JP2014170999A - 振動素子、振動子、発振器、振動素子の製造方法、電子機器、及び移動体 - Google Patents
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Abstract
【課題】振動片としての可動電極の長さを異ならせること無く、固有振動周波数の調整可能な振動素子を提供する。
【解決手段】基板と、基板の一方面に設けられている第1の電極部、及び固定部と、一方面に対して垂直方向からの平面視において一部が第1の電極部と重なる様に第1の電極部に対して間隙を置いて固定部から延設されている第2の電極部と、を備え、第2の電極部には錘部を有し、第1の電極部と第2の電極部とを平面視した場合に、錘部が第1の電極部と重なる様に設ける。
【選択図】図1
【解決手段】基板と、基板の一方面に設けられている第1の電極部、及び固定部と、一方面に対して垂直方向からの平面視において一部が第1の電極部と重なる様に第1の電極部に対して間隙を置いて固定部から延設されている第2の電極部と、を備え、第2の電極部には錘部を有し、第1の電極部と第2の電極部とを平面視した場合に、錘部が第1の電極部と重なる様に設ける。
【選択図】図1
Description
本発明は、振動素子、振動子、発振器、振動素子の製造方法、電子機器、及び移動体に関する。
従来振動素子の代表例としては、基板の厚さ方向に振動する梁型振動素子が知られている。梁型振動素子は、基板上に設けられた固定電極と、その固定電極に対して間隙を置いて設けられた可動電極等からなる振動素子である。梁型振動素子としては、可動電極の支持の方法によって、片持ち梁型(clamped−free beam)、両持ち梁型(clamped−clamped beam)、両端自由梁型(free−free beam)等が知られている。
梁型振動素子において、振動体である可動電極の固有振動周波数を低くしたい場合、可動電極の長さを長くすることや、可動電極の厚みを薄くする方法が考えられる。また、特許文献1には、固定電極の側面がなす角度を異ならせることと、固定電極と可動電極とが重なる面積、即ち、可動電極の長さを異ならせることと、によって固有振動周波数を調整する振動素子が開示されている。
しかしながら、可動電極の長さを長くする方法は、可動電極が長くなることで振動素子の平面積が大きくなり、振動素子の大きさに制約がある場合に用いることができないという課題があった。また、可動電極の厚みを薄くする方法は、振動周波数毎に振動素子を形成する基板を要することから振動周波数の異なる複数の振動素子を形成する場合に生産効率の低下が避けられないという課題もあった。
本発明は、上述した課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態、又は適用例として実現することが可能である。
[適用例1]
本適用例に係る振動素子は、基板と、基板の一方面に設けられている第1の電極部、及び固定部と、一方面に対して垂直方向からの平面視において一部が第1の電極部と重なる様に第1の電極部に対して間隙を置いて固定部から延設されている第2の電極部と、を備え、第2の電極部には錘部を有し、一方面に対して垂直方向から平面視した場合に、錘部は第1の電極部と少なくとも一部が重なる様に設けられていることを特徴とする。
本適用例に係る振動素子は、基板と、基板の一方面に設けられている第1の電極部、及び固定部と、一方面に対して垂直方向からの平面視において一部が第1の電極部と重なる様に第1の電極部に対して間隙を置いて固定部から延設されている第2の電極部と、を備え、第2の電極部には錘部を有し、一方面に対して垂直方向から平面視した場合に、錘部は第1の電極部と少なくとも一部が重なる様に設けられていることを特徴とする。
この様な振動素子によれば、第1の電極部と、第2の電極部と、が間隙を置いて重なる様に設けられ、これらの電極部間に生じた電荷によって、第2の電極部は、第1の電極部に対して静電引力が作用することで振動することができる。また、錘部が第1の電極部と重なる様に設けられているため、錘部に慣性力が作用して第2の電極部の変位量を安定させることができる。
よって、第2の電極部に設けられた錘部の質量を調整することで、第2の電極部の長さや厚みを異ならせることなく、振動素子の固有振動周波数を調整することができる。
従って、第2の電極部の長さや厚みによる振動素子の平面積や厚みを抑制した振動素子を得ることができる。
よって、第2の電極部に設けられた錘部の質量を調整することで、第2の電極部の長さや厚みを異ならせることなく、振動素子の固有振動周波数を調整することができる。
従って、第2の電極部の長さや厚みによる振動素子の平面積や厚みを抑制した振動素子を得ることができる。
[適用例2]
上記適用例に係る振動素子の第2の電極部には、第1の電極部と対向する面の錘部に突起が設けられていることが好ましい。
上記適用例に係る振動素子の第2の電極部には、第1の電極部と対向する面の錘部に突起が設けられていることが好ましい。
この様な振動素子によれば、第1の電極部と対向する第2の電極部の錘部の面に設けられた突起の大きさや、突起の数によって錘部の質量を異ならせることで、振動素子の固有振動周波数の調整をすることができる。
[適用例3]
上記適用例に係る振動素子は、突起に対応する陥部が第1の電極部に設けられていることが好ましい。
上記適用例に係る振動素子は、突起に対応する陥部が第1の電極部に設けられていることが好ましい。
この様な振動素子によれば、第2の電極の錘部に設けられた突起に対応する陥部が第1の電極部に設けられていることで、第2の電極部の振動に伴う変位に必要な空隙を確保し、第1の電極部と、第2の電極部と、の配設間隔を狭めることができる。従って、背高を抑制した振動素子を得ることができる。
[適用例4]
上記適用例に係る振動素子の第1の電極部、及び第2の電極部は、ポリシリコンを含んで設けられていることが好ましい。
上記適用例に係る振動素子の第1の電極部、及び第2の電極部は、ポリシリコンを含んで設けられていることが好ましい。
この様な振動素子によれば、第1の電極部、及び第2の電極部は、導電性を有するポリシリコンを含んで設けられることで、電極膜を設けることなく第1の電極部と、第2の電極部と、の間に電荷を生じさせ、静電引力を得ることができる。従って、構造を簡略化し、小型化を成し得た振動素子を得ることができる。
[適用例5]
上記適用例に係る振動素子は、固定部から複数の第2の電極部が延設されていることが好ましい。
上記適用例に係る振動素子は、固定部から複数の第2の電極部が延設されていることが好ましい。
この様な振動素子によれば、固定部から複数の第2の電極部が延設され、それぞれに設けられている錘部の質量を異ならせることで、複数の固有振動周波数を有する振動素子を得ることができる。
[適用例6]
本適用例に係る振動子は、基板と、基板の一方面に設けられている第1の電極部、及び固定部と、一方面に対して垂直方向からの平面視において一部が第1の電極部と重なる様に第1の電極部に対して間隙を置いて固定部から延設されている第2の電極部と、第1の電極部と第2の電極部との間に電位を印加するとともに、第1の電極部と第2の電極部との間に生じる電気信号を増幅する回路部と、を備え、第2の電極部には突起を有する錘部が設けられ、第1の電極部と第2の電極部とを平面視した場合に、錘部が第1の電極部と重なり、突起に対応して陥部が第1の電極部に設けられていることを特徴とする。
本適用例に係る振動子は、基板と、基板の一方面に設けられている第1の電極部、及び固定部と、一方面に対して垂直方向からの平面視において一部が第1の電極部と重なる様に第1の電極部に対して間隙を置いて固定部から延設されている第2の電極部と、第1の電極部と第2の電極部との間に電位を印加するとともに、第1の電極部と第2の電極部との間に生じる電気信号を増幅する回路部と、を備え、第2の電極部には突起を有する錘部が設けられ、第1の電極部と第2の電極部とを平面視した場合に、錘部が第1の電極部と重なり、突起に対応して陥部が第1の電極部に設けられていることを特徴とする。
この様な振動子によれば、回路部によって第1の電極部と、第2の電極部と、に電位が印加され、それぞれの電極部間に発生した電荷によって、第2の電極部は、第1の電極部に対し静電引力、又は静電反発力が作用することで振動することができる。
よって、この様な振動子は、突起の大きさや、突起の数によって錘部の質量を異ならせることで、第2の電極部の長さや厚みを異ならせること無く、固有振動周波数を調整することができる。
従って、第2の電極部の長さや厚みによる平面積や厚みを抑制した振動子を得ることができる。
よって、この様な振動子は、突起の大きさや、突起の数によって錘部の質量を異ならせることで、第2の電極部の長さや厚みを異ならせること無く、固有振動周波数を調整することができる。
従って、第2の電極部の長さや厚みによる平面積や厚みを抑制した振動子を得ることができる。
[適用例7]
本適用例に係る発振器は、基板と、基板の一方面に設けられている第1の電極部、及び固定部と、一方面に対して垂直方向からの平面視において一部が第1の電極部と重なる様に第1の電極部に対して間隙を置いて固定部から延設されている第2の電極部と、基板、固定部、第1の電極部、及び第2の電極部が収容された筐体と、第1の電極部と第2の電極部との間に電位を印加するとともに、第1の電極部と第2の電極部との間に生じる電気信号を増幅する回路部と、を備え、第2の電極部には突起部を有する錘部が設けられ、第1の電極部と第2の電極部とを平面視した場合に、錘部が第1の電極部と重なり、突起に対応して陥部が第1の電極部に設けられていること、を特徴とする。
本適用例に係る発振器は、基板と、基板の一方面に設けられている第1の電極部、及び固定部と、一方面に対して垂直方向からの平面視において一部が第1の電極部と重なる様に第1の電極部に対して間隙を置いて固定部から延設されている第2の電極部と、基板、固定部、第1の電極部、及び第2の電極部が収容された筐体と、第1の電極部と第2の電極部との間に電位を印加するとともに、第1の電極部と第2の電極部との間に生じる電気信号を増幅する回路部と、を備え、第2の電極部には突起部を有する錘部が設けられ、第1の電極部と第2の電極部とを平面視した場合に、錘部が第1の電極部と重なり、突起に対応して陥部が第1の電極部に設けられていること、を特徴とする。
この様な発振器によれば、筐体に収容された第1の電極部、及び第2の電極部には回路部によって電位が印加され、それぞれの電極部間に発生した電荷によって、第2の電極部は、第1の電極部に対し静電引力が作用することで振動することができる。よって、この様な発振器は、突起の大きさや、突起の数によって錘部の質量を異ならせることで、第2の電極部の長さや厚みを異ならせることなく、固有振動周波数を調整することができる。
従って、第2の電極部の長さや厚みによる平面積や厚みを抑制されることで筐体の小型化を成し得た発振器を得ることができる。
従って、第2の電極部の長さや厚みによる平面積や厚みを抑制されることで筐体の小型化を成し得た発振器を得ることができる。
[適用例8]
本適用例に係る振動素子の製造方法は、基板を準備する工程と、基板の一方面に固定部を形成する工程と、基板の一方面に陥部を有する第1の電極部を形成する工程と、一方面に対し垂直方向からの平面視において一部が第1の電極部と重なる様に間隙を置いて固定部から延設される第2の電極部を形成する工程と、第1の電極部と第2の電極部との間に中間層を形成する工程と、を含み、第2の電極部を形成する工程には、陥部に対応する突起部を形成する工程を含むことを特徴とする。
本適用例に係る振動素子の製造方法は、基板を準備する工程と、基板の一方面に固定部を形成する工程と、基板の一方面に陥部を有する第1の電極部を形成する工程と、一方面に対し垂直方向からの平面視において一部が第1の電極部と重なる様に間隙を置いて固定部から延設される第2の電極部を形成する工程と、第1の電極部と第2の電極部との間に中間層を形成する工程と、を含み、第2の電極部を形成する工程には、陥部に対応する突起部を形成する工程を含むことを特徴とする。
この様な振動素子の製造方法によれば、基板の一方面に陥部を有する第1の電極部を形成する工程と、第1の電極部上に中間層を形成する工程と、中間層上に第2の電極を形成する工程と、を含む。これにより、中間層には、陥部に応じて第2の電極が形成される面に陥没が生じ、その陥没に沿って第2の電極が形成されることから、陥部に応じた突起第2の電極部に形成することができる。
よって、第2の電極を形成する工程で所望の固有振動周波数を得られる質量の突起を形成することで、第2の電極の長さを異ならせること無く、振動素子の固有振動周波数の調整をすることができる。
従って、新たな工程を付加すること無く、生産効率を高めた振動素子の固有振動周波数の調整ができる製造方法を実現することができる。
よって、第2の電極を形成する工程で所望の固有振動周波数を得られる質量の突起を形成することで、第2の電極の長さを異ならせること無く、振動素子の固有振動周波数の調整をすることができる。
従って、新たな工程を付加すること無く、生産効率を高めた振動素子の固有振動周波数の調整ができる製造方法を実現することができる。
[適用例9]
本適用例に係る電子機器は、上述したいずれかの振動素子が搭載されていることを特徴とする。
本適用例に係る電子機器は、上述したいずれかの振動素子が搭載されていることを特徴とする。
この様な電子機器によれば、平面積と、背高と、が抑制され小型化を成し得た上述のいずれかの振動素子が搭載されていることで、搭載される電子機器の小型化に寄与することができる。
[適用例10]
本適用例に係る移動体は、上述したいずれかの振動素子が搭載されていることを特徴とする。
本適用例に係る移動体は、上述したいずれかの振動素子が搭載されていることを特徴とする。
この様な移動体によれば、平面積と、背高と、が抑制され小型化を成し得た上述のいずれかの振動素子が搭載されていることで、搭載される移動体の軽量化に寄与することができる。
以下、本発明の実施形態について各図面を用いて説明する。なお、以下に示す各図においては、各構成要素を図面上で認識され得る程度の大きさとするため、各構成要素の寸法や比率を実際の構成要素とは適宜に異ならせて記載する場合がある。
(第1実施形態)
第1実施形態に係る振動素子について、図1から図4を用いて説明する。
図1は、第1実施形態に係る振動素子の概略を模式的に示した平面及び側面図である。なお、図1(a)は、Z軸方向から平面視した振動素子1を模式的に示した平面図である。また、図1(b)は、Y軸方向から側面視した振動素子1を模式的に示した側面図である。また、図1(c)は、X軸方向から側面視した振動素子1を模式的に示した側面図である。図2は、振動素子の固有振動周波数に係る実験結果を示すグラフである。図3及び図4は、図1(b)で示す部分の振動素子の側面における製造工程を模式的に示す図である。
第1実施形態に係る振動素子について、図1から図4を用いて説明する。
図1は、第1実施形態に係る振動素子の概略を模式的に示した平面及び側面図である。なお、図1(a)は、Z軸方向から平面視した振動素子1を模式的に示した平面図である。また、図1(b)は、Y軸方向から側面視した振動素子1を模式的に示した側面図である。また、図1(c)は、X軸方向から側面視した振動素子1を模式的に示した側面図である。図2は、振動素子の固有振動周波数に係る実験結果を示すグラフである。図3及び図4は、図1(b)で示す部分の振動素子の側面における製造工程を模式的に示す図である。
(振動素子1の構造)
第1実施形態に係る振動素子1は、いわゆる片持ち梁型の振動素子である。
振動素子1は、図1に示す様に、基板10と、絶縁部12と、第1の電極部としての固定電極20と、第2の電極部としての可動電極30と、固定部40と、が設けられている。
第1実施形態に係る振動素子1は、いわゆる片持ち梁型の振動素子である。
振動素子1は、図1に示す様に、基板10と、絶縁部12と、第1の電極部としての固定電極20と、第2の電極部としての可動電極30と、固定部40と、が設けられている。
(基板10)
基板10は、その一方面に後述する絶縁部12、固定電極20、可動電極30、及び固定部40が設けられている。基板10は、その材料として、例えば、シリコン基板やガラス基板等を用いることができる。本実施形態の振動素子1は、基板10としてシリコン基板を用いている。
以降の説明において絶縁部12、固定電極20、可動電極30、及び固定部40が設けられている一方面を主面10aと称して説明する。
基板10は、その一方面に後述する絶縁部12、固定電極20、可動電極30、及び固定部40が設けられている。基板10は、その材料として、例えば、シリコン基板やガラス基板等を用いることができる。本実施形態の振動素子1は、基板10としてシリコン基板を用いている。
以降の説明において絶縁部12、固定電極20、可動電極30、及び固定部40が設けられている一方面を主面10aと称して説明する。
(絶縁部12)
絶縁部12は、基板10の主面10aに積層して設けられている。
絶縁部12は、主面10a側から順に配設された第1絶縁部121と、第2絶縁部122と、で構成されている。
第1絶縁部121は、その材料として、酸化シリコン(SiO2)等を用いることができる。また、第2絶縁部122は、その材料として、窒化シリコン(Si3N4)等を用いることができる。絶縁部12の構成及び材料は、特に限定されることなく、基板10と、後述する固定電極20等と、の間の絶縁性能、及び後述する可動電極30等を形成する際に基板10の保護をすることができれば適宜変更しても良い。
なお、図1において第1絶縁部121と、第2絶縁部122と、は総括して絶縁部12として示している。
以降の絶縁部12の説明において主面12a側と称する場合は、第2絶縁部122が設けられている一方面側として説明する。
絶縁部12は、基板10の主面10aに積層して設けられている。
絶縁部12は、主面10a側から順に配設された第1絶縁部121と、第2絶縁部122と、で構成されている。
第1絶縁部121は、その材料として、酸化シリコン(SiO2)等を用いることができる。また、第2絶縁部122は、その材料として、窒化シリコン(Si3N4)等を用いることができる。絶縁部12の構成及び材料は、特に限定されることなく、基板10と、後述する固定電極20等と、の間の絶縁性能、及び後述する可動電極30等を形成する際に基板10の保護をすることができれば適宜変更しても良い。
なお、図1において第1絶縁部121と、第2絶縁部122と、は総括して絶縁部12として示している。
以降の絶縁部12の説明において主面12a側と称する場合は、第2絶縁部122が設けられている一方面側として説明する。
(固定電極20、可動電極30、固定部40)
振動素子1の基板10上には、絶縁部12の主面12aを介して固定電極20、可動電極30、及び固定部40と、が設けられている。
振動素子1の基板10上には、絶縁部12の主面12aを介して固定電極20、可動電極30、及び固定部40と、が設けられている。
(固定電極20)
固定電極20は、図1に示す様に当該固定電極20、及び後述する可動電極30をZ軸(垂直)方向から平面視した場合に一部が可動電極30と重なる様に設けられている。また、固定電極20には、陥部22が設けられている。陥部22は、後述する可動電極30(錘部35)に設けられている突起32と対応させて設けられている。陥部22は、突起32に対応して設けられていれば、固定電極20を貫通していても、有底であっても良い。振動素子1は、例えば、陥部22が有底である場合、固定電極20と可動電極30との対向面積を減少させることなく設けることができる。
固定電極20は、その材料として、例えば、ポリシリコン(Polycrystalline Silicon)や、アモルファスシリコン(amorphous silicon)等を含む導電性の材料を用いることができる。本実施形態の振動素子1の固定電極20は、その材料としてポリシリコンを用いている。
固定電極20は、図1に示す様に当該固定電極20、及び後述する可動電極30をZ軸(垂直)方向から平面視した場合に一部が可動電極30と重なる様に設けられている。また、固定電極20には、陥部22が設けられている。陥部22は、後述する可動電極30(錘部35)に設けられている突起32と対応させて設けられている。陥部22は、突起32に対応して設けられていれば、固定電極20を貫通していても、有底であっても良い。振動素子1は、例えば、陥部22が有底である場合、固定電極20と可動電極30との対向面積を減少させることなく設けることができる。
固定電極20は、その材料として、例えば、ポリシリコン(Polycrystalline Silicon)や、アモルファスシリコン(amorphous silicon)等を含む導電性の材料を用いることができる。本実施形態の振動素子1の固定電極20は、その材料としてポリシリコンを用いている。
(可動電極30)
可動電極30は、図1に示す様に固定電極20、及び当該可動電極30をZ軸方向から平面視した場合に一部が固定電極20と重なる様に間隙50を置いて設けられている。また、可動電極30は錘部35を備え、錘部35には突起32が設けられている。錘部35において固定電極20と対向する面に設けられた突起32は、固定電極20に設けられた陥部22と対応させて設けられている。
詳細は後述するが可動電極30は、固定電極20との間に電位が印加されることで固定電極20との間で生じる静電引力、及び静電反発力によって振動(変位)することができる。可動電極30は、振動片として設けられている。そのため、可動電極30は、靱性を有し、固定部40から延設される先端が自由端として設けられている。
可動電極30は、その材料として、例えば、ポリシリコン、アモルファスシリコン等を含む導電性の材料を用いることができる。本実施形態の振動素子1の可動電極30は、その材料としてポリシリコンを用いている。可動電極30は、導電性材料であるポリシリコン等を用いることで電極膜を設けなくても、固定電極20との間に電荷を生じさせ、静電引力によって振動が可能となる。
可動電極30は、図1に示す様に固定電極20、及び当該可動電極30をZ軸方向から平面視した場合に一部が固定電極20と重なる様に間隙50を置いて設けられている。また、可動電極30は錘部35を備え、錘部35には突起32が設けられている。錘部35において固定電極20と対向する面に設けられた突起32は、固定電極20に設けられた陥部22と対応させて設けられている。
詳細は後述するが可動電極30は、固定電極20との間に電位が印加されることで固定電極20との間で生じる静電引力、及び静電反発力によって振動(変位)することができる。可動電極30は、振動片として設けられている。そのため、可動電極30は、靱性を有し、固定部40から延設される先端が自由端として設けられている。
可動電極30は、その材料として、例えば、ポリシリコン、アモルファスシリコン等を含む導電性の材料を用いることができる。本実施形態の振動素子1の可動電極30は、その材料としてポリシリコンを用いている。可動電極30は、導電性材料であるポリシリコン等を用いることで電極膜を設けなくても、固定電極20との間に電荷を生じさせ、静電引力によって振動が可能となる。
(固定部40)
固定部40は、主面12aに設けられ、一端40aが主面12aに接続して基板10と平行に設けられている。また、固定部40の一端40aから主面12aと交差する方向で基板10と異なる方向に他端40bが延設されている。
固定部40には、上述の可動電極30が接続されている。固定部40に接続されている可動電極30は、固定部40の他端40bから延伸して固定電極20に対して間隙50を置いて重なる様に設けられている。
固定部40は、その材料として、例えば、ポリシリコン、アモルファスシリコン等を含む導電性の材料を用いることができる。本実施形態の振動素子1の固定部40は、その材料としてポリシリコンが用いられている。固定部40は、ポリシリコンを用いることで、絶縁部12との密着性を高めることができ、温度変化に伴う応力が生じた場合に剥離することを抑制することができる。
固定部40は、主面12aに設けられ、一端40aが主面12aに接続して基板10と平行に設けられている。また、固定部40の一端40aから主面12aと交差する方向で基板10と異なる方向に他端40bが延設されている。
固定部40には、上述の可動電極30が接続されている。固定部40に接続されている可動電極30は、固定部40の他端40bから延伸して固定電極20に対して間隙50を置いて重なる様に設けられている。
固定部40は、その材料として、例えば、ポリシリコン、アモルファスシリコン等を含む導電性の材料を用いることができる。本実施形態の振動素子1の固定部40は、その材料としてポリシリコンが用いられている。固定部40は、ポリシリコンを用いることで、絶縁部12との密着性を高めることができ、温度変化に伴う応力が生じた場合に剥離することを抑制することができる。
(振動素子1の動作)
本実施形態の振動素子1は、例えば、回路部(図1において不図示)で生成された電位(励振信号)を、固定電極20と、可動電極30と、の間に印加することができる。なお、可動電極30には、固定部40を介して励振信号を印加することができる。また、可動電極30が振動することによって得られた電気信号は、固定電極20と、可動電極30に接続されている固定部40と、を介して取り出すことができる。
本実施形態の振動素子1は、例えば、回路部(図1において不図示)で生成された電位(励振信号)を、固定電極20と、可動電極30と、の間に印加することができる。なお、可動電極30には、固定部40を介して励振信号を印加することができる。また、可動電極30が振動することによって得られた電気信号は、固定電極20と、可動電極30に接続されている固定部40と、を介して取り出すことができる。
励振信号を固定電極20及び可動電極30に印加することによって、可動電極30を振動させることができる。
具体的には、固定電極20と可動電極30との間に異なる極性の電位を印加すると、固定電極20と可動電極30との間に電荷が生じ、静電引力によって端部が自由端である可動電極30が固定電極20側に吸引される。
また、固定電極20と可動電極30との間に印加した電位を解くと、固定電極20と可動電極30との間に生じた電荷が解消され、靱性によって可動電極30は復位する。
振動素子1は、電位の印加と、解放と、を繰り返すことで可動電極30を振動させることができる。
具体的には、固定電極20と可動電極30との間に異なる極性の電位を印加すると、固定電極20と可動電極30との間に電荷が生じ、静電引力によって端部が自由端である可動電極30が固定電極20側に吸引される。
また、固定電極20と可動電極30との間に印加した電位を解くと、固定電極20と可動電極30との間に生じた電荷が解消され、靱性によって可動電極30は復位する。
振動素子1は、電位の印加と、解放と、を繰り返すことで可動電極30を振動させることができる。
ここで振動素子1は、可動電極30の振動による固有振動周波数f0(以下、単に「周波数f0」と称する。)が振動素子1の用途によって異なる。
周波数f0の調整は、例えば、可動電極30の長さを変更することで可能である。また、可動電極30の厚みを変更することで可能である。
具体的には、固定部40から延設されている可動電極30を長くすることで、周波数f0を低くすることができ、可動電極30を短くすることで、周波数f0を高くすることができる。また、可動電極30の厚みを厚くすることで周波数f0を下げることができ、厚みを薄くすることで周波数f0を高めることができる。
しかし、可動電極30を長くすることは、振動素子1の形状(平面積)が大きくなるため、これら振動素子1が搭載される電子機器などの小型化に影響を及ぼす虞がある。
また、所望の周波数f0毎に可動電極30の長さや厚さを変更すると製造工程が複雑になり、生産性が低下する虞もある。
周波数f0の調整は、例えば、可動電極30の長さを変更することで可能である。また、可動電極30の厚みを変更することで可能である。
具体的には、固定部40から延設されている可動電極30を長くすることで、周波数f0を低くすることができ、可動電極30を短くすることで、周波数f0を高くすることができる。また、可動電極30の厚みを厚くすることで周波数f0を下げることができ、厚みを薄くすることで周波数f0を高めることができる。
しかし、可動電極30を長くすることは、振動素子1の形状(平面積)が大きくなるため、これら振動素子1が搭載される電子機器などの小型化に影響を及ぼす虞がある。
また、所望の周波数f0毎に可動電極30の長さや厚さを変更すると製造工程が複雑になり、生産性が低下する虞もある。
本発明の振動素子1は、可動電極30に設けられた錘部35の質量を異ならせることで所望の周波数f0を得ることができる。
具体的には、固定電極20との間で静電引力等によって錘部35に慣性力が採用し、錘部35に設けられている突起32の個数や大きさによって質量を異ならせることで慣性力が変化し所望の周波数f0を得ることができる。
具体的には、固定電極20との間で静電引力等によって錘部35に慣性力が採用し、錘部35に設けられている突起32の個数や大きさによって質量を異ならせることで慣性力が変化し所望の周波数f0を得ることができる。
(錘部35の質量と周波数f0との関係)
図2に示すグラフは、発明者等が実施した可動電極30の錘部35の質量を異ならせた際の周波数f0の変化を示した実験結果である。
実験は、同じ可動電極30の長さにおいて、錘部35の質量を異ならせる前の従来例と、可動電極30の錘部35の質量を突起32によって異ならせた実施例と、の周波数f0の比較を行ったものである。
図2に示すグラフは、発明者等が実施した可動電極30の錘部35の質量を異ならせた際の周波数f0の変化を示した実験結果である。
実験は、同じ可動電極30の長さにおいて、錘部35の質量を異ならせる前の従来例と、可動電極30の錘部35の質量を突起32によって異ならせた実施例と、の周波数f0の比較を行ったものである。
実験は、実施例としてモード1を基本波として次数が1つ増加する毎に、いわゆる振動の節及び腹が1つ増える5段階のモード(因子)を準備し、各因子において錘部35の質量を異ならせた2つの水準を用いて行った。
発明者等の実験によって、いずれの実施例(因子)においても、従来例と比べて錘部35の質量が大きい実施例の周波数f0が低くなることが確認された。当該実験によって、上述した可動電極30の錘部35に突起32を設け、質量を異ならせることで周波数f0の調整(周波数f0の低下)が可能であることを知らしめたものである。
発明者等の実験によって、いずれの実施例(因子)においても、従来例と比べて錘部35の質量が大きい実施例の周波数f0が低くなることが確認された。当該実験によって、上述した可動電極30の錘部35に突起32を設け、質量を異ならせることで周波数f0の調整(周波数f0の低下)が可能であることを知らしめたものである。
(振動素子1の製造方法)
本実施形態の振動素子1を製造する工程は、基板を準備する工程と、基板の一方面に固定部を形成する工程と、基板の一方面に陥部を有する第1の電極部を形成する工程と、を含む。また、振動素子1を製造する工程は、第1の電極部と重なる様に間隙を置いて固定部から延設され、陥部に対応する突起部を備える第2の電極部を形成する工程と、第1の電極部と第2の電極部との間に中間層を形成する工程と、を含む。振動素子1の製造方法について以下に、工程順に説明する。
本実施形態の振動素子1を製造する工程は、基板を準備する工程と、基板の一方面に固定部を形成する工程と、基板の一方面に陥部を有する第1の電極部を形成する工程と、を含む。また、振動素子1を製造する工程は、第1の電極部と重なる様に間隙を置いて固定部から延設され、陥部に対応する突起部を備える第2の電極部を形成する工程と、第1の電極部と第2の電極部との間に中間層を形成する工程と、を含む。振動素子1の製造方法について以下に、工程順に説明する。
(基板10の準備工程)
図3(a)は、振動素子1を形成する基板10が準備された状態を示している。
基板10を準備する工程は、後述する各工程で絶縁部12、固定電極20、可動電極30等を形成する基板10を準備する工程である。基板10は、例えば、シリコン基板を用いることができる。
なお、振動素子1の製造方法の説明においても絶縁部12、固定電極20、可動電極30等が形成される基板10の一方面を主面10aと称して説明する。
図3(a)は、振動素子1を形成する基板10が準備された状態を示している。
基板10を準備する工程は、後述する各工程で絶縁部12、固定電極20、可動電極30等を形成する基板10を準備する工程である。基板10は、例えば、シリコン基板を用いることができる。
なお、振動素子1の製造方法の説明においても絶縁部12、固定電極20、可動電極30等が形成される基板10の一方面を主面10aと称して説明する。
(絶縁部12の形成工程)
図3(b)は、基板10の主面10aに絶縁部12が形成された状態を示している。
絶縁部12を形成する工程は、基板10の主面10a側に絶縁部12を形成する工程である。
本実施形態の振動素子1の絶縁部12は、基板10の主面10a側から第1絶縁部121と、第2絶縁部122と、の順で形成される。なお、振動素子1の製造方法の説明においても第2絶縁部122が形成される絶縁部12の一方面を主面12aと称して説明する。
図3(b)は、基板10の主面10aに絶縁部12が形成された状態を示している。
絶縁部12を形成する工程は、基板10の主面10a側に絶縁部12を形成する工程である。
本実施形態の振動素子1の絶縁部12は、基板10の主面10a側から第1絶縁部121と、第2絶縁部122と、の順で形成される。なお、振動素子1の製造方法の説明においても第2絶縁部122が形成される絶縁部12の一方面を主面12aと称して説明する。
第1絶縁部121を形成する工程は、例えば、第1絶縁部121として酸化シリコン(SiO2)を含む膜をCVD(chemical vapor deposition)法によって形成することができる。第1絶縁部121を形成する工程は、CVD法に限定されることは無く、熱酸化法によって基板10の主面10aを酸化させることで酸化シリコンを含む膜を形成しても良い。
なお、第1絶縁部121は、基板10の主面10aに対応して、その略全面に形成されるものである。
なお、第1絶縁部121は、基板10の主面10aに対応して、その略全面に形成されるものである。
第2絶縁部122を形成する工程は、例えば、第2絶縁部122としての窒化シリコン(Si3N4)を含む膜をCVD法によって形成することができる。第2絶縁部122を形成する工程は、CVD法に限定されることは無く、窒素ガス、及び水素ガスの雰囲気中で、基板10としてのシリコン基板を加熱することで窒化シリコンを含む膜を形成しても良い。
なお、第2絶縁部122は、第1絶縁部121に対応して、その略全面に形成されるものである。
なお、第2絶縁部122は、第1絶縁部121に対応して、その略全面に形成されるものである。
(固定電極20の形成工程)
図3(c)は、絶縁部12の主面12a上に固定電極20が形成された状態を示している。
固定電極20を形成する工程は、上述した絶縁部12の主面12a側、即ち、第2絶縁部122上に固定電極20を形成する工程である。
固定電極20を形成する工程は、例えば、固定電極20を形成する部分が開口したマスクパターンを第2絶縁部122上に形成し、ポリシリコン等の導電性材料を含む固定電極20をCVD法によって形成することができる。
図3(c)は、絶縁部12の主面12a上に固定電極20が形成された状態を示している。
固定電極20を形成する工程は、上述した絶縁部12の主面12a側、即ち、第2絶縁部122上に固定電極20を形成する工程である。
固定電極20を形成する工程は、例えば、固定電極20を形成する部分が開口したマスクパターンを第2絶縁部122上に形成し、ポリシリコン等の導電性材料を含む固定電極20をCVD法によって形成することができる。
固定電極20を形成する工程において、可動電極30に形成される突起32に対応する陥部22を固定電極20に形成する。陥部22の形成は、例えば、前述したマスクパターンを陥部22が形成される部分に設けることで行うことができる。
なお、固定電極20を形成する方法は、CVD法に限定されることは無く、金(Au)、チタン(Ti)等の導電性材料を含む固定電極20をPVD(Physical Vapour Deposition)法等を用いて形成しても良い。また、固定電極20を形成する工程は、フォトリソグラフィー法を用いてパターニングをすることで固定電極20及び陥部22を形成しても良い。
なお、固定電極20を形成する方法は、CVD法に限定されることは無く、金(Au)、チタン(Ti)等の導電性材料を含む固定電極20をPVD(Physical Vapour Deposition)法等を用いて形成しても良い。また、固定電極20を形成する工程は、フォトリソグラフィー法を用いてパターニングをすることで固定電極20及び陥部22を形成しても良い。
(犠牲層210の形成工程)
図3(d)は、固定電極20と、可動電極30と、の間に間隙50を設けるための中間層としての犠牲層210が、固定電極20を覆う様に主面12a上に形成された状態を示している。
犠牲層210を形成する工程は、固定電極20と、可動電極30と、の間に間隙50を設けるための中間層(リリース層)である犠牲層210を形成する工程である。また、固定電極20を覆う犠牲層210には、固定電極20の陥部22に沿って陥没212が生じる。
振動素子1は上述の通り、固定電極20に対して、間隙50を置いて可動電極30が設けられている。犠牲層210は、後述する工程で犠牲層210上に可動電極30としての導電層310が形成され、可動電極30の形成の後に除去されることで、固定電極20と、可動電極30と、の間に間隙50を設けることができる。
図3(d)は、固定電極20と、可動電極30と、の間に間隙50を設けるための中間層としての犠牲層210が、固定電極20を覆う様に主面12a上に形成された状態を示している。
犠牲層210を形成する工程は、固定電極20と、可動電極30と、の間に間隙50を設けるための中間層(リリース層)である犠牲層210を形成する工程である。また、固定電極20を覆う犠牲層210には、固定電極20の陥部22に沿って陥没212が生じる。
振動素子1は上述の通り、固定電極20に対して、間隙50を置いて可動電極30が設けられている。犠牲層210は、後述する工程で犠牲層210上に可動電極30としての導電層310が形成され、可動電極30の形成の後に除去されることで、固定電極20と、可動電極30と、の間に間隙50を設けることができる。
犠牲層210を形成する工程は、例えば、酸化シリコン(SiO2)を含む犠牲層210をCVD法によって形成することができる。犠牲層210を形成する方法は、CVD法に限定されることは無く、PVD法等を用いて、酸化シリコンを含む犠牲層210を形成しても良い。
なお、後述する工程で固定電極20、可動電極30、及び固定部40を残置しつつ、犠牲層210は選択的に除去される。よって、犠牲層210を構成する材料は、当該犠牲層210を選択的に除去(エッチング)することができる酸化シリコン、もしくは酸化シリコンを含む化合物が好適である。犠牲層210は、酸化シリコン、もしくは酸化シリコンを含む化合物に限定されることは無く、選択的に当該犠牲層210を除去することができる材料であれば適宜変更して良い。
なお、後述する工程で固定電極20、可動電極30、及び固定部40を残置しつつ、犠牲層210は選択的に除去される。よって、犠牲層210を構成する材料は、当該犠牲層210を選択的に除去(エッチング)することができる酸化シリコン、もしくは酸化シリコンを含む化合物が好適である。犠牲層210は、酸化シリコン、もしくは酸化シリコンを含む化合物に限定されることは無く、選択的に当該犠牲層210を除去することができる材料であれば適宜変更して良い。
図4(e)は、主面12aと固定部40(図4(f)参照)とが当接する部分の犠牲層210が部分的に除去された状態を示している。
犠牲層210を部分的に除去する工程は、主面12aと固定部40(一端40a)とが当接する部分に形成されている犠牲層210をフォトリソグラフィー法によって除去する工程である。
犠牲層210を除去する工程は、後述する工程で固定部40を第2絶縁部122上に設けるため、固定部40の一端40aと当接させる絶縁部12が露出される様に犠牲層210の除去を行う。
犠牲層210を部分的に除去する工程は、主面12aと固定部40(一端40a)とが当接する部分に形成されている犠牲層210をフォトリソグラフィー法によって除去する工程である。
犠牲層210を除去する工程は、後述する工程で固定部40を第2絶縁部122上に設けるため、固定部40の一端40aと当接させる絶縁部12が露出される様に犠牲層210の除去を行う。
(可動電極30及び固定部40の形成工程)
図4(f)は、可動電極30及び固定部40としての導電層310と、導電層310上に可動電極30及び固定部40をパターニングするためのレジスト膜312と、が形成された状態を示している。
本実施形態の振動素子1は、可動電極30及び固定部40を形成する材料として、共にポリシリコンを用いることから同じ工程で形成することができる。
可動電極30及び固定部40の形成工程は、可動電極30及び固定部40としての導電層310を絶縁部12、及び犠牲層210上に形成するとともに、導電層310をパターニングすることで可動電極30及び固定部40を形成する工程である。
可動電極30及び固定部40を形成する工程は、例えば、ポリシリコン等の導電性材料を用いてCVD法によって導電層310を形成することができる。
可動電極30及び固定部40を形成する工程は、犠牲層210を覆う様に導電層310を形成する。そのため導電層310には、犠牲層210上に生じた陥没212に沿って形成される。当該陥没212に形成された導電層310は、可動電極30の錘部35に設けられる突起32となる。
図4(f)は、可動電極30及び固定部40としての導電層310と、導電層310上に可動電極30及び固定部40をパターニングするためのレジスト膜312と、が形成された状態を示している。
本実施形態の振動素子1は、可動電極30及び固定部40を形成する材料として、共にポリシリコンを用いることから同じ工程で形成することができる。
可動電極30及び固定部40の形成工程は、可動電極30及び固定部40としての導電層310を絶縁部12、及び犠牲層210上に形成するとともに、導電層310をパターニングすることで可動電極30及び固定部40を形成する工程である。
可動電極30及び固定部40を形成する工程は、例えば、ポリシリコン等の導電性材料を用いてCVD法によって導電層310を形成することができる。
可動電極30及び固定部40を形成する工程は、犠牲層210を覆う様に導電層310を形成する。そのため導電層310には、犠牲層210上に生じた陥没212に沿って形成される。当該陥没212に形成された導電層310は、可動電極30の錘部35に設けられる突起32となる。
可動電極30及び固定部40を形成する工程は、可動電極30及び固定部40として形成された導電層310のうち、可動電極30及び固定部40として不要な部分を除去するためのマスクパターン312を形成する。可動電極30及び固定部40を形成する工程は、フォトリソグラフィー法によって、可動電極30及び固定部40として不要な部分が開口したマスクパターン312を形成することができる。
(導電層310、及び犠牲層210の除去工程)
図4(g)は、犠牲層210と、可動電極30及び固定部40として不要な部分の導電層310と、が除去された状態を示している。
図4(g)は、犠牲層210と、可動電極30及び固定部40として不要な部分の導電層310と、が除去された状態を示している。
導電層310を除去する工程は、可動電極30及び固定部40として形成された導電層310のうち、可動電極30及び固定部40として不要な部分の導電層310を除去する工程である。
導電層310を除去する工程は、先の工程でパターニングされた導電層310のうち、マスクパターン312が開口している可動電極30及び固定部40として不要な部分のエッチング(除去)を行うことで可動電極30及び固定部40の形状を整える。導電層310を除去する工程は、例えば、ウエットエッチング法によって行うことができる。なお、導電層310を除去する工程はウエットエッチング法に限定されること無く、ドライエッチング法等を用いても良い。
導電層310を除去する工程は、先の工程でパターニングされた導電層310のうち、マスクパターン312が開口している可動電極30及び固定部40として不要な部分のエッチング(除去)を行うことで可動電極30及び固定部40の形状を整える。導電層310を除去する工程は、例えば、ウエットエッチング法によって行うことができる。なお、導電層310を除去する工程はウエットエッチング法に限定されること無く、ドライエッチング法等を用いても良い。
犠牲層210を除去する工程は、先の工程で形成した犠牲層210を選択的に除去する工程である。
犠牲層210を除去する工程は、犠牲層210を選択的に除去することが求められる。そこで、犠牲層210を除去する工程は、例えば、ウエットエッチング法によって犠牲層210のエッチング(除去)を行う。ウエットエッチング法による犠牲層210の除去は、フッ酸を含むエッチャント(洗浄液)を用いると好適である。犠牲層210の除去は、フッ酸を含むエッチャントを用いることで、酸化シリコンを含む犠牲層210に対するエッチング速度が、ポリシリコン等を含む固定電極20や、可動電極30のエッチング速度に比べて早いことから犠牲層210を選択的、かつ効率的に除去することができる。
犠牲層210を除去する工程は、犠牲層210を選択的に除去することが求められる。そこで、犠牲層210を除去する工程は、例えば、ウエットエッチング法によって犠牲層210のエッチング(除去)を行う。ウエットエッチング法による犠牲層210の除去は、フッ酸を含むエッチャント(洗浄液)を用いると好適である。犠牲層210の除去は、フッ酸を含むエッチャントを用いることで、酸化シリコンを含む犠牲層210に対するエッチング速度が、ポリシリコン等を含む固定電極20や、可動電極30のエッチング速度に比べて早いことから犠牲層210を選択的、かつ効率的に除去することができる。
また、固定電極20及び固定部40の下地膜としての第2絶縁部122に耐フッ酸性を有する窒化シリコンを含むことで当該第2絶縁部122が、いわゆるエッチングストッパーとして機能することができる。これにより、犠牲層210がエッチングされることによる基板10と、固定電極20及び固定部40と、の間の絶縁低下を抑制することができる。
なお、犠牲層210を除去する工程は、ウエットエッチング法に限定されることは無く、ドライエッチング法によって行っても良い。
振動素子1は、犠牲層210を除去されることで、固定電極20と、可動電極30と、の間に間隙50が生じ、可動電極30が変位可能となる。
なお、犠牲層210を除去する工程は、ウエットエッチング法に限定されることは無く、ドライエッチング法によって行っても良い。
振動素子1は、犠牲層210を除去されることで、固定電極20と、可動電極30と、の間に間隙50が生じ、可動電極30が変位可能となる。
上述した犠牲層210を除去することで、振動素子1を製造する工程が完了する。
上述した第1実施形態によれば、以下の効果が得られる。
この様な振動素子1によれば、可動電極30の錘部35に設けられた突起32によって、その錘部35の質量を異ならせることができる。錘部35の質量を異ならせることで、可動電極30の長さを異ならせることなく、振動素子1の固有振動周波数f0を調整することができる。よって、可動電極30の長さを長くすることは無く固有振動周波数f0低くすることができ、小型化を成し得た振動素子1を得ることができる。
また、この様な振動素子1によれば、可動電極30と一部が重なる固定電極20に陥部22を設けることで、可動電極30を形成するために一時的に設ける中間層としての犠牲層210に陥没212が生じ、この犠牲層210上に可動電極30を形成することで、陥部22に応じた突起32を新たな工程を追加することは無く形成することができる。よって、生産性の高い振動素子1を得ることができる。
この様な振動素子1によれば、可動電極30の錘部35に設けられた突起32によって、その錘部35の質量を異ならせることができる。錘部35の質量を異ならせることで、可動電極30の長さを異ならせることなく、振動素子1の固有振動周波数f0を調整することができる。よって、可動電極30の長さを長くすることは無く固有振動周波数f0低くすることができ、小型化を成し得た振動素子1を得ることができる。
また、この様な振動素子1によれば、可動電極30と一部が重なる固定電極20に陥部22を設けることで、可動電極30を形成するために一時的に設ける中間層としての犠牲層210に陥没212が生じ、この犠牲層210上に可動電極30を形成することで、陥部22に応じた突起32を新たな工程を追加することは無く形成することができる。よって、生産性の高い振動素子1を得ることができる。
(第2実施形態)
第2実施形態に係る振動素子2について、図5を用いて説明する。
図5は、第2実施形態に係る振動素子の概略を模式的に示した平面及び側面図である。
また、図5では、互いに直交する3つの軸として、X軸、Y軸、Z軸を図示している。なお、Z軸は基板と各電極が積層される厚み方向を示す軸である。
図5(a)は、Z軸(垂直)方向から平面視した振動素子2を模式的に示した平面図である。また、図5(b)は、Y軸方向から側面視した振動素子2を模式的に示した側面図である。また、図5(c)は、X軸方向から側面視した振動素子2を模式的に示した側面図である。
第2実施形態に係る振動素子2について、図5を用いて説明する。
図5は、第2実施形態に係る振動素子の概略を模式的に示した平面及び側面図である。
また、図5では、互いに直交する3つの軸として、X軸、Y軸、Z軸を図示している。なお、Z軸は基板と各電極が積層される厚み方向を示す軸である。
図5(a)は、Z軸(垂直)方向から平面視した振動素子2を模式的に示した平面図である。また、図5(b)は、Y軸方向から側面視した振動素子2を模式的に示した側面図である。また、図5(c)は、X軸方向から側面視した振動素子2を模式的に示した側面図である。
第2実施形態に係る振動素子2は、固定部40から延設されている可動電極230の長さと、錘部235に設けられている突起232の長さと、突起232に対応する固定電極220に設けられている陥部222の長さと、が第1実施形態に係る振動素子1とは異なる。その他の構成、及び形成方法は略同じであるため、同一の構成には同じ符号を付して説明を一部省略する。
(振動素子2の構造)
本実施形態に係る振動素子2は、第1実施形態に係る振動素子1と同様に片持ち梁型の振動素子である。
振動素子2は、図5に示す様に、基板10と、絶縁部12と、第1の電極部としての固定電極220と、第2の電極部としての可動電極230と、固定部40と、が設けられている。
本実施形態に係る振動素子2は、第1実施形態に係る振動素子1と同様に片持ち梁型の振動素子である。
振動素子2は、図5に示す様に、基板10と、絶縁部12と、第1の電極部としての固定電極220と、第2の電極部としての可動電極230と、固定部40と、が設けられている。
(基板10、絶縁部12)
基板10は、その一方面に後述する絶縁部12、固定電極220、可動電極230、及び固定部40が設けられている。第1実施形態で説明した振動素子1と同様に振動素子2は、基板10としてシリコン基板を用いている。
絶縁部12は、基板10の主面10aに積層して設けられている。
第1実施形態で説明した振動素子1と同様に絶縁部12は、主面10a側から順に配設された第1絶縁部121と、第2絶縁部122と、で構成されている。
基板10は、その一方面に後述する絶縁部12、固定電極220、可動電極230、及び固定部40が設けられている。第1実施形態で説明した振動素子1と同様に振動素子2は、基板10としてシリコン基板を用いている。
絶縁部12は、基板10の主面10aに積層して設けられている。
第1実施形態で説明した振動素子1と同様に絶縁部12は、主面10a側から順に配設された第1絶縁部121と、第2絶縁部122と、で構成されている。
(固定電極220、可動電極230)
振動素子2の基板10上には、絶縁部12の主面12aを介して固定電極220、可動電極230、及び固定部40と、が設けられている。
振動素子2の基板10上には、絶縁部12の主面12aを介して固定電極220、可動電極230、及び固定部40と、が設けられている。
(固定電極220)
固定電極220は、図5に示す様に当該固定電極220、及び後述する可動電極230をZ軸(垂直)方向から平面視した場合に一部が可動電極230と重なる様に設けられている。また、固定電極220には、陥部222が設けられている。陥部222は、後述する可動電極230(錘部235)に設けられている突起232と対応させて設けられている。
陥部222は、固定電極220の外縁に達する様に設けられている。また、陥部222は、突起232に対応して設けられていれば、固定電極20を貫通していても、有底であっても良い。
固定電極220は、図5に示す様に当該固定電極220、及び後述する可動電極230をZ軸(垂直)方向から平面視した場合に一部が可動電極230と重なる様に設けられている。また、固定電極220には、陥部222が設けられている。陥部222は、後述する可動電極230(錘部235)に設けられている突起232と対応させて設けられている。
陥部222は、固定電極220の外縁に達する様に設けられている。また、陥部222は、突起232に対応して設けられていれば、固定電極20を貫通していても、有底であっても良い。
(可動電極230)
可動電極230は、図5に示す様に固定電極220、及び当該可動電極230をZ軸(垂直)方向から平面視した場合に一部が固定電極220と重なる様に間隙50を置いて設けられている。また、可動電極230は、錘部235を備え、錘部235には突起232が設けられている。錘部235において固定電極220と対向する面に設けられた突起232は、固定電極220に設けられた陥部222と対応させて設けられている。
可動電極230は、図5に示す様に固定電極220、及び当該可動電極230をZ軸(垂直)方向から平面視した場合に一部が固定電極220と重なる様に間隙50を置いて設けられている。また、可動電極230は、錘部235を備え、錘部235には突起232が設けられている。錘部235において固定電極220と対向する面に設けられた突起232は、固定電極220に設けられた陥部222と対応させて設けられている。
本実施形態の振動素子2は、振動素子1と比べて、可動電極230の長さが異なる。可動電極230の長さが相違しても錘部235に設けられている突起232の質量を異ならせることで、周波数f0を調整することが可能である。例えば、可動電極230の延長が異なる振動素子1と略同じ周波数f0とすることができる。
また、本実施形態の振動素子2は、振動素子1と比べて、固定電極220と可動電極230とが重なる面積、換言すると対向面積が小さくなる。これにより、固定電極220と可動電極230との間の静状態での静電容量を抑制することができる。前記静状態の静電容量は振動素子における入出力端子間の並列容量となるが、発振回路において振動素子の並列容量が大きくなるほど、これを励振するために必要となる負性抵抗が大きくなる。従って、前記振動素子2における静状態での静電容量を抑制することにより、振動素子2を励振させる励振回路の負性抵抗を小さくすることができ、回路の省電力化が可能となる。
また、本実施形態の振動素子2は、振動素子1と比べて、固定電極220と可動電極230とが重なる面積、換言すると対向面積が小さくなる。これにより、固定電極220と可動電極230との間の静状態での静電容量を抑制することができる。前記静状態の静電容量は振動素子における入出力端子間の並列容量となるが、発振回路において振動素子の並列容量が大きくなるほど、これを励振するために必要となる負性抵抗が大きくなる。従って、前記振動素子2における静状態での静電容量を抑制することにより、振動素子2を励振させる励振回路の負性抵抗を小さくすることができ、回路の省電力化が可能となる。
(振動素子2の製造方法)
本実施形態の振動素子2を製造する工程は、第1実施形態で上述した振動素子1の形成工程と同様のため、説明を省略する。
本実施形態の振動素子2を製造する工程は、第1実施形態で上述した振動素子1の形成工程と同様のため、説明を省略する。
上述した第2実施形態によれば、以下の効果が得られる。
この様な振動素子2によれば、固有振動周波数f0は、可動電極230の長さに係わらず錘部235の質量を突起232等で異ならせることで固有振動周波数f0の調整を行うことができる。また、固定電極220と可動電極230との重なる対向面積を大きくすることで、これら電極間の静電容量を抑制し、振動素子2を駆動させる励振回路の負性抵抗を抑制することができる。従って、固有振動周波数f0の調整の自由度が高く、励振回路の消費電力が抑制された振動素子2を得ることができる。
この様な振動素子2によれば、固有振動周波数f0は、可動電極230の長さに係わらず錘部235の質量を突起232等で異ならせることで固有振動周波数f0の調整を行うことができる。また、固定電極220と可動電極230との重なる対向面積を大きくすることで、これら電極間の静電容量を抑制し、振動素子2を駆動させる励振回路の負性抵抗を抑制することができる。従って、固有振動周波数f0の調整の自由度が高く、励振回路の消費電力が抑制された振動素子2を得ることができる。
(第3実施形態)
第3実施形態に係る振動素子3について、図6を用いて説明する。
図6は、第3実施形態に係る振動素子の概略を模式的に示した平面及び側面図である。
図6では、互いに直交する3つの軸として、X軸、Y軸、Z軸を図示している。なお、Z軸は基板と各電極が積層される厚み方向を示す軸である。
図6(a)は、Z軸(垂直)方向から平面視した振動素子を模式的に示した平面図である。また、図6(b)及び図6(c)は、それぞれ−X軸方向、+X軸方向から側面視した振動素子を模式的に示した側面図である。また、図6(d)及び図6(e)は、それぞれ−Y軸方向、+Y軸方向から側面視した振動素子を模式的に示した側面図である。また、図6(f)は、図6(a)に示す線分A−A’における振動素子の断面を模式的に示した断面図である。
第3実施形態に係る振動素子3について、図6を用いて説明する。
図6は、第3実施形態に係る振動素子の概略を模式的に示した平面及び側面図である。
図6では、互いに直交する3つの軸として、X軸、Y軸、Z軸を図示している。なお、Z軸は基板と各電極が積層される厚み方向を示す軸である。
図6(a)は、Z軸(垂直)方向から平面視した振動素子を模式的に示した平面図である。また、図6(b)及び図6(c)は、それぞれ−X軸方向、+X軸方向から側面視した振動素子を模式的に示した側面図である。また、図6(d)及び図6(e)は、それぞれ−Y軸方向、+Y軸方向から側面視した振動素子を模式的に示した側面図である。また、図6(f)は、図6(a)に示す線分A−A’における振動素子の断面を模式的に示した断面図である。
本実施形態の振動素子3は、第1実施形態で上述した振動素子1とは、複数の可動電極330、及びこれに対応する固定電極220が設けられている点で異なる。
図6(a)に示す様に振動素子3は、可動電極330が固定部40から第1の方向、及び第1の方向と交差する第2の方向に延設されている。
その他の構成、及び形成方法は略同じであるため、同一の構成には同じ符号を付して説明を一部省略する。
図6(a)に示す様に振動素子3は、可動電極330が固定部40から第1の方向、及び第1の方向と交差する第2の方向に延設されている。
その他の構成、及び形成方法は略同じであるため、同一の構成には同じ符号を付して説明を一部省略する。
本実施形態に係る振動素子3は、第1実施形態に係る振動素子1と同様に片持ち梁型の振動素子である。
振動素子3は、図6に示す様に、基板10と、絶縁部12と、第1の電極部としての固定電極320と、第2の電極部として複数の可動電極330(330bから330e)と、固定部40と、が設けられている。
振動素子3は、図6に示す様に、基板10と、絶縁部12と、第1の電極部としての固定電極320と、第2の電極部として複数の可動電極330(330bから330e)と、固定部40と、が設けられている。
(基板10、絶縁部12)
基板10は、その一方面に後述する絶縁部12、固定電極320、可動電極330、及び固定部40が設けられている。第1実施形態で説明した振動素子1と同様に振動素子3は、基板10としてシリコン基板を用いている。
絶縁部12は、基板10の主面10aに積層して設けられている。
第1実施形態で説明した振動素子1と同様に絶縁部12は、主面10a側から順に配設された第1絶縁部121(図6において不図示)と、第2絶縁部122と(図6において不図示)、で構成されている。
基板10は、その一方面に後述する絶縁部12、固定電極320、可動電極330、及び固定部40が設けられている。第1実施形態で説明した振動素子1と同様に振動素子3は、基板10としてシリコン基板を用いている。
絶縁部12は、基板10の主面10aに積層して設けられている。
第1実施形態で説明した振動素子1と同様に絶縁部12は、主面10a側から順に配設された第1絶縁部121(図6において不図示)と、第2絶縁部122と(図6において不図示)、で構成されている。
(固定電極320、可動電極330)
振動素子3の基板10上には、絶縁部12の主面12aを介して固定電極320、可動電極330、及び固定部40と、が設けられている。
振動素子3の基板10上には、絶縁部12の主面12aを介して固定電極320、可動電極330、及び固定部40と、が設けられている。
(固定電極320)
固定電極320は、図6に示す様に当該固定電極320、及び後述する可動電極330をZ軸(垂直)方向から平面視した場合に一部が可動電極330と重なる様に設けられている。固定電極320は、後述する複数設けられている可動電極330に対応して配設されている。
固定電極320は、図6に示す様に当該固定電極320、及び後述する可動電極330をZ軸(垂直)方向から平面視した場合に一部が可動電極330と重なる様に設けられている。固定電極320は、後述する複数設けられている可動電極330に対応して配設されている。
図6(a)に示す様に振動素子3には、第1の方向である−X軸方向に延設されている可動電極330bに対応して固定電極320bが設けられ、+X軸方向に延設されている可動電極330cに対応して固定電極320cが設けられている。
また、振動素子3には、第1の方向と交差する第2の方向である−Y軸方向に延設されている可動電極330eに対応して固定電極320eが設けられ、+Y軸方向に延設されている可動電極330dに対応して固定電極320dが設けられている。
なお、以下の説明において、固定電極320bから固定電極320eは、総括して固定電極320と称する場合がある。また、可動電極330bから可動電極330eは、総括して可動電極330と称する場合がある。
また、振動素子3には、第1の方向と交差する第2の方向である−Y軸方向に延設されている可動電極330eに対応して固定電極320eが設けられ、+Y軸方向に延設されている可動電極330dに対応して固定電極320dが設けられている。
なお、以下の説明において、固定電極320bから固定電極320eは、総括して固定電極320と称する場合がある。また、可動電極330bから可動電極330eは、総括して可動電極330と称する場合がある。
図6に示す様に振動素子3の固定電極320には、陥部322が設けられている。陥部322は、後述する可動電極330(錘部335)に設けられている突起332と対応させて設けられている。また、陥部222は、突起232に対応して設けられていれば、固定電極320を貫通していても、有底であっても良い。
(可動電極330)
可動電極330は、図6(a)、及び図6(f)に示す様に固定電極320、及び当該可動電極330をZ軸方向から平面視した場合に一部が固定電極320と重なる様に間隙50を置いて設けられている。
可動電極330は、固定部40から複数の方向に延設され、それぞれ固定電極320と対応して配設されている。また、可動電極330は、それぞれ錘部335を備え、錘部235に突起232が設けられている。
可動電極330は、図6(a)、及び図6(f)に示す様に固定電極320、及び当該可動電極330をZ軸方向から平面視した場合に一部が固定電極320と重なる様に間隙50を置いて設けられている。
可動電極330は、固定部40から複数の方向に延設され、それぞれ固定電極320と対応して配設されている。また、可動電極330は、それぞれ錘部335を備え、錘部235に突起232が設けられている。
本実施形態の振動素子3には、可動電極330bの錘部335に設けられた突起332に対応して固定電極320bに陥部322が設けられている。
図6(a)に示す様に振動素子3には、可動電極330cの錘部335に設けられた突起332に対応して固定電極320cに陥部322が設けられている。また、可動電極330dの錘部335に設けられた突起332に対応して固定電極320dに陥部322が設けられている。また、可動電極330eの錘部335に設けられた突起332に対応して固定電極320eに陥部322が設けられている。
図6(a)に示す様に振動素子3には、可動電極330cの錘部335に設けられた突起332に対応して固定電極320cに陥部322が設けられている。また、可動電極330dの錘部335に設けられた突起332に対応して固定電極320dに陥部322が設けられている。また、可動電極330eの錘部335に設けられた突起332に対応して固定電極320eに陥部322が設けられている。
本実施形態の振動素子3は、複数の可動電極330が固定部40から延設され、それぞれの可動電極330に設けられている突起232の質量を異ならせることで、固有振動周波数f0を調整することが可能である。
(振動素子3の製造方法)
本実施形態の振動素子3を製造する工程は、可動電極330が設けられる数が異なるが第1実施形態で上述した振動素子1の形成工程と同様のため、説明を省略する。
本実施形態の振動素子3を製造する工程は、可動電極330が設けられる数が異なるが第1実施形態で上述した振動素子1の形成工程と同様のため、説明を省略する。
上述した第3実施形態によれば、以下の効果が得られる。
この様な振動素子3によれば、複数の可動電極330が設けられ、それぞれに設けられた錘部335の質量を異ならせることで、固有振動周波数f0を調整することができる。よって、複数の固有振動周波数f0を有する振動素子3を得ることができる。
この様な振動素子3によれば、複数の可動電極330が設けられ、それぞれに設けられた錘部335の質量を異ならせることで、固有振動周波数f0を調整することができる。よって、複数の固有振動周波数f0を有する振動素子3を得ることができる。
(第4実施形態)
第4実施形態に係る振動子について、図7を用いて説明する。
図7は、第4実施形態に係る振動子の概略を模式的に示すブロック図である。
第4実施形態に係る振動子について、図7を用いて説明する。
図7は、第4実施形態に係る振動子の概略を模式的に示すブロック図である。
第4実施形態に係る振動子600には、第1実施形態から第3実施形態で上述した振動素子1から振動素子3のいずれか(以下、総括して「振動素子1」として説明する。)と、振動素子1が設けられた基板10に回路部650と、が設けられている。
回路部650には、詳細な図示は省略するが、振動素子1に対して電圧を印加して発振させるための励振回路と、振動素子1の振動に伴う信号を増幅するための増幅回路と、が備えられている。回路部650の構成は特に限定されることは無いが、例えば、コルピッツ型発振回路を用いることができる。
振動子600は、回路部650が設けられることで可動電極30を振動させ、その振動に伴う信号を増幅して取り出すことができる。
回路部650は、その製造方法として、一般的な半導体装置製造技術を用いることができる。本実施形態では、振動素子1の製造工程と併せてフォトリソグラフィー法等を用いて形成されるものである。
その他の振動子600の構成は、上述した第1実施形態から第3実施形態と重複するため説明を省略する。
上述した第4実施形態によれば、以下の効果が得られる。
この様な振動子600によれば、回路部650が設けられることで、振動素子1に励振信号を与え、振動に伴う信号が増幅することができ、容易に振動素子1の振動に伴う信号を取り出して利用することができる。
また、振動子600は、回路部650が基板10上に設けられることで、振動素子1と回路部650とを接続する配線の距離が短くなり、振動素子1を振動させる励振信号の損失を抑制し回路部650の小型化及び省電力化を図るとともに、当該振動子600の小型化も成し得る。
この様な振動子600によれば、回路部650が設けられることで、振動素子1に励振信号を与え、振動に伴う信号が増幅することができ、容易に振動素子1の振動に伴う信号を取り出して利用することができる。
また、振動子600は、回路部650が基板10上に設けられることで、振動素子1と回路部650とを接続する配線の距離が短くなり、振動素子1を振動させる励振信号の損失を抑制し回路部650の小型化及び省電力化を図るとともに、当該振動子600の小型化も成し得る。
(第5実施形態)
第5実施形態に係る振動子について、図8を用いて説明する。
図8は、第5実施形態に係る発振器の概略を模式的に示すブロック図である。
第5実施形態に係る振動子について、図8を用いて説明する。
図8は、第5実施形態に係る発振器の概略を模式的に示すブロック図である。
第5実施形態に係る発振器700は、第4実施形態で上述した振動子600と、当該振動子600を収容する筐体750と、が設けられている。
発振器700は、詳細な図示は省略するが、中空構造を有する筐体750を備えている。発振器700は、筐体750の中空構造部分に振動子600が配設され、振動素子1の振動に伴う信号を回路部650で増幅し、図示を省略する配線によって中空構造の外部に取り出すことができる。
筐体750は、その材料としてシリコンなどを用いることができる。本実施形態の発振器700には、筐体750の材料としてシリコン基板を用いている。シリコン基板を筐体750に用いることによって、上述した振動素子1の製造工程で用いる半導体装置製造技術によって中空構造等の加工を容易にすることができる。なお、筐体750を形成する材料はシリコンに限定されることは無く、ガラス等を用いても良い。
筐体750は、その中空構造内が減圧されていることが好ましい。中空構造内が減圧されていることで、中空構造内に残留する大気を抑制し、可動電極30の振動(変位)における空気抵抗を抑制することができる。
筐体750は、シリコン基板を準備し、フォトリソグラフィー法によって中空構造を形成することができる。また、筐体750は、振動素子1の形成と同時にフォトリソグラフィー法によって基板10に中空構造を形成することができる。発振器700は、形成された中空構造内に振動子600を収容し、減圧された状態で中空構造に図示を省略する蓋体を接続することで封止を行う。
その他の発振器700の構成は、上述した第1実施形態から第4実施形態と重複するため説明を省略する。
上述した第5実施形態によれば,以下の効果を得ることができる。
この様な発振器700によれば、筐体750に収容された固定電極20、及び可動電極30には回路部650によって電位が印加され、それぞれの電極部間に発生した電荷によって、可動電極30は、固定電極20に対し静電引力、又は静電反発力が作用することで振動することができる。
よって、この様な発振器700は、突起32の大きさや、突起32の数によって錘部35の質量を異ならせることで、可動電極30の長さや厚みを異ならせることなく、固有振動周波数f0を調整することができる。
従って、可動電極30の長さや厚みによる平面積及び厚みを抑制されることで筐体750の小型化を成し得た発振器700を得ることができる。
この様な発振器700によれば、筐体750に収容された固定電極20、及び可動電極30には回路部650によって電位が印加され、それぞれの電極部間に発生した電荷によって、可動電極30は、固定電極20に対し静電引力、又は静電反発力が作用することで振動することができる。
よって、この様な発振器700は、突起32の大きさや、突起32の数によって錘部35の質量を異ならせることで、可動電極30の長さや厚みを異ならせることなく、固有振動周波数f0を調整することができる。
従って、可動電極30の長さや厚みによる平面積及び厚みを抑制されることで筐体750の小型化を成し得た発振器700を得ることができる。
(実施例)
次いで、本発明の一実施形態に係る振動素子1から振動素子3(以下、総括して振動素子1として説明する。)のいずれかを適用した実施例について、図9から図12を参照しながら説明する。
次いで、本発明の一実施形態に係る振動素子1から振動素子3(以下、総括して振動素子1として説明する。)のいずれかを適用した実施例について、図9から図12を参照しながら説明する。
[電子機器]
先ず、本発明の一実施形態に係る振動素子1を適用した電子機器について、図9から図11を参照しながら説明する。
先ず、本発明の一実施形態に係る振動素子1を適用した電子機器について、図9から図11を参照しながら説明する。
図9は、本発明の一実施形態に係る振動素子を備える電子機器としてのノート型(又はモバイル型)のパーソナルコンピューターの構成の概略を示す斜視図である。この図において、ノート型パーソナルコンピューター1100は、キーボード1102を備えた本体部1104と、表示部1008を備えた表示ユニット1106とにより構成され、表示ユニット1106は、本体部1104に対しヒンジ構造部を介して回動可能に支持されている。例えば、このようなノート型パーソナルコンピューター1100には、そのノート型パーソナルコンピューター1100に加えられる加速度等を検知して表示ユニット1106に加速度等を表示するための加速度センサー等として機能する振動素子1が内蔵されている。
図10は、本発明の一実施形態に係る振動素子を備える電子機器としての携帯電話機(PHSも含む)の構成の概略を示す斜視図である。この図において、携帯電話機1200は、複数の操作ボタン1202、受話口1204及び送話口1206を備え、操作ボタン1202と受話口1204との間には、表示部1208が配置されている。このような携帯電話機1200には、携帯電話機1200に加えられる加速度等を検知して、当該携帯電話機1200の操作を補助するための加速度センサー等として機能する振動素子1が内蔵されている。
図11は、本発明の一実施形態に係る振動素子を備える電子機器としてのデジタルスチールカメラの構成の概略を示す斜視図である。なお、この図には、外部機器との接続についても簡易的に示されている。ここで、通常のカメラは、被写体の光像により銀塩写真フィルムを感光するのに対し、デジタルスチールカメラ1300は、被写体の光像をCCD(Charge Coupled Device)等の撮像素子により光電変換して撮像信号(画像信号)を生成する。
デジタルスチールカメラ1300におけるケース(ボディー)1302の背面には、表示部1308が設けられ、CCDによる撮像信号に基づいて表示を行う構成になっており、表示部1308は、被写体を電子画像として表示するファインダーとして機能する。また、ケース1302の正面側(図中裏面側)には、光学レンズ(撮像光学系)やCCD等を含む受光ユニット1304が設けられている。
撮影者が表示部1308に表示された被写体像を確認し、シャッターボタン1306を押下すると、その時点におけるCCDの撮像信号が、メモリー1310に転送・格納される。また、このデジタルスチールカメラ1300においては、ケース1302の側面に、ビデオ信号出力端子1312と、データ通信用の入出力端子1314とが設けられている。そして、図示される様に、ビデオ信号出力端子1312には液晶ディスプレイ1430が、データ通信用の入出力端子1314にはパーソナルコンピューター1440が、それぞれ必要に応じて接続される。さらに、所定の操作により、メモリー1310に格納された撮像信号が、液晶ディスプレイ1430や、パーソナルコンピューター1440に出力される構成になっている。このようなデジタルスチールカメラ1300には、その落下からデジタルスチールカメラ1300を保護する機能を動作させるため、落下による加速度を検知する加速度センサーとして機能する振動素子1が内蔵されている。
デジタルスチールカメラ1300におけるケース(ボディー)1302の背面には、表示部1308が設けられ、CCDによる撮像信号に基づいて表示を行う構成になっており、表示部1308は、被写体を電子画像として表示するファインダーとして機能する。また、ケース1302の正面側(図中裏面側)には、光学レンズ(撮像光学系)やCCD等を含む受光ユニット1304が設けられている。
撮影者が表示部1308に表示された被写体像を確認し、シャッターボタン1306を押下すると、その時点におけるCCDの撮像信号が、メモリー1310に転送・格納される。また、このデジタルスチールカメラ1300においては、ケース1302の側面に、ビデオ信号出力端子1312と、データ通信用の入出力端子1314とが設けられている。そして、図示される様に、ビデオ信号出力端子1312には液晶ディスプレイ1430が、データ通信用の入出力端子1314にはパーソナルコンピューター1440が、それぞれ必要に応じて接続される。さらに、所定の操作により、メモリー1310に格納された撮像信号が、液晶ディスプレイ1430や、パーソナルコンピューター1440に出力される構成になっている。このようなデジタルスチールカメラ1300には、その落下からデジタルスチールカメラ1300を保護する機能を動作させるため、落下による加速度を検知する加速度センサーとして機能する振動素子1が内蔵されている。
なお、本発明の一実施形態に係る振動素子1は、図9のパーソナルコンピューター(モバイル型パーソナルコンピューター)、図10の携帯電話機、図11のデジタルスチールカメラの他にも、例えば、インクジェット式吐出装置(例えばインクジェットプリンター)、テレビ、ビデオカメラ、ビデオテープレコーダー、カーナビゲーション装置、ページャー、電子手帳(通信機能付も含む)、電子辞書、電卓、電子ゲーム機器、ワードプロセッサー、ワークステーション、テレビ電話、防犯用テレビモニター、電子双眼鏡、POS端末、医療機器(例えば電子体温計、血圧計、血糖計、心電図計測装置、超音波診断装置、電子内視鏡)、魚群探知機、各種測定機器、計器類(例えば、車両、航空機、船舶の計器類)、フライトシミュレーター等の電子機器に適用することができる。
[移動体]
次に、図12は移動体の一例としての自動車を概略的に示す斜視図である。自動車1500は、加速度センサーとして機能する振動素子1が各種制御ユニットに搭載されている。例えば、同図に示す様に、移動体としての自動車1500には、当該自動車1500の加速度を検知する振動素子1を内蔵してエンジンの出力を制御する電子制御ユニット(ECU:electronic Control Unit)1508が車体1507に搭載されている。加速度を検知して車体1507の姿勢に応じた適切な出力にエンジンを制御することで、燃料等の消費を抑制した効率的な移動体としての自動車1500を得ることができる。
また、振動素子1は、他にも、車体姿勢制御ユニット、アンチロックブレーキシステム(ABS)、エアバック、タイヤ・プレッシャー・モニタリング・システム(TPMS:Tire Pressure Monitoring System)、に広く適用できる。
次に、図12は移動体の一例としての自動車を概略的に示す斜視図である。自動車1500は、加速度センサーとして機能する振動素子1が各種制御ユニットに搭載されている。例えば、同図に示す様に、移動体としての自動車1500には、当該自動車1500の加速度を検知する振動素子1を内蔵してエンジンの出力を制御する電子制御ユニット(ECU:electronic Control Unit)1508が車体1507に搭載されている。加速度を検知して車体1507の姿勢に応じた適切な出力にエンジンを制御することで、燃料等の消費を抑制した効率的な移動体としての自動車1500を得ることができる。
また、振動素子1は、他にも、車体姿勢制御ユニット、アンチロックブレーキシステム(ABS)、エアバック、タイヤ・プレッシャー・モニタリング・システム(TPMS:Tire Pressure Monitoring System)、に広く適用できる。
1〜3…振動素子、10…基板、12…絶縁部、20,220,320…固定電極、22、222,322…陥部、30,230,330…可動電極、32,232,332…突起、35,235,335…錘部、40…固定部、40a…一端、40b…他端、50…間隙、121…第1絶縁部、122…第2絶縁部、210…犠牲層、212…陥没、310…導電層、312…レジスト膜、600…発振器、650…回路部、700…発振器、750…筐体、1100…ノート型パーソナルコンピューター、1200…携帯電話機、1300…デジタルスチールカメラ、1500…自動車。
Claims (10)
- 基板と、
前記基板の一方面に設けられている第1の電極部、及び固定部と、
前記一方面に対して垂直方向からの平面視において一部が前記第1の電極部と重なる様に前記第1の電極部に対して間隙を置いて前記固定部から延設されている第2の電極部と、を備え、
前記第2の電極部には錘部を有し、
前記一方面に対して垂直方向から平面視した場合に、前記錘部は前記第1の電極部と少なくとも一部が重なる様に設けられていることを特徴とする振動素子。 - 請求項1に記載の振動素子において、
前記第2の電極部には、前記第1の電極部と対向する面の前記錘部に突起が設けられていることを特徴とする振動素子。 - 請求項2に記載の振動素子において、
前記突起に対応する陥部が前記第1の電極部に設けられていることを特徴とする振動素子。 - 請求項1ないし請求項3のいずれか一項に記載の振動素子において、
前記第1の電極部、及び前記第2の電極部は、ポリシリコンを含んで設けられていることを特徴とする振動素子。 - 請求項1ないし請求項4のいずれか一項に記載の振動素子において、
前記固定部から複数の前記第2の電極部が延設されていることを特徴とする振動素子。 - 基板と、
前記基板の一方面に設けられている第1の電極部、及び固定部と、
前記一方面に対して垂直方向からの平面視において一部が前記第1の電極部と重なる様に前記第1の電極部に対して間隙を置いて前記固定部から延設されている第2の電極部と、
前記第1の電極部と前記第2の電極部との間に電位を印加するとともに、前記第1の電極部と前記第2の電極部との間に生じる電気信号を増幅する回路部と、を備え、
前記第2の電極部には突起を有する錘部が設けられ、
前記第1の電極部と前記第2の電極部とを前記平面視した場合に、前記錘部が前記第1の電極部と重なり、突起に対応して陥部が第1の電極部に設けられていること、
を特徴とする振動子。 - 基板と、
前記基板の一方面に設けられている第1の電極部、及び固定部と、
前記一方面に対して垂直方向からの平面視において一部が前記第1の電極部と重なる様に前記第1の電極部に対して間隙を置いて前記固定部から延設されている第2の電極部と、
前記基板、前記固定部、前記第1の電極部、及び前記第2の電極部が収容された筐体と、
前記第1の電極部と前記第2の電極部との間に電位を印加するとともに、前記第1の電極部と前記第2の電極部との間に生じる電気信号を増幅する回路部と、を備え、
前記第2の電極部には突起部を有する錘部が設けられ、
前記第1の電極部と前記第2の電極部とを前記平面視した場合に、前記錘部が前記第1の電極部と重なり、前記突起に対応して陥部が前記第1の電極部に設けられていること、を特徴とする発振器。 - 基板を準備する工程と、
前記基板の一方面に固定部を形成する工程と、
前記一方面に陥部を有する第1の電極部を形成する工程と、
前記一方面に対し垂直方向からの平面視において一部が前記第1の電極部と重なる様に間隙を置いて前記固定部から延設される第2の電極部を形成する工程と、
第1の電極部と第2の電極部との間に中間層を形成する工程と、
を含み、
前記第2の電極部を形成する工程には、前記陥部に対応する突起部を形成する工程を含むことを特徴とする振動素子の製造方法。 - 請求項1ないし請求項5のいずれか一項に記載された振動素子が搭載されていることを特徴とする電子機器。
- 請求項1ないし請求項5のいずれか一項に記載された振動素子が搭載されていることを特徴とする移動体。
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