画像の記録された資料等として各種用途に好適に使用することができる。
なお、合成例における共重合体の粘度は、以下の方法に従って測定した。また、共重合体の中和率は、以下のようにして算出した。
合成された共重合体の10質量%水溶液の粘度の測定は、回転粘度計(TV−22形粘度計、コーンプレートタイプ、東機産業株式会社製)を用いて行った。具体的な操作を以下に示す。共重合体を1.1mL採取し粘度計のサンプルカップに入れた。25℃で、サンプルカップを粘度計本体に取り付けて1分間静置した後、粘度計のローターを回転し、1分間後の値を読み取った。
共重合体の中和率は、共重合体の合成時のリン酸基を含むモノマーの仕込み量に対する中和剤の添加量の比率から求めた。具体的には、合成例2(共重合体2)の中和率は、以下のようにして求めた。
<<合成例2(共重合体2)における中和率の計算>>
合成例2では、共重合体を作製するのにホスマーM(2−メタクイロキシエチルアシッドホスホエート、ユニケミカル株式会社製)を3.0g仕込んでいる。ホスマーMの分子量は、210.1g/molであるから、ホスマーMの3.0gのモル数は、3.0g/210.1g/mol=1.4×10−2molとなる。
共重合体中には、ホスマーMと同数のリン酸基が存在し、1molのリン酸基を中和するのに必要なKOHは、2molであるので、共重合体中のリン酸基の50%を中和するのに必要なKOHのモル数は、1.4×10−2mol×2×50%=1.4×10−2molとなる。
KOHの1.4×10−2molは、7.9×10−1gであるから、7.9×10−1gのKOH(実際には、5.0質量%のKOH水溶液15.8g)を共重合体水溶液調製時に投入することにより、中和率50%を達成している。
−共重合体1の合成−
2−メタクイロキシエチルアシッドホスホエート(「ホスマーM」、ユニケミカル株式会社製)3.0g、グリセリンメタクリレート(日油株式会社製、「ブレンマーGLM」)17.0g、及びエタノール113.0gを4つ口フラスコに入れて攪拌し、均一溶液とした。この溶液に30分間窒素を吹き込んだ後、75℃でアゾビスイソブチロニトリル1.33gを加えて3時間重合反応させた。重合液をエバポレーターにより脱溶媒した粘調物をアセトン中に加えて固形物を回収した。得られた共重合体を水で希釈しながら、100%酸中和を達成するように、水酸化カリウムを加え、3日間透析膜精製し、更に、固形分濃度が10質量%になるように、水で濃度調整した。このようにして、リン酸基が100%中和された共重合体1を合成した。得られた共重合体1の10質量%水溶液の粘度は、25℃で3.8mPa・sであった。
−共重合体2の合成−
2−メタクイロキシエチルアシッドホスホエート(「ホスマーM」、ユニケミカル株式会社製)3.0g、グリセリンメタクリレート(日油株式会社製、「ブレンマーGLM」)17.0g、及びエタノール113.0gを4つ口フラスコに入れて攪拌し、均一溶液とした。この溶液に30分間窒素を吹き込んだ後、65℃でアゾビスイソブチロニトリル1.33gを加えて5時間重合反応させた。重合液をエバポレーターにより脱溶媒した粘調物をアセトン中に加えて固形物を回収した。得られた共重合体を水で希釈しながら、50%酸中和を達成するように、水酸化カリウムを加え、3日間透析膜精製し、更に、固形分濃度が10質量%になるように、水で濃度調整した。このようにして、リン酸基が50%中和された共重合体2を合成した。得られた共重合体2の10質量%水溶液の粘度は、25℃で、4.5mPa・sであった。
−共重合体3の合成−
2−メタクイロキシエチルアシッドホスホエート(「ホスマーM」、ユニケミカル株式会社製)1.0g、グリセリンメタクリレート(日油株式会社製、「ブレンマーGLM」)19.0g、及びエタノール113.0gを4つ口フラスコに入れて攪拌し、均一溶液とした。この溶液に30分間窒素を吹き込んだ後、65℃でアゾビスイソブチロニトリル1.33gを加えて5時間重合反応させた。重合液をエバポレーターにより脱溶媒した粘調物をアセトン中に加えて固形物を回収した。得られた共重合体を水で希釈しながら、100%酸中和を達成するように、水酸化カリウムを加え、3日間透析膜精製し、更に、固形分濃度が10質量%になるように、水で濃度調整した。このようにして、リン酸基が100%中和された共重合体3を合成した。得られた共重合体3の10質量%水溶液の粘度は、25℃で、4.1mPa・sであった。
−共重合体4の合成−
2−メタクイロキシエチルアシッドホスホエート(「ホスマーM」、ユニケミカル株式会社製)3.0g、グリセリンメタクリレート(日油株式会社製、「ブレンマーGLM」)17.0g、及びエタノール113.0gを4つ口フラスコに入れて攪拌し、均一溶液とした。この溶液に30分間窒素を吹き込んだ後、65℃でアゾビスイソブチロニトリル1.33gを加えて5時間重合反応させた。重合液をエバポレーターにより脱溶媒した粘調物をアセトン中に加えて固形物を回収した。得られた共重合体を水で希釈しながら、100%酸中和を達成するように、水酸化カリウムを加え、3日間透析膜精製し、更に、固形分濃度が10質量%になるように、水で濃度調整した。このようにして、リン酸基が100%中和された共重合体4を合成した。得られた共重合体4の10質量%水溶液の粘度は、25℃で、4.3mPa・sであった。
−共重合体5の合成−
2−アクロイロキシエチルアシッドホスホエート(「ライトアクリレートP−1A」、共栄社化学工業株式会社製)2.8g、グリセリンメタクリレート(日油株式会社製、「ブレンマーGLM」)17.2g、及びエタノール113.0gを4つ口フラスコに入れて攪拌し、均一溶液とした。この溶液に30分間窒素を吹き込んだ後、65℃でアゾビスイソブチロニトリル;1.33gを加えて5時間重合反応させた。重合液をエバポレーターにより脱溶媒した粘調物をアセトン中に加えて固形物を回収した。得られた共重合体を水で希釈しながら、100%酸中和を達成するように、水酸化カリウムを加え、3日間透析膜精製し、更に、固形分濃度が10質量%になるように、水で濃度調整した。このようにして、リン酸基が100%中和された共重合体5を合成した。得られた共重合体5の10質量%水溶液の粘度は、25℃で、4.2mPa・sであった。
−共重合体6の合成−
2−メタクイロキシエチルアシッドホスホエート(「ホスマーM」、ユニケミカル株式会社製)11.0g、グリセリンメタクリレート(日油株式会社製、「ブレンマーGLM」)9.0g、及びエタノール113.0gを4つ口フラスコに入れて攪拌し、均一溶液とした。この溶液に30分間窒素を吹き込んだ後、75℃でアゾビスイソブチロニトリル1.33gを加えて3時間重合反応させた。重合液をエバポレーターにより脱溶媒した粘調物をアセトン中に加えて固形物を回収した。得られた共重合体を水で希釈しながら、100%酸中和を達成するように、水酸化カリウムを加え、3日間透析膜精製し、更に、固形分濃度が10質量%になるように、水で濃度調整した。このようにして、リン酸基が100%中和された共重合体6を合成した。得られた共重合体6の10質量%水溶液の粘度は、25℃で、3.8mPa・sであった。
−共重合体7の合成−
2−メタクイロキシエチルアシッドホスホエート(「ホスマーM」、ユニケミカル株式会社製)13.0g、グリセリンメタクリレート(日油株式会社製、「ブレンマーGLM」)7.0g、及びエタノール113.0gを4つ口フラスコに入れて攪拌し、均一溶液とした。この溶液に30分間窒素を吹き込んだ後、65℃でアゾビスイソブチロニトリル1.33gを加えて5時間重合反応させた。重合液をエバポレーターにより脱溶媒した粘調物をアセトン中に加えて固形物を回収した。得られた共重合体を水で希釈しながら、100%酸中和を達成するように、水酸化カリウムを加え、3日間透析膜精製し、更に、固形分濃度が10質量%になるように、水で濃度調整した。このようにして、リン酸基が100%中和された共重合体7を合成した。得られた共重合体7の10質量%水溶液の粘度は、25℃で、4.2mPa・sであった。
−共重合体8の合成−
2−メタクイロキシエチルアシッドホスホエート(「ホスマーM」、ユニケミカル株式会社製)11.0g、グリセリンメタクリレート(日油株式会社製、「ブレンマーGLM」)9.0g、及びエタノール113.0gを4つ口フラスコに入れて攪拌し、均一溶液とした。この溶液に30分間窒素を吹き込んだ後、65℃でアゾビスイソブチロニトリル1.33gを加えて5時間重合反応させた。重合液をエバポレーターにより脱溶媒した粘調物をアセトン中に加えて固形物を回収した。得られた共重合体を水で希釈しながら、100%酸中和を達成するように、水酸化カリウムを加え、3日間透析膜精製し、更に、固形分濃度が10質量%になるように、水で濃度調整した。このようにして、リン酸基が100%中和された共重合体8を合成した。得られた共重合体8の10質量%水溶液の粘度は、25℃で、4.2mPa・sであった。
−共重合体9の合成−
2−メタクイロキシエチルアシッドホスホエート(「ホスマーM」、ユニケミカル株式会社製)11.0g、グリセリンメタクリレート(日油株式会社製、「ブレンマーGLM」)9.0g、及びエタノール113.0gを4つ口フラスコに入れて攪拌し、均一溶液とした。この溶液に30分間窒素を吹き込んだ後、50℃でアゾビスイソブチロニトリル1.33gを加えて48時間重合反応させた。重合液をエバポレーターにより脱溶媒した粘調物をアセトン中に加えて固形物を回収した。得られた共重合体を水で希釈しながら、100%酸中和を達成するように、水酸化カリウムを加え、3日間透析膜精製し、更に、固形分濃度が10質量%になるように、水で濃度調整した。このようにして、リン酸基が100%中和された共重合体9を合成した。得られた共重合体9の10質量%水溶液の粘度は、25℃で、31.1mPa・sであった。
−共重合体10の合成−
2−メタクイロキシエチルアシッドホスホエート(ホスマーM、ユニケミカル株式会社製)13.0g、グリセリンメタクリレート(日油株式会社製、「ブレンマーGLM」)7.0g、及びエタノール113.0gを4つ口フラスコに入れて攪拌し、均一溶液とした。この溶液に30分間窒素を吹き込んだ後、50℃でアゾビスイソブチロニトリル1.33gを加えて24時間重合反応させた。重合液をエバポレーターにより脱溶媒した粘調物をアセトン中に加えて固形物を回収した。得られた共重合体を水で希釈しながら、100%酸中和を達成するように、水酸化カリウムを加え、3日間透析膜精製し、更に、固形分濃度が10質量%になるように、水で濃度調整した。このようにして、リン酸基が100%中和された共重合体10を合成した。得られた共重合体10の10質量%水溶液の粘度は、25℃で、28.3mPa・sであった。
−共重合体11の合成−
2−メタクイロキシエチルアシッドホスホエート(「ホスマーM」、ユニケミカル株式会社製)11.0g、グリセリンメタクリレート(日油株式会社製、「ブレンマーGLM」)9.0g、及びエタノール113.0gを4つ口フラスコに入れて攪拌し、均一溶液とした。この溶液に30分間窒素を吹き込んだ後、50℃でアゾビスイソブチロニトリル1.33gを加えて24時間重合反応させた。重合液をエバポレーターにより脱溶媒した粘調物をアセトン中に加えて固形物を回収した。得られた共重合体を水で希釈しながら、100%酸中和を達成するように、水酸化カリウムを加え、3日間透析膜精製し、更に、固形分濃度が10質量%になるように、水で濃度調整した。このようにして、リン酸基が100%中和された共重合体11を合成した。得られた共重合体11の10質量%水溶液の粘度は、25℃で、29.0mPa・sであった。
−共重合体12の合成−
2−メタクイロキシエチルアシッドホスホエート(「ホスマーM」、ユニケミカル株式会社製)3.0g、グリセリンメタクリレート(日油株式会社製、「ブレンマーGLM」)17.0g、及びエタノール113.0gを4つ口フラスコに入れて攪拌し、均一溶液とした。この溶液に30分間窒素を吹き込んだ後、50℃でアゾビスイソブチロニトリル1.33gを加えて48時間重合反応させた。重合液をエバポレーターにより脱溶媒した粘調物をアセトン中に加えて固形物を回収した。得られた共重合体を水で希釈しながら、100%酸中和を達成するように、水酸化カリウムを加え、3日間透析膜精製し、更に、固形分濃度が10質量%になるように、水で濃度調整した。このようにして、リン酸基が100%中和された共重合体12を合成した。得られた共重合体12の10質量%水溶液の粘度は、25℃で、30.5mPa・sであった。
−共重合体13の合成−
2−メタクイロキシエチルアシッドホスホエート(「ホスマーM」、ユニケミカル株式会社製)1.0g、グリセリンメタクリレート(日油株式会社製、「ブレンマーGLM」)19.0g、及びエタノール113.0gを4つ口フラスコに入れて攪拌し、均一溶液とした。この溶液に30分間窒素を吹き込んだ後、50℃でアゾビスイソブチロニトリル1.33gを加えて24時間重合反応させた。重合液をエバポレーターにより脱溶媒した粘調物をアセトン中に加えて固形物を回収した。得られた共重合体を水で希釈しながら、100%酸中和を達成するように、水酸化カリウムを加え、3日間透析膜精製し、更に、固形分濃度が10質量%になるように、水で濃度調整した。このようにして、リン酸基が100%中和された共重合体13を合成した。得られた共重合体13の10質量%水溶液の粘度は、25℃で、27.9mPa・sであった。
−共重合体14の合成−
2−メタクイロキシエチルアシッドホスホエート(ホスマーM、ユニケミカル株式会社製)3.0g、グリセリンメタクリレート(日油株式会社製、「ブレンマーGLM」)17.0g、及びエタノール113.0gを4つ口フラスコに入れて攪拌し、均一溶液とした。この溶液に30分間窒素を吹き込んだ後、50℃でアゾビスイソブチロニトリル;1.33gを加えて24時間重合反応させた。重合液をエバポレーターにより脱溶媒した粘調物をアセトン中に加えて固形物を回収した。得られた共重合体を水で希釈しながら、100%酸中和を達成するように、水酸化カリウムを加え、3日間透析膜精製し、更に、固形分濃度が10質量%になるように、水で濃度調整した。このようにして、リン酸基が100%中和された共重合体14を合成した。得られた共重合体14の10質量%水溶液の粘度は、25℃で、28.4mPa・sであった。
−共重合体15の合成−
2−メタクイロキシエチルアシッドホスホエート(「ホスマーM」、ユニケミカル株式会社製)3.0g、グリセリンメタクリレート(日油株式会社製、「ブレンマーGLM」)17.0g、及びエタノール113.0gを4つ口フラスコに入れて攪拌し、均一溶液とした。この溶液に30分間窒素を吹き込んだ後、65℃でアゾビスイソブチロニトリル1.33gを加えて5時間重合反応させた。重合液をエバポレーターにより脱溶媒した粘調物をアセトン中に加えて固形物を回収した。得られた共重合体を水で希釈しながら、100%酸中和を達成するように、水酸化ナトリウムを加え、3日間透析膜精製し、更に、固形分濃度が10質量%になるように、水で濃度調整した。このようにして、リン酸基が100%中和された共重合体15を合成した。得られた共重合体15の10質量%水溶液の粘度は、25℃で、4.4mPa・sであった。
−共重合体16の合成−
2−メタクイロキシエチルアシッドホスホエート(ホスマーM、ユニケミカル株式会社製)3.0g、グリセリンメタクリレート(日油株式会社製、「ブレンマーGLM」)17.0g、及びエタノール113.0gを4つ口フラスコに入れて攪拌し、均一溶液とした。この溶液に30分間窒素を吹き込んだ後、65℃でアゾビスイソブチロニトリル1.33gを加えて5時間重合反応させた。重合液をエバポレーターにより脱溶媒した粘調物をアセトン中に加えて固形物を回収した。得られた共重合体を水で希釈しながら、100%酸中和を達成するように、水酸化リチウムを加え、3日間透析膜精製し、更に、固形分濃度が10質量%になるように、水で濃度調整した。このようにして、リン酸基が100%中和された共重合体16を合成した。得られた共重合体16の10質量%水溶液の粘度は、25℃で、4.4mPa・sであった。
−共重合体17の合成−
2−メタクイロキシエチルアシッドホスホエート(ホスマーM、ユニケミカル株式会社製)3.0g、グリセリンメタクリレート(日油株式会社製、「ブレンマーGLM」)17.0g、及びエタノール113.0gを4つ口フラスコに入れて攪拌し、均一溶液とした。この溶液に30分間窒素を吹き込んだ後、65℃でアゾビスイソブチロニトリル1.33gを加えて5時間重合反応させた。重合液をエバポレーターにより脱溶媒した粘調物をアセトン中に加えて固形物を回収した。得られた共重合体を水で希釈しながら、100%酸中和を達成するように、DMEA(ジメチルエタノールアミン)を加え、3日間透析膜精製し、更に、固形分濃度が10質量%になるように、水で濃度調整した。このようにして、リン酸基が100%中和された共重合体17を合成した。得られた共重合体17の10質量%水溶液の粘度は、25℃で、4.2mPa・sであった。
−共重合体18の合成−
2−メタクイロキシエチルアシッドホスホエート(「ホスマーM」、ユニケミカル株式会社製)1.0g、グリセリンメタクリレート(日油株式会社製、「ブレンマーGLM」)19.0g、及びエタノール113.0gを4つ口フラスコに入れて攪拌し、均一溶液とした。この溶液に30分間窒素を吹き込んだ後、75℃でアゾビスイソブチロニトリル1.33gを加えて3時間重合反応させた。重合液をエバポレーターにより脱溶媒した粘調物をアセトン中に加えて固形物を回収した。得られた共重合体を水で希釈しながら、100%酸中和を達成するように、水酸化カリウムを加え、3日間透析膜精製し、更に、固形分濃度が10質量%になるように、水で濃度調整した。このようにして、リン酸基が100%中和された共重合体18を合成した。得られた共重合体18の10質量%水溶液の粘度は、25℃で、3.9mPa・sであった。
−共重合体19の合成−
2−メタクイロキシエチルアシッドホスホエート(ホスマーM、ユニケミカル株式会社製)13.0g、グリセリンメタクリレート(日油株式会社製、「ブレンマーGLM」)7.0g、及びエタノール113.0gを4つ口フラスコに入れて攪拌し、均一溶液とした。この溶液に30分間窒素を吹き込んだ後、50℃でアゾビスイソブチロニトリル1.33gを加えて48時間重合反応させた。重合液をエバポレーターにより脱溶媒した粘調物をアセトン中に加えて固形物を回収した。得られた共重合体を水で希釈しながら、100%酸中和を達成するように、水酸化カリウムを加え、3日間透析膜精製し、更に、固形分濃度が10質量%になるように、水で濃度調整した。このようにして、リン酸基が100%中和された共重合体19を合成した。得られた共重合体19の10質量%水溶液の粘度は、25℃で、32.0mPa・sであった。
−共重合体20の合成−
スチレン1.5g、グリセリンメタクリレート(日油株式会社製、「ブレンマーGLM」)18.5g、及びエタノール113.0gを4つ口フラスコに入れて攪拌し、均一溶液とした。この溶液に30分間窒素を吹き込んだ後、65℃でアゾビスイソブチロニトリル1.33gを加えて5時間重合反応させた。重合液をエバポレーターにより脱溶媒した粘調物をアセトン中に加えて固形物を回収した。得られた共重合体を水で希釈しながら、100%酸中和を達成するように、水酸化カリウムを加え、3日間透析膜精製し、更に、固形分濃度が10質量%になるように、水で濃度調整した。このようにして、共重合体20を合成した。得られた共重合体20の10質量%水溶液の粘度は、25℃で、5.0mPa・sであった。
−共重合体21の合成−
2−メタクイロキシエチルアシッドホスホエート(「ホスマーM」、ユニケミカル株式会社製)3.0g、メタクリル酸17.5g、及びエタノール113.0gを4つ口フラスコに入れて攪拌し、均一溶液とした。この溶液に30分間窒素を吹き込んだ後、65℃でアゾビスイソブチロニトリル;1.33gを加えて5時間重合反応させた。重合液をエバポレーターにより脱溶媒した粘調物をアセトン中に加えて固形物を回収した。得られた共重合体を水で希釈しながら、100%酸中和を達成するように、水酸化カリウムを加え、3日間透析膜精製し、更に、固形分濃度が10質量%になるように、水で濃度調整した。このようにして、リン酸基が100%中和された共重合体21を合成した。得られた共重合体21の10質量%水溶液の粘度は、25℃で、3.7mPa・sであった。
−共重合体22の合成−
2−メタクイロキシエチルアシッドホスホエート(「ホスマーM」、ユニケミカル株式会社製)3.0g、メタクリル酸17.5g、及びエタノール113.0gを4つ口フラスコに入れて攪拌し、均一溶液とした。この溶液に30分間窒素を吹き込んだ後、65℃でアゾビスイソブチロニトリル;1.33gを加えて5時間重合反応させた。重合液をエバポレーターにより脱溶媒した粘調物をアセトン中に加えて固形物を回収した。得られた共重合体を水で希釈しながら、45%酸中和を達成するように、水酸化カリウムを加え、3日間透析膜精製し、更に、固形分濃度が10質量%になるように、水で濃度調整した。このようにして、リン酸基が45%中和された共重合体22を合成した。得られた共重合体22の10質量%水溶液の粘度は、25℃で、5.2mPa・sであった。
−共重合体23の合成−
スチレン1.5g、メタクリル酸18.5g、及びエタノール113.0gを4つ口フラスコに入れて攪拌し、均一溶液とした。この溶液に30分間窒素を吹き込んだ後、65℃でアゾビスイソブチロニトリル1.33gを加えて5時間重合反応させた。重合液をエバポレーターにより脱溶媒した粘調物をアセトン中に加えて固形物を回収した。得られた共重合体を水で希釈しながら、100%酸中和を達成するように、水酸化カリウムを加え、3日間透析膜精製し、更に、固形分濃度が10質量%になるように、水で濃度調整した。このようにして、カルボン酸基が100%中和された共重合体23を合成した。得られた共重合体23の10質量%水溶液の粘度は、25℃で、10.5mPa・sであった。
*「GLM」:グリセリンメタクリレート、日油株式会社製、「ブレンマーGLM」
*「ライトアクリレートP−1A」:2−アクロイロキシエチルアシッドホスホエート、共栄社化学工業株式会社製
*「DMEA」:ジメチルエタノールアミン
−ブラック顔料分散体1の調製−
下記処方(1)の混合物をプレミックスし、混合スラリーを作製した。これをディスクタイプのメディアミル(アシザワ・ファインテック株式会社製、DMR型)で、直径0.05mmジルコニアビーズ、充填率55%を用いて周速10m/s、液温10℃で3分間循環分散し、遠心分離機(久保田商事株式会社製、Model−7700)で粗大粒子を遠心分離し、顔料濃度が16質量%となる顔料分散体を得た。
<処方(1)>
・カーボンブラック(NIPEX160、エボニックデグサ社製、BET比表面積150m2/g、平均一次粒径20nm、pH4.0、DBP吸油量620g/100g)・・・160質量部
・共重合体4(合成例4)・・・20質量部
・蒸留水・・・820質量部
−ブラック顔料分散体2の調製−
顔料分散体の調製例1の共重合体4(合成例4)を20質量部から40質量部に、蒸留水を820質量部から800質量部に変更した以外は、顔料分散体の調製例1と同様にして、顔料濃度が16質量%となる黒色の顔料分散体を得た。
−ブラック顔料分散体3の調製−
顔料分散体の調製例2の共重合体4(合成例4)を共重合体2(合成例2)に変更した以外は、顔料分散体の調製例2と同様にして、顔料濃度が16質量%となる黒色の顔料分散体を得た。
−ブラック顔料分散体4の調製−
顔料分散体の調製例2の共重合体4(合成例4)を共重合体5(合成例5)に変更した以外は、顔料分散体の調製例2と同様にして、顔料濃度が16質量%となる黒色の顔料分散体を得た。
−ブラック顔料分散体5の調製−
顔料分散体の調製例2の共重合体4(合成例4)を20質量部から160質量部に、蒸留水を820質量部から680質量部に変更した以外は、顔料分散体の調製例2と同様にして、顔料濃度が16質量%となる黒色の顔料分散体を得た。
−シアン顔料分散体1の調製−
顔料分散体の調製例2のカーボンブラックを、ピグメントブルー15:3(大日精化株式会社製、クロモファインブルー)に変更した以外は、顔料分散体の調製例2と同様にして、顔料濃度が16質量%となる青色の顔料分散体を得た。
−マゼンタ顔料分散体1の調製−
顔料分散体の調製例2のカーボンブラックを、ピグメントレッド122(クラリアント社製、トナーマゼンタEO02)に変更した以外は、顔料分散体の調製例2と同様にして、顔料濃度が16質量%となる赤紫色の顔料分散体を得た。
−イエロー顔料分散体1の調製−
顔料分散体の調製例2のカーボンブラックを、ピグメントイエロー74(大日精化株式会社製、ファーストイエロー531)に変更した以外は、顔料分散体の調製例2と同様にして、顔料濃度が16質量%となる黄色の顔料分散体を得た。
−ブラック顔料分散体6の調製−
顔料分散体の調製例2の共重合体4(合成例4)20質量部を、界面活性剤(POE(m=40)β−ナフチルエーテル)10質量%水溶液400質量部に変更し、蒸留水を820質量部から440質量部に変更した以外は、顔料分散体の調製例2と同様にして、顔料濃度が16質量%となる黒色の顔料分散体を得た。
−シアン顔料分散体2の調製−
顔料分散体の調製例9のカーボンブラックを、ピグメントブルー15:3(大日精化株式会社製、クロモファインブルー)に変更した以外は、顔料分散体の調製例9と同様にして、顔料濃度が16質量%となる青色の顔料分散体を得た。
−マゼンタ顔料分散体2の調製−
顔料分散体の調製例9のカーボンブラックを、ピグメントレッド122(クラリアント社製、トナーマゼンタEO02)に変更した以外は、顔料分散体の調製例9と同様にして、顔料濃度が16質量%となる赤紫色の顔料分散体を得た。
−イエロー顔料分散体2の調製−
顔料分散体の調製例9のカーボンブラックを、ピグメントイエロー74(大日精化株式会社製、ファーストイエロー531)に変更した以外は、顔料分散体の調製例9と同様にして、顔料濃度が16質量%となる赤紫色の顔料分散体を得た。
−ブラック顔料分散体7の調製−
顔料分散体の調製例2の共重合体4(合成例4)を、共重合体1(合成例1)に変更した以外は、顔料分散体の調製例2と同様にして、顔料濃度が16質量%となる黒色の顔料分散体を得た。
−ブラック顔料分散体8の調製−
顔料分散体の調製例2の共重合体4(合成例4)を、共重合体3(合成例3)に変更した以外は、顔料分散体の調製例2と同様にして、顔料濃度が16質量%となる黒色の顔料分散体を得た。
−ブラック顔料分散体9の調製−
顔料分散体の調製例2の共重合体4(合成例4)を、共重合体6(合成例6)に変更した以外は、顔料分散体の調製例2と同様にして、顔料濃度が16質量%となる黒色の顔料分散体を得た。
−ブラック顔料分散体10の調製−
顔料分散体の調製例2の共重合体4(合成例4)を、共重合体7(合成例7)に変更した以外は、顔料分散体の調製例2と同様にして、顔料濃度が16質量%となる黒色の顔料分散体を得た。
−ブラック顔料分散体11の調製−
顔料分散体の調製例2の共重合体4(合成例4)を、共重合体8(合成例8)に変更した以外は、顔料分散体の調製例2と同様にして、顔料濃度が16質量%となる黒色の顔料分散体を得た。
−ブラック顔料分散体12の調製−
顔料分散体の調製例2の共重合体4(合成例4)を、共重合体9(合成例9)に変更した以外は、顔料分散体の調製例2と同様にして、顔料濃度が16質量%となる黒色の顔料分散体を得た。
−ブラック顔料分散体13の調製−
顔料分散体の調製例2の共重合体4(合成例4)を、共重合体10(合成例10)に変更した以外は、顔料分散体の調製例2と同様にして、顔料濃度が16質量%となる黒色の顔料分散体を得た。
−ブラック顔料分散体14の調製−
顔料分散体の調製例2の共重合体4(合成例4)を、共重合体11(合成例11)に変更した以外は、顔料分散体の調製例2と同様にして、顔料濃度が16質量%となる黒色の顔料分散体を得た。
−ブラック顔料分散体15の調製−
顔料分散体の調製例2の共重合体4(合成例4)を、共重合体12(合成例12)に変更した以外は、顔料分散体の調製例2と同様にして、顔料濃度が16質量%となる黒色の顔料分散体を得た。
−ブラック顔料分散体16の調製−
顔料分散体の調製例2の共重合体4(合成例4)を、共重合体13(合成例13)に変更した以外は、顔料分散体の調製例2と同様にして、顔料濃度が16質量%となる黒色の顔料分散体を得た。
−ブラック顔料分散体17の調製−
顔料分散体の調製例2の共重合体4(合成例4)を共重合体14(合成例14)に変更した以外は、顔料分散体の調製例2と同様にして、顔料濃度が16質量%となる黒色の顔料分散体を得た。
−ブラック顔料分散体18の調製−
顔料分散体の調製例2の共重合体4(合成例4)を、共重合体15(合成例15)に変更した以外は、顔料分散体の調製例2と同様にして、顔料濃度が16質量%となる黒色の顔料分散体を得た。
−ブラック顔料分散体19の調製−
顔料分散体の調製例2の共重合体4(合成例4)を、共重合体16(合成例16)に変更した以外は、顔料分散体の調製例2と同様にして、顔料濃度が16質量%となる黒色の顔料分散体を得た。
−ブラック顔料分散体20の調製−
顔料分散体の調製例2の共重合体4(合成例4)を、共重合体18(合成例18)に変更した以外は、顔料分散体の調製例2と同様にして、顔料濃度が16質量%となる黒色の顔料分散体を得た。
−ブラック顔料分散体21の調製−
顔料分散体の調製例2の共重合体4(合成例4)を、共重合体19(合成例19)に変更した以外は、顔料分散体の調製例2と同様にして、顔料濃度が16質量%となる黒色の顔料分散体を得た。
−ブラック顔料分散体22の調製−
顔料分散体の調製例2の共重合体4(合成例4)を、共重合体20(比較合成例1)に変更した以外は、顔料分散体の調製例2と同様にして、顔料濃度が16質量%となる黒色の顔料分散体を得た。
−ブラック顔料分散体23の調製−
顔料分散体の調製例2の共重合体4(合成例4)を、共重合体21(比較合成例2)に変更した以外は、顔料分散体の調製例2と同様にして、顔料濃度が16質量%となる黒色の顔料分散体を得た。
−ブラック顔料分散体24の調製−
顔料分散体の調製例2の共重合体4(合成例4)を、共重合体22(比較合成例4)に変更した以外は、顔料分散体の調製例2と同様にして、顔料濃度が16質量%となる黒色の顔料分散体を得た。
−ブラック顔料分散体25の調製−
顔料分散体の調製例2の共重合体4(合成例4)を、共重合体17(合成例17)に変更した以外は、顔料分散体の調製例2と同様にして、顔料濃度が16質量%となる黒色の顔料分散体を得た。
−ブラック顔料分散体26の調製−
顔料分散体の調製例2の共重合体4(合成例4)を、共重合体22(比較合成例3)に変更した以外は、顔料分散体の調製例2と同様にして、顔料濃度が16質量%となる黒色の顔料分散体を得た。
*分散剤(界面活性剤):POE(m=40)β−ナフチルエーテル、竹本油脂株式会社製
*カーボンブラック(NIPEX160、エボニックデグサ社製)
*ピグメントブルー15:3(大日精化株式会社製、クロモファインブルー)
*ピグメントレッド122(クラリアント社製、トナーマゼンタEO02)
*ピグメントイエロー74(大日精化株式会社製、ファーストイエロー531)
<インクジェット記録用インクの作製>
下記のインク処方を混合し、1時間撹拌を行い均一に混合した。この分散液を平均孔径5.0μmのポリビニリデンフロライドメンブレンフィルターにて加圧ろ過し、粗大粒子やゴミを除去して、実施例1のインクジェット記録用インクを作製した。
<インク処方>
・顔料分散体の調製例1の顔料分散液1(顔料濃度16質量%)・・・50.0質量部
・グリセリン・・・10.0質量部
・1,3−ブタンジオール・・・20.0質量部
・純水・・・残量
−インクジェット記録用インクの作製−
実施例1において、下記表3−1〜表3−4に示すようインク処方を変えた以外は、実施例1と同様にして、実施例2〜26及び比較例1〜8のインクジェット記録用インクを作製した。なお、表3−1〜表3−4中のインク処方の各成分の数値は質量%を示した。
−インクジェット記録用インクの作製−
実施例1において、下記に示すインク処方に変えた以外は、実施例1と同様にして、実施例27のインクジェット記録用インクを作製した。なお、表3−5にインク処方を示した。
<インク処方>
・顔料分散体の調製例9の顔料分散液9(顔料濃度16質量%)・・・50.0質量部
・添加剤(共重合体4)・・・4.0質量部
・グリセリン・・・10.0質量部
・1,3−ブタンジオール・・・20.0質量部
・純水・・・16.0質量部
−インクジェット記録用インクの作製−
実施例1において、下記に示すインク処方に変えた以外は、実施例1と同様にして、実施例28のインクジェット記録用インクを作製した。なお、表3−5にインク処方を示した。
<インク処方>
・顔料分散体の調製例9の顔料分散液9(顔料濃度16質量%)・・・50.0質量部
・添加剤(共重合体5)・・・4.0質量部
・グリセリン・・・10.0質量部
・1,3−ブタンジオール・・・20.0質量部
・純水・・・16.0質量部
−インクジェット記録用インクの作製−
実施例1において、下記に示すインク処方に変えた以外は、実施例1と同様にして、実施例29のインクジェット記録用インクを作製した。なお、表3−5にインク処方を示した。
<インク処方>
・顔料分散体の調製例10の顔料分散液10(顔料濃度16質量%)・・・30.0質量部
・添加剤(共重合体18)・・・4.0質量部
・グリセリン・・・10.0質量部
・1,3−ブタンジオール・・・20.0質量部
・純水・・・16.0質量部
顔料分散体調製例1〜32、実施例1〜29、及び比較例1〜8の各顔料分散体及び各インクジェット記録用インクの粘度の測定には、東機産業株式会社製の粘度計RE80Lを使用し、25℃における粘度を測定した。
粘度測定時の回転数については、トルクが40%〜80%の範囲で一定になるように調整した。顔料分散体及びインクジェット記録用インクとしての顔料の分散安定性の指標として、顔料分散体及びインクジェット記録用インク作製後の初期粘度を測定し、下記の基準をもとに評価した。結果を表4に示した。
また、保存安定性については初期粘度を測定した後、各顔料分散体及びインクジェット記録用インクをポリエチレン容器に入れ、密封し、70℃で1週間保存した後の粘度を測定し、初期粘度からの変化率によって下記の基準をもとに評価した。結果を表4に示した。
〔顔料分散体の評価基準〕
−初期粘度−
◎:初期粘度の値が3mPa・s未満
○:初期粘度の値が3mPa・s以上7mPa・s未満
×:初期粘度の値が7mPa・s以上
−保存安定性−
◎:初期粘度を基準とした保存後粘度の変化率が5%未満
○:初期粘度を基準とした保存後粘度の変化率が5%以上50%未満
×:初期粘度を基準とした保存後粘度の変化率が50%以上
〔インクの評価基準〕
−初期粘度−
◎:初期粘度の値が9mPa・s未満
○:初期粘度の値が9mPa・s以上20mPa・s未満
×:初期粘度の値が20mPa・s以上
−保存安定性−
○:初期粘度を基準とした保存後粘度の変化率が5%未満
△:初期粘度を基準とした保存後粘度の変化率が5%以上50%未満
×:初期粘度を基準とした保存後粘度の変化率が50%以上
実施例1〜29及び比較例1〜8の各記録インクについて、以下のようにして、印字評価を実施した。
インクジェットプリンタ(IPSiO GX3000、株式会社リコー製)を用い、インクの吐出量が均しくなるようにピエゾ素子の駆動電圧を変動させ、記録媒体上に同じ付着量のインクが付くように設定して、以下の画像濃度を測定し、評価基準に基づき、評価した。結果を表4に示した。
Microsoft Word2003(Microsoft社製)を用いて作成した、ブラック及び各色の64pointの文字「■」が記載されているチャートを坪量が69.6g/m2、サイズ度が23.2秒、透気度が21.0秒の上質紙マイペーパー(株式会社リコー製)に印字した後、X−Rite938(X−Rite社製)を用いて「■」部を測色して、画像濃度を評価した。このとき、印字モードは、プリンタ添付のドライバで「普通紙−はやい」モードとした。なお、各色の画像濃度の判定は、以下の評価基準を基に行った。
〔評価基準〕
◎:OD値 ブラック1.20以上、
イエロー0.75以上、
マゼンタ0.90以上、又は、
シアン 1.00以上
○:OD値 ブラック1.10以上1.20未満、
イエロー0.70以上0.75未満、
マゼンタ0.80以上0.90未満、又は、
シアン0.90以上1.00未満
△:OD値 ブラック1.00以上1.10未満、
イエロー0.65以上0.70未満、
マゼンタ0.70以上0.80未満、又は、
シアン 0.80以上0.90未満
×:OD値 ブラック1.00未満、
イエロー0.65未満、
マゼンタ0.70未満、又は、
シアン 0.80未満
<1> 水、水溶性溶剤、顔料、及びリン酸基を含む共重合体を含有してなり、
前記リン酸基を含む共重合体が、下記一般式(1)で表される構造単位と、下記構造式(1)で表される構造単位と、を含むことを特徴とするインクジェット記録用インクである。
<3> 前記リン酸基を含む共重合体の10質量%の水溶液の粘度が、25℃で、4.0mPa・s〜30.0mPa・sである前記<1>から<2>のいずれかに記載のインクジェット記録用インクである。
<4> 前記リン酸基を含む共重合体が、下記一般式(2)で表されるモノマーと、下記構造式(2)で表されるモノマーと、を重合させてなる前記<1>から<3>のいずれかに記載のインクジェット記録用インクである。
<6> 前記<1>から<4>のいずれかに記載のインクジェット記録用インクに刺激を印加し、前記インクジェット記録用インクを飛翔させて画像を記録するインク飛翔工程を少なくとも含むことを特徴とするインクジェット記録方法である。
<7> 前記<1>から<4>のいずれかに記載のインクジェット記録用インクに刺激を印加し、前記インクジェット記録用インクを飛翔させて画像を記録するインク飛翔工程を少なくとも有することを特徴とするインクジェット記録装置である。
<8> 記録媒体上に、前記<1>から<4>のいずれかに記載のインクジェット記録用インクにより記録された画像を有してなることを特徴とするインク記録物である。
134 記録ヘッド
142 用紙
200 インクカートリッジ
Claims (8)
- 水、水溶性溶剤、顔料、及びリン酸基を含む共重合体を含有してなり、
前記リン酸基を含む共重合体が、下記一般式(1)で表される構造単位と、下記構造式(1)で表される構造単位と、を含むことを特徴とするインクジェット記録用インク。
- 前記リン酸基を含む共重合体における一般式(1)で表される構造単位の含有率が10質量%〜60質量%である請求項1に記載のインクジェット記録用インク。
- 前記リン酸基を含む共重合体の10質量%の水溶液の粘度が、25℃で、4.0mPa・s〜30.0mPa・sである請求項1から2のいずれかに記載のインクジェット記録用インク。
- 前記リン酸基を含む共重合体が、下記一般式(2)で表されるモノマーと、下記構造式(2)で表されるモノマーと、を重合させてなる請求項1から3のいずれかに記載のインクジェット記録用インク。
- 請求項1から4のいずれかに記載のインクジェット記録用インクを容器中に収容してなることを特徴とするインクカートリッジ。
- 請求項1から4のいずれかに記載のインクジェット記録用インクに刺激を印加し、前記インクジェット記録用インクを飛翔させて画像を記録するインク飛翔工程を少なくとも含むことを特徴とするインクジェット記録方法。
- 請求項1から4のいずれかに記載のインクジェット記録用インクに刺激を印加し、前記インクジェット記録用インクを飛翔させて画像を記録するインク飛翔工程を少なくとも有することを特徴とするインクジェット記録装置。
- 記録媒体上に、請求項1から4のいずれかに記載のインクジェット記録用インクにより記録された画像を有してなることを特徴とするインク記録物。
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