JP2014176460A - 加熱調理器及び加熱調理方法 - Google Patents

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裕夫 山川
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昌克 魚谷
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Abstract

【課題】水から安全且つ短時間で炊飯できるようにする加熱調理器及び加熱調理方法。
【解決手段】米を収容する炊飯用内容器2を底部が離間した状態で外容器1内に収納した後、該炊飯用内容器2と外容器1間に形成される空間R内の水を加熱手段6により加熱沸騰させ、空間Rの密閉による内部圧力の上昇により、加熱された熱水をサイホン管14を通じて該炊飯用内容器2内に移送し、次に、米と熱水を収容する該炊飯用内容器2の支持を解除して降下させ、底部が該外容器1の底部に接触する状態とすることにより、以後、炊飯用内容器2内の米と熱水を加熱手段により加熱して米への吸水を行い、炊飯する。
【選択図】図4

Description

本発明は、サイホン式の炊飯器として利用可能にした加熱調理器及び加熱調理方法に関する。
従来より、外容器内の水をサイホン原理によって炊飯用内容器へ導入する形式のサイホン式炊飯器が数多く提案されている。例えば特許文献1に開示されているように、外容器の内底部中央に下向きラッパ状のサイホンを設置し、沸騰水と水蒸気を、サイホンを通じて上昇させ、上方に配した分散開閉蓋に衝突させて外容器内側の炊飯用内容器内に分散させる炊飯器が提案されている。
また、特許文献2に開示されているように、マイクロ波透過性の良い樹脂で形成された外容器と炊飯用内容器の間の空間にサイホン管が設けられ、サイホン管の下方開口側が外容器内の水に浸漬され、サイホン管の上方開口側が炊飯用内容器に連通する炊飯装置及び高周波加熱装置が提案されている。
実開昭56−122414号公報 特開平11―76053号公報
しかしながら、上記した特許文献1、2によるものでは、炊飯用内容器外壁は外容器内壁から常に離反配置されているため、外容器に設置された加熱手段による炊飯用内容器内の米の加熱時間が掛かり過ぎてしまう。しかも各特許文献1、2によるものでは、炊飯用内容器自体の内容積も大きいため、炊飯用内容器内へ導入されるサイホン管による沸騰水の流量時間が掛かり過ぎてしまう。総じて熱湯処理・蒸らし処理による炊飯時間が極めて長くなってしまうという問題点を有していた。
そこで、本発明は叙上のような従来存した諸事情に鑑み創出されたもので、水から安全且つ短時間で美味しいご飯を簡単に調理することができるようにした加熱調理器及び加熱調理方法を提供することを目的とする。
上述した課題を解決するために、本発明に係る加熱調理器にあっては、
米を収容する炊飯用内容器と、
内部に水を収容し且つ前記炊飯用内容器を収納する外容器と、
前記外容器の底部に配置した加熱手段と、
前記炊飯用内容器を底部外面が前記外容器の底部内面から離間した上方位置に支持し、該支持の解除により前記炊飯用内容器を前記底部外面が前記外容器の底部内面に接触する下方位置まで降下させる炊飯用内容器支持手段と、
前記炊飯用内容器が前記上方位置に支持された状態で前記炊飯用内容器と前記外容器間に形成される空間を密閉する密閉手段と、
前記空間内の圧力上昇に伴い、加熱された熱水を前記炊飯用内容器内に移送させるサイホン管と、
前記加熱手段による加熱時に前記空間における水蒸気発生を検知する水蒸気発生検知手段と、
前記水蒸気発生検知手段による検知信号を取得することで前記炊飯用内容器支持手段及び前記密閉手段を制御することにより、前記空間を密閉して当該空間内の圧力上昇に伴い前記熱水を前記炊飯用内容器内に移送させ、且つ前記熱水の移送終了に伴い、前記炊飯用内容器支持手段による支持を解除して前記炊飯用内容器を下方位置に降下させる制御手段と、を備え、
前記炊飯用内容器の下方位置において前記米と前記熱水を前記加熱手段により加熱し炊飯して成ることを特徴とする。
また、前記外容器の開口部に配置されるサイホン台を備え、前記サイホン台に対して前記炊飯用内容器を上下動可能とするとともに、前記サイホン台には前記炊飯用内容器支持手段及び前記密閉手段を設け、且つ前記サイホン管を支持させて成ることを特徴とする。
更に、前記炊飯用内容器の外周に嵌合して当該内容器とともに前記サイホン台に対して上下動する内容器固定具を備え、前記炊飯用内容器が前記上方位置に支持された状態で前記サイホン台と前記内容器固定具間が密閉される構成としたことを特徴とする。
また、前記密閉手段は、密閉される前記空間の内部から外部へ連通する通気部と、前記通気部を開閉するバルブ機構とから構成されることを特徴とする。
更に、前記水蒸気発生検知手段は、前記空間を密閉したことにより前記サイホン管を通じて当該密閉空間内部の水を排出可能な水蒸気圧をもたらす水温、炊飯用内容器や外容器の物理的状態の変化を直接的或いは間接的に検出する温度センサ、湿度センサ、圧力センサ、光学的センサ、電気的センサのいずれかであることを特徴とする。
また、上述の構成を備える加熱調理器を使用した加熱調理方法であって、
前記加熱手段により前記空間内の水を加熱沸騰させ、前記水蒸気発生検知手段により前記空間内で十分な水蒸気の発生が検知された時点で前記密閉手段により前記空間を密閉して内部圧力を上昇させ、米を収容する前記炊飯用内容器にサイホン管を通じて前記空間内の熱水を注ぎ込み、前記炊飯用内容器支持手段による支持を解除して、前記炊飯用内容器を前記下方位置まで下降させた後、前記加熱手段により前記炊飯用内容器内の米と熱水を所定時間継続して加熱し、米への吸水を完了させることを特徴とする。
本発明によれば、水から安全且つ短時間で美味しいご飯を簡単に調理することができる。
すなわち、本発明は、当初外容器内の水を集中的に加熱することにより水の加熱沸騰までの時間を短くでき、しかもこの間、炊飯用内容器内の米も間接的に温められることとなり、その後、炊飯用内容器内に加熱沸騰した熱水を注ぎ込み、米と熱水を加熱することによって米への吸水を効率よく行えることとなり、短時間で迅速且つ簡単な操作で炊飯でき、しかも経済的な炊飯システムを提供することが可能となった。
また、前記外容器の開口部に配置されるサイホン台を備え、前記サイホン台に対して前記炊飯用内容器を上下動可能とするとともに、前記サイホン台には、前記炊飯用内容器支持手段及び前記密閉手段を設け、且つ前記サイホン管を支持させる構成としたので、構造的にもコンパクトにまとめることが可能となった。
更に、前記炊飯用内容器の外周に嵌合して当該内容器とともに前記サイホン台に対して上下動する内容器固定具を備え、前記炊飯用内容器が前記上方位置に支持された状態で前記サイホン台と前記内容器固定具間が密閉される構成としたので、サイホン台と内容器固定具間からの蒸気漏れが無く、サイホン管による炊飯用内容器への熱水の移送時間を短縮することが可能となった。
また、前記密閉手段は、密閉される前記空間の内部から外部へ連通する通気部と、前記通気部を開閉するバルブ機構とから構成されるので、バルブ機構を閉じた空間密閉時には当該空間に満たされた熱水をサイホン管を通じて短時間で炊飯用内容器内に移送でき、高効率化が可能となった。
更に、前記水蒸気発生検知手段は、前記空間を密閉したことにより前記サイホン管を通じて当該密閉空間内部の水を排出可能な水蒸気圧をもたらす水温、炊飯用内容器や外容器の物理的状態の変化を直接的或いは間接的に検出する温度センサ、湿度センサ、圧力センサ、光学的センサ、電気的センサのいずれかであるので、サイホン管を通じての炊飯用内容器内への水蒸気排出の自律的且つ効率的なコントロールが可能となった。
また、本発明に係る加熱調理器を使用した加熱調理方法にあっては、
前記加熱手段により前記空間内の水を加熱沸騰させ、前記水蒸気発生検知手段により前記空間内で十分な水蒸気の発生が検知された時点で前記密閉手段により前記空間を密閉して内部圧力を上昇させ、米を収容する前記炊飯用内容器にサイホン管を通じて前記空間内の熱水を注ぎ込み、前記炊飯用内容器支持手段による支持を解除して、前記炊飯用内容器を前記下方位置まで下降させた後、前記加熱手段により前記炊飯用内容器内の米と熱水を所定時間継続して加熱し、米への吸水を完了させるので、水の加熱沸騰、炊飯用内容器への熱水の供給及び米と熱水の加熱による米への吸水を連続的に実行でき、美味しいご飯が迅速且つ簡単に得ることが可能となった。
本発明を実施するための一形態を示す加熱調理器の正面図である。 同じく加熱調理器の外容器内に収納される炊飯用内容器の構成の一例を示し、(a)は平面図、(b)は正面図、(c)は側面図である。 同じく炊飯用内容器固定具を具備するサイホン台の構成の一例を示し、(a)は平面図、(b)は炊飯用内容器固定具の平面図、(c)はサイホン台に炊飯用内容器固定具を装着する前状態の正断面図、(d)はサイホン台に炊飯用内容器固定具を装着した後状態の正断面図である。 同じく加熱調理器の内部構成を示す正断面図である。 同じくサイホン動作原理を説明するものであり、(a)は沸騰前の状態の説明図、(b)は沸騰後の状態を示す説明図である。 (a)乃至(g)は加熱調理器の使用方法を順次説明する説明図である。 同じく密閉手段の一例を示し、(a)は通気部の開状態を示す正断面図、(b)は通気部の閉状態を示す正断面図、(c)は閉状態における通気部とシャッターの関係を示す説明図である。 密閉手段の異なる例を示し(a)は通気部の開状態を示す正断面図、(b)は通気部の閉状態を示す正断面図、(c)は閉状態における通気部とシャッターの関係を示す説明図である。 ソフトスチーム加工米の物性を説明するもので、(a)は温度と弾性率の相関関係、(b)は調理時間と温度との相関関係、(c)は原料米・SS処理米・普通炊飯の糖分量を比較したグラフである。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。
本発明に係る加熱調理器を構成する本体Hは、例えば抵抗発熱体による電熱ヒータ、又は誘導加熱用コイル等を用いた加熱手段6(図4、図6参照)を底部に配置した外容器1を内蔵し、上部開口側を開閉させる開閉蓋3を備える。該本体Hの外側面には取っ手4を設け、正面下側には上記加熱手段6を通電するための電気プラグ差込用の接続端子5を備えている。尚、本実施形態における正面方向とは、便宜上、図1乃至図6に示す状態を意味し、上下左右前後方向はこれを基準としている。
外容器1内には、図3に示すサイホン台11が着脱自在に装着できるようになっている。このサイホン台11は、外容器1の上部開口部内の定位置に装着する必要があり、例えば外容器1の内周壁面に、サイホン台11の下端に当たる段部やダボ等を形成することによって定位置を確保することができる。また、サイホン台11の外周には、例えばシリコン等の耐熱性を有するシール材(図示せず)を配設して、外容器1の内周面とサイホン台11の外周面間を密閉している。更に、炊飯用内容器2が、サイホン台11に装着される炊飯用内容器固定具21を介して、外容器1内壁から離間した状態で収納されるものとなっている。
すなわち、図2に示すように、炊飯用内容器2の上部開口側外面には縦長のガイド突条7a,7bが前後一対となって設けられ、これに対応して図3に示すように、炊飯用内容器固定具21の上部開口側内面の前後対称位置には凹条のガイドレール22a,22bが設けられている。そして、炊飯用内容器2はガイドレール22a,22bにガイド突条7a,7bが係合されて下方向に沿って挿入されガイドレール22a,22b下端で係止される。また、この炊飯用内容器固定具21は、炊飯用内容器2の外周に嵌合し且つガイド突条7a,7bがガイドレール22a,22bに挿入係合した状態で、炊飯用内容器2とともに上下動が可能となっている。更に、炊飯用内容器固定具21の内周には、例えばシリコン等の耐熱性を有するシール材(図示せず)を配設して、炊飯用内容器2が嵌合した際に炊飯用内容器2の外周に密着することによりこの間を密閉できる構成としている。
サイホン台11は、図3に示すように、中空筒状に形成され、上方開口側は環状の段差部12を介して筒内径よりも若干小さくなっており、筒状に形成された炊飯用内容器固定具21がサイホン台11の下方開口側から装着され、サイホン台11に対して上下動可能となっている。但し、炊飯用内容器固定具21は、例えば適度の圧入による装着により不用意に脱落しない構成としている。炊飯用内容器固定具21は、炊飯用内容器2とともに上下動し、環状のフランジ部23がサイホン台11の上方開口側の段差部12に当接した状態で、炊飯用内容器2をその底部外面が外容器1の底部内面から離間した上方位置に位置させ、フランジ部23が段差部12から離れる下方への移動により炊飯用内容器2をその底部外面を外容器1の底部内面に接触する下方位置に移動する。なお、環状のフランジ部23は、段差部12に当接した状態で、サイホン台11と炊飯用内容器固定具21との間を密閉できる構成となっている。
また、サイホン台11の左側には、弁開閉可能なバルブ機構13と、外容器1の内周面と固定具21及びサイホン台11によって取付けられた炊飯用内容器2の外周面との間に形成される空間Rを外部に連通させる通気部15とにより構成される密閉手段が設けられる。更に、サイホン台11の左側には、固定具21をフランジ部23が段差部12に当接した状態に係止支持し、炊飯用内容器2を上方位置に支持する炊飯用内容器支持手段を備えている。
次に、前記密閉手段の具体例を図7に基づき詳細に説明する。
密閉手段は、サイホン台11に上下に貫通して設けた横断面矩形状の通気部15と、該通気部15を開閉するバルブ機構13とにより構成され、通気部15は、空間Rを外部(本実施形態では、炊飯用内容器2と開閉蓋3との間に形成される密閉されない空間)に連通する。バルブ機構13は、サイホン台11内部に通気部15を横切ってスライド可能に設けられ、通気部15の横断面形状と同じ形状を有する通気窓13bを有するシャッター13aと、該シャッター13aの一端と連結して常時シャッター13aを通気窓13bと通気部15が合致する位置(開位置)に保持する樹脂等により形成された板ばね13cとにより構成されている。前記シャッター13aを板ばね13cの弾性に抗してスライドさせ、通気窓13bを通気部15との合致位置からずらせることにより通気部15を閉状態とする。
シャッター13aをスライドさせる手段としては、例えば、シャッター13aの他端に固定した磁性体13dと、該磁性体13dと対向して外容器1の外側面に配置され、通電時に磁力により外容器1の側壁及びサイホン台11の壁を介して磁性体13dを吸引することによりシャッター13aを板ばね13cに抗してスライドさせる電磁コイル13eとの組合せ等も考えられる。磁性体13dは、鉄や磁石等よりなり、必要に応じて樹脂コーティングしている。
また、密閉手段の他の異なる例として、図8に示すような構成でも良い。すなわち、図8による実施例では、シリコンゴム管15aをサイホン台11に上下に貫通して設け、該シリコンゴム管15aにより通気部15を形成し、シャッター13aのスライドによるシリコンゴム管15aの閉塞・拡開により通気部15を開閉する構造となっている。なお、密閉手段は、外容器1側から切換え制御できる構成であれば、その構造は必要に応じて適宜変更して実施することができる。
炊飯用内容器支持手段は、図5に示すように、サイホン台11内部に回動可能に枢支した係止片16により構成され、係止片16は回動により球状突部16aを段差部12の下方位置に出没する構成となっている。係止片16は、前記シャッター13aと連係してシャッター13aのスライドに伴って回動し、シャッター13aが通気部15を閉じたときに球状突部16aを突出し、通気部15を開いたときに球状突部16aを没入するように構成している。係止片16は、球状突部16aの突出により段差部12に当接した炊飯用内容器固定具21のフランジ部23の下側に係合し、炊飯用内容器固定具21、ひいては炊飯用内容器2を上方位置に支持するものである。なお、炊飯用内容器支持手段は、バルブ機構13のシャッター13aに連動させず、独立して動作制御するようにしても良い。また、回動可能な係止片16に代えて、スライドにより出没する係止片を用いても良く、要は炊飯用内容器固定具21を上方位置に係止支持できる構成であれば、特に構造的に限定されるものではない。
図3及び図4に示すように、サイホン台11の右側には筒内方に向けてL字状に曲げられたサイホン管14が設けられている。該サイホン管14は、炊飯用内容器2と外容器1とで囲まれた空間R内に供給された水にその下端が浸漬し、且つ空間R内の水を炊飯用内容器2に移送できる位置にその上端が配置されるものとなっている。なお、該サイホン管14は、耐熱性とともにある程度の柔軟性を有する材質が好ましく、これにより炊飯用内容器2の出し入れ等に際し対応が容易となる。
図4に示すように、外容器1の開口部側内壁には、温度センサ、湿度センサ、圧力センサ、光学的センサ及び電気的センサのいずれかである水蒸気発生検知手段8が設けられ、前記加熱手段6により外容器1を加熱した際に前記空間Rにおいて発生し通気部15を通じて上昇してきた水蒸気を検知する。すなわち、この水蒸気発生検知手段8は、前記空間Rを密閉したことによりサイホン管14を通じて当該密閉空間内部の水を排出可能な水蒸気圧をもたらす水温と、炊飯用内容器2や外容器1の物理的状態の変化を直接的或いは間接的に検出するものである。
本体Hには例えばマイコン等の制御手段(図示せず)が内蔵されており、前記水蒸気発生検知手段8による検知信号を取得することで前記密閉手段及び炊飯用内容器支持手段を制御、すなわち電磁コイル13eを制御するとともに、加熱手段6を予め定めた動作プログラムに従って動作制御する。また、前記空間R内の熱水の炊飯用内容器2への移送が終了したことを検知する熱水移送検知手段を備えるものであり、例えば、外容器1底部の急激な温度上昇や、密閉手段により前記空間Rを密閉した後の経過時間等により熱水の移送終了を検知することができる。この熱水の移送終了信号は、炊飯用内容器支持手段による支持解除制御に使用される。
次に、以上のように構成された実施の形態についての加熱調理器を使用した加熱調理方法の一例について説明する。
先ず、図6(a)に示すように、外容器1内に所定量(例えば米Pの約2倍量)の水を入れ、サイホン台11には炊飯用内容器固定具21を装着しておく。
次に、図6(b)に示すように、炊飯用内容器固定具21を取付けたサイホン台11を外容器1内にセットする。
図6(c)に示すように、サイホン台11に、米Pを計量して投入された炊飯用内容器2をセットする。このとき、炊飯用内容器2は、このガイド突条7a,7bが炊飯用内容器固定具21のガイドレール22a,22bに係合されながらサイホン台11に挿入される。
次に、図6(d)に示すように、開閉蓋3を閉める。この状態で、米Pを収容した炊飯用内容器2は、外容器1内の水による圧力を受けるも、ガイド突条7aが開閉蓋3の内面に当接して浮き上がりが規制され、底部外面が外容器1の底部から離間した上方位置にあり、炊飯用内容器固定具21のフランジ部23がサイホン台11の段差部12に当接して炊飯用内容器2が閉鎖されている。しかる後、湯沸スイッチ(図示せず)を入れ、底部の加熱手段6により外容器1を加熱する。その後、制御手段は動作プログラムに従って動作する。
加熱開始当初、バルブ機構13は図7(a)(b)のように開いているため、空間R内で発生した水蒸気は、通気部15を通じて上昇し、水蒸気発生検知手段8は、温度変化により水蒸気の発生を検知する。この水蒸気発生検知手段8からの検知信号に基づいて、制御手段は外容器1内の水が沸騰して十分な水蒸気の発生を検知しているか否かの判定を行い、十分な水蒸気が発生したと判断した時点で、図7(c)(d)に示すように、電磁コイル13eに通電してバルブ機構13を閉成し通気部15を閉鎖するとともに、シャッター13aのスライドに連係して回動する係止片16は、図5(b)に示すように、その球状突部16aを突出してフランジ部23の下側に係合し、炊飯用内容器固定具21とともに炊飯用内容器2を上方位置に支持する。この状態で、炊飯用内容器2と外容器1で囲まれた空間Rは密閉状態となり、空間Rの内部圧力は、熱水による水蒸気の発生により急激に上昇する。この内部圧力の上昇に伴って、空間R内の熱水は、図6(e)に示すように、サイホン管14を通じて、調理加工する米Pを入れた炊飯用内容器2内に移送されることになる。
図6(f)に示すように、全ての熱水がサイホン管14を通じて炊飯用内容器2に移送されると、制御手段は、熱水移送終了検知手段からの信号により熱水移送終了を判断し、電磁コイル13eへの通電を遮断してバルブ機構13を開成するとともに、係止片16の球状突部16aが没状態となり、炊飯用内容器固定具21の支持を解除する。すると、炊飯用内容器2及び炊飯用内容器固定具21は、内部の米Pや熱水の重量によりサイホン台11に対して降下し、炊飯用内容器2の底部が外容器1の底部に接触する下方位置まで下降する。以後、制御手段により加熱手段6の電力が自動調節され、炊飯用内容器2内の米Pと熱水は、所定時間(例えば、約8分間)にわたり継続して加熱され、米Pの吸水を完了する。
図6(g)に示すように、吸水完了後、更に制御手段による加熱手段6の電力自動調節により、所定時間(例えば、約10分間)にわたり蒸らし処理を行うことで炊飯が完了する。
以上説明したように、本実施形態によれば、例えばソフトスチーム加工米(SS米)等の米Pの調理時間と加熱温度との関係から、糊化デンプンに粒内の糖化酵素が作用して糖を生成し、米P本来の甘みや旨みを創製することができる。しかも、飽和湿り空気による加熱は、糖や水溶性成分が米P粒外に溶出させることはない。更に、米Pのデンプンが溶け出さず、計量操作、乾燥等の後工程で扱い易く、衛生管理も容易である。特に、単身者・少人数家族・共働き家庭・高齢者・給食・外食等、従来の炊飯器に代わる食形態が可能となる。
例えば、図9(a)に示すように、温度約64℃からデンプン粒の膨潤が始まり、温度約72℃でデンプン粒の崩壊・溶出が最大値(弾性率約480kPa)に達する。また、図9(b)に示すように、上記最大値である温度約72℃において、調理時間の殆どの時間、一定した甘み生成が継続される。また、図9(c)に示すように、本実施形態によるソフトスチーム加工米(SS処理米)では、糖分が約380mg/100gDW)と最も大きい値を占めた。
なお、上述の加熱調理器では、炊飯用内容器内にフィルタを設けることによりサイホン管からの湯水排出によってコーヒー・紅茶・緑茶その他の飲料品の抽出が可能であり、また炊飯用内容器と共にサイホン台を外せば通常の湯沸しポットとして使用することも可能である。
H 本体
P 米
R 空間
1 外容器
2 炊飯用内容器
3 開閉蓋
4 取っ手
5 接続端子
6 加熱手段
8 水蒸気発生検知手段
11 サイホン台
13 バルブ機構(密閉手段)
13a シャッター
13e 電磁コイル(密閉手段を構成)
14 サイホン管
15 通気部
16 係止片(炊飯用内容器支持手段を構成)
21 炊飯用内容器固定具

Claims (6)

  1. 米を収容する炊飯用内容器と、
    内部に水を収容し且つ前記炊飯用内容器を収納する外容器と、
    前記外容器の底部に配置した加熱手段と、
    前記炊飯用内容器を底部外面が前記外容器の底部内面から離間した上方位置に支持し、該支持の解除により前記炊飯用内容器を前記底部外面が前記外容器の底部内面に接触する下方位置まで降下させる炊飯用内容器支持手段と、
    前記炊飯用内容器が前記上方位置に支持された状態で前記炊飯用内容器と前記外容器間に形成される空間を密閉する密閉手段と、
    前記空間内の圧力上昇に伴い、加熱された熱水を前記炊飯用内容器内に移送させるサイホン管と、
    前記加熱手段による加熱時に前記空間における水蒸気発生を検知する水蒸気発生検知手段と、
    前記水蒸気発生検知手段による検知信号を取得することで前記炊飯用内容器支持手段及び前記密閉手段を制御することにより、前記空間を密閉して当該空間内の圧力上昇に伴い前記熱水を前記炊飯用内容器内に移送させ、且つ前記熱水の移送終了に伴い、前記炊飯用内容器支持手段による支持を解除して前記炊飯用内容器を下方位置に降下させる制御手段と、を備え、
    前記炊飯用内容器の下方位置において前記米と前記熱水を前記加熱手段により加熱し炊飯して成ることを特徴とする加熱調理器。
  2. 前記外容器の開口部に配置されるサイホン台を備え、前記サイホン台に対して前記炊飯用内容器を上下動可能とするとともに、前記サイホン台には、前記炊飯用内容器支持手段及び前記密閉手段を設け、且つ前記サイホン管を支持させて成る請求項1記載の加熱調理器。
  3. 前記炊飯用内容器の外周に嵌合して当該内容器とともに前記サイホン台に対して上下動する内容器固定具を備え、前記炊飯用内容器が前記上方位置に支持された状態で前記サイホン台と前記内容器固定具間が密閉される構成として成る請求項2記載の加熱調理器。
  4. 前記密閉手段は、密閉される前記空間の内部から外部へ連通する通気部と、前記通気部を開閉するバルブ機構とから構成される請求項1乃至3のいずれか記載の加熱調理器。
  5. 前記水蒸気発生検知手段は、前記空間を密閉したことにより前記サイホン管を通じて当該密閉空間内部の水を排出可能な水蒸気圧をもたらす水温、炊飯用内容器や外容器の物理的状態の変化を直接的或いは間接的に検出する温度センサ、湿度センサ、圧力センサ、光学的センサ、電気的センサのいずれかである請求項1乃至4のいずれか記載の加熱調理器。
  6. 請求項1乃至5記載の加熱調理器を使用した加熱調理方法であって、
    前記加熱手段により前記空間内の水を加熱沸騰させ、前記水蒸気発生検知手段により前記空間内で十分な水蒸気の発生が検知された時点で前記密閉手段により前記空間を密閉して内部圧力を上昇させ、米を収容する前記炊飯用内容器にサイホン管を通じて前記空間内の熱水を注ぎ込み、前記炊飯用内容器支持手段による支持を解除して、前記炊飯用内容器を前記下方位置まで下降させた後、前記加熱手段により前記炊飯用内容器内の米と熱水を所定時間継続して加熱し、米への吸水を完了させることを特徴とする加熱調理方法。
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