JP2014172416A - ブレーキ制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】
故障時の制動力低下を抑制することができるブレーキ制御装置を提供すること。
【解決手段】
電磁弁(遮断弁21)を制御するためのセンサ(電流センサ94)の異常状態を検出した場合、他の電磁弁(遮断弁21)の操作量(通電量)に基づいて、上記センサ(電流センサ94)の異常状態が検出された電磁弁(遮断弁21)を制御する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、車両に搭載されるブレーキ制御装置に関する。
従来、マスタシリンダとホイルシリンダを接続する油路を電磁弁で遮断し、マスタシリンダ以外の液圧源を用いてホイルシリンダの液圧を制御可能なブレーキ制御装置が知られている(例えば特許文献1)。
特開2006−111251号
従来のブレーキ制御装置では、マスタシリンダ以外の液圧源を用いてホイルシリンダの液圧を制御中、何らかの故障が生じた場合、電磁弁を開弁してマスタシリンダとホイルシリンダを連通させる。このため、制動力が低下するおそれがあった。本発明の目的とするところは、故障時の制動力低下を抑制することができるブレーキ制御装置を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明のブレーキ制御装置は、好ましくは、電磁弁を制御するためのセンサの異常状態を検出した場合、他の電磁弁の操作量に基づいて、上記センサの異常状態が検出された電磁弁を制御する。
よって、制御用センサの異常が発生した場合でも、電磁弁を制御することが可能になるため、マスタシリンダ以外の液圧源を用いたホイルシリンダ液圧の制御を継続し、制動力低下を抑制することができる。
実施例1のブレーキ制御装置の油圧回路構成を示す。 実施例1の液圧制御中に実行される制御の流れを示すフローチャートである。 実施例1のブレーキ操作中(液圧制御中)に遮断弁の一方(S系統)の電流センサの故障が発生した場合の動作を示すタイムチャートである。 実施例1のブレーキ操作中(液圧制御中)に遮断弁の一方(S系統)の電流センサの故障が発生し、ブレーキ操作の終了後に再度ブレーキ操作がなされた場合の動作を示すタイムチャートである。
以下、本発明のブレーキ制御装置を実現する形態を、実施例を用いて説明する。
[実施例1]
まず、構成を説明する。図1は、本実施例のブレーキ制御装置(以下、装置1という。)の油圧回路構成を示す。装置1は、液圧式のブレーキ装置であり、車輪を駆動する原動機としてエンジンのほか電動モータ(ジェネレータ)を備えたハイブリッド車や、電動モータ(ジェネレータ)のみを備えた電気自動車等の、電動車両のブレーキシステムに適用される。装置1は、車両の各車輪FL〜RRに設けられたホイルシリンダ8にブレーキ液を供給してブレーキ液圧(ホイルシリンダ液圧)を発生させることで、各車輪FL〜RRに液圧制動力を付与する。装置1は2系統(プライマリP系統及びセカンダリS系統)の油路を有しており、例えばX配管形式のブレーキ配管を採用している。なお、前後配管等、他の配管形式を採用してもよい。以下、P系統に対応して設けられた部材とS系統に対応する部材とを区別する場合は、それぞれの符号の末尾に添字P,Sを付す。
装置1は、運転者のブレーキ操作の入力を受けるブレーキ操作部材としてのブレーキペダル2と、ブレーキ液を貯留するブレーキ液源であるリザーバタンク(以下、リザーバという)4と、プッシュロッド30を介してブレーキペダル2に接続されると共にリザーバ4からブレーキ液を補給され、運転者によるブレーキペダル2の操作(ブレーキ操作)により作動してブレーキ液圧(マスタシリンダ圧)を発生するマスタシリンダ3と、リザーバ4又はマスタシリンダ3からブレーキ液を供給され、運転者によるブレーキ操作とは独立にブレーキ液圧を発生させる液圧ユニット(制動制御ユニット)5と、液圧ユニット5の作動を制御する電子制御ユニット(以下、ECUという)100とを備える。ブレーキペダル2には、運転者によるブレーキペダル2の操作量(ブレーキ操作量)としてのペダルストロークを検出するペダルストロークセンサ90が設けられている。
マスタシリンダ3は、所謂タンデム型であり、運転者のブレーキ操作に応じて軸方向に移動するマスタシリンダピストンとして、プッシュロッド30に接続されるプライマリピストン31Pと、フリーピストン型のセカンダリピストン31Sとを備える。マスタシリンダ3は、後述する第1油路11を介してホイルシリンダ8と接続し、ホイルシリンダ液圧を増圧可能な第1の液圧源であり、第1液室32Pに発生したマスタシリンダ圧によりP系統の油路(第1油路11P)を介してホイルシリンダ8a,8dを加圧可能であると共に、第2液室32Sにより発生したマスタシリンダ圧によりS系統の油路(第1油路11S)を介してホイルシリンダ8b,8cを加圧可能である。なお、P系統とS系統では、第1,第2液室32P,32Sに略同じ液圧が発生する。
液圧ユニット5は、ホイルシリンダ8とマスタシリンダ3との間に設けられており、各ホイルシリンダ8にマスタシリンダ圧又は制御液圧を個別に供給可能である。液圧ユニット5は、制御液圧を発生するための液圧機器(アクチュエータ)として、ポンプ7及び複数の制御弁(電磁弁21等)を有している。ポンプ7は、モータ6により回転駆動されてリザーバ4内のブレーキ液を吸入し、ホイルシリンダ8に向けて吐出する。ポンプ7として、本実施例ではギヤポンプ、具体的には外接歯車式ポンプを採用する。ポンプ7は両系統で共通に用いられ、同一のモータ6により駆動される。モータ6として、例えばブラシ付きモータを用いることができる。電磁弁21等は、制御信号に応じて開閉動作してブレーキ液の流れを制御する。液圧ユニット5は、マスタシリンダ3とホイルシリンダ8との連通を遮断した状態で、ポンプ7が発生する液圧によりホイルシリンダ8を増圧可能に設けられていると共に、運転者のブレーキ操作に応じてマスタシリンダ3からブレーキ液が流入することでペダルストロークを創生するストロークシミュレータ27を備えている。また、液圧ユニット5は、ポンプ7の吐出圧やマスタシリンダ圧を検出する液圧センサ91〜93を備えている。
以下、液圧ユニット5のブレーキ液圧回路を図1に基づき説明する。各車輪FL〜RRに対応する部材には、その符号の末尾にそれぞれ添字a〜dを付して適宜区別する。液圧ユニット5は、マスタシリンダ3の第1,第2液室32P,32Sとホイルシリンダ8とを接続する第1油路11と、P系統の第1油路11Pに設けられた常開の(非通電状態で開弁する)第1遮断弁21Pと、S系統の第1油路11Sに設けられた常開の第2遮断弁21Sと、第1油路11における遮断弁21よりもホイルシリンダ8側に各車輪FL〜RRに対応して(油路11a〜11dに)設けられた常開の増圧弁(以下、SOL/V IN)22と、リザーバ4とポンプ7の吸入側とを接続する吸入油路12と、第1油路11における遮断弁21とSOL/V IN22との間とポンプ7の吐出側とを接続する吐出油路13と、吐出油路13に設けられ、ポンプ7の吐出側から第1油路11側へのブレーキ液の流れのみを許容するチェック弁(ポンプ7の吐出弁)130と、チェック弁130の下流側とP系統の第1油路11Pとを接続する吐出油路13Pに設けられた常開の連通弁23Pと、チェック弁130の下流側とS系統の第1油路11Sとを接続する吐出油路13Sに設けられた常閉の(非通電状態で閉弁する)連通弁23Sと、吐出油路13Pにおけるチェック弁130と連通弁23Pとの間と吸入油路12とを接続する第1減圧油路14と、第1減圧油路14に設けられた第1減圧弁としての常閉の調圧弁24と、第1油路11におけるSOL/V IN22よりもホイルシリンダ8側と吸入油路12とを接続する第2減圧油路15と、第2減圧油路15に設けられた第2減圧弁としての常閉の減圧弁25と、第1油路11Pにおけるマスタシリンダ3の第1液室32Pと遮断弁21Pとの間から分岐してストロークシミュレータ27に接続する第1シミュレータ油路16と、第1シミュレータ油路16に設けられた常閉のシミュレータ遮断弁としてのストロークシミュレータ弁26とを備えている。
吐出油路13P,13Sは、P系統の第1油路11PとS系統の第1油路11Sとを接続する連通路を構成している。ポンプ7は、上記連通路(吐出油路13P,13S)及び第1油路11P,11Sを介してホイルシリンダ8a〜8dと接続しており、上記連通路(吐出油路13P,13S)にブレーキ液を吐出することでホイルシリンダ液圧を増圧可能な第2の液圧源である。遮断弁21、SOL/V IN22、連通弁23P、調圧弁24、及び各系統の減圧弁25のうち少なくとも1つ(本実施例では前輪FL,FRの減圧弁25a,25b)は、ソレノイドに供給される電流に応じて弁の開度が調整される比例制御弁である。他の弁、すなわち連通弁23S、残りの減圧弁25(後輪RL,RRの減圧弁25c,25d)、及びストロークシミュレータ弁26は、弁の開閉が二値的に切り替え制御されるオン・オフ弁である。尚、上記他の弁に比例制御弁を用いることも可能である。また、遮断弁21にオン・オフ弁を用いることも可能である。なお、SOL/V IN22をバイパスして第1油路11と並列にバイパス油路が設けられており、ホイルシリンダ8側からマスタシリンダ3側へのブレーキ液の流れのみを許容するチェック弁が上記バイパス油路に設けられている。
第1油路11Pにおける遮断弁21Pよりもマスタシリンダ3側には、この箇所の液圧(マスタシリンダ圧)を検出する液圧センサ91が設けられている。第1油路11における遮断弁21とSOL/V IN22との間には、この箇所の液圧(ホイルシリンダ液圧)を検出する液圧センサ92が設けられている。吐出油路13Pにおけるポンプ7の吐出側(チェック弁130)と連通弁23Pとの間には、この箇所の液圧(ポンプ吐出圧)を検出する液圧センサ93が設けられている。
遮断弁21が開方向に制御された状態で、マスタシリンダ3の第1,第2液室32P,32Sとホイルシリンダ8とを接続するブレーキ系統(第1油路11)は、ペダル踏力を用いて発生させたマスタシリンダ圧によりホイルシリンダ液圧を創生する第1の系統を構成し、踏力ブレーキ(非倍力制御)を実現する。一方、遮断弁21が閉じ方向に制御された状態で、ポンプ7を含み、リザーバ4とホイルシリンダ8を接続するブレーキ系統(吸入油路12、吐出油路13等)は、ポンプ7を用いて発生させた液圧によりホイルシリンダ液圧を創生する第2の系統を構成し、倍力制御や回生協調制御等を実現する所謂ブレーキバイワイヤシステムを構成する。遮断弁21が閉じ方向に制御され、マスタシリンダ3とホイルシリンダ8との連通が遮断された状態で、ストロークシミュレータ27は、少なくともマスタシリンダ3(第1液室32P)から第1油路11Pへ流れ出たブレーキ液が第1シミュレータ油路16を介して内部に流入・貯留することで、ペダルストロークを創生する。ストロークシミュレータ27は、マスタシリンダ3からのブレーキ液を吸入することでホイルシリンダ8の液剛性を模擬し、ペダル踏込み感を再現する。
ECU100は、ペダルストロークセンサ90及び液圧センサ91〜93から送られる検出値、並びに車両から送られる走行状態に関する情報が入力され、内蔵されるプログラムに基づき、液圧ユニット5の各アクチュエータを制御する。具体的には、油路の連通状態を切り替える電磁弁21等の開閉動作や、ポンプ7を駆動するモータ6の回転数(すなわちポンプ7の吐出量)を制御する。これにより、ブレーキ操作力を低減するための倍力制御や、制動による車輪のスリップを抑制するためのアンチロックブレーキ制御(以下、ABS)や、車両の運動制御(横滑り防止等の車両挙動安定化制御。以下、VDC)のためのブレーキ制御や、先行車追従制御や衝突回避制御等における自動ブレーキ制御や、回生ブレーキと協調して目標減速度(目標制動力)を達成するようにホイルシリンダ液圧を制御する回生協調ブレーキ制御等を実現する。例えば、倍力制御では、運転者のブレーキ操作時に、液圧ユニット5を駆動して(ポンプ7の吐出圧を用いて)マスタシリンダ圧よりも高いホイルシリンダ液圧を創生することで、運転者のブレーキ操作力では不足する液圧制動力を発生する。これにより、ブレーキ操作を補助する倍力機能を発揮する。すなわち、エンジン負圧ブースタ等の倍力装置を備えない代わりに液圧ユニット5(ポンプ7)を作動させることで、ブレーキ操作力を補助可能に設けられている。
ECU100は、ブレーキ操作量検出部101と、目標ホイルシリンダ液圧算出部102と、踏力ブレーキ創生部103と、液圧制御部104と、センサ異常検出部105と、異常時制御部106と、操作終了検出部107とを備える。ブレーキ操作量検出部101は、ストロークセンサ90の検出値の入力を受けてブレーキ操作量としてのブレーキペダル2の変位量(ペダルストローク)を検出する。なお、ストロークセンサ90は、ブレーキペダル2の変位量を直接検出するものに限らず、プッシュロッド30の変位量を検出するものであってもよい。また、ブレーキペダル2の踏力を検出する踏力センサを設け、その検出値に基づきブレーキ操作量を検出することとしてもよい。すなわち、制御に用いるブレーキ操作量として、ペダルストロークに限らず、他の適当な変数を用いてもよい。
目標ホイルシリンダ液圧算出部102は、目標ホイルシリンダ液圧を算出する。倍力制御時には、検出されたペダルストロークに基づき、所定の倍力比、すなわちペダルストロークと運転者の要求ブレーキ液圧(運転者が要求する車両減速度G)との間の理想の関係特性を実現する目標ホイルシリンダ液圧を算出する。本実施例では、例えば、エンジン負圧ブースタを備えたブレーキ装置において、エンジン負圧ブースタの作動時に実現されるペダルストロークとホイルシリンダ液圧(ブレーキ液圧)との間の所定の関係特性を、目標ホイルシリンダ液圧を算出するための上記理想の関係特性とする。回生協調ブレーキ制御時には、回生制動力との関係で目標ホイルシリンダ液圧を算出する。例えば、回生制動装置のコントロールユニットから入力されるジェネレータ等による回生制動力と目標ホイルシリンダ液圧に相当する液圧制動力との和が、運転者の要求する車両減速度を充足するような目標ホイルシリンダ液圧を算出する。VDC制御や自動ブレーキ制御時には、前提として、車両側から入力される走行状態に関する各種情報(車輪速や横加速度等)に基づき、車両制御に必要な制動力(車両要求制動力)を統合的に演算する。例えば、車両側から入力される車両挙動を示す信号に基づき車両ヨーモーメントの制御に要求されるVDC制動力を各輪毎に演算したり、衝突回避制御等において必要とされるアシスト制動力を演算されたりする。目標ホイルシリンダ液圧算出部102は、各車輪FL〜RR毎に、ドライバ要求制動力および車両要求制動力(VDC制動力やアシスト制動力)に基づき目標ホイルシリンダ液圧を演算する。
踏力ブレーキ創生部103は、遮断弁21を開方向に制御することで、液圧ユニット5の状態を、マスタシリンダ圧(第1の系統)によりホイルシリンダ液圧を創生可能な状態とし、踏力ブレーキを実現する。その際、ストロークシミュレータ弁26を閉じ方向に制御することで、マスタシリンダ3とストロークシミュレータ27との連通を遮断する。
液圧制御部104は、遮断弁21を閉じ方向に制御することで、液圧ユニット5の状態を、ポンプ7(第2の系統)によりホイルシリンダ液圧を創生可能な状態とし、ホイルシリンダ8の液圧制御を実行する。具体的には、両遮断弁21P,21Sを閉じ方向に制御し、ポンプ7を作動させ、各種情報に基づきホイルシリンダ8の液圧を制御して目標ホイルシリンダ液圧を実現する。液圧制御部104は、倍力制御のほか、VDC制御や自動ブレーキ制御等を実行する。
倍力制御では、各遮断弁21P,21Sに所定量通電し閉じ方向に駆動すると共に、ポンプ7を駆動して運転者のブレーキ操作量に応じたホイルシリンダ液圧を制御する。その際、ストロークシミュレータ弁26を開方向に制御することで、マスタシリンダ3とストロークシミュレータ27とを連通させる。具体的には、SOL/V IN22を開方向に制御し、連通弁23を開方向に制御し、調圧弁24を開方向に制御し、減圧弁25を閉じ方向に制御する。液圧センサ92,93の検出値に基づき調圧弁24の開弁状態を制御することで、ホイルシリンダ液圧が目標液圧となるように制御する。遮断弁21を閉じ方向に制御し、マスタシリンダ5側とホイルシリンダ8側とを遮断することで、運転者のペダル操作から独立してホイルシリンダ液圧を制御することが容易となる。本実施例では、基本的に、ポンプ7ではなく調圧弁24を制御することによりホイルシリンダ液圧を制御する。調圧弁24を比例制御弁としているため、細かい制御が可能となり、ホイルシリンダ液圧の滑らかな制御が実現可能となっている。なお、これに限らず例えばポンプ7の回転数(吐出量)を制御することとしてもよい。調圧弁24の代わりに(又は調圧弁24と共に)減圧弁25を制御することによりホイルシリンダ液圧を制御することとしてもよい。また、ホイルシリンダ液圧の減圧時や保持時にはポンプ7を停止することとしてもよい。
VDC制御や自動ブレーキ制御等においても、両遮断弁21P,21Sを閉じ方向に制御しつつ、連通弁23を開方向に制御し、ポンプ7を作動させて、各種情報に基づきホイルシリンダ8の液圧を制御して目標ホイルシリンダ液圧を実現する。例えば、VDC制御においては、各車輪FL〜RR毎に、SOL/V IN22や減圧弁25の開閉を制御することで、当該車輪の目標ホイルシリンダ液圧を実現する。
遮断弁21は、弁体(プランジャ)と、弁体が当接することで流路(第1油路11)を閉じ弁体が離間することで流路(第1油路11)を開けるバルブシート部と、弁体をバルブシート部から離間する方向に付勢する付勢手段としてのスプリングと、弁体をスプリングの付勢力に抗してバルブシート部の方向に移動させるための電磁力を発生するソレノイドとを有する。ソレノイドに電流が通電されると、発生する電磁力によって弁体がスプリングの付勢力(バネ力)に抗してストロークし、この弁体のストローク量に応じてバルブシート部との間の流路面積を変更する。これにより流量ないし液圧を比例制御することができる。一方、弁体には、遮断弁21の上流側の圧力(マスタシリンダ圧に相当)と下流側の圧力(ポンプ7の吐出側の圧力であり、ホイルシリンダ液圧に相当)との差圧による力が作用する(倍力制御中は通常、マスタシリンダ圧よりもホイルシリンダ液圧のほうが高い)。よって、倍力制御時、ソレノイドに通電する電流を制御する際には、液圧センサ91,92の検出値(マスタシリンダ圧やホイルシリンダ液圧)等に基づき、遮断弁21を閉じた状態(弁体がバルブシート部に当接した状態)に保持でき、かつソレノイドへの通電による発熱量を必要最小限に抑制することができるような目標電流値を設定する。そして、この目標電流値に実際の電流値が一致するように、遮断弁21への通電量をフィードバック制御する(電流フィードバック制御)。VDC制御や自動ブレーキ制御等にあっても同様に制御する。
各遮断弁21P,21Sには、そのソレノイドに供給される電流値(通電量)を検出する電流センサ94P,94Sがそれぞれ設けられている。電流センサ94Pは第1遮断弁21Pを制御するために用いられる第1制御用センサであり、電流センサ94Sは第2遮断弁21Sを制御するために用いられる第2制御用センサである。電流センサ94は、例えば直列抵抗による電圧降下を測定することで電流を検出する。遮断弁21の駆動制御にはPWM制御が用いられる。ECU100は、電流センサ94Pの検出値に基づき、第1遮断弁21Pを電圧調整用のPWM信号で(具体的には、電流センサ94Pの検出値と目標電流値との偏差に応じたデューティ比で)駆動する。また、電流センサ94Sの検出値に基づき第2遮断弁21SをPWM信号で(具体的には、電流センサ94Sの検出値と目標電流値との偏差に応じたデューティ比で)駆動する。
センサ異常検出部105は、電流センサ94Pの異常状態を検出する第1センサ異常検出部と、電流センサ94Sの異常状態を検出する第2センサ異常検出部とを有している。センサ異常検出部105は、例えば電圧を監視したり、電流センサ94の検出値が所定の正常範囲内か否かを監視したりすることにより、各電流センサ94の故障の有無を検出する。
異常時制御部106は、液圧制御部104による制御中、すなわち各遮断弁21P,21Sを閉じ方向に駆動制御してポンプ7を用いてホイルシリンダ液圧を制御中、センサ異常検出部105により異常状態が検出された場合、この検出された異常状態に応じた制御を行う。具体的には、液圧制御部104による制御中にP系統及びS系統のうち一方の系統において当該系統の電流センサ94の異常状態が検出された場合には、他方の(電流センサ94の異常状態が検出されていない)系統の遮断弁21の通電量(PWM信号のデューティ比)に基づいて上記一方の系統の遮断弁21の通電量(PWM信号のデューティ比)を設定し、この設定した通電量を用いて上記一方の系統の遮断弁21を駆動する。上記一方の系統の遮断弁21を駆動するための通電量(PWM信号のデューティ比)としては、上記他方の系統の遮断弁21を駆動するための通電量よりも若干大きい通電量(より高いデューティ比)を設定する。
すなわち、両遮断弁21P,21Sを閉じ方向に制御して行う液圧制御にあっては、P系統及びS系統の第1油路11P,11Sにおいてマスタシリンダ3側及びホイルシリンダ8側(ポンプ7側)から両遮断弁21P,21Sに作用する液圧は、原則として(失陥時等を除いて)略同じである。よって、これらの液圧の差に基づき設定される両遮断弁21P,21Sの目標電流値ひいては通電量(PWM信号のデューティ比)も、略同じとなる。よって、電流センサ94が正常な側の遮断弁21の通電量(操作量)を基準として、電流センサ94が異常な側の遮断弁21を制御することが可能である。ただし、両系統間のメカ的ないし制御的なばらつきを考慮し、このばらつき分を含めた値を、電流センサ94が正常な側の遮断弁21の通電量(PWM信号のデューティ比)に加算することで、電流センサ94が異常な側の遮断弁21の通電量(PWM信号のデューティ比)を算出する。これにより、上記ばらつきに起因する通電量の不足を予め抑制することができる。
操作終了検出部107は、ブレーキ操作量検出部101が検出したペダルストローク等に基づき(例えば、ペダルストロークがゼロ近傍となったか否かに基づき)、運転者のブレーキペダル2の操作の終了を検出する。ECU100は、異常時制御部106による制御の開始後は、操作終了検出部107によってブレーキペダル2の操作終了が検出されるまで、異常時制御部106による制御を継続する。操作終了検出部107によってブレーキペダル2の操作終了が検出された後は、異常時制御部106による制御も含めて液圧制御部104による制御を中止する。すなわち、上記操作終了の検出後、運転者がブレーキペダル2を再度操作したときは、踏力ブレーキ創生部103により踏力ブレーキを実現する。
図2は、液圧制御中にECU100により実行される制御の流れを示すフローチャートである。この制御フローは液圧制御中、所定周期で繰り返し実行される。
ステップS1では、センサ異常検出部105がいずれかの系統における電流センサ94の異常状態(故障)の有無を検出し、ステップS2へ進む。
ステップS2では、ステップS1でいずれの系統においても電流センサ94の故障が検出されなかった場合はステップS3へ進み、ステップS1でいずれかの系統において電流センサ94の故障が検出された場合にステップS4へ進む。
ステップS3では、両遮断弁21P,21Sを通常通り制御する。
ステップS4では、電流センサ94の故障がP系統であるか否かを判断する。P系統の電流センサ94Pの故障であると判断した場合にステップS5へ進み、P系統の電流センサ94Pの故障でない(S系統の電流センサ94Sの故障である)と判断した場合にステップS6へ進む。
ステップS5では、P系統の遮断弁21Pの電流フィードバック制御を、S系統の遮断弁21Sの電流フィードバック制御用の通電量(PWM信号のデューティ比)を基準として、行う。
ステップS6では、S系統の遮断弁21Sの電流フィードバック制御を、P系統の遮断弁21Pの電流フィードバック制御用の通電量(PWM信号のデューティ比)を基準として、行う。
[実施例1の作用]
次に、作用を説明する。図3は、液圧制御(例として倍力制御)を行って制動中に遮断弁21の一方(例として第2遮断弁21S)の電流センサ94の故障が発生した場合の動作を示すタイムチャートであり、各液圧及び両遮断弁21P,21Sに係る各パラメータの時間変化を示す。
時刻t1で、運転者がブレーキペダル2の踏込み操作を開始する。また、両遮断弁21P,21Sの電流センサ94は正常である。よって、踏込み操作によりマスタシリンダ圧が上昇すると共に、倍力制御によりマスタシリンダ圧より高いホイルシリンダ液圧が発生する。両液圧の差の増大に応じて、両遮断弁21P,21Sの目標電流値(電流指令)が増大する。実際の電流値(電流センサ値)が目標電流値に追従するように電流フィードバック制御されることから、両電流センサ94P,94Sにより検出される電流センサ値も増大する。また、電流センサ値と目標電流値との偏差の増大に応じて、両遮断弁21P,21Sに対するPWM信号のデューティ比(PWMデューティ比)も増大する。
時刻t2で、運転者がブレーキペダル2の踏込み操作を停止して踏込み量を一定に保持する。これに伴い、上記各値も一定となる。
時刻t3で、S系統の遮断弁21Sの電流センサ94Sの故障が発生する。図3では電流センサ94Sの検出値がゼロ側に張り付いた例を示す。遮断弁21Sの目標電流値(電流指令)に対して電流センサ値が急激に低くなる。電流センサ値と目標電流値との偏差の急激な拡大に応じて、S系統の遮断弁21Sに対するPWMデューティ比が急激に増大しようとする。
時刻t4で、電流センサ94Sの故障が検出される。正常なP系統の遮断弁21PのPWMデューティ比を基準に、ばらつき分を含めた値を加算してS系統の遮断弁21SのPWMデューティ比を算出する。時刻t4から時刻t5まで、S系統の遮断弁21SのPWMデューティ比を上記算出した値まで徐々に減少させる。
時刻t5以後、S系統の遮断弁21Sが上記算出したPWMデューティ比に基づき駆動制御される。これにより、電流センサ94Sの故障後も、遮断弁21Sの通電量が適切な値(発熱量を抑制しつつ閉弁状態を保つことが可能な値)に制御される。
時刻t5以後、ブレーキペダル2の操作終了が検出されるまで、上記制御を継続する。
すなわち、従来のブレーキ制御装置では、遮断弁を閉じ方向に制御してマスタシリンダとホイルシリンダの連通を遮断しつつマスタシリンダ以外の液圧源を用いてホイルシリンダの液圧を制御中、何らかの故障が生じた場合、遮断弁を開弁してマスタシリンダとホイルシリンダを連通させることで、マスタシリンダ圧を用いた制動を可能としている。このようにホイルシリンダとマスタシリンダとを連通させることで、ホイルシリンダ液圧(制動力)が急に低下したり、マスタシリンダ圧が急に増大してブレーキペダルのキックバック等の発生によりペダルフィーリングが悪化したりするおそれがある。これに対し、本実施例の装置1では、遮断弁21を制御するための電流センサ94の異常状態を一方の系統で検出した場合、他方の系統の遮断弁21の操作量(通電量)に基づいて上記一方の系統の遮断弁21を制御するようにした。このため、電流センサ94の異常が一方の系統で発生した場合でも、当該一方の系統で遮断弁21を制御することが可能になる。よって、両遮断弁21を閉じ方向に制御してマスタシリンダ3とホイルシリンダ8の連通を遮断しつつポンプ7(マスタシリンダ3以外の液圧源)を用いたホイルシリンダ液圧の制御を継続し、これにより上記不具合の発生を抑制することができる。
なお、本実施例では、正常なP系統の遮断弁21Pを駆動するPWM信号よりも高いデューティ比で、異常状態が検出されたS系統の遮断弁21Sを駆動するようにした。これにより、両遮断弁21S間のメカ的ないし制御的なばらつきに起因するS系統の遮断弁21Sに対する通電量の不足を予め抑制し、異常側の遮断弁21Sをより確実に閉じ方向に制御することができる。なお、ブレーキペダル2の操作終了が検出されるまで異常時制御部106による上記制御を継続することで、少なくとも当該ブレーキ操作中において上記不具合の発生を抑制することができる。
図4は、液圧制御(例として倍力制御)を行って制動中に遮断弁21の一方(例として第2遮断弁21S)の電流センサ94の故障が発生し、かつ、ブレーキ操作(液圧制御)の終了後に再度ブレーキ踏込み操作がなされた場合の動作を示すタイムチャートである。
時刻t1から時刻t5までは図3と同様であるため、説明を省略する。
時刻t6で、運転者がブレーキペダル2を踏戻し始める。踏戻し操作によりマスタシリンダ圧が低下すると共に、倍力制御によりマスタシリンダ圧より高い値に制御されているホイルシリンダ液圧も低下する。両液圧の差の減少に応じて、両遮断弁21P,21Sの目標電流値(電流指令)が減少する。P系統の遮断弁21Pの電流センサ94Pにより検出される電流センサ値は、電流フィードバック制御により減少する。また、電流センサ94Pの電流センサ値と目標電流値との偏差の減少に応じて、P系統の遮断弁21Pに対するPWMデューティ比も減少する。一方、S系統の遮断弁21Sの電流センサ94Sにより検出される電流センサ値はゼロ側に張り付いたままである。P系統の遮断弁21Pに対するPWMデューティ比の減少に応じて、遮断弁21PのPWMデューティ比を基準に算出されるS系統の遮断弁21Sに対するPWMデューティ比も減少する。
時刻t7で、運転者がブレーキペダル2の踏戻し操作を終了してペダルストロークが略ゼロとなる。これに伴い液圧制御が終了し、マスタシリンダ圧及びホイルシリンダ液圧、両遮断弁21P,21Sの目標電流値(電流指令)、両電流センサ94P,94Sにより検出される電流センサ値、並びに遮断弁21Pに対するPWMデューティ比もゼロとなる。また、遮断弁21Sに対するPWMデューティ比がゼロにリセットされる。
時刻t7以後も電流センサ94Sの故障判断は保持される一方、ブレーキペダル2の操作終了が検出された後は、遮断弁21を閉じ方向に制御して行う液圧制御が中止される。
時刻t8で、運転者がブレーキペダル2の踏込み操作を再開し、時刻t9でこの踏込み操作を停止して踏込み量を保持する。上記のように液圧制御が中止されているため、時刻t8以後、遮断弁21に係る各パラメータはゼロのままである。踏力ブレーキにより、ブレーキ操作に応じた(マスタシリンダ圧と略同じ)ホイルシリンダ液圧が発生する。
このように、本実施例では、ブレーキペダル2の操作終了が検出された後は上記液圧制御を中止するようにした。よって、次回のブレーキ操作時には踏力ブレーキ創生部103によりマスタシリンダ圧を用いてホイルシリンダ液圧を創生し、踏力ブレーキを実現することとなる。これにより、フェールセーフ性を向上することができる。なお、ワーニングランプ等により運転者に異常状態を報知することが好ましい。これに対し、ブレーキペダル2の操作終了が検出された後も上記液圧制御を中止せず、次回以降のブレーキ操作中も、正常側の遮断弁21の通電量に基づいて異常側の遮断弁21を制御して、上記液圧制御を実行することとしてもよい。この場合、少なくとも運転者が故障を修理するために車両を移動させる間、ブレーキ操作に応じた倍力制御等を継続することができる。
なお、マスタシリンダ3以外の第2の液圧源として、ポンプ7を用いる代わりに、又はこれと共に、アキュムレータ等を用いてもよい。また、センサ異常検出部105が異常状態を検出するセンサ、すなわち異常時制御部106による上記制御が適用される遮断弁21の制御用センサは、電流センサ94に限らず、電磁弁(遮断弁21)の制御に用いることが可能なものであれば、任意である。また、制御用センサ(電流センサ94)に異常が発生した一方の系統の遮断弁を他方の系統の遮断弁の操作量(通電量)に基づいて制御する上記構成は、マスタシリンダとホイルシリンダを接続する2系統の油路毎に遮断弁を有し、これらの遮断弁を閉じ方向に制御しつつマスタシリンダ以外の液圧源を用いてホイルシリンダの液圧を制御可能な装置であれば、適用可能である。具体的には、液圧制御中、2系統間で遮断弁の操作量(通電量)に大きな差がないものであれば、上記構成を適用可能である。例えば、上記図3、図4の例では、運転者のブレーキ操作量に応じてホイルシリンダ液圧を制御する倍力制御中に、異常時制御部106による上記制御を適用することとしたが、運転者のブレーキ操作量から独立してホイルシリンダ液圧を制御する液圧制御(VDC制御や自動ブレーキ制御等)中に、異常時制御部106による上記制御を適用することとしてもよい。この場合も、上記液圧制御中、制御用センサ(電流センサ94)に異常が発生した一方の系統で遮断弁21の制御を継続することで、ホイルシリンダをマスタシリンダと連通させることによる制動力の低下等を抑制することができる。
さらに、制御用センサに異常が発生した電磁弁を他の電磁弁の操作量(通電量)に基づいて制御する上記構成を、遮断弁21以外の電磁弁、例えばSOL/V IN22に適用してもよい。例えば、本実施例の装置1にあって、両遮断弁21を閉じ方向に制御しつつポンプ7を用いてホイルシリンダ液圧を制御中(VDC制御等)、いずれかのSOL/V IN22の電流センサの故障を検出した際に、他の(故障を検出しない)SOL/V IN22であって上記故障を検出したSOL/V IN22と操作量(通電量)が等しいとみなせるものの当該操作量に基づいて、上記故障を検出したSOL/V IN22を制御することとしてもよい。すなわち、複数の電磁弁間で操作量(通電量)に大きな差がない液圧制御中であれば、当該電磁弁のいずれかの故障に対して上記制御構成を適用可能である。この場合も、上記液圧制御中、ホイルシリンダとマスタシリンダとの連通を遮断した状態で、制御用センサに異常が発生した電磁弁の制御を継続することで、ホイルシリンダをマスタシリンダと連通させることによる制動力の低下等を抑制することができる。
[実施例1の効果]
以下、本実施例の装置1の効果を列挙する。
(1)運転者のブレーキペダル2(ブレーキ操作部材)の操作によりブレーキ液圧を発生するマスタシリンダ3の第1液室32P(第1室)と前左輪FL及び後右輪RR(第1の車輪)に設けられたホイルシリンダ8a,8d(第1ホイルシリンダ)との間を接続するプライマリP系統の第1油路11Pと、マスタシリンダ3の第2液室32S(第2室)と前右輪FR及び後左輪RL(第2の車輪)に設けられたホイルシリンダ8b,8c(第2ホイルシリンダ)との間を接続するセカンダリS系統の第1油路11Sと、プライマリP系統の第1油路11Pであってホイルシリンダ8a,8dとマスタシリンダ3の第1液室32Pの間に設けられた第1遮断弁21Pと、セカンダリS系統の第2油路11Sであってホイルシリンダ8b,8cとマスタシリン3の第2液室32Sの間に設けられた第2遮断弁21Sと、運転者のブレーキ操作量に応じた液圧を発生するように各ホイルシリンダ8に対してブレーキ液を吐出するポンプ7と、第1遮断弁21Pを制御するために用いられる電流センサ94P(第1制御用センサ)と、電流センサ94Pの異常状態を検出するセンサ異常検出部105(第1センサ異常検出部)と、第2遮断弁21Sを制御するために用いられる電流センサ94S(第2制御用センサ)と、電流センサ94Sの異常状態を検出するセンサ異常検出部105(第2センサ異常検出部)と、各遮断弁21に所定量通電し閉じ方向に駆動すると共にポンプ7を駆動してペダルストローク(運転者のブレーキ操作量)に応じたホイルシリンダ液圧を制御する液圧制御部104と、液圧制御部104による制御中にプライマリP系統及びセカンダリS系統のうち一方の系統においてセンサ異常検出部105により異常状態が検出された場合には、他方の系統の遮断弁21の通電量に基づいて上記一方の系統の遮断弁21の通電量を制御する異常時制御部106とを備えた。
よって、液圧制御部104による上記制御を継続し、ホイルシリンダ8とマスタシリンダ3とを連通させることによる制動力低下等を抑制することができる。
(2)各制御用センサは電流センサ94であって、各遮断弁21はPWM信号で駆動されると共に、異常時制御部106は、液圧制御部104による制御中に一方の系統においてセンサ異常検出部105により異常状態が検出された場合には、他方の系統の遮断弁21を駆動するPWM信号より高いデューティ比で上記一方の系統の遮断弁21を駆動する。
よって、電流センサ94に異常が生じた上記一方の系統の遮断弁21をより確実に閉じ方向に制御することができる。
(3)運転者のブレーキペダル2(ブレーキ操作部材)の操作の終了を検出する操作終了検出部107を備え、操作終了検出部107によってブレーキペダル2の操作終了が検出されるまで異常時制御部106による制御を継続する。
よって、少なくとも当該ブレーキ操作中は、ホイルシリンダ8とマスタシリンダ3とを連通させることによる制動力低下等を抑制することができる。
(4)操作終了検出部107によってブレーキペダル2(ブレーキ操作部材)の操作終了が検出された後は液圧制御部104による制御を中止する。
よって、フェールセーフ性を向上することができる。
[他の実施例]
以上、本発明を実現するための形態を、実施例に基づいて説明してきたが、本発明の具体的な構成は実施例に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等があっても、本発明に含まれる。例えば、ホイルシリンダ液圧を制御するための各アクチュエータの作動方法は実施例のものに限らず、適宜変更可能である。
1 ブレーキ制御装置
2 ブレーキペダル(ブレーキ操作部材)
3 マスタシリンダ
32P 第1液室(第1室)
32S 第2液室(第2室)
7 ポンプ
8a,8d ホイルシリンダ(第1ホイルシリンダ)
8b,8c ホイルシリンダ(第2ホイルシリンダ)
11 第1油路
21P 第1遮断弁
21S 第2遮断弁
94P 電流センサ(第1制御用センサ)
94S 電流センサ(第2制御用センサ)
104 液圧制御部
105 センサ異常検出部(第1,第2センサ異常検出部)
106 異常時制御部
107 操作終了検出部
FL 前左輪(第1の車輪)
FR 前右輪(第2の車輪)
RL 後左輪(第2の車輪)
RR 後右輪(第1の車輪)

Claims (4)

  1. 運転者のブレーキ操作部材の操作によりブレーキ液圧を発生するマスタシリンダの第1室と第1の車輪に設けられた第1ホイルシリンダとの間を接続するプライマリ系統の油路と、
    前記マスタシリンダの第2室と第2の車輪に設けられた第2ホイルシリンダとの間を接続するセカンダリ系統の油路と、
    前記プライマリ系統の油路であって前記第1ホイルシリンダと前記マスタシリンダの前記第1室の間に設けられた第1遮断弁と、
    前記セカンダリ系統の油路であって前記第2ホイルシリンダと前記マスタシリンダの前記第2室の間に設けられた第2遮断弁と、
    運転者のブレーキ操作量に応じた液圧を発生するように前記各ホイルシリンダに対してブレーキ液を吐出するポンプと、
    前記第1遮断弁を制御するために用いられる第1制御用センサと、
    前記第1制御用センサの異常状態を検出する第1センサ異常検出部と、
    前記第2遮断弁を制御するために用いられる第2制御用センサと、
    前記第2制御用センサの異常状態を検出する第2センサ異常検出部と、
    前記各遮断弁に所定量通電し閉じ方向に駆動すると共に前記ポンプを駆動して運転者のブレーキ操作量に応じたホイルシリンダ液圧を制御する液圧制御部と、
    前記液圧制御部による制御中に前記プライマリ系統及び前記セカンダリ系統のうち一方の系統において前記センサ異常検出部により異常状態が検出された場合には、他方の系統の前記遮断弁の通電量に基づいて前記一方の系統の前記遮断弁の通電量を制御する異常時制御部と
    を備えたことを特徴とするブレーキ制御装置。
  2. 請求項1に記載のブレーキ制御装置において、
    前記各制御用センサは電流センサであって、
    前記各遮断弁はPWM信号で駆動されると共に、
    前記異常時制御部は、前記液圧制御部による制御中に前記一方の系統において前記センサ異常検出部により異常状態が検出された場合には、前記他方の系統の前記遮断弁を駆動するPWM信号より高いデューティ比で前記一方の系統の前記遮断弁を駆動することを特徴とするブレーキ制御装置。
  3. 請求項1又は2に記載のブレーキ制御装置において、
    運転者の前記ブレーキ操作部材の操作の終了を検出する操作終了検出部を備え、
    前記操作終了検出部によって前記ブレーキ操作部材の操作終了が検出されるまで前記異常時制御部による制御を継続することを特徴とするブレーキ制御装置。
  4. 請求項3に記載のブレーキ制御装置において、
    前記操作終了検出部によって前記ブレーキ操作部材の操作終了が検出された後は前記液圧制御部による制御を中止することを特徴とするブレーキ制御装置。
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