JP2007083353A - 振動子および電子機器 - Google Patents
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Abstract
【課題】駆動電圧を抑えつつ、所望の特性を有する振動子、および、かかる振動子を備える電子機器を提供すること。
【解決手段】本発明の振動子は、基体2と、基体2に固定された固定電極3と、板状をなし、固定電極3に間隙を隔てて対向し、板厚方向に変位可能に設けられた可動電極4とを有する。そして、固定電極3と可動電極4との間に電圧を印加することにより、これらの間に静電引力を生じさせて、可動電極を振動させる。本発明では、固定電極3と可動電極4との対向面に、複数の微小な凹部311および凸部411が形成され、固定電極3と可動電極4との間の静電容量を増大させていることを特徴とする。
【選択図】図1
【解決手段】本発明の振動子は、基体2と、基体2に固定された固定電極3と、板状をなし、固定電極3に間隙を隔てて対向し、板厚方向に変位可能に設けられた可動電極4とを有する。そして、固定電極3と可動電極4との間に電圧を印加することにより、これらの間に静電引力を生じさせて、可動電極を振動させる。本発明では、固定電極3と可動電極4との対向面に、複数の微小な凹部311および凸部411が形成され、固定電極3と可動電極4との間の静電容量を増大させていることを特徴とする。
【選択図】図1
Description
本発明は、振動子および電子機器に関するものである。
ある振動電流の周波数に同調して機械的に振動する振動子は、携帯電話等の通信機器用のバンドパスフィルター、基準クロック、振動式センサ等に応用されている。
このような振動子としては、シリコン基板に、半導体製造プロセスを利用したマイクロマシニング技術により、振動を発生するための構造を形成する方法が提案されている(特許文献1参照。)。
このような振動子としては、シリコン基板に、半導体製造プロセスを利用したマイクロマシニング技術により、振動を発生するための構造を形成する方法が提案されている(特許文献1参照。)。
振動を発生するための構造として、特許文献1に記載されているように、互いに間隙を隔てて対向する固定電極および可動電極を有するものが知られている。このような構造の振動子にあっては、例えば、固定電極と可動電極との間に交流電圧を印加することにより、これらの間に静電引力を断続的に生じさせ、可動電極を振動させる。
特許文献1にかかる振動子では、固定電極と可動電極との対向面が、それぞれ、平坦な面となっている。
特許文献1にかかる振動子では、固定電極と可動電極との対向面が、それぞれ、平坦な面となっている。
したがって、可動電極の振動に必要な駆動力を大きくするために、固定電極と可動電極との間の静電容量を大きくすると、可動電極の大きさ(変位方向への投影面積)も大きくなって、可動電極の質量やバネ定数も大きくなり、駆動電圧の増加を招いてしまう。
また、可動電極の大きさ(変位方向への投影面積)が大きくなると、可動電極の周囲の気体との摩擦抵抗が大きくなって、この点でも、駆動電圧の増加を招いてしまう。
また、可動電極の大きさ(変位方向への投影面積)が大きくなると、可動電極の周囲の気体との摩擦抵抗が大きくなって、この点でも、駆動電圧の増加を招いてしまう。
本発明の目的は、駆動電圧を抑えつつ、所望の特性を有する振動子、および、かかる振動子を備える電子機器を提供することにある。
このような目的は、下記の本発明により達成される。
本発明の振動子は、基体と、
前記基体に固定された固定電極と、
板状をなし、前記固定電極に間隙を隔てて対向し、板厚方向に変位可能に設けられた可動電極とを有し、
前記固定電極と前記可動電極との間に電圧を印加することにより、これらの間に静電引力を生じさせて、前記可動電極を振動させる振動子であって、
前記固定電極と前記可動電極との対向面のうち少なくとも一方の対向面に、複数の微小な凹部および/または凸部が形成され、前記固定電極と前記可動電極との間の静電容量を増大させていることを特徴とする。
これにより、固定電極および可動電極の大きさ(変位方向への投影面積)を抑えつつ、これらの対向面の面積を大きくすることができる。したがって、可動電極の質量やバネ定数の増大を生じることなく、固定電極と可動電極との間の静電容量を大きくすることができる。
本発明の振動子は、基体と、
前記基体に固定された固定電極と、
板状をなし、前記固定電極に間隙を隔てて対向し、板厚方向に変位可能に設けられた可動電極とを有し、
前記固定電極と前記可動電極との間に電圧を印加することにより、これらの間に静電引力を生じさせて、前記可動電極を振動させる振動子であって、
前記固定電極と前記可動電極との対向面のうち少なくとも一方の対向面に、複数の微小な凹部および/または凸部が形成され、前記固定電極と前記可動電極との間の静電容量を増大させていることを特徴とする。
これにより、固定電極および可動電極の大きさ(変位方向への投影面積)を抑えつつ、これらの対向面の面積を大きくすることができる。したがって、可動電極の質量やバネ定数の増大を生じることなく、固定電極と可動電極との間の静電容量を大きくすることができる。
その結果、駆動電圧を抑えつつ、固定電極と可動電極との間に生じる静電引力を大きくして、可動電極の変位量を大きくすることができる。また、駆動時に固定電極と可動電極との間に生じる静電容量の変化量も大きくなるので、検出精度の向上を図ることができる。さらに、固定電極と可動電極との間の静電容量を大きくすることができるので、固定電極と可動電極との間の電気抵抗を小さくして、電気的な損失も低減することができる。また、固定電極と可動電極の大きさを抑えることができるので、振動子の小型化を図ることができる。
このように、本発明の振動子は、駆動電圧を抑えつつ、所望の特性を有するものとすることができる。
このように、本発明の振動子は、駆動電圧を抑えつつ、所望の特性を有するものとすることができる。
本発明の振動子では、前記固定電極と前記可動電極との対向面の双方に、前記凹部および/または前記凸部が形成されていることが好ましい。
これにより、固定電極および可動電極の大きさを抑えつつ、固定電極と可動電極との間の静電容量をより増大させることができる。
本発明の振動子では、前記固定電極と前記可動電極との対向面は、互いに反転したような形状をなしていることが好ましい。
これにより、凹凸部を比較的簡単に形成することができる。
これにより、固定電極および可動電極の大きさを抑えつつ、固定電極と可動電極との間の静電容量をより増大させることができる。
本発明の振動子では、前記固定電極と前記可動電極との対向面は、互いに反転したような形状をなしていることが好ましい。
これにより、凹凸部を比較的簡単に形成することができる。
本発明の振動子では、前記固定電極と前記可動電極との対向面のうち、一方の対向面に形成された前記凸部と、他方の対向面に形成された前記凹部とが対応した位置に形成されていることが好ましい。
これにより、固定電極と可動電極との間の距離を小さくしつつ、可動電極の変位可能なスペースを確保することができる。
これにより、固定電極と可動電極との間の距離を小さくしつつ、可動電極の変位可能なスペースを確保することができる。
本発明の振動子では、前記凸部の横断面積は、その基端から先端へ向け漸減していることが好ましい。
これにより、固定電極および可動電極の大きさを抑えつつ、固定電極と可動電極との間の静電容量をより増大させることができる。その結果、電圧印加に対する発生力や、可動部の動作に伴う出力電流も増大させることができる。
これにより、固定電極および可動電極の大きさを抑えつつ、固定電極と可動電極との間の静電容量をより増大させることができる。その結果、電圧印加に対する発生力や、可動部の動作に伴う出力電流も増大させることができる。
本発明の振動子では、前記凸部の平面視形状は、略円形をなしていることが好ましい。
これにより、複数の凸部をより密に対向面に配することができる。そのため、固定電極および可動電極の大きさを抑えつつ、固定電極と可動電極との間の静電容量をさらに増大させることができる。
本発明の振動子では、前記凸部は、略半球状をなしていることが好ましい。
これにより、可動電極に凹凸部を形成した場合に、可動電極の周辺の気体との摩擦抵抗を低減することができる。そのため、駆動電圧をより低減することができる。
これにより、複数の凸部をより密に対向面に配することができる。そのため、固定電極および可動電極の大きさを抑えつつ、固定電極と可動電極との間の静電容量をさらに増大させることができる。
本発明の振動子では、前記凸部は、略半球状をなしていることが好ましい。
これにより、可動電極に凹凸部を形成した場合に、可動電極の周辺の気体との摩擦抵抗を低減することができる。そのため、駆動電圧をより低減することができる。
本発明の振動子では、前記凹部の横断面積は、その開口端から底面へ向け漸減していることが好ましい。
これにより、固定電極および可動電極の大きさを抑えつつ、固定電極と可動電極との間の静電容量をより増大させることができる。
本発明の振動子では、前記凹部の平面視形状は、略円形をなしていることが好ましい。
これにより、複数の凹部をより密に対向面に配することができる。そのため、固定電極および可動電極の大きさを抑えつつ、固定電極と可動電極との間の静電容量をさらに増大させることができる。
これにより、固定電極および可動電極の大きさを抑えつつ、固定電極と可動電極との間の静電容量をより増大させることができる。
本発明の振動子では、前記凹部の平面視形状は、略円形をなしていることが好ましい。
これにより、複数の凹部をより密に対向面に配することができる。そのため、固定電極および可動電極の大きさを抑えつつ、固定電極と可動電極との間の静電容量をさらに増大させることができる。
本発明の振動子では、前記凹部は、略半球状をなしていることが好ましい。
これにより、ウェットエッチングにより比較的簡単に凹部を形成することができる。
本発明の振動子では、前記凹部または前記凸部は、前記凹部同士または前記凸部同士の間の距離が等しくなるように規則的に複数設けられていることが好ましい。
これにより、複数の凹部または凸部をより密に対向面に配することができる。そのため、固定電極および可動電極の大きさを抑えつつ、固定電極と可動電極との間の静電容量をさらに増大させることができる。
これにより、ウェットエッチングにより比較的簡単に凹部を形成することができる。
本発明の振動子では、前記凹部または前記凸部は、前記凹部同士または前記凸部同士の間の距離が等しくなるように規則的に複数設けられていることが好ましい。
これにより、複数の凹部または凸部をより密に対向面に配することができる。そのため、固定電極および可動電極の大きさを抑えつつ、固定電極と可動電極との間の静電容量をさらに増大させることができる。
本発明の振動子では、前記凹部および/または前記凸部は、前記対向面のほぼ全域に亘って形成されていることが好ましい。
これにより、固定電極および可動電極の大きさを抑えつつ、固定電極と可動電極との間の静電容量をより増大させることができる。
本発明の振動子では、前記可動電極は、帯状をなし、その長手方向での両端部が前記基体に支持され、前記両端部以外の部分が変位することが好ましい。
これにより、構造体(帯状の可動電極)の変位に対する復元力が一端支持の構造体に比して大きくすることが可能になり、このようなバネ定数をパラメータとする振動子は、より高い共振周波数を同一の占有体で得ることができる。
本発明の電子機器は、本発明の振動子を備えることを特徴とする。
これにより、省電力で、優れた特性を有する電子機器を提供することができる。
これにより、固定電極および可動電極の大きさを抑えつつ、固定電極と可動電極との間の静電容量をより増大させることができる。
本発明の振動子では、前記可動電極は、帯状をなし、その長手方向での両端部が前記基体に支持され、前記両端部以外の部分が変位することが好ましい。
これにより、構造体(帯状の可動電極)の変位に対する復元力が一端支持の構造体に比して大きくすることが可能になり、このようなバネ定数をパラメータとする振動子は、より高い共振周波数を同一の占有体で得ることができる。
本発明の電子機器は、本発明の振動子を備えることを特徴とする。
これにより、省電力で、優れた特性を有する電子機器を提供することができる。
以下、本発明の振動子および電子機器を添付図面に示す好適実施形態に基づいて詳細に説明する。
<振動子>
まず、本発明の振動子を説明する。なお、以下の説明では、本発明の振動子の一例であって、本発明の振動子は、図示の形態に限定されるものではない。
<振動子>
まず、本発明の振動子を説明する。なお、以下の説明では、本発明の振動子の一例であって、本発明の振動子は、図示の形態に限定されるものではない。
図1は、本発明の振動子の実施形態を示す平面図、図2は、図1中のA−A線断面図である。なお、以下の説明では、図1中の紙面手前側を「上」、紙面奥側を「下」、右側を「右」、左側を「左」、図2中の上側を「上」、下側を「下」、右側を「右」、左側を「左」と言う。
図1および図2に示す振動子1は、基体2と、この基体2に対し固定された固定電極3と、固定電極3に間隙を隔てて対向し、その対向方向(厚さ方向)に変位可能に設けられた可動電極4とを有している。このような振動子1は、固定電極3と可動電極4との間に電圧を印加することにより、これらの間に静電引力を生じさせて、可動電極を振動させる。以下、振動子1の各部の構成について詳細に説明する。
図1および図2に示す振動子1は、基体2と、この基体2に対し固定された固定電極3と、固定電極3に間隙を隔てて対向し、その対向方向(厚さ方向)に変位可能に設けられた可動電極4とを有している。このような振動子1は、固定電極3と可動電極4との間に電圧を印加することにより、これらの間に静電引力を生じさせて、可動電極を振動させる。以下、振動子1の各部の構成について詳細に説明する。
基体2は、板状をなし、例えば、シリコンを主材料として構成され、固定電極3および可動電極4を支持する機能を有する。なお、基体2の構成材料は、固定電極3および可動電極4を支持することができるものであれば、前述したシリコンに限定されず、各種無機材料や各種有機材料などを用いることができ、導電性材料であっても、絶縁性材料であってもよい。
本実施形態では、基体2がシリコンで構成され導電性を有しているため、基体2には、絶縁層5を介して固定電極3が接合されているとともに、絶縁層6、7を介して可動電極4が接合されている。これにより、固定電極3と可動電極4とを絶縁することができる。
絶縁層5、6、7の構成材料は、絶縁性を有していれば、特に限定されず、各種絶縁材料を用いることができるが、SiO2を好適に用いることができる。なお、基体2が絶縁性材料で構成されている場合には、絶縁層5、6、7を省略することができる。
絶縁層5、6、7の構成材料は、絶縁性を有していれば、特に限定されず、各種絶縁材料を用いることができるが、SiO2を好適に用いることができる。なお、基体2が絶縁性材料で構成されている場合には、絶縁層5、6、7を省略することができる。
固定電極3は、固定電極本体31と、取出し電極32とを有している。
固定電極本体31には、その上面に、複数の微小な凹部311を有する。すなわち、固定電極3の可動電極4との対向面には、複数の微小な凹部311が形成されている。これにより、固定電極3の大きさを抑えつつ、固定電極3の可動電極4との対向面の面積を大きくすることができる。
固定電極本体31には、その上面に、複数の微小な凹部311を有する。すなわち、固定電極3の可動電極4との対向面には、複数の微小な凹部311が形成されている。これにより、固定電極3の大きさを抑えつつ、固定電極3の可動電極4との対向面の面積を大きくすることができる。
各凹部311の直径は、100〜10000nmであるのが好ましく、1000〜2000nmであるのがより好ましい。これにより、効果的に固定電極本体31の可動電極4側の面(すなわち可動電極4との対向面)の面積を増大させることができる。
また、凹部311の横断面積は、その開口端から底面へ向け漸減している。これにより、固定電極3および可動電極4の大きさを抑えつつ、固定電極3と可動電極4との間の静電容量をより増大させることができる。
また、凹部311の横断面積は、その開口端から底面へ向け漸減している。これにより、固定電極3および可動電極4の大きさを抑えつつ、固定電極3と可動電極4との間の静電容量をより増大させることができる。
また、凹部311の平面視形状は、略円形をなしている。これにより、複数の凹部311をより密に対向面に配することができる。そのため、固定電極3および可動電極4の大きさを抑えつつ、固定電極3と可動電極4との間の静電容量をさらに増大させることができる。
また、凹部311は、略半球状をなしている。これにより、後に詳述する振動子1の製造工程において、ウェットエッチングにより比較的簡単に凹部311を形成することができる。
また、凹部311は、略半球状をなしている。これにより、後に詳述する振動子1の製造工程において、ウェットエッチングにより比較的簡単に凹部311を形成することができる。
また、凹部311は、凹部311同士の間の距離が等しくなるように規則的に複数設けられている。より具体的には、複数の凹部311は、略格子状に配置されている。これにより、複数の凹部311をより密に対向面(固定電極3の可動電極との対向面)に配することができる。そのため、固定電極3および可動電極4の大きさを抑えつつ、固定電極3と可動電極4との間の静電容量をさらに増大させることができる。
また、凹部311は、固定電極3の可動電極4との対向面のほぼ全域に亘って形成されている。これにより、固定電極3および可動電極4の大きさを抑えつつ、固定電極3と可動電極4との間の静電容量をより増大させることができる。
このような固定電極本体31には、取出し電極32が接続されている。これにより、外部から固定電極本体31へ通電することができる。
このような固定電極本体31には、取出し電極32が接続されている。これにより、外部から固定電極本体31へ通電することができる。
このような固定電極3の上方に間隙8を隔てて対向するように、可動電極4が設けられている。
より具体的に説明すると、可動電極4は、帯状(板状)をなし、その両端部42、43が前述した絶縁層6、7を介して基体2に接合されている。そして、可動電極4は、その両端部42、43以外の部分に、前述した固定電極3の固定電極本体31と間隔を隔てて対向する可動電極本体41を有する。
より具体的に説明すると、可動電極4は、帯状(板状)をなし、その両端部42、43が前述した絶縁層6、7を介して基体2に接合されている。そして、可動電極4は、その両端部42、43以外の部分に、前述した固定電極3の固定電極本体31と間隔を隔てて対向する可動電極本体41を有する。
このように、可動電極4は、帯状をなし、その長手方向での両端部42、43が基体2に支持され、両端部43、42以外の部分が変位するため、両端支持梁の構造となり変位に対する復元力をより大きくすることができる、ひいては振動子の設計パラメータであるバネ定数が大きくなることでより高い共振周波数を同一の占有面積で得ることができる。
このような可動電極4は、弾性を有する材料で構成され、可動電極本体41を下方に変にすることが可能となっている。すなわち、可動電極4は、固定電極3に間隙を隔てて対向し、板厚方向に変位可能に設けられている。
このような可動電極4は、弾性を有する材料で構成され、可動電極本体41を下方に変にすることが可能となっている。すなわち、可動電極4は、固定電極3に間隙を隔てて対向し、板厚方向に変位可能に設けられている。
可動電極本体41には、その下面に、複数の凸部411を有する。すなわち、可動電極4の固定電極3との対向面には、複数の凸部411を有する凹凸部が形成されている。これにより、可動電極4の大きさを抑えつつ、可動電極4の固定電極3との対向面の面積を大きくすることができる。
複数の凸部411は、固定電極3と可動電極4との対向面が互いに反転したような形状をなすように、設けられている。これにより、後に詳述する振動子1の製造工程において、凸部411を比較的簡単に形成することができる。
複数の凸部411は、固定電極3と可動電極4との対向面が互いに反転したような形状をなすように、設けられている。これにより、後に詳述する振動子1の製造工程において、凸部411を比較的簡単に形成することができる。
また、複数の凸部411の形成位置は、前述した固定電極3の複数の凹部311の形成位置とほぼ一致し、凸部411と凹部311とが噛み合うように配置されている。すなわち、固定電極3と可動電極4との対向面のうち、一方の対向面に形成された凸部411と、他方の対向面に形成された凹部311とが対応した位置に形成されている。これにより、固定電極3と可動電極4との間の距離を小さくしつつ、可動電極4の変位可能なスペースを確保することができる。
また、凸部411の横断面積は、その基端から先端へ向け漸減している。これにより、固定電極3および可動電極4の大きさを抑えつつ、固定電極3と可動電極4との間の静電容量をより増大させることができる。
また、凸部411の平面視形状は、略円形をなしている。これにより、複数の凸部411をより密に対向面(可動電極4の固定電極との対向面)に配することができる。そのため、固定電極3および可動電極4の大きさを抑えつつ、固定電極3と可動電極4との間の静電容量をさらに増大させることができる。
また、凸部411の平面視形状は、略円形をなしている。これにより、複数の凸部411をより密に対向面(可動電極4の固定電極との対向面)に配することができる。そのため、固定電極3および可動電極4の大きさを抑えつつ、固定電極3と可動電極4との間の静電容量をさらに増大させることができる。
また、凸部411は、略半球状をなしている。これにより、可動電極4に形成された凸部411と、可動電極4の周辺の気体との摩擦抵抗を低減することができる。そのため、駆動電圧をより低減することができる。
また、凸部411は、凸部411同士の間の距離が等しくなるように規則的に複数設けられている。より具体的には、複数の凸部411は、略格子状に配置されている。これにより、複数の凸部411をより密に対向面(可動電極4の固定電極3との対向面)に配することができる。そのため、固定電極3および可動電極4の大きさを抑えつつ、固定電極3と可動電極4との間の静電容量をさらに増大させることができる。
また、凸部411は、凸部411同士の間の距離が等しくなるように規則的に複数設けられている。より具体的には、複数の凸部411は、略格子状に配置されている。これにより、複数の凸部411をより密に対向面(可動電極4の固定電極3との対向面)に配することができる。そのため、固定電極3および可動電極4の大きさを抑えつつ、固定電極3と可動電極4との間の静電容量をさらに増大させることができる。
また、凸部411は、可動電極4の固定電極3との対向面のほぼ全域に亘って形成されている。これにより、固定電極3および可動電極4の大きさを抑えつつ、固定電極3と可動電極4との間の静電容量をより増大させることができる。
また、複数の凸部411のうち、左右方向での中央部側の凸部411の径を端部側の凸部411の径よりも小さくするのが好ましい。すなわち、可動電極4の両端部42、43(基体2に支持された部分)から遠い部位に形成された凸部411の径を、両端部42、43(基体2に支持された部分)から近い部位に形成された凸部411の径よりも小さくするのが好ましい。これにより、可動電極4の変位量の大きい部分が固定電極3に接触するのを防止することができる。この場合、中央部側の凸部411の配置密度を端部側の凸部411の配置密度よりも大きくすると、駆動電圧をより低減することができる。
また、複数の凸部411のうち、左右方向での中央部側の凸部411の径を端部側の凸部411の径よりも小さくするのが好ましい。すなわち、可動電極4の両端部42、43(基体2に支持された部分)から遠い部位に形成された凸部411の径を、両端部42、43(基体2に支持された部分)から近い部位に形成された凸部411の径よりも小さくするのが好ましい。これにより、可動電極4の変位量の大きい部分が固定電極3に接触するのを防止することができる。この場合、中央部側の凸部411の配置密度を端部側の凸部411の配置密度よりも大きくすると、駆動電圧をより低減することができる。
このような可動電極本体41に電気的に導通した可動電極4の端部42は、取出し電極として機能する。これにより、外部から可動電極本体41へ通電することができる。
このような可動電極4の構成材料としては、例えばシリコンを好適に用いることができる。
このような振動子1では、主として可動電極4の幅、厚さ等を調整することにより、共振周波数等の特性を所望のものに設定することができる。
このような振動子1では、固定電極3と可動電極4との間に電圧を印加すると、両電極3、4間に静電引力が発生し、可動電極4が固定電極3に接近するように移動する。
このような可動電極4の構成材料としては、例えばシリコンを好適に用いることができる。
このような振動子1では、主として可動電極4の幅、厚さ等を調整することにより、共振周波数等の特性を所望のものに設定することができる。
このような振動子1では、固定電極3と可動電極4との間に電圧を印加すると、両電極3、4間に静電引力が発生し、可動電極4が固定電極3に接近するように移動する。
一方、この固定電極3と可動電極4との間への電圧の印加を停止すると、可動電極4が固定電極3に離反するように上方に向かって移動する。
このように、固定電極3と可動電極4との間に、交番電圧(交流電圧)を印加することにより、可動電極4が一定の周波数で往復動する。この周波数(振動周波数)は、主として可動電極4の可動電極本体41の質量と、可動電極4の両端部42、43以外の部分のバネ定数で定まる変位に対する復元力によって定まる。
このように、固定電極3と可動電極4との間に、交番電圧(交流電圧)を印加することにより、可動電極4が一定の周波数で往復動する。この周波数(振動周波数)は、主として可動電極4の可動電極本体41の質量と、可動電極4の両端部42、43以外の部分のバネ定数で定まる変位に対する復元力によって定まる。
このような振動子1は、固定電極3と可動電極4との対向面において、固定電極3に複数の微小な凹部311が形成され、可動電極4に複数の微小な凸部411が形成され、これにより、固定電極3と可動電極4との間の静電容量を増大させている。
これにより、固定電極3および可動電極4の大きさ(可動電極4の変位方向への投影面積)を抑えつつ、これらの対向面の面積を大きくすることができる。したがって、可動電極4の質量やバネ定数の増大を生じることなく、固定電極3と可動電極4との間の静電容量を大きくすることができる。
これにより、固定電極3および可動電極4の大きさ(可動電極4の変位方向への投影面積)を抑えつつ、これらの対向面の面積を大きくすることができる。したがって、可動電極4の質量やバネ定数の増大を生じることなく、固定電極3と可動電極4との間の静電容量を大きくすることができる。
その結果、駆動電圧を抑えつつ、固定電極3と可動電極4との間に生じる静電引力を大きくして、可動電極4の変位量を大きくすることができる。また、駆動時に固定電極3と可動電極4との間に生じる静電容量の変化量も大きくなるので、検出精度の向上を図ることができる。さらに、固定電極3と可動電極4との間の静電容量を大きくすることができるので、固定電極3と可動電極4との間の電気抵抗を小さくして、電気的な損失も低減することができる。また、固定電極3と可動電極4の大きさを抑えることができるので、振動子1の小型化を図ることができる。
このように、本発明の振動子1は、駆動電圧を抑えつつ、所望の特性を有するものとすることができる。
特に、本実施形態では、固定電極3と可動電極4との対向面の双方に、凹部および/または凸部が形成されているので、固定電極3および可動電極4の大きさを抑えつつ、固定電極3と可動電極4との間の静電容量をより増大させることができる。
特に、本実施形態では、固定電極3と可動電極4との対向面の双方に、凹部および/または凸部が形成されているので、固定電極3および可動電極4の大きさを抑えつつ、固定電極3と可動電極4との間の静電容量をより増大させることができる。
また、固定電極3と可動電極4との対向面が互いに反転したような形状をなしているので、凹部および/または凸部を比較的簡単に形成することができる。
また、固定電極3と可動電極4との対向面のうち、一方の対向面に形成された凸部411と、他方の対向面に形成された凹部311とが対応した位置に形成されているので、固定電極3と可動電極4との間の距離を小さくしつつ、可動電極4の変位可能なスペースを確保することができる。
また、固定電極3と可動電極4との対向面のうち、一方の対向面に形成された凸部411と、他方の対向面に形成された凹部311とが対応した位置に形成されているので、固定電極3と可動電極4との間の距離を小さくしつつ、可動電極4の変位可能なスペースを確保することができる。
<振動子の製造方法>
次に、図1および図2に示す振動子1の製造方法の一例を説明する。
図3は、図1および図2に示す振動子の製造方法を説明するための図である。なお、図3は、図1におけるA−A線断面図に対応する断面図である。
また、以下では、説明の便宜上、図3中の上側を「上」、下側を「下」と言う。
この振動子1の製造方法は、[1]3層構造の基板を用意する工程と、[2]この基板の最上層を加工して固定電極3を形成する工程と、[3]固定電極3上に間隙8の形状に対応するように犠牲層を形成する工程と、[4]犠牲層上に可動電極4を形成する工程と、[5]犠牲層を除去する工程とを有している。以下、各工程について、順次説明する。
次に、図1および図2に示す振動子1の製造方法の一例を説明する。
図3は、図1および図2に示す振動子の製造方法を説明するための図である。なお、図3は、図1におけるA−A線断面図に対応する断面図である。
また、以下では、説明の便宜上、図3中の上側を「上」、下側を「下」と言う。
この振動子1の製造方法は、[1]3層構造の基板を用意する工程と、[2]この基板の最上層を加工して固定電極3を形成する工程と、[3]固定電極3上に間隙8の形状に対応するように犠牲層を形成する工程と、[4]犠牲層上に可動電極4を形成する工程と、[5]犠牲層を除去する工程とを有している。以下、各工程について、順次説明する。
[1]基板を用意する工程
まず、図3(a)に示すように、第1の層101、第2の層102、第3の層103がこの順積層されてなる基板10を用意する。
この基板10を構成する各層のうち、第1の層101は、前述した振動子1の基体2となる部分であり、第2の層102は、絶縁層5、6、7に加工される部分であり、第3の層103は、固定電極3に加工される部分である。
まず、図3(a)に示すように、第1の層101、第2の層102、第3の層103がこの順積層されてなる基板10を用意する。
この基板10を構成する各層のうち、第1の層101は、前述した振動子1の基体2となる部分であり、第2の層102は、絶縁層5、6、7に加工される部分であり、第3の層103は、固定電極3に加工される部分である。
この基板10としては、各層101、102、103の組み合わせで各種のものが挙げられるが、特に、主としてSiで構成された第1の層101上に、主としてSiO2で構成された第2の層102と、主としてSiで構成された第3の層(活性層)103とがこの順で積層されてなるSOI基板が好適である。これにより、比較的簡単に、高精度な振動子1を得ることができる。
[2]固定電極3を形成する工程
次に、基板10の最上層である第3の層103を加工して、図3(b)、図3(c)に示すように、固定電極3を形成する。
より具体的に説明すると、基板10の第3の層103上(第2の層102と反対側)に、例えば、フォトリソグラフィー法等を用いて、固定電極3の平面視形状をなすマスクを形成する。
次に、基板10の最上層である第3の層103を加工して、図3(b)、図3(c)に示すように、固定電極3を形成する。
より具体的に説明すると、基板10の第3の層103上(第2の層102と反対側)に、例えば、フォトリソグラフィー法等を用いて、固定電極3の平面視形状をなすマスクを形成する。
マスクとしては、レジスト材料で構成されるマスク(レジストマスク)に代えて、例えばAl等の金属材料で構成されるマスク(メタルマスク)を用いることもできる。
そして、形成されたマスクを用いて、第3の層103に対して第1のエッチングを施す。これにより、第3の層103は、図3(b)に示すように、固定電極3の平面視形状に対応した形状にパターニングされ、パターン103aを得る。
そして、形成されたマスクを用いて、第3の層103に対して第1のエッチングを施す。これにより、第3の層103は、図3(b)に示すように、固定電極3の平面視形状に対応した形状にパターニングされ、パターン103aを得る。
なお、第2の層102は、第1のエッチングにより実質的にエッチングされないものであり、第1のエッチングに際して、その侵攻を阻止するストップ層として機能する。
第1のエッチングには、例えば、反応性イオンエッチング、プラズマエッチング、ビームエッチング、光アシストエッチングのようなドライエッチング、ウェットエッチング等のうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができるが、ドライエッチング、特に、反応性イオンエッチングを用いるのが好適である。
第1のエッチングには、例えば、反応性イオンエッチング、プラズマエッチング、ビームエッチング、光アシストエッチングのようなドライエッチング、ウェットエッチング等のうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができるが、ドライエッチング、特に、反応性イオンエッチングを用いるのが好適である。
第1のエッチングとしてドライエッチング(特に、反応性イオンエッチング)を用いることにより、第3の層103に対して異方性の高いエッチングを行うことができ、第3の層103のパターニングを寸法精度よく行うことができる。
そして、パターン103aを加工して、図3(c)に示すように、凹部311を形成し、固定電極3を得る。
凹部311の形成方法としては、特に限定されず、例えば、前述した第1のエッチングのような各種エッチング、レーザー、ブラスト処理などを用いることができる。
本工程[2]により、第3の層103が加工され、固定電極3が形成される。
そして、パターン103aを加工して、図3(c)に示すように、凹部311を形成し、固定電極3を得る。
凹部311の形成方法としては、特に限定されず、例えば、前述した第1のエッチングのような各種エッチング、レーザー、ブラスト処理などを用いることができる。
本工程[2]により、第3の層103が加工され、固定電極3が形成される。
[3]犠牲層を形成する工程
次に、図3(d)に示すように、固定電極3上に、間隙8に対応する形状をなすように、犠牲層104を形成する。
より具体的には、例えば、固定電極3上を一様に覆うように、犠牲層104の構成材料で構成された膜を形成し、その膜の一部を除去して、犠牲層104を得る。この犠牲層104の上面には、可動電極4の凸部411に対応する凹部が形成されている。このような凹部は、前記膜の膜厚や構成材料によっては、前記膜を形成したときに、固定電極3の凹部311の影響を受けて、前記膜の上面に形成される。このような膜の膜厚や構成材料などを選択することにより、製造工程を簡略化しつつ、凹部311の位置と凸部411の位置とを一致させることができる。なお、この凹部の形成は、前記膜の形成とは別途行ってもよい。
次に、図3(d)に示すように、固定電極3上に、間隙8に対応する形状をなすように、犠牲層104を形成する。
より具体的には、例えば、固定電極3上を一様に覆うように、犠牲層104の構成材料で構成された膜を形成し、その膜の一部を除去して、犠牲層104を得る。この犠牲層104の上面には、可動電極4の凸部411に対応する凹部が形成されている。このような凹部は、前記膜の膜厚や構成材料によっては、前記膜を形成したときに、固定電極3の凹部311の影響を受けて、前記膜の上面に形成される。このような膜の膜厚や構成材料などを選択することにより、製造工程を簡略化しつつ、凹部311の位置と凸部411の位置とを一致させることができる。なお、この凹部の形成は、前記膜の形成とは別途行ってもよい。
犠牲層104は、後述する工程[5]でのエッチングにより、第2の層102の一部とともに除去されるものである。したがって、犠牲層104の構成材料としては、工程[5]でのエッチング(すなわち、第2の層102の一部の除去に用いるエッチング)により除去可能な材料が用いられる。
特に、犠牲層104の構成材料としては、SOGを主材料とするものが好ましい。これにより、第3の層103がシリコンを主材料として構成されている場合であっても、犠牲層104の形成後に、熱処理により、固定電極3にリン分を拡散させて導電性を付与する(すなわち、低抵抗とする)ことができる。
特に、犠牲層104の構成材料としては、SOGを主材料とするものが好ましい。これにより、第3の層103がシリコンを主材料として構成されている場合であっても、犠牲層104の形成後に、熱処理により、固定電極3にリン分を拡散させて導電性を付与する(すなわち、低抵抗とする)ことができる。
犠牲層104のための膜の形成方法としては、例えば、プラズマCVD、熱CVD、レーザーCVDのような化学蒸着法(CVD)、真空蒸着、スパッタリング(低温スパッタリング)、イオンプレーティング等の乾式メッキ法、電解メッキ、浸漬メッキ、無電解メッキ等の湿式メッキ法、溶射法、ゾル・ゲル法、MOD法、薄膜の接合等が挙げられる。
また、犠牲層104の形成のために膜の一部を除去する方法としては、特に限定されず、例えば、反応性イオンエッチング、プラズマエッチング、ビームエッチング、光アシストエッチングのようなドライエッチング、ウェットエッチング等のうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
また、犠牲層104の形成のために膜の一部を除去する方法としては、特に限定されず、例えば、反応性イオンエッチング、プラズマエッチング、ビームエッチング、光アシストエッチングのようなドライエッチング、ウェットエッチング等のうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
[4]可動電極4を形成する工程
次に、犠牲層104上に、図3(e)に示すように、可動電極4を形成する。
より具体的には、犠牲層104上を一様に覆うように膜を形成した後、その膜の一部を除去して、可動電極4を形成する。このとき、前述したように犠牲層104上に形成され凹部が型となり、可動電極4の凸部411が形成される。
次に、犠牲層104上に、図3(e)に示すように、可動電極4を形成する。
より具体的には、犠牲層104上を一様に覆うように膜を形成した後、その膜の一部を除去して、可動電極4を形成する。このとき、前述したように犠牲層104上に形成され凹部が型となり、可動電極4の凸部411が形成される。
可動電極4の構成材料としては、特に限定されないが、後述する工程[5]でのエッチングにより実質的にエッチングされないものであるのが好ましい。特に、可動電極4は、シリコンを主材料として構成されているものが好ましい。これにより、得られる振動子1の特性を優れたものとすることができる。
可動電極4の形成のための膜の形成およびその一部を除去する方法としては、特に限定されず、前述した犠牲層104のための膜の形成およびその一部を除去する方法と同様のものを用いることができる。
可動電極4の形成のための膜の形成およびその一部を除去する方法としては、特に限定されず、前述した犠牲層104のための膜の形成およびその一部を除去する方法と同様のものを用いることができる。
[5]犠牲層を除去する工程
次に、犠牲層104を第2のエッチングにより除去して、図3(f)に示すように、間隙8を形成し、振動子1を得る。
この第2のエッチングでは、第2の層102に対して、第3の層103が実質的にエッチングされず、第2の層102をエッチング可能なエッチングを施す。これにより、図3(f)に示すように、第2の層102の一部を除去して、絶縁層5、6、7を形成することができる。
次に、犠牲層104を第2のエッチングにより除去して、図3(f)に示すように、間隙8を形成し、振動子1を得る。
この第2のエッチングでは、第2の層102に対して、第3の層103が実質的にエッチングされず、第2の層102をエッチング可能なエッチングを施す。これにより、図3(f)に示すように、第2の層102の一部を除去して、絶縁層5、6、7を形成することができる。
この第2のエッチングには、例えば、反応性イオンエッチング、プラズマエッチング、ビームエッチング、光アシストエッチングのようなドライエッチング、ウェットエッチング等のうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができるが、ウェットエッチングを用いるのが好適である。
第2のエッチングとしてウェットエッチングを用いることにより、第2の層102を等方的にエッチングすることができる。このため、犠牲層104を効率よく除去することができる。
第2のエッチングとしてウェットエッチングを用いることにより、第2の層102を等方的にエッチングすることができる。このため、犠牲層104を効率よく除去することができる。
このウェットエッチングに用いるエッチング液としては、例えばフッ酸等が挙げられる。
以上のように、本発明の振動子1を製造することができる。
なお、振動子1において、各部の寸法、形状等は任意に変更することができる。
上述したような振動子1は、各種の電子機器に適用することができ、得られる電子機器は、省電力で、優れた特性を有するものとすることができる。
以上のように、本発明の振動子1を製造することができる。
なお、振動子1において、各部の寸法、形状等は任意に変更することができる。
上述したような振動子1は、各種の電子機器に適用することができ、得られる電子機器は、省電力で、優れた特性を有するものとすることができる。
次に、このような電子機器(本発明の振動子を備える電子機器)について、図4〜図6に示す実施形態に基づき、詳細に説明する。
図4は、本発明の電子機器を適用したモバイル型(またはノート型)のパーソナルコンピュータの構成を示す斜視図である。
この図において、パーソナルコンピュータ1100は、キーボード1102を備えた本体部1104と、表示ユニット1106とにより構成され、表示ユニット1106は、本体部1104に対しヒンジ構造部を介して回動可能に支持されている。
このようなパーソナルコンピュータ1100には、例えば、基準クロック、計時用クロック、無線機器の発振回路、フィルタ等として機能する振動子1や、アンテナ1101が内蔵されている。
図4は、本発明の電子機器を適用したモバイル型(またはノート型)のパーソナルコンピュータの構成を示す斜視図である。
この図において、パーソナルコンピュータ1100は、キーボード1102を備えた本体部1104と、表示ユニット1106とにより構成され、表示ユニット1106は、本体部1104に対しヒンジ構造部を介して回動可能に支持されている。
このようなパーソナルコンピュータ1100には、例えば、基準クロック、計時用クロック、無線機器の発振回路、フィルタ等として機能する振動子1や、アンテナ1101が内蔵されている。
図5は、本発明の電子機器を適用した携帯電話機(PHSも含む)の構成を示す斜視図である。
この図において、携帯電話機1200は、アンテナ1201、複数の操作ボタン1202、受話口1204および送話口1206を備え、操作ボタン1202と受話口1204との間には、表示部が配置されている。
このような携帯電話機1200には、例えば、搬送波、検波用の発振回路、フィルタ、マイコン用クロック、計時用クロック等として機能する振動子1が内蔵されている。
この図において、携帯電話機1200は、アンテナ1201、複数の操作ボタン1202、受話口1204および送話口1206を備え、操作ボタン1202と受話口1204との間には、表示部が配置されている。
このような携帯電話機1200には、例えば、搬送波、検波用の発振回路、フィルタ、マイコン用クロック、計時用クロック等として機能する振動子1が内蔵されている。
図6は、本発明の電子機器を適用したディジタルスチルカメラの構成を示す斜視図である。なお、この図には、外部機器との接続についても簡易的に示されている。
ここで、通常のカメラは、被写体の光像により銀塩写真フィルムを感光するのに対し、ディジタルスチルカメラ1300は、被写体の光像をCCD(Charge Coupled Device)などの撮像素子により光電変換して撮像信号(画像信号)を生成する。
ここで、通常のカメラは、被写体の光像により銀塩写真フィルムを感光するのに対し、ディジタルスチルカメラ1300は、被写体の光像をCCD(Charge Coupled Device)などの撮像素子により光電変換して撮像信号(画像信号)を生成する。
ディジタルスチルカメラ1300におけるケース(ボディー)1302の背面には、表示部が設けられ、CCDによる撮像信号に基づいて表示を行う構成になっており、表示部は、被写体を電子画像として表示するファインダとして機能する。
また、ケース1302の正面側(図中裏面側)には、光学レンズ(撮像光学系)やCCDなどを含む受光ユニット1304が設けられている。
また、ケース1302の正面側(図中裏面側)には、光学レンズ(撮像光学系)やCCDなどを含む受光ユニット1304が設けられている。
撮影者が表示部に表示された被写体像を確認し、シャッタボタン1306を押下すると、その時点におけるCCDの撮像信号が、メモリ1308に転送・格納される。
また、このディジタルスチルカメラ1300においては、ケース1302の側面に、ビデオ信号出力端子1312と、データ通信用の入出力端子1314とが設けられている。そして、図示されるように、ビデオ信号出力端子1312にはテレビモニタ1430が、デ−タ通信用の入出力端子1314にはパーソナルコンピュータ1440が、それぞれ必要に応じて接続される。さらに、所定の操作により、メモリ1308に格納された撮像信号が、テレビモニタ1430や、パーソナルコンピュータ1440に出力される構成になっている。
また、このディジタルスチルカメラ1300においては、ケース1302の側面に、ビデオ信号出力端子1312と、データ通信用の入出力端子1314とが設けられている。そして、図示されるように、ビデオ信号出力端子1312にはテレビモニタ1430が、デ−タ通信用の入出力端子1314にはパーソナルコンピュータ1440が、それぞれ必要に応じて接続される。さらに、所定の操作により、メモリ1308に格納された撮像信号が、テレビモニタ1430や、パーソナルコンピュータ1440に出力される構成になっている。
このようなディジタルスチルカメラ1300には、例えば、マイクロコンピュータ用クロック、計時用クロック等として機能する振動子1が内蔵されている。
なお、本発明の電子機器は、図4のパーソナルコンピュータ(モバイル型パーソナルコンピュータ)、図5の携帯電話機、図6のディジタルスチルカメラの他にも、例えば、インクジェット式吐出装置(例えばインクジェットプリンタ)、ラップトップ型パーソナルコンピュータ、テレビ、ビデオカメラ、ビデオテープレコーダ、カーナビゲーション装置、ページャ、電子手帳(通信機能付も含む)、電子辞書、電卓、電子ゲーム機器、ワードプロセッサ、ワークステーション、テレビ電話、防犯用テレビモニタ、電子双眼鏡、POS端末、医療機器(例えば電子体温計、血圧計、血糖計、心電図計測装置、超音波診断装置、電子内視鏡)、魚群探知機、各種測定機器、計器類(例えば、車両、航空機、船舶の計器類)、フライトシュミレータ等に適用することができる。
なお、本発明の電子機器は、図4のパーソナルコンピュータ(モバイル型パーソナルコンピュータ)、図5の携帯電話機、図6のディジタルスチルカメラの他にも、例えば、インクジェット式吐出装置(例えばインクジェットプリンタ)、ラップトップ型パーソナルコンピュータ、テレビ、ビデオカメラ、ビデオテープレコーダ、カーナビゲーション装置、ページャ、電子手帳(通信機能付も含む)、電子辞書、電卓、電子ゲーム機器、ワードプロセッサ、ワークステーション、テレビ電話、防犯用テレビモニタ、電子双眼鏡、POS端末、医療機器(例えば電子体温計、血圧計、血糖計、心電図計測装置、超音波診断装置、電子内視鏡)、魚群探知機、各種測定機器、計器類(例えば、車両、航空機、船舶の計器類)、フライトシュミレータ等に適用することができる。
以上、本発明の振動子および電子機器について説明したが、本発明は、これらに限定されるものではない。
例えば、本発明の振動子は、前述した実施形態のものに限定されず、各種マイクロレゾネータや、MEMS応用のセンサ(圧力、加速度、角速度、姿勢)等に適用することができる。
また、前述した実施形態では、可動電極の長手方向での両端部が基体に支持されている形態(ブリッジ構造)のものについて説明したが、可動電極の一端を基体に支持したものについても本発明を適用することができる。
例えば、本発明の振動子は、前述した実施形態のものに限定されず、各種マイクロレゾネータや、MEMS応用のセンサ(圧力、加速度、角速度、姿勢)等に適用することができる。
また、前述した実施形態では、可動電極の長手方向での両端部が基体に支持されている形態(ブリッジ構造)のものについて説明したが、可動電極の一端を基体に支持したものについても本発明を適用することができる。
また、固定電極と可動電極との対向面に形成する凹部や凸部の形状、位置、数、大きさなどは、固定電極と可動電極との間の静電容量の増大を図ることができるものであれば、前述した実施形態のものに限定されず、任意である。例えば、凹部や凸部の平面視形状は、楕円形であってもよく、また、三角形、四角形、五角形などの多角形などでもよい。さらに、凹部や凸部が長尺であって、固定電極と可動電極との対向面が波状をなしていてもよい。
また、前述した実施形態では、固定電極と可動電極との対向面のうち、一方に複数の凹部、他方に複数の凸部を形成したが、固定電極と可動電極との対向面に形成する複数の凹部や複数の凸部は、固定電極と可動電極との対向面のうちの少なくとも一方に形成されていれば、本発明の効果を得ることができる。
また、前述した実施形態では、固定電極と可動電極との対向面のうち、一方に複数の凹部、他方に複数の凸部を形成したが、固定電極と可動電極との対向面に形成する複数の凹部や複数の凸部は、固定電極と可動電極との対向面のうちの少なくとも一方に形成されていれば、本発明の効果を得ることができる。
1……振動子 2……基体 3……固定電極 31……固定電極本体 311……凹部 32……取出し電極 4……可動電極 41……可動電極本体 411……凸部 42、43……端部 5、6、7……絶縁層 8……間隙 10……基板 101……第1の層 102……第2の層 103……第3の層 103a……パターン 104……犠牲層 1100……パーソナルコンピュータ 1101……アンテナ 1102……キーボード 1104……本体部 1106……表示ユニット 1200……携帯電話機 1201……アンテナ 1202……操作ボタン 1204……受話口 1206……送話口 1300……ディジタルスチルカメラ 1302……ケース(ボディー) 1304……受光ユニット 1306……シャッタボタン 1308……メモリ 1312……ビデオ信号出力端子 1314……データ通信用の入出力端子 1430……テレビモニタ 1440……パーソナルコンピュータ
Claims (14)
- 基体と、
前記基体に固定された固定電極と、
板状をなし、前記固定電極に間隙を隔てて対向し、板厚方向に変位可能に設けられた可動電極とを有し、
前記固定電極と前記可動電極との間に電圧を印加することにより、これらの間に静電引力を生じさせて、前記可動電極を振動させる振動子であって、
前記固定電極と前記可動電極との対向面のうち少なくとも一方の対向面に、複数の微小な凹部および/または凸部が形成され、前記固定電極と前記可動電極との間の静電容量を増大させていることを特徴とする振動子。 - 前記固定電極と前記可動電極との対向面の双方に、前記凹部および/または前記凸部が形成されている請求項1に記載の振動子。
- 前記固定電極と前記可動電極との対向面は、互いに反転したような形状をなしている請求項2に記載の振動子。
- 前記固定電極と前記可動電極との対向面のうち、一方の対向面に形成された前記凸部と、他方の対向面に形成された前記凹部とが対応した位置に形成されている請求項3に記載の振動子。
- 前記凸部の横断面積は、その基端から先端へ向け漸減している請求項1ないし4のいずれかに記載の振動子。
- 前記凸部の平面視形状は、略円形をなしている請求項5に記載の振動子。
- 前記凸部は、略半球状をなしている請求項5に記載の振動子。
- 前記凹部の横断面積は、その開口端から底面へ向け漸減している請求項1ないし7のいずれかに記載の振動子。
- 前記凹部の平面視形状は、略円形をなしている請求項8に記載の振動子。
- 前記凹部は、略半球状をなしている請求項9に記載の振動子。
- 前記凹部または前記凸部は、前記凹部同士または前記凸部同士の間の距離が等しくなるように規則的に複数設けられている請求項1ないし10のいずれかに記載の振動子。
- 前記凹部および/または前記凸部は、前記対向面のほぼ全域に亘って形成されている請求項1ないし11のいずれかに記載の振動子。
- 前記可動電極は、帯状をなし、その長手方向での両端部が前記基体に支持され、前記両端部以外の部分が変位する請求項1ないし12のいずれかに記載の振動子。
- 請求項1ないし13のいずれかに記載の振動子を備えることを特徴とする電子機器。
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