JP2014172387A - 媒体検出装置、記録装置、制御方法及びプログラム - Google Patents

媒体検出装置、記録装置、制御方法及びプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】プラテン上に異物が存在していても、記録媒体の大きさを検出することが可能な媒体検出装置を提供する。
【解決手段】本開示の一態様にかかる媒体検出装置は、被測定物の表面における所定の物理量を検出するセンサが、プラテン上の任意の主走査位置に移動して停止した状態で、記録媒体を搬送しながらセンサから得られた検出量を読み取る(ステップS3〜S5)。次に、読み取った検出量の変動に基づいて、記録媒体の大きさを検出する(ステップS6〜S8)。
【選択図】図9

Description

本開示は、用紙などの記録媒体を検出する技術に関する。
プリンタ、ファクシミリ、複写機、これらを複合した複合機などの画像形成装置として、例えば、インクジェット記録装置がある。
インクジェット記録装置は、プラテンの所定位置に用紙を搬送し、その所定位置に対応して走査されるキャリッジに搭載された記録ヘッドからインクを吐出し、所望の画像を用紙に形成するようにしている。プラテンは、用紙を受け付けるものである。
このようなインクジェット記録装置には、用紙のサイズ(大きさ)を検知するための用紙サイズ検知センサがキャリッジに設けられている。そして、その用紙サイズ検知センサで検知した検知結果を基に、用紙のサイズを検知し、その検知した用紙のサイズに応じて画像を形成するようにしている。用紙サイズ検知センサは、用紙の搬送方向に対して直交する方向の用紙の側端部を検知することで、用紙のサイズを検知する。用紙のサイズとは、用紙の搬送方向に対して直交する方向の用紙の幅を意味する。
この用紙サイズ検知センサは、プラテン側に向かって光を発する発光部と、プラテン側から反射される光を受ける受光部と、を有する非接触型の光センサで構成している。そして、キャリッジの駆動により光センサが用紙の側端部に位置したとき、すなわち、用紙とプラテンとの境目に位置したときに、用紙の表面から反射される光とプラテンの表面から反射される光との受光量の差を基に、用紙の側端部を検知している。このため、用紙の表面から反射される光とプラテンの表面から反射される光との受光量の差を大きくするために、通常、用紙が白である場合には、プラテンを黒く塗装したりしている。また、プラテン上に黒いテープを貼りつけるようにしている。これにより、プラテン上での光の反射をできるだけ少なくし、受光部で受ける光の受光量を低減することができる。
しかし、用紙から発生する紙粉などの異物がプラテン上に付着することがある。プラテン上に紙粉などの異物が付着していると、その異物の影響により、受光部で受ける光の受光量が多くなる場合がある。その結果、用紙サイズ検知センサは、プラテン上に付着した異物などを用紙と誤って検知してしまうことになる。これでは、用紙の側端部を正確に検知できず、結果的に、正しい用紙のサイズを検知することができなくなる。
このため、プラテン上に存在する紙粉などの異物による誤検知をなくし、用紙のサイズを検知することが可能な方法の仕組みが必要視されている。
なお、本発明よりも先に出願された技術文献として、例えば、特許文献1(特開2002-127521号公報)には、高い精度で用紙のエッジを検出する技術について開示されている。
特許文献1では、セットされた用紙上にエッジセンサを移動させて用紙上でのセンサ検出量を測定する。また、用紙から外れた位置にエッジセンサを移動させて用紙外でのセンサ検出量を測定する。そして、用紙上でのセンサ検出量と用紙外でのセンサ検出量とに基づき用紙エッジの検出に使用されるセンサ検出量のしきい値を決定する。また、エッジセンサを用紙のエッジをまたぐ範囲で移動させる間に該センサのセンサ検出量が上記しきい値以下あるいは以上に変化したことに基づき用紙のエッジを検出する。これにより、高い精度でエッジ検出を行うことを可能にしている。
しかし、特許文献1においても、プラテン上に紙粉などの異物が存在していたり、プラテンの形状のばらつきやプラテンの色のばらつきなどがある場合には、センサ検出量に誤差が発生してしまうことになる。その結果、特許文献1においても、用紙のエッジを正確に検出することができなくなり、正しい用紙のサイズ(大きさ)を検出することができなくなる。
本開示の目的は、プラテン上に紙粉などの異物が存在していても、用紙などの記録媒体の大きさを検出することが可能な媒体検出装置を提供することにある。
本開示の一態様にかかる媒体検出装置は、
被測定物の表面における所定の物理量を検出するセンサが、プラテン上の任意の主走査位置に移動して停止した状態で、記録媒体を搬送しながら前記センサから得られた検出量を読み取る第1の読取手段と、
前記第1の読取手段で読み取った前記検出量の変動に基づいて、前記記録媒体の大きさを検出する検出手段と、
を有することを特徴とする。
本開示の一態様によれば、プラテン上に異物が存在していても、記録媒体の大きさを検出することができる。
インクジェット記録装置の概略構成例を示す図である。 記録装置100の機構部の概略構成例を示す図である。 プラテン部材14の構成例を示す図である。 記録装置100の制御機構の構成例を示す図である。 用紙サイズ検知センサ30と制御部107との間の詳細構成例を示す図である。 用紙サイズ検知センサ30で読み取ったセンサ値の例を示す図である。 紙粉などの異物が付着したプラテン140上を用紙サイズ検知センサ30で読み取ったセンサ値の例を示す図である。 紙粉などの異物が付着したプラテン140と用紙150とを用紙サイズ検知センサ30で読み取ったセンサ値の例を示す図である。 用紙150の側端部を検知する処理動作例を示す図である。 キャリッジ5がホームポジションに位置している状態を示す図である。 用紙150をプラテン140上に搬送した後に、キャリッジ5を走査しながら用紙サイズ検知センサ30で主走査方向の読み取りを行っている状態を示す図である。 センサ値の差がある主走査位置(用紙150とプラテン140との境目の主走査位置)に用紙サイズ検知センサ30が位置するようにキャリッジ5を移動させた状態を示す図である。 用紙150を副走査方向(搬送方向)に移動させた状態で用紙サイズ検知センサ30で読み取ったセンサ値を示す図である。 用紙サイズ検知センサ30で紙粉151上を読み取ったセンサ値の変動を示した図である。 用紙幅の規格用紙サイズと、センサ値の差がある主走査位置の検索範囲と、を示した図である。 第2の実施形態の記録装置100の処理動作例を示す第1の図である。 キャリッジ5がホームポジションに位置している状態を示す図である。 規格用紙サイズが小さい方から順にキャリッジ5を移動させた例を示す図である。 用紙150を副走査方向で往復移動させた状態を示す図である。 第2の実施形態の記録装置100の処理動作例を示す第2の図である。
(本開示の一態様にかかる媒体検出装置107の実施形態の概要)
まず、図4、図5、図9を参照しながら、本開示の一態様にかかる媒体検出装置107の概要について説明する。図4は、本開示の一態様にかかる媒体検出装置107の概略構成例を示す。媒体検出装置107は、図4に示す制御部107が機能する。図5は、センサ30の構成例を示す。センサ30は、図5に示す用紙サイズ検知センサ30が機能する。センサ30は、例えば、反射光強度などの物理量を検出する。図9は、媒体検出装置107が行う一連の処理動作例を示す。
本開示の一態様にかかる媒体検出装置107は、第1の読取手段と、検出手段と、を有して構成する。第1の読取手段、検出手段は、図4に示す制御部107が機能する。
第1の読取手段は、被測定物の表面における所定の物理量を検出するセンサ30が、プラテン140上の任意の主走査位置に移動して停止した状態で、記録媒体150を搬送しながらセンサ30から得られた検出量を読み取る読取処理を行う。読取処理は、図9に示すステップS3〜ステップS5の処理に相当する。センサ30は、図4に示す用紙サイズ検知センサ30が機能する。記録媒体150は、用紙150に相当する。
検出手段は、第1の読取手段で読み取った検出量の変動に基づいて、記録媒体150の大きさを検出する検出処理を行う。検出処理は、図9に示すステップS6〜S8の処理に相当する。
本開示の一態様にかかる媒体検出装置107は、センサ30が、プラテン140上の任意の主走査位置に移動して停止した状態で、記録媒体150を搬送しながらセンサ30から得られた検出量を読み取る読取処理を行う(ステップS3〜S5)。次に、読取処理で読み取った検出量の変動に基づいて、記録媒体150の大きさを検出する検出処理を行う(ステップS6〜S8)。記録媒体150が動いていない主走査位置では、センサ30から得られた検出量に変動がないが、記録媒体150が動いている主走査位置では、センサ30から得られた検出量に変動がある。
このため、センサ30から得られた検出量の変動に基づいて、記録媒体150の大きさを検出することができる。以下、添付図面を参照しながら、本開示の一態様にかかる媒体検出装置107について詳細に説明する。なお、以下の実施形態では、媒体検出装置107を搭載したインクジェット記録装置を例に説明する。
(第1の実施形態)
<インクジェット記録装置の概略構成例>
まず、図1を参照しながら、本実施形態のインクジェット記録装置の概略構成例について説明する。図1は、インクジェット記録装置の概略構成例を示す図である。
本実施形態のインクジェット記録装置は、シリアル型インクジェット記録装置であり、図1に示すように、記録装置100と、その記録装置100を支持する本体フレーム70と、で構成している。
記録装置100の内部には、ガイドロッド1、副ガイドロッド2が設けられており、このガイドロッド1、副ガイドロッド2に、キャリッジ5が図1の主走査方向Aに移動可能なように保持されている。主走査方向Aは、キャリッジ5の移動方向を意味する。キャリッジ5は、タイミングベルト10と接続しており、主走査モータ9と駆動プーリ28とによってタイミングベルト10を駆動させることで主走査方向Aに往復移動する。タイミングベルト10は、従動プーリ15により張力が掛けられており、タイミングベルト10がたるむことなくキャリッジ5を主走査方向Aに移動させることができる。
用紙150は、キャリッジ5が往復移動する下部を図1の副走査方向Bに搬送される。副走査方向Bは、主走査方向Aと直交する方向であり、用紙150を搬送する搬送方向を意味する。記録装置100は、キャリッジ5に搭載された記録ヘッドからインクを吐出し、副走査方向Bに搬送された用紙150に所定の画像を形成する。用紙150は、印字を記録することが可能な記録媒体であれば特に限定せず、トレーシングペーパなどの任意の記録媒体が適用可能である。
また、記録装置100は、キャリッジ5に搭載された記録ヘッドにインクを供給するカートリッジ60、記録ヘッドをクリーニングする維持回復機構26を有している。
<記録装置100の機構部の概略構成例>
次に、図2を参照しながら、記録装置100の機構部の概略構成例について詳細に説明する。図2は、記録装置100の機構部の概略構成例を示す図である。
記録装置100は、両側の側板3、4間にガイドロッド1、副ガイドロッド2を略水平な位置関係で横架している。このガイドロッド1、副ガイドロッド2にキャリッジ5が軸受け(図示せず)、副ガイド受け部11により保持され、図2の主走査方向Aに移動可能になっている。
キャリッジ5は、黒(K)のインク滴を吐出する記録ヘッド21、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の各色のインク滴を吐出する記録ヘッド22〜24が搭載されている。
キャリッジ5を移動走査する主走査機構は、主走査モータ9と、駆動プーリ28と、従動プーリ15と、タイミングベルト10と、を備えている。主走査モータ9は、主走査方向Aの一方側に配置される。駆動プーリ28は、主走査モータ9によって回転駆動される。従動プーリ15は、主走査方向Aの他方側に配置される。タイミングベルト10は、駆動プーリ28と従動プーリ15との間に掛け回される。なお、従動プーリ15は、図示しないテンションスプリングによって外方(駆動プーリ28に対して離れる方向)にテンションが架けられている。また、タイミングベルト10は、キャリッジ5に設けられたベルト保持部12に一部分が固定保持されていることで、主走査方向Aにキャリッジ5を牽引する。
また、キャリッジ5の主走査方向Aに沿うようにエンコーダシート102が配置されており、キャリッジ5に設けたエンコーダセンサ101によって当該エンコーダシート102を読み取ることで、キャリッジ5の主走査位置を検知することができる。
また、キャリッジ5が主走査方向Aに往復移動する下部にプラテン140が設けられており、そのプラテン140上を、搬送機構(図示せず)によって用紙150が搬送される。用紙150は、キャリッジ5の主走査方向Aと直交する副走査方向Bに搬送される。
本実施形態の記録装置100は、キャリッジ5の主走査方向Aの移動距離が長い広幅機であるため、複数のプラテン部材14を主走査方向Aに繋いでプラテン140を構成している。
プラテン140は、用紙150を受け付けるものである。プラテン140を構成するプラテン部材14の構成例を図3に示す。図3(a)は、プラテン部材14の構成例を示す図であり、図3(b)は、プラテン部材14の断面構成例を示す図である。
プラテン部材14は、図3(b)に示すように、矩形状に突起部141を有し、凹凸形状になっている。また、凹部143には吸気口142が設けられており、プラテン部材14の下部側から吸引ファンなどにより吸引することにより、プラテン部材14上に搬送されてきた用紙150をプラテン部材14上に吸着させるようにしている。これにより、プラテン部材14上に搬送されてきた用紙150の浮きを抑制し、画像形成中に用紙150がプラテン部材14上を移動しないようにしている。本実施形態のプラテン部材14は、凹凸形状になっているため、用紙裁断時や用紙搬送時の擦れによって発生する紙粉などの異物がプラテン部材14の凹部143に蓄積し易くなっている。
本実施形態の記録装置100は、キャリッジ5を主走査方向に移動し、用紙150を間欠的に搬送しながら、画像情報に応じて記録ヘッド21〜24を駆動し、記録ヘッド21〜24のノズルからインク滴を吐出させる。これにより、用紙150上に所望の画像を形成することができる。
また、キャリッジ5の一側面には用紙サイズ検知センサ30を備えている。本実施形態の記録装置100は、用紙サイズ検知センサ30で検知した検知結果に基づいて、用紙150の側端部を検知する。用紙150の側端部は、用紙150の搬送方向に対して直交する方向の側端部である。
<記録装置の制御機構の構成例>
次に、図4を参照しながら、本実施形態の記録装置100の制御機構の構成例について説明する。
記録装置100の制御機構は、制御部107、ROM118、RAM119、記憶部120、キャリッジ5、主走査ドライバ109、記録ヘッド21〜24、記録ヘッドドライバ111、エンコーダセンサ101、用紙サイズ検知センサ30、紙搬送部112、副走査ドライバ113で構成している。
制御部107は、記録データや駆動制御信号(パルス信号)を、記憶部120及び各ドライバに供給し、記録装置100全体の制御を司る。制御部107は、主走査ドライバ109を介して、キャリッジ5の主走査方向の駆動を制御する。また、記録ヘッドドライバ111を介して、記録ヘッド21〜24によるインクの吐出タイミングを制御する。また、副走査ドライバ113を介して、紙搬送部112(紙搬送ベルトなど)の副走査方向の駆動を制御する。
ROM118は、所要の情報を保存しておくものである。例えば、制御部107で実行する処理手順等のプログラムが格納される。RAM119は、ワーキングメモリ等として使用するものである。
エンコーダセンサ101は、エンコーダシート102を検知して得られるエンコーダ値を制御部107に出力する。制御部107は、そのエンコーダ値を基に、主走査ドライバ109を介して、キャリッジ5の主走査方向の駆動を制御する。
用紙サイズ検知センサ30は、用紙サイズ検知センサ30で得られた検知結果を制御部107に出力する。用紙サイズ検知センサ30と制御部107との間の詳細構成例を図5に示す。図5は、用紙サイズ検知センサ30と制御部107との間の詳細構成例を示す図である。
用紙サイズ検知センサ30は、所定の物理量を検出するセンサであり、発光部31と、受光部32と、をホルダ33に保持してパッケージ化したものである。所定の物理量としては、例えば、反射光強度などの物理量を検出する。発光部31は、プラテン140またはプラテン140上に搬送された用紙150に対して光を照射する発光手段である。受光部32は、プラテン140または用紙150からの反射光を受け付ける受光手段である。ホルダは、発光部31と受光部32とを保持する保持手段である。
用紙サイズ検知センサ30は、ホルダ33にレンズ34が設けられている。発光部31から照射した光は、レンズ34を通過してプラテン140またはプラテン140上の用紙150に当たることになる。また、プラテン140または用紙150からの反射光は、レンズ34を通過して受光部32で受光することになる。
用紙サイズ検知センサ30を構成する発光部31、受光部32は、キャリッジ5の走査方向に対して直交する方向に配置している。これにより、用紙サイズ検知センサ30は、キャリッジ5の移動速度変動の影響を低減させた検知結果を制御部107に出力することができる。
また、発光部31としてはLEDなどの比較的単純かつ安価な光源を用いることができる。また、光源のスポット径(検出範囲、検出領域)は、mm単位の用紙サイズ検知が行えればよいため、高精度のレンズは不要である。
用紙サイズ検知センサ30を用いて用紙サイズを検知する場合、制御部107は、発光部31を駆動するためのPWM値を発光制御部41に設定する。発光制御部41は、PWM値に基づいた出力信号を出力し、平滑回路42を介して駆動回路43に出力信号が出力される。駆動回路43は、入力された出力信号に基づいて発光部31を発光駆動して、プラテン140またはプラテン140上の用紙150に光を照射する。受光部32は、プラテン140または用紙150からの反射光を受け付け、その反射光の受光量に応じた出力信号を光電変換回路44に出力する。光電変換回路44は、出力信号を光電変換し、この光電変換信号(センサ出力電圧)をA/D変換回路45に出力する。A/D変換回路45は、光電変換信号をデジタル信号に変換し、そのデジタル信号を制御部107に出力する。制御部107は、A/D変換回路45から出力されたデジタル信号を基に、用紙150の側端部を検知し、用紙150のサイズ(大きさ)を検知する。
<用紙サイズ検知センサ30で読み取ったセンサ値の例>
次に、図6を参照しながら、用紙サイズ検知センサ30で読み取ったセンサ値の例について説明する。図6は、用紙サイズ検知センサ30を用いて用紙150(普通紙/トレーシングペーパ)上、プラテン140上を読み取って得られたセンサ値の例を示している。縦軸は、センサ値を示し、横軸は、主走査位置を示している。
用紙サイズ検知センサ30から制御部107に出力されるセンサ値は、図5に示すA/D変換回路45において256階調化される。このため、センサ値が0となる側は、反射率が低く、センサ値が255となる側は、反射率が高くなる。
用紙150の反射率は、用紙150の紙種(普通紙、トレーシングペーパなど)によって異なる。但し、用紙150が同一の紙種の範囲内であれば、用紙サイズ検知センサ30から得られるセンサ値のばらつきは比較的小さくなる。プラテン140の反射率は、プラテン140を構成する各プラテン部材14の構造が図3に示すように凹凸形状になっているため、プラテン140の場所によって反射率のばらつきが比較的大きい。通常は、プラテン140の反射率と用紙150の反射率との差が十分に確保されるため、図6に示すように、閾値を設定する。閾値は、用紙150の有無を検知するためのものであり、用紙サイズ検知センサ30で用紙150上を読み取って得られたセンサ値とプラテン140上を読み取って得られたセンサ値との間の値で設定される。このため、用紙サイズ検知センサ30から得られたセンサ値と、閾値と、の大小関係に基づいて、用紙150とプラテン140とを区別して判定することができる。
しかし、用紙搬送を繰り返すことにより、プラテン140上には紙粉などの異物が付着する。これにより、部分的にプラテン140の反射率が高くなる場所が発生してしまう。その結果、図7に示すように、用紙サイズ検知センサ30がプラテン140上を読み取って得られるセンサ値は、紙粉などの異物の影響により閾値より高くなる箇所が発生することになる。図7は、紙粉などの異物が付着したプラテン140上を用紙サイズ検知センサ30で読み取ったセンサ値の例を示している。縦軸は、センサ値を示し、横軸は、主走査位置を示している。
このため、紙粉などの異物が付着したプラテン140上に用紙150を搬送し、そのプラテン140と用紙150とを用紙サイズ検知センサ30で読み取った場合は、図8に示すように、紙粉などの異物の影響が含まれたセンサ値が得られてしまうことになる。図8は、紙粉などの異物が付着したプラテン140と用紙150とを用紙サイズ検知センサ30で読み取ったセンサ値の例を示している。縦軸は、センサ値を示し、横軸は、主走査位置を示している。図8に示すように、用紙150の側端部近辺に紙粉などの異物による影響が発生すると、用紙150の側端部近辺のセンサ値に誤差が発生することになる。このため、異物による影響を含んだセンサ値と、閾値と、の大小関係に基づいて、用紙150とプラテン140とを区別して判定すると、誤った判定結果が得られることになる。
このため、本実施形態では、用紙サイズ検知センサ30で読み取ったセンサ値を基に、主走査方向でセンサ値の差がある場所に用紙サイズ検知センサ30が位置するようにキャリッジ5を移動する。例えば、図8に示す用紙(トレーシングペーパ)とプラテンとの境目(誤検知が発生する位置)に用紙サイズ検知センサ30が位置するようにキャリッジ5を移動する。次に、キャリッジ5の移動を停止させた状態で、用紙150を副走査方向(搬送方向とは逆向き)に引き戻しながら、用紙サイズ検知センサ30でセンサ値の読み取りを行う。次に、用紙サイズ検知センサ30で読み取ったセンサ値に変動があるか否かを判定する。センサ値に変動がある場合は、用紙150があるため、用紙サイズ検知センサ30が位置する主走査位置を用紙150の側端部として判定する。そして、用紙150の側端部として判定した主走査位置に基づき、用紙150のサイズを検知する。また、センサ値に変動がない場合は、紙粉などの異物があるため、プラテン140の清掃を促す旨の警告を報知する。図8に示す用紙(トレーシングペーパ)とプラテンとの境目(誤検知が発生する位置)で用紙サイズ検知センサ30で得られたセンサ値は、紙粉が存在するため、センサ値に変動がない。このため、プラテン140の清掃を促す旨の警告を報知することになる。なお、紙粉が存在しない場合は、センサ値に変動があるため、用紙サイズ検知センサ30が位置する主走査位置を用紙150の側端部として判定することになる。そして、用紙150の側端部として判定した主走査位置に基づき、用紙150のサイズを検知することになる。
これにより、プラテン140上に紙粉などの異物があっても用紙150の側端部の位置を検知することができる。その結果、用紙150の側端部の位置に基づき、用紙150のサイズを検知することができる。
<用紙150のサイズを検知する処理動作例>
次に、図9を参照しながら、用紙150のサイズを検知する処理動作例について説明する。図9は、用紙150のサイズを検知する処理動作例を示す図である。
まず、制御部107は、用紙150を副走査方向に搬送し、プラテン140上に用紙150を搬送する(ステップS1)。図10は、キャリッジ5がホームポジションに位置している状態を示す図である。図10に示すプラテン140上には紙粉151が付着している。この図10に示す状態で用紙150を副走査方向に搬送し、図11に示すようにプラテン140上に用紙150を搬送する。
次に、制御部107は、キャリッジ5を主走査方向に走査し、用紙サイズ検知センサ30で主走査方向の読み取りを行い、プラテン140とプラテン140上の用紙150のセンサ値を読み取る(ステップS2)。この場合、図11に示すように、キャリッジ5を主走査方向に走査しながら、用紙サイズ検知センサ30で主走査方向の読み取りを行う。図11は、用紙150をプラテン140上に搬送した後に、キャリッジ5を走査しながら用紙サイズ検知センサ30で主走査方向の読み取りを行っている状態を示している。用紙サイズ検知センサ30は、発光部31から光をプラテン140またはプラテン140上の用紙150に対して照射する。そして、プラテン140または用紙150からの反射光を受光部32で受光する。これにより、用紙サイズ検知センサ30でプラテン140と用紙150とのセンサ値を読み取ることになる。用紙サイズ検知センサ30で読み取ったセンサ値は、エンコーダセンサ101でエンコーダシート102を読み取って得られたエンコーダ値(主走査位置)と対応付けてRAM119に記憶する。用紙サイズ検知センサ30で読み取ったプラテン140と用紙150とのセンサ値は、例えば、図8に示す値となる。図8は、キャリッジ5を走査しながら、用紙サイズ検知センサ30で読み取ったセンサ値の例を示している。縦軸は、センサ値を示し、横軸は、主走査位置を示している。プラテン140に紙粉151が付着した部分を読み取ったセンサ値は、図8に示すように、プラテン140を読み取ったセンサ値や閾値よりも高い値になっている。
次に、制御部107は、用紙サイズ検知センサ30で読み取ったセンサ値を基に、主走査方向でセンサ値の差がある場所に用紙サイズ検知センサ30が位置するようにキャリッジ5を移動する(ステップS3)。例えば、図8に示すセンサ値の情報を基に、センサ値の差が所定の値以上の主走査位置を特定する。そして、その特定した主走査位置に用紙サイズ検知センサ30が位置するようにキャリッジ5を移動させる。これにより、主走査方向でセンサ値の差がある主走査位置に用紙サイズ検知センサ30が位置するようにキャリッジ5を移動させることができる。図12は、図8に示すセンサ値の情報を基に、主走査方向でセンサ値の差がある主走査位置(用紙150とプラテン140との境目の主走査位置)に用紙サイズ検知センサ30が位置するようにキャリッジ5を移動させた状態を示している。
制御部107は、図12に示すように、センサ値の差がある主走査位置に用紙サイズ検知センサ30が位置するようにキャリッジ5を移動させた場合は、キャリッジ5の移動を停止させる。そして、制御部107は、図12に示すように、用紙150を副走査方向(搬送方向とは逆向き)に引き戻す(ステップS4)。
この時、制御部107は、キャリッジ5の移動を停止させた状態で、用紙サイズ検知センサ30でセンサ値の読み取りを行う(ステップS5)。図13は、図12に示すように、用紙150を副走査方向(搬送方向)に移動させた状態で用紙サイズ検知センサ30で読み取ったセンサ値を示している。縦軸は、センサ値を示し、横軸は、時間を示している。用紙150を搬送方向に搬送し、用紙150をプラテン140上に配置している状態の場合は、用紙サイズ検知センサ30の配下に用紙150が位置することになる。また、用紙150を搬送方向とは逆向きに引き戻し、用紙150をプラテン140上に配置していない状態の場合は、用紙サイズ検知センサ30の配下に用紙150が位置せず、プラテン140が位置することになる。
用紙150が用紙サイズ検知センサ30の配下に位置するときは、用紙サイズ検知センサ30は、用紙150で反射した反射光を受光するため、用紙サイズ検知センサ30で読み取ったセンサ値の値が高くなる。また、用紙150が用紙サイズ検知センサ30の配下に位置せず、プラテン140が位置するときは、用紙サイズ検知センサ30は、プラテン140で反射した反射光を受光するため、用紙サイズ検知センサ30で読み取ったセンサ値の値が小さくなる。このため、用紙150を搬送方向に送り出す動作と、引き戻す動作と、を行うことで、用紙サイズ検知センサ30は、用紙150とプラテン140とで交互に反射した反射光を受光することになる。その結果、用紙サイズ検知センサ30で読み取ったセンサ値が大きく変動することになる。
次に、制御部107は、用紙サイズ検知センサ30で読み取ったセンサ値に変動があるか否かを判定する(ステップS6)。例えば、図13に示すセンサ値を基に、所定の時間内においてセンサ値の上限値と下限値との変動幅が所定の値以上である場合に、センサ値に変動があると判定する。また、変動幅が所定の値未満である場合に、センサ値に変動がないと判定する。
制御部107は、センサ値に変動がある場合は(ステップS6/Yes)、用紙サイズ検知センサ30が位置する主走査位置を用紙150の側端部として判定する(ステップS7)。そして、用紙150の側端部として判定した主走査位置に基づき、用紙150のサイズを検知する(ステップS8)。用紙150の側端部として判定した主走査位置が検知できれば、その主走査位置に基づき、用紙150のサイズを検知することができる。
例えば、図13に示すように、用紙サイズ検知センサ30で読み取ったセンサ値に変動がある場合は、用紙サイズ検知センサ30が位置する主走査位置を用紙150の側端部として判定する。
また、センサ値に変動がない場合は(ステップS6/No)、用紙サイズ検知センサ30が位置する主走査位置に紙粉151が存在していると判定する。プラテン140上に紙粉151が付着していると、用紙150を搬送方向に送り出す動作と、引き戻す動作と、を行っても、用紙サイズ検知センサ30で読み取ったセンサ値に変動がない。このため、センサ値に変動がない場合は(ステップS6/No)、プラテン140の清掃を促す旨の警告を報知する(ステップS9)。警告は、例えば、記録装置100の操作パネル(図示せず)に警告を表示し、記録装置100を操作している操作者に警告を報知する。また、管理者のメールアドレスなどを記憶部120に記憶し、そのメールアドレスの端末に通知し、管理者に警告を報知する。これにより、操作者や管理者に警告を報知し、プラテン140上に紙粉151が付着している旨を報知することができる。
例えば、図14に示すように、用紙サイズ検知センサ30で読み取ったセンサ値に変動がない場合は、用紙サイズ検知センサ30が位置する主走査位置に紙粉151が存在していると判定する。図14は、用紙サイズ検知センサ30で紙粉151上を読み取ったセンサ値の変動を示した図である。図14に示すセンサ値は、図8に示す用紙(トレーシングペーパ)とプラテンとの境目(誤検知が発生する位置)で用紙サイズ検知センサ30で読み取ったセンサ値である。縦軸は、センサ値を示し、横軸は、時間を示している。図14に示すように、用紙サイズ検知センサ30で紙粉151上を読み取ったセンサ値には、用紙サイズ検知センサ30で用紙150上を読み取ったセンサ値のような変動がない。
本実施形態では、図13に示すように、用紙サイズ検知センサ30で読み取ったセンサ値の変動がある主走査位置を用紙150の側端部の位置として判定すれば、プラテン140上に紙粉151などがあっても用紙150の側端部の位置を容易に検知することができる。
<本実施形態の記録装置100の作用・効果>
このように、本実施形態の記録装置100は、キャリッジ5を主走査方向に走査し、用紙サイズ検知センサ30で主走査方向の読み取りを行い、プラテン140とプラテン140上の用紙150のセンサ値を読み取る(ステップS2)。次に、用紙サイズ検知センサ30で読み取ったセンサ値を基に、主走査方向でセンサ値の差がある場所に用紙サイズ検知センサ30が位置するようにキャリッジ5を移動する(ステップS3)。次に、キャリッジ5の移動を停止させた状態で、用紙150を副走査方向(搬送方向とは逆向き)に引き戻しながら、用紙サイズ検知センサ30でセンサ値の読み取りを行う(ステップS5)。次に、用紙サイズ検知センサ30で読み取ったセンサ値に変動があるか否かを判定し(ステップS6)、センサ値に変動がある場合は(ステップS6/Yes)、用紙サイズ検知センサ30が位置する主走査位置を用紙150の側端部として判定する(ステップS7)。そして、用紙150の側端部として判定した主走査位置に基づき、用紙150のサイズを検知する(ステップS8)。また、センサ値に変動がない場合は(ステップS6/No)、プラテン140の清掃を促す旨の警告を報知する(ステップS9)。
これにより、プラテン140上に紙粉151などがあっても用紙150の側端部の位置を検知することができる。その結果、用紙150の側端部の位置に基づき、用紙150のサイズを検知することができる。
なお、上記実施形態では、図9に示すように、主走査方向でセンサ値の差がある場所の検索を主走査位置全体で行い、主走査方向でセンサ値の差がある場所に用紙サイズ検知センサ30が位置するようにキャリッジ5を移動させている(ステップS3)。しかし、主走査方向でセンサ値の差がある場所の検索を規格用紙サイズの主走査位置の前後の一定の範囲(例えば、±3mmの範囲)において行うことも可能である。これにより、主走査位置全体ではなく一部の主走査位置の範囲で主走査方向でセンサ値の差がある場所の検索を行うため、用紙サイズ検知の処理時間を短縮することができる。規格用紙サイズとは、図15に示すように、A4、A3、A2などの用紙サイズを意味する。図15は、用紙幅の規格用紙サイズと、センサ値の差がある主走査位置の検索範囲と、を示している。
プラテン140上に搬送されてくる用紙150の主走査位置は、規格用紙サイズに応じてある程度定めることができる。このため、規格用紙サイズの主走査位置の前後の一定の範囲(例えば、±3mmの範囲)において、主走査方向でセンサ値の差がある場所の検索を行うことが好ましい。
また、上記実施形態では、図9に示すように、キャリッジ5を主走査方向に走査し、用紙サイズ検知センサ30で主走査方向の読み取りを行い、プラテン140とプラテン140上の用紙150のセンサ値を読み取ることにしている(ステップS2)。しかし、規格用紙サイズの主走査位置に用紙サイズ検知センサ30が位置するようにキャリッジ5を移動する。次に、その規格用紙サイズの主走査位置の前後の一定の範囲(例えば、±3mmの範囲)において、用紙サイズ検知センサ30で主走査方向の読み取りを行い、プラテン140とプラテン140上の用紙150のセンサ値を読み取るようにすることも可能である。これにより、用紙サイズ検知センサ30で主走査方向の読み取りを行う範囲を少なくし、用紙サイズ検知の処理時間を短縮することができる。
(第2の実施形態)
次に、第2の実施形態について説明する。
第1の実施形態では、図9に示すように、キャリッジ5を主走査方向に走査し、用紙サイズ検知センサ30で主走査方向の読み取りを行うことにしている(ステップS2)。そして、用紙サイズ検知センサ30で読み取ったセンサ値を基に、主走査方向でセンサ値の差がある場所に用紙サイズ検知センサ30が位置するようにキャリッジ5を移動させるようにしている(ステップS3)。
第2の実施形態では、図16に示すように、規格用紙サイズを基に、その規格用紙サイズの主走査位置に用紙サイズ検知センサ30が位置するようにキャリッジ5を移動させるようにしている(ステップA1)。これにより、第1の実施形態のように、キャリッジ5を主走査方向に走査し、用紙サイズ検知センサ30で主走査方向の読み取りを行わなくても、用紙サイズ検知を行うことができる。以下、図16を参照しながら、第2の実施形態について説明する。
第2の実施形態では、図15に示す用紙幅の規格用紙サイズをROM118などに予め記憶している。そして、制御部107は、図15に示す用紙幅の規格用紙サイズを基に、その規格用紙サイズの最も小さい主走査位置に用紙サイズ検知センサ30が位置するようにキャリッジ5を移動させる(ステップA1)。図17は、キャリッジ5がホームポジションに位置している状態を示す図である。図17に示すプラテン140上には紙粉151が付着している。この図17に示す状態で、図15に示す用紙幅の規格用紙サイズを基に、図18に示すように、規格用紙サイズの最も小さい第1の主走査位置に用紙サイズ検知センサ30が位置するようにキャリッジ5を移動させる(ステップA1)。図18は、規格用紙サイズが小さい方から順にキャリッジ5を移動させた例を示している。図17、図18では、第1の主走査位置、第2の主走査位置を点線で示している。この点線は、説明のため便宜的に記載したものであり、実際のプラテン140には記載されていない。
制御部107は、図18に示すように、規格用紙サイズの第1の主走査位置に用紙サイズ検知センサ30が位置するようにキャリッジ5を移動させた場合は、キャリッジ5の移動を停止させる。そして、制御部107は、図19に示すように、用紙150を副走査方向に搬送し、プラテン140上に用紙150を搬送する(ステップA2)。図19は、用紙150を副走査方向で往復移動させた状態を示している。この時、制御部107は、キャリッジ5の移動を停止させた状態で、用紙サイズ検知センサ30でセンサ値の読み取りを行う(ステップA3)。図19では、第1の主走査位置、第2の主走査位置を点線で示している。この点線は、説明のため便宜的に記載したものであり、実際のプラテン140には記載されていない。
次に、制御部107は、用紙150を副走査方向(搬送方向とは逆向き)に引き戻す(ステップA4)。
この時、制御部107は、キャリッジ5の移動を停止させた状態で、用紙サイズ検知センサ30でセンサ値の読み取りを行う(ステップA5)。
次に、制御部107は、ステップA3、A5において用紙サイズ検知センサ30で読み取ったセンサ値に変動があるか否かを判定する(ステップA6)。例えば、所定の時間内においてセンサ値の上限値と下限値との変動幅が所定の値以上である場合に、センサ値に変動があると判定する。また、変動幅が所定の値未満である場合に、センサ値に変動がないと判定する。
制御部107は、センサ値に変動がある場合は(ステップA6/Yes)、用紙サイズ検知センサ30が位置する主走査位置に用紙150があると判定する。この場合、制御部107は、図15に示す用紙幅の規格用紙サイズを基に、次の規格用紙サイズの主走査位置に用紙サイズ検知センサ30が位置するようにキャリッジ5を移動させる(ステップA10)。本実施形態の場合は、規格用紙サイズの第2の主走査位置に用紙サイズ検知センサ30が位置するようにキャリッジ5を移動させることになる。そして、再び、ステップA2〜A5の処理を行う。そして、制御部107は、ステップA3、A5において用紙サイズ検知センサ30で読み取ったセンサ値に変動があるか否かを判定する(ステップA6)。
制御部107は、ステップA6においてセンサ値に変動がない場合は(ステップA6/No)、センサ値が閾値を超えているか否かを判定する(ステップA7)。センサ値が閾値を超えていない場合は(ステップA7/No)、用紙サイズ検知センサ30が位置する主走査位置に用紙150がないと判定する。この場合、制御部107は、現在の規格用紙サイズより1つ小さい規格用紙サイズの主走査位置を用紙150の側端部として判定する(ステップA8)。そして、用紙150の側端部として判定した主走査位置に基づき、用紙150のサイズを検知する(ステップA9)。用紙150の側端部として判定した主走査位置が検知できれば、その主走査位置に基づいて、図15に示す規格用紙サイズの情報を参照することで、用紙150のサイズを検知することができる。
これにより、プラテン140上に紙粉151などがあっても用紙150の側端部の位置を検知することができる。その結果、用紙150の側端部の位置に基づき、用紙150のサイズを検知することができる。
また、ステップA7においてセンサ値が閾値を超えている場合は(ステップA7/Yes)、用紙サイズ検知センサ30が位置する主走査位置に紙粉151が存在していると判定する。プラテン140上に紙粉151が付着していると、用紙150を搬送方向に送り出す動作と、引き戻す動作と、を行っても、用紙サイズ検知センサ30で読み取ったセンサ値に変動がない。また、プラテン140上に紙粉151が付着していると、用紙サイズ検知センサ30で読み取ったセンサ値は、閾値を超えている。このため、センサ値に変動がなく(ステップA6/No)、センサ値が閾値を超えている場合は(ステップA7/Yes)、プラテン140の清掃を促す旨の警告を報知する(ステップA11)。警告は、例えば、記録装置100の操作パネル(図示せず)に警告を表示し、記録装置100を操作している操作者に警告を報知する。また、管理者のメールアドレスなどを記憶部120に記憶し、そのメールアドレスの端末に通知し、管理者に警告を報知する。これにより、操作者や管理者に警告を報知し、プラテン140上に紙粉151が付着している旨を報知することができる。
なお、上述した図16に示す処理動作例は、図15に示す用紙幅の規格用紙サイズを基に、規格用紙サイズの最も小さい主走査位置から順番に用紙サイズ検知センサ30が位置するようにキャリッジ5を移動させる例を示している。図16に示す処理動作例では、第1の主走査位置、第2の主走査位置、第3、第4、・・第nの主走査位置(nは、規格用紙サイズが最も大きいもの)の順でキャリッジ5を移動させる。しかし、図20に示す処理動作例のように、図15に示す用紙幅の規格用紙サイズを基に、規格用紙サイズの最も大きい主走査位置から順番に用紙サイズ検知センサ30が位置するようにキャリッジ5を移動させることも可能である。図20に示す処理動作例では、第nの主走査位置(nは、規格用紙サイズが最も大きいもの)、第n−1の主走査位置、第n−2、・・、第2の主走査位置、第1の主走査位置の順でキャリッジ5を移動させることになる。
図20に示す処理動作例では、制御部107は、図15に示す用紙幅の規格用紙サイズを基に、その規格用紙サイズの最も大きい主走査位置に用紙サイズ検知センサ30が位置するようにキャリッジ5を移動させる(ステップB1)。
制御部107は、規格用紙サイズの第nの主走査位置に用紙サイズ検知センサ30が位置するようにキャリッジ5を移動させた場合は、キャリッジ5の移動を停止させる。そして、制御部107は、用紙150を副走査方向に搬送し、プラテン140上に用紙150を搬送する(ステップB2)。この時、制御部107は、キャリッジ5の移動を停止させた状態で、用紙サイズ検知センサ30でセンサ値の読み取りを行う(ステップB3)。
次に、制御部107は、用紙150を副走査方向(搬送方向とは逆向き)に引き戻す(ステップB4)。
この時、制御部107は、キャリッジ5の移動を停止させた状態で、用紙サイズ検知センサ30でセンサ値の読み取りを行う(ステップB5)。
次に、制御部107は、ステップB3、B5において用紙サイズ検知センサ30で読み取ったセンサ値に変動があるか否かを判定する(ステップB6)。例えば、所定の時間内においてセンサ値の上限値と下限値との変動幅が所定の値以上である場合に、センサ値に変動があると判定する。また、変動幅が所定の値未満である場合に、センサ値に変動がないと判定する。
制御部107は、センサ値に変動がない場合は(ステップB6/No)、センサ値が閾値を超えているか否かを判定する(ステップB7)。センサ値が閾値を超えていない場合は(ステップB7/No)、用紙サイズ検知センサ30が位置する主走査位置に用紙150がないと判定する。この場合、制御部107は、図15に示す用紙幅の規格用紙サイズを基に、次の規格用紙サイズの主走査位置に用紙サイズ検知センサ30が位置するようにキャリッジ5を移動させる(ステップB10)。本実施形態の場合は、規格用紙サイズの第n−1の主走査位置に用紙サイズ検知センサ30が位置するようにキャリッジ5を移動させることになる。そして、再び、ステップB2〜B5の処理を行う。そして、制御部107は、ステップB3、B5において用紙サイズ検知センサ30で読み取ったセンサ値に変動があるか否かを判定する(ステップB6)。
また、ステップB7においてセンサ値が閾値を超えている場合は(ステップB7/Yes)、用紙サイズ検知センサ30が位置する主走査位置に紙粉151が存在していると判定する。プラテン140上に紙粉151が付着していると、用紙150を搬送方向に送り出す動作と、引き戻す動作と、を行っても、用紙サイズ検知センサ30で読み取ったセンサ値に変動がない。また、プラテン140上に紙粉151が付着していると、用紙サイズ検知センサ30で読み取ったセンサ値は、閾値を超えている。このため、センサ値に変動がなく(ステップB6/No)、センサ値が閾値を超えている場合は(ステップB7/Yes)、プラテン140の清掃を促す旨の警告を報知する(ステップB11)。警告は、例えば、記録装置100の操作パネル(図示せず)に警告を表示し、記録装置100を操作している操作者に警告を報知する。また、管理者のメールアドレスなどを記憶部120に記憶し、そのメールアドレスの端末に通知し、管理者に警告を報知する。これにより、操作者や管理者に警告を報知し、プラテン140上に紙粉151が付着している旨を報知することができる。
制御部107は、ステップB6においてセンサ値に変動がある場合は(ステップB6/Yes)、用紙サイズ検知センサ30が位置する主走査位置に用紙150があると判定する。この場合、制御部107は、現在の規格用紙サイズの主走査位置を用紙150の側端部として判定する(ステップB8)。そして、用紙150の側端部として判定した主走査位置に基づき、用紙150のサイズを検知する(ステップB9)。
これにより、プラテン140上に紙粉151などがあっても用紙150の側端部の位置を検知することができる。その結果、用紙150の側端部の位置に基づき、用紙150のサイズを検知することができる。
<本実施形態の記録装置100の作用・効果>
本実施形態の記録装置100は、規格用紙サイズを基に、その規格用紙サイズの主走査位置に用紙サイズ検知センサ30が位置するようにキャリッジ5を移動させるようにしている(ステップA1、B1)。これにより、第1の実施形態のように、キャリッジ5を主走査方向に走査し、用紙サイズ検知センサ30で主走査方向の読み取りを行わなくても、用紙サイズ検知を行うことができる。
なお、上述する実施形態は、本発明の好適な実施形態であり、上記実施形態のみに本発明の範囲を限定するものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更を施した形態での実施が可能である。
例えば、上述した本実施形態の記録装置100を構成する各部の制御動作は、ハードウェア、または、ソフトウェア、あるいは、両者の複合構成を用いて実行することも可能である。
なお、ソフトウェアを用いて処理を実行する場合には、処理シーケンスを記録したプログラムを、専用のハードウェアに組み込まれているコンピュータ内のメモリにインストールして実行させることが可能である。あるいは、各種処理が実行可能な汎用コンピュータ内のメモリにインストールして実行させることが可能である。
例えば、プログラムは、記録媒体としてのハードディスクやROM(Read Only Memory)に予め記録しておくことが可能である。あるいは、プログラムは、リムーバブル記録媒体に一時的、あるいは、永続的に格納(記録)しておくことが可能である。このようなリムーバブル記録媒体は、いわゆるパッケージソフトウエアとして提供することが可能である。リムーバブル記録媒体は、磁気ディスク、半導体メモリなどの各種記録媒体があげられる。
なお、プログラムは、上述したようなリムーバブル記録媒体からコンピュータにインストールすることになる。また、ダウンロードサイトからコンピュータに無線転送することになる。また、ネットワークを介してコンピュータに有線で転送することになる。
また、上記実施形態の記録装置100を構成する各装置は、上記実施形態で説明した処理動作に従って時系列的に処理を実行するだけに限定するものでない。例えば、処理を実行する装置の処理能力、あるいは、必要に応じて並列的にあるいは個別に処理を実行するように構築することも可能である。
100 記録装置
5 キャリッジ
21〜24 記録ヘッド
101 エンコーダセンサ
30 用紙サイズ検知センサ
107 制御部
109 主走査ドライバ
111 記録ヘッドドライバ
112 紙搬送部
113 副走査ドライバ
118 ROM
119 RAM
120 記憶部
140 プラテン
150 用紙
151 紙粉
特開2002−127521号公報

Claims (12)

  1. 被測定物の表面における所定の物理量を検出するセンサが、プラテン上の任意の主走査位置に移動して停止した状態で、記録媒体を搬送しながら前記センサから得られた検出量を読み取る第1の読取手段と、
    前記第1の読取手段で読み取った前記検出量の変動に基づいて、前記記録媒体の大きさを検出する検出手段と、
    を有することを特徴とする媒体検出装置。
  2. 前記検出手段は、
    前記第1の読取手段で読み取った前記検出量の変動がある場合に、前記第1の読取手段で前記検出量を読み取った前記主走査位置に基づいて、前記記録媒体の大きさを検出する、ことを特徴とする請求項1記載の媒体検出装置。
  3. 前記検出手段は、
    前記第1の読取手段で読み取った前記検出量の変動がない場合に報知する、ことを特徴とする請求項1または請求項2記載の媒体検出装置。
  4. 前記記録媒体を搬送した前記プラテン上で前記センサから得られた検出量を主走査位置と対応付けて読み取る第2の読取手段を有し、
    前記第1の読取手段は、
    前記第2の読取手段で読み取った前記検出量の差がある主走査位置に前記センサが移動して停止した状態で、前記検出量を読み取る、ことを特徴とする請求項1から請求項3の何れか1項に記載の媒体検出装置。
  5. 前記記録媒体の大きさに応じた前記記録媒体の主走査位置を記憶する記憶手段を有し、
    前記第2の読取手段は、
    前記記憶手段に記憶された前記主走査位置から所定の範囲内で前記センサから得られた前記検出量を前記主走査位置と対応付けて読み取る、ことを特徴とする請求項4記載の媒体検出装置。
  6. 前記記録媒体の大きさに応じた前記記録媒体の主走査位置を記憶する記憶手段を有し、
    前記第1の読取手段は、
    前記記憶手段に記憶された前記主走査位置から所定の範囲内で前記第2の読取手段で読み取った前記検出量の差がある主走査位置に、前記センサが移動して停止した状態で、前記検出量を読み取る、ことを特徴とする請求項4記載の媒体検出装置。
  7. 前記記録媒体の大きさに応じた前記記録媒体の主走査位置を記憶する記憶手段を有し、
    前記第1の読取手段は、
    前記記録媒体の大きさが小さい方の前記記録媒体の主走査位置から順番に、前記センサが前記主走査位置に移動して停止した状態で、前記センサから得られた前記検出量を読み取り、
    前記検出手段は、
    前記第1の読取手段で読み取った前記検出量の変動がある場合は、次に前記記録媒体の大きさが大きい前記記録媒体の主走査位置に前記センサが移動して停止した状態で、前記センサから得られた前記検出量を前記第1の読取手段により読み取らせ、
    前記第1の読取手段で読み取った前記検出量の変動がない場合は、前記検出量が一定の値を超えていない場合に、前記検出量を読み取った前記記録媒体の主走査位置より1つ前に前記第1の読取手段で前記検出量を読み取った前記記録媒体の主走査位置に基づいて、前記記録媒体の大きさを検出する、ことを特徴とする請求項1記載の媒体検出装置。
  8. 前記記録媒体の大きさに応じた前記記録媒体の主走査位置を記憶する記憶手段を有し、
    前記第1の読取手段は、
    前記記録媒体の大きさが大きい方の前記記録媒体の主走査位置から順番に、前記センサが前記主走査位置に移動して停止した状態で、前記センサから得られた前記検出量を読み取り、
    前記検出手段は、
    前記第1の読取手段で読み取った前記検出量の変動がない場合は、前記検出量が一定の値を超えていない場合に、次に前記記録媒体の大きさが小さい前記記録媒体の主走査位置に前記センサが移動して停止した状態で、前記センサから得られた前記検出量を前記第1の読取手段により読み取らせ、
    前記第1の読取手段で読み取った前記検出量の変動がある場合は、前記第1の読取手段で前記検出量を読み取った前記記録媒体の主走査位置に基づいて、前記記録媒体の大きさを検出する、ことを特徴とする請求項1記載の媒体検出装置。
  9. 前記検出手段は、
    前記第1の読取手段で読み取った前記検出量の変動がない場合は、前記検出量が一定の値を超えている場合に報知する、ことを特徴とする請求項7または請求項8記載の媒体検出装置。
  10. プラテンと、前記プラテン上に搬送された記録媒体に画像を形成するヘッドと、前記ヘッドを搭載したキャリッジと、を有する記録装置であって、
    前記キャリッジに搭載され、被測定物の表面における所定の物理量を検出するセンサと、
    前記センサが、前記プラテン上の任意の主走査位置に移動して停止した状態で、記録媒体を搬送しながら前記センサから得られた検出量を読み取る第1の読取手段と、
    前記第1の読取手段で読み取った前記検出量の変動に基づいて、前記記録媒体の大きさを検出する検出手段と、
    を有することを特徴とする記録装置。
  11. 媒体検出装置の制御方法であって、
    被測定物の表面における所定の物理量を検出するセンサが、プラテン上の任意の主走査位置に移動して停止した状態で、記録媒体を搬送しながら前記センサから得られた検出量を読み取る第1の読取工程と、
    前記第1の読取工程で読み取った前記検出量の変動に基づいて、前記記録媒体の大きさを検出する検出工程と、
    を有することを特徴とする制御方法。
  12. 被測定物の表面における所定の物理量を検出するセンサが、プラテン上の任意の主走査位置に移動して停止した状態で、記録媒体を搬送しながら前記センサから得られた検出量を読み取る第1の読取処理と、
    前記第1の読取処理で読み取った前記検出量の変動に基づいて、前記記録媒体の大きさを検出する検出処理と、を、コンピュータに実行させることを特徴とするプログラム。
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