JP2006253814A - 振動子および電子機器 - Google Patents

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卓哉 中島
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Abstract

【課題】駆動電圧の低減化を図るとともに、小型化を図りつつ、比較的低い振動数で振動させることができる振動子およびこれを備える電子機器を提供すること。
【解決手段】本発明の振動子は、支持部27と、支持部27に対し回動可能とするための可動電極(第1の可動電極21、22および第2の可動電極23)と、支持部27に対し可動電極を回動可能とするように、支持部27と可動電極とを直接的または間接的に連結する第1の弾性連結部28および第2の弾性連結部29と、可動電極の回動中心軸に向けて可動電極に間隔を隔てて対向する固定電極(第1の固定電極24、25および第2の固定電極26)とを有し、第1の可動電極21、22をその回動中心軸まわりに回動させて振動するとともに、第2の可動電極23と第2の固定電極26との間に生じる静電容量を検出する。
【選択図】図1

Description

本発明は、振動子および電子機器に関するものである。
ある振動電流の周波数に同調して機械的に振動する振動子は、携帯電話等の通信機器用のバンドパスフィルター、基準クロック、振動式センサ等に応用されている。
例えば、特許文献1にかかる振動子は、互いに間隔を隔てて対向する固定電極および可動電極を有している。この固定電極および可動電極は、それぞれ、櫛歯状をなすように並接された複数の電極指を有し、固定電極と可動電極とが噛み合うように配設されている。このような振動子は、可動電極と固定電極との間に電圧を印加することにより、可動電極の電極指と固定電極の電極指との間に静電引力を生じさせ、可動電極と固定電極との対向方向に可動電極を振動させる。また、このような振動子は、可動電極が振動すると、これに伴って、可動電極と固定電極との間の静電容量も変化するので、一般に、この静電容量を検出し、この検出結果に基づいて、可動電極と固定電極との間に印加する電圧を制御して、所望の周波数で可動電極を振動させる。
このような振動子は、可動電極の電極指と固定電極の電極指との間に生じる静電引力がこれらの間の距離の自乗に反比例するため、この距離を小さくすることによって、駆動電圧を低減することができる。
しかし、可動電極の振動方向が可動電極と固定電極との対向方向であるので、大きな振幅で可動電極を振動させるためには、可動電極の振動空間を可動電極と固定電極との対向方向で確保しなければならず、可動電極および固定電極の大型化、ひいては、振動子の大型化を招いてしまう。その結果、大きな振幅の振動子を小型な電子機器に組み込むことが難しい。
米国特許第5025346号明細書
本発明の目的は、駆動電圧の低減化を図るとともに、小型化を図りつつ、比較的低い振動数で振動させることができる振動子およびこれを備える電子機器を提供することにある。
このような目的は、下記の本発明により達成される。
本発明の振動子は、支持部と、
前記支持部に対し回動可能とするための可動電極と、
前記支持部に対し前記可動電極を回動可能とするように、前記支持部と前記可動電極とを直接的または間接的に連結する弾性連結部と、
前記可動電極の回動中心軸に向けて前記可動電極に間隔を隔てて対向する固定電極とを有し、
前記可動電極と前記固定電極との間に交番電圧を印加することにより、前記可動電極を前記回動中心軸まわりに回動させて振動するとともに、前記可動電極と前記固定電極との間に生じる静電容量を検出することを特徴とする。
これにより、可動電極と固定電極との対向方向に直角な方向で可動電極を振動させることができる。したがって、可動電極の振幅を大きくしても、可動電極と固定電極との対向方向に可動電極の振動空間を増大させることがなく、振動子の小型化を図ることができる。また、可動電極と固定電極との間の距離を小さくして、駆動電圧を低減することができる。
本発明の振動子では、前記可動電極および前記固定電極は、それぞれ、櫛歯状をなすように並設された複数の電極指を有し、前記可動電極の電極指と前記固定電極の電極指とが互いに噛み合うように配設されていることが好ましい。
これにより、可動電極と固定電極との間に生じる静電引力を増大させることができる。その結果、駆動電圧をより低減することができる。
本発明の振動子では、前記固定電極は、互いに絶縁された2つの部分を有し、前記2つの部分のうちの一方と前記可動電極との間に前記交番電圧を印加し、前記2つの部分のうちの他方と前記可動電極との間の静電容量を検出することが好ましい。
これにより、より簡単に、可動電極と固定電極との間の静電容量を検出することができる。
本発明の振動子では、前記可動電極は、前記支持部に対し回動可能な第1の可動電極と、前記第1の可動電極に対し回動可能な第2の可動電極とを有し、前記弾性連結部は、前記支持部と前記第1の可動電極とを連結する第1の弾性連結部と、前記第1の可動電極と前記第2の可動電極とを連結する第2の弾性連結部とを有し、前記第1の弾性連結部および前記第2の弾性連結部は、前記第1の可動電極および前記第2の可動電極の双方をほぼ同一の回動軸線まわりに回動可能とし、前記固定電極は、前記第1の可動電極に間隔を隔てて対向する第1の固定電極と、前記第1の固定電極と絶縁されているとともに、前記第2の可動電極に間隔を隔てて対向する第2の固定電極とを有することが好ましい。
これにより、駆動電圧をより低減することができる。
本発明の振動子では、前記第1の可動電極と前記第1の固定電極との間に前記交番電圧を印加することにより、前記第1の可動電極を回動させ、これに伴い、前記第2の可動電極を回動させることが好ましい。
これにより、駆動電圧を低減しつつ第1の可動電極の振幅を抑えながら、第2の可動電極を共振周波数で振動させて、第2の可動電極の振幅を大きくすることができる。
本発明の振動子では、前記交番電圧の周波数が、前記第1の可動電極と前記第2の可動電極とが共振する共振周波数のうち低いものとほぼ等しくなるように設定されていることが好ましい。
これにより、可動電極の振動周波数を比較的簡単に調整することができる。
本発明の振動子では、前記第2の可動電極と前記第2の固定電極との間に生じる静電容量の検出結果に基づき、前記第1の可動電極および/または前記第2の可動電極の振幅、振動数、変位量のうちの少なくとも1つを設定値とするように、前記交番電圧を制御することが好ましい。
これにより、第1の可動電極よりも第2の可動電極の振幅を大きくして、より正確に駆動状態を検出しつつ、振動子1の駆動状態を正確に制御することができる。
本発明の振動子では、前記第1の可動電極を一対備え、前記一対の第1の可動電極の一方は、前記第2の可動電極の一端側に設けられ、他方は、前記第2の可動電極の他端側に設けられていることが好ましい。
これにより、より確実に、低電圧で駆動が可能で、かつ、第2の可動電極の振れ角(振幅)が大きいものとすることができる。
本発明の振動子では、前記一方の第1の可動電極の回動中心軸からこれに垂直な方向での長さをLとし、前記他方の第1の可動電極の回動中心軸からこれに垂直な方向での長さをLとし、前記第2の可動電極の回動中心軸からこれに垂直な方向での長さをLとしたとき、LとLとが、L<Lなる関係を満足し、かつ、LとLとが、L<Lなる関係を満足することが好ましい。
これにより、より容易かつ確実に、低電圧で駆動が可能で、かつ、第2の可動電極の振れ角(振幅)が大きいものとすることができる。
本発明の振動子では、前記長さLと、前記長さLとがほぼ等しいことが好ましい。
これにより、振動子の振動特性の調整が容易となり、さらに容易かつ確実に、低電圧駆動が可能で、かつ、第2の可動電極の振れ角(振幅)が大きいものとすることができる。
本発明の振動子では、前記第1の弾性連結部のばね定数をkとし、前記第2の弾性連結部のばね定数をkとしたとき、kとkとが、k>kなる関係を満足することが好ましい。
これにより、低電圧で高速動作が可能で、かつ、振れ角(振幅)が大きいものとすることができる。また、このような構成とすることにより、第1の可動電極の振幅を抑制しつつ、第2の可動電極の回転角度(振れ角)を大きくすることができる。
本発明の振動子では、前記第1の可動電極の慣性モーメントをJとし、前記第2の可動電極の慣性モーメントをJとしたとき、JとJとがJ≦Jなる関係を満足することが好ましい。
これにより、第1の可動電極の振れ角(振幅)を抑制しつつ、第2の可動電極の回転角度(振れ角)を大きくすることができる。
本発明の振動子では、前記支持部と前記第1の固定電極と前記第2の固定電極は、支持基板に支持されており、前記支持基板は、前記第2の可動電極の回動を許容するための凹部または開口部が形成されていることが好ましい。
これにより、第1の可動電極の振幅を抑制しつつ、第2の可動電極の回転角度(振れ角)を大きくすることができる。
本発明の電子機器は、本発明の振動子を備えることを特徴とする。
これにより、駆動電圧の低減化を図るとともに、小型化を図りつつ、比較的低い振動数で振動させることができる
以下、本発明の振動子の好適な実施形態について、添付図面を参照しつつ説明する。
図1は、本実施形態にかかる振動子を示す平面図であり、図2(A)は、図1中のA−A線断面図、図2(B)は、図1中のB−B線断面図、図3および図4は、図1に示す振動子の駆動状態を説明するための図である。なお、以下では、説明の便宜上、図1中の紙面手前側を「上」、紙面奥側を「下」、右側を「右」、左側を「左」と言い、図2ないし図4中の上側を「上」、下側を「下」、右側を「右」、左側を「左」と言う。
<振動子の構成>
図1に示す振動子1は、2自由度振動系を有する基体2を有している。そして、図2に示すように、この基体2の下部には、支持基板3が接合層4を介して接合されている。
基体2は、図1に示すように、一対の第1の可動電極(駆動部)21、22と、一対の第1の可動電極(駆動部)21、22の間に設けられた第2の可動電極(検出部)23と、1対の第1の可動電極21、22に間隔を隔てて対向する1対の第1の固定電極24、25と、第2の可動電極23に間隔を隔てて対向する1対の第2の固定電極26とを備えている。
すなわち、基体2は、可動電極として、一対の第1の可動電極(駆動部)21、22とおよび第2の可動電極(検出部)23を有するとともに、固定電極として、1対の第1の固定電極24、25および1対の第2の固定電極26を有している。
具体的には、基体2は、第2の可動電極23を中心として、その一端側(図1および図2中、左側)に第1の可動電極21が設けられ、他端側(図1および図2中、右側)に第1の可動電極22が設けられている。
また、本実施形態では、第1の可動電極21、22は、互いにほぼ同一形状かつほぼ同一寸法をなし、第2の可動電極23を介して、ほぼ対称に設けられている。
さらに、基体2は、図1および図2に示すように、固定配置された支持部27と、第1の可動電極21、22と支持部27とを連結する一対の第1の弾性連結部28、28と、第1の可動電極21、22と第2の可動電極23とを連結する一対の第2の弾性連結部29、29とを備えている。ここで、基体2は、弾性連結部として、1対の第1の弾性連結部28、28および1対の第2の弾性連結部29、29を有し、第1の可動電極21、22および第2の可動電極23の双方をほぼ同一の回動軸線まわりに回動可能としている。
各第1の弾性連結部28、28および各第2の弾性連結部29、29は、同軸的に設けられており、これらを回動中心軸(回転軸)30として、第1の可動電極21、22が支持部27に対して、また、第2の可動電極23が第1の可動電極21、22に対して回動可能となっている。このとき、第1の固定電極24、25は、第1の可動電極21、22の回動中心軸に向けて第1の可動電極21、22に間隔を隔てて対向し、第2の固定電極26は、第2の可動電極23の回動中心軸に向けて第2の可動電極23に間隔を隔てて対向している。
このように、基体2は、第1の可動電極21、22と第1の弾性連結部28、28とからなる第1の振動系と、第2の可動電極23と第2の弾性連結部29、29とからなる第2の振動系とを有する2自由度振動系を構成する。
このような基体2は、例えば、シリコンを主材料として構成されていて、第1の可動電極21、22と、第2の可動電極23と、支持部27と、第1の弾性連結部28、28と、第2の弾性連結部29、29とが一体的に形成されている。
第1の可動電極21、22は、それぞれ、第1の弾性連結部28および第2の弾性連結部29と同一線上でこれらに連結される基部211、221と、基部211、221から突出し櫛歯形状をなすように並設された複数の電極指212、222とを有している。
一方、第1の固定電極24、25は、それぞれ、接合層4を介して支持基板3に固定された固定部241、251と、この固定部241、251から突出し櫛歯形状をなすように並設された電極指242、252とを有している。
第1の可動電極21と第1の固定電極24とは、電極指212と電極指242とが交互に位置するように、すなわち、互いに噛み合うようにして配置されている。また、第1の可動電極21と第1の固定電極24と同様に、第1の可動電極22と第1の固定電極25も、電極指222と電極指252とが交互に位置するように配置されている。これにより、第1の可動電極21、22と第1の固定電極24、25との間に生じる静電引力を増大させることができる。その結果、駆動電圧をより低減することができる。
第1の可動電極21、22と第1の固定電極24、25とには、これらの間に電圧を印加する電圧印加手段である通電回路11が接続されている(図4参照)。この通電回路11には、後述する検出回路13の検出結果に基づき通電回路11の駆動を制御するための制御手段12が接続されている。
第2の可動電極23は、第2の弾性連結部29と同一線上でこれらに連結される基部231と、基部231から突出し櫛歯形状をなすように並設された複数の電極指232とを有している。
一方、第2の固定電極26は、接合層4を介して支持基板3に固定された固定部261と、この固定部261から突出し櫛歯形状をなすように並設された電極指262とを有している。この第2の固定電極26は、前述した第1の固定電極24、25と絶縁されている。すなわち、本実施形態の振動子1は、固定電極として、第1の可動電極21、22に間隔を隔てて対向する第1の固定電極24、25と、第1の固定電極24、25と絶縁されているとともに、第2の可動電極23に間隔を隔てて対向する第2の固定電極26とを有している。
第2の可動電極23と第2の固定電極26とは、電極指232と電極指262とが交互に位置するように、すなわち、互いに噛み合うようにして配置されている。
第2の可動電極23と第2の固定電極26とには、これらの間の静電容量を検出する検出回路13が接続されている(図4参照)。この検出回路13の検出信号(検出結果)に基づき、前述した制御手段12が通電回路11の駆動を制御する。より具体的に説明すると、制御手段12は、第2の可動電極23と第2の固定電極26との間に生じる静電容量の検出結果に基づき、第1の可動電極21、22および/または第2の可動電極23の振幅、振動数、変位量のうちの少なくとも1つを設定値とするように、通電回路11により第1の可動電極21、22と第1の固定電極24、25との間に印加される交流電圧を制御する。これにより、第1の可動電極21、22よりも第2の可動電極23の振幅を大きくして、より正確に駆動状態を検出しつつ、振動子1の駆動状態を正確に制御することができる。なお、検出回路13の検出信号を基準クロック等の他の用途に用いることもできる。
このような基体2を支持するための支持基板3は、例えばシリコンを主材料として構成されている。
支持基板3の上面には、図1および図2に示すように、第2の可動電極23に対応する部分に開口部31が形成されている。
この開口部31は、第2の可動電極23が回動(振動)する際に、支持基板3に接触するのを防止する逃げ部を構成する。開口部(逃げ部)31を設けることにより、振動子1全体の大型化を防止しつつ、第2の可動電極23の振れ角(振幅)をより大きく設定することができる。
なお、逃げ部は、前述したような効果を十分に発揮し得る構成であれば、支持基板3の下面(第2の可動電極23と反対側の面)で必ずしも開放(開口)していなくてもよい。すなわち、逃げ部は、支持基板3の上面に形成された凹部で構成することもできる。また、後述する接合層4の厚さが第2の可動電極23の振れ角(振幅)に対し大きい場合などには、逃げ部を設けなくともよい。
このような支持基板3は、基体2を支持するために、接合層4を介して基体2に接合されている。
接合層4は、例えばSiOを主材料として構成されており、前述した第1の可動電極21、22、第2の可動電極23、第1の弾性連結部28、および第2の弾性連結部29に対応する部位およびその近傍に開口部41が形成されている。すなわち、接合層4には、第1の可動電極21、22および第2の可動電極23の回動空間を避けるように、異形状をなす開口部41が形成されている。これにより、接合層4は、第1の可動電極21、22および第2の可動電極23の回動を許容しつつ、前述した支持部27、第1の固定電極、第2の固定電極と支持基板3とを接合している。
以上のような構成の振動子1は、次のようにして駆動する。
このような第1の可動電極21、22と第1の固定電極24、25の一方との間と、第1の可動電極21、22と第1の固定電極24、25の他方との間とに交互に電圧(例えば位相を180°ずらした交流(交番)電圧)を印加する。すると、第1の可動電極21、22と第1の固定電極24、25の一方との間と、第1の可動電極21、22と第1の固定電極24、25の他方との間とに交互に静電気力(クーロン力)が生じる。
この静電気力により、図3および図4に示すように、第1の可動電極21、22が、第1の弾性連結部28および第2の弾性連結部29を回動中心軸として、基体2の板面(図1における紙面)に対して傾斜するように振動(回動)する。
そして、この第1の可動電極21、22の振動(駆動)に伴って、第2の弾性連結部29を介して連結されている第2の可動電極23も、第1の弾性連結部28および第2の弾性連結部29を回動中心軸として、基体2の板面(図1における紙面)に対して傾斜するように振動(回動)する。このとき、第2の可動電極23の回動に対応して、第2の可動電極23と第2の固定電極26との間の静電容量が変化する。したがって、この静電容量を検出し、この検出結果に基づいて、第1の可動電極21、22と第1の固定電極24、25との間に印加する電圧を制御して、第2の可動電極23を所望の振動数で振動させることができる。
ここで、この振動子1では、前述したように、第1の可動電極21、22と第1の固定電極24、25との間に交流電圧を印加することにより、第1の可動電極21、22および第2の可動電極23を回動中心軸30まわりに回動させて振動するとともに、第2の可動電極23と第2の固定電極26との間に生じる静電容量を検出する。
これにより、第1の可動電極21、22と第1の固定電極24、25との対向方向(第2の可動電極23と第2の固定電極26との対向方向)に直角な方向で第1の可動電極21、22および第2の可動電極23を振動させることができる。したがって、第1の可動電極21、22および第2の可動電極23の振幅を大きくしても、前記対向方向に第1の可動電極21、22および第2の可動電極23の振動空間を増大させることがなく、振動子の小型化を図ることができる。特に、本実施形態では、第1の可動電極21、22と第1の固定電極24、25との間に交流電圧を印加することにより、第1の可動電極21、22を回動させ、これに伴い、第2の可動電極23を回動させるので、駆動電圧を低減しつつ第1の可動電極21、22の振幅を抑えながら、第2の可動電極23を共振周波数で振動させて、第2の可動電極23の振幅を大きくすることができる。
また、第1の可動電極21、22と第1の固定電極24、25との間の距離を小さくして、駆動電圧を低減することができる。また、第2の可動電極23と第2の固定電極26との間の距離を小さくして、検出精度を向上させることができる。
また、支持基板3に開口部31が形成されているとともに、接合層4に開口部41が形成され、かつ、平面視で第1の可動電極21、22および第2の可動電極23が開口部31、41内に位置するように設けられているので、第2の可動電極23が振動し得るスペース、および、第1の可動電極21、22が振動し得るスペースが確保されている。特に、第2の可動電極23が振動し得るスペースが開口部31、41により比較的大きくなっている。したがって、第2の可動電極23が共振によって大きな振れ角で振動した場合でも、第2の可動電極23が支持基板3に接触することを好適に防止することができる。
ここで、第1の可動電極21の回動中心軸30からこれに垂直な方向(長手方向)での長さをLとし、第1の可動電極22の回動中心軸30からこれに垂直な方向(長手方向)での長さをLとし、第2の可動電極23の回動中心軸30からこれに垂直な方向(長手方向)での長さをLとしたとき、本実施形態では、第1の可動電極21、22および第2の可動電極23の寸法は、それぞれ、L=L=Lなる関係を満足するよう設定されているが、L<LかつL<Lなる関係を満足するよう設定することができる。この場合、第1の可動電極21、22の回動のためのスペースが小さくても、第1の可動電極21、22の回転角度(振れ角)を大きくすることができる。その結果、第2の可動電極の回動のための比較的大きなスペースを最大限利用して、第2の可動電極23の回転角度を大きくすることができる。
なお、前述したように、本実施形態では、LとLとはほぼ等しく設定されているが、LとLとが異なっていてもよいことは言うまでもない。
ところで、このような可動電極21、22、23よりなる振動系(2自由度振動系)では、第1の可動電極21、22および第2の可動電極23の振幅(振れ角)と、印加する交流電圧の周波数との間に、次のような周波数特性が存在している。
すなわち、かかる振動系は、第1の可動電極21、22の振幅と、第2の可動電極23の振幅とが大きくなる2つの共振周波数fm[kHz]、fm[kHz](ただし、fm<fm)と、第1の可動電極21、22の振幅がほぼ0となる、1つの反共振周波数fm[kHz]とを有している。
この振動系では、第1の可動電極21、22と第1の固定電極24、25との間に印加する交流電圧の周波数Fが、2つの共振周波数のうち低いもの、すなわち、fmとほぼ等しくなるように設定するのが好ましい。これにより、第1の可動電極21、22の振幅を抑制しつつ、第2の可動電極23の振れ角(回転角度)を大きくすることができる。
なお、本明細書中では、F[kHz]とfm[kHz]とがほぼ等しいとは、(fm−1)≦F≦(fm+1)の条件を満足することを意味する。
第1の可動電極21、22の平均厚さは、それぞれ、1〜1500μmであるのが好ましく、10〜300μmであるのがより好ましい。
第2の可動電極23の平均厚さは、1〜1500μmであるのが好ましく、10〜300μmであるのがより好ましい。
第1の弾性連結部28のばね定数kは、1×10−4〜1×10Nm/radであるのが好ましく、1×10−2〜1×10Nm/radであるのがより好ましく、1×10−1〜1×10Nm/radであるのがさらに好ましい。これにより、第2の可動電極23の回転角度(振れ角)をより大きくすることができる。
一方、第2の弾性連結部29のばね定数kは、1×10−4〜1×10Nm/radであるのが好ましく、1×10−2〜1×10Nm/radであるのがより好ましく、1×10−1〜1×10Nm/radであるのがさらに好ましい。これにより、第1の可動電極21、22の振れ角を抑制しつつ、第2の可動電極23の振れ角をより大きくすることができる。
また、第1の弾性連結部28のばね定数kと第2の弾性連結部29のばね定数をkとは、k>kなる関係を満足するのが好ましい。これにより、第1の可動電極21、22の振れ角を抑制しつつ、第2の可動電極23の回転角度(振れ角)をより大きくすることができる。
さらに、第1の可動電極21、22の慣性モーメントをJとし、第2の可動電極23の慣性モーメントをJとしたとき、JとJとは、J≦Jなる関係を満足することが好ましく、J<Jなる関係を満足することがより好ましい。これにより、第1の可動電極21、22の振れ角を抑制しつつ、第2の可動電極23の回転角度(振れ角)をより大きくすることができる。
ところで、第1の可動電極21、22と第1の弾性連結部28、28とからなる第1の振動系の固有振動数ωは、第1の可動電極21、22の慣性モーメントJと、第1の弾性連結部28のばね定数kとにより、ω=(k/J1/2によって与えられる。一方、第2の可動電極23と第2の弾性連結部29、29とからなる第2の振動系の固有振動数ωは、第2の可動電極23の慣性モーメントJと、第2の弾性連結部29のばね定数kとにより、ω=(k/J1/2によって与えられる。
このようにして求められる第1の振動系の固有振動数ωと第2の振動系の固有振動数ωとは、ω>ωなる関係を満足するのが好ましい。これにより、第1の可動電極21、22の振れ角を抑制しつつ、第2の可動電極23の回転角度(振れ角)をより大きくすることができる。
<振動子の製造方法>
このような振動子1は、例えば、次のようにして製造することができる。
次に、前述した振動子1を製造する場合の一例を図5に基づき説明する。
図5、図1に示すマイクロレゾネータの製造方法を説明するための図である。なお、図5は、図1中のA−A線断面に対応する断面を示している。また、以下の説明では、図5中の上側を「上」、下側を「下」と言う。
本実施形態の振動子1の製造方法は、[1]3層構成の基板を用意する工程と、[2]その基板の下層をエッチングする工程と、[3]その基板の上層をエッチングする工程と、[4]その基板の中間層をエッチングする工程とを有する。以下、各工程を順次説明する。
[1]基板の用意
まず、図5に示すように、第1の層5、第2の層6、第3の層7がこの順で積層されてなる3層構成の基板10を用意する。ここで、第1の層5は、後述する工程[3]でのエッチングによりエッチングされるものであり、第2の層6は、後述する工程[2]および[3]でのエッチングにより実質的にエッチングされないものであり、第3の層7は、後述する工程[2]でのエッチングによりエッチングされるものである。
この基板10を構成する各層のうち、第1の層5は前述した振動子1の基体2に、第2の層6は接合層4に、第3の層7は支持基板3となる部分である。
この基板10としては、各層5、6、7の組み合わせで各種のものが挙げられるが、特に、主としてSiで構成された第1の層5、主としてSiOで構成された第2の層6、主としてSiで構成された第3の層7がこの順で積層されてなるSOI基板が好適である。以下では、基板10としてSOI基板を用いる場合を例に説明する。
基板10としてSOI基板を用いることにより、第1の層5の厚さが比較的厚いものを作製することができるようになる。このため、形成される各可動電極21、22、23および各固定電極24、25、26の厚さを大きくすることができるので、各可動電極21、22、23と各固定電極24、25、26との間に生じる静電容量を大きくすることができる。その結果、印加電圧に対する可動電極21、22の変位量を増大させ、また、検出電圧を増大させることができる。
また、各可動電極21、22、23および各固定電極24、25、26の厚さを大きく設定することができるので、これらの必要とする断面積を確保しつつ、その幅を小さくすることができる。これにより、各可動電極21、22、23および各固定電極24、25、26の小型化、ひいては、振動子1全体の小型化を図ることができる。
[2]第1のエッチング
次に、前述したような基板10の第3の層7に対し、開口部31を形成する。
具体的には、まず、基板10の第3の層7上のエッチング領域内に、例えばフォトリソグラフィー法等を用いて、開口部31に対応する開口を有するマスクを形成する。
次に、形成されたマスクを用いて、第3の層7に対してエッチングを施す。これにより、第3の層7は、マスクに対応した形状にパターニングされる。
このとき、第2の層6は、第1のエッチングにより実質的にエッチングされないものであり、第1のエッチングに際して、その侵攻を阻止するストップ層として機能する。
第1のエッチングには、例えば、反応性イオンエッチング、プラズマエッチング、ビームエッチング、光アシストエッチングのようなドライエッチング、ウェットエッチング等のうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができるが、ドライエッチング、特に、反応性イオンエッチングを用いるのが好適である。
第1のエッチングとしてドライエッチング(特に、反応性イオンエッチング)を用いることにより、第3の層7に対して異方性の高いエッチングを行うことができ、第3の層7のパターニングを寸法精度よく行うことができる。
本工程[2]により、第3の層7がパターニング(加工)され、開口部31が形成される。
次に、前述のマスクを除去する。第3のエッチングに先立って、マスクを除去することにより、後述する工程[4]において、ウェットエッチングを用いる場合には、マスク材料(レジスト材料や、金属材料)の溶解によるエッチング液の汚染を防止または抑制することができる。
このマスクの除去方法としては、例えば、マスクがレジスト材料で構成される場合には、レジスト剥離液、マスクが金属材料で構成される場合には、リン酸溶液のようなメタル剥離液等を用いることができる。
なお、マスクを除去せずに、次の工程[3]を行ってもよい。
[3]第2のエッチング
次に、前述したような基板10に対し、可動電極21、22、23、固定電極24、25、26、支持部27、および弾性連結部28、29(以下、可動電極21、22、23等という)のパターンを形成する。
具体的には、まず、基板10の第1の層5上(第2の層6と反対側)のエッチング領域内に、例えばフォトリソグラフィー法等を用いて、可動電極21、22、23等のパターンに対応する形状のマスクを形成する。
次に、形成されたマスクを用いて、第1の層5に対してエッチングを施す。これにより、第1の層5は、マスクに対応した形状にパターニングされる。
このとき、第2の層6は、第2のエッチングにより実質的にエッチングされないものであり、第2のエッチングに際して、その侵攻を阻止するストップ層として機能する。
第2のエッチングには、前述した第1のエッチングと同様のものを用いることができ、例えば、反応性イオンエッチング、プラズマエッチング、ビームエッチング、光アシストエッチングのようなドライエッチング、ウェットエッチング等のうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができるが、ドライエッチング、特に、反応性イオンエッチングを用いるのが好適である。
第2のエッチングとしてドライエッチング(特に、反応性イオンエッチング)を用いることにより、第1の層5に対して異方性の高いエッチングを行うことができ、第1の層5のパターニングを寸法精度よく行うことができる。
本工程[3]により、第1の層5がパターニング(加工)され、可動電極21、22、23、固定電極24、25、26、支持部27、および弾性連結部28、29が形成される。
次に、前述のマスクを除去する。第3のエッチングに先立って、マスクを除去することにより、後述する工程[3]において、ウェットエッチングを用いる場合には、マスク材料(レジスト材料や、金属材料)の溶解によるエッチング液の汚染を防止または抑制することができる。
このマスクの除去方法としては、例えば、マスクがレジスト材料で構成される場合には、レジスト剥離液、マスクが金属材料で構成される場合には、リン酸溶液のようなメタル剥離液等を用いることができる。
[4]第3のエッチング
次に、第2の層6に対して、第1の層5が実質的にエッチングされず、第2の層6をエッチング可能な第3のエッチングを施す。これにより、第2の層6の一部を除去する。
この第3のエッチングには、例えば、反応性イオンエッチング、プラズマエッチング、ビームエッチング、光アシストエッチングのようなドライエッチング、ウェットエッチング等のうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができるが、ウェットエッチングを用いるのが好適である。
第3のエッチングとしてウェットエッチングを用いることにより、第2の層6を等方的にエッチングすることができる。このため、前記工程[3]において加工されて残存する第1の層5直下の第2の層6も効率よく除去することができる。
このウェットエッチングに用いるエッチング液としては、例えばフッ酸等が挙げられる。
このようなエッチング液に基板10を浸漬すると、まず、残存する第1の層5(可動電極21、22、23等)によって覆われていない第2の層6は、上面からエッチングが開始し、等方的にエッチングが進行する。
次に、可動電極21、22、23等の直下の第2の層6も、それぞれ、露出した側面側からエッチングが進行して、徐々に除去される。
そして、第2の層6が除去されていくことにより、第3の層7と第1の層5との間には、間隙が形成されていく。
ここで、支持部27および固定電極24、25、26の固定部241、251、261は、それぞれ、平面視において、各可動電極21、22、23、各弾性連結部28、29、および固定電極24、25、26の電極指242、252、262の面積(最大)より面積が大きく設定されている。このため、これらの面積の差により、支持部27および固定電極24、25、26の固定部241、251、261以外の部分(すなわち、各可動電極21、22、23、各弾性連結部28、29、および固定電極24、25、26の電極指242、252、262)の直下の第2の層6がほぼ完全に除去された時点では、支持部27および固定電極24、25、26の固定部241、251、261の直下の第2の層6の一部が残存した状態となる。
このような時点(状態)で、第3のエッチングを終了すると、残存した第2の層6により、支持部27および固定電極24、25、26の固定部241、251、261が第3の層7(支持基板3)に、それぞれ固定される。一方、各可動電極21、22、23、各弾性連結部28、29、および固定電極24、25、26の電極指242、252、262は、第3の層7から浮いた状態となる。
以上のような工程を経て、振動子1が製造される。
上述したような振動子1は、各種の電子機器に適用することができ、得られる電子機器は、信頼性の高いものとなる。
次に、このような電子機器(本発明の振動子を備える電子機器)について、図6〜図8に示す実施形態に基づき、詳細に説明する。
図6は、本発明の電子機器を適用したモバイル型(またはノート型)のパーソナルコンピュータの構成を示す斜視図である。
この図において、パーソナルコンピュータ1100は、キーボード1102を備えた本体部1104と、表示ユニット1106とにより構成され、表示ユニット1106は、本体部1104に対しヒンジ構造部を介して回動可能に支持されている。
このようなパーソナルコンピュータ1100には、例えば、基準クロック、計時用クロック、無線機器の発振回路、フィルタ等として機能する振動子1や、アンテナ1101が内蔵されている。
図7は、本発明の電子機器を適用した携帯電話機(PHSも含む)の構成を示す斜視図である。
この図において、携帯電話機1200は、アンテナ1201、複数の操作ボタン1202、受話口1204および送話口1206を備え、操作ボタン1202と受話口1204との間には、表示部が配置されている。
このような携帯電話機1200には、例えば、搬送波、検波用の発振回路、フィルタ、マイコン用クロック、計時用クロック等として機能する振動子1が内蔵されている。
図8は、本発明の電子機器を適用したディジタルスチルカメラの構成を示す斜視図である。なお、この図には、外部機器との接続についても簡易的に示されている。
ここで、通常のカメラは、被写体の光像により銀塩写真フィルムを感光するのに対し、ディジタルスチルカメラ1300は、被写体の光像をCCD(Charge Coupled Device)などの撮像素子により光電変換して撮像信号(画像信号)を生成する。
ディジタルスチルカメラ1300におけるケース(ボディー)1302の背面には、表示部が設けられ、CCDによる撮像信号に基づいて表示を行う構成になっており、表示部は、被写体を電子画像として表示するファインダとして機能する。
また、ケース1302の正面側(図中裏面側)には、光学レンズ(撮像光学系)やCCDなどを含む受光ユニット1304が設けられている。
撮影者が表示部に表示された被写体像を確認し、シャッタボタン1306を押下すると、その時点におけるCCDの撮像信号が、メモリ1308に転送・格納される。
また、このディジタルスチルカメラ1300においては、ケース1302の側面に、ビデオ信号出力端子1312と、データ通信用の入出力端子1314とが設けられている。そして、図示されるように、ビデオ信号出力端子1312にはテレビモニタ1430が、デ−タ通信用の入出力端子1314にはパーソナルコンピュータ1440が、それぞれ必要に応じて接続される。さらに、所定の操作により、メモリ1308に格納された撮像信号が、テレビモニタ1430や、パーソナルコンピュータ1440に出力される構成になっている。
このようなディジタルスチルカメラ1300には、例えば、マイクロコンピュータ用クロック、計時用クロック等として機能する振動子1が内蔵されている。
なお、本発明の電子機器は、図6のパーソナルコンピュータ(モバイル型パーソナルコンピュータ)、図7の携帯電話機、図8のディジタルスチルカメラの他にも、例えば、インクジェット式吐出装置(例えばインクジェットプリンタ)、ラップトップ型パーソナルコンピュータ、テレビ、ビデオカメラ、ビデオテープレコーダ、カーナビゲーション装置、ページャ、電子手帳(通信機能付も含む)、電子辞書、電卓、電子ゲーム機器、ワードプロセッサ、ワークステーション、テレビ電話、防犯用テレビモニタ、電子双眼鏡、POS端末、医療機器(例えば電子体温計、血圧計、血糖計、心電図計測装置、超音波診断装置、電子内視鏡)、魚群探知機、各種測定機器、計器類(例えば、車両、航空機、船舶の計器類)、フライトシュミレータ等に適用することができる。
以上、本発明の振動子および電子機器について説明したが、本発明は、これらに限定されるものではない。例えば、固定電極が可動電極の回動中心軸に向けて可動電極に間隔を隔てて対向し、可動電極と固定電極との間に交番電圧を印加することにより、可動電極をその回動中心軸まわりに回動させて振動するとともに、可動電極と固定電極との間に生じる静電容量を検出するものであれば、可動電極、固定電極、および弾性連結部等の形状、大きさ、位置等は前述した実施形態のものに限定されず、任意である。
より具体的には、前述した実施形態では2自由度振動系の振動子を説明したが、本発明の振動子は1自由度振動系にも適用できる。例えば、1つの可動電極を弾性連結部を介して支持部に回動可能に支持したような構成であってもよい。
また、前述した実施形態では固定電極として駆動用の第1の固定電極24、25と検出用の固定電極26とを備えるものについて説明したが、駆動用の固定電極が検出用の固定電極を兼ねていてもよい。
また、前述の実施形態では可動電極および固定電極が櫛歯状をなすものについて説明したが、例えば、固定電極と可動電極とがそれぞれ対向方向に直角な端面を有し、これらの間で静電引力を生じさせて、駆動するものであってもよい。
また、本発明の振動子は、マイクロレゾネータへの適用に限定されず、例えば、MEMS応用のセンサ(圧力、加速度、角速度、姿勢)等に適用することができる。
本発明の実施形態にかかる振動子の概略構成を示す平面図である。 (A)は、図1中のA−A線断面図であり、(B)は、図1中のB−B線断面図である。 図1に示す振動子の駆動状態を説明するための図である。 図1に示す振動子の駆動状態を説明するための図である。 図1に示す振動子の製造方法を説明するための図(縦断面図)である。 本発明の電子機器(ノート型パーソナルコンピュータ)である。 本発明の電子機器(携帯電話機)である。 本発明の電子機器(ディジタルスチルカメラ)である。
符号の説明
1……振動子 10……基板 11……通電回路 12……制御手段 13……検出回路 2……基体 21、22……第1の可動電極(可動電極) 211、221……基部 212、222……電極指 23……第2の可動電極(可動電極) 231……基部 232……電極指 24、25……第1の固定電極(固定電極) 241、251……固定部 242、252……電極指 26……第2の固定電極(固定電極) 261……固定部 262……電極指 27……支持部 28……第1の弾性連結部 29……第2の弾性連結部 3……支持基板 30……回動中心軸 31……開口部 4……接合層 41……開口部 5……第1の層 6……第2の層 7……第3の層 1100……パーソナルコンピュータ 1101……アンテナ 1102……キーボード 1104……本体部 1106……表示ユニット 1200……携帯電話機 1201……アンテナ 1202……操作ボタン 1204……受話口 1206……送話口 1300……ディジタルスチルカメラ 1302……ケース(ボディー) 1304……受光ユニット 1306……シャッタボタン 1308……メモリ 1312……ビデオ信号出力端子 1314……データ通信用の入出力端子 1430……テレビモニタ 1440……パーソナルコンピュータ

Claims (14)

  1. 支持部と、
    前記支持部に対し回動可能とするための可動電極と、
    前記支持部に対し前記可動電極を回動可能とするように、前記支持部と前記可動電極とを直接的または間接的に連結する弾性連結部と、
    前記可動電極の回動中心軸に向けて前記可動電極に間隔を隔てて対向する固定電極とを有し、
    前記可動電極と前記固定電極との間に交番電圧を印加することにより、前記可動電極を前記回動中心軸まわりに回動させて振動するとともに、前記可動電極と前記固定電極との間に生じる静電容量を検出することを特徴とする振動子。
  2. 前記可動電極および前記固定電極は、それぞれ、櫛歯状をなすように並設された複数の電極指を有し、前記可動電極の電極指と前記固定電極の電極指とが互いに噛み合うように配設されている請求項1に記載の振動子。
  3. 前記固定電極は、互いに絶縁された2つの部分を有し、前記2つの部分のうちの一方と前記可動電極との間に前記交番電圧を印加し、前記2つの部分のうちの他方と前記可動電極との間の静電容量を検出する請求項1または2に記載の振動子。
  4. 前記可動電極は、前記支持部に対し回動可能な第1の可動電極と、前記第1の可動電極に対し回動可能な第2の可動電極とを有し、前記弾性連結部は、前記支持部と前記第1の可動電極とを連結する第1の弾性連結部と、前記第1の可動電極と前記第2の可動電極とを連結する第2の弾性連結部とを有し、前記第1の弾性連結部および前記第2の弾性連結部は、前記第1の可動電極および前記第2の可動電極の双方をほぼ同一の回動軸線まわりに回動可能とし、前記固定電極は、前記第1の可動電極に間隔を隔てて対向する第1の固定電極と、前記第1の固定電極と絶縁されているとともに、前記第2の可動電極に間隔を隔てて対向する第2の固定電極とを有する請求項1ないし3のいずれかに記載の振動子。
  5. 前記第1の可動電極と前記第1の固定電極との間に前記交番電圧を印加することにより、前記第1の可動電極を回動させ、これに伴い、前記第2の可動電極を回動させる請求項4に記載の振動子。
  6. 前記交番電圧の周波数が、前記第1の可動電極と前記第2の可動電極とが共振する共振周波数のうち低いものとほぼ等しくなるように設定されている請求項5に記載の振動子。
  7. 前記第2の可動電極と前記第2の固定電極との間に生じる静電容量の検出結果に基づき、前記第1の可動電極および/または前記第2の可動電極の振幅、振動数、変位量のうちの少なくとも1つを設定値とするように、前記交番電圧を制御する請求項5または6に記載の振動子。
  8. 前記第1の可動電極を一対備え、前記一対の第1の可動電極の一方は、前記第2の可動電極の一端側に設けられ、他方は、前記第2の可動電極の他端側に設けられている請求項4ないし7のいずれかに記載の振動子。
  9. 前記一方の第1の可動電極の回動中心軸からこれに垂直な方向での長さをLとし、前記他方の第1の可動電極の回動中心軸からこれに垂直な方向での長さをLとし、前記第2の可動電極の回動中心軸からこれに垂直な方向での長さをLとしたとき、LとLとが、L<Lなる関係を満足し、かつ、LとLとが、L<Lなる関係を満足する請求項8に記載の振動子。
  10. 前記長さLと、前記長さLとがほぼ等しい請求項9に記載の振動子。
  11. 前記第1の弾性連結部のばね定数をkとし、前記第2の弾性連結部のばね定数をkとしたとき、kとkとが、k>kなる関係を満足する請求項4ないし10のいずれかに記載の振動子。
  12. 前記第1の可動電極の慣性モーメントをJとし、前記第2の可動電極の慣性モーメントをJとしたとき、JとJとがJ≦Jなる関係を満足する請求項4ないし11のいずれかに記載の振動子。
  13. 前記支持部と前記第1の固定電極と前記第2の固定電極は、支持基板に支持されており、前記支持基板は、前記第2の可動電極の回動を許容するための凹部または開口部が形成されている請求項4ないし12のいずれかに記載の振動子。
  14. 請求項1ないし13のいずれかに記載の振動子を備えることを特徴とする電子機器。
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