JP2006051549A - エッチング方法、振動子および電子機器 - Google Patents

エッチング方法、振動子および電子機器 Download PDF

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Takuya Nakajima
卓哉 中島
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Abstract

【課題】基材から浮上する浮上部と基材に固定された固定部とを有する構造体を、固定部を小さく設計した場合でも、容易に形成することができるエッチング方法、このエッチング方法を用いて製造された振動子、この振動子を備える電子機器を提供すること。
【解決手段】本発明のエッチング方法は、第1のエッチングによりエッチングされる第1の層103と、第1の層103に隣接し、第1のエッチングにより実質的にエッチングされない第2の層102と、第2の層102の第1の層103と反対側に設けられた基材101とを有する基板10に対して、エッチングを施すことにより、第1の層103を基材101に対して支持部51、52(非エッチング材料14)を介して固定された固定部45、46と、基材101から浮上する浮上部43、44とを有する可動部4(構造体)に加工する方法である。
【選択図】図11

Description

本発明は、エッチング方法、振動子および電子機器に関するものである。
ある振動電流の周波数に同調して機械的に振動する振動子は、携帯電話等の通信機器用のバンドパスフィルター、基準クロック、振動式センサ等に応用されている。
このような振動子としては、シリコン基板上に、半導体製造プロセスを利用したマイクロマシニング技術により、振動を発生するための構造(浮上部とアンカー部(固定部)とを有する構造)を形成する方法が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
この特許文献1に記載の方法について、図17に基づいて簡単に説明する。
まず、図17(a)に示すように、シリコン基板91上に、シリコン酸化物層(犠牲層)92とシリコン層93とが積層された基板90を用意する。
次に、図17(b)に示すように、シリコン層93上に、マスクパターン94を形成する。
次に、図17(c)に示すように、マスクパターン94をマスクとして、シリコン層93をエッチングして、浮上部931およびアンカー部932の形状にパターニングする。
次に、図17(d)に示すように、犠牲層エッチング技術を用いて、浮上部931となる部分に対応するシリコン酸化物層92を除去する。このとき、アンカー部932の平面視での面積が浮上部931のそれより大きいことから、アンカー部932となる部分に対応するシリコン酸化物層92は、除去されず残存し、シリコン基板91に対して固定されたアンカー部932が形成される。
ここで、この方法において、アンカー部932となる部分に対応するシリコン酸化物層92を残存させ、シリコン基板91にアンカー部932を確実に固定するためには、アンカー部932の平面視での面積が、浮上部931のそれに比べてある程度大きいことが必要となる。
しかし、このような振動子では、アンカー部932がコンデンサ様の作用を示すことから、アンカー部932の面積が大きいと、その並列寄生容量が大きくなり、共振のQ値が低下する問題が生じる。
また、この振動子の適用方法の一つとして、該振動子を他の素子とともに配線基板上に設けることにより、超小型の振動子デバイス(発振器)を構成することが考えられている。
このような超小型の振動子デバイスを得るためには、振動子自体も小型であることが必要となるが、前述の方法ではアンカー部932の小面積化に制限があることから、超小型の振動子デバイスに適するような振動子を得るのが難しい。
特開平11−190635号公報(段落番号0021)
本発明の目的は、基材から浮上する浮上部と、基材に固定された固定部とを有する構造体を、固定部の平面視での面積を小さく設計した場合でも、容易に形成することができるエッチング方法、このエッチング方法を用いて製造された振動子、および、かかる振動子を備える電子機器を提供することにある。
このような目的は、下記の本発明により達成される。
本発明のエッチング方法は、第1のエッチングによりエッチングされる第1の層と、該第1の層に隣接し、前記第1のエッチングにより実質的にエッチングされない第2の層と、該第2の層の前記第1の層と反対側に設けられた基材とを有する基板に対して、エッチングを施すことにより、前記第1の層を前記基材に対して固定された固定部と、前記基材から浮上する浮上部とを有する構造体に加工するエッチング方法であって、
前記基板の前記固定部を形成する領域内に、前記第1の層および前記第2の層を貫通し、かつ、前記基材の厚さ方向の少なくとも一部を除去するように凹部を形成する第1の工程と、
前記第2の層をエッチング可能な第2のエッチングにより実質的にエッチングされない非エッチング材料を、前記凹部内に供給する第2の工程と、
前記第1の層に対して前記第1のエッチングを施して、前記第1の層を前記構造体に対応する形状にパターニングする第3の工程と、
前記第2の層に対して前記第2のエッチングを施して、前記第2の層を除去することにより、前記浮上部を前記基材から浮上した状態とするとともに、残存した前記非エッチング材料を支持部として、前記固定部を前記基材に固定した状態とする第4の工程とを有することを特徴とする。
これにより、基材から浮上する浮上部と、基材に固定された固定部とを有する構造体を、固定部の平面視での面積を小さく設計した場合でも、容易に形成することができる。
本発明のエッチング方法では、前記第1の工程において、前記凹部は、前記固定部に対応する領域の縁部に沿って溝状に形成されることが好ましい。
これにより、凹部に供給する非エッチング材料の使用量および供給に要する時間を削減することができるとともに、固定部を基材に確実に固定することができる。
本発明のエッチング方法では、前記第1の工程において、前記凹部は、その横断面積が前記基材に向かって漸減するように形成されることが好ましい。
これにより、固定部寸法を可動部のそれと同等もしくはそれ以下にすることが可能で素子抵抗を低減することができるという効果が得られる。
本発明のエッチング方法では、前記第3の工程における前記第1のエッチングは、ドライエッチングであることが好ましい。
第1のエッチングとしてドライエッチング(特に、反応性イオンエッチング)を用いることにより、第1の層に対して異方性の高いエッチングを行うことができ、第1の層のパターニングを寸法精度よく行うことができる。
本発明のエッチング方法では、前記第1の層の平均厚さは、0.2〜100μmであることが好ましい。
これにより、第1の層の各部において、オーバーエッチングが生じるのをより確実に防止または抑制することができるとともに、エッチングレートが極端に低下するのを防止することができる。
本発明のエッチング方法では、前記第4の工程における前記第2のエッチングは、ウェットエッチングであることが好ましい。
第2のエッチングとしてウェットエッチングを用いることにより、第2の層を等方的にエッチングすることができる。このため、マスクに対応してパターニングされた第1の層の直下の第2の層も効率よく除去することができる。
本発明のエッチング方法では、前記基板は、主としてSiで構成された前記基材上に、主としてSiOで構成された前記第2の層と、主としてSiで構成された前記第1の層とがこの順で積層されてなるSOI基板であることが好ましい。
基板としてSOI基板を用いることにより、第1の層の厚さが比較的厚いものを作製することができるようになる。これにより、振動子を形成した場合、この振動子では、可動部の変位量を増大させることができる。
本発明のエッチング方法では、前記非エッチング材料は、ポリシリコンを主成分とするものであることが好ましい。
これにより、固定部を、非エッチング材料を支持部として、基材に確実に固定することができる。
本発明のエッチング方法では、前記非エッチング材料は、導電性を有するものであることが好ましい。
これにより、固定部と基材とが、非エッチング材料を介して電気的に導通され、固定部を電極パッド(端子)として使用することができる。
本発明のエッチング方法では、前記第4の工程の後、前記基材の前記構造体と反対の面側に、前記支持部と電気的に導通する導体パターンを形成する工程を有することが好ましい。
これにより、得られる素子(例えば振動子)を、配線基板等に容易に実装することができる。
本発明のエッチング方法では、前記第3の工程に先立って、前記第1の層の前記第2の層と反対側のエッチング領域内に、前記構造体に対応する形状のパターン用マスクと、前記パターン用マスクから分離され、前記エッチング領域内の各部における間隙の幅がほぼ等しくなるように配置されるダミー用マスクとを備えるマスクを形成する工程を有し、
前記第3の工程において、前記第1の層を前記マスクを用いてパターニングすることが好ましい。
これにより、目的とする形状の構造体を精密に形成することができる。
本発明のエッチング方法では、前記第4の工程において、前記第1の層の前記ダミー用マスクに対応してパターニングされたダミー部を除去することが好ましい。
これにより、ダミー部の除去を容易かつ確実に行うことができる。
本発明のエッチング方法では、前記構造体は、複数の帯状体を組み合わせたような形状をなす部分を有し、
前記ダミー用マスクは、帯状をなしていることが好ましい。
これにより、マスクに形成される間隙の幅の調整が容易となる。
本発明のエッチング方法では、帯状の前記ダミー用マスクの幅は、前記パターン用マスクの前記帯状体に対応する部分の幅(平均)とほぼ等しいことが好ましい。
これにより、第2の層を第2のエッチングにより除去する際に、ダミー部を基材から確実に離脱させることができる。
本発明のエッチング方法では、前記第4の工程に先立って、前記マスクを除去する工程を有することが好ましい。
第4の工程に先立って、マスクを除去することにより、第2のエッチングにウェットエッチングを用いる場合には、マスク材料(レジスト材料や、金属材料)の溶解によるエッチング液の汚染を防止または抑制することができる。
本発明の振動子は、本発明のエッチング方法を用いて製造されたことを特徴とする。
これにより、信頼性の高い振動子が得られる。
本発明の振動子では、マイクロレゾネータであることが好ましい。
本発明は、各種の振動子に適用することができるが、特に、マイクロレゾネータへの適用に適する。
本発明の電子機器は、本発明の振動子を備えることを特徴とする。
これにより、信頼性の高い電子機器が得られる。
以下、本発明のエッチング方法、振動子および電子機器を添付図面に示す好適実施形態に基づいて詳細に説明する。
以下では、本発明の振動子をマイクロレゾネータに適用した場合を、一例として説明する。
<マイクロレゾネータの第1実施形態>
まず、マイクロレゾネータの第1実施形態について説明する。
図1は、本発明の振動子をマイクロレゾネータに適用した場合の第1実施形態を示す平面図、図2は、図1中のA−A線断面図、図3は、図1に示すマイクロレゾネータが備える稼動電極の移動方向を示す模式図である。なお、以下の説明では、図2中の上側を「上」、下側を「下」と言う。
図1および図2に示すマイクロレゾネータ1は、基部2と、この基部2に固定された一対の固定電極31、32と、固定電極31、32同士の間で振動可能に設けられた可動部4とを有している。
可動部4は、各固定電極31、32にそれぞれ対向する可動電極41、42と、基部2に支持部51、52(図1および図2参照)を介して固定された固定部45、46と、各可動電極41、42と各固定部(アイランド部)45、46とを連結する梁部43、44とを有している。
各可動電極41、42は、それぞれ、複数の電極指411、421が並設された櫛歯形状をなしている。
一方、各固定電極31、32は、それぞれ、並設された複数の電極指311、321と、固定部312、322とを有している。
そして、各固定部312、322は、それぞれ、支持部53、54(図1参照)を介して基部2に固定されている。
固定電極31と可動電極41とは、電極指311と電極指411とが交互に位置するように、すなわち、互いに噛み合うようにして配置されている。また、固定電極32と可動電極42とも、固定電極31と可動電極41と同様に配置されている。
マイクロレゾネータ1では、これらの電極指311、321および411、421の幅、間隔、厚さ等を調整することにより、共振周波数等の特性を所望のものに設定することができる。
本実施形態では、可動部4を構成する各部のうち、各可動電極41、42および各梁部43、44が、また、各固定電極31、32を構成する各部のうち、各電極指311、321が、それぞれ、複数の帯状体を組み合わせたような形状をなしている。そして、これらの部分は、基部2から浮いた状態、すなわち、所定の距離(後述する第2の層102の厚さ)離間した状態となった浮上部を構成している。
一方、可動部4を構成する各部のうち、各固定部45、46は、それぞれ、支持部51、52を介して、基部2に固定された状態となっており、また、各固定電極31、32を構成する各部のうち、各固定部312、322は、それぞれ、支持部53、54を介して、基部2に固定された状態となっている。
ここで、各固定部45、46、312、322の面積は、400〜22500μm程度であるのが好ましく、400〜10000μm程度であるのがより好ましく、400〜1600μm程度であるのがさらに好ましい。各固定部45、46、312、322の面積が小さ過ぎると、その構成材料(基板10の第1の層103の構成材料)等によっては、機械的強度が小さくなり、マイクロレゾネータ1の耐久性が低下するおそれがあり、一方、各固定部45、46、312、322の面積が大き過ぎると、マイクロレゾネータ1において、当該部分における寄生容量が大きくなり、振動のQ値が低下するおそれがある。
また、本実施形態では、これらの固定部45、46、312、322の縁部内側に沿って形成された溝状の凹部13内に、後述するような非エッチング材料14が充填されている。この非エッチング材料14が、それぞれ、各固定部45、46、312、322を基部2に固定する支持部51、52、53、54を構成している。
このようなマイクロレゾネータ1では、固定電極31と可動電極41との間に電圧を印加すると、図3に示すように、両電極31、42間に静電引力が発生し、可動電極41が固定電極31に接近するように移動する。
一方、この固定電極31と可動電極41との間への電圧の印加を停止するとともに、固定電極32と可動電極42との間に電圧を印加すると、両電極32、42間に静電引力が発生し、可動電極42が固定電極32に向かって移動する。
このように、固定電極31と可動電極41との間、および、固定電極32と可動電極42との間に、交互に電圧を印加することにより、可動電極41、42が一定の周波数で往復動する。この周波数(振動周波数)は、可動電極41、42の合計質量と、梁部43、44のバネ定数で決まる変位に対する復元力によって決まる。
<マイクロレゾネータの第1製造方法>
次に、本発明のエッチング方法を、図1および図2に示すマイクロレゾネータの製造方法に適用した場合を、一例にして説明する。
図4〜図11は、それぞれ、図1および図2に示すマイクロレゾネータの製造方法を説明するための図(断面図)である。なお、図6〜図8、図10および図11は、図5中のA−A線断面に対応する図である。また、以下の説明では、図6〜図8、図10および図11中の上側を「上」、下側を「下」と言う。
このマイクロレゾネータ1の製造方法は、[1]凹部形成工程、[2]非エッチング材料充填工程、[3]パターン用マスクおよびダミー用マスク形成工程、[4]第1のエッチング工程、[5]パターン用マスクおよびダミー用マスク除去工程、[6]第2のエッチング工程とを有している。
以下、各工程について、順次説明する。
[1]凹部形成工程(第1の工程)
まず、図4に示すように、基材101上に、後述する第1のエッチングにより実質的にエッチングされない第2の層102と、第1のエッチングによりエッチングされる第1の層103とがこの順に積層されてなる3層構成の基板10を用意する。
この基板10を構成する各層のうち、第1の層103は、前述したマイクロレゾネータ1の可動部4および各固定電極31、32に、基材101は、基部2になる部分である。
この基板10としては、各層101、102、103の組み合わせで各種のものが挙げられるが、特に、主としてSiで構成された基材101上に、主としてSiOで構成された第2の層102と、主としてSiで構成された第1の層(活性層)103とがこの順で積層されてなるSOI(Silicon on Insulator Wafer)基板が好適である。
基板10としてSOI基板を用いることにより、第1の層103の厚さが比較的厚いものを作製することができるようになる。このため、形成される各電極指311、321、411、421の厚さを大きくすることができるので、各電極指311、321、411、421の横断面積(長手方向に垂直な方向方向における断面積)を大きくすることができる。これにより、マイクロレゾネータ1では、静電容量を大きくすることができ、その結果、印加電圧に対する可動部4の変位量を増大させることができる。
また、各電極指311、321、411、421の厚さを大きく設定することができるので、必要とする横断面積を確保しつつ、その幅を小さくすることができる。これにより、各固定電極31、32、41、42の小型化、ひいては、マイクロレゾネータ1全体の小型化を図ることができる。
第1の層103の平均厚さは、特に限定されないが、0.2〜100μm程度であるのが好ましく、20〜60μm程度であるのがより好ましい。第1の層103の厚さが薄過ぎると、第1の層103の構成材料等によっては、マイクロレゾネータ1において、可動部4の印加電圧に対する変位量を十分に大きくするのが困難になるおそれがあり、一方、第1の層103の厚さを前記上限値を超えて大きくしても、それ以上の効果の増大が期待できないばかりでなく、エッチングを深く垂直に行うことが難しくなる傾向を示す。
以下では、基板10としてSOI基板を用い、可動部4に対応する部分を形成する工程を一例に挙げる。
まず、基板10の固定部45、46を形成する領域45a、46a内に、第1の層103および第2の層102を貫通し、かつ、基材101の厚さ方向の少なくとも一部を除去するように凹部13を形成する。
凹部13を形成する領域は、特に限定されず、固定部45、46に対応する領域45a、46a全体であってもよく、固定部45、46に対応する領域45a、46aの一部であってもよいが、固定部45、46に対応する領域45a、46aの一部であるのが好ましい。これにより、後の工程[2]で、凹部13内に非エッチング材料14を充填(供給)する際に、非エッチング材料14の使用量や充填(供給)に要する時間を削減することができる。
また、固定部45、46に対応する領域45a、46aの一部に凹部13を形成する場合、凹部13は、固定部45、46に対応する領域45a、46aの縁部(縁部内側)に沿って溝状に形成するのが好ましい。これにより、製造されるマイクロレゾネータ1において、固定部45、46と基材101との間に、支持部51、52となる材料を十分に残存させることができ、固定部45、46を基材101(基部2)に確実に固定することができる。
溝状の凹部13は、例えば、次のようにして形成することができる。
まず、図5および図6(a)に示すように、基板10の第1の層103上(第2の層102と反対側)に、凹部13を形成する領域(固定部45、46に対応する領域45a、46aの縁部)を除いて、凹部形成用マスク12を形成する。
凹部形成用マスク12は、例えば、第1の層103上の凹部13を形成する領域に、窒化シリコン膜等の耐酸化性を有する膜(耐酸化性膜)を形成した後、第1の層103に熱酸化処理を行うことにより酸化膜(SiO膜)を形成し、次いで、耐酸化性膜を除去すること等により形成することができる。
この場合、凹部形成用マスク12として形成する酸化膜の厚さは、第2の層102の厚さよりも大きくするのが好ましい。後述するように、本工程[1]において、エッチングにより第2の層102に貫通孔132を形成する際に、凹部形成用マスク12も同時にエッチングされるが、凹部形成用マスク12を第2の層102より厚く形成しておくことにより、第2の層102の貫通後においても、凹部形成用マスク12を第1の層103上に残存させることができる。
なお、凹部形成用マスク12としては、酸化膜で構成されるマスクに代えて、例えば、フォトリソグラフィー法で形成されるマスク(レジストマスク)等を用いることもできる。
次に、図6(b)に示すように、凹部形成用マスク12を用いて、まず、第1の層103に対してエッチングを施す。これにより、第1の層103に貫通孔131を形成する。
このエッチングには、第1の層103をエッチング可能であるが、凹部形成用マスク12を実質的にエッチングしないエッチング方法を使用するのが好ましい。
エッチング方法としては、例えば、反応性イオンエッチング、プラズマエッチング、ビームエッチング、光アシストエッチングのようなドライエッチング、ウェットエッチング等のうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができるが、ドライエッチング、特に、反応性イオンエッチングを用いるのが好適である。
第1の層103のエッチング方法として、ドライエッチング(特に、反応性イオンエッチング)を用いることにより、第1の層103に対して異方性の高いエッチングを行うことができ、貫通孔131を寸法精度よく形成することができる。
次に、図7(c)に示すように、凹部形成用マスク12を用いて、第2の層102に対してエッチングを施す。これにより、第2の層102に、貫通孔131と連続する貫通孔132を形成する。
この第2の層102のエッチング方法としては、例えば、第1の層103のエッチング方法として例示した方法等を用いることができる。この場合にも、ドライエッチング、特に、反応性イオンエッチングを用いるのが好適である。第2の層102のエッチング方法として、ドライエッチング(特に、反応性イオンエッチング)を用いることにより、第2の層102に対して異方性の高いエッチングを行うことができ、貫通孔132を寸法精度よく形成することができる。
なお、このとき、凹部形成用マスク12として酸化膜を使用した場合には、第2の層102のエッチングの際に、凹部形成用マスク12もエッチングされるが、凹部形成用マスク12の厚さを第2の層102よりも厚く形成しておくことにより、第2の層102の貫通後にも、第1の層103上に凹部形成用マスク12を残存させることができる。
続いて、図7(d)に示すように、凹部形成用マスク12を用いて、基材101に対して厚さ方向の少なくとも一部を除去するようにエッチングを施す。これにより、基材101に、貫通孔131、132と連続する凹部133を形成する。
このエッチングには、基材101をエッチング可能であるが、凹部形成用マスク12を実質的にエッチングしないエッチング方法を使用するのが好ましい。
この基材101のエッチング方法としては、例えば、第1の層103のエッチング方法として例示した方法等を用いることができる。この場合にも、ドライエッチング、特に、反応性イオンエッチングを用いるのが好適である。基材101のエッチング方法として、ドライエッチング(特に、反応性イオンエッチング)を用いることにより、基材101に対して異方性の高いエッチングを行うことができ、凹部133を寸法精度よく形成することができる。
以上の工程により、固定部45、46に対応する領域45a、46aの縁部(縁部内側)に沿って溝状の凹部13が形成される。
このように凹部13を溝状に形成する場合、溝の幅は、5〜30μm程度であるのが好ましく、5〜20μm程度であるのがより好ましく、5〜10μm程度であるのがさらに好ましい。溝の幅が狭過ぎると、非エッチング材料14を凹部13内に充填するのが困難になるおそれがあり、一方、溝の幅が広過ぎると、非エッチング材料14の使用量が多くなり、また充填に長時間を要するようになるおそれがある。
また、凹部13は、その横断面積(基板10の面方向における断面での面積)が基材101に向かって漸減する(テーパ状となる)ように形成するのが好ましい。これにより、少なくとも、凹部13の内面に沿った非エッチング材料14の充填が確実に可能になるという効果が得られる。
[2]非エッチング材料充填工程(第2の工程)
次に、図8(e)に示すように、第2の層102をエッチング可能な第2のエッチングにより実質的にエッチングされない非エッチング材料14を、凹部13内を埋めるように充填(供給)する。
非エッチング材料14としては、第2のエッチングに用いるエッチング方法によっても異なるが、第2のエッチングとして、例えば、フッ酸(フッ化水素水溶液)をエッチング液に用いるウェットエッチングを行う場合、ポリシリコンを主成分とするものが好適である。ポリシリコンは、SiOとのエッチングレートの差が極めて大きいことから好ましい。
ポリシリコンは、例えばCVD法等により凹部13内に供給することができる。この場合、ポリシリコンは、例えば、シラン、ジクロルシラン等を反応ガスとして、窒素または水素雰囲気中で生成させることができる。
また、例えば、ポリシリコンにリン(CVDではホスフィン(PH)ガス)をドープすることにより高誘電率化した材料等、導電性を有する材料を非エッチング材料14として使用するようにしてもよい。これにより、固定部45、46と基材101(基部2)とが非エッチング材料14によって電気的に導通し、固定部45、46を電極パッド(端子)として使用することができる。
なお、本実施形態では、非エッチング材料14を凹部13内を埋めるように充填する場合について示したが、非エッチング材料14は、固定部45、46を基材101(基部2)に確実に固定できるのであれば、例えば、凹部13の内面に沿って堆積させるようにしてもよい。
以上のようにして凹部13内に非エッチング材料14を充填した後、図8(f)に示すように、凹部形成用マスク12を除去する。
凹部形成用マスク12の除去方法としては、ドライエッチング、ウェットエッチング等のエッチングを用いることができるが、ウェットエッチングを用いるのが好ましい。これにより、凹部形成用マスク12を、簡易な操作で短時間に除去することができる。
[3]パターン用マスクおよびダミー用マスク形成工程
次に、基板10の第1の層103上(第1の層103の第2の層102と反対側)のエッチング領域内に、例えばフォトリソグラフィー法等を用いてマスク11を形成する。
ここでは、図9および図10(g)に示すように、マスク11として、可動部(構造体)4に対応する形状のパターン用マスク111を形成するとともに、帯状のダミー用マスク112を形成する。
ダミー用マスク112は、パターン用マスク111から分離され、エッチング領域内の各部において、マスク11に形成される間隙110の幅がほぼ等しくなるよう配置される。このようなダミー用マスク112を設けることにより、第1の層103に対して第1のエッチングを施す際に、第1の層103の各部において、第1のエッチングを均等に進行させることができ、オーバーエッチングが生じるのを、より確実に防止または抑制することができる(後述参照)。
なお、ダミー用マスク112の形状は、いかなるものであってもよいが、本実施形態のように、各可動電極41、42および各梁部43、44を、帯状体を組み合わせたような形状とする場合には、帯状とするのが好適である。これにより、マスク11に形成される間隙110の幅の調整が容易となる。その結果、第1のエッチングによる第1の層103の各部におけるエッチングレート(エッチング速度)の差をより確実に小さくすることができる。
この間隙110の幅(図9中W)は、0.5〜3μm程度とするのが好ましいが、図示の構成の場合、例えば、電極指311(321)と電極指411(421)との間隔の幅と同一程度の幅であればよい。これにより、前記効果をより向上させることができるとともに、第1のエッチングによる第1の層103のエッチングレートが極端に低下するのを防止することができる。
また、ダミー用マスク112の形状を帯状とする場合、その幅は、パターン用マスク111の帯状体に対応する部分の幅(平均)とほぼ等しくなるように設定するのが好ましい。これにより、第2の層102を第2のエッチングにより除去する際に、各ダミー部9を、基材101から確実に離脱させることができる(後述参照)。
なお、マスク11としては、レジスト材料で構成されるマスク(レジストマスク)に代えて、例えばAl等の金属材料で構成されるマスク(メタルマスク)を用いることもできる。
[4]第1のエッチング工程(第3の工程)
次に、形成されたマスク11を用いて、第1の層103に対して第1のエッチングを施す。これにより、第1の層103は、パターン用マスク111およびダミー用マスク112に対応した形状にパターニングされる。
なお、第2の層102は、第1のエッチングにより実質的にエッチングされないものであり、第1のエッチングに際して、その侵攻を阻止するストップ層として機能する。
第1のエッチングには、例えば、反応性イオンエッチング、プラズマエッチング、ビームエッチング、光アシストエッチングのようなドライエッチング、ウェットエッチング等のうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができるが、ドライエッチング、特に、反応性イオンエッチングを用いるのが好適である。
第1のエッチングとしてドライエッチング(特に、反応性イオンエッチング)を用いることにより、第1の層103に対して異方性の高いエッチングを行うことができ、第1の層103のパターニングを寸法精度よく行うことができる。
このとき、本実施形態のエッチング方法では、ダミー用マスク112が形成され、エッチング領域の各部において、マスク11に形成される間隙110の幅がほぼ等しくなっている。このため、第1のエッチングによる第1の層103のエッチングは、エッチング領域の各部においてほぼ等しい速度(エッチングレート)で進行し、ほぼ等しい時点で第2の層102が露出するようになる。
これにより、第1の層103の各部において、オーバーエッチング(第2の層102との界面付近における面方向へのエッチング)が生じるのを、より確実に防止または抑制することができる。その結果、図10(h)に示すように、第1の層103は、パターン用マスク111およびダミー用マスク112に対応し、かつ、厚さ方向にほぼ平行な側面を有する精密な形状に加工される。
本工程[4]により、第1の層103は、可動部4および各固定電極31、32に対応する形状、および、複数のダミー部9にパターニング(加工)される。
なお、各ダミー部9は、後の工程[6]において、基材101から取り除かれる。
[5]パターン用マスクおよびダミー用マスク除去工程
次に、図11(i)に示すように、マスク11(パターン用マスク111およびダミー用マスク112)を除去する。
第2のエッチング工程に先立って、マスク11を除去することにより、次工程[6]において、ウェットエッチングを用いる場合には、マスク材料(レジスト材料や、金属材料)の溶解によるエッチング液の汚染を防止または抑制することができる。
このマスク11の除去方法としては、例えば、マスク11がレジスト材料で構成される場合には、レジスト剥離液による剥離、マスク11がAlのような金属材料で構成される場合には、リン酸溶液のようなメタル剥離液による剥離等を用いることができる。
[6]第2のエッチング工程(第4の工程)
次に、第2の層102に対して、基材101および第1の層103が実質的にエッチングされず、第2の層102をエッチング可能な第2のエッチングを施す。これにより、図11(j)に示すように、第2の層102を除去する。
この第2のエッチングには、例えば、反応性イオンエッチング、プラズマエッチング、ビームエッチング、光アシストエッチングのようなドライエッチング、ウェットエッチング等のうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができるが、ウェットエッチングを用いるのが好適である。
第2のエッチングとしてウェットエッチングを用いることにより、第2の層102を等方的にエッチングすることができる。このため、前記工程[4]において加工された残存する第1の層103直下の第2の層102も効率よく除去することができる。
このウェットエッチングに用いるエッチング液としては、例えば、フッ酸(フッ化水素水溶液)等が挙げられる。
このようなエッチング液に基板10を浸漬すると、まず、残存する第1の層103(可動部4、各固定電極31、32および各ダミー部9)によって覆われていない第2の層102は、上面からエッチングが開始し、等方的にエッチングが進行する。
次に、第1の層103によって覆われている第2の層102も、それぞれ露出した側面側からエッチングが進行して、徐々に除去される。
そして、各可動電極41、42、各梁部43、44に対応する第1の層103は、その直下の第2の層102がほぼ完全に除去されることにより、基材101から浮いた状態になる。
また、このとき、各ダミー部9は、それぞれ、可動部4および各固定電極31、32から分離されているため、その直下の第2の層102が除去されると、基材101から離脱する(取り除かれる)。
ここで、本実施形態では、前述したように、マスク11において、ダミー用マスク112は、帯状とされ、その幅がパターン用マスク111の帯状体に対応する部分の幅(平均)とほぼ等しくなるように設定されている。このため、各可動電極41、42および各梁部43、44と、各ダミー部9との間においてもほぼ等しい状態(条件)となっている。
これにより、第2の層102は、各固定部45、46に対応する第1の層103の直下を除いて、ほぼ同時に除去されるので、各ダミー部9を、基材101から確実に離脱させることができる。
このように、第2の層102を第2のエッチングにより除去する際に、各ダミー部9が除去される構成とすることにより、マイクロレゾネータ1の製造工程の簡略化を図ることができる。
また、このように、前記工程[4]においてダミー部9を分解・除去することなく、ダミー部9を塊として除去することにより、ダミー部9のエッチングに伴って、基板10から飛散し、環境中に排出される物質の量を抑制することができる。これにより、環境に優しいエッチングが可能となる。
また、このとき、非エッチング材料14は、第2のエッチングにより実質的にエッチングされずに残存し、固定部45、46を基材101(基部2)に固定する支持部51、52が形成される。
このような構成により、非エッチング材料14を確実に残存させることができるので、従来のように、第2の層102を残存させて、固定部45、46を基材101(基部2)に固定する方法に比較して、第2のエッチングの条件設定がより容易となる。
なお、各ダミー部9は、他の方法を用いて除去するようにしてもよい。
また、各固定電極31、32の電極指311、321および各固定部312、322も、前記工程[1]および工程[2]に準じて、各固定部312、322に対応する領域に、第1の層103および第2の層102を貫通し、かつ、基材101の厚さ方向の少なくとも一部を除去するように凹部を形成し、この凹部に非エッチング材料を充填した後、そのパターンに対応して前記工程[3]〜工程[6]を行うことにより、可動部4と並行して形成することができる。
以上のような工程を経て、第1実施形態のマイクロレゾネータ1が製造される。
このように、本発明のエッチング方法を適用したマイクロレゾネータ1の製造方法では、非エッチング材料14を支持部51、52、53、54として、各固定部45、46、312、322を基材101(基部2)に対して固定することができるので、各固定部45、46、312、322の面積を比較的小さく設計することが可能となる。これにより、マイクロレゾネータ1では、各固定部45、46、312、322における寄生容量を小さく抑えることができ、電流利用効率および共振周波数特性等の振動特性を向上させることができる。
また、マイクロレゾネータ1の小型化を図ることができるため、かかるマイクロレゾネータ1は、他の素子とともに配線基板上に実装して振動子デバイスを構築する際に、振動子デバイス全体としての小型化に寄与する。
<マイクロレゾネータの第2実施形態>
次に、マイクロレゾネータの第2実施形態について説明するが、前記第1実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
図12は、本発明の振動子をマイクロレゾネータに適用した場合の第2実施形態を示す断面図である。なお、以下の説明では、図12中の上側を「上」、下側を「下」と言う。
図12に示すマイクロレゾネータ1は、以下の点が異なる以外は、前記第1実施形態の場合と同様である。
すなわち、第2実施形態のマイクロレゾネータ1は、非エッチング材料14が導電性を有する材料で構成されている点、および、基材101(基部2)の固定電極31、32および可動部4が形成された側とは反対側の面に、導体パターン6が形成されるとともに、各固定部(電極パッド)45、46毎に絶縁分離するためのスリット7が形成されている点が、前記第1実施形態のマイクロレゾネータ1と異なっている。
非エッチング材料14としては、例えば、ポリシリコンにリン(P)をドープすることにより高誘電率化した材料等が挙げられる。
導体パターン6の構成材料としては、Au、Sn、Cuまたはこれらを含む合金のような金属材料、ITO、FTO、ATOのような酸化物材料等が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
スリット7は、固定部45、46に対応する領域を囲むように、基材101を貫通して形成されている。このスリット7の幅は、5〜30μm程度であるのが好ましく、5〜20μm程度であるのがより好ましく、5〜10μm程度であるのがさらに好ましい。
このようなマイクロレゾネータ1は、第1実施形態のマイクロレゾネータ1と同様の機構により動作する。
また、このマイクロレゾネータ1では、特に、基材101の固定電極31、32および可動部4が形成された側とは反対側の面に導体パターン6が形成されることにより、この導体パターン6を介して、例えば、配線基板等が有する端子と電気的に接続することが容易となる。
さらに、非エッチング材料14が導電性を有する材料により構成されているため、固定部45、46、312、322と基材101(基部2)とが、非エッチング材料14を介して電気的に導通し、固定部45、46、312、322を電極パッド(端子)として使用することができる。
したがって、このようなマイクロレゾネータ1は、例えば他の素子とともに配線基板上に実装して振動子デバイスを構築する際に、特に有利となる。
<マイクロレゾネータの第2製造方法>
次に、本発明のエッチング方法を、図12に示すマイクロレゾネータの製造方法に適用した場合について説明するが、前記第1製造方法との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
図13は、図12に示すマイクロレゾネータの製造方法を説明するための図(断面図)である。なお、以下の説明では、図13中の上側を「上」、下側を「下」と言う。
このマイクロレゾネータ1の製造方法は、[2]非エッチング材料充填工程において、非エッチング材料として、導電性を有する材料を使用し、[6]第2のエッチング工程の後に、[7]スリットおよび導体パターン形成工程を有する以外は、前記第1製造方法の場合と同様である。
工程[1]〜[6]は、前記第1製造方法と同様であるので、以下、工程[7]について説明する。
[7]スリットおよび導体パターン形成工程
まず、図13(a)に示すように、基材101(基部2)の、可動部4および各固定電極31、32が形成された側とは反対側の面に、固定部45、46に対応する領域を囲むようにスリット7を形成する。このスリット7は、基材101を貫通するように形成される。
スリット7の形成方法としては、例えば、反応性イオンエッチング、プラズマエッチング、ビームエッチングが挙げられる。
次に、図13(b)に示すように、基材101の、可動部4および各固定電極31、32が形成された側とは反対側の面に、導体パターン6を形成する。
導体パターン6は、例えば、プラズマCVD、熱CVD、レーザーCVDのような化学蒸着法(CVD)、真空蒸着、スパッタリング(低温スパッタリング)、イオンプレーティング等の乾式メッキ法、電解メッキ、浸漬メッキ、無電解メッキ等の湿式メッキ法、溶射法、ゾル・ゲル法、MOD法、金属箔の接合等により形成することができる。
以上の工程により、第2実施形態のマイクロレゾネータ1が製造される。
上述したようなマイクロレゾネータ1は、各種の電子機器に適用することができ、得られる電子機器は、信頼性の高いものとなる。
次に、このような電子機器(本発明の振動子を備える電子機器)について、図14〜図16に示す実施形態に基づき、詳細に説明する。
図14は、本発明の電子機器を適用したモバイル型(またはノート型)のパーソナルコンピュータの構成を示す斜視図である。
この図において、パーソナルコンピュータ1100は、キーボード1102を備えた本体部1104と、表示ユニット1106とにより構成され、表示ユニット1106は、本体部1104に対しヒンジ構造部を介して回動可能に支持されている。
このようなパーソナルコンピュータ1100には、例えば、基準クロック、計時用クロック、無線機器の発振回路、フィルタ等として機能するマイクロレゾネータ1や、アンテナ1101が内蔵されている。
図15は、本発明の電子機器を適用した携帯電話機(PHSも含む)の構成を示す斜視図である。
この図において、携帯電話機1200は、アンテナ1201、複数の操作ボタン1202、受話口1204および送話口1206を備え、操作ボタン1202と受話口1204との間には、表示部が配置されている。
このような携帯電話機1200には、例えば、搬送波、検波用の発振回路、フィルタ、マイコン用クロック、計時用クロック等として機能するマイクロレゾネータ1が内蔵されている。
図16は、本発明の電子機器を適用したディジタルスチルカメラの構成を示す斜視図である。なお、この図には、外部機器との接続についても簡易的に示されている。
ここで、通常のカメラは、被写体の光像により銀塩写真フィルムを感光するのに対し、ディジタルスチルカメラ1300は、被写体の光像をCCD(Charge Coupled Device)などの撮像素子により光電変換して撮像信号(画像信号)を生成する。
ディジタルスチルカメラ1300におけるケース(ボディー)1302の背面には、表示部が設けられ、CCDによる撮像信号に基づいて表示を行う構成となっており、表示部は、被写体を電子画像として表示するファインダとして機能する。
また、ケース1302の正面側(図中裏面側)には、光学レンズ(撮像光学系)やCCDなどを含む受光ユニット1304が設けられている。
撮影者が表示部に表示された被写体像を確認し、シャッタボタン1306を押下すると、その時点におけるCCDの撮像信号が、メモリ1308に転送・格納される。
また、このディジタルスチルカメラ1300においては、ケース1302の側面に、ビデオ信号出力端子1312と、データ通信用の入出力端子1314とが設けられている。そして、図示されるように、ビデオ信号出力端子1312にはテレビモニタ1430が、データ通信用の入出力端子1314にはパーソナルコンピュータ1440が、それぞれ必要に応じて接続される。さらに、所定の操作により、メモリ1308に格納された撮像信号が、テレビモニタ1430や、パーソナルコンピュータ1440に出力される構成になっている。
このようなディジタルスチルカメラ1300には、例えば、マイクロコンピュータ用クロック、計時用クロック等として機能するマイクロレゾネータ1が内蔵されている。
なお、本発明の電子機器は、図14のパーソナルコンピュータ(モバイル型パーソナルコンピュータ)、図15の携帯電話機、図16のディジタルスチルカメラの他にも、例えば、インクジェット式吐出装置(例えばインクジェットプリンタ)、ラップトップ型パーソナルコンピュータ、テレビ、ビデオカメラ、ビデオテープレコーダ、カーナビゲーション装置、ページャ、電子手帳(通信機能付も含む)、電子辞書、電卓、電子ゲーム機器、ワードプロセッサ、ワークステーション、テレビ電話、防犯用テレビモニタ、電子双眼鏡、POS端末、医療機器(例えば電子体温計、血圧計、血糖計、心電図計測装置、超音波診断装置、電子内視鏡)、魚群探知機、各種測定機器、計器類(例えば、車両、航空機、船舶の計器類)、フライトシュミレータ等に適用することができる。
以上、本発明のエッチング方法、振動子および電子機器について説明したが、本発明は、これらに限定されるものではない。
例えば、本発明の振動子は、マイクロレゾネータへの適用に限定されず、例えばMEMS応用のセンサ(圧力、加速度、角速度、姿勢)等に適用することができる。
また、本発明のエッチング方法は、前述したような振動子の製造への適用に限定されるものではなく、各種形状の構造体の形成に適用可能である。
また、本発明のエッチング方法では、必要に応じて、任意の目的の工程を追加することもできる。
マイクロレゾネータの第1実施形態を示す平面図である。 図1中のA−A線断面図である。 マイクロレゾネータが備える可動電極の移動方向を示す模式図である。 マイクロレゾネータの第1製造方法を説明するための図である。 マイクロレゾネータの第1製造方法を説明するための図である。 マイクロレゾネータの第1製造方法を説明するための図である。 マイクロレゾネータの第1製造方法を説明するための図である。 マイクロレゾネータの第1製造方法を説明するための図である。 マイクロレゾネータの第1製造方法を説明するための図である。 マイクロレゾネータの第1製造方法を説明するための図である。 マイクロレゾネータの第1製造方法を説明するための図である。 マイクロレゾネータの第2実施形態を示す平面図である。 マイクロレゾネータの第2製造方法を説明するための図である。 本発明の電子機器(ノート型パーソナルコンピュータ)である。 本発明の電子機器(携帯電話機)である。 本発明の電子機器(ディジタルスチルカメラ)である。 従来の振動子の製造工程を説明するための図である。
符号の説明
1……マイクロレゾネータ 2……基部 31、32……固定電極 311、321……電極指 312、322……固定部 4……可動部 41、42……可動電極 411、421……電極指 43、44……梁部 45、46……固定部 45a、46a……領域 51、52、53、54……支持部 6……導体パターン 7……スリット 9……ダミー部 10……基板 101……基材 102……第2の層 103……第1の層 11……マスク 110……間隙 111……パターン用マスク 112……ダミー用マスク 12……凹部用マスク 13……凹部 131、132……貫通孔 133……凹部 14……非エッチング材料 90……基板 91……シリコン基板 92……シリコン酸化物層 93……シリコン層 931……浮上部 932……アンカー部 94……マスクパターン 941……間隙 1100……パーソナルコンピュータ 1101……アンテナ 1102……キーボード 1104……本体部 1106……表示ユニット 1200……携帯電話機 1201……アンテナ 1202……操作ボタン 1204……受話口 1206……送話口 1300……ディジタルスチルカメラ 1302……ケース(ボディー) 1304……受光ユニット 1306……シャッタボタン 1308……メモリ 1312……ビデオ信号出力端子 1314……データ通信用の入出力端子 1430……テレビモニタ 1440……パーソナルコンピュータ

Claims (13)

  1. 第1のエッチングによりエッチングされる第1の層と、該第1の層に隣接し、前記第1のエッチングにより実質的にエッチングされない第2の層と、該第2の層の前記第1の層と反対側に設けられた基材とを有する基板に対して、エッチングを施すことにより、前記第1の層を前記基材に対して固定された固定部と、前記基材から浮上する浮上部とを有する構造体に加工するエッチング方法であって、
    前記基板の前記固定部を形成する領域内に、前記第1の層および前記第2の層を貫通し、かつ、前記基材の厚さ方向の少なくとも一部を除去するように凹部を形成する第1の工程と、
    前記第2の層をエッチング可能な第2のエッチングにより実質的にエッチングされない非エッチング材料を、前記凹部内に供給する第2の工程と、
    前記第1の層に対して前記第1のエッチングを施して、前記第1の層を前記構造体に対応する形状にパターニングする第3の工程と、
    前記第2の層に対して前記第2のエッチングを施して、前記第2の層を除去することにより、前記浮上部を前記基材から浮上した状態とするとともに、残存した前記非エッチング材料を支持部として、前記固定部を前記基材に固定した状態とする第4の工程とを有することを特徴とするエッチング方法。
  2. 前記第1の工程において、前記凹部は、前記固定部に対応する領域の縁部に沿って溝状に形成される請求項1に記載のエッチング方法。
  3. 前記第1の工程において、前記凹部は、その横断面積が前記基材に向かって漸減するように形成される請求項1または2に記載のエッチング方法。
  4. 前記第3の工程における前記第1のエッチングは、ドライエッチングである請求項1ないし3のいずれかに記載のエッチング方法。
  5. 前記第1の層の平均厚さは、0.2〜100μmである請求項1ないし4のいずれかに記載のエッチング方法。
  6. 前記第4の工程における前記第2のエッチングは、ウェットエッチングである請求項1ないし5のいずれかに記載のエッチング方法。
  7. 前記基板は、主としてSiで構成された前記基材上に、主としてSiOで構成された前記第2の層と、主としてSiで構成された前記第1の層とがこの順で積層されてなるSOI基板である請求項1ないし6のいずれかに記載のエッチング方法。
  8. 前記非エッチング材料は、ポリシリコンを主成分とするものである請求項7に記載のエッチング方法。
  9. 前記非エッチング材料は、導電性を有するものである請求項1ないし8のいずれかに記載のエッチング方法。
  10. 前記第4の工程の後、前記基材の前記構造体と反対の面側に、前記支持部と電気的に導通する導体パターンを形成する工程を有する請求項9に記載のエッチング方法。
  11. 請求項1ないし10のいずれかに記載のエッチング方法を用いて製造されたことを特徴とする振動子。
  12. マイクロレゾネータである請求項11に記載の振動子。
  13. 請求項11または12に記載の振動子を備えることを特徴とする電子機器。
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