JP2014176144A - 電線皮剥器 - Google Patents

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Abstract

【課題】共用操作棒の装着が可能なアダプタを設けながら(過大な腕力と熟練と緊張感とを要求することなく容易に電線のクランプを可能にするため)、クランパから突出する操作アームの新設を不要にすること。
【解決手段】基体112に設けた凹溝113とこの凹溝113に対して近接離反自在の可動体131とによる電線のクランプ動作に応じて剥取刃136を電線の被覆に切り切り込ませるクランパを、剥取刃136の切り込み方向に回転させることによって電線から被覆を剥ぎ取る。凹溝113に対して可動体131を進退させるためのクランプ軸151に、共用操作棒を着脱自在に装着可能なアダプタ156とバインド打ち器を引っ掛けることができる第2の操作孔155とを兼備した複合ジョイント161を設ける。
【選択図】図1

Description

本発明は、間接活線作業によって電線から被覆を剥離する作業に使用される電線皮剥器に関する。
間接活線作業によって電線から被覆を剥離するには、電線皮剥器と呼ばれる器具を用いる。電線皮剥器は電線被覆剥離工具や電線被覆剥取器など様々な称呼で呼ばれる器具で、その構造も一様ではない。
図11及び図12に従来の電線皮剥器の一例を示す。特許文献1が開示する電線皮剥器である。この従来の電線皮剥器101は、電線W(図12参照)を収める凹溝113を備える基体112に可動体131を移動自在に取り付けてクランパ111としている。可動体131は基体112に螺合するクランプ軸151に回転自在に取り付けられ、その移動方向を凹溝113に近接離反する方向としている。クランプ軸151を閉め込むと可動体131が凹溝113に近づいて電線Wをクランプする仕組みである。この状態で電線皮剥器101は、可動体131に設けられた剥取刃136の刃先136aを電線Wの被覆C(図7参照)に食い込ませる。
図12に示すように、電線Wから被覆Cを剥ぎ取るには、基体112に取り付けられた操作アーム171を絶縁ヤットコ401で把持し、その絶縁操作棒402を掴んで電線皮剥器101を電線Wに向けてアプローチする。操作アーム171はリング172を備え、リング172の中心孔を第1の操作孔173としている。電線Wを凹溝113に嵌め込んだならば、クランプ軸151の根元部分に固定されているアイハンドル153の第2の操作孔155にバインド打ち器301を引っ掛け、その絶縁操作棒302を引き下げながら回転させてクランプ軸151を締め込む。これにより可動体131が凹溝113に嵌り込んでいる電線Wをクランプし、剥取刃136の刃先136aが電線Wの被覆C(図7参照)に食い込む。そこで剥取刃136の刃先136aが被覆Cに更に食い込む方向に電線皮剥器101を回転させることで(図12に示す例では反時計方向)、電線Wから被覆Cを剥ぎ取ることができる。この際、電線皮剥器101を回転させるには例えば次の工程を行なえばよい(図8参照)。
(工程1)
トング(図示せず)で電線Wを押える。これに前後して操作アーム171から絶縁ヤットコ401を外す。
(工程2)
バインド打ち器301を第2の操作孔155から外して第1の操作孔173に引っ掛ける。
(工程3)
バインド打ち器301を引き下げて210度程度回転させる。
(工程4)
バインド打ち器301を第1の操作孔173から外して第2の操作孔155に引っ掛ける。
(工程5)
バインド打ち器301を引き下げて150度程度回転させる。
上記工程1〜5はあくまでも一例であって、別の方法でも電線皮剥器101を回転させることができる。その中でも各種方法に共通するのは、第1の操作孔173と第2の操作孔155とを利用してこれらの第1及び第2の操作孔173,155にバインド打ち器301を引っ掛けて電線皮剥器101を回転させるという作業である。
ところで図11及び図12に示す従来の電線皮剥器101では、電線Wに装着するに際して絶縁ヤットコ401で操作アーム171を把持して電線皮剥器101を片手で支持しつつ、もう一方の手でバインド打ち器301をアイハンドル153の第2の操作孔155に引っ掛けて回転させる必要がある。相当な腕力と共に熟練を要する作業である。しかも絶縁ヤットコ401による操作アーム171の把持が解けて電線皮剥器101が落下せぬよう、熟練者といえども作業に緊張を強いられる。そこでこの出願の出願人は特許文献2に記載の電線皮剥器101を開発し、上記課題の解決を図っている。
図13に示すように、特許文献2に記載の電線皮剥器101は、アイハンドル153に代えて共用操作棒201(図5参照)の装着が可能なアダプタ156をクランプ軸151の根元部分に固定したものである。こうするとバインド打ち器301を引っ掛けるべき第2の操作孔155がなくなって電線皮剥器101を回転させられなくなってしまうので、操作アーム171と直角の角度でもう一本別の操作アーム191を基体112に取り付けている。こちらの操作アーム191もリング192を備え、このリング192の中心孔を第2の操作孔155として利用する。
したがって図13に示す特許文献2に記載の電線皮剥器101によれば、アダプタ156に共用操作棒201を装着して電線皮剥器101を取り扱うことが可能となる。つまり電線皮剥器101を電線Wに向けてアプローチさせて凹溝113に電線Wを嵌め込み、この状態を保ったまま共用操作棒201を回転させてクランプ軸151を締め込むことができる。こうすることで可動体131が凹溝113に嵌り込んでいる電線Wをクランプし、剥取刃136の刃先136aが電線Wの被覆C(図7参照)に食い込む状態が実現する。この状態になった後、共用操作棒201を押し込んで回転させればアダプタ156から共用操作棒201を取り外すことができる。
以上、背景技術を説明した。図11〜図13には説明に登場しない符号も記載した。後述する第1〜第3の実施の形態で示す電線皮剥器101との対比がし易いようにするためである。
特開2010−022182号公報 特開2012−165508号公報
図13に示す特許文献2に記載の電線皮剥器101は操作アーム191を付け加えているので、クランパ111から飛び出る突起物が三個(クランプ軸151、操作アーム171、操作アーム191)となり、器具全体が大型化してしまうという問題がある。しかも電線Wに装着した電線皮剥器101を回転させるに際してアダプタ156が邪魔になり、電線皮剥器101の回転作業をしにくくさせてしまうという問題もある。
本発明はこのような点に鑑みなされたもので、共用操作棒の装着が可能なアダプタを設けながら、クランパから突出する操作アームの新設を不要にすることを目的とする。
本発明の電線皮剥器は、電線を収める凹溝を備える基体に前記凹溝に近接離反する方向に移動自在に可動体を取付け、前記凹溝と前記可動体とで電線をクランプするクランパと、前記凹溝に対する前記可動体の近接に応じて前記凹溝内の電線にその接線方向から進入してその被覆を切り込み、当該切り込み方向に前記クランパを回転させることによって電線から被覆を剥ぎ取る剥取刃と、前記可動体の移動方向を軸方向として前記基体に螺合し、先端部を前記可動体に回転自在に連結するクランプ軸と、前記基体から前記クランプ軸と異なる方向に突出してバインド打ち器を引掛けることができる第1の操作孔を備える操作アームと、共用操作棒を前記クランプ軸の軸方向に押し込み回転することで当該共用操作棒を着脱自在にするアダプタとバインド打ち器を引っ掛けることができる第2の操作孔とを前記クランプ軸の根元部分に連結させて設けた複合ジョイントと、を備えることによって上記課題を解決した。
本発明によれば、複合ジョイントが共用操作棒を着脱自在にするアダプタとバインド打ち器を引っ掛けることができる第2の操作孔とを共に備えるので、共用操作棒の装着が可能なアダプタを設けることで容易に電線をクランプできるようにしつつクランパから突出する操作アームの新設を不要にすることができ、したがって、操作アームを新設した場合に生ずる不都合(全体の大型化と作業のしにくさ)の発生を回避することができる。
第1の実施の形態を示す電線皮剥器の斜視図。 電線皮剥器の正面図。 電線皮剥器の側面図。 電線皮剥器に装着して使用する共用操作棒の正面図 共用操作棒の先端に設けられている装着部を拡大して示す斜視図。 アダプタを下方から見た斜視図。 アダプタに共用操作棒の装着部が装着されている状態を示す電線皮剥器の斜視図。 電線の皮剥ぎ作業の工程を示す電線皮剥器と電線との正面図。 第2の実施の形態を示す電線皮剥器の斜視図。 第3の実施の形態を示す電線皮剥器の斜視図。 電線皮剥器の従来の一例を示す斜視図。 図11に示す電線皮剥器を電線に装着する作業の様子を示す斜視図。 電線皮剥器の別の従来の一例を示す斜視図。
≪第1の実施の形態≫
第1の実施の形態を図1ないし図8に基づいて説明する。次の項目で説明する。
(1)クランパ
(2)複合ジョイント
(3)操作アーム
(4)電線の皮剥ぎ作業
(5)効果
(1)クランパ
図1ないし図3に示すように、電線皮剥器101は電線Wをクランプするクランパ111を主体とする。クランパ111は基体112に可動体131を移動自在に取り付けている。
クランパ111は電線Wを収める凹溝113を備える上部部材112Uと下部部材112Lとを対向させて中間部材112Mで一体に結合したコの字形状のもので、例えばアルミニウム合金などの金属を素材として形成されている。コの字形状であるが故に基体112は凹溝113に連絡する開口114を備えており、この開口114に可動体131を配置している。
可動体131は平板形状の一対のサイドパネル132を連結したものである。連結には一つの六角ネジ133と二つの六角ネジ134とを利用している。つまり一対のサイドパネル132は回転規制ピン135や剥取刃136などを間に挟んで対向しており、回転規制ピン135の固着、剥取刃136に螺合する二つの六角ネジ134の締め込みなどによって組み立てられている。可動体131は一対のサイドパネル132で基体112の中間部材112Mを抱きかかえるようにしており、回転規制ピン135を開口114の裏面側に、剥取刃136を開口114の側にそれぞれ配置している。
ところで可動体131を支持しているのはクランプ軸151である。クランプ軸151は外周に雄ねじを切った金属製の軸状部材である。基体112の下部部材112Lは上下に貫通する雌ねじを切ったねじ孔115を中央部に形成しており、このねじ孔115にクランプ軸151を螺合させている。したがってクランプ軸151はその回転によってその先端部を凹溝113に近接離反させる。クランプ軸151を時計方向に回転させるとその先端部が凹溝113に近づいて行き、クランプ軸151を反時計方向に回転させるとその先端部が凹溝113から離れて行くわけである。可動体131はこのようなクランプ軸151の先端部に回転自在に取り付けられ、クランプ軸151の回転に応じて凹溝113に近接離反する。
可動体131と一体的に設けられた剥取刃136は、可動体131の移動に伴いその刃先136aを凹溝113に対して近接離反させる。図2に示すように、このときの刃先136aの位置は凹溝113の入口付近である。この位置は凹溝113に収まる電線Wに対してその接線方向から被覆C(図7参照)に刃先136aが切り込んでいく位置である。クランプ軸151にはストッパ152が任意位置に固定自在に設けられ、このストッパ152が基体112の下部部材112Lにぶつかるまでクランプ軸151を締め込んだ位置で刃先136aを理想的に位置に調節できるようにしている。
図1及び図2に示すように、基体112の中間部材112Mにおける開口114と反対側の背面は、クランプ軸151の軸方向、つまり可動体131の移動方向に沿っており、この背面に回転規制ピン135が接触配置されている。したがって回転規制ピン135は、可動体131の移動に伴い中間部材112Mの背面を摺動することになる。
図1〜図3、図7に示すように、可動体131は剥取刃136の刃先136aの近傍に位置させて一対のサポートプレート137を備えている。これらのサポートプレート137は一対のサイドパネル132のそれぞれにねじ138で止められ、ねじ138の軸方向に沿って移動自在であり、互いに近接する方向に向けてコイルスプリング139に付勢されている。こうして配置されたサポートプレート137は剥取刃136によって電線Wから剥がされた被覆Cの切れ端Sを挟み持ち、切れ端Sの脱落を防止する役割を担わされている。
(2)複合ジョイント
クランプ軸151の根元部分には複合ジョイント161が固定されている。複合ジョイント161は、バインド打ち器301(図8参照)を引っ掛けることができる第2の操作孔155を有する操作部としてのアイハンドル153と共用操作棒201(図5参照)を装着可能なアダプタ156とを連結させて設けたものである。これらのアイハンドル153とアダプタ156とはクランプ軸151に直列に配列されている。
複合ジョイント161はまず、クランプ軸151に連ねてその根元部分にアイハンドル153を固定している。アイハンドル153はクランプ軸151を挟んでその軸方向と直交する二方向に飛び出た蝶形状の把手154を備え、直接作業によってクランプ軸151を回転させることができるようにしている。アイハンドル153はクランプ軸151の軸上に単一の第2の操作孔155も配置している。バインド打ち器301を第2の操作孔155に引っ掛ければ、間接作業によってクランプ軸151を回転させることができる。
複合ジョイント161はまた、アイハンドル153に連ねてアダプタ156を固定している。図4〜図7に示すように、アダプタ156は共用操作棒201の着脱自在の装着を許容する構造物である。ここで共用操作棒201とアダプタ156との詳細構造について説明する。
図4及び図5に示すように、共用操作棒201はその先端部に装着部202を有している。装着部202は、円筒状の装着基体203の外周面に一対の装着ピン204を突出させ、更にプッシュロッド205とプッシュリング206とを設けたものである。プッシュロッド205は装着基体203の頭部に出没自在に設けられ、図示しないコイルスプリングによって装着基体203から飛び出す方向に付勢されている。プッシュリング206は装着基体203の下方位置に共用操作棒201の長手方向に沿ってスライド自在に設けられ、図示しないコイルスプリングによって装着基体203の方向に付勢されている。したがって、プッシュロッド205及びプッシュリング206は同一方向に付勢されていることになる。
図6に示すように、アダプタ156は共用操作棒201の装着部202に対する装着が可能な形状を有している。つまりアダプタ156は、装着部202の装着基体203の嵌合を許容する嵌合孔157を形成している。そして装着部202が有している装着ピン204の挿入を許容するT字形状をした一対のピン溝158を嵌合孔157から切れ込んだ形状に形成している。これらのピン溝158は、その終端部分に折り返された折返し部159を有している。
図7はアダプタ156に共用操作棒201の装着部202が装着されている状態を示す電線皮剥器101の斜視図である。この状態では、共用操作棒201の側に設けられた一対の装着ピン204がアダプタ156の側に設けられたピン溝158の折返し部159に位置付けられている。こうして共用操作棒201をアダプタ156に装着するには、アダプタ156の嵌合孔157に共用操作棒201の装着部202が有している装着基体203を嵌合させ、ピン溝158に装着ピン204を挿入する。装着ピン204がピン溝158内を水平方向に移動できる位置まで装着部202を押し込み、その位置で装着ピン204を移動できる位置まで共用操作棒201を回転させる。この位置で手を離すと、プッシュロッド205及びプッシュリング206を付勢するコイルスプリング(図示せず)の付勢力によって、共用操作棒201に設けられた一対の装着ピン204がアダプタ156に設けられたピン溝158の折返し部159に位置付けられ、共用操作棒201がアダプタ156に固定される。反対にアダプタ156から共用操作棒201を取り外すには、装着ピン204がピン溝158内を水平方向に移動できる位置まで装着部202を押し込み、その位置で装着ピン204をピン溝158の共用操作棒201の軸方向と平行な部分まで回転させる。この位置でそのまま共用操作棒201をアダプタ156から引き抜くことができる。
(3)操作アーム
図1〜図3、図7に示すように、基体112にはその上部部材112Uに操作アーム171が取り付けられている。凹溝113とは反対側である。操作アーム171はクランプ軸151と直角の関係をなす方向に基体112から突出し、先端部にリング172を取り付けている。リング172はその中心孔を、バインド打ち器301を引掛けることができる第1の操作孔173としている。
(4)電線の皮剥ぎ作業
図7に示すように、まずクランパ111で電線Wをクランプする。そのための工程は次の工程A1〜工程A4の通りである。
(工程A1)
アダプタ156に共用操作棒201を装着する。この際、クランプ軸151を緩め、電線Wを通過させるのに十分な程度に開口114を開いておく。
(工程A2)
作業者が共用操作棒201を手に掴み、電線皮剥器101を電線Wに向けてアプローチする。
(工程A3)
電線Wを凹溝113に嵌め込む。この状態で共用操作棒201を引き下げて電線Wにテンションをかけ、凹溝113から電線Wが脱落しないようにする。
(工程A4)
共用操作棒201を時計方向に回転させる。これによってクランプ軸151が締め込まれ、可動体131が凹溝113に嵌り込んでいる電線Wをクランプする。この時、剥取刃136の刃先136aが電線Wの被覆C(図7参照)に食い込む。
なお、図7では電線Wから被覆Cが一部剥がされて切れ端Sとなっている状態を示しているが、上記工程A4の段階ではこのような現象は発生しない。図7は、電線Wから被覆Cが一部剥がされて切れ端Sとなっている状態を視覚的に示すために実際には生じない現象を仮想的に示しているに過ぎない。
図8に示すように、次に電線皮剥器101を回転させる。剥取刃136の刃先136aが被覆Cに更に食い込む方向に向けてである(図7及び図8に示す例では反時計方向)。こうして電線皮剥器101を回転させることで、電線Wから被覆Cを剥ぎ取ることができる。そのための工程は次の工程B1〜工程B5の通りである。
(工程B1)
アダプタ156から共用操作棒201を取り外す。これと前後してトング(図示せず)で電線Wを押える。
(工程B2)
バインド打ち器301を操作アーム171の第1の操作孔173に引っ掛ける。
(工程B3)
バインド打ち器301を引き下げて210度程度回転させる(図8中の右斜め上方位置)。これにより複合ジョイント161が真上よりもやや進んだ位置に位置付けられる(図8中の左上方位置)。
(工程B4)
バインド打ち器301を操作アーム171の第1の操作孔173から外して複合ジョイント161の第2の操作孔155に引っ掛ける。
(工程B5)
(6)バインド打ち器301を引き下げて150度程度回転させる。これにより電線皮剥器101は一周して元の位置に戻る。これによって電線Wから被覆Cが剥ぎ取られ、剥ぎ取られた被覆Cの切れ端Sが一対のサポートプレート137に保持される。
なお、図7は電線Wから被覆Cが一部剥がされて切れ端Sとなっている状態を視覚的に示すために実際には生じない現象、つまり被覆Cが一部切り剥がされているのにアダプタ156に共用操作棒201が装着されている状態を仮想的に示しているに過ぎないことは前述したとおりである。もしも図7が一周した後の電線皮剥器101を示しているとしたならば(言うまでもなく共用操作棒201は取り外されているはず)、被覆Cはもっと長く切り剥がされて切れ端Sの長さはより長くなる。
上記工程B1〜B5はあくまでも一例であって、別の方法でも電線皮剥器101を回転させることができる。その中でも各種方法に共通するのは、操作アーム171の第1の操作孔173と複合ジョイント161の第2の操作孔155とを利用してこれらの第1及び第2の操作孔173,155にバインド打ち器301を引っ掛けて電線皮剥器101を回転させるという作業である。
(5)効果
本実施の形態によれば、単一の複合ジョイント161が、共用操作棒201を着脱自在に装着可能なアダプタ156を備えている。このため過大な腕力、熟練、緊張感を要求することなく電線皮剥器101で電線Wをクランプする作業の容易化を図ることができる。また複合ジョイント161は、バインド打ち器301を引っ掛けることができる第2の操作孔155をアダプタ156と共に備えている。これによりクランパ111から突出する操作アームを一つの操作アーム171のみに留めてその新設を不要にすることができる。その結果、電線皮剥器101の大型化を回避することができ、また電線Wの周囲で電線皮剥器101を回転させる作業がしにくくなってしまう事態の発生を確実に防止することができる。
本実施の形態によれば、第2の操作孔155を有するアイハンドル153をクランプ軸151に連ねてその根元に設け、アダプタ156をアイハンドル153に連ねて設けることで複合ジョイント161を形成した。これにより従来構造(例えば図11及び)に対する改変部分が少なく、複合ジョイント161を容易に形成することができる。
本実施の形態によれば、クランプ軸151の軸上に第2の操作孔155を配置している。これにより第2の操作孔155にバインド打ち器301を引っ掛けて電線皮剥器101を回転させるに際して、クランプ軸151を回転させてしまうような事故を防止することができる。
本実施の形態によれば、アイハンドル153はクランプ軸151を挟んでその軸方向と直交する二方向に飛び出た蝶形状の把手154を備えている。これにより直接作業によってクランプ軸151を回転させることも可能である。
≪第2の実施の形態≫
第2の実施の形態を図9に基づいて説明する。第1の実施の形態と同一部分は同一符号で示し説明も省略する。
本実施の形態は、複合ジョイント161の別の一例である。つまりアイハンドル153とアダプタ156とを連結部160でつなぎ、アイハンドル153とアダプタ156との間の離間距離を連結部160の長さ分だけ確保した。
本実施の形態によれば、アイハンドル153の第2の操作孔155にバインド打ち器301を引っ掛けて電線皮剥器101を回転させるに際して、アダプタ156がバインド打ち器301の動作を邪魔しにくいようにすることができる。したがって電線皮剥器101を回転させる作業をより一層やり易くすることができる。
≪第3の実施の形態≫
第3の実施の形態を図10に基づいて説明する。第1の実施の形態と同一部分は同一符号で示し説明も省略する。
本実施の形態も、複合ジョイント161の別の一例である。本実施の形態の複合ジョイント161は、アダプタ156をクランプ軸151に連ねてその根元に備え、アダプタ156からクランプ軸151と直交する方向に飛び出させて一対の把手154を形成したものである。一対の把手154のそれぞれには第2の操作孔155を形成している。つまり本実施の形態の複合ジョイント161は、アイハンドル153とアダプタ156とをそれぞれに固有の形状のまま別個に連結させた形態ではなく、アイハンドル153とアダプタ156とを一つに融合させて合体させた形態を有している。
本実施の形態によれば、複合ジョイント161を小型にすることができ、第2の操作孔155にバインド打ち器301を引っ掛けて電線皮剥器101を回転させるに際して、複合ジョイント161の各部がバインド打ち器301の動作を邪魔しにくいようにすることができる。したがって電線皮剥器101を回転させる作業をより一層やり易くすることができる。
本実施の形態によれば、一対の把手154のそれぞれに第2の操作孔155を形成している。これにより一対の把手154の回転角度の如何に関わらず作業がし易い方の第2の操作孔155を選択してバインド打ち器301を引っ掛けることができる。したがって電線皮剥器101を回転させる作業をより一層やり易くすることができる。
本実施の形態によれば、複合ジョイント161はクランプ軸151を挟んでその軸方向と直交する二方向に飛び出た蝶形状の把手154を備えている。これにより直接作業によってクランプ軸151を回転させることも可能である。
≪変形例≫
上記第1〜第3の実施の形態については各種の変更や変形が可能である。例えばクランプ軸151と操作アーム171とは必ずしも直角に配置されている必要はなく、直角よりも小さい角度又は大きい角度をなすように配置されていてもよい。
111 クランパ
112 基体
113 凹溝
131 可動体
136 剥取刃
151 クランプ軸
153 アイハンドル(操作部)
154 把手
155 第2の操作孔
156 アダプタ
160 連結部
161 複合ジョイント
171 操作アーム
173 第1の操作孔
201 共用操作棒
301 バインド打ち器
C 被覆
W 電線

Claims (8)

  1. 電線を収める凹溝を備える基体に前記凹溝に近接離反する方向に移動自在に可動体を取付け、前記凹溝と前記可動体とで電線をクランプするクランパと、
    前記凹溝に対する前記可動体の近接に応じて前記凹溝内の電線にその接線方向から進入してその被覆を切り込み、当該切り込み方向に前記クランパを回転させることによって電線から被覆を剥ぎ取る剥取刃と、
    前記可動体の移動方向を軸方向として前記基体に螺合し、先端部を前記可動体に回転自在に連結するクランプ軸と、
    前記基体から前記クランプ軸と異なる方向に突出してバインド打ち器を引掛けることができる第1の操作孔を備える操作アームと、
    共用操作棒を前記クランプ軸の軸方向に押し込み回転することで当該共用操作棒を着脱自在にするアダプタとバインド打ち器を引っ掛けることができる第2の操作孔とを前記クランプ軸の根元部分に連結させて設けた複合ジョイントと、
    を備えることを特徴とする電線皮剥器。
  2. 前記複合ジョイントは、前記第2の操作孔を有する操作部を前記クランプ軸に連ねてその根元に備え、前記アダプタを前記操作部に連ねて備える、
    ことを特徴とする請求項1に記載の電線皮剥器。
  3. 前記操作部と前記アダプタとを連結してこれらの操作部と前記アダプタとの間の離間距離を確保する連結部を備える、
    ことを特徴とする請求項2に記載の電線皮剥器。
  4. 前記操作部は、前記クランプ軸の軸上に前記第2の操作孔を配置する、
    ことを特徴とする請求項2又は3に記載の電線皮剥器。
  5. 前記操作部は、前記クランプ軸を挟んでその軸方向と直交する二方向に飛び出た蝶形状の把手を備える、
    ことを特徴とする請求項2ないし4のいずれか一に記載の電線皮剥器。
  6. 前記複合ジョイントは、前記アダプタを前記クランプ軸に連ねてその根元に備え、前記アダプタに前記クランプ軸と直交する方向に飛び出させて前記第2の操作孔を有する操作部を備える、
    ことを特徴とする請求項1に記載の電線皮剥器。
  7. 前記操作部は、前記クランプ軸を挟んでその軸方向と直交する二方向に飛び出た蝶形状の把手の形態を備える、
    ことを特徴とする請求項6に記載の電線皮剥器。
  8. 前記第2の操作孔は、前記把手のそれぞれに設けられている、
    ことを特徴とする請求項7に記載の電線皮剥器。
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