JP2014172031A - 塗布器、パターン塗布装置およびパターン塗布方法 - Google Patents

塗布器、パターン塗布装置およびパターン塗布方法 Download PDF

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Abstract

【課題】均一厚さにて塗布方向に塗布幅が刻々と階段状に変化する塗布膜を形成する手段を具現化して、円形ウェハー等の非矩形形状基板でも塗布液を無駄なく必要なだけ塗布可能な塗布器とパターン塗布装置およびパターン塗布方法を提供する。
【解決手段】長手方向に伸びる塗布液貯蔵部と、塗布液貯蔵部に塗布液を供給する塗布液供給口と、塗布液貯蔵部からの塗布液を吐出する塗布液吐出口と、塗布液貯蔵部と塗布液吐出口とを連通するパス部とを有する塗布器ユニットを、少なくとも2個以上、塗布器ユニットの長手方向に対して垂直な断面と略同一形状の仕切板を介して、長手方向に連ねた塗布器であって、上記仕切板は厚さが5〜90μmである塗布器。
【選択図】図3

Description

この発明は、円形のシリコンウェハー等、非矩形形状の基板内に効率的に塗布するために使用されるものであり、矩形形状の塗布膜を刻々とその塗布幅を変えて形成できる塗布器、パターン塗布装置およびパターン塗布方法に関する。
半導体は、円形のシリコンウェハー上に様々な塗布膜層を形成して製品となる。そのような円形基板上に塗布膜を形成する手段としては、塗布膜の膜厚が高い精度で均一となることと、粘度に対する適用範囲が大きいことから、スピナーが適用されている。しかしながら、よく知られている通り、スピナーで均一厚さの塗布膜を形成するには、最終的にウェハー上に残る液量の2〜10倍の過剰の塗布液を高速回転開始前に供給する必要があり、非常に多くの塗布液が廃棄されるという問題がある。これを改善するために様々な試みがなされているが、確実に実行できる手段としては、ウェハーをステージ上の円形くぼみ(凹部)にすきまなくぴったりと装着し、ウェハーの直径以上の幅の吐出口を備えるスリットノズルで、ウェハー全体を覆う矩形形状で塗布膜を形成するものがある(例えば特許文献1)。しかしこの手段でも、無効となる塗布液量がスピナーの場合よりは大幅に減少するはものの、ウェハーの直径以上に塗布された面積に相当する塗布液量が全く無効となるため、高価な塗布液には適用できず、廃液量増大による環境汚染という問題も依然として残る。これに対し、ウェハーの直径以下となる円形領域内で、円形のウェハー上に必要量だけ塗布液を塗布して、均一膜厚の塗布膜を形成する手段があればよいが、公知の技術で実用に供されているものはない。
ところで半導体そのものは、製品として小さな矩形形状となっており、図12に示す通り、矩形の半導体ユニット204をウェハー202上に多数形成して集合製品200にし、後からカットにより半導体ユニット204に個片化する。半導体ユニット204の集合配列はウェハー202を無駄なく最大限活用できるように定められ、その外形輪郭は、例えば太線で示す外形輪郭206のように、幅が矢印方向に刻々と階段状に変化する形状となる。
特開2001−269610号公報
この発明の目的とするところは、均一厚さにて塗布方向に塗布幅が刻々と階段状に変化する塗布膜を形成する手段を具現化して、円形ウェハー等の非矩形形状基板でも塗布液を無駄なく必要なだけ塗布可能な塗布器とパターン塗布装置およびパターン塗布方法を提供することにある。
上記本発明の目的は、以下に述べる手段によって達成される。
本発明になる塗布器は、長手方向に伸びる塗布液貯蔵部と、塗布液貯蔵部に塗布液を供給する塗布液供給口と、塗布液貯蔵部からの塗布液を吐出する開口部である塗布液吐出口と、塗布液貯蔵部と塗布液吐出口とを連通するパス部とを有する塗布器ユニットを、少なくとも2個以上、塗布器ユニットの長手方向に対して垂直な断面と略同一形状の仕切板を介して、長手方向に連ねた塗布器であって、上記仕切板は厚さが5〜90μmであることを特徴とする。
本発明になる別の塗布器は、長手方向に伸びる塗布液貯蔵部と、塗布液貯蔵部に塗布液を供給する塗布液供給口と、塗布液貯蔵部からの塗布液を吐出する開口部である塗布液吐出口と、塗布液貯蔵部と塗布液吐出口とを連通するパス部とを有する塗布器ユニットを、少なくとも2個以上、塗布器ユニットの長手方向に対して垂直な断面と略同一形状の仕切板を介して、長手方向に連ねた塗布器であって、上記仕切板は塗布液吐出口に対応する位置で厚さが最も小さく、塗布液貯蔵部と対応する位置での厚さの方が大きいことを特徴とする
本発明になるさらに別の塗布器は、長手方向に伸びる塗布液貯蔵部と、塗布液貯蔵部に塗布液を供給する塗布液供給口と、塗布液貯蔵部からの塗布液を吐出する開口部である塗布液吐出口と、塗布液貯蔵部と塗布液吐出口とを連通するパス部とを有する塗布器ユニットを、少なくとも2個以上、塗布器ユニットの長手方向に対して垂直な断面と略同一形状の仕切板を介して、長手方向に連ねた塗布器であって、上記仕切板は塗布液吐出口の近傍で上記パス部と流体的に連通するスリットを備えることを特徴とする。
本発明になるパターン塗布装置は、請求項1〜3に記載の塗布器と、塗布器を構成する塗布器ユニットのそれぞれに独立して個別に塗布液を供給する塗布液供給手段と、被塗布部材を保持する保持ユニットと、塗布器の塗布液吐出口を被塗布部材に近接させる塗布器近接手段と、塗布器および被塗布部材のうちの少なくとも一方を相対的に移動させる移動手段とを備えたことを特徴とする。
本発明になる塗布方法は、上記のパターン塗布装置を用いて、塗布器の塗布液吐出口を被塗布部材に一定間隔まで近接させ、続いて任意の塗布器ユニットに塗布液供給手段から個別に塗布液を供給して被塗布部材に塗布膜を形成するパターン塗布方法であって、塗布方向に塗布幅が刻々と階段状に変化する塗布膜を形成できるように、対応する塗布器ユニットからの塗布液の吐出開始と吐出終了をそれぞれ行うことを特徴とする。
本発明になる塗布器を用いれば、極く薄い境界シートである仕切板によって吐出口が仕切られて一列状に配置されているので、基板に塗布液を塗布する直前で、塗布液が容易に連結して境界なく塗布幅方向に連結した塗布膜を基板上に形成できる。この結果、均一厚さで塗布方向に塗布幅が刻々と階段状に変化する塗布膜を容易に形成することができる。
また本発明の別の態様の塗布器は、その仕切板を塗布液貯蔵部と対応する位置での厚さを大きくした上で、塗布液吐出口に対応する位置で厚さを最も小さくしたり、隣り合う吐出口の近傍の流路が連通するスリットを設けたりしたので、塗布液の粘度が高い時やノズルへの供給容量速度が高い時など、ノズル内の内圧が高くなる場合でも、基板に塗布液を塗布する直前で塗布液が容易に連結するとともに、横段欠点等のない均一厚さで塗布方向に塗布幅が刻々と階段状に変化する塗布膜を形成することができる。
本発明になるパターン塗布装置およびパターン塗布方法は、上記の塗布器を用い、塗布器ユニットごとに塗布液の吐出開始と吐出終了を制御するようにしたので、塗布方向に塗布幅が刻々と階段状に変化する形状で、しかも均一厚さの塗布膜を容易に形成できる。この結果、円形ウェハー等の非矩形形状基板であっても、塗布膜の形成が必要とされる円形ウェハー直径以下の全領域内で矩形のパターン塗布が行えるので、無効となる塗布液を極く微量にすることができる。さらに塗布面積を、円形ウェハー全体を塗布する場合よりも小さくできるので、使用塗布液量そのものが少なくなり、塗布液を節約して低コスト化が図れるばかりでなく、高価で高性能な塗布液でもコスト的に使用可能となって、高性能で高品質の塗布膜を低コストで形成することができる。
本発明にかかるパターン塗布装置1の概略側面図である。 本発明に係る塗布器である複合スリットノズル100の概略斜視図である。 複合スリットノズル100を各構成要素に分解して示す概略斜視図である。 複合スリットノズル100を構成するスリットノズルユニット120をさらに分解して示す概略斜視図である。 本発明に係るパターン塗布方法の説明図である。 別の仕切板の実施態様を示す概略斜視図である。 別の仕切板を用いた時の塗布状況を示す正面断面図である。 さらに別の仕切板の実施態様を示す概略斜視図である。 さらに別の仕切板を用いた時の塗布状況を示す正面断面図である。 またさらに別の仕切板の実施態様を示す概略斜視図である。 またさらに別の仕切板を用いた時の塗布状況を示す正面断面図である。 ウェハー上での半導体パターン配置を示す概略平面図である。
本発明を図面を参照しながら説明する。図1は、本発明にかかるパターン塗布装置1の概略側面図、図2は本発明に係る塗布器である複合スリットノズル100の概略斜視図、である。
まず図1を参照すると、本発明に係るパターン塗布装置1が示されている。このパターン塗布装置1は基台2を備えており、基台2上には、被塗布部材である基板Aを保持する載置台6が配置されている。この載置台6の上面8は、真空吸引によって基板Aを吸着保持して固定可能となるように、吸着孔や吸着溝が設けられており、吸着面として構成されている。このように載置台6は基板Aの保持ユニットとしての機能を備えている。
基台2上には、さらに一対のガイドレール4が載置台6の紙面に垂直な方向である塗布幅方向両側に設けられている。この一対のガイドレール4上には、一対の軸受14を介して門型ガントリー10が矢印で示されるX方向に案内自在に搭載されている。門型ガントリー10は、塗布幅方向の両側で一対の軸受14上に固定されている一対の走行部16と、この一対の走行部16を連結するステー12とを備えて、門型に構成されている。門型ガントリー10の一対の走行部16には、本発明の塗布器である複合スリットノズル100の長手方向両端を各々昇降させる上下昇降ユニット70が、一対設けられている。この一対の上下昇降ユニット70に吊り下げ保持台80を介して、複合スリットノズル100が載置台6の上方の位置にくるように取り付けられている。なお複合スリットノズル100の長手方向は紙面に垂直な方向であり、上記の塗布幅方向とも一致する。門型ガントリー10は図示しないリニアモータで駆動されるので、これに搭載されている複合スリットノズル100も、図1に矢印で示されているX方向に自在に往復動することができる。したがって門型ガントリー10は、複合スリットノズル100を基板Aに対して相対的に移動させる移動手段の機能を備えている。
なお複合スリットノズル100は図2に示す通り、5個の塗布器ユニットであるスリットノズルユニット120A〜Eから構成されており、その構成については後に詳しく説明する。なお図1では複合スリットノズル100の構成部材が図示とちがって5個あることを示すために、構成部材の符号にA〜Eを付加している。
さて図1を再び詳しく見ると、複合スリットノズル100を昇降させる上下昇降ユニット70は、複合スリットノズル100を吊り下げる吊り下げ保持台80を昇降させる昇降台78、昇降台78を上下方向に案内するガイド74、モータ72の回転運動を昇降台78の直線運動に変換するボールネジ76より構成されている。上下昇降ユニット70が複合スリットノズル100の長手方向の両端部に一対配置されているのに対応して、昇降台78、ガイド74、モータ72、ボールねじ76、もまた一対配置されている。一対の上下昇降ユニット70は、塗布幅方向の両側で各々が独立に昇降できるので、複合スリットノズル100の長手方向の水平に対する傾き角度を任意に設定することができる。これによって、複合スリットノズル100の塗布液吐出口である吐出口134A〜Eを含む吐出口面136A〜Eと基板Aの表面CPを、複合スリットノズル100の長手方向にわたって略並行にすることができる。さらに、上下昇降ユニット70は、複合スリットノズル100の吐出口134A〜Eを含む吐出口面136A〜Eを、基板Aの表面CPに近接させる塗布器近接手段として機能する。したがって、上下昇降ユニット70によって、吐出口面136A〜Eと表面CPとの間のすきま、すなわちクリアランスが指定されたクリアランス量CLになるように、複合スリットノズル100の上下方向であるZ方向の位置を調整することができる。
また基台2の左側端部には、拭き取りユニット20が基台2上に取り付けられている。拭き取りユニット20の拭き取りヘッド22の上方まで、拭き取りヘッド22と係合する複合スリットノズル100は門型ガントリー10によって移動することができる。さて拭き取りユニット20は、複合スリットノズル100から塗布液を吐出後、吐出口134A〜Eの周辺部に残存する塗布液を除去して、なおかつ吐出口134A〜Eまで塗布液が満たされた状態にする、すなわち複合スリットノズル100の初期化を行うものである。この初期化を毎回の塗布前に必ず実施することで、複合スリットノズル100は常に同じ状態で塗布を開始することができ、多数枚の基板に塗布を行っても、すべての基板で同じ均一な塗布膜を再現性よく形成することができる。拭き取りユニット20には、複合スリットノズル100の吐出口134A〜E周辺に係合する形状を有する拭き取りヘッド22が、ブラケット24を介してスライダー26に取り付けられている。スライダー26は駆動ユニット28により、複合スリットノズル100の長手方向、すなわちY方向に自在に移動する。駆動ユニット28とトレイ30は台32上に固定されている。また拭き取りを行う時は、複合スリットノズル100が拭き取りヘッド22に係合する位置まで門型ガントリー10をX方向に移動させた後、複合スリットノズル100を下降させて拭き取りヘッド22に係合させる。そして、駆動ユニット28を駆動して拭き取りヘッド22を複合スリットノズル100の長手方向に摺動させると、複合スリットノズル100の吐出口134A〜Eの周辺部に残存している塗布液を除去して、複合スリットノズル100の初期化を行うことができる。除去した塗布液はトレイ30で回収される。トレイ30は図示しない排出ラインに接続されており、内部にたまった塗布液等の液体を外部に排出、回収することができる。またトレイ30は、複合スリットノズル100からエアー抜き等で吐出される塗布液を回収するために使用することもできる。なお拭き取りヘッド22は、具体的には線接触する合成樹脂製のブレードが好ましく用いられるが、複合スリットノズル100に均等に係合できるようゴム等の弾性体のブレードであってもよい。さらに塗布液が高粘度である場合は、拭き取りヘッド22は溶剤をしみ込ませた布を弾性体で保持するものであってもよい。
続いて図1で複合スリットノズル100を見ると、複合スリットノズル100の上流側は、塗布液供給手段として機能する塗布液供給装置40A〜Eに連なる供給ホース60A〜Eに、内部通路(図示しない)を介して常時接続されている。なお塗布液供給装置40A〜Eと供給ホース60A〜Eは、複合スリットノズル100を構成する5個のスリットノズルユニット120A〜Eのそれぞれに設ける。この構成によって、塗布液供給装置40A〜Eから、塗布器ユニットであるスリットノズル120A〜Eのそれぞれに、独立して個別に塗布液を供給することができる。その結果、複合スリットノズル100は塗布液を基板A上に吐出して塗布することができる。なお図1では、塗布液供給装置40を構成するものと供給ホース60について、図示とちがって5個あることを示すために、符号にA〜Eを付加している。
さて、塗布液供給装置40A〜Eは、供給ホース60A〜Eの上流側に、フィルター46A〜E、供給バルブ42A〜E、シリンジポンプ50A〜E、吸引バルブ44A〜E、吸引ホース62A〜E、タンク64A〜Eを備えている。タンク64A〜Eには同じ塗布液66が蓄えられており、圧空源68(共用)に連結されて任意の大きさの背圧を塗布液66に付加することができる。タンク64A〜E内の塗布液66は、吸引ホース62A〜Eを通じてシリンジポンプ50A〜Eに供給される。シリンジポンプ50A〜Eでは、シリンジ52A〜E、ピストン54A〜Eが本体56A〜Eに取り付けられている。ここでピストン54A〜Eは図示しない駆動源によって上下方向に自在に往復動できる。シリンジポンプ50A〜Eは、一定の内径を有するシリンジ52A〜E内に塗布液を充填し、それをピストン54A〜Eにより押し出して、複合スリットノズル100に基板Aを一枚塗布する容量分だけ供給する間欠駆動定容量型、すなわち間欠定容量型のポンプである。シリンジ52A〜E内に塗布液66を充填するときは、吸引バルブ44A〜Eを開、供給バルブ42A〜Eを閉として、ピストン54A〜Eを下方に移動させる。またシリンジ52A〜E内に充填された塗布液を複合スリットノズル100に向かって供給するときは、吸引バルブ44A〜Eを閉、供給バルブ42A〜Eを開とし、ピストン54A〜Eを上方に移動させることで、ピストン54A〜Eでシリンジ52A〜E内部の塗布液を押し上げて排出する。
またバルブのうちで、供給バルブ42A〜E、吸引バルブ44A〜Eについては、塗布液の通過/遮断が切替え可能なら、いかなる形式のものでもよいが、好ましくは塗布液通過/遮断の切替えによる容量変化が少ない形式のバルブにする。具体的なバルブとしては、ボールバルブや、コルクバルブ、さらには流路内で弁座が移動する形態のバルブが挙げられる。
パターン塗布装置1で、制御信号にて動作するリニアモータ、モータ72、塗布液供給装置40A〜E、拭き取りユニット20等はすべて制御装置90に電気的に接続されている。そして、制御装置90に組み込まれた自動運転プログラムにしたがって制御指令信号が各機器に送信されて、あらかじめ定められたパターン塗布のための動作が実行される。なお条件変更時は操作盤92に適宜変更パラメータを入力すれば、それが制御装置90に伝達されて、運転動作の変更が実現できる。
次に図2〜図4を用いて、上記で概略を説明した複合スリットノズル100について、詳細を説明する。ここで、図3は複合スリットノズル100を各構成要素に分解して示す概略斜視図、図4は複合スリットノズル100を構成するスリットノズルユニット120をさらに分解して示す概略斜視図、である。
まず図2を見ると、複合スリットノズル100は、5個のスリットノズルユニット120A〜Eのそれぞれの間に4個の境界シートである仕切板106A〜Dをいれて長手方向に重ね、さらに長手方向両側に側板104A、Bを重ねたものの上側に、基準プレート102を密着させて構成されている。すなわち、スリットノズルユニット120A〜Eは仕切板106A〜Dを介して、長手方向に連ねられている。長手方向である矢印で示されるY方向に見ると、スリットノズルユニット120A〜E、仕切板106A〜D、側板104A、Bは同一形状となっている。すなわち、複合スリットノズル100を構成する塗布器ユニットであるスリットノズル120A〜Eの長手方向に対して垂直な断面は、仕切板106A〜Dと略同一形状である。長手方向に重ねる側板104A、B、スリットノズルユニット120A〜E、仕切板106A〜Dは、長手方向であるY方向にボルト等で締結保持してもよいし、長手方向には密接して重ねるだけで、基準プレート102にZ方向にのみ締結保持する、ということでもよい。
次に図3を見ると、複合スリットノズル100が、構成要素であるスリットノズルユニット120A〜E、仕切板106A〜D、側板104A、B、基準プレート102に分解されている。スリットノズルユニット120A〜Eは、フロントリップ122A〜Eとリアリップ124A〜Eを矢印で示すX方向に重ねて構成されている。X方向は塗布方向であり、図1に示すX方向と一致する。フロントリップ122A〜Eの内部には、長手方向であるY方向に伸びて貫通するマニホールド126A〜Eが設けられている。マニホールド126A〜Eは、スリットノズルユニット120A〜Eに供給された塗布液を塗布幅方向であるY方向に拡幅するための液溜りであり、塗布液貯蔵部となる。マニホールド126A〜Eの下方には、スリット128A〜Eが連通して形成されている。このスリット128A〜EはY方向に伸びて貫通しており、その下端がスリットノズルユニット120A〜Eの最下端面である吐出口面136A〜Eで開口して開口部となり、吐出口134A〜Eを形成する。吐出口134A〜Eは、マニホールド126A〜Eからの塗布液を吐出する塗布液吐出口として機能するので、スリット128A〜Eは、マニホールド126A〜Eと吐出口134A〜Eを連通するパス部となる。さらに吐出口面136A〜EのX方向両隣には、斜め上方に切り上がっている斜面138A〜Eが設けられている。ここで吐出口面136A〜Eは同一面内にあり、吐出口134A〜EはY方向に一列状にある。基準プレート102が基準となっているので、吐出口面136A〜Eを同一面内とすることが容易となる。またスリット128A〜Eの間隙の大きさ(X方向に測定)は、間隙量Gとなる。
ここでスリットノズルユニット120A、Bをさらに分解した図4を見ると、フロントリップ122A〜Eの内部に設けられた合わせ面140A〜Eとフロントスリット面142A〜E間の段差の大きさ(X方向に測定)である段差量Dが、間隙量Gと一致する。それは、合わせ面140A〜Eとフロントスリット面142A〜Eに対向するリアリップ124A〜Eの内面であるリアリップ内面144A〜Eはフラットな面であるからである。図4ではまた、マニホールド126A〜Eの長手方向中央部に、外部と貫通する供給口132A〜Eが設けられているのが示されている。この供給口132A〜Eが、それぞれ供給ホース60A〜Eを介して個別に、塗布液供給装置40A〜Eに接続される。したがって供給口132A〜Eは、塗布液装置40A〜Eからマニホールド126A〜Eに塗布液を供給する塗布液供給口として機能する。
再び図3を見ると、塗布液供給装置40A〜Eから供給口132A〜Eを介してスリットノズルユニット120A〜Eに供給される塗布液は、マニホールド126A〜Eで長手方向に拡幅されてから、スリット128A〜Eを流れて吐出口134A〜Eから、スリットノズルユニット120A〜Eの長手方向長さである幅WA〜WEで、基板A上に吐出される。したがって幅WA〜WEが、スリットノズルユニット120A〜Eで形成される塗布膜の塗布幅となる。また仕切板106A〜Dの長手方向長さは板の厚さTとなり、本実施態様では仕切板106A〜Dで同じにしている。
次に本発明のパターン塗布装置1を用いて、円形の基板A上にパターン塗布膜を形成するパターン塗布方法について、図1と図5を参照しながら詳しく説明する。図5は本発明に係るパターン塗布方法の説明図である。なお図5は表構成となっていて、(a)の列には、複合スリットノズル100を構成するスリットノズルユニット120A〜Eに、供給ホース60A〜Eから塗布液66が供給されて、円形の基板Aに塗布する状況を示す正面図が示されている。供給ホース60A〜Eに太い矢印が付加されておれば、塗布液66が供給されたことを意味する。またスリットノズルユニット120A〜Eと基板Aの間の空間が黒く塗りつぶされておれば、スリットノズルユニット120A〜Eから塗布液66が吐出されていることを意味する。(b)の列には、パターン塗布される基板Aの平面図が示されている。あらかじめパターン塗布の輪郭が細線で示されており、黒く塗りつぶされているのは塗布されたことを示す。X0〜X7は、図1のX方向の位置座標を示す。Xの列には、(b)の列に記載されているX方向の位置座標X0〜X7が記載されており、スリットノズルユニット120A〜Eの吐出口134A〜Eが、そのX方向座標位置に来ていることを意味する。その時に横並びとなる(a)と(b)には、その時の操作状況や結果が示される。
まず図1を見て、塗布前の準備作業として、パターン塗布装置1の各動作部の原点復帰が行われると、門型ガントリー10は複合スリットノズル100の吐出口134A〜Eが図1の左部にある拭き取りヘッド22の上方となる原点位置(X=X0)に来るように移動する。ここで、タンク64A〜E〜複合スリットノズル100まで塗布液66はすでに充満されており、タンク64A〜E以降の複合スリットノズル100までの経路内の残留エアーを排出する作業も既に終了している。この時の塗布液供給装置40A〜Eの状態は、シリンジ52A〜Eに塗布液66が充填、吸引バルブ44A〜Eは閉、供給バルブ42A〜Eは開、そしてピストン54A〜Eは最下端の位置にあり、いつでも塗布液66を複合スリットノズル100に供給できるようになっている。
次に、載置台6の吸着面である上面8で図示しないリフトピンを上昇させ、図示しないローダから円形の基板Aがリフトピン上部に載置される。次にリフトピンを下降させて基板Aを載置台6の上面8に載置し、同時に吸着保持する。そして図示しない高さセンサーによって、基板Aの表面CPの上面8からの高さHが測定される。測定した基板Aの高さHを用い、基板Aの表面CPからあらかじめ与えたクリアランス量CL分離れた塗布位置を、上面8からの高さHn=H+CLから算出する。そして上面8から高さHnとなる塗布位置に複合スリットノズル100の吐出口面136A〜Eが移動できるように、上下昇降ユニット70の移動座標値を定めておく。
これと並行して、塗布液供給装置40A〜Eを稼働させて少量の塗布液66を複合スリットノズル100から吐出後、駆動ユニット28を駆動して、拭き取りヘッド22を複合スリットノズル100の長手方向端部にある摺動開始位置まで移動させ停止させる。そして複合スリットノズル100を下降させて、吐出口134A〜Eとその周辺を拭き取りヘッド22に係合後、拭取ヘッド22を複合スリットノズル100の長手方向に摺動させて、複合スリットノズル100の吐出口134A〜Eの周辺を長手方向にわたって拭き取り、複合スリットノズル100の初期化を実施する。初期化が完了したら、複合スリットノズル100を上昇させる。複合スリットノズル100の上昇完了後、拭き取りヘッド22を長手方向に最初の位置まで戻す。
以上で塗布の準備作業は完了である。この時、複合スリットノズル100を搭載したガントリー10は停止しており、複合スリットノズル100はX方向にはX=X0の拭き取り位置に、Z方向には一番高い原点位置にある。またシリンジポンプ50A〜Eは停止しており、吸引バルブ44A〜Eは閉、供給バルブ42A〜Eは開である(図5のX=X0の状況)
次に、基板Aが載置台6の上面8に吸着保持されて静止しているのを確認してから、門型ガントリー10をX方向右側に向かって塗布速度Vにて駆動開始して、複合スリットノズル100を基板Aの第1塗布開始位置になるX=X1の位置に移動開始させるとともに、載置台6に吸着保持されている基板Aの高さを測定してあらかじめ定めた塗布位置(上面8からの高さHnの位置)に、複合スリットノズル100の吐出口面136A〜EをZ方向に下降させる。
次に複合スリットノズル100の吐出口134A〜Eが基板Aの第1塗布開始位置であるX=X1の位置に達したら、Z方向には吐出口134A〜Eが基板Aにクリアランス量CLの一定間隔に近接しているので、門型ガントリー10が塗布速度Vで移動を続けたままで、スリットノズルユニット120Cに接続されている塗布液供給装置40Cのシリンジポンプ50Cを駆動開始して、所定の供給容量速度QCで塗布液66をスリットノズルユニット120Cに供給する。これによって吐出口134Cから幅WCで塗布液66が吐出開始され、基板Aの中央に塗布幅WCの塗布膜の形成を開始する。なお供給容量速度QCは塗布速度Vと塗布幅WCとウェット塗布厚さを掛け合わせて算出する(図5のX=X1の状況)。
ガントリー10とそれに保持される複合スリットノズル100は、塗布速度Vにて移動を続け、吐出口134A〜Eが基板Aの第2塗布開始位置であるX=X2の位置に達したら、スリットノズルユニット120B、Dにそれぞれ接続されている塗布液供給装置40B、Dのシリンジポンプ50B、Dを駆動開始して、所定の供給容量速度QB、QDで塗布液66をスリットノズルユニット120B、Dに供給する。これによって吐出口134Bからは幅WBで、吐出口134Dからは幅WDで塗布液66が吐出開始され、基板Aの中央に先の幅WCの塗布膜の塗布幅方向両側に幅WBと幅WDの塗布膜が形成を開始する。幅WBと幅WDの塗布膜は形成直後から幅WCの塗布膜と塗布幅方向に連結し、見た目には幅WB+WC+WDの一体化した塗布膜が形成開始される。供給容量速度QBは塗布速度Vと幅WBとウェット塗布厚さを掛け合わせて算出し、供給容量速度QDは塗布速度Vと幅WDとウェット塗布厚さを掛け合わせて算出する(図5のX=X2の状況)。
複合スリットノズル100がさらに塗布速度VでのX方向移動を続けて、吐出口134A〜Eが基板Aの第3塗布開始位置であるX=X3の位置に達したら、スリットノズルユニット120A、Eにそれぞれ接続されている塗布液供給装置40A、Eのシリンジポンプ50A、Eを駆動開始して、所定の供給容量速度QA、QEで塗布液66をスリットノズルユニット120A、Eに供給する。これによって吐出口134Aからは幅WAで、吐出口134Eからは幅WEで塗布液66が吐出開始され、基板Aの中央に先に形成された幅WB+WC+WDの塗布膜の塗布幅方向両側に幅WAと幅WEの塗布膜が形成を開始する。幅WAと幅WEの塗布膜は形成直後から幅WB+WC+WDの塗布膜と塗布幅方向に連結し、見た目には幅WA+WB+WC+WD+WEの一体化した塗布膜が形成開始される。供給容量速度QAは塗布速度Vと幅WAとウェット塗布厚さを掛け合わせて算出し、供給容量速度QEは塗布速度Vと幅WEとウェット塗布厚さを掛け合わせて算出する(図5のX=X3の状況)。
複合スリットノズル100は塗布速度VでのX方向の移動をなおも続け、吐出口134A〜Eが基板Aの第1塗布終了位置であるX=X4の位置に達したら、塗布液供給装置40A、Eからスリットノズルユニット120A、Eへの塗布液の供給を停止する。具体的には、シリンジポンプ50A、Eは停止開始、供給バルブ42A、Eは閉、吸引バルブ44A、Eは開にする。これによって吐出口134A、Eからの塗布液66の吐出は終了し、塗布幅方向の両側にあった幅WAの塗布膜と幅WEの塗布膜の形成が完了し、見た目には基板Aの中央に、幅WB+WC+WDの一体化した塗布膜が残存する(図5のX=X4の状況)。
さらに複合スリットノズル100の塗布速度VでのX方向移動は続き、吐出口134A〜Eが基板Aの第2塗布終了位置であるX=X5の位置に達したら、塗布液供給装置40B、Dからスリットノズルユニット120B、Dへの塗布液の供給を停止する。具体的には、シリンジポンプ50B、Dは停止開始、供給バルブ42B、Dは閉、吸引バルブ42B、Dは開にする。これによって吐出口134B、Dからの塗布液66の吐出は終了し、塗布幅方向の両側にあった幅WBの塗布膜と幅WDの塗布膜の形成が完了し、見た目には基板Aの中央に、幅WCの塗布膜のみが残存する(図5のX=X5の状況)。
複合スリットノズル100の塗布速度VでのX方向移動はさらに続き、吐出口134A〜Eが基板Aの第3塗布終了位置であるX=X6の位置に達したら、塗布液供給装置40Cからスリットノズルユニット120Cへの塗布液の供給を停止する。具体的には、シリンジポンプ50Cは停止開始、供給バルブ42Cは閉、吸引バルブ42Cは開にする。これによって吐出口134Cからの塗布液66の吐出は終了し、塗布幅方向の中央部あった幅WCの塗布膜の形成が完了する(図5のX=X6の状況)。
なおも複合スリットノズル100の塗布速度VでのX方向移動は続き、複合スリットノズル100の吐出口134A〜Eが終点位置であるX=X7の位置に達したら、門型ガントリー10の駆動を停止し、これに保持されている複合スリットノズル100も停止する。この時に複合スリットノズル100をZ方向の原点位置まで上昇させる(図5のX=X7の状況)。
つづいて、シリンジポンプ50A〜Eを逆側に駆動して、必要量の塗布液をタンク64A〜Eから吸引して充填する。これと同時に、載置台6による基板Aの吸着を解除し、図示されていないリフトピンを上昇させて基板Aを持ち上げ、図示されないアンローダによって基板Aを次の工程に搬出する。そして図示しないローダから次の基板Aがリフトピン上部に載置されてから、リフトピンを下降させて次の基板Aを載置台6の上面8に載置し、同時に吸着保持する。そして図示しない高さセンサーによって、次の基板Aの表面CPの上面8からの高さHを測定し、塗布位置を決定する。
つづいてシリンジポンプ50A〜Eの塗布液の充填が完了したら、吸引バルブ44A〜Eを閉としてから、供給バルブ42A〜Eを開にする。それから門型ガントリー10を逆方向に駆動開始して、複合スリットノズル100の吐出口134A〜Eが拭き取りヘッド92の上方となる原点位置(X=X0)に来るまで移動する。移動が完了したら、塗布液供給装置40A〜Eを稼働させて少量の塗布液66を複合スリットノズル100から吐出後、準備作業と同じ手順で複合スリットノズル100の初期化を行なう。
以降同じ手順を繰り返して、次の基板Aにパターン塗布を行う。
以上のパターン塗布方法により、塗布方向に刻々と階段状に塗布幅が変わるパターン形状の塗布を容易に行える。また、同じ厚さの塗布膜がすきまなく連結するので、連結部分での塗布膜厚の変化はなく同一となる。その結果、境界や継ぎ目を示すすじや段差は発生しない。
以上のパターン塗布方法で塗布開始については、シリンジポンプ50A〜Eを駆動させながら開始直前まで供給バルブ42A〜Eを閉にして供給ホース60A〜E内の内圧を高め、塗布開始位置で供給バルブ42A〜Eを開とする塗布開始を行なってもよい。これによって塗布開始位置で、塗布膜厚が瞬時に目標値となる。
また塗布終了時では、複合スリットノズル100から塗布液供給装置40A〜Eの方に塗布液を引き戻すサックバックを行なってもよい。これによって吐出口134A〜Eからの塗布液の停止が瞬時に行なわれ、塗布終了部での不良膜厚領域を短くして、製品部分を拡大することが可能となる。サックバックの具体的な手段としては、シリンジポンプ50A〜Eを逆方向に駆動すること、供給バルブ42A〜Eをバルブ閉時に所定量の塗布液をサックバックできるサックバックバルブを用いること、が好ましい。さらにはスリットノズルユニット120A〜Eのマニホールド126A〜E内の塗布液を、直接ポンプや真空圧による吸引で引き戻す、すなわちサックバックを行なってもよい。
以上のパターン塗布方法は、スリットノズルユニット120が5個の場合を示したが、個数に制約はなく、個数が5より増えても減っても、同じ手順を繰り返せばよい。ただし、塗布方向に塗布幅を刻々と階段状に変化させるためには、塗布器ユニットであるスリットノズルユニット120は、少なくとも2個は必要であるので、スリットノズルユニット120は少なくとも2個以上備えることが好ましい。
また上記のパターン塗布方法では、すべての塗布開始から塗布終了まで、複合スリットノズル100のZ方向位置を変えずに、基板との間に同じクリアランス量CLを維持したが、一番最後の塗布終了時には複合スリットノズル100を上昇させて塗布終了を行なってもよい。
なお複合スリットノズル100の初期化は、拭き取りヘッド22による拭き取りで行なったが、ロールやプレートに予備塗布をすることで行ってもよい。
さて塗布方向に刻々と階段状に塗布幅を変えて、同じ塗布膜厚さで継ぎ目なく連結するには、仕切板106A〜Dの厚さTを好ましくは5〜90μmにする。ただし、塗布液の粘度が高い時やシリンジポンプ50A〜Eからの供給容量速度が高い時など、マニホールド126A〜E内の圧力が高くなる場合、例えば50kPa以上になる場合には、次のような問題が生じる。すなわち、シリンジポンプ50A〜Eからの塗布液の供給を開始し、スリットノズルユニット120A〜Eから塗布液を吐出してそれぞれの塗布開始をする時に、5〜90μm厚さの仕切板106A〜Dであると、塗布開始するスリットノズルユニット120A〜Eに面する仕切板106A〜Dが内圧により変形し、それによって一瞬スリットノズルユニット120A〜Eからの吐出量が変動して、厚さむらとなる。この塗布開始時の厚さむらは、塗布開始したスリットノズルユニット120A〜Eとそれに隣り合うスリットノズルユニットA〜Eまで及び、関連するスリットノズルユニット120A〜Eの塗布幅の合計の長さで、一斉に短い塗布方向長さの範囲で発生する。このような厚さむらは、見た目はスリットノズルユニット120A〜Eの長手方向、すなわち塗布幅方向に平行な線として視認でき、いわゆる横段欠点となる。
以上のようにして発生する横段欠点を防止しつつ、塗布方向に刻々と階段状に塗布幅を変えて同じ塗布膜厚さで継ぎ目なく連結するには、仕切板106A〜Eの厚さTを、マニホールド126A〜Eに面する部分は大きくして剛性を高め、吐出口134A〜Eの近傍のスリット128A〜Eに面する部分を隣り合う塗布液が容易に連結するように小さくすればよい。具体的な実施態様例が、図6に示す仕切板150である。図6は別の仕切板の実施態様である仕切板150を示す概略斜視図である。
まず図6で、仕切板150の矢印で示すY方向に見た外形形状は、仕切板106A〜Dと同じである。裏面154はフラットな面であるが、表面152にはスリット128A〜Eに相当する位置に、スリット128A〜Eの間隙量Gと同じX方向長さを備えた矩形状のくぼみ160が設けられている。このくぼみ160の上下方向すなわちZ方向の長さは長さLであり、一番下は最下端部158である。くぼみ160以外の、マニホールド126A〜Eに面する部分を含む仕切板150の厚さ、すなわち表面152と裏面154との間隔は、厚さTである。また、くぼみ160を構成する一要素の斜面156は、裏面154との間隔が矢印で示されるZ方向の下側にいくほど小さくなるテーパ面となっており、Z方向にスリットノズルユニット120A〜Eの吐出口面136A〜Eと同じ位置になる最下端部158で、斜面156と裏面154との間隔は最小の厚さT1となっており、厚さTよりも小さくなっている。すなわち吐出口134A〜Eを含む吐出口面136A〜Eに対応する位置で、仕切板150は厚さ(厚さT1)が最も小さくなっており、この厚さ(暑さT1)よりも当然ながら、マニホールド126A〜Eに対応する位置での厚さ(厚さT)の方が大きくなっている。
この仕切板150を複合スリットノズル100に組み込んでの塗布を、図7を用いて説明する。図7は、仕切板150を用いた時の塗布状況を示す正面断面図である。図7では、切板150を仕切板106Bと入れ替えて組み込んだ複合スリットノズル100が、基板Aに近接して塗布液を吐出して塗布しており、リアリップ124A〜Eを取り外した仮想状態で、X方向に見た塗布状況が示されている。便宜上、フロントリップ122B、仕切板150、フロントリップ122C、仕切板106C、フロントリップ122Dが連結されている部分だけを取り出しており、塗布液は塗りつぶされて示されている。図7で、フロントリップ122B内にある塗布液と、フロントリップ122C内にある塗布液を、Y方向に仕切る長さは、マニホールド126B、Cのある位置では厚さTであるが、スリット128B、Cがある位置の途中から下側の吐出口134B、Cに行くほど小さくなり、吐出口134B、Cの位置で最小の厚さT1となる。供給口132B、Cから供給された塗布液は、厚さT1が小さく適切に設定されていれば、吐出口134B、Cから吐出された後に、吐出口134B、Cと基板Aとが境界となる空間で合流することができて、容易に塗布幅方向であるY方向に連結する。一方フロントリップ122C内にある塗布液と、フロントリップ122D内にある塗布液を、Y方向に仕切る長さは、一様に仕切板106Cの厚さTに等しく、吐出口134C、Dの位置でも厚さTと等しい。供給口132C、Dから供給された塗布液は、厚さTが大きいと、吐出口134C、Dから吐出された後に、吐出口134C、DのY方向長さである幅WC、WDよりわずかに広がるものの、吐出口134C、Dと基板Aとが境界となる空間で合流することができず、Y方向に連結しないために、間に塗布液のないスペースSが残る。
上記したように仕切板150では、マニホールド126B、Cに相当する位置ではY方向に仕切る長さは厚さTとなる。高粘度の塗布液を使用するなどして内圧が高くなると、マニホールド126B、C、Dの形状から受圧面積が大きくなることも重なって、マニホールド126B、C、Dの位置では仕切板150には大きな圧力が作用するため、変形させないようにするには高強度が求められる。そのような場合でも、仕切板150の構成であれば、マニホールド126B、C、Dに相当する位置での厚さTを、大きな圧力でも変形しないほどに大きくしても、それとは関係なく塗布液の連結性に関わる吐出口134B、Cの位置でのY方向に仕切る長さである厚さT1を、塗布液の塗布幅方向の連結が容易に行えるほど小さくすることが可能となる。すなわち、仕切板150を使用すれば、厚さTを大きくして仕切板150の変形を防止することによって塗布開始時の横段欠点の発生を防止しつつ、厚さT1を小さくすることで塗布方向に刻々と階段状に塗布幅を変えて同じ塗布膜厚さで継ぎ目なく連結することが可能となる。この時の厚さTは好ましくは0.1mm以上、より好ましくは0.5mm以上、厚さT1は好ましくは1〜90μm、より好ましくは5〜50μmにする。また斜面156の水平面(吐出口134A〜Eを含む吐出口面136A〜E)に対する角度は、好ましくは30〜85度、より好ましくは45〜75度にする。くぼみ160のZ方向長さである長さLは、上記の角度が実現できるように定めることが好ましい。
なお仕切板150で、くぼみ160を裏面154に対称形となるように設けてもよい。これによって斜面156も対称形に設けられることになり、下側(吐出口134B、C、D側)に向かって2つの斜面間のY方向の間隔が小さくなる両テーパ形状となる。
またくぼみ160は、スリット128A〜Eに対応する位置に設け、そのX方向長さはスリット128A〜Eの間隙量G以下にすることが好ましい。間隙量Gよりも大きくなると、局部的にスリットの間隙量が大きなノズルとなって、その部分が局部的に厚く塗布され、線状の合流すじが発生するという不都合が生じるためである。
図8で、さらに別の仕切板を見る。図8はさらに別の仕切板の実施態様である仕切板170を示す概略斜視図である。仕切板170は、2枚の厚さT2の両側仕切板180A、Bで、厚さT3の中央仕切板172をY方向に挟み込む構成となっている。中央仕切板172、両側仕切板180A、BのY方向に見た外形形状は仕切板106A〜Dと同じである。両側仕切板180A、Bにはスリット128A〜Eに相当する位置に、Z方向長さZ1とX方向長さがスリット128A〜Eの間隙量Gに等しい矩形状のスリット182A、Bが設けられている。仕切板170は、仕切板150と同じように、マニホールド126A〜Eに対応する位置での厚さ(2×T2+T3)を大きな圧力でも変形しないほど大きくし、塗布液の連結性に関わる吐出口134A〜Eに対応する位置でのY方向に仕切る長さとなる厚さT3を、塗布液の連結が容易に行えるほど独立して最も小さくすることができる。
図9は、図7の仕切板150の替わりに、仕切板170を用いた時の塗布状況を示す正面断面図である。図9に示すように、仕切板170を使用しても、仕切板150の時と同様に、フロントリップ122B内にある塗布液とフロントリップ122C内にある塗布液を、Y方向に仕切る長さは、吐出口134B、CからZ方向にZ方向長さZ1の範囲にわたって最小の厚さT3となる。それゆえ吐出口134B、Cから吐出された塗布液は吐出口134B、Cと基板Aとが境界となる空間で合流することができて、容易にY方向に連結する。またマニホールド126B、Cに相当する位置での厚さ2×T2+T3を大きな圧力でも変形しないほど大きくすることが、厚さT3に関係なくできるので、高粘度の塗布液を使用するなどして内圧が高くなる場合でも、塗布開始時の横段欠点の発生を防止しつつ、塗布方向に刻々と階段状に塗布幅を変えて同じ塗布膜厚さで継ぎ目なく連結して塗布することが可能となる。なおZ方向長さZ1については、下限は好ましくは0.5mm以上、上限は好ましくはスリット128A〜EのZ方向長さ以下である。Z方向長さZ1がこの範囲であれば、吐出口134B、Cから吐出された塗布液は吐出口134B、Cと基板Aとの間の空間で合流することができて、容易にY方向に連結し、連結すじが発生する等の不都合は生じない。さらに厚さT3は、好ましくは仕切板150の厚さT1と同じにする。
次に図10は、またさらに別の仕切板の実施態様である仕切板190を示す概略斜視図、図11は図7の仕切板150の替わりに、仕切板190を用いた時の塗布状況を示す正面断面図である。図10で、仕切板190のY方向に見た外形形状は仕切板106A〜Dと同じである。仕切板190のY方向長さである厚さは、全領域で一様な厚さTである。また仕切板190には、スリット128A〜Eに相当する位置に、Z方向長さZ2とX方向長さがスリット128A〜Eの間隙量Gに等しい矩形状のスリット192が設けられている。当然ながら仕切板190では、マニホールド126A〜Eに相当する位置での厚さは全体の厚さTとなり、これを大きな圧力でも変形しないほどに大きくする。次に図11を見ると、仕切板190では、スリット192がある吐出口134B、CからZ方向に上側にZ方向長さZ2の範囲にわたって仕切る部分がないので、このスリット192で、フロントリップ122Bのスリット128B内にある塗布液とフロントリップ122Cのスリット128C内にある塗布液が連通して合流し、合流して連結された状態で吐出口134B、Cから吐出されて基板A上に塗布され、Y方向(塗布幅方向)に連結された塗布膜を形成する。このような塗布膜形成が可能なのは、スリット192が吐出口134B、Cの近傍でスリット128B、Cと流体的に連通する機能があるからである。このような仕切板190を使用すると、スリットノズルユニット120A〜Eの内部で塗布液を合流させることができるので、スリットノズルユニット120A〜Eの外部で塗布液を合流させる仕切板150、170よりもさらに容易に、同じ塗布厚さの塗布膜をY方向に連結することが可能となる。なおZ方向長さZ2については、好ましくは0.1〜10mm、より好ましくは0.1〜5mmにする。この範囲より小さいと、塗布液が合流する長さが小さすぎて十分合流しないために連結すじが発生し、この範囲より大きいと塗布終了部での隣合う塗布膜の分離が困難となり、きれいに矩形状に分離された塗布膜が形成できない。
またスリット192は、スリット128A〜Eに対応する位置に設け、そのX方向長さはスリット128A〜Eの間隙量G以下にすることが好ましい。間隙量Gよりも大きくなると、局部的にスリットの間隙量が大きなノズルとなって、その部分が局部的に厚く塗布され、線状の合流すじが発生するという不都合が生じる。
さらに仕切板190を使用して、塗布開始時の横段欠点の発生を防止しつつ、塗布方向に刻々と階段状に塗布幅を変えて同じ塗布膜厚さで継ぎ目なく連結するには、厚さTを大きな圧力でも変形しないように、好ましくは0.2mm以上、より好ましくは0.5mm以上にする。
上記の実施態様例では間欠定容量型ポンプとしてシリンジポンプを使用したが、間欠的に定容量の塗布液の供給と吸引が行われるのならこれに限定されることはなく、ベロフラム型ポンプ(商品名CTポンプ)、ダイヤフラムポンプ等が好適に用いることができる。
さらに本発明のパターン塗布装置とパターン塗布方法は、基板内に塗布幅の異なる複数の塗布膜を形成したり、基板ごとに塗布幅の異なる1個の塗布膜を形成するのにも適用できる。本発明の塗布器には、塗布幅の切替機能があるといえる。さらに本発明のパターン塗布装置とパターン塗布方法を、枚葉状の基板に替えてフィルムやシート等の連続体に適用してもよい。
以上説明した本発明が適用できる塗布液としては粘度が1〜100000mPaSであり、ニュートニアンであることが塗布性から好ましいが、チキソ性を有する塗布液にも適用できる。具体的に適用できる塗布液の例としては、半導体用の粘着層用塗布液、平坦化用塗布液、保護膜用塗布液、レジスト液、着色層用塗布液、蛍光発光層用塗布液、TFT用ポジレジスト等、等がある。基板である被塗布部材としては、シリコンウェハーやガラスの他にアルミ等の金属板、セラミック板、フィルム等を用いてもよい。被塗布部材の形状も円形等の非矩形形状であっても、矩形形状であってもよい。さらに使用する塗布条件としては、塗布速度が1mm/s〜400mm/s、より好ましくは5mm/s〜200mm/s、複合スリットノズルのスリット間隙は50〜1000μm、より好ましくは80〜200μm、塗布厚さはウェット状態で0.2〜100μm、より好ましくは1〜20μmである。
以下実施例により本発明を具体的に説明する。
塗布装置として、図1に示すパターン塗布装置1を用いて、図5に示すパターン塗布を行った。塗布液は粘度300mPas、固形分濃度30%の接着剤液であり、これをウェット塗布厚さ30μmで、クリアランス量CLを90μmにして、塗布速度50mm/sで、基板A上に塗布をした。基板Aには、直径が8インチ(203.2mm)で厚さが0.7mmのシリコンウェハーを用いた。
複合スリットノズル100は図3に示すもので、仕切板106A〜Dを仕切板150に入れ替えた。構成するスリットノズルユニット120A〜Eのスリット128A〜Eの間隙量Gは、すべて0.2μmであった。またスリットノズルユニット120A〜Eの長手方向長さである幅WA〜WEであるが、WA=WB=WD=WE=19mm、WC=95mmであった。また仕切板150については、厚さTは0.3mm、くぼみ160のX方向長さは0.2mm、Z方向の長さLは1mm、厚さT1は10μmであった。
また塗布長さを定める条件となるX方向の位置座標X0〜X7であるが、X0=0、X1=200mm、X2=212mm、X3=236mm、X4=332mm、X5=356mm、X6=368mm、X7=500mm(終点位置)であった。またパターン塗布装置1の供給バルブ42A〜Eについては、バルブを閉とする時に、複合スリットノズル100の方から塗布液を吸引するサックバックバルブを用い、吸引量すなわちサックバック量を10μlに調整した。またシリンジポンプA〜Eの塗布中の供給容量速度QA〜QEであるが、シリンジポンプ50A、B、D、Eは同じでQA=QB=QD=QE=28.5μl/s、シリンジポン50CはQC=142.5μl/sであった。
塗布を行ったシリコンウェハーは、直ちに120℃のホットプレートで10分間乾燥させた。その結果厚さ9μmのパターン塗布膜がえられた。異なるスリットノズルユニットA〜Eにて、幅方向に塗布膜の連結を行なったにもかかわらず、目視では継ぎ目は確認できなかった。連結を行なった部分を含めて幅方向に膜厚分布を測定した結果、段差は測定限界の0.5μm以下で、測定でも連結部分を示す継ぎ目を確認できなかった。
1 パターン塗布装置
2 基台
4 ガイドレール
6 載置台
8 上面
10 門型ガントリー
12 ステー
14 軸受
16 走行部
20 拭き取りユニット
22 拭き取りヘッド
24 ブラケット
26 スライダー
28 駆動ユニット
30 トレイ
32 台
40A〜E 塗布液供給装置
42A〜E 供給バルブ
44A〜E 吸引バルブ
46A〜E フィルター
50A〜E シリンジポンプ
52A〜E シリンジ
54A〜E ピストン
56A〜E 本体
60A〜E 供給ホース
62A〜E 吸引ホース
64A〜E タンク
66 塗布液
68 圧空源
70 上下昇降ユニット
72 モータ
74 ガイド
76 ボールネジ
78 昇降台
80 吊り下げ保持台
90 制御装置
92 操作盤
100 複合スリットノズル(塗布器)
102 基準プレート
104A、B 側板
106A〜D 仕切板
120A〜E スリットノズルユニット
122A〜E フロントリップ
124A〜E リアリップ
126A〜E マニホールド
128A〜E スリット
132A〜E 供給口
134A〜E 吐出口
136A〜E 吐出口面
138A〜E 斜面
140A〜E 合わせ面
142A〜E フロントスリット面
144A〜E リアリップ内面
150 仕切板
152 表面
154 裏面
156 斜面
158 最下端部
160 くぼみ
170 仕切板
172 中央仕切板
180A、B 両側仕切板
182A、B スリット
190 仕切板
192 スリット
200 集合製品
202 ウェハー
204 半導体ユニット
206 外形輪郭
A 基板(被塗布部材)
CL クリアランス量(クリアランス(すきま)の大きさ(長さの単位))
CP 表面(基板Aの)
D 段差量
G 間隙量
H 高さ(表面CPの上面8からの)
Hn 高さ
L 長さ
QA、QB、QC、QD、QE 供給容量速度
S スペース
T 厚さ(仕切板106A〜Dの)
T1、T2、T3 厚さ
V 塗布速度
WA、WB、WC、WD、WE 幅(スリットノズルユニット120A〜Eの)
W1、W2、W3 幅
Z1、Z2 Z方向長さ
本発明は、半導体製造に使用される円形のシリコンウェハー等、主に非矩形形状の基板内に、塗布液を無駄なく効率的に塗布膜を形成する部材の製造に利用可能である。

Claims (5)

  1. 長手方向に伸びる塗布液貯蔵部と、塗布液貯蔵部に塗布液を供給する塗布液供給口と、塗布液貯蔵部からの塗布液を吐出する開口部である塗布液吐出口と、塗布液貯蔵部と塗布液吐出口とを連通するパス部とを有する塗布器ユニットを、少なくとも2個以上、塗布器ユニットの長手方向に対して垂直な断面と略同一形状の仕切板を介して、長手方向に連ねた塗布器であって、前記仕切板は厚さが5〜90μmであることを特徴とする塗布器。
  2. 長手方向に伸びる塗布液貯蔵部と、塗布液貯蔵部に塗布液を供給する塗布液供給口と、塗布液貯蔵部からの塗布液を吐出する開口部である塗布液吐出口と、塗布液貯蔵部と塗布液吐出口とを連通するパス部とを有する塗布器ユニットを、少なくとも2個以上、塗布器ユニットの長手方向に対して垂直な断面と略同一形状の仕切板を介して、長手方向に連ねた塗布器であって、前記仕切板は塗布液吐出口に対応する位置で厚さが最も小さく、塗布液貯蔵部と対応する位置での厚さの方が大きいことを特徴とする塗布器。
  3. 長手方向に伸びる塗布液貯蔵部と、塗布液貯蔵部に塗布液を供給する塗布液供給口と、塗布液貯蔵部からの塗布液を吐出する開口部である塗布液吐出口と、塗布液貯蔵部と塗布液吐出口とを連通するパス部とを有する塗布器ユニットを、少なくとも2個以上、塗布器ユニットの長手方向に対して垂直な断面と略同一形状の仕切板を介して、長手方向に連ねた塗布器であって、前記仕切板は塗布液吐出口の近傍で前記パス部と流体的に連通するスリットを備えることを特徴とする塗布器。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の塗布器と、塗布器を構成する塗布器ユニットのそれぞれに独立して個別に塗布液を供給する塗布液供給手段と、被塗布部材を保持する保持ユニットと、塗布器の塗布液吐出口を被塗布部材に近接させる塗布器近接手段と、塗布器および被塗布部材のうちの少なくとも一方を相対的に移動させる移動手段とを備えたことを特徴とする塗布方向に塗布幅が刻々と階段状に変化する塗布膜が被塗布部材上に形成可能なパターン塗布装置。
  5. 請求項4に記載のパターン塗布装置を用いて、塗布器の塗布液吐出口を被塗布部材に一定間隔まで近接させ、続いて任意の塗布器ユニットに塗布液供給手段から個別に塗布液を供給して被塗布部材に塗布膜を形成するパターン塗布方法であって、塗布方向に塗布幅が刻々と階段状に変化する塗布膜を形成できるように、対応する塗布器ユニットからの塗布液の吐出開始と吐出終了をそれぞれ行うことを特徴とするパターン塗布方法。
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